JP2011520257A - 薄膜太陽電池 - Google Patents

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Abstract

高効率の薄膜シリコン太陽エネルギー変換装置およびシステムの最適な構造を開示する。イオン注入を用いた薄膜シリコン活性層の光電子変換構造を開示する。地表で高エネルギーおよび太陽スペクトルの紫外線部分を利用するために最適化した薄膜半導体装置も開示する。優先してCZ法を用いて形成される高酸素濃度の単一結晶シリコン基板を用いた太陽電池作製法は有利に使用される。さらに、本発明は、希土類金属酸化物(REO)、希土類金属オキシナイトライド(REO)、および希土類金属オキシリン化物(REOxP)ガラスおよび/または結晶質を使用することで、日射を薄膜太陽電池装置に有利に結合させる光学的コーティングを開示する。希土類金属は、元素周期表上ランタノイド系として一般的に知られている群から選択される。
【選択図】図1Aおよび1B

Description

本発明は、オプトエレクトロニクス用途に適する半導体装置に関する。種々の実施形態において、本発明は、希土類金属酸化物、窒化物、リン化物と第IV族、第III-V族、ならびに第II−VI族半導体合金の種々の組み合わせによる太陽電池の作製に関する。
技術分野において当業者には既知の太陽電池に関する先行技術が本明細書に記載されている。特許文献1〜12に含まれる参考を先行技術として引用し、本明細書中で参考として援用する。最近のシリコン(Si)太陽電池装置は、概してバルク形状および/または薄膜形状を用いて作製される。典型的には、バルクSi太陽電池は、第一世代の装置として分類される。電池コストを下げるため、ガラス等(SiO)、比較的安価な基板上で薄膜Siを用いて、Siの必要量が減らされている。薄膜半導体太陽電池という方法は、概して第二世代の装置を形成する。残念ながら、質の高い単一結晶(または単結晶)Siをアモルファス基板上に被着させることは非常に困難であることがわかっている。典型的には、ガラス基板上に被着させるSiはアモルファスである。アモルファスSi(a−Si)太陽電池を生産しようと取り組んだが、単一結晶バルクSi太陽電池と比べて性能が劣ることが一貫して示された。a‐Si膜の結晶の質を改善するには、Siの融点(Tmelt〜1420°C)に近い温度まで結晶を加熱し、再結晶化させなければならない。再結晶化の結果は多結晶質(ポリ‐Si)および/または大ドメインの単一結晶Siのいずれかである。また、ポリ‐Siおよび/または大ドメインの単一結晶Si(ld‐sc‐Si)薄膜太陽電池のエネルギー変換効率は単一バルクSi太陽電池より低い。第一世代および第二世代のSi太陽装置は、単一接合(SJ)構成を基盤としている。SJは、基礎エネルギーバンドギャップ近くにあるごく小さな光エネルギー吸収枠であり、そこに限定されることが有利に利用されているがゆえに、太陽スペクトルから得られる電力の大部分が取りこぼされている。SJ電池の到達可能なエネルギー変換効率の最大値はD(sj)<25〜32%であることが当業者により(理論的に)実証されている。本発明は、Si太陽電池装置における高エネルギー光子の有害な作用という長年の問題を解決する。
チョクラルスキー(CZ)育成法を用いて製造したバルクSi基板の結晶の質が優れているのは、相補型金属酸化物半導体(CMOS)トランジスタを基盤とするシリコンを用いた超大規模集積回路(ULSiC)に関する要件によるものである。現在、CMOS生産では径300mmの単結晶シリコン(sc−Si)基板が普及しているが、近い将来には450mmを実装することが計画されている。ULSI CMOS産業に固有の側面は、イオン注入、薄膜被着、およびリソグラフィ等の大面積製膜法を用いて大型フォームの基板を扱うのに非常に成功していることである。これにより複雑性の高い面積構造を高速処理にて、例えばウエハスケールの製造等を利用して経済的に製造することができるようになる。
対照的に、シリコン太陽電池産業は集積レベルが極めて低い組み立て製造技術であると言ってよい。例えば、単一接合Si太陽電池は、典型的には0.7V未満の電流を供給し、多数の組み立て電池をモジュール構造に相互接続し、電力を生成するのに有用な電圧および電流を生成しなければならない。さらに、各電池は個装し、環境に配慮して密閉しなければならない。本発明は、高速処理が可能な大面積の基板を用いたSJシリコンモジュールのウエハスケールの製造法を開示する。さらに、本発明は、費用対効果の高い基板上への大面積薄膜Si移動法を開示する。開示された装置の作製法により、大容量処理能力を付加しても低コストで複雑な電力システムが実現できる。一般には、シリコンSJ装置を用いて年に1ギガワットを生成する太陽電力製造プラントは、300mm CMOSプラントより約150〜200倍のSi基板面積を消費する。(太陽エネルギー変換装置)
地上の広帯域太陽光スペクトルは300nm未満ないし1700nm超、紫外線から遠赤外線にまで及ぶ。図1AおよびBは、複数の大気吸収領域により中断される一般的なパワースペクトルを示す。スペクトル変動のピークが400ないし600nmの領域にあることがわかる。半導体を使用する光子‐電子変換装置はよく知られている。図2は、技術的に成熟した複数の半導体の吸光係数Dabsを示す。間接バンドギャップ半導体におけるSiおよびゲルマニウム(Ge)は、太陽スペクトルの大部分を占める。砒化ガリウム(GaAs)、リン化インジウム(InP)、および砒化インジウムガリウム(InGaAs)合金等、第III−V族の直接バンドギャップ化合物半導体も優れたスペクトルを有し、直接バンドエッジにより規定される鋭角のカットオン波長を示す。広バンドギャップシリコン‐カーバイド(6H:SiC)は、UVでは最高エネルギーのときのみ吸収し、最小限の太陽スペクトルをカバーする。対照的に、SiおよびGeは、間接的なエネルギー‐運動量間のバンド構造により長波長テールを有している。図3AないしC参照。Si結晶に入射する光子のエネルギーが基礎バンドギャップエネルギーと同等またはこれを上回る場合、光子のエネルギーは吸収される。これにより光キャリア生成に必要な適切な格子‐フォノンの波ベクトルkを利用して電子‐正孔対が生成され、エネルギーおよび運動量が保存される。電子‐正孔(e−h)再結合という逆工程は、直接バンドギャップ半導体と比べて極めて非効率的である。光‐電子変換の場合、間接バンドギャップSiは、直接バンドギャップ半導体と比べて光検出感度が高いため有利である。直接バンドギャップ半導体の場合はe−h放射再結合は効率的で、著しいロス機構を示す。図2および図3AないしCにおけるSiの吸光係数を詳しく見ると、Si基礎バンドギャップ(Eg〜1.1eV)近くの吸収深度が非常に深くなることは明らかである。これは、バンドギャップエネルギーEg(Si)と同等またはこれを若干上回るエネルギーを有する光子が結晶内の深度L=l/Dabsの深度に到達することを意味している。しかし、波長が400nm未満では、全半導体において吸光係数がもっとも高いのはSiである。シリコン光検出器SiPD)はノイズが非常に低く、高感度で効率的なアバランシェ増倍効果を呈することが示されている。低ノイズ特性は、内因性の間接エネルギーバンドギャップ構造により放射再結合の確率が低いことが理由である。SiPDのスペクトルは200nmないし1200nmと広い。UV太陽電池変換への適用については後述する。
米国特許第4,128,733号明細書 米国特許第5,686,734号明細書 米国特許第6,333,457号明細書 米国特許第6,423,568号明細書 米国特許第6,743,974号明細書 米国特許第6,745,687号明細書 米国特許第6,998,288号明細書 米国特許第7,030,313号明細書 米国特許第7,179,677号明細書 米国特許出願公開第2002/0040727号明細書 米国特許出願公開第2004/0200520号明細書 米国特許出願公開第2005/0000566号明細書
図3AないしCは、波長の関数としてSi(303)およびGe(302)の吸収量と太陽スペクトル301の重複部を示す。したがって、Geは太陽スペクトルを吸収するための選択肢として優れており、1.1ないし3eVではSiより吸光係数が10ないし100倍高くなる。これはGeを用いた薄膜吸収体が、Siと比べて10ないし100倍薄くできることを意味している。Geの使用により0.66eVまで吸収できるようになるため、利用できる太陽スペクトルおよび電力が増えると考えられる。
大容量・大面積・低コストの太陽電池を作製する場合、Si基板が依然として有利であり、Ge基板より少なくとも10未満ないし50倍廉価である。しかし、市販されているその他すべての関連半導体より優先してSi基板を用いる場合で、太陽電池の効率を高め、コストを劇的に下げる必要がある。
バルクシリコン半導体吸収体を基盤とする従来の太陽電池の一つの欠点は、高エネルギー光子(E>2eV)の入射によりシリコン太陽電池の吸収率および光子‐電子変換効率が低下することである。単色効率は高くなり、広エネルギーバンド幅あるいは多色効率は非常に低くなる。太陽電池は日射からエネルギーを生成するため、これがシリコン(典型的にはすべてのSJ電池)の大きな欠点であることは明らかである。この欠点を克服する一つの試みとして、光フィルタリングを用いて入射光線の波長バンドを狭めるという方法がある。しかし、有用な大量のスペクトルが廃棄されるため、この試みには特定の波長ではより多くの入射電力が必要となり、太陽電池の出力電流が増えてしまうという明らかな欠点がある。集光器技術も使用されているが、インフラにコストがかかることから、システムにかかるコストが増える。その他の方法ではSiより優先して第III‐V族化合物または第II‐VI族化合物のいずれかより作製した半導体を使用するか、もしくはシリコンと一緒に使用している。具体的にはGAAS、ガリウム・インジウム・リン化物(GaInP)、銅・インジウム・ガリウム・セレン化物(CIGS)およびカドミウム・テルル化物/硫化物(CdTe/CdS)化合物が、費用対効果の高い基板(ガラス等)上に配置される。しかし、前述の薄膜はアモルファス構造および/または多結晶構造を呈する。電気変換効率は比較的高いが、典型的には単結晶シリコン太陽電池と比べて低くなると考えられ、さらにコストが高く、材料が希少で、毒性物質を使用するという欠点もある。代替変換媒体を基盤とするそのような装置は、いずれも典型的にはSJ装置であるため、最大ポテンシャル効率が単結晶SiSJ電池と同程度に制約される。
一部の実施形態では、ゲルマニウム希土類金属酸化物から構成される材料により、日射を効率よく電気エネルギーへ光変換できるバンドギャップ改良電子的結合が形成される。具体的には、本発明は電力負荷またはエネルギー蓄積媒体へ供給したときに有用に機能する電気エネルギーへと日射を直接変換する。
例示した本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。図は実施例であって、代替組成物を制限することを意味するものではない。本明細書で説明され、当業者には既知であるとおり、本図で示されている材料の組み合わせについては、それぞれ代替の組成物が考えられる。
300ナノメーターないし1,800ナノメートルの日射の地上の分光組成図。 光子‐電子変換プロセスの概要。 種々の材料の吸光係数と波長。 従来の半導体における日射の地上の分光組成、吸光係数、有用な範囲の図。 従来の半導体における日射の地上の分光組成、吸光係数、有用な範囲の図。 従来の半導体における日射の地上の分光組成、吸光係数、有用な範囲の図。 半導体の光吸収プロセスの概要。 半導体の光吸収プロセスの概要。 半導体の光吸収プロセスの概要。 半導体の光吸収プロセスの概要。 半導体の光吸収プロセスの概要。 規定の深度へのHおよび/またはHeイオン注入。 Si表面下のイオンの深度プロファイルと注入エネルギー。 製品および注入形状。 イオン注入図。 規定のイオンエネルギーについて計算した注入H+イオンの深度プロファイル。 薄膜の剥がれに備えた種々のステップ。 代替または交換用基板の作製ステップ。 活性層用ウエハと交換用基板を結合させるステップ。 元の半導体基板を除去し、薄膜を代替基板上へ移動させる準備。 元の半導体基板を除去し、薄膜層を移動させるステップ。 電極の電気接続および入射光エネルギーと薄膜活性層との結合ステップ。 バルク半導体基板の再生ステップ。 薄膜作製および代替基質に埋め込んだ電極のパターン化の代替ステップ。 薄膜作製および代替基質に埋め込んだ電極のパターン化の代替ステップ。 交換用基板を薄膜のハンドル基板と結合させる代ための替ステップ。 交換用基板を薄膜のハンドル基板と結合させる代ための替ステップ。 熱活性化剥離を用いて元の基盤を除去するための代替ステップ。 元の基盤を除去するための代替ステップ。 装置の操作および基板再生の代替ステップ。 装置の操作および基板再生の代替ステップ。 埋込み電極の作製を含む交換用基板を準備するための代替ステップ。 薄膜離層を被覆・形成するステップと、薄膜層内の領域の選択的区域注入ステップとを含む、元のバルク半導体基板を作製するための代替ステップ。 埋込み剥離層および薄膜層を含むバルク半導体基板と結合する交換用基板の代替ステップ。 埋込み剥離層および薄膜層を含むバルク半導体基板と結合する交換用基板の代替ステップ。 分離用に元の基板を作製するための代替ステップ。 元の基板を分離し、選択的区域注入領域を介して代替基板上に配置される電極に電気的に接続される薄膜活性層を形成するための代替ステップ。 装置の操作および基板再生のための代替ステップ。 装置の操作および基板再生のための代替ステップ。 光発電装置または電池を形成する薄膜半導体における電極パターンおよび注入領域。 太陽電池モジュールのウエハスケールの電極パターンおよび反復する複数の太陽電池からなる相互接続図。 太陽電池モジュールのウエハスケールの電極パターンおよび反復する複数の太陽電池からなる相互接続図。 光発電装置の任意のフォーマット。 大面積の矩形ウエハ上に作製される太陽電池モジュールの別の任意のレイアウト図。 円形ウエハ上に作製される太陽電池モジュールの任意のレイアウト図。 大面積の矩形ウエハ上に作製される太陽電池モジュールの別の任意のレイアウト図。 実質的には電圧源または電流源において作動させるために構成されるユニット電池装置を用いた太陽電池モジュールの任意の構成および相互接続。 薄膜型光発電装置の任意の構成。 薄膜型光発電装置の別の任意の構成。 薄膜型光発電装置の別の任意の構成。 薄膜型光発電装置の別の任意の構成。 薄膜型光発電装置の別の任意の構成。 薄膜型光発電装置の別の任意の構成。 薄膜型光発電装置の別の任意の構成。 薄膜型光発電装置の別の任意の構成。 薄膜型光発電装置の別の任意の構成。 薄膜型光発電装置の別の任意の構成。 薄膜型光発電装置の別の任意の構成。 薄膜型光発電装置の別の任意の構成。 短波長で上昇するシリコンの吸光係数。 地上での太陽スペクトル変動。 UV選択性太陽電池における薄膜単結晶シリコンのスペクトル感度。 太陽電池における薄膜sc(単結晶)シリコンのスペクトル感度と太陽スペクトルの比較。 くさび形の活性層薄膜半導体オンガラスを用いた多波長選択性太陽エネルギー変換装置。例えば、くさび形の薄膜は、CMPプロセスにより形成される。 代替CMP多波長選択性太陽エネルギー変換装置。 太陽電池あたりの製造コストとモジュールあたりの太陽電池数。 太陽効率と面積および製品あたりのコスト。 横方向p−n接合ダイオードである代替放射線変換装置図。 デュアル横‐縦方向p−n接合ダイオードである代替放射線変換装置図。 二重p−n接合太陽電池(n−p−n)である代替放射線変換装置図。 横方向p−n接合多フィンガージャンクションである代替放射線変換装置図。 裏面に接触部を有する横方向p−n接合多重ジャンクションである別の代替放射線変換装置図。 多層から構成されるあるいは導電型が異なる代替放射線変換装置図。 多層から構成されるあるいは導電型が異なる代替放射線変換装置図。 p−n接合ジャンクションおよびp−i−n接合型装置のエネルギーバンド構造図。 p−n接合ジャンクションおよびp−i−n接合型装置のエネルギーバンド構造図。 注入誘起導電領域を用いた縦方向p−i−n接合型の代替放射線変換装置図。 横方向p−i−n接合型の代替放射線変換装置図。 代替電極パターン。 代替電極パターン。 n+/p基板および埋込みコレクター型の代替放射線変換装置図。 間接半導体のエネルギー‐運動量間のバンド構造、予想される光生成電子、正孔対図。 縮退したn型間接半導体放射線変換装置の代替エネルギー‐運動量間のバンド構造図。 縮退したp型間接半導体放射線変換装置の代替エネルギー‐運動量間のバンド構造図。 非ドープおよび縮退的にドープされた間接半導体放射線変換装置の吸光係数と波長の比較。 非ドープおよび縮退的にドープされた間接半導体放射線変換装置の吸光係数および太陽スペクトルと波長の比較。 温度上昇の影響下における間接半導体のエネルギー‐運動量間のバンド構造図。 温度上昇の影響下における間接半導体の吸光係数と波長図。 犠牲層を用いた層分離の代替プロセス図。 再構成可能な相互接続を用いた太陽電池モジュールウエハの任意のレイアウト図。 太陽電池モジュールウエハのシステムレベルのレイアウト図。 インターフェース機能を用いて相互接続される複数のモジュール。 チャージポンプの概念に基づくエネルギー変換装置の代替構成図。 間接半導体のエネルギー‐運動量間のバンドスキームおよび熱い電子の衝撃イオン化のキャリア構成。 薄膜太陽電池を形成する、デジタル的に傾斜した不純物注入により形成される横方向電界。 薄膜太陽電池を形成する、デジタル的に傾斜した不純物注入により形成される横方向電界。 横方向に傾斜する電界をもつ太陽電池。 横方向に傾斜する電界をもつ太陽電池。 横方向に傾斜する電界をもつ太陽電池内の波長依存性の光生成キャリア領域図。 p‐n接合ジャンクション型薄膜太陽電池のドナーおよび受容器のキャリア濃度。 横方向p−D−p−D−n接合ジャンクション型薄膜太陽電池のドナーおよび受容器のキャリア濃度。 横方向p−D−p−D−n接合ジャンクション型薄膜太陽電池の不純物濃度と電界。 p−i−n接合ジャンクションにより生じる距離の関数としてのエネルギーバンド構造。アバランシェ増倍効果をもたらすホットキャリアの入射に適合するエネルギー‐運動量間のバンド構造も示す。 横方向のバイポーラ太陽電池および代替基板へ移動させた薄膜装置。 横方向のバイポーラ太陽電池および代替基板へ移動させた薄膜装置。 金属酸化物半導体型太陽電池および代替基板へ移動させた薄膜装置。酸化物層を選択的に被着させ、パターン化して薄膜装置に活性領域を形成させる。 単一の酸化物活性領域作製法を用いた代替金属酸化物半導体型太陽電池。 代替基質上に配置される複数の横方向p−i−n接合型金属酸化物半導体アバランシェ増倍薄膜太陽エネルギー変換装置。 相互接続金属をさらに詳細に示す複数の横方向p−i−n接合型金属酸化物半導体を用いたアバランシェ増倍効果を示す薄膜太陽エネルギー変換装置。各p−i−nはモジュール構成に有利に相互接続される3つの電子端子からなる。 横方向p−i−n接合MOSアバランシェ増倍薄膜太陽エネルギー変換装置の電極パターン。 横方向p−i−n接合MOSアバランシェ増倍薄膜太陽エネルギー変換装置の電極パターン。 p型およびn型の半導体を用いた金属‐絶縁体‐半導体(M‐I‐S)太陽エネルギー装置。絶縁体は、希土類金属を含む酸化物から選択される。絶縁体として酸化エルビウムが開示される。 p型およびn型の半導体を用いた金属‐絶縁体‐半導体(M‐I‐S)太陽エネルギー装置。絶縁体は、希土類金属を含む酸化物から選択される。絶縁体として酸化エルビウムが開示される。 酸化物層をサンドイッチする少なくとも1種類のp型およびn型の半導体を用いた半導体‐酸化物‐半導体(MOS)装置。酸化物は、希土類金属を用いた材料から選択される。 酸化物層をサンドイッチする少なくとも1種類のp型およびn型の半導体を用いた半導体‐酸化物‐半導体(MOS)装置。酸化物は、希土類金属を用いた材料から選択される。 従来の装置と新しい装置の太陽光吸収体比較図。本発明は、透明導電性酸化物の使用を開示する。 従来の装置と新しい装置の太陽光吸収体比較図。本発明は、透明導電性酸化物の使用を開示する。 従来の装置と新しい装置の太陽光吸収体比較図。本発明は、透明導電性酸化物の使用を開示する。 従来の装置と新しい装置の太陽光吸収体比較図。本発明は、透明導電性酸化物の使用を開示する。 欠陥、共鳴バンドギャップ、およびバンドギャップ上にて種々のエネルギー光子相互作用を示す半導体における吸収プロセス。