JP2011511262A - 車両の動作を検知するためのセンサ装置および方法 - Google Patents
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Abstract
車両の動作を検知するためのセンサ装置および方法。
この発明は、自動車両(101)の動作状態を検知するためのセンサ装置に関する。
センサ装置は、車道表面(104)の方向に送信されるコヒーレント光を放射するための光源と、表面で散乱した光と光源の光との間の干渉を特徴づける少なくとも1つの測定変数を検知するように設計されている干渉検知器とを有する少なくとも1つのレーザユニット(108a)を有する。
測定変数は、センサ装置の速度成分、および/またはセンサ装置と車道表面(104)との間の距離を表す。
レーザユニット(108a)は、測定変数から、車両(101)の動作状態を特徴づける少なくとも1つの変数、特には、車両の重心の速度成分、車両の回転角または回転レートを決定するように設計されている評価装置(110)に結合される。
【選択図】図1
この発明は、自動車両(101)の動作状態を検知するためのセンサ装置に関する。
センサ装置は、車道表面(104)の方向に送信されるコヒーレント光を放射するための光源と、表面で散乱した光と光源の光との間の干渉を特徴づける少なくとも1つの測定変数を検知するように設計されている干渉検知器とを有する少なくとも1つのレーザユニット(108a)を有する。
測定変数は、センサ装置の速度成分、および/またはセンサ装置と車道表面(104)との間の距離を表す。
レーザユニット(108a)は、測定変数から、車両(101)の動作状態を特徴づける少なくとも1つの変数、特には、車両の重心の速度成分、車両の回転角または回転レートを決定するように設計されている評価装置(110)に結合される。
【選択図】図1
Description
この発明は、自動車両の動作の検知に関する。
この発明の主題は、特には、自動車両の動作状態を検知するためのセンサ装置である。
さらに、この発明は、自動車両の動作状態を検知するための方法に関する。
自動車両の動作の検知は、自動車産業において特に重要であると考えられる。例えば、車両の縦方向の速度のような動作変数(variables)は、車両のドライバーのための重要な情報を構成する。さらに、動作変数は、車両の安全性および快適性が改善される車両移動の動的制御装置のための入力信号として役立つ。従来の車両移動の動的制御装置は、一般にこの様な状況において車輪速度センサであって、その測定値から、車両の縦方向の速度が得られるものと、車両のヨーレートを検知するためのセンサと、横方向の加速度と、さらには適切な場合には、縦方向の加速度を検知するためのセンサとを有する。
DE 10 2004 060 677 A1は、自動車両の速度を得るための光学的装置であって、その装置においてその車両の基盤をなす表面の装置イメージがシーケンスで記録される。車両の速度は、イメージ内の目標物(object)、または構造上の特徴の移動に基づいて得られる。縦方向の速度に加えて、この様な状況において、自動車両の横方向の速度を得ることはさらに可能であり、横方向の速度は、車両センサ装置による測定にとって頻繁にアクセスし難く、さらに車両移動の動的制御装置のための有用な入力変数を構成する。
そのような装置は、一般的に、その結果として、自動車両内への統合における費用が増加する付加的な車道表面の照明を要求する。さらに、装置は、カメラ、あるいは照明装置の汚染に対して比較的に弱い。それは、自動車両の床下における設置位置に起因するより大きな程度で生じる。その結果、装置の利用可能性は悪影響を及ぼされることがある。さらに、装置は、車道の平面内ではあるがそれに垂直にではない速度成分を検知することだけはできる。
この発明の目的は、したがって、自動車両の動作の改善された検知を可能にし、特により信頼できる動作の検知を可能にすることである。
その目的は、特許の請求項1の特徴を有するセンサユニットによって、さらには特許の請求項15の特徴を有する方法によって達成される。
そのセンサユニット、および方法の実施例は、従属クレームにおいて特定される。
この発明の第1の概念によれば、自動車両の動作状態を検知するためのセンサ装置が提案される。このセンサ装置は、そのセンサ装置が自動車両において配置されるときに、車道表面の方向に送信され、かつそれはその表面で散乱した光と発光源の光との間の干渉を特徴づける少なくとも1つの測定変数(measurement variable)を検知するように設計されている(designed)干渉検知器を有する可干渉光を放射するための発光源を有する少なくとも1つのレーザユニットを有する。この測定変数は、センサ装置の速度成分(speed component)、および/またはセンサ装置と車道表面との間の距離を示す。このレーザユニットは、測定変数であって、その少なくとも1つの変数は車両の動作状態を特徴づけるものから決定するように設計されている評価装置に結合される。
この発明の第2の概念によれば、センサ装置を有する自動車両の動作状態を検知するための方法が、提案される。その方法は、
− コヒーレント光は、センサ装置の発光源から車道表面の方向に送信され、
− 少なくとも1つの測定変数であって、車道表面で散乱した光と発光源の光との間の干渉を特徴づけるものが、センサ装置の干渉検知器で検知され、そこでは測定変数は、センサ装置の速度成分、および/またはセンサ装置と車道表面との間の距離を示し、さらには、
