JP2011517249A - 流体環境で元素を検出するためのデバイス及び方法 - Google Patents

流体環境で元素を検出するためのデバイス及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】元素を固定するために設計された表面(7)を含む少なくとも1つの音響共振器を含む流体環境中で元素を検出するためのデバイスを提供すること。
【解決手段】共振器は、対称ラム波の発生を促進する、ラム波を発生し測定する手段(8)を含む。デバイスは、共振器の共振周波数を分析して、元素の存在を表す対称ラム波の共振周波数の変動を決定する。

Description

本発明は、
−元素を固定するために設計された表面を備える少なくとも1つの音響共振器であって、上記共振器が、対称ラム波を発生させることができるようにすると共に、共振器の共振周波数を表す信号を提供させることができるようにするラム波を生成し測定する手段を含む音響共振器と、
−共振器の発生し測定するための上記手段に接続される電子的処理手段と
を含む流体環境で上記元素を検出するためのデバイスに関する。
既知の方法では、水性環境での元素の検出が、音響共振器の共振周波数の変動を使用することにより行われることができる。これらの検出器の可能な応用例が、適切な受容体上で分子のハイブリッド形成を観測することである。化学受容体が検出器のそれぞれに堆積され、並列に配列された検出器を含む集積デバイスが、一括検出法を達成するために浸されることができる。この方法は化学的方法である。デバイスがいくつかの異なる流体環境中に浸されるとき、各共振器上に融合された受容体上で分子がハイブリッド形成しやすい。分子がハイブリッド形成すれば、分子は共振器に結びつけられるようになり、共振器の共振周波数を変える。分子が受容体上でハイブリッド形成するとき、元素が共振器の共振周波数に影響を及ぼす。次に、共振器の周波数のこの変化が電子的検出により観測されることができる。
そのようなデバイスは従来、表面弾性波(SAW)を使用する。動作可能にするためには、実際にはエネルギー損失がデバイスの感度を大きく低下させるので、水中でエネルギーを損失してはならない音波をSAWデバイスが与えなければならない。そのようなエネルギー損失を防ぐためには、流体と接触する表面に平行となるように音波が発生される。共振器の面内だけに波の変位を誘発する剪断波を発生させることができる限り、表面弾性波デバイスはよく適している。しかし、表面弾性波デバイスは圧電性基板を必要とするという欠点を提起するが、一方、一般にマイクロエレクトロニクス用に使用されるシリコンは圧電性基板ではない。したがって、そのようなデバイスの製造は、従来のマイクロエレクトロニクスの方法により、具体的には直径200mmの基板上に低コストで達成されることができない。
別の可能性が、ラム波と呼ばれる波を使用し、音波が流体中を伝播するのを防ぐように制御することである。ラム波は平板内を、すなわち平板の横寸法に比べて非常に小さな厚さの固体媒体中を伝播することができる体積波である。対称ラム波及び反対称ラム波という2種類のラム波がある。反対称ラム波だけが、液体中で音波を発生させるのを防ぐほど十分遅くすることができる。
T.Laurentによる「Lamb wave and plate mode in ZnO/silicon and AIN/Silicon membrane Application to sensor able to operate in contact with Liquid」、「Sensors and Actuators」Vol.87(2000年)、p26〜37で発表された論文が、反対称ラム波を使用する、非粘性流体媒体中で質量検出器として使用される音響共振器について説明している。図1〜3に例示されるように、このデバイスはシリコン基板1を含み、そこにキャビティ2が形成され、シリコン又は酸化ケイ素(SiO)膜3により、及び金属表層14により覆われ、この組立て自体圧電性スタック4により覆われる。スタック4は、たとえば窒化アルミニウム又は酸化亜鉛といった圧電性物質の層を含み、その層の上に電極(図1には示されていない)が堆積される。図2に示されるように、デバイスは、2つの互いにかみ合わされた電極組立、圧電性物質からなる励振電極5a、及び遅延線を形成する第2の制御電極5bを含むことができる。図3に例示される別の実施形態では、励振電極5aが2つの制御電極5bの間に配列される。励振電極5aと、1つ又は複数の制御電極5bの間の伝播時間の測定値が、水性媒体中での音波の伝播の速度を表す。
