JP2011520861A - 置換キナゾリン - Google Patents

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Abstract

本発明は、骨髄増殖性疾患の治療において、心血管副作用の可能性を減少させ、患者の服薬遵守および安全性を改善する、選択的血小板減少薬アナグレリドの置換類似体の発見に関する。より詳細には、本発明は、以下に示した一般式:
Figure 2011520861

(式中、置換基は請求項1で規定した意味を有する)を有し、ヒトにおいて血小板減少薬としての有用性を有する特定のイミダゾキナゾリン誘導体に関する。本発明の化合物は巨核球形成、よって血小板の形成を阻害することにより機能する。
【選択図】なし

Description

本発明は、骨髄増殖性疾患の治療において、心血管副作用の可能性を減少させ、患者の服薬遵守および安全性を改善することができる、選択的血小板減少薬アナグレリドの置換類似体の発見に関する。より詳細には、本発明は、ヒトにおいて血小板減少薬としての有用性を有する特定のイミダゾキナゾリン誘導体のプロドラッグに関する。本発明の化合物は巨核球形成、よって血小板の形成を阻害することにより機能する。
アナグレリド塩酸塩(Agrylin(登録商標)、Xagrid(登録商標))は、ヒトの血小板数を選択的に減少させ、そのような目的で骨髄増殖性疾患(MPD)、例えば、増加した血小板数により患者の血栓の危険性が増大し得る本態性血小板血症(ET)の治療で使用される、経口投与される新規イミダゾキナゾリンである。アナグレリド、すなわち、6,7−ジクロロ−1,5−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]−キナゾリン−2(3H)−オン(塩酸塩一水和物)の化学構造を下記式に示す:
Figure 2011520861
アナグレリド塩酸塩の調製については、米国特許第3,932,407号、再発行特許第31,617号および米国特許第4,146,718号を参照した。
アナグレリドは、独特な高選択的血小板減少薬である。ヒトの巨核球形成のインビトロ研究において、インビボにおけるその血小板減少活性は、主として巨核球の成熟に対する阻害作用に起因することが示唆された。アナグレリドは、約26nMの推定IC50により用量依存的にTPO誘発性巨核球形成を阻害し、非常に強力な薬剤であることを示した。アナグレリドは、エリスロポエチンまたは顆粒球マクロファージコロニー刺激因子によって刺激される赤血球または骨髄単球の分化には影響を与えず、これは巨核球系統に対するこの化合物の選択性を実証している。
米国および欧州の両方で入手可能なこの薬剤は、本態性血小板血症などの骨髄増殖性疾患の治療においてかなりの臨床的価値があることが証明されている。アナグレリドは、骨髄増殖性疾患に続発する血小板血症に罹患した患者の生理学的範囲近く、またはその範囲内に血小板数を減少させかつ維持するのに有効かつ選択的であることが示された。血小板数≦600×10/Lとして定義される完全寛解までの時間は、4〜12週間の範囲であった。大部分の患者において、1〜3mg/日の用量で、血小板数を減少させかつ維持することができる。
初期のボランティアによる治験では、頭痛以外で最も頻繁に報告された副作用(AE)は、動悸、起立性の目眩および悪心であった。患者の研究中、最も頻繁に報告された薬剤に関連したAEは、頭痛、動悸、浮腫/体液貯留、悪心/嘔吐、下痢、目眩および腹痛であった。これらの副作用は全て、ヒトのホスホジエステラーゼIII(PDE III)に対するその阻害作用から生じる、アナグレリドに関連する二次的心血管薬理作用に起因していると思われる。アナグレリドは、約29nMのIC50値を有する強力なPDE III阻害薬である(参照:ミルリノン(古典的なPDE III阻害薬)、IC50=170〜350nM)。心筋のPDE III阻害によって、陽性変力作用(心臓の収縮力の増加)、変時性の増加(心拍数の増加)および末梢血管拡張が生じる。この阻害によるそのような心血管症状は通常、古典的な陽性変力物質、ミルリノンおよびエノキシモンを用いた場合に認められ、鬱血性心疾患の短期急性治療で活用されている。しかし、ETなどのいわゆる無症状疾患(すなわち無症候)の治療では、アナグレリドに関連する動悸および頻拍という心血管副作用によってその有用性が制限され、かなりの割合(報告によれば25〜50%)の患者が、長期治療中に薬剤の作用に耐えることができない。
アナグレリドのPDE III阻害特性は、その血小板減少/抗巨核球作用とは明白に異なる。実際、研究では、アナグレリドおよびその主な薬理活性代謝産物の3−ヒドロキシアナグレリド(以前はSPD604またはBCH24426として知られていた3−OHアナグレリドまたは3−HA)について、PDE III阻害薬としての効力と抗巨核球作用との間に相関は示されていない。驚くべきことに、後者は、PDE III阻害薬として、アナグレリドの40倍超も強力であることが見出された。しかし、巨核球形成の阻害(よって、血小板減少の可能性)については、親薬剤ほど強力ではなかった。アナグレリドの活性代謝産物の3−HAは、インビボでは親薬剤の量を大きく超える量で存在し、典型的な曝露量は2〜3倍多くなる。従って、暗示されるように、3−OHアナグレリドは、薬剤の薬理作用に大きく寄与していると思われる。
PDE III阻害に関連する望ましくない心血管作用だけでなく、結果として生じるcAMPの上昇により、抗凝集作用が生じる可能性がある。当初、この特性は、血栓症の危険に大きく陥りやすい本態性血小板血症の患者にとっては有益であると思われたが、そのような抗血小板作用は、過剰になると、出血という結果をまねく恐れがあり、結局、望ましくないものとなり得る。実際、アナグレリドで治療されたET患者に時折見られる出血事象は、3−OHアナグレリドが大きく寄与する抗凝集作用と、頻繁に併用投与されるアスピリンとの相乗作用によって悪化した行き過ぎの血小板の減少との組み合わせが原因となり得る(ET患者の中には、3−OHアナグレリドの血漿中濃度が、血小板凝集の阻害に対するインビトロIC50値を3倍超えると思われるものもいた)。