電荷キャリアの高エネルギー光生成とその後の緩和機構を示す。 空間選択的光学材料およびオプトエレクトロニクス(OE)式変換装置を用いた多色日射の連続吸収概略図。 ゲルマニウム‐希土類‐酸化物の三元合金バンドギャップ改良吸収体図。 エネルギーバンドギャップと、ゲルマニウム、希土類金属酸化物、およびそれらの種々の組み合わせを用いた本発明の組成の説明図。 網がけしたエネルギー範囲では、ゲルマニウムの吸光係数はシリコンと比べて少なくとも100倍高い。 ゲルマニウム‐希土類‐酸化物の三元合金バンドギャップ改良吸収体を用いた、全太陽スペクトルを占めるようにデザインされた太陽電池装置図。 ゲルマニウム‐希土類‐酸化物の三元合金バンドギャップ改良吸収体を用いた、全太陽スペクトルを占めるようにデザインされた太陽電池装置図。 狭バンドギャップ(NBG)または広バンドギャップ(WBG)半導体のいずれかの様々な厚さの層からなるデジタル合金を用いた傾斜バンドギャップの代替生成法図。 狭バンドギャップ(NBG)または広バンドギャップ(WBG)半導体のいずれかの様々な厚さの層からなるデジタル合金を用いた傾斜バンドギャップの代替生成法図。 希土類酸化物ポテンシャルエネルギーバリア層およびゲルマニウム量子ウェル層の使用図。WBGおよびNBG層を被着させると、電荷キャリアに量子閉じ込めが生じる。 バルク用Geウェルおよび量子閉じ込めGeウェルの吸光係数の変更形態。 周期的なNBGおよびWBG超薄膜層から構成される超格子構造。層の平面に対し垂直にミニバンド導電性を呈する超格子。 多結晶半導体太陽電池と電気接触子。 粒界における光生成電子と正孔の再結合。 多結晶ゲルマニウムおよび希土類酸化物の多層積層図。空間的不均一性により、有効な超格子ポテンシャルが生じる。 多結晶ゲルマニウムおよび希土類酸化物の多層積層図。空間的不均一性により、有効な超格子ポテンシャルが生じる。 一つの実施形態の超格子の層厚の範囲。 一般的な不均一層の構造。 分布ブラッグ反射器(DBR)を形成するシリコン酸化物およびシリコン窒化物の周期層からなるアモルファス基板上に実施化された希土類酸化物を示すTEM像。 ガラス層上に被着させた多結晶エルビウム酸化物と、続く前述の希土類酸化物上に被着させた多層を示す実際のTEM像。 a−SiNx上の大粒径(LG)多結晶ErOxのTEM。 a−SiNxおよびa‐SiOxで被覆されるa-SiNx上の大粒径(LG)多結晶ErOxのTEM像。 ガラス上またはアモルファス表面上に直接被着させたバルクエルビウム酸化物、すなわち多結晶のサインを呈するエルビウム酸化物層のx線回析スキャン測定例。 選択的波長型高反射器を作製するのに使用される代替屈折率材料の4分の1波長対を示す分布ブラッグ反射器(DBR)。 厚膜太陽電池とテクスチャー加工した反射器。 理論的シリコン酸化物/シリコン窒化物の光分布ブラッグ反射器(DBR)。 太陽電池として機能する活性領域の上および下に位置するシリコン酸化物/シリコン窒化物分布ブラッグ反射器について計算した低屈折率および高屈折率の二層対の関数である理論的反射率曲線。 シリコン酸化物/シリコン窒化物DBR図。 実際の反射率スペクトル(上)と理論的スペクトル(下)。 シリコン酸化物からなる受動DBRおよびマイクロキャビティの透過スペクトル。 キャビティ領域により分離される受動DBRを用いた低い高反射器および低い反射器カプラー図。 前述の活性領域の上および下にあり、シリコン基板に取り付けたDBRから構成される太陽電池のマイクロキャビティのキャビティ領域に関する多層ErOx/Ge活性領域。 低いDBRのみ、低いDBR+キャビティ、および全マイクロキャビティについて測定した反射率。 希土類‐酸化物‐リン化物のエネルギーバンドギャップチューニング(いわゆるバンドギャップ改良)の概略図。 希土類‐酸化物‐リン化物のエネルギーバンドギャップチューニング図。 ウエハスケールモジュール内に組み込まれたアバランシェ増倍効果(AM)を示す太陽電池の概略図。 有利な機能のために相互接続されるユニット電池を備えたウエハスケール太陽エネルギー変換モジュール。 有利な機能のために相互接続されるユニット電池を備えたウエハスケール太陽エネルギー変換モジュール。 有利な機能のために相互接続されるユニット電池を備えたウエハスケール太陽エネルギー変換モジュール。
図3Aおよび3Bは、日射の地上のスペクトル組成と吸光係数と従来の半導体、例えば単結晶シリコン(sc−Si)、単結晶ゲルマニウム(sc−Ge)、多結晶シリコン(pc−Si)、多結晶ゲルマニウム(pc−Ge)、アモルファス水素化ゲルマニウム(a−Ge:H)、およびアモルファス水素化シリコン(a−Si:H)等使用時の有用な範囲を図に示したものである。図3Cは、吸光係数と種々の半導体、すなわち単結晶シリコン(Si)307、単結晶ゲルマニウム(Ge)308、および典型的な希土類酸化物(RE−Ox)306の光エネルギー図である。Geの吸光係数は遠赤外線にまで及び、希土類酸化物半導体は実質的には日射にとって透明である。
図4A、B、C、およびDは、半導体の光吸収プロセスの概要である。図4Aに示されるとおり、入射光子および半導体表面に入射するエネルギーEphotoは、Ephotoが半導体の電子バンドギャップEgapより小さい場合、材料を透過する。逆に、Egap406と同じエネルギーまたはこれより若干高いエネルギーの光子は吸収される。バンドギャップエネルギーは導電性バンド409の低位エネルギー状態と価電子バンド410の高位エネルギー状態との間のエネルギー差と定義され、半導体の組成および結晶構造によって決まる。図4Bに示されるとおり、バンドギャップ406と同じエネルギーで吸収された光子は、導電性バンド414に電子を、価電子バンドに正孔415を同時に生成する。図4Dは、高エネルギーの太陽光子を紫外線(UV)430、低エネルギーの光子を遠赤外線(IR)431として示している。Egap以下の光子エネルギーは吸収されないため、材料はこのエネルギーまたは等価の波長にとって透明である。この規則の例外は、半導体の禁制エネルギーギャップ405内に存在する光学的に活性な欠陥エネルギー状態402にあるかどうかである。そのような独立した欠陥は純結晶性半導体の吸光係数を効率的に変えると考えられるが、結果として生じる光生成された電荷キャリアはこの欠陥と密接に関係しており、典型的には導電性バンドへの導電が不十分である。
図4Cは、Si425、Ge424、および[RE]Ox426半導体の吸光係数421と利用できる太陽スペクトル427図である。希土類金属酸化物は太陽スペクトルに対し光透過性を呈するように作製されるため、[RE]Ox化合物の当量または酸素‐希土類比に応じて絶縁性または導電性のいずれかの電気的特性を有する。
図4Dは、半導体のエネルギーバンドギャップ内のエネルギーと合致する欠陥エネルギー状態が吸収プロセスに関与し得る、半導体の光吸収プロセスについてのより詳細な概要である。欠陥状態は半導体の結晶構造の構造上の不完全性から生じる場合と、ホスト半導体の結晶構造に不純物原子を添加することにより意図的に導入する場合がある。局所構造または不純物による欠陥を介しての吸収は、光電流を取り出すのに適した電子および正孔等、移動性の電荷キャリアを生成するには典型的には非効率的である。
バルク半導体の不純物原子をドープすることも可能であり、電気的欠陥度はホスト半導体の禁制エネルギーギャップ内におさまる。欠陥吸収により光吸収はより長い波長(光子エネルギーが小さい等)まで及ぶが、光生成されるe−hキャリアの電子輸送が不十分になるという欠点がある。したがって、欠陥タイプの吸収体は、概して外部回路における光から電気への変換効率が悪い。
理論的に、Siは太陽電池の材料として非常に効率はよいが、高エネルギーの光子が変換効率を低下させる。図4Aは、実空間座標(左)およびエネルギー-運動量E−k間のバンド構造(右)の関数としての一般的なバルク単結晶半導体のエネルギーバンド構造図である。結晶において明確な結晶対称性を示す周期的配列された原子は、非局在化導電性および価電子バンドからなる長いバンド構造を形成する。電子および正孔は、E−k分散を満たすことになる。シリコンの場合、導電性バンドが最小かつ価電子バンドが最大であるのに対し、高エネルギーUV光子は効率的に吸収され(400nm光子の場合、表面の2Dm内)、エネルギー電子416および正孔417対をもたらす。このようなエネルギーキャリアは、エネルギーDLO408の格子フォノンを放射することにより速やかに熱中性子化する。したがって、p−n接合ジャンクション型装置では、UV光生成されたキャリアは光電流の生成に容易には関与できない。
UV応答性を増強するには、表面上に不感層が形成しないようにすることが極めて重要である。不感層は、典型的にはSiとの良好なオーム性接触に必要な重ドーパント注入および/または拡散が原因である。不感層領域を回避する方法は、逆転層ダイオード(ILD)を使用することである。ILDは、誘電性材料と半導体の間の界面、例えばSiO/Si界面に電荷逆転層を作製することにより製造される。代替方法として、逆転層は真性Siと接触させて配置される適切な仕事関数金属を介して、ポテンシャルエネルギーのショットキー障壁を生成してもよい。ILDに対するUVの応答は、垂直方向および/または平面のp−n接合および/またはp−i−n接合ジャンクション型フォトダイオードより優れている。逆転層領域取り除くにはごくわずかな逆バイアスが必要であり、これは高効率の光生成キャリア収集によって応答を改善するのに有利である。光発電操作は、軽くドープして浅く分散されたおよび/または注入されたジャンクションを装置表面近くに形成する有利な配置により生成したビルトイン電圧を用いて最適化できる。特定の波長λでのUV応答性は、m.λ(2*n)と同じ厚さのシリコン表面上にSiOまたは高誘導率層(RE[Ox]等)を育成することで改善可能であり、このときλは誘導体における光の波長、nは誘導体の屈折率であり、m=1,3…は整数の奇数である。高品質SiOは大きなバンドギャップEg(SiO)〜9eVを有しており、UV光を吸収しない。SiOを形成するのに使用する育成法および/または被着法に応じて、(例、PECVDまたはIBD)様々な量の水素をガラス層に取り込むことができる。水素は、膜の透過/吸収特性に影響を与えると考えられる。逆に、SiOおよび水素は、Siの表面状態の表面パッシベーションにとって有益であることから、望ましい特性である。典型的には、SiOはパッシベーション層として最適な反射防止(AR)膜である。希土類酸化物等を基盤とする代替の透明AR層は、本発明の一部の実施形態で使用する。
典型的には、半導体バンドギャップ直近の波長における単一接合(SJ)の単色光用太陽電池の効率Dmonoは好ましく、Siでは>10%である。逆に多色光用太陽効率Dsoarは従来のSJ太陽装置のDmonoより大幅に低くなる。光フィルタリングは効率を高めるのに役立つが、有用なスペクトルの大部分を廃棄し、太陽電池の製造コストを引き上げる。したがって、入射光エネルギーのスペクトルを狭めるのに光フィルタリング法を使用するには、特定の波長でより多くの入射電力が必要となり、出力電流が増える。1/4波長および1/2波長の誘導体多層を用いた光フィルターは周知である。誘導体フィルターは、典型的には少なくとも2種類の屈折率材料を使用し、操作の任意の波長範囲で高透過性を呈する。
典型的には、広バンドギャップエネルギー材料は、光学的には太陽スペクトルにとって透明である。実施例としてSiO、マグネシウム‐酸化物(MgO)、カルシウムフッ化物(CaF)、マグネシウムフッ化物(MgF)、シリコン‐窒化物(Si)、チタン‐二酸化物(TiO)、タンタル‐五酸化物(Ta)等が使用される。大きな屈折率材料、つまりRE[Ox]およびSiOx材料を優先使用することは、広バンドの光学的コーティングにとって有利である。具体的には紫外線用途に適している。RE[Ox](Eg(RE[Ox])=5.8eV)は、実質的にはシリコン窒化物のEg(SiN)<=5.0eVより大きい(〜1eV超)。したがって、太陽電池用途の場合、5.8eV未満の多層コーティングを製造する場合には、RE[Ox]およびSiOxを優先使用することが望ましい。一部の実施形態では、xは>ゼロ、5以下と様々である。
Figure 2011520257
複雑な多層により、狭いおよび/または広い透過性および/またはAR特性を有する界面フィルターを作製することができる。一次元の光のエネルギー禁制帯の使用および二次元の層状の誘導体積層の原理はあまりよく知られていない。候補となるのは、全方向反射器である。表面に対する入射角の関数として実質的には波長と無関係の、理想的な金属と同等の反射特性を有するが、ほとんど吸収しない。本発明は、そのような原理を用いて全方向送信器を作製し、太陽電池の活性領域と結合する広い光カプラーを形成できることをさらに教示する。
(ハイスループット薄膜太陽装置)
本発明は、薄膜単結晶シリコン太陽電池製造における長年の問題を解決する。薄膜sc‐Si太陽電池の目的は2つある。薄膜sc‐Siは、太陽電池で消費される高品質sc−Si量を減らし、より廉価な基板、例えばガラス、金属、ポリマーおよび/またはフレキシブルな基板を用いることで製造コストを削減する。概して、sc−Siの薄膜を生成しようとする先行技術は、バルクSi材料の機械的切断および/またはアモルファスSiの被着後の複雑な再結晶プロセスにより制限されている。そのような先行技術の方法により、基本的には切断法を用いた一般的なプロセスを介してのみ、太陽電池の変換効率はバルクsc-Si電池に近づく。つまり、バルクsc‐Si基板のCZ法を用いた製造プロセスにより、結晶構造の完成度が最も高くなるため、太陽電池の効率も最も高くなる。切断法は、sc‐Siの膜厚(ミリメートルオーダー)に限定される。
Figure 2011520257
したがって、高品質sc-Si薄膜を製造するためには低コストかつ高速処理可能な大面積作製法が必要になる。さらに、低コストの基板上に配置される高品質sc‐Si薄膜を製造するためには、費用対効果の高い、高速処理可能な大面積作製法が必要である。
低コストの基板上に配置される前述の高品質sc‐Si薄膜を用いて太陽電池装置に電気的機能をもたらすためには、電気的にドープされたSi領域を選択的区域に多数作製する費用対効果の高い、高速処理可能な大面積処理作製法も必要である。
低コストの基板上に配置される前述の高品質なsc‐Si薄膜を用いて高出力のモジュールを製造するためには、多数の太陽電池装置を修正し、相互接続する費用対効果の高い、高速処理可能な大面積処理作製法も必要である。本発明は、平面処理法および大型ウエハ処理法を使用することで、前述のニーズをすべて解決する。
(薄膜層の分離)
Figure 2011520257
Figure 2011520257
本発明の一つの実施形態では、水素および/またはヘリウムおよび/またはシリコンおよび/またはゲルマニウムおよび/または酸素および/または窒素および/または炭素の高エネルギーイオン注入を用いて、高濃度の外来または非在来の原子を高品質なSi基板の表面下の特定の深度まで埋め込む。水素の使用は、実質的にはウエハ表面と並行して配置される平面を分断する層を埋め込む手段として当業者には周知である。本発明は、単一のイオン核種の注入および/または異なる核種の連続イオン注入の使用をさらに教示する。
多くの材料における希ガスの核種のイオン注入は時に既知であり、結果として1016ないし1017cm−2フルエンスにて、材料表面または材料表面直下でふくれを生ずる。例えば、Geおよび/またはSiのAr、GaPおよびSiのH、金属(Mo、Nb、Ni,およびAl等)のHeなどである。
このふくれ作用を用いてSi薄膜と残りのバルク基板を分離する先行技術は、外部供給源の高濃度イオンを任意の深度で前述の基板へ注入することに集中している。注入された原子核種にとって基板は当初は不完全である。注入および熱アニール後、導入された高濃度のイオン、典型的には水素は規定の領域にマイクロバブルを形成し、その結果層が分離される。本発明は、この方法からも利益が得られる。
本発明のさらなる態様は、層分離を促進する改善されたイオン注入法の使用である。埋込み欠陥層に装飾欠陥および/またはマイクロバブルを均一な密度で形成するには、〜5×1016cm−2[10]の量のHイオンをSiへ注入する必要がある。外部から加えた熱エネルギーを用いてマイクロバブルを融合し、より大きな構造にすることができる。水素ガスが欠陥層に圧をかけると、最終的に薄膜層とバルク基板が分離される。径の大きなSi基板を均一に破壊する際に重要となるステップには、欠陥面を結晶面に実質的に配列し、分断面として使用することが必要である。
(Siにおけるヘリウムを用いた薄膜分離)
ヘリウムイオン注入を用いてSi表面下に埋込み欠陥面を生成することも、本発明で使用されている。Hより原子量が重いHeは、Si表面から同一深度に到達するのに約2倍の注入エネルギーが必要である。HおよびHeイオンの連続注入を使用することもできる。Heイオンにより必要な総量を減らす手段が得られる。
希ガス、炭素、窒素、およびフッ素等、その他の核種でも同一の気泡および分離プロセスが生じるが、今日のSJ薄膜sc‐Si太陽電池装置に提案されている深度の場合、イオン注入装置のエネルギー必要量は高い。しかし、より高効率かつ膜の薄い装置は、開示された技術を用いて作製される。
(単一結晶CZ Siにおける水素および酸素を用いた薄膜分離)
高純度のポリシリコン(ポリSi)由来の単一結晶Siの育成は、ウエハ生産と密接に関係している。典型的には(i)結晶引き上げ(またはチョクラルスキー法、CZ)法[8]および(ii)帯域溶融(または浮遊帯域、FZ)法[7]の2つの技術が使用される。大面積のSi基板(>径300mm)は、典型的にはCZ法を用いて育成され、単結晶はSiの溶融領域からの引き上げにより育成される。高純度の石英または石英ガラス(SiO)るつぼを用いてSiの溶融領域が実装される(また、外部供給源を用いて熱エネルギーが供給される)。るつぼにポリSi片を充填し、シリコンの融点を超えるまで加熱する。石英るつぼの径は溶融Si供給源から引き上げる単結晶ボウルのサイズを限定するため、ウエハの径の上限が決まる。先行技術により、溶融Siを含むことのできるその他すべての既知のるつぼ材料に優先して高純度の石英を使用することで、最高品質のSiボウルが得られることが確認されている。るつぼ材料選択時の主な制限要因は、Siがすべての耐熱金属および/または市販のセラミック(Siの融点より相当低い)によりすぐに合金を形成するため、代替のるつぼ材料が役に立たないという事実である。るつぼ材料によるSiボウル中毒は、Si生成物の最終品質および用途を決める重要な態様である。したがって、単結晶Siは、石英るつぼに含まれる溶融体から物理的に引き上げることにより育成され、引上げ速度は部分的には溶融温度によって決まる。溶融Siと接触させた石英るつぼ表面は、SiO+Si→2SiOの反応の結果として経時的に消費され、石英は失透するとされる。この反応によりSi溶融体および引き上げられた酸素原子含有Si結晶が増える。酸素原子は揮発性の一酸化ケイ素(SiO)として溶融表面から蒸発し、残りの酸素原子は溶融‐結晶界面で成長するSi結晶ボウルに取り込まれる。このように取り込まれた酸素原子により、Si結晶の電気的、化学的、および強度特性が決まる。従来より酸素混入は問題とみなされ、酸素原子は優先的にSi結晶内の格子間に取り込まれることが先行技術により確認されていた。CZ Si結晶に取り込まれた酸素の濃度は、典型的には固体の融解限度を超えるため、その後の熱アニール処理時に過飽和酸素が析出する。したがって、CZ Siの開発および実行に先立つ重要なステップは、酸素析出を用いて生成される内部欠陥がCZ結晶のエピタキシャル積層欠陥を抑制する有効な方法をもたらすという観察であった。さらに、CZ Si中の不純物である酸素の濃度は、内部吸気剤として有利に作用することが実証され、現在ではハイパフォーマンスCMOS産業で広く使用されている。酸素の内部吸気作用の有効性は、酸素の初期濃度およびアニールプロセスによって決まる。酸素含有CZ Siの有益な作用に加え、酸素不足レジームより過飽和レジームのほうが有利であることも実証されている。先行技術は、FZ Siが酸素含有CZ Siと比べて機械的強度で劣ることを示している。したがって、CZ Si中の酸素濃度は、(i)酸素析出により生じる内部欠陥、(ii)機械的強度、および(iii)酸素ドナーの存在に影響を与える。
Figure 2011520257
