JP2011513380A - フェニルアミノピリミジン誘導体の結晶型 - Google Patents

フェニルアミノピリミジン誘導体の結晶型 Download PDF

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コムペラ,アマラ・キシャン
ラチャコンダ,スリーニバス
アディバトラ・カリ・サトゥヤ,ブジャンガ・ラオ
ベンカイア・チョウダーリ,ナンナパネニ
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ナトコ ファーマ リミテッド
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Abstract

本発明は、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)の特別な結晶型、その調製方法、この結晶型を含む医薬組成物、およびヒトに対する抗癌剤としてのそれらの使用に関する。AN−019としても公知である式Iの化合物は、式I(I)で表される。

Description

この出願は、2009年3月2日に、米国を除くすべての国の指定に対する出願人は、インド国籍企業であるナトコ ファーマ リミテッド(Natco Pharma Limited)の名の下に、米国のみの指定に対する出願人は、インド国民である、アマラ・キシャン・コムペラ(Amala kishan Kompella)、ブジャンガ・ラオ・アディバトラ・カリ・サトゥヤ(Bhujanga rao Adibhatla Kali Satya)、スリーニバス・ラチャコンダ(Sreenivas Rachakonda)、およびナンナパネニ・ベンカイア・チョウダーリ(Nannapaneni Venkaiah Chowdary)の名の下に、PCT国際特許出願として出願され、2008年3月4日に出願された米国特許出願第12/042,240号および2008年3月4日に出願された米国特許出願第12/042,235号に対する優先権を主張する。
発明の分野
本発明は、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)の特別な結晶型、その調製方法、この結晶型を含む医薬組成物、およびヒトに対する抗癌剤としてのそれらの使用に関する。AN−019としても公知である式Iの化合物は以下のとおりである。
式Iの(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミドの調製、および、特に抗癌剤としてのその使用が、2006年3月16日に公開されたWO2006/027795(2005年7月19日出願のPCT/IN05/00243)の実施例3および実施例4、ならびに、米国(公開番号:US2007/0232633)を含む他の多数の国での対応出願に記載されている。これらの公報においては、多形は論じられていない。
驚くべきことに、ある条件下では、式Iの化合物の新しい多形が形成されることが発見された。これは、以下にIII型結晶として記載され、有利な特性を有する。
本発明は、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)の特別な結晶型、その調製方法、この結晶型を含む医薬組成物、およびヒトに対する抗癌剤としてのそれらの使用に関する。AN−019としても公知である式Iの化合物は以下のとおりである。
一実施形態においては、本発明は、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のIII型結晶に関し、III型結晶は、後に示す表3に列挙されたXRPDの特徴を有する。この結晶型は、240°C以上の融点を有し得る。結晶型は本質的に純粋であり得る。
一実施形態においては、本発明は、増殖抑制治療を必要とする対象の治療方法に関する。当該方法のこの実施形態は、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のIII型結晶を対象に投与することを含み得る。この場合、III型結晶は、後に示す表3に列挙されたXRPDの特徴を有する。
本発明はまた、医薬組成物に関する。医薬組成物は、薬学上許容される賦形剤と、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のIII型結晶とを含有する。ここで、III型結晶は、後に示す表3に列挙されたXRPDの特徴を有する。
本発明はまた、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のIII型結晶の使用に関する。ここで、III型結晶は、腫瘍疾患の治療用の抗増殖性医薬を製造するための、表1に列挙されるXRPDの特徴を有する。
本発明は、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のIII型結晶の調製方法に関する。ここで、III型結晶は、後に示す表3に列挙されたXRPDの特徴を有する。この方法は、酢酸、または、ジメチルホルムアミドとアセトン、ヘキサンもしくはトルエンとの混合物でI型またはII型の結晶を有する式Iの化合物を処理するステップを含む。この方法はまた、酢酸、アセトン、ヘキサンまたはトルエンで一旦処理された化合物を引き続き処理するステップを含み得る。
別の局面においては、本発明は、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のI型結晶に関する。ここで、I型結晶は、後に示す表1に列挙されたXRPDの特徴を有する。
別の局面においては、本発明は、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のII型結晶に関する。ここで、II型結晶は、後に示す表2に列挙されたXRPDの特徴を有する。
式Iの化合物のI型結晶のX線回折(XRD)図を示す。2θ値および強度が表1に示される。 式Iの化合物のII型結晶のX線回折(XRD)図を示す。2θ値および強度が表2に示される。 式Iの化合物のIII型結晶のX線回折(XRD)図を示す。2θ値および強度が表3に示される。 式Iの化合物のI型結晶の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す図である。 式Iの化合物のII型結晶の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す図である。 式Iの化合物のIII型結晶の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す図である。 式Iの化合物のI型結晶の形態を示す図である。 式Iの化合物のII型結晶の形態を示す図である。 式Iの化合物のIII型結晶の形態を示す図である。 式Iの化合物の腹腔内注射(実施例1)によってヌードマウスの白血病が軽減された。尾静脈から得られた血液塗抹標本により、対照群におけるLGIの増加と、イマチニブおよびAN019で処置されたマウスにおけるLGIの段階的な減少とが明らかにされた(図10A)。 式Iの化合物の腹腔内注射(実施例1)によってヌードマウスの白血病が軽減された。48日目に、イマチニブで処置されたマウスのLGIが20±5であると判断されたのに対して、AN019で処置されたマウスのLGIが、ほぼ標準的な細胞数である10±2であることが発見された(図10B)。 AN019で処置された細胞が脾臓肥大を呈さず、イマチニブで処置されたマウスが脾臓肥大を呈した(実施例2)。 1mg/kgのAN019濃度ではルシフェラーゼ発現の低下が生じなかったのに対して、5mg/kgでは一定の発現レベルで白血病細胞の固着がもたらされ、10mg/kgおよび20mg/kg濃度ではルシフェラーゼ発現の低下がもたらされた。 K562lucヒト白血病細胞が移植されたヌードマウスにイマチニブ(1、5、10および20mg/kg)を経口投与した結果、より高濃度で白血病が軽減した。lmg/kg濃度のイマチニブの投与ではルシフェラーゼ発現が低下しなかったのに対して、10mg/kgおよび20mg/kgでは、ルシフェラーゼ発現の遅延が見られた。 対照薬としてダサチニブを使用した、図12および図13に示されたのと類似の研究の結果である(実施例16)。 図12および図13に示されたのと類似の研究の結果である(実施例16)。 図12および図13に示されたのと類似の研究の結果である(実施例16)。 放射線照射有りおよび無しでの、特定濃度のAN−019、AN−024の存在下での、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞についてのin vitroマトリゲル浸潤アッセイ。 