JP2011528290A - 傾斜した補強材並びにそれを形成する装置および方法 - Google Patents

傾斜した補強材並びにそれを形成する装置および方法 Download PDF

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Abstract

丸みを付けた肩部を有する、C字状断面のコンポーネントを形成するダイツールは、第1および第2の外側ダイであって、各外側ダイは、丸みを付けた丸め部分でフランジ部分に結合し、かつ各フランジ部分が最も外側になるように、共通軸線に沿って互いに対称的に配置した、截頭円錐状部分、並びに第1および第2外側のダイ間に配置した、円柱状の外側支持ダイを有する、該第1および第2の外側ダイを備える。ダイツールは、さらに、第1および第2の内側ダイであって、各内側ダイは、丸みを付けた丸め部分で周面に結合し、かつ円錐状表面が最も外側になるように、共通軸線に沿って互いに対称的に配置した、ほぼ円錐状の表面を有するディスク、並びに第1および第2の内側ダイ間に配置した、円柱状の内側支持ダイを有する、該第1および第2の内側ダイを備える。第1および第2の内側ダイ並びに内側支持ダイは、第1および第2の外側ダイにおけるフランジ部分間に離間させて配置し、形成すべきC字状断面のコンポーネントの所望断面に対応するキャビティを画定する。内側および外側のダイにおける、丸みを付けた丸め部分は、内側および外側のダイの周縁に沿って変化する曲率半径を有し、内側および外側のダイは、回転可能とし、これにより、キャビティにおける丸みを付けた肩部の曲率半径は、ダイが回転するに従って変化するよう構成する。

Description

例えば、航空宇宙産業における複合構造体の作製にあたり、構造部材を、しばしば、複合スキンに取り付け、スキンの強化を行う。このような構造部材は、しばしばストリンガーまたは補強材と称される、ほぼ細長い補強部材を有することがある。
航空宇宙産業における典型的な補強材の使用例は、航空機の翼の作製においてであり、この場合、複合ストリンガーを、翼カバーまたはスキンの内面に取り付ける。ストリンガーまたは補強材は、様々な断面形状となるよう形成することができるが、一般にT字状断面に形成する。一般にT字状断面の補強材は、平坦な、未硬化予含浸させた(プリプレグの)複合積層体(以下「ラミネート」と称する)から製造し、これをL字状断面に形成、次いで、このL字状断面形状体を背中合わせに圧縮して、所望のT字状断面形状体を製造する。このことにより、容易に平坦な複合スキンに取り付けられる、T字状断面の補強材を製造する。しかし、複合スキンの厚さを変化させ、所望のように、局所的にスキンの強度を変化させることは、ますます一般化している。厚さの変化は、ストリンガーを取り付けるべき複合スキンにわたる、傾斜した、または平坦でない断面部分を生ずる。
細長い補強材を、傾斜したスキン表面に適合させるよう形成するためには、補強材を、個別のL字状断面または完成したT字状断面に形成した後、所要の形状に変形しなければならない。このことは、補強材を、当初の平面状ラミネートの2次元部分ではなく、3次元断面にわたり変形することを含むので、ラミネートの一部を圧縮するT字状断面の補強材において、しわを生ずることがよくある。このようなしわは、局所的な応力集中ポイントを生じ、したがって、補強材の全体的な強度を低下させ、またそのため、補強材を、そうでない場合に必要な大きさよりも一層大きく形成しなければならず、さらに、L字断面部分が、背中合わせに圧縮して、所要のT字状断面の補強材を形成するのを阻害するおそれもある。
したがって、このような補強材を、しわ形成の問題を生ずることなく、形成できるようにすることは、有益である。
本発明の第1の様態によれば、丸みを付けた肩部を有する、C字状断面のコンポーネントを形成するダイツールを提供し、このダイツールは、
第1および第2の外側ダイであって、各外側ダイは、丸みを付けた丸め部分でフランジ部分に結合し、かつ各フランジ部分が最も外側になるように、共通軸線に沿って互いに対称的に配置した、截頭円錐状部分、並びに第1および第2の外側ダイ間に配置した、円柱状の外側支持ダイを有する、該第1および第2の外側ダイと、および、
第1および第2の内側ダイであって、各内側ダイは、丸みを付けた丸め部分で周面に結合し、かつ円錐状表面が最も外側になるように、共通軸線に沿って互いに対称的に配置した、ほぼ円錐状表面を有するディスク、並びに第1および第2内側のダイ間に配置した、円柱状の内側支持ダイを有する、該第1および第2の内側ダイと
