JP2007130287A - 医用画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被検者の体表面上の穿刺治具挿入範囲と安全な穿刺領域を自動的に設定して、オペレータの作業時間の低減と負担を軽減すると共に余裕のある穿刺治具の穿刺挿入範囲と穿刺領域を表示する医用画像表示装置を提供する。
【解決手段】 検査条件を設定し(S1)、検査部位を撮像して断層画像データを収集し(S2)、断層画像をディスプレィに表示する(S3)。この表示画像上に穿刺対象中心位置と被検体表面から穿刺対象中心位置までの領域を設定する(S4、S5)。この設定した領域を撮像し、被検体表面から穿刺対象部までの断層画像データを収集する(S6)。この収集した画像データの画素値から保護対象を識別し(S7)、穿刺針挿入経路に保護対象があるか否かの安全性を判定して穿刺領域を求め(S8)、被検体表面の全ての線分からの挿入経路と保護対象までの距離を計算して穿刺針挿入開始範囲の決定する(S9)。そして、穿刺針挿入開始範囲と穿刺領域をディスプレィに表示する(S10)。
【選択図】 図7

Description

本発明は、医用画像表示装置に係り、特に医用画像診断装置で撮像した画像に被検体の疾患部に穿刺治具を穿刺する穿刺術を支援するための穿刺開始範囲及び穿刺領域を表示する医用画像表示装置に関する。
近年、医用画像診断装置においは、三次元撮像法(以下、3D撮像法と呼ぶ)の進歩により画像診断のみならず治療にも盛んに用いられている。
特に、X線CT装置においては、高速回転ヘリカルスキャンと4列、8列、16列などの並列検出器との組み合わせシステムによる3D撮像法が、また、MRI装置においては、傾斜磁場・高周波磁場系・RFコイル系の性能向上に伴う高速撮像法の性能アップによる息止め下の3D撮像法の確立により、これらの3D画像を見ながら穿刺針を治療対象部に穿刺して治療する分野にも多く用いられている。
このような医用画像診断装置で撮像した3D画像を用いて前記治療支援を行う場合、被検者の体表面上の穿刺針の穿刺範囲と疾患部である穿刺対象部までの間に穿刺に不適当な部位が無い穿刺領域を表示して穿刺を安全に行えるように支援することが重要であり、これに関連する技術として特許文献1に開示されたものがある。
この特許文献1は、オペレータが患部中心を含むようにロックされたプレーンカット面を任意に回転移動させて、この回転させた画像を目視して血管や臓器などの保護対象を判断して被検体の体表面上の穿刺範囲を決める。
また、穿刺領域は、オペレータが仮の穿刺パスを設定し、この設定した仮の穿刺パスの近くに穿刺に不適切な部位を発見した場合は、オペレータは前記設定した仮の穿刺パスを削除し、前記仮に設定した穿刺パスを変えて別のところに穿刺パスを再度、仮設定する。
そして、この作業を穿刺パスが確定するまで繰り返して行って穿刺パスを設定する。
特開2005-169070号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術は、前記治療支援に必要な被検者の体表面上の穿刺針挿入範囲をオペレータが画像を回転させて該オペレータの目視によって判断し、また穿刺針の挿入位置から穿刺対象部までの穿刺ガイドに用いる穿刺パスは、オペレータが設定し、この設定した穿刺パスの近くに穿刺に不適切な部位を発見した場合は、オペレータは前記設定した仮の穿刺パスを変更して、穿刺パスが確定するまで繰り返して行うために、オペレータは多くの作業時間を費やし、該オペレータにかかる負担が大きいものであった。
また、穿刺パスを穿刺ガイドに用いるので、穿刺の途中で穿刺針が前記確定した穿刺パスから外れた場合は穿刺パスを再度変更しなければならないので、穿刺範囲も余裕がないものとなる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、被検者の体表面上の穿刺治具挿入範囲と安全な穿刺領域を自動的に設定して、オペレータの作業時間の低減と負担を軽減すると共に余裕のある穿刺治具の穿刺挿入範囲と穿刺領域を表示する医用画像表示装置を提供することにある。