したがって、本発明は、一部の実施形態で少なくとも3つのステッププロセスを教示する。(i)酸素含有CZ SiからSi基板を優先して選択する、(ii)水素(H)を優先して高エネルギーイオン照射を用いてウエハに注入し、水素含有層とSi表面を空間的に分離し、有限の厚さをもってして表面からあらかじめ決めた深度をもたらす。水素含有層は実質的には程度が均一で、実質的にはウエハ表面と並行に位置しており、(iii)注入イオン含有CZ Siウエハの少なくとも1つの表面および/または裏面を適切な雰囲気ガスで加熱処理し、注入層の直近において水素核種と酸素核種間の反応を促進する。代替的には注入可能なイオンのその他の組み合わせが使用される。
関連水素および酸素および/または泡および/または蒸気を含むウエハが生成され、反応物は一番上の任意のCZ Si膜を分断し、基板の残りの部分から離れるように作用する。前述の先行技術に優先する上述の膜分離法の主な利点は、膜分断および分離に必要な水素量が著しく少ないことである。これはH注入装置の注入時間が短く、コストが抑えられることを直接示している。
任意の利点は、上述のプロセスを用いて生成される蒸気であり、分断部の直近にあるSi原子が酸化されるように作用し、それによって在来のSiOが形成されるおよび/または水素が放出される。これは、分断されたSi表面の状態をパッシベートする任意の手段として作用すると考えられる。
上述の開示されたプロセスのさらなる利点は、熱処理時の酸素の剥離作用の利用である[6]。CZ Siにおいて、酸素が熱処理下で剥離領域を形成することは周知である。露出された表面環境、酸素が豊富か不足しているかに応じて、露出されたSi表面近くの酸素プロファイルを調節できる。典型的には、酸素析出物は表面からSi結晶内部へ運ばれる。これは本発明にとって有利であり、酸素析出物は分断面を規定する水素含有層へ運ばれる。分離および剥離する蒸気について様々な温度を選択し、有利に使用することができることに留意する。剥離作用を分断プロセスと無関係の個々の熱処理に組み込む。
SJ Si太陽電池製造用途の場合、酸素濃度は重要ではない。約500°C以上での酸素含有CZ Siの熱処理により析出物が電気的に不活性および/または中性化するため、熱処理はSJ太陽電池の性能にとって不利にならない。これにより、高品質の単結晶Siを形成するのに用いるCZ製造法が廉価になる。つまり、CMOS産業で必要なほど高精度ではないものの、太陽電池用の単結晶Si基板は製造できる。
Figure 2011520257
上述の発明により中濃度ないし高濃度の酸素の取り込みが奨励されるため、その他の酸化物るつぼも使用できる。2003年3月に提出された米国特許出願第60/454,287号明細書(現、米国特許出願10/799,549号明細書)は、酸化ジルコニウム(ZrO)をうまく使用して、Siの融点(1420°C)超、最高約1700°Cにおいて溶融Siを十分に含める方法を開示している。このような高温操作により、CZ法で実質的にはより迅速にSiボウルを引上げることが可能になり、それによりCZ Siボウルの生産量が増え、結果的にSiウエハのコストが下がる。薄膜sc‐Si層の新しい生成法が開示され、本明細書全体で主張される。
本発明の一つの代替の実施形態は、種々のイオンまたは原子または分子をウエハに導入する代替方法の使用である。一つの実施例は、任意のイオン溶液中でウエハに電圧をかけることで大量の外来原子を表面からあらかじめ決めた破壊深度まで運ぶイオン交換プロセスである。例えば、プロトンでは酸性溶液または当業者には既知のその他の溶液などがよく知られている。次に上述の方法で形成される欠陥層または破壊層にあらかじめ決めた反応および/またはストレスおよび/または曲げをもたらし、破壊および/または分断プロセスを開始および/または完了する。ウエハ上で破壊プロセスが進行し、sc‐Si薄膜とCZ Si基板のバルク部分が分離される。前述の薄膜除去および分断プロセスと、層移動および低コストの基板への結合を組み合わせることにより、任意選択的には装置を含む薄膜シリコンを、任意選択的には装置を含む費用対効果の高い基板に結合することができる。
本発明の一つの代替の実施形態は、図59A、B、およびCで示されるとおり、好適な配位で被着される単結晶シリコン層上に犠牲層を使用することである。一つの実施形態では、図59Aのとおり、希土類酸化物、窒化物、またはリン化物薄膜層、任意選択的には単結晶層5905を基板5901上、任意選択的には単結晶上に被着させる。シリコンまたはその他の半導体材料5910、任意選択的には単結晶材料を希土類層上に被着させる。重要な要件は、液相または気相プロセスのいずれかを用いて希土類層を除去することが可能で、半導体層5910には影響を与えないようにすることである。半導体層5910は、光発電装置および/またはその他の半導体装置(コントロール回路、集積回路に装備されるマイクロプロセッサ機能またはその他の機能に必要)に適する1つまたは複数の層を含むことができる。活性層5910材料は、1つまたは複数の第IV族、第III‐V族、および第II−VI族の元素を含む。被覆層5910は、任意選択的には、元の構造5900(図59A)と交換用基板構造5960との結合を促進する材料を備える1つまたは複数の結合層5915である。このような結合を促進する材料は、活性層5910を保護するパッシベーション層、層5910上の装置を相互接続する金属化層、有機接着剤、低温溶融ガラスまたは金属を含む。図59Bでは、交換用基板5925は、プラスチック、金属、セラミック、半導体、およびウエハなど、そこに装備される活性装置を有する多様な任意の構造を含む。結合層2、5920は、5915とほぼ同じ層を含む。図59Cでは、構造5990は、層5915の表面と5920の表面を接触させ、結合プロセスを実行することにより構造5900と5960を結合したあとの図である。結合プロセスは、結合層の選択で決まる。結合プロセスは、当業者には既知の熱結合、陽極結合、融合結合、圧着結合、またはその他の結合プロセスを含むと考えられる。本プロセスの重要な新規性は、単結晶希土類が基板5901上で育成され、次に単結晶半導体、任意選択的にはシリコンが犠牲層5905上で育成されることである。代替方法として、大粒径の多結晶希土類が育成され、多結晶半導体、任意選択的にはシリコンが希土類上で育成される。本プロセスの最終ステップ(図なし)は、エッチングまたはその他の溶融手段等の減色プロセスを用いて犠牲層5905を除去することで、構造5990から基板5901を分離することである。
(太陽エネルギー変換装置に関する薄膜単結晶シリコン層の代替基板への移動)
本発明は、薄膜製品または装置を形成するための単結晶Si層の代替または交換用基板への移動プロセスの代替方法を開示する。さらに、本発明は、単結晶Si層の代替基板への移動プロセスの方法および電気的またはオプトエレクトロニクス式変換領域を薄膜製品または装置内に組み込む方法を開示する。
図5は、外来核種501をCZ Si基板508にイオン注入し、Si結晶中のイオンについてガウスプロファイルの分布容積502を形成するのに使用される配置を示す。欠陥面503は、実質的にはSi結晶面と並行である。欠陥層分布のピークの深度は、Si面からL505の距離にある。任意選択的にはSiOから構成される任意の保護酸化物層506も示す。
Figure 2011520257
図7Bは、Si表面下に埋め込まれた層における図7AのH+イオン701の分布を示す(3MeVの場合)。
一つの代替の実施形態では、酸素豊富な単結晶Si基板に水素を注入し、水素核種と酸素核種の選択的相互作用を用いて薄膜Si層移動プロセスに適する欠陥領域を形成する。
(薄膜太陽電池のバーチカルプロセス)
1つの実施形態では、開示されたプロセスを用いて、薄膜単結晶Si層移動法を用いて、バーチカルタイプのオプトエレクトロニクス式太陽スペクトルエネルギー変換装置を作製する。図8AおよびBは、薄膜太陽電池製品を作製するための個々の並列プロセスパスを示す。単結晶CZ Si基板801および代替基板807を洗浄し、加工の準備をする。任意のSiO保護層802をCZ Si基板801上に被着または熱的に育成する。次に、本発明に記載されている方法によりCZ基板に注入し、埋込み欠陥層804を形成する。ウェットまたはドライエッチングあるいは当業者には既知のその他の手段を用いて層802を除去する。次に、洗浄した代替基板と均一な導電層808、例えばアルミニウムおよび/または希土類金属等の金属とを被着させる。
図9は、導電層809を有する代替基板と注入されたCZ Si基板806とを対向面850および860で結合810する方法を示す。これらの面は粒が混入していてはならず、真空結合、ファンデルワールス引力結合、融合結合、陽極結合等が考えられる。図10は、次に化合物多層製品811に熱アニールシーケンス813をかけ、面850および860間の結合を強化し、CZ Si結晶軸と有利に配列される領域に限定される温度依存性の欠陥破壊814を開始する方法を示す。熱アニールシーケンス813は、実質的には欠陥層により規定される面に限定される前述のCZ Si結晶内に破壊をもたらす。一つの実施形態では、熱アニールステップは、150°Cないし500°Cで実行される。
図11は、一つの実施形態において、外部の機械的刺激815を化合物製品811の少なくとも一つの端部領域に適用することで、残りのバルクCZ Si基板816と代替基板817に結合した薄膜CZ Siとを物理的に分離する欠陥面から破壊が進行する方法を次に示す。結果生じる欠陥面は、露出した薄膜CZ Siとバルク基板の分断面の両方とも粗面818を呈すると考えられる。面の粗さ818は、O:H比および注入エネルギーに応じて、数ナノメートルないし数マイクロメートルの範囲の表面特性を有すると考えられる。典型的には、注入エネルギーが高いほど、ガウス欠陥層の最大値の半値の全幅が広くなる。例えば、3MeVのHを注入すると、ストラッドルは〜1Dmとなる。
図12Aは、次に薄膜CZ Siに接合されるウエハおよび代替基板817上に埋め込まれる導電性接触子を加工し、バーチカルタイプの太陽電池装置820を形成する方法を示す。金属接触子819は表面818上に配置される。接触子819は、好適にはオーム性である。例えば、高性能太陽電池では希土類ケイ化物(RE‐Si)および/または白金ケイ化物(Pt‐Si)のオーム性の接触子が使用されると考えられる。前述のケイ化物接触子をERおよび/またはPt金属として被着させ、次にアニールし、膜内のSi原子を用いて消費し、合金することで各ケイ化物を形成する。バーチカルタイプの太陽電池は、入射する日射822を、図の外部回路から抽出される光電子電荷キャリアへ変換することにより機能する。
最後に、図12Bでは、除去されたバルクCZ Si基板部分816が化学的機械加工(CMP)821により再加工され、実質的には最初のCZ Si基板に似た平面823を形成する。除去されたSi薄膜の厚さは、開始CZ Si基板801の全厚さより大幅に薄いため、再加工した基板823は別の薄膜除去801のその後の加工に使用してもよい。
一つの実施形態では、薄膜層を製造する方法は、表面を有し、酸素濃度が少なくとも2×1016原子/cmである第1の基板を提供することと、イオンを表面の第1の基板へ導入し、導入イオンは表面からあらかじめ決めた範囲で酸素原子の近位となるようにし、薄膜層が表面から導入イオンの中点まで伸展していることと、任意選択的には交換用基板と第1の基板の表面とを結合させることと、あらかじめ決めた温度サイクルを用いて第1の基板を加工し、導入イオンと酸素を混合することと、薄膜に機械的力をかけ、任意選択的には交換用基板を介して第1の基板の薄膜層を破壊し、薄膜層へかける機械的力は引張力、剪断力、曲げ力、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される第2の基板にかける機械的力を含むこととを含む。任意選択的には、酸素イオンを表面の第1の基板に導入し、導入イオンは表面からあらかじめ決まった範囲に存在する。任意選択的には、酸素またはその他の原子は結晶育成時またはその後に取り込まれる。任意選択的には、導入イオンは水素、ヘリウム、酸素、窒素、炭素、フッ素、またはこれらの組み合わせである。
(薄膜太陽電池の平面プロセス)
一つの実施形態では、開示されたプロセスを用いて、薄膜単結晶Si層移動法を用いて、平面タイプのオプトエレクトロニクス式太陽スペクトルエネルギー変換装置を作製する。本プロセスの重要な特徴は、電気接触子の選択的パターン化を幅広く用いて、CZ Si薄膜活性層の界面に対し平面に埋め込まれた接触子を配列することである。
この平面接触子配列は、対向くし形フィンガー構成に適する最適化された金属‐半導体‐金属(MSM)である。太陽スペクトルの波長が短いほど(高エネルギー等)、多くの太陽スペクトルフルエンスが含まれる。典型的には、高エネルギー光子、具体的にはUV光子は単一接合太陽電池、具体的にはSiを用いた太陽電池の性能に対し有害であるとされている(図4参照)。本発明は、この長年の問題をSi結晶中の光子の波長選択性を用いて解決する。シリコンSJ太陽電池、例えばp‐n接合ダイオードは、典型的には〜1.1eVまたはこれよりやや上の基礎となる間接バンドエッジで、外部の光電流効率が比較的高い光エネルギーを変換するだけである。事実、これはSJ構成で使用されるすべての半導体の限界である。
単結晶Siの吸光効率は、UV光子の場合、例外的に高い(Dabc100Dm)。図37の領域3701に示されるとおり、Si間接バンドギャップ近くでは吸収が不十分であるのに対し、UVの挙動は市販されているその他すべての関連半導体より優れている。UV光子は、表面の約2Dm内にほぼ完全に吸収され、e‐h対を形成する。残念ながら、エネルギー電子および正孔は格子フォノンと強く結合し、熱としてエネルギーを放散する。このロス機構を減らし、本明細書で開示される薄膜CZ Si太陽装置において光キャリアを抽出することができる。
薄膜SiおよびMSM構成を使用することで、UV光子を有用な電子および/または正孔(e−h)光キャリアへ変換できる。前述の光により生成したe−hを外部回路に抽出すると、無放射再結合ロスが生じる。したがって、図39に示されるとおり、SJ薄膜CZ Si太陽電池(400ないし700nm)の効率が最適化されるため、太陽スペクトルの高エネルギーが利用できる。
考え得る電子構造については後述し、図27ないし41で開示する。
図13AおよびBは、薄膜太陽電池製品を作製するための個々の並列プロセスパスを示す。単結晶CZ Si基板1301および代替基板1306(図13B)を洗浄し、加工の準備をする。任意のSiOまたは誘電性または金属保護層1302をCZ Si基板1301上に被着または熱的に育成する。次に、本発明に記載されている方法によりCZ基板に注入し1303、埋込み欠陥層1304を形成する。ウェットまたはドライエッチングあるいは蒸発を用いて層1302を除去できる。次に、洗浄した代替基板1306と空間的にパターン化した導電層1307および1308、例えばアルミニウム(Al)および/または希土類(RE)金属等の金属とを被着させる。1307および1308として別々の金属を使用した場合、適切なマスク(図なし)を用いてこれらを連続的に被着させることができる。接触子1307および1308を作製した後、図のとおり、絶縁層1309を被着させる。層1309はSiO、高kおよび/または低k誘導性膜でもよい。接触子1307/1308および絶縁膜1309は、任意選択的にはCMPにより平坦化され、粒が混入していない平面1310が形成される。次に、製品1312の表面1310を図14Aのステップ1313におけるウエハ接合に使用する。
図14Aは、導電層1312を有する代替基板と注入されたCZ Si基板1311とを対向面850および860で結合1313する方法を示す。これらの面は粒および界面空孔が混入していてはならず、真空結合、ファンデルワールス引力結合が考えられ、図14Bに示されるとおり、製品1314を形成する。
図15は、次に化合物多層製品1314に熱アニールシーケンス1315をかけ、面間の結合を強化し、CZ Si結晶軸と有利に配列される領域に限定される温度依存性の欠陥破壊1316を開始する方法を示す。熱アニールシーケンス1315は、実質的には欠陥面1316により規定される面に限定される前述のCZ Si結晶内に破壊をもたらす。
図16は、化合物製品1314の少なくとも一つの端部領域に外部の機械的刺激1318をかけることで、残りのバルクCZ Si基板1321と代替基板1319に結合させた薄膜CZ Si1320とを物理的に分離する欠陥面から破壊が進行する方法を次に示す。曲げ等、代替の機械的刺激も適切と考えられる。結果生じる欠陥面は、露出した薄膜CZ Si1320とバルク基板の分断面の両方とも粗面を呈すると考えられる。1320の面の粗さは、O:H比および注入エネルギーに応じて、数ナノメートルないし数マイクロメートルの範囲の表面特性を有すると考えられる。典型的には、注入エネルギーが高いほど、ガウス欠陥層の最大値の半値の全幅が広くなる。例えば、3MeVのH+を注入すると、ストラッドルは〜1Dmとなる。
図17は、次に薄膜CZ Siに接合されるウエハおよび代替基板1319上に埋め込まれた導電性接触子を加工し、平面タイプの太陽電池装置1319を形成する方法を示す。金属接触子1307および1308が埋め込まれた同一表面1310上に配置される。接触子1307および1308は、任意選択的にはオーム性および/またはショットキータイプである。例えば、高性能太陽電池では希土類ケイ化物(RE‐Si)および/または白金ケイ化物(Pt‐Si)等の金属のオーム性の接触子を使用すると考えられる。ケイ化物接触子をREおよび/またはPt金属として被着させ、次にアニールし、Si膜を用いて消費し、合金することで各ケイ化物を形成する。代替方法として、Siと接触させるとショットキーバリアを呈する金属も使用できる。
平面タイプの太陽電池1319は、入射する日射1325を、図の相互接続される電池を介して外部回路から抽出される光電子電荷キャリアへ変換することにより機能する。分断された薄膜CZ Si層表面を介して、入射する光学的日射を平面タイプの太陽電池1319と結合させてもよい。代替基板1306が太陽スペクトルの全部または一部にとって透明である場合、1306を介して入射する光学的日射を薄膜CZ Si層へ結合させてもよい。
最後に、除去されたバルクCZ Si基板部分1321が化学的機械加工(CMP)1323により再加工され、実質的には最初のCZ Si基板に似た平面1324を形成する。除去されたSi薄膜の厚さは、開始CZ Si基板1301の全厚さより大幅に薄いため、再加工した基板1324は別の薄膜除去1301のその後の加工に使用してもよい。
(薄膜太陽電池の平面プロセス)
一つの実施形態では、開示されたプロセスを用いて、薄膜単結晶Si層移動法を用いて、平面タイプのオプトエレクトロニクス式太陽スペクトルエネルギー変換装置を作製する。本プロセスの重要な特徴は、イオン注入を幅広く用いて、CZ Si薄膜活性層内の選択的領域の導電型に影響を及ぼすことである。考え得る電子構造については後述し、図44ないし51で開示する。
図18ないし26は、薄膜太陽電池製品およびウエハスケール太陽エネルギー変換モジュールを作製するための個々のプロセスパスを開示する。
図18は、パターン化された平坦な電極を含む代替基板の初期加工ステップを示す。洗浄した代替基板1806と空間的にパターン化した導電層1807および1808、例えばアルミニウム(Al)および/または希土類(RE)金属等の金属とを被着させる。1807および1808として別々の金属を使用した場合、適切なマスク(図なし)を用いてこれらを連続的に被着させることができる。接触子/電極1807および1808を作製した後、図のとおり、絶縁層1809を被着させる。層1809はSiO、高kおよび/または低k誘導性膜でもよい。接触子1807/1808および絶縁膜1809は、任意選択的にはCMPにより平坦化され、粒が混入していない平面1810を形成する。
図19は、欠陥層1901として注入され、薄膜CZ Si層1920を残りのバルクCZ Si基板1902から分離する単結晶CZ Si基板を示す。製品1902は、本発明で開示される少なくとも一つの方法を用いて作製される。CZ Si基板1902およびパターン化された代替基板1811を任意選択的には洗浄し、加工の準備をする。保護マスク層1903を1909上に被着または熱的に育成すると、薄膜CZ Si層の任意の部分1905および1908への選択的区域イオン注入が可能になる。次に、砒素(As)、リン(P)、ホウ素(B)、炭素(C)、ゲルマニウム(Ge)等の不純物原子をイオン注入し、マスク1903により露出させたSi領域の導電型を変える。選択的区域注入領域1905は、n型および/またはp型の導電領域を規定する。マスク層1903を除去し、マスク層1906を被着・パターン化することで、任意の代替導電型領域を実行してもよい。再度、マスク1906を介して不純物原子を注入1907し、選択的区域導電領域1908を形成することができる。次にマスク層1906を除去すると、製品1909が得られる。図20のステップ2001に示されるとおり、表面1910を任意選択的には洗浄するおよび/または表面1810とのウエハ接合の準備をする。
