JP2011530502A - 細胞間接着分子−1との結合を通して樹状細胞の機能および分化を調節する抗体およびその用途 - Google Patents

細胞間接着分子−1との結合を通して樹状細胞の機能および分化を調節する抗体およびその用途 Download PDF

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Abstract

本発明は、樹状細胞の機能および分化を調節し、移植片生存率を増加させることができる、ヒト細胞間接着分子−1(ICAM−1)に結合する抗体に関する。また、本発明は、前記抗体を含む医薬組成物、および疾患を治療するためにこれらを使用する方法を提供する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許庁に2008年8月8日付で出願された米国特許出願第61/087,265号に対する優先権および利益を主張し、前記米国出願は本明細書内で完全に説明されているようにすべての目的のために参考文献として本願に含まれる。
本発明は、樹状細胞の機能および分化を調節し、移植片生存率を増加させることができる、ヒト細胞間接着分子−1(human intercellular adhesion molecules−1、ICAM−1)に結合する抗体に関する。また、本発明は、前記抗体を含む医薬組成物、および疾患を治療するためにこれらを使用する方法を提供する。
ICAM−1は、ドメイン1ないしドメイン5と名づけられ、N末端からC末端の方向に番号づけられた5つの細胞外免疫グロブリンスーパーファミリードメイン、細胞膜透過領域および細胞内領域で構成された、90kDaのタイプI細胞表面糖タンパク質である(Cell.1990、61:243−54)。
ICAM−1は、T細胞と抗原提示細胞との間の相互作用のような、白血球/白血球の相互作用を媒介する。ICAM−1また、炎症過程中に組織への白血球の流出を媒介する(Transplantation.1999、67:729−736)。インビトロ研究は、ICAM−1/白血球機能関連抗原−1(leukocyte function antigen−1、LFA−1)の相互作用を妨害する抗体がT細胞の内皮細胞への接着を阻害することができ、これらの抗体により、T細胞の活性化も混合リンパ球内で有意に減少することができることを示した(Proc Natl Acad Sci USA.1988、85:3095−3099)。ヒトICAM−1に対するマウス(murine)の単クローン抗体であるR6−5−D6(エンリモマブ(enlimomab))を使用した猿の研究では、腎臓同種移植片生存率が増加し、移植片内へのT細胞の浸潤が対照群と比較して減少した(J Immunol.1990、144:4604−4612)。また、エンリモマブは、リウマチ性関節炎患者で疾患活性を抑制させる効果があることが立証された(Arthritis Rheum.1994、37:992−999;J Rheumatol.1996、23:1338−1344)。しかし、ランダム化多施設試験によれば、腎臓移植後のエンリモマブ誘導治療は、急性拒絶反応の比率または移植片の機能が遅延する危険性を減少させることができなかった(Transplantation.1999、67:729−736)。また、急性虚血性脳卒中の患者での臨床実験は、エンリモマブによる抗ICAM−1治療が効果的でなく、脳卒中の経過を実際に有意に悪化させ、プラシーボ(placebo)と比較した時、より多くの副作用、一次感染および発熱を誘導することを示した(Neurology.2001、57:1428−1434)。エンリモマブは、T細胞だけでなく、好中球の血管内皮細胞への接着を遮断する機能を果たし、したがって、好中球の移動を妨害するのは、潜在的に感染に対する感受性を増加させることが報告された(J Immunol.1999、162:2352−2357)。
樹状細胞(Dendritic cell、DC)は、多様な免疫反応を統合させる高度に特性化された抗原提示細胞であり(Nature.1998、382:245−252)、免疫の開始および免疫寛容に関連する、特化した(professional)抗原提示細胞の異種ファミリーを含む。現在まで、未成熟樹状細胞は、T細胞を免疫反応不顕性(anergy)に誘導することが知られているのに対し、LPS(lipopolysaccharide)のような活性刺激剤によって成熟樹状細胞に形質転換された樹状細胞は、一次T細胞応答を誘導することが考えられてきた(Blood.2006、108:1435−1440)。また、独特のサイトカイン生産プロファイルを有する半成熟樹状細胞は、免疫寛容性機能を付与することができる(Blood.2006、108:1435−1440)。
ICAM−1は、樹状細胞で高いレベルで発現する。しかし、現在まで、樹状細胞内のICAM−1がT細胞−樹状細胞の相互作用中に、LFA−1結合のための単なる接着分子として機能するものとみなされてきた。
本発明の目的は、樹状細胞の機能および分化を調節し、移植片生存率を増加させることができる、ヒト細胞間接着分子−1(ICAM−1)に結合する抗体に関する。また、本発明は、前記抗体を含む医薬組成物、および疾患を治療するためにこれらを使用する方法を提供する。
より具体的には、本発明は、移植された細胞または器官の拒絶反応を抑制するか、または移植された造血幹細胞による移植片対宿主疾患を抑制する、抗ヒトICAM−1抗体に関する。また、本発明は、ヒトICAM−1のドメイン1に結合することができるが、ICAM−1とそのリガンドであるLFA−1との間の相互作用は遮断しない抗体に関する。
また、本発明は、物質を生産する方法に関し、前記物質は、抗体またはその断片を生産する細胞を含む。さらに、本発明は、前記方法によって得られる、ハイブリドーマ細胞および前記ハイブリドーマ細胞によって生産される抗体を含む。
また、本発明は、移植された細胞または器官の拒絶反応を抑制するための医薬組成物を含む。医薬組成物は、ICAM−1に結合することができるが、ICAM−1およびLFA−1の相互作用は阻害しない抗体、および、抗体の断片であって、ICAM−1に結合することができるが、ICAM−1およびLFA−1の相互作用は阻害しない断片からなる群より選択される免疫抑制剤を含む。