を備え、
第1および第2の内側ダイ並びに内側支持ダイは、第1および第2の外側ダイにおけるフランジ部分間に離間させて配置し、形成すべきC字状断面のコンポーネントの所望断面に対応するキャビティを画定し、また
内側および外側のダイにおける、丸みを付けた丸め部分は、内側および外側のダイの周縁に沿って変化する、曲率半径を有し、
内側および外側のダイは回転可能とし、これによりキャビティにおける丸みを付けた肩部の曲率半径は、ダイを回転するに従って変化するよう構成する。
好適には、内側および外側ダイ両方の離間距離は可変とする。内側および外側両方のダイの離間距離は、ダイが回転するに従って変化するよう構成することができる。
付加的または代替的に、内側および外側の支持ダイのうち少なくとも一方の長さを可変とする。内側および外側支持ダイの長さを、内側および外側のダイの離間距離に従って変化するよう構成することができる。
内側および外側の支持ダイのうち少なくとも一方は、縦方向軸線に対して直交しない少なくとも1個の端面を有し、支持ダイの円柱状表面の長さは、周縁の周りに変化することができるようにする。
付加的または代替的に、隣接する内側および外側のダイの回転軸線を、互いに平行にすることができる。
付加的または代替的に、各内側および外側のダイそれぞれの回転軸線を、対応する他方の内側および外側のダイの回転軸線に対して、傾けることができる。
本発明の他の様態によれば、丸みを付けた肩部で中央ウェブに結合した外側フランジを有する、繊維補強複合材のC字状断面の素子を形成する方法であって、丸みを付けた肩部の曲率半径を、形成したC字状断面の素子における長さに沿った1個のポイントにおいて、他のポイントよりも大きくなるよう形成する、方法を提供し、この方法は、
繊維補強複合材料の細長い部分を、本発明の上述の様態によるダイツールのキャビティに通過させるステップと、および、
丸みを付けた肩部の曲率半径を変化させるよう、内側および外側のダイを回転するステップと
を有する。
本発明の別の様態によれば、本発明の上述した様態の方法によるC字状断面の素子を形成するステップと、および、これに続く、C字状断面の素子を、中央ウェブの中心軸線に沿って折り込むステップとを有する、T字状断面の補強材を形成する方法を提供する。
本発明の別の様態によれば、本発明の上記様態の方法により形成した、繊維補強複合材のT字状断面の補強材を提供する。
単に非限定的な例示である本発明の実施例を、以下に添付図面につき記載する。
T字状断面の補強材を取り付けた、平面状の複合スキンの一部を示す図である。 背中合わせにした2個のL字状断面の素子により形成した、T字状断面の補強材の一部を示す図である。 平面状ラミネートから、L字状断面の素子を形成することを示す概略図である。 複合スキンにおける平坦でない部分に対する従来技術による、T字状断面の補強材を配置することを示す概略図である。 従来技術による、隣接するL字状断面の補強材素子における、しわ形成を示す概略図である。 本発明の実施例による、曲率の異なる半径を有する、L字状断面の素子を示す概略図である。 本発明により形成した、T字状断面の補強材を示す概略図である。 本発明により形成した、C字状断面の補強材を示す概略図である。 本発明の実施形態によるダイツールの第1形態を示す概略図である。 図9に示したダイツールの第2形態を示す概略図である。
図1は、航空機における翼カバーなどの、複合スキン2の一部を概略的に示し、この複合スキン2には、従来技術で周知のように、T字状断面の補強材4を取り付けている。補強材4を取り付けている航空機の翼カバー2の表面は、平面であり、このことは、補強材4は、取り付け表面にわたり、それに応じて平坦にすることのみが必要であることを意味する。
図2は、補強材4の端部部分を、より詳細に示しており、T字状断面の補強材の典型的な製作方法を示す。完成した補強材4は、実際には、背中合わせに結合した、2個の個別L字状断面の細長い素子6を有する。L字状断面の素子6を、複合ラミネート8(図3を参照)における細長い平面状部分から形成し、複合ラミネート8を、一連のローラーおよびダイ9を通し、ローラーおよびダイ9は、細長いラミネートの一部を、ラミネートの残りの部分に対して、徐々に約90°に曲げるように構成し、このようにして、図2に示されるようなL字状断面の素子6を形成する。平面状の複合ラミネートは、ローラーおよびダイ8を通過させる直前、または、通過しているとき、加熱し、ラミネートの曲げを容易にする。この曲げ作用の結果として、図2に示したL字状断面の要素6は、丸みのあるエルボ10を有する。