この論文は、周波数変動を決定し、それにより質量測定を達成する目的で反対称ラム波の使用を例示している。したがって、デバイスは、上記元素を固定するために設計された表面を備える少なくとも1つの音響共振器を含む。共振器は、ラム波を発生する手段、及び共振器の共振周波数を表す信号を提供するように設計された電極を含む。測定電極は、電子的処理手段に接続される。
米国特許第5、212、988号明細書が、媒体に結合された変換器を使用して、媒体中に対称ラム波と反対称ラム波の両方を発生するデバイスについて説明している。変換器は1端子タイプのものとすることができ、すなわち、変換器が媒体中でラム波を発生しかつ測定する。そのようなデバイスは最適ではない。共振構造でエネルギーが最大化されない。
米国特許第5、212、988号明細書
T.Laurentによる論文、「Lamb wave and plate mode in ZnO/silicon and AIN/Silicon membrane Application to sensor able to operate in contact with Liquid」、「Sensors and Actuators」Vol.87(2000年)、p26〜37
本発明の目的は、製造及び使用するのが容易な、元素を検出するためのデバイスを提供することにある。
この目的は、2つの縦方向の外側面により区切られる圧電性スタックを音響共振器が含むという事実により達成され、発生し測定する手段が奇数の3つ以上の縦方向の上部電極を含み、上記上部電極が圧電性スタックの上面上に一様に分散され、圧電性スタックの各縦方向の外側面が、関連する上部電極の端と整列させられ、2つの隣接する上部電極が逆極性を有し、同一極性の上部電極が互いに電気的に接続され、少なくとも1つの下部電極が圧電性スタックの底面上に配列される。
一実施形態によれば、デバイスは浮遊電位を有し、圧電性スタックの底面の全体を覆う単一の下部電極を含む。
別の実施形態によれば、デバイスは上部電極の数に等しい、いくつかの下部電極を含み、各下部電極が、対応する上部電極と向かい合うように配列され、2つの隣接する下部電極が逆極性を有し、同一極性の上部電極及び下部電極が互いに電気的に接続される。
別の実施形態によれば、互いに向かい合う上部電極及び下部電極が、同一極性又は逆極性を有する。
本発明はまた、検出デバイスを用いて流体媒体中の元素を検出する方法に関し、方法は以下の連続するステップを含む。
−対称ラム波の発生に対応する基準共振周波数を決定するステップ、
−デバイスを上記の流体媒体中に置くステップ、
−流体媒体中で対称ラム波の共振周波数を測定するステップ、
−流体媒体中の共振周波数と、基準共振周波数の差に従って上記元素を検出するステップ。
限定しない例示の目的だけに示され、かつ添付の図面で表される本発明の具体的な実施形態の以下の説明から、別の利点及び特徴がより明らかになるであろう。
従来技術によるデバイスを例示する図である。 従来技術によるデバイスを例示する図である。 従来技術によるデバイスを例示する図である。 本発明によるデバイスを例示する図である。 本発明による共振器の2つの具体的な実施形態を例示する図である。 本発明による共振器の2つの具体的な実施形態を例示する図である。 対称ラム波の変位を概略例示する図である。 本発明による共振器の2つの具体的な実施形態を例示する図である。 本発明による共振器の2つの具体的な実施形態を例示する図である。 本発明による共振器の2つの具体的な実施形態を例示する図である。 本発明によるデバイスの異なる実装形態を例示する図である。 本発明によるデバイスの異なる実装形態を例示する図である。 本発明によるデバイスの上面図を例示する図である。 本発明によるデバイスの異なる実装形態を例示する図である。 図14のデバイスの3次元図を例示する図である。 共振器上での元素のハイブリッド形成を概略例示する図である。
図4に例示されるように、流体媒体中の元素を検出するためのデバイスは、元素の存在を検出するために、元素を固定するために設計された表面7を備える少なくとも1つの音響共振器6を含む。共振器6は、対称ラム波を発生させることができるようにすると共に、共振器6の共振周波数を表す信号を提供させることができるようにするラム波を発生し測定する手段8を含む。電子的処理手段9が、共振器6の発生し測定する手段8に結合され、これらの電子的処理手段9は、発生し測定する手段により提供される信号の解釈を可能にする。
