JP2011518166A - 5−(3−(エチルスルホニル)フェニル)−3,8−ジメチル−n−(1−メチルピペリドン−4−イル)−9h−ピリド[2,3−b]インドール−7−カルボキサミドの塩酸塩の多形およびその使用方法 - Google Patents

5−(3−(エチルスルホニル)フェニル)−3,8−ジメチル−n−(1−メチルピペリドン−4−イル)−9h−ピリド[2,3−b]インドール−7−カルボキサミドの塩酸塩の多形およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

式:
Figure 2011518166

を有する、5−(3−(エチルスルホニル)フェニル)−3,8−ジメチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−9h−ピリド[2,3−b]インドール−7−カルボキサミド(本明細書において、化合物1と称される)の塩酸塩の多型形態、およびその組成物であって、前記化合物1は、1つ以上の多型形態で存在する。また、化合物1の多形を調製するための新規方法、ならびにキットおよび組成物の製造物品、ならびに様々な疾患を治療するための組成物の使用方法も提供する。

Description

本発明は、概して、5−(3−(エチルスフホニル)フェニル)−3,8−ジメチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−9H−ピリド[2,3−b]インドール−7−カルボキサミド(本明細書において「化合物I」と称される)の塩酸塩の多型形態、およびその調製方法に関する。本発明は、化合物1の多形を含む医薬組成物、キットおよび製造物品、ならびにそれらの使用方法にも関する。
式:
Figure 2011518166
を有する化合物1は、
2007年5月24日に公開された米国特許第2007−0117816号(化合物112を参照)、ならびに2007年4月18日に出願された米国特許第60/912,625号および第60/912,629号(化合物83を参照)に記載されるキナーゼ阻害剤であり、これらは、参照によりその全体が本明細書に援用される。
ホスホリルトランスフェラーゼは、リン含有基を1つの基質から別の基質に転移する酵素の大きなファミリーである。国際生化学分子生物学連合(IUBMB)の用語委員会により示された協定により、この種類の酵素は、2.7.−.−で始まる酵素委員会(EC)番号を有する(Bairoch A.,The ENZYME database in Nucleic Acids Res.28:204−305(2000))。キナーゼは、ホスホリル転移の触媒作用で機能する酵素の種類である。タンパク質キナーゼは、構造的に関連するホスホリルトランスフェラーゼの大きなサブファミリーを構成し、細胞内の広範なシグナル変換プロセスの制御を担う(Hardie,G. and Hanks,S.(1995)The Protein Kinase Facts Book,I and II,Academic Press,San Diego,CAを参照)。タンパク質キナーゼは、それらの構造および触媒機能の保護のため、共通の祖先遺伝子から進化したと考えられる。ほぼ全てのキナーゼは、類似した250−300のアミノの酸触媒ドメインを含有する。タンパク質キナーゼは、それらがリン酸化する基質によって(例えば、タンパク質チロシン、タンパク質セリン/トレオニン、ヒスチジン等)ファミリーに分類され得る。それらのキナーゼファミリーのそれぞれに概して対応するタンパク質キナーゼ配列モチーフが特定されている(例えば、Hanks,S.K.;Hunter,T.,FASEB J.9:576−596(1995)、Kinghton et al.,Science,253:407−414(1991)、Hiles et al.,Cell 70:419−429(1992)、Kunz et al.,Cell,73:585−596(1993)、Garcia−Bustos et al.,EMBO J.,13:2352−2361 (1994)を参照)。脂質キナーゼ(例えば、PI3K)は、タンパク質キナーゼとの構造的類似性を有する別のキナーゼ群を構成する。
タンパク質および脂質キナーゼは、タンパク質または脂質等の標的にリン酸基を添加することによって、増殖、成長、分化、代謝、細胞周期の事象、アポトーシス、運動性、転写、翻訳、および他のシグナルプロセスを含むが、これらに限定されない、多くの異なる細胞プロセスを調節する。キナーゼによって触媒されるリン酸化事象は、標的タンパク質の生物学的機能を調整または調節できる分子オン/オフスイッチとして作用する。標的タンパク質のリン酸化は、様々な細胞外シグナル(ホルモン、神経伝達物質、成長および分化因子等)、細胞周期事象、環境的または栄養ストレス等に反応して生じる。タンパク質および脂質キナーゼは、標的の活性(直接的または間接的に)を活性化もしくは不活性化、または調節するようにシグナル伝達経路で機能することができる。これらの標的は、例えば、代謝酵素、調節タンパク質、受容体、細胞骨格タンパク質、イオンチャネルもしくはポンプ、または転写因子を含み得る。タンパク質のリン酸化の制御欠陥による制御されないシグナル伝達は、例えば、炎症、癌、アレルギー/喘息を含む疾患および疾患状態、免疫系の疾患および状態、中枢神経系(CNS)、循環器疾患、皮膚病学、ならびに血管形成の疾患および状態を含む多数の疾患および状態に関連付けられている。
薬理学的標的としてのタンパク質キナーゼにおける当初の関心は、多くのウイルス性癌遺伝子が、構造的に修飾された、構成酵素活性を有する細胞タンパク質キナーゼをコードするという知見に喚起された。これらの知見は、ヒトの増殖障害における癌遺伝子に関連するタンパク質キナーゼの潜在的関与を指摘した。以降、様々なより微妙な機構に起因する脱制御されたタンパク質キナーゼが、例えば、癌、CNS状態、および免疫学的に関係する疾患を含む、数多くの重要なヒト障害の病態生理に関連付けられている。したがって、異常なタンパク質キナーゼ活性に起因する疾患の病理および/または症状を阻害できる選択的タンパク質キナーゼ阻害剤の開発が、大きな関心を生み出した。
癌は、細胞分裂、分化、およびアポトーシス細胞死を制御する正常プロセスの脱制御に起因する。タンパク質キナーゼは、この調節プロセスにおいて、重要な役割を果たす。このようなキナーゼの非限定的な一覧には、ab1、オーロラ−A、オーロラ−B、オーロラ−C、ATK、bcr−abl、Blk、Brk、Btk、c−Kit、c−Met、c−Src、CDK1、CDK2、CDK4、CDK6、cRaf1、CSF1R、CSK、EGFR、ErbB2、ErbB3、ErbB4、ERK、Fak、fes、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR5、Fgr、FLK−4、Flt−1、Fps、Frk、Fyn、Hck、IGF−1R、INS−R、Jak、KDR、Lck、Lyn、MEK、p38、PDGFR、PIK、PKC、PYK2、Ros、Tie1、Tie2、Trk、Yes、およびZap70が含まれるが、これらに限定されない。哺乳類の生物学において、このようなタンパク質キナーゼは、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)シグナル伝達経路を含む。MAPKシグナル伝達経路は、ras遺伝子および成長因子受容体の脱制御等の、様々な一般的な疾患関連機構によって、不適切に活性化される(Magnuson et al.,Seminars in Cancer Biology5:247−252(1994))。したがって、タンパク質キナーゼの阻害が、本発明の目的である。
オーロラキナーゼ(オーロラ−A、オーロラ−B、オーロラ−C)は、結腸、乳房、および他の固形腫瘍等のヒト癌に関連付けられている、セリン/スレオニンタンパク質キナーゼである。オーロラ−A(時折、AIKとも称される)は、細胞周期を調節するタンパク質リン酸化事象に関与すると考えられている。具体的に、オーロラ−Aは、有糸分裂中、染色体の正確な分離を制御する役割を果たしている可能性がある。細胞周期の誤制御は、細胞増殖および他の異常の原因となり得る。ヒト結腸癌組織において、オーロラ−A、オーロラ−B、およびオーロラ−Cは、過剰発現されることが分かっている(Bischoff et al.,EMBO J.,17:3052−3065(1998);Schumacher et al.,J.Cell Biol.143:1635−1646(1998);Kimura et al.,J.Biol.Chem.,272:13766−13771(1997)を参照)。
キナーゼ阻害剤は、キナーゼによって媒介される状態の予防、進行の遅延および/または治療のために有用な薬剤であると考えられる。
本発明は、化合物1の新規多型形態、およびこれらの多型形態の調製方法、ならびに1つ以上の新規多形を含む組成物を提供する。
多型形態
一態様において、本発明は、式:
Figure 2011518166
を有する、化合物1の多型形態を提供する。
非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pを作製するための様々な方法も提供する。非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pのうちの1つ以上を含む、医薬組成物、キット、および他の製品を製造するための様々な方法も提供する。

非結晶形態:
一実施形態において、多型形態は、約25.5度2−シータ(o2θ)で、広範な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する非結晶固体である。いくつかの変形例において、X線回折パターンは、実質的に、図1に示す通りである。

形態A:
別の実施形態において、多型形態は、約5.2、10.3、および20.5o2シータ(o2θ)で、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する、一水和物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターンは、約15.5、17.0、および19.9o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。他の変形例において、X線回折パターンは、実質的に、図2に示す通りである。
さらに別の実施形態において、多型形態は、約315℃〜約330℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する、一水和物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約327℃を中心とする。さらなる変形例において、DSC曲線は、実質的に、図3に示す通りである。

形態B:
また別の実施形態において、多型形態は、約13.8、17.1、および19.7o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する、ジメチルアセトアミド(DMA)溶媒和物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターンは、約16.5、20.1、および25.0o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。さらなる変形例において、X線回折パターンは、実質的に、図7に示す通りである。
さらなる実施形態において、多型形態は、約330℃〜約340℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する、ジメチルアセトアミド(DMA)溶媒和物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約337℃を中心とする。他の変形例において、多型形態は、実質的に、図8に示す通りのDSC曲線を有する。

形態C:
さらなる実施形態において、多型形態は、約17.1、19.8、および26.4o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターンは、約17.7、および22.0o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。他の変形例において、X線回折パターンは、実質的に、図11に示す通りである。
別の実施形態において、多型形態は、約332℃〜約336℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する無水物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約335℃を中心とする。他の変形例において、多型形態は、実質的に、図12に示す通りのDSC曲線を有する。

形態D:
また別の実施形態において、多型形態は、約7.8、17.6、および20.9o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターンは、約5.9、および25.2o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。他の変形例において、X線回折パターンは、実質的に、図16に示す通りである。
さらに別の実施形態において、多型形態は、約245℃〜約255℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する無水物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約251℃を中心とする。いくつかの変形例において、多型形態は、実質的に、図17に示す通りのDSC曲線を有する。

形態E:
またさらに別の実施形態において、多型形態は、約17.0、19.6、および20.2o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する、N−メチルピロリジノン(NMP)溶媒和物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターンは、約13.9、25.1、および26.2o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。他の変形例において、X線回折パターンは、実質的に、図20に示す通りである。
さらなる実施形態において、多型形態は、約215℃〜約225℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有するN−メチルピロリジノン(NMP)溶媒和物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約221℃を中心とする。他の変形例において、多型形態は、実質的に、図21に示す通りのDSC曲線を有する。

形態F:
さらに、別の実施形態において、多型形態は、約7.0、17.2、および25.9o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する脱溶媒和物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターンは、約5.2、10.3、および20.2o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。他の変形例において、X線回折パターンは、実質的に、図24に示す通りである。
別の実施形態において、多型形態は、約323℃〜約333℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する脱溶媒和物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約328℃を中心とする。他の変形例において、多型形態は、実質的に、図25に示す通りのDSC曲線を有する。

形態G:
また別の実施形態において、多型形態は、約5.5、10.9、および22.0.o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するジメチルホルムアミド(DMF)溶媒和物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターンは、約16.5、18.4、および19.5o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。他の変形例において、X線回折パターンは、実質的に、図27に示す通りである。
さらに別の実施形態において、多型形態は、約334℃〜約338℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有するジメチルホルムアミド(DMF)溶媒和物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約336℃を中心とする。いくつかの変形例において、多型形態は、実質的に、図28に示す通りのDSC曲線を有する。

形態I:
またさらに別の実施形態において、多型形態は、約7.0、16.7、および17.4.o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するテトラヒドロフラン(THF)溶媒和物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターンは、約19.6、20.2、および24.6o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。他の変形例において、X線回折パターンは、実質的に、図31に示す通りである。
さらなる実施形態において、多型形態は、約320℃〜約340℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有するテトラヒドロフラン(THF)溶媒和物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約331℃を中心とする。他の変形例において、多型形態は、実質的に、図32に示す通りのDSC曲線を有する。

形態J:
さらなる実施形態において、多型形態は、約4.9、17.5、および20.0o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターン(CuKα)は、約9.2、22.1、および25.2o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。他の変形例において、X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図35に示す通りである。
別の実施形態において、多型形態は、約320℃〜約330℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する無水物である。いくつかの変形例において、フォーク型吸熱は、約326℃を中心とする。他の変形例において、多型形態は、実質的に、図36に示す通りのDSC曲線を有する。
形態K:
また別の実施形態において、多型形態は、約5.3、8.5、および10.5o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターン(CuKα)は、約13.3、18.6、および21.3o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。別の変形例において、X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図39に示す通りである。
別の実施形態において、多型形態は、約315℃〜約330℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する無水物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約322℃を中心とする。他の変形例において、多型形態は、実質的に、図40に示す通りのDSC曲線を有する。

形態L:
さらなる実施形態において、多型形態は、約5.2、10.4、および20.7o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するチャネル型水和物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターン(CuKα)は、約15.5、16.9、および24.4o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。他の変形例において、X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図43に示す通りである。
さらなる実施形態において、多型形態は、約320℃〜約340℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有するチャネル型水和物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約333℃を中心とする。他の変形例において、多型形態は、実質的に、図44に示す通りのDSC曲線を有する。

形態M:
別の実施形態において、多型形態は、約5.1、8.2、および10.2o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する水和物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターン(CuKα)は、約18.1、および20.6o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。他の変形例において、X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図48に示す通りである。
また別の実施形態において、多型形態は、約325℃〜約335℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する水和物である。他の変形例において、吸熱は、約332℃を中心とする。他の変形例において、多型形態は、実質的に、図49に示す通りのDSC曲線を有する。

形態N:
さらに別の実施形態において、多型形態は、約5.2、8.4、および10.3o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する水和物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターン(CuKα)は、約18.6、20.0、および21.0o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。他の変形例において、X線回折パターンは、実質的に、図52に示す通りである。
さらなる実施形態において、多型形態は、約326℃〜約336℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する水和物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約331℃を中心とする。他の変形例において、多型形態は、実質的に、図53に示す通りのDSC曲線を有する。

形態O:
さらなる実施形態において、多型形態は、約6.3、12.6、および25.3o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する脱水物である。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターンは、約10.5、および21.0o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。別の変形例において、X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図56に示す通りである。
別の実施形態において、多型形態は、約320℃〜約330℃を中心とする吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する脱水物である。いくつかの変形例において、吸熱は、約327℃を中心とする。他の変形例において、多型形態は、実質的に、図57に示す通りのDSC曲線を有する。

