JP2011523377A - ハイブリッドナノスケール粒子 - Google Patents

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Abstract

吸着方法は、ハイブリッド粒子のコロイド分散体と第二相の界面で前記コロイド分散体からハイブリッド粒子を吸着させる工程を含み、前記ハイブリッド粒子は:(a)外面を有するナノスケール無機コア、及び(b)無機コアの表面の少なくとも一部分上に配置され、かつ下記構造式(I):
Figure 2011523377

{式中、R、R、R、R、R、R、m及びnは、明細書で規定された通りである}
で表される1つ以上のホスホネートを含む有機層を含む。
【選択図】図1

Description

本発明の分野
本発明は、ハイブリッドナノスケール粒子に関する。
本発明の背景
ナノ粒子のサイズ依存性は、様々な興味を引き起こした。加工中に無機ナノゾルをそれらの「合成」状態から物理化学的摂動へと安定化することは、任意の所定の用途のための批判的ではない挑戦を意味する。安定性に対する要求は、ゾルの電気立体又は立体安定化を促進している粒子付近での有機層の吸着によって対処された(例えば、2006年10月5日に公開されたBaker,J.M.らの国際公開第2006/105322号パンフレット、名称「Mineral Particle Dispersions Stabilized with a Poly(oxyalkylene) Phosphonate」を参照されたい)。
さらに、そのような分散体の使用の開発が、今では興味の対象となっている。
本発明の概要
第一の態様では、本発明は、ハイブリッド粒子のコロイド分散体と第二相の界面で前記分散体からハイブリッド粒子を吸着させる工程を含む吸着方法であって、前記ハイブリッド粒子が:
(a)外面を有するナノスケール無機コア、及び
(b)前記無機コアの表面の少なくとも一部分上に配置され、かつ下記構造式(I):
Figure 2011523377
{式中、
及びRは、それぞれ独立して、H又は(C−C20)炭化水素基であり、
は、二価の(C−C20)炭化水素基であり、
及びRは、それぞれ独立して、H又は(C−C)アルキルであり(ただし、Rは、Rと異なる)、
は、H又は(C−C30)炭化水素基であり、
m及びnは、それぞれ独立して、0〜約200の整数である(ただし、m+nの合計は、少なくとも1である)。}
で表される1つ以上のホスホネートを含む有機層
を含む方法に関する。
第二の態様では、本発明は:
(a)表面を有する基板、並びに
(b)基板の表面の少なくとも一部分上に配置されたハイブリッド粒子であって、下記:
(i)外面を有するナノスケール無機コア、及び
(ii)無機コアの表面の少なくとも一部分上に配置され、かつ下記構造式(I):
Figure 2011523377
{式中、
及びRは、それぞれ独立してH又は(C−C)アルキルであり(ただし、Rは、Rと異なる)、
は、二価の(C−C20)炭化水素基であり、
及びRは、それぞれ独立して、H又は(C−C)アルキルであり(ただし、Rは、Rと異なる)、
は、H又は(C−C30)炭化水素基であり、
m及びnは、それぞれ独立して、0〜約200の整数である(ただし、m+nの合計は、少なくとも1である)}
で表される1つ以上のホスホネートを含む有機層を含む、物品に関する。
第三の態様では、本発明は:
(a)2つの非混合性流体相であって、前記相の一方は、連続相であり、そして前記相の他方は、2以上の分離した部分(ただし、該部分と連続相の界面によりそれぞれ境界され、かつ連続相にそれぞれ分散されている)を含む不連続相である2つの非混合性流体相、
(b)第一平均密度で流体相の一方に分散され、かつ第二平均密度で該2つの相の界面において分散されるハイブリッド粒子であって、前記第二平均密度が、前記第一平均密度より高く、そして:
(i)外面を有するナノスケール無機コア、及び
(ii)無機コアの表面の少なくとも一部分上に配置され、かつ下記構造式(I):
Figure 2011523377
{式中、
及びRは、それぞれ独立して、H、又は(C−C20)炭化水素基であり、
は、二価の(C−C20)炭化水素基であり、
及びRは、それぞれ独立して、H又は(C−C)アルキルであり(ただし、Rは、Rと異なる)、
は、H又は(C−C30)炭化水素基であり、
m及びnは、それぞれ独立して、0〜約200の整数である(ただし、m+nの合計は、少なくとも1である)}
で表される1つ以上のホスホネートを含む有機層
を含むハイブリッド粒子
を含む、エマルションに関する。
第四の態様では、本発明は、:
(a)外面を有するナノスケール無機コア、及び
(b)無機コアの表面の少なくとも一部分上に配置され、かつ下記構造式(I):
Figure 2011523377
{式中、いずれの場合にも:
及びRは、それぞれ独立して、H、(C−C20)アルキル、(C−C20)シクロアルキル、又は(C−C20)アラルキルであり、
は、(C−C20)アルキル、(C−C20)シクロアルキル、又は(C−C20)アラルキルであり、
及びRは、それぞれ独立して、H又は(C−C)アルキルであり(ただし、Rは、Rと異なる)、
m及びnは、それぞれ独立して、0〜約200の整数であり(ただし、m+nの合計は、少なくとも1である)、さらに:
(i)少なくとも2つのホスホネートの一方については、Rは、H又はメチルであり、そして
(ii)少なくとも2つのホスホネートの他方については、Rは、(C−C30)炭化水素基である。}
で表される少なくとも2つのホスホネートを含む有機層
を含むハイブリッド粒子に関する。
図1(a)は、カチオン性ホスホン化ヒドロキシル基及び中性ヒドロキシル基に関する酸化セリウムナノスケール粒子の表面化学の略図であり、図1(b)は、無機ナノスケール粒子上への吸着に適合した化学構造(PPEG及びセチル−PPEG)を示す図であり、そして図1(c)は、無機ナノスケール粒子の外面の一部分上に担持されているPPEG層を示す図である。 レイリー比及び流体力学半径D対低pH(pH=1.5)でのXを示す図であり、そして実線は、吸着のための非化学量論的モデルを用いるデータに対してフィッティングされている。 ナノセリア粒子上へのPPEGの非化学量論的吸着機構に関する略図である。 元のナノ粒子及びコーティングされたナノ粒子に関するSANS形状因子P(q)を示す図であり、挿入図は、同一サンプル(l(q)対q)の強度のギニエ図である。 低pH(1.5)及び中性pH(6)でのCeOをコーティングされた基板モデル上へのPPEGオリゴマーの吸着等温線であり、そして実線は、データに対するラングミュアー・フィットである。 CeO及びPPEG−CeOの原液をフリーズドライすることにより得られたCeO及びPPEG−CeO粉末の水溶液中の再分散を示す図であり、a)フリーズドライ及び再分散の前後の元のゾルであり、b)は、id.ハイブリッドゾルである(X<X)。 界面圧力Π=γ水/空気−Y溶液/空気の発生を監視するためのペンダントドロップ測定値を示す図である。 20mn/m単層転写の圧力でのラングミュアー−ブロジット堆積によるPEGで修飾したナノセリアの多層が、堆積中のトラフ面積の変化及び厚さ測定値(偏光解析法)により証明されたことを示す図である。 PEGで修飾されたナノセリアを加えることによる水/ヘキサデカンのエマルションのピッカリング(Pickering)を示す図である。 相互拡散係数D対エタノール/水混合物中のナノ粒子濃度cを示す図である。 光学反射率測定法により監視されたポリスチレン表面上へのPPEG/セチル−PPEG(99/1 質量/質量)で修飾されたナノ粒子の吸着を示す図である。
発明の詳細な説明