図20Aは、CZ Si薄膜中に欠陥/分断層と、パターン化電極と、選択的区域注入部とを含む製品2002(図20B)を形成するための1909と1811とのウエハ接合を示す。
図21は、本発明で開示された方法による熱アニールステップ2101により、完全な多層構造2103中に埋込み欠陥層2102が形成されることを示す。分離層1901の選択的除去または剥離も用いて、薄膜活性層を剥離することに留意する。
図22は、機械または曲げまたは流体ジェットまたは高圧ガス2201を用いて構造2102を分断し、実質的には欠陥層により規定される面に沿って破壊の進行を開始する方法を示す。代替方法として、ガス核種を用いて分離層1901と反応させ、構造を変化させるため、薄膜剥離に有利な特性が得られる。次に、欠陥層2102を介して、規定の薄膜CZ Si層および平面タイプの注入電子装置2203をバルクCZ Si基板2202から分離する。構造2203の表面2204は粗くなるため、広い太陽スペクトルを薄膜CZ Si活性層に有利に結合できる。代替方法として、2204の粗さは小規模なため、さらなる加工には向かない。CMPを用いて平坦化2204し、続いて薄膜(反射防止膜および/または膜コーティング等)を被着させてもよい。
図23Aは、表面2204を介して結合する光線2301を用いた平面タイプの注入規定太陽光変換装置を形成するための最終ステップ図である。次に、図23BのバルクCZ Si基板2202が、任意選択的には、例えばCMP2302を用いて再加工して平坦化されるため、ステップ1901について許容可能な基板2303の再利用が可能になる。本発明で開示される平面タイプの太陽電池装置固有の能力を図24ないし27において示す。
図24は、任意の交差指型のp型2402およびn型2403領域を用いて実装される太陽電池装置2401の平面図を示し、パターン化電極2406および代替基板の2405へ移動させたCZ Si薄膜において選択的区域導電領域を規定する。薄膜CZ Si注入領域と代替基板電極との間の電気接触子を2407として示す。ユニット電池2401は、従来のSi加工機器を用いて、リソグラフィによりセンチメートルないしナノメートルオーダーの寸法にデザインすることができる。図25Bでは、ユニット電池2401の電気等価回路を2503として示す。
図25Aは、反復するユニット電池2401の大規模集積の相互接続されるアセンブリ2501への実装を示す。代替の実装は、ユニット太陽電池2401が交差指型のp‐n接合の形状で作製され、ウエハ上で何度も反復されることを示す。注入により規定される代替キャリアタイプの領域は、薄膜活性層を含む非意図的にドープされたバルク半導体により分離される。複数のユニット電池2401は、母線2405および2406を介して並列および直列に電気接続される。電気等価回路を2502として示す。
図26Aは、大面積ウエハの形態上にある適切にデザインされた多数のユニット電池、例えばユニット電池2401のパターン化の利用を示す。
図26BおよびCは、本明細書で開示されたウエハスケール製造プロセスに基づく高性能薄膜CZ Si太陽モジュールについて、本発明の代替の実施形態を開示する。例えば、ユニット電池2401が有利な形式で複製され、高密度実装した2401を大面積ウエハ上に配置することができる。ユニット電池を電圧源および電流源の機能ブロックへ有利にグループ化することができる。つまり、ウエハ2600により規定される太陽モジュールに衝突する入射太陽スペクトルを構築し、光誘起電圧源2602および電流源2603を生成する。ユニット電池2401はウエハ上に一定に保たれる、あるいは最適化されたユニット電池はマスクパターンの規定に応じて、ウエハ上の有利な領域に実装される。変更2401にかかるコストはマスクのコストのみであり、加工コストは同じである。これが平面タイプのCMOSタイプの製造力である。ウエハ2600上のユニット電池2601間の相互接続を示す。薄膜CZ Si太陽モジュールの等量回路も示す。
図27ないし36は、太陽光線をSiおよび/または半導体活性領域に結合させるのに使用する薄膜CZ Si太陽エネルギー変換構造を開示する。例えば、単純な金属‐半導体‐金属(MSM)および注入規定導電領域を用いて、本発明による電気機能を実装する。種々の光結合層を開示し、入射太陽スペクトルの全部または一部を最適化する。
図27は、薄膜装置2700の単純な形状を図示する。電極2701および2702は薄膜CZ Si2707と接触している。電極は、2711により規定の長さの間隔がとられている。光線2706または2708は、電池の活性領域に2707に結合され、装置の電極面上または基板2704を介して直接2707に入射すると考えられる。曲線因子は、電極の幅および電極の間隔によって決まり、2706の2707への結合を妨げる。電極間の電界線2703は、図のとおり、Si膜および/または代替基板2704まで伸展する。しかし、光線2708は反射ロス2710をこうむり、入射光線2708の一部しか活性領域に結合しない。代替基板2704の厚さおよび屈折率を適切に選択することで、反射ロスを最小限に抑えることができる。
図28Aは、ユニット電池2700の光子‐電子変換プロセスを詳細2800に示す。入射光子2706により電子および/または正孔対2714が生じる。導電型注入および/または拡散金属および/またはドーパントを領域2712および2713として示す。光生成されたe−h対の分離を示す。電子および正孔が反対側の電極に移動する。UV光子は、典型的には保護および/またはパッシベーション酸化物2705と活性層2707との間の界面近くに生じる。図28Bは、2800の複数の部分を示す。フィンガースペーシングが十分小さい場合および/または電界の強さが十分強い場合、無放射再結合プロセスが生じる前に電子および正孔が集まる。
図29Aは、光グレーティング作用を形成する小電極の幅LPおよび離間LFの効果を示す。電極の寸法が、入射光線2900の波長と比べて非常に大きい場合、活性領域への衝突が反射2904および透過2905する。透過部分は、屈折して活性領域に入る。グレーティングが光波長または複数の光波長と同等である場合、入射光線は回析オーダー2901および2902に向かって回析する。代替基板を介して下から衝突する光線の場合、同様の形式で回析作用が生じる。後者の形状の利点は、まず光が活性層に結合し、電極格子の裏から活性領域へ、裏に反射または回析すると考えられることである。この作用により、光の薄膜活性層への結合が強化される。
図30は、図27の装置の反射ロスが、抗反射(AR)コーティング3003の塗布により克服される方法を示す。代替基板が太陽スペクトルの全部または一部にとって透明である場合、代替基板3002はARシステムの一部を形成する。材料3002および3003の様々な屈折率nを考慮すると、少なくとも1つの3002および/または3003の厚さを選択し、4分の1波長の奇数倍または偶数倍にする。
図31は、代替基板上に多層誘導体コーティングを被着させ、光フィルターおよび/または干渉フィルターを形成する方法を示す。誘導体層対3001および3004はほぼ同じおよび/またはチャープであり、分散Bragg鏡または広バンドのカプラーを形成する。
図32は、代替基板3202を介する裏面の光結合3201を用いて、活性層3204へ結合させる方法を示す。追加の誘導体層3203を用いて、光線と有利に結合させる。
図33は、図32の装置を用いて光子を再利用3305および3306し、活性層3204へ戻す方法を示す。高屈折率層3307(例えば、アルミニウム)を誘導体層3203(例えば、SiO)に被着させる。
図34は、層厚3405および3403を適切に選択することで、裏面の光結合を用いて、活性領域3404に入る短波長3401および長波長3402に影響を及ぼす方法を示す。
図35および36は、多層薄膜および電極の配列を利用して、太陽電池装置の波長について最適な選択をする方法を示す。
図37は、該当する市販の半導体の高エネルギー吸収スペクトル3701を示す。SiおよびGeの間接吸収エッジは、スペクトルの大部分に対し比較的吸光係数の低い、長い吸収テールを呈する。しかし、波長が〜400nm未満の場合、Geの吸光係数はGaAs、InP、およびSiCを上回っている。したがって、UV太陽光の選択性に対しては、Siが有利かつ一意的に使用される。
図38は、地上の太陽Sペクトル3801および近似値を示す。スペクトル変動は、光子エネルギーを基準として、光子数の導関数に比例する。変動のピークは、〜500nm未満または2.48eVで生じることが確認されている。
図39は、図33の装置を用いて薄膜CZ Si太陽電池のUVの最適化された効率スペクトルを示す。真性(高酸素濃度ドープされたCZ Si3902)およびn型ドープCZ Si(3902)の使用を示す。代替方法として、酸素を注入することができる。代替方法として、水素および酸素以外のガスを使用する。注入され、次に反応して加熱すると膨張する化合物を形成する2種類の化学種が適する候補である。実施例は、炭素、水素、窒素、酸素を含む。水は好適であるが、可能性があるというだけである。
図40および41AおよびBは、代替基板4011上に移動させた空間的に変化しやすい薄膜CZ Si活性層4010を基盤とする太陽電池装置を示す。波長選択性を有利に用いて、様々な波長を空間的にSi活性層へ結合させる。くさび4012は、単純なCMPの研磨により作製される。電池の種々の領域で吸収されるUV(4020)から遠赤外線(4050)の範囲の波長を示す。
図42は、ユニット太陽電池の製造コストとモジュールあたりの太陽電池数を図示する。組み立て製造ケースを従来の組み立てとして示し、太陽電池およびモジュール生産に対する先行技術の方法を表わす。組み立てトランジスタ製造に関して示したとおり、コスト曲線は最小であった。平面型集積トランジスタ(CMOS FET)は、新しい製造パラダイムを導入し、組み立て製造プロセスが大幅に下がってトランジスタあたりのコストが最小になった。平面型集積装置により多くのトランジスタが有限領域へ高密度実装されるようになり、複雑性および/または機能が大幅に改善し、システムのコストが下がった。太陽電池および太陽モジュールについて、本ケースと類似ケースを比較する。本発明により、ユニット電池あたりのコストが劇的に下がり、モジュールあたりの集積電池数が劇的に増加した。本発明は、本発明で開示したとおり、ウエハスケール製造法を基盤とする高効率の太陽モジュールは、コスト削減面で優れている。さらに、ウエハスケールモジュールの電圧および電流は、フレキシビリティおよび機能増強面で最適化される。さらに、本発明は、小スケールの使用による太陽電池装置の効率の最適化を教示する。装置が小型化するほど、使用される半導体の寿命が短くなり、光電変換構造を理想化することが求められる。最適な小型太陽電池数の増加を利用し、モジュールの総電気的出力を調節する。
図43は、単一接合(SJ)太陽電池の効率と面積あたりのコストである。ワット線あたりのコストは、グラフ上に重ねて示している。SJ電池の理論上の上限は、〜30ないし32%である。従来の組み立て(CD)先行技術の方法を、典型的にはD<20%未満のエネルギー交換効率を呈する領域4301として示している。本発明の装置によりSJの効率は、IP製造法の最適使用により、D<20%から最高理論的最高値にまで上昇すると主張されている。面積あたりのコストが高く、効率が低い先行技術において、変換効率の1%上昇はイノベーションとして非常に高い値であることに留意する。例えば、DD=CD技術において1%上昇させるには、約25ないし50ドル/mの費用がかかる。IP法を用いる本発明と比べて、DD=1%上昇させるのにかかる費用は、実質的には<1ドル/m未満となる。さらに、注入およびリソグラフ加工法を用いて電子電池のデザインを適合させるフレキシビリティ性は、イノベーションにふさわしい。
(ユニット電池の構成)
図44ないし51の電子装置の実施形態の例は、日射を電気エネルギーへ変換させるために最適化し、活性層構造を実装するのに使用する。図44ないし51は、本発明の実装例である。当業者は、その他の構成が可能であり、本明細書で開示されていることを理解する。
図44は、活性薄膜CZ Si層を構成し、横方向p‐n接合ダイオード4400を作動させる方法を示す。本図は、ウエハ上で複製され、モジュールに組み込まれるユニット電池を示す。電極4401および4412は、注入領域4404および4407と接触している。形成される空乏層4405により、光生成されたe−h対が、ビルトイン電界を介して、電子4411と正孔4410に分かれ、同一表面を介してn+4404とp+4407領域へと抽出される。光線は、電極面4402を介してまたは代替基板(図なし)4403を介して活性層へ結合される。CZ Si薄膜は、p型ドープSi(pSi)である。
図45は、図44で開示されたとおり構成されているが、裏面に接触子4501が追加されている装置4500を示す。図45および46には同じ番号を与えている。裏面には絶縁体4508を追加している。
図46は、二重p‐n接合(n‐p‐n)装置4600を示す。装置4600は、n−n+基板4616およびp‐ウェル4626により形成される2つの空乏層4605および4615を有している。この空乏層は、pウェル4616とn+領域4604の間にも存在する。n型およびp型の導電領域は、いずれも代替基板(図なし)上に移動させた薄膜Si層を構成する最初のn‐n+Si基板から変更される。任意の光線は、4602、表面および/または裏面を介して装置へ結合される。電極4601、4612、および4621を外部回路と接続し、光電流を抽出する。任意の結合層4608および4618は、典型的にはSiOから作製される。
図47Aは、他フィンガー電極4706配列を用いて、光キャリアの収集効率を高める方法を示す。装置4700では、代替基板に移動させたpSi薄膜層701を使用する。注入領域4702、4705、4706、および4710は、例えばp型Siとして選択される薄膜Si層4701の導電型を変更する。光線は、優先して4703から代替基板にまで結合される。接地4707により形成される保護環を用いて、電池間における電荷の漏れを防ぐ。
図47Bは、裏面に電極接触子4711を追加で有し、光が裏面または表面に入ってくる装置4700を示す。
図48AおよびBは、太陽電池装置で使用するためのバーチカルタイプのp−n接合ダイオード4801およびp−i−n接合ダイオード4802構成を示す。バーチカルタイプの多層4801よび4802を図示する。p−nおよびp−i−n接合ダイオード構成のエネルギーバンド構造と物理的距離zも図示する。導電性および価電子バンドエッジ(図48CおよびD)は、単結晶Siの基礎バンドギャップを表わす。入射光子が空乏領域4803および/または内部領域4804に吸収され、それによりe−h対が生成される。
図49は、4904、4906、および4905の領域において、不純物の選択的区域深部注入を用いるバーチカルタイプのp−i−n装置4900を実装することにより、その領域の導電型を変更することを示す。薄膜Si層4911は、非意図的にドープされているおよび/または真性である。光線4901および/または4909が4907へ結合および吸収され、それによりe−h対4908が生成される。
図50Aは、5005、5004の領域の薄膜Si活性層5008への選択的区域注入により形成される横方向p−i−n接合型装置5000を示す。光線5001および/または5010が活性層に吸収され、より好適には真性領域5006に吸収される。電極5002および5003ならびに下の注入領域は、図50Bの5011および/または図50Cの5012に配置される。
図51は、太陽電池要素として使用されるn+/pダイオード6000を示す。代替基板上に移動させた薄膜層はp型Si6006であり、次がn型エピタキシャル層6005を被着させている。層6006および6005は、基板から代替基板上へ交互に移動させられる。薄膜Si層の代替基板6011上への移動後、選択的区域深度注入領域6007、6008、6004を実行する。
図52は、導電性および価電子バンドギャップエネルギーとシリコン等の間接バンドギャップエネルギー半導体の結晶運動量を図示する。導電性および価電子バンドに対し、考えられる光吸収型トランジスタを示す。バンドエッジ共鳴吸収Ecl-HH(k=0)には、さらにKpnの運動量のフォノンを追加する必要がある。高エネルギー光子は、電子‐正孔対および基礎バンドエッジに対し過剰なエネルギーを直接生成すると考えられる。この事実は、本明細書に記載されるUV増強アバランシェ増倍プロセスへ有利に使用されることである。
図53は、導電性および価電子バンドギャップエネルギーとシリコン等の間接バンドギャップエネルギー半導体の結晶運動量を図示する。シリコンは、不純物原子を用いてドープされ、縮退したn型導電性を呈する。フェルミレベル5301は、導電性バンドが充填され5303、エネルギーが5302を超えるために光吸収が開始されることを示している。
図54は、導電性および価電子バンドギャップエネルギーとシリコン等の間接バンドギャップエネルギー半導体の結晶運動量を図示する。シリコンは、不純物原子を用いてドープされ、縮退したp型導電性を呈する。フェルミレベル5401は、価電子バンドが充填され5402、エネルギーが5303、5404、および5404を超えるために光吸収が開始されることを示している。したがって、吸収エッジの開始点は高エネルギー方向へ移ると、結果として透明から不透明特性までの遷移がよりシャープになる。
図55は、単結晶Siの光吸収スペクトルを真性5501導電型から縮退的にp−ドープされる5502へ変化させる方法を示す。位相空間充填により、吸収エッジ5503に青シフトも示される。
図56は、図56に記載した青シフトと地上の太陽スペクトルを比較する方法を示す。Siの不純物ドープを有利に使用して、吸収エッジをより短い波長になるよう調整する。
図57は、高温が間接バンドギャップ材料にどのように作用するかを示す。T1からT2へ温度が上昇すると、バンドギャップ5701が5702まで狭まる。したがって、単結晶Siの基礎バンドギャップは温度依存性である。
図58は、温度上昇により単結晶Siの光吸収スペクトルがどのように変わるかを示す。温度上昇により、吸収エッジはより長い波長へ移る。
(スマートリンクに集積させたウエハスケールの再構成可能なモジュール)
平面タイプのウエハスケールの加工法を用いて作製したオプトエレクトロニクス式エネルギー変換装置を開示する。同一方法を用いて、ウエハスケール単独モジュール上に完全に統合したデジタルおよび/またはアナログ機能を実行できるモノリシック集積型電子機能も作製できる。例えば、太陽電池ユニットの作製に使用したのと同一のマスクステップを用いて、電子ダイオードおよびトランジスタ(平面タイプのp−n接合ダイオードおよび平面タイプのn‐p‐nおよび/またはn‐p‐n型バイポーラトランジスタ等)を作製できる。電子機能は、ウエハ上で生成された電圧および/または電流を電源にして動作しているため、自己供給式と考えられる。平面タイプの集積太陽光ウエハモジュールに実装できる電子機能は、ユニット太陽電池を構成して電圧源および/または電流源操作を実行するように外部でプログラムできる電力モニタリングおよびスマートスイッチである。例えば、基本エネルギー変換ユニットを複製することで作製される太陽電池ユニットアレイを配列し、スマートスイッチでウエハ上の機能ブロックを制御する。つまり、プログラム可能なアレイロジックというアナログ機能を用いて、ウエハモジュールにおける電圧および/または電流の内部構成を基盤とするプログラム可能な電力モジュールを実装することができる。
図60は、プラグラム可能なスマートリンクおよび/またはスマートスイッチ6010、6020、6030、および6040を有し、プログラム可能な電圧源6001または電流源6002を形成するウエハスケール太陽光モジュール6000を示す。
