JP2011527603A - 排泄物収集袋のための気体脱臭フィルタアセンブリおよび製造方法 - Google Patents

Abstract

高性能な腸内ガスフィルタアセンブリ（20）、および該アセンブリを使用することができる排泄物収集袋（10）、ならびに該アセンブリの製造方法が開示される。このアセンブリは、脱臭フィルタ媒体からなる第1および第2の層（27、28）を、これらのフィルタ層の対向する内面の間の直接的なガスの流れを阻止すべく、間に無孔の気体／臭気バリア層を挟みつつ有しているフィルタパッド（26）を備えている。液体および気体を通さない材料からなる外皮（21）が、パッドを収容するためのチャンバ（25）を定めている。外皮は、第1および第2のフィルタ層の中央部に連絡する第1および第2の開口を備える壁を有しており、一方のフィルタ層の外周縁表面からの腸内ガスの外方向への流れを、他方のフィルタ層の外周縁表面へと内向きに流すことができるよう、パッドの周囲に周状の空間を定めている。

Description

本発明は、排泄物収集袋のための気体脱臭フィルタアセンブリおよび製造方法に関する。

Bottenの特許US 7,326,190（特許文献１）が、排泄物収集袋のための高性能な気体脱臭フィルタアセンブリを開示しており、流体を半径方向に流すフィルタパッドが、第1および第2の開口を互いに横方向にずらして有している外皮の内部に配置されている。好ましい実施の形態においては、パッドが、楕円形または細長く、外皮の第1の開口に連絡する第1の通路と、第1の通路から横方向にずらされており、外皮の第2の開口に連絡する第2の通路と、を有している。したがって、腸内ガスが、第1の開口を通って第1の通路に進入し、おおむね半径方向にフィルタを通って第2の通路へと流れ、第2の開口を通って外皮から出ることができる。疎水性の微多孔膜が、液体が外皮へと進入してフィルタの作用を損なうことがないようにすると同時に、気体の通過は許すように、各々の開口を覆って広がっている。そのような構成は、気体の通過量および脱臭効率に関して目覚ましいフィルタ性能を達成するが、そのような成果は、流体を半径方向に流す比較的大きな面積または外形のフィルタアセンブリゆえに得られている。

VillefranceのUS 6,506,184（特許文献２）も、排泄物収集袋における半径方向流のフィルタの使用に関し、そのようなフィルタを、そのような袋の内側、外側、あるいは内側および外側の両方に配置できることを示している（それぞれ図2、4、および6を参照）。半径方向流のフィルタを開示している他の特許は、KeyesのUS 5,370,638（特許文献３）、PoulsenらのUS 4,460,392（特許文献４）、およびNolanらのUS 3,759,260（特許文献５）である。

米国特許第7,326,190号明細書 米国特許第6,506,184号明細書 米国特許第5,370,638号明細書 米国特許第4,460,392号明細書 米国特許第3,759,260号明細書

本開示の重要な態様は、Bottenのフィルタアセンブリの流通特性およびろ過効率に比肩でき、あるいは超えることさえ可能であるが、設置面積が比較的小さく、すなわちより小さな面積しか占めない高性能の半径方向流のフィルタアセンブリを提供することにある。

このアセンブリは、脱臭フィルタ媒体からなる第1および第2のフィルタ層を有しているフィルタパッドを備えることができ、第1および第2のフィルタ層は、同一の広がりを有しており、互いに重ね合わせられており、平坦な内面および外面と、露出された外周縁表面とを有している。1枚以上の無孔のフィルムを備えることができる無孔の気体／臭気バリア層が、前記第1および第2のフィルタ層の間に挟まれ、これらのフィルタ層の対向する内面の間の直接的なガスの流れを阻止する。

