JP2011520087A - 軸交差作動式超低温真空破壊熱カプラー - Google Patents

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Abstract

クライオクーラ(冷蔵装置)を超伝導磁石または冷却物体に接続するシステムおよび方法は、クライオスタット真空を破壊する必要なく、あるいは、超伝導磁石または他の冷却物体を暖める必要なく交換させる。空気圧または別タイプのアクチュエータは、熱と機械のカップリングを提供する。物理的な閉口力は、クライオクーラ軸に垂直な(軸交差する)方向に提供され、薄壁であるクライオクーラ本体または薄いクライオスタット壁部には適用されず、冷却物体やそのシールドに作用しない。圧縮力の一部をクライオクーラ本体に伝達することも可能である。この場合、エクステンションは、クライオクーラの熱ステージに伝達される物理力が、クライオクーラステージの許容ストレスを超えないように設計される。
【選択図】図1

Description

この20年ほどのクライオクーラ(Cryocoolers、冷凍機の一種)の進化は、液体クライオゲン(Cryogens、冷凍剤)が存在しない環境での磁石の冷却が、利用形態によっては液体ヘリウムを利用した場合よりも有利であるという状態にまで技術を向上させた。費用および便利性の観点に加えて、液体ヘリウムの不使用は、安全面からも魅力的である。なぜなら、クライオゲンの急速加圧、並びにヘリウムガスの装置周囲環境への放出の問題が回避できるからである。クライオゲンや液体を使用しない磁石は、外部の補助装置をほとんど必要とせず、保守管理がほとんど不要であり、小型化できる。
宇宙空間および地上での利用のため、様々な磁石から検出器に至るまで、クライオゲンを使用しない技術の多様な利用形態が実践されてきた。
現在の液体を使用しないクライオクーラ技術は、非常に信頼性が高く、グリフォード・マクマホン社のクライオクーラでは、約10000時間、パルス・管体クライオクーラでは、約20000時間の平均故障間隔である。よって、短期利用に関しては、十分であるものの、長期利用するためには保守管理のために装置を交換できることが必要である。
冷却される対象物(以降“冷却物体”)およびクライオクーラのコールドヘッドのための通常の断熱には冷却面の真空隔離が含まれる。アピエゾンNグリースが、真空内における超低温にて良好な熱接触と向上した熱伝導性とを提供するためのカップリング(連結、結合)に使用される。(断続(脱結合)が必要な)着脱可能なカップリングには、インジウムガスケットがその目的で利用される。インジウムを塑性流動させる圧力で圧縮されたインジウムガスケットは、接続されたカップリングにおいて高精度で着脱可能な接合部との良好な接触を提供する。
ある程度長期にわたる利用のためには、冷却物体周囲のクライオスタットの真空を破壊することなくクライオクーラヘッドを交換することが望ましく、時には装置自体を暖めずに交換することが望ましい。冷却されている装置を温めずにクライオクーラヘッドを取り外す必要性は、熱管理システムのみならず冷却された磁石を包囲する真空のためにも必要である。
本発明の一目的は、クライオクーラを交換する際に冷却装置を暖める必要なくクライオクーラの迅速な熱接続(熱結合)/熱断続(脱熱結合)および機械接続/断続を提供する機械/熱カプラーと、その方法を提供することにある。本発明は、冷却物体周囲の真空に影響を及ぼすことなく迅速に実践することが可能であり、いかなる物理力の作用にも敏感である冷却物体に物理的作用力(以降“物理力”)を作用させずに実行できる。軸方向の物理力を、冷却装置自体、冷却装置の真空壁、または冷却物体の周囲真空壁に作用させずに、クライオクーラの迅速な熱接続/断続および機械接続/断続を提供することを可能とすることは非常に重要なことである。
本出願の発明者らによる米国特許願であり、2006年10月10日に出願された米国特許願60/850565を基礎とする2007年7月30日に出願された米国特許願11/881990「深冷真空破壊熱カプラー」(A.ラドビンスキー、A.チュコブスキー、V.フィッシュマン)において関連装置が解説されている。これら出願の全内容を本願に援用する。機械的閉口力は、中間温冷却面と低温冷却面との間で均衡される。多段式クライオクーラ(ここでは冷蔵装置)においては、閉圧縮力は薄いクライオクーラ本体を通して伝達される。これによって過剰圧縮力の影響下でクライオクーラ本体の座屈現象が引き起こされる可能性がある。クライオクーラ本体は、それぞれのステージ(段階)間では、薄い金属壁にて製造されており、ステージ間の熱移動を減少させている。座屈現象に対抗して装置のクライクーラ本体を補強するには、クライオクーラステージ間で固定された頑強な低熱伝導グラスファイバガーダ(梁)が有効であろう。ガーダを介した熱伝導は、クライオクーラの効率を低減させる。クライオクーラの機械的閉口力の軸方向成分も、クライオクーラの真空エンベロープの真空壁(クライオスタットの一部)を通過して移動する。これも真空壁に十分な厚みを必要とさせ、クライオクーラの冷却ステージへの熱負荷を増大させ、その熱効率を低減させる。クライオクーラの収縮後にクライオスタットの冷温ステーションおよび中間ステーションの熱接触面を検査して、圧縮可能なインジウムガスケットの接着片を除去することも困難である。
従って、装置の薄壁に軸方向の物理力を作用させることなく、クライオクーラに追加の熱負荷をかけるような壁の頑強な補強の必要性を回避するようにクライオクーラの1以上のステージを連結および脱連結させる装置および手段の提供が望まれる。
これは非常に重要な性能であり、クライオクーラの熱効率を向上させる。なぜなら、これで補強構造を加えることなく、クライオスタットに薄壁を使用してクライオクーラの熱負荷を減少させるからである。これでクライオクーラに対する熱負荷が減少する。さらに、装置は、クライオクーラの収縮後にクライオクーラの冷温ステーションと中間ステーションの熱接触面の容易な検査および圧縮可能な(インジウム)ガスケットの接着断片の除去を可能にする。
さらに詳細な説明の一部を以下にて説明する。
クライオクーラの熱ステージを冷却物体と迅速に接続/断続させるためのカプラーシステムが解説されている。2つの真空が利用される。クライオクーラ環境で利用される真空は、冷却物体の真空(クライオスタットの真空)のものとは異なる。機械的あるいは物理的手段によって必要な物理力が適用され、別個の部材間の良好な接触が維持され、真空内で熱負荷が効果的に伝達される。2ステージ式冷却装置においては、アクチュエータは、調整可能な物理力をクライオクーラステージと、冷却物体のそれぞれの熱ステーションとの間のインターフェースに創成する。インターフェースへの物理力は、軸交差方向にて、アクチュエータを通過するクライオクーラ軸に直交する方向に、クライオクーラステージの延長部(エクステンション)およびクライオクーラの熱ステージを包囲する頑丈なフレームとにより一連に反発される。その物理力は、薄壁クライオクーラ本体およびクライオクーラ薄壁並びに冷却物体やそのシールドには、作用しない。1好適実施態様においては、クライオクーラ本体には、圧縮力が作用しない。別実施例においては、ある程度の圧縮力がクライオクーラ本体に作用する。これら2つの実施態様を以下で解説する。
さらに、冷却物体に熱負荷を伝達させない手段によって、真空内の取り外し可能な熱ジョイント(熱結続)のインターフェースに良好な熱接触を提供するための圧力をかけることが望ましい。このインターフェースの良好な熱伝導のために圧縮可能なガスケットで設計されている表面は接着可能であり、取外し可能な熱ジョイントの破壊は困難である。インターフェースでの異なる要素の分離に必要な物理力を与える技術と構造が開示されている。これら技術と構造は、取り外し後、およびクライオクーラ収縮後に熱ステーションに接着状態で残されたインジウムガスケット部分の接触面を検査して清掃する。
図1は、係合している2ステージ式クライオクーラの一部の概略断面図であるが、空気圧アクチュエータは、加圧されておらず、クライオクーラと冷却物体との間に熱結合(熱カップリング)は存在しない。 図2は、図1のA−A線に沿った概略断面図であり、クライオクーラの第1ステージと、放射線シールドの熱ステーションとを示す。空気圧アクチュエータは加圧されていない。 図3は、図1のB−B線に沿った概略断面図であり、クライオクーラの第2(冷却)ステージと、放射線シールドの熱ステーションを示す。空気圧アクチュエータは、加圧されていない。 図4は、図1のクライオクーラに類似した2ステージ式クライオクーラの概略断面図である。クライオクーラの真空エンベロープの筒壁は、蛇腹(ベローズ)を含んでいる。
図1、図2、図3および図4は、冷却物体とクライオクーラのための2体の別々である真空を有するシステムとを図示する。さらに、冷却物体のための熱通路(冷温熱通路)と、中間温熱通路(放射線シールド、電流リード線、その他のためのもの)の2つの熱通路を図示する。
図1は、本発明装置の1実施例の概略断面図であり、挿入位置の冷却装置を示すが、熱通路を確立する接続は、係合されていない。この挿入位置は、冷却装置の部材が、冷却物体に熱的に結合されている冷温ステーションおよび中間ステーションの部材に隣接して位置している。しかし、その位置であっても、アクチュエータには、物理力が作用しておらず、真空内で大きな熱伝導が生じるのに必要な大きな接触圧力は、存在しない。
この産業分野では、典型的には、相対的に暖温(冷温と室温との中間)であるステーションが中間熱ステーションと称される。ここで使用されるごとき第1または中間なる用語は、熱ステーション(最冷ステーションではない)を特定するのに使用される。請求項においては、典型的には第1なる用語が使用されている。一方、明細書においては、典型的には中間なる用語が使用されている。ステーションなる用語は、一般的に冷却物体またはその放射線シールドに永久的に熱接続されている部材のことである。以下で使用されるステージなる用語は、一般的に冷却装置の熱部材を表す。