アナグレリド治療に伴うPDE III媒介性心血管副作用は、多くの患者が、唯一の有意な代替治療、すなわちヒドロキシ尿素を用いる治療に切り替えなければならないことを意味する。しかし、この薬剤は、リボヌクレオシド二リン酸還元酵素(RNR)を阻害する単純な化学的代謝拮抗薬であり、DNA合成に対して計り知れない影響が生じる。リボヌクレオシド二リン酸還元酵素は、リボヌクレオシドが、DNAの合成および修復の構成成分であるデオキシリボヌクレオシドに変換するのを触媒する。リボヌクレオシド二リン酸還元酵素の阻害は、この化合物の細胞減少作用および、最も重要なことには、変異原性作用、ならびにその血小板減少作用を説明する。従って、ヒドロキシ尿素は「推定ヒト発癌物質」として公式に分類されている。ヒドロキシ尿素は、白血病性形質転換を誘発する可能性を有しているだけでなく、治療が難しい下腿潰瘍の誘発にも関連している。
治療法の選択肢においてこのような難題に直面しているために、巨核球形成に対するその作用は選択的であるが、副作用を減少させるか最小にする、血小板血症の治療における新規な薬剤が明らかに必要とされている。アナグレリドはその作用機序にある程度の選択性を提供するが、その使用に対する制限は、その二次的薬理作用により生じ、かつアナグレリドの活性代謝産物である3−ヒドロキシアナグレリドが大きく寄与する、心血管副作用に関連するものである。
アナグレリドの代謝は、一般に極めて急速に進行するため、薬剤の理想的な薬物動態プロファイルが得られない。アナグレリドの典型的な半減期はちょうど1.5時間(代謝産物については2.5時間)であり、頻繁な薬剤投与(1日最大4回)が必要となる。これにより、副作用プロファイルと組み合わさることで、患者の服薬遵守を低下させる可能性がある。さらに、アナグレリドは大きな初回通過効果(>50%)を受け、それにより、達成された曝露においてかなりの患者間変動が生じ、そのため、様々な薬剤応答が生じ得る。また、薬理活性代謝産物への曝露は、その形成がCYP1A(その発現がタバコの煙などの誘発物質への曝露に高度に依存している酵素)に依存しているため、患者間で著しく異なる。総括すると、このような理由から、アナグレリドで治療されている患者では、注意深く用量を設定する必要性が生じ得る。
米国特許第4256748号には、アナグレリドに類似した構造を有し、かつPDE III阻害に媒介される血小板に対するその抗凝集作用に起因する血栓症の治療に有効であると言われている、複数のイミダゾ[2,1−b]キナゾリン−2(3H)−オンが開示されている。しかし、これらの開示では、いくつかの類似体に関連し得る完全に別個の抗巨核球性(血小板数の減少)については理解されていない。
理想的には、抗巨核球活性を有すると同時に、PDE III阻害活性のレベル、よって望ましくない心血管作用のレベルが低下した化合物が必要とされている。
本発明の目的は、先行技術の化合物の様々な欠点を克服するか、またはその特性を改善することにある。従って、本発明の目的は、巨核球形成の調整によって有効な治療がもたらされる疾患の治療において、先行技術の化合物と比較して、活性が改善され、かつ/または心血管毒性が低下したアナグレリド誘導体を提供することにある。本発明の化合物は、ホスホジエステラーゼIII(PDE III)に対して低い阻害活性を示すが、驚くべきことに、その抗巨核球特性、よって血小板減少特性をなお保持しているために、特に有益である。
また、本発明の化合物は、患者の服薬遵守を補助し、かつ治療応答の一貫性を確保するように改善された薬物動態プロファイルを有するものであることが望ましい。従って、作用の良好な持続性、すなわち長期のインビボ半減期を有する化合物を提供することがさらなる目的である。さらに、比較的簡便な合成法によって入手可能な化合物を提供することがさらなる目的である。
本発明に関して記載されている化合物は、上記目的のいくつかまたは全てを満たす。
本発明者らは、主代謝部位が適当な基で保護されたアナグレリドの類似体は、改善された薬物動態を有するだけでなく、より良好な副作用プロファイルを有する可能性がある
ことを見出した。これは、より良好な耐容性および改善された患者の服薬遵守につながると期待され、より広範囲の患者を効果的に治療することが可能になる。
本発明の化合物は、驚くべきことに、3−ヒドロキシアナグレリドよりも著しく低いPDE III阻害活性を有し、それでもなお、強力な抗巨核球活性を保持するという2つの理由で有益である。実際、これらの化合物は、アナグレリドそれ自体よりもずっと有利である可能性のある治療指標を有する。
本発明の一態様によれば、式(I):
Figure 2011520861

の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が提供され、
式中、
XおよびYのうちの一方は−C(R)(R)−であり、他方は−CH−または−C(R)(R)−であり、
およびRの一方は4位での代謝反応を防止するように機能する保護基であり、他方は水素または前記保護基であるか、
あるいは、RおよびRはそれらが結合する炭素と一緒になって、4位での代謝反応を直接的または間接的に防止するように機能する保護基を形成し、
、R、RおよびRはそれぞれ、水素、RおよびRから独立して選択され、
はH、C1〜6アルキルまたはI族もしくはII族金属イオンであり、
は、C1〜6アルキルおよびC2〜6アルケニルから選択され、それらのうちの一方は、1、2、3、4または5つのRで場合により置換されており、
はハロ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−S(O)、−N(R)R、−C(O)N(R)R、−N(R)C(O)R、−S(O)N(R)Rおよび−N(R)S(O)から選択され、
およびRはそれぞれ独立して、水素またはRであり、
は、C1〜6アルキルおよびC2〜6アルケニルから選択され、それらのうちの一方は、ハロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、ニトロおよびC1〜6アルコキシから独立して選択される1、2、3、4または5つの置換基で場合により置換されており、
lは0、1または2である。
一実施形態では、化合物は下記式またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
Figure 2011520861
一実施形態では、化合物は下記式またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