アセンブリは、液体および気体を通さない材料で形成され、前記パッドを取り囲むチャンバを定める外皮を備えることができる。外皮の対向する壁が、前記第1および第2のフィルタ層の中央部にそれぞれ連絡する開口を有することができ、これらの壁を、前記開口の周囲において、パッドのフィルタ層の外面へと直接的または間接的に封じることができる。外皮は、一方のフィルタ層の外周縁表面から、他方のフィルタ層の外周縁表面への腸内ガスの流れを可能にするように、前記パッドの周囲に周状の空間をもたらしている。したがって、腸内ガスが、軸方向に整列した前記外皮の開口のうちの一方を通って前記外皮へと進入し、一方のフィルタ層へと、該フィルタ層の外面の中央部を通って進入し、該一方のフィルタ層を通って半径方向外側へと流れて、パッドの周囲の周状の空間へと進入し、次いで他方のフィルタ層の外周縁表面へと流れ、該他方のフィルタ層を通って半径方向内側へと流れ、前記外皮の開口のうちの他方を通って当該アセンブリから出ることができる。

液体および固体がアセンブリに進入して、パッドの気体ろ過作用を妨げることがないよう、前記外皮の開口のうちの少なくとも一方、好ましくは両方が、該開口を横切って広がる微多孔材料からなる疎水性の膜であって、気体を通すが液体をおおむね通さず、あるいは少なくとも液体に抵抗する膜を有している。さらには、両方の膜、または少なくとも排泄物収集袋の内部に面する膜を、疎油性でもある材料で形成すべきである。

好ましい実施の形態においては、フィルタパッドが、無孔の気体／臭気バリア層の両側に位置するフィルタ媒体の2つの層だけでなく、フィルタ層の外面へと封じられた気体を通さない材料からなる表皮層またはフィルムも備えている。両方の表皮層またはフィルムに、外皮の開口に整列した開口が設けられる。

一実施の形態においては、パッドのフィルタ層の各々が、外皮の開口を通ってアセンブリへと出入りするガスの軸方向の流れと、パッドそのものを通過するガスの半径方向内側および外側へと流れとの間の変換を促進するために、中央に位置する通路を有することができる。

フィルタアセンブリは、排泄物収集袋の外側または内側のいずれにも配置することができるが、後者が好ましい。いずれの場合も、アセンブリ（内部に配置される場合）から流出し、あるいはアセンブリ（外部に配置される場合）へと向かう脱臭ガスの外向きの流れのために、袋の壁に放出孔を設けることができる。一実施の形態においては、アセンブリが、外皮の両方の壁が当該アセンブリの一部である完結したアセンブリの形態であってよく、あるいは別の実施の形態においては、フィルタアセンブリを、袋の壁の一方が外皮の壁としても機能するように、袋に一体化させることができる。

本開示は、ガス脱臭フィルタアセンブリを製作する方法も含む。この方法においては、フィルタ積層体からなるおおむね矩形の素材またはシートが、出発材料として機能する。シートは、活性炭からなる多孔性のコア層を、液体および気体を通さないフィルムからなる第1および第2の外層または表皮層の間に介装して備えている。シートは、横方向の中央線を有しており、そのような中央線が、中央線の各側に位置する1対の部位（好ましくは、矩形である）の間を延びている。1対の孔または開口が、前記部位の各々の中央の位置において、第1の表皮層に形成（または、穿孔）されている。気体を通すが液体に抵抗する微多孔膜が、前記孔の各々を覆って固定されている。製造時には、シートが、少なくとも前記第1の表皮層および前記コア層を貫いて、前記横方向の中央線に沿って切断され、次いで前記2つの部位が、好ましくは前記横方向の中央線に沿った折り返しによって、前記部位の第2の表皮層部分が互いに面し、前記第2の表皮層の2つの部分がコア層部分の間に挟まれているフィルタサンドイッチが形成されるように配置される。次いで、フィルタサンドイッチが、気体を通さない外皮に収容され、そのような外皮は、折り返された第1の表皮層部分の前記2つの孔に位置合わせされた開口（さらに、該孔の周囲に封じられる）を備える側壁を有している。外皮の内部において、一方のコア層部分から他方のコア層部分へとガスを流すために、フィルタサンドイッチの周囲に周状の空間が設けられている。