共振の概念は、その言葉のより広い意味でとらえられるべきである。実際には、反共振が各共振に付随するので、電子的処理手段は、共振又は反共振の周波数変動を解釈することができる。共振により意味することは、固有の共振と、反共振の両方である。
元素を流体媒体中で正しく検出するためには、デバイスが流体中で音波を発生しないことが重要である。音響分極は、実際には直立した物質及び/又は水平の物質の表面の1点の変位に対応する。したがって、共振器の共振周波数が流体中の音波の変位周波数よりも低いことが保証されなければならない。このことが、反対称ラム波が広く使用される理由である。実際には、流体中での音波の変位周波数よりもかなり低い、0Hzに近い非常に低い周波数で反対称ラム波を得ることができる。
本発明は、対称ラム波の使用に基づく。これらの波は従来、流体中で音響エネルギーを散逸させる波を誘発する寄生波(parasitic wave)であると考えられているが、対称ラム波が正しく使用されるとき、一般に考えられているのとは反対に、対称ラム波は流体媒体中の元素の存在を検出するために使用されることができる。対称ラム波が、変位周波数を高めるデバイス中で使用されるとき、その結果できる音響分極はほぼ水平である。垂直成分は小さな範囲にしか存在せず、それにより流体中で縦方向の音波の発生を防ぐ。
ラム波を発生し測定する手段8は、対称ラム波の発生を促進する手段である。したがって、デバイスが流体中に浸されるのに対して、共振器6が対称ラム波の発生に対応する共振器6の共振周波数に設定されるとき、流体中に含まれる元素は、上記元素の固定のために設計された表面7と融和性があるが、この表面7に強固に結びつけられるようになり、その結果、共振器の共振周波数が変動する。このために、音響共振器は2つの縦方向の外側面14a及び14bにより区切られる圧電性スタック4を含み、発生し測定する手段8は、圧電性スタックの上面上に3つ以上の奇数の縦方向の上部電極5a、5b、5cを含む。上部電極5a、5b、5cは、圧電性スタック4の上面15a上に一様に分散される。スタックの各縦方向の外側面14a、14bは、図5では関連する上部電極5a、5cの端16と整列させられる。2つの隣接する上部電極が逆極性を有し、同一極性の電極が互いに電気的に接続される。少なくとも1つの下部電極が、圧電性スタック4の底面上に配列される。変動は上部電極及び/又は下部電極により測定され、次に、解釈されるために電子的処理手段9に送信される。
したがって、この本文で説明されるように、検出デバイスを用いて流体媒体中の元素を検出する方法は、以下の連続するステップを含む。
−共振器のレベルでの対称ラム波の発生に対応する基準共振周波数を決定するステップ、
−ある種の元素の存在が確認されるべき上記流体媒体中にデバイスを置くステップ、
−デバイスが流体媒体中に浸されたときの対称ラム波の共振周波数を測定するステップ、
−流体媒体中の共振周波数と、基準共振周波数の差に従って上記元素を検出するステップ。
流体媒体中の共振器の共振周波数は、上部電極及び/又は下部電極により測定され、次に、電子的処理手段9により解釈される。電子的処理手段9は、流体媒体中の共振周波数と、基準周波数の間の変動が、ある種の元素が流体中に存在することに対応するかどうかを決定する。
元素を固定するように設計された表面7を形成するために、共振器の一部又はすべてをハイブリッド形成層が覆うことができる。図16に例示されるように、この層は、ある種の元素10に適した受容体11を含むので、共振器が流体中に浸されたとき、ある種の元素10は受容体11上にハイブリッド形成することができ、次にハイブリッド形成が共振器の質量の変化を引き起こし、その結果、共振周波数の変動が生じる。受容体は表面7を覆う有機層上に形成されることが好ましい。
図5に例示される具体的な実施形態によれば、対称ラム波を発生する音響共振器は、縦方向の外側面14a及び14bにより区切られる圧電性スタック4を含む。図5のように、圧電性スタック4の上面15a及び底面15bを接続するために、2つの外側面14a及び14bが実質的に互いに平行で、同じ高さにすることができる。共振器のラム波を発生し測定する手段8は、圧電性スタック4の上面15a上に配列される少なくとも3つの実質的に平行な上部電極5a、5b、及び5cを含むことが好ましい。上部電極5a、5b、及び5cは縦方向であり、上部電極5a、及び5cがそれぞれ関連する外側面14a、14bと整列された端16を有するように配列される。したがって図5では、各外側面14a、14bと上面15aとの界面が、上部電極5a、5cが配列される高さで稜端(arris edge)を形成する。底面15bが下部電極12により完全に覆われるように、浮遊電位にある下部電極12が圧電性スタック4の下に配列される。浮遊電位にある電極12に関連する上部電極5a、5b、5cが圧電性スタック4に対して一様で、したがって対称に配列されることが、圧電性スタック内での対称ラム波の発生を強化する。圧電性スタックは、圧電性物質からなる少なくとも1つの層を含む。