さらに、本発明は、抗体または抗体断片からなる群より選択される免疫抑制剤を使用して移植された細胞または器官の拒絶反応を抑制するか、または移植された造血幹細胞による移植片対宿主疾患を抑制する方法に関する。前記抗体または抗体断片は、好ましくは、単クローンおよび多クローン抗体からなる群より選択され、より好ましくは、ヒトまたは動物(つまり、非ヒト)抗体である。
本発明に関するより完璧な理解と本発明に伴う多くの効果は、添付の図面と併せて考慮した場合、下記の詳細な説明を参照することにより、容易に明らかになり、同様によりよく理解されるだろう。
単色フローサイトメトリーを用いて、ヒトICAM−1形質移入したHEK293T細胞の表面上でのMD−2およびR6−5−D6単クローン抗体の反応性を示す図である。 h1m2345およびh12m345ICAM−1変異体が形質移入したHEK293T細胞上でのMD−2およびR6−5−D6単クローン抗体の反応性を示す図である。 MD−2およびR6−5−D6抗体の存在下での混合リンパ球反応後の、チミジン取り込みの結果を示す図である。 MD−2またはR6−5−D6抗体を事前培養した後の、ヒトICAM−1陽性DU145細胞上でのR6−5−D6およびMD−2抗体の反応性を示す写真である。 表示の抗体で処理後の、樹状細胞の表面上の多様な分子の発現レベル、および樹状細胞の培養培地内のサイトカインの濃度を示す図である。 ヒト化マウスの末梢血液におけるCD45ヒト白血球およびCD3ヒトT細胞の産成の動力学を示す図である。 ストレプトゾトシンで糖尿病を誘発した後、ラットの膵島を移植したヒト化マウスでの末梢血液グルコースレベルを示す図である。 表示の抗体で処理した膵島移植された各マウスから抽出した腎臓におけるヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)染色およびインシュリンに対する免疫組織化学的染色の結果を示す写真である。
次の実施例を参考にして本発明をより詳細に説明する。しかし、これらの実施例は、いかなる形態であれ、本発明の範囲を制限するものと解釈されてはならない。
本発明は、免疫反応を抑制することができるマウス抗ヒトICAM−1単クローン抗体、MD−2およびMD−2の断片に関する。より具体的には、本発明は、移植された細胞または器官の拒絶反応を抑制するか、または移植された造血幹細胞による移植片対宿主疾患を抑制する抗ヒトICAM−1抗体に関する。
また、本発明は、ヒトICAM−1のドメイン1に結合することができるが、ICAM−1とそのリガンドであるLFA−1との間の相互作用は遮断しない抗体を提供する。さらに、本発明は、そのような抗体を生産することができるハイブリドーマ細胞を含む。
また、本発明は、物質を生産する方法に関し、該方法は抗体またはその断片を生産する細胞を提供する。抗体またはその断片を生産する方法は、(a)ヒトICAM−1タンパク質またはタンパク質断片またはヒトICAM−1を発現する細胞で動物を免疫化するステップと、(b)免疫化された動物から脾臓細胞(splenocyte)を抽出するステップと、(c)動物の脾臓細胞を骨髄腫(myeloma)細胞株と融合させるステップと、(d)ハイブリドーマ細胞をスクリーニングし、ICAM−1とLFA−1との間の相互作用を阻害せずに、移植された器官の拒絶反応を抑制するだけでなく、樹状細胞の機能および分化を調節するのに適したハイブリドーマ細胞を選別するステップとを含む。
前記物質は、インビトロ培養によるか、または前記物質を生産する細胞を動物に投与することによって得ることができる。前記物質は、前記物質を生産する細胞が腹膜内に投与された動物の腹水から得ることができる。前記物質は、イオン交換クロマトグラフィーまたは親和性カラムクロマトグラフィーによって培養上清液または腹水から精製することができる。
また、本発明は、前記方法によって得られる、ハイブリドーマ細胞および前記ハイブリドーマ細胞によって生産される抗体を含む。
本発明は、移植された細胞または器官の拒絶反応を抑制するための医薬組成物も含む。医薬組成物は、ICAM−1に結合することができるが、ICAM−1およびLFA−1の相互作用は阻害しない抗体、および、抗体の断片であって、ICAM−1に結合することができるが、ICAM−1およびLFA−1の相互作用は阻害しない断片からなる群より選択される免疫抑制剤を含む。本発明による抗体またはその断片の投与は、医薬組成物を投与するのに許容される任意の方法を用いて行うことができる。
さらに、本発明は、抗体または抗体断片からなる群より選択される物質を使用して移植された細胞または器官の拒絶反応を抑制する方法に関する。前記抗体または抗体断片は、好ましくは、単クローンおよび多クローン抗体からなる群より選択され、より好ましくは、ヒトまたは動物抗体である。
また、本発明は、本願に開示されたICAM−1に対する抗体を使用してICAM−1を検出する方法を提供する。ICAM−1は、他の疾患過程での炎症マーカーであるため、このような検出は有用である。また、ICAM−1に対する抗体は、ICAM−1を検出するための研究用試薬として商業的に販売することもできる。
ヒト化抗体は、ドナー抗体に由来の相補性決定領域(complementary determining region、CDR)と、ヒト抗体に由来の可変領域フレームワークおよび定常領域を有する抗体である。CDRは、一般的に、Kabatによって定義されるが、Chothiaによる定義、またはKabatおよびChothiaによる定義の組み合わせによって定義されることができる。したがって、一般的に、ヒト化抗体は、(i)マウス抗体、例えば、MD−2由来の3つのCDRを含む軽鎖、ヒト抗体(これらは、例えば、成熟ヒト抗体、ヒト生殖細胞配列、2つまたはそれ以上のヒト抗体配列の組み合わせ、またはヒト抗体配列の共通配列に由来することができる)由来の可変領域フレームワーク、およびヒト定常領域と、(ii)マウス抗体、例えば、MD−2由来の3つのCDRを含む重鎖、ヒト抗体由来の可変領域フレームワーク、およびヒト定常領域を含む。可変領域フレームワークは、ヒト残基がこれに相応するマウス抗体の位置に存在する残基に代替された少数の(通常、1、2、3、4、5または10より少ない)選択された位置での復帰突然変異(backmutation)を含むことができる(Queen et al.、米国特許登録第5,530,101号および第5,585,089号を参照)。具体的には、フレームワーク内で代替されるアミノ酸は、一般的に、CDRと相互作用可能な能力に基づいて選択される。例えば、代替されたアミノ酸は、ドナー抗体配列内のCDRに隣接するか、3次元空間で測定した時、ヒト化抗体内のCDRで4−6オングストローム以内に位置することができる。