図面において、各部は比例尺で示されているわけではない。いくつかの場合には、図示を明確にし、構造、機能、および製造方法の説明を容易にするために、厚さが増やされている。

高性能の脱臭フィルタアセンブリが備え付けられたオストミーバッグの正面図である。 図1の線2−2に沿って得た概略の拡大断面図である。 図2と同様の拡大断面図であるが、本開示の第2の実施の形態を示している。 本開示の第2の実施の形態を構成する脱臭フィルタを備えるバッグの製作方法の一連の工程を説明する一連の断面図である。 本開示の第2の実施の形態を構成する脱臭フィルタを備えるバッグの製作方法の一連の工程を説明する一連の断面図である。 本開示の第2の実施の形態を構成する脱臭フィルタを備えるバッグの製作方法の一連の工程を説明する一連の断面図である。 本開示の第2の実施の形態を構成する脱臭フィルタを備えるバッグの製作方法の一連の工程を説明する一連の断面図である。 本開示の第2の実施の形態を構成する脱臭フィルタを備えるバッグの製作方法の一連の工程を説明する一連の断面図である。 本開示の第2の実施の形態を構成する脱臭フィルタを備えるバッグの製作方法の一連の工程を説明する一連の断面図である。

図1が、前壁11および後壁12をエッジに沿って熱シール13または任意の他の適切な手段によって接合して有しているオストミーバッグ（ostomy pouch）10を示している。図示のバッグは、排出口14を備える排出可能なバッグであり、排出口14を、種々の公知の閉鎖技法のいずれかによる折り返しおよび／または締め付けによって閉鎖することができる。あるいは、排出口を省略し、バッグを、排出可能でない種類のバッグとしてもよい。後壁14は、取り付け手段16によって囲まれた瘻孔収容開口15を有している。この例において、バッグは、いわゆるツーピース器具の一方の構成要素であり、その取り付け手段は、装着者へと貼り付けて固定することができるフェースプレート（図示されていない）の接続リング部品に着脱可能に機械的に係合する接続リングの形態をとるが、これらはすべて、この技術分野において周知である。あるいは、取り付け手段16が、接着リングまたはパッチの形態であって、装着者の瘻孔の周囲の皮膚表面に接着によって係合するように設計されても（すなわち、ワンピースの器具）、あるいは装着者へと接着剤によって固定されたフェースプレートの平滑な表面に接着によって係合するように設計されてもよい（すなわち、接着されるツーピースの器具）。

フィルタアセンブリ20が、図2に最も明瞭に示されている。フィルタアセンブリ20は、可撓なプラスチックフィルムからなる第1および第2の壁22および23を、フィルタチャンバ25を定めるようにそれらのエッジに沿って熱シール24によって一体に接合して有している外皮21を備えている。チャンバ内に、脱臭フィルタ媒体からなる第1および第2のフィルタ層27および28を有しているおおむね平坦な多層フィルタパッド26が位置している。フィルタ媒体の層27および28は、平坦な面を有しており、オストミーバッグの臭い吸収フィルタを製作するための種々の公知の技法のいずれかを使用して製造することができる。一例は、適切な結合剤（製紙の手順において使用される従来の結合剤など）を使用して微粉化させた活性炭でコートされた繊維（通常は、ポリマー繊維）による標準的な製紙技術である。一般に、炭素を、最大サイズが100ミクロン以下であり、粒子の半分よりも多くが50ミクロン未満のサイズであるようなサイズ分布を有するように、微粉化させるべきである。あるいは、フィルタ層27および28を、米国特許第6,506,184号（その開示は、ここでの言及によって本明細書に援用される）に開示されているような炭化ビスコースレーヨン織物で構成してもよい。本明細書の開示の目的において、オストミーバッグから放出される腸内ガスの脱臭に使用されるものとして知られている任意の多孔質臭い吸収フィルタ材料が、適切であると考えられる。