本明細書で使用されるとき、粒子に関する用語「ハイブリッド」は、粒子が(a)外面を有する無機コア及び(b)コアの表面の少なくとも一部分上に配置された有機層を含むことを意味する。本発明のハイブリッド粒子は、典型的には、無機コア及びコアの表面の少なくとも一部分上に末端グラフト化されたホスホネート化合物のブラシ状の層を含み、より典型的には、ホスホネート化合物の層が、コアを囲む。
本明細書で使用されるとき、有機基に関する用語「(C−C)(式中、x及びyは、それぞれ整数である)」は、その基がx個〜y個の炭素原子を含んでよいことを示す。
本明細書で使用されるとき、炭化水素基に関する「所望により置換されている」は、その基が、所望により、予想される処理下及び使用条件下で実質的に不活性の官能基、例えば、さらに限定されない限り、明白であるか、又は参考資料の内容に応じて、ハロ、アルコキシ(例えば、メトキシ又はエトキシなど)、アリールオキシ(例えば、フェノキシなど)、アルキルチオ(例えば、メチルチオ又はエチルチオなど)、アリールチオ(例えば、フェニルチオなど)、アルキルアルコキシ(例えば、メチルメトキシ又はメチルプロポキシなど)、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル及びペルフルオロアルキル(例えば、トリフルオロメチルなど)によって、1つ以上の炭素原子上で置換されることができることを意味する。
本明細書で使用されるとき、「炭化水素基」は、炭素及び水素原子から成るコア構造を有する、所望により置換されている基を意味する。
本明細書で使用されるとき、「アルキル」は、飽和していて、所望により置換されている、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n‐ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、n−ヘキシルなど)を意味し、そして用語「アルキレン」は、アルキル基の二価の類似体(例えば、メチレン、ジメチレン、トリメチレンなど)を意味する。
本明細書で使用されるとき、「シクロアルキル」は、飽和していて、所望により置換されている、環状炭化水素基(例えば、シクロブチル、シクロプロピル、シクロヘキシル、及びシクロペンチルなど)を意味し、そして「シクロアルキレン」は、シクロアルキル基の二価の類似体を意味する。
本明細書で使用されるとき、「アリール」は、一価の、所望により置換されている、1つ以上の六員炭素環を含む不飽和炭化水素基(その基では、不飽和は、3つの共役二重結合によって表されることができる)、例えば、フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、クロロフェニル、トリクロロメチルフェニル、及びトリスチリルフェニルなどを意味する。
本明細書で使用されるとき、「アラルキル」は、1つ以上のアリール基で置換されているアルキル基(例えば、フェニルメチル、フェニルエチル、及びトリフェニルメチルなど)を意味し、そして「アラルキレン」は、アラルキル基の二価の類似体を意味する。
本明細書で使用されるとき、用語「平均密度」は、流体相に分散された粒子に関しては、バルク流体相の単位体積当たりの粒子の平均数を意味し、さらに本明細書で使用されるとき、2つの相の界面に配列された粒子に関しては、界面の面積に粒子の平均直径を掛けることにより計算されるとおり、界面での粒子の連続単層の単位有効体積当たりの粒子の平均数を意味する。
本発明のハイブリッド粒子のナノスケール無機コアは、非晶質粒子及び形状を持つ粒子(例えば、球、ロッド、針、及び管など)を含む任意のグロス形態のナノスケール無機粒子である。
本明細書で使用されるとき、用語「サブミクロンの」は、物体が、1μm未満の特徴的な最大寸法を有することを意味する。
本明細書で使用されるとき、物体に関する用語「ナノスケール」は、そのような物体の特徴的な最大寸法が、最高でもサブミクロン、より典型的には、約1〜約100ナノメートル(「nm」)、さらに典型的には、約1〜約50nm、さらに典型的には、約1〜約20nmであることを意味する。本明細書で参照されるとき、粒子の所定の型の「特徴的な最大寸法」(例えば、球状粒子の直径又はロッド状粒子の長さなど)は、既知の手法、例えば、原子間力顕微鏡、走査型電子顕微鏡、又は透過電子顕微鏡などにより特徴付けられる。液体媒体中の粒子の所定の型又は所定の巨大分子の特徴的な最大寸法は、既知の手法、例えば、静的及び/又は動的光散乱測定により特徴付けられる。
適切な無機粒子としては、金属粒子、半導体粒子、及び金属酸化物粒子が挙げられる。
一実施形態では、無機粒子は、金属粒子を含む。
適切な金属粒子としては、例えば、金又は白金粒子が挙げられる。
一実施形態では、無機粒子は、粒子半導体材料を含む。適切な半導体材料としては、例えば、ケイ素、炭化ケイ素、ヒ化ガリウム、ヒ化インジウム、リン化インジウム、インジウム・ヒ化アンチモン化物、アルミニウム・ガリウム・ヒ化窒化物、セレン化カドミウム、硫化カドミウム、硫化鉛、又は水銀亜鉛テルル化物粒子が挙げられる。
一実施形態では、無機粒子は、「量子ドット」、つまり、電子を3次元ポテンシャルに上手く閉じ込める半導体材料のナノスケール粒子を含む。量子ドットは、興味深い性質、例えば、「量子閉じ込め」、つまり量子ドット粒子の体積内の励起子の閉じ込めの現象による発光などを示す(例えば、Reed,Mark S.の「Quantum Dots」,Scientific American,pp.118−123(1993年1月)、及びGuyot−Sionnest,Philippeの「Quantum Dots: A New Quantum State?」,Nature Materials,Vol.4,pp.653−654(2005年9月)を参照されたい)。
一実施形態では、ナノスケール無機粒子は、無機酸化物を含む。適切な無機酸化物としては、単一元素の酸化物、例えば、酸化セリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化タングステン及び酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化インジウム、及び酸化スズ、酸化鉄、シリカなど、並びにそのような酸化物の混合物、並びにそのような元素の混合物の酸化物、例えば、セリウム−ジルコニウム酸化物などが挙げられる。一実施形態では、無機酸化物は、酸化鉄、酸化ジルコニウム、及び酸化セリウムから選択される。
適切な無機粒子は、既知の手法により形成されることができる。例えば、適切な無機酸化物粒子を形成する方法は、例えば、ゾル−ゲル技術、水添による金属アルコキシドの直接加水分解、金属塩の強制的な加水分解、又は金属アルコキシドの金属ハロゲン化物との反応などのように、既知である。一実施形態では、ナノスケール無機酸化物粒子は、1994年5月3日に発行されたJean−Yves Chang−Chingの名称「Preparing a Dispersible, Sol−Forming Cerium (IV) Composition」の米国特許第5,308,548号明細書(その開示内容は、参照により本明細書に援用される)に記述されているように、セリウム塩の沈殿により形成される。また、適切な酸化鉄ナノスケール粒子を形成する方法は既知である(Massart,R.C.R.Acad.SCi.(パリ)1980,291,1−3、及びBee、A.;Massart,R.;Neveu、S.J.Magn.Magn.Mat.1995,149,6−9を参照されたい)。