上記課題は、被検体の体表面上の穿刺挿入開始範囲と、この穿刺挿入開始範囲における穿刺開始位置から穿刺対象部までに穿刺に不適当な部位が無い安全な穿刺領域とを求めて、これらを医用画像診断装置で撮像した画像に重畳して表示するもので、具体的には以下の手段によって達成される。
(1)医用画像診断装置で撮像して得られた三次元画像に被検体の疾患部に穿刺治具を穿刺する穿刺術を支援するための情報を表示する医用画像表示装置であって、前記疾患部を穿刺対象として設定する穿刺対象設定手段と、前記穿刺治具の穿刺開始位置と前記穿刺対象との間に存在する穿刺に不適当な部位である保護対象を識別する保護対象識別手段と、前記穿刺対象設定手段で設定した穿刺対象の位置情報と前記保護対象識別手段で識別した保護対象の位置情報とから前記保護対象を除いた穿刺領域を形成する穿刺領域形成手段と、前記穿刺領域形成手段で形成した穿刺領域情報から前記穿刺治具の挿入開始範囲を求める穿刺開始範囲算出手段と、前記穿刺開始範囲と前記穿刺領域とを前記画像に重畳して表示制御する表示制御手段とを備えたものである。
(2)前記保護対象識別手段は、前記画像の画素の閾値を設定する閾値設定手段と、前記穿刺対象を除く前記画像の画素の画素値が前記閾値よりも大きい画素の集合体を形成する集合体形成手段と、この形成した集合体を保護対象と判断する保護対象判断手段とを備え、前記穿刺領域形成手段は、前記保護対象識別手段で識別した全ての保護対象と前記穿刺対象位置とを直線で結び該直線から穿刺に安全な距離だけ離れた位置を特定する安全位置特定手段と、この安全位置特定手段で特定した位置と前記穿刺対象とを直線で結び該直線の延長上の前記被検体の体表面の位置を求める体表面位置算出手段と、この体表面位置算出手段で算出した体表面位置の両端の位置と前記穿刺対象位置とを結んで囲む領域を形成する領域形成手段とを備えて成る。
(3)前記穿刺開始範囲算出手段で算出する穿刺開始範囲は、前記体表面位置算出手段で算出した体表面位置の両端の位置間である。
このように構成された医用画像表示装置は、医用画像診断装置で撮像して得られた三次元画像に穿刺対象設定手段で穿刺対象を設定し、前記穿刺治具の挿入開始位置と前記穿刺対象との間に存在する穿刺に不適当な部位を保護対象識別手段で識別し、前記穿刺対象の位置情報と前記保護対象の位置情報とから該保護対象を除いた穿刺領域を穿刺領域形成手段で形成し、この形成した穿刺領域の情報から前記穿刺治具の挿入開始範囲を穿刺開始範囲算出手段で求めて前記穿刺開始範囲と前記穿刺領域とを自動で求めてこれらを前記画像に重畳して表示するようにしたので、従来技術のように、オペレータは前記穿刺開始範囲と前記穿刺領域とを手動で設定する必要がなくなり、これによってオペレータの作業時間が大幅に低減される共にオペレータにかかる負担も軽減される。
また、従来の穿刺パスに比べて穿刺領域も広くなり、前記穿刺に不適当な部位の保護対象も前記穿刺領域から所定の距離だけ離れているので、安全で余裕のある穿刺術が行えるものとなる。
(4)さらに前記画像を断面変換し、この断面変換した画像に前記穿刺開始範囲と前記穿刺領域とを重畳して表示する。
このように、穿刺開始範囲と穿刺領域とを断面変換した画像に重畳表示することにより、オペレータは前記穿刺開始範囲と穿刺領域を多方向から確認することができるので、より安全に穿刺を行うことができる。
本発明によれば、穿刺対象以外の穿刺に不適当な部位である保護対象を識別して穿刺開始範囲と穿刺領域とを自動で求め、これらを医用画像診断装置で撮像して得られた画像に重畳して表示するようにしたので、オペレータの作業時間の低減と負担が軽減されると共に余裕をもって穿刺を行える穿刺挿入範囲と穿刺領域を表示する医用画像表示装置を提供することができる。