さらに、パッド26は、フィルタ層27および28の間に挟まれた無孔のガス／臭気バリア層29を備えている。ガス／臭気バリア層29は、フィルタ層27および28の対向する内面27aおよび28aへと封じられ、一方のフィルタ層から他方のフィルタ層への気体の軸方向の流れを阻止する。バリア層が、閉塞材料の薄いフィルムとして示されているが、後述されるように、フィルタ層の対向するそれぞれの表面へと封じられた2枚以上の連続的なフィルムを備えてもよい。

フィルタ層27および28の外側の面27bおよび28bも、好ましくはこれらの面へと封じられた気体を通さないフィルム30および31によって覆われている。フィルム29〜31をいずれも、ポリエチレンまたは他のポリオレフィン、あるいは気体および臭気の遮断性を有することが知られている任意の他の薄く、可撓であり、好ましくは熱シール可能であるポリマーフィルムで構成することができる。代案として、フィルム30および31は、フィルタ層27および28の外側の面27bおよび28bへと適用される気体および臭気を通さないコーティングの形態をとってもよい。さらに、いくつかの事例では、外皮21の壁22および23が、接着剤または他の適切な手段によってフィルタ層27および28の外側の面27bおよび28bへと直接封じられる場合に、フィルムまたはコーティング30および31を省略し、それらの機能を、外皮21の壁22および23によって果たすことさえ可能である。

層27〜31のすべてを、それらの外寸に関して同一の広がりとすることができ、図示のとおりに重ね合わせることができ、あるいは積層することができる。図2の実施の形態において、フィルタ層27および28は、これらのフィルタ層を貫いて軸方向に延びている中央の開口または通路27cおよび28cを有しており、フィルム30および31は、これらの通路に位置合わせされた開口30aおよび31aを有している。フィルムの開口30aおよび31aならびに通路30aおよび31aは、フィルタパッド26の外周の輪郭に整列し、フィルタパッド26の外周の輪郭と同心であり、好ましくはフィルタパッド26の外周の輪郭に追随しており、したがってフィルタパッド26の輪郭が円形である場合には、開口および通路もおそらくは円形であり、フィルタパッド26の形状が矩形（図示のとおり）である場合には、フィルムの開口30aおよび31aならびに通路30aおよび31aも、好ましくは矩形の形状であると考えられ、フィルタパッド26の表面の垂直軸および水平軸に沿ってフィルタ層を通過する半径方向の流れの距離が、基本的に等しくなるように保証している。

気体を通すが液体（水）を通さず、あるいは少なくとも液体に耐える材料からなる微多孔膜32が、フィルタパッド26の一方の外表面の中央部を覆い、フィルム30の開口30aおよびフィルタ層27の通路27cを覆って広がり、開口30aの周囲でフィルム30へと熱シール33によって封じられている。図2の実施の形態においては、同様の膜34が、フィルタパッド26の反対側の外表面の中央部を覆い、フィルム31の開口31aおよびフィルタ層28の通路28aを覆って広がっている。膜32は、フィルタ媒体をバッグの中身の液体および固体への暴露から保護し、その理由で、疎油性ならびに疎水性であるべきである。他方の膜34は、いくつかの事例においては省略可能であるが、その存在が、フィルタ媒体を外部からの水（例えば、シャワーなど）への暴露から保護するために重要かつ好ましい。膜34は、疎油性ならびに疎水性であってよく、膜32と同じ構成であってよいが、所望であれば、疎水性および疎油性の両方である代わりに、疎水性であるだけでよい。

これらの膜に適したいくつかの材料が市販されており、1つはデラウェア州NewarkのW. L. Gore & Associatesによって市販されている「Gore-Tex」という微多孔ポリテトラフルオロエチレン膜である。そのような膜について、さまざまな多孔率が適切でありうるが、膜が、3ミクロン（より好ましくは、2ミクロン以下）よりも小さい最大寸法を有する粒子の通過だけを許す孔サイズを有することが好ましい。疎水性かつ疎油性の微多孔膜として使用するために適した他の材料が、マサチューセッツ州BedfordのMillipore Corporationから入手可能であり、ここでの言及によって本明細書に援用される米国特許第4,778,601号に開示されている。そのような膜は、微多孔超高分子量ポリエチレンで構成されると理解される。