1つまたはそれ以上のCDR残基の置換、または1つまたはそれ以上のCDRの省略も可能である。多くの抗体において、結合のために、1つまたは2つのCDRが省略可能であることが科学的文献に開示されている(Padlan et al.、FASEB Journal9:133−139(1995);Vajdos et al(Journal of Molecular Biology、vol.320、pp.415−428(2002);Iwahashi et al.、Mol.Immunol.36:1079−1091、(1999);Tamura et al、Journal of Immunology、2000、164:1432−1441(2000))。CDR内のある領域の置換は、不要なCDRを省略するのと同じ原則に基づき、つまり、CDR残基の小さい単位(subset)であるSDRのみが実際に抗原と接触する。
抗原と接触しないCDR残基は、分子的モデリングおよび/または経験により、Chothia CDRしか存在しないKabat CDR領域から、以前の研究に基づいて確認することができる(例えば、CDRH2内のH60−H65残基は、通常は必要でない)。仮に、CDRまたはこれらの残基が取り除かれる場合、これは、一般的に可変領域フレームワーク配列を提供するヒトアクセプター配列内の相応する位置に存在するアミノ酸に置換される。このような置換の数は、競争的反応(competing consideration)のバランスを反映する。このような置換は、ヒト化抗体内のマウスアミノ酸の数を減少させて、結果的に潜在的な免疫原性を減少させるため、潜在的に有利である。しかし、置換はまた、親和力の変化をもたらすことがあり、親和力の有意な減少は避けることが好ましい。CDR内の置換の位置および置換されるアミノ酸は経験的にも選択可能である。経験的置換は、保存的または非保存的置換であり得る。しかし、一般的に、経験的置換は、マウスをヒトに置換して免疫原性を減少させる効果は有していない。経験的置換は、生成物であるヒト化抗体の親和力を増加または減少させることができる。
一般的に、ICAM−1に十分な結合親和力を有し、かつ実質的に免疫原性のないヒト化抗体は、前記原則に従って製造された少数の変異体を個別的にスクリーニングすることによって得ることができる。しかし、ファージディスプレイのようなディスプレイ選別方法を用いて、多数の変異体を同時にスクリーニングすることができる(Dower et al.、WO91/17271;McCafferty et al.、WO92/001047;およびWinter、WO92/20791を参照)。
キメラ抗体は、マウス(または他の齧歯類)抗体の重鎖および軽鎖可変領域が、ヒト抗体の重鎖および軽鎖定常領域と組み合わされた抗体であって、これらの構造は、遺伝工学的手段により公知である。このような抗体は、マウス抗体の結合特異性を有するが、ヒト抗体の約2/3程度である。マウス、キメラおよびヒト化抗体内の非ヒト配列の存在の比率は、キメラ抗体の免疫原性がマウスおよびヒト化抗体間の中間程度であることを示す。
一般的に、ヒト化およびキメラ抗体は、カッパ軽鎖を有するIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4アイソタイプである。
単クローン抗体(monoclonal antibody、mAb)は、動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、またはニワトリ)起源であり得、または遺伝学的に製作可能である。齧歯類の単クローン抗体は、当業界に公知の標準方法によって製造可能であり、適切な免疫増強剤と共に、腹腔内、静脈内、または足蹠(footpad)内にICAM−1を多重免疫化した後、脾臓またはリンパ節細胞を抽出し、適切な不死化細胞株と融合した後、ICAM−1と結合する抗体を生産するハイブリドーマを選別することを含む。例えば、下記の実施例を参照すればよい。また、ヒト抗体は、ファージディスプレイ(例えば、Dower et al.、WO91/17271;McCafferty et al.、WO92/001047;Winter、WO92/20791;およびWinter、FEBS Lett.23:92、1998を参照)か、または形質転換マウスを使用しても製造することができる(例えば、Lonberg et al.、WO93/12227;およびKucherlapati WO91/10741を参照)。キメラおよびヒト化単クローン抗体が、本発明の具体例として好ましい。
抗体は、非常に大きく、内部構造が複雑な複合分子である(〜150,000の分子量または約1320アミノ酸)。天然抗体分子は、2対の同一のポリペプチド鎖を含み、各対は1つの軽鎖と1つの重鎖を有する。各軽鎖および重鎖は、同様に、ターゲット抗原との結合に関連する可変(“V”)領域と、免疫システムの他の構成要素と相互作用する定常(“C”)領域の2つの領域で構成される。軽鎖および重鎖可変領域は、抗原(例えば、細胞表面受容体)に結合する可変領域を形成するために、3次元的空間内で互いに折り畳まれる。各軽鎖および重鎖可変領域内には、相補性決定領域(「CDR」)と呼ばれる3つの短い断片がある(平均的に10アミノ酸の長さ)。抗体可変領域内の6つのCDR(軽鎖に3つおよび重鎖に3つ)は、ターゲット抗原上に固定される実際の抗体結合部位を形成するために、3D空間内に互いに折り畳まれる。CDRの位置と長さは明確に定義されている(Kabat、E.et al.、Sequences of Proteins of Immunological Interest、U.S.Department of Health and Human Services、1983、1987)。CDR内に含まれない可変領域の部分はフレームワークと呼ばれ、CDRのための周辺環境を形成する。
抗体は、特定の標的タンパク質に特異的に結合、つまり、標的タンパク質を含む他のタンパク質の混合物内で標的タンパク質と優先的に結合する。また、特異的結合は、一般的に、約10−6M、10−7M、10−8M、または10−9M以下の解離定数(dissociation constant、KD)で表される。