ナノスケール無機粒子は、例えば、金属イオン、硝酸イオンなどの結合された又は吸着された無機イオンの存在によって、それ自体で高分子電解質であるか、又はナノスケール粒子の外面上にイオン性有機置換基を形成するために、例えばアニオン性有機化合物(例えば、アクリル酸、ポリアクリル酸、又はクエン酸など)でナノスケール無機粒子の外面を処理することにより、高分子電解質になることができる。適切な表面処理技術は既知である(例えば、Sehgal,A.,Lalatonne,Y.,Berret,J−F及びMorvan,M., Langmuir 21,pp.9359−9364(2005年)を参照されたい)。本明細書で使用されるとき、用語「ポリ電解質」及び「高分子電解質」とは、それぞれ、物体1個当たり2以上、より典型的には3以上、さらに典型的には4以上の電解質部位を有する物体をいう。本明細書で使用されるとき、用語「電解質部位」は、イオン種を与えるために有利な条件下で水中で解離する化学置換基(例えば、ヒドロキシル基又は四級アンモニウム基など)を意味する。
一実施形態では、ナノスケール無機粒子は、水性コロイド分散体の形態で入手可能であり、また「ゾル」とも呼ばれ、つまり、帯電及び/又は流体静力により安定化されて、そしてpH、イオン強度、及び濃度の振幅により不安定化される。
一実施形態では、無機ナノスケール粒子は、酸化セリウム粒子である。
一実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、H、又は所望により置換されている、(C−C20)アルキル、(C−C20)シクロアルキル、若しくは(C−C20)アラルキル、より典型的には、H、又は所望により置換されている、(C−C10)アルキル、(C−C10)シクロアルキル、若しくは(C−C12)アラルキルである。
一実施形態では、Rは、所望により置換されている、(C−C20)アルキレン、(C−C20)シクロアルキレン、又は(C−C20)アラルキレン、より典型的には、所望により置換されている(C−C10)アルキレン、さらに典型的には、メチレン又はジメチレンである。
一実施形態では、R及びRは、それぞれ、H又はメチルである。ただし、Rは、Rと異なる。一実施形態では、Rは、メチルであり、そしてRは、Hである。一実施形態では、mは、0であり、そしてRは、H又はメチルである。一実施形態では、mは、0であり、そしてRは、Hである。
一実施形態では、Rは、H又は所望により置換されている、(C−C30)アルキル、(C−C30)シクロアルキル、又は(C−C30)アラルキルである。一実施形態では、Rは、H又は所望により置換されている(C−C30)アルキルである。
一実施形態では、Rは、H又はメチルである。
一実施形態では、Rは、(C−C30)炭化水素基、より典型的には、(C−C30)アルキル、(C−C30)シクロアルキル、又は(C−C30)アラルキル、さらに典型的には(C−C30)アルキル、さらに典型的には(C−C20)アルキルである。
一実施形態では、m及びnは、それぞれ独立して、0〜約200の整数、より典型的には0〜約100、さらに典型的には0〜約50である。ただし、m+nの合計は、少なくとも1、より典型的には、少なくとも2、さらに典型的には、少なくとも4、さらに典型的には、少なくとも5である。
一実施形態では、mは、0であり、そしてnは、1〜約200、より典型的には4〜約50、さらに典型的には5〜約20の整数である。
一実施形態では、Rは、H又はメチルであり、そしてm+nの合計は、約5〜約20である。より典型的には、RはH又はメチルであり、RはHであり、mは0であり、nは約5〜約20である。
一実施形態では、Rは、(C−C30)炭化水素基、より典型的には(C−C30)アルキル、(C−C30)シクロアルキル、又は(C−C30)アラルキル、さらに典型的には(C−C30)アルキル、さらに典型的には(C−C20)アルキルであり、そしてm+nの合計は、約5〜約20である。より典型的には、Rは、(C−C30)アルキル、さらに典型的には(C−C20)アルキルであり、Rは、H又はメチルであり、RはHであり、mは0であり、nは約5〜約20である。
一実施形態では、
及びRは、それぞれ独立して、H、又は所望により置換されている、(C−C20)アルキル、(C−C20)シクロアルキル、若しくは(C−C20)アラルキルであり、Rは、(C−C20)アルキレン、(C−C20)シクロアルキレン、若しくは(C−C20)アラルキレンであり、
は、所望により置換されている(C−C20)アルキレン、(C−C20)シクロアルキレン、若しくは(C−C20)アラルキレンであり、
及びRは、それぞれ独立して、H又は所望により置換されている(C−C)アルキルであり、
は、H、(C−C20)アルキル、(C−C20)シクロアルキル、又は(C−C20)アラルキルであり、そして
m及びnは、それぞれ独立して、0〜約200の整数である(ただし、m+nの合計は、少なくとも1、より典型的には少なくとも5である)。
一実施形態では、
及びRは、それぞれ独立して、H、(C−C10)アルキル、(C−C10)シクロアルキル、又は(C−C12)アラルキルであり、
は、(C−C10)アルキレンであり、
及びRは、それぞれ独立して、H又は(C−C)アルキルであり、
は、H又は(C−C30)アルキルであり、
m及びnは、それぞれ独立して、0〜約100の整数である(ただし、m+nの合計は、少なくとも1、より典型的には少なくとも5である)。
一実施形態では、
及びRは、それぞれ独立して、H、又は(C−C10)アルキルであり、
は、メチレン、ジメチレン、又はトリメチレンであり、
及びRは、独立して、H又は(C−C)アルキルであり、
は、H又は(C−C30)アルキルであり、そして
m及びnは、それぞれ独立して、0〜約50の整数である(ただし、m+nの合計は、少なくとも1、より典型的には、少なくとも5である)。
一実施形態では、ハイブリッド粒子の有機層は、構造式(I)で表される少なくとも2つの異なるホスホネートを含む。一実施形態では、ハイブリッド粒子の有機層は、構造式(I)で表される少なくとも2つの異なるホスホネート(それらは、R置換基について異なっている)を含む。一実施形態では、ハイブリッド粒子の有機層は、構造式(I)で表される少なくとも2つの異なるホスホネート(それらはm+nの合計について異なっている)を含む。一実施形態では、ハイブリッド粒子の有機層は、構造式(I)で表される少なくとも2つの異なるホスホネート(それらは、R置換基とm+nの合計について異なっている)を含む。
一実施形態では、式(I)のホスホネートは、反応スキームI:
Figure 2011523377
{式中、R、R、R、R、R、R、m、及びnは、それぞれ上記式(I)について説明されたとおりであり、R、R、R、及びR10は、それぞれ独立して、H、(C−C20)アルキル、(C−C20)シクロアルキル、又は(C−C20)アラルキルであり、そしてRは:
Figure 2011523377
である}
に従って、式(III)の一般構造式のポリアルキレングリコールアルケニルエーテルに式(IV)の一般構造式を有する亜硫酸塩を反応させることにより合成される。
一実施形態では、R、R、R、及びR10は、それぞれ独立して、H、(C−C11)アルキル、(C−C10)シクロアルキル、又は(C−C12)アラルキルである。
、R、R 、R、R、及びR10置換基は、所望により、処理条件下での処理において得られた反応物、生成物、及び付加物と比較的非反応性である1つ以上の官能基で置換されることができる。そのような非反応性官能基の例は、フェニル、クロロ、ブロモ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルアルコキシ(例えば、メチルメトキシ、メチルエトキシ、及びメチルプロポキシなど)、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、ペルフルオロアルキル(例えば、トリフルオロメチルなど)である。
