JP2011512159A - 高い信頼性で微生物に対して陽性として培養物を認定するためのシステムおよび方法 - Google Patents

高い信頼性で微生物に対して陽性として培養物を認定するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定するためのシステム、方法、および装置を提供する。培養物の生物学的状態の個々の測定のそれぞれに対して、正規化相対値を、(i)個々の測定と(ii)初期の生物学的状態との間で計算する。複数の時点の各一定間隔に対して、複数の時点の間隔における正規化相対値の一次導関数を計算し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得る。複数のレートトランスフォーメーション値におけるレートトランスフォーメーション値の各セットに対して、セットにおける値の代表値を計算し、これにより複数の平均相対トランスフォーメーション値を得る。培養物が複数の微生物を含有するか否かの決定を、計算した平均相対トランスフォーメーション値のいずれかが第1の閾値を超えている否か、または培養物によって示される増殖度が第2の閾値を超えているか否かの決定に基づいて行う。

Description

容器内の培養物が微生物を含有することを決定するための改善されたシステムおよび方法を開示する。
血液培養物などの培養物中の微生物の迅速かつ信頼性の高い検出は、臨床微生物学実験室の最も重要な役割である。現在、患者の体液、特に血液中の細菌などの生物学的に活性な作用物質の存在は、培養バイアルを用いて決定される。少量の患者の体液が、密閉ゴム隔壁を通して培地を含む滅菌バイアル内に注入され、次いでバイアルがインキュベートされ、微生物の増殖について監視される。
次いで、培養バイアルの一般的な視覚的観察で、バイアル内の液体懸濁液の濁度の監視またはその色の最終的な変化の観察が行われる。既知の機器による方法を用いて、細菌の増殖の代謝副産物である培養容器の二酸化炭素含有量の変化を検出することもできる。二酸化炭素含有量の監視は、当技術分野で十分に確立された方法によって達成することができる。
ある場合には、赤外線透過窓を備えた特殊なバイアルを利用する非侵襲性赤外線微生物検出器具が用いられる。ある場合には、ガラスバイアルが、自動操作アームによって赤外分光計に移され、ガラスバイアルを通して測定される。ある場合には、化学センサがバイアル内に配置される。これらのセンサは、それらの色を変更するか、またはそれらの蛍光強度を変更することによって、液相中の二酸化炭素濃度の変化に応答する。これらの技術は、光強度測定に基づいており、励起および/または発光信号における分光フィルタリングを必要とする。
上述したように、いくつかの異なる培養システムおよび方法が、実験室で利用可能である。例えば、BACTEC(登録商標)放射分析および非放射分析システム(Becton Dickenson Diagnostic Instrument Systems、Sparks、Maryland)が、この作業のためによく使用される。BACTEC(登録商標)9240器具は、例えば、最大240の培養容器を収容可能であり、インキュベータ、撹拌器、および検出システムとして役立つ。各容器は、蛍光CO2センサを含み、このセンサは、継続的(例えば、10分毎)に監視される。培養物は、増殖指数閾値やデルタ値を用いるのではなく、CO2生産量における上昇率の変化や持続的な上昇に基づいた増殖検出用のコンピュータアルゴリズムによって陽性と識別される。BACTEC(登録商標)9240は、容器が装着されたら、完全に自動である。
米国特許第6,432,697号明細書 米国特許第6,617,127号明細書 米国特許第6,096,272号明細書 米国特許第4,889,992号明細書 国際公開第2006071800号パンフレット 米国特許第6,900,030号明細書
Stanier et al., 1986, The Microbial World, 5th edition, Prentice-Hall, Englewood Cliffs, New Jersey, pages 10-20, 33-37, and 190-195 Stanier et al, 1986, The Microbial World, 5th edition, Prentice-Hall, Englewood Cliffs, New Jersey, Chapter 5 Oberoi et al. 2004, "Comparison of rapid colorimetric method with conventional method in the isolation of mycobacterium tuberculosis," Indian J Med Microbiol 22:44-46
これらの微生物検出方法の1つの欠点は、微生物を含有する培養物を常に検出するものではないことである。したがって、上記に規定したシステムのそれぞれに必要なものは、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定する改善された方法である。
従来技術で判明した要求を満たすために、本発明は、一態様では、培養システムにおける容器の陽性状態の告知の信頼レベルを高めることを可能にするシステム、方法、および装置を提供する。本発明は、血液培養物の信頼性の高い陽性状態を有利に提供する。
本発明は、代謝変化レートおよび代謝量の変化における差を利用して、個々の容器毎に陽性状態の変化の信頼性についての情報を提供する。本発明は、容器中の培養物が微生物に感染していることに関する信頼性(高信頼性陽性)を提供し、既知の培養システムに現存する偽陰性の決定の可能性を本質的に排除するように、代謝または細胞増殖データに対して実行することができるデータトランスフォーメーションを記載する。高信頼性陽性は、例えば、増殖が始まっているがバイアルが測定されていない場合に当てはまり得る。一例として、標本が容器内に収集された時間と容器が測定装置内に入れられた時間との間に有意な遅延が容器に生じた場合が挙げられる。高信頼性陽性アルゴリズムは、停電、装置の故障、および供給が原因のダウンタイムを含む多数の原因からもたらされる測定値の隔たりを有する容器に対して実行することができる。使用者の恩恵は、これらのタイプのプロトコールが中断された容器を継代培養する必要性が低下することである。さらに、高信頼性陽性は、生物学的定量測定(biological quantification metric)として陽性試験手順にリンクさせることができる。例えば、培養物は、100の値の平均変化レート(ART)値で陽性として検出することができ、ART=200の細胞集団は、存在する微生物の高速同定または分子の特徴付けを行う必要があり得、ART値>400は、高速同定または遺伝子分類手順の前に希釈する必要があり得る。
一態様では、本発明は、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定する方法を提供する。この方法では、第1の時点と第2の時点との間の異なる時点で測定された前記容器内の培養物の生物学的状態の複数の測定における個々の測定に対して、正規化相対値を、(i)個々の測定と(ii)初期の時点で測定された培養物の初期の生物学的状態との間で計算し、これにより複数の正規化相対値を得る。
複数の正規化相対値は、時間を基準に、第1の時点と第2の時点との間の複数の時点の所定の一定間隔に分けることができる。例えば、第1の所定の一定間隔は、第1の10の正規化相対値を含むことができ、第2の所定の一定間隔は、次の10の正規化相対値を含むことができ、第2の時点に達するまでこれが繰り返される。これらの、第1の時点と第2の時点との間における所定の一定間隔の複数の時点の個々の間隔のそれぞれに対して、個々の所定の一定間隔における正規化相対値の一次導関数を決定し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得る。
時点の間の所定の一定間隔それぞれについてレートトランスフォーメーション値が存在する。これらの複数のレートトランスフォーメーション値は、レートトランスフォーメーション値の複数のセットを含むと見なすことができる。レートトランスフォーメーション値の個々のセットは、第1の時点と第2の時点との間の、連続した時点の異なるセットに対するものである。例えば、レートトランスフォーメーション値の第1のセットは、複数のレートトランスフォーメーション値における初めの7つのレートトランスフォーメーション値とすることができ、レートトランスフォーメーション値の第2のセットは、複数のレートトランスフォーメーション値における次の7つのレートトランスフォーメーション値とすることができ、これが繰り返される。レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットに対して、平均相対トランスフォーメーション値を、レートトランスフォーメーション値の個々のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の代表値として計算する。このようにして、複数の平均相対トランスフォーメーション値を計算する。
さらに、この方法では、(i)第1の結果、(ii)第2の結果、または(iii)第1の結果および第2の結果の両方を得る。第1の結果は、複数の平均相対トランスフォーメーション値における平均相対トランスフォーメーション値のいずれかが第1の閾値を超えているか否かの決定に基づいている。第2の結果は、培養物によって示される増殖度が第2の閾値を超えているか否かの決定に基づいている。第1の結果または第2の結果を用いて、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定する。
一部の実施形態では、この方法は、第1の結果、第2の結果、または容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かの決定をユーザーインターフェイスデバイス、モニタ、コンピュータ可読記憶媒体、コンピュータ可読メモリ、またはローカルもしくはリモートコンピュータシステムに出力するステップをさらに含む。一部の実施形態では、第1の結果、第2の結果、または容器内の前記培養物が複数の微生物を含有するか否かの決定を表示する。
一部の実施形態では、第1の時点は、初期の時点から5分以上後であり、最終時点は、初期の時点から30時間以上後である。一部の実施形態では、第1の時点は、初期の時点から0.5時間から3時間後であり、最終時点は、初期の時点から4.5時間から20時間後である。一部の実施形態では、レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の第1のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の代表値は、(i)レートトランスフォーメーション値の第1のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の幾何平均、算術平均、中央値、または最頻値を含む。
一部の実施形態では、培養物の生物学的状態の複数の測定における測定はそれぞれ、第1の時点と第2の時点との間の周期的な時間間隔で培養物について行う。一部の実施形態では、周期的な時間間隔は、1分から20分、5分から15分、または0.5分から120分の間のある量の時間である。
一部の実施形態では、培養物の初期の生物学的状態は、培養物に接触しているセンサの蛍光出力によって決定する。例えば、一部の実施形態では、センサの蛍光出力の量は、CO2濃度、O2濃度、またはpHの影響を受ける。
一部の実施形態では、容器内の培養物の生物学的状態の10から50,000の測定、100から10,000の測定、または150から5,000の測定が、培養物の生物学的状態の複数の測定の中にある。一部の実施形態では、複数の時点の個々の所定の一定間隔は、第1の時点と第2の時点との間の時間ウィンドウにおける時点に対する各レートトランスフォーメーション値を含むか、または各レートトランスフォーメーション値から構成され、時間ウィンドウは、20分から10時間、20分から2時間、または30分から90分の時間である。
一部の実施形態では、複数のレートトランスフォーメーション値におけるレートトランスフォーメーション値の各セットは、4から20、5から15、または2から100の連続したレートトランスフォーメーション値を含むか、またはこれらのレートトランスフォーメーション値から構成される。一部の実施形態では、複数の平均相対トランスフォーメーション値には、5から500または20から100の平均相対トランスフォーメーション値が存在する。一部の実施形態では、培養物の量は、1mlから40ml、2mlから10ml、100ml未満、または100mlを超える。
一部の実施形態では、容器は、培養物と流体的に連通したセンサ組成物を含み、このセンサ組成物は、酸素に曝露されると、蛍光化合物を蛍光発光させる波長を含む光で照射されたときに蛍光特性が変化する前記蛍光化合物を含み、センサ組成物の存在は、培養物にとって非破壊的であり、培養物の初期の生物学的状態を、(i)蛍光化合物を蛍光発光させる波長を含む光でセンサ組成物を照射し、(ii)センサ組成物を光で照射しながら、蛍光化合物からの蛍光光の強度を観察する方法によって測定する。一部の実施形態では、蛍光化合物は、水および非ガス状溶質に対しては比較的不透過性であるが酸素に対しては高い透過性を有する基質内に含められる。一部の実施形態では、基質は、ゴムまたはプラスチックを含む。
一部の実施形態では、増殖度(EG)は、複数の正規化相対値における最大正規化相対値である。一部の実施形態では、増殖度は、以下の式によって決定する。
EG=NRafter_growth−NRminimum_growth
式中、NRafter_growthは、複数の平均相対トランスフォーメーション値における(i)最大平均相対トランスフォーメーション値の後の第1の平均相対トランスフォーメーション値、(ii)最大平均相対トランスフォーメーション値、または(iii)最大平均相対トランスフォーメーション値の前の第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値であり、NRminimum_growthは、第3の閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値である。一部の実施形態では、第3の閾値は、5から100の値または25から75の値である。
有利なことに、本発明の新規なシステム、方法、および装置を用いることにより、BACTEC(登録商標)血液培養システムなどの培養システムを、グラム染色または継代培養などの手動試験が行われる前に培養物が微生物に感染しているか否かを決定するためにプログラムすることができる。簡潔に述べると、微生物の代謝に関連した新規なパラメータ(例えば、平均相対トランスフォーメーション値、培養物によって示される増殖度)を分析することによって、培養物を、インキュベータによって微生物感染に対して陽性と認定する。このような培養物は、未感染培養物に対して代謝が増加し、これに基づいて微生物感染を検出することができる。本明細書に開示する試験は、1種類の微生物が培養物に感染している場合は大抵正確である一方で、複数の微生物の種類(例えば、複数の微生物の種)が1つの培養物に感染している場合に微生物感染を検出することが可能である。
本明細書に開示する新規なパラメータ(例えば、平均相対トランスフォーメーション値、培養物によって示される増殖度)の多数の例示的な値が、所定の培地を用いて培養物が微生物に感染しているか否かを検出するために本明細書に示すデータに与えられているが、新規なパラメータのこれらの値は、培養物の増殖を助けるために用いられる培地が変更されると変わることがあることを理解されたい。さらに、新規なパラメータの値は、異なるインキュベータが用いられると変わる可能性がある。したがって、優先的に、微生物感染の検出のための基準値を生成するために用いられる同じインキュベータを、微生物の状態が未知の培養物に使用すべきである。さらに、微生物感染の検出のための基準値を生成するために用いられる同じ培地を、微生物の状態が未知の培養物に使用すべきである。