放射線照射有りおよび無しでの、特定濃度のAN−019、AN−024の存在下での、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞についてのin vitroマトリゲル浸潤アッセイ。 放射線照射有りおよび無しでの、特定濃度のAN−019、AN−024の存在下での4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞についてのin vitro血管新生アッセイ。 放射線照射有りおよび無しでの、特定濃度のAN−019、AN−024の存在下での、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞についてのウエスタンブロット解析。 AN024、AN019またはイマチニブでの処置後の、K562 1ucが移植されたマウスのルシフェラーゼ発現。 58日目のAN024またはAN019での処置後に治癒した動物の数。薬物治療を42日目に中止し、動物が、薬物治療の中止後にAN024およびAN019で処置した後に治療効果を示し続けた(発光に基づいたデータ)。 示された日において動物から得られた血液塗抹標本からの芽細胞数。薬物治療は42日目で中止した。AN024およびAN019は、薬物治療の中止後において、有効性を示した。イマチニブは効果がないことが分かった。 放射線照射(5Gy)有りまたは無しで、TMZ、AN024またはAN019での処置後のヌードマウスにおける頭蓋内腫瘍の半定量分析。 放射線処置無しでの、AN019、AN−024での薬物治療後において頭蓋内腫瘍が無いことを示すヌードマウスのグラフ図。
発明の詳細な説明
表1は、図1のX線回折(XRD)図からの式Iの化合物のI型結晶の2θ値および強度を示す。
表2は、図2のX線回折(XRD)図からの式Iの化合物のII型結晶の2θ値および強度を示す。
表3は、図3のX線回折(XRD)図からの式Iの化合物のIII型結晶の2θ値および強度を示す。
式Iの化合物のIII型結晶は、針状晶によって特徴付けられる。式Iの化合物のI型およびII型の結晶は、非針状の結晶によって特徴付けられる。
式Iの化合物のI型およびII型の結晶は、室温で準安定である。しかしながら、式Iの化合物のIII型結晶は、室温では熱力学的に安定な結晶型である。これは、III型結晶のより高い安定性を示している。
従って、一実施形態においては、本発明によって提供される式Iの化合物のIII型結晶は、室温や、さらにより高温(たとえば120°C)で、かつ高い応力条件では安定であり、表3(上述)に記載される特徴を備える。
一実施形態においては、本発明は、表3に記載される特徴を備え、安定な式Iの化合物のIII型結晶の調製方法を提供する。
表4は、110〜140°Cの温度でのIII型結晶の熱安定性を示す。III型は、6時間、130°Cで加熱された場合に準安定ではなく、安定であることが示された。
この方法によって調製された純粋なIII型結晶(1g)を沸騰管に配置し、油浴中で徐々に加熱した。次いで、XRPDによって物質を検査した。結果を表4に示す。
このデータは、III型結晶が準安定ではなかったことを実証している。III型結晶は、6時間にわたる130°Cへの加熱に対しても安定であった。
表5は、バルクおよびカプセル製剤における高い応力条件(45±2°C、75±5% RH、6か月)下でのIII型結晶の安定性を示す。
このデータは、III型が、ある期間にわたって他の結晶型に転化されないことを実証している。バルクおよび製剤カプセル中のIII型の安定性がこうして確立された。
一実施形態においては、本発明は、式Iの化合物の安定なIII型結晶を含有する、腫瘍治療に有用な医薬組成物を提供する。
本発明の方法で調製できる安定なIII型結晶を含有する製剤の剤形は、たとえば経口投薬形態であり、組成物、たとえば粉末状または粒状の固形組成物を硬質または軟質の外皮内に含有するカプセルであってもよい。外皮は、グリセリンもしくはソルビトールなどの可塑剤、および乳白剤または着色剤を任意に含むゼラチンから作成されてもよい。
カプセルの中にIII型結晶を含有する医薬組成物を調製するために、当該技術において公知の方法を使用してもよい。使用され得る賦形剤は、微結晶性セルロース、ポロキサマー407、クロスポビドンXL、アエロジル、SLS、ステアリン酸マグネシウムまたはその混合物を含む。
表6は、本医薬製剤のための活性成分および賦形剤の好適な量(重量%)を示す。
一実施形態においては、本発明は、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)の特別で、本質的に純粋なIII型結晶に関する。「本質的に純粋」という語は、本発明の文脈においては、本発明の結晶型、たとえばIII型結晶の中に、式Iのその結晶が約90〜100wt%、約95〜100wt%、または、たとえば約99〜100wt%、存在していることを意味していると理解される。
式IのIII型結晶が本質的に図3と同様のX線回折図を呈することを述べる文脈においては、「本質的に」という語は、図3に示される図の少なくとも主要な線、すなわち、当該図における最も強い線に対して10%、特に20%を上回る相対的な線強度を有するもの、が存在していることを意味している。
結晶型は以下の特性を備える。
III型結晶のDSCサーモグラムにおける融点は、246.7°Cである。I型結晶のDSCサーモグラムにおける融点は、234°Cであり、II型結晶は240.47°C、249.2°C(ピーク)である。
X線回折図はまた、他の顕著な違いを示す。一実施形態においては、式Iの化合物の本質的に純粋なIII型結晶は、図3に示されるX線回折図を示す。
一実施形態においては、本発明は、図9に示される結晶型を表す結晶の存在によって特徴付けられる式Iの化合物のIII型結晶、たとえば本質的に純粋なIII型結晶、に関する。
一実施形態においては、式Iの化合物のIII型結晶は、240°Cよりも高い、たとえば245°C〜250°Cの融点を有する。
(たとえば、本質的に純粋な)III型結晶は以下の方法:
式Iの化合物の別の結晶型、たとえばI型またはII型の結晶、を適切な極性溶媒、たとえば、N,N−ジメチルホルムアミドもしくはN,N−ジメチルアセトアミドなどのN,N−ジ−低級アルキル−低級アルカンカルボキサミド、または、たとえば、酢酸などの脂肪族カルボン酸、またはこれらとアセトンなどのケトンとの混合物、または、疎水性炭化水素、たとえばトルエンもしくはヘキサン、またはそれらの混合物を用いて、適切な温度で処理する方法によって入手可能である。
一実施形態においては、式Iの化合物は、ジメチルホルムアミドとアセトンとの混合物で処理された後、アセトン中で処理される。一実施形態においては、式Iの化合物は、ジメチルホルムアミドとヘキサンとの混合物で処理された後、ヘキサン中で処理される。一実施形態においては、式Iの化合物は、ジメチルホルムアミドとトルエンとの混合物で処理された後、トルエン中で処理される。一実施形態においては、式Iの化合物は、酢酸で1回以上処理される。この文脈においては、処理(treating、treatment)とは、溶媒または溶媒の混合物中での加熱、冷却、還流、洗浄、懸濁などを指している。これらの実施形態の各々では、式Iの化合物のIII型結晶が産出される。
いくつかの実施形態においては、III型結晶を生成する当該方法は、クロロホルム、メタノール、ジクロロメタン、エーテル(たとえばジエチルエーテル)、水、酢酸エチルまたはそれらの混合物で式Iの化合物の別の結晶型を処理することは含んでいない。いくつかの実施形態においては、III型結晶は、クロロホルム、メタノール、ジクロロメタン、エーテル(たとえばジエチルエーテル)、水、酢酸エチルまたはそれらの混合物で式Iの化合物の別の結晶型を処置することによっては生成されなかった。
式Iの化合物のIII型結晶および他の型も、有用な薬理学的特性を有しており、たとえば抗腫瘍剤として使用されてもよい。
本発明はまた、式Iの化合物の調製方法を含む。この方法は以下のステップを含み得る。
式VIの化合物である3,5−ビス トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを準備するステップ、または公知の方法によってこの化合物を供給するステップ;
4−メチル−3−ニトロ−アニリンと、式(IV)の化合物を、塩基性化合物が加えられた塩化炭化水素溶媒中で、約0°C〜約−10°Cで縮合させて、式IIIの化合物である((3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)−)−ベンズアミドを得るステップ;
式(III)の化合物を還流温度で、約0.5〜約1時間、塩化第一スズ/濃塩酸で還元して、式IVの化合物である(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−)−ベンズアミドを得るステップ;