フィルタパッド26が、フィルタパッド26のフィルタ層の外周縁表面27dおよび28dの周囲に広がる外周空間25aを有している外皮21に配置されることが、特に重要である。また、外皮32の壁22および23を、熱シール36および37または他の適切な手段によって、フィルタパッド26の外表面へと封じることができる。図2においては、シール36が、外皮の壁22とフィルム30との間に位置し、シール37が、外皮の壁23とフィルム31との間に位置し、両方のシールが、それぞれのフィルムの開口または孔30aおよび31aを囲んでいる。最後に、外皮21の壁22および23に、微多孔膜32および34によって覆われていてもよいフィルム30および31の開口または孔30aおよび31aに整列および連絡させることができる開口22aおよび23aがそれぞれ設けられている。

上述したフィルタアセンブリ20は、外皮21の開口23aをバッグの壁11に形成された放出口39に整列させつつ、バッグの壁へと熱シール38によって固定することができる下位アセンブリである。

動作時には、バッグ10内の腸内ガスが、図2に矢印によって示されている流れの経路を辿り、外皮の開口22aおよび微多孔膜32を通ってフィルタアセンブリ20へと流入し、次いで第1のフィルタ層27を通って外周空間25aへと半径方向外側に流れる。次いで、半径方向の流れが反転し、気体がフィルタ層28を通って内側へと流れ、膜34、外皮の開口23、およびバッグの放出口39を通って、フィルタアセンブリ20およびバッグ10から出る。そのような動作の全体を通じて、バリア層29が、フィルタ層27および28の間の直接的な軸方向の流れを阻止する。結果として、設置面積が顕著に小さいにもかかわらず、腸内ガスの脱臭のための比較的長くかつ効果的なろ過経路を有する高性能なフィルタアセンブリがもたらされる。

図3の実施の形態は、2つの主たる相違点を除き、すでに説明した実施の形態と同様である。すなわち、フィルタアセンブリ20’が、外皮21’の壁の一方として、バッグの壁11’の一部分を利用しており、先の実施の形態のフィルタ層の中央の通路27cおよび28cが、フィルタ層27’および28’においては省略されている。他の点では、2つの実施の形態は、構造、機能、および動作において同等である。しかしながら、第1の実施の形態の通路27cおよび28cと同様の中央の通路を、所望であれば図3の実施の形態にも設けてよいことを、理解すべきである。

図4〜9が、図3のバッグおよび腸内ガス用フィルタアセンブリの製造方法を概略的に示している。図4に示されている物品は、活性炭およびガス脱臭フィルタ媒体からなる多孔性のコア層41を、可撓な液体および気体を通さないフィルムからなる第1および第2の表皮層42および43の間に配置して有している積層シート40である。真っ直ぐな切れ目44が、シートの横方向の中央線に沿って形成されている。切れ目は、シートを完全に貫いて延びて、シートを2つの不連続な部分へと分割してもよいが、切れ目が第1の表皮層42およびコア層41だけを貫いて延び、表皮層43が横方向の中央線に沿った薄肉ヒンジ（living hinge）43をもたらすことが好ましい。このようにして、真っ直ぐな切れ目44が、シートを同一な形状およびサイズの2つの部位45および46へと不完全に分離させ、薄肉ヒンジ43が、これらの部位を図6に示されているように隣接した重ね合わせの関係へと折り返すことを可能にする。

シート40は、好ましくは矩形の形状であり、したがって横方向の中央線の両側に位置する部位45および46の各々も、矩形の形状である。矩形の形状が好都合であると考えられるが、他の形状も可能である。例えば、シートを、切り出し作業の後も未切断のフィルム43によってもたらされる一体のヒンジのおかげで互いに接してつながったままである2つのおおむね円形、長円形、六角形、または八角形の部位として形成することができる。