一部の実施形態では、容器内の培養物を、複数の平均相対トランスフォーメーション値における平均相対トランスフォーメーション値が第1の閾値を超える場合に複数の微生物を含有するとする。一部の実施形態では、容器内の培養物を、培養物によって示される増殖度が第2の閾値を超える場合に複数の微生物を含有するとする。
一部の実施形態では、この方法は、容器内の培養物が複数の微生物を含有することを決定し、この複数の微生物が、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)の細菌である。一部の実施形態では、この方法は、培養物が複数の微生物を含有することを決定し、培養物中のこの複数の微生物が、(i)腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、(ii)スタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)、(iii)連鎖球菌(Streptococcus)、または(iv)アシネトバクター属(Acinetobacter)である。一部の実施形態では、この方法は、培養物が複数の微生物を含有することを決定し、この複数の微生物が、アリシュワネラ(Alishewanella)、アルテロコッカス(Alterococcus)、アクアモナス(Aquamonas)、アラニコラ(Aranicola)、アルセノフォナス(Arsenophonus)、アゾチビルガ(Azotivirga)、ブロシュマンニア(Blochmannia)、ブレネリア(Brenneria)、ブフネラ(Buchnera)、ブドビシア(Budvicia)、ブティアウクセラ(Buttiauxella)、セデセア(Cedecea)、シトロバクター(Citrobacter)、ディケヤ(Dickeya)、エドワージエラ(Edwardsiella)、エンテロバクター(Enterobacter)、エルウィニア(Erwinia)、大腸菌(Escherichia)、エウィンゲラ(Ewingella)、グリモンテラ(Griimontella)、ハフニア(Hafnia)、クレブシエラ(Klebsiella)、クライベラ(Kluyvera)、レクレルシア(Leclercia)、レミノレラ(Leminorella)、モエレレラ(Moellerella)、モルガネラ(Morganella)、オベスムバクテリウム(Obesumbacterium)、パントエア(Pantoea)、ペクトバクテリウム(Pectobacterium)、カンジダツスフロモバクター(Candidatus Phlomobacter)、フォトラブダス(Photorhabdus)、プレジオモナス(Plesiomonas)、プラジア(Pragia)、プロテウス(Proteus)、プロビデンシア(Providencia)、ラーネラ(Rahnella)、ラオウルテラ(Raoultella)、サルモネラ(Salmonella)、サムソニア(Samsonia)、セラチア(Serratia)、シゲラ(Shigella)ソーダリス(Sodalis)、テイタメラ(Tatumella)、トラブルシエラ(Trabulsiella)、ウィグルスウォーチア(Wigglesworthia)、ゼノラブダス(Xenorhabdus)、エルシニア(Yersinia)、またはヨーケネラ(Yokenella)である。
一部の実施形態では、この方法は、容器内の培養物が複数の微生物を含有することを決定し、この複数の微生物が、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカスカプラエ(Staphylococcus caprae)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカスヘモリティカス(Staphylococcus haemolyticus)、スタフィロコッカスホミニス(Staphylococcus hominis)、スタフィロコッカスルグドゥネンシス(Staphylococcus lugdunensis)、スタフィロコッカスペテンコフェリ(Staphylococcus pettenkoferi)、スタフィロコッカスサプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus)、スタフィロコッカスワーネリ(Staphylococcus warneri)、およびスタフィロコッカスキシローサス(Staphylococcus xylosus)からなる群から選択されるスタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)の1つの種であることを決定する。
一部の実施形態では、この方法は、培養物が複数の微生物を含有することを決定し、この複数の微生物が、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)またはコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(coagulase negative staphylococci)である。一部の実施形態では、この方法は、培養物が複数の微生物を含有することを決定し、この複数の微生物が、無乳性連鎖球菌(S.agalactiae)、S.ボビス(S.bovis)、S.ミュータンス(S.mutans)、肺炎球菌(S.pneumoniae)、化膿連鎖球菌(S.pyogenes)、唾液連鎖球菌(S.salivarius)、S.サングイニス(S.sanguinis)、ブタ連鎖球菌(S.suis)、緑色連鎖球菌(Streptococcus viridans)、および乳房連鎖球菌(Streptococcus uberis)からなる群から選択される連鎖球菌(Streptococcus)の1つの種である。
一部の実施形態では、この方法は、容器内の培養物が複数の微生物を含有することを決定し、この複数の微生物が好気性である。一部の実施形態では、この方法は、容器内の培養物が複数の微生物を含有することを決定し、この複数の微生物が嫌気性であることを決定する。一部の実施形態では、培養物の初期の生物学的状態を、比色法、蛍光分析法、比濁分析法、または赤外線法によって測定する。一部の実施形態では、生物学的状態の複数の測定値における各生物学的状態を、比色法、蛍光分析法、比濁分析法、または赤外線法によって決定する。一部の実施形態では、培養物は、対象からの血液培養物である。
一部の実施形態では、第1の結果のみを得て、これを用いて、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定する。一部の実施形態では、第2の結果のみを用いて、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定する。一部の実施形態では、第1の結果および第2の結果を用いて、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定する。
別の態様では、本発明は、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定するための装置であって、本明細書に開示する任意の方法を実施するためのプロセッサおよびこのプロセッサに接続されたメモリを備えた、装置を提供する。本発明のさらに別の態様では、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定するコンピュータプログラム製品を記憶するコンピュータ可読媒体であって、コンピュータプログラム製品がコンピュータによって実行される、コンピュータ可読媒体を提供する。コンピュータプログラム製品は、本明細書に開示する任意の方法を実施する命令を含む。
別の態様では、本発明は、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定する方法を提供する。この方法は、培養物の生物学的状態の複数の測定値を得るステップであって、複数の測定値における各測定値を、第1の時点と第2の時点との間の異なる時点で測定するステップを含む。この方法は、第1の時点と第2の時点との間の、複数の時点の個々の所定の一定間隔に対して、複数の時点の個々の所定の一定間隔における生物学的状態の測定値の一次導関数を決定し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得るステップであって、複数のレートトランスフォーメーション値は、複数のセットのレートトランスフォーメーション値を含み、複数のセットのレートトランスフォーメーション値における個々のセットのレートトランスフォーメーション値は、第1の時点と第2の時点との間の連続した時点の異なるセットであるステップをさらに含む。この方法は、複数のセットのレートトランスフォーメーション値における個々のセットのレートトランスフォーメーション値に対して、個々のセットのレートトランスフォーメーション値における各レートトランスフォーメーション値の代表値として平均相対トランスフォーメーション値を計算し、これにより複数の平均相対トランスフォーメーション値を計算するステップをさらに含む。この方法は、(i)複数の平均相対トランスフォーメーション値における平均相対トランスフォーメーション値のいずれかが第1の閾値を超えているか否かの決定に基づいて第1の結果または(ii)培養物によって示される増殖度が第2の閾値を超えているか否かの決定に基づいて第2の結果を得るステップをさらに含む。この方法は、第1の結果または第2の結果を用いて、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定するステップをさらに含む。
したがって、本発明のシステムおよび方法は、微生物学および関連分野における有用な多数の用途を提供することができ、細胞培養滅菌試験方法における特定の用途を満たす。
本発明の実施形態に従った、プロセッサおよびこのプロセッサに接続されたメモリを備えた、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定するための装置を例示する図である。 本発明の実施形態に従った、培養物容器およびCO2検出システムの略図である。 本発明の実施形態に従った、容器内の培養物が複数の微生物を含むか否かを決定する方法を例示する図である。 本発明の実施形態に従った、容器内の培養物が複数の微生物を含むか否かを決定する方法を例示する図である。 発明の実施形態に従った、容器内の血液培養物から測定した正規化相対値のプロットを示す図である。 発明の実施形態に従った、時間に対する図4のレートトランスフォーメーション値における平均変化レートに基づいた時間に対する平均相対トランスフォーメーション値のプロットを示す図である。 図4の正規化相対値の二次導関数のプロットであり、本発明の実施形態に従った代謝レートの経時変化を示す図である。 臨床便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)偽陰性についての補正蛍光信号の時間に対するプロットを示す図である。 臨床便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)偽陰性についての正規化相対値の時間に対するプロットを示す図である。 臨床便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)偽陰性についての平均変化レートの時間に対するプロットを示す図である。
各図面のいくつかの場面において、同様の参照番号は相当する部分を指している。
容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定するためのシステム、方法、および装置を提供する。正規化相対値を、培養物の生物学的状態の個々の測定のそれぞれに対して、(i)個々の測定と(ii)初期の生物学的状態との間で計算する。第1の時点と第2の時点との間の複数の時点のそれぞれの一定間隔に対して、複数の時点の間隔における生物学的状態の測定の正規化相対値の一次導関数を計算し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得る。複数のレートトランスフォーメーション値における各セットのレートトランスフォーメーション値に対して、このセットにおける値の代表値を計算し、これにより複数の平均相対トランスフォーメーション値を得る。培養物が微生物を含有するか否かの決定を、計算した平均相対トランスフォーメーション値のいずれかが第1の閾値を超えているか否か、または培養物によって示される増殖度が第2の閾値を超えているか否かに基づいて行う。
本発明を実施できるこのような1つのシステムは、BACTEC(登録商標)血液培養システムである。BACTEC(登録商標)血液培養システムは、微生物の代謝が起こったときにシステムに変化を報告する蛍光センサを用いる。次いで、アルゴリズムを、増殖する微生物の存在を示す信号の経時変化を認識するように設計された一連の信号データに対して実行する。使用者は、システムが増殖の証拠(陽性バイアルに対する状態変化)を認識し、次いで、微生物の同定および抗菌薬感受性の決定を開始する処理を開始する前に、微生物の存在を確認するために容器を処理(例えば、プレーティングした培地に対してグラム染色および継代培養を使用)するときに知らされる。
5.1 定義
本明細書で使用する用語「アシネトバクター属(Acinetobacter)」は、プロテオバクテリア門(phylum Proteobacteria)に属する細菌のグラム陰性属を指す。非運動性アシネトバクター種は、オキシダーゼ陰性であり、拡大下で対になって生じる。
本明細書で使用する用語「生物学的状態」は、例えば、培養物中のCO2濃度、O2濃度、pH、CO2濃度の変化レート、O2濃度の変化レート、またはpHの変化レートによって決定する培養物の代謝活性の測定を指す。
本明細書で使用する用語「血液」は、全血か、または赤血球、血小板、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、および単球から構成される細胞の種類の群から1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または7つの細胞の種類を意味する。血液は、限定するものではないが、ヒト、任意の実験動物(例えば、ラット、マウス、イヌ、チンパンジー)、または任意の哺乳動物を含む任意の種からのものとすることができる。
本明細書で使用する用語「血液培養物」は、血液培地と混合された任意の量の血液を指す。培地の例には、限定するものではないが、大豆カゼイン添加ブロス、大豆カゼイン消化物、ヘミン、メナジオン、炭酸水素ナトリウム、ポリアネルトールスルホン酸ナトリウム(sodium polyaneltholesulfonate)、スクロース、ピリドキサールHCKl、酵母エキス、およびL−システインが含まれる。血液培地として用いることができる1つまたは複数の試薬は、例えば、このような目的のために、参照によりその全容が本明細書に組み込まれている非特許文献1に記載されている。ある場合には、血液培養物は、対象が血液感染または菌血症の症状を有するときに得られる。血液は、対象から抜き取られ、栄養培地を含む容器に直接入れられる。一部の実施形態では、各容器に血液10mlが必要である。