形態P:
また別の実施形態において、多型形態は、約5.0、9.4、および10.0o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する。いくつかの変形例において、X線粉末回折パターン(CuKα)は、約17.2、および25.7o2θで、有意な回折ピークをさらに含む。別の変形例において、X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図59に示す通りである。
多型形態の作製方法
別の態様において、本発明は、式:
Figure 2011518166
を有する化合物1の多型形態を作製する方法を提供する。
一実施形態において、多型形態は、形態A(例えば、約5.2、10.3、および20.5o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する一水和物)であり、方法は、水で化合物1を処理することを含む。いくつかの変形例において、方法は、DMFに化合物1を溶解することをさらに含む。別の変形例において、方法は、溶媒に溶解された化合物1に抗溶媒を添加することをさらに含み、抗溶媒は、酢酸イソプロピルである。
別の実施形態において、多型形態は、形態B(例えば、約13.8、17.1、および19.7.o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターンを有するジメチルアセトアミド(DMA)溶媒和物)であり、方法は、DMAで化合物1を処理することを含む。いくつかの変形例において、方法は、DMAに化合物1を溶解することをさらに含む。
さらなる実施形態において、多型形態は、形態C(例えば、17.1、19.8、および26.4o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物)であり、方法は、化合物1を乾燥させることを含む。いくつかの変形例において、方法は、50℃以上の温度で、化合物1を乾燥させることをさらに含む。別の変形例において、方法は、70℃以上の温度で、化合物1を乾燥させることをさらに含む。
さらなる実施形態において、多型形態は、形態C(例えば、約17.1、19.8、および26.4°2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物)であり、方法は、無水溶媒に化合物1を溶解することを含む。
別の実施形態において、多型形態は、形態D(例えば、約7.8、17.6、および20.9o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物)であり、方法は、DMAで化合物1を処理することを含む。いくつかの変形例において、方法は、DMAに化合物1を溶解することをさらに含む。別の変形例において、方法は、溶媒に溶解された化合物1に抗溶媒を添加することをさらに含み、抗溶媒は、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)である。
また別の実施形態において、多型形態は、形態E(例えば、約17.0、19.6、および20.2o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するN−メチルピロリジノン(NMP)溶媒和物)であり、方法は、NMPで化合物1を処理することを含む。
さらに別の実施形態において、多型形態は、形態F(例えば、約7.0、17.2、および25.9o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する脱溶媒和物)であり、方法は、DMAまたはDMFで化合物1を処理することを含む。いくつかの変形例において、方法は、化合物1を加熱することをさらに含む。
別の実施形態において、多型形態は、形態G(例えば、約5.5、10.9、および22.0.o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するジメチルホルムアミド(DMF)溶媒和物)であり、方法は、DMFで化合物1を処理することを含む。
また別の実施形態において、多型形態は、形態I(例えば、約7.0、16.7、および17.4°2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するテトラヒドロフラン(THF)溶媒和物)であり、方法は、THFで化合物1を処理することを含む。
別の実施形態において、多型形態は、形態J(例えば、約4.9、17.5、および20.0o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物)であり、方法は、イソプロピルアルコールで化合物1を処理することを含む。
また別の実施形態において、多型形態は、形態K(例えば、約5.3、8.5、および10.5o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物)であり、方法は、THFで化合物1を処理することを含む。いくつかの変形例において、方法は、EtOHに化合物1を溶解することをさらに含む。別の変形例において、方法は、溶媒に溶解された化合物1に抗溶媒を添加することをさらに含み、抗溶媒は、THFである。
さらに別の実施形態において、多型形態は、形態L(例えば、約5.2、10.4、および20.7.o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するチャネル型水和物)であり、方法は、水で化合物1を処理することを含む。いくつかの変形例において、方法は、メタノールに化合物1を溶解することをさらに含む。他の変形例において、方法は、溶媒に溶解された化合物1に抗溶媒を添加することをさらに含み、抗溶媒は、メチルtert−ブチルエーテル、酢酸イソプロピル、およびヘプタンから成る群から選択される。
さらなる実施形態において、多型形態は、形態M(例えば、約5.1、8.2、および10.2o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する水和物)であり、方法は、水で化合物1を処理することを含む。
さらなる実施形態において、多型形態は、形態N(例えば、約5.2、8.4、および10.3°2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する水和物)であり、方法は、水で化合物1を処理することを含む。
別の実施形態において、多型形態は、形態O(例えば、約6.3、12.6、および25.3o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する脱水物)であり、方法は、水で化合物1を処理することを含む。いくつかの変形例において、方法は、化合物1を加熱することを含む。
これらの物理的特性を特定するために上記分析を実施した方法は、以下の実施例セクションで説明される。
化合物1を含む組成物
さらなる態様において、本発明は、式:
Figure 2011518166
の化合物1を含む医薬組成物を提供し、
化合物1の少なくとも一部は、本明細書を通して説明される任意の多型形態等、多型形態として存在する。
いくつかの実施形態において、化合物1は、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および/または形態Pから成る群から選択される形態で存在する。これらの形態を以下でより詳しく説明する。化合物1の他の結晶および非結晶形態も、組成物に存在し得ることに留意されたい。
1つの例において、組成物は、0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、25重量%、50重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、97重量%、または99重量%を上回る化合物1が、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される形態で組成物に存在する、少なくとも0.1%、0.25%、0.5%、1%、5%、10%、25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%の化合物1を含む。組成物は、任意で、医薬組成物であり得る。医薬組成物は、任意に、化合物1の使用に有害な影響を及ぼさない1つ以上の追加の構成要素をさらに含み得る。
化合物1を含むキットおよび製造物品
本発明は、化合物1を含む組成物を含むキットおよび他の製造物品も提供し、化合物1は、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される形態で存在する。1つの変形例において、組成物は、0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、25重量%、50重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、97重量%、または99重量%を上回る化合物1が、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される形態で組成物に存在する、少なくとも0.1%、0.25%、0.5%、1%、5%、10%、25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%の化合物1を含む。キットおよび製造物品の組成物は、任意で、医薬組成物であり得る。医薬組成物は、任意に、化合物1の使用に有害な影響を及ぼさない1つ以上の追加の構成要素をさらに含み得る。
医薬組成物を含有する上述の実施形態のそれぞれに関して、医薬組成物は、化合物1の少なくとも一部が、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される形態で存在する、任意の様式で製剤化され得る。任意に、化合物1の一部は、対象への医薬製剤の投与後の一定期間、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される形態で存在する。
多型形態の使用方法
キナーゼ媒介の様々な疾患を治療するために、1つ以上の非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pを含む医薬組成物、キット、および他の製造物品の使用方法も提供する。
一実施形態において、本発明は、0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、25重量%、50重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、97重量%、または99重量%を上回る化合物1が、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される形態で、組成物に存在する組成物を投与することを含むキナーゼの阻害方法に関する。任意に、組成物は、少なくとも0.1%、0.25%、0.5%、1%、5%、10%、25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%の化合物1を含む。
別の実施形態において、本発明は、化合物が投与される時に、0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、25重量%、50重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、97重量%、または99重量%を上回る化合物1が、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される形態で、組成物に存在する化合物1を投与することによって、化合物1を用いて対象(例えば、ヒト身体)におけるキナーゼを阻害する方法に関する。任意に、組成物は、少なくとも0.1%、0.25%、0.5%、1%、5%、10%、25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%の化合物1を含む。
別の実施形態において、本発明は、化合物が対象に投与された後の一定期間、0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、25重量%、50重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、97重量%、または99重量%を上回る化合物1が、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される形態で、組成物に存在する化合物1を投与することによって、化合物1を用いて対象(例えば、ヒト身体)におけるキナーゼを阻害する方法に関する。任意に、組成物は、少なくとも0.1%、0.25%、0.5%、1%、5%、10%、25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%の化合物1を含む。
また別の実施形態において、本発明は、キナーゼが疾患状態の病理および/または症状の一因となる活性を保有する疾患状態の治療方法を提供し、投与される時に、0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、25重量%、50重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、97重量%、または99重量%を上回る化合物1が、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される形態で、組成物に存在する組成物を対象(例えば、ヒト身体)に投与することを含む。任意に、組成物は、少なくとも0.1%、0.25%、0.5%、1%、5%、10%、25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%の化合物1を含む。
また別の実施形態において、本発明は、キナーゼが疾患状態の病理および/または症状の一因となる活性を保有する疾患状態の治療方法を提供し、組成物が対象に投与された後の一定期間、0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、25重量%、50重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、97重量%、または99重量%を上回る化合物1が、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される形態で、組成物に存在する組成物を対象(例えば、ヒト身体)に存在させることを含む。任意に、組成物は、少なくとも0.1%、0.25%、0.5%、1%、5%、10%、25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%の化合物1を含む。
別の実施形態において、特定の癌(例えば、扁平上皮癌、星状細胞腫、カポジ肉腫、神経膠芽腫、小細胞肺癌、非小細胞肺癌(例えば、肺大細胞癌、腺癌、および扁平上皮癌)、膀胱癌、頭頸部癌、黒色腫、卵巣癌、前立腺癌、乳癌、神経膠腫、結腸直腸癌、尿生殖器癌、胃腸癌、甲状腺癌、皮膚癌、および血液癌(例えば、多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病、および急性リンパ性白血病));炎症;炎症性腸疾患;乾癬;移植片拒絶;筋萎縮性側索硬化症; 皮質基底核変性症;ダウン症候群;ハンチントン病;パーキンソン病;脳炎後パーキンソン症;進行性核上性麻痺;ピック病;ニーマン−ピック病;脳卒中;頭部外傷;慢性神経変性疾患;双極性疾患;感情障害;うつ;統合失調症;認知障害;脱毛;避妊薬物;軽度認知機能障害;老年記憶障害;加齢性認知機能低下;認知障害−非認知症;軽度認知機能低下;軽度認知神経科学機能低下;高齢期健忘症;記憶機能障害;認知機能障害;男性型脱毛症;認知症関連疾患(例えば、前頭側頭型認知症パーキンソン型、グアム−パーキンソン認知症候群、HIV認知症、神経原線維タングル病理関連の疾患、半認知症状態、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、およびボクサー認知症);アルツハイマー病;関節炎;およびその他における、キナーゼによって媒介される状態を予防する、その進行を遅延する、および/または治療するための方法を提供する。
化合物1が、非結晶形態、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される形態で、組成物に存在し得ることが記載されるそれぞれの場合において、本発明は、単一のみの形態が存在する、2つの形態が存在する(全ての組み合わせ)、および3つ、4つ、またはそれ以上(全ての組み合わせ)が存在する組成物を包含することを意図する。
化合物1の非結晶形態のX線粉末回折(XRPD)スペクトルである。
化合物1の形態AのXRPDパターンである。
化合物1の形態Aの示差走査熱量測定(DSC)曲線である。
化合物1の形態Aの熱重量分析(TGA)曲線である。
化合物1の形態Aの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態Aの水分吸着曲線である。
化合物1の形態BのXRPDパターンである。
化合物1の形態BのDSC曲線である。
化合物1の形態BのTGA曲線である。
化合物1の形態Bの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態CのXRPDパターンである。
化合物1の形態CのDSC曲線である。
化合物1の形態CのTGA曲線である。
化合物1の形態Cの1H NMRスペクトルである。
化合物1の水分吸着曲線である。
化合物1の形態DのXRPDパターンである。
化合物1の形態DのDSC曲線である。
化合物1の形態DのTGA曲線である。
化合物1の形態Dの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態EのXRPDパターンである。
化合物1の形態EのDSC曲線である。
化合物1の形態EのTGA曲線である。
化合物1の形態Eの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態FのXRPDパターンである。
化合物1の形態FのDSC曲線である。
化合物1の形態Fの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態GのXRPDパターンである。
化合物1の形態GのDSC曲線である。
化合物1の形態GのTGA曲線である。
化合物1の形態Gの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態IのXRPDパターンである。
化合物1の形態IのDSC曲線である。
化合物1の形態IのTGA曲線である。
化合物1の形態Iの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態JのXRPDパターンである。
化合物1の形態JのDSC曲線である。
化合物1の形態JのTGA曲線である。
化合物1の形態Jの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態KのXRPDパターンである。
化合物1の形態KのDSC曲線である。
化合物1の形態KのTGA曲線である。
化合物1の形態Kの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態LのXRPDパターンである。
化合物1の形態LのDSC曲線である。
化合物1の形態LのTGA曲線である。
化合物1の形態Lの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態Lの水分吸着曲線である。
化合物1の形態MのXRPDパターンである。
化合物1の形態MのDSC曲線である。
化合物1の形態MのTGA曲線である。
化合物1の形態Mの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態NのXRPDパターンである。
化合物1の形態NのDSC曲線である。
化合物1の形態NのTGA曲線である。
化合物1の形態Nの1H NMRスペクトルである。
化合物1の形態OのXRPDパターンである。
化合物1の形態OのDSC曲線である。
化合物1の形態OのTGA曲線である。
化合物1の形態PのXRPDパターンである。
スラリーおよび湿度室試験で観察された形態変換を図示する。
本発明は、化合物1の新規多形、ならびに化合物1の少なくとも一部が結晶形態(例えば、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態P)および非結晶形態(例えば、非結晶形態)から成る群から選択される形態で、組成物に存在する化合物1を含む組成物を提供する。
また、化合物1の少なくとも一部が結晶形態(例えば、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態P)および非結晶形態(例えば、非結晶形態)から成る群から選択される形態で、組成物に存在する化合物1を含む組成物を有するキットおよび他の製造物品も提供する。
開示された形態のそれぞれを作製する方法、化合物1の少なくとも一部が結晶形態(すなわち、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態P)および非結晶形態から成る群から選択される形態で、組成物に存在する化合物1を含む医薬組成物を製造するための方法、ならびに化合物1の少なくとも一部が結晶形態(例えば、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態P)および非結晶形態(例えば、非結晶形態)から成る群から選択される形態で、組成物に存在する化合物1を含む組成物を使用する方法を含む、様々な方法も提供する。
当業者が理解するように、所定の化合物を含む組成物がどのように生成され、生成された後に、組成物がどのように保存され、処理されるかにより、組成物の結晶量が影響される。したがって、組成物が結晶量を含まない、もしくは高濃度の結晶量を含み得ることが可能である。
化合物は、1つ以上の異なる多型形態で、所定の組成物に存在し得、また、任意に、非結晶物質としても存在することをさらに留意されたい。これは、(a)物理的に2つ以上の異なる多型形態を混合すること、(b)2つ以上の異なる多型形態を結晶化状態から生成させること、(c)所定の多型形態の全てまたは一部を別の多型形態に変換させること、および(d)非結晶状態の化合物の全てまたは一部を2つ以上の多型形態に変換させること、ならびに多数の他の理由の結果であり得る。
示すように、化合物を含む組成物がどのように調製されるかにより、所定の多型形態におけるその化合物の重量%は、0%〜100%で変化し得る。本発明による、0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、25重量%、50重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、97重量%、または99重量%を上回る化合物1が、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、形態P、および非結晶形態から成る群から選択される形態で、組成物に存在する組成物を提供する。
定義
本明細書で使用される、「結晶」とは、水和され得る、および/または溶媒和され得る特定の化合物を含む、ならびにXRPDまたは他の回折法によって、識別可能な回折パターンを示すのに十分な結晶量を有する物質を指す。しばしば、溶液に溶解された化合物の直接的な結晶化、または異なる結晶化状態下で得られる結晶の相互変換によって得られる結晶物質は、結晶性溶媒和物と呼ばれる、結晶化で使用される溶媒を含有する結晶を有する。また、総称して結晶化状態と呼ばれる、結晶化が実施される特定の溶媒系および物理的実施形態は、概して、結晶内の互いに関する化合物の化学的部分の配向性および/または結晶物質における化合物の特定の多型形態の優性性のため、結晶化状態に特有の物理的および化学的性質を有する結晶物質を生じ得る。
組成物に存在する化合物の多型形態によって、非結晶固体における様々な量の化合物が、初期の結晶化の副産物および/または結晶物質を含む結晶の分解の産物のいずれかとして存在し得る。よって、本明細書で使用される結晶とは、組成物が、非結晶量を含み得ることを意図し、非結晶物質中の結晶物質の存在は、たとえば、個々の識別可能なピークを伴う回折パターンを有する組成物によって検出可能である。
結晶物質中の非結晶量は、物質の粉砕または微粉砕によって増加され得、これは、粉砕前の結晶物質に比して回折および他のスペクトル線を広げることによって表れる。十分な粉砕および/または微粉砕は、XRPDまたは他の結晶特異スペクトルが識別不能になり得、物質を実質的に非結晶または準非結晶になる程度まで、粉砕前の結晶物質に比べて線を広げ得る。
粉砕を継続すると、XRPDパターンが非常に広げられるため、もはやノイズ上で識別不可能であることを限度として、非結晶量の増加、およびXRPDパターンをさらに広げることが予想される。XRPDパターンが識別不可能な限度まで広げられる時、物質は、もはや結晶物質ではなく、代わりに完全に非結晶であるとみなされ得る。増加した非結晶量および完全な非結晶物質を有する物質においては、粉砕が別の形態を産生することを示唆するピークは認められない。
本明細書で使用される「非結晶」とは、XRPDまたは他の回折法によって、個々の識別可能なピークを有する回折パターンを得るには非常に少なすぎる結晶量の化合物を含有する化合物を含む組成物を指す。ガラス状物質は、非結晶物質の一種である。ガラス状物質は、真の結晶格子を有せず、技術的には、非常に粘性の非結晶液に類似している。真の固体というよりむしろ、ガラスは、準固体の非結晶物質としてよりよく説明され得る。
本明細書で、XRPD、NMR、IR、およびラマン分光法線を含むスペクトル線を説明するために使用する場合、「広い」または「広がった」という用語は、ベースラインスペクトルの線幅に対する相対的な用語である。ベースラインスペクトルは、しばしば、溶媒組成物、ならびに温度および圧力等の性質を含む、所定の一連の物理的および化学的条件から直接的に得られる、特定の化合物の未処理の結晶形態のスペクトルである。例えば、広がったという語は、粉砕前の物質に比べて、結晶化合物を含む粉砕または微粉砕された物質のXRPDスペクトルのスペクトル線を説明するために使用され得る。溶媒和または水和された、構成分子、イオンまたは原子が、急速に回転しない物質において、線の広がりは、化合物の化学的部分の配向性におけるランダム性の増加を示し、よって、非結晶量の増加を示す。異なる結晶化条件を介して得られた結晶物質間で比較がなされる時、より広いスペクトル線は、比較して広いスペクトル線を生成する物質は高レベルの非結晶量を有することを示唆する。
本明細書で使用される「約」とは、真の値が記載される値の±5%の範囲内である推定を指す。
本明細書で、DSC吸熱および発熱を説明するために使用される「フォーク」という用語は、区別可能なピーク位置を有する、重複した吸熱または発熱を指す。
多形の調製および特性づけ
A.化合物1の調製
化合物1を合成するために、様々な方法が使用され得る。化合物1を合成するための代表的な方法を実例1に提供する。しかしながら、他の合成経路も、化合物1を合成するために使用され得ることに留意されたい。
B.化合物1の多形の調製
化合物を沈殿および結晶化するための一般的な方法は、本明細書で説明される様々な多形を調製するために適用され得る。これらの一般的な方法は、有機合成化学および医薬製剤の分野の当業者に既知であり、例えば、J.March,“Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure,”4th Ed.(New York:Wiley−Interscience,1992)に記載されている。
概して、化合物の所定の多形は、化合物の直接的な結晶化によって、または化合物の結晶化後、別の多型形態から、もしくは非結晶形態からの相互変換によって得られ得る。化合物が結晶化される方法に依存して、得られた組成物は、非結晶物質ではなく結晶形態における異なる量の化合物を含有し得る。また、得られた組成物は、化合物の異なる多型形態の異なった混合物をも含有し得る。
高い割合(%)の結晶量を含む組成物(例えば、格子欠陥がより少なく、それに対応して、より少ないガラス状物質を有する結晶を形成する)は、概して、溶媒蒸発を遅くする条件、および動態に影響を与える条件を含む、より遅い結晶形成を好む条件が使用される。結晶化条件は、必要に応じて、高品質の結晶物質を得るように、適切に調整され得る。よって、例えば、質の悪い結晶が初期設定の結晶化条件下で形成される場合、結晶化を遅らせるために、初期設定の結晶化条件よりも溶媒温度を下げ、溶液上の周囲圧を上昇させることができる。
しばしば、溶媒の速い蒸発によって影響される溶液からの化合物の析出は、結晶ではなく、非結晶固体を形成する化合物を好むことが知られている。非結晶状態の化合物は、溶媒和された化合物から、溶媒を迅速に蒸発することによって、または結晶状態中ある化合物を粉砕する、微粉砕する、もしくは物理的に加圧する、または研磨することによって生成され得る。
実施例1で説明する方法によって調製された化合物1は、他の多型形態の調製のために、開始物質として使用され得る。化合物1の溶解度を試験するための方法は、実施例3に説明され、様々な溶媒における化合物1の溶解度は、表16に要約される。良好な溶解度は、ジオキサン、MeOH、DMF、DMA、NMP、AcOH、およびEtOHにおいて観察された。難溶解度は、アセトン、MeCN、MTBe、EtOAc、IPAc、IPA、THF、2−Me−THF、DCM、MEK、シクロヘキサン、ヘプタン、および水において観察された。