− 車両の動作状態を特徴づける少なくとも1つの変数は、測定変数に従って得られること、
を提供する。
− コヒーレント光は、センサ装置の発光源から車道表面の方向に送信され、
− 少なくとも1つの測定変数であって、車道表面で散乱した光と発光源の光との間の干渉を特徴づけるものが、センサ装置の干渉検知器で検知され、そこでは測定変数は、センサ装置の速度成分、および/またはセンサ装置と車道表面との間の距離を示し、さらには、
− 車両の動作状態を特徴づける少なくとも1つの変数は、測定変数に従って得られること、
を提供する。
この発明は、自動車両の動作状態の非接触の決定を可能にする。このことは、車両の動作状態が信頼でき、かつ破壊的な影響とは無関係に決定されることが可能である。さらに、光学的な測定法は、車両の動作状態を特徴づける変数が非常に正確に得られることを可能にする。
車両の動作状態を特徴づける変数は、特に、車両の1つまたはそれ以上の速度成分、および/または車両の1つまたはそれ以上の回転角であることができる。後者は、センサ装置と車道表面との間の距離に基づいて決定することができ、前記距離は、センサ装置によって測定された光ビームに沿う距離である。さらに、回転角速度、特には、車両のヨーレート、ピッチングレート、および/またはローリングレートを決定することができる。このことは、検知された速度成分を使用して、および/または時間中にわたる(over time)対応する回転角を得ることによってなすことができる。発光源によって車道表面の方向に送信された光は、少なくとも部分的に発光源に向かって散乱する。
センサ装置のコンパクトで複雑でない設計を達成するために、干渉の位置は、したがって好ましくは、発光源、特には、発光源のレーザ共振器である。そのような干渉は、検知器で検知することができるレーザの動作状態における変化に帰着する。これは、また自己混合効果(self-mixing effect)として参照される。
センサ装置、および方法の一実施例においては、センサ装置は、評価装置に結合される複数のレーザユニットを有する少なくとも1個のセンサクラスタを有し、レーザユニットは、様々な方向に光を放射する。
このセンサクラスタは、好ましくは3つのレーザユニットを有する。この3つのレーザユニットであって、それぞれが特定方向に光を送信するものによって、センサ装置の3つの速度成分、および/またはセンサ装置と車道表面との間の3つの距離を決定することが、有利に可能である。この3つの速度成分に基づいて、3つの空間的方角に車道に関してセンサ装置の一方向運動の速度を決定することが、特に可能である。各場合において、車道表面からの距離がレーザユニットによって得られる場合には、車道表面に関してセンサ装置の位置は、そこから決定することができる。
センサ装置、および方法のさらなる実施例において、センサクラスタのレーザユニットは、車両であって、自動車両が作動しているときに、その下側が車道表面に面するものの車両本体の下側に設置することができる共通ハウジング内に配置される。
この実施例の1つの利点は、センサクラスタのレーザユニットが、センサクラスタのコンパクトでコスト効率の良い設計に帰着する共通ハウジング内に配置されることである。さらに、各レーザユニットを個々に取り付けて適応させることが必要でないので、この配位(configuration)におけるセンサクラスタは、特に容易に車両に設置することができる。
センサ装置、および方法の1つの開発は、その評価装置が、センサクラスタの速度成分をセンサクラスタのレーザユニットによって検知された測定変数のそれぞれから得るように、さらには、得られた速度成分に基づいて自動車両の少なくとも1つの速度成分を決定するように設計されているという事実によって識別される。
自動車両の速度成分は、自動車両の車両移動動的状態を特徴づけるのに特にふさわしい車両の重心の速度成分であることができる。特に、車両の縦方向の速度、および/または車両の横方向の速度は、車両の重心に関して決定することができる。
自動車両の1点における動作、特には、センサ装置の動作は、車両、および車両の重心に関してそれぞれの点の回転動作の、その車両の重心の一方向運動の速度に分解することができる。車両の、および/または車両車体の回転レートによって、一方向運動の速度について記述することができる。車両の回転レートは、ヨーレートであって、車両の垂直軸周りの回転速度を特徴づけるものと、ローリングレートであって、車両の長手方向軸周りの回転速度を特徴づけるものと、ピッチングレートであって、車両の縦方向軸周りの回転速度を特徴づけるものとを有する。少なくとも1つの回転レートは、好ましくはセンサクラスタの得られた速度成分に基づいて車両の重心の速度を決定するために使用される。
その結果として、センサ装置、および方法の配位は、評価装置が、自動車両の速度成分の決定において自動車両の少なくとも1つの回転レートを使用するように設計されていると規定する。特に、自動車両の少なくとも1つの速度成分が得られることを可能にするこの発明の1つの配位は、評価装置が、自動車両の少なくとも1つの速度成分、および/または、センサクラスタにおいて検知された測定変数からの第2の回転レート、および装置によって検知された第1の回転レートを決定するように設計されているという事実を有する。