典型的な機構においては、説明のために複数の方向性を定義することも有用である。軸方向とは、ベクトルMで定義され、室温端部から第1ステージおよび冷温ステージへの冷却装置の長軸のことである。アクチュエータから、この軸方向に直交(あるいは交差)する熱ステーションへの方向をここでは軸交差方向とする。
冷却物体と、それを包囲するクライオスタットは、図示されていない。図の煩雑化を避けるためである。典型的には、冷却物体は、クライオクーラよりも質量的および寸法的に大幅に大きい。例えば、約1000kgの磁石を冷却するクライオクーラの重量は、10kgから20kgである。同様に物理的寸法も相対的な大きさを有する。
図1は、挿入位置に存在するクライオクーラを示す。両方のステージは、それぞれのステーションの反対側にある。しかしどちらのアクチュエータも作動しておらず、中間温インターフェース72も冷温熱インターフェース74も実効的に熱結合していない。これらのインターフェースを形成する表面が相互接触していても、真空内の熱伝導を与えるのに必要な物理力は存在しない。
冷却物体の真空エンベロープは、クライオスタットの真空壁28と室温フランジ23とを含む。クライオクーラの真空と、冷温ステーション30、冷温ステーションフレーム31、冷温−中間温サポート管12、中間温ステーションフレーム14および室温フランジ23に取り付けられた中間温−室温サポート管24を含んだクライオクーラエンベロープによって与えられる冷却物体の真空との間には、内部境界が存在する。その後にクライオクーラの真空は、フランジ43によって外部環境から分離され、フランジ23、ベローズ44、真空フランジ46、およびクライオクーラ暖温ヘッド2に取り付けられる。一般的に、冷温−中間温サポート管12や中間温−室温サポート管24のごとき真空壁を形成する部材は薄壁筒体である。
室温フランジ23から始めて、クライオクーラの真空エンクロージャは、低熱伝導性で頑丈であり、例えば、順番に気密状態で溶接されたステンレス鋼製の部品、薄型中間温−室温サポート管24、比較的に重い上部と底部とを有した頑丈で厚壁の中間温ステーションフレーム24、薄型冷温−中間温サポート管12、比較的に重い上部と底部とを有した頑丈で厚壁の冷温ステーションフレーム31、および冷温ステーション30を含んでいる。一般的に、冷却装置は、軸Mに沿ってその真空エンクロージャ内に挿入される。
2つの熱通路が存在する。例えば、焼鈍処理された銅製である高熱伝導性材料が熱通路の構築に利用される。中間温熱通路は、クライオクーラの第1ステージ4、クライオクーラの第1ステージ熱エクステンション(延長部)5、中間温ステーション18、中間温熱アンカー9、および中間温熱負荷に良好に熱接触する中間温放射熱シールド8を含んでいる。中間温熱負荷は、冷却物体を包囲する熱シールドの加熱(ほとんどが放射線による)、電流リード線、冷温塊サポート、および冷却物体と室温との間の温度での他の熱源による。真空内の熱伝導性を向上させるため、柔軟で良好な熱伝導層を熱ジョイントの接触面間に配置することができる。例えば、アピエゾンNグリースが、第1ステージ4と熱エクステンション5との間にさらに向上した熱接触を与えるカップリングの提供に使用が可能である。これらは、クライオクーラ取外し/設置中に妨害されない。熱エクステンション5を、最良の熱接触を与えるために第1ステージ4の表面に軟質ハンダ加工することもできる。他の取付け手段でも利用できる。例えば、ボルト固定、ネジ固定、クランプ固定、プレス固定、収縮固定、バネ加重固定が可能であり、あるいは機械的レバー起動接触システムによる接続が利用できる。一般的に、エクステンションは、取付けや熱伝導に利用できるステージの表面領域の全部分が係合されるように中間温ステージに取り付けられる。これは、エクステンションをステージにカップリングする接合部での熱伝導を最大化し、温度降下を最小化する。インジウムガスケット54は、クライオクーラの第1ステージ熱エクステンション5の熱連結表面に取り付けられる。空気圧アクチュエータ20がポンプ排出されるときに中間温熱通路は、干渉され、クライオクーラの暖温ヘッドを方向50(図1参照)に振り、物理的接着を破壊し、中間温ステーション18とクライオクーラの第1ステージ熱エクステンション5との間の中間温熱通路に真空を設けることでクライオクーラは、機械的に脱カップリング(脱連結あるいは脱結合)される。その間隙は、図1の装置の状態では開いていない。間隙は、それら要素間のインターフェース72で発生する。インジウムガスケット54は、クライオクーラの第1ステージの熱エクステンション5に頑丈に取り付けられ、クライオクーラ収縮時にそれと共に取り外される。クライオクーラの容易な収縮のための間隙38は、アクチュエータの移動端と熱エクステンション5のプレート34との間に設けられる。
この実施例の熱エクステンション5は、2つの要素で成る。すなわち、端部プレート15とリング部22とを有した銅製部分と、鋼製(または他の頑丈な材料)のプレート34とである。エクステンション5の銅製リング部22は、ボルト(概略的に図示)によってクライオクーラの第1ステージ4のリング面に永久固定されている。熱エクステンション5は、平面図形では、長方形、正方形、多角形(図2参照)あるいは他の形状を有することができる。インジウムガスケット54は、中間熱ステーション18のインターフェース面に面する熱エクステンション5の平坦な銅表面15に接着されている。エクステンション5の反対側には、空気圧アクチュエータ20に面してステンレス鋼(または他の頑丈な材料)製のプレート34がクライオクーラの第1ステージ熱エクステンション5に固定されている。空気圧アクチュエータ20は、空気圧アクチュエータの加圧管40を介してガスが満たされた変形可能な要素(ベローズ)である。このガスは、稼動温度では液化も固化もしない(例えばヘリウム)。空気圧アクチュエータ20は、頑丈な中間温ステーションフレーム14に固定される。中間温ステーションの銅プレート18は、アクチュエータの反対側でフレーム14の側部に固定され、中間温熱アンカー9によって放射線シールド8と熱的に接続する。
冷却装置が挿入されると、エクステンション5の銅プレート15は、中間熱ステーション18に沿ってスライドする。それらの間には、非常に小さな間隙が発生し得るが、全く発生しないこともある。アクチュエータ20が膨張すると、アクチュエータとエクステンション5のプレート34との間の間隙38は閉じられる。これでアクチュエータは、プレート34に物理力を及ぼし、エクステンション5とクライオクーラ本体の第1ステージ4が中間温ステーション18の方向に押される。アクチュエータ20に物理力がかけられると、冷却装置は、その非常に小さい間隙の距離だけ移動し、インジウムガスケットの圧縮によってさらに小さな間隙を移動する。この非常に小さな軸交差移動は、ベローズ46の軸を交差する同一方向におけるベローズ46の可変性によって可能になる。図4で示すような場合には、この移動は、非常にフレキシブルな真空エンベロープのベローズによって与えられる。クライオクーラ本体の軸交差方向の移動は、非常に小さいが、この圧縮力は、カップリングを介した良好な熱移動のために必要に応じて大きくすることができる。
インジウムガスケット54は、熱エクステンション5の平坦な銅表面15と中間温ステーション18との間で押圧される。クライオクーラから放射線シールドまでの熱通路は、銅製の熱アンカー9によって構築される。完全係合状態になると、均等で反対方向の物理力がアクチュエータ20とフレーム14の側部とに適用される。熱エクステンション5は、アクチュエータ20と中間温ステーション18との間で圧縮される。変形しないように圧縮力に耐えるため、銅エクステンション5をステンレス鋼構造体(図示せず)によって補強することができる。軸方向の物理力は、軸に沿った方向では、クライオクーラ、クライオスタットあるいは放射線シールドには作用しない。1好適実施態様においては、軸交差物理力(軸交差方向の物理力)は、クライオクーラには適用されない。良好な熱接触を達成するのに必要な物理力に比してフレーム14は、比較的に頑丈である。それは、アクチュエータの側部に対してアクチュエータが外側に押し、銅製のエクステンションプレート15がアクチュエータの影響下で他方側に対して外側に押すことによる軸交差方向の作用力によってストレス(押圧力)が発生する。フレームは、十分に頑丈であるため、カップリングを介して必要な熱伝導性を提供するのに十分なレベルの、アクチュエータにより適用される物理力のレベルでは変形しない。頑丈なフレームは、冷却装置を囲むエンクロージャの一部ともなっており、サポート管12と24に直接的に接続されている。それは、熱伝導性を提供させるために適用される軸交差方向の物理力が薄い真空エンベロープ壁に伝達されるのを妨害する。
軸交差物理力は、クライオクーラには作用しない。なぜなら全ての軸交差物理力がエクステンション(その鋼製プレート34)および銅製エクステンション15(必要であればステンレス鋼構造で補強)によって負担されるように中間温エクステンション5は、クライオクーラ中間ステージ4に取り付けられるからである。これは、変形することはなく、クライオクーラへ軸交差物理力を移動させるようにクライオクーラと接触することもない。
クライオクーラの熱ステージが軸交差方向の物理力に十分に耐える強度を有している別実施例が存在する。この場合、エクステンション5は、軸交差方向の物理力がクライオクーラステージによって担われるように構成できる。この場合には、そのエクステンションは、クライオクーラ(冷却装置)の熱ステージに移された物理力がクライオクーラステージで許容ストレスを超えないように設計されなければならない(この許容とは、クライオクーラが無損傷で耐えることができる最大ストレスが、安全のための余裕を得るためにさらに変えられることを意味する)。