様々な多型形態が調製され得る方法を、実施例のセクションに説明する。形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pが調製され得る特定の方法は、表17〜30、34、36a、および36bを含む、以下に要約される。
C.化合物1の多形
多形スクリーニングを実施して、15の結晶形態および1つの非結晶固体を特定した。化合物1の形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態Oおよび形態P、ならびに非結晶形態を、本明細書で説明する。以下により詳細に説明されるが、形態B、E、G、およびIは、それぞれ、DMA、NMP、DMF、およびTHFの溶媒和物であることが分かった。形態A、L、M、およびNは、水和物であることが分かり、形態Aは一水和物であることが確認され、形態Lはチャネル型水和物であることが分かった。残りの形態は、無水物(C、F、J、K、O)、または無水物の可能性が高い(D、P)かのいずれかであることが分かった。可能であれば、それぞれの異なる多形の各試験の結果を提供する。
X線粉末回折(XRPD)、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)、溶液プロトン核磁気共鳴(1H−NMR)、ならびに水分吸着およびに脱離分析(M S/Des)を含む、化合物1の多形を物理的に特性決定するために、様々な試験が実施された。それぞれの分析法の詳細な実験条件は、実施例2で説明される。化合物1の様々な形態の安定性を試験するための方法として、形態A、B、C、D、E、F、G、I、J、K、L、M、N、O、およびP、ならびに非結晶形態の特性決定を以下に説明し、また、多型形態の相互変換の条件も以下に説明する。
1.形態A
使用できる特性決定データに基づき、形態Aは、周囲条件で安定している化合物1の一水和物多型形態のようである。形態Aは、XRPD、DSC、TGA、1H−NMR、および水分吸着分析を含む、様々な技法によって特性決定された。表36aにそれらの結果のいくつかを要約する。形態Aに関する調製およびスケールアップ試験を実施例6〜10に示す。例えば、形態Aは、周囲温度で、約4〜5時間、水の再スラリー化(例えば、MeCN/水等の二元溶媒系)から正常に得られ得る。
形態Aは、カールフィッシャー(KF)および水分吸着データ(図6)に基づく一水和物と一致する。例えば、形態Aの試料のKF分析は、3.7%の水分を示し、一水和物と一致する(一水和物の理論的重量%は、3.2%である)。形態Aの別の試料のKF分析は、加熱前は、3.1%の水分を示し、加熱後は、3.0%の水分を示した。水分吸着曲線(図6)は、水和物が、90%RHで4.2重量%の最大水分吸収を有する、5〜90%RHで安定することを示す。実験は、いずれの点においても制限時間を超えず(>4時間)、実験中、安定した水和された形態と一致した。
水を除去するために、形態Aの試料を80℃で、1時間、乾燥させ、乾燥後のXRPD分析は、形態Aと一致するパターンを示した(表38および実施例12)。広範囲な湿度下でのほぼ1モルの水への平衡は、周囲研究室条件に曝されると、水和された形態Aに急速に再変換する脱水された物質と一致する。加熱後のXRPDおよびKFによる形態Aのさらなる特性決定が実施され、本評価をさらに確認した。XRPDは、加熱前後で同一のパターンを示した。形態Aも、形態C、L、またはNが水中でスラリー化された時の、単離された形態であることが分かった。表34および図60を参照のこと。溶解度測定の結果は、表37に示す通り3〜4mg/mLを示す、一晩および1週間平衡化した後のDI水およびリン酸緩衝液スラリーの双方において同一の値を示した。形態Aも、表38に示す通り、1週間、0および95%RHに曝された時に形態の変化を示さず、安定した一水和物形態とさらに一致した。
図2は、形態Aの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Aが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表1に要約する。
表1.特徴的な形態AのXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Aを特定するために使用され得る。このようなサブセット1つは、約5.2、10.3、および20.5o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約15.5、17.0、および19.9o2θでのピークを含む。
図3は、形態Aの特徴的なDSCサーモグラムを示す。吸熱は、約327℃(ピーク最高)で観察された。図4は、形態AのTGAサーモグラムであり、100℃以下の温度で、約2.4%の重量損失を示す。一水和物の理論的重量損失は、3.2%である。
形態Aは、溶液1H NMRによってさらに特性決定された。スペクトルを図5に報告する。化学指定は実施されなかったが、スペクトルは化合物1の既知の化学構造と一致する。
形態Aの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
2.形態B
使用できる特性決定データに基づき、形態Bは、化合物1のDMF溶媒和の多型形態のようである。形態Bは、XRPD、DSC、TGA、および1H−NMRを含む、様々な技法によって特性決定された。表36bにそれらの結果のいくつかを要約する。
図7は、形態Bの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Bが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表2に要約する。
表2.形態Bの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
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この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Bを特定するために使用され得る。このようなサブセットの1つは、約13.8、17.1、および19.7o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約16.5、20.1、および25.0o2θでのピークを含む。
図8は、TGAによる限界重量損失において観察される温度範囲付近で観察される吸熱、次いで、無水形態への再結晶と一致する発熱事象を伴う多重事象を示す、形態Bの特徴的なDSCサーモグラムを示す。第1の吸熱は、約211℃を中心とし、第2の吸熱は、約331℃および約338℃でピークを有するフォーク型である。発熱は、約245℃を中心とする。
図9は、形態BのTGAサーモグラムである。
形態Bは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図10に報告する。スペクトルは、1モル等量の存在する溶媒、ならびに化合物1の既知の化学構造と一致する。
形態Bの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
3.形態C
使用できる特性決定データに基づくと、形態Cは、周囲非水条件下で安定している化合物1の無水多型形態のようである。形態Cは、無水MeCNおよびMeOH中で形態Aをスラリー化することにより調製され得る。
多湿条件下において、形態Cは、形態Aに変換され得る。例えば、形態Cは、周囲温度で、1週間、95%RH(相対湿度%)で平衡化した後、形態Aに変換され得る(図60)。
形態Cは、3.2%が理論的に一水和物である1.4%の水分を示す、KFおよび水分吸着データに基づく無水物と一致する。水分吸着曲線は、形態Cが、90%RHで1.9%の最大水吸収を有する、僅かに吸湿性であることを示した。実験は、いずれの点においても制限時間を超えず(>4時間)、ヒステリシスは、脱離時に観察されなかった。水分を除去するために、1時間、80℃で物質を乾燥させた後、試料をXRPDで分析し、開始形態と一致するパターンが示された。形態Cは、表34に示されるスラリー試験の結果に基づき、非水性環境で、安定した無水物形態であることが分かった。形態Cは、水スラリーおよび異なる比率のアセトニトリル/水スラリー中で、一水和物の形態Aに変換した(表34および35)。湿度室は、形態Cが、1週間後、95%RHで、形態Aに変換したことを示した(表38)。
形態Cは、XRPD、DSC、TGA、1HNMRおよび水分吸着分析を含むいくつかの技法で特性決定された。表36aにそれらの結果のいくつかを要約する。図11は、形態Cの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Cが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表3に要約する。
表3.形態Cの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Cを特定するために使用され得る。このようなサブセットの1つは、約17.1、19.8、および26.4o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約17.7および22.2o2θでのピークを含む。
図12は、形態Cの特徴的なDSCサーモグラムを示す。約314℃で開始する吸熱は、約332℃〜約336℃を中心とし、ピーク最大は、約335℃で観察された。
図13は、形態CのTGAサーモグラムである。TGA分析は、おそらく残留溶媒のため、重量損失を示さなかった、または僅かな重量損失しか示さなかった。
形態Cは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図14に報告する。化学指定は実施されなかったが、スペクトルは、化合物1の既知の化学構造と一致する。水分吸着/脱離分析を図15に示す。
形態Cの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
4.形態D
使用できる特性決定データに基づくと、形態Dは、化合物1の無水多型形態のようである。形態Dは、XRPD、DSC、TGA、および1H−NMRを含む技法によって特性決定された。表36aにそれらの結果のいくつかを要約する。
図16は、形態Dの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Åj)を示す。XRPDパターンは、形態Dが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表4に要約する。
表4.形態Dの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Dを特定するために使用され得る。このようなサブセットの1つは、約7.8、17.6、および20.9o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約5.9および25.2o2θでのピークを含む。
図17は、形態Dの特徴的なDSCサーモグラムを示す。約249℃でピーク最大を伴う、約245℃〜約255℃を中心とする吸熱事象が観察された。約264℃を中心とする発熱事象も観察された。
図18は、形態DのTGAサーモグラムである。TGA分析は、おそらく残留溶媒のため、重量損失を示さなかった、または僅かな重量損失しか示さなかった。
形態Dは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図19に報告する。化学指定は実施されなかったが、スペクトルは化合物1の既知の化学構造と一致する。
形態Dの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
5.形態E
使用できる特性決定データに基づき、形態Eは、化合物1のNMP溶媒和の多型形態のようである。形態Eは、XRPD、DSC、TGA、および1H−NMRを含む技法によって特性決定された。表36bにそれらの結果のいくつかを要約する。
図20は、形態Eの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Eが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表5に要約する。
表5.形態Eの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Eを特定するために使用され得る。このようなサブセットの1つは、約17.0、19.6、および20.2o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約13.9、25.1、および26.2o2θでのピークを含む。
図21は、TGAによる限界重量損失において観察される温度範囲付近で観察される吸熱、次いで、無水形態への再結晶と一致する発熱事象を伴う多重事象を示す、形態Eの特徴的なDSCサーモグラムを示す。第1の吸熱事象は、約220℃(ピーク最大)を中心とした。第2の吸熱事象は、約318℃で開始し、336℃を中心とした。発熱事象は、約228℃(ピーク最大)を中心とした。
図22は、形態EのTGAサーモグラムである。
形態Eは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図23に報告する。スペクトルは、1モル等量の存在する溶媒、ならびに化合物1の既知の化学構造と一致する。
形態Eの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
6.形態F
使用できる特性決定データに基づき、形態Fは、化合物1の脱溶媒和の多型形態のようである。形態Fは、TGA装置でこれらを230〜250℃に加熱することにより、形態BまたはGを脱溶媒和した後に観察され得る。形態Fは、XRPD、DSC、および1H−NMRを含む技法によって特性決定された。表36aにそれらの結果のいくつかを要約する。
図24は、形態Fの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Fが結晶であることを確証する。o2θで表される主なX線回折線およびそれらの相対強度を表6に要約する。
表6.形態Fの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Fを特定するために使用され得る。このようなサブセットの1つは、約7.0、17.2、および25.9o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約5.2、10.3、および20.2o2θでのピークを含む。
図25は、形態Fの特徴的なDSCサーモグラムを示す。吸熱は、約304℃で開始することが観察され、約323℃〜約333℃を中心とし、ピーク最大は、約328℃である。
形態Fは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図26に報告する。化学指定は実施されなかったが、スペクトルは化合物1の既知の化学構造と一致する。
7.形態G
使用できる特性決定データに基づき、形態Gは、化合物1のDMF溶媒和の多型形態のようである。形態Gは、XRPD、DSC、TGA、および1H−NMRを含む技法によって特性決定された。表36bにそれらの結果のいくつかを要約する。
図27は、形態Gの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Gが結晶であることを確証する。o2θで表される主なX線回折線およびそれらの相対強度を表7に要約する。
表7.形態Gの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Gを特定するために使用され得る。このようなサブセットの1つは、約5.5、10.9、および22.0度o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約16.5、18.4、および19.5o2θでのピークを含む。
図28は、形態Gの特徴的なDSCサーモグラムを示す。サーモグラムは、約201℃を中心とする広範な吸熱、および約314℃で開始し、約334℃〜約338℃を中心とする第2の吸熱を示す。この第2の吸熱は、約336℃がピークであった(ピーク最大)。
図29は、形態GのTGAサーモグラムである。
形態Gは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図30に報告する。スペクトルは、1モル等量の存在する溶媒、ならびに化合物1の既知の化学構造と一致する。
形態Gの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
8.形態I
使用できる特性決定データに基づき、形態Iは、化合物1のTHF溶媒和の多型形態のようである。形態Iは、XRPD、DSC、TGA、および1H−NMRを含む技法によって特性決定された。表36bにそれらの結果のいくつかを要約する。
図31は、形態Iの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Iが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表8に要約する。
表8.形態Iの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Iを特定するために使用され得る。このようなサブセットの1つは、約7.0、16.7、および17.4o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約19.6、20.2、および24.6o2θでのピークを含む。
図32は、TGAによる限界重量損失において観察される温度範囲付近で観察される吸熱、次いで、無水形態への再結晶と一致する発熱事象を伴う多重事象を示す、形態Iの特徴的なDSCサーモグラムを示す。第1の吸熱事象は、約206℃を中心とした。発熱事象は、約242℃を中心とした。第2の吸熱事象は、約314℃で開始し、約320℃〜約340℃を中心とし、ピーク最大は、約336℃を中心とした。
図33は、形態IのTGAサーモグラムである。
形態Iは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図34に報告する。スペクトルは、半モル等量の存在するTHF、ならびに化合物1の既知の化学構造と一致する。
形態Iの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
9.形態J
使用できる特性決定データに基づき、形態Jは、化合物1の無水多型形態のようである。形態Jは、XRPD、DSC、TGA、および1H−NMRを含む技法によって特性決定された。表36aにそれらの結果のいくつかを要約する。
図35は、形態Cの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Jが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表9に要約する。
表9.形態Jの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Jを特定するために使用され得る。このようなサブセット1つは、約4.9、17.5、および20.0o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約9.2、22.1、および25.2o2θでのピークを含む。
図36は、形態Jの特徴的なDSCサーモグラムを示す。サーモグラムは、約219℃を中心とする第1の吸熱、約223℃および236℃を中心とするピークを伴うフォーク型発熱、次いで、約323℃、328℃、および338℃を中心とするピークを伴う、302℃で開始するフォーク型吸熱を示す。
図37は、形態JのTGAサーモグラムである。TGA分析は、おそらく残留溶媒のため、重量損失を示さない、または僅かな重量損失しか示さなかった。
形態Jは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図38に報告する。化学指定は実施されなかったが、スペクトルは化合物1の既知の化学構造と一致する。
形態Jの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
10.形態K
使用できる特性決定データに基づき、形態Kは、化合物1の無水多型形態のようである。形態Kは、XRPD、DSC、TGA、および1H−NMRを含む技法によって特性決定された。表36aにそれらの結果のいくつかを要約する。
図39は、形態Kの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Kが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表10に要約する。
表10.形態Kの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Kを特定するために使用され得る。このようなサブセットの1つは、約5.3、8.5、および10.5o2θでピークを含む。別のサブセットは、約13.3、18.6、および21.3o2θでピークを含む。
図40は、形態Kの特徴的なDSCサーモグラムを示す。約306℃で開始し、約322℃(ピーク最大)を中心とする吸熱が観察された。
図41は、形態KのTGAサーモグラムである。TGA分析は、おそらく残留溶媒のため、重量損失を示さない、または僅かな重量損失しか示さなかった。
形態Kは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図42に報告する。化学指定は実施されなかったが、スペクトルは化合物1の既知の化学構造と一致する。
形態Kの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
11.形態L
使用できる特性決定データに基づき、形態Lは、周囲条件で安定する化合物1のチャネル型水和多型形態のようである。形態Lは、XRPD、DSC、TGA、1H−NMR、および水分吸着分析を含む技法によって特性決定された。表36aにそれらの結果のいくつかを要約する。
形態Lは、KFおよび水分吸着データに基づくチャネル型水和物と一致する(図47)。KF分析は、3.2%が理論的に一水和物である2.9%の水分を示した。水分吸着曲線は、形態Lが、90%RHで3.9%の最大水分吸収を有する、中程度の吸湿性であることを示した。曲線の形状は、単位格子(すなわち、形態)に著しく影響を与えることなく、温度および相対湿度に基づき、自由に結合/除去されることが可能な水と一致する。実験は、いずれの点においても制限時間を超えず(>4時間)、ヒステリシスは、脱離時に観察されなかった。スラリー実験は、形態Lが、水中で一水和物の形態Aに変換し、全ての他の溶媒において、無水物の形態Cに変換することを示した。これは、非水性環境において、周囲温度で、形態Lより熱力学的に安定する形態Cと一致する。
図43は、形態Lの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPD分析は、1時間、80℃で乾燥させる前後で同一のパターンを示した。XRPDパターンは、形態Lが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表11に要約する。
表11.形態Lの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Lを特定するために使用され得る。このようなサブセット1つは、約5.2、10.4、および20.7o2θでピークを含む。別のサブセットは、約15.5、16.9、および24.4o2θでピークを含む。
図44は、形態Lの特徴的なDSCサーモグラムを示す。約303℃で開始し、約333℃(ピーク最大)を中心とする吸熱が観察された。図45は、100℃以下の温度で約1.7%の重量損失を示す、形態LのTGAサーモグラムである。一水和物の理論的重量損失は、3.2%である。
形態Lは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図46に報告する。化学指定は実施されなかったが、スペクトルは化合物1の既知の化学構造と一致する。
形態Lの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
12.形態M
使用できる特性決定データに基づき、形態Mは、化合物1の水和多型形態のようである。形態Mは、XRPD、DSC、TGA、および1H−NMRを含む技法により特性決定された。表36aにそれらの結果のいくつかを要約する。
図48は、形態Mの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Mが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表12に要約する。
表12.形態Mの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Mを特定するために使用され得る。このようなサブセットの1つは、約5.1、8.2、および10.2o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約18.1および20.6o2θでのピークを含む。
図49は、形態Mの特徴的なDSCサーモグラムを示す。約309℃で開始し、約332℃(ピーク最大)を中心とする吸熱が観察された。
図50は、200℃以下の温度で約6.0%の重量損失を示す、形態MのTGAサーモグラムである。一水和物の理論的重量損失は、3.2%である。
形態Mは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図51に報告する。化学指定は実施されなかったが、スペクトルは化合物1の既知の化学構造と一致する。
形態Mの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
13.形態N
使用できる特性決定データに基づき、形態Nは、化合物1の水和多型形態のようである。形態Nは、XRPD、DSC、TGA、および1H−NMRを含む技法により特性決定された。表36aにそれらの結果のいくつかを要約する。
図52は、形態Nの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Nが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表13に要約する。
表13.形態Nの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Nを特定するために使用され得る。このようなサブセット1つは、約5.2、8.4、および10.3o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約18.6、20.0、および21.0o2θでのピークを含む。
図53は、形態Nの特徴的なDSCサーモグラムを示す。約313℃で開始し、約333℃(ピーク最大)を中心とする吸熱が観察された。
図54は、200℃以下の温度で約6.2%の重量損失を示す、形態NのTGAサーモグラムである。一水和物の理論的重量損失は、3.2%である。
形態Nは、1H NMR溶液によってさらに特性決定された。スペクトルを図55に報告する。化学指定は実施されなかったが、スペクトルは化合物1の既知の化学構造と一致する。
形態Nの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
14.形態O
形態Oは、化合物1の脱水和多型形態のようである。TGA条件下で形態Nを乾燥させることにより得られ得る。形態Oは、XRPD、DSC、およびTGAを含む技法により特性決定された。表36aにそれらの結果のいくつかを要約する。
図56は、形態Oの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Oが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表14に要約する。
表14.形態Oの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Oを特定するために使用され得る。このようなサブセット1つは、約6.3、12.6、および25.3o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約10.5および21.0o2θでのピークを含む。
図57は、形態Oの特徴的なDSCサーモグラムを示す。吸熱は、約327℃(ピーク最高)で観察された。図58は、形態OのTGAサーモグラムである。
形態Oの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。
15.形態P
形態Pは、化合物1の準安定形態のようである。形態Pは、XRPDを含む技法により特性決定された。図59は、形態Pの特徴的なXRPDスペクトル(CuKα、λ=1.5418Å)を示す。XRPDパターンは、形態Pが結晶であることを確証する。o2θおよびそれらの相対強度で表される主なX線回折線を表15に要約する。
表15.形態Pの特徴的なXRPDピーク(CuKα)
Figure 2011518166
この一連の固有XRPDピーク位置またはそのサブセットは、形態Pを特定するために使用され得る。このようなサブセット1つは、約5.0、9.4、および10.0o2θでのピークを含む。別のサブセットは、約17.2および25.7o2θでのピークを含む。
形態Pの調製および特性決定に関するさらなる詳細は、以下の実施例のセクションで示される。