式IVの化合物とシアナミド水溶液を、還流温度で、n−ブタノール溶媒中、縮合させて、式Vの化合物である(3,5−ビス−トリフルオロメチル)−N−(3−グアニジノ−4−メチルフェニル)−ベンズアミドを得るステップ;および
式(V)の化合物と3−ジメチルアミノ−l−ピリジン−3イル−プロペノンを、塩基の存在下、還流温度で縮合させて、式(I)の化合物を得るステップ。
一実施形態においては、当該方法は実施例10に記載のとおりに実現される。
2007年3月5日に出願された米国特許出願第11/714,565号(2007年10月4日に公開された米国公報US2007/0232633)の開示、および、2005年7月19日に出願されたPCT出願PCT/IN2005/000243(2006年3月16日に公開されたPCT公開WO2006/027795)の開示は、それら全体が引用によってこの明細書中に組込まれる。
本発明の実施形態は、以下に述べられた実施例に記載されている。これらの実施例は、本発明を例示するためだけに提示されたものであり、このため、発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。
一般的注釈
(開発コードAN−019によって示される)式Iのこの発明の主要な化合物は、このクラスの既存の承認薬のうちのいくつかより優れた有用な抗腫瘍活性を呈することが判明した。この化合物は、上述のとおり3つの異なる多形I型、II型およびIII型を示すことが判明した。これらの結晶型はすべて、有用な薬理学的特性を呈しており、抗腫瘍剤として使用され得るが、III型は、その熱力学的安定性に基づいて生物学活性の評価のために選択された。開発コードAN−024は、発明者によって別記された同じクラスの別の化合物を指す。この発明の化合物の生物有効性および活性は、この研究の陽性対照群としてイマチニブメシラートおよびダサチニブのような承認薬と比較された。「イマチニブメシラート」は、この研究においては「イマチニブ」として短縮されて称された。
実施例1−k562細胞が移植されたがヌードマウスでのAN−019の抗CML活性の確立(図10Aおよび図10B)
この発明の化合物の抗CML活性を測定するために、ATCCからK562細胞を得て、ヌードマウスにこれらの細胞を移植した。対照群として、イマチニブは、比較用に、kg体重毎に同じ濃度で使用された。薬物処置を移植後15日で開始し、10mg/kgの腹腔内(ip)注射を毎日、48日間続けた。血液を、6日おきに尾静脈から得て、百分率K562細胞を決定し、百分率白血病成長指数(percent leukemia growth index:LGI)を計算した。
AN019で処置されたマウスは、薬物処置の開始後にLGIの安定した低下を呈した。イマチニブで処置されたマウスのLGIも低下を示したが、AN019で処置されたマウスよりも著しく遅れていた。連続的な腹腔内注射後48日目に、AN019で処置されたマウスは正常対照群マウスと類似しており、イマチニブで処置されたマウスは、対照群と比較すると、20±5のLGIを示した。Crkタンパク質用の脾臓の免疫組織化学により、対照群マウスの脾臓にK562細胞の局在化が示された。AN019で処置されたマウスはCrk発現の基礎レベルを示したのに対して、イマチニブで処置されたマウスではCrkの検出不可能な発現レベルほどに低いコロニーはほんのわずかであった。
方法
K562移植
ヌードマウス(nu/nu)に尾静脈を介してK562細胞(1x106)を移植した。1群当たり4匹のマウスを用い、4つの群に分けた。3つの群にK562細胞を移植し、1つの群を正常対照群として使用した。群2にはK562細胞を接種させて、未処置の陽性対照群として機能させた。K562細胞を移植した他の2つの群をイマチニブまたはAN019で処置した。
AN019およびイマチニブの腹腔内注射
K562が移植されたマウスは、腹腔内注射によってイマチニブまたはAN019で処置された(10mg/体重kg)。イマチニブおよびAN019の貯蔵液はDMSOにおいて100μg/μlの濃度で作製した。マウスには上述の投与量で腹腔内経路を介して注射した。ヌードマウスの平均重量は30±3gであると判断され、マウス当たりの投与量は300±30μg/匹と計算された。3μlの貯蔵液を、腹腔内注射に先立って滅菌水で100μlに希釈した。移植後15日目から48日目まで毎日、合計33回、腹腔内注射を行なった。
白血病成長指数(LGI)の決定
白血病成長指数を、式LGI(%)=(VC−Vt)/VC´100%を用いて決定した。VCは、特定の測定の時間での対照群動物の血液1ml当たりの平均芽細胞数(K562)である。また、Vtは、特定の測定の時間での試験動物中の血液1ml当たりの平均芽細胞数である。K562細胞移植後、6日目にマウス(処置済みおよび未処置)から血液を採取し、その後、48日間、6日間隔毎に採取した。血液は尾静脈を介して採取した。LGIの定量分析をグラフで表わした。
免疫細胞化学
二次性白血病の症状、たとえば、腹部の膨満や、皮膚表面下の赤色斑を伴い指の損失を引起こす抹消部位での循環不足などが観察された場合、42日目に対照群マウスを犠牲にした。脾臓および如何なる二次性腫瘍も、標準試験計画書に従って、摘出し、ホルムアルデヒドで固定し、パラフィンに包埋した。パラフィン切片を得て、免疫細胞化学的に処理した。再水和された切片を0.3%のH22で処置して、免疫プローブの前に天然のペルオキシダーゼを不活性化した。切片を、室温で、1時間、フィルタ殺菌された(0.22μm)1%のBSA−PBSでブロックした。ブロック後、ヒトCrkLタンパク質(Abcam(米国、マサチューセッツ州、ケンブリッジ))のN末端付近のSH2領域の一部に対応する合成ペプチドに対してウサギ中に生成されたヒト特有の抗Crkのモノクローナル一次抗体で、切片を、一晩、1%のBSA−PBS中で、免疫プローブした。HRPに接合された二次抗体(抗ウサギ)を用いて、一次抗体の存在を検出した。二次抗体での免疫プローブ後、切片をPBS溶液中で簡単に3回すすぎ、製造業者(Sigma St Louis(米国、ミズーリ州)の指示書に従って、DAB HRP基質を加えた。陽性対照群と陰性対照群との顕著な差が観察されるまで、反応を進めさせた。陰性対照群については、一次抗体を除去した。白血病マウスの脾臓は陽性対照群としての役割を果たした。
結果
AN019の腹腔内注射により、ヌードマウスの白血病が軽減した。移植後6日毎に採取された血液塗抹標本では、未処置のマウスに比べて対照群にLGIの増加が見られた。尾静脈から得られた血液塗抹標本は、対照群でのLGIの増加と、イマチニブおよびAN019で処置されたマウスのLGIの段階的な低下とを示した(図10A)。移植後15日目から、マウスに、10mg/体重kgの投与量でAN019またはイマチニブを腹腔内注射で投与した。イマチニブで処置されたマウスは、AN019で処置されたマウスよりもすべてのデータポイントで遅れていた。48日目に、イマチニブで処置されたマウスのLGIが20±5であると判断されたのに対して、AN019で処置されたマウスのLGIが、ほぼ標準的な細胞数である10±2であることが判明した(図10B)。
実施例2−K562細胞を移植したヌードマウスのAN019注射では脾臓肥大を示さず、Crk発現もなかった(図11)
K562細胞が移植されたヌードマウスを、腹腔内注射剤によってイマチニブまたはAN019で処置した。LGIの低下が観察された後、マウスを犠牲にして、脾臓を採取した。全体観察により脾臓肥大を観察した。また、対照群マウスがK562細胞の局在化を示す肥大化した脾臓を呈したと判断された。AN019で処置された細胞は脾臓肥大を呈さなかったのに対して、イマチニブで処置されたマウスでは脾臓がわずかに肥大していた(図11)。Crkタンパク質の存在について免疫プローブされた脾臓のパラフィン切片が、対照群マウスにおけるK562局在化を示す細胞密度の増大に伴うCrk発現の強い局在化を示した。AN019で処置されたマウスは、陰性対照群に類似するCrk発現の基礎レベル発現しか示さなかった。イマチニブで処置されたマウスは、脾臓中のK562細胞を示す、Crk発現のある局所的な発現領域を呈した。対照群マウスには、また、K562細胞の存在を示す、Crk発現を示すランダムな皮下腫瘍が生じていた。
これらの結果から、AN019での処置がヌードマウスのLGIの低下を引き起こしたことは明らかである。イマチニブで処置されたマウスはまた、LGIの著しい低下を示したが、AN019で処置されたマウスよりも遅れていた。AN019およびイマチニブの両方で処置されたマウスは異常な生理学、表現型または行動の異常を示さなかった。対照群マウスは、腹部のわずかな膨満や皮膚下の赤みがかった斑点を伴って、指の損失を伴うランダムな皮下腫瘍の存在を示した。これらの結果から、AN019が白血病の処置に有望な治療薬剤を提供することは明らかである。