図5では、上部電極5a及び5cが同一極性(+)を有するのに対して、中央の上部電極5bは上部電極5a及び5cの極性に対して逆極性(−)となっている。
対称ラム波を発生し測定する手段は、逆極性の上部電極間に電圧(+/−)を印加する手段を含む。同一極性の上部電極は互いに電気的に接続される。
図6では、図5の共振器の構造が、対称ラム波を発生する振動のモードの共振に対応する周波数で、上部電極5a/5b及び5b/5cの間でAC電圧を印加することにより対称ラム波(図7)の断面に実質的に対応する断面に従って変形する。この変形は、圧電性スタック4内で発生した応力場により説明されることができる。上部電極5a及び5cが正に分極され、圧電性物質が下向き電気分極Pを有する領域では、圧電性スタック4の厚さが、上部電極5a及び5cと、浮遊電位にある電極12の間で増大する。反対のやり方で、上部電極5bが負に分極された領域では、圧電性スタック4はその厚さを減少する傾向がある。
当然、上部電極の数は3つに限定されず、上部電極の数が奇数であり、かつ2つの隣接する上部電極が逆極性になるという前提で、いくつでも望むだけの電極を有することができる。
図8に例示される別の実施形態によれば、ラム波を発生し測定する手段は、複数の下部電極12a、12b、及び12cを含み、それぞれが、電極5a/12a、5b/12b、及び5c/12cの対を形成するように、対応する上部電極5a、5b、及び5cと向かい合う、圧電性スタックの底面上に配列される。2つの隣接する下部電極は逆極性となっている。次に、対称ラム波を発生し測定する手段は、電極5a/12a、5b/12b、及び5c/12cの対からなる電極間に電圧を印加する手段を含む。同一極性の上部電極及び下部電極が、互いに電気的に接続されることが好ましい。図8及び9では、対称ラム波の発生を促進するために、向かい合う上部電極及び下部電極が逆極性となっている。したがって、図8では、上部電極5a及び5cは正極性(+)を有し、上部電極5bは負極性(−)を有するのに対して、下部電極12a及び12cは負極性(−)を有し、下部電極12bは正極性を有する。次に、圧電性スタック4が下向きの電気分極Pを有する場合、前と同じ原理で共振器の変形(図9)が得られる。
図10に例示される別の実施形態によれば、デバイスは依然として上部電極5a、5b、5cの数に等しい数の下部電極12a、12b、12cを含み、下部電極12a、12b、12cはそれぞれ、対応する上部電極5a、5b、5cと向かい合うように配列される。2つの隣接する下部電極が逆極性を有し、同一極性の上部電極及び下部電極が互いに電気的に接続される。向かい合う上部電極及び下部電極が同一極性を有する。したがって、この図10では、上部電極5a及び5c、ならびに下部電極12a及び12cが正極性(+)を有するのに対して、上部電極5b及び下部電極12bが負極性(−)を有する。
上記に示された極性の例は当然限定的でなく、2つの隣接する電極の極性が逆であるという前提で、任意のタイプの連鎖が行われることができる。
圧電性スタック4は、具体的には膜に十分な剛性を与えるために、約10nm〜5μmまでの厚さを有することが好ましい。例示の目的で、AIN又はPb(Ze、Ti)O(PZTと呼ばれる)又はZnOのタイプの圧電性物質が選択されることができる。このリストは当然網羅的でない。
図11〜13に例示される具体的な実施形態によれば、流体媒体中の元素を検出するためのデバイスが基板1を含む。一方の末端が基板1上に固定された、指の形の膜3が、膜3と基板1の間にキャビティ2を区切るように基板1の上部に作られる。膜を除去する前に、圧電性スタック4が膜3の上に形成され、圧電性スタック4上に配列される上部電極5a、5b、5cを支える圧電性物質の少なくとも1つの層を含む。1つ又は複数の下部電極(12、12a、12b、12c)が膜3とスタック4の間に配列される。最後に、膜3が犠牲層のエッチングにより除去され、それによりキャビティ2を形成する。
膜3はまた、膜の両端が基板に固定されたブリッジを形成するように、基板上に2つの固定点(示されていない)を含むことができ、圧電性スタックがブリッジにより支えられる。