2つのセンサクラスタに加えて、回転レートを決定するための装置は、車速の要素、および/または車両のさらなる回転レートを得るためにここで有利に使用される。その結果として、1つまたはそれ以上の速度成分、および少なくとも2つの回転レートを有する自動車両の動作状態は、比較的に単純なセンサ配位によって決定することができる。
センサ装置の、およびその方法の関連する配位は、回転レートを決定するための装置が回転レートセンサ、特にはヨーレートセンサであるという事実によって識別される。
回転レートセンサは、例えば微小な(micromechanical)回転レートセンサとして形成される。ヨーレートは、運転状態の安定性に関して特に、自動車両の車両移動動的状態を特徴づけるための特に重要な変数である。この理由のために、この配位において、ヨーレートは、直接測定され、一方、特に、例えばローリングレートのようなさらなる回転レートは、得られた測定変数から計算することができる。
センサ装置の、およびその方法のさらなる実施例において、追加のセンサであって、他の測定原理によって測定変数を検知するものは、不要とされる(dispensed with)。この実施例においては、センサ装置は、3つのセンサクラスタと、自動車両の少なくとも1つの速度成分、および/または車両の少なくとも1つの回転レートとによって得られた測定変数から、評価装置が決定するように設計されている評価装置に結合される3つのセンサクラスタを有する。
さらに、センサ装置の、およびその方法の1つの配位は、第1のセンサクラスタを有する。レーザユニットによって放射された光の周波数が、各場合において、距離を、評価装置において検知された測定変数から得ることができるようにして変調スキーマによって変調することができる複数のレーザユニット、特にはその3つを有し、その評価装置は、得られた距離からその車両の少なくとも1つの回転角、および/または少なくとも1つの回転レートを決定するように設計されている。この配位は、第1のセンサクラスタのレーザユニットと、車道に関してセンサクラスタの位置、および/または車道に関して車両本体の回転角度とによって得られた距離から、決定する可能性を有利に利用する。
さらに、その対応する回転レートであって、この配位において同様に決定することができるものは、回転角から計算することもできる。回転レートの計算は、時間中にわたって、特に回転角を得ることによって、実行される。
センサ装置の、およびその方法の関連する配位は、距離に加えて、各場合においては、第1のセンサクラスタの速度成分は、検知された測定変数から得ることができるのと同様にレーザユニットによって放射された光の周波数が変調スキーマによって変調することができるということにおいて規定される。
この配位の1つの利点は、センサクラスタと車道表面との間の距離に加えて、車道表面に関してセンサ装置の速度成分を得ることが、さらに可能であるということである。
このことは、適切な変調スキーマによって行うことができる。センサ装置の、およびその方法のさらなる関連する配位は、評価装置が、第1のセンサクラスタおよび回転レートによって得られた速度成分からの自動車両の少なくとも1つの速度成分を決定するように設計されているという事実を有する。
重心の速度を決定するときの精度を、少なくとも1つのさらなる回転レートを考慮に入れることによって改善することができる。この理由のために、センサ装置の、およびその方法の1つの実施例においては、評価装置が、自動車両の速度成分を得るために、回転レートセンサによって得られるさらなる回転レートを使用するように設計されているという条件がある。
この回転レートは、有利に、特には、車両のヨーレートであることができる。
この回転レートセンサは、この場合ヨーレートセンサとして形成される。
1つの代りの配位は、センサ装置のレーザユニットよりも他の測定原理によって作動する付加的な回転レートセンサの使用を不要とする。
この配位は、評価装置に接続される第2のセンサクラスタを有し、この第2のセンサクラスタの速度成分は、第2のセンサクラスタにおいて検知された測定変数から得ることができ、その評価装置は、第1および第2のセンサクラスタの得られた速度成分から車両の少なくとも1つのさらなる回転レートを得るように、かつ、自動車両の速度成分を得るためにさらなる回転レートを使用するように設計されている。センサ装置についての以前の提示は、それが、特に自動車両における使用に適切であることを明らかにしている。このセンサ装置に加えて、この発明は、さらに、以前に記述したタイプのセンサ装置を有する自動車両を利用可能にする。
この発明について以前に言及された利点、特殊性、好都合の開発、および、この発明のさらなる利点、特殊性、および好都合な開発は、さらに、図に関して以下に述べられる代表的な実施例に基づいて明らかになる。