図61は、さらに外部制御入力6102を有するプログラム可能なモジュールコンセプトを発展させ、ウエハスケール太陽光モジュールのスマートリンク6100を構成する。入力太陽エネルギー6101が電圧源アレイVsrc6105および電力源アレイIsrc6107区分に入射する。スマートリンクは、構成区分6103、6104、6106により制御される。出力多重化装置MUX6106は、モジュール電源に出力する。ウエハスケール太陽光モジュール6108の任意の電力モニタリング6108を用いて、モジュールに健全性および/またはステータスおよび/または温度6110をもたらすことができる。温度および出力を用いてモジュールの性能を最適化し、外部からの日射フルエンスを変化させることができる。実装されている電力制御も、やはりウエハスケール太陽光モジュール上にモノリシックに集積される電力制御エレクトロニクスを用いて利用することができる。
要約すると、本発明は同一のウエハスケール太陽光モジュール上にモノリシックに集積される電子回路部品を用いてロジックおよび/またはアナログ機能を実行することを教示する。付加される電子機能は、モジュールの性能の最適化を促進し、多様な用途についてモジュールを再構成可能にする。トランジスタの性能は単純なものでよいため、電子機能にかかる追加コストはごくわずかである。例えば、高速性能は不要であり、1970ないし1980年代のLSiバイポーラトランジスタ技術相当の性能があればよい。
図62は、複雑なシステム6200における再構成可能なウエハスケール太陽光モジュール6100を使用することの実用性を開示する。例えば、複数のウエハスケール太陽光モジュールから構成される単純なアレイは、図のとおり相互接続6201可能である。アレイの用途およびサイズに応じて、最適なモジュール構成6202を使用できる。
(太陽光モジュールのチャージポンプの概念)
典型的には、与えられた一定の太陽光フルエンスについて、一定の太陽光モジュール機能は、実質的には一定の直流および/または出力をもたらす定常状態操作のためにデザインされている。代替方法は、コンデンサおよびスイッチ技術の使用による、ウエハにおけるチャージポンプ型エネルギー貯蔵ユニットの概念である。例えば、日射への曝露時に太陽電池ユニットを外部回路から電気的に絶縁し、光生成キャリアを基本的容量装置において蓄積することができる。
あらかじめ決めた時間またはチャージ閾値に達すると、電気スイッチがチャージポンプと外部回路を接続し、蓄積電荷が外部回路へ移動する。概念として、電気的に制御したスイッチを用いて、大型太陽電池アレイの電荷蓄積電池を相互接続し、電気回路に放電すると考えられる。本発明において説明したモノリシック手段を用いて、電子機能を実装することができる。容量記憶セルは、例えばSiO、シリコンのオキシニトリド、Siナノ結晶、SiNおよび/または高誘導率材料を用いて作製し、適切な容量能を形成する。
図63は、チャージポンプ型太陽光モジュール6300を開示する。ウエハ全体でチャージポンプおよび放電ユニットが複製されるため、本発明において説明したウエハスケール機能性がもたらされる。図は、本装置の機能が、光子をCcellアレイに蓄積される電気的光キャリアへ変換する電荷蓄積ユニット電池6302からなることを示す。電気スイッチ6304は、蓄積電池のチャージ時間および放電時間を決定する電気回路6305により制御される。電力調整ユニット6303は、外部への出力6306に適する時間変動電流パルスを処理する。時間変動電流パルスおよび蓄積電荷を6307として示す。ポンプとダンプのサイクルは、スイッチの位置(それぞれ開放状態および閉鎖状態)によって決まる。そのようなシステムの実用性は、電力ピークが大きく、内部および/または外部電力コンディション回路で有利に使用され、高効率で交流へ変換できることである。外部負荷も、前述のモジュールの高いピーク出力を有利に利用すると考えられる。
(太陽電池と光キャリア増倍:アバランシェ増倍装置)
先行技術の単一接合の基本的限界、SJ太陽電池のデザインでは、外部の電気接触子でせいぜい1個の光子Dが電子‐正孔(e−h)対へ変換され、続いて有用な光電流Iphへ抽出される程度である。つまり、理想的なN個の光子の場合、N個の光子がN個の電子およびN個の正孔へ変換され(Nπ→Ne−h=N+N)、続いて光電流Iph∝N=N+Nとなる。太陽スペクトルのSJへの最適な光結合を用いた場合、このプロセスの太陽エネルギーの最大変換効率DSJ=25ないし32%である。本発明は、この限界を上回るようにSJの変換効率を高めるための新しい機構を教示する。
本明細書で開示される装置および方法を用いて、吸収されたエネルギーの光子に対し1個の電子‐正孔対を生成する太陽エネルギー変換装置を作製することは可能である。前述の光生成電荷キャリア数は内的に増倍され、電子および/または正孔の数に対し、電子の場合は増倍係数M、正孔の場合は増倍係数をそれぞれ乗じる。つまり、NQ→M +M 、Iph∝M +M となる。
SJ太陽電池装置に関する先行技術は、典型的にはバイアスがかかっていないため、小さなビルトイン空乏フィールドの影響下では単純な拡散および/またはドリフト光生成を用いたキャリアの移動に依存する。本発明は、入射する日射を電源にする電圧源を生成するための前述のウエハモジュールの専用部分を構築するのに適するウエハスケール平面処理法の使用を教示する。このために、新しい太陽エネルギー変換装置を作製し、光-電子変換装置内部に大きな電界を生成することができる。
(シリコンにおけるアバランシェ増倍効果)
アバランシェ増倍(AM)プロセスにより得られた内部の電気的なゲインにより、同一の光フルエンスに対し光エネルギー変換システムがより多くの光電流を生成できるようになる。本発明の一つの実装例は、AMプロセスに対するシリコンにおけるp−ドープ型およびn‐ドープ型領域からなるp−i−nホモ接合の使用を教示する。これらのドープ型領域は、空乏領域全体における一定の電界下で、任意選択的には活性の内部領域により分離される。AMを組み込むその他の太陽電池構造は、(i)ヘテロ接合バイポーラフォトトランジスタ(HBPT)、(ii)多数キャリア装置、(iii)フォトコンダクタである。これらの装置のうち、p−i−n接合型装置は逆バイアスがかかっているため、大きな暗電流がない状態で大きな電界強度が生じる。一方、HBPTおよび光導電装置はp−i−n接合型装置以上のゲインを有するが、大きな暗電流が生じる。本発明の場合、太陽光フルエンスの時間尺度が基本的に一定であるため、直流操作のみが必要である。このような暗電流は外部回路にとってはエネルギーロスの原因であるため、太陽電池の光電流がp/n接合検出器を上回るように改善するには、p−i−n構造を使用することがもっとも成功する。
図105は、ウエハスケールモジュール内に組み込まれたアバランシェ増倍効果(AM)を示す太陽電池の概略図である。AM電池は、電子‐光変換(PD)ブロック10505と内部の電気的ゲインブロック(G)10507として別々に示される。AM電池の代替の実装では、図77で開示されたのと同一ユニット電池にPDおよびG関数が組み込まれる。図10509に示されるとおり光子は電子および正孔へ変換され、光電流IPhを構成する。ゲインセクションは、10510で示されるキャリア増倍プロセスを介して入力される光電流の増幅を含む。吸収および増幅によりノイズが発生する。Ni10503およびNa10504は、それぞれ内部のIPh10506および増幅された光電流M*Iph10508上にのっている。典型的には、高感度の光信号検出装置にとって増幅ノイズNaは欠点かつ制限であり、有用な増幅比の上限を制限する。本発明では、ノイズ源が大きくても、太陽エネルギー変換スキームにおいて、大きな増幅(Na)の実用性を制限しない。事実、等価ノイズ電力を有利に用いて、生成される総直流をもたらす。半導体における入射光子の電荷キャリアへの変換は、光子エネルギーが電子バンドギャップを十分に上回る場合、効率よく生じる。直接バンドギャップ半導体における吸収およびその後の電子‐正孔対生成は、フェムト秒単位で生じ、Si等の間接バンドギャップ半導体では若干長くなる。光生成キャリアのその後の緩和は、材料および装置の実装に依存している。電子または正孔の増幅は、アバランシェ増倍プロセスにより達成される。光生成キャリアの一つのタイプの増倍は、高ゲインの真空光電子増倍管で使用される原理と似ている。
シリコンは、ダイアモンド結晶の対称性によって決まる間接バンド構造を起因とするアバランシェ増倍効果を得るのに優れた材料である。しかし、シリコンは、基礎バンドエッジ近くの波長では、長波長放射線を効率的には吸収しない。逆に、立方格子を有する第III-V族InGaAsP第四級合金直接バンドギャップ半導体は、非常に効率よく長波長光子を吸収する。残念ながら、電子および正孔のイオン化係数の差が小さいため、立方格子の結晶対称性および直接バンドギャップ構造もアバランシェ効果を阻害する。
一つの実施形態では、本発明は、間接バンドギャップ構造を呈する単結晶半導体結晶におけるキャリア増倍を基盤とする太陽電池装置を教示する。具体的には、単結晶シリコンまたはゲルマニウムまたはシリコンカーバイドおよび第IV族半導体の混合物を使用する。リン化ガリウム等の化合物半導体も間接バンドギャップエネルギーを呈するため、本技術に適合する。代替方法として、GaPおよびSiを基盤とする層構造も可能であり、AM装置のバンドギャップ工学に有利に使用できる。代替方法として、結晶粒が十分に大きく、アバランシェプロセスが生じる場合、大粒径の多結晶構造におけるキャリア増倍は可能である。単結晶粒が約1ミクロン以上あれば許容可能である。多結晶の間接バンドギャップ半導体により、液晶画面(LCD)用コーニングガラスまたはフレキシブルな膜(カプトンおよびステンレス鋼等の有機膜または無機膜の両方)等、大面積基板上の太陽電池作製にかかるコストが低くなる。一部の実施形態では、400nm以下の日射は、アバランシェ増倍効果の恩恵を受けて、エネルギー交換装置のエネルギー出力の約50%以上を生じる。
本発明の一部の実施形態において、単結晶および/または大粒径を呈する薄膜を直接被着させた間接バンドギャップ半導体は好適である。
本発明の一部の実施形態において、単結晶および/または大粒径を呈する薄膜を直接層移動させた間接半導体も好適である。
(アバランシェ効果を示す太陽電池の理論)
半導体における衝撃イオン化作用は、強度の強い電界によりフリーキャリア(電子等)が加速され、十分なエネルギーを獲得して衝突により別の電子を価電子バンドから導電性バンドへと昇格させるプロセスである。衝撃イオン化を観察するのに必要な電界は、半導体のバンド構造に依存しており、範囲は低ギャップ半導体(例、CdHgTeおよびInGaAs、EG<0.3eV)の10kVcm−1未満ないしGaAlNおよびGaP(EG>2eV)等の広ギャップ材料の100kVcm−1超までである。
衝撃イオン化に必要な最小エネルギーは、イオン化閾値のエネルギーEthである。閾値エネルギーは、電子および正孔のイオン化率、それぞれDおよびDを規定する。イオン化係数は、電子または正孔が移動して電子‐正孔対を生成する電界の方向に沿った平均距離の逆数の逆関数である。連続衝撃イオン化イベントは、アバランシェ増倍効果をもたらす。アバランシェゲインの大きさは、DおよびD、高電界領域の長さ、および光吸収プロセスの種類等、キャリア注入状態によって完全に決まる。
衝撃イオン化は、入射エネルギーの電荷キャリアが拡散し、さらに低エネルギーのフリーキャリアが生成される3体衝突プロセスである。電荷キャリアの最終状態は、残りの運動エネルギーと運動量により分散する。入射衝撃イオン化キャリアのエネルギーは、典型的にはホスト結晶のバンドギャップエネルギーより大きい。
バンドギャップE、スピン軌道分裂価電子分離エネルギーESO、導電性バンドおよび価電子バンドの有効質量、それぞれm*およびm*は、図64に示されるとおり、基礎にある結晶構造の対称性によって決まる。概して、半導体バンドのE−k分散関係は、エネルギーが低位の導電性バンドおよび価電子バンドの極値から離れている場合、単なる放物形バンドではなく、異方性の強いk空間において複雑な構造を呈する。衝撃イオン化モデルは、この時点で有益である。
E−k分散関係の粒子により示される典型的な衝撃イオン化イベントについて検討する。導電性バンドにおける初期の熱い電子は、別の電子を価電子バンドから導電性バンドへ昇格させることで衝撃イオン化する。総エネルギーEおよびキャリアの総運動量Kは、
Figure 2011520257
および
Figure 2011520257
により規定される。
この場合、Ei(k)はi番目のバンドにおけるエネルギーで、波数ベクトルはkである。イオン化の閾値を見つけるため、規定のKについてEを最小限にし、エネルギーおよび運動量は保存する。
つまり、
Figure 2011520257
である。
上述の反応式を置き換え、群速度
Figure 2011520257
が判明したら、次の式が得られる。
Figure 2011520257
は、v=v=vの場合、およびこの場合のみ、満足できる。
つまり、衝撃イオン化キャリアが対生成と一致する最小限のエネルギーを持つために必要であるが足りない条件は、等しい群速度を有する最終状態のキャリアを持つことである。
最後に、エネルギー‐運動量保存には、開始初期電子E(K)と同等の総エネルギーを持つ最終キャリアが必要である。電子開始衝撃イオン化D(E)の単位時間あたりの確率は、E(k)が衝撃イオン化電子の初期エネルギーであるボルン近似により表わされる。
閾値近くの衝撃イオン化率は、D^(E)−1=Dph(E−1D(E−E)E −2により得られる。誘導率が大きな半導体の場合、項DPh(E)は閾値における電子のフォノン拡散率であり、Dは定数である。閾値エネルギーを上回るイオン化の確率は、極めて速やかに上昇し、すぐにフォノン拡散率を超える。フォノンとの衝突によりキャリアのエネルギーおよび運動量損失が制御されるため、衝撃イオン化による電子‐正孔の生成に必要な平均距離が影響を受ける。フォノンの衝突が認められない場合、距離はL=E/(q.F)、Fは電界強度、qは電子の電荷である。フォノンの拡散により、この距離が大幅に長くなる。電界と逆の方向への拡散は、エネルギーキャリアの減速(冷却等)に極めて有効である。Eg>0.5eVの半導体の場合、衝撃イオン化に影響を及ぼす拡散プロセスは、変形ポテンシャル相互作用(相対的にkが大きい光学および音響フォノンの縦方向の谷間散乱等)であり、センターゾーンの光学フォノンエネルギーのオーダーはEphである(〜20未満ないし40meV)ことを特徴とする。ErP、ErN、InSb、およびInAs等、ギャップの小さな半導体では、極性光学フォノンの拡散の強度は限定されている。したがって、増倍プロセスは温度の影響を受けると考えられる。
有用な材料に依存するパラメータは、キャリアが単位長さL内でイオン化を引き起こす確率に相当する電子(正孔)イオン化係数DDである。イオン化係数は、電界の強度および結晶の配向に大きく依存している。AM性能を説明するのに重要なパラメータは、Q=DDにより規定されるイオン化比である。正孔が衝撃イオン化を引き起こさない場合、D>>1である。これは、シリコン等、間接バンドギャップ半導体の場合である。Geおよびほとんどの第II−V族合金で確認されるとおり、Dないし1である場合、これは電子と正孔の両方がイベントを開始する衝撃イオン化を引き起こす場合に当てはまる。電界の加速の方向が固定されるため、増幅された競合電子および正孔電流が反対方向に向かって流れることに留意する。これにより正のフィードバック機構が生じ、制御されない方法で進行し、ゲイン領域を行ったり来たりする。望ましくない性能では、増幅プロセスが不確定性であり、イオン化されたすべてのキャリアを完全に取り除くのに余計な時間がかかるため、最終的な回数が少なくなる。D=またはD=∞という理想的な場合でも、キャリアが経験する衝撃イオン化の正確な回数にはある程度のランダム性がみられる。このようなランダム性が生じるのは、衝撃イオン化の総回数が、イオンが生成または注入される位相空間構成、開始キャリアのタイプ、電界の局所の強さ、局所のドープ密度、およびゲイン領域を介してキャリアが通る経路に依存しているからである。結果的に、AMプロセスは本質的に統計的であるため、吸収された各光子について、外部回路に到達するキャリアの正確な数に変動が生じるのは避けがたい。これはAMを示す太陽電池内のノイズ源Naに相当し、増幅ノイズまたは過剰ノイズと呼ばれる。
長さLの内部領域を有するp−i−n接合型装置における電子および正孔の増幅、それぞれMEおよびMHを用いて有効なイオン化係数を規定する。使用するのは
Figure 2011520257
である。
さらに、単結晶Siについては、15<T<420°Kの範囲でのイオン化係数の温度依存性について
Figure 2011520257
および
Figure 2011520257
により適切に説明される。
p+/nおよびn+/p接合およびp‐i‐n+装置のpまたはnSi領域において光子を選択的に吸収することで、純電子または純正孔のいずれかの注入により光増倍を開始することができる。例えば、400nmの光子は1DmのSiにほぼ完全に吸収される。バンドギャップを上回る放射線が最初にn+(p+)層上に入射し、e−h対を生成する高度にドープされた不純物層内に完全に吸収された場合、正孔(電子)のAM領域への注入は無視できる。
電界の強度が増強するにともない、イオン化比P=DQは増加するが、典型的にはSiの温度上昇とともに減少する。典型的には、太陽電池の操作温度は光電流における最適なAMゲインを決めるため、ボード上のウエハモジュールの温度センサーを用いて、電界の強度を有利に変更できる。暗電流は、太陽エネルギー変換性能を決定する重要なパラメータである。暗電流Idarkは温度依存性であり、exp(−E/kT)として様々であるため、温度低下により性能が著明に向上することも確認されている。
実用的なAM装置において、入射光が強いときの最大の達成可能なdc増幅(光電流ゲイン)は、直列抵抗および空間電荷効果(Rで表わす)により制限される。光電流増幅Mphは、
Figure 2011520257
の関係により規定される。この場合、Iは総増幅電流、Iは暗電流、IMDは増幅暗電流、Iは総非増幅電流、Vは逆バイアス電圧、VBDは破壊電圧である。
係数nは、装置の特定の構造および入射波長に依存する。太陽電池上の高輝度照明の場合、I>>I、VBR>>IRであるため、増幅された光電流が最大となる。
Figure 2011520257
図64は、間接バンドギャップ単結晶半導体(Si等)のエネルギー‐運動量分散構造におけるAMプロセスを示す。過剰に大きなエネルギーを用いて、低位の導電性バンドエッジに対し、初期の熱い電子6401が注入される。熱い電子は、逆オージェプロセスを介して、いわゆる衝撃イオン化し、弛緩して低エネルギー状態となり6402、さらに低エネルギーの電子6403および正孔6404を生成する。正孔6404は、価電子バンドの最高値6406および/または6407で必ずしも生成されないが、|k−kv0|>0と考えられる。正孔は、スピン軌道価電子バンド6408でも生成されると考えられる。初期に注入される熱い電子6401は、典型的には基礎バンドギャップエネルギー6409以上の過剰エネルギーを有する。
したがって、Si導電性および価電子バンドエッジに対して過剰に大きな初期の紫外線電子‐正孔エネルギーにより、比較的低い電界強度で生じる効率のよいAMプロセスに必要なエネルギーが得られる。つまり、優先して高エネルギー光子の選択的吸収を用いることで、太陽エネルギー変換のためにAMプロセスを最適化することができる。
図65Aは、平面的に傾斜する電界を持つAMを示すp−n接合太陽電池を形成するのに必要な一般的な作製方法を示す。この概念では、傾斜ドーププロファイルを導入して、注入されたキャリアを加速するのに使用する電界を調節する。例えば、マスク6505を介してSi基板6507を注入し、p+領域として選択的にドープされた領域6506を形成する。次に空間的に特徴を持つマスクを被着6508させると、n+型導電性の選択的区域注入部6509が形成される。表面上の距離の関数として、注入部6509をデジタル的ドープ領域として使用して電界プロファイルを形成する、あるいは注入部を作製して実質的には連続する傾斜ドーププロファイルを形成することができる。熱アニールを用いてドープ領域6509を横方向に融合および/または拡散させる。次のステップ6504では、電界の極値まで電気接触子6511および6512を実行し、太陽生成光電流および増幅電流を抽出するのに使用する領域を作成する。図65Bに示されるとおり、本発明で開示されるプロセスを用いて薄膜単結晶Siから構成される最終傾斜電界活性領域を移動させ、代替または交換用基板6517上に、集積電気相互接続を有する薄膜傾斜電界太陽電池6518を形成する。反射防止膜6515を用いて、入射する日射6514を、ウエハスケールモジュールを形成する太陽光変換電池へ効率的に結合する。AMプロセスに使用される電界を生成するのに使用される電圧バイアスは、ウエハスケールモジュールにおいて隣接部に配置される、同一の入射太陽束6514からの電圧生成用に最適化された専用の太陽電池を用いて生成される。