図12に例示されるように、デバイスは、熱酸化が酸化ケイ素層13を形成するために行われるシリコン基板1から得られることができる。この層13は、0.5μmの厚さを有することが好ましい。次に、重合体が堆積され、その後、台形形状のキャビティ2を区切る犠牲層の役割を果たす。この犠牲層は1.5μmの厚さを有することが好ましい。次に、膜3を形成するように設計された窒化ケイ素の層が、たとえばPECVDにより酸化ケイ素層13上、及び犠牲層上に堆積される。窒化ケイ素の層は400nmの厚さを有することが好ましい。次に、1つ又は複数の下部電極12、12a、12b、12cと、次に、窒化アルミニウムから作成されることが好ましい、スタック4を形成する圧電性物質の層と、最後に上部電極5a、5b、5cを含むスタックが作成される。1つ又は複数の下部電極12は、100nmの厚さを有することができる層を形成するために白金(Pt)をスパッタリングすることにより作成され、次に、この層は、圧電性物質層の堆積前に、1つ又は複数の下部電極を形成するようにイオンエッチングによりエッチングされる。次に、圧電性物質層を形成するように設計された、約1μmの厚さを有する窒化アルミニウム層が、デバイス全体の上にスパッタリングされる。次に、上部電極5a、5b、5cの形成のために設計された約100nmの厚さを有する層が、圧電性スタック4を形成する窒化アルミニウム層上に白金(Pt)をスパッタリングすることにより作成される。次に、スタックは、圧電性スタックが2つの外側面14a及び14bにより区切られるように、犠牲層の高さまで下にエッチングされる。スタックのこのエッチングは、上部電極5a、5b、5cを形成する白金の上部層のイオンエッチング、圧電性スタック4を形成する窒化アルミニウム層に対するウェットエッチング、及び膜3を形成する窒化ケイ素層に対する反応性イオンエッチングにより行われる。最後に、キャビティ2を形成するために、犠牲層が酸素プラズマ中で除去される。したがって、膜3、下部電極12、圧電性スタック4、及び上部電極5a、5b、5cが、図11及び12に垂直な平面内でキャビティ2の上方に指を形成して、図15に例示される共振器を形成する。
図14に例示される別の実施形態によれば、キャビティ2が基板1内に形成される。基板1は、キャビティ2を形成するために酸化前にたとえばエッチングされる。次に、酸化層13が作成され、キャビティ2を埋める重合体により犠牲層が形成される。次に、膜3の作成及び圧電性スタックの作成、ならびに犠牲層の除去による膜3の除去が、上記(図15)で説明されるように行われる。
電極の短絡又は酸化を防ぐために、絶縁体(示されていない)により電極が覆われることができる。それにより、完成されたデバイスが直接流体媒体中に浸されることができる。
作成されたデバイスは、水性媒体の存在する中に置かれたときに、どんな共振変動も示さない。したがって、水性媒体中で発生した音波は無視できる。さらに、デバイスは直接流体媒体中で使用されることができるのに対して、ある種のデバイスは第一に、流体媒体中に浸される構造、水の蒸発、及びそのときに初めて電気的試験を必要とする。この新しいデバイスを使って、直接水性媒体中で試験が行われることができ、その結果、非常に大きな時間の節約となる。
複数の共振器が単一基板上に作成されることができる。この場合、各共振器は、異なる種類の元素を固定するために設計された表面を含む。次に、各表面は元素のハイブリッド形成を可能にする受容体を備え、このことは、各共振器が対称ラム波の発生に対応する各共振器の共振周波数に設定されたとき、異なる共振器を含む基板が流体中に浸されることができ、電子的処理手段が、各共振器の共振周波数測定値に従って流体の内容を分析することができることを意味する。
検出する方法の開発によれば、共振器をその共振周波数に設定するステップが、検出デバイスの較正ステップを含む。したがって、基準周波数が決定されるとき、デバイスは空中又は水中に配置される。音響共振器が圧電性物質を含むとき、発生し測定する手段のレベルでインピーダンスピークが測定されるまで、ラム波を発生する手段の励振周波数を変化させることにより較正が行われることができ、このとき、ピークは、対称ラム波が共振器内で発生した共振周波数に相当する。
より具体的には、インピーダンスピークに到達したときに、物質中で対称ラム波を発生するために、圧電性物質の使用により、機械的応力が電気的励振により物質に印加されることができるようになる。次に、共振器が流体中に浸されたとき、元素が流体とハイブリッド形成する場合、圧電性物質の応力が変化し、この場合、発生し測定する手段の端子間でのインピーダンス又は電圧の変動を意味する。