図1は、概略例図において、車両101内に配置される評価装置110に接続されるセンサクラスタ102を装備している自動車両101を示している。自動車両101は、車両本体105および車輪106を有する。自動車両101は、例えば任意の所望数の車軸および車輪106を備えた乗客車両、またはトラックであることができる。このような状況において、図における例証は、純粋に代表的であるとして理解される。評価装置110は、計算を実行するためのマイクロプロセッサ、およびアルゴリズム、およびパラメータが格納される不揮発性メモリを有する電子計算ユニットである。センサクラスタ102は、車両本体105の床下に配置され、かつ3つのレーザユニット108a、b、cであって、そのうちの1つのレーザユニット108aだけが、図1において例証されているものを有する。各レーザユニット108a、b、cは、測定する光ビーム103a、b、cを、車道表面104の方向における車両101の床下に関して角度αi(i=a、b、c)で、送信する。光学要素107a、b、cは、測定するビーム103a、b、cを束ねて、それを車道104上の1点に、または車道表面104の近辺における1点に集光する。レーザユニット108a、b、cの測定する光ビーム103a、b、cは、コヒーレント光によって形成され、例えば、垂直キャビティ表面放射レーザ(VCSEL)として1つの配位において形成することができる半導体レーザ内に生成される。この光は、好ましくは、非可視のスペクトル域、特に赤外線スペクトル域にであり、その結果、測定する光ビーム103a、b、cは、可視できず、さらに道路使用者を転ずることができない。しかしながら、さらに、代りに、スペクトル域における光を生成することは可能である。センサクラスタ102のレーザユニット108a、b、cは、それらの測定する光ビーム103a、b、cが、異なる方向を有するのと同様に配置される。1つの代表的な配位において、測定する光ビーム103a、b、c、は、車両の床下と同一の角度αiを取り囲み、図2において概略的に例証されるように、しかしながら、車両の床下の上における突出部は、車両の長手(longitudinal)方向に関して異なる角度δiを有し、しかしながら、さらに、他の配位は、もちろん可能である。
レーザユニット108a、b、cの機能化の基本的方法は、レーザユニット108i用の図3に基づく例によって例証され、それは、センサクラスタ102のすべてのレーザユニット108a、b、c用の例として役立つ。レーザユニット108iは、長さLの共振器301を有し、それは、前部の半透明ミラー302および後部の半透明ミラー303によって境を接している。測定する光ビーム103iは、前部のミラー302によって車道表面104の方向に共振器301から出る光によって形成される。測定するビーム103が共振器301または前部のミラー302と車道表面104との間に沿って伝わるパスの長さは、ここでL0で表示される(denote)。測定する光ビーム103は、車道表面104で散乱される。散乱光の一部は、測定するビーム103iに対する反対方向における散乱光ビーム305として後方に反射される。光学的装置107iの結果として、散乱光ビーム305は、共振器301内に進み、さらに共振器301において増幅された光によって干渉される。
共振器301および車道表面104が、車両101の移動に起因する、測定するビーム103の方向において相互に関して速度成分νLiをもって移動する場合には、散乱光ビーム305は、ドップラ偏移を経験する(experience)。これは、特定速度成分の関数(a function of the specified speed component) νLiとして、光の周波数、または波長における変化である。散乱光ビーム305の共振器301内へのフィードバックのために、自己混合効果が共振器301内に生じる。これは、レーザ増幅が散乱光ビーム305のドップラ偏移、したがって、さらに記述された速度成分に依存する周波数で変調されることを意味する。時間中にわたるレーザ増幅における変化Δgが、次の方程式による測定する光ビーム103iの方向における共振器301と車道表面104との間の相対的動作の速度成分νLiの関数として記述される:
ここに、κは、0と1との間の値を有するレーザ特有の結合係数を表し、f0は、レーザユニット108iから放射された光の周波数を表し、cは、光速度を表し、tは、時間を表す。
方程式(1)は、例えば、M.H.Koelinkらの「Laser Doppler velocimeter based on the self-mixing effect in a fiber-coupled semiconductor laser:theory」Aplied Optics, vol31、1992年、3401−3408ページ」から得られる。
レーザ増幅の周期的な変調は、共振器301によって放射された光の強度の対応する周期的な変調に至る。速度成分νLiは、測定された強度が周期的に変化する周波数から得ることができる。共振器301によって放射された光の強度を測定するために、フォトダイオード306が設けられ、前記フォトダイオード306は、共振器301から後部ミラー303を介して出現する光を検出する。そのようなダイオード306は、一般にレーザ光線の強度を一定に維持するか、またはそれを制御するために使用され、したがって一般に既に市販のレーザダイオードの装置部品である。この出願においては、フォトダイオード306は、測定強度の時間座標図から強度の変化の周波数を得て、この周波数に基づく速度成分νLiを決定する評価装置110に接続される。
センサクラスタ102の3つのレーザユニット108a、b、cによって、評価装置110によって評価される3つの速度成分νLi(i=a、b、c)を得ることは、したがって可能である。実行されるべき評価のために、図4に例証されているセンサ座標系401を考慮することが、好ましい。センサ座標系401は、その起源が、測定時間でセンサクラスタ102の取付位置と一致する直交座標系である。センサ座標系401は、したがってその測定時間で車両に固定されて初期化される空間的に固定される座標系である。例えば、センサ座標系のxs−軸は、車両の長手方向に向き、ys軸は、車両の横方向において左方向を向き、また、zs軸は、車両の垂直方向に向く。しかしながら、センサ座標系401の他の方向性も、同様に可能である。センサ座標系401に加えて、図4は、さらに車両101の重心系402であって、その重心系402が車両の重心CMにおける測定時間で初期化されるものを示している。センサ座標系401の場合におけるように、重心系402のxV軸は、車両の長手方向に向き、yV−軸は、車両の横方向における左方向を向き、また、zV軸は、車両の垂直方向において上方に向く。