本明細書で使用する用語「培養物」は、細胞を培養するように設計された1つまたは複数の試薬から分離されるか、またはこの試薬に混合される、対象からの任意の生物学的試料を指す。対象からの生物学的試料は、例えば、血液、細胞、細胞抽出物、脳脊髄液、血漿、血清、唾液、痰、組織標本、組織生検、尿、創傷分泌物、留置ラインカテーテル表面からの試料、または便標本とすることができる。対象は、限定するものではないが、ヒト、任意の実験動物(例えば、ラット、マウス、イヌ、チンパンジー)、または任意の哺乳動物を含む任意の種の一員とすることができる。生物学的試料と混合できる1つまたは複数の試薬は、例えば、このような目的のために、参照によりその全容が本明細書に組み込まれている非特許文献1に記載されている。血液培養物は、培養物の一例である。一部の実施形態では、生物学的試料は、液体の形態であり、培養物中の生物学的試料の量は、1mlから150ml、2mlから100ml、0.5mlから90ml、0.5mlから10,000ml、または0.25mlから100,000mlである。一部の実施形態では、生物学的試料は、液体の形態であり、培養物の量の1%から99%、培養物の量の5%から80%、培養物の量の10%から75%、培養物の量の80%未満、または培養物の量の10%以上である。一部の実施形態では、生物学的試料は、培養物の総重量の1%から99%、培養物の総重量の5%から80%、培養物の総重量の10%から75%、培養物の総重量の80%未満、または培養物の総重量の10%以上である。
本明細書で使用する用語「腸内細菌科(Enterobacteriaceae)」は、サルモネラ菌(Salmonella)および大腸菌(Escherichia coli)を含む細菌の大きい科を指す。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)は、本明細書では腸内群(Enteric group)とも呼ぶ。遺伝子研究により、腸内細菌科が、プロテオバクテリア(Proteobacteria)に含まれ、それらが、自身の秩序をもたらしている(腸内細菌科(Enterobacteriales))。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)の仲間は、棒状であり、典型的には、1μmから5μmの長さである。他のプロテオバクテリアと同様に、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)は、グラム陰性染色を有し、通性嫌気性菌であり、糖を発酵させて乳酸および様々な他の最終産物を産生する。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)は、硝酸塩を亜硝酸塩に還元する。ほとんどの類似の細菌とは異なり、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)は、例外(例えば、プレジオモナス(Plesiomonas))もあるが、一般的にチトクロムCオキシダーゼが欠損している。ほとんどは、多数の鞭毛を有するが、2、3の属は、非運動性である。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)は、カタラーゼ陽性である志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae)株を除き、非胞子形成性である。この科の多くの仲間は、ヒトおよび他の動物の腸内に見られる腸管内菌叢の正常部分であるが、他の仲間は、水中または土中で見られるか、または様々な異なる動物および植物の寄生生物である。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)のほとんどの仲間は、細菌性細胞のその宿主への付着に関与する周毛性I型線毛を有する。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)属には、限定するものではないが、アリシュワネラ(Alishewanella)、アルテロコッカス(Alterococcus)、アクアモナス(Aquamonas)、アラニコラ(Aranicola)、アルセノフォナス(Arsenophonus)、アゾチビルガ(Azotivirga)、ブロシュマンニア(Blochmannia)、ブレネリア(Brenneria)、ブフネラ(Buchnera)、ブドビシア(Budvicia)、ブティアウクセラ(Buttiauxella)、セデセア(Cedecea)、シトロバクター(Citrobacter)、ディケヤ(Dickeya)、エドワージエラ(Edwardsiella)、エンテロバクター(Enterobacter)、エルウィニア(Erwinia)(例えば、火傷病菌(Erwinia amylovora))、大腸菌(Escherichia)(例えば、大腸菌(Escherichia coli))、エウィンゲラ(Ewingella)、グリモンテラ(Griimontella)、ハフニア(Hafnia)、クレブシエラ(Klebsiella)(例えば、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae))、クライベラ(Kluyvera)、レクレルシア(Leclercia)、レミノレラ(Leminorella)、モエレレラ(Moellerella)、モルガネラ(Morganella)、オベスムバクテリウム(Obesumbacterium)、パントエア(Pantoea)、ペクトバクテリウム(Pectobacterium)、カンジダツスフロモバクター(Candidatus Phlomobacter)、フォトラブダス(Photorhabdus)(例えば、フォトラブダスルミネッセンス(Photorhabdus luminescens))、プレジオモナス(Plesiomonas)(例えば、プレジオモナスシゲロイデス(Plesiomonas shigelloides))、プラジア(Pragia)、プロテウス(Proteus)(例えば、プロテウスブルガリス(Proteus vulgaris))、プロビデンシア(Providencia)、ラーネラ(Rahnella)、ラオウルテラ(Raoultella)、サルモネラ(Salmonella)、サムソニア(Samsonia)、セラチア(Serratia)(例えば、セラチアマルセッセンス(Serratia marcescens))、シゲラ(Shigella)、ソーダリス(Sodalis)、テイタメラ(Tatumella)、トラブルシエラ(Trabulsiella)、ウィグルスウォーチア(Wigglesworthia)、ゼノラブダス(Xenorhabdus)、エルシニア(Yersinia)(例えば、エルシニアペスチス(Yersinia pestis))、およびヨーケネラ(Yokenella)が含まれる。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)についてのさらなる情報は、このような目的のために参照により本明細書に組み込まれている非特許文献2に記載されている。
本明細書で使用する用語「インスタンス」は、アルゴリズムのステップの実施を指す。アルゴリズムの一部のステップは、複数回実行し、ステップの各反復はステップのインスタンスと呼ぶ。
本明細書で使用する用語「微生物」は、ウイルスを除く1mm以下の直径の有機体を指す。
本明細書で使用する用語「微生物の種類」は、細菌界の任意の細分類、例えば、細菌界における門、綱、目、科、属、または種などを指す。
本明細書で使用する用語「一部」は、セットの少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも99%を指す。したがって、限定目的ではない例では、複数の対象の少なくとも一部は、この複数の対象の少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも99%を意味する。
本明細書で使用する用語「スタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)」は、限定するものではないが、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカスカプラエ(Staphylococcus caprae)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカスヘモリティカス(Staphylococcus haemolyticus)、スタフィロコッカスホミニス(Staphylococcus hominis)、スタフィロコッカスルグドゥネンシス(Staphylococcus lugdunensis)、スタフィロコッカスペテンコフェリ(Staphylococcus pettenkoferi)、スタフィロコッカスサプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus)、スタフィロコッカスワーネリ(Staphylococcus warneri)、およびスタフィロコッカスキシローサス(Staphylococcus xylosus)菌を含む、バシラス(Bacillales)目の細菌の科を指す。
本明細書で使用する用語「連鎖球菌(Streptococcus)」は、ファーミキューテス(Firmicutes)門および乳酸菌群に属する球状グラム陽性細菌の属を指す。細胞分裂が、これらの細菌の単一軸に沿って起こるため、これらは鎖または対で増殖し、これにより名称が、鎖のように容易に曲がるまたは捻れることを意味するギリシャ語のstreptosに由来する。これは、多数の軸に沿って分裂してブドウ状の細胞のクラスターを形成するブドウ球菌とは対照的である。連鎖球菌の種には、限定するものではないが、無乳性連鎖球菌(S.agalactiae)、S.ボビス(S.bovis)、S.ミュータンス(S.mutans)、肺炎球菌(S.pneumoniae)、化膿連鎖球菌(S.pyogenes)、唾液連鎖球菌(S.salivarius)、S.サングイニス(S.sanguinis)、ブタ連鎖球菌(S.suis)、緑色連鎖球菌(Streptococcus viridans)、および乳房連鎖球菌(Streptococcus uberis)が含まれる。
本明細書で使用する用語「対象」は、動物、好ましくは、哺乳動物、さらに好ましくは、非ヒト霊長類、最も好ましくは、ヒトである。用語「対象」、「個体」、および「患者」は、本明細書では同義的に用いる。
本明細書で使用する用語「容器」は、血液培養物などの培養物を保持できる任意のコンテナを指す。例えば、一実施形態では、容器は、側壁、底壁、および内部に培養物を入れるための開口した上端部を有するコンテナであり、このコンテナは、ガラスや、試料中の濁度を視覚的に観察するのに十分に透明な透明プラスチック(例えば、環状オレフィンコポリマー)などの材料から形成され、このコンテナは、好ましくは、少なくとも250℃の温度の加熱に耐える。一部の実施形態では、コンテナは、少なくとも25psiの内圧に耐える十分な壁厚、および容器の開口した上端部に取り付けられた蓋を有しており、培養物は、容器内に保管されると、周囲条件下で長期間に亘って実質的に汚染されない。例示的なコンテナが、参照により本明細書に組み込まれている特許文献1に記載されている。一部の実施形態では、周囲条件下で長期間とは、約40℃で少なくとも約1年である。一部の実施形態では、容器は、酸素にさらされると、蛍光光に曝露されたときに蛍光強度の低下を示す、容器の内面に固定された蛍光センサ化合物をさらに含む。一部の実施形態では、コンテナは、前記蛍光光に対して実質的に透明である。一部の実施形態では、蛍光センサ化合物は、トリス−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンルテニウム(II)塩、トリス−2,2’−ビピリジルルテニウム(II)塩、9,10−ジフェニルアントラセン、およびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。一部の実施形態では、容器は、Blood Culture BACTEC(登録商標)LYTIC/10 Anaerobic/F培養バイアル、BBL(登録商標)SEPTI−CHEK(登録商標)バイアル、BBL(登録商標)SEPTI−CHEK(登録商標)血液培養瓶、Becton Dickinson BACTEC(登録商標)バイアル、Plus Aerobic/F*およびPlus Anaerobic/F*培養バイアル、Becton Dickinson BACTEC(登録商標)Standard/10 Aerobic/F培養バイアル、Becton Dickinson BACTEC(登録商標)Myco/F Lytic培養バイアル、Becton Dickinson BACTEC(登録商標)PEDS PLUS(登録商標)/F培養バイアル、またはBecton Dickinson BACTEC(登録商標)Standard Anaerobic/F培養バイアル(Becton Dickinson、Franklin Lakes、New Jersey)である。
5.2 例示的な装置
図1は、プロセッサおよびこのプロセッサに接続されたメモリを備えた、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定するための装置11を詳細に示している。図1に例示するプロセッサおよびメモリは、例えば、自動または半自動の放射測定または非放射測定微生物培養システムの一部であり得る。装置11は、好ましくは:
・中央処理装置22;
・記憶制御装置12によって制御され、ソフトウエアおよびデータを記憶する、例えば、ハードディスクドライブなどの任意選択の不揮発性主記憶装置14;
・システム制御プログラム、データ、およびアプリケーションプログラムを記憶する、好ましくは、高速ランダムアクセスメモリ(RAM)であるシステムメモリ36であって、プログラムおよびデータ(任意選択で不揮発性記憶装置14からロードされる)を含み、読出し専用記憶素子(ROM)を含むこともできる、システムメモリ36;
・1つまたは複数の入力装置(例えば、キーボード28、マウス)およびディスプレイ26または他の出力装置を含むユーザーインターフェイス32;
・容器内の培養物の生物学的状態の測定値を測定するセンサ34;
・センサ34に接続するネットワークインターフェイスカード20(通信回路);
・システムの上記要素を相互接続する内部バス30;
・上記要素に電力を供給する電源24を含む。
中央処理装置22の動作は、オペレーティングシステム40によって主に制御される。オペレーティングシステム40は、システムメモリ36に記憶させることができる。典型的な実施では、システムメモリ36は:
・本発明によって使用される様々なファイルおよびデータ構造へのアクセスを制御するファイルシステム42;
・容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定する微生物検出モジュール44;
・培養物の初期の生物学的状態48および培養物の生物学的状態の複数の測定値を記憶する生物学的データ構造46であって、複数の測定値における各測定値50が、第1(初期)の時点と第2(最終)の時点との間の異なる時点で測定される、生物学的データ構造46;
・(i)値の複数のセットであって、その中の値の各セット56が第1の閾値57および第2の閾値58を含む、値の複数のセットと(ii)培地の種類のセットとの間のマッチを含む任意選択のルックアップテーブル54であって、値の複数のセットにおける値の各セット56に対して、培地の種類のセットの中に対応する培地の種類59が存在する、ルックアップテーブル54;
・レートトランスフォーメーション値のセット60であって、レートトランスフォーメーション値の各セットが複数のレートトランスフォーメーション値62を含み、各レートトランスフォーメーション値62が、時点の所定の一定間隔に関連した正規化相対値の一次導関数である、レートトランスフォーメーション値のセット60;
・レートトランスフォーメーション値60の各セット60に対する平均相対トランスフォーメーション値66;および
・容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かの決定68を記憶するデータ構造。