図4を参照すると、第1の表皮層またはフィルム42が、部位45および46の一方の中央にそれぞれ位置する切断または切削による1対の孔47および48を有している。孔を、シートの各層を積層するよりも前に形成することができるが、たとえコア層41の材料の一部が孔の部位において同時に除去されてしまっても、得られるアセンブリが、第2の表皮層43が貫かれない限りは依然として機能できる（図2の実施の形態に見られる通路27aおよび28aに照らし、機能の向上すら考えられる）ことに鑑み、孔の形成を後で行うことが好ましいと考えられる。

図5に示されている段階において、微多孔膜32および34が、孔48および47をそれぞれ覆って第1の表皮層またはフィルム42へと熱シール33および35によって固定される。その後に、シートが、表皮層43の2つの部位が互いに面するように、薄肉ヒンジ43aに沿って折り曲げられる（図6）。表皮層43のこれらの部位が一体となって、上述したフィルタアセンブリの無孔の気体／臭気バリア層29を構成し、そのようなバリア層が、今やフィルタ層27’および28’を構成するコア層41の2つの部位に挟まれている（図7）。所望であれば、バリア層29の2つの部分を接着剤で貼り合わせることができるが、所望であれば、バリア層29の2つの部分の対向する表面を全体にわたって封じ合わせる必要はない。

仕上げの作業において、フィルタパッド26’を、微多孔膜32および34ならびにこれらの微多孔膜によって覆われている開口をバッグの放出口39に整列させて、周状の熱シール49によってバッグの壁11’へと固定することができ（図7）、外皮の第2の壁22’（バッグの壁11’が、外皮の他方の壁である）を、パッド26’の周囲に外周空間25aが形成されるように、パッド26’の外周縁表面から外へと離れた位置でバッグの壁11’へと熱シール50によって接合することができ（図8）、外皮の第2の壁22’を、36’においてフィルタパッドのフィルム30へと熱シールすることができる（図9）。

Claims (32)