本発明の天然の単クローン抗体(mAb)は、これらのハイブリドーマから生産可能である。遺伝学的に製作された単クローン抗体、例えば、キメラまたはヒト化抗体は、当業界に公知の多様な方法によって発現することができる。例えば、これらの軽鎖および重鎖V領域をコード化する遺伝子は、オーバーラップオリゴヌクレオチドから合成されるか、プロモーター、エンハンサー、ポリA領域などの必須調節領域を提供する発現ベクター(例えば、Invitrogenから商業的に使用可能)内で利用可能なC領域と共に挿入されることができる。CMVプロモーター−エンハンサーの使用が好ましい。次に、発現ベクターは、リポフェクションまたは電気穿孔法のような、当技術分野で公知の多様な方法を利用して、CHOまたはSp2/0およびNS0を含む非生産性骨髄腫細胞のような多様な哺乳動物細胞株に形質移入(transfection)され、抗体を発現する細胞は適切な抗生剤の選別によって選別することができる。
一旦発現すると、本発明の単クローン抗体または他の抗体は、精密ろ過、限外ろ過、タンパク質AまたはG親和性クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、陽イオン交換クロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィー、および/または有機染料に基づく他の形態の親和性クロマトグラフィーなどのような、当技術分野の標準技術により精製することができる。製薬学的用途のためには、少なくとも約50、90、または95%の均質性を有する、実質的に純粋な抗体が好ましく、98%または99%またはそれ以上の均質性があるものがより好ましい。
本発明において、「単離された」および「精製された」という用語は、実質的にまたは本質的に天然の環境および/または好ましくない汚染物内から、濃縮された物質またはこれらから除去された物質をいう。例えば、単離された抗体は、他の抗原に結合する他の抗体から分離され、および自然的に関連する他の生物学的物質(例えば、他の核酸、タンパク質、脂質、細胞成分)から分離される。また、本発明の抗体は、Fv、FabおよびF(ab’)のような抗体結合断片、二重機能的ハイブリッド抗体(例えば、Lanzavecchia et al.、Eur.J.Immunol.17:105、1987)、短鎖抗体(Huston et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA85:5879、1988;Bird et al.、Science242:423、1988)、および変形された定常領域を有する抗体(例えば、米国登録特許第5,624,821号)を含む。
好ましい具体例として、本発明は、本願に開示された抗体を含む薬学的製剤を提供する。つまり、前記抗体は、疾患を治療するための医薬の製造に使用されることができる。前記抗体の薬学的製剤(つまり、医薬)は、凍結乾燥または水溶性溶液の形態で、生理学的に許容される担体内の単クローン抗体、選択的には、添加剤または安定化剤を含む。許容可能な担体、添加剤または安定化剤は、使用される容量および濃度でレシピエントに毒性がなく、かつ一般的にpH5.0〜8.0、より一般的にはpH6.0〜7.0の、リン酸、クエン酸、または酢酸のような緩衝液、等張性にするための塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどのような塩、酸化防止剤、保存剤、低分子量ポリペプチド、タンパク質、ポリソルベート80のような親水性ポリマー、アミノ酸、炭水化物、キレート剤、糖、および当技術分野で公知のその他の標準構成要素を含む。
単クローン抗体は、一般的に、1〜100mg/mlの濃度、例えば、10mg/mlで存在する。
他の好ましい態様において、本発明は、薬学的製剤内の抗ICAM−1単クローン抗体を使用して、患者、一般的にはヒトの疾患を治療する方法を提供する。単クローン抗体は、任意の適切な経路、具体的に、静脈注射またはボーラス注射による非経口投与、筋肉内投与、または皮下投与により患者に投与可能である。静脈注射は、少なくとも15分以上であって30分以上の間隔、または1、2もしくは3時間以上の間隔で投与可能である。単クローン抗体は、疾患(例えば、腫瘍)部位に直接投与されるか、リポソームのような運搬体内にカプセル化することができる。投与量は、治療される状態を緩和させるのに十分な量とし(「治療学的有効量」)、体重あたり0.1〜5mg/kg、例えば、1、2、3または4mg/kgがよいが、10mg/kgまたは15または20mg/kgまで高くあり得る。固定単位投与量は、例えば、50、100、200、500または1000mgで投与してもよく、または、前記投与量は、患者の表面積、例えば、100mg/mに基づいて投与してもよい。
単クローン抗体は、例えば、単クローン抗体の半減期に依存して、毎日、毎週、毎週2回ずつ、隔週、毎月ごとに、または任意の他の間隔で1週、2週、4週、8週、3〜6ヶ月、またはそれ以上の間に投与可能である。慢性投与のように、治療の繰り返しも可能である。疾患の進行過程における合併症および中間病理学的表現型を含む、疾患の症状の緩和、または少なくとも部分的に中断させる投与量および投与間隔の投与療法(生化学的、組織学的および/または臨床学的)を、治療学的に有効な投与療法という。
ICAM−1は、公知のヒトタンパク質であって、そのアミノ酸配列は、Simmons et al.、Nature331、624−627(1988)およびGenBank登録番号06990.1によって提供される。LFAは、CD11aおよびCD18のヘテロダイマーである。ヒトCD11aのアミノ酸配列は、Larson et al.、J.Cell.Biol.108、703−712(1989)およびGenBank登録番号Y00796.1によって提供される。ヒトCD18のアミノ酸配列は、Kishimoto et al.、Cell48、681−690(1987)およびGenBank登録番号M15395.1によって提供される。
本発明は、下記の実施例を参照してより詳細に説明される。しかし、このような実施例は、どの形態であれ、本発明の範囲を制限するものと解釈されてはならない。
実施例1.抗ヒトICAM−1単クローン抗体を生産可能なハイブリドーマ細胞の分離