図1に例示するように、装置11は、生物学的状態のデータ構造46、任意選択のルックアップテーブル54、セットのレートトランスフォーメーション値60、平均相対トランスフォーメーション値66、および容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かの決定68などのデータを含むことができる。一部の実施形態では、メモリ36または任意選択のデータストア14は、平均相対トランスフォーメーション値66の代表値も記憶する。上記のデータは、限定するものではないが、フラットファイル、リレーショナルデータベース(SQL)、またはオンライン分析処理(OLAP)データベース(MDXおよび/またはその変形)を含め、データストレージの任意の形態とすることができる。一部の実施形態では、このようなデータ構造は、キューブとして記憶するのではないが、階層を定義するディメンションテーブルを有するスタースキームを含むデータベースに記憶される。さらに、一部の実施形態では、このようなデータ構造は、下層のデータベースまたはデータベーススキーム(例えば、階層的に配置されていないディメンションテーブル)で明確に分類されない階層を有するデータベースに記憶される。一部の実施形態では、このようなデータ構造は、装置11に記憶される。他の実施形態では、これらのデータ構造のすべてまたは一部が、図1に示されていないインターネット/ネットワークを介して装置11によってアドレス可能な1つまたは複数のコンピュータに格納(記憶)される。一部の実施形態では、微生物検出モジュール44などの図1の装置11に示されている1つまたは複数のプログラムモジュールのすべてまたは一部が、実際に、図1に示されていないインターネット/ネットワークを介して装置11によってアドレス可能な、装置11以外の装置(例えば、コンピュータ)に存在する。
装置11は、例えば、CO2濃度、O2濃度、pH、CO2濃度の変化レート、O2濃度の変化レート、または培養物中のpHの変化レートによって培養物の代謝活性値を決定する。この代謝活性の決定により、装置11は、培養物中の微生物の種類を同定することができる。一部の実施形態では、装置11は、多数の培養容器を収容し、インキュベータ、撹拌器、および検出システムとしての役目を果たす。装置11のこれらの要素は、このような構成要素の性質が装置11の実際の構成によって大きく異なるため、図1には示されていない。例えば、装置によって収容される容器の数は、1個の容器から1000個以上の容器の範囲とすることができる。容器に含まれている培養物の生物学的状態を測定するために各容器に取り付けられたセンサが存在することがある。センサは、容器のどの位置にも配置することができ、使用できる広範囲の可能なセンサが存在する。
図2は、培養物の生物学的状態を測定できる1つの例示的なセンサを例示している。図2では、CO2センサ204が、培養瓶202(容器)の底部に結合され、その上に一定量の培養物が導入されている。CO2センサ204は、イオン、培地成分、および培養物に対しては透過性ではないが、CO2は自由に透過可能である。培養物中の細胞によって産生される二酸化炭素は、センサ204内で拡散し、センサマトリックス中に存在する水に溶解し、水素イオンが生成される。水素イオン濃度の上昇(pHの低下)により、センサ204の蛍光出力が増加し、これにより励起フィルタ206から発光フィルタ208に送られる信号が変化する。装置11は、一定時間に亘って、発光フィルタ208を透過する信号を繰返し測定し、このデータ用いて、本明細書に開示するアルゴリズムを用いて培養物が微生物を含むか否かを決定する。
一部の実施形態では、装置11は、1個から1,000個の培養容器(例えば、96個、240個、または384個の培養容器)を収容するインキュベータ、撹拌器、および蛍光検出器である。一部の実施形態では、容器は、ラック(例えば、円形または線形のラック)内に配置され、各容器は、多数の容器ステーションを有する。例えば、特定の一実施形態では、装置11は、6つのラックに配置された240の容器を保持し、各ラックは、40の容器ステーションを有する。一部の実施形態では、装置11の各容器ステーションは、適切な励起および発光フィルタ(例えば、図2に例示するような)を備えた発光ダイオードおよびフォトダイオード検出器を含む。一部の実施形態では、容器は、揺らされ、35±1℃に加熱される。
5.3 例示的な方法
本発明による例示的な装置をこれまで説明したため、本発明による例示的な方法を詳述する。一部の実施形態では、このような方法は、図1の微生物検出モジュール44によって実施することができる。図3のステップ302を参照して、培養物の初期の生物学的状態を測定する。例えば、図2を参照して、一部の実施形態では、検出器204の初期値を読み取ってセンサのCO2濃度を決定する。代替の実施形態では、培養物の初期のO2濃度、pH、または生物学的状態の他の指標をステップ302で読み取る。一部の実施形態では、培養物の初期の生物学的状態は、培養物に接触しているセンサ(例えば、センサ204)の蛍光出力によって決定する。一部の実施形態では、センサの蛍光出力の量は、図2と共に上記した要領でCO2濃度の影響を受ける。一部の実施形態では、センサの蛍光出力の量は、O2濃度、pH、または当技術分野で公知の代謝状態の他の指標の影響を受ける。一般に、培養物の代謝レートを示すあらゆる物理的な観察可能なものを測定して、初期状態として記憶することができる。一部の実施形態では、この物理的に観察可能なものは、分子産物(一例として、グラム陰性細菌が付いたリポポリ多糖)の蓄積、増殖に関連した環境に対する非分子の物理/化学変化(圧力変化)、および/または蓄積する二酸化炭素もしくは他の代謝物の生産または酸素などの物質の消費)または細胞物質の蓄積である。
一部の実施形態では、血液培養物の初期の生物学的状態を、比色法、蛍光分析法、比濁分析法、または赤外線法を用いてステップ302で測定する。比色法の例には、限定するものではないが、レサズリン(resazurine)/メチレンブルーや塩化テトラゾリウムなどの比色レドックス指標、または参照によりその全容が本明細書に組み込まれている特許文献2に記載されているp−ヨードニトロテトラゾリウムバイオレット化合物の使用が含まれる。比色法の別の例には、参照によりその全容が本明細書に組み込まれている非特許文献3で使用されている比色アッセイが含まれる。Oberoiら(非特許文献3)では、MB/Bact240システム(Organon Teknika)に、培養容器が装着される。このシステムの動作原理は、比色センサによるマイコバクテリアの増殖の検出に基づいている。有機体が存在すると、CO2が、有機体が基質グリセロールを代謝するときに生産される。各培養容器の底部のガス透過性センサの色により、赤外線を用いてシステムにより監視される装置における反射率が増加する。比色法の例には、微生物の代謝から生じる容器内のCO2濃度などのガス成分の変化によるセンサ組成物の色の変化のあらゆる監視がさらに含まれる。
蛍光分析法および比色法の例は、参照によりその全容が本明細書に組み込まれている、それぞれが比色および蛍光検出のために異なる波長の光を放射する複数の光源が存在し、インキュベーションおよびインデックスのために回転ラックを備えた機器システムを開示する特許文献3に開示されている。本明細書で用いる比濁分析法は、比濁計を用いた培養物の濁度の測定を指す。比濁計は、液体または気体コロイド中の懸濁粒子を測定する器具である。この測定は、光ビーム(光源ビーム)および光源ビームの一側(通常は90度)にセットされる光検出器を用いることによって行われる。したがって、粒子密度は、粒子から検出器内に反射される光の関数である。ある程度まで、所定密度の粒子に対してどの程度光が反射するかは、粒子の特性、例えば、粒子の形状、色、および反射率に依存する。したがって、濁度と懸濁固体との間の動作の相関性の確立(より有用であるが、典型的には、微粒子の定量がより困難である)は、各状況について個々に行わなければならない。
本明細書で用いる、血液培養物の生物学的状態を測定する赤外線法は、限定するものではないが、それぞれが参照により全容が本明細書に組み込まれている特許文献4および特許文献5に開示されているものを含む、当技術分野で公知の任意の赤外線微生物検出システムまたは方法である。
一部の実施形態では、ステップ302および特定の後続のステップで収集したデータを記憶し、容器の識別(例えば、連続番号および受託番号によって)、接種日の記録、培養物中の生物学的試料の量などの容器の識別情報を含むデータベースに収集する。
一部の実施形態では、培養物を保持する容器202は、培養物と流体的に連通したセンサ組成物204を含む。このような実施形態では、センサ組成物204は、酸素に曝露されると、蛍光化合物を蛍光発光させる波長を含む光で照射されたときに蛍光特性が変化する蛍光化合物を含む。センサ組成物204の存在は、血液培養物にとって非破壊的である。このような実施形態では、測定ステップ302(および測定ステップ308の各インスタンス)は、蛍光化合物を蛍光発光させる波長を含む光でセンサ組成物202を照射するステップと、この光でセンサ組成物を照射しながら、蛍光化合物からの蛍光光の強度を観察するステップと、を含む。一部の実施形態では、蛍光化合物は、水および非ガス状溶質に対しては比較的不透過性であるが酸素に対しては高い透過性を有する基質の中に含められている。一部の実施形態では、この基質は、ゴムまたはプラスチックを含む。本発明のこの実施形態によるセンサのさらなる詳細は、参照によりその全容が本明細書に組み込まれている特許文献6に開示されている。
任意選択のステップ304で、ステップ302からの初期設定の際に測定した培養物の初期の生物学的状態を標準化し、血液培養物の初期の生物学的状態48として記憶する(例えば、100パーセントまたは他の所定値に対して)。図1のデータ要素48として記憶されるこの初期の生物学的液状態は、血液培養物の生物学的状態の次の測定値に対する基準値としての役目を果たす。一部の実施形態では、ステップ304は実行しないで、ステップ302の絶対測定を、本明細書に開示するアルゴリズムにおいて使用する。
装置11は、初期の生物学的状態の測定が行われてから、所定時間に亘って培養物をインキュベートする。次いで、所定時間が経過すると、装置11が、培養物の生物学的状態の別の測定を行う。このプロセスは、図3のステップ306および308によって例示されている。図3Aでは、このプロセスは、ステップ306の時間ステップtまで進むとして示されている。装置が時間ステップtによって時間が進むのを待つステップ306の期間中の生物学的状態は、培養物中の微生物の種類を特定する後続の処理ステップで使用されない。ステップ308で、時間ステップtによって時間が進むと、容器内の培養物の生物学的状態の測定を、生物学的状態の初期の測定が行われたのと同じ要領で再び行う(例えば、図2に示す装置を用いて)。一部の実施形態では、所定期間(時間ステップtの長さ)は10分である。一部の実施形態では、所定期間(時間ステップtの長さ)は、5分未満の期間、10分未満の期間、15分未満の期間、20分未満の期間、1分から30分の期間、1分から20分の期間、5分から15分の期間、または5分を超える期間である。ステップ308で行った容器内の培養物の生物学的状態の測定を、ステップ302の初期の測定を正規化に使用する実施形態でステップ302初期の測定に対してステップ308の測定を標準化することによって正規化相対値に変換する。一実施形態では、ステップ308で行った容器内の培養物の生物学的状態の測定を、ステップ302の初期の測定に対するステップ308の測定の比率をとることによって正規化相対値に変換する。一部の実施形態では、この計算された正規化相対値を、図1のデータ要素50として記憶する。一部の実施形態では、ステップ308で測定した生物学的状態の測定を、図1のデータ要素50として記憶し、ステップ308で測定した生物学的状態の測定に対応する正規化相対値を、必要に応じて後続の処理ステップで計算する。
ステップ310で、第1の所定の一定時間間隔が経過したかについて決定する。例えば、一部の実施形態では、所定の一定時間間隔は、70分である。このような例では、ステップ306の時間ステップtが10分の場合、状態310−Yesが達成される前に時間ステップtが7回進む必要がある。一部の実施形態では、所定の一定時間間隔は、5分から5時間の時間間隔、20分から10時間の時間間隔、20分から2時間の時間間隔、30分から90分の時間間隔、24時間未満の時間間隔、または24時間を超える時間間隔である。第1の所定の一定時間間隔が経過すると(310−Yes)、プロセス制御はステップ312に進み、そこでアルゴリズムの追加のステップが行われる。第1の所定の一定時間間隔が経過しない場合(310−No)は、プロセス制御はステップ306に戻り、そこでアルゴリズムは時間tによって時間が進むのを待ち、その後、ステップ308の新しいインスタンスにおいて培養物の生物学的状態の測定を再び行う。
ステップ306から310の最終結果は、容器内の培養物の生物学的状態の複数の測定が行われ、この複数の測定における各測定が、第1(初期)の時点と終了(最終)時点との間の異なる時点のものである。さらに、時間ステップtがステップ306の各インスタンスにおいて同じ時間である典型的な実施形態では、複数の測定における各測定は、培養物について周期的な時間隔で行われる。一部の実施形態では、周期的な時間間隔は、1分から20分のある量の時間、5分から15分のある量の時間、30秒から5時間のある量の時間、または1分を超えるある量の時間である。
所定の一定時間間隔が経過すると(310−Yes)、それぞれの所定の一定時間間隔における正規化相対値の一次導関数(または、正規化が行われていない実施形態では、それぞれの所定の一定時間間隔におけるステップ302の絶対値)をステップ312で計算し、これによりレートトランスフォーメーション値62が得られる。言い換えれば、所定の一定時間間隔中の正規化相対値の変化がステップ312において決定される。測定データを正規化する実施形態では、レートトランスフォーメーション値は、正規化相対値の一次導関数であり、測定データを正規化しない実施形態では、レートトランスフォーメーション値は、ステップ302の絶対測定の一次導関数であることに留意されたい。一部の実施形態では、一次導関数を計算する所定の一定時間間隔は、20分から2時間の間である直前の時間間隔におけるすべての測定値である。例えば、一部の実施形態では、ステップ310の所定の一定時間間隔は、70分であり、ステップ312で、この70分の時間間隔(過去70分)における測定値のすべての正規化相対値に亘る変化レートをステップ312で決定し、レートトランスフォーメーション値62として記憶する。一部の実施形態では、一次導関数を計算する所定の一定時間間隔(時間ウィンドウ)は、5分から2時間、30分から10時間、20分から2時間、20分から10時間、または30分から90分の間である直前の時間間隔におけるすべての測定値である。
ステップ314で、最後の時間条件314−Yesに至ってから所定数のレートトランスフォーメーション値を測定されたか否かについての決定を行う。測定された場合(314−Yes)は、プロセス制御はステップ316に進む。測定されなかった場合(314−No)は、プロセス制御はステップ306に戻り、そこでプロセス制御は時間ステップtが経過するまで待ち、その後ステップ308に続き、培養物の正規化相対値を再び計算する。条件の各インスタンス(314−Yes)は、レートトランスフォーメーション値62のセット60の完了を示す。例えば、一部の実施形態では、条件314−Yesは、7個の新しいレートトランスフォーメーション値62が測定されたときに達成される。この例では、レートトランスフォーメーション値のセット60は、7個のレートトランスフォーメーション値62を含むか、またはこれらからなる。一部の実施形態では、レートトランスフォーメーション値62の各セット60は、4個から20個の連続したレートトランスフォーメーション値を含むか、またはこれらからなる。連続したレートトランスフォーメーション値62は、同じセット60におけるレートトランスフォーメーション値である。このようなレートトランスフォーメーション値62は、例えば、ステップ312の連続的なインスタンスにおいて計算し、記憶する。一部の実施形態では、複数のレートトランスフォーメーション値におけるレートトランスフォーメーション値62の各セット60は、5個から15個の連続したレートトランスフォーメーション値62、1個から100個の連続したレートトランスフォーメーション値62、5個から15個の連続したレートトランスフォーメーション値62、5個を超えるレートトランスフォーメーション値62、または10個未満のレートトランスフォーメーション値62を含むか、またはこれらからなる。