以下、本発明に係る医用画像表示装置の実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、本発明の医用画像表示装置は、三次元画像が取得できる医用画像診断装置に適用するものであるが、本実施の形態においては磁気共鳴イメージング装置に適用した例について説明する。
図1は、本実施形態に係る医用画像表示装置を含む磁気共鳴イメージング装置の全体の概略構成を示すブロック図である。
図1において、磁気共鳴イメージング装置は、核磁気共鳴現象を利用して被検体中の所望の検査部位における原子核スピンの密度分布、緩和時間分布を計測して、その計測データから被検体の任意断面を画像表示するもので、静磁場発生系101と、傾斜磁場発生系102と、制御系103と、送信系104と、受信系105と、信号処理系106と、出力系107と、入力系108とを備えて構成される。
前記静磁場発生系101は、被検体Aのまわりにその体軸方向または体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生させるもので、被検体Aの周りのある広がりをもった空間に永久磁石方式または常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生手段が配置されている。
前記傾斜磁場発生系102は、X,Y,Zの三軸方向の傾斜磁場コイル110と、それぞれのコイルに傾斜磁場電流を供給する傾斜磁場電源109とから成り、後述の制御系103からのパルスシーケンスに従ってそれぞれのコイルに傾斜磁場電流を流すことにより、X,Y,Zの三軸方向に、傾斜磁場Gs(スライス方向傾斜磁場)、Gp(位相エンコード方向傾斜磁場)、Gf(周波数エンコード方向傾斜磁場)を発生するものである。
この傾斜磁場により、被検体Aに対するスライス位置や断面を設定することができる。
前記制御系103は、被検体Aの生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせる高周波パルスと傾斜磁場を所定のパルスシーケンスで繰り返し印加して計測データを収集するシーケンサ112と、これを制御する制御CPU(中央演算処理装置)111から成り、被検体Aの断層像のデータ収集に必要な種々の指令を送信系104及び傾斜磁場発生系102並びに受信系105に送るものである。
前記送信系104は、制御系103からの指令に基づく高周波パルスにより被検体Aの生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるための高周波パルスを照射するもので、高周波発振器113と変調器114と高周波増幅器115と照射コイル116とから成り、高周波発振器113から出力された高周波パルスを制御系103の指令に従って変調器114で振幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器115で増幅した後に被検体Aに近接して配置された照射コイル116に供給することにより、該照射コイル116から発生する電磁波を被検体Aに照射するものである。
前記受信系105は、被検体Aの生体組織の原子核の磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信コイル117と増幅器118と直交位相検波器119とA/D(アナログ/ディジタル)変換器120とから成り、前記照射コイル116から照射された電磁波による被検体Aからの応答の電磁波(NMR信号)を被検体Aに近接して配置された受信コイル117で検出し、この検出信号を増幅器118で増幅し、この増幅された信号を直交位相検波器119で二系列のデータに変換し、このデータはA/D変換器120に入力されてディジタル量に変換されて信号処理系106に送られるようになっている。