冷温熱通路は、クライオクーラ冷温(第2)ステージ6と、インジウムガスケット48を備えたクライオクーラ冷温(第2)ステージ熱エクステンション7と、冷温ステーション30と、冷温熱アンカー10とを含む。冷温熱アンカー10は、冷却物体(図示せず)と良好に熱接触する。アピエゾンNグリースは、冷温ステージ6と熱エクステンション7との間、並びに冷温ステーション30と冷温熱アンカー10との間の良好な熱接触のためのカップリングにおいて利用できる。これらは、クライオクーラの取り外し/設置時に妨害されることはない。取り外せないこれらカップリングは、最良の熱伝導のために軟質ハンダ加工できる。エクステンション7は、1つの違いを除いて中間温エクステンション5と同様に構築できる。エクステンション7は、エクステンション5のごときリング形状ではなく、中央ディスク形状を有する。エクステンション7は、例えば、アクチュエータに面する側部でそのプレート35のごとき鋼製(または他の頑丈な材料)のごとき頑丈なプレートを有する。このプレート35は、中央プレート27に接着される。中央プレート27は、銅プレート19と接着されるか、銅製の1体部材として製造される。さらにそれにインジウムガスケットが接着される。銅プレートとインジウムガスケットは、冷温ステーション30への熱カップリングを提供する。中央プレート27は、銅製または、鋼のごとき頑丈な材料で補強できる。あるいはそれらの組み合わせで補強できる。効果的に熱エネルギーをエクステンションの銅プレート19から冷温ステージ6に移動させるよう、その材料が十分に熱伝導性であることが重要である。中央プレート27も、アクチュエータ21の作動で内部発生する圧縮ストレスに耐えるように頑丈でなければならない。冷温エクステンション7を構成する様々な要素は、(頑丈な材料および熱伝導材料である)複数のパーツから加工でき、適した手段によって互いに固定できる。さらに、エクステンション7自体は、ボルト固定、ネジ固定、クランプ固定、プレス固定、収縮固定、バネ加重固定あるいはレバー作動機械的接触システム接続を含んだ、適した固定手段によって冷温ステージ6に固定できる。インジウムガスケット48は、冷温ステーション30と接触状態であるクライオクーラ熱エクステンション7の表面に接着される。空気圧アクチュエータ21が排出作動されるとき冷温熱通路は妨害され、クライオクーラは、クライオクーラの暖温ヘッドを方向50(図1参照)に振り、機械的接着を破壊し、冷温ステーション30とクライオクーラ冷温(第2)ステージ熱エクステンション7との間の冷温温熱通路に真空を提供することで機械的に脱カップリングされる。インジウムガスケット48は、クライオクーラ熱エクステンション7に頑丈に取り付けられ、クライオクーラの引き込み中にそれと共に取り除かれる。冷温通路の間隙は、図1で示す装置の状態では開かない。間隙は、上述の要素間のインターフェース74で発生する。クライオクーラの容易な収縮のための異なる間隙36は、アクチュエータの可動端部と熱エクステンション7のプレート35と間に出現する。
銅製の中間温ステーション18は、フレーム14に気密状態で金属被覆処理されている銅製の熱アンカー9によって中間温クライオスタットシールドと接続されている。ここで、アンカーは、クライオクーラ真空スペースから冷却物体の真空スペースへと貫通する。冷温熱アンカー10を備えた熱接続(熱結合)がクライオクーラと冷却物体の真空スペースとを分離するように、開口部周囲で銅製冷温ステーション30は、フレーム31に対して気密に金属被覆処理がなされる。
冷却装置が挿入されると、エクステンション7は、冷温熱ステーション30に沿ってスライドする。中間ステージと同様に、それらの間には、非常に小さい隙間が存在するか、全く存在しない。アクチュエータ21が膨張すると、アクチュエータの移動端部とエクステンション7のプレート35との間の隙間36は閉じられる。膨張するアクチュエータは、物理力をプレート35とアクチュエータエクステンション7とに適用する。これでエクステンション7を備えたクライオクーラ本体の冷温ステージ6を冷温ステーション30の方向に押す。アクチュエータ21に物理力が付与されると、冷却装置は、非常に小さい間隙の移動に加えて、インジウムガスケットの圧縮によるさらに小さい移動も行う。この軸交差方向の移動は、前述のようにベローズ46の可撓性によって可能となっている。
頑丈なフレーム31も、中間ステージのための頑丈なフレーム14とが実施するのと同様な機能を冷温ステージに対して提供する。頑丈なフレーム31は、アクチュエータ21の軸交差方向膨張効果の影響下でも変形しない。さらに、冷温温熱伝導性を提供するように適用される軸交差物理力が、管12のごとき薄壁冷却装置の真空エンクロージャ要素に伝達することが防止される。
装置の中間温熱ステージ部分に関して上記で説明したように、クライオクーラ熱ステージが軸交差物理力の一部に耐えるように十分に頑丈である実施態様が存在する。その場合、冷温エクステンション7は、軸交差物理力の一部をクライオクーラステージによって担わせるように構築できる。この場合、エクステンション7は、クライオクーラ(冷却装置)の熱ステージに伝達された物理力がクライオクーラステージで許容ストレスを超えないように設計される。
図2は、クライオクーラの第1ステージ、中間温熱ステーション、放射線シールド、およびクライオスタット真空壁の概略断面図である。中央部22および銅プレート部15で成る第1ステージ熱エクステンション5と、その鋼プレート34は、組み合わせると平面図では多角形である。頑丈なフレーム14は、長方形であり、空気圧アクチュエータ20は、フレーム14の1側部16(アクチュエータ側)の内部に取り付けられており、中間熱ステーション18の銅プレートは、反対側17(熱側)に取り付けられている。アクチュエータ20は、弛緩状態であり、間隙38が開いた状態でポンプ排出位置にある。
図3は、クライオクーラの冷温(第2)ステージ、冷温熱ステーション、放射線シールド、およびクライオスタット真空壁の概略断面図である。冷温ステージ熱エクステンション7と、その鋼製プレート35は、組み合わせると平面図形では、多角形を有している。頑丈なフレーム31は、方形であり、空気圧アクチュエータ21は、フレーム31の片側端部32の内部に取り付けられており、冷温熱ステーション30の銅プレートは、反対側33に取り付けられている。アクチュエータ21は、弛緩位置にあり、間隙36は、開いている。この実施形態では、冷温エクステンション7は、中間ステージのエクステンション5とは少々異なる。なぜなら冷温エクステンションは、クライオクーラ本体を収容するために中央穴を必要とせず、よって中央穴のないプレートでもよい。
インジウムガスケット54と48がクライオクーラ熱ステージとクライオスタット熱ステーションとの間で圧縮されると、それらは、熱ステーションの表面に接着され、周囲真空内で熱結合を通した熱移動を増加させる。
クライオクーラの収縮のためには、インジウムガスケットは、実質的に剥離力の適用によって熱ステーション表面から剥離されるべきである。収縮リミター(限定装置)52は、低熱伝導性のグラスファイバ製であり、空気圧アクチュエータ20と21の側部および熱ステーション18と30の側部にフレーム14と31の反対側の複数(少なくとも4)の場所でクライオスタット壁28に取り付けられている。収縮リミターとフレームの外側表面との間の間隙152は、クライオクーラ暖温ヘッド2がベローズ44上で矢印50(図1、一般的に図2と図3に図示するように左から右)の方向で、アクチュエータとインジウムガスケット側に振られると、熱ステーション18と30からインジウムガスケット54と48の剥離が起きるように提供される。間隙152は、クライオクーラの真空壁を変形させないように、また過剰にストレスを加えないように小さくなければならない。アクチュエータ20と21に圧力をかけ、排出作動させることは小径の比較的に長い低熱伝導性材料(たとえばステンレス鋼)管40を介し、クライオスタットシステムの外部機器を使用して実行される。アクチュエータは、平行(図1参照)である供給管40に切り替えることができ、あるいは2つの別々の管体(図示せず)によって独立的に切り替えられ、管体とアクチュエータには異なる圧力を作用させる。
図4は、クライオクーラステージへ熱伝導する熱負荷を減少させるため、例えば、ステンレス鋼で製造された低熱伝導性薄ベローズ(または襞壁)を含んだクライオクーラ真空スペース13と26の筒状真空壁を備えた2ステージ式クライオクーラの概略断面図である。ベローズの使用は、冷却の熱効率を高める。図示する本発明の実施例は、例えば、グラスファイバ製である低熱伝導材料製の軸リミター53を有している。これで、クライオクーラが挿入され、稼動位置にあるとき、互いに反対側であるクライオクーラ熱ステージの位置に対する熱ステーションの軸位置が決定され、固定される。軸リミター53は、クライオクーラの真空壁へ小さな間隙を備えて設置される。軸リミター53は、側部リミター52と、冷温ステーションフレーム31の底部とに取り付けられる。
一好適実施例では、中間温度は、25Kから90Kである。冷却物体は、2Kから30Kまでである。低温超伝導磁石の適用には、中間温度は、約40Kから70Kであり、冷却物体(超伝導磁石)の温度は、3Kから12Kである。
本発明の一目的は、冷却装置との熱カップリング(熱結合)または脱カップリングによる、いかなる物理力も冷却物体にかけずに迅速接続および迅速断続を可能にするように、1以上のステージを備えたクライオクーラを冷却物体のクライオスタットの温度ステーションに取り付ける手段を提供することである。この作業は、冷却物体の真空を破壊せずに、あるいは熱放射線シールド、電流リード、および冷却物体を暖めることなく、定期保守と非定期保守の両方のためのクライオクーラヘッド交換には必要である。冷却物体は、超伝導磁石、検出器、モータ、発電機、電子機器または他の冷却装置でよい。冷却物体の熱負荷を最小とするよう、中間熱ステーションは、電流リード、及び/又は熱放射線シールド、及び/又は冷却物体の機械的サポート部に熱的に接続される。
次に、係合手順を説明する。