ICAM−1/Fcタンパク質を製造するために、PHA活性化されたヒト末梢血液単核細胞からmRNAを抽出し、リーダー遺伝子断片およびヒトICAM−1の細胞外ドメインに相応するcDNA断片を、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)で増幅した。ICAM−1の細胞外ドメインをコード化する断片は、5’および3’末端にそれぞれNheIおよびEcoRIサイトを導入してクローン化した。ICAM−1およびヒトIgG Fcの融合コンストラクトを製造するために、前記断片をhIgG1のヒンジCH2およびCH3ドメインをコード化する、EcoRIおよびXhoI制限酵素処理されたプラスミド内で連結させた。HEK293T細胞に前記プラスミドを一時的に形質移入させ、タンパク質Gカラムを使用してICAM−1/Fcタンパク質を培養上清液から精製した。
Balb/cマウスに、完全フロイント(Freund’s)免疫増強剤で乳化されたICAM−1/Fcタンパク質100μgを腹腔内投与し、次に、ICAM−1/Fcタンパク質100μgを、不完全フロイント免疫増強剤と共に、2週間隔で2回免疫化した。2週後、免疫化されたマウスにICAM−1/Fcタンパク質100μgを追加接種した。脾臓細胞浮遊液を製造するために、最終投与から3日後に、Balb/cマウスの脾臓を摘出した。単クローン抗体は、9−アザグアニンに抵抗性のあるSP2/0−Ag14マウス骨髄腫細胞と、ヒトICAM−1/Fcで免疫化されたBalb/cの脾臓細胞とを融合することによって製造した。細胞融合方法は、KoelerおよびMilsteinの方法に従った(Koeler&Milstein Nature、1975、256、495−497)。50%ポリエチレングリコール4000を使用して、10個の脾臓細胞を10個の骨髄腫細胞と融合した。細胞を洗浄し、20%ウシ胎児血清(FBS)、100μMヒポキサンチン、0.44μMアミノプテリンおよび16μMチミジン(HAT media)を含むDMEM培地(Dulbeco’s modified Eagle’s medium)に再浮遊した。前記細胞を4つの96ウェルプレートに導入し、37℃、5%CO培養器内で培養した。
2週後、コロニーが形成された時、ヒトICAM−1形質移入したHEK293T細胞を使用して上清液をスクリーニングした。ICAM−1形質移入した細胞と野生型HEK293T細胞の両方を培養上清液で染色し、ICAM−1形質移入した293T細胞に反応するが、野生型293T細胞には反応しない上清液を生産する細胞を選別した。高反応性抗体を生産する、安定したハイブリドーマクローンを製造するために、陽性ウェルで取った細胞を、限界希釈法により、ウェルあたり0.5細胞でサブクローン化した。
前記実験の結果、抗ICAM−1単クローン抗体を生産する3つの分離されたハイブリドーマ細胞株を分離およびクローン化した。これらのハイブリドーマ細胞株の1つは、カッパ軽鎖を有するIgG1抗体を生産し、これをMD−2と名づけた。MD−2と名づけられたハイブリドーマは、大韓民国、ソウル、鍾路区(チョンノグ)、蓮建洞(ヨンゴンドン)28番地所在のソウル大学校医科大学(郵便番号110−744)にある癌研究所に2008年12月24日付で寄託し、受託番号KCLRF−BP−00198を受けた。前記寄託は、寄託機関で最近のサンプルの譲渡の要求後少なくとも5年間、寄託した日から少なくとも30年間、または関連特許の有効期間の間のうち、最も長い期間がどの期間であれ、公認微生物寄託機関に保存され、突然変異、死滅または破壊される場合に交替されるはずである。前記細胞株の公衆の利用可能性に対するすべての制限は、本出願の特許権の設定により最終的に除去されるはずである。
図1に示されるように、ICAM−1形質移入した293T細胞は、公知の抗ヒトICAM−1抗体であるR6−5−D6のみならず、MD−2抗体によっても陽性染色されたのに対し、どの抗体も野生型非形質移入体には反応しなかった。
代表的な抗体(例えば、MD−2)が分離されると、ICAM−1上の同一またはオーバーラップエピトープに結合する他の抗体は、競争的結合アッセイによって確認することができる。仮に、各々が抗原で互いの結合を競争的に阻害(遮断)すると、2つの抗体が同一またはオーバーラップエピトープに結合するのである。つまり、1、5、10、20、または100倍過剰の1つの抗体は、競争的結合アッセイ(例えば、Junghans et al.、Cancer Res.50:1495、1990を参照)で測定した時、少なくとも50%程度、または、好ましくは75%、90%もしくは99%で、他の抗体の結合を阻害する。競争的結合アッセイは、完全な(intact)ICAM−1、5つの免疫グロブリン様ドメインを含むこれらの細胞外領域、または他の免疫グロブリン様ドメインから分離されたドメイン1に対して行うことができる。あるいは、同一のエピトープを有して原型(archtypal)の単クローン抗体MD−2と類似の性質を有する単クローン抗体を選別する過程のために、本願に参考文献として含まれるJespers et al.、Biotechnology12:899、1994の方法を用いることができる。ファージディスプレイを用いる場合、まず、HGF結合単クローン抗体を選別するために、原型の抗体の重鎖を(好ましくはヒトの)軽鎖のレパートリーと共にペアをなし、次に、原型の単クローン抗体と同一のエピトープを有する(好ましくは、ヒトの)ICAM−1結合単クローン抗体を選別するために、新しい軽鎖を(好ましくは、ヒトの)重鎖のレパートリーと共にペアをなす。
MD−2の変異体およびそのヒト化およびキメラ形態は、具体的に可変領域フレームワークサイトでアミノ酸の置換によって製造することができる。このような置換は保存的または非保存的であり得る。アミノ酸の置換が保存的または非保存的なのかを分類するために、アミノ酸を次のようにグループ化することができる:グループI(疎水性側鎖):Met、Ala、Val、Leu、Ile;グループII(中性親水性側鎖):Cys、Ser、Thr;グループIII(酸性側鎖):Asp、Glu;グループIV(塩基性側鎖):Asn、Gln、His、Lys、Arg;グループV(鎖配向に影響を与える残基):Gly、Pro;およびグループVI(芳香族側鎖):Trp、Tyr、Phe。保存的置換は、同一グループ内のアミノ酸間の置換に関連するものである。変異体は、ICAM−1、具体的には、ICAM−1の1番目のドメインと結合するもの、選択的には、MD−2抗体と競争するものをスクリーニングすることができる。変異体の重鎖および軽鎖は、具体的には、CDR領域内で、好ましくは、MD−2のような参照抗体と比較して、少なくとも90%または95%のアミノ酸配列同一性を示す。配列同一性は、ギャップをカウントしないKabat番号づけによって、参照抗体の重鎖または軽鎖可変領域と最大限に整列された重鎖または軽鎖可変領域を比較することによって決定することができる。