1. 排泄物収集袋のための腸内ガス脱臭フィルタアセンブリであって、
   脱臭フィルタ媒体からなる第1および第2のフィルタ層を有しているフィルタパッドを備えており、
   前記フィルタ層が、同一の広がりを有しており、互いに重ね合わせられており、平坦な外面と、対向する平坦な内面と、露出した外周縁表面とを有しており、
   無孔の気体／臭気バリア層が、前記対向する内面の間の直接的なガスの流れを阻止するように、前記第1および第2のフィルタ層の間に挟まれており、
   当該アセンブリが、液体および気体を通さない材料で形成され、前記パッドを取り囲むチャンバを定めている外皮をさらに備えており、
   前記外皮が、前記第1および第2のフィルタ層の中央部にそれぞれ連絡する第1および第2の開口を備える壁を有しており、
   前記外皮が、前記フィルタ層のうちの一方のフィルタ層の外周縁表面から、前記フィルタ層のうちの他方のフィルタ層の外周縁表面への腸内ガスの流れを許すように、前記パッドの周囲に周状の空間を定めており、
   腸内ガスが、前記外皮の開口のうちの一方を通って前記外皮へと進入し、前記フィルタ層のうちの一方のフィルタ層へと、該フィルタ層の前記外面の前記中央部を通って進入し、該一方のフィルタ層を通って半径方向外側へと流れて、前記周状の空間へと進入し、次いで前記フィルタ層のうちの他方のフィルタ層の外周縁表面へと流れ、該他方のフィルタ層を通って半径方向内側へと流れ、前記外皮の開口のうちの他方を通って当該アセンブリから出ることができるフィルタアセンブリ。
2. 前記第1および第2のフィルタ層の前記外面の各々が、該外面へと封じられた気体を通さないフィルムで覆われており、該フィルムの各々が、前記外皮の開口のうちの一方に位置合わせされたフィルム開口を有している請求項1に記載のフィルタアセンブリ。
3. 前記フィルムの各々が、前記位置合わせされた前記フィルムおよび外皮の開口の周囲で、前記外皮の壁へと封じられている請求項2に記載のフィルタアセンブリ。
4. 前記外皮の前記壁の一方が、排泄物収集袋の壁からなっている請求項1、2、または3に記載のフィルタアセンブリ。
5. 前記袋の内側に位置している請求項4に記載のフィルタアセンブリ。
6. 前記袋の外側に位置している請求項4に記載のフィルタアセンブリ。
7. 前記無孔の気体／臭気バリア層が、少なくとも1枚のバリアフィルムを含んでいる請求項1、2、または3に記載のフィルタアセンブリ。
8. 前記気体／臭気バリア層が、2枚のバリアフィルムを含んでおり、一方が前記第1のフィルタ層の内面の全体へと封じられ、他方が前記第2のフィルタ層の内面の全体へと封じられている請求項7に記載のフィルタアセンブリ。
9. 前記外皮の開口のうちの少なくとも一方が、該開口を横切って広がる疎水性の微多孔材料で形成された気体を通すが液体に抵抗する膜を有している請求項1、2、または3に記載のフィルタアセンブリ。
10. 前記外皮の開口の両方が、該開口を横切って広がる疎水性の材料からなる気体を通すが液体に抵抗する微多孔膜を有している請求項9に記載のフィルタアセンブリ。
11. 前記膜のうちの少なくとも一方が、疎油性でもある材料で形成されている請求項10に記載のフィルタアセンブリ。
12. 排泄物収集袋の中に位置しており、前記疎油性でもある材料で形成された前記微多孔膜が、前記袋の内部に位置しており、該膜が横切って広がっている前記外皮の開口が、腸内ガスの導入口である請求項11に記載のフィルタアセンブリ。
13. 前記フィルタ媒体からなる前記層が、該層を貫いて軸方向に延びる整列した中央の通路を有している請求項1、2、または3に記載のフィルタアセンブリ。
14. 前壁および後ろ壁を該壁の外周縁に沿って一体に接合して有している排泄物収集袋であって、
    前記後壁が、当該袋を装着者へと固定するための取り付け手段によって外側を囲まれた排泄物受け入れ口を有しており、
    当該袋の内部の腸内ガス脱臭フィルタアセンブリが、脱臭フィルタ媒体からなる第1および第2のフィルタ層を有しているフィルタパッドを備えており、
    前記フィルタ層が、同一の広がりを有しており、互いに重ね合わせられており、平坦な外面と、対向する平坦な内面と、露出した外周縁表面とを有しており、
    無孔の気体／臭気バリア層が、前記対向する内面の間の直接的なガスの流れを阻止するように、前記第1および第2のフィルタ層の間に挟まれており、
    前記アセンブリが、液体および気体を通さない材料で形成され、前記袋の内部の前記パッドを取り囲むチャンバを定めている外皮をさらに備えており、
    前記外皮が、前記第1および第2のフィルタ層の前記外面の中央部にそれぞれ連絡する第1および第2の開口を備える壁を有しており、
    前記外皮が、前記フィルタ層のうちの一方のフィルタ層の外周縁表面から、前記フィルタ層のうちの他方のフィルタ層の外周縁表面への腸内ガスの流れを許すように、前記パッドの周囲に周状の空間を定めており、