まず、クライオクーラ2が、クライオクーラステージ4と6へのエクステンション5と7の平坦面が熱ステーション18と30の反対側に位置するようにフランジ46の開口部に挿入される。挿入時にエクステンション5、7、34、35の端部(図1の下端)の面取部は、空気圧アクチュエータ(ベローズ)20と21の移動端部を押し出し(干渉する場合)、エクステンション5と7のインジウムガスケット54と48が熱ステーション18と30の表面に沿ってスライドする位置でクライオクーラを整合させる。エクステンション5と7のプレート34と36がベローズの自由移動端部の反対側に位置するとき、この挿入は、リミッターによって制限される(図示せず)。クライオクーラヘッド2と真空フランジ46は、クライオクーラ真空スペースを密閉するように密封される。クライオクーラ真空のスペースは、排気処理される(排気口は図示せず)。空気圧アクチュエータ20と21のヘリウムガスの圧力を増加させ、ガスを空気圧アクチュエータの加圧管40に供給することで係合が実行される。空気圧アクチュエータ20と21は、閉間隙38と36を延伸させ、中間ステージと冷温ステージ4と6のエクステンション5と7のステンレス鋼プレート34と35に物理力を加える。熱エクステンション5と7の関連する銅プレートは、インジウムガスケット54と48を熱ステーション18と30に押し付ける。これらは、冷却装置を囲む頑丈なフレーム14と31の側部に取り付けられる。アクチュエータの圧力を増加させると、軸交差方向にクライオクーラエクステンション5と7を押し、熱エクステンション5と中間温ステーション18との間、および熱エクステンション7と冷温ステーション30との間でインジウムガスケットを圧縮する。中間温シールドと冷却物体への両方の熱通路は、銅エクステンションを介したクライオクーラの銅製の熱ステージで提供される。銅熱ステーションへのインジウムガスケットは、シールドと冷却物体とに接続される。熱連結の圧縮力は、それぞれの熱ステーションの頑丈なフレームに作用する。圧縮力は、空気圧アクチュエータ、クライオクーラ熱エクステンションプレート(ステンレス鋼)を介してフレーム側部内でクライオクーラ熱エクステンション(焼鈍処理された銅)に移動される。この熱エクステンションは、何らかの追加の頑丈なステンレス鋼構造で補強できる。さらに、インジウムガスケットを介して銅ステーションに移される。当初の設置後および、冷却物体が暖められるとき、中間温熱通路と冷温熱通路とを係合させた後にクライオクーラは起動される。軸方向の物理力は、クライオクーラ、クライオスタット、冷却物体、およびそのシールドには、適用されない。
軸方向または軸交差方向の物理力は、クライオクーラ、クライオスタット、冷却物体またはそのシールドには一切適用されない。典型的には、エクステンションは、必要に応じて頑丈であり、圧縮力を冷却装置に移動させることなく圧縮力に耐える。
上述のように、クライオクーラ熱ステージが軸交差方向の物理力に耐えることができる程度に十分に頑丈である他の実施態様が存在する。この場合、エクステンション5と7は、軸交差方向の物理力の一部をクライオクーラステージに担わせるように構築できる。この場合、エクステンション5と7は、クライオクーラ(冷却装置)の熱ステージに移された物理力がクライオクーラステージの許容ストレスを超えないように設計されなければならない。
従って、クライオクーラ本体を圧縮する軸方向物理力およびクライオクーラ真空エンベロープの壁部に対する軸方向物理力と関係する取り外し可能なカップリングで発達する圧力と物理力には限界がない。このような制限は、公知装置において、取り外し可能な熱連結と適応していなければならない。室温と中間温度との間および中間温度と冷温度12との間の筒状クライオクーラ真空壁は、薄型の低熱伝導性ステンレス鋼で製造可能であり、クライオクーラステージへの熱負荷を減少させ、冷却プロセスの熱効率を増加させる。さらに必要であれば、溶接リングに連結された再進入シリンダのごとく、クライオクーラの真空壁に沿った熱負荷の減少は、真空壁の筒状部分をさらに長く作ることで達成が可能である。真空壁筒状部分を薄壁ベローズまたは襞状壁で製造することも可能である。これで装置のサイズ(長さ)を変えずに、熱束の長さを増加させ、クライオクーラの真空壁部に沿って熱負荷を減少させることが可能である。クライオクーラ真空エンベロープの筒状壁は、大気と真空負荷に耐えることができればよい。これらの壁部の一部または全部の壁部にベローズを利用する1実施例が図4で図示されており、以下で解説する。
中間温72と冷温熱回路74の取り外し可能なカップリングの接触圧力は、空気圧アクチュエータ20と21のガス圧を変化させることで調節できる。アクチュエータの好適なガスはヘリウムである。アクチュエータ20と21へのガス供給を分離し、各アクチュエータに異なる圧力を提供することが可能である。いくつかの平行なアクチュエータを各フレームに設置することも可能である。このようなアクチュエータは、間隔を開けた平行軸で構築できる。このような平行なアクチュエータは、それらの総物理力が1つのアクチュエータである場合の軸方向物理力に匹敵するように適した方法で構成できる。取外しできるカップリングの接触圧力は、接触面の面積を変えることで変えることが可能である。
冷温内に維持される冷却物体の場合には、クライオクーラを始動させるには2つの選択肢が存在する。1つの方法は、クライオクーラにスイッチを入れ、クライオクーラを中間温と冷温の熱通路に接続する空気圧アクチュエータ20と21を起動させる前に部分的に冷却することである。別方法では、空気圧アクチュエータ20と21が起動され、暖かいクライオクーラおよび相対的に冷たい中間温ステーション18と冷温ステーション30との間で接触が提供される。カップリングの物理力が名目の物理力に増加し、中間温と冷温熱回路が再構築されると、クライオクーラにスイッチが入れられる。あるいは、アクチュエータ20と21への別々なヘリウム供給で、第1ステージの空気圧アクチュエータ20が起動され、クライオクーラのスイッチを入れることで中間熱連結がまず構築される。コールド(冷温)ヘッドの温度が所定のレベルにまで降下すると、アクチュエータ21が起動され、冷温熱通路が提供される。
空気圧アクチュエータ20と21には、ベローズの移動する端部(冷却装置)と固定された端部(フレーム)を接続する弱い内部スプリング25が装備できる。スプリング25は、アクチュエータ内外の圧力がほぼ等しくなると、すなわちクライオクーラの当初組み立て時と収縮時の大気圧になると、または稼動時の真空に近くなるとベローズを予備圧縮する。従って、アクチュエータ20と21が加圧されていないときには、ベローズの自由端を永久固定端方向に引っ張ることでスプリングは、間隙38と36を開いた状態にしておく。開いた間隙38と36は、クライオクーラの容易で安全な挿入と引抜きを可能にする。空気圧アクチュエータ20と21は、シリンダから突き出したアクチュエータの自由(移動)端のみと整合した保護シリンダで包囲できる。その挿入/引抜き時にフレーム14と31に取り付けられたシリンダは、アクチュエータ(ベローズ)をクライオクーラによるダメージから保護し、ベローズを軸に整合した状態にさせておく(例えば、ベローズが水平状態である時)。
空気圧アクチュエータ20と21からのガス圧を取り除くことだけでは、中間温ステーションと冷温ステーションとを脱係合させるには不十分であり、インジウムガスケットが関与する機械的連結の破壊には、相当な物理力が必要である。クライオクーラ脱係合と解除方法を次に解説する。もし冷却物体が非永続性超伝導磁石であるなら、好適には、クライオクーラ交換作業時に磁石は、脱稼動化される。空気圧アクチュエータ20と21は、脱圧力化されて排気される。インジウムガスケットを剥離させる物理力を提供するため、クライオクーラ暖温ヘッド2は、ベローズ44上にて矢印50の方向である一般的には、軸交差方向で、アクチュエータおよびインジウムガスケットの方向に振られる。熱ステーション表面から離れる永久接着されたインジウムガスケットを備えた銅エクステンションプレートの小さな動きは、振ることによって、熱ステーションの移動方向とは、反対方向でアクチュエータ20、21の自由運動により提供される(もし、第1(中間)ステージ/ステーションの結合が破壊されたなら、回動は、冷温ステーションの熱エクステンション7と冷温ステージ6の端部とで発生する)。概説すれば、クライオクーラは、中間温ステーション18と第1ステージ熱エクステンション5との間の接続周囲をインジウムガスケット24にて回動する。これらの動きは、インジウムガスケットを熱ステーションから分離する大きな物理力を提供する。クライオクーラ真空壁の移動は、フレーム14と31の外壁への小さな開スペース152を備えたクライオスタット外壁28に設置された頑丈な低熱伝導リミッター52(グラスファイバ製、例えばG10)によって規制される。クライオクーラヘッドの暖温端部の振り動作、及び/又はベローズ内部のスプリング25によって、ギャップ38と36は、インジウムガスケットが剥離された後に開く。
薄いベローズ(図4の13と26)で造られているクライオクーラ真空壁の場合には、低熱伝導性加熱によるクライオクーラに対する低熱負荷のために冷却の熱効率は改善されている。低熱伝導性軸リミッター53は、ステーションフレーム14と31から少々離れて位置する。軸リミッターは、側部リミッター52と冷温ステーションフレーム31とに取り付けられる。クライオクーラの真空エンベロープへの挿入時に、軸と側部リミッターのシステムは、図示の位置に熱ステーションを保持する。この位置は、真空壁の可撓性である薄ベローズにも拘わらず、熱ステーションの反対側にあるクライオクーラステージの稼動位置に対応する。クライオクーラの収縮時に軸リミッターは、熱ステーションもその場に保持する。
クライオクーラを収縮させるため、その真空スペースには、ヘリウムガスが満たされる。外部ガス源からのガスは、凝結可能ガスがクライオクーラ真空スペースへアクセスしないように、また冷表面で凝集しないように、冷温ステーション30(ここでは図示せず)の近辺に位置するクライオクーラ真空スペースに導入される。クライオクーラヘッド2は、クライオクーラヘッド2を真空フランジ46に接続しているボルトを外すことで真空フランジ46から外されている。一方、空気がクライオクーラ真空スペースに進入することを防止するため、ヘリウムガスの安定ガス流が維持される。ここでクライオクーラを外すことができる。室温付近での冷却物体(当初設置中または冷却物体が暖められることが許容されている維持中)および冷却物体が低温状態に残る場合に対するクライオクーラの交換に関しては前述した。クライオクーラの取り外し中に、大気圧または少々それより高い圧力でのヘリウムガスの存在は、中間温回路と冷温熱回路の両方の熱負荷を表すが、中間温と冷温熱通路の高加熱状態となる前にクライオクーラを迅速に交換し、真空を再発生させることが可能である。さらに、熱ステーションに対する熱負荷を減少させるため、供給されたヘリウムガスは、クライオクーラ真空スペースに入る前に予備冷却できる。