条件314−Yesが達成されると、ステップ316を行う。ステップ316では、平均相対トランスフォーメーション(平均変化レート)値66を、新しく形成されたレートトランスフォーメーション値62のセット60から計算する。したがって、レートトランスフォーメーション値62の各セット60に対して、平均相対トランスフォーメーション値66が存在する。一部の実施形態では、平均相対トランスフォーメーション(平均変化レート)値66は、新しく形成されたレートトランスフォーメーション値62のセット60におけるレートトランスフォーメーション値62の代表値をとることによって、新しく形成されたレートトランスフォーメーション値62のセット60から計算する。一部の実施形態では、この代表値は、新しく形成されたレートトランスフォーメーション値62のセット60におけるレートトランスフォーメーション値62のすべてまたは一部の幾何平均、算術平均、中央値、または最頻値である。
ステップ318で、プロトコールにおける所定の点に達したか否かについて決定する。この所定の点は、最終時点であり、終点とも呼ぶ。一部の実施形態では、最終時点は、ステップ302で初期の測定が行われてから、1時間以上、2時間以上、10時間以上、3時間から100時間、20時間未満で達する(318−Yes)。一部の実施形態では、最終時点は、容器内の培養物の生物学的状態の測定が、ステップ308のインスタンスで10回から50,000回、100回から10,000回、または150回から5,000回、10回超、50回超、100回超行われたときに達する(318−Yes)。プロトコールにおける所定の点に達しない場合(318−No)は、プロセス制御はステップ306に戻り、そこでプロセス制御は時間ステップtが進むのを待ち、その後ステップ308の別のインスタンスを開始し、そこで培養物の生物学的状態が再び測定されて、正規化相対値の計算に用いられる。プロトコールにおける所定の点に達した場合(318−Yes)は、プロセス制御は(i)ステップ320a、(ii)ステップ320b、または(iii)ステップ320aおよびステップ320bの両方に進む。
ステップ320aで、第1の結果を、複数の平均相対トランスフォーメーション値における平均相対トランスフォーメーション値66のいずれかが第1の閾値57を超えているか否かの決定に基づいて得る。一部の実施形態では、第1の閾値57は、培地の種類に依存する、すなわち第1の閾値の正確な値が培養に用いられる培地の種類に依存することを意味する。実際、例えば、任意選択のルックアップテーブル54は、いくつかの異なる培地の種類59に対していくつかの異なる第1の閾値57を記憶することができる。したがって、ステップ320aで、培養物の正確な培地の種類59に基づいて任意のルックアップテーブル54を調べ、使用すべき正しい第1の閾値57を決定する。一部の実施形態では、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、第1の閾値は、50から200の範囲となることが期待される。一部の実施形態では、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、第1の閾値は、75から125の範囲となることが期待される。一部の実施形態では、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、第1の閾値は、85から115の範囲となることが期待される。一部の実施形態では、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、第1の閾値は、95から105の範囲となることが期待される。複数の平均相対トランスフォーメーション値における平均相対トランスフォーメーション値66のいずれかが第1の閾値57を超えた場合(320a−Yes)は、培養物を、微生物感染に対して陽性としてマークする(ステップ322)。複数の平均相対トランスフォーメーション値における平均相対トランスフォーメーション値66のいずれも第1の閾値57を超えない場合(320a−No)は、培養物を、微生物感染に対して陽性としてマークしない(ステップ324)。しかし、一部の実施形態では、たとえ状態320a−Noに達しても、装置11の他の微生物検出アルゴリズムが、培養物を微生物感染に対して陽性としてマークすることがある。例えば、一部の実施形態では、ステップ320bを行い、このステップ320bは、培養物を微生物感染に対して陽性としてマークすることができる。さらに、他の追加の微生物検出アルゴリズム、例えば、培養物からの信号の加速レートにおける屈曲点を検出するアルゴリズムを、装置11によって培養物に対して実行することができ、これらの他の追加の微生物検出アルゴリズムは、培養物が微生物に感染していることを単独で決定することができる。
ステップ320bで、第2の結果を、培養物によって示される増殖度が第2の閾値58を超えているか否かの決定に基づいて得る。一部の実施形態では、第2の閾値58は、培地の種類に依存する、すなわち第2の閾値の実際の値が培養に用いられる培地の種類に依存することを意味する。実際、例えば、ルックアップテーブル54は、いくつかの異なる培地の種類59に対していくつかの異なる第2の閾値58を記憶することができる。したがって、ステップ320aで、培養物の正確な培地の種類59に基づいてルックアップテーブル54を調べ、使用すべき正しい第2の閾値57を決定する。増殖度が第2の閾値58を超えた場合は(320b−Yes)、培養物を、微生物感染に対して陽性としてマークする(ステップ322)。増殖度が第2の閾値58を超えない場合は、培養物を、微生物感染に対して陽性としてマークしない(ステップ324)。しかし、一部の実施形態では、たとえ状態320b−Noに達しても、装置11の他の微生物検出アルゴリズムが、培養物を微生物感染に対して陽性としてマークすることがある。例えば、一部の実施形態では、ステップ320aを行い、このステップ320aは、上記のように、培養物を微生物感染に対して陽性としてマークすることができる。さらに、他の追加の微生物検出アルゴリズム、例えば、培養物からの信号の加速レートにおける屈曲点を検出するアルゴリズムを、装置11によって培養物に対して行うことができ、これらの他の追加の微生物検出アルゴリズムは、培養物が微生物に感染していることを単独で決定することができる。
一部の実施形態では、増殖度(EG)58は、培養物に対して測定した最大正規化相対値である。EGが最大正規化相対値である一部の実施形態では、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、第2の閾値は、112から140の範囲となることが期待される。EGが最大正規化相対値である一部の実施形態では、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、第2の閾値は、113から118の範囲となることが期待される。EGが最大正規化相対値である一部の実施形態では、第2の閾値は、117となることが期待される。
一部の実施形態では、増殖度は以下の式によって決定する。
EG=NRafter_growth−NRminimum_growth 式1
式中、NRafter_growthは、複数の平均相対トランスフォーメーション値における(i)最大平均相対トランスフォーメーション値の後の第1の平均相対トランスフォーメーション値、(ii)最大平均相対トランスフォーメーション値、または(iii)最大平均相対トランスフォーメーション値の前の第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値であり、NRminimum_growthは、第3の閾値を達成するために第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値である。EGが式1によって決定される一部の実施形態では、第2の閾値は、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、12から40の範囲になる。EGが式1によって決定される一部の実施形態では、第2の閾値は、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、13から18の範囲になる。EGが式1によって決定される一部の実施形態では、第2の閾値は、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、17になる。
一部の実施形態では、式1のNRafter_growthは、培養物がそれまでに達した最大平均相対トランスフォーメーション値66の後の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値である。したがって、正規化相対値145から154を用いて最大平均相対トランスフォーメーション値66の後の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRafter_growthは、正規化相対値{145、...、154}のセットにおける正規化相対値の1つとなる。
一部の実施形態では、式1のNRafter_growthは、培養物がそれまでに達した最大平均相対トランスフォーメーション値66の前の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値である。したがって、正規化相対値125から134を用いて最大平均相対トランスフォーメーション値66の直前の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRafter_growthは、正規化相対値{125、...、134}のセットにおける正規化相対値の1つとなる。
一部の実施形態では、式1のNRafter_growthは、培養物がそれまでに達した最大平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた正規化相対値のすべてまたは一部の代表値である。したがって、正規化相対値135から144を用いて最大平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRafter_growthは、正規化相対値{135、...、134}のセットにおける正規化相対値のすべてまたは一部の代表値(幾何平均、算術平均、中央値、または最頻値)となる。
一部の実施形態では、式1のNRafter_growthは、培養物がそれまでに達した最大平均相対トランスフォーメーション値66の後の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた正規化相対値のすべてまたは一部の代表値である。したがって、正規化相対値145から154を用いて最大平均相対トランスフォーメーション値66の後の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRafter_growthは、正規化相対値{145、...、154}のセットにおける正規化相対値のすべてまたは一部の代表値(幾何平均、算術平均、中央値、または最頻値)となる。
一部の実施形態では、式1のNRafter_growthは、培養物がそれまでに達した最大平均相対トランスフォーメーション値66の前の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた正規化相対値のすべてまたは一部の代表値である。したがって、正規化相対値125から134を用いて最大平均相対トランスフォーメーション値66の直前の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRafter_growthは、正規化相対値{125、...、134}のセットにおける正規化相対値のすべてまたは一部の代表値(幾何平均、算術平均、中央値、または最頻値)となる。
一部の実施形態では、NRminimum_growthは、閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値である。したがって、正規化相対値20から29を用いて閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRminimum_growthは、正規化相対値{20、...、29}のセットにおける正規化相対値の1つとなる。
一部の実施形態では、NRminimum_growthは、閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた正規化相対値の代表値である。したがって、正規化相対値20から29を用いて閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRminimum_growthは、正規化相対値{20、...、29}のセットにおける正規化相対値のすべてまたは一部となる。
式1を用いて増殖度58を計算する一部の実施形態では、閾値は、限定目的ではない例では、5から100の間の値、25から75の間の値、1から1000の間の値、または50未満の値である。
一部の実施形態では、増殖度は以下の式によって決定する。
EG=NRmax−NRinitial 式2
式中、NRmaxは、複数の正規化相対値における最大正規化相対値であり、NRinitialは、培養物の初期の生物学的状態の値であり、この値に対して、各正規化相対値が標準化される。EGが式2によって決定される一部の実施形態では、第2の閾値は、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、12から40の範囲になる。EGが式2によって決定される一部の実施形態では、第2の閾値は、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、13から18の範囲になる。EGが式2によって決定される一部の実施形態では、第2の閾値は、使用する正確な培地の種類59にかかわらず、17になる。
式1および式2は、線形および非線形の両方の追加の数学的演算を含むことができ、なお増殖度58の計算に用いることができることを理解されたい。