したがって、重心系402は、センサクラスタ102と車両の重心CMとの間の接続線に沿って、センサ座標系401に関して偏倚し、回転する。
センサ座標系401において、センサクラスタ102の測定する光ビーム103a、b、cの方向(ベクトル)は、角度αiおよびδiによって特定され、そしてそれはセンサクラスタ102の固定された設置位置から得られ、さらに、評価装置110の不揮発性メモリにおけるパラメータとして格納することができ、また図1および2において例証される。
同じことは、方向:
に当てはまる:
センサクラスタ102によって測定された速度成分は、これらの方向におけるセンサクラスタ102の速度の成分ν(ベクトル)に相当し、すなわち、スカラ積(product)を使用して、下記が当てはまる。
一次方程式系であって、それからセンサ座標系401の3つの軸に沿った速度ベクトルの成分ν(ベクトル)=(νx,νy,νz)は、3つの速度成分νLa,νLb,νLcのための対応する方程式から得ることができ、そして、それは、センサクラスタ102のレーザユニット108a、b、cによって得ることができる。後者が、センサ座標系401に関して、単純に偏倚され、かつ、回転されるので、前記成分は、重心系402におけるセンサクラスタ102の速度の成分に相当する。
センサクラスタ102によって測定された速度成分は、これらの方向におけるセンサクラスタ102の速度の成分ν(ベクトル)に相当し、すなわち、スカラ積(product)を使用して、下記が当てはまる。
評価装置110は、速度ν(ベクトル)から、センサ座標系401、および/または重心系402に関係する車両の重心CMの一方向運動(translational)νCM(ベクトル)の速度を得る。
このことは、それ自身知られている関係を使用して利用してなされる:
ここで、χ(ベクトル)は、センサクラスタ102から車両の重心CMまで開始する接続ベクトルを示す。評価装置110が、車両の重心の速度νCM(ベクトル)を計算することを可能にするために、センサクラスタ102と車両の重心CMとの間の接続ベクトルχ(ベクトル)の成分は、それらが車両101の典型的な負荷状況のために予め決定された後、評価装置110の不揮発性メモリにおけるパラメータとして1つの実施例内に格納される。変更されたローディングによる重心CMの位置の変化は、この配位において無視される。方程式(4)に含まれている変数ω(ベクトル)=[dφ/dt,dθ/dt,dψ/dt]は、車両101の角速度を示しており、それらの成分は、車両101のローリングレートdφ/dt、車両101のピッチングレートdθ/dt、および車両101のヨーレートdψ/dtである。
センサ座標系401および重心系402が、車両に固定して初期化されるので、これらの系のxy−平面は、車道表面104に関して車両本体105のローリング動作およびピッチング動作による現在のピッチング角およびローリング角の周りを回転する。しかしながら、車両101の車両移動動的状態は、通常、水平系(horizontal system)に関係する車両の速度成分特には長手方向の速度νh CM,χおよび横方向の速度νh CM,yによって特徴づけられる。このことは、そのx−y平面が車道の平面と平行に延びるか、車道の平面にある座標系を有する。その原点が、考慮の時に車道の平面における車両101の重心CM以下に垂直に初期化される水平化された系(horozontalized system)が、一般に使用される。x軸は、車両の長手方向における車道の平面内に前方に延び、y軸は、車両の横方向における車道の平面104において左方に延び、さらに、z軸は、車両の垂直方向において車道の表面104に関して垂直に上方に延びる。重心系402に関係する重心の速度νCM(ベクトル)と、水平化された系に関係する重心速度νhCMχ(ベクトル)=(νh CM,χ, νh CM,y,νh CM,z)との間に、次の関係がある。
ここで、マトリックスSy(θ)は、ピッチング角θを介して瞬間の(instantaneous)y軸周りの回転を記述し、さらに、このマトリックスSz(φ)は、ローリング角φを介して瞬間のx軸周りの回転を示しており、また、下記は次のものを適用する:
重心系402における重心の速度νCM(ベクトル)を決定するために、車両101の回転率、すなわち、ヨーレート、ローリングレート、およびピッチングレートのナレッジが、したがって必要であり、そしてさらなる車両101のローリング角、およびピッチング角のナレッジは、水平化された系νh CM(ベクトル)における重心の速度を得るために必要である。
その3つの一方向運動の、および3つの回転の自由度に従って、車両の動作を決定するために、ブロック図−以前に記述したタイプであって、評価装置110に接続されるものの3つのセンサクラスタ102a、b、cによる図5において概略的に例証された1つの実施例において、使用される。センサクラスタ102a、b、cは、車両101の床下に配置される。この配置は、また、センサクラスタ102a、b、cが、一直線上に配置されず、さらに好ましくは、一平面内にないように同様に選択されている。