真空内で冷温ステーション30と冷温熱アンカー10との間に良好な接触を提供するため、熱伝導性の可撓性物質層が組み立て前に表面に導入される。好適な物質は、アピエゾン−Nグリースである。冷温ステーション30と冷温熱アンカー10との間の接続は、ネジによって提供され、クライオクーラの収縮時に断続されず、保守稼動時には冷却状態である。この接続手段は、いかなる適したタイプの接続手段でも構わず、ボルト固定、ネジ固定、クランプ固定、プレス固定、または収縮固定やバネ加重固定あるいは機械的レバー作動接触システム接続でよい。アピエゾン−Nグリースは、クライオクーラ熱ステージ4と6と、それらのエクステンション5と7との間の永久熱結合部に適用される。向上した熱接続のために、永久熱結合部は、アピエゾン−Nグリースの適用の代わりに軟質ハンダ加工することができる。
クライオクーラ熱エクステンション7と冷温熱ステーション30との間の取り外し可能な熱−機械接触は、稼動温度で延性であるインジウム等の薄い延性金属によって提供される。クライオクーラ取り外し作業中にインジウムガスケットを取り外すことが必要であり、インジウムガスケット48は、冷温ステージ6のクライオクーラ熱エクステンション7に接着される。同様に、インジウムガスケット54は、クライオクーラの第1ステージ熱エクステンション5に取り付けられ、クライオクーラヘッドと共に取り外される。この実施例の別な利点は、クライオクーラの取り外し後、目視による検査を行うことが容易であり、必要であれば、圧縮可能なガスケットの接着チップ(インジウム断片)からクライオスタットの中間ステーションおよび冷温ステーションの熱接触表面の洗浄が容易である。アピエゾン−Nグリースまたは軟質ハンダは、これら結合部での温度降下を減少させるために、頻繁には断続されない全ての超低温/熱結合において好適である。
ここに開示される本発明の魅力的な特徴は、クライオクーラ、クライオスタット、冷却物体、または熱シールドに移動される軸方向(クライオクーラ軸に平行)の物理力が存在しないことである。中間温熱通路と冷温熱通路の両方で良好な熱伝導を提供するために必要な物理力は、クライオクーラ軸に直交し、頑丈なフレーム14、31の内側に内包され、クライオクーラステージを包囲する。空気圧アクチュエータの適した圧力の適用および平行切換アクチュエータの選択により、取り外し可能な接触領域の適した選択によって良好な熱接触が達成される。
一好適実施例においては、クライオクーラには、圧縮力は一切適用されない。全物理力は、熱ステージエクステンションを介して伝達される。このエクステンションは、典型的には銅製であり、頑丈な鋼構造体で補強できる。図示の実施例においては、その固定構造は、アクチュエータの線状軸交差方向の膨張と、それによって発生する等しく反対向きの物理力を、冷却装置の中間ステージおよび冷温ステージのエクステンションでのインターフェース72、74のそれぞれに適用される圧縮物理力に形質変換する。別なアクチュエータおよび固定構造の設計は可能である。必要なことは、冷却物体と冷却装置との間の熱伝導通路の係合が、冷却物体または、冷却装置に対して外部的に適用される非均衡物理力を介さずに発生することである。熱結合における物理力は、2つの回路において自蔵的である。これら回路は、それぞれ冷却装置のステージのエクステンションと、アクチュエータと、頑丈なフレームとで成る。圧縮力の一部をクライオクーラ本体に移すことも可能である。この場合には、エクステンション5と7は、クライオクーラ(冷却装置)の熱ステージに伝えられた物理力がクライオクーラステージで許容されるストレスを超えないように設計されなければならない。
アクチュエータは、リニア式または空気圧式でなくとも構わない。片方または両方がロータリ式、リンク機構式、圧縮式、等々でもよい。電気機械式、空気圧式、油圧式、等々でもよい。一般的に、アクチュエータに動力が提供されると、冷却装置は、冷却物体との連結位置に送られる。リニア式のアクチュエータでは、膨張するように動力が付与される。他のアクチュエータは、要素を連結位置にまで回転させるように動力が付与される。ヘリウムのごときガスで動力が与えられる空気圧アクチュエータは、超低温装置に関して前述した制御の利点を提供する。
上述で2ステージを備えたクライオクーラを解説した。すなわち、中間温ステージである第1ステージと、時に冷温(最低温度)ステージである第2ステージとである。異なる冷却装置が異なる利用形態のために使用される。冷却装置は、パルス管、ジフォード・マクマホンあるいはスターリングタイプのごとき異なる種類のクライオクーラであり、1または2つのステージ(1または2つの温度レベル)を有したクライオクーラ、あるいは超低温液を有したクライオスタット、超低温冷凍器(1、2または3つのレベルの冷却温度)、超低温デユワー、冷却機、等々である。2ステージのクライオクーラは、典型的に2ステージ(冷却物体と接続)を備えた結合冷却システムを有する。3以上のステージでも可能である。例えば、超低温冷凍装置は、冷却に利用できる3つのステージ(例えば、78K,20K、2.0Kのもの)を有することができる。通常は、冷却物体、電流リード線、冷温塊サポート、等々の周囲の熱シールド(1または2)の冷却に最低温度が利用される。多段レベル温度の冷却スキームは、冷却に必要な動力を減少させる。
2ステージではなく、1つだけのステージの場合も存在する。1つのステージのクライオクーラでは、クライオクーラと冷却物体との間の結合は、2ステージの装置の冷温ステージで示したものと同一ではなくとも類似する。よって別の図面は不要である。
以上、特定の実施例を示して解説したが、専門家であれば明細書の開示範囲の様々な変更や修正が可能であることを理解しよう。よって、本明細書で記述され、添付図面で図示した全内容は、本発明の説明のみを目的としており、本発明の限定は意図されていない。
冷却物体は、超伝導磁石、超低温磁石(超低温で非常に低い電気抵抗である非超伝導ワイヤ製)、赤外線検出器(例えば、夜間視認および温度測定)、地球温度測定用の宇宙機器(バロメータ)、種々な電子装置、超低温医療および超低温外科手術器具並びに装置、等々である。これら器具に共通する重要な特徴は、冷却源と冷却物体の両方のための別々な真空断熱、並びに、冷却物体の絶縁真空を破壊せず(暖めもせず)に冷却源を断続し、それを交換することである。
[部分的概要]
ここで開示されている本発明の1つの重要な実施例は、冷却物体に冷却装置を熱的に結合するカプラー(Coupler)である。この冷却装置は、軸に沿って延伸する少なくとも1つの冷却ステージを有する。カプラーは、冷温ステーションのインターフェースで冷却装置の冷温ステージエクステンションと連結するように設計され、冷却物体と接続するように設計されている冷温ステーションと、冷却装置の冷温ステージに連結されている冷温ステージエクステンションとを含んでいる。冷温ステーションには、アクチュエータ側と熱側とを有した冷温ステーションフレームが機械的に頑丈に接続されており、冷温ステーションのインターフェースに面接するように構成されている。全ては、冷却装置の冷温ステージがフレームアクチュエータ側と熱側との間に収まるように構成されている。アクチュエータが、冷温ステージエクステンションと冷温ステーションフレームのアクチュエータ側に実質的に等しくて反対方向の軸交差物理力を適用するように構成されており、連結されていない形態から連結された形態に冷温ステーションエクステンションを強制転換する。冷温ステーションは、冷温ステーションインターフェースで冷温ステーションと接触する。この際、冷却物体にはいかなる物理力も及ぼさない。冷却装置周囲で冷却装置の真空を収容する形状と大きさの冷却装置真空エンクロージャも存在する。これは、冷温ステーションと、冷却物体を収容する形状と大きさの冷却物体真空エンクロージャとを含む。これは、冷却装置の真空とは、液圧的に独立している冷却物体の真空を収容するように構成された冷温ステーションを含む。
1つの重要な実施例において、エクステンションは、軸交差物理力が冷却装置の冷温ステージに作用を及ぼさないように冷温ステージに連結される。
エクステンションは、許容範囲以上の軸交差ストレスが冷却装置の冷温ステージに伝達されないように冷温ステージに連結される。
冷温ステージエクステンションは、非均等作用力が冷却装置に一切適用されずに冷温ステーションと接触する。
別な重要な実施態様は、冷温ステージエクステンションが、軸物理力が冷却装置に一切適用されずに冷温ステーションと接触するように構成されている。
本発明の有用な実施態様の特徴は、冷温ステージエクステンションが、熱ステーションの軸交差方向の均衡物理力以外には、冷却装置の真空エンクロージャに物理力が一切適用されずに冷温ステーションと接触することである。
さらに別な関連実施態様では、冷温ステージエクステンションが、冷却装置の真空エンクロージャには、軸物理力(軸方向物理力)が一切適用されずに冷温ステーションと接触する。
さらに別な好適実施態様では、冷温ステージエクステンションが、熱ステーションの軸交差均衡物理力以外には、冷却物体真空エンクロージャには物理力が一切適用されずに、冷温ステーションと接触する。
冷温ステーションを冷却物体と固定的に接続されるように設計することは特に有利である。
冷温ステージに、インジウムガスケットのごときガスケットを熱的に連結することも有利である。
非常に好適な実施態様では、アクチュエータは、空気圧アクチュエータである。
特に有利な実施態様では、空気圧アクチュエータは、冷却装置の冷温ステージの最低稼動温度では液化しないヘリウム等のガスを駆動源として利用する。
アクチュエータは、並列で運用するように構成されている複数の空気圧アクチュエータを含むこともできる。この場合、適用可能な総合物理力が軸交差方向であるようにそれらアクチュエータは構成される。