前記信号処理系106は、信号処理CPU(中央演算処理装置)121と図示省略のメモリ、高速演算器等の画像処理手段を備えてフーリエ変換、補正係数演算、画像再構成などの処理を行い、被検体Aの任意断面の原子核スピンの密度分布、緩和時間分布の計測データに適当な演算を行い、画像化するものである。
なお、この信号処理系106は、前記信号処理CPU121等を用いて本発明の医用画像表示装置の各種の制御を行うものである。
前記出力系107は、信号処理系106で再構成して得られた断層画像をディスプレイ122に表示してオペレータBに提供すると共に、前記画像を磁気ディスクや光ディスク等のディスク123に記録するようになっている。
前記入力系108は、オペレータBが上記磁気共鳴イメージング装置の操作信号を入力するもので、キーボード124、マウス125等の外部入力装置を備えている。
このように構成された磁気共鳴イメージング装置は、図示省略の寝台に載置された被検体を撮像部位に位置決めし、検査条件を設定して、この検査条件に基づいて撮像し、前記受信コイル117で受信した核磁気共鳴信号を用いて再構成された画像をディスプレィ122に表示して診断に供する。
次に、上記のように構成された磁気共鳴イメージング装置で撮像した三次元画像から穿刺術を支援する情報、すなわち被検体の患部に穿刺する穿刺治具としての穿刺針の体表面への穿刺範囲と、前記患部以外の血管、臓器等を保護する保護対象を識別し、この識別した保護対象を通らない前記体表面の穿刺位置から穿刺対象である前記患部までの安全な穿刺領域とを求めて、これらを前記撮像して得られた画像に重畳して表示するためには以下のことが必要である。
(1)穿刺対象の設定
オペレータは、先ず上記磁気共鳴イメージング装置により穿刺対象である疾患部を含む断層撮影を行い、この画像を用いて穿刺対象である疾患部の中心位置(中心点)、すなわち中心座標位置を前記マウス125で入力して設定する。
この設定手段は、本発明の特許請求の範囲の穿刺対象設定手段に対応する。
(2)保護対象の識別
ここでは血管を保護対象として識別する例について説明する。
1)血管を含む領域の撮像
前記設定された穿刺対象を含む領域を撮像領域とし、この撮像領域の穿刺対象部に穿刺針が到達可能な範囲に含まれる血管を識別するためにMRA撮像(Magnetic Resonance Angiography;MRIを用いた血管撮像法)を行う。
2)穿刺針の到達可能な範囲の設定
図2に示す三次元モデルを用いて穿刺針の到達可能な範囲について説明する。
この穿刺針の到達可能な範囲は、上記で設定した穿刺対象点を中心とする穿刺針が被検体に挿入できる長さを半径とする球形の領域である。
この球形領域における穿刺針の挿入可能な長さ、すなわち針の形状から被検体の体内に挿入できる限界の長さから穿刺針の到達可能な範囲を求めるために、前記穿刺針の長さに合わせて該穿刺針の長さをオペレータが前記キーボード124から入力して設定する。
3)保護対象の識別と三次元座標の記憶
図3は、対象点を中心として、MRA撮像範囲とスライス間隔を前記入力装置(キーボード124、マウス125)から入力して設定し、この設定により撮像する穿刺対象点、MRA撮像範囲、スライス面、穿刺到達可能範囲及び被検体の断面を示す模式図である。
このようにして設定した条件で撮像して得られた画像を見て血管を確認しながら、該血管に対応する輝度、すなわち画素値の閾値をオペレータが前記入力系108から入力して設定し、該閾値以上の輝度の画素を血管とみなす。
そして、血管とみなされた画素を全て保護対象とし、これらの三次元の座標を信号処理系106の図示省略の記憶部に記憶する。
なお、前記血管の他に臓器等の保護対象がある場合は、前記他の保護対象の画素値の閾値を設定して上記と同様に前記他の保護対象を識別し、その三次元の座標を信号処理系106の図示省略の記憶部に記憶する。