実施例3−Baf3イマチニブ耐性ネズミCML細胞株を用いるin vivo研究
AN0l9およびAN024のin vivo抗白血病活性を判断するために、ヌードマウスに、Baf3ネズミ白血病細胞(Wt、T315I、M351TおよびE225K)を腹腔内移植し、移植の15日後に、マウスを、強制経口投与または腹腔内注射によって、イマチニブ(10mg/kg)、AN019(20mg/kg)およびAN024(20mg/kg)で処置した。血液塗抹標本を尾静脈または大腿静脈から6日おきに得て、芽細胞を数えて、グラフに表わした。
イマチニブ(10mg/kg)、AN019(20mg/kg)またはAN024(20mg/kg)で処置されたBaf3Wt移植マウスの血液塗抹標本は、42日後において、正常な対照群と同様であった。
イマチニブ(10mg/kg)、AN019(20mg/kg)またはAN024(20mg/kg)で処置されたBaf3T315I移植マウスの血液塗抹標本は、AN024およびAN019で処置されたマウスにおいて芽細胞数の有意な減少を示した。イマチニブの経口投与で処置されたマウスは、芽細胞数の減少を示さず、処置していない対照群およびBaf3M351T移植マウスと同様であった。
Baf3E255Kを移植されたマウスも、Baf3M351TおよびBaf3T315I移植マウスと同様に振舞った。
Baf3突然変異細胞Wt、E255K、T315IおよびM351Tを移植されたヌードマウスを、イマチニブ、AN019およびAN024で(経口および腹腔内で)処置した。簡潔に言うと、マウスは、移植後15日で、強制経口投与または腹腔内注射によって、イマチニブ(10mg/kg)、AN019(20mg/kg)およびAN024(20mg/kg)で処置された。腹部膨満および活動の減少を毎日監視し、血液塗抹標本を6日おきに尾静脈または大腿静脈から得て、標準試験計画書に従ってH&E染色した。移植の42日後に、マウスを犠牲にして、脾臓を摘出した。脾臓肥大が判断され、血液塗抹標本芽細胞数と関連付けられた。
結果
芽細胞数の顕微鏡測定
尾静脈または大腿静脈からの血液を、Baf3細胞移植マウスから6日おきに42日目まで得た。移植後15日目に、マウスを、先に述べたように(経口および腹腔内で)イマチニブ、AN019およびAN024で処置した。Baf3Wt移植マウスでは、芽細胞数の漸進的な減少がすべての処置条件において観察されたことが観察された。Baf3M351T、T315IおよびE225Kは、イマチニブ処置に十分に反応しなかった。イマチニブの経口投与は、Baf3M351T、T315IおよびE225K移植マウスにおいて有意な効果はなかった。全体的な腹腔内処置AN024およびAN019は、すべてのBaf3移植マウスにおいて芽細胞数を減少させることにおいて、有意に、より優れていた。
Baf3Wt移植マウスにおけるAN019処置は、白血病芽細胞の完全な退行を引き起こし、処置していない対照群と類似した。腹腔内処置は経口処置より優れていた。Baf3 M351T、T315IおよびE225K移植マウスにおけるAN019処置は、芽細胞数の有意な減少を示し、42日目において腹腔内処置されたマウスにおける移植後12日目と類似した。また、腹腔内処置されたマウスは、経口処置されたマウスより芽細胞の大きな退行を示した。Baf3 M351T、T315IおよびE225K移植マウスにおけるAN024処置は、芽細胞数の有意な減少を示し、42日目においてAN019処置より優れていた。また、腹腔内処置されたマウスは、経口処置されたマウスより芽細胞の大きな退行を示した。
実施例4−K562正常/Lucヒト白血病細胞を移植されたヌードマウスの、低用量のAN024、AN019およびイマチニブでの、反応(図12および図13)
ヌードマウス(nu/nu)に、K562細胞(1x106)正常/lucを、尾静脈を介して移植した。1つの群につき5匹のマウスを使用し、24の群と2つの対照群とに分けた。すべての群にK562正常/luc細胞を移植した。24の群のうち、12の群をルシフェラーゼ研究に用い、他の12の群は血液塗抹標本数研究に用いられた。
AN019、AN024およびイマチニブの経口投与
薬剤は、強制経口投与によって投与された(水性懸濁液における2%アラビアゴムおよび2%SLS)。
結果
K562lucヒト白血病細胞を移植されたヌードマウスにおけるAN019(1mg/kg、5mg/kg、10mg/kgおよび20mg/kg)の経口投与は、より高い濃度において、白血病退行をもたらす結果となった。1mg/kgのAN019濃度は、ルシフェラーゼ発現の減少を引き起こさなかったが、5mg/kgでは、一定の発現レベルで白血病細胞の固着を引き起こし、10mg/kgおよび20mg/kgの濃度では、ルシフェラーゼ発現の低下を引き起こした(図12)。K562 lucのヒト白血病細胞が移植されたヌードマウスに対するイマチニブ(1mg/kg、5mg/kg、10mg/kgおよび20mg/kg)の経口投与は、結果として、より高い濃度で白血病の退行をもたらした。lmg/kg濃度でのイマチニブの投与は、ルシフェラーゼ発現の低下を引き起こさなかったのに対して、10mg/kgおよび20mg/kgではルシフェラーゼ発現の遅延を示した(図13)。
研究においては、特に24日間の処置後、イマチニブよりもAN−019の方が白血病を退行させるのに優位性を示していた。
実施例5−薬物有効性(D e )および一時の薬物浸透度(drug temporal penetrance)の測定
薬物有効性(D e )の測定
薬物有効性は、以下の等式De
を用いて測定した。ここで、Σaliveは、濃度毎の、実験の終わりでの生存するマウスの総数×光子数である。Σlucは、濃度毎の、実験の終わりでルシフェラーゼ発現を示した生存するマウスの総数(cは対照群未処置動物である)×光子数である。Σc-initialは、実験の開始時における対照群の動物の最初の数×光子数である。結果を、グラフで、百分率薬物有効性として表わした(表7)。
結果
表7は、in vivo研究から測定される、さまざまな濃度のイマチニブ、AN019およびAN024での薬物有効性を示す。表7から、AN019は用量依存的態様でふるまい、イマチニブおよびAN024はそうではなく、低い濃度で有効であった。
一時の薬物浸透度(T p )の測定
一時の浸透度は、以下の等式Tp
を適用して計算した。ここで、Pは、日「a」、日「ter」または日「b」における光子数である(ここで、「a」は薬物処置を中止した日であり、「ter」は実験を終了した日であり、「b」は日「a」の後かつ日「ter」前においてPが最小であった日である)。nは、Pが測定されたときに生存していた動物の数である。
値が大きいほど、薬物処置を中止した後の薬物の有効性、つまり経時的な薬物の透過度がより大きいことを示す。
結果
AN019、AN024およびイマチニブの一時の浸透度を測定するために、ヌードマウスにK562luc細胞を移植した。移植後、動物を6日間隔で撮影した。薬物処置(AN019を20mg/kg、AN024を20mg/kgおよびイマチニブを10mg/kg)を移植後15日で開始して、腹腔内注射を毎日行なった。薬物処置を35日目に中止し、動物を45日目まで撮影し、方法において記載されるように計算した。
一時の浸透度に対する等式を適用することにより、Tp値を以下のように判断した:
AN019=2.0
AN024=2.4
イマチニブ=0.8
これらのTpの値は、AN024が、未処置の対照群よりも活性を有し、薬物処置の中止後の経時的な活性に関してAN019よりも良いことを示している。
実施例6−AN024、AN019およびイマチニブと比較した際の、Baf3移植ヌードマウスにおけるダサチニブの効果(図14A、図14Bおよび図14C)
実施例3は、Baf3(wt、T315I、M351TおよびE255K)突然変異細胞株を用いて、イマチニブと比較して、AN024およびAN019が白血病治療に有効であることを示した。ここで、我々は、ダサチニブを対照薬として用いて、AN019、AN024およびイマチニブと比較して、Baf3突然変異細胞の処置に対する反応を測定した。
方法
実験の概要を以下に表の形式で示す:
ヌードマウスにBaf3突然変異細胞(wt、T315I、M351TまたはE255K)を腹腔内移植した。移植後15日で、マウスを、10mg/kgダサチニブで、27日間、経口または腹腔内処置した。血液を大腿静脈または尾静脈から6日毎に採取し、芽細胞数を測定し、グラフで表わした。
結果