化合物1の適応症
本発明は、形態A、B、C、D、E、F、G、I、J、K、L、M、N、O、およびP、ならびに非結晶形態から成る群から選択される形態で、化合物1を投与することによって、対象内のキナーゼ活性を変更、好ましくは低減するための方法にも関する。
キナーゼは、いくつかの異なる疾患の病理および/または症状の一因であると考えられるため、対象における1つ以上のキナーゼの活性の低減は、これらの疾患状態を治療的に対処するために使用され得る。本発明の化合物1を使用して治療され得る様々な疾患の例を、本明細書で説明する。本明細書で開示されるもの以外のさらなる疾患は、キナーゼが様々な経路で果たす生物学的役割が十分に理解されるにつれて、後に特定され得ることに留意されたい。
化合物1は、癌を治療する、または予防するために使用され得る。一実施形態において、化合物1は、治療有効量の化合物1または化合物1を含む組成物を、それを必要とする哺乳類種に投与することを含む方法に使用される。特定の実施形態において、癌は、扁平上皮癌、星状細胞腫、カポジ肉腫、神経膠芽腫、小細胞肺癌、非小細胞肺癌(例えば、肺大細胞癌、腺癌、および扁平上皮癌)、膀胱癌、頭頸部癌、黒色腫、卵巣癌、前立腺癌、乳癌、神経膠腫、結腸直腸癌、尿生殖器癌、胃腸癌、甲状腺癌、皮膚癌、腎癌、直腸癌、結腸癌、子宮頸癌、中皮腫、膵癌、肝癌、子宮癌、脳腫瘍癌、尿膀胱癌、ならびに多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病、および急性リンパ性白血病を含む血液癌から成る群から選択される。他の実施形態において、化合物1は、癌の成長を阻害するため、癌の転移を抑制するため、アポトーシスを抑制するため等に有用である。
別の実施形態において、化合物1は、治療有効量の化合物1または化合物1を含む組成物を、それを必要とする哺乳類種に投与することを含む、炎症、炎症性腸疾患、乾癬、または移植片拒絶を治療するための方法に使用される。
別の実施形態において、化合物1は、治療有効量の化合物Iまたは化合物Iを含む組成物を、それを必要とする哺乳類種に投与することを含む、筋萎縮性側索硬化症、皮質基底核変性症、ダウン症候群、ハンチントン病、パーキンソン病、脳炎後パーキンソン症、進行性核上性麻痺、ピック病、ニーマン−ピック病、脳卒中、頭部外傷ならびに他の慢性神経変性疾患、双極性疾患、感情障害、うつ、統合失調症、認知障害、脱毛、および避妊薬物を予防するため、または治療するための方法に使用される。
さらに別の実施形態において、化合物1は、治療有効量の化合物Iまたは化合物1を含む組成物を、このような予防および/もしくは治療を必要とするヒトを含む哺乳類種に投与することを含む、軽度認知機能障害、老年記憶障害、加齢性認知機能低下、認知障害−非認知症、軽度認知機能低下、軽度認知神経科学機能低下、高齢期健忘症、記憶障害および認知機能障害、ならびに男性型脱毛症を予防するため、または治療するための方法に使用される。
さらなる実施形態において、化合物Iは、治療有効量の化合物1または化合物1を含む組成物を、それを必要とする哺乳類種に投与することを含む、認知症関連疾患、アルツハイマー病、およびキナーゼに関連する状態を予防するため、または治療するための方法に使用される。特定の1つの変形例において、認知症関連疾患は、前頭側頭型認知症パーキンソン型、グアム−パーキンソン認知症候群、HIV認知症、神経原線維タングル病理関連の疾患、半認知症状態、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、およびボクサー認知症から成る群から選択される。
別の実施形態において、化合物Iは、治療有効量の化合物1または化合物1を含む組成物を、それを必要とする哺乳類種に投与することを含む、関節炎を治療するための方法に使用される。
本発明による組成物が投与される、または、他の活性剤と同時投与され得る。これらの追加の活性剤は、例えば、1つ以上の他の医薬活性剤を含み得る。本発明の文脈における同時投与とは、化合物1を含む、1つを超える治療剤の投与を意味することを意図する。このような同時投与は、同一の広がりも持ち得る、すなわち、重複した期間中で生じる、または順次的であり得る、すなわち非重複期間中に行われる。併用治療における他の活性成分と化合物1の同時投与の例は、2007年5月24日に公開された米国特許公開第2007−0117816号(化合物112を参照)、および米国特許公開第60/912,625号および第60/912,629号(化合物83を参照)に記載されており、参照によりそれらの全体が本明細書に援用される。
腫瘍に対する適用において、化合物1は、望まない制御不能な細胞増殖を阻害するための他の薬剤と併用して投与され得る。化合物1と併用して使用され得る他の抗細胞増殖剤の例としては、レチノイド酸およびその誘導体、2−メトキシエストラジオール、アンジオスタチン(登録商標)タンパク質、エンドスタチン(登録商標)タンパク質、スラミン、スクアラミン、組織メタロプロテイナーゼ阻害剤−I、組織メタロプロテイナーゼ阻害剤−2、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤−1、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤−2、軟骨由来阻害剤、パクリタキセル、血小板第4因子、硫酸プロタミン(クルペイン)、硫酸化キチン誘導体(ズワイガニの甲から調製される)、硫酸化ポリサッカライドペプチドグリカン複合体(sp−pg)、スタウロスポリン、例えば、プロリン類似体((l−アゼチジン−2−カルボン酸(LACA))を含むマトリックス代謝の調節因子、シスヒドロキシプロリン、d,l−3,4−ジヒドロプロリン、チアプロリン、β−アミノプロピオンニトリルフマル酸、4−プロピル−5−(4−ピリジニル)−2(3H)−オキサゾロン、メトトレキサート、メトキサントロン、ヘパリン、インターフェロン、2マクログロブリン−血清、ChIMP−3、キモスタチン、β−シクロデキストリンテトラデカサルフェート、エポネマシイン、フマジリン、金チオマレイン酸ナトリウム、d−ペニシラミン(CDPT)、β−1−アンチコラゲナーゼ−血清、α2−アンチプラスミン、ビスアントレン、ロベンザリットジナトリウム、n−2−カルボキシフェニル−4−クロロアントロニリン酸ジナトリウムまたは「CCA」、サソドマイド、血管形成抑制ステロイド、カルボキシアミノイミダゾール、BB94等のメタロプロテイナーゼ阻害剤を含むが、これらに限定されない。使用される他の血管形成抑制剤は、抗体、好ましくは、これらの血管形成成長因子:bFGF、aFGF、FGF−5、VEGFアイソフォーム、VEGF−C、HGF/SFおよびAng−1/Ang−2に対するモノクロナール抗体を含む。Ferrara N. and Alitalo,K.“Clinical application of angiogenic growth factors and their inhibitors”(1999)Nature Medicine5:1359−1364。
別の実施形態において、化合物1を投与することを含む治療方法を提供する。別の実施形態において、細胞を有効量の化合物1と接触させることを含む、細胞増殖を阻害する方法を提供する。別の実施形態において、治療有効量の化合物1を患者に投与することを含む、患者の細胞増殖を阻害する方法を提供する。
別の実施形態において、1つ以上のキナーゼによって媒介されることが知られている、またはキナーゼ阻害剤で治療されることが知られている、患者の状態を治療する方法が提供され、方法には、治療有効量の化合物1を患者に投与することを含む。別の実施形態において、1つ以上のキナーゼによって媒介されることが知られている、またはキナーゼ阻害剤で治療されることが知られている、疾患状態の治療において使用される薬物を製造するために、化合物1を使用するための方法を提供する。
別の実施形態において、キナーゼが疾患状態の病理および/または症状の一因となる活性を保持する疾患状態を治療するための方法を提供し、方法は、 化合物1が、疾患状態において治療有効量で対象に存在するように、対象に化合物1を投与することを含む。
本発明は、概して、1mg/日から500mg/日の間化合物1、任意に1mg/日から400mg/日の間の化合物1、任意に、1mg/日から250mg/日の間の化合物1、任意に、2.5mg/日から200mg/日の間の化合物1、任意に、2.5mg/日から150mg/日の間の化合物1、任意に、5mg/日から100mg/日の間の化合物1(各例において、化合物1の遊離塩基形態の分子量に基づく)を患者に投与することを含む方法に関する。使用され得る特定の投与量は、1日当り2.5mg、5mg、6.25mg、10mg、12.5mg、20mg、25mg、50mg、75mg、100mg、200mg、250mg、400mg、および500mgの化合物1を含むが、これらに限定されない。投与量は、一日量または週間量、1日1回または1日当り複数回として投与され得ることに留意されたい。化合物1は、形態A、B、C、D、E、F、G、I、J、K、L、M、N、O、およびP、ならびに非結晶形態から成る群から選択される形態で投与され得ることに留意されたい。しかしながら、本明細書で提供される用量および範囲は、通常、化合物1の遊離塩基形態の分子量に基づく。
化合物1は、任意の投与経路で投与され得る。しかしながら、特定の実施形態において、本発明の方法は、経口的に化合物1を投与することによって実行される。
形態Aから形態Pまでの、または非結晶形態の少なくとも1つが存在する化合物1を含む医薬組成物
化合物Iは、化合物Iの少なくとも一部が、形態A、B、C、D、E、F、G、I、J、K、L、M、N、O、およびP、ならびに非結晶形態から成る群から選択される形態で、組成物に存在する様々な医薬組成物において使用され得る。医薬組成物は、所望する治療効果を提供するために生体内でキナーゼ活性を十分に低減するように、十分な量の化合物1を含んでいなければならないこのような医薬組成物は、0.005%から100%(重量/重量)の間、任意に、0.1〜95%、任意に、1〜95%の範囲で組成物に存在する化合物1を含み得る。
特定の実施形態において、医薬組成物は、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、形態P、非結晶形態、およびそれらの混合物から成る群から選択される形態で、少なくとも0.1%、0.25%、0.5%、1%、5%、10%、25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%の化合物1を含む。別の実施形態において、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、形態P、非結晶形態、およびそれらの混合物から成る群から選択される特定の多型形態は、医薬組成物に、少なくとも化合物1の全量の0.1%、0.25%、0.5%、1%、5%、10%、25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%(重量/重量)を含み得る。
化合物1に加え、医薬組成物は、化合物1の使用に悪影響を及ぼさない1つ以上のさらなる構成要素を含み得る。例えば、医薬組成物は、化合物1に加え、従来の医薬担体、賦形剤、希釈剤、潤滑剤、結合剤、湿潤剤、壊変剤、流動促進剤、甘味剤、風味剤、乳化剤、可溶化剤、pH緩衝剤、芳香剤、界面安定剤、懸濁剤、および他の従来の医薬不活性剤を含み得る。具体的には、医薬組成物は、ラクトース、マンニトール、グルコース、スクロース、リン酸二カルシウム、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、タルク、スターチ、天然ガム(例えば、アカシアゼラチンゴム)、糖蜜、ポリビニルピロリジン、セルロースおよびその誘導体、ポビドン、酢酸クロスポビドン、クエン酸ナトリウム、シクロデキストリン誘導体、ソルビタンモノラウリン酸、トリエタノールアミン酢酸ナトリウム、オレイン酸トリエタノールアミン、コラーゲン等の生体適合性高分子、エチレン酢酸ビニル、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、ポリオルソエステル、ポリ乳酸、ならびに他のこのような薬剤を含み得る。
本発明に従い、医薬組成物は、任意の様々な経路で投与するために応用され得る。例えば、本発明に従う医薬組成物は、経口的、非経口的、腹腔内、静脈内、動脈内、局所的、経皮的、舌下的、筋肉内、直腸から、経頬から、鼻腔内、リポソームから、吸入経由で、経膣的、眼内、局所送達経由で(例えば、カテーテルまたはステント)、皮下的、脂肪組織内、関節内、またはくも膜下腔内、任意に、低放出用量形態で、投与され得る。特定の実施形態において、医薬化合物は、経口的、吸入により、または皮下注射により、筋肉内、静脈内、または脳脊髄液中に直接投与される。
概して、本発明の医薬組成物は、使用される投与経路に適切な様式で製剤化された、気体、液体、半液体、ゲル、または固形形態に調製され得る。
本発明に従う組成物は、適切な量の化合物1を含有する、錠剤、カプセル、ピル、粉末、吸入用乾燥粉末、顆粒、減菌済非経口用溶液もしくは懸濁液、経口用溶液もしくは懸濁液、油−水乳液、これらに限定されないがインプラントおよびマイクロカプセル送達系等の持続解放性配合物等の単位用量形態または多重用量形態で、ヒトおよび動物に投与されるために、任意に、提供される。このような用量形態を調製する方法は、当該技術分野において既知であり、当該技術分野の当業者には明らかであり、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,19th Ed.(Easton,Pa.:Mack Publishing Company,1995)を参照のこと。
本明細書で使用される、単位用量形態は、当該技術分野に既知の、ヒトおよび動物の対象に適切で、かつ個別にパッケージされた物理的分離単位を指す。各単位用量は、医薬担体、ビヒクル、または希釈剤と共に、所望の治療効果を生成するのに十分な、既定の量の化合物1を含有する。単位用量形態の例としては、アンプルおよびシリンジ、ならびに個別に包装された錠剤またはカプセルを含む。単位用量形態は、数回に分けて、またはそれらを複数で投与され得る。複数用量形態は、分離した単一用量形態で投与されるように単一容器にパッケージされた、複数の同一の単一用量形態である。多量用量形態の例としては、バイアル、錠剤もしくはカプセルのボトル、またはパイントもしくはガロンのボトルを含む。したがって、多量用量形態は、包装で分離されていない、複数の単一用量として見ることができる。
概して、本発明に従う医薬組成物の化合物1の全量は、所望の治療効果を提供するのに十分でなければならない。本量は、時間間隔で投与されるように、単一日用量で、1日当り複数投与量で時間をおいて、または持続放出用量形態で送達され得る。化合物1は、1mg/日から250mg/日の間の化合物、任意に、2.5mgから200mgの間の化合物1、2.5mgから150mgの間の化合物1、および任意に、5mgから100mgの間の化合物1(各例において、化合物1の遊離塩基形態の分子量に基づく)の日用量で、患者に投与される時に、有利に使用され得る。使用され得る具体的な投与量は、1日当り2.5mg、5mg、6.25mg、10mg、12.5mg、20mg、25mg、50mg、75mg、および100mgの化合物1を含むが、これらに限定されない。化合物1が1日1回投与されることが望まれ得る。したがって、本発明の医薬組成物は、1mg/日から250mg/日の間の化合物1、任意に、2.5mgから200mgの化合物1、任意に、2.5mgから150mgの化合物1、および任意に、5mgから100mgの間の化合物1を含む、単一用量形態の形態であり得る。特定の実施形態において、医薬組成物は、2.5mg、5mg、6.25mg、10mg、12.5mg、20mg、25mg、50mg、75mg、または100mgの化合物1を含む。
A.経口投与用の製剤
経口医薬投与形態は、化合物1の少なくとも一部が、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、形態P、および非結晶形態から成る群から選択される形態で組成物に存在する、固形、ゲル、または液体であり得る。
ある実施形態において、化合物1は、固形投与形態で提供される。固形投与形態の例としては、ピル、錠剤、トローチ、カプセル、顆粒、およびバルク粉末が挙げられるが、これらに限定されない。経口錠剤のより具体的な例としては、腸溶被覆、糖被覆、およびフィルム被覆であり得る、圧縮された、咀嚼ロゼンジ、トローチ、および錠剤が挙げられる。カプセルの例としては、硬および軟ゼラチンカプセルが挙げられる。顆粒および粉末は、非発泡性または発泡性形態で提供され得る。粉末は、凍結乾燥によって、または他の適切な方法によって調製され得る。
錠剤、ピル、カプセル、トローチ等は、任意に、以下のうちの1つ以上の成分または類似性質の化合物を含有し得る:結合剤、希釈剤、壊変剤、潤滑剤、流動促進剤、着色剤、甘味剤、風味剤、および湿潤剤。
使用され得る結合剤の例としては、微結晶セルロース、トラガントガム、グルコース溶液、アカシア粘液、ゼラチン溶液、スクスロース、およびスターチペーストが挙げられるが、これらに限定されない。
使用され得る希釈剤の例としては、ラクトース、スクロース、スターチ、カオリン、塩、マンニトール、およびリン酸二カルシウムが挙げられるが、これらに限定されない。
使用され得る壊変剤の例としては、クロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムスターチ、アルギン酸、コーンスターチ、ポテトスターチ、ベントナイト、メチルセルロース、寒天、およびカルボキシメチルセルロースが挙げられるが、これらに限定されない。
使用され得る流動促進剤の例としては、タルク、スターチ、ステアリン酸マグネシウムまたはカルシウム、石松子、およびステアリン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
使用され得る滑走剤の例としては、コロイド状二酸化ケイ素が挙げられるが、これに限定されない。
使用され得る着色剤の例としては、承認、認証された任意の水溶性FDおよびC色素、それらの混合物、ならびにアルミナ水和物上に懸濁された水不溶性FDおよびC色素が挙げられるが、これらに限定されない。
使用され得る甘味剤の例としては、スクロース、ラクトース、マンニトール、およびサイクラミン酸ナトリム、ならびにサッカリン等の人工甘味料、ならびに多数の噴霧乾燥風味料が挙げられるが、これらに限定されない。
使用され得る風味剤の例としては、果物等の植物から抽出された自然風味、ならびにこれに限定されないがペパーミントおよびサリチル酸メチル等の爽やかな感覚を生み出す化合物の合成ブレンドが挙げられるが、これらに限定されない。
使用され得る湿潤剤の例としては、プロピレンモノステアリン酸グリコール、モノオレイン酸ソルビタン、ジエチレンモノラウリン酸グリコール、およびポリオキシエチレンラウリルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。
使用され得る抗嘔吐被覆の例としては、脂肪酸、脂肪、ワックス、シェラック、アンモニア化シェラック、および酢酸フタル酸セルロースが挙げられるが、これらに限定されない。
使用され得るフィルム被覆の例としては、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコール4000、および酢酸フタル酸セルロースが挙げられるが、これらに限定されない。
投与形態が、ピル、錠剤、トローチ等の時、化合物1は、任意に、胃の酸環境からそれらを保護する組成物で提供れ得る。例えば、組成物は、胃でその元の形態を維持し、腸で活性化合物を放出する腸溶被覆で製剤化され得る。組成物は、また、制酸剤または他のそのような成分と併用しても製剤化され得る。
投与単位形態が、カプセルの時、任意に、追加で、脂肪油等の液状担体を含み得る。加えて、投与単位形態は、任意に、追加で、例えば、糖および他の腸溶性試剤の被覆等、投与単位の物理的形態を変更する様々な他の材料を含み得る。
化合物1は、また、エリキシル剤、乳液、懸濁液、微小懸濁液、シロップ、ウエハ、スプリンクル、チューイングガム等の構成要素として投与され得る。シロップは、活性化合物に加え、任意に、甘味剤としてスクロース、ならびにある種の防腐剤、色素および着色および風味を含み得る。
代替的に、液体または半固形経口製剤は、植物油、グリコール、トリグリセリド、プロピレングリコールエステル(例えば、炭酸プロピレン)、および他のそのような担体に、活性化合物または塩を溶解または分散し、これらの溶液または懸濁液を硬または軟ゼラチンカプセルシェルに封入することによって調製され得る。他の有用な製剤は、米国特許第28,819号、および第4,358,603号に開示されるものを含む。
化合物1を投与するために使用され得る経口製剤の例は、2006年9月13日に出願された、米国特許出願第11/531,671号に記載されており、本開示は、参照によりその全体が本明細書に明示的に援用される。
例示的な錠剤製剤を以下に提供する。実施例は、例示的なものであり、制限するものではないことに留意されたい。化合物1は、1つ以上の形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、形態P、および非結晶形態から成る群から選択される形態で、製剤に存在することにも留意されたい。本明細書で提供される製剤は、当該技術分野に既知のように、変形され得ることにも留意されたい。
錠剤当り12.5mgの化合物1(遊離塩基形態の重量)
コア錠剤配合