図4は、断面において、より典型的な、複合スキン2´および補強材4の構成を、概略的に示す。より典型的な配置において、複合スキン2´は、平面ではなく、異なる厚さ部分2a‐2dを有し、これら異なる厚さ部分は、より高い、または、より低い強度の複合スキンが要求される領域において設ける。図4に示すように、したがって、当然のことながら、従来技術の、平面の、補強材4は、若干変形させずには、傾斜した形状の複合カバー2′に適合させることができない。T字状断面の補強材を、変形し、また傾斜した形状の複合カバー2′に適合させる際、変形は、異なる厚さの複合スキン部分間の交点において、T字状断面における垂直部分の断面における圧縮または伸張のいずれかを含むので、個々のL字状断面の素子6におけるしわ形成が、起こりやすい。このことを、図5に示し、この場合、各L字状断面の素子6が、最終的なT字状断面の補強材を形成するよう互いに突き合わせるべき表面に形成された細長い皺12を有、することを示す。これらしわ12があると、個別のL字状断面の素子が、互いに完全に衝合するのを阻害し、したがって、2個のL字状断面の素子間における接合強度を低減し、またさらに、応力集中のような既知のプロセスにより、補強材4に脆弱性が内在することを誘発する。
上述した、L字状断面の素子、または、最終的なT字状断面の補強材における変形は、L字状断面の素子における曲率半径を変化させることにより回避することができ、なぜなら、曲率半径を変化させることにより、補強材の全体高さに関して、補強材の足(補強材における複合スキンに取り付ける部分)の相対的な高さを変化させるという効果を有するからである。この効果を、図6に示し、この場合、2個のL字状断面素子の断面を線図的に示し、一方の曲率半径は、他方よりも大きい。上述のように、補強すべき複合スキンに取り付けることを意図した、補強材の平面状部分を、補強材の足(フット)と称し、一方、他方の平面部分における高さ部分を、一般に、補強材のブレードと称する。足の幅に、足とブレードとを結合する湾曲した部分の曲率半径を加えた値に等しい、補強材における全体幅は、しばしば、補強材のコードと称される。図6に示した断面図において、各L字状断面におけるブレードの寸法をb、足の幅をf、コードをcで表す。ブレード頂部から、足のレベルまでを測定した、補強材の全体高さをhで表す。多くの用途において、一般に、補強材のコードは、一定に保つことが好適であり、このことを図6に示す。図6の左側におけるL字状断面の素子は、より小さい半径rを有するよう示し、補強材のコードc=r+fである。図6の右側におけるL字状断面の素子において、結合している部分の曲率半径は、3rに増加されている。しかし、コードcを一定に保つことが望ましいので、足の幅fは、減少させており、ブレードの高さb′に関しても同様のことが言える。しかし、図6における右側の補強材における、補強材における全体の高さは、h′=b′+3rであり、高さがh=b+rである左側の補強剤における全体の高さよりも大きい。したがって、正味の影響は、より大きな曲率半径を有するL字状断面の素子における足が、より小さな曲率半径を有する補強材の足よりも低いレベルになるということであり、したがって、変形の問題を受けることなく、傾斜したスキンに取り付けることができる補強材を作製することができる。このような補強材の例を、図7に示し、そこにおいて、ブレードbおよび足fに隣接する部分の曲率半径が最大である部分において、足のレベルは曲率半径が減少した部分よりも低いことがわかる。
本発明の実施形態によれば、例えば、図7に示した補強材は、C字状またはU字状の断面(効果的には、2個のL字状断面の素子をブレードの端縁を互いに接合する)を有する、細長い素子を形成し、また、つぎに、C字状断面の細長い素子を、その長さに沿って折り込むことによって、所望のT字状断面の補強材を形成する。本発明の実施形態により形成した、このようなC字状断面の細長い素子を、図8に示す。図8の破線24により示す中心軸線に沿って折り込むとき、中央ウェブ22として、図8に示すC字状断面の素子20は、図7に示した補強材の中央ブレード26を形成する。中央ウェブ22の各々の端縁で隣接するのは、最終的に形成されるT字状断面の補強材における足部分に対応する、各フランジ28である。図6において線図的に示したように、フランジ28は、丸みを付けた丸め部分で中央ウェブ22に結合している。