一部の実施形態では、培養物を、(i)腸内細菌科(Enterobacteriaceae)に含まれる細菌または(ii)腸内細菌科(Enterobacteriaceae)に含まれない細菌を含む場合は微生物を含有すると認定する。一部の実施形態では、培養物を、(i)腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、(ii)スタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)、(iii)連鎖球菌(Streptococcus)、または(iv)アシネトバクター属(Acinetobacter)を含む場合は、微生物を含有すると認定する。一部の実施形態では、培養物を、アリシュワネラ(Alishewanella)、アルテロコッカス(Alterococcus)、アクアモナス(Aquamonas)、アラニコラ(Aranicola)、アルセノフォナス(Arsenophonus)、アゾチビルガ(Azotivirga)、ブロシュマンニア(Blochmannia)、ブレネリア(Brenneria)、ブフネラ(Buchnera)、ブドビシア(Budvicia)、ブティアウクセラ(Buttiauxella)、セデセア(Cedecea)、シトロバクター(Citrobacter)、ディケヤ(Dickeya)、エドワージエラ(Edwardsiella)、エンテロバクター(Enterobacter)、エルウィニア(Erwinia)、大腸菌(Escherichia)、エウィンゲラ(Ewingella)、グリモンテラ(Griimontella)、ハフニア(Hafnia)、クレブシエラ(Klebsiella)、クライベラ(Kluyvera)、レクレルシア(Leclercia)、レミノレラ(Leminorella)、モエレレラ(Moellerella)、モルガネラ(Morganella)、オベスムバクテリウム(Obesumbacterium)、パントエア(Pantoea)、ペクトバクテリウム(Pectobacterium)、カンジダツスフロモバクター(Candidatus Phlomobacter)、フォトラブダス(Photorhabdus)、プレジオモナス(Plesiomonas)、プラジア(Pragia)、プロテウス(Proteus)、プロビデンシア(Providencia)、ラーネラ(Rahnella)、ラオウルテラ(Raoultella)、サルモネラ(Salmonella)、サムソニア(Samsonia)、セラチア(Serratia)、シゲラ(Shigella)、ソーダリス(Sodalis)、テイタメラ(Tatumella)、トラブルシエラ(Trabulsiella)、ウィグルスウォーチア(Wigglesworthia)、ゼノラブダス(Xenorhabdus)、エルシニア(Yersinia)、またはヨーケネラ(Yokenella)を含む場合は、微生物を含有すると認定する。
一部の実施形態では、培養物を、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカスカプラエ(Staphylococcus caprae)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカスヘモリティカス(Staphylococcus haemolyticus)、スタフィロコッカスホミニス(Staphylococcus hominis)、スタフィロコッカスルグドゥネンシス(Staphylococcus lugdunensis)、スタフィロコッカスペテンコフェリ(Staphylococcus pettenkoferi)、スタフィロコッカスサプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus)、スタフィロコッカスワーネリ(Staphylococcus warneri)、またはスタフィロコッカスキシローサス(Staphylococcus xylosus)細菌、を含む場合は微生物を含有すると認定する。一部の実施形態では、培養物を、無乳性連鎖球菌(S.agalactiae)、S.ボビス(S.bovis)、S.ミュータンス(S.mutans)、肺炎球菌(S.pneumoniae)、化膿連鎖球菌(S.pyogenes)、唾液連鎖球菌(S.salivarius)、S.サングイニス(S.sanguinis)、ブタ連鎖球菌(S.suis)、緑色連鎖球菌(Streptococcus viridans)、または乳房連鎖球菌(Streptococcus uberis)を含む場合は、微生物を含有すると認定する。
一部の実施形態では、培養物を、好気性菌を含む場合は微生物を含有すると認定する。一部の実施形態では、培養物を、嫌気性菌を含む場合は微生物を含有すると認定する。
一部の実施形態では、この方法は、第1の結果(ステップ320aで達したyesまたはnoの状態)、第2の結果(ステップ32bで達したyesまたはnoの状態)、または容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かの決定を、ユーザーインターフェイスデバイス(例えば、32)、モニタ(例えば、26)、コンピュータ可読記憶媒体(例えば、14または36)、コンピュータ可読メモリ(例えば、14または36)、またはローカルもしくはリモートコンピュータシステムに出力するステップをさらに含む。一部の実施形態では、第1の結果、第2の結果、または容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かの決定を表示する。本明細書で用いる用語、ローカルコンピュータシステムは、装置11に直接接続されたコンピュータシステムを意味する。本明細書で用いる用語、リモートコンピュータシステムは、インターネットなどのネットワークによって装置11に接続されたコンピュータシステムを意味する。
5.4 例示的なコンピュータプログラム製品およびコンピュータ
本発明は、コンピュータ可読記憶媒体に組み込まれたコンピュータプログラム機構を含むコンピュータプログラム製品として実施することができる。さらに、本発明の任意の方法は、1つまたは複数のコンピュータで実施することができる。さらに、本発明の任意の方法は、1つまたは複数のコンピュータプログラム製品で実施することができる。本発明の一部の実施形態は、本明細書に開示するいずれかまたはすべての方法を符号化するコンピュータプログラム製品を提供する。このような方法は、CD−ROM、DVD、磁気ディスク記憶製品、または任意の他のコンピュータ可読データもしくはプログラム記憶製品に記憶させることができる。このような方法はまた、ROM、1つまたは複数のプログラム可能なチップ、または1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)などの永久記憶装置に組み込むこともできる。このような永久記憶装置は、サーバー、802.11アクセスポイント、802.11無線ブリッジ/ステーション、中継器、ルータ、携帯電話、または他の電子装置にローカライズすることができる。また、コンピュータプログラム製品に符号化されたこのような方法は、インターネットまたは他の方法によって電子的に配布することもできる。
本発明の一部の実施形態は、図1に示されているプログラムモジュールおよびデータ構造のすべてを含むコンピュータプログラム製品を提供する。これらのプログラムモジュールは、CD−ROM、DVD、磁気ディスク記憶製品、または任意の他のコンピュータ可読データもしくはプログラム記憶製品に記憶させることができる。プログラムモジュールはまた、ROM、1つまたは複数のプログラム可能なチップ、または1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)などの永久記憶装置に組み込むこともできる。このような永久記憶装置は、サーバー、802.11アクセスポイント、802.11無線ブリッジ/ステーション、中継器、ルータ、携帯電話、または他の電子装置にローカライズすることができる。また、コンピュータプログラム製品のソフトウエアモジュールは、インターネットまたは他の方法によって電子的に配布することもできる。
5.5 キット
本発明の一部の実施形態は、本明細書に開示するいずれの方法を実施するキットも含むことができる。限定目的ではない例では、本明細書に開示する方法の任意の組合せを実施するための容器、試料の培養物、追加の作用物質、およびソフトウエアをキットに含めることができる。したがって、キットは、適当なコンテナ手段に入れられた1つまたは複数のこれらの試薬を含む。
ソフトウエア、容器、および放射分析もしくは非放射分析システム以外のキットの構成要素は、水性媒体中または凍結乾燥形態でパッケージングすることができる。キットの適した容器手段は、一般に、構成要素を入れることができ、好ましくは適切に等分することができる少なくとも1つのバイアル、試験管、フラスコ、瓶、シリンジ、または他のコンテナ手段を含む。キットに2つ以上の構成要素が存在する場合、キットは、一般に、追加の構成要素を別個に配置できる第2、第3、または他の追加のコンテナをも含むことになる。しかし、構成要素の様々な組合せがバイアル内で可能である。本発明のキットはまた、典型的には、販売用に厳密に閉じ込めて試薬容器を収容するための手段も含む。このようなコンテナは、内部に望ましいバイアルが保持される射出成形またはブロー成形プラスチックコンテナを含み得る。
6 実施例
血液培養システムにおける容器の陽性状態の告知の信頼レベルを高めることを可能にする方法を開発した。本明細書で説明するこの方法は、BACTEC(登録商標)血液培養システムにおいてこの方法の使用を例示する。BACTEC(登録商標)血液培養システムは、微生物の代謝が起きたときにこのシステムに変化を報告する蛍光センサを使用する。次いで、アルゴリズムを、増殖する微生物の存在を示す信号の経時変化を認識するように設計された一連の信号データに対して実行する。使用者は、システムが増殖の証拠(陽性バイアルに対する状態の変化)を確認し、次いで、微生物の同定および抗菌薬感受性の決定を開始する処理を開始する前に、微生物の存在を確認するために容器を処理(例えば、プレーティングした培地に対するグラム染色および継代培養)するときに知らされる。従来技術のシステムは、陽性決定において定量的信頼性を有していないため、仮陽性の状態を報告する。ここに記載する本発明は、代謝変化レートおよび変化度の差を利用して、個々の容器毎に陽性状態の変化の信頼性についての情報を提供する。本発明のデータトランスフォーメーションは、容器の陽性状態に信頼性を提供し、かつ血液培養システムに現存する偽陰性決定の可能性を本質的に排除するように代謝または細胞増殖データに対して適用することができる。
BACTEC(登録商標)血液培養システムで収集したデータは、図3に例示されている本発明のデータトランスフォーメーションの用途の例として用い、本発明の利用の例となる。上記したBACTEC(登録商標)システムは、蛍光センサを用いて、培養物の試薬内に配置されたセンサから10分間隔で収集された一連の補正蛍光信号データによって培養物内の代謝活性の変化を監視する。この例で使用したデータは、内部接種培養研究で使用したBACTEC(登録商標)装置から収集するか、またはこのシステムの臨床評価の際に収集した。データは、容器の識別(連続番号または受託番号による)、接種の日付の記録、試料(これは血液培養システムである)中の血液の量、および容器内で見られる微生物の同定の結果(微生物の同定は、外部データの場合は臨床現場によって提供された)を含むBecton Dickinsonのデータベースに格納し収蔵した。続いて、分析のために図3に例示されているアルゴリズムを実施した。この情報は、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かについての決定に対して有用である。
本発明のデータトランスフォーメーションは、図3のステップ302および304と共に上記した、特定の出力(システムを入力する際の初期状態)に対する容器信号の初期の正規化で開始した。すべての後続データは、図3のステップ306および308で概略を述べたように、これらの分析において100パーセントに対して標準化した初期の信号のパーセンテージとして表した。初期の信号によって正規化されたデータ測定値は、正規化相対値と呼ぶことにした。理想的な理論条件下で、正規化相対値125は、微生物の代謝が、BACTEC(登録商標)センサによって測定された蛍光を初期の測定値に対して25パーセント増加させたことを意味する。計算した次の値は、図3のステップ310および312で概略を述べたようにNR値は経時変化するので、NR値の一次導関数であった。この値は、レートトランスフォーメーション(RT)値であり、この例に用いた基準RT値は、70分の周期性リミットを用いる。どのRT値も、計算前の70分に亘る蛍光信号のパーセント変化レートを表した。計算した次の値は、図3のステップ314および316で概略を述べたように、ARTすなわち平均レートトランスフォーメーション値であった。これは、計算した前の7つの平均変化レート(ART)値の平均として計算し、RT値の平滑化関数としての役割を果たした。
培養物が微生物に感染しているか否か決定するために計算したパラメータの例が、図4、図5、および図6に示されている。大腸菌(Escherichia coli)培養物を、量的判定基準(正規化相対値50、レートトランスフォーメーション値62、および平均相対トランスフォーメーション値66)を用いて分析した。培養物は、対象からのヒト血液3mlを含み、大腸菌(E.coli(55CFU))の懸濁液で接種し、BACTEC(登録商標)9000装置内に入れた。識別子4942は、図4、図5、および図6で報告されている培養物を一意的に識別し、データを研究開発BACTEC(登録商標)データベースにリンクするために用いることができる。図4は、時間に対する正規化相対値のプロットを示している。容器を装置内に入れ、容器の平衡に関連した温度の影響を、概ね最初の1時間観察した。最初の1時間の間に、信号が安定し、バックグラウンドは、初期の信号の94パーセントから95パーセントに上昇した(この速度は、血液の活性によるものであった)。正規化相対プロット(図4)では、増殖は、8時間後に最初に視認でき、15時間後まで続け、最終値のNR値が126に近づいた。経時的な図4のレートトランスフォーメーション値62における平均変化レートに基づいた経時的な平均相対トランスフォーメーション値66のプロットが図5に示されている。各平均相対トランスフォーメーション(ART)値66は、平均変化レートの尺度であり、この培養物の最大ARTは、培養して12.8時間後に1158に達した。これは、1時間の期間に亘るこの培養物の平均最大到達センサ変化レートを示す。図6は、正規化相対値50の二次導関数のプロットであり、経時レート変化を示している。これは、重大な点:最初の加速点602(0からの移動)、加速がその最大(0点を交差)に達する最大加速点604(最大)、減速の最大点(最小)606、および増殖曲線の終点608(レート変化が0に戻る)を示す図示的説明である。
BACTEC(登録商標)システムは、一連のデータにおける速度または加速における「屈曲点」の発生または変化の存在に基づいて陽性状態の容器を識別するためにこのシステムをトリガすることができる信号データに対して一連のアルゴリズムを適用する。この状態変化に対する信頼性を高めるためにこの決定を適格化しようとしたことはない。プロトコールで一連のアルゴリズムを容器に対してトリガする回数を計数することによって従来の検出アルゴリズムに対して信頼性を付加することができる。陽性状態を示すためにアルゴリズムをトリガする回数を多くすればするほど、陽性に対する状態の変化における信頼性が高くなる。これは、多くの培養物に対する結果の信頼性を確実に高めるが、診断システムにおけるどの決定でも望まれる信頼性を十分かつ確実に与えることに能力が限定されている表示法に基づいている。一例として、改変Aerobic添加培地(modified Aerobic plus medium)の外部臨床評価において、偽陰性培養物を、本発明に開示するアルゴリズムではなく従来の微生物検出アルゴリズムを用いて観察した。培養物は、プロトコールの最後で継代培養したときに大便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)を含むことが分かった。データを検査すると、BACTEC(登録商標)システムのドアが文字通り開く(温度に影響を与える温度過渡事象を同時に伴う)2回のドア開閉事象(プロトコールの7.0時間および7.9時間のとき)によって、信号データが補正され、従来技術のアルゴリズムの失敗を引き起こしたことが判明した。データにART変化を適用することにより、確実な検出が可能となるであろう(2時間も遅れる可能性がある)。加えて、ARTデータ(保存的に、および陽性として100以上のART値)に基づいて閾値を適用することにより、この容器は、プロトコールにおける最大14時間に亘る各後続の読取りでシステムによって検出されるであろう(5時間もの各試験サイクルにおいて機器陽性(instrument positive))。ARTおよびNR変化(陽性の閾値を有する)の両方を使用することにより、陽性検出の期間を、場合によってはプロトコールの最後まで延長することができる。要するに、これらの変化の使用は、たとえ現行のシステムで偽陰性として検出された容器でも陽性であるという非常に高い信頼性を与える。図7、図8、および図9は、プロトコールの最後で継代培養されたときに便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)を含むことが見出された培養物のデータを示している。これらの図面におけるデータは、本明細書に開示する本発明の方法もこの微生物感染を検出することを立証している。図7は、臨床便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)偽陰性についての補正蛍光信号の時間に対するプロットである。図8は、臨床便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)偽陰性についての正規化相対値の時間に対するプロットである。図9は、臨床便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)偽陰性についての平均変化レートの時間に対するプロットである。本発明の方法を用いることにより、培養物が、微生物を含有することが見出された。