Figure 2011520861
一実施形態では、化合物は下記式またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
Figure 2011520861
一実施形態では、
およびRは、H、シアノ、C1〜6アルキル、SC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル(ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニルまたはシクロアルキル基は、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキルスルホニルおよびCOOHを含む群から独立して選択される1〜5つの基で場合により置換されていてもよい)、C1〜6ヒドロキシアルキル、C1〜6カルボキシアルキルおよび硫化物を含む群から独立して選択されるか、
あるいは、RおよびRは、それらが結合する炭素と一緒になって、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルキルスルホニルおよびCOOHを含む群から独立して選択される1〜5つの基で場合により置換されていてもよいC3〜8炭素環を形成するか、
あるいはRおよびRは、それらが結合する環に二重結合を介して結合され、かつ、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4ハロアルキルおよびCOOHを含む群から独立して選択される1〜3つの基で場合により置換されていてもよいC2〜6アルケニルまたはC2〜6アルキニル基を表す。
好ましい組の化合物では、Rは場合により置換されたC1〜4アルキル基またはC3〜8シクロアルキル基である。
好ましい組の化合物では、Rは場合により置換されたC1〜4アルキル基またはC3〜8シクロアルキルである。
別の好ましい組の化合物では、RおよびRは一緒になって、場合により置換されたC3〜8シクロアルキル基を形成する。最も好ましくは、これはシクロプロピル基である。
他の好ましい化合物は、RおよびRの少なくとも1つが、−C(H)(F)または−C(H)(F)−C(H)(F)(式中、mは2または3であり、nは(3−m)であり、pは2または3であり、かつqは(3−p)である)である化合物である。
より好ましくは、RおよびRの少なくとも1つがCFまたはCHFである。最も好ましくは、RおよびRの少なくとも1つがCFである。
一実施形態では、Rは好ましくは、メチル、シクロプロピル、CFまたはCHFである。より好ましくは、Rはメチルまたはシクロプロピルである。最も好ましくは、Rはメチルである。一実施形態では、Rは好ましくは、メチル、シクロプロピル、CFまたはCHFである。より好ましくは、Rはメチルまたはシクロプロピルである。最も好ましくは、Rはメチルである。
一実施形態では、RおよびRはそれぞれ、RおよびRから独立して選択され、ここで、Rは、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、カルボシクリル(例えば、シクロアルキルまたはアリール)およびヘテロシクリルから選択され、これらのいずれかは1、2、3、4または5つのRで場合により置換され、Rはハロ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−S(O)、−N(R)R、−C(O)N(R)R、−N(R)C(O)R、−S(O)N(R)Rおよび−N(R)S(O)ならびにRから選択され、ここで、RおよびRはそれぞれ、水素またはRから独立して選択され、Rは、C1〜6アルキルおよびC2〜6アルケニルから選択され、それらのうちの一方は、ハロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、ニトロおよびC1〜6アルコキシから独立して選択される1、2、3、4または5つの置換基で場合により置換されており、lは0、1または2であるか、
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と一緒になって、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルキルスルホニルおよびCOOHを含む群から独立して選択される1〜5つの基で場合により置換されていてもよいC3〜8炭素環(例えば、シクロアルキル)または複素環(例えば、モルホリニルまたはピペリジニル)環を形成する。
特定の組の化合物では、RおよびRはそれぞれメチルであるか、または一緒になってメチレンを形成するか、あるいはRおよびRはそれらが結合する炭素と一緒になってシクロプロピルを形成する。
一実施形態では、R、R、RおよびRはそれぞれ、H、ハロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、およびC1〜6ハロアルコキシから独立して選択される。
一実施形態では、RおよびRはそれぞれ、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードから独立して選択され、かつ、RおよびRは、H、ハロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、およびC1〜6ハロアルコキシから独立して選択される。
一実施形態では、Rは、好ましくはクロロである。
一実施形態では、Rは、好ましくはクロロである。
一実施形態では、RはHである。
一実施形態では、RはHである。
一実施形態では、RはHである。別の実施形態では、Rは水素、C1〜6アルキルまたはI族金属イオンである。他の実施形態では、RはC1〜6アルキルであり、この場合、PDE III阻害活性は効果的に排除される。Meは特に好ましいアルキル置換基の典型である。別の実施形態では、RはI族金属イオンであり、この場合、化合物は、著しく改善された水溶解度を示す。ナトリウムは特に好ましいI族金属の典型である。
さらなる実施形態では、