本発明によるデバイスを使用することにより、共振構造内の弾性エネルギーが最大化されることができるようになり、それにより、デバイスの感度を改善する。

Claims (10)

  1. −元素を固定するために設計された表面(7)を備える少なくとも1つの音響共振器(6)であって、前記共振器が、対称ラム波を発生させることができるようにすると共に共振器(6)の共振周波数を表す信号を提供させることができるようにするラム波を発生し測定する手段(8)を含む音響共振器と、
    −前記共振器(6)の前記発生し測定する手段(8)に接続される電子的処理手段(9)と
    を含む、流体環境で前記元素を検出するデバイスであって、
    前記音響共振器(6)が2つの縦方向の外側面(14a、14b)により区切られる圧電性スタック(4)を含み、前記発生し測定する手段(8)が3つ以上の奇数の縦方向の上部電極(5a、5b、5c)を含み、前記上部電極(5a、5b、5c)が前記圧電性スタック(4)の上面(15a)上に一様に分散され、前記圧電性スタック(4)の各縦方向の外側面(14a、14b)が、関連する上部電極の端と整列され、2つの隣接する上部電極(5a、5b)が逆極性を有し、同一極性の前記上部電極(5a、5b、5c)が互いに電気的に接続され、少なくとも1つの下部電極(12、12a、12b、12c)が前記圧電性スタック(4)の底面(15b)上に配列されることを特徴とするデバイス。
  2. 前記発生し測定する手段(8)が逆極性の前記上部電極間に電圧を印加する手段を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  3. 浮動電位を有し、かつ前記圧電性スタック(4)の前記底面(15b)の全体を覆う単一下部電極(12)を含むことを特徴とする請求項1及び2のいずれか一項に記載のデバイス。
  4. 上部電極(5a、5b、5c)の数に等しいいくつかの下部電極(12a、12b、12c)を含み、各下部電極(12a、12b、12c)が、対応する上部電極(5a、5b、5c)と向かい合うように配列され、2つの隣接する下部電極(12a、12b、12c)が逆極性を有し、前記同一極性の前記上部電極(5a、5b、5c)及び前記下部電極(12a、12b、12c)が互いに電気的に接続されることを特徴とする請求項1及び2のいずれか一項に記載のデバイス。
  5. 前記向かい合う上部電極(5a、5b、5c)及び下部電極(12a、12b、12c)が前記同一極性を有することを特徴とする請求項4に記載のデバイス。
  6. 前記向かい合う上部電極(5a、5b、5c)及び下部電極(12a、12b、12c)が逆極性を有することを特徴とする請求項4に記載のデバイス。
  7. 前記圧電性スタック(4)が10nmと5μmの間からなる厚さを有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス。
  8. ある種の元素(10)に対する受容体(11)が前記共振器の前記表面(7)上に置かれ、前記流体中に前記デバイスを浸すことが、前記共振周波数の変動を引き起こすために、前記受容体(11)を使って前記対応する元素(10)のハイブリッド形成を達成することを意図することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のデバイス。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の検出するためのデバイスを用いて流体媒体中の元素を検出する方法であって、以下の連続するステップ、すなわち、
    −対称ラム波の発生に対応する基準共振周波数を決定するステップと、
    −前記デバイスを前記流体媒体中に置くステップと、
    −前記流体媒体中での前記対称ラム波の前記共振周波数を測定するステップと、
    −前記流体媒体中の前記共振周波数と、前記基準共振周波数の差に従って前記元素を決定するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  10. 前記基準周波数が決定されるとき、前記デバイスが空中又は水中に置かれることを特徴とする請求項9に記載の方法。
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