6日目において、Baf3突然変異細胞(wt、T315I、M351TまたはE255K)を移植されたヌードマウスの血液塗抹標本は正常な芽細胞数を示し、芽細胞数は12日目に観察した通り、漸進的に増大した。ダサチニブ処置を移植後15日目に開始した。ダサチニブ処置はイマチニブより良いことはなかった。42日目に、実験を終了し、wt細胞を移植されたマウスはダサチニブに対して有意な反応を示し、腹腔内処置は経口処置よりも優れていることを示した。T315I細胞およびM351T細胞を移植されたマウスは対照群と同様にふるまい、芽細胞数における有意な減少はなかった。E255Kを移植されたマウスは、ダサチニブ処置に対する反応に関して、T315I移植細胞よりもほんの僅かに良好であるだけであった。全体的なダサチニブ処置は、白血病の進行における遅延を引き起こしたのみであり、どのような有意な治療効果もなかった。芽細胞数は、AN019で処置された群においては著しく少なかった。これらの結果を図14A、図14Bおよび図14Cに示す。
実施例7−神経膠腫細胞株および乳癌細胞株におけるin vitro研究(図15〜図18)
材料および方法
放射線照射有り、または放射線照射無しでの、神経膠腫細胞および乳癌細胞に対するAN019、AN024およびテモゾロマイドの効果を測定するために、細胞を指定された用量で処理し、浸潤、血管新生および特定のシグナル伝達分子の変化を測定した。
マトリゲル浸潤アッセイ
所定濃度の化合物の存在下での、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞のin vitro浸潤性を、修正されたボイデンチャンバー法を用いて評価した。細胞はこれらの化合物で48時間処置された。1x106個の細胞を、0.2%BSAを補われた600μlの無血清培地において懸濁し、マトリゲル(0.7mg/ml)で被覆されたトランスウェルチャンバー(Corning Costar Fischer Scientific Cat #07-200-158, Pittsburgh PA)の上部区画に配置した。このチャンバーの下部区画は200μlの血清培地で満たされ、細胞を24時間、遊走させた。インキュベーションの後、細胞を固定し、Hema−3で染色し、先に記載の通り、定量した(モハナムら(Mohanam et al.)1993年)。遊走した細胞を顕微鏡下で撮影し、この発明の化合物によって引き起こされる浸潤性の低減を測定した。
血管新生アッセイ
所定濃度の化合物の存在下での、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞のin vitro血管新生を以下のように測定した。細胞(2x104/ウェル)を8ウェルチャンバスライドに接種し、さまざまな濃度の試験化合物で処理した。24時間のインキュベーション期間の後、馴化培地を除去し、4x104のヒトの皮膚内皮細胞(8ウェルチャンバースライドにおいて単層)に加え、ヒトの皮膚内皮細胞を72時間成長させた。次いで、細胞を、3.7%ホルムアルデヒドで固定し、H&Eで染色し、撮影した。
ウェスタンブロット解析
所定濃度の化合物の存在下での、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞のウェスタンブロット解析を、標準試験計画書に基づいて評価した。細胞は、所定濃度のAN019、AN024またはテモゾロマイドで処理された。処理の24時間後、細胞を集め、細胞溶解物を抽出した。等しい量のタンパク質をSDS−PAGEによって分画した。分画されたタンパク質を、ナイロンメンブレン上にブロットし、AKT、ERKおよびPi3kに関して免疫プローブした。乳癌細胞の単離タンパク質を、さらに、EGFR、ErbB1、ErbB2およびErbB3に対して免疫プローブした。
結果
マトリゲル浸潤アッセイ
所定濃度の化合物の存在下での、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞のin vitro浸潤を、修正されたボイデンチャンバー法を用いて評価した。細胞はこれらの化合物で48時間処理された。表2は、放射線照射有り、および放射線照射無しでの、所定濃度の化合物の存在下での、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞のin vitroマトリゲル浸潤アッセイの研究からの結果を示す。
さまざまな細胞株の浸潤性における変化を表8に示す。この浸潤アッセイから、AN019およびAN024は、放射線照射有り、および放射線照射無しの両方において、細胞の大半において浸潤を阻害することに最も効果的であったことは明らかである。
図15および図16は、所定の濃度のAN019の存在下における、放射線照射有り、および放射線照射無しでの、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞のin vitroマトリゲル浸潤アッセイの結果を示す。
血管新生アッセイ
血管新生アッセイ実験から、AN019が、血管新生を阻害することにおいて最も効果的であったことが観察される。
テモゾロマイド処置はZR−71細胞において完全な血管新生阻害を引き起こし、一方、MDA−MB−231細胞では、対照条件において、放射線照射後における阻害の増加を伴う形で、ほんの僅かな阻害が観察されたのみであった。神経膠腫異種移植片細胞4910は、放射線照射有り、および放射線照射無しの両方において、血管新生の有意な阻害を示した。5310細胞の場合、血管新生阻害は対照条件において見られ、一方、血管新生は、放射線照射処置の後、促進された。U87神経膠腫細胞は、放射線照射有り、および放射線照射無しの両方において、同様の阻害パターンを示した。
AN024処置はZR−71細胞において完全な血管新生阻害を引き起こしたが、MDA−MB−231細胞では、対照および放射線照射処置においてほんの僅かな阻害が観察されたのみであった。神経膠腫異種移植片細胞4910は、放射線照射有り、および放射線照射無しの両方において、有意な血管新生阻害を示した。5310細胞の場合では、血管新生阻害は対照条件において見られ、一方、血管新生は、放射線照射処置の後、さらに阻害された。U87神経膠腫細胞は、放射線照射後に阻害の増加があり、血管新生において有意な遅延を示した。
AN019処置はZR−71細胞において完全な血管新生阻害を引き起こしたが、MDA−MB−231細胞では、対照および放射線照射処置の両方において、僅かな阻害が観察された。神経膠腫異種移植片細胞4910は、MDA−MB−231細胞と同様の血管新生阻害を示し、放射線照射後に血管新生阻害の増加があった。5310細胞の場合、血管新生阻害は、対照条件においては、放射線照射処置後よりも大きかった。U87神経膠腫細胞は、放射線照射有り、および放射線照射無しの両方において、血管新生における同様の有意な遅延を示した。
図17は、放射線照射有りおよび無しでの、所定濃度のAN−019の存在下での、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞のin vitro血管新生アッセイから得られた結果を示す。
ウェスタンブロット解析
所定濃度のこの発明の化合物の存在下での、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞のウェスタンブロット解析により、以下のことが示された。U87細胞は、放射線照射有り、および放射線照射無しの両方において、AKTレベルまたはPI3kレベルにおいて有意な変化を示さなかったが、AN024で処置された細胞においてはERKレベルの僅かな減少が観察され、減少は、放射線照射後、さらに進んだ。4910細胞は、U87細胞と同様にふるまい、AKTレベルの減少がAN024処置の後に見られ、そのAKTレベルの減少は、放射線照射後、さらに進んだ。5310細胞の場合、ERK発現には有意な観察可能な差異は見られなかったが、AN019処置ではAKT発現レベルの低下が生じた。PI3kのレベルは、AN019で処置された細胞においては、放射線照射無しの状態では殆ど検出不可であったが、放射線照射処置の後、再び現れた。乳癌細胞MDA−MB−231の場合は、AKT、ERKまたはPI3kにおける有意な変動は見られなかったが、ZR71の場合には、AN019処置によって、AKTレベルの低下が生じ、それは放射線照射後、さらに進んだ。AN024処置は放射線非照射条件下においてどのような有意な変動も示さなかったが、放射線照射後、AN024で処置された細胞はAKT発現の減少を示した。PI3kレベルは、AN019処置においては、放射線照射有り、および放射線照射無しの両方において、存在しなかった。AN024処置では、放射線照射後、PI3kレベルの低下を引き起こした。pAKTのレベルは、放射線照射があってもなくても、どの処置においても有意な変動はなかったが、pERKのレベルは、特に、AN019で処置された細胞において、放射線照射有りおよび放射線照射無しの両方において有意に減少し、AN024も、pERKレベルの低下を示したが、その程度はAN019よりも少ないものであった。テモゾロマイド処置は、放射線照射有りおよび放射線照射無しの両方において、活発なレベルのpAKTにおいて有意な変化を全く示さなかった。