およびRは、H、シアノ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル(ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニルまたはシクロアルキル基は、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキルスルホニルおよびCOOHを含む群から独立して選択される1〜5つの基で場合により置換されていてもよい)、C1〜6ヒドロキシアルキル、C1〜6カルボキシアルキルおよび硫化物を含む群から独立して選択され、RおよびRはどちらも水素であることはないか、
あるいは、RおよびRは、それらが結合する炭素と一緒になって、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルキルスルホニルおよびCOOHを含む群から独立して選択される1〜5つの基で場合により置換されていてもよいC3〜8炭素環を形成するか、
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と一緒になって、それらが結合する環に二重結合を介して結合され、かつ、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4ハロアルキルおよびCOOHを含む群から独立して選択される1〜3つの基で場合により置換されていてもよいC2〜6アルケニルまたはC2〜6アルキニル基を表し、
は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む群から選択され、
は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む群から選択され、
、RおよびRは水素である。
別の好ましい群の化合物は、RもRも水素でない化合物である。これらのうち、RおよびRがどちらも、シアノ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル(ここでアルキル、アルケニル、アルキニル基は場合により置換されていてもよい)を含む群から独立して選択される場合、
あるいはRおよびRが、それらが結合する炭素と一緒になって、場合により置換されたC3〜8炭素環を形成する場合、
あるいはRおよびRが一緒になって、場合により置換されたC2〜6アルケニルまたはC2〜6アルキニル基を表す場合が好ましい。
一実施形態では、化合物は下記式またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
Figure 2011520861
一実施形態では、化合物は下記式またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
Figure 2011520861
一実施形態では、化合物は下記式またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
Figure 2011520861
一実施形態では、化合物は下記式またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
Figure 2011520861
一実施形態では、化合物は下記式またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
Figure 2011520861
一実施形態では、化合物は下記式またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
Figure 2011520861
一実施形態では、化合物は下記式またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
Figure 2011520861
一実施形態では、化合物は下記式またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
Figure 2011520861
上記式の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、クロロである。
本化合物の個々の鏡像異性体が有効性を示すことも見出されている。そのため、本発明はまた、そのような化合物の分割された光学異性体の両方ならびに鏡像異性体混合物にも関する。本発明の化合物とアナグレリドとの比較において、アナグレリドの3−ヒドロキシ代謝産物がアナグレリド治療後の血漿中の主成分であるため、これのPDE III阻害活性を用いて正確な比較を実施する。
ヒトにおける本発明の化合物の使用に関しては、
式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、薬学的に許容される希釈剤または担体と共に含み、経口、非経口、または局所投与に適し得る医薬組成物、
薬剤として使用される、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、あるいは上記のいずれかを含む医薬組成物、
骨髄増殖性疾患および/または全身性血栓症から選択される疾患の治療用薬剤の製造における、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用、および
ヒトを有効量の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を用いて、あるいは上記のいずれかを含む医薬組成物を用いて治療することを含む、前記ヒトにおける骨髄増殖性疾患および/または全身性血栓症から選択される疾患の治療方法が提供される。
本発明はまた、患者に治療的有効量の本発明の化合物を投与することを含む、本態性血小板血症または高血小板数を有する患者の治療方法も含む。
本発明の別の実施形態は、患者に治療的有効量の本発明の化合物を投与することを含む、患者の血小板数を減少させる方法を含む。
本発明は、上記方法、特に、アナグレリドを使用するのに比べ、心毒性が減少する方法において、本発明の化合物を提供することを含む。
別々に、本発明者らは、(R)および(S)化合物の両方が、良好な抗巨核球活性を示す一方、3−OHアナグレリドに比べ著しく減少したPDE III阻害を示すことを見出した。よって、本発明者らは、本発明の化合物が骨髄増殖性疾患の治療において有用性を有すると期待している。
したがって、本発明はまた、骨髄増殖性疾患の治療用薬剤の製造における、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用を含む