各センサクラスタ102a、b、c、のために、以前に記述したように、重心系402に関連したセンサクラスタ102の速度νi(ベクトル)(i=a、b、c)を、評価装置110内において得ることは可能である。相互との速度νi(ベクトル)の比較から、その後、評価装置110は、車両101のローリングレート、ピッチングレート、およびヨーレートを決定する。2つの速度νi(ベクトル)の比較のために、次の方程式が当てはまり、その方程式は、評価用に使用され、例えば、方程式(4)から得ることができる:
ここで、γij(ベクトル)=γi(ベクトル)−γj(ベクトル)は、センサクラスタiとセンサクラスタjとの間の接続ベクトルを示している。そのペア(i,j)=(a,b),(a,c),(b,c)のために、方程式(7)は、3つのベクトル方程式に至る。これらは、9つの方程式を有する方程式系に相当し、これから3つの方程式が選択され、車両101の回転レートを得るための根拠として評価装置110によって使用される。
回転レートは、その後、重心系402における車両101の重心速度νCM(ベクトル)を決定するために評価装置110によって使用される。このことは、センサクラスタ102a、b、cのために得られる速度νi(ベクトル)(i=a、b、c)を使用して、方程式(4)に基づいてなされる。代りに、当初は、2つ、または3つの値を、さらなるセンサクラスタ102a、b、cのために得られる速度νi(ベクトル)を使用して、重心速度νCM(ベクトル)のために決定することができ、さらに重心速度νCM(ベクトル)を個別の値から見出すことができる。このことは、速度の決定の正確性を増加し、もっともらしさチェックを可能にし、その間に、3つの得られた値は、距離が大きすぎるときには、不完全な測定を検知するために相互に比較される。
さらに、ローリングレート、および時間中にわたるピッチレートの統合は、ローリング角およびピッチング角が得られることを可能にする。この統合は、例えば、評価装置110に信号を送り、ローリング角およびピッチング角がイグニッション開始に値ゼロを有する前提条件に基づいて実行することができる。この配位において、ローリングレート角およびピッチング角の使用によって、評価装置110は、方程式(5)に基づいて、車両の長手方向の速度νh CM,χおよび車両の横方向の速度νh CM,yを、適切であれば、水平化された系における車両の重心CMの垂直速度νh CM,zと同様に決定する。
3つのセンサクラスタ102a、b、c、に接続される評価装置110の出力信号は、例えば、車両の小さなローリング動作とピッチング動作との間に水平化された系における一方向運動の速度νCM(ベクトル)のための良好な近似値を構成する重心系402における車両の重心の一方向運動の速度νCM(ベクトル)の成分である。回転レートの統合によって決定されるべき車両101の回転角用の装備がある場合には、速度νh CM(ベクトル)も、水平化された系における評価装置110によって出力変数として出力することができる。
さらなる出力変数は、3つの得られた車両101の回転レートを表わす。図6において概略的に例証されるさらなる実施例は、その中で、3つのセンサクラスタ102a、b、cの代りに、2つのセンサクラスタ102a、bのみが使用されている以前に記述した配位と異なり、前記センサクラスタ102a、bは、車両本体105の床下における相互から別に離間して設置される。しかしながら、さらに、回転レートセンサ601が、その測定信号がセンサクラスタ102a、bの測定信号に加えて評価装置110に供給されるように装備され、その結果、車両101の回転レートは、直接測定される。この配位において、直接測定されない回転レートは、以前に記述された方法で、かつ測定された回転レートからの評価装置110において決定されるセンサクラスタ102a、bのために得られる速度νa(ベクトル)およびνb(ベクトル)から決定される。このような状況において、方程式(5)によれば、その関係νa(ベクトル)−νb(ベクトル)=ω(ベクトル)×γdist(ベクトル)は、速度νa(ベクトル)とνb(ベクトル)との間の違いのために、さらには、重心系402に関係して使用される。このベクトル方程式は、3つの方程式を有し、それらのうちの2つは、回転レートセンサ601によって測定されない回転レートを決定するために使用される。残る回転レートが計算された後、評価装置110は、センサクラスタ102a、bのために、または両方のセンサクラスタ102a、bのために得られた速度νa(ベクトル)とνb(ベクトル)とに基づいて、図5に関して上に記述した配位に対してアナログ方式で、重心系402と関係する車両の重心CMの一方向運動の速度νCM(ベクトル)を決定する。この配位におけるように、車両101のローリング角およびピッチング角も、時間中にわたるローリングレートおよびピッチングレートの統合によって決定することができる。
回転レートセンサ601は、好ましくは、ヨーレートセンサである。なぜなら、ヨーレートは、車両移動動特性における最も大きな影響を有し、また、他の変数と無関係のヨーレートの直接測定は、したがって有利であるからである。さらに、ヨーレートは、一般に、車両移動動的制御装置の入力変数として役立つが、その結果、さらに、この変数を直接測定することは、この点で有利である。しかしながら、ヨーレートセンサの代りに、ローリングレートセンサ、またはピッチングレートセンサを使用することは、また可能である。使用された回転レートセンサは、特にそれ自身知られている超小型の回転レートセンサとして、当業者にそれ自身知られている方法で形成することができる。