ポリアルキレングリコールアルケニルエーテル反応物(III)の一実施形態では、Rは、Hであり、R10はアルケニルである。ポリアルキレングリコールアルケニルエーテル出発反応物(III)の別の実施形態では、Rは、アルキル、シクロアルキル、又はアラルキルであり、そしてR10は、アルケニルである。いずれの場合にも、化合物のポリアルキレンオキシド部分は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、若しくはブチレンオキシドから誘導されるホモポリマー鎖、又はそれらのモノマーの2つ以上から誘導されるコポリマー鎖(その中では、単量体ユニットは、ランダムに、又はブロックで配列されることができる)から成ることができる。
ポリアルキレングリコールアルケニルエーテル反応物の例としては:ポリエチレングリコールアリルエーテル(MW498)、ポリエチレングリコールアリルエーテル(20モルのEO、5モルのPO)、ポリエチレングリコールアリルメチルエーテル(MW250)、ポリエチレングリコールアリルメチルエーテル(MW350)、ポリエチレングリコールアリルメチルエーテル(MW500)、ポリエチレングリコールアリルメチルエーテル(MW1100)、ポリエチレングリコールアリルメチルエーテル(20モルのEO、20モルのPO)、ポリエチレングリコールアリルブチルエーテル(25モルのEO、8モルのPO)、ポリエチレングリコールビニルエーテル(MW440)、及びポリエチレングリコールビニルメチルエーテル(MW456)が挙げられる。
亜リン酸塩反応物(IV)の例としては、亜リン酸、モノアルキル若しくはモノアリール水素亜リン酸塩(例えば、モノメチル水素亜リン酸塩、モノエチル水素亜リン酸塩、モノフェニル水素亜リン酸塩など)、及びジアルキル水素亜リン酸塩(例えば、ジメチル水素亜リン酸塩、ジエチル水素亜リン酸塩、ジイソプロピル水素亜リン酸塩、ジブチル水素亜リン酸塩など)、及びジフェニル水素亜リン酸塩、及び混合エステル(例えば、メチルエチル水素亜リン酸塩など)が挙げられる。ジアルキル水素亜リン酸塩は、他の亜リン酸塩と比べて高いそれらの反応性のために好ましい。好ましいジアルキル水素亜リン酸塩としては、ジメチル水素亜リン酸塩及びジエチル水素亜リン酸塩が挙げられる。
合成反応は、溶媒の不存在下で、又は水、有機溶媒、有機溶媒の混合物などの溶媒中、若しくは水及び1つ以上の有機溶媒(典型的には水と混和できる有機溶媒)の混合物中で行なわれることができる。典型的には、この合成反応は、例えば、窒素系化合物(例えば、エチレンジアミン、NMP(N−メチルピロリドン)、ピリジン、MEA(モノエタノールアミン)、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、tert‐ブチルジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2−アミノ−1−プロパノールアミン、3−アミノ−1−プロパノールアミン、イソブタノールアミン、2−アミノ−2−エトキシエタノール、DGA[ジグリコールアミン若しくは2−(2−アミノエトキシ)エタノール]など)、アルコール及び/又はエーテル及び/又はエステル系化合物(例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、酢酸エチル、プロピルアセテート、ブチルアセテート、エチレングリコール、プロピレングリコール、TEG[トリエチレングリコール]、グリム、ジグリム、PGMEA[プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート若しくは2−(1−メトキシ)プロピルアセテート]、PGME[プロピレングリコールモノメチルエーテル]、エチルラクテート、アニソール、メチルアジペート、シクロペンタノールなど)、炭化水素系化合物(例えば、トルエン、キシレン、メシチレンなど)、ケトン系化合物(例えば、アセトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなど)、及びメシチルオキシド、及びジメチルスルホキシドなどの極性有機溶媒中で行なわれる。
典型的には、本合成反応は、フリーラジカル開始剤の存在下で行われる。典型的な開始剤は、当技術分野で知られており、例えば、ジ−tブチルペルオキシド、過酸化ジベンゾイル、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、及びナトリウムペルスルフェートを含む。
調製プロセスで利用される合成反応温度は、当業者に知られている要因に応じて、幅広く変化することができる。典型的には、この反応は、60℃を超える温度、より典型的には約60℃〜約160℃、さらに典型的には約80℃〜約140℃で行われる。
本合成反応は、大気圧で、又は密封容器中において大気圧を超えて、行われることができる。便宜上、そして必要ならば、反応中の特定の副生成物の除去を容易にするために、典型的には、本反応は、大気圧を超えて行われる。
本合成反応は、適切な収率で所望の化合物を製造するために十分な期間で行われる。反応時間は、ラジカル開始剤選択、反応温度、濃度及び反応物の選択、並びに当業者に知られている他の要因によって、かなりの影響を受ける。一般に、反応時間は、数時間〜数日以上で変化してよい。
本合成反応は、回分法、半連続法又は連続法で行なわれることができる。本合成反応は、単一反応領域若しくは複数の反応領域で、連続して若しくは同時に行なわれるか、又は伸ばされた線形領域内若しくは一連のそれらの領域内で、断続的に若しくは連続的に行なわれることができる。利用された構成の材料は、反応中の反応物に対して不活性であるべきであり、そして装置は、反応温度及び圧力に耐えることができるように加工されるべきである。
ポリアルキレングリコールアルケニルエーテル反応物(III)のRがHであるとき、ヒドロキシル基と亜リン酸塩(IV)の間の好ましくないエステル化又はトランスエステル化反応を防ぐためにヒドロキシル部分を保護する必要があるであろう。適切な保護基は、その後に容易に取り外せるものであり、当技術分野で知られているものである。一実施形態では、下記スキームII:
Figure 2011523377
{式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10、m、及びnは、それぞれ上記で説明したとおりである}
で概説されるように、無水酢酸が保護化合物として使用される。
一実施形態では、ハイブリッド粒子分散体は、液体媒体中で式(I)のホスホネートに無機ナノスケール粒子を混合することにより形成される。適切な液体媒体としては、水性液体媒体及び有機液体媒体が挙げられる。適切な水性液体媒体としては、水、及び水と1つ以上の水混和性有機液体(例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、又はシクロペンタノールなど)との混合物が挙げられる。
一実施形態では、分散体は、水性媒体中に存在し、そして1〜10のpHを示す。
一実施形態では、分散体のハイブリッド粒子は、約5000nm未満、より典型的には約200nm未満である特徴的な平均最大寸法を有する。
一実施形態では、液体媒体中のハイブリッド粒子のコロイド分散体は、分散体の100質量部当たり、0〜約25質量部(「pbw」)、より典型的には0〜約10質量部、さらに典型的には約0.01〜約5質量部のハイブリッド粒子、約75質量部以上100質量部未満、より典型的には約90質量部以上100質量部未満、さらに典型的には約95質量部以上約99.99質量部未満の液体媒体を含む。