本発明はこのように、ヒトを治療的有効量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を用いて、または上記のいずれかを含む医薬組成物を用いて治療することを含む、ヒトにおける骨髄増殖性疾患の治療方法にまで及ぶ。
本発明はまた、本発明の化合物または本発明の化合物の薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を含む。
本発明は、確証済みの血小板減少薬アナグレリドの新規置換類似体に関する。アナグレリド分子の特定位での置換は、主代謝部位を保護または妨害し、著しく強力なPDE III阻害剤3−OHアナグレリドの形成を妨害する可能性があると予測されるが、1位での置換は驚くべきことにPDE III阻害を無効にすることが見出されている。本発明の化合物は親薬物分子の抗巨核球特性(よって、血小板低下活性)を保持するが、減少したPDE III阻害特性を有し、よって、望まれていない心血管および抗凝集性副作用の可能性を低下させる。それらはまた、代謝阻害の結果としての改善された薬物動態特性の可能性を有する。
式(I)のある化合物の薬学的に許容される酸付加塩はまた、従来の方法により調製し得る。例えば、遊離塩基の溶液を適当な酸を用いて、何も添加せず、または適した溶媒中で処理し、得られた塩を濾過または反応溶媒の減圧下での蒸発のいずれかにより単離する。適した塩についての概説については、“Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use” by Stahl and Wermuth (Wiley-VCH, Weinheim, Germany, 2002)を参照されたい。
用語の定義
ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードから選択される基を意味する。
1つの基または1つの基の一部として本明細書で使用される「アルキル」という用語は、特定の数の炭素原子を含む直鎖または分枝炭化水素鎖を指す。例えば、C1〜10アルキルは、少なくとも1個、最大10個の炭素原子を含む直鎖または分枝アルキルを意味する。本明細書で使用される「アルキル」の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、イソブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシルが挙げられるが、それらに限定されない。C1〜4アルキル基は1つの実施形態であり、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルまたはt−ブチルである。
本明細書で使用される「シクロアルキル」という用語は、3〜8個の炭素原子の非芳香族単環炭化水素環を指し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルであるが、それらに限定されない。
本明細書で使用される「スピロ環」という用語は、1個の炭素原子で第2の環系に連結されている環系を指す。
本明細書で使用される「アルコキシ」という用語は、酸素および特定の数の炭素原子を含む直鎖または分枝炭化水素鎖基を指す。例えば、C1〜6アルコキシは、少なくとも1個、最大6個の炭素原子を含む直鎖または分枝アルコキシを意味する。本明細書で使用される「アルコキシ」の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、プロパ−2−オキシ、ブトキシ、ブタ−2−オキシ、2−メチルプロパ−1−オキシ、2−メチルプロパ−2−オキシ、ペントキシおよびヘキシルオキシが挙げられるが、それらに限定されない。C1〜4アルコキシ基は1つの実施形態であり、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、プロパ−2−オキシ、ブトキシ、ブタ−2−オキシまたは2−メチルプロパ−2−オキシである。
1つの基として本明細書で使用される「ヒドロキシアルキル」という用語は、特定の数の炭素原子を含み、1〜3個のヒドロキシル基で置換された直鎖または分枝炭化水素鎖を指す。例えば、C1〜4ヒドロキシアルキルは、1〜4個の炭素原子および少なくとも1個のヒドロキシル基を含む直鎖または分枝アルキル鎖を意味し、そのような基の例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシイソプロピル、ヒドロキシブチルなどが挙げられる。
1つの基または1つの基の一部として本明細書で使用される「アルケニル」という用語は、特定の数の炭素原子を含み、少なくとも1つの二重結合を含む直鎖または分枝炭化水素鎖を指す。例えば、「C2〜6アルケニル」という用語は、少なくとも2個、最大6個の炭素原子を含み、少なくとも1つの二重結合を含む直鎖または分枝アルケニルを意味する。本明細書で使用される「アルケニル」の例としては、エテニル、2−プロペニル、3−ブテニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、3−メチル−2−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、3−ヘキセニルおよび1,1−ジメチルブタ−2−エニルが挙げられるが、それらに限定されない。−O−C2〜6アルケニルの形態の基では、二重結合は好ましくは酸素に隣接しないことが認識されるであろう。
1つの基または1つの基の一部として本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、特定の数の炭素原子を含み、少なくとも1つの三重結合を含む直鎖または分枝炭化水素鎖を指す。例えば、「C2〜6アルキニル」という用語は、少なくとも2個、最大6個の炭素原子を含み、少なくとも1つの三重結合を含む直鎖または分枝アルキニルを意味する。本明細書で使用される「アルキニル」の例としては、エチニル、2−プロピニル、3−ブチニル、2−ブチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、3−メチル−2−ブチニル、3−メチルブタ−2−イニル、3−ヘキシニルおよび1,1−ジメチルブタ−2−イニルが挙げられるが、それらに限定されない。−O−C2〜6アルキニルの形態の基では、三重結合は好ましくは酸素に隣接しないことが認識されるであろう。「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子などのハロゲンを指す。