Figure 2011518166

フィルム被覆(全体で12.0mg)
(1)オパドライII85F18422、白−ポーション1(COLORCON)
(2)オパドライII85F18422、白−ポーション2(COLORCON)
(3)オパドライII85F18422、白−ポーション3(COLORCON)

錠剤当り25mgの化合物1(遊離塩基形態の重量)
コア錠剤配合

Figure 2011518166

フィルム被覆(全体で12.0mg)
(1)オパドライII85F18422、白−ポーション1(COLORCON)
(2)オパドライII85F18422、白−ポーション2(COLORCON)
(3)オパドライII85F18422、白−ポーション3(COLORCON)

錠剤当り50mgの化合物1(遊離塩基形態の重量)
コア錠剤配合

Figure 2011518166

フィルム被覆(全体で12.0mg)
(1)オパドライII85F18422、白−ポーション1(COLORCON)
(2)オパドライII85F18422、白−ポーション2(COLORCON)
(3)オパドライII85F18422、白−ポーション3(COLORCON)

B.注射可能物、溶液および乳液
形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、形態P、および非結晶形態から成る群から選択される形態または形態の混合物で存在する化合物1は、非経口投与用に製剤化され得る。非経口投与は、概して、筋肉内または静脈内のいずれかの注射によって特徴付けされる。一定のレベルの投与量が維持されるような低放出または持続放出系の移植(例えば、米国特許第3,710,795号を参照)は、本明細書でも想定される。このような非経口組成物に含有される活性化合物の割合(%)は、投与経路および治療される疾患の徴候に大きく依存する。
注射物は、任意の従来の形態で調製され得る。これらの製剤は、すぐに注射できる減菌溶液、懸濁液、微小懸濁液、および乳液、ならびに例えば、使用直前に担体とすぐに混合することができる、皮下注射用錠剤を含む凍結乾燥された、もしくは他の粉末等の固形形態を含むが、これらに限定されない。概して、得られた製剤は、溶液、微小懸濁液、懸濁液、および乳液であり得る。担体は、水溶性、非水溶性液体、または液体に懸濁され得る固形ビヒクルであり得る。
本発明に従い、注射物と併用して使用され得る担体の例としては、水、食塩水、デキストロース、グリセロール、またはエタノールが挙げられるが、これらに限定されない。注射可能な組成物は、任意に、湿潤剤もしくは乳化剤、pH緩衝剤、安定剤、溶解増進剤、ならびに例えば、酢酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミン、およびシクロデキストリン等の他のこのような薬剤等、少量の非毒性補助物質も含み得る。
静脈内投与される時の、適切な担体の例としては、生理食塩水もしくはリン酸緩衝食塩水(PBS)、ならびにグルコース、ポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコール等の増粘剤および可溶化剤を含有する溶液、ならびにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
任意に、非経口調製物で使用され得る医薬的に許容される担体の例としては、水性ビヒクル、非水性ビヒクル、抗菌剤、等張剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所麻酔薬、懸濁剤および分散剤、乳化剤、封鎖剤もしくはキレート剤、ならびに他の医薬的に許容される物質が挙げられるが、これらに限定されない。
任意に使用され得る水性ビヒクルの例としては、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、等張性デキストロース注射液、減菌水注射液、デキストロースおよび乳酸化リンゲル注射液が挙げられる。
任意に、使用され得る非水性非経口ビヒクルの例としては、植物由来の固定油、綿実油、コーン油、胡麻油、および落花生油が挙げられる。
静菌または静真菌濃縮中の抗菌剤は、特に、調製物が複数の用量容器にパッケージされ、よって保管され、複数のアリコートが取り出されるように設計される時に、非経口調製物に添加され得る。使用され得る抗菌剤の例としては、フェノールもしくはクレゾール、水銀、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチルおよびプロピルp−ヒドロキシ安息香酸エステル、メチロサール、塩化ベンザルコニウム、ならびに塩化ベンゼトニウムが挙げられる。
使用され得る等の張剤の例としては、塩化ナトリムおよびデキストロースが挙げられる。使用され得る緩衝剤の例としては、リン酸およびクエン酸が挙げられる。使用され得る抗酸化剤の例としては、重硫酸ナトリウムが挙げられる。使用され得る局所麻酔薬の例としては、塩酸プロカインが挙げられる。使用され得る懸濁剤および分散剤の例としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびポリビニルピロリドンが挙げられる。使用され得る乳化剤の例としては、ポリソルベート80(TWEEN80)が挙げられる。金属イオン封鎖剤またはキレート剤は、EDTAを含む。
医薬担体は、任意に、水混和性ビヒクル用にエチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコール、pH調節用に水酸化ナトリウム、塩化水素酸、または乳酸をも含み得る。
非経口製剤中の化合物1の濃度は、注射が、所望の薬理学的効果を生成するのに十分な医薬的有効量を投与するように調製され得る。使用される化合物1および/または投与量の正確な濃度は、当該技術分野に既知であるように、最終的には、患者の年齢、体重、および状態に依存する。
単位用量非経口調製物は、アンプル、バイアル、または針付きシリンジ内に詰められ得る。非経口投与用の全ての調製物は、当該技術分野で既知であり、実践される通り、減菌でなければならない。
注射液は、局所および全身投与用に設計され得る。典型的には、治療有効量が、治療される組織に、化合物1の少なくとも約0.1%w/wから最大約90%w/w以上、好ましくは、1%w/w超の濃度を含有するように製剤化される。化合物1は、1度に投与され得るか、または時間をおいて投与されるように、数多くの少用量に分割され得る。正確な投与量および治療期間は、組成物が非経口的に投与される部位、担体、ならびに、既知の試験プロトコルを経験的に使用することによって、または生体内もしくは生体外試験データからの推定によって判断され得る、他の変動要因の関数であること理解されたい。濃度および投与量は治療される個人の年齢によって変動し得ることに留意されたい。任意の特定の対象において、具体的な投与計画は、個人の必要性、および製剤を投与する、またはその投与を監視する者の専門的な判断に応じて、経時的に調節される必要があり得ることをさらに理解されたい。よって、本明細書に記載される濃度範囲は、例示を目的とし、特許請求される製剤の範囲または実施を制限するものではない。
化合物1は、任意に、微細化もしくは他の適切な形態に懸濁され得る、またはより可溶な活性生成物を生成するように、もしくはプロドラッグを生成するように誘導化され得る。得られた混合物の形態は、意図された投与形式、および選択された担体もしくはビヒクルにおける化合物の可溶性を含む、数多くの要因に依存する。効果的な濃度は、疾患状態の症状を改善するのに十分であり、経験的に決定され得る。
C.粉末
1つ以上の形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、形態P、および非結晶形態から成る群から選択される形態、または形態の混合物の化合物1は、溶液、乳液、および他の混合物として投与するために再構成され得る、粉末として調製され得る。粉末は、固形またはゲルとしても製剤化され得る。
化合物1の粉末は、粉砕、スプレー乾燥、凍結乾燥、および当該技術分野に既知の他の技法によって調製され得る。減菌され凍結乾燥された粉末は、デキストロースを含有するリン酸ナトリウム緩衝液、または他の適切な賦形剤に化合物1を溶解することによって調製され得る。次に、溶液を減菌濾過した後、当該技術分野の当業者に既知の条件下による凍結乾燥によって、所望の製剤を提供する。簡潔に述べると、凍結乾燥粉末は、任意に、典型的にはほぼ中性のpHで、クエン酸、リン酸ナトリウムもしくはカリウム、または当該技術分野の当業者に既知の他のこのような緩衝液等の適切な緩衝液に、約1〜20%、好ましくは、約5〜15%のデキストロース、ソルビトール、フルクトース、コーンシロップ、キシリトール、グリセリン、グルコース、スクロース、または他の適切な薬剤を溶解することによって調製され得る。それから、好ましくは、室温より高い温度、より好ましくは約30〜35℃で、化合物1を得られた混合物に添加し、化合物1が溶解するまで攪拌する。さらに緩衝液を添加し、所望の濃度になるまで得られた混合物を希釈する。得られた混合物は、減菌濾過されるか、または微粒子を取り除いて減菌を確保するための処理がなされ、凍結乾燥のためにバイアルに配分される。各バイアルは、化合物1の単一投与量または複数の投与量を含有し得る。
D.局所投与
形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、形態P、および非結晶形態から成る群から選択される形態、または形態の混合物で存在する化合物1は、局所混合物としても投与され得る。局所混合物は、局所および全身投与用に使用され得る。得られた混合物は、溶液、懸濁液、微小懸濁液、乳液等であり得、クリーム、ゲル、軟膏、乳液、溶液、エリキシル液、ローション、懸濁液、チンキ剤、ペースト、泡沫剤、エアロゾル剤、灌注剤、噴霧剤、座剤、絆創膏、皮膚パッチ、または局所投与に適切な任意の他の製剤に製剤化される。
化合物1は、呼吸器官への局所用塗布に製剤化され得る。これらの肺製剤は、単独で、またはラクトース等の不活性担体と共に、噴霧器用にエアロゾル、溶液、乳液、得懸濁液、微小懸濁液の形態で、または吸入用の微細粉末であり得る。このような場合、製剤の粒子は、典型的には、直径が50ミクロン未満、好ましくは、10ミクロン未満である。吸入による等の局所用塗布のエアロゾルの例は、特に、喘息等の炎症疾患の治療に有用なステロイド送達のためのエアロゾルを説明する、米国特許第4,044,126号、4,414,209号、および第4,364,923号に開示されている。
化合物1は、ゲル、クリーム、およびローションの形態で、眼等の皮膚および粘膜への局所用塗布、ならびに眼への塗布用、または嚢内もしくは脊髄内塗布用の、局部または局所適用にも製剤化され得る局所投与は、経皮送達用、および眼もしくは粘膜への投与用、または吸入治療用にも想定される。単独で、または他の医薬的に許容される賦形剤と併用した化合物1の鼻溶液または懸濁液も、投与され得る。
E.他の投与形態用製剤
治療される疾患状態により、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、形態P、および非結晶形態から成る群から選択される形態、またはこれらの形態の混合物で存在する化合物1は、局所塗布、経皮パッチ、および直腸投与等の、他の投与経路用に製剤化され得る。例えば、直腸投与用に医薬投与形態は、全身効果用の直腸座剤、カプセル、および錠剤である。本明細書で使用される直腸座剤とは、体温で溶ける、または軟化して、1つ以上の医薬もしくは治療活性成分を放出する直腸に挿入するための固形体を意味する。直腸座剤に利用される医薬的に許容される物質は、融点を上昇させるための基剤またはビヒクルである。基剤の例としては、ココアバター(カカオ油)、グリセリン−ゼラチン、カルボワックス(ポリオキシエチレングリコール)、ならびに脂肪酸のモノ−、ジ−、およびトリグリセリドの適切な混合物が挙げられる。様々な基剤の組み合わせが使用され得る。座剤の融点を上昇させるための薬剤としては、鮎蝋およびワックスが挙げられる。直腸座剤は、圧縮方法、または鋳型のいずれかによって調製され得る。直腸座剤の典型的な重量は、約2〜3mgである。直腸投与用の錠剤およびカプセルは、同一の医薬的に許容される物質を使用して、経口投与用の製剤と同じ方法によって、製造され得る。
化合物1多形を含むキットおよび製品
本発明は、キナーゼに関連する疾患を治療するためのキットおよび他の製品も目的とする。疾患は、キナーゼが、状態の病理および/または症状の一因となる活性を保有する、全ての状態を対象とすることを意図することに留意されたい。
一実施形態において、化合物1の0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、25重量%、50重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、97重量%、または99重量%を超えが、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、形態P、および非結晶形態から成る群から選択される形態で存在する化合物1を含む医薬組成物と、キットの使用説明書とを含むキットを提供する。任意に、組成物は、少なくとも0.1%、0.25%、0.5%、1%、5%、10%、25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%の化合物1を含む。説明書は、組成物が投与される疾患状態、保存情報、用量情報、および/または組成物をどのように投与するかの説明を指示し得る。キットは、包装材料も含み得る。包装材料は、組成物を収容するための容器を含み得る。キットは、任意に、組成物の投与用のシリンジ等、追加の構成要素も含み得る。キットは、単一、または多量用量形態で、組成物を含み得る。
別の実施形態において、化合物1の0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、25重量%、50重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、97重量%、または99重量%超が、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、形態P、および非結晶形態から成る群から選択される形態で、組成物に存在する化合物1を含む医薬組成物と、パッケージ材料とを含む、製品を提供する。任意に、組成物は、少なくとも0.1%、0.25%、0.5%、1%、5%、10%、25%、50%、75%、80%、85%、90%、 95%、97%、または99%の化合物1を含む。包装材料は、組成物を収容するための容器を含み得る。容器は、任意に、組成物が投与される疾患状態、保存情報、用量情報、および/または組成物をどのように投与するかの説明を指示するラベルを含み得る。キットは、任意に、組成物の投与用のシリンジ等、追加の構成要素も含み得る。キットは、単一、または多量用量形態で、組成物を含み得る。
本発明に従い、キットおよび製品に使用される包装材料は、分割されたボトル、または分割されたホイルパケット等の複数の分割された容器を形成し得ることに留意されたい。容器は、例えば、紙もしくは段ボール箱、ガラスもしくはプラスチックボトルもしくは瓶、(例えば、異なる容器に入れるための、錠剤の「補給」を収容するための)再封止可能なバック、または治療計画に従いパックから押し出すための個別の用量を含むブリスターパック等の、医薬的に許容される材料から作製される、当該技術分野に既知の任意の従来の形状または形態であり得る。利用される容器は、必要とされる投与形態に依存する。例えば、従来の段ボール箱は、通常、液体懸濁液を保持するために使用されない。1つ以上の容器が、単一用量形態を市場に出すための、単一の包装で一緒に使用され得ることが可能である。例えば、錠剤は、ボトルに入れられ、ボトルは次に箱内に入れられ得る。典型的には、キットは、個々の構成要素の投与のための使用法を含む。キット形態は、別々の構成要素が、好ましくは、異なる投与形態(例えば、経口、局所、経皮、および非経口)で投与される時、異なる投与間隔で投与される時、または個々の構成要素の組み合わせの用量設定が、処方する医師によって所望される時に、特に、有利である。