当然のことながら、フランジ28および中央ウェブ22は、単独の、連続した複合材料ピースから形成する。図8に示したC字状断面の素子20は、視覚的に、個別の部分A〜Eに区分できる。部分AおよびEは、フランジ28および中央ウェブ22の間で、最小の曲率半径を有し、一方、部分Cは、最大の曲率半径を有し、したがって、部分Cにおけるフランジ部分は、外観上、部分AおよびEのフランジ28に対して外方に変位する。C字状断面の素子を、中心軸24に沿って折り込むとき、部分Cにおけるフランジ28のこの外方変位は、T字状補強材における傾斜ダウン部分となる。部分CとAおよびEとの間に存在する、部分BおよびDにおける、フランジ28と中央ウェブ22との間の曲率半径は、最大と最小値との間の関連した曲率で変化し、滑らかな遷移部分となり、遷移部分は、最終的なT字状断面の補強材において、最小値または最大値のいずれかの一定曲率半径を有する部分に対して、足を配置する平面に対して傾斜する平面に、足を配置する部分に対応する。
図8に示すC字状断面の素子20を、本発明の実施形態によって、冷間形成技術を用いて製造し、この場合、均一断面を有するC字状断面の細長い素子は、中央ウェブ22とフランジ28の間における所望の曲率半径を付与するよう形成したダイツールに通過させる。本発明の実施形態による、好適なダイツールを図9および10に示す。図9につき説明すると、ダイツール30は、C字状断面の素子における所望の断面に対応するキャビティを形成するよう構成した、一組の個別ダイよりなるセットを備え、C字状断面の素子を、キャビティに挿通し、所望の最終的な断面を付与する。図9において、キャビティは、所定位置に配置したC字状断面の素子20とともに示す。ダイツール30は、1対の内側ダイ32、1対の外側ダイ34、内側支持ダイ36および外側支持ダイ38を備える。各外側ダイ34は、截頭円錐状部分40、およびフランジ部分42を有し、このフランジ部分42は、フランジ部分と截頭円錐状部分との間に形成した丸みを付けた丸め領域44を有する。円形のフランジ部分42の内面は、やはり截頭円錐体を画定するが、この截頭円錐体の「底面(base)」に対する傾斜角は、截頭円錐状部分40の「底面」に対する傾斜角よりも相当小さく、これにより、円形フランジ部分42および截頭円錐状部分40の傾斜面は、互いに、ほぼ90°の角度をなす。丸め領域44の曲率半径は、外側ダイの周囲にわたり、最小値と最大値との間で変化する。好適な実施形態において、また図9および10に示した実施形態において、曲率半径が最小値および最大値となるポイントは、外側ダイの表面で、互いに対向する側に位置する、すなわち、これら最小値および最大値の位置は、互いに180°の角度離れており、曲率半径の変化率は、最小値と最大値との間で一定である。
しかし、曲率半径の最小値および最大値の角度的変位位置、および曲率半径の変化率を、本発明の代替的な実施形態においては、その他のものにすることができると理解されたい。各外側ダイ34は、フランジ部分42が最外側となるよう指向させ、外側ダイは、互いに対称的に配置する。外側支持ダイ38を、2個の外側ダイ34間に位置するよう構成する。外側支持ダイは、両側の端部が平坦な截頭円柱体により構成し、両側の平坦な端部は、外側支持ダイ38の縦方向軸線に対して反対向きに傾斜させ、これにより、外側ダイの外周面に沿う端面間の距離は最小値と最大値との間で変化し、最小値および最大値が生じるポイントが、好適には、180°の角度だけずれるようにすることができる。内側支持ダイ38の外周面、各外側ダイ34における截頭円錐状部分40の外周面、外側支持ダイにおける丸め領域44の表面、および、フランジ部分42の内側支持ダイは、全体として、C字状断面の素子20を挿通すべきキャビティの外側境界を画定する。
各内側ダイ32は、ディスク状部分46を有し、このディスク状部分における、隣接する外側ダイのフランジ部分42に対面する側の表面を、ほぼ円錐形とし、この表面の傾斜角度は、傾斜していないディスク状部分46の底面と比べて比較的小さくする。第2丸め領域48を、ディスク状部分46の周面と傾斜面との間に形成し、第2丸め領域の曲率半径は、外側ダイ34の丸め領域44と類似して、最小値と最大値との間で変化する。内側ダイ32を、互いに離して配置されたダイツール30内に配置し、各内側ダイの平坦な底面を互いに対向させ、また内側ダイ32を外側ダイ34のフランジ部分42間に配置する。内側ダイ32の外方端縁間には、内側支持ダイ36を配置する。この内側支持ダイは、2個の截頭円柱状部分50により構成し、各截頭円柱状部分は、互いに隣接する端面52を有する。截頭円柱状部分50の縦方向軸線に対する端面52の角度は、同一とし、(図9に示すような)第1形態において、2個の個別截頭円柱状部分50は、互いに隣接して配置し、各端面は、互いに平行であり、かつ互いに接触する。各截頭円柱状部分50相互は、それらの中心軸線の周りに、相対回転可能に構成する。