本発明の非常に有益な実施態様では、アクチュエータのために空気圧ベローズが使用される。このアクチュエータは、オプションで内蔵静止位置スプリングを含む。この位置は、アクチュエータ内外の圧力が等しいときのアクチュエータの静止位置となる。
さらに一般的には、本発明の重要な実施態様は、2端を有した直線的に膨張する部材を含む。固定端は、冷温フレームのアクチュエータ側に連結され、他端は、動力が提供されると冷却装置の冷温ステーションのエクステンションを冷温ステーションインターフェースと接触させ、その方向に押す。
冷温ステージエクステンションは2つのプレートに至る。第1のプレートは、相対的に高い熱伝導性の材料であり、第2のプレートは、第1のプレートよりも相対的に低い伝導性の材料である。この相対的に低い熱伝導性の材料は、相対的に高い熱伝導性の材料よりも相対的に頑丈な材料を含むことができる。
さらに別な実施態様では、確実に相互連結されている2つの反対側に面した表面を含む冷温フレームを利用する。
冷却装置は、クライオクーラでよい。冷却物体は、超伝導磁石等の磁石でよい。
非常に有益な実施態様では、冷却物体に機能的に連結された装置は、磁気共鳴映像装置(MRI)を含む。
さらに別な実施態様では、本発明は、カプラーと冷却装置の両方を含む。この冷却装置は、クライオクーラでも、あるいは冷蔵装置、超低温デュワーおよび保冷器から選択される装置でよい。
頻繁に生じる特徴は、冷却装置の真空エンクロージャと冷却物体のエンクロージャが、軸方向に延び、相互に平行である複数の壁を有することである。アクチュエータは、冷温ステーションフレーム内に発生する物理力が軸交差方向であるように構成される。
本発明のいくつかの実施態様では、冷却装置の真空エンクロージャがベローズを含んだもののごとき伸縮可能な壁を含むことが有利である。
関連して非常に重要な実施態様においては、冷却装置は、中間温ステージをさらに有している。このような場合、カプラーは、さらに、冷却装置の中間温ステージエクステンションと中間温ステーションインターフェースで連結し、冷却物体と熱的に連結するように設計されている中間温ステーションと、冷却装置の中間ステージと連結した中間温ステージエクステンションとを含んでいる。中間温ステーションに機械的頑丈に接続された中間温ステーションフレームが存在し、アクチュエータ側と熱ステーション側とを有する。これは、中間温ステーションインターフェースと対面するように構成されている。全ては、冷却装置の中間温ステージが、中間温ステーションフレームアクチュエータ側と熱側との間に収まるように構成されている。第2アクチュエータは、実質的に等しくて反対方向である軸交差物理力を中間温ステージエクステンションと中間温ステーションフレームのアクチュエータ側とに適用し、中間温ステージエクステンションを非連結形態から連結係体に強制する。中間温ステージエクステンションは、冷却物体に物理力を作用させないで中間温ステーションインターフェースにて中間温ステーションと接触する。
1つのステージの実施態様と同様に、典型的には、中間温ステージエクステンションは、冷却装置の中間ステージに軸交差物理力を伝達させないように中間ステージに連結される。
本発明のさらに別な装置の実施態様では、中間温ステージエクステンションが中間温ステーションインターフェースで中間温ステーションに接触する。この際に、冷却装置の中間ステージには、許容範囲以上の軸交差ストレスが移動しない。
本発明の他の特徴は、いくつかの方法である。1つの方法は、軸に沿って延出する少なくとも1つの冷却ステージを有した冷却装置を冷却物体に熱的に連結させる。この方法は、特殊な熱カプラーを提供するステップを含む。このカプラーは、冷温ステーションインターフェースで冷却装置の冷温ステーションエクステンションと連結するように設計され、冷却物体と接続するように設計された冷温ステーションと、冷却装置の冷温ステージに連結された冷温ステージエクステンションとを含む。冷温ステーションには、アクチュエータ側部と熱側部とを有した冷温ステーションフレームが機械的頑丈に接続されている。これは、冷温ステーションインターフェースと対面するように構成されている。全ては、冷却装置の冷温ステージがフレームアクチュエータ側部と熱側部との間に収容されるように構成されている。アクチュエータが実質的に等しくて反対方向の軸交差物理力を冷温ステージエクステンションと、冷温ステーションフレームのアクチュエータ側部に適用するように構成されており、冷温ステージエクステンションを非連結形態から連結形態に強制する。冷温ステージエクステンションは、冷温ステーションインターフェースで冷温ステーションと接触する。冷却物体には、物理力は、一切適用されない。冷却装置の真空エンクロージャは、冷却装置の周囲で冷却装置の真空を収容する形状とサイズであり、冷温ステーションを含んでいる。冷却物体の真空エンクロージャは、冷却物体を収容する形状とサイズであり、冷温ステーションを含み、冷却装置の真空から液圧的に独立している冷却物体の真空を収容するように構成されている。この装置を提供した後に、この方法は、さらに、冷却装置を冷却装置の真空エンクロージャ内に導入するステップと、冷却装置の冷温ステージエクステンションを非連結位置で、冷温ステーションフレームのアクチュエータ側部と冷温ステーションフレームの熱側部との間で軸交差方向に配置するステップとを含む。このアクチュエータは、起動され、冷温ステージエクステンションと係合し、冷温ステージエクステンションを非結合位置から結合位置に強制移動させ、冷却物体に作用力を及ぼすことなくインターフェースにて冷温ステーションに接触させる。
関連する非常に典型的な実施態様では、アクチュエータは、冷却装置に軸交差物理力を及ぼすことなく実質的に等しい物理力を適用するように構成される。アクチュエータを起動させるステップは、冷却装置に物理力を及ぼすことなく冷温ステージエクステンションとそれが係合するように物理力を付与するステップを含む。
類似しており、同時に典型的である重要な実施態様では、アクチュエータは、実質的に等しい物理力を、許容範囲の軸交差ストレス以上の軸交差ストレスを作用させることなく冷却装置に適用するように構成されている。アクチュエータの起動ステップは、冷却装置に許容範囲以上の軸交差ストレスを作用させずに冷温ステーションと係合させるように、冷却装置に物理力を付与するステップを含む。
有用な1好適方法の実施態様では、アクチュエータは空気圧アクチュエータであり、アクチュエータを起動するステップは、アクチュエータに提供されるガス圧を増加させるステップを含む。
方法の実施態様の別な有用な特徴では、熱カプラーを提供するステップは、冷温ステージエクステンションに接着されたインジウムガスケットを提供するステップをさらに含む。
この実施態様に関連して、方法は、さらに冷温ステージエクステンションに物理力を全く及ぼさないようにアクチュエータを停止させるステップと、冷温ステップエクステンションを冷温ステーションから引き離し、冷温ステージエクステンションと冷温ステーションとの間の間隙を開くステップと、冷却装置を冷却装置の真空エンクロージャから取り出すステップとを含む。次に、確認のためにインジウムガスケットが冷温ステージエクステンションによって冷温ステーションと接触するように強制移動された場所で冷温ステーションを目視検査し、冷温ステーションに接着されたであろうガスケットの断片を機械的に取り除くステップが実行される。
本発明方法の実施態様のさらに別な重要な特徴では、アクチュエータは、空気圧アクチュエータであり、アクチュエータを起動するステップは、アクチュエータに提供されるヘリウムガスの圧力を高めるステップを含んでいる。
発明方法の関連実施態様は、冷却装置の真空エンクロージャ内に真空を提供するステップをさらに含む。
本発明の重要な方法の実施態様は、冷却装置の起動ステップをさらに含む。これは、アクチュエータの起動ステップの前でも後でも構わない。
本発明の方法の典型的な実施態様では、カプラーを提供するステップは、中間温ステーションインターフェースで冷却装置の中間温ステージエクステンションと連結するように設計され、冷却物体と接続するように設計されている中間温ステーションと、冷却装置の中間温ステージに連結された中間ステージエクステンションとを含む。中間温ステーションには、中間温ステーションフレームが機械的に頑丈に接続される。中間温ステーションフレームは、アクチュエータ側部と熱側部とを有しており、中間温ステーションインターフェースに対面するように構成されている。全ては、冷却装置の中間温ステージがアクチュエータサポートフレーム側部と熱側部との間に収容されるようにさらにアレンジされている。中間ステージアクチュエータは、実質的に等しくて反対の軸交差物理力を中間温ステージエクステンションと中間温ステーションフレームのアクチュエータ側部に適用し、中間温ステージエクステンションを非連結形態から連結形態に強制転換する。中間温ステージエクステンションは、中間温ステーションインターフェースにて中間温ステーションと、冷却物体に物理力が及ばないように接触する。この方法自体は、これら追加の要素を提供することに加えて、中間温ステーションフレームのアクチュエータ側部と中間ステーションフレームの熱側部との間で軸交差方向に非結合位置にて冷却装置の中間ステージエクステンションを配置するステップと、中間アクチュエータを起動し、中間ステージエクステンションと係合させ、中間ステージエクステンションを非結合位置から結合位置に強制移動するステップと、冷却物体に物理力を及ぼさずにインターフェースにて中間ステーションと接触するステップとを含んでいる。
以上、本発明の多くの技術と特徴を説明した。詳細には解説されていずとも、専門家であればこれら技術の多くは他の開示された技術と共に利用できることを理解しよう。例えば、冷却装置は、1ステージ、2ステージあるいはそれ以上のステージを有することもできる。軸交差アクチュエータは、1ステージまたは複数のステージで利用できるが、全部のステージで使用される必要はない。複数のステージのエクステンションは、前述のようにほぼ同一形態に構築できる。あるいは、適した熱導電性と、軸交差ストレスに耐えることができる、適した物理的強度を提供する必要条件を満たす限り、相互に大きく異なっていても構わない。各ステージで、1以上のアクチュエータが利用できるが、それらは、同一種類であっても異なる種類であっても構わない。