評価装置110の出力信号は、この配位において、例えば、重心系402における車両の重心の一方向運動の速度νCM(ベクトル)、または、−回転レートの統合によって決定されるべき車両101の回動角のための装備がある場合に−、水平化された系における一方向運動の速度νCM(ベクトル)である。さらなる出力変数は、車両101の2つの回転レートであり、それは回転レートセンサ601によって直接測定されない。ヨーレートセンサが使用されるときに、これらは、車両101のローリングレートおよびピッチングレートである。
さらに、車両101のローリング動作およびピッチング動作を無視して、以前に言及した変数をほぼ決定するために、速度クラスタ102および回転レートセンサ601のセンサ配位を使用することは可能である。このセンサ配位は、図6aに概略的に例証されている。回転レートセンサ601は、以前に上に言及した理由のために、好ましくは、ヨーレートセンサである。
車両101が、小さな長手方向、および横方向の加速をせいぜい受ける限りでは、車両101のローリングおよびピッチング動作は小さい。さらなる配位においては、したがって、スプリング圧縮のために無視されるべき車両本体105のローリング動作およびピッチング動作のための装備があることができ、その結果、車両101のローリングレートおよびピッチングレートと同様に、ローリング角およびピッチング角も、値ゼロに設置することができる。この配位においては、自動車両101は、センサクラスタ102の測定信号に加えて、その測定信号が評価装置に入力信号として供給される、センサクラスタ102およびヨーレートセンサを装備している。センサクラスタ102の測定信号から、評価装置110は、ここでセンサクラスタの速度ν(ベクトル)を決定する。車両の重心CMの一方向運動の速度νCM(ベクトル)の近似値は、その後、ヨーレートdψ/dtを使用して得られる。このことは、関係
によってなされる。
それは、車両101のローリングレートおよびピッチングレートを無視することによって、方程式(4)から得られる。変数χは、ここに、センサ座標系401におけるベクトルχ(ベクトル)のx成分、すなわち、センサクラスタ102から車両の長手方向において測定された車両の重心CMの距離を示しており、その変数yは、(センサ座標系401におけるベクトルχ(ベクトル)のy成分、すなわち、センサクラスタ102から車両の横方向に測定された車両の重心CMの距離を示している。評価装置110の出力信号は、この配位において、重心系402における車両の重心CMの接近した一方向運動の速度成分νCM(ベクトル)を有し、それは、水平化された系における重心の速度νh CM(ベクトル)の成分のための近似値として同時に使用することができる。
1つの配位においては、センサクラスタ102も、車両101の重心CMに、または、車両101の重心CMの下方に垂直に位置することができる。この場合、一方向運動の速度は、車両101のローリング動作およびピッチング動作を無視することによって直接測定することができ、さらに、もはや、いかなる回転部品をも考慮に入れる必要はない。
同様に、車両101は、ヨーレートセンサに加えて、ローリングレートセンサ、および/またはピッチングレートセンサを装備することができ、その結果、ヨーレートに加えて、さらなる回転レートを測定し、さらに、車両の重心CMの一方向運動の速度νCM(ベクトル)の計算を考慮に入れることができる。時間中にわたる測定された回転レートを統合することによって、対応する回転角を得て、重心系402における速度νCM(ベクトル)から水平化された系における車速νh CM(ベクトル)を決定するためにそれらを使用することが、また可能であり、その結果、車速νh CM(ベクトル)の成分は、評価装置110によって水平化された系において出力することができる。
さらなる実施例において、以前に記述したタイプのセンサクラスタ102も使用される。さらに、装置が、車両本体105のローリング角およびピッチング角が決定されるように提供される。ローリング角およびピッチング角を得るために、ここに特に、車両101のシャシのスプリング部材における走行センサを提供することは可能であり、そのスプリング部材は、車輪106に関して車両本体105を支持する。走行センサは、それぞれスプリング部材にここで割り当てられ、また、それらは、車本体105が、対応するスプリング部材で実行するスプリングの移動の距離を測定する。四輪自動車101の場合には、少なくとも3つの走行センサが、当業者に知られているやり方において特定の変数を決定するために、各場合における1車両車輪106で設けられる。第4の走行センサは、その変数が冗長な方法で得られることを可能にし、その結果、より正確な決定が、可能である。走行センサによって測定されるスプリング移動値から、評価装置110であって、それに走行センサの測定信号が供給されるものは、車両101のピッチング角およびローリング角を得る。さらに、ローリングレートおよび車両101のピッチングレートは、時間にわたる縦視野移動角度およびピッチング角度を引き出すことにより、評価装置110の中で得ることができる。前記ローリングレートおよびピッチングレートは、その後、センサクラスタ102の得られた速度ν(ベクトル)から関係(4)を利用して、車両の重心CMの一方向の速度νCM(ベクトル)を、を決定するように使用される。得られたローリング角および得られたピッチング角に基づいて、車速νh CM(ベクトル)は水平化された系において計算することができる。したがって、評価装置110の出力信号は、水平化された系における車速νh CM(ベクトル)の成分、車両101の回転レート、および適切である場合には、この配位における車両101の回転角を表わす。