「硫化物」という用語は、R−S−Rのラジカルを指し、式中、硫黄原子は2つの炭化水素鎖、RおよびRに共有結合により結合されており、ここで、2つの炭化水素鎖は、例えば、上記のいずれかであってもよいが、それらに限定されない。
本発明の化合物、すなわち、式(I)の化合物は、ヒトにおいて抗巨核球活性を有す。それらは、骨髄増殖性疾患の治療において特に有用であり得る。当該化合物はまた、全身性血栓症の治療においても有用であり得る。
治療という場合、予防ならびに病気における確認された症状の軽減を含むことを理解されたい。状態、障害または病気を「治療すること」または「治療」とは、(1)状態、障害または病気に罹患し得る、あるいは罹患し易いと思われるが、まだ状態、障害または病気の臨床または無症候性症状を経験または発症していないヒトにおいて発症する状態、障害または病気の臨床症状の出現を予防または遅延させること、(2)状態、障害または病気を阻害する、すなわち、疾患の発症またはその再発(維持治療の場合)またはその少なく1つの臨床または無症候性症状を抑止、減少または遅延させること、または(3)疾患を緩和し、または和らげる、すなわち、状態、障害または病気あるいはその臨床もしくは無症候性症状の少なくとも1つの退行を引き起こすことを含む。
本発明の化合物により治療可能であり得る骨髄増殖性疾患としては、本態性血小板血症、真性多血症、慢性特発性骨髄線維症、残存血小板の増加を伴う慢性骨髄性白血病、手術中または手術後の血栓形成の危険性を最小に抑えるための即時または術後予防的手段としての外科的処置直前の反応性血小板増加が挙げられる。
本発明の化合物によっても治療可能であり得る血栓性心血管疾患(TCVD)(すなわち、全身性血栓症の危険性が増加している患者)としては、心筋梗塞(心臓発作)、脳血栓、冠動脈ステント留置を受けた患者が挙げられる。
本発明の化合物は、最近のMI、最近の脳卒中、または認知されている末梢動脈疾患、急性冠不全症候群(不安定なアンギナ/非Q波MI)、心血管死、MI、脳卒中、および難治性虚血のようなアテローム血栓性事象の減少において、有用であり得る。
式(I)の化合物は、1つ以上の不斉炭素原子を含み得、そのため、本発明の化合物は2つ以上の立体異性体として存在することができることを理解すべきである。
式(I)の化合物の、鏡像異性体およびジアステレオマーなどの全ての立体異性体、全ての幾何異性体および互変異性型、例えば、1つを超える型の異性を示す化合物、およびそれらの1つ以上の混合物は本発明の範囲に含まれる。
予想外に、キナゾリン環構造の1位での脱保護に続いて安定な金属塩を調製できることが見出されている。そのような塩の意義は、対応するHBr塩よりも、それらの水溶解度が比較的、ずっと大きいということにおいて見られる。これは、これらの一般に水溶解度の低い化合物の迅速な溶解および定量的吸収を促進し、よって主な臨床的利点を表す可能性がある。これらの塩はI族金属塩であり、最も普通にはナトリウムまたはカリウム塩である。
幾何異性体は、当業者によく知られている従来の技術、例えばクロマトグラフィーおよび分別結晶により分離し得る。
立体異性体は、当業者に知られている従来の技術(例えば、“Stereochemistry of Organic Compounds” by E L Eliel (Wiley, New York, 1994)を参照されたい)により分離し得る。
式Iの化合物は、文献技術を用いて、および、米国特許第4256748号における式スキームIおよび式スキームIIにおいて記載されているものと類似の様式で調製することができる。制限するものではないが例として、本発明の化合物は、下記反応スキーム:
Figure 2011520861

(ここで、Rは、例えば、エチルまたは他のアルキルである)に従い得ることができる。
当業者は、式(I)により規定される個々の化合物を得ることができる、以上で言及した方法および米国特許第4256748号における方法の変更および代案を認識するであろう。
当業者であれば、本発明の化合物は本明細書に記載した方法の適合および/または当技術分野、例えば本明細書に記載されている技術分野で知られている方法の適合により、あるいは、標準テキストブック、例えば、"Comprehensive Organic Transformations - A Guide to Functional Group Transformations", RC Larock, Wiley-VCH (1999年以降の版), "March's Advanced Organic Chemistry - Reactions, Mechanisms and Structure”, MB Smith, J. March, Wiley, (第5版以降の版) “Advanced Organic Chemistry, Part B, Reactions and Synthesis”, FA Carey, RJ Sundberg, Kluwer Academic/Plenum Publications, (2001年以降の版), "Organic Synthesis - The Disconnection Approach", S Warren (Wiley), (1982年以降の版), "Designing Organic Syntheses" S Warren (Wiley) (1983年以降の版), "Guidebook To Organic Synthesis" RK Mackie and DM Smith (Longman) (1982年以降の版)など、およびそれらの中のガイドとしての参考文献を用いて、製造することができることも認識されるであろう。
感応性官能基は本発明の化合物の合成中に保護および脱保護される必要があり得ることも、当業者には明らかであろう。これは、従来の方法により、例えば、“Protective Groups in Organic Synthesis” by TW Greene and PGM Wuts, John Wiley & Sons Inc (1999)およびその中の参考文献に記載されているように達成され得る。