図18は、放射線照射有りおよび無しでの、所定濃度のAN−024の存在下での、4910、5310およびU87神経膠腫細胞ならびにMDAMB231およびZR71乳癌細胞のウエスタンブロット解析の結果を示す。
実施例8−白血病生存研究(図19〜図21)
K562ルシフェラーゼ発現細胞をヌードマウスに腹腔内移植した。ルシフェリンの腹腔内注射投与の後、xenogeny IVIS撮影ステーションを用いてマウスを走査することにより、移植を判断した。薬物処置を、先の研究の通り、移植後15日目に開始した。動物に対し、42日目まで処置を施し、その後、薬物処置を中止し、動物の生存を動物健康管理規定に従って判断した。対照群動物は白血病を発症し、死亡が34日目および35日目に生じたことが観察され、規定に従い、我々は、残りの8匹の動物を35日目で犠牲にするよう勧告された。薬物処置を移植後42日目で中止し、動物の生存を判断した。
AN024で処置された動物は38日目で死亡を示し、死亡した動物に対するさらなる調査では、脾臓肥大は示されず、死因は白血病以外のものであると判断され、血液塗抹標本は死亡した動物から採取することができなかった。用いられた10匹の動物のうち、8匹は、55日目において、白血病の兆候を全く示さなかった。
AN019で処置された動物は全く死亡せず、10匹のうちの7匹は、白血病の症状が完全に無いことを示した。
イマチニブで処置された動物は、薬物処置中止後において再び白血病の症状が生じたことを示し、55日目、56日目、57日目、58日目に死亡した。生存している動物は白血病の症状があることを示した。
図19は、AN024、AN019またはイマチニブでの処置後、移植されたマウスから得られるK562lucのルシフェラーゼ発現の量を示す。
図20は、AN024またはAN019での処置後、58日目において治癒した動物の数を示す。薬物処置を42日目で中止した。動物は、AN024およびAN019の処置後、薬物処置の中止後において、治癒効果を示し続けた。
図21は、示された日において動物から得られた血液塗抹標本からの芽細胞数を示す。薬物処置を42日目で中止した。AN024およびAN019は薬物処置の中止後において効果を示した。
実施例8A−ED 50 、LD 50 、MTDおよび治療指数に関する研究
以下の表は、イマチニブと比較した、この発明の化合物のED50、LD50、先に引用したMTD(最大許容用量)および治療指数をまとめたものである。方法は、J, Pharmacol. Exp. Ther., (1949), 96: 96-113に従って用いられた。
実施例9−神経膠腫放射線照射研究(図22および図23)
ヌードマウスに、4910ヒト神経膠腫異種移植片細胞(1x106個の細胞)を頭蓋内移植した。移植後10日で、マウスを、AN019、AN024またはテモゾロマイドを用いて、放射線照射(5Gy/週)有りまたは無しで処置した。実験は移植後40日目で終了した。
その結果から、対照群の動物の100%が頭蓋内腫瘍を生じ、放射線照射のみでは腫瘍のサイズの低減には殆ど効果はなかったことが観察された。TMZ単独で処置された動物は頭蓋内腫瘍の低減を示し、10匹のうち3匹には腫瘍が完全に見られなかった。放射線照射処置をTMZ投与と組合せたものは、腫瘍のサイズにおいてさらなる退行を生じさせ、動物は、頭蓋内圧の症状(arched back)がより少なくなり、この場合においては、10匹のうち2匹が観察可能な頭蓋内腫瘍を示さなかった。
放射線照射無しで、AN024で処置された動物は、頭蓋内腫瘍の存在を示したが、それらの腫瘍は十分に輪郭がはっきりとし、対照群またはTMZ処置に見られるような拡散エッジ(diffuse edge)を示さず、10匹のうち3匹が治癒した。放射線照射処置の後、10匹のうち7匹が治癒し、腫瘍の存在を示した動物は、十分に輪郭がはっきりとして、外科的に見て礼儀正しい腫瘍を示した。
AN019単独で処置された動物はAN024で処置された動物と同様の腫瘍を示し、この場合においては、放射線照射有りおよび無しの両方において、10匹のうち6匹が治癒した。放射線照射後、腫瘍のサイズは有意に低減したことが観察された。
図22は、放射線照射(5Gly)有りまたは無しでの、TMZ、AN024またはAN019での処置後のヌードマウスにおける頭蓋内腫瘍の半定量分析から得られた結果を示す。
図23は、放射線処置無しでの、AN−019、AN−024での投薬治療後において、頭蓋内腫瘍が無いことを示すヌードマウスのグラフ表示を示す。
この発明の化合物の調製合成および他の局面を以下の実施例において示した。
実施例10−I型の調製
式Iの(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミドを、以下のとおり、WO2006/027795(US2007/0232633)における実施例3のステップIVの方法に従って調製した。
(3,5−ビストリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(I)の調製
ステップ(I):新規な(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)−)−ベンズアミドの調製
第一に、出発物質のうちの1つとして使用された3,5−ビス トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを以下のように調製した。
塩化チオニル(576.0g、4.8モル)を、15分間をかけて、室温で、クロロホルム(2.5L)の3,5−ビス トリフルオロメチル安息香酸(ランカスター)(250.0g、0.97モル)の溶液に加えた。反応混合物を、1時間、還流温度に加熱した。塩化チオニルの過剰分を減圧下で、クロロホルムとの共沸によって除去した。蒸留の終了後、得られた3,5−ビス トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを室温に冷却し、400mlのクロロホルムに溶解させた。クロロホルム(1.2L)中の4−メチル−3−ニトロアニリン(92.0g、0.60モル)の溶液を−5°Cに冷却し、トリエチルアミン(304.8g、3.0モル)を加えた。クロロホルム中の3,5−ビス トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを、60〜75分間をかけて、−5°Cで滴下した。得られた懸濁液を−5°Cで、1時間、攪拌した。懸濁液を残留量800mlとなるまで蒸留してさらにろ過し、冷却されたクロロホルム(200ml)で洗浄し、真空下で乾燥させて、160.0gの新規な(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)−)−ベンズアミド(68%)を淡黄色の結晶として得た(HPLCによる純度98.2%)MR−123−130°C。
ステップ(II):(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−)−ベンズアミドの調製
無水エタノール(850ml)中の新規な(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)−ベンズアミド(160g、0.41モル)および塩化第一スズ(460.8g、2.0モル)の懸濁液を、40分間、還流温度に加熱した。次いで、得られた懸濁液を室温に冷却し、5Lの氷水の中に加えた。反応混合物のpHを4.3Lの5%水酸化ナトリウム溶液で8.0に調節し、2×2Lの酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水およびブラインで続けて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを完全に蒸留し、500mlのヘキサンを残留物に加えて、ろ過した。ろ過されたケーキを60°Cで高真空で乾燥させて、96.0gの新規な(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−)−ベンズアミド(65%)を黄色結晶として得た(HPLCによる純度98.5%)MR−153−156°C。
ステップ(III):(3,5−ビス−トリフルオロメチル)−N−(3−グアニジノ−4−メチルフェニル)−ベンズアミドの調製:
n−ブタノール(500ml)中の(3,5−ビス−トリフルオロメチル)−N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−ベンズアミド(90g、0.20モル)の懸濁液を、pHが2.5に達するまで濃硝酸(15.9g)および水(15ml)中のシアナミド(15.7g、0.37モル)溶液で続けて30分間、処理した。得られた反応混合物を、6時間、還流温度で撹拌した。次いで、反応混合物を真空下で完全に蒸留し、残留物を、室温まで放冷した。180mlのメタノールと180mlのIPEとの混合物を、反応塊に追加し、室温で、1時間、撹拌した。生成物を吸引してろ過し、メタノールとIPEとの混合物(3×50ml)で洗浄し、60°Cで真空下で乾燥させて、当該式の新規な(3,5−ビス−トリフルオロメチル)−N−(3−グアニジノ−4−メチルフェニル)−ベンズアミドの硝酸塩72gを得た(HPLCによる99.2%の純度)理論値の62%、MR−285−287°C。
ステップ(IV):(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)フェニル]−ベンズアミド(I)の調製:
窒素雰囲気下、n−ブタノール(470ml)中の(3,5−ビス−トリフルオロメチル)−N−(3−グアニジノ−4−メチルフェニル)−ベンズアミド硝酸塩(70g、0.15モル)の懸濁液を、水酸化ナトリウムフレーク(7.0g、0.18モル)と、3−ジメチルアミノ−l−ピリジン−3イル−プロペノン(28.0g、0.16モル)とで続けて処理した。得られた懸濁液を、2時間、還流温度に加熱した。反応混合物は均質な深いオレンジ色の溶液になり、ジメチルアミンをn−ブタノールの蒸留によって除去した。反応塊を室温にまで冷却し、水とクロロホルム(300ml+300ml)との混合物を加えて、クロロホルム層を分離した。クロロホルム層を水で洗浄し、残留量が70mlになるまで蒸留した。酢酸エチル(350ml)を反応塊に加えて、吸引してろ過して、単離された固体を、酢酸エチル(2×50ml)および水(2×50ml)で洗浄し、真空下で60°Cで乾燥させた。
収量:式Iの(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)フェニル]−ベンズアミド48.0g。
ステップIVの方法によって得られた式Iの化合物を480mlのクロロホルムに懸濁させ、50°C〜55°Cに加熱した。反応塊を室温に冷却し、次いで、−5°C〜0°Cにさらに冷却した。生成物をろ過して、クロロホルム(250ml)で洗浄した。湿ったケーキを60°Cで、6時間、乾燥させた。収量は40gだった。融点範囲−230°C−237°C(DSC)。
この明細書に添付の図面の図1は、この実施例において開示されている方法に従って調製されたI型の典型的には純粋なサンプルを実質的に図示する粉末X線回折(XRPD)パターンを示す。2θ値および強度を表1に示す。
図4は、この実施例に記載される方法によって調製されたI型結晶の変形例のDSCサーモグラムを示す(40.0°C〜325°C、10.00°C/分;N2 80ml/分で実行)。
図7は、式(I)の化合物のI型結晶の変形例の結晶を示す。
実施例11−II型の調製
WO2006/027795(US2007/0232633)における実施例4の方法に従って、式Iの(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)フェニル]−ベンズアミドを以下のとおり調製した。
(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミドの代替調製方法
第一に、出発物質のうちの1つとして使用された3,5−ビス トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを以下のとおり調製した。
塩化チオニル(2.04kg、17.2モル)を、15分間をかけて、室温で、クロロホルム(9L)中の3,5−ビス トリフルオロメチル安息香酸(855.0g、3.3モル)およびD.M.F.(9ml)の溶液に加えた。反応混合物を、1時間、還流温度に加熱した。塩化チオニルの過剰分を、40°Cで、減圧下で、クロロホルムで共沸することによって除去した。蒸留の終了後、得られた3,5−ビス トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを、室温に冷却し、700mlのクロロホルムに溶解した。
クロロホルム(9L)のN−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−(3−ピリジル)−2−ピリミジンアミン(0.73kg、2.64モル)の溶液を−5°Cに冷却し、トリエチルアミン(1.03kg、10.2モル)を加えた。クロロホルム中の3,5−ビス トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを60〜75分間をかけて、−5°Cで滴下した。得られた懸濁液を−5°Cで、1時間、攪拌した。懸濁液をろ過し、D.M.水およびメタノールで真空下で洗浄して、1.3kgの湿った未精製の掲題化合物を得た。これは、メタノールから再結晶化させることで、0.82kg(60%)の(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(I)を得た。
上述の方法によって得られた式Iの化合物を5Lのメタノール中に懸濁させ、還流温度に加熱した。反応塊を、30〜40分間、同じ温度に維持し、40〜45°Cにゆっくりと冷却して、60分間、この温度で維持した。生成物をろ過し、40〜45°Cで0.5Lのメタノールで洗浄した。湿ったケーキを、6時間、60°Cで乾燥させた。収量:650g。
この明細書に添付の図面の図2は、この実施例において開示されている方法に従って調製されたII型の典型的に純粋なサンプルを実質的に図示する粉末X線回折(XRPD)パターンを示す。2θ値および強度を表2に示す。
図5は、この実施例に記載される方法によって調製されたII型結晶の変形例のDSCサーモグラムを示す(30.0〜350°C、10.00°C/分;N2 80ml/分で実行)。
図8は、式(I)の化合物のII型結晶の変形例の結晶を示す。
実施例12−III型の調製
上述の実施例11において言及されるWO2006/027795の実施例4の方法に従って、式Iの(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミドを調製した。
上述の方法によって得られる式Iの化合物を、2.5Lのジメチルホルムアミドと4.1Lのアセトンとの混合物中に懸濁させ、50°Cに加熱した。反応塊を30〜40分間、同じ温度で維持し、次いでゆっくりと25〜30°Cに冷却して、同じ温度で、60分間、保温した。生成物スラリーを、−5°Cまでさらに冷却し、ろ過し、0.8Lのアセトンで洗浄した。湿ったケーキを0.4Lのアセトン中に懸濁させ、還流温度に加熱した。冷却したスラリーをろ過し、0.4Lのアセトンで洗浄した。湿ったケーキを60°Cで、6時間、乾燥させた。収量:500g。
この明細書に添付の図面の図3は、この実施例において開示されている方法に従って調製されたIII型の典型的に純粋なサンプルを実質的に図示する粉末X線回折(XRPD)パターンを示す。2θ値および強度を表3に示す。
図6は、この実施例に記載される方法によって調製されたIII型結晶の変形例のDSCサーモグラムを示す(40.0〜325°C、10.00°C/分;N2 80ml/分で実行)。
図9は、式(I)の化合物のIII型結晶の変形例の結晶を示す。
実施例13−III型の調製
上述の実施例11において言及されるWO2006/027795の実施例4の方法に従って、式Iの(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミドを調製した。
上述の方法によって得られた式Iの化合物を、2.5Lのジメチルホルムアミドと4.1Lのヘキサンとの混合物中に懸濁させ、50°Cに加熱した。反応塊を、30〜40分間、同じ温度で維持し、25〜30°Cにゆっくりと冷却して、12時間、同じ温度で保温した。生成物スラリーをさらに−5°Cに冷却し、ろ過し、0.8Lのヘキサンで洗浄した。湿ったケーキを60°Cで、6時間、乾燥させた。収量:400g;DSC:248.2(ピーク)。
実施例14−III型の調製
上述の実施例11において言及されるWO2006/027795の実施例4の方法に従って、式Iの(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミドを調製した。
上述の方法によって得られた式Iの化合物は、2.5Lのジメチルホルムアミドと4.1Lのトルエンとの混合物中で懸濁させ、50°Cに加熱した。反応塊を、30〜40分間、同じ温度で維持し、25〜30°Cにゆっくりと冷却して、12時間、同じ温度で保温した。スラリーをさらに−5°Cまで冷却し、ろ過して、0.8Lのトルエンで洗浄した。湿ったケーキを60°Cで、6時間、乾燥させた。収量:450g;DSC:246.7(ピーク)。
実施例15−III型の調製