ここの開示は、1以上の発明を解説する。これら発明は、請求の範囲に解説されているが、この開示に基づいて開発された発明の内容も含む。発明者は、従来技術により規定される限界にまでこれら様々な発明の範囲を定める。ここに開示する発明の特徴は、必ずしも本発明に必須なものではない。
装置の構築物あるいはステップは、発明を構成する。しかし、それらが必ずしも互いに区別可能に特許性のある発明であるとは主張はしない。
規則に従って要約書が添付されている。しかしながら、その内容を発明の解釈および範囲の特定に利用すべきではない。
以上の発明の説明は、本発明の解説であって、本発明を限定するものではない。本発明は、いくつかの実施態様を利用して説明されているが、専門家であればそれらの変更もしくは改定が本発明の範囲内で可能であることを理解しよう。
請求の範囲内の対応する構造、材料、行為、およびそれら全手段の均等物あるいは工程プラス機能の要素は、他の請求された要素と組み合わせて機能を発揮する全ての構造、材料または行為を含むものである。

Claims (51)

  1. 冷却物体に冷却装置を熱的にカップリング(熱結合)させるカプラーであって、該冷却装置は、少なくとも1つの冷却ステージを有しており、該冷却ステージは、軸に沿って延伸しており、本カプラーは、
    a)冷温ステーションインターフェースにて冷却装置の冷温ステージエクステンションと連結するように設計されており、さらに冷却物体と接続するように設計されている冷温ステーションと、
    b)前記冷却装置の冷温ステージに連結した冷温ステージエクステンションと、
    c)前記冷温ステーションに物理的頑丈に接続した冷温ステーションフレームであって、アクチュエータ側部と熱側部とを有しており、前記冷温ステーションインターフェースと面接するように配置されており、全体的には、前記冷却装置の前記冷温ステージが、この冷温ステーションフレームの前記アクチュエータ側部と前記熱側部との間に収容されるように配置されている冷温ステーションフレームと、
    d)前記冷温ステージエクステンションと前記冷温ステーションフレームの前記アクチュエータ側部とに、実質的に等しくて反対向きの軸交差(直交)物理力を作用させるように設計配置されているアクチュエータであって、前記冷温ステージエクステンションを非連結形態から連結状態に強制転換し、該冷温ステージエクステンションを、前記冷却物体に対していかなる物理力も及ぼさずに、前記冷温ステーションインターフェースにて前記冷温ステーションと接触状態にするアクチュエータと、
    e)前記冷却装置の周囲で冷却装置の真空を収容するように形状化およびサイズ化された冷却装置の真空エンクロージャであって、前記冷温ステーションを含んでいる冷却装置の真空エンクロージャと、
    f)冷却物体を収容するように形状化およびサイズ化された冷却物体の真空エンクロージャであって、前記冷却装置の真空とは、液圧的に独立状態である冷却物体の真空を収容するように設計配置されている、前記冷温ステーションを含んだ冷却物体の真空エンクロージャと、
    を含んで構成されていることを特徴とするカプラー。
  2. 冷温ステージエクステンションは、冷却装置の冷温ステージには、軸交差物理力を伝達しないように冷温ステージに連結されていることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  3. 冷温ステージエクステンションは、冷却装置の冷温ステージには、許容範囲を超える軸交差ストレスを伝達しないように冷温ステージに連結されていることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  4. 冷温ステージエクステンションは、冷却装置には、非均衡物理力を作用させることなく冷温ステーションと接触することを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  5. 冷温ステージエクステンションは、冷却装置には、軸方向の物理力を作用させることなく冷温ステーションと接触することを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  6. 冷温ステージエクステンションは、熱ステーションの軸交差方向の非均衡物理力以外に、冷却装置には、物理力を作用させることなく冷温ステーションと接触することを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  7. 冷温ステージエクステンションは、冷却装置の真空エンクロージャには、軸方向の物理力を作用させることなく冷温ステーションと接触することを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  8. 冷温ステージエクステンションは、熱ステーションの軸交差方向の非均衡物理力以外には、冷却物体の真空エンクロージャに物理力を作用させることなく冷温ステーションと接触することを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  9. 冷温ステーションは、冷却物体と固定的に連結するように設計されていることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  10. 冷温ステージに熱結合したインジウムガスケットをさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  11. アクチュエータは、空気圧アクチュエータを含んで成ることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  12. 空気圧アクチュエータは、平行状態で稼動するように設置された複数の空気圧アクチュエータを含んで成ることを特徴とする請求項11記載のカプラー。
  13. 複数の空気圧アクチュエータは、発生する総物理力が軸交差方向となるように配置されることを特徴とする請求項12記載のカプラー。
  14. 空気圧アクチュエータは、空気圧ベローズを含んで成ることを特徴とする請求項11記載のカプラー。
  15. アクチュエータは、内蔵された静止位置スプリングを含んでおり、該静止位置スプリングは、該アクチュエータの内外圧力が等しくなったときに該アクチュエータの静止位置を決定することを特徴とする請求項11記載のカプラー。
  16. 空気圧アクチュエータは、動力源として、冷却装置の冷温ステージの最低稼動温度では液化しないガスを利用するアクチュエータを含んで成ることを特徴とする請求項11記載のカプラー。
  17. 空気圧アクチュエータは、動力源としてヘリウムガスを利用するアクチュエータを含んで成ることを特徴とする請求項11記載のカプラー。
  18. アクチュエータは、2端部を有した直線状に膨張する部材を含んでおり、該2端部は、冷温フレームのアクチュエータ側部に連結した一方の固定端部と、動力を付与されると、冷却装置の冷温ステージのエクステンションと接触し、該エクステンションを冷温ステーションインターフェース側に押すように設計配置された他方の端部とであることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  19. 冷温ステージエクステンションは、2枚のプレート体にまで延伸していることを特徴とする請求項18記載のカプラー。
  20. 2枚のプレート体は、第1のプレート体と第2のプレート体とであり、
    該第1のプレート体は、相対的に高い熱伝導率の材料で製造されており、
    該第2のプレート体は、該第1のプレート体よりも相対的に低い熱伝導率の材料で製造されていることを特徴とする請求項19記載のカプラー。
  21. 相対的に低い熱伝導率である第2のプレート体の材料は、相対的に高い熱伝導率である第1のプレート体の材料よりも相対的に頑丈な材料を含んでいることを特徴とする請求項20記載のカプラー。
  22. 冷温フレームは、相互に頑丈に連結されている2面の反対向き平面を含んでいることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  23. 冷却装置は、クライオクーラを含んで成ることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  24. 冷却物体は、磁石を含んで成ることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  25. 冷却物体は、超伝導磁石を含んで成ることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  26. (a)冷却物体と、
    (b)該冷却物体に対して機能的に連結されている装置とをさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  27. 冷却物体は、磁石を含んで成ることを特徴とする請求項26記載のカプラー。
  28. 冷却物体は、超伝導磁石を含んで成ることを特徴とする請求項26記載のカプラー。
  29. 装置は、磁気共鳴映像装置を含んだ冷却物体に対して機能的に連結されていることを特徴とする請求項27記載のカプラー。
  30. 冷却装置をさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  31. 冷却装置は、クライオクーラを含んで成ることを特徴とする請求項30記載のカプラー。
  32. 冷却装置は、冷蔵装置、超低温デュワーおよび冷却装置から選択される装置を含んで成ることを特徴とする請求項31記載のカプラー。
  33. 冷却装置の真空エンクロージャと冷却物体の真空エンクロージャは、相互に略平行状態で軸方向に延展する複数の壁部を有しており、