上記の保護対象識別手段は、本発明の特許請求の範囲の保護対象識別手段に対応する。
(3)穿刺針挿入経路の安全性の判定
1)安全性の定義
穿刺支援で最も重要なことは、画像上に表示した穿刺領域内における穿刺針の挿入開始点から穿刺対象点までの間に保護対象が無いことである。
この安全性について図4を用いて説明する。
図4において、Rは保護対象、Laは安全距離、Cは危険領域を示し、前記安全な経路とは、穿刺針の挿入開始点から穿刺対象点までの経路が、どの保護対象Rからも十分な距離を保っている経路を意味し、このときの十分な距離を安全距離Laとし、この距離よりも遠い領域を安全領域、この距離よりも近い領域を危険領域Cとする。
この安全距離Laは、オペレータが事前に前記入力系108から入力して設定しておく。
そして、画像上に表示する穿刺領域の安全性を判定し、安全でない場合は穿刺領域を変更して安全な穿刺領域を設定しなければならない。
2)安全性の判定
安全を判定する方法を図5を用いて説明する。
穿刺対称点P(xP,yP,zP)を端点とし、穿刺針の挿入開始点である被検体表面の点Q(xQ,yQ,zQ)を通る線分を挿入経路とする。この線分の式は、Oを原点とすると、
Figure 2007130287
である。このとき、この線分と一番近い保護領域の点Rとの距離Lは、
Figure 2007130287
となり、この距離Lと前記設定した安全距離Laとを比較し、前記距離Lが安全距離Laよりも大きければ前記線分を通る経路は安全であると判断する。
図5の太線で示す経路は決定した経路ではなく、今まさに距離Lを計算中の線分であるということを意味し、図中の弧を描いている矢印の範囲が安全領域である。
上記による安全な穿刺領域の形成手段は、本発明の特許請求の範囲の穿刺領域形成手段に対応する。
(4)穿刺針挿入開始範囲
上記のようにして、被検体表面上の点Qを移動し、経路の安全を判定することで安全な挿入開始点の集合として図5に示す安全な挿入開始範囲を求めることができる。
前記挿入開始範囲は、被検体表面の点の全ての線分OQについて距離Lを計算し、この計算により求めた距離Lが前記設定した安全距離Laよりも大きい線分OQのみを有効とし、最終的に有効とされた線分の集合を安全な挿入開始範囲とする。
すなわち、図5の右側の保護対象についても距離Lを求めて危険領域を判定し、これらの判定結果により図5の左側の保護対象の危険領域と右側の保護対象の危険領域間が安全な領域で、この領域における被検体表面上の点の範囲が安全な挿入開始範囲となる。
上記による挿入開始範囲の算出手段は、本発明の特許請求の範囲の穿刺開始範囲算出手段に対応する。
(5)穿刺針の挿入開始範囲と穿刺領域の表示
図6は、以上のようにして求めた穿刺針の安全な挿入開始範囲と穿刺領域の表示態様を示す模式図で、対象点を中心として放射線状にスライスした画像をMPR(Multi Planar Reconstruction;断面変換)により表示する例である。
図6(a)は、対象点を中心とした放射線状のスライス画像、(b)は断面A、断面B、断面Cにおけるコロナル断面画像である。
上記の穿刺針の挿入開始範囲と穿刺領域を前記ディスプレィ122に表示するための表示制御手段は、本発明の特許請求の範囲の表示制御手段に対応する。
次に、上記の磁気共鳴イメージング装置で撮像した三次元画像に被検体の患部に穿刺する穿刺針の体表面の穿刺挿入開始範囲と前記患部以外の血管、臓器等を保護する保護対象を識別してこれらの保護対象を含まない穿刺領域とを重畳して表示する本発明の医用画像表示装置の動作について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。
(1)検査条件の設定
オペレータは、入力系1088のキーボード124から検査部位、撮像条件等を入力して各種検査条件を設定する(ステップS1)。
(2)穿刺対象を含む断層画像データの収集