本発明に従うキットの具体的な一例は、いわゆる、ブリスターパックである。ブリスターパックは、包装産業において公知であり、医薬単位用量形態(錠剤、カプセル等)の包装に広く使用されている。ブリスターパックは、好ましくは、透明のプラスチック材料のホイルで覆われた、概して、比較的硬い材料のシートから成る。包装の過程で、プラスチックホイルに、くぼみが形成される。くぼみは、詰められる個々の錠剤またはカプセルのサイズおよび形状を有するか、または詰められる複数の錠剤および/もしくはカプセルを収容するようなサイズおよび形状を有し得る。次に、錠剤またはカプセルは、適切にくぼみに配置され、比較的硬い材料のシートが、くぼみが形成された方向と反対側のホイルの表面で、プラスチックホイルに対して密封される。結果として、錠剤またはカプセルは、プラスチックホイルとシートとの間のくぼみに、所望のように、個々に密封されるか、または集合的に密封される。好ましくは、シートの強度は、錠剤またはカプセルが、くぼみがある場所のシートに開口部が形成されるくぼみに手で圧力を加えることによって、ブリスターパックから取り出せるくらいである。錠剤またはカプセルは、それから、その開口部から取り出すことができる。
キットの別の具体的な実施形態は、意図する使用の順に、1つずつ日用量を分配するように設計された分配機である。好ましくは、分配機は、計画の順守をさらに容易にするように、記憶補助具を装備する。このような記憶補助具の例は、分配された日用量の数を示す、機械式計数器である。このような記憶補助具の別の例は、液晶読出し、または例えば、最後の日用量が取り出された日付を読み上げる、および/もしくは次の用量をいつ取り出すかを指摘する、聴覚的な指摘信号と一体となった、バッテリー式のマイクロチップメモリである。
実施例1:5−(3−(エチルスルホニル)フェニル)−3,8−ジメチル−n−(1−メチルピペリドン−4−イル)−9h−ピリド[2,3−b]インドール−7−カルボキサミド(化合物1)の調製
Figure 2011518166
3−(6−クロロ−3−メチル−2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−フルオロ−5−メチルピリジン:2−フルオロ−3−ヨード−5−ピコリン(15.0g、63ミリモル)を、NMP(115mL)中の3,4−ジクロロ−2−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−トルエン(52.1g、190ミリモル)および銅(12.1g、190ミリモル)の攪拌した懸濁液に、190℃で、NMP(20mL)中の溶液として、2時間、滴下した。反応の完了後(2.5時間)、混合物を室温に冷却し、濾過し、NMP(3×5mL)、次いで、EtOAc(1×100mL)で洗浄した。濾液をEtOAc(400mL)で希釈し、濁った溶液を得た。有機層を飽和NaHCO3(150mL)で分割し、懸濁液/乳液を得た。溶解度を向上するため、H2O(50mL)およびMeOH(50mL)を添加した。水層をEtOAc(5×150mL)で洗浄した。有機層を混合し、乾燥(MgSO4)させて、真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(98:2トルエン:EtOAc)で精製し、黄褐色の固体として表題化合物を得た(11.4g、52%)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ8.34(s,1H),8.26(s,1H),7.86−7.89(m,1H),2.4(s,3H),2.3(s,3H).MS(ES)[m+H]C149ClF422に対する計算値、349;実測値349.2。
3−(3’−(エチルスルホニル)−4−メチル−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル)−2−フルオロ−5−メチルピリジン:化合物83(6.0g、17.2ミリモル)、3−エチルスルホニルフェニルボロン酸(4.79g、22.4ミリモル)、ビス(ジベンジリデンアセトン)Pd(0)(1.48g、2.6ミリモル)、トリシクロヘキシルホスフィン(1.45g、5.2ミリモル)、Cs2CO3(14.0g、43ミリモル)、およびジオキサン(60mL)の混合物を、還流で、4.5時間、加熱した。完了後、反応物を室温に冷却し、濾過し、ジオキサンですすいで、真空で濃縮した。得られた油状物をEtOAc(75mL)中で再構成し、H2O(1×30mL)およびブライン(1×30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(4:1ヘキサン/EtOAc)で精製し、黄褐色の固体として表題化合物を得た(6.5g、78%)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ8.15(s,1H),8.04(s,1H),7.90−7.93(m,1H),7.80−7.82(m,1H),7.60−7.70(m,3H),3.1−3.2(m,2H),2.49(s,3H),2.25(s,3H),0.85(t,3H)。MS(ES)[m+H]C2218424Sに対する計算値、483;実測値483.3。
3’−(エチルスルホニル)−2−(2−フルオロ−5−メチルピリジン−3−イル)−4−メチル−5−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−アミン:化合物84(6.4g、13.3ミリモル)、鉄(3.7g、66.3ミリモル)、HOAc、(32mL)、およびH2O(11mL)の混合物を、2時間、80℃で加熱した。完了後、反応物を真空で濃縮した。残留物をジクロロメタン(100mL)で再構成し、濾過し、ジクロロメタン(3×30mL)ですすいだ。有機層を飽和NaHCO3(1×100mL)およびブライン(1×50mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、濾過して、真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(1:1ヘキサン/EtOAc)で精製して、黄褐色固体として表題化合物を得た(5.0g、83%)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ7.93(s,1H),7.67−7.7.71(m,2H),7.53(t,1H),7.46−7.48(m,1H),7.42(s,1H),6.93(s,1H),5.09(s,2H),3.11(q,2H),2.27(s,3H),2.21(s,3H),0.85(t,3H)。MS(ES)[m+H]C2220422Sに対する計算値、453;実測値453.3。
5−(3−(エチルスルホニル)フェニル)−3,8−ジメチル−7−(トリフルオロメチル)−9H−ピリド[2,3−b]インドール酢酸:化合物85(4.9g、10.8ミリモル)をHOAc(35mL)に溶解し、還流で、3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却して、結晶生成物を得た。得られた懸濁液を濾過し、HOAc(3×5mL)、次いで、H2O(3×10mL)ですすいで、固体を真空で乾燥させ、白色固体として表題化合物を得た(3.73g、70%)。NMR分析は、生成物がモノ酢酸塩として単離されたことを確認した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ12.35(s,1H),12.0(s,1H),8.39(s,1H),8.15(s,1H),8.04−8.09(m,2H),7.90(t,1H),7.51(s,1H),7.42(s,1H),3.43(q,2H),2.76(s,3H),2.28(s,3H),1.91(s,3H),1.18(t,3H)。MS(ES)[m+H]C2219322Sに対する計算値、433;実測値433.3。
5−(3−(エチルスルホニル)フェニル)−3,8−ジメチル−9H−ピリド[2,3−b]インドール−7−カルボン酸:化合物86(3.6g、7.3ミリモル)を、濃縮H2SO4(30mL)に溶解し、120℃で、3時間、加熱した。反応を室温に冷却し、氷上に注ぎ、白い沈殿物を得た。得られた懸濁液を濾過し、H2O(3×30mL)、次いで、IPA(3×10mL)ですすぎ、真空で乾燥させ、白色固体として表題化合物を得た(3.2g、定量収率)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ12.20(s,1H),8.36(s,1H),8.12(s,1H),8.02−8.07(m,2H),7.89(t,1H),7.61(s,1H),7.54(s,1H),3.43(q,2H),2.85(s,3H),2.28(s,3H),1.18(t,3H)。MS(ES)[m+H]C222024Sに対する計算値、409;実測値409.3。
5−(3−(エチルスルホニル)フェニル)−3,8−ジメチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−9H−ピリド[2,3−b]インドール−7−カルボキサミド:化合物87(11.3g、27.6ミリモル)、1−メチルピペリジン−4−アミン(9.47g、82.9ミリモル)、HATU(13.66g、35.9ミリモル)、DIEA(17.88g、138ミリモル)、DMF(250mL)、およびDCM(250mL)の混合物を、室温で、30分、攪拌した。得られた懸濁液を濾過し、DMF(10mL×4)ですすいで、真空で濃縮した、残留物をDMSO(77mL)に溶解し、濾過し、濾液を分取HPLC(TFAを含むACN/H2O)で精製した。HPLC精製後、純粋な画分を混合し、重炭酸ナトリウムで塩基性化し、真空で半量に濃縮した。得られた懸濁液を濾過し、H2O(200mL×5)ですすぎ、真空で乾燥させ、白色固体として化合物88を得た(11.41g、81.8%)。
化合物88の塩酸塩を、以下の通り調製した。ACN(175mL)およびH2O(175mL)中の化合物88(8.7g)の攪拌懸濁液に、1N HCl(18.1mL、1.05当量)を添加し、黄色の溶液を得た。15分後、溶液をドライアイス/アセトン上で凍結し、凍結乾燥して、黄色の固形体として、5−(3−(エチルスルホニル)フェニル)−3,8−ジメチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−9H−ピリド[2,3−b]インドール−7−カルボキサミド塩酸塩を得た(9.02g、96.7%)。上述のプロセスにより、X線粉末回折分析で判断される通り、非結晶形態として、5−(3−(エチルスルホニル)フェニル)−3,8−ジメチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−9H−ピリド[2,3−b]インドール−7−カルボキサミド塩酸塩を得た(図1)。
実施例2:試料の特性決定
以下の分析法およびそれらの組み合わせを使用して、調製された固形相の物理的特性を判断した。
1. 計測手段

Figure 2011518166
2. 示差走査熱量測定分析(DSC)
アルミニウム皿で重量を量り、穴をあけた蓋で覆って、クリンプした試料で、示差走査熱量測定(DSC)分析を実施した。分析条件は、10℃/分で徐々に上昇する30〜350℃であった。
3. 熱分量分析(TGA)
アルミナるつぼに入れて重量を量り、10℃/分のランプ速度で30℃から230℃または250℃で分析した試料で、熱分量分析(TGA)を実施した。
4. X線粉末回折(XRPD)
X線粉末回折(XRPD)用の試料を、Si原点復帰超微小試料ホルダに設置し、以下の条件を使用して分析した。
Figure 2011518166
5.カールフィッシャー分析(KF)
HYDRANAL−Coulomat ADと共に固形試料を機器に添加することにより、含水量を判断した。電量滴定によって、水のマイクログラムを判断した。
6. 水分吸着分析
最初に、平衡重量が達成されるまで、または最大4時間、相対湿度0% 、25℃で試料を乾燥させることによって、水分吸着実験を3つの形態において実施した。次いで、試料を、10%の段階で、相対湿度10%から90%までの等温(25℃)吸着に供した。試料を、最大4時間、各点で、漸近的重量に平衡化させた。吸着後、相対湿度85%から0%(25℃で)までの脱離走査が、−10%の段階で行われ、再度、最大4時間、漸近的重量に平衡化させた。次いで、試料を80℃で、1時間、乾燥させ、得られた固体をXRPDで分析した。
7.核磁気共鳴(NMR)
内部参照のため、試料(2〜10mg)を0.05%テトラメチルシラン(TMS)と共に、DMSO−d6に溶解した。5mm広帯域監視(1H−X)Z勾配プローブを使用して、1H NMRスペクトルを500MHzで取得した。スペクトルの取得に、20ppmのスペクトル幅、1.0秒反復速度、および16〜64過渡の30°パルスを使用した。
8. 有機揮発性不純物(OVI)
約100mgの試料を個々の20mLヘッドスペースバイアルに量り入れ、5mLのDMSOを添加した。次いで、バイアルを密封し、試料の完全な溶解を確実にするために、穏やかな振盪/渦撹が使用された。5.0mLのDMSOを20mLのヘッドスペースバイアルに移動し、次いで、密封することにより、空試料を調製した。DMSO中の保存液を使用して、標準物質を調製した。
機器パラメータは以下の通りであった。
Figure 2011518166
ヘッドスペースサンプラの条件は以下の通りであった。
Figure 2011518166
9. イオンクロマトグラフ(IC)
DI水中の試料液を0.1mg/mLの濃度で調製した。以下の条件を使用して、ICを実施した。
Figure 2011518166
勾配条件は以下の通りであった。
Figure 2011518166
10. 高速液体クロマトグラフィ(HPLC)
使用された機器は、UV検出器、勾配機能、ならびに電子データ収集および処理、または同等物を備えるHPLCシステム、10μLの注射が可能な自動サンプラ、分析カラム: Waters X−Terra RP18、4.6×150mm、3.5μm、P/N186000442、±0.01mgまで量れる分析天秤、ならびにクラスAの容量ピペットおよびメスフラスコであった。
機器パラメータは以下の通りであった。
Figure 2011518166
勾配条件は以下の通りであった。
Figure 2011518166
実施例3:溶媒のスクリーニング
様々な溶媒における化合物1の溶解度試験は、さらなる結晶化の適切な溶媒を選択するために実施された。物質をバイアルに配置し、250μL溶媒に分注した。極性および機能性における差異、ならびにクラスIIおよびクラスIII溶媒を優先とする調和国際会議(ICH)による分類に基づいて、溶媒を選定した。それぞれの溶媒の添加後、残留固体に関してバイアルを視覚的に検査し、溶解を確実にするために、さらに55℃に加熱した。表16は、使用した溶媒および室温で物質を溶解する溶媒の能力を示す。