図66Aは、図65で開示された装置として作製された同一の傾斜電界構造を示すが、注入領域6606に対し勾配が反対である高濃度および低濃度領域6610を有する。選択的区域注入部6606および6609は、それぞれマスク6605および6608により規定される。図66Bのとおり、代替基板6617上に薄膜Si傾斜電界を持つAMを示す太陽電池6618が作製される。反射防止膜6615を用いて、太陽光6614を活性領域へ結合する。
図67は、波長選択性空間領域が優先的に吸収され、光生成電荷キャリアが初期に生成される、図66に記載した傾斜電界を有する太陽電池装置6706を示す。吸光係数が小さい長波長太陽光子6702は、薄膜Siと代替基板の界面に近い領域6705で、e−h対を生成する。短波長光子6701は、実質的にはzの方向6708に、反射防止カプラー6703に向かって配置される領域6701で、e−h対を生成する。光生成キャリア6704および6705は、AMプロセスが生じる方向6707に、横方向電界に沿って有利にドリフトおよび加速される。
図68は、図66および67の装置6706における不純物のタイプおよび濃度の一つの例を示す。注入部6606により、傾斜電界はp+領域を用いて生成される。隣接するスパイクn+領域6809および6707の方向に沿って指数関数的段階的に低下するn型濃度を6810として示す。開示された横方向の電気構造は、p+6801/n+6802/n6803/n‐6804/i6805のアバランシェ増倍効果を示す太陽電池の基礎をなす。
図69は、本発明の代替注入不純物ドーププロファイルを用いて、アバランシェ増倍効果を示す太陽電池の一例を示す。D型の基板を使用する。Nの濃度6909のキャリアがバックグラウンドを形成する。高濃度でドープしたp+6903およびn+6905領域にまで及ぶ領域として、ドリフトおよびアバランシェ増倍領域6902および6904を示す。そのため、形成されるデバイスは、p+6901/D6902/D+6903/D6904/n+6905のAM効果を示す太陽電池である。
図70は、図69のAM効果を示す太陽電池の内部電界プロファイル7005をさらに開示する。ドリフト領域7001およびアバランシェ増倍領域7002を示す。光生成キャリアが生成され、表面近くの濃度が高く、装置の下方に向かって指数関数的に低下する。Siでは、長波長(低エネルギー)光子7003は、短波長(高エネルギー)光子7004より深いドリフト領域に到達する。
図71は、バイアスがかかっているn−i−p接合太陽電池における波長依存性吸収およびアバランシェプロセスを図示する。電子注入7101および正孔注入7102に対し、Siのバンド構造が重ねて示される。短波長光子は、実質的には注入正孔7107を生成するn型領域7104内に吸収され、長波長光子7103は、注入電子7106を生成するp型領域まで吸収される。注入正孔は正孔カスケード7102を開始し、注入電子は電子カスケード7101を開始する。
図72Aは、本発明で開示された方法を用いて、薄膜Si横方向バイポーラフォトトランジスタを用いた太陽電池を作製する一般的なプロセスを示す。マスク7205を介してコレクター領域7206が、任意選択的にはSi基板7207にまず注入される。同様に、ステップ7202の選択的区域注入7209が実質的にはコレクター領域に対し反対の導電型を有する基部を規定する。エミッターE領域7211はマスク7210により規定され、実質的にはコレクターCと同一の導電型を有する。最後に、ステップ7204でC7212、B7213、およびE7214領域と電気接触させると、パッシベーション層7215が作製される。図72Bのとおり、本明細書で開示された方法を用いて、代替基板7219上に薄膜Si装置も作製される。結合層7217を通って光線が活性領域7202および/または7206および/または7211および/または7209に結合される。ユニット電池7218の電気相互接続を用いて電気光電流が抽出され、ウエハスケール太陽モジュール内部で有利に蓄積される。
図73Aは本発明の代替実装例を作製する一般的なステップを示す。金属酸化物半導体薄膜Si太陽電池は、実質的には基板7307とは異なる導電型の選択的区域注入7306を用いて作製される。ステップ7301で使用されるマスク7305は任意選択的に除去され、別の層7308が被着および/または育成される。注入7306のために活性化アニールを実行してから、選択的区域の誘導性領域7309に被着させる。ステップ7304は、薄膜Siの電界作用を有する太陽電池に被着させた電気接触子7309、7310、および7311を示す。薄膜Si太陽電池は、代替基板7314(図73B)上に作製し、相互接続7315を用いてそのような太陽電池のアレイと相互接続することができる。光線7312は、低反射および/または低吸収ロスの結合層7313を介してSi薄膜へ結合される。
図74Aは、薄膜Si層7407と電気接触層7410とを分離する誘導体層7408を用いて単純な薄膜Si装置を作製する手順を図示する。パッシベーション層7412を被着させ、任意選択的にはCMP方を用いて表面7412を平坦化する。薄膜Si装置は、代替基板7416(図74B)上に作製され、電池は相互接続7417を用いて同一の多くの電池と相互接続される。光線7414は、低反射および/または低吸収ロスの結合層7415を介してSi薄膜へ結合される。
図75は、代替基板7504上に作製される平面および非平面電界を使用する、任意選択的にはシリコンのハイブリッド薄膜単結晶シリコン装置を示す。薄膜Si層7503に、p型7507およびn型7508領域を一定の距離7511をあけて注入および/または拡散する。注入領域は、本明細書で開示された方法を用いて、代替基板回路と相互接続する金属接触子(図なし)と電気的に接続される。誘導体層7506を用いて、Si領域7503と結合領域7505を空間的に分離する。電極7505は、Si7503と誘導体7506との間に形成される界面における電荷の蓄積または空乏を制御する。入射光線は、低ロス結合層7502を介して7503へ結合される。内部の光反射7509および7510を用いて、薄膜Si太陽電池内に吸収されない光子を再利用できる。
図76は、代替基板7612上に作製される平面および非平面電界を使用する、任意選択的にはシリコンのハイブリッド薄膜単結晶装置についてより詳細に示す。薄膜Si層7603に、p型7607およびn型7608領域を一定の距離7611をあけて注入および/または拡散する。注入領域は、本明細書で開示された方法を用いて、7615により形成される電気回路を使用する代替基板回路と相互接続する金属接触子7605と電気的に接続される。誘導体層7606を用いて、Si領域7603と結合領域7620を空間的に分離する。電極7620は、Si7603と誘導体7606との間に形成される界面における電荷の蓄積または空乏を制御する。入射光線は、低ロス結合層7502を介して7503へ結合される。内部の光反射7609および7610を用いて、薄膜Si太陽電池内に吸収されない光子を再利用できる。
図77AおよびBは、図75および76に記載されているハイブリッド横方向p−i−n MOSアバランシェ増倍太陽電池装置の平面図および断面図を示す。p型7704およびn型7706注入領域は、交差指型のフィンガー構成を用いて形成する。導電性のゲート電極7705を図77Aに重ねて示す。p−n接合(ゲート電極下)に光電流のアバランシェ増倍が生じ、注入追加により破壊ポテンシャルが減少する。AM−MOSにかけた電流が、半導体の空乏層と酸化物層との間に拡散する。p−n接合の規定のマイクロ領域におけるアバランシェプロセスにより生成される正孔キャリアは、Si‐SiO界面の小領域に集まる。アバランシェ領域からドレイン接触部までの正孔電荷キャリアのドリフトは、高抵抗層により提供される。
(MOS APD:金属酸化物半導体ヘテロ接合における衝撃イオン化)
周知の金属酸化物半導体構造は、電流高性能ULSI CMOSの基礎である。太陽エネルギー変換への適合は、代替基板上に配置される薄膜短結晶Siを基盤とする、適切なデザインのMOS装置により実現する。図78AおよびBと図79AおよびBは、SiOおよび/または希土類酸化物、窒化物、またはリン化物誘導体層を用いる薄膜Si MOS型太陽電池装置のエネルギーバンド構造を示す。図78AおよびBは、図73ないし77で開示される装置を示す。金属電極は、誘導体層と密接に接触している。誘導体層は、単結晶の、任意選択的にはSiの薄膜に被着される。厚い誘導層の場合、挙動は絶縁性である。<10nmの誘導性層の場合、量子力学的トンネル効果により漏れやすい。MOS構造における高誘導率材料の使用により、酸化物‐シリコン界面に光生成電荷キャリアが効率的に閉じ込められる。
図79AおよびBは、誘導体層にドープされたシリコン電極層が被着されるMOS構造の変形タイプを示す。一つの実装例では、n型Si接触層、酸化エルビウム誘導体性およびおn型基板を使用する。伝導型のその他の組み合わせも可能である。
例えば、図77Bの層7703では、高誘導率RE[Ox]材料を横方向p−i−n MOS AM電池に適する層として使用してもよい。さらに、図78AおよびBと図79AおよびBの構造は、本明細書で開示される種々の装置で説明されるAM太陽電池の実装にも使用できる。例えば、図73は、層7309について、単純なRE[O、N、P]組成物を用いて実装される。代替方法として、既出のより複雑な膜の組成物[Z][RE1][RE2][RE3][J1][J2]を使用できる実施形態もある。
(別のアバランシェ増倍型装置)
幸運なことに、Siは電子(D)と正孔(D)のイオン化係数の差が大きいという固有の特性を有するため、優れたアバランシェ増倍特性を呈する。本発明は、シリコン二酸化物(SiO)および/または希土類酸化物(RE−O)構造から構成される酸化物層を有するMOS装置をさらに開示する。p−i−nヘテロ構造内の酸化物層間に適切に配置されるi:Si層を用いた別のキャリア増倍領域が使用できる。例えば、金属‐SiO/Si(AMR)/ErOx/Si積層は、エピタキシャル育成を用いて形成できる。
nMOS太陽電池装置の変形形態を変更し、別のアバランシェ増倍領域(AMR)を含めてもよい。AMRで生成されるキャリアは、衝撃イオン化後にSiOおよび/またはC‐ErOx層へ到達することにより、平均相互作用長Lを超えて蓄積する。電子がAMRに注入された場合、Lπ〜1/D の距離後の衝撃イオン化により、e−h対が生成される。アバランシェプロセスは、本質的には統計的であるため個々のキャリアのアバランシェゲインは異なっており、分布に平均的な増幅ゲインのノイズを有することでノイズの変動が増幅することを特徴とする。キャリアの一つのタイプが優先して衝撃イオン化した場合、このようなフィードバックはなくなる。Siでは、Q>1000であることが実証されている。薄い内部領域の階段接合を有するSi p−i−nアバランシェフォトダイオードは、増倍係数M〜10が可能である。本発明では、わずか30ないし100nmのデッドスペースを使用する。したがって、わずか300A未満の厚さのAMRは、5V未満の逆バイアスによりM〜1ないし10をもたらす。
(シリコンにおけるアバランシェ増倍効果の波長依存性)
吸収深度およびアバランシェプロセスに対する入射光子エネルギーの作用は、高効率薄膜単結晶太陽エネルギー変換装置のデザインにおいて有利に利用できる。具体的には、実質的には太陽スペクトルの紫外線部分に入射する高エネルギー光子は、Siの極めて浅い深度で完全に吸収される。吸収されたUV光子は、低位の導電性バンドおよび価電子バンドに対し過剰に大きなエネルギーでほぼ瞬時にe−h対へ変換される。これらのUV光生成e−h対は熱くなるとされている。先行技術の太陽電池装置では、これらの熱いe−h対は、効率よくフォノン場と結合することで、Si結晶格子内で熱的に平衡化する。先行技術の装置は、典型的には、外部接触部で光電流を抽出するためのバルクSi装置内の電荷キャリアの拡散に依存している。概して、先行技術の装置は、使用される装置の長さスケールにより、すなわちこれらの装置が大型であるため、キャリアが接触部まで長距離(>1cm)にわたって拡散しなければならないため、これらのUV光子を利用して有用な光電流を生成することができない。
本発明は、約200ないし500nmの範囲の波長の光子を吸収するために最適化される薄膜単結晶Siの使用を教示する。さらに、前述の装置は、アバランシェプロセスに必要な強い電界強度をもたらし、そのため光吸収プロセスで初期に生成される電荷キャリアの数を増倍するために使用される領域に有利に与えられる高電圧の外部バイアスを有する。本発明は、AMプロセスに限定されない。電界強度がわずかであっても、光生成キャリアを効率的に抽出するのに適する有利なドリフト場を使用できる。したがって、本発明は、外部電圧バイアスを用いるすべての装置の使用を主張する。外部電圧バイアスはウエハスケール集積太陽モジュール内に集積されるため、自己供給式である。
本発明は、薄膜単結晶Siの有利な使用により、高エネルギー光子吸収の使用を教示する。さらに、Siの基礎バンドギャップEg(Si)=1.12eVに対し過剰に大きなエネルギーを用いて、高エネルギー光子は熱いe−h対を生成する。Egまたはこれよりやや上で生成される光キャリアは、過剰エネルギーが極めて小さく、冷たいとされている。例えば、500nm(2.48eV)の光子は、総過剰エネルギー1.36eVでe−h対を生成する。このエネルギーは、電界が高加速されないため、アバランシェ増倍を開始するには不十分であるが、初期に生成される電子および正孔には、電界によりさらに加熱され得る初期の大きな過剰エネルギーを与えている。つまり、AMを開始するのに必要な電界強度は、基礎バンドエッジ近傍のエネルギーを有する光子より高エネルギーの光子のほうが低い。
さらに、400nm(3.1eV)の光子の選択的吸収は、初期に総過剰エネルギーが2.9eVの熱いe−h光キャリアを生成する。前述の電子および正孔へのエネルギーおよび運動量の拡散に基づけば、過剰エネルギーはSiのバンドギャップ以上であれば十分である。前に説明したとおり、これは高効率AMプロセスにとって有利である。したがって、熱い電荷キャリアを加速するのに必要な所要電界強度は、冷たい光キャリアの場合より低くなる。
本発明は、Siにおける波長依存性アバランシェ増倍効果の利用をさらに開示する。(希土類イオンを含む薄膜太陽電池)
太陽電池活性領域を単結晶、多結晶、ガラス等のアモルファス、または有機あるいは金属基板上に直接被着してもよい。一つの実施形態では、多層希土類酸化金属およびゲルマニウム(RE‐Ox/Ge)膜を従来の窓ガラスに被着させる。代替方法として、ポリイミド、カプトン、またはその他のポリマーを用いた基板が適切な基板である。多結晶RE‐Ox層は、多結晶ゲルマニウム(Ge)を被着させるのに有効なテクスチャー加工構造を呈するという条件下で被着してもよい。多結晶RE‐Ox/Ge構造により、高効率の太陽電池装置を生産できる。代替方法として、多層RE‐Ox/Ge薄膜構造を超格子およびMQWに適する平面トポロジーに被着させ、太陽電池用途に組成物およびデジタル合金構造を持続的に傾斜させる。
Figure 2011520257
Figure 2011520257
成分の個々の基本起源を用いる費用対効果の高い被着法が好適である。代替方法として、原子層被着(ALD)、化学蒸着法(CVD)、物理蒸着法(PVD)、金属有機化学蒸着法(MOCVD)、および分子線エピタクシー(MBE)等の被着法も可能である。真空チャンバーおよび加熱基板を用いて被着条件を調節することができる。好ましくは、基本起源を加熱または調節し、基板上に被着させる材料を形成する育成表面に衝突する必要数の核種を形成する。チャンバーの真空度および基本成分または多成分起源由来の衝突核種の絶対数および基板温度などの被着パラメータを制御し、被着させる材料の当量または組成を最適化する。10‐10トールないし10‐3トールの被着チャンバー圧により実現が促進される実施形態もある。基板温度は、25°Cないし700°C以上が使用されると考えられる。多層構造の育成後アニールも有利であり、本発明の実施形態として含まれる。個々の層の厚さは、望ましい装置構造のタイプに応じて、1ナノメートル(nm)ないし10ミクロンと様々である。希土類金属基本起源の純度は、典型的には純度3N(99.9%)または4Nの市販起源に限定される。典型的には、被着法ではこれらの純粋な希土類金属起源が使用される。ランタノイド系以外の元素の場合、純度は典型的には引用した値以上になる。したがって、希土類酸化物半導体の装置の性能は、複数の希土類金属核種の存在により悪影響を受けるか、強化されるか、あるいは影響を受けないと考えられる。
図80A、B、C、およびDは、GeおよびSi太陽光吸収体比較図である。吸光係数は、半導体のバルクに移動して係数1/eで吸収される光子の長さに比例する。ゲルマニウムの吸光係数は、シリコンと比べて相当高い。
図81は、従来の太陽電池技術と本発明の一部の実施形態とを比較している。従来の太陽電池のデザインでは、活性領域または吸収体媒体を利用して、光子を電荷キャリアに変換する。典型的には、p−nホモ接合ダイオードを用いて、電荷キャリアを一掃するビルトイン電界を提供する。太陽電池材料との金属接触を利用して、電荷キャリアを抽出する。物理長の電荷キャリアは、典型的には太陽電池の光学窓の寸法より小さい半導体材料に移動することができる。表面との複数回の金属接触を用いてこの欠点を解決することで、吸収体への光結合を低減する。一つの実施形態では、本発明は透明導電性希土類酸化物を2つの機能を持つ表面接触体および電気的接合部として使用する。広バンドギャップ酸化物および狭バンドギャップ半導体(ゲルマニウム等)の層ペアは、光生成電荷キャリアを効率的に抽出するのに適する電気的接合を含む活性領域を形成する。
図82は、光学的に吸収される高エネルギー放射線の電子的プロセスへの作用の概略図である。実質的には半導体の基礎エネルギーバンドギャップ以上のエネルギーを有する高エネルギー光子は、材料の表面近くに吸収される(つまり、吸光係数が高い)。続いて、典型的には量子化された熱的格子励起またはフォノンの放出により、光生成電子および正孔のエネルギーが低下する。フォノンエネルギーは半導体の特徴を有し、複数の放射線が可能である。このような緩和パスにより、エネルギーが半導体の格子へ結合し、結果的に加熱される。このような電荷キャリアロス機構は、太陽電池に必要とされるような外部回路へ電荷キャリアを抽出するに場合には不利である。高エネルギーキャリアの緩和により低エネルギー状態がさらに実装され、それによって低エネルギー吸収の位相空間が充填される。概して、上のプロセスは、単色操作に対し多色(全太陽スペクトル)吸収を用いる太陽電池の低エネルギー交換を示している。
図83は、全太陽スペクトルを用いた太陽電池操作の要件の解決策を図示している。太陽電池を、異なるエネルギー光子が吸収される領域に別々に分かれる。好ましくは、高エネルギー光子は、入ってくる光により衝突される表面の最も近くに、次に波長がより長い(エネルギーがより低い)特徴を有する吸収体/変換区域に吸収される。独立した吸収変換電池は、それぞれ電気的に直列または並列に接続され、光発電または電流源の操作を最適化する。
図84は、ゲルマニウム、希土類金属酸化物、およびその種々の組み合わせを用いた本発明の実施形態の説明図である。混晶半導体であるゲルマニウム‐希土類金属酸化物半導体を改良し、特定のバンドギャップエネルギーを呈し、そのため光学的および電気的特性を呈してもよい。例えば、ゲルマニウムの種々のモル比率xとして、ゲルマニウム‐希土類酸化物半導体Ge(ErOx)1‐zは、任意選択的にはエルビウム金属を用いて示される。希土類金属に対する酸素比率は公式中で「x」として示され、当量未満かつ導電性が高いことを意味する酸素欠乏および当量を上回り、絶縁性が高いことを意味する酸素過剰として製造される。したがって、エネルギーギャップは、約0.66電子ボルト(eV)ないし約6eVのエネルギー範囲を超え得る。このような範囲の光学的および電子的エネルギーギャップは、太陽スペクトルの大部分に及ぶ。