オペレータは、磁気共鳴イメージング装置により穿刺対象である疾患部を含む断層撮影を行い、穿刺対象を含む上記設定した検査部位の断層画像データを収集する(ステップS2)。
(3)断層画像の表示
収集した断層画像データを表示制御して穿刺対象を含む断層画像を出力系107のディスプレィ122に表示する(ステップS3)
(4)穿刺対象の中心位置の設定
オペレータは、表示画像上に穿刺対象である疾患部の中心位置を入力系108のマウス125で指定して前記中心位置を設定する(ステップS4)。
(5)被検体表面から穿刺対象中心位置までの領域を設定
オペレータは、入力系108のマウス125で穿刺針の挿入開始点である被検体の体表面から前記設定した穿刺対象の中心位置までの領域を設定する。
この領域は穿刺針が到達可能な範囲が含まれる領域である(ステップS5)。
(6)被検体表面から穿刺対象中心位置までの断層画像データの収集
前記ステップS5で設定した領域について撮像し、設定した体表面から穿刺対象部までの断層画像データを収集する(ステップS6)。
前記領域内に保護対象としての血管が存在する場合は、前記設定された穿刺対象を含む領域を撮像領域とし、この撮像領域の穿刺対象部に穿刺針が到達可能な範囲に含まれる血管を識別するためにMRA撮像により画像データを収集する。
(7)保護対象の識別
前記撮像した断層画像(保護対象が血管の場合はMRA画像)を用いて穿刺針の到達可能な範囲を設定し、この範囲における保護対象を識別して、この保護対象の三次元座標を信号処理系106の図示省略の記憶部に記憶する(ステップS7)。
前記穿刺針の到達可能な範囲は、穿刺対象点を中心とする穿刺針が被検体に挿入できる長さを半径とする球形の領域である。
オペレータは、前記球形領域における穿刺針の挿入可能な長さを該穿刺針の長さに合わせて前記キーボード124から入力して設定する。
そして、前記撮像した断層画像(保護対象が血管の場合はMRA画像)に設定した穿刺針の到達可能な範囲における保護対象を識別する。
保護対象の識別は、該保護対象の輝度、すなわち画素値の閾値をオペレータが前記入力系108のキーボート124から入力して設定して前記閾値以上の輝度の画素を保護対象として識別し、この保護対象の三次元の座標を記憶する。
前記閾値の設定手段は、本発明の特許請求の範囲の閾値設定手段に対応し、前記保護対象の識別手段は、本発明の特許請求の範囲の集合体形成手段と保護対象判断手段とに対応する。
(8)穿刺針挿入経路の安全性の判定
穿刺針の挿入開始点から穿刺対象点までの経路が、どの保護対象からも十分な距離を有する安全距離を求め、前記経路と前記保護対象の距離が前記安全距離以上の場合を安全な穿刺針挿入経路と判定する(ステップS8)。
なお、前記安全距離は、オペレータが事前に前記入力系108から入力して設定しておく。
前記穿刺針挿入経路の算出と安全性の判定手段は、本発明の特許請求の範囲の安全位置特定手段と体表面位置算出手段と領域形成手段とに対応する。
(9)穿刺針挿入開始範囲の決定
被検体表面の全ての線分からの挿入経路と保護対象までの距離Lを計算し、この計算により求めた距離が前記設定した安全距離よりも大きい線分のみを有効とした線分の集合を安全な穿刺針挿入開始範囲とする(ステップS9)。
この穿刺針挿入開始範囲算出手段は、本発明の特許請求範囲の穿刺開始範囲算出手段に対応する。
(10)穿刺針挿入開始範囲と穿刺領域の表示
以上のステップにより処理された穿刺針の挿入開始範囲と穿刺対象部までの穿刺領域を断層画像に重畳して表示する(ステップS10)。
このように、穿刺針挿入開始範囲と穿刺領域を断層画像上に表示することにより、オペレータは、上記表示画像を参照して容易に安全な挿入経路を確認して治療を計画することができる。
さらに、前記表示される穿刺針挿入開始範囲と穿刺領域とを穿刺対象点を中心として放射線状にスライスした画像をMPR(断面変換)表示することにより、それぞれの断面画像上に安全な挿入開始範囲と穿刺領域が表示される。