実施例2.抗体結合ドメインのマッピング
ICAM−1は、5つの免疫グロブリン様(Ig様)ドメイン、細胞膜透過ドメイン、および細胞質ドメインで構成された構造を有する(Cell.1992、68:71−81)。具体的なICAM−1 Ig様ドメインに結合するMD−2結合サイトの位置を知るために、ヒトおよびマウス(murine)ICAM−1cDNAクローンを使用して、ヒトドメイン1/マウス細胞膜透過および細胞質ドメインを含むマウスドメイン2−5をコード化するcDNA(h1m2345)およびヒトドメイン1−2/マウスドメイン3−5をコード化するcDNA(h1m2345)の2種のキメラcDNAを製造した。これらのキメラ突然変異を製作するために、オーバーラップPCR技術を利用した。まず、次のプライマーを使用して、ヒトドメイン1(h1)を含むcDNAを増幅した:5’プライマーGAA TTC ATG GCT CCC AGC AGC CCC CGG CCC GCG CT(配列番号1);3’プライマーAGG TCT CAG CTC CAC CCG TTC TGG AGT CCA GTA CAC GGT GAG GAA G(配列番号2)。マウスドメイン2−5、細胞膜透過ドメインおよび細胞質ドメイン(m2345)を製造するためのプライマーは次のとおりである:5’プライマーCTG GAC TCC AGA ACG G GTG GAG CTG AGA CCT CTG CCA GCC TGG CAG(配列番号3);3’プライマーGGA TCC GGG AGG TGG GGC TTG TCC CTT GAG TTT TAT GGC(配列番号4)。これら2種類のcDNAを混合し、配列番号1および配列番号4のプライマーを使用して再増幅し、最終生成物(h1m2345)をpcDNA3.1ベクターにクローン化した。h12m345をコード化する変異体は、次のプライマーを使用してh1m2345に対するのと類似の方式でクローン化した:h12に対する5’プライマーGAA TTC ATG GCT CCC AGC AGC CCC CGG CCC GCG CT(配列番号5);h12に対する3’プライマーGGT AGC TGG AAG ATC AAA GGT CTG GAG CTG GTA GGG GGC CGA GGT(配列番号6);m345に対する5’プライマーCAG CTC CAG ACC TTT GAT CTT CCA GCT ACC ATC CCA AAG CTC GAC ACC(配列番号7);m345に対する3’プライマーGGA TCC GGG AGG TGG GGC TTG TCC CTT GAG TTT TAT GGC(配列番号8)。
修正された連結部が収得されたかを確認するために、コンストラクト全体を配列決定し、次に、プラスミドDNAをリン酸カルシウム沈澱法を用いてHEK293T細胞に形質移入させた。リン酸カルシウムおよびプラスミドDNAの共沈物を有するHEK293Tを16〜20時間培養した後、培地を10mlの新しい溶液に代替し、再び24時間細胞を培養した。次に、形質移入体をMD−2またはR6−5−D6抗体と共に氷上で染色した。30分間培養後に、細胞を5%ウシ胎児血清(fetal calf serum)および0.1%アジ化合物と共にPBS(phosphate buffered saline)で3回洗浄し、FITC結合されたヤギ抗マウスIg抗体(二次抗体)と30分間培養した。さらに3回洗浄した後に、各抗体と反応する能力をテストするため、フローサイトメトリー分析を行った(図2)。陰性対照群として、二次抗体のみが染色された細胞を使用した。図2に示されるように、全体のヒトICAM−1形質移入体は、MD−2およびR6−5−D6抗体ですべて陽性的に染色されたのに対し、どの抗体も全長のマウスICAM−1形質移入体には反応せず、これは、これらの抗ヒトICAM−1抗体がマウスICAM−1と交差反応しないことを示す。キメラ変異体の場合、MD−2抗体がキメラh1m2345およびh12m345の両方で反応したのに対し、ドメイン2に結合する(Cell.1992、68:71−81)R6−5−D6抗体は、h12m345キメラにのみ反応した。したがって、これらすべての結果は、MD−2抗体がドメイン1上のエピトープに特異的であり、R6−5−D6抗体はドメイン2をエピトープに結合することを示す。
実施例3.混合リンパ球反応で抗ICAM−1抗体の効果
たとえ、LFA−1結合部位がICAM−1のドメインに位置するとしても、ドメイン1の確認においてドメイン2が重要な役割を果たすことが知られている(Cell.1992、68:71−81)。したがって、LFA−1およびICAM−1間の相互作用を遮断するある抗体はドメイン1でマッピングされるが、R6−5−D6抗体のようにドメイン2でマッピングされた他の抗体もこのような相互作用を阻害することができる(Cell.1992、68:71−81)。本発明者らは、LFA−1およびICAM−1の相互作用が、MD−2抗体に影響を受けるかを調べた。
2人の非血縁者由来のリンパ球が、互いの存在下で培養される場合、リンパ球の増殖が観察されるが、このような混合リンパ球反応(mixed lymphocyte reaction、MLR)は、ICAM−1/LFA−1の相互作用に依存的であることが知られている(Proc Natl Acad Sci USA.1988、85:3095−3099)。したがって、抗ICAM−1抗体のMD−2が、LFA−1がICAM−1に接着するのを阻害することができるかを調べるために、MLR分析を行った。新鮮な血液細胞を2人の非血縁ドナーから獲得し、末梢血液単核球細胞を主にフィコールハイパック(Ficoll−hypaque;Pharmacia、Uppsala、Sweden)および2,000rpmで20分間遠心分離して収集し、10%ウシ胎児血清(fetal bovine serum)が含まれたDMEMに再浮遊させた。実施例5で述べているMACS(magnetic activated cell sorting)を用いて、一方のドナーからCD4T細胞を精製した。他方のドナーからの細胞は、コバルト放射線源を用いて、2000cGyで放射線処理した。次に、各供与者からの細胞を混合した後に、混合された細胞を、平底96ウェル組織培養プレートに1×10細胞/ウェルで接種し、抗ICAM−1抗体(20μg/ml)の存在下または不在下で培養した。3日後、培養物を[H]チミジン(0.5μCi/ウェル)で電気パルス処理し、16時間後にガラス繊維ろ過紙上に収集し、次に、液体シンチレーション計数管(liquid scintillation β counter)で計数した。図3に示されるように、抗ICAM−1遮断抗体R6−5−D6はMLRを抑制したのに対し、培養された細胞の増殖はMD−2抗体による影響を受けなかった。このような結果は、MD−2抗体がICAM−1およびLFA−1の相互作用を遮断する活性を有していないことを示すものである。