    前記外皮の前記第1の開口が、前記アセンブリの腸内ガス導入口を構成し、前記第2の開口が、出口穴を構成しており、
    前記出口穴が、当該袋の外部に連絡している袋。
15. 前記出口穴を有している前記外皮の前記壁が、当該袋の壁からなっている請求項14に記載の袋。
16. 前記出口穴を有している前記外皮の前記壁が、当該袋の部屋の内部で当該袋の前記壁のうちの一方へと封じられており、当該袋の該一方の壁が、前記出口穴に連絡する放出口を有している請求項14に記載の袋。
17. 前記第1および第2のフィルタ層の前記外面の各々が、該外面へと封じられた気体を通さないフィルムで覆われており、該フィルムの各々が、前記外皮の開口のうちの一方に位置合わせされたフィルム開口を有している請求項14、15、または16に記載の袋。
18. 前記フィルムの各々が、前記位置合わせされた前記フィルムおよび外皮の開口の周囲で、前記外皮の壁へと封じられている請求項17に記載の袋。
19. 前記無孔の気体／臭気バリア層が、少なくとも1枚のバリアフィルムを含んでいる請求項14、15、または16に記載の袋。
20. 前記気体／臭気バリア層が、2枚のバリアフィルムを含んでおり、一方が前記第1のフィルタ層の内面の全体へと封じられ、他方が前記第2のフィルタ層の内面の全体へと封じられている請求項19に記載の袋。
21. 前記外皮の開口のうちの少なくとも一方が、該開口を横切って広がる疎水性の微多孔材料で形成された気体を通すが液体に抵抗する膜を有している請求項14、15、または16に記載の袋。
22. 前記外皮の開口の両方が、該開口を横切って広がる気体を通すが液体に抵抗する疎水性の微多孔材料を有している請求項21に記載の袋。
23. 前記膜のうちの少なくとも一方が、疎油性でもある材料で形成されている請求項22に記載の袋。
24. 前記フィルタ媒体からなる前記層の各々が、該層を貫いて軸方向に延びる中央の通路を有している請求項14、15、または16に記載の袋。
25. 排泄物収集袋のためのガス脱臭フィルタアセンブリを製作する方法であって、
    ・活性炭粒子からなる多孔性のコア層を、液体および気体を通さないフィルムからなる第1および第2の表皮層の間に配置して有している積層シートであって、横方向の中央線の各側に位置する1対の部位を輪郭にて定めており、前記第1の表皮層が前記部位の各々の中央部にそれぞれ位置する1対の孔を有している積層シートを、形成するステップ、
    ・気体を通すが液体に抵抗する微多孔膜を、前記通気孔の各々を覆って固定するステップ、
    ・少なくとも前記第1の表皮層および前記コア層を貫いて、前記横方向の中央線に沿って前記シートを切断するステップ、
    ・前記部位を、各々の第2の表皮層部分が向かい合わせに位置するように配置することで、前記部位の第2の表皮層部分が前記部位の前記コア層部分の間に位置するとともに、前記部位の前記コア層部分が前記部位の有孔の第1の表皮層部分によって覆われているフィルタサンドイッチを形成するステップ、および
    ・前記フィルタサンドイッチを、開口を備える1対の側壁を有している気体を通さない外皮の中に、該開口を前記孔の各々に位置合わせし、該開口を前記孔の各々の周囲に封じつつ、収容するステップ
    を含んでいる方法。
26. 前記収容するステップが、前記外皮を、壁面にガス排出口を有している排泄物収集袋の内部に、前記外皮の前記開口のうちの1つを前記袋のガス排出口に整列させつつ配置するステップ、を含んでいる請求項25に記載の方法。
27. 前記外皮の前記壁の一方が、ガス排出口を有している排泄物収集袋の壁からなっており、前記ガス排出口が、前記フィルタサンドイッチの前記孔のうちの1つに整列させられ、該孔の周囲に封じられている請求項25に記載の方法。
28. 前記収容するステップが、前記フィルタサンドイッチを前記排泄物収集袋の内部に配置するステップ、を含んでいる請求項27に記載の方法。
29. 前記表皮層が、可撓なポリマーフィルムで形成され、前記切断するステップが、前記中央線に沿って前記第2の表皮層の一部を薄肉ヒンジとして残しつつ前記第1の表皮層および前記コア層のみを切断するステップ、を含んでいる請求項25に記載の方法。
30. 前記配置するステップが、前記部位の前記第1の表皮層部分を向かい合わせの関係にするように前記薄肉ヒンジにおいて前記フィルタサンドイッチを折り曲げるステップ、を含んでいる請求項29に記載の方法。
31. 前記収容するステップが、前記外皮の内側において前記フィルタサンドイッチの周囲に周状の空間を残すステップ、を含んでいる請求項25に記載の方法。
32. 前記シートが、おおむね矩形であり、前記中央線の両側の前記2つの部位の各々が、等しい面積かつおおむね矩形の形状である請求項25に記載の方法。

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