図85は、ゲルマニウムの吸光係数がシリコンで使用される光学的範囲と比べて少なくとも100倍高いことを示す。
図86AおよびBは、全太陽スペクトルに及ぶようにデザインされた太陽電池装置図である。エネルギーバンドギャップは、層の被着部の厚さの関数として、約100%エルビウム酸化物(ErOx)から約100%ゲルマニウム(Ge)まで、直線的に連続的に変化する。全太陽スペクトルで表面を照射すると、光線として表面の最も近くにUV光子が吸収され、次に低エネルギー光子が吸収され、傾斜バンドギャップの「じょうご」である吸収体に浸透する。そのような傾斜バンドギャップ構造のさらなる利点は、光生成電荷キャリアが再結合し、外部金属伝導体となる前にこれらを一掃するのに有利に使用されるビルトイン電界を形成することである。
図87AおよびBは、傾斜バンドギャップ構造を生成する代替方法を図示する。育成方向の関数として材料中のゲルマニウムの割合を連続的に変える代わりに、バイナリ層を使用してもよい。層が十分薄い場合、狭バンドギャップ層と広バンドギャップ層の厚さは異なるため、人為的に傾斜バンドギャップ構造を生成できる。そのような構造は、超格子(SL)と呼ばれる。
図88AおよびBは、希土類酸化物ポテンシャルエネルギーバリア層およびゲルマニウム量子ウェル層の説明図である。3つのポテンシャルエネルギーウェルが示される。量子レジームにおける層の厚さでは、量子ウェル内の許容エネルギーは持続しない。導電性バンドおよび価電子バンドのエネルギーがいずれも量子化され、種々の吸光プロセスが示される。
図89は、層の平面に対し垂直にミニバンド導電性を呈する超格子である。量子ウェルは、薄いトンネル障壁により結合される。許容エネルギーバンドは、ミニバンドと呼ばれる。図89は、広バンドギャップ(WBG)および狭バンドギャップ(NBG)薄膜層を含む一つの実施形態を示し、WBG層はトンネルレジームに入っており、各NBGポテンシャルウェル内の量子化されたエネルギー量は非局在化エネルギーバンド(「ミニバンド」等)を結合・形成する。ミニバンド内に閉じ込められたキャリアは、移動度の高い構造を通って広がる。粒界(LGB)間に一定の距離がある多結晶NBG層を改良し、キャリアの移動度を高め、粒界トラッピングの確率を低くすることができる。寸法がLw<LGBの場合、光生成キャリア、導電性ミニバンドの電子および価電子ミニバンドの正孔は、吸収体層から出て金属接触子へと自由に広がるが、結晶欠陥および粒界にトラッピングされない。
図90は、多結晶半導体太陽電池と電気接触子である。多結晶粒界を示す。
図91は、粒界における光生成電子および正孔の再結合を示す。
図92AおよびBは、多結晶ゲルマニウムおよび希土類酸化物の多層積層図。薄膜ミニバンド導電性により有害な粒界再結合が克服され、それにより電気変換効率が高くなる。
図93は、一つの実施形態の超格子の層厚の範囲である。
図94は、一般的な不均一層の構造である。
図95Aは、シリコン酸化物およびシリコン窒化物の周期層からなるアモルファス基板上に実施化された希土類酸化物を示すTEM像である。
図95Bは、ガラス層上に被着させた多結晶エルビウム酸化物と、続く前述の希土類酸化物上に被着させた多層を示す実際のTEM像である。
図96Aは、ガラス層上の多結晶エルビウム酸化物のTEM像である。
図96Bは、太陽電池装置内の光吸収を増加させるために有利に使用されるテクスチャー加工した表面の断面図である。
図97Aは、選択的波長型高反射器を作製するのに使用される代替屈折率材料の4分の1波長対を示す分布ブラッグ反射器(DBR)である。
図97Bは、ガラス上で多結晶のサインを呈するエルビウム酸化物のx線回析スキャンである。構造は、シリコン上に被着された実際の多層エルビウム酸化物およびシリコン酸化物/シリコン窒化物DBRガラスの偽基板からなる。太陽電池では、この反射器を光フィルターとして使用し、特定の波長領域を強化することができる。これにより、特定領域で太陽スペクトルに入る光子の数が増倍できる。
図98は、厚膜太陽電池とテクスチャー加工した反射器。本装置は、2層の希土類酸化物層に挟まれるゲルマニウム膜およびアモルファス基板上に被着される多層積層を示す。
図99Aは、理論的シリコン酸化物/シリコン窒化物の光分布ブラッグ反射器(DBR)である。太陽電池では、この反射器を光フィルターとして使用し、活性層が経験する太陽スペクトルを変えることができる。図の例では、DBRの中央の波長Dcとして1535nmを選択し、キャビティ長は中央の波長の半分の倍数である。
図99Bは、太陽電池として機能する活性領域の上および下に位置するシリコン酸化物/シリコン窒化物分布ブラッグ反射器について計算した低屈折率および高屈折率の二層対の関数である理論的反射率曲線である。
図100は、シリコン酸化物/シリコン窒化物DBR(図100A)の実際の反射率スペクトルと理論値の比較である。太陽電池では、この反射器を光フィルターとして使用し、特定の波長領域で光子数を増やすことができる。
図101Aは、キャビティ領域により分離される受動DBR対(図101B)の透過スペクトルである。
図102Bは、前述の活性領域の上および下にあり、シリコン基板(図102A)に取り付けたDBRから構成される太陽電池のマイクロキャビティのキャビティ領域に関する多層ErOx/Ge活性領域のスペクトルである。
図103は、希土類‐酸化物‐リン化物(または言い換えると希土類リン酸塩または希土類オキシリン化物)半導体化合物のエネルギーバンドギャップチューニング(いわゆるバンドギャップ改良)の概略図である。
図104は、岩塩型結晶を有するリン酸エルビウム(Er‐P(ErP))および六角晶構造を有する酸化エルビウム(ErO)から構成される混合合金に関する、希土類‐酸化物‐リン化物(希土類リン化物および希土類酸化物から構成される希土類リン酸塩)半導体化合物のエネルギーバンドギャップチューニング図である。化合物(ErP)(ErO1‐xのErPおよびErO部分は、化学的変数「x」により説明される。一つの実施形態では、希土類金属は、具体的にはエルビウムから選択される。本発明は、1種類以上の希土類元素を用いて実施されるとも考えられる。バンドギャップは、本発明および以前、[Z][RE1][RE2][RE3][J1][J2]等として記載した組成物を教示することにより、太陽スペクトルにおいて連続的に調整されると考えられる。
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本発明の別の実施形態は、ゲルマニウム、希土類金属、および酸素の原子核種からなる合金化合物である。同様の方法で、ゲルマニウムを添加し、酸化物、窒化物、リン化物、およびこれらの混合物を使用する方法も、本発明で開示される。ゲルマニウムを希土類酸化物半導体に添加することで、本発明において説明した前述の材料の電子バンドギャップエネルギーおよび光吸収特性を有利に変えることができる。
しかし、本発明の別の実施形態は、シリコン、希土類金属、および酸素の原子核種からなる合金化合物である。同様の方法で、シリコンを添加し、酸化物、窒化物、リン化物、およびこれらの混合物を使用する方法も、本発明において開示される。シリコンを希土類酸化物半導体に添加することで、本発明において説明したが、これに限定されない前述の材料の電子バンドギャップエネルギーおよび光吸収特性を有利に変えることができる。
希土類金属酸化物、窒化物、リン化物、およびこれらの混合物(REO)は、希土類金属が元素周期表上の少なくとも1つのランタノイド系(La、Ce、……Gd、Er、Tm、Ym、Lu)から選択される。好適はエルビウムであり、より重い希土類金属を選択するのも好適である。
第IV族、第III‐V族、第II‐IV族半導体および希土類酸化物、窒化物、およびリン化物(REO)化合物を含む広バンドギャップ材料は、単結晶(c)および/または多結晶(pc)およびアモルファス(a)状態として、その他のセラミック材料と組み合わせて使用することができる。以前記載したとおり、種々を組み合わせた合金も可能である([Z][RE1][RE2][RE3][J1][J2])。
Figure 2011520257
全太陽スペクトルにおける光学的および電気的特性を調整するのに適するゲルマニウム‐希土類‐酸化物(Ge(REO1ーx)の三元合金を開示する。全太陽スペクトルにおける光学的および電気的特性を調整するのに適する第IV族、第III‐V族、第II‐IV族半導体および希土類酸化物、窒化物、およびリン化物(REO)化合物の多成分合金および層構造を開示する。太陽電池装置の活性領域のバンドギャップが大きいものから小さいものまで様々である異なる組成物を有する構造は、前述の技術により実現される。
第IV族、第III−V族、または第II−VI族半導体(元素状態または組み合わせて)からなる狭バンドギャップエネルギー半導体層を挟んだ広バンドギャップエネルギー絶縁体および/または伝導体層を用いて太陽スペクトラムを効率よく電気エネルギーへ変換するための多層薄膜構造を開示する。
Figure 2011520257
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多層構造は、単結晶半導体、アモルファスガラス、金属、セラミックおよび/またはプラスチックおよび/またはフレキシブルな基板上に配置されると考えられる。
一部の実施形態では、希土類金属、酸素、窒素、リン、および半導体など個々の基本起源を用いる費用対効果の高い被着法が好適である。一部の実施形態では、圧制御チャンバーおよび温度制御基板を用いて、層構造の被着条件を調節する。本明細書で使用されているとおり、小さなまたは狭いバンドギャップの材料では、バンドギャップEgは約1.2eV未満である。大きなまたは広いバンドギャップの材料では、バンドギャップは約1.2eVを超える。
一つの実施形態では、太陽電池装置は1つの基板と、バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層と、バンドギャップが小さな材料の層とを含み、バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層は、あらかじめ厚さが決められた小さなバンドギャップの材料の各層により分離される。代替方法として、太陽電池装置は、2つ以上の電気接触子も含む。
一つの実施形態では、太陽電池装置は1つの基板と、下面が基板と接触し、上面がバンドギャップの大きな材料およびバンドギャップが小さな材料とを含んでいて、バンドギャップの大きな材料の割合が多い上面からバンドギャップの大きな材料の割合が少ない下面まで、層の組成は様々である。代替方法として、前述のバンドギャップの大きな材料はバンドギャップの大きな1つまたは複数の材料を含み、バンドギャップの小さな材料はバンドギャップの小さな1つまたは複数の材料を含んでいる。
一つの実施形態では、放射線を電気エネルギーへ変換するための太陽電池装置は、バンドギャップの大きな少なくとも1つの材料およびバンドギャップの小さな1つの材料を含む変換用活性層と少なくとも1つのフィルタリング層とを含み、そのフィルタリング層が、組成が異なる少なくとも2つの層を含む分布ブラッグ反射器を含み、放射線は実質的には活性層へ反射してから基板に到達する。代替方法として、太陽電池装置は基板も含む。
一つの実施形態では、放射線を電気エネルギーへ変換するための太陽電池装置は、バンドギャップの大きな少なくとも1つの材料およびバンドギャップの小さな1つの材料を含む変換用活性層と、最初に放射線を受ける活性層表面の少なくとも一部に光学的に透明な誘導性酸化物とを含む。一部の実施形態では、太陽電池装置は、太陽に代わって放射線供給源を変換している。一部の実施形態では、放射線を電気エネルギーへ変換するための装置は、地上に設置されない。
一つの実施形態では、放射線を電気エネルギーへ変換するための太陽電池装置は、少なくとも1つの希土類金属、少なくとも1つの半導体、酸素、窒素、およびリンを含む群から選択される少なくとも1つの元素変換用活性領域を含む。代替方法として、活性領域は、広バンドギャップ酸化金属および狭バンドギャップ半導体を含む。
本発明の前述の実施形態は、図および説明として提供される。これらは、正確に説明された形式に発明を限定するものではない。具体的には、本明細書に記載された発明の機能的実装は、同程度実装されると考えられる。集積回路およびMEMS技術に関する代替の構造技術およびプロセスは、当業者には明白である。上の教示に関しては、その他の変形形態および実施形態は可能であるため、本発明の範囲は、この「発明を実施するための形態」により制限されるものではなく、むしろ後述の請求項により制限される。
301太陽スペクトル
302Ge
303Si
306希土類酸化物
307単結晶シリコン
308単結晶ゲルマニウム
402欠陥エネルギー状態
405禁制エネルギーギャップ
406バンドギャップ
409導電性バンド
410価電子バンド
414導電性バンド
415正孔
430紫外線
431遠赤外線
501外来核種
502分布容積
503欠陥面
506保護酸化物層
508CZ Si基板
601Hイオン
701Hイオン
801単結晶CZ Si基板
802SiO保護層
804欠陥層
806CZ Si基板
807代替基板
808導電層
809導電層
810結合
811化合物多層製品
813熱アニールシーケンス
814欠陥破壊
815機械的刺激
816バルクCZ Si基板
817代替基板
818粗面
819金属接触子
820太陽電池装置
821化学的機械加工
822日射
823平面
850対向面
860対向面
1301単結晶CZ Si基板
1302金属保護層
1303注入
1304埋込み欠陥層
1306代替基板
1307導電層
1308導電層
1309絶縁層
1310平面
1311CZ Si基板
1312導電層
1313結合
1314化合物多層製品
1315熱アニールシーケンス
1316欠損破壊
1318機械的刺激
1319代替基板
1320薄膜CZ Si
1321バルクCZ Si基板
1323化学的機械加工
1324平面
1325日射
1806代替基板
1807導電層(接触子/電極)
1808導電層
1809絶縁層
1810平面
1811代替基板
1901分離層
1902バルクCZ Si基板
1903保護マスク層
1905薄膜CZ Si層
1906マスク層
1907不純物原子の注入
1908薄膜CZ Si層
1909製品
1910表面
2001ステップ
2002製品
2101熱アニールステップ
2102埋込み欠陥層
2103多層構造
2201高圧ガス
2202バルクCZ Si基板
2203注入電子装置
2204表面
2301光線
2302化学的機械加工(CMP)
2303基板
2401太陽電池装置
2402p型
2403n型
2405代替基板
2406パターン化電極
2407電気接触子
2501アセンブリ
2502電気等価回路
2503電気等価回路
2600ウエハ
2601
2602光誘起電圧源
2603電流源
2700薄膜装置
2701電極
2702電極
2703電界線
2704基板
2705代替基板
2706光線
2707薄膜CZ Si
2708光線
2709光線
2710反射ロス
2711間隔
2712注入領域
2713注入領域
2714電子および/または正孔対
2800複数の部分
2900光線
2901回析オーダー
2902回析オーダー
2904反射
2905透過
3001誘導体層
3002代替基板
3003代替基板
3004誘導体層
3201光結合
3202代替基板
3203誘導体層
3204活性層
3305光子
3306光子
3307高屈折率層
3401短波長
3402長波長
3403層厚
3404活性領域
3405層厚
3701エネルギー吸収スペクトル
3801太陽スペクトル
3802近似値
3901CZ Si
3902CZ Si
4010膜CZ‐Si活性層
4011代替基板
4012くさび
4020紫外線
4050遠赤外線
4301SJ電池

4401電極
4402電極面
4403代替基板
4404注入領域
4405空乏層
4407注入領域
4409e−h対
4410正孔
4411電子
4412電極
4501接触子
4508絶縁体
4601電極
4602表面および/または裏面
4603表面および/または裏面
4604n+領域
4605空乏層
4608結合層
4612電極
4615空乏層
4616n−n+基板
4618結合層
4621電極
4701薄膜Si層
4702注入領域
4703結合層
4705注入領域
4706注入領域
4707接地
4710注入領域
4801p‐n接合ダイオード
4802p−i−n接合ダイオード
4803空乏領域
4804内部領域
4900装置
4901光線
4904n+領域
4905p+領域
4906p+領域
4907導電領域
4908e−h対
4909光線
5000横方向p−i−n接合型装置
5001光線
5002電極
5003電極
5004注入領域
5005注入領域
5006真性領域
5008薄膜Si活性層
5010光線
5301フェルミレベル
5302エネルギー
5303充填された導電性バンド
5401フェルミレベル
5402充填された価電子バンド
5403エネルギー
5404エネルギー
5405エネルギー
5501スペクトル
5502スペクトル
5503吸収エッジ
5701バンドギャップ
5702バンドギャップ
5900構造
5901基板
5905犠牲層
5910半導体材料
5915結合層
5920結合層
5925交換用基板
6000太陽光モジュール
6001電圧源
6002電流源
6004注入領域
6005薄膜層
6006薄膜層
6007注入領域
6008注入領域
6010スマートスイッチ
6011代替基板
6020スマートスイッチ
6030スマートスイッチ
6040スマートスイッチ
6100スマートリンク
6101太陽エネルギー
6102外部制御入力
6103スマートリンク
6104スマートリンク
6105電圧源
6106スマートリンク
6107電力源
6108太陽光モジュール
6109モジュール電源
6200システム
6201相互接続
6202モジュール構成
6300太陽光モジュール
6302ユニット電池
6303電力調整ユニット
6304電気スイッチ
6305電気回路
6306出力
6307蓄積電荷
6401熱い電子
6402エネルギー
6403電子
6404正孔
6406価電子バンド
6407価電子バンド
6408価電子バンド
6409エネルギー
6504ステップ
6505マスク層
6506ドープ領域
6507Si基板
6508マスク層
6509選択的区域注入部
6511電気接触子
6512電気接触子
6514日射
6515反射防止膜
6516相互接続
6517交換用基板
6518傾斜電界太陽電池
6605マスク層
6606選択的区域注入部
6008マスク層
6609選択的区域注入部
6610注入領域
6614太陽光
6615反射防止膜
6617代替基板
6618傾斜電界太陽電池
6701短波長光子
6702長波長光子
6703反射防止カプラー
6704光生成キャリア
6705光生成キャリア
6706装置
6707傾斜電界太陽装置
6708zの方向
6801p+領域
6802n+領域
6803n領域
6804n−領域
6805i領域
6809n+領域
6810n型濃度
6901p+領域
6902D領域
6903p+領域
6904D領域
6905n+領域
7001ドリフト領域
7002アバランシェ増倍領域
7003長波長光子
7004短波長光子
7005内部電界プロファイル
7101電子注入
7102正孔注入
7103長波長光子
7104n型領域
7106電子
7107正孔
7202ステップ
7204ステップ
7205マスク層
7206活性領域
7207活性領域
7209活性領域
7210マスク層
7211活性領域
7212コレクター領域
7213結合領域
7214エミッター領域
7215パッシベーション層
7217結合層
7218ユニット電池
7219代替基板
7301ステップ
7304ステップ
7305マスク層
7306注入
7307基板
7308層
7309誘導性領域
7310電気接触子
7311電気接触子
7312光子
7313結合層
7314代替基板
7315相互接続
7407薄膜Si層
7408誘導体層
7410電気接触層
7412パッシベーション層
7414光線
7415結合層
7416代替基板
7417相互接続
7502結合層
7503薄膜Si層
7504代替基板
7505結合領域
7506誘導体層
7507p型領域
7508n型領域
7509光反射
7510光反射
7511間隔
7601光線
7602結合層
7603薄膜Si層
7605金属接続子
7606誘導体層