実施例4.MD−2およびR6−5−D6抗体の結合エピトープの比較
実施例2の結果からMD−2抗体の結合エピトープは、R6−5−D6の結合エピトープと異なる形態であり得ることが分かった。これを確認するために、順次に1つの抗体の結合を他の抗体と競合させる交差閉塞(cross−blocking)研究を行った(Cell.1992、68:71−81)。10、1、または0.1μgのMD−2またはR6−5−D6抗体を、ICAM−1陽性DU145細胞と共に30分間氷上で事前培養し、1μgのFITC結合R6−5−D6抗体と培養する前に、2回洗浄した。使用した対照群は、アッセイで競争する抗体が存在しないものである。細胞を2回洗浄し、フローサイトメトリーを用いて分析した。図4に示されるように、FITC結合R6−5−D6抗体の結合は、非結合R6−5−D6抗体と事前培養することによって用量依存的に抑制された。MD−2抗体と共に、DU145細胞の事前培養がR6−5−D6抗体の結合に効果がなかったのは、MD−2抗体のエピトープの結合がR6−5−D6抗体のエピトープの結合とは異なることを表す。
実施例5.単核球由来の樹状細胞の分化における抗ICAM−1抗体の効果
末梢血液単核細胞をフィコールハイパック密度遠心勾配法によって健常ドナー血液から分離した。PBSで2回洗浄した後に、細胞を1×10細胞/mlの濃度でMACSバッファー内に再浮遊し、次に、氷中で15分間、抗CD14磁気ビーズ(20μl/10細胞;Miltenyi Biotec、Bergisch Gladbach、Germany)と共に培養し、次に、MACS(Milteny−Biotech)を用いて磁性分離した。精製されたCD14単核球を10%FBSが含まれたRPMI内で再浮遊し、顆粒球マクロファージ細胞コロニー刺激因子(GM−CSF、1000U/ml)およびIL−4(1000U/ml)と共に6日間培養した。培養0日目と3日目の培地に抗体(10mg/ml)を追加し、6日目にLPSを培養培地に追加した。一日経過した後に、培養した細胞を収集し、フローサイトメトリーによりMHCクラスI、MHCクラスII、CD80、CD86、CD40、およびCD83の発現を測定した。培養培地内のIL−6、IL−10、IL−12p70、IFN−γおよびTNF−αの量を測定するために、ELISAも行った。CD14単核球をGM−CSFおよびIL−4の存在下で培養すると、未成熟樹状細胞に分化することができ、LPS処理は未成熟樹状細胞の成熟を誘導した。図5Bに、各培養培地内のサイトカインの濃度および図示の抗原の平均蛍光強度(mean fluorescence intensity、MFI)を示す。予想したとおり、未成熟樹状細胞へのLPSの処理は、MHCクラスI、MHCクラスII、CD80、CD86、およびCD40の発現およびサイトカインの生成を増加させた。LPS刺激によるこれらの分子の表面発現の上方調節、およびDCにおけるサイトカインの生成は、抗ICAM−1遮断抗体であるR6−5−D6の前処理によっても抑制されなかった。しかし、R6−5−D6抗体とは異なり、LPS刺激の前に、MD−2抗体を前処理した場合、樹状細胞で表面分子発現の上方調節およびサイトカインの生成が抑制されたが、これは、MD−2抗体が単核球由来の樹状細胞の成熟を阻害することができることを表す。
実施例6.ヒト化マウスの製造
抗ICAM−1抗体のインビボ効果を測定するために、Ito、M.et al.、Blood.2002、100:3175−82に記載された方法により、免疫欠乏マウスにヒト造血幹細胞を移植してヒト化マウスを製造した。
満期正常分娩中に正常臍帯血細胞を収集し、フィコールハイパック遠心分離によって単核細胞を分離した。分離した単核細胞は、2mM EDTAおよび5%FBSを含有するPBS内で3.3×10細胞/mlで浮遊し、Fc遮断抗体と共に30分間氷中で培養し、次に、抗CD34磁気ビーズ(Milteny−Biotech)と共に30分間氷中で培養した。2回洗浄した後、MACSを用いてビーズ付着細胞を磁性分離した。2回の磁性分離後に、フローサイトメトリーによって純度を評価した結果、収集した細胞の95%以下がCD34であった。8〜12週齢のNOD.SCID/γcnullマウス(Central Institute for Experimental Animals、Japan)に、コバルト放射線源を用いて240cGyで放射線処理し、1日後に、1×10のCD34細胞を、尾静脈を通して各マウスに投与した。移植4週および16週が経過後、順次に、眼窩静脈叢(retro−orbital venous plexus)から末梢血液を取り、フローサイトメトリー分析のために、抗ヒトCD45および抗ヒトCD3抗体で染色した。図6は、細胞移植後に、表示の週でのマウスの末梢血液内のヒト細胞のキメラ比率を示す。すべてのマウスでヒト白血球が検出されたが、移植11週後に、末梢血液内の60%以上の白血球がヒトCD45であり(図6A)、移植16週後に、約10%のヒトCD45細胞がCD3を発現した(図6B)。
実施例7.異種膵島移植の拒絶反応を抑制する抗ICAM−1抗体の効果