表16.化合物1の溶解度のスクリーニング
Figure 2011518166
表16.化合物1の溶解度のスクリーニング
Figure 2011518166

実施例4:化合物1における一次および二元溶媒効率試験
磁気攪拌棒を備えた8ドラムの透明なバイアルに化合物1の遊離塩基変型(15〜16mg)を充填することにより、化合物1における溶媒効率実験を実施した。溶媒スクリーニング(表16)中に得た初期の溶解度データに基づき、7つの一次溶媒(MeCN、EtOH、THF、DMA、NMP、AcOH、およびDMF)を選択し、50℃に加熱しながら、完全な溶解が観察されるまで100μL分注した。完全な溶解が観察されたら、昇温状態で、反応溶媒に1M溶液(1.05当量)としてHClを添加した。次いで、約15分間、その温度で、得られた混合物を攪拌した。溶解度データに基づき、4つの抗溶媒(MtBE、EtOAc、PAc、およびヘプタン)を選択し、濁った混合物が観察されるまで、昇温状態で、一容量分注した。次いで、各試料をさらに16時間攪拌しながら、20℃/時間の速度で、周囲温度に冷却した。濾過して、固体を単離し、16時間、周囲温度の真空下で乾燥させた。全ての試料をXRPDで分析し、結果を表17〜18に概説した。

表17.DMAを使用した化合物Iの溶媒効率評価
Figure 2011518166

表18.いくつかの有機溶媒を使用した化合物1の溶媒効率評価
Figure 2011518166

実施例5: DMF/IPAcからの化合物1の調製
磁気攪拌棒および熱電対を備えた250mLの3N−RBFで、化合物1の調製を実施した。これに、化合物1の開始材料の遊離塩基変型(5.05g、0.10モル)を添加し、次いで、65℃に加熱しながら少量ずつ(約5mL)DMF(50mL、10容量)を添加した。完全な溶解が観察されたら、65℃で、DMFに1M溶液(10.49mL、1.05当量)としてHCl対イオンを添加し、得られた混合物を15分間攪拌した。次いで、反応混合物を20℃/時間の速度で、55℃に冷却した。内部温度が55℃に達したら、30分間に渡り、液滴で、抗溶媒としてIPAc(50mL、10容量)を添加した。次いで、反応混合物を同一速度(20℃/時間)で、周囲温度にさらに冷却し、次いで、氷/水浴でさらに0℃に冷却した。軽い沈殿が30℃で観察され、得られたスラリーを、さらに4時間、0℃で攪拌し続けた。次いで、濾過により固体を単離し、濾過ケーキを16時間、40℃の真空下で乾燥させて、淡い黄褐色の結晶固体として化合物1を得た(3.19g、形態Gの収率59%)。
実施例6:単一溶媒結晶化
初期の溶解度試験(表16)および以下に概説する方法を使用して、単一溶媒結晶化において6つの溶媒を選択した: MeOH、EtOH、AcOH、DMF、DMAおよびNMP。物理的形態を判断するために、単離された全ての固体を、XRPDで分析した。表19は、使用された溶媒の一覧、および高速冷却手順で物質を溶解するために必要な溶媒量を示し、表20は、低速冷却手順における同様の情報を示す。酢酸中の化合物1の溶液は、低速または高速冷却条件のいずれにおいても沈殿物を形成しなかった。双方の試料を乾燥に蒸発させ、非結晶物質を得た。非結晶でない固体のXRPD分析は、表19および20に示す通り、形態A、B、C、E、G、ならびに形態CおよびP(本来は、形態Hとして設計された)との混合物と一致するパターンを示した。
1. 高速冷却プロファイル
初期の溶媒スクリーニングを使用して、単一溶媒結晶化において6つの溶媒を選択した: MeOH、EtOH、AcOH、DMF、DMA、およびNMP。化合物1(約20mg)をバイアルに量り入れ、物質が昇温状態で完全に溶解するまで、十分な溶媒(0.25mLで開始)を添加した。熱濾過後、バイアルを16時間、冷蔵庫(4℃)に配置した。得られた固体を真空濾過により単離した。穏やかな窒素気流を使用して、固体を含まない試料を蒸発させて乾燥させた。
濾過および蒸発からの全ての得られた固体を、室温の30インチHg真空で、16時間、乾燥させた。物理的形態を判断するために、全ての固体をXRPDで分析した。表19は、使用した溶媒の一覧、および高速冷却手順で物質を溶解するために必要な溶媒量を示す。

表19:高速冷却手順を使用した化合物1の単一溶媒結晶化
Figure 2011518166
Amorph=非結晶

表20:低速冷却手順を使用した化合物1の単一溶媒結晶化
Figure 2011518166
Amorph=非結晶

2. 低速冷却プロファイル
初期の溶解度試験を使用して、単一溶媒結晶化において6つの溶媒を選択した: MeOH、EtOH、AcOH、DMF、DMA、およびNMP。化合物1(約20mg)をバイアルに量り入れ、物質が昇温状態で完全に溶解するまで十分な溶媒(0.25mLで開始)を添加した。熱濾過後、バイアルを20℃/時間の速度で、室温にゆっくり冷却し、16時間、この温度で攪拌した。得られた固体を真空濾過で単離した。穏やかな窒素気流を使用して、固体以外の試料を蒸発させて乾燥させた。濾過および蒸発からの全ての得られた固体を、16時間、室温で30インチHgの真空で、乾燥させた。物理的形態を判断するために、全ての固体をXRPDで分析した。表20は、使用した溶媒の一覧、および物質を溶解するために必要な溶媒量を示す。
実施例7:二元溶媒結晶化
以下に説明する方法を使用して、MeOH、EtOH、AcOH、DMF、DMA、およびNMPを一次溶媒として使用し、二元溶媒結晶化を実施した。物理的形態を判断するために、得られた全ての固体をXRPDで分析した。高速および低速冷却実験の実験詳細の要約を、表21〜32に示す。
高速および低速冷却手順を用いて、単一および二元溶媒結晶化から得られた全ての固体は、物理的形態を判断するために、XRPDで分析された。遊離塩基(AまたはB)の2つの既知の形態のいずれかが観察された時、それぞれ、FB(A)またはFB(B)として標識化した。特有のXRPDパターンが得られた試料においては、 対イオンを判断するためのIC、残留溶媒量を判断するため、ならびに分解が生じなかったという確認をするための1H NMR、および熱事象を特性決定するための熱分析(DSCおよびTGA)を含む、代表的なロットにおいて、さらなる分析が実施された。表36aおよび36bに、本スクリーニングで発見された全ての形態の特性決定データを要約する。形態A、C、およびLは、本スクリーニング中に観察された、最も一般的な非溶媒和形態であることが分かった。これらの物質は、スラリー、水分吸着、および湿度室試験に使用された。
水は、一貫して、酢酸一次溶媒として使用させる時を除き、化合物1の遊離塩基変型をもたらすため、質の悪い結晶化抗溶媒であることが分かった。酢酸は、時折、分析不可能な非結晶固体、または粘着性固体をもたらすため、質の悪い結晶化溶媒であることが分かった。酢酸からの非結晶固体でない形態は、また、非結晶ハロの存在を示し、物質が、最終的な形態指定を困難にする半結晶であることを示唆する。
1. 高速冷却プロファイル
化合物1(約20mg)をバイアルに量り入れ、物質が昇温状態で溶液に溶けるまで十分な一次溶媒を添加した。熱濾過後、溶液が濁るまで、またはバイアルが一杯になるまで、抗溶媒を少量ずつ添加した。次いで、バイアルを、16時間、冷蔵庫(4℃)に配置した。表21、23、25、27、29および31は、実験の詳細を示す。冷却手順後、濾過で沈殿物を単離し、室温の30 in Hgの真空で、乾燥させた。穏やかな窒素気流を使用して、固体以外のバイアルを蒸発させて乾燥させ、周囲温度の30 in Hgの真空でも乾燥させた。全ての固体をXRPDで分析した。
2. 低速冷却プロファイル
化合物1(約20mg)をバイアルに量り入れ、物質が昇温状態で溶液に溶けるまで十分な一次溶媒を添加した。熱濾過後、高速冷却実験から得たデータに従い、溶液が濁るまで、またはバイアルが一杯になるまで、抗溶媒を少量ずつ添加した。次いで、30℃/時間の速度で、バイアルをゆっくり室温に冷却した。表22、24、26、28、30および32は、実験の詳細を示す。冷却手順後、濾過で沈殿物を単離し、室温の30 in Hgの真空で、乾燥させた。穏やかな窒素気流を使用して、固体以外のバイアルを蒸発させて乾燥させ、周囲温度の30 in Hgの真空でも乾燥させた。全ての固体をXRPDで分析した。

表21:高速冷却手順および一次溶媒としてMeOHを使用した化合物1の二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
FB(A)は、パターンが化合物1の遊離塩基の遊離塩基変型と一致することを示す。
表22:低速冷却手順および一次溶媒としてMeOHを使用した化合物1の二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
FB(A)は、パターンが化合物1の遊離塩基の遊離塩基変型と一致することを示す。
表23:高速冷却手順および一次溶媒としてEtOHを使用した化合物1の二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
FB(A)は、パターンが化合物1の遊離塩基の遊離塩基変型と一致することを示す。
表24:低速冷却手順および一次溶媒としてEtOHを使用した化合物1の二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
FB(A)は、パターンが化合物1の遊離塩基の遊離塩基変型と一致することを示す。
表25:高速冷却手順および一次溶媒としてAcOHを使用した化合物1の二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
Amorph=非結晶
n/aは、試料が単離可能な溶液ではないことを示す。
表26:低速冷却手順および一次溶媒としてAcOHを使用した化合物1の二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
Amorph=非結晶
J w/add=さらなるピークが存在する形態J。物質の半結晶性質のため、最終的な判断は不可能であった。
n/aは、試料が分離可能固体ではないことを示す。
表27:高速冷却手順および一次溶媒としてDMFを使用した化合物Iの二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
FB(A)は、パターンが化合物1の遊離塩基の遊離塩基変型と一致することを示す。
表28:低速冷却手順および一次溶媒としてDMFを使用した化合物1の二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
FB(A)は、パターンが化合物1の遊離塩基の遊離塩基変型と一致することを示す。
表29:高速冷却手順および一次溶媒としてDMFを使用した化合物Iの二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
FB(A)は、パターンが化合物1の遊離塩基の遊離塩基変型と一致することを示す。
表30:低速冷却手順および一次溶媒としてDMFを使用した化合物1の二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
FB(A)は、パターンが化合物1の遊離塩基の遊離塩基変型と一致することを示す。
表31:高速冷却手順および一次溶媒としてNMPを使用した化合物1の二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
「N/A」は、試料が分析できなかったことを示す。
表32:低速冷却手順および一次溶媒としてNMPを使用した化合物1の二元溶媒結晶化
Figure 2011518166
FB(A)は、パターンが化合物1の遊離塩基の遊離塩基変型と一致することを示す。
表33:選択された形態のスケールアップ実験の詳細
Figure 2011518166
*形態CおよびPの混合物
表34:1週間のスラリー実験の詳細と結果
Figure 2011518166
表35: 周囲温度での形態AおよびCのMeCN/水スラリー実験の詳細と結果
Figure 2011518166
*全ての固体は、MeCN/水の50/50混合物に溶解されたため、特性決定は、不可能であった。
表36a:化合物1の非溶媒和形態における分析結果の要約
Figure 2011518166
Figure 2011518166
^は、発熱事象を示す。*存在する半モルの水を考慮にいれる。**約175℃で観察されたベースラインシフト。
−−−試験は実施されなかった、または適用されなかったことを示す。
表36b:化合物1の溶媒和形態における分析結果の要約
Figure 2011518166
^発熱事象を示す。
*1モルの溶媒を考慮に入れる。
**存在する6.4重量%のTHFを考慮する−形態は、半溶媒和または不完全溶媒和であり得る。