したがって、オペレータは前記断面を自由に切り替えることにより、広い範囲で穿刺針の安全な挿入開始範囲と穿刺領域を確認することができる。
なお、本発明に用いる三次元画像データは、医用画像診断装置(本実施形態では磁気共鳴イメージング装置)から直接収集する例について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、磁気ディスクや光ディスク等の記憶装置に記憶されている画像データを用いることも、あるいはネットワークを介して伝送される画像データを用いても良い。
すなわち、本発明は三次元の医用画像データの収集手段にはどのような手段を用いても良い。
また、三次元画像データは、磁気共鳴イメージング装置で撮像して得た画像データに限定するものではなく、三次元画像データを取得できる医用画像診断装置であれば、該医用画像診断装置のモダリティを限定するものではない。
本発明の実施形態に係る医用画像表示装置を含む磁気共鳴イメージング装置の全体の概略構成を示すブロック図。 穿刺針の到達可能な範囲を説明する三次元モデル。 穿刺対象点を中心として撮像するMRA撮像範囲、スライス面、穿刺到達可能範囲及び被検体の断面を示す模式図。 穿刺領域の安全性を説明する図。 穿刺領域の安全性の判定について説明する図。 穿刺針の安全な挿入開始範囲と穿刺領域の表示の模式図。 本発明による医用画像表示装置の動作を説明するフローチャート。
符号の説明
101 静磁場発生系、102 傾斜磁場発生系、103 制御系、104 送信系、105 受信系、106 信号処理系、107 出力系、108 入力系、121 信号処理CPU、122 ディスプレィ、124 キーボード、125 マウス、A 被検体、B オペレータ

Claims (4)

  1. 医用画像診断装置で撮像して得られた三次元画像に被検体の疾患部に穿刺治具を穿刺する穿刺術を支援するための情報を表示する医用画像表示装置であって、前記疾患部を穿刺対象として設定する穿刺対象設定手段と、前記穿刺治具の穿刺開始位置と前記穿刺対象との間に存在する穿刺に不適当な部位である保護対象を識別する保護対象識別手段と、前記穿刺対象設定手段で設定した穿刺対象の位置情報と前記保護対象識別手段で識別した保護対象の位置情報とから前記保護対象を除いた穿刺領域を形成する穿刺領域形成手段と、前記穿刺領域形成手段で形成した穿刺領域情報から前記穿刺治具の挿入開始範囲を求める穿刺開始範囲算出手段と、前記穿刺開始範囲と前記穿刺領域とを前記画像に重畳して表示制御する表示制御手段とを備えて成る医用画像表示装置。
  2. 前記保護対象識別手段は、前記画像の画素の閾値を設定する閾値設定手段と、前記穿刺対象を除く前記画像の画素の画素値が前記閾値よりも大きい画素の集合体を形成する集合体形成手段と、この形成した集合体を保護対象と判断する保護対象判断手段とを備え、前記穿刺領域形成手段は、前記保護対象識別手段で識別した全ての保護対象と前記穿刺対象位置とを直線で結び該直線から穿刺に安全な距離だけ離れた位置を特定する安全位置特定手段と、この安全位置特定手段で特定した位置と前記穿刺対象とを直線で結び該直線の延長上の前記被検体の体表面の位置を求める体表面位置算出手段と、この体表面位置算出手段で算出した体表面位置の両端の位置と前記穿刺対象位置とを結んで囲む領域を形成する領域形成手段とを備えて成る請求項1に記載の医用画像表示装置。
  3. 前記穿刺開始範囲算出手段で算出する穿刺開始範囲は、前記体表面位置算出手段で算出した体表面位置の両端の位置間であることを特徴とする請求項2に記載の医用画像表示装置。
  4. さらに前記画像を断面変換し、この断面変換した画像に前記穿刺開始範囲と前記穿刺領域とを重畳して表示することを特徴とする医用画像表示装置。
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