7607p型領域
7608n型領域
7609光反射
7610光反射
7611間隔
7612代替基板

Claims (59)

  1. 1つの基板と、
    バンドギャップが大きな材料の1つまたは複数の層と、バンドギャップが小さな材料の1つまたは複数の層とを含み、バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層がバンドギャップの小さな材料の層と接触している、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  2. 前記バンドギャップの大きな材料のバンドギャップが少なくとも1.2eVである、請求項1の装置。
  3. 前記バンドギャップの大きな材料が少なくとも1つの希土類イオンを含む、請求項1の装置。
  4. 前記バンドギャップの小さな材料が第IV族、第III‐V族、第II−VI族半導体、およびこれらの混合物を含む群の少なくとも1つを含む、請求項1の装置。
  5. 前記バンドギャップの大きな材料が単結晶である、請求項1の装置。
  6. 前記基板が、その上に衝突する前記放射線の大部分を、バンドギャップの大きな材料の前記1つまたは複数の層の少なくとも1つに透過する、請求項1の装置。
  7. 1つの基板と、
    前記基板および上面と接触する下面を含み、前記層の前記組成が前記上面から前記下面まで、バンドギャップが大きな組成から前記下面のバンドギャップが小さな組成まで様々であり、前記上面ではバンドギャップの大きな材料のバンドギャップが少なくとも1.2eVである前記変換用層とを含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換する、装置。
  8. 前記層の前記組成が、前記上面に最も近い前記層の前記組成が、少なくとも1つの希土類イオンを含む、請求項6の装置。
  9. 前記下面に最も近い前記層の前記組成が、第IV族、第III‐V族、第II‐VI族半導体、およびこれらの混合物を含む群から少なくとも1つを含む、請求項6の装置。
  10. バンドギャップの大きな材料の層およびバンドギャップの小さな材料の層を含む変換用活性層と、
    最初に前記放射線を受ける前記活性層表面の少なくとも一部に光学的に透明な誘導性酸化物とを含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  11. 前記光学的に透明な誘導性酸化物の前記組成が、少なくとも1つの希土類イオンを含む、放射線を電気エネルギーへ変換するための、請求項10に記載の装置。
  12. 少なくとも1つの希土類金属イオンと、少なくとも1つの元素または化合物半導体と、酸素、窒素、およびリンを含む群から選択される少なくとも1つの元素とを含む変換用活性層を含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  13. 前記希土類イオンが、+3イオン化状態である、請求項12の装置。
  14. 前記活性領域の一部がミニバンドを含む、請求項12の装置。
  15. 1つの基板と、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための活性層と
    交差指型の電極とを含み、
    前記交差指型の電極が約2ミクロン未満のスペースを有し、前記活性層が1つまたは複数の希土類イオンを含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  16. 放射線を電気エネルギーへ変換するための活性層と、
    前記活性層と接続する電極を有する交換用基板とを含み、
    前記活性層が1つまたは複数の希土類イオンを含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  17. 放射線を電気エネルギーへ変換するための活性層と、
    変換用の前記放射線の大部分にとって透明である交換用基板とを含み、
    前記活性層が1つまたは複数の希土類イオンを含む、放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  18. 交換用基板と、
    少なくとも1つの横方向p‐n接合を含む、放射線を電気へ変換するための活性層とを含み、前記活性層が1つまたは複数の希土類イオンを含む、放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  19. 前記活性層との電気接触を含む交換用基板と、少なくとも1つの横方向p‐n接合を含む、放射線を電気へ変換するための活性層とを含み、前記活性層が1つまたは複数の希土類イオンを含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  20. 前記活性層との電気接触を含む交換用基板と、少なくとも2つの横方向p‐n‐p接合を含む、放射線を電気へ変換するための活性層とを含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  21. 前記活性層が1つまたは複数の希土類イオンを含む、放射線を電気エネルギーへ変換するための請求項20の装置として、放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  22. 1つの基板と、
    少なくとも1つの横方向p‐n接合を含む、放射線を電気へ変換するための活性層と、
    前記活性層との複数のp+接触とを含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  23. 前記活性層が1つまたは複数の希土類イオンを含む、請求項22に記載の放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  24. 前記活性層との電気接触を含む1つの基板と、
    少なくとも1つの横方向p‐n接合を含む、
    放射線を電気へ変換するための活性層と、
    前記活性層との複数のp+接触とを含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  25. 前記活性層が1つまたは複数の希土類イオンを含む、請求項24に記載の放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  26. 1つの基板と、
    少なくとも1つの縦方向p−i−n接合構造を含む放射線を電気エネルギーへ前記変換するための活性層とを含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  27. 前記活性層が1つまたは複数の希土類イオンを含む、
    請求項26に記載の放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  28. 1つの基板と、
    少なくとも1つの横方向p‐i−n構造を含む放射線を電気エネルギーへ前記変換するための活性層とを含む、
    放射線を電気へ変換するための、装置。
  29. 前記活性層が1つまたは複数の希土類イオンを含む、請求項28に記載の放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  30. 1つの基板と、
    相互接続される複数の装置を含む放射線を電気エネルギーへ前記変換する1つまたは複数の活性層と、
    電圧を供給するための複数の装置と、
    電流を供給するための複数の装置とを含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、集積装置。
  31. 前記活性層が1つまたは複数の希土類イオンを含む、請求項30に記載の放射線を電気エネルギーへ変換するための、集積装置。
  32. 第1ドーピングレベルにおける第1導電型の第1部分と、
    第1ドリフト電圧がかけられ、前記第1ドーピングレベルより低い第2ドーピングレベルにおける第1導電型の第2部分と、
    およそ前記第1ドーピングレベルにおける第1導電型の第3部分と、
    第2ドリフト電圧がかけられ、およそ第2ドーピングレベルにおける第1導電型の第4部分と、
    前記第2部分がドリフト領域であり、前記第4部分がアバランシェ領域であり、前記第2部分にかけられる前記第1ドリフト電圧および前記第4部分にかけられる前記第2ドリフト電圧に基づいて電子がアバランシェ領域でアバランシェ増倍を受ける、第3ドーピングレベルにおける第2導電型の第5部分とを含む、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  33. 少なくとも1つの部分が、1つまたは複数の希土類イオンを含む、請求項32に記載の放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  34. 前記第1および第2ドリフト電圧が、変換される前記放射線の前記エネルギーの関数として設定される、請求項32に記載の放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  35. 少なくとも1つの前記第2および第4部分が、間接バンドギャップを含む半導体材料を含む、請求項32に記載の集積装置。
  36. 第1ドーピングレベルにおける第1導電型の第1部分と、
    ドリフト電圧がかけられ、前記第1ドーピングレベルより低い第2ドーピングレベルにおける第1導電型の第1部分と、
    前記第2部分第3ドーピングレベルにおける第2導電型の第2部分と
    前記第2部分がドリフトおよびアバランシェ領域であり、前記第2部分にかけられる前記ドリフト電圧に基づいて電子がアバランシェ領域でアバランシェ増倍を受け、第3ドーピングレベルにおける第2誘導型の第3部分とを含む放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  37. 少なくとも1つの前記第2部分が、間接バンドギャップを含む半導体材料を含む、請求項36の装置。
  38. 少なくとも1つの部分が、1つまたは複数の希土類イオンを含む、請求項36の装置。
  39. 前記ドリフト電圧が、変換される前記放射線の前記エネルギーの関数として設定される、請求項36に記載の放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  40. 前記電気エネルギーの少なくとも約50%が、波長400nm以下の放射線より変換される装置。
  41. 第1表面を有し、そこにあらかじめ決まったレベルの第1反応物を含む第1基板を備えることと、
    第2反応物のイオンを前記第1表面に導入し、イオンがおよそあらかじめ決まった破壊深度で分散することと、
    第2基板を前記第1基板の第1表面に結合させることと、
    前記第1および第2基板を、前記第1および第2反応物が結合するのに十分な温度まで加熱することとを含む、
    薄膜を製造する、方法。
  42. 機械的力をかけて、前記加熱後におよそ破壊深度で前記第1および第2基板を分離するステップをさらに含む、請求項40に記載の薄膜を製造する、方法。
  43. 前記第1および第2反応物が、水素、酸素、窒素、炭素、フッ素、ヘリウム、およびシリコンを含む群から選択される、請求項40に記載の薄膜を製造する、方法。
  44. 第1表面を有する第1基板を備えることと、
    第1および第2反応物のイオンを前記第1表面に導入し、前記イオンがおよそあらかじめ決まった破壊深度で分散することと、
    第2基板を前記第1基板の前記第1表面に結合させることと、
    第1および第2基板を前記第1および第2反応物が結合するのに十分な温度まで加熱することとを含む、
    薄膜を製造する、方法。
  45. 機械的力をかけて、前記加熱後におよそ破壊深度で前記第1および第2基板を分離するステップをさらに含む、請求項43に記載の薄膜を製造する、方法。
  46. イオン交換プロセスが、前記第1および第2反応物イオンを導入するのに使用される、請求項43の方法。
  47. 第1表面を有し、酸素含量が約1×1017ないし約1×1021原子/cmを含むチョクラルスキー法により育成した基板を備えることと、
    第1組成を前記第1表面に導入し、前記イオンがおよそあらかじめ決めた破壊深度で分散することと、
    第2基板を前記第1基板の前記第1表面に結合させることと、
    前記第1および第2基板を、前記酸素および前記導入されるイオンが結合するのに十分な温度まで加熱することとを含む、
    薄膜を製造する、方法。
  48. 機械的力をかけて、前記加熱後におよそ破壊深度で前記第1および第2基板を分離するステップをさらに含む、請求項46に記載の薄膜を製造する、方法。
  49. 第1表面を含む第1基板を備えることと、
    犠牲層を前記第1表面上に被着させることと、
    1つまたは複数の活性層を前記犠牲上に被着させることと、
    1つまたは複数の第1結合層を前記活性層上に被着させることと、
    第2表面を含む第2基板を備えることと、
    1つまたは複数の第2結合層を前記第2表面上に結合させることと、
    1つまたは複数の第1結合層を1つまたは複数の第2結合層上に結合させることと、
    前記犠牲層を除去すること、とを含む、
    薄膜を製造する、方法。
  50. 1つの基板と、
    バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層と、
    前記バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層が前記バンドギャップの小さな材料の層と接触する、放射線を電気エネルギーへ変換するためのバンドギャップの小さな材料の1つまたは複数の層とを含み、前記バンドギャップの大きな材料が希土類酸化物(RE)、希土類ゲルマニウム酸化物(RExGeyOz)、希土類シリコン酸化物(RESi)、希土類‐シリコン‐酸化物‐リン化物(RESi)、希土類‐シリコン‐酸化物‐窒化物(RESi)、希土類‐シリコン‐酸化物‐窒化物‐リン化物(RESi)から選択される、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  51. 1つの基板と、
    バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層と、
    バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層が前記バンドギャップの小さな材料の1つまたは複数の層と接触する、放射線を電気エネルギーへ変換するためのバンドギャップの材料の小さな1つまたは複数の層とを含み、前記バンドギャップの大きな材料が希土類ゲルマニウム酸化物(REGe)から選択される、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  52. 1つの基板と、
    バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層と、
    バンドギャップの小さな材料の1つまたは複数の層と、
    前記バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層が前記バンドギャップの小さな材料の層と接触する、放射線を電気エネルギーへ変換するためのバンドギャップの材料の小さな1つまたは複数の層と、前記バンドギャップの大きな材料が希土類シリコン酸化物(RESi)から選択される、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  53. 1つの基板と、
    バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層と、
    バンドギャップの小さな材料の1つまたは複数の層と、
    前記バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層が前記バンドギャップの小さな材料の層と接触する、放射線を電気エネルギーへ変換するためのバンドギャップの材料の小さな1つまたは複数の層とを含み、前記バンドギャップの大きな材料が希土類シリコン‐酸化物‐リン化物(RESi)から選択される、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  54. 1つの基板と、
    バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層と、
    前記バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層が前記バンドギャップの小さな材料の層と接触する、放射線を電気エネルギーへ変換するためのバンドギャップの材料の小さな1つまたは複数の層とを含み、前記バンドギャップの大きな材料が希土類‐シリコン‐酸化物‐窒化物(RESi)から選択される、
    放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  55. 1つの基板と、
    バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層と、前記バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層が前記バンドギャップの小さな材料の層と接触する、放射線を電気エネルギーへ変換するためのバンドギャップの材料の小さな1つまたは複数の層とを含み、大きなバンドギャップの材料が希土類シリコン酸化物‐窒化物‐リン化物(RESi)から選択される、放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  56. 1つの基板と、
    バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層と、前記バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層が前記バンドギャップの小さな材料の層と接触する、放射線を電気エネルギーへ変換するためのバンドギャップの材料の小さな1つまたは複数の層とを含み、前記バンドギャップの小さな材料が希土類‐シリコン(RESi)、希土類‐ゲルマニウム(REGe)、希土類‐リン化物(RE)、希土類窒化物(RE)から選択される、放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  57. 1つの基板と、
    バンドギャップが大きな材料の1つまたは複数の層と、
    バンドギャップが小さな材料の1つまたは複数の層と、前記バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層が前記バンドギャップの小さな材料の層と接触する、放射線を電気エネルギーへ変換するためのバンドギャップの材料の小さな1つまたは複数の層とを含み、前記バンドギャップの小さな材料が希土類‐ゲルマニウム(REGe)から選択される、放射線を電気エネルギーへ変換させるための、装置。
  58. 1つの基板と、
    バンドギャップが大きな材料の1つまたは複数の層と、
    前記バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層が前記バンドギャップの小さな材料の層と接触する、放射線を電気エネルギーへ変換するためのバンドギャップの材料の小さな1つまたは複数の層とを含み、前記狭バンドギャップ材料が希土類‐リン化物(RE)から選択される、放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
  59. 1つの基板と、
    バンドギャップが大きな材料の1つまたは複数の層と、
    前記バンドギャップの大きな材料の1つまたは複数の層が前記バンドギャップの小さな材料の層と接触する、放射線を電気エネルギーへ変換するためのバンドギャップの材料の小さな1つまたは複数の層とを含み、前記狭バンドギャップ材料が希土類‐窒化物(RE)から選択される、放射線を電気エネルギーへ変換するための、装置。
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