医薬用途に向けた本発明の化合物は、結晶またはアモルファス生成物として投与し得る。それらは、例えば、沈殿、結晶化、凍結乾燥、または噴霧乾燥、または蒸発乾燥などの方法により、固体プラグ、粉末またはフィルムとして得ることができる。この目的のためにマイクロ波または高周波乾燥を使用し得る。
それらは、単独で、または本発明の1つ以上の他の化合物もしくは1つ以上の他の薬物との併用で投与することができる。一般に、それらは、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と共に一つの製剤として投与されるであろう。薬学的に許容される賦形剤としては、酸化防止剤、着色剤、香味剤、保存剤、および矯味剤のうちの1つ以上が挙げられる。
本発明の化合物の送達に適した医薬組成物およびそれらの調製方法は、当業者に容易に明らかになるであろう。そのような組成物およびそれらの調製方法は、例えば、‘Remington’s Pharmaceutical Sciences’, 19th Edition (Mack Publishing Company, 1995)において見出し得る。錠剤の製剤化は、“Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets, Vol. 1”, by H. Lieberman and L. Lachman, Marcel Dekker, N.Y., N.Y., 1980 (ISBN 0-8247-6918-X)に記載されている。
当該化合物が投与され得る方法としては、カプセル、巨丸剤、錠剤、粉末、トローチ剤、チュアブル剤、マルチおよびナノ粒子剤、ゲル、固容体、フィルム、噴霧、または液体製剤による経口投与が挙げられる。液体形態としては、懸濁液、溶液、およびシロップが挙げられる。そのような製剤はソフトまたはハードカプセル中でフィラーとして使用することができ、典型的には、担体、例えば、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロース、または好適な油、および1つ以上の乳化剤および/または懸濁化剤を含む。液体製剤はまた、固体調製物の再構成により、例えばサシェから調製し得る。
当該化合物は局所的に皮膚または粘膜に、すなわち、皮膚または経皮的に投与し得る。この目的のための典型的な製剤としては、注ぎ溶液、噴霧、粉末製剤、ゲル、ヒドロゲル、ローション、クリーム、軟膏、フィルムおよびパッチ、ならびに植込錠が挙げられる。
当該化合物はまた非経口、すなわち、血流、筋肉または内部器官への直接注入により、投与することができる。非経口投与に適した手段としては、静脈内、動脈内、腹腔内、くも膜下腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内および皮下投与が挙げられる。非経口投与に適した装置としては、針(例えば、マイクロニードル)注射器、無針注射器および注入技術が挙げられる。
製剤は即時型および/または調節制御放出とすることができる。制御放出製剤としては、調節放出製剤が挙げられ、遅延、徐放、およびパルス放出が挙げられる。
用量
典型的には、医師が、個々の対象に最も適している実際の用量を決定する。任意の特定の個体への特定の投与レベルおよび投与頻度は異なり得、使用される特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用長さ、年齢、体重、全体的な健康、性別、食事、投与方法および時間、排出速度、薬剤の組み合わせ、特定の状態の重篤度、ならびに個体が受けている療法を含む様々な因子に依存する。
しかしながら、一般に、好適な用量は、1日体重あたり約0.001〜約50mg/kg、さらなる実施形態では、1日体重あたり約0.001〜約5mg/kg、さらなる実施形態では、1日体重あたり約0.001〜約0.5mg/kg、別のさらなる実施形態では、1日体重あたり約0.001〜約0.1mg/kgの範囲である。さらなる実施形態では、この範囲は、1日体重あたり約0.1〜約750mg/kg、約0.5〜約60mg/kg、および約1〜約20mg/kgとすることができる。
所望の用量は、好都合に、単回用量または、例えば、1日あたり1、2、3、4回またはそれ以上の投与として適当な間隔で投与される分割用量で提供し得る。化合物が経皮で、または持続放出形態で投与される場合、化合物は1日1回またはそれ以下で投与することができる。
化合物は、例えば、単位剤形あたり0.1〜50mg、好都合には0.1〜5mg、最も好都合には0.1〜5mgの活性成分を含む単位剤形で、好都合に投与される。別のさらなる実施形態では、当該化合物は、例えば、単位剤形あたり、10〜1500mg、20〜1000mg、または50〜700mgの活性成分を含む単位剤形で好都合に投与することができる。

Claims (23)

  1. 式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:
    Figure 2011520861

    (式中、
    XおよびYのうちの一方は−C(R)(R)−であり、他方は−CH−または−C(R)(R)−であり、
    およびRの一方は4位での代謝反応を防止するように機能する保護基であり、他方は水素または前記保護基であるか、
    あるいは、RおよびRはそれらが結合する炭素と一緒になって、4位での代謝反応を直接的または間接的に防止するように機能する保護基を形成し、
    、R、RおよびRはそれぞれ、水素、RおよびRから独立して選択され、
    はH、C1〜6アルキルまたはI族もしくはII族金属イオンであり、
    は、C1〜6アルキルおよびC2〜6アルケニルから選択され、それらのうちの一方は、1、2、3、4または5つのRで場合により置換されており、
    はハロ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−S(O)、−N(R)R、−C(O)N(R)R、−N(R)C(O)R、−S(O)N(R)Rおよび−N(R)S(O)から選択され、
    およびRはそれぞれ独立して、水素またはRであり、
    は、C1〜6アルキルおよびC2〜6アルケニルから選択され、それらのうちの一方は、ハロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、ニトロおよびC1〜6アルコキシから独立して選択される1、2、3、4または5つの置換基で場合により置換されており、