7 引用文献
本明細書で引用したすべての参照文献は、個々の発行物または特許もしくは特許文献が、すべての目的のために参照によりその全容が本明細書に組み込まれた場合と同程度まで、すべての目的のために参照によりその全容が本明細書に組み込まれるものとする。
8 変更
本発明の多くの変更および変形は、当業者には明らかなように、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく可能である。本明細書に開示した特定の実施形態は、単なる例にすぎず、本発明は、添付の特許請求の範囲の文言によってのみ限定され、このような特許請求の範囲にあらゆる等価物が含まれるものとする。

Claims (55)

  1. 容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定する方法であって、
    (A)第1の時点と第2の時点との間の異なる時点で行った、前記容器内の培養物の生物学的状態の複数の測定における個々の測定のそれぞれに対して、(i)前記個々の測定と(ii)初期の時点で測定された前記培養物の初期の生物学的状態との間で正規化相対値を計算し、これにより複数の正規化相対値を得るステップと、
    (B)前記第1の時点と前記第2の時点との間の複数の時点の個々の所定の一定間隔のそれぞれに対して、前記複数の時点の個々の所定の一定間隔における前記生物学的状態の測定に対する正規化相対値の一次導関数を決定し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得るステップであって、前記複数のレートトランスフォーメーション値は、レートトランスフォーメーション値の複数のセットを含み、前記レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれは、前記第1の時点と前記第2の時点との間の連続した時点の異なるセットに対する、ステップと、
    (C)前記レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれに対して、前記レートトランスフォーメーション値の個々のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の代表値として平均相対トランスフォーメーション値を計算し、これにより複数の平均相対トランスフォーメーション値を計算するステップと、
    (D)(i)前記複数の平均相対トランスフォーメーション値における平均相対トランスフォーメーション値のいずれかが第1の閾値を超えているか否かの決定に基づいた第1の結果または(ii)前記培養物によって示される増殖度が第2の閾値を超えているか否かの決定に基づいた第2の結果を得るステップと、
    (E)前記第1の結果または前記第2の結果を用いて、前記容器内の前記培養物が前記複数の微生物を含有するか否かを決定するステップと
    を含むことを特徴とする、方法。
  2. (F)前記第1の結果、前記第2の結果、または前記容器内の前記培養物が前記複数の微生物を含有するか否かの決定をユーザーインターフェイスデバイス、モニタ、コンピュータ可読記憶媒体、コンピュータ可読メモリ、またはローカルもしくはリモートコンピュータシステムに出力するステップ;または前記第1の結果、前記第2の結果、または前記容器内の前記培養物が前記複数の微生物を含有するか否かの前記決定を表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の時点は、前記初期の時点から5分以上後であり、前記最終時点は、前記初期の時点から30時間以上後であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1の時点は、前記初期の時点から0.5時間から3時間後であり、前記最終時点は、前記初期の時点から4.5時間から20時間後であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の第1のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の代表値は、
    前記レートトランスフォーメーション値の第1のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の幾何平均、
    前記レートトランスフォーメーション値の第1のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の算術平均、
    前記レートトランスフォーメーション値の第1のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の中央値、または、
    前記レートトランスフォーメーション値の第1のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の最頻値
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記培養物の前記生物学的状態の前記複数の測定における測定はそれぞれ、前記第1の時点と前記第2の時点との間で周期的な時間間隔で前記培養物について行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記周期的な時間間隔は、1分から20分の間のある量の時間であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記周期的な時間間隔は、5分から15分の間のある量の時間であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. 前記培養物の前記初期の生物学的状態は、前記培養物に接触しているセンサの蛍光出力によって決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記センサの蛍光出力の量は、CO2濃度、O2濃度、またはpHの影響を受けることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記容器内の前記培養物の前記生物学的状態の10回から50,000回の測定が、前記培養物の前記生物学的状態の前記複数の測定の中にあることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記容器内の前記培養物の前記生物学的状態の100回から10,000回の測定が、前記培養物の前記生物学的状態の前記複数の測定の中にあることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記容器内の前記培養物の前記生物学的状態の150回から5,000回の測定が、前記培養物の前記生物学的状態の前記複数の測定の中にあることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. ステップ(B)の複数の時点の個々の所定の一定間隔のそれぞれは、前記第1の時点と前記第2の時点との間の時間ウィンドウにおける時点に対する各レートトランスフォーメーション値からなり、前記時間ウィンドウは、20分から10時間の時間であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. ステップ(B)の複数の時点の個々の所定の一定間隔のそれぞれは、前記容器内の前記培養物の生物学的状態が測定された、前記第1の時点と前記第2の時点との間の時間ウィンドウにおけるすべての時点に対するレートトランスフォーメーション値からなり、前記時間ウィンドウの時間は、20分から2時間の時間であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. ステップ(B)の複数の時点の個々の所定の一定間隔のそれぞれは、前記容器内の前記培養物の生物学的状態が測定された、前記第1の時点と前記第2の時点との間の時間ウィンドウにおけるすべての時点に対するレートトランスフォーメーション値からなり、前記時間ウィンドウの時間は、30分から90分の時間であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 前記複数のレートトランスフォーメーション値におけるレートトランスフォーメーション値の各セットは、4から20の連続したレートトランスフォーメーション値からなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  18. 前記複数のレートトランスフォーメーション値におけるレートトランスフォーメーション値の各セットは、5から15の連続したレートトランスフォーメーション値からなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  19. 前記複数の平均相対トランスフォーメーション値の中には、5から500の平均相対トランスフォーメーション値が存在することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  20. 前記複数の平均相対トランスフォーメーション値の中には、20から100の平均相対トランスフォーメーション値が存在することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  21. 前記培養物の容量は、1mlから40mlであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  22. 前記培養物の容量は、2mlから10mlであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  23. 前記容器は、前記培養物と流体的に連通したセンサ組成物を含み、前記センサ組成物は、酸素に曝露されると、蛍光化合物を蛍光発光させる波長を含む光で照射されたときに蛍光特性が変化する前記蛍光化合物を含み、前記センサ組成物の存在は、前記培養物にとって非破壊的であり、前記培養物の前記初期の生物学的状態を、
    前記センサ組成物を、前記蛍光化合物を蛍光発光させる波長を含む光で照射するステップ、および
    前記センサ組成物を前記光で照射しながら、前記蛍光化合物からの蛍光の強度を観察することによって測定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  24. 前記蛍光化合物は、水および非ガス状溶質に対しては比較的不透過性であるが酸素に対しては高い透過性を有する基質内に含有されていることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 前記基質は、ゴムまたはプラスチックを含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 前記増殖度(EG)は、前記複数の正規化相対値における最大正規化相対値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  27. 前記増殖度が、以下の式によって決定され、
    EG=NRafter_growth−NRminimum_growth
    式中、
    NRafter_growthは、前記複数の平均相対トランスフォーメーション値における(i)最大平均相対トランスフォーメーション値の後の第1の平均相対トランスフォーメーション値、(ii)最大平均相対トランスフォーメーション値、または(iii)前記最大平均相対トランスフォーメーション値の前の第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた前記複数の正規化相対値における正規化相対値であり、
    NRminimum_growthは、第3の閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた前記複数の正規化相対値における正規化相対値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  28. 前記第3の閾値は、5から100の値であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 前記第3の閾値は、25から75の値であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  30. 前記容器内の前記培養物を、前記複数の平均相対トランスフォーメーション値における平均相対トランスフォーメーション値が前記第1の閾値を超える場合に前記複数の微生物を含有するとすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  31. 前記容器内の前記培養物を、前記培養物によって示される増殖度が前記第2の閾値を超える場合に前記複数の微生物を含有するとすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  32. 前記用いるステップ(E)は、前記培養物が前記複数の微生物を含有することを決定し、前記複数の微生物は、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)の細菌であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  33. 前記用いるステップ(E)は、前記培養物が前記複数の微生物を含有することを決定し、前記複数の微生物は、(i)腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、(ii)スタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)、(iii)連鎖球菌(Streptococcus)、または(iv)アシネトバクター属(Acinetobacter)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  34. 