一実施形態では、ホスホネート及びハイブリッド粒子の無機ナノスケール粒子は、無機ナノスケール粒子の100質量部当たり0〜約10質量部、より典型的には約0.01〜約5質量部のホスホネートの相対量で存在する。
構造式(I)で表されるホスホネートのホスホネート基が、構造式(I)で表されるホスフェートを無機ナノスケール粒子の表面に強く固定することによって、無機ナノスケール粒子由来の無機ナノスケールコア、並びに無機コアの表面に担持され、かつ無機コアの表面から伸びている電気的に中性毛ブラシの末端グラフト化されたブラシ状の層の形態の構造式(I)で表されるホスホネート由来の有機層を含むハイブリッド形態になることが分かる。
構造式(I)のホスホネートの様々な置換体から選択することは、ハイブリッド粒子の界面活性などの性質を調整することを可能にする。この界面活性は、構造式(I)のホスホネートのR置換基の選択及びオキシアルキレンユニットの数、すなわち構造式(I)のホスホネートのm+nの合計に特に影響される。
一実施形態では、ホスホネートは、ハイブリッド粒子のコロイド分散体の液体媒体に可溶であり、そしてハイブリッド粒子のコロイド分散体の液体媒体中でハイブリッド粒子をより容易に分散性にさせる傾向がある。一実施形態では、構造式(I)のホスホネートのR置換基は、H又はメチルであり、より典型的には、構造式(I)のホスホネートのR置換基は、H又はメチルであり、そしてm+nの合計は、少なくとも4、より典型的には約5〜約20であり、ハイブリッド粒子の層におけるそのようなホスホネートの存在は、水性媒体中でハイブリッド粒子をより容易に分散性にさせる傾向がある。
一実施形態では、ハイブリッド粒子の有機層は、構造式(I){式中、少なくとも2つのホスホネートの一方は、水溶性ホスホネート化合物(ただし、Rは、H又はメチルである)であり、少なくとも2つのホスホネートの他方は、表面活性化合物(ただし、Rは(C−C30)炭化水素基などの疎水性基である)であり、さらに、R置換基中の炭素原子数及びホスホネートのオキシアルキレンユニットの数は、好ましい表面活性度を有するホスホネートを提供するように、それぞれ選択される。}で表される少なくとも2つのホスホネートを含む。一実施形態では、構造式(I){式中、少なくとも2つのホスホネートの一方は、水溶性ホスホネート化合物(Rは、H又はメチルである)であり、少なくとも2つのホスホネートの他方は、表面活性ホスホネート化合物(Rは(C−C30)炭化水素などの疎水性基である)であり、そして置換基中の炭素原子数及びホスホネートのオキシアルキレンユニット数は、好ましい表面活性度を有するホスホネートを提供するように、それぞれ選択される。}で表される少なくとも2つのホスホネートが使用される。ハイブリッド粒子層に存在する2種類のホスホネートの相対量を選択することは、ハイブリッド粒子の界面特性を調整することを可能にする。
一実施形態では、ハイブリッド粒子の有機層は、構造式(I){式中、少なくとも2つのホスホネートの一方は、水溶性ホスホネート(Rは、H又はメチルであり、より典型的には、Rは、H又はメチルであり、かつm+nは4以上、より典型的には約5〜約20である)であり、そして少なくとも2つのホスホネートの他方は、表面活性ホスホネート化合物(Rは、(C−C30)炭化水素基であり、より典型的にはRは、(C−C30)炭化水素基、より典型的には、(C−C30)アルキル、さらに典型的には(C−C20)アルキルであり、かつm+nは、4以上、より典型的には約5〜約20である)である。}で表される少なくとも2つのホスホネートを含む。
一実施形態では、無機ナノスケール粒子を反応させるための、液体媒体中の構造式(I)で表される表面活性ホスホネート化合物の濃度は、そのような化合物が液体媒体中で自然に凝集し始める濃度未満に制限される。水性液体媒体の場合には、そのような制限は、典型的には、表面活性化合物の臨界ミセル濃度と呼ばれる。一実施形態では、本発明のハイブリッド粒子の有機層は、純水中における0〜約0.5ミリモル(「mM」)、より典型的には0〜約0.2mMの臨界ミセル濃度を有する構造式(I)の表面活性ホスホネートを含み、そしてハイブリッド粒子分散体は、水性媒体中で無機ナノスケール粒子及び構造式(I)のホスホネート化合物を混合することにより形成される。このホスホネート化合物は、水中で非ゼロ臨界ミセル濃度を有し、かつホスホネート化合物のための水性媒体中では0を超えて臨界ミセル濃度未満の濃度で水性媒体中に少なくとも最初に存在している少なくとも1つの表面活性ホスホネート化合物を含む。水性媒体の組成を変えることは、表面活性ホスホネート化合物の臨界ミセル濃度を変える(例えば、水性媒体中の水混和性アルコールなどの水混和性有機液体の量を増加させることは、その水性媒体中の表面活性ホスホネート化合物の臨界ミセル濃度を増加させる傾向になる)ことに注目されたい。
一実施形態では、ハイブリッド粒子の有機層は:約95質量パーセント(質量%)以上100質量%未満、より典型的には、約98質量%以上100質量%未満の構造式(I){式中、Rは、H又はメチルであり、より典型的には、m+nは、4以上であり、そしてRは、H又はメチルである。}で表される水溶性ホスホネート、並びに0を超えて約5質量%以下、より典型的には0を超えて約2質量%以下の構造式(I){Rは、(C−C30)炭化水素基であり、より典型的にはm+nは、4以上であり、そしてRは、(C−C30)炭化水素基、より典型的には、(C−C30)アルキル、さらに典型的には(C−C20)アルキルである}で表される表面活性ホスホネートを含む。一実施形態では、乾燥粉末を形成するために、ハイブリッド粒子のコロイド分散体は、乾燥され、典型的には、フリーズドライされる。ハイブリッド粒子のコロイド分散体を形成するために、乾燥ハイブリッド粒子は、水性又は有機液体媒体(エタノール、アセトン、及びクロロホルムなど)中では再分散性である。適切な水性媒体としては、水及び水と混和できる有機溶媒の混合物が挙げられる。
本発明の吸着プロセスの一実施形態では、第二相は流体相である。流体相は、気相又はハイブリッド粒子のコロイド分散体の液体媒体と混ざらない液相でよい。
本発明の吸着方法の一実施形態では、第二相は気相である。気相は、ハイブリッド粒子のコロイド分散体に分散された大量のコロイド分散体又は不連続相の表面でハイブリッド粒子のコロイド分散体と相互作用する連続相でよい。
任意の気体が、気相として適切である。一実施形態では、その気体は、酸素、窒素、又はそれらの混合物を含む。一実施形態では、その気体は、周囲大気を含む。
一実施形態では、ハイブリッド粒子のコロイド分散体の液体媒体及び気相は、それぞれ、或る体積のコロイド分散体の表面、例えば、容器内に保持されている容積の分散体の上面で相互作用する連続相である。ハイブリッド粒子のコロイド分散体の体積の上面における界面の場合には、ハイブリッド粒子は、コロイド分散体の体積の上面での分散体のハイブリッド粒子密度に対して、増加したハイブリッド粒子密度の層を形成するために、コロイド分散体の体積の上面で吸着する傾向がある。そのようなハイブリッド粒子層の密度は、例えば、減少した表面積内の層を機械的に掃いて削ることにより、さらに増加させることができる。
一実施形態では、ハイブリッド粒子のコロイド分散体の液体媒体は連続相であり、気相はコロイド分散体に分散された不連続相であり、そしてコロイド分散体と気相の界面は、ハイブリッド粒子のコロイド分散体に分散された気相の泡の表面で規定される。そのような場合には、コロイド分散体と各気泡の界面で、分散体のハイブリッド粒子密度に対して、増加したハイブリッド粒子密度の中間層を形成するために、ハイブリッド粒子は、気泡の表面で吸着する傾向がある。一実施形態では、コロイド分散体、分散された気泡、及びハイブリッド粒子中間層は、液体エマルション中の気体を形成する。一実施形態では、ハイブリッド粒子層は、液体エマルション中の気体を安定化する。一実施形態では、液体エマルション中の気体は、水性発泡である。