    lは0、1または2である)。
  2. 下記式またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグである、請求項1記載の化合物:
    Figure 2011520861
  3. 下記式またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグである、請求項1記載の化合物:
    Figure 2011520861
  4. およびRが、H、シアノ、C1〜6アルキル、SC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル(ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニルまたはシクロアルキル基は、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキルスルホニルおよびCOOHを含む群から独立して選択される1〜5つの基で場合により置換されていてもよい)、C1〜6ヒドロキシアルキル、C1〜6カルボキシアルキルおよび硫化物を含む群から独立して選択され、RおよびRはどちらも水素であることはないか、
    あるいは、RおよびRが、それらが結合する炭素と一緒になって、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルキルスルホニルおよびCOOHを含む群から独立して選択される1〜5つの基で場合により置換されていてもよいC3〜8炭素環を形成するか、
    あるいはRおよびRが、それらが結合する炭素と一緒になって、それらが結合する環に二重結合を介して結合され、かつ、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4ハロアルキルおよびCOOHを含む群から独立して選択される1〜3つの基で場合により置換されていてもよいC2〜6アルケニルまたはC2〜6アルキニル基を表す、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  5. が場合により置換されたC1〜4アルキル基またはC3〜8シクロアルキル基である、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  6. が場合により置換されたC1〜4アルキル基またはC3〜8シクロアルキル基である、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  7. がメチル、シクロプロピル、CFまたはCHFである、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  8. がメチル、シクロプロピル、CFまたはCHFである、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  9. およびRが一緒になって、場合により置換されたC3〜8シクロアルキル基を形成する、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
  10. およびRがそれぞれ、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードから独立して選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  11. がクロロである、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  12. がクロロである、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  13. およびRが、H、ハロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、およびC1〜6ハロアルコキシから独立して選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  14. がHである、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  15. がHである、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  16. がH、メチルまたはナトリウムである、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  17. がHである、請求項16に記載の化合物。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載の式(I)化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、薬学的に許容される希釈剤または担体と共に含み、経口、非経口、または局所投与に適し得る医薬組成物。
  19. 薬剤として使用される、請求項1〜17のいずれかに記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、あるいは上記のいずれかを含む医薬組成物。
  20. 請求項1〜17のいずれかに記載の式(I)の化合物の使用。
  21. 骨髄増殖性疾患および全身性血栓症から選択される疾患の治療用薬剤の製造における、請求項1〜17のいずれかに記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用。
  22. ヒトを有効量の請求項1〜17のいずれかに記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を用いて、あるいは上記のいずれかを含む医薬組成物を用いて治療することを含む、ヒトにおける骨髄増殖性疾患および全身性血栓症から選択される疾患の治療方法。
  23. 血小板数の減少のための、請求項1〜17のいずれかに記載の式(I)の化合物の使用。
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