内側および外側のダイそれぞれを、それらの中心軸線の周りに回転可能に構成する。図9および10に示した実施形態において、内側および外側のダイそれぞれには、それぞれの中心軸線と一致するスタブ回転軸を形成する。外側支持ダイ38も、その中心軸線の周りに回転可能に形成する。図9に示した形態においては、内側ダイ32および外側ダイ34は、それぞれ、曲率半径が最大である、外側ダイ32および内側ダイ34における、第1および第2丸め領域44,48の各ポイントが、互いに対向するよう指向させる。したがって、一方で、内側ダイ32と内側支持ダイ36との間に、他方で、外側ダイ34と外側支持ダイ38との間に、形成されたキャビティは、図8の領域Cで示された、C字状断面の素子20の断面に対応する。所望のC字状断面の素子を作製するために、予め形成した細長い素子を、個々のダイの固定具によりダイツールにより画定されたキャビティに強制的に通過させる。図6に戻って説明すると、補強材における湾曲した部分の曲率半径が、最大値をとる場合、一定のコードcの補強材に対し、ブレードの高さb′は、最小であることを想起されたい。所望の結果としてのC字状断面の素子20における中央ウェブ22の幅は、ブレードの高さの2倍に相当する(したがって、結果として生じる補強材は、その中心軸線に沿って、C字状断面の素子を折り込むことにより形成される)。したがって、外側支持ダイ38は、図9に示した形態となるよう回転し、これにより、C字素子を押し出し成形するキャビティを画定するのに寄与する、その外周面の長さは、最小の長さである。したがって、内側支持ダイ36における個別の截頭円柱状部分50は、相対回転し、各端面52が平行かつ互いに接触し、したがって、内側支持ダイの全長を最小化する。側方フランジ28と中央ウェブ22との間で最小の曲率半径を有する、C字状断面の素子を作製するためには、内側ダイ32および外側ダイ34を、それぞれの中心軸線周りに回転し、互いに対向する、C字状断面を押し出し成形すべきキャビティを画定する、各丸め領域における曲率半径は、最小値にする必要がある。これは、図10に示した形態である。上述のように、フランジ28と形成すべきC字状断面における中央ウェブ22との間の曲率半径が最小値で、一定のコード長さを有する場合、ブレードの高さ、および、したがって、中央ウェブ22の幅は最大、すなわち、図9に示した反対形態に対してよりも大きくなる。したがって、内側および外側のダイにおける各対が回転するとき、それらの離間距離を変化できるよう構成することが必要である。複合した回転および並進運動を達成するための、所望の機械的な実装は、本発明の範囲の中に含まれず、創造力を発揮することなく当該技術分野における当業者の技術的能力の範囲内である。内側ダイ34および外側ダイ36の離間距離は、図9に示した形態に比べて、図10に示した形態において増大するので、それらの間におけるキャビティを画定するそれらの表面における、内側支持ダイ36および外側支持ダイ38の長さも、好適には増加させる。このことは、外側支持ダイ28に対しても、その中心軸線の周りに回転させ、その最長の周面がキャビティの境界となるようにすることにより、達成される。内側支持ダイ36は、個別の截頭円柱状部分50を、相対回転させることにより、全長を増大させ、このことは、それらの対向端面52により、個別の截頭円柱状部分50を、互いに遠ざからせる。個別の截頭円柱状部分50を回転させる方法は、やはり本発明の範囲外であり、当該技術分野における当業者が良く適用するように、実装することができるが、図10に示したように、中心軸54上に個別の円柱状部分50を実装することにより、達成することができる。
図8に部分BおよびDとして示した、C字状断面の素子20における遷移部分は、内側ダイ32および外側ダイ34を互いに、また、外側支持ダイ38および内側支持ダイ36における個別の円柱状部分50の回転と同時に回転することにより、達成することができるとともに、C字状断面の素子は、ダイにより形成されるキャビティに通過させる。一定の曲率半径、すなわち、C字状断面の素子における断面が、必要である場合はいつでも、ダイツールの様々なダイを、固定具に保持するとともに、C字状断面は、キャビティに押し出成形する。