一実施形態では、気相は連続相であり、ハイブリッド粒子のコロイド分散体の液体媒体相は、気相に分散された不連続相であり、そしてコロイド分散体と気相の界面は、気相中のコロイド分散体の分散した液滴の表面で規定される。そのような場合には、ハイブリッド粒子は、気相とコロイド分散体の各液滴の界面での分散体のハイブリッド粒子密度に対して増加したハイブリッド粒子密度の中間層を形成するために、コロイド分散体の液滴の表面で吸着する傾向がある。一実施形態では、気相、コロイド分散体の分散した液滴、及びハイブリッド粒子中間層は、気体エマルション中の液体を形成する。一実施形態では、そのハイブリッド粒子層は、気体エマルション中の液体を安定化する。
本発明の吸着方法の一実施形態では、第二相は、ハイブリッド粒子のコロイド分散体の液体媒体と混ざらない液相である。第二の液相は、連続相又は不連続相でよい。
任意の液体が、第二の液相として適切である。一実施形態では、ハイブリッド粒子の分散体の液体媒体は水性媒体であり、第二の液相は水と混ざらない液体(例えば炭化水素油など)である。一実施形態では、ハイブリッド粒子の分散体の液体媒体は、水と混ざらない液体媒体であり、第二の液相は水性液体である。
一実施形態では、ハイブリッド粒子のコロイド分散体の液体媒体及び第二の液相は、それぞれ、ある体積のコロイド分散体の表面、例えば、容器に保持されている特定の体積の分散体の上面で相互作用する連続相である。ハイブリッド粒子の或る体積のコロイド分散体の上面における界面の場合には、ハイブリッド粒子は、コロイド分散体の体積の上面で、分散体のハイブリッド粒子密度に対して、増加したハイブリッド粒子密度の層を形成するために、コロイド分散体の体積の上面で吸着する傾向がある。
一実施形態では、ハイブリッド粒子のコロイド分散体の液体媒体相は連続相であり、第二の液相は、コロイド分散体の液体媒体に分散された不連続相であり、そしてコロイド分散体と第二の液相の界面は、コロイド分散体の液体媒体中の第二の液相の分散された液滴の表面で規定される。そのような場合には、ハイブリッド粒子は、コロイド分散体の液体媒体と第二の液相の各々の分散された液滴との界面で、分散体のハイブリッド粒子密度に対して、増加したハイブリッド粒子密度の中間層を形成するために、第二の液相の液滴の表面で吸着する傾向がある。一実施形態では、コロイド分散体、第二の液相の分散された液滴、及びハイブリッド粒子中間層は、液体/液体エマルションを形成する。一実施形態では、ハイブリッド粒子層は、液体/液体エマルションを安定化する。
一実施形態では、第二の液相は連続相であり、ハイブリッド粒子のコロイド分散体の液体媒体相は、第二の液相に分散された不連続相であり、そしてコロイド分散体と第二の液相の界面は、第二の液相中のコロイド分散体の分散された液滴の表面で規定される。そのような場合には、ハイブリッド粒子は、第二の液相とコロイド分散体の各々の液滴との界面で、分散体のハイブリッド粒子密度に対して、増加したハイブリッド粒子密度の中間層を形成するために、コロイド分散体の液滴の表面で吸着する傾向がある。一実施形態では、第二の液相、コロイド分散体の分散された液滴、及びハイブリッド粒子中間層は、液体/液体エマルションを形成する。一実施形態では、ハイブリッド粒子層は、液体/液体エマルションを安定化する。
本発明の吸着方法の一実施形態では、第二相は固体である。
第二相として適切な固体としては、水不溶性固体、及び吸着プロセスが実行される期間中において実質的に安定であるハイブリッド粒子のコロイド分散体で界面を提供するために十分に制限された水溶解度を有する固体が挙げられ、さらに例えば、金属、ガラス、セラミック、有機ポリマー、及びオルガノシリコーンポリマーが挙げられる。
一実施形態では、ハイブリッド粒子のコロイド分散体の液体媒体及び固相は、それぞれ固相の少なくとも1つの表面と相互作用する連続相である。ハイブリッド分散体のハイブリッド粒子は、固体の表面上で、分散体のハイブリッド粒子密度に対して、増加したハイブリッド粒子密度の層を形成する固相を有する界面で吸着する傾向がある。
一実施形態では、吸着プロセスの組み合わせが使用される。その組み合わせでは、
(a)ハイブリッド粒子層が、連続液相を有するコロイド分散体と連続気相又は連続第二の液相との界面の場合に関して上述された吸着プロセスにより、ハイブリッド粒子の分散体の体積の表面で形成される。
(b)固体基板の実質的に平坦な表面は、基板の表面上でハイブリッド粒子層を形成するために、ハイブリッド粒子層に対して実質的に垂直に配向した基板の表面が存在している状態で、ハイブリッド粒子層の中に引き込まれる。
一実施形態では:
(a)連続液相を有するコロイド分散体と連続気相の界面の場合について上述された吸着プロセスにより、ハイブリッド粒子層は、容器中のハイブリッド粒子の特定の体積の分散体の上面において、空気界面で形成され、そして
(b)基板の表面上にハイブリッド粒子層を形成するために、固体基板の実質的に平坦な表面は、最初にコロイド分散体の上面より下に沈められ、次にコロイド分散体の上面及びハイブリッド粒子層に対して実質的に垂直に配向している基板の表面が存在している状態で、コロイド分散体から上方に、コロイド分散体の上面にあるハイブリッド粒子層を通して引き上げられる。
吸着は、コロイド分散体/空気界面及びコロイド分散体/固体表面の交差部分で起こる。
一実施形態では、基板は、有機ポリマー、オルガノシリコーンポリマー、セラミック、金属、又は複合材料である。適切な有機ポリマーとしては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリスチレンなど)、ポリアクリレート(例えば、ポリメチルメタクリレートなど)、及びハロゲン化ポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレンなど)が挙げられる。適切なオルガノシリコーンポリマーとしては、例えば、ポリジメチルシロキサンが挙げられる。適切なセラミックとしては、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ、炭化シリコーン、窒化ケイ素が挙げられる。適切な金属としては、銅、白金、パラジウム、金が挙げられる。適切な複合体としては、例えば、繊維又は粒子強化ポリマー(例えば、シリカ充填したエチレンプロピレンジエンゴム、及び金属微粒子を充填したポリマーなど)が挙げられる。
基板は、任意の物理形態(例えば、繊維、平板又はシート、中空管、球体を含む形状の物品など)でよい。
一実施形態では、基板の表面上のハイブリッド粒子層は単層である。ハイブリッド粒子に関して本明細書で使用されるとき、用語「単層」は、1つの粒子厚の層を意味する。
一実施形態では、基板の表面上のハイブリッド粒子層は、粒子の不連続層である。ハイブリッド粒子層に関して本明細書で使用されるとき、用語「不連続」は、層が、分離したハイブリッド粒子間及び/又はより明確にパッキングされたハイブリッド粒子の領域間で規定された隙間の領域を含むことを意味する。
一実施形態では、基板の表面上のハイブリッド粒子層は、粒子の少なくとも実質的に連続な層である。ハイブリッド粒子の単層に関して本明細書で使用されるとき、用語「連続」は、層の粒子が、明確にパッキングされることによって、層の典型的な粒子は、層の他の粒子により実質的に囲まれ、かつ層の他の粒子と接触できることを意味する。
一実施形態では、基板の表面上のハイブリッド粒子層は、ハイブリッド粒子の少なくとも実質的に連続な単層であり、このときには、単層の典型的なハイブリッド粒子は、単層の他の粒子により実質的に囲まれ、かつ単層の他の粒子と接触する。