前記用いるステップ(E)は、前記培養物が前記複数の微生物を含有することを決定し、前記複数の微生物は、アリシュワネラ(Alishewanella)、アルテロコッカス(Alterococcus)、アクアモナス(Aquamonas)、アラニコラ(Aranicola)、アルセノフォナス(Arsenophonus)、アゾチビルガ(Azotivirga)、ブロシュマンニア(Blochmannia)、ブレネリア(Brenneria)、ブフネラ(Buchnera)、ブドビシア(Budvicia)、ブティアウクセラ(Buttiauxella)、セデセア(Cedecea)、シトロバクター(Citrobacter)、ディケヤ(Dickeya)、エドワージエラ(Edwardsiella)、エンテロバクター(Enterobacter)、エルウィニア(Erwinia)、大腸菌(Escherichia)、エウィンゲラ(Ewingella)、グリモンテラ(Griimontella)、ハフニア(Hafnia)、クレブシエラ(Klebsiella)、クライベラ(Kluyvera)、レクレルシア(Leclercia)、レミノレラ(Leminorella)、モエレレラ(Moellerella)、モルガネラ(Morganella)、オベスムバクテリウム(Obesumbacterium)、パントエア(Pantoea)、ペクトバクテリウム(Pectobacterium)、カンジダツスフロモバクター(Candidatus Phlomobacter)、フォトラブダス(Photorhabdus)、プレジオモナス(Plesiomonas)、プラジア(Pragia)、プロテウス(Proteus)、プロビデンシア(Providencia)、ラーネラ(Rahnella)、ラオウルテラ(Raoultella)、サルモネラ(Salmonella)、サムソニア(Samsonia)、セラチア(Serratia)、シゲラ(Shigella)ソーダリス(Sodalis)、テイタメラ(Tatumella)、トラブルシエラ(Trabulsiella)、ウィグルスウォーチア(Wigglesworthia)、ゼノラブダス(Xenorhabdus)、エルシニア(Yersinia)、およびヨーケネラ(Yokenella)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  35. 前記用いるステップ(E)は、前記培養物が前記複数の微生物を含有することを決定し、前記複数の微生物は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカスカプラエ(Staphylococcus caprae)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカスヘモリティカス(Staphylococcus haemolyticus)、スタフィロコッカスホミニス(Staphylococcus hominis)、スタフィロコッカスルグドゥネンシス(Staphylococcus lugdunensis)、スタフィロコッカスペテンコフェリ(Staphylococcus pettenkoferi)、スタフィロコッカスサプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus)、スタフィロコッカスワーネリ(Staphylococcus warneri)、およびスタフィロコッカスキシローサス(Staphylococcus xylosus)からなる群から選択されるスタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)の1つの種であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  36. 前記用いるステップ(E)は、前記培養物が前記複数の微生物を含有することを決定し、前記複数の微生物は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)またはコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(coagulase negative staphylococci)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  37. 前記用いるステップ(E)は、前記培養物が前記複数の微生物を含有することを決定し、前記複数の微生物は、無乳性連鎖球菌(S.agalactiae)、S.ボビス(S.bovis)、S.ミュータンス(S.mutans)、肺炎球菌(S.pneumoniae)、化膿連鎖球菌(S.pyogenes)、唾液連鎖球菌(S.salivarius)、S.サングイニス(S.sanguinis)、ブタ連鎖球菌(S.suis)、緑色連鎖球菌(Streptococcus viridans)、および乳房連鎖球菌(Streptococcus uberis)からなる群から選択される連鎖球菌(Streptococcus)の1つの種であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  38. 前記用いるステップ(E)は、前記培養物が前記複数の微生物を含有することを決定し、前記複数の微生物は、好気性であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  39. 前記用いるステップ(E)は、前記培養物が前記複数の微生物を含有することを決定し、前記複数の微生物は、嫌気性であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  40. 前記培養物の前記初期の生物学的状態が、比色法、蛍光分析法、比濁分析法、または赤外線法によって測定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  41. 前記生物学的状態の前記複数の測定における各生物学的状態が、比色法、蛍光分析法、比濁分析法、または赤外線法によって決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  42. 前記培養物は、対象からの血液培養物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  43. 前記得るステップ(D)は、前記第1の結果を得、前記用いるステップ(E)は、前記第1の結果を用いて、前記培養物が前記複数の微生物を含有するか否かを決定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  44. 前記得るステップ(D)は、前記第2の結果を得、前記用いるステップ(E)は、前記第2の結果を用いて、前記培養物が前記複数の微生物を含有するか否かを決定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  45. 前記得るステップ(D)は、前記第1の結果および前記第2の結果を得、前記用いるステップ(E)は、前記第1の結果および前記第2の結果を用いて、前記培養物が前記複数の微生物を含有するか否かを決定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  46. 前記第1の閾値は、50から200の間の値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  47. 前記第1の閾値は、75から125の間の値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  48. 前記第2の閾値は、112から140の間の値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  49. 前記第2の閾値は、113から118の間の値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  50. 前記増殖度は、次の式によって決定し、
    EG=NRmax−NRinitial
    式中、
    NRmaxは、前記複数の正規化相対値における最大正規化相対値であり、
    NRinitialは、前記初期の生物学的状態の測定値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  51. 前記第2の閾値は、12から40の間の値であることを特徴とする請求項50に記載の方法。
  52. 前記第2の閾値は、13から18の間の値であることを特徴とする請求項50に記載の方法。
  53. 容器内の培養物が前記複数の微生物を含有するか否かを決定するための装置であって、プロセッサおよび前記プロセッサに接続されたメモリを備え、前記メモリは、
    第1の閾値と、
    第2の閾値と、
    培養物決定モジュールであって、
    (A)第1の時点と第2の時点との間の異なる時点で測定された前記容器内の前記培養物の生物学的状態の複数の測定における個々の測定のそれぞれに対して、(i)前記個々の測定と(ii)初期の時点で測定された前記培養物の初期の生物学的状態との間で正規化相対値を計算し、これにより複数の正規化相対値を得るステップに対する電子的に符号化された命令と、
    (B)前記第1の時点と前記第2の時点との間の複数の時点の個々の所定の一定間隔のそれぞれに対して、前記複数の時点の個々の所定の一定間隔における前記生物学的状態の測定に対する正規化相対値の一次導関数を決定し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得るステップに対する電子的に符号化された命令であって、前記複数のレートトランスフォーメーション値は、レートトランスフォーメーション値の複数のセットを含み、前記レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれは、前記第1の時点と前記第2の時点との間の連続した時点の異なるセットに対する、命令と、
    (C)前記レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれに対して、前記レートトランスフォーメーション値の個々のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の代表値として平均相対トランスフォーメーション値を計算し、これにより複数の平均相対トランスフォーメーション値を計算するステップに対する電子的に符号化された命令と、
    (D)(i)前記複数の平均相対トランスフォーメーション値における平均相対トランスフォーメーション値のいずれかが第1の閾値を超えているか否かの決定に基づいた第1の結果または(ii)前記培養物によって示される増殖度が第2の閾値を超えているか否かの決定に基づいた第2の結果を得るステップに対する電子的に符号化された命令と、
    (E)前記第1の結果または前記第2の結果を用いて、前記容器内の前記培養物が前記複数の微生物を含有するか否かを決定するステップに対する電子的に符号化された命令とを有する、培養物決定モジュールと
    を備えることを特徴とする、装置。
  54. コンピュータによって実行される、容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定するコンピュータプログラム製品を記憶するコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラム製品は、
    第1の閾値と、
    第2の閾値と、
    培養物決定モジュールであって、
    (A)第1の時点と第2の時点との間の異なる時点で行われた前記容器内の前記培養物の生物学的状態の複数の測定における個々の測定のそれぞれに対して、(i)前記個々の測定と(ii)初期の時点で測定された前記培養物の初期の生物学的状態との間で正規化相対値を計算し、これにより複数の正規化相対値を得るステップに対する電子的に符号化された命令と、
    (B)前記第1の時点と前記第2の時点との間の複数の時点の個々の所定の一定間隔のそれぞれに対して、前記複数の時点の個々の所定の一定間隔における前記生物学的状態の測定に対する正規化相対値の一次導関数を決定し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得るステップに対する電子的に符号化された命令であって、前記複数のレートトランスフォーメーション値は、レートトランスフォーメーション値の複数のセットを含み、前記レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれは、前記第1の時点と前記第2の時点との間の連続した時点の異なるセットに対する、命令と、
    (C)前記レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれに対して、前記レートトランスフォーメーション値の個々のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の代表値として平均相対トランスフォーメーション値を計算し、これにより複数の平均相対トランスフォーメーション値を計算するステップに対する電子的に符号化された命令と、
    (D)(i)前記複数の平均相対トランスフォーメーション値における平均相対トランスフォーメーション値のいずれかが第1の閾値を超えているか否かの決定に基づいた第1の結果または(ii)前記培養物によって示される増殖度が第2の閾値を超えているか否かの決定に基づいた第2の結果を得るステップに対する電子的に符号化された命令と、
    (E)前記第1の結果または前記第2の結果を用いて、前記容器内の前記培養物が前記複数の微生物を含有するか否かを決定するステップに対する電子的に符号化された命令とを有する、培養物決定モジュールと
    を備えることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
  55. 容器内の培養物が複数の微生物を含有するか否かを決定する方法であって、
    (A)前記培養物の生物学的状態の複数の測定を得るステップであり、前記複数の測定における各測定を、第1の時点と第2の時点との間の異なる時点で行う、ステップと、
    (B)前記第1の時点と前記第2の時点との間の複数の時点の個々の所定の一定間隔のそれぞれに対して、前記複数の時点の個々の所定の一定間隔における前記生物学的状態の測定の一次導関数を決定し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得るステップであって、前記複数のレートトランスフォーメーション値は、レートトランスフォーメーション値の複数のセットを含み、前記レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれは、前記第1の時点と前記第2の時点との間の連続した時点の異なるセットに対する、ステップと、
    (C)前記レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれに対して、前記レートトランスフォーメーション値の個々のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の代表値として平均相対トランスフォーメーション値を計算し、これにより複数の平均相対トランスフォーメーション値を計算するステップと、
    (D)(i)前記複数の平均相対トランスフォーメーション値における平均相対トランスフォーメーション値のいずれかが第1の閾値を超えているか否かの決定に基づいた第1の結果または(ii)前記培養物によって示される増殖度が第2の閾値を超えているか否かの決定に基づいた第2の結果を得るステップと、
    (E)前記第1の結果または前記第2の結果を用いて、前記容器内の前記培養物が前記複数の微生物を含有するか否かを決定するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
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