上述の実施例11において言及されるWO2006/027795の実施例4の方法に従って、式Iの(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミドを調製した。
上述の方法によって得られた式Iの化合物を2.5Lの酢酸の混合物中で懸濁させ、50°Cに加熱した。反応塊を、30〜40分間、同じ温度で維持し、25〜30°Cにゆっくりと冷却して、96時間、同じ温度で保温した。生成物をろ過し、0.4Lの冷却した酢酸で洗浄した。湿ったケーキを60°Cで、6時間、乾燥させた。収量:650g;DSC:246.3(ピーク)。
実施例16−III型の調製
実施例10によって調製されたI型(40g)を120mlのジメチルホルムアミドと200mlのアセトンとの混合物中で懸濁させ、50°Cに加熱した。反応塊を、30〜40分間、同じ温度で維持し、25〜30°Cにゆっくりと冷却して、60分間、同じ温度で保温した。スラリーを−5°Cに冷却し、ろ過し、40mlのアセトンで洗浄した。湿ったケーキを200mlのアセトン中で懸濁させ、還流温度に加熱し、還流温度で、60分間、維持した。スラリーを25°Cに冷却し、ろ過し、40mlのアセトンで洗浄した。湿ったケーキを60°Cで、6時間、乾燥させた。収量:25g;DSC:247.0°C(ピーク)。
実施例17−III型の調製
実施例−11によって調製されたII型(650g)を、1.95Lのジメチルホルムアミドと3.25Lのアセトンとの混合物中で懸濁させ、50°Cに加熱した。反応塊を、30〜40分間、同じ温度で維持した。反応塊を、25〜30°Cにゆっくりと冷却し、60分間、同じ温度で維持した。生成物をろ過し、0.7Lのアセトンで洗浄した。湿ったケーキを3.5Lのアセトン中で懸濁させ、還流温度に加熱した。スラリーを25°Cに冷却し、ろ過し、0.7Lのアセトンで洗浄した。湿ったケーキを60°Cで、6時間、乾燥させた。収量:395g;DSC:246.5°C(ピーク)。
ここで用いられる通り、「約」という語は、有機化学分野において通常の量または範囲における変動、たとえば、有機化学実験室、スケールアップ、もしくは製造設備における現実世界の状況、または抗増殖薬剤を評価する際において測定される温度または時間において生ずるような典型的な変動を指す。本発明の記載において用いられる、「約」という語によって修飾される範囲または量は、「約」という語によって修飾されなくても、この発明の一部である。たとえば、「約10〜約20」という記載は、「10〜20」という記載も含む。
この明細書および特許請求の範囲において用いられる通り、単数形「a」、「an」および「the」は、内容が明らかに他の態様を示す場合を除き、複数形を含むことに注意されたい。したがって、たとえば、「ある1つの化合物(a compound)」を含む組成物に対する言及は、2つ以上の化合物の混合物を含む。さらに、「または」という語は、内容が明らかに他の態様を示すのでなければ、一般に、その、「および/または」を含む意味において用いられることに注意されたい。
この明細書に記載のすべての刊行物および特許出願は、この発明が関係する当該技術分野の通常の技術レベルを示す。
この発明を、さまざまな具体的な、および好ましい実施例および技術を参照して記載した。しかしながら、この発明の精神および範囲に存在する限り、数多くの変更および修正を、行ってもよいことが理解されるべきである。

Claims (20)

  1. (3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のIII型結晶。
  2. III型結晶が以下のXRPDの特徴を有する、請求項1に記載のIII型結晶。
  3. 結晶型が240°C以上の融点を有する、請求項1に記載のIII型結晶。
  4. 結晶型が本質的に純粋である、請求項1に記載のIII型結晶。
  5. 抗増殖治療を必要とする対象の治療方法であって、
    (3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のIII型結晶を当該対象に投与することを含む、方法。
  6. III型結晶が以下のXRPDの特徴を有する、請求項5に記載の方法。
  7. 薬学的に許容可能な賦形剤、および(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のIII型結晶を含有する、医薬組成物。
  8. III型結晶が以下のXRPDの特徴を有する、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 腫瘍疾患の処置のための抗増殖性医薬を製造するための、(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のIII型結晶の使用(ここで、III型結晶は以下のXRPDの特徴を有する)。
  10. (3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のIII型結晶の調製方法であって、
    I型またはII型の結晶の式Iの化合物を、酢酸またはジメチルホルムアミドとアセトン、ヘキサンもしくはトルエンとの混合物で処理するステップ;および
    一旦処理された化合物を酢酸、アセトン、ヘキサンまたはトルエンで引き続き処理するステップ
    を含む、方法。
  11. I型またはII型の結晶の式Iの化合物を、酢酸で処理するステップ;および
    一旦処理された化合物を酢酸で引き続き処理するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  12. I型またはII型の結晶の式Iの化合物を、ジメチルホルムアミドおよびアセトンの混合物で処理するステップ;および
    一旦処理された化合物をアセトンで引き続き処理するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  13. I型またはII型の結晶の式Iの化合物を、ジメチルホルムアミドおよびヘキサンの混合物で処理するステップ;および
    一旦処理された化合物をヘキサンで引き続き処理するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  14. I型またはII型の結晶の式Iの化合物を、ジメチルホルムアミドおよびトルエンの混合物で処理するステップ;および
    一旦処理された化合物をトルエンで引き続き処理するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  15. III型結晶が以下のXRPDの特徴を有する、請求項10に記載の方法。
  16. (3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のI型結晶。
  17. I型結晶が以下のXRPDの特徴を有する、請求項16に記載のI型結晶。
  18. (3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3イル−ピリミジン−2イルアミノ)−フェニル]−ベンズアミド(式I)のII型結晶。
  19. II型結晶が以下のXRPDの特徴を有する、請求項18に記載のII型結晶。
  20. 式Iの化合物の調製方法であって、
    前記方法は、
    式VIの化合物である3,5−ビス トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを供給するステップ;
    塩基性化合物を加えた塩化炭化水素溶媒中、約0°C〜約−10°Cで、4−メチル−3−ニトロ−アニリンと式(IV)の化合物を縮合させて、式IIIの化合物である((3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)−)−ベンズアミドを得るステップ;
    還流温度で、約0.5〜約1時間、式(III)の化合物を塩化第一スズ/濃塩酸で還元して、式IVの化合物である(3,5−ビス トリフルオロメチル)−N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−)−ベンズアミドを得るステップ;
    式IVの化合物とシアナミド水溶液を、還流温度で、n−ブタノール溶媒中、縮合させて、式Vの化合物である(3,5−ビス−トリフルオロメチル)−N−(3−グアニジノ−4−メチルフェニル)−ベンズアミドを得るステップ;および
    式(V)の化合物と3−ジメチルアミノ−l−ピリジン−3イル−プロペノンを、塩基の存在下、還流温度で縮合させて、式(I)の化合物を得るステップ、を含む、方法。
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