    アクチュエータは、冷温ステーションフレーム内に発生する全ての物理力が軸交差方向となるように設計配置されていることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  34. 冷却装置の真空エンクロージャは、直線円筒状の壁部を含んでいることを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  35. 冷却装置の真空エンクロージャは、延展性の壁部を含んでいることを
    特徴とする請求項1記載のカプラー。
  36. 延展性の壁部は、ベローズを含んで成ることを特徴とする請求項35記載のカプラー。
  37. 冷却装置は、中間温ステージをさらに有しており、
    本カプラーは、
    a)中間温ステーションインターフェースにて冷却装置の中間温ステージエクステンションと連結するように設計配置され、冷却物体と熱結合するように設計された中間温ステーションと、
    b)前記冷却装置の中間ステージに連結した中間ステージエクステンションと、
    c)前記中間温ステーションに物理的頑丈に連結しており、アクチュエータ側部と熱ステーション側部とを有しており、前記中間温ステーションインターフェースと面接するように配置された中間温ステーションフレームであって、これら全ては、前記冷却装置の前記中間温ステージが前記中間温ステーションフレームのアクチュエータ側部と熱側部との間に収容されるように設計配置されている中間温ステーションフレームと、
    d)前記中間温ステージエクステンションと前記中間温ステーションフレームのアクチュエータ側部とに、実質的に等しくて反対向きの軸交差物理力を作用させるように設計された第2のアクチュエータであって、前記中間温ステージエクステンションを非連結形態から連結形態へ強制転換させ、該中間温ステージエクステンションは、冷却物体に物理力を作用させずに、前記中間温ステーションインターフェースにて前記中間温ステーションに接触するように設計されている、第2のアクチュエータと、
    をさらに含んでことを特徴とする請求項1記載のカプラー。
  38. 中間温ステージエクステンションは、冷却装置の中間ステージに軸交差物理力を作用させないように該中間ステージに連結されていることを特徴とする請求項37記載のカプラー。
  39. 中間温ステージエクステンションは、冷却装置の中間ステージに許容範囲以上の軸交差ストレスを作用させないように、中間温ステーションインターフェースにて中間温ステーションと接触することを特徴とする請求項37記載のカプラー。
  40. 軸方向に延伸する少なくとも1つの冷却ステージを有した冷却装置を冷却物体と熱結合させる方法であって、
    a)以下で成る熱カプラーを提供するステップであって、
    i) 冷温ステーションインターフェースにて冷却装置の冷温ステージエクステンションと連結するように設計されており、さらに冷却物体と接続するように設計されている冷温ステーションと、
    ii)前記冷却装置の冷温ステージに連結した冷温ステージエクステンションと、
    iii)前記冷温ステーションに物理的頑丈に接続した冷温ステーションフレームであって、アクチュエータ側部と熱側部とを有しており、前記冷温ステーションインターフェースと面接するように配置されており、全体的には、前記冷却装置の前記冷温ステージが、前記アクチュエータ側部と前記熱側部との間に収容されるように配置されている冷温ステーションフレームと、
    iv)前記冷温ステージエクステンションと前記冷温ステーションフレームの前記アクチュエータ側部とに、実質的に等しくて反対向きの軸交差物理力を作用させるように設計配置されているアクチュエータであって、前記冷温ステージエクステンションを非連結形態から連結状態に強制転換させ、該冷温ステージエクステンションを、前記冷却物体にいかなる物理力をも作用させずに、前記冷温ステーションインターフェースにて前記冷温ステーションと接触状態にするアクチュエータと、
    v)前記冷却装置の周囲で冷却装置の真空を収容するように形状化およびサイズ化された冷却装置の真空エンクロージャであって、前記冷温ステーションを含んでいる冷却装置の真空エンクロージャと、
    vi)冷却物体を収容するように形状化およびサイズ化された冷却物体の真空エンクロージャであって、前記冷却装置の真空とは、液圧的に独立状態である冷却物体の真空を収容するように設計配置されている、前記冷温ステーションを含んだ冷却物体の真空エンクロージャと、
    を含んで構成されているカプラーを提供するステップと。
    b)前記冷却装置の真空エンクロージャ内に前記冷却装置を導入し、非連結位置の該冷却装置の前記冷温ステージエクステンションを、前記冷温ステーションフレームの前記アクチュエータ側部と、該冷温ステーションフレームの前記熱側部との間で軸交差方向に配置するステップと、
    c)前記アクチュエータに動力を提供して前記冷温ステージエクステンションと係合させ、該冷温ステージエクステンションを非連結位置から連結位置に強制移動させ、冷却物体に物理力を作用させずにインターフェースにて冷温ステーションと接触させるステップと、
    を含んで構成されていることを特徴とする方法。
  41. アクチュエータは、冷却装置に軸交差方向の物理力を作用させずに実質的に等しい物理力を作用させ、
    該アクチュエータに動力を提供するステップは、前記冷却装置に物理力を作用させずに、冷温ステージエクステンションと係合するように該アクチュエータに動力を提供することを特徴とする請求項40記載の方法。
  42. アクチュエータは、許容範囲以上の軸交差ストレスを冷却装置に作用させずに等しい物理力を作用させ、
    該アクチュエータに動力を提供するステップは、該冷却装置に許容範囲以上の軸交差ストレスを作用させずに冷温ステージエクステンションと係合するように、該アクチュエータに動力を提供することを特徴とする請求項40記載の方法。
  43. アクチュエータは、空気圧アクチュエータを含んで成り、
    該アクチュエータに動力を提供するステップは、該アクチュエータに提供されるガスの圧力を増加させることを特徴とする請求項40記載の方法。
  44. 熱カプラーを提供するステップは、冷温ステージエクステンションに接着されたインジウムガスケットを提供することを特徴とする請求項40記載の方法。
  45. a)冷温ステージエクステンションに物理力を作用させないようにアクチュエータを脱動力化させるステップと、
    b)前記冷温ステージエクステンションを冷温ステーションから引き離し、該冷温ステージエクステンションと該冷温ステーションとの間に間隔を設けるステップと、
    c)冷却装置を該冷却装置の真空エンクロージャから取り外すステップと、
    d)前記冷温ステーションと接触するように、前記冷温ステージエクステンションによってインジウムガスケットが強制移動された位置で、前記冷温ステーションを目視検査し、前記冷温ステーションに接着した前記ガスケットの断片を発見して物理的に除去するステップと、
    をさらに含んでいることを特徴とする請求項44記載の方法。
  46. アクチュエータは、空気圧アクチュエータを含んで成り、該アクチュエータに動力を提供するステップは、アクチュエータに提供されたヘリウムガスの圧力を増加させることを特徴とする請求項40記載の方法。
  47. 冷却装置の真空エンクロージャ内に真空を創出するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項40記載の方法。
  48. 冷却装置を作動させるステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項40記載の方法。
  49. 冷却装置を作動させるステップは、アクチュエータを作動させるステップに先立って実施されることを特徴とする請求項48記載の方法。
  50. 冷却装置を作動させるステップは、アクチュエータを作動させるステップに続いて実施されることを特徴とする請求項48記載の方法。
  51. a)カプラーを提供するステップは、
    i)中間温ステーションインターフェースにて冷却装置の中間温ステージエクステンションと連結するように設計されており、冷却物体と接続するように設計された中間温ステーションと、
    ii)前記冷却装置の前記中間温ステージに連結された中間ステージエクステンションと、
    iii)前記中間温ステーションに物理的頑丈に接続されており、アクチュエータ側部と熱側部とを有した中間温ステーションフレームであって、前記中間温ステーションインターフェースに面接するように配置されており、これら全ては、前記冷却装置の前記中間温ステージが前記アクチュエータの支持側部と熱側部との間に収容されるように配置されている、中間温ステーションフレームと、
    iv)中間温ステージエクステンションと、前記中間温ステーションフレームのアクチュエータ側部に実質的に等しくて反対方向の軸交差物理力を作用させるように設計配置され、前記中間温ステージエクステンションを非連結形態から連結形態に強制転換させる中間ステージアクチュエータであって、前記中間温ステージエクステンションは、冷却物体に物理力を作用させずに前記中間温ステーションインターフェースにて前記中間温ステーションと接触させる、中間ステージアクチュエータと、
    を含んだカプラーを提供するステップと、
    b)i)前記冷却装置の前記中間ステージエクステンションを非連結位置にて、前記中間ステーションフレームのアクチュエータ側部と、前記中間ステーションフレームの熱側部との間で軸交差方向に配置するステップと、
    ii)中間アクチュエータに動力を提供して前記中間ステージエクステンションと係合させ、前記中間ステージエクステンションを、非連結位置から連結位置に強制移動させ、冷却物体に物理力を作用させずに前記インターフェースにて前記中間ステーションと接触させるステップと、
    をさらに含んでいることを特徴とする請求項40記載の方法。
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