移植拒絶反応を抑制するMD−2抗体の効果を究明するために、膵島異種移植モデルを使用した。ヒト化マウスに、pH4.5のクエン酸緩衝液に溶解させた100mg/kgのストレプトゾトシン(Sigma、St.Louis、MO)を、連続2日間、2回腹腔内投入して糖尿状態にした。ストレプトゾトシン投与3日後、ACCU−CHECK血糖測定器(Roche、Mannheim、Germany)を用いて血中のグルコースレベルを測定し、血中のグルコースが>250mg/dlである動物のみを糖尿病レシピエントとして使用した。移植する膵島は、非流動的コラゲナーゼ分解(0.07%タイプXIコラゲナーゼ、Sigma)および前に開示されたような(Transplantation.2000、69:1567−1571)不連続的フィコール(Ficoll400、Pharmacia)密度勾配法を用いて、SDラット(Sprague−Dawley rat)から分離した。分離後は、未精製の膵島細胞を5%CO培養器内に10%FBSが含まれたDMEM培地で、37℃にて一晩中培養した後、ストレプトゾトシン投与4日後に、各糖尿病ヒト化マウスの左腎臓皮膜下の空間に膵島を500移植した。抗ICAM−1抗体(300μg/マウス)を膵島移植6日および3日前に腹腔内投与した。動物対照群には関連性のないマウスIgGを投与した。200mg/dl以下の血糖グルコースレベルの回復を移植機能の指標として使用し、連続2日間>250mg/dlのレベルに急増した場合には拒絶反応を示したものとみなした。図7に示されるように、対照群マウスは、死亡したか、膵島移植3週後に拒絶反応を起こしたのに対し、膵島移植前にMD−2抗体を投与したすべてのマウスは、実験期間を通して、依然として200mg/dl以下を維持した。
マウスが病的状態を現した時、これらを犠牲にし、移植拒絶反応を立証するために左腎臓切除試料を組織学的に分析した。対照群マウスは、移植後、9、21および44日目に犠牲にした。MD−2抗体処理群では、移植後、34、77および87日目にマウスを犠牲にした。各マウスから得た腎臓切除試料は、10%中性ホルマリンに固定させ、パラフィンに埋め込んだ後、一般的なヘマトキシリン−エオシン染色または免疫組織化学染色のために、厚さ4μmに連続的に切断した。インシュリン染色のために、ヒトインシュリンに対する一次ヤギ抗血清(DAKO、Carpenteria、CA)を使用し、次に、基質として、ジアミノベンジジンおよびアビジン−ビオチンペルオキシダーゼ方法を用いた。図8に示されるように、対照群抗体を投与したマウスの皮膜下の空間で単核細胞の浸潤が明確に観察され、免疫組織化学的染色の結果、これらのマウスで生存可能な膵島は観察することができなかった。しかし、対照群とは異なり、MD−2処理されたマウスでは、依然として移植片生存率が明確に観察され、単核細胞の浸潤が観察されなかった。また、移植された膵島はインシュリンの生産を続けた。したがって、移植前のMD−2の処理は、膵島異種移植の生存率を増加させることができる。
本願に引用されたすべての公開文献、特許および出願は、各個別公開文献、特許および特許出願が具体的および個別的にすべての目的のためにその全体が参考文献として含まれているように、同一の範囲内ですべての目的のためにその全体が本発明に参考文献として含まれる。

Claims (19)

  1. 受託番号KCLRF−BP−00198として寄託されたハイブリドーマによって生産される抗体と、ヒト細胞間付着分子−1(ICAM−1)のドメイン1への結合をするために競合することを特徴とする、抗体。
  2. ヒトICAM−1がヒト白血球機能関連抗原−1(LFA−1)に結合することを阻害することなく、ヒトICAM−1のドメイン1に結合することを特徴とする、抗体。
  3. 前記抗体は、単離された形態であることを特徴とする、請求項1に記載の抗体。
  4. 前記抗体は、キメラ抗体またはヒト化抗体であることを特徴とする、請求項1に記載の抗体。
  5. 前記抗体は、単クローン抗体であることを特徴とする、請求項1に記載の抗体。
  6. 前記抗体は、ICAM−1との結合を通して樹状細胞の分化を調節するものであることを特徴とする、請求項1に記載の抗体。
  7. 前記抗体は、MD−2(受託番号KCRF−BP−00198)であることを特徴とする、請求項1に記載の抗体。
  8. 前記抗体は、MD−2(受託番号KCRF−BP−00198)のヒト化された形態またはキメラ形態であることを特徴とする、請求項1に記載の抗体。
  9. 重鎖および軽鎖を含むヒトICAM−1に結合する抗体であって、前記重鎖は、受託番号KCLRF−BP−00198として寄託されたハイブリドーマによって生産される抗体の重鎖由来の3つのCDRを含み、前記軽鎖は、受託番号KCLRF−BP−00198として寄託されたハイブリドーマによって生産される抗体の軽鎖由来の3つのCDRを含むものであることを特徴とする、抗体。
  10. 請求項1に記載の抗体を含むことを特徴とする、医薬組成物。
  11. 前記抗体は、単離された形態であることを特徴とする、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 前記抗体は、キメラ抗体またはヒト化抗体であることを特徴とする、請求項10に記載の医薬組成物。
  13. 前記抗体は、単クローン抗体であることを特徴とする、請求項10に記載の医薬組成物。
  14. 前記抗体は、ICAM−1との結合を通して樹状細胞の分化を調節するものであることを特徴とする、請求項10に記載の医薬組成物。
  15. 前記抗体は、移植された細胞または器官の拒絶反応を抑制するか、または移植された造血幹細胞による移植片対宿主疾患を抑制するものであることを特徴とする、請求項10に記載の医薬組成物。
  16. 重鎖および軽鎖を含むヒトICAM−1に結合する抗体を含む医薬組成物であって、前記重鎖は、受託番号KCLRF−BP−00198として寄託されたハイブリドーマによって生産される抗体の重鎖由来の3つのCDRを含み、前記軽鎖は、受託番号KCLRF−BP−00198として寄託されたハイブリドーマによって生産される抗体の軽鎖由来の3つのCDRを含むものであることを特徴とする、医薬組成物。
  17. 前記抗体は、移植された細胞または器官の拒絶反応を抑制するか、または移植された造血幹細胞による移植片対宿主疾患を抑制するものであることを特徴とする、請求項16に記載の医薬組成物。
  18. ヒト細胞間付着分子−1(ICAM−1)のドメイン1に結合する抗体を生産することを特徴とする、受託番号KCLRF−BP−00198として寄託された、ハイブリドーマ。
  19. 前記抗体は、ヒト細胞間接着分子−1(ICAM−1)がヒト白血球機能関連抗原−1(LFA−1)に結合することを阻害することなく、ICAM−1に結合するものであることを特徴とする、請求項18に記載のハイブリドーマ。
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