本発明の実施形態におけるダイツールによれば、したがって、変化させて作製することができる、ブレードと足部分との間の曲率半径が変化するC字状断面の素子を作製でき、したがって、足の高さが変化するT字状断面の補強材を作製することができる。

Claims (11)

  1. 丸みを付けた肩部を有する、C字状断面のコンポーネントを形成するダイツールにおいて、
    第1および第2の外側ダイであって、各外側ダイは、丸みを付けた丸め部分でフランジ部分に結合し、かつ各フランジ部分が最も外側になるように、共通軸線に沿って互いに対称的に配置した、截頭円錐状部分、並びに第1および第2の外側ダイ間に配置した円柱状の外側支持ダイを有する、該第1および第2の外側ダイと、および、
    第1および第2の内側ダイであって、各内側ダイは、丸みを付けた丸め部分で周面に結合し、かつ円錐状表面が最も外側になるように、共通軸線に沿って互いに対称的に配置した、ほぼ円錐状の表面を有するディスク、並びに前記第1および第2の内側ダイ間に配置した円柱状の内側支持ダイを有する、該第1および第2の内側ダイと
    を備え、
    前記第1および第2の内側ダイ並びに内側支持ダイは、前記第1および第2の前記外側ダイにおける前記フランジ部分間に離間させて配置し、形成すべき前記C字状断面のコンポーネントの所望断面に対応するキャビティを画定し、また、
    前記内側および外側のダイにおける、前記丸みを付けた丸め部分は、前記内側および外側のダイの前記周縁に沿って変化する曲率半径を有し、
    前記内側および外側のダイは回転可能とし、これにより、前記キャビティにおける前記丸みを付けた肩部の前記曲率半径は、前記ダイを回転するに従って変化するよう構成した、
    ダイツール。
  2. 請求項1に記載のダイツールにおいて、前記内側および外側両方のダイの離間距離を可変とした、ダイツール。
  3. 請求項2に記載のダイツールにおいて、前記内側および外側両方のダイの離間距離を、前記ダイが回転するに従って変化するよう構成した、ダイツール。
  4. 請求項2または3に記載のダイツールにおいて、前記内側および外側の支持ダイのうち少なくとも一方の長さを、可変とした、ダイツール。
  5. 請求項4に記載のダイツールにおいて、前記内側および外側支持ダイの長さを、前記内側および外側ダイの前記離間距離に基づいて変化するよう構成した、ダイツール。
  6. 請求項2〜5のうちいずれか一項に記載のダイツールにおいて、前記内側および外側の支持ダイのうち少なくとも一方は、縦方向軸線に対して直交しない少なくとも1個の端面を有し、これにより、前記支持ダイの前記円柱状表面の前記長さが、周縁の周りに変化するようにした、ダイツール。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか一項に記載のダイツールにおいて、隣接する内側ダイおよび外側のダイの前記回転軸線を、互いに平行にした、ダイツール。
  8. 請求項1〜7のうちいずれか一項に記載のダイツールにおいて、前記内側および外側のダイそれぞれの前記回転軸線を、対応する他方の内側および外側ダイの前記回転軸線に対して、傾けた、ダイツール。
  9. 丸みを付けた肩部で中央ウェブに結合した外側フランジを有する、細長い繊維補強複合材のC字状断面の素子を形成する方法であって、前記丸みを付けた肩部の前記曲率半径を、形成したC字状断面の素子における長さに沿った1個のポイントにおいて、他のポイントよりも大きくなるよう形成する方法において、
    繊維補強複合材料の細長い部分を、請求項1〜8のいずれか一項に記載の前記ダイツールの前記キャビティに通過させるステップと、および、
    前記丸みを帯びた肩部の前記曲率半径を変化させるよう、前記内側および外側のダイを回転するステップと
    を有する方法。
  10. 請求項9記載の方法によりC字状断面の素子を形成するステップと、および、それに続いて、前記C字状断面の素子を、前記中央ウェブの前記中心軸線に沿って折り込むステップとを有する、T字状断面の補強材を形成する方法。
  11. 請求項10の方法により形成した、繊維補強複合材のT字状断面の補強材。
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