実施例1
酸化セリウムコアを有するハイブリッド粒子及び1つ以上のホスホネートを含む有機層を形成した。
合成するとき、ロングレンジの静電力及びpH1.5でのショートレンジの水和相互作用を併用することにより、酸化セリウム粒子を安定化された水性ナノゾルの形態にする。ナノセリア粒子は、2nmの典型的な寸法を有する2〜5の結晶度の等方性凝集体であり、かつ低温透過電子顕微鏡(cryo−TEM)により決定された7nmの平均半径、及び0.15のポリ分散度を有するファセット形態であった。pH又はイオン強度(>0.45M)の増加は、粒子の可逆的凝集という結果になり、最終的に巨視的な相分離につながった。ゾルの不安定化が、セリア粒子のゼロ電荷点、(Nabavi MらのJ.Coll.Int.Sci.160,459,1993により報告されているとおり)pzc=7.9より下で、十分に起こる。剥き出しのナノセリア粒子は、ゼータ電位ζ=+30mV及び推定構造電荷QCeO2=+300eを有する。
いずれの場合にも、3−ホスホノプロピルアルコールエトキシレート−10EO(「PPEG」)、つまり構造式(I){式中、
及びRは、それぞれHであり、
は、トリメチレンであり、
は、Hであり、
は、Hであり、そして
mは、0であり、nは10である}
で表されるホスホネートから、少なくともある程度、ハイブリッド粒子の有機層を誘導した。NaOH(1M)による滴定曲線は、PKa=2.7及びpKa=7.8で、PPEGに関する2つの異なるpKasの存在を示す。
実施例のハイブリッド粒子の幾つかでは、PPEGと3−ホスホノプロピルアルコールエトキシレートセチル−10EO(「セチル−PPEG」)、つまり構造式(I){式中、
及びRは、それぞれHであり、
は、トリメチレンであり、
は、Hであり、
は、セチルであり、そして
mは、0であり、そしてnは、10である}
で表されるホスホネートとの混合物から、ハイブリッド粒子の有機層を誘導した。
セチル−PPEGの臨界ミセル濃度は、純水中では0.05mM〜0.1mM(光散乱)であり、エタノール/水(50/50 体積/体積)の混合物中では7.3mM(伝導度測定による)であることが分かった。
いずれの場合にも、ホスホネート溶液のpHを試薬品質の硝酸(HNO)で1.5に調整した。同一濃度c(c=0.1〜1質量%)及び同一pHで調製された希釈溶液の単純混合により、酸化セリウムナノ粒子及びホスホネートの混合溶液を調製した。体積比Xによって各成分の相対量を監視して、下記最終濃度:
Figure 2011523377
を得る。
水酸化アンモニウム(NHOH)を使用して、ハイブリッド粒子分散体のpHを1.5〜10の範囲に調整する。
図1(a)には、酸化セリウムナノ粒子:カチオン性ホスホン化ヒドロキシル基対中性ヒドロキシル基の表面化学の略図を示し、(b)には、ナノ粒子上への吸着に適合したPPEG化学構造を示し、そして(c)には、立体安定性及びPEG官能基を表している、ナノ粒子周囲のPPEGコロナを示す。
静的及び動的光散乱(SLS及びDLS)を使用して、バルク溶液中での静電的な粒子のミクロ構造及び安定性を調査した。全体濃度cを一定に保ちながら、レイリー比及び流体力学的直径を測定し、混合比Xに対してプロットする(図2)。X=10−4は、PPEGオリゴマーのみを含む溶液に対応しており、X=1000は、元のナノセリア粒子のみを含む溶液に対応している。Xは1000から0.01へ減少するとき、コーティングされたナノセリアの寸法が、Xで示された臨界値まで徐々に増加し、その場合には、次にD=13nm付近で飽和する。Xで起きている全体的被覆までのオリゴマーによる粒子の向上したコーティングとしてこの結果を分析した。それは、非化学量論的吸着モデル(NST)と適合できた(図3)。臨界体積比Xより低いとき、粒子は、十分に覆われており、かつ非吸着オリゴマーの数を減らすことによって平衡状態にある。Xより高いときは、グラフト化されたオリゴマーの数は、剥き出しの粒子(X=∞)の方へと徐々に減少する。Xでは、初期溶液に存在する全オリゴマーは、粒子上へ吸着している。また、SLSにより測定されるときの正規化レイリー比(元のナノセリアのレイリー比RNP(X=∞)による正規化)は、Xの関数として監視される。本実施例では、Xと等しい臨界比X(その点では、レイリー比がXとともに徐々に減少し始める)を明確に確認することができる。DLS結果に従って、バルク物に存在する遊離オリゴマーによる十分に被覆された粒子の希釈としてこの結果を分析した。
CeO及びPPEG−CeO系のために、それぞれHO及びDO中で中性子散乱を行なった。図4には、元の粒子及び改良された粒子の両方のSANS形状因子を示す。有機層の存在による散乱強度に対する余分な寄与が、ギニエ図(Rq<1(挿入図4))の低qで明らかに分かり、その場合には、旋回半径を剥き出しのナノ粒子についてR=3.2±0.1nm、そしてコーティングされたナノ粒子についてR=4.4±0.1nmと推定できる。
酸化セリウムナノ粒子の表面でPPEGの親和性を評価するために、光学反射率測定法によって、巨視的に平坦なCeOモデル表面について吸着等温線を測定する。図において両方の調査されたpHで見られるように、曲線は、非常に低い濃度で吸着量のかなり明確な増加を提示する。この吸着量からの急激な平坦化は、酸化セリウム表面に対するオリゴマーのかなり高い親和性を提示する。ラングミュアーモデル(Nabavi MらのJ.Coli.Int.Sci.160,459,1993を参照されたい)を用いて図5のデータをフィッティングできる。また、吸着自由エネルギーΔGadsは、pH=1.5及びpH=6.5について、それぞれ−16kβT及び−15.8kβTであると分かる。PPEGとセリアの間の結合の正確な性質は、この段階で分からないが、測定した自由エネルギーは、静電的相互作用により制御された吸着機構を示すであろう(Studart,A.R.らのLangmuir,23,1081,2007を参照されたい)。
実施例2
元のナノセリア及びハイブリッドナノセリアの溶液をフリーズドライして、次に元の粒子はpH=1.5の水溶液に、安定化された粒子は脱イオン水に再分散して、そして終夜で攪拌した。図6には、再分散の前後における元のゾル及び改良されたゾルの(90°での)DLSで測定された相関関数を示す。また、水和直径Dの分布P(D)を図6に示す。再分散後、剥き出しのCeOの溶液の相関関数は、より長時間側に明らかにシフトした。結果として、平均Dは、元の溶液のものと比べたときに、分布の明らかな平坦化を起こしながら、より大きな数値側にシフトする。不動態化PPEG−CeO粒子の場合には、フリーズドライプロセスは、乾燥プロセス中にPPEGの表面複合化における変化を示していない元の分布を有意に変えることはない。これは、経費及び処理の利点を提供しているナノセリアの有用性に対して明らかな影響がある。さらに、ハイブリッド金属酸化物粉末も、エタノール、アセトン又はクロロホルムのような特定の有機溶媒(剥き出しの粒子の場合ではない)に再分散性である。図6には、両原液をフリーズドライすることにより得られたCeO及びPPEG−CeO粉末の水溶液中での再分散を示す。図6a)には、フリーズドライ及び再分散の前後の元のゾルを示し、図6b)には、id.ハイブリッドゾル(X<X)を示す。水性又は特定の有機溶媒中で正確な再分散性微粉末を形成するためのナノセリアと末端官能化PPEGの複合化は、用途に応じた明確な有用性を有する本当に多目的のハイブリッド金属酸化物ゾルを設計する構成を提供する。最終的に、UV−可視光測定値は、有機層の存在が(予測可能な金属−配位子電荷移動粒子によって)剥き出しの粒子の周知のUV吸収性に影響しないことを示した。