実施例8:化合物1の形態A、C、およびLのスケールアップ実験
磁気攪拌棒および熱電対を備えた25mLに化合物1を充填することにより、それぞれ、DMA/IPA、DMF/MeCNおよびMeOH/EtOAcの300mgスケールにおいて、化合物1の形態A、C、およびHの調製を実施した。これに、適切な溶媒を一度に添加し、次いで、攪拌しながら、完全な溶解が観察されるまで、60〜70℃に加熱した。各反応溶液をポリッシュ濾過し、次いで、さらに5〜10分間攪拌しながら、昇温状態で抗溶媒を添加した。次いで、各反応溶液を、20℃/時間の速度で、周囲温度でゆっくり冷却した後、さらに16時間攪拌した。濾過して固体を単離し、16時間、周囲温度の真空下で乾燥させて、それぞれ、形態N、L、およびNとして化合物1を得た(286mg、収率95%;276mg、収率91%、および228mg、収率75%) 実験の詳細の要約を表33に概説する。
それぞれ、MeOH/IPA、MeOH/MeCN、およびEtOH/EtOAcの400mgスケールにおいて、化合物1の形態A、C、およびHの調製を実施した。DMFの代わりにMeOHを一次溶媒として使用して、形態Cを生成した。形態Aを標的とする結晶化は、単離時に、形態CおよびP(本来は、形態Hとして設計された)の混合物を生成することが分かった。中間チェックは、形態Pと一致するパターンを示した。形態の混合物は単離されたため、物質は、形態Aを生成する目的で、形態Aの種結晶を導入した。しかしながら、種結晶は、形態Aを生成しなかった。したがって、得られた物質を、混合物として単離し、次いで、水中でさらにスラリー化して、形態Aを得た。
実施例9:スラリー実験
6つの溶媒(水、IPA、EtOAc、MeCN、EtOH、およびジオキサン)および化合物1の6つのロットを使用して、スラリー実験を実施した。各バイアルを約25〜30mgのAPIと対応する1mLの溶媒と共に充填し、次いで、1週間、室温で、攪拌した。表34は実験の詳細を示す。得られた固体を濾過して単離し、室温の真空下で乾燥させ、XRPDで分析した。
化合物1の形態AおよびCのスラリー実験は、MeCNと水との混合物で実施された。各バイアルを約40mgの化合物1(純粋な形態A、純粋な形態C、または50:50混合物)と1:9、1:1および9:1比の2mLのMeCN/水混合物と共に充填した。表35に実験の詳細を提供する。いくつかの試料(表に示さず)は、MeCN/水の1:1の混合物において、透明な溶液をもたらしたため、これらの試料の特性決定は実施されなかったが、より安定した形態が沈殿するかを判断するために、実験は継続された。全ての試料を、約24時間、室温で攪拌した。XRPDで形態を判断するために、懸濁液のアリコート(1mL)をスラリー(試料#1、3、4、6、7、および9)から採取した。全てのアリコートを濾過し、30mm Hgで周囲温度の真空で乾燥させた。全ての試料をさらに6日間、周囲温度で攪拌し、濾過して、乾燥させ、再び、固形形態および濾過性を判断した。
形態Bまたは形態Gが数時間(2〜24時間)、DI水でスラリー化された時に、形態Aが単離されたことも、平行プロセスの対照スクリーニング中に分かった。
実施例10:化合物1の形態AおよびCのさらなる調製
化合物1の遊離塩基変型(18g、0.036モル)を、磁気攪拌棒および熱電対を備えた1L−3N RBFに充填することにより、化合物1の形態Aの調製を実施した。これに、周囲温度で、MeCNと水との1:1(v/v)混合物を一度に添加した。完全な溶解が観察されたら、濃縮HCl(3.062mL、1.05当量)を反応溶液に添加した後、さらに10分間攪拌してから、ポリッシュ濾過した。次いで、沈殿を促進するために、抗溶媒としてMeCN(720mL、40容量)をさらに添加した。濾過して固体を単離する前に、得られたスラリーを約19時間、周囲温度で攪拌した。濾過ケーキをMeCN(2×100mL、5.6容量)で2度洗浄し、16時間、周囲温度の真空下で乾燥させて、淡いオレンジ色の結晶(形態A)粉末として化合物1を得た(16.19g、収率84%)。
化合物1の形態A(5.05g)を、窒素下、室温で、50mL(10容量)の無水MeCN中でスラリー化した。中間試料を24、72、および96時間後に採取し、XRPDは、物質が形態Aのままであることを示した。形態Cへの変換の促進を補助するため、形態Aから形態Cに変換するための以前の実験が、30またはそれ以上の容量のMeCNを使用して成功したように、反応混合物を無水MeCN(150mL、30容量)で希釈し、3日間、室温で攪拌した。さらに3日間、攪拌した後、物質は、形態Aのままであることが分かった。
形態CがアセトニトリルおよびMeOHを使用した冷却結晶化からも得られ得た以前の観察に基づき、物質の溶解度を向上し、溶液媒介多形変換をできれば促進するために、無水MeOH(50mL、10容量)を添加し、反応混合物を60℃に加熱することに決定した。MeOHを添加しながら攪拌した後、スラリーは可視的に薄くなり、次いで、60℃で、約30分後、増粘した。XRPDによるバッチからの少量のアリコートの分析は、物質が形態Cと一致することを示した。スラリーを、合計1.5時間、60℃で攪拌した後、混合物を自然に室温に冷却した。濾過して固形を単離し、MeCN(2×50mL)で洗浄し、40℃の真空下で乾燥させ、4.26gの化合物1の形態C物質を得た(回収84%)。
実施例11:溶解度試験
化合物1の形態Aの溶解度測定をDI水(ミリQ)および20mMのリン酸緩衝液(pH3.2)で実施した(表37を参照)。各バイアルを50〜55mgの化合物1および1mLの対応する溶媒で充填した。
表37: 化合物1の形態Aの溶解度
Figure 2011518166
双方のスラリーを、約19時間、室温で攪拌した。溶解度を判断し、XRPD試験を行うため、アリコート(0.2mL)を各試料から採取した。表36は、これらの試験の結果を示す。双方のスラリーを、室温で、さらに6日間、攪拌した。1週間のスラリー化後、上澄み液のpHおよび溶解度を判断した。
実施例12:湿度室試験
化合物1の形態AおよびCの湿度室試験を、表38に示す通り、周囲温度で行った。0%RHチャンバをドライアライトで調製し、95%RHチャンバをDI水のNa2HPO412H2の飽和溶液で作製した。試料を導入する前の>1週間、チャンバを平衡化した。試料をシンチレーションバイアル用にテフロン(登録商標)で裏打ちされたキャップに配置し、1週間、平衡化し、次いで、形態および含水量を判断するために、XRPDおよびKFで分析した。
表38: 化合物1の形態AおよびCの湿度室試験
Figure 2011518166
湿度環境におけるさらなる安定性試験を実施し、周囲温度で1週間、95%RHで平衡化した後、形態Cが、形態Aに変換したことを示した。図60は、スラリーおよび湿度室試験から観察された化合物1の形態の変換を要約する。
実施例13:乾燥試験
化合物1(4.08g、形態A)を、一晩、40℃の真空下で乾燥させた。少量の試料(約200mg)をXRPDおよびOVI試験のために採取した。.物質の残りを、一晩、55℃の真空下でさらに乾燥させた。第2の試料(約200mg)をXRPDおよびOVI試験のために採取した。オーブンの温度を70℃に上げ、物質を、一晩、70℃の真空下でさらに乾燥させた。第3の試料(約200mg)をXRPDおよびOVI試験のために採取した。オーブンの温度を、次いで、85℃に上げ、物質を、週末の間、真空下でさらに乾燥させた。XRPDおよびOVIによる分析は、実験の詳細と共に表39に示す通り、完了した。形態A、C、およびLにおける水分吸着データの要約を、表40に示す。
表39:化合物1の形態Aの乾燥試験
Figure 2011518166

表40:形態A、C、およびLにおける水分データの要約
Figure 2011518166
一水和物の水の理論的重量%は、3.2%である。

Claims (102)

  1. 式:
    Figure 2011518166
    を有する化合物1の多型形態であって、
    形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される、多型形態。
  2. 前記多型形態は、約13.8、17.1、および19.7°2−シータ(o2θ)で、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するジメチルアセトアミド(DMA)溶媒和物である形態Bである、請求項1に記載の多型形態。
  3. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約16.5、20.1、および25.0o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項2に記載の多型形態。
  4. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図7に示す通りである、請求項2に記載の多型形態。
  5. 前記形態Bは、第1および第2の吸熱、ならびに発熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有し、前記第1の吸熱は、約211℃を中心とし、前記第2の吸熱は、フォーク型であり、約331℃および約338℃を中心とするピークを有し、前記発熱は、約245℃を中心とする、請求項2に記載の多型形態。
  6. 前記形態Bは、実質的に、図8に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項2に記載の多型形態。
  7. 前記形態Bは、DMAで化合物1を処理することにより調製される、請求項2に記載の多型形態。
  8. 前記多型形態は、約17.1、19.8、および26.4o2θで、有意な回折ピークを含む、X線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物である形態Cである、請求項1に記載の多型形態。
  9. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約17.7、および22.0o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項8に記載の多型形態。
  10. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図11に示す通りである、請求項8に記載の多型形態。
  11. 形態Cは、約314℃で開始する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項8に記載の多型形態。
  12. 前記吸熱は、約335℃を中心とする、請求項11に記載の多型形態。
  13. 前記形態Cは、実質的に、図12に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する、請求項8に記載の多型形態。
  14. 前記形態Cは、化合物1を乾燥させることにより調製される、請求項8に記載の多型形態。
  15. 前記形態Cは、無水溶媒に化合物1を溶解することにより調製される、請求項8に記載の多型形態。
  16. 前記多型形態は、約7.8、17.6、および20.9o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物である形態Dである、請求項1に記載の多型形態。
  17. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約5.9、および25.2o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項16に記載の多型形態。
  18. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図16に示す通りである、請求項16に記載の多型形態。
  19. 前記形態Dは、約249℃を中心とする吸熱、および約264℃を中心とする発熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項16に記載の多型形態。
  20. 前記形態Dは、実質的に、図17に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項16に記載の多型形態。
  21. 前記形態Dは、
    DMAに化合物1を溶解し、
    化合物1およびDMA溶液に抗溶媒を添加することにより調製され、前記抗溶媒は、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)である、請求項16に記載の多型形態。
  22. 前記多型形態は、約17.0、19.6、および20.2o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するN−メチルピロリジノン(NMP)溶媒和物である形態Eである、請求項1に記載の多型形態。
  23. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約13.9、25.1、および26.2o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項22に記載の多型形態。
  24. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図20に示す通りである、請求項22に記載の多型形態。
  25. 前記形態Eは、第1および第2の吸熱、ならびに発熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有し、前記第1の吸熱は、約220℃を中心とし、前記第2の吸熱は、約336℃を中心とし、前記発熱は、約228℃を中心とする、請求項22に記載の多型形態。
  26. 前記形態Eは、実質的に、図21に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項22に記載の多型形態。
  27. 前記形態Eは、NMPで化合物1を処理することにより調製される、請求項22に記載の多型形態。
  28. 前記多型形態は、約7.0、17.2、および25.9o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する脱溶媒和物である形態Fである、請求項1に記載の多型形態。
  29. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約5.2、10.3、および20.2o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項28に記載の多型形態。
  30. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図24に示す通りである、請求項28に記載の多型形態。
  31. 前記形態Fは、約304℃で開始する吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項28に記載の多型形態。
  32. 前記吸熱は、約328℃を中心とする、請求項31に記載の多型形態。
  33. 前記形態Fは、実質的に、図25に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項28に記載の多型形態。
  34. 前記形態Fは、DMAまたはDMFで化合物1を処理し、前記処理した化合物1を加熱することにより調製される、請求項28に記載の多型形態。
  35. 前記多型形態は、約5.5、10.9、および22.0o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するジメチルホルムアミド(DMF)溶媒和物である形態Gである、請求項1に記載の多型形態。
  36. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約16.5、18.4、および19.5o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項35に記載の多型形態。
  37. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図27に示す通りである、請求項35に記載の多型形態。
  38. 前記形態Gは、約201℃での広範な吸熱、および約314℃で開始する第2の吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項35に記載の多型形態。
  39. 前記第2の吸熱は、約336℃を中心とする、請求項38に記載の多型形態。
  40. 前記形態Gは、実質的に、図28に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項35に記載の多型形態。
  41. 前記形態Gは、DMFで化合物1を処理することにより調製される、請求項35に記載の多型形態。
  42. 多型形態は、約7.0、16.7、および17.4°2−シータ(o2θ)で、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するテトラヒドロフラン(THF)溶媒和物である形態Iである、請求項1に記載の多型形態。
  43. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約19.6、20.2、および24.6o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項42に記載の多型形態。
  44. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図31に示す通りである、請求項42に記載の多型形態。
  45. 前記形態Iは、約206℃を中心とする第1の吸熱、約242℃を中心とする発熱、および約314℃で開始し、約336℃を中心とする第2の吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項42に記載の多型形態。
  46. 前記形態Iは、実質的に、図32に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項42に記載の多型形態。
  47. 前記Iは、THFで化合物1を処理することにより調製される、請求項42に記載の多型形態。
  48. 前記多型形態は、約4.9、17.5、および20.0°2−シータ(o2θ)で、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物である形態Jである、請求項1に記載の多型形態。
  49. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約9.2、22.1、および25.2o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項48に記載の多型形態。
  50. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図35に示す通りである、請求項48に記載の多型形態。
  51. 前記形態Jは、約219℃を中心とする第1の吸熱、約223℃および約236℃を中心とするピークを有するフォーク型発熱、ならびに約302℃で開始するフォーク型吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項48に記載の多型形態。
  52. 前記フォーク型吸熱は、約323℃、328℃、および338℃を中心とするピークを有する、請求項51に記載の多型形態。
  53. 前記形態Jは、実質的に、図36に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項48に記載の多型形態。
  54. 前記形態Jは、イソプロピルアルコールで化合物1を処理することにより調製される、請求項48に記載の多型形態。
  55. 前記多型形態は、約5.3、8.5、および10.5o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する無水物である形態Kである、請求項1に記載の多型形態。
  56. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約13.3、18.6、および21.3o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項55に記載の多型形態。
  57. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図39に示す通りである、請求項55に記載の多型形態。
  58. 前記形態Kは、約306℃で開始する吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項55に記載の多型形態。
  59. 前記吸熱は、約322℃を中心とする、請求項58に記載の多型形態。
  60. 前記形態Kは、実質的に、図40に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項55に記載の多型形態。
  61. 前記形態Kは、
    EtOHに化合物1を溶解し、
    前記溶液にTHFを添加することにより調製される、請求項55に記載の多型形態。
  62. 前記多型形態は、約5.2、10.4、および20.7°2−シータ(o2θ)で、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有するチャネル型水和物である形態Lである、請求項1に記載の多型形態。
  63. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約15.5、16.9、および24.4o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項62に記載の多型形態。
  64. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図43に示す通りである、請求項62に記載の多型形態。
  65. 前記形態Lは、約303℃で開始する吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する、請求項62に記載の多型形態。
  66. 前記吸熱は、約333℃を中心とする、請求項65に記載の多型形態。
  67. 前記形態Lは、実質的に、図44に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線を有する、請求項62に記載の多型形態。
  68. 前記形態Lは、
    メタノールに化合物1を溶解し、
    前記溶媒に溶解された化合物1に抗溶媒を添加することにより調製され、前記抗溶媒は、メチルtert−ブチルエーテル、酢酸イソプロピル、およびヘプタンから成る群から選択される、請求項62に記載の多型形態。
  69. 前記多型形態は、約5.1、8.2、および10.2°2−シータ(o2θ)で、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する形態Mである、請求項1に記載の多型形態。
  70. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約18.1および20.6o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項69に記載の多型形態。
  71. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図48に示す通りである、請求項69に記載の多型形態。
  72. 前記形態Mは、約332℃を中心とする吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項69に記載の多型形態。
  73. 前記形態Mは、実質的に、図49に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項69に記載の多型形態。
  74. 前記形態Mは、水で化合物1を処理することにより調製される、請求項69に記載の多型形態。
  75. 前記多型形態は、約5.2、8.4、および10.3o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する形態Nである、請求項1に記載の多型形態。
  76. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約18.6、20.0、および21.0o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項75に記載の多型形態。
  77. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図52に示す通りである、請求項75に記載の多型形態。
  78. 前記形態Nは、約333℃を中心とする吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項75に記載の多型形態。
  79. 前記形態Nは、実質的に、図53に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項75に記載の多型形態。
  80. 前記形態Nは、水で化合物1を処理することにより調製される、請求項75に記載の多型形態。
  81. 前記多型形態は、約6.3、12.6、および25.3o2θで、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する脱水物である形態Oである、請求項1に記載の多型形態。
  82. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約10.5および21.0o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項81に記載の多型形態。
  83. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図56に示す通りである、請求項81に記載の多型形態。
  84. 前記形態Oは、約327℃を中心とする吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項81に記載の多型形態。
  85. 前記形態Oは、実質的に、図57に示す通りの示差走査熱量測定(DSC)曲線をさらに有する、請求項81に記載の多型形態。
  86. 前記形態Oは、
    水で化合物1を処理し、
    前記処理された化合物1を加熱することにより調製される、請求項81に記載の多型形態。
  87. 前記多型形態は、約5.0、9.4、および10.0°2−シータ(o2θ)で、有意な回折ピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα)を有する形態Pである、請求項1に記載の多型形態。
  88. 前記X線粉末回折パターン(CuKα)は、約17.2および25.7o2θで、有意な回折ピークをさらに含む、請求項87に記載の多型形態。
  89. 前記X線回折パターン(CuKα)は、実質的に、図59に示す通りである、請求項87に記載の多型形態。
  90. 医薬組成物であって、活性成分として、式:
    Figure 2011518166
    を有する、化合物1と、
    医薬的に許容される担体と、を含み、前記化合物1の少なくとも一部が、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される多型形態として存在する、医薬組成物。
  91. 前記多型形態の一部は、約0.1%から約100%の間である、請求項82に記載の医薬組成物。
  92. 前記一部は、1%を上回る、請求項82に記載の医薬組成物。
  93. 前記一部は、10%を上回る、請求項82に記載の医薬組成物。
  94. 前記一部は、90%を上回る、請求項82に記載の医薬組成物。
  95. 医薬製造における化合物1の使用であって、前記化合物1の少なくとも一部は、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される多型形態として存在する、化合物1の使用。
  96. キナーゼが疾患状態の病理および/または病状の一因となる活性を有する前記疾患状態を治療するための医薬製造における化合物1の使用であって、前記化合物1の少なくとも一部は、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される多型形態として存在する、化合物1の使用。
  97. 癌を治療するための医薬製造における化合物1の使用であって、前記化合物1の少なくとも一部は、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される多型形態として存在する、化合物1の使用。
  98. 前記癌は、扁平上皮癌、星状細胞腫、カポジ肉腫、神経膠芽腫、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、膀胱癌、頭頸部癌、黒色腫、卵巣癌、前立腺癌、乳癌、神経膠腫、結腸直腸癌、尿生殖器癌、胃腸癌、甲状腺癌、皮膚癌、腎癌、直腸癌、結腸癌、子宮頸癌、中皮腫、膵癌、肝癌、子宮癌、脳腫瘍癌、尿膀胱癌、ならびに多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病および急性リンパ性白血病を含む血液癌から成る群から選択される、請求項97に記載の使用。
  99. 認知症関連疾患、アルツハイマー病、およびキナーゼに関連する病状を予防する、または治療するための医薬製造における化合物1の使用であって、前記化合物1の少なくとも一部は、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される多型形態として存在する、化合物1の使用。
  100. 前記認知症関連疾患は、前頭側頭型認知症パーキンソン型、グアム−パーキンソン認知症候群、HIV認知症、神経原線維タングル病理関連の疾患、半認知症状態、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、およびボクサー認知症から成る群から選択される、請求項99に記載の使用。
  101. 関節炎を治療するための医薬製造における化合物1の使用であって、前記化合物1の少なくとも一部は、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される多型形態として存在する、化合物1の使用。
  102. 患者の細胞増殖を阻害するための医薬製造における化合物1の使用であって、前記化合物1の少なくとも一部は、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態I、形態J、形態K、形態L、形態M、形態N、形態O、および形態Pから成る群から選択される多型形態として存在する、化合物1の使用。
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