水性又は特定の有機溶媒中での明確な再分散性微粉末を提供するためのナノセリアと末端官能化PPEGの複合化は、用途に応じた明確な有用性を有する本当に多目的のハイブリッド金属酸化物ゾルを設計する構成を提供する。最終的に、UV−可視光測定値は、有機層の存在が(予測可能な金属−配位子電荷移動複合体によって)剥き出しの粒子の周知のUV吸収性に影響しないことを示した。この結果は、抗UV保護が必要とされる用途に直接影響する。
実施例3
ナノ粒子の希釈(0.1質量%)水溶液について行なわれたペンダントドロップ実験によって、図7に示すように、PEG層の存在が、幾つかの界面活性を元のナノ粒子に与えることを示す。剥き出しの帯電したCeOナノ粒子は、空気/水界面に吸着しない(恐らく鏡像力による僅かな減少)が;一方で官能化されたナノ粒子は吸着して、既知のPEG表面圧力(約10mn/m)によって界面エネルギーを減らし、僅かの(1質量%)の疎水性粘着剤を配合中に加え、さらに表面張力を減らし、セチル−PPEG含有物によって界面エネルギーを調整する可能性を強調する。それらの表面活性によって、図8に示すように、固体表面上への多層の形成を可能にするラングミュアートラフの空気/水界面において単層を形成する。
また、PEGで官能化したナノ粒子は、図9((水/ヘキサデカン)エマルション液滴の凝集を示す)で示したように、良好なピッカリングエマルション剤であると分かった。ミクロンサイズの粒子と比べて、ナノ粒子は、界面での一定の粒子交換を示しており、その平衡に達するナノ粒子集成体を導く(Bouker A.らのSoft Matter 3,231,2007を参照されたい)。
ごく一部の疎水性セチル−PPEGを有するハイブリッドナノ粒子のために、それらの相互作用を溶媒表面張力により調整できることを示した。
PPEG/官能化ナノセリア(95/5 質量/質量)についてDLS実験を行なった。相互拡散係数D対濃度cの変化を図10にプロットした。より高いエタノール含有量(E/W=50/50)では、第二のビリアル係数A(D対cの傾斜付近)が、粒子間の僅かな反発力を示す正であり;より低いエタノール含有量(E/W=40/60)では、Aは、僅かな引力を示す負になる。後者では、PEG鎖により与えられる立体反発が、セチル−PPEGにより与えられるより大きな疎水性(引力のある)相互作用によって相殺される。この単純な経路は、コロイド上の集成体を形成するために使用される筈である。さらに、反射率測定により、疎水性固体表面に対するそれらの親和性を評価した。図11では、層中の少量のセチル−PPEGの存在が、ポリスチレン表面上への吸着量を倍にできることが分かる。

Claims (11)

  1. ハイブリッド粒子のコロイド分散体と第二相の界面で、前記分散体からハイブリッド粒子を吸着させる工程を含む吸着方法であって、前記ハイブリッド粒子が:
    (a)外面を有するナノスケール無機コア、及び
    (b)前記無機コアの表面の少なくとも一部分上に配置され、かつ下記構造式(I):
    Figure 2011523377
    {式中、
    及びRは、それぞれ独立して、H、又は(C−C20)炭化水素基であり、
    は、二価の(C−C20)炭化水素基であり、
    及びRは、それぞれ独立して、H又は(C−C)アルキルであり(ただし、Rは、Rと異なる)、
    は、H又は(C−C30)炭化水素基であり、
    m及びnは、それぞれ独立して、0〜約200の整数である(ただし、m+nの合計は、少なくとも1である)}
    で表される1つ以上のホスホネートを含む有機層
    を含む方法。
  2. 第二相が気相である、請求項1に記載の方法。
  3. 第二相が、コロイド分散体と混ざらない液相である、請求項1に記載の方法。
  4. 第二相が固相である、請求項1に記載の方法。
  5. (a)表面を有する基板、並びに
    (b)基板の表面の少なくとも一部分上に配置されるハイブリッド粒子であって、下記:
    (i)外面を有するナノスケール無機コア、及び
    (ii)前記無機コアの表面の少なくとも一部分上に配置され、かつ下記構造式(I):
    Figure 2011523377
    {式中、
    及びRは、それぞれ独立して、H、又は(C−C20)炭化水素基であり、
    は、二価の(C−C20)炭化水素基であり、
    及びRは、それぞれ独立して、H又は(C−C)アルキルであり(ただし、Rは、Rと異なる)、
    は、H又は(C−C30)炭化水素基であり、
    m及びnは、それぞれ独立して、0〜約200の整数である(ただし、m+nの合計は、少なくとも1である)}
    で表される1つ以上のホスホネートを含む有機層
    を含むハイブリッド粒子
    を含む物品。
  6. (a)2つの非混合性流体相であって、前記相の一方は、連続相であり、そして前記相の他方は、2以上の分離した部分(ただし、該部分と連続相の界面によりそれぞれ境界され、かつ連続相にそれぞれ分散されている)を含む不連続相である、2つの非混合性流体相、
    (b)第一平均密度で流体相の一方に分散され、かつ第二平均密度で該2つの相の界面において分散されるハイブリッド粒子であって、前記第二平均密度は前記第一平均密度より高く、そして下記:
    (i)外面を有するナノスケール無機コア、及び
    (ii)前記無機コアの表面の少なくとも一部分上に配置され、かつ下記構造式(I):
    Figure 2011523377
    {式中、
    及びRは、それぞれ独立して、H、又は(C−C20)炭化水素基であり、
    は、二価の(C−C20)炭化水素基であり、
    及びRは、それぞれ独立して、H又は(C−C)アルキルであり(ただし、Rは、Rと異なる)、
    は、H又は(C−C30)炭化水素基であり、
    m及びnは、それぞれ独立して、0〜約200の整数である(ただし、m+nの合計は、少なくとも1である)}
    で表される1つ以上のホスホネートを含む有機層
    を含むハイブリッド粒子
    を含むエマルション。
  7. 2つの流体相の一方が、水相であり、そして2つの流体相の他方が、水と混ざらない液相である、請求項6に記載のエマルション。
  8. 2つの流体相の一方が、水相であり、そして2つの流体相の他方が、気相である、請求項6に記載のエマルション。
  9. 連続相が水相である、請求項6に記載のエマルション。
  10. 不連続相が水相である、請求項6に記載のエマルション。
  11. (a)外面を有するナノスケール無機コア、並びに
    (b)前記無機コアの表面の少なくとも一部分上に配置され、かつ下記構造式(I):
    Figure 2011523377
    {式中、いずれの場合にも:
    及びRは、それぞれ独立して、H、(C−C20)アルキル、(C−C20)シクロアルキル、又は(C−C20)アラルキルであり、
    は、(C−C20)アルキル、(C−C20)シクロアルキル、又は(C−C20)アラルキルであり、
    及びRは、それぞれ独立して、H又は(C−C)アルキルであり(ただし、Rは、Rと異なる)、
    m及びnは、それぞれ独立して、0〜約200の整数であり(ただし、m+nの合計は、少なくとも1である)、さらに
    (i)少なくとも2つのホスホネートの一方については、Rは、H又はメチルであり、そして
    (ii)少なくとも2つのホスホネートの他方については、Rは、(C−C30)炭化水素基である}
    で表される少なくとも2つのホスホネートを含む有機層
    を含むハイブリッド粒子。
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