この発明のさらなる実施例は、図7に概略的に例証され、以前に記述したクラスタと比較して修正されるセンサクラスタ701の使用のために備え、その結果、測定する光ビーム703a、b、cの方向の速度成分に加えて、測定する光ビーム703a、b、cが、センサクラスタ701と車道表面104との間を走行する距離も決定される。速度を測定するための以前に記述したセンサクラスタ102が、距離クラスタと区別するために、速度クラスタとして以下に参照されている間に、修正されたクラスタ701は、以下に距離クラスタとして参照される。速度クラスタ102のように、距離クラスタ701は、車両本体105の床下に設置される。さらに、それは、評価装置704に接続され、さらに測定する光ビーム703a、b、cを様々な方向に送信する3つのレーザユニット702a、b、cを有し、それは、車道表面104で反射される。距離クラスタ701のレーザユニット703a、b、cは、基本的に、速度クラスタのレーザユニット108a、b、cと同じ方法で形成することができる。しかしながら、速度クラスタ102とは対照的に、レーザユニット702a、b、cによって放射された光の周波数は、変化することができる。この変化は、レーザダイオードを介して流れる電流を変化することによって、好ましくは、ここに引き起こされ、さらに、これは、制御装置705によって引き起こされる。速度クラスタ102の場合におけるように、距離クラスタ701の場合には、レーザユニット702iによって送信される光は、車道表面104で散乱し、レーザユニット702iに部分的に反射される。反射された光は、対応するレーザユニット702iの共振器内にフィードバックされ、そして、レーザユニット702iの共振器においてそこに生成された光と干渉する。これは、共振器における自己混合効果の発生に至り、その効果は、達成する、変調されるべきレーザダイオードによって送信された光の強度を与え、さらに前記変調が、フォトダイオードによって検知される。このフォトダイオードの電流の変調は、この差異の周波数がフォトダイオードによって解明することができる限りにおいては、反射されたレーザ光と共振器内のレーザ光との周波数間の差に相当する周波数を有する。
送信されたレーザ光線の周波数は、速度成分νLiだけでなく、それぞれの測定する光ビーム703iが、レーザユニット702iまたはそこにある共振器と車道表面との間を走行する距離dLiをも決定するために距離クラスタ701のレーザユニット702iを使用するために、FMCW(周波数変調持続波)原理であって、それ自身知られているものによって変調される。この周波数変調は、レーザダイオードを介して流れる電流を相応して変化することによって、制御装置705によって実行される。1つの配位においては、連続した線によって図8におけるブロック図に概略的に例証されているように、デルタ関数によってリニア変調が設けられる。このブロック図においては、周波数fは、時間tに対してプロットされる。点線によって図8の中のブロック図において、その時間座標図が例証されている反射された信号の周波数は、測定する光ビーム703iの瞬時周波数と比較して偏倚される。反射光の周波数fRと透過光の周波数fRとの間の周波数偏倚δf=fR−fRは、反射光の走行時間に起因する第1の部分fτと、反射光のドップラ偏移による第2の部分fDを有する。測定する光ビーム703iの周波数が増加するときは、周波数偏倚δf1は、ドップラの部分fDと第1の部分fτとの間の差に起因し、その結果、下記の次のものを適用する:
δf1=fD−fτ (9)
周波数が減少するときは、振動数偏倚δf2は、2つの部分の合計から得られる、すなわち、下記の次のものを適用する:
δf2=fD+fτ (10)
結果として、周波数偏倚の2つの部分は、増加する周波数と減少する周波数との間の差異の周波数を評価することによって得ることができる。
δf1=fD−fτ (9)
周波数が減少するときは、振動数偏倚δf2は、2つの部分の合計から得られる、すなわち、下記の次のものを適用する:
δf2=fD+fτ (10)
結果として、周波数偏倚の2つの部分は、増加する周波数と減少する周波数との間の差異の周波数を評価することによって得ることができる。
このような状況においては、下記の次のものを適用する:
fD=1/2(δf2+δf1) (11)
fτ=1/2(δf2−δf1) (12)
速度成分νLiおよび距離dLiは、レーザユニット702iによる方程式(11)および(12)から得ることができる。速度成分νLiのために、下記はここに当てはまる:
νLi=−fD・λ /2 (13)
ここに、λは、放射されたレーザ光の波長を示し、さらに下記は距離dLiに当てはまる:
dLi=fτ・c・T / 4・fswing (14)
ここに、fswingは、周波数スイング、すなわち、変調された周波数の最小と最大値との間の差を示し、さらに、Tは、周波数変調の周期長さを示す。
fD=1/2(δf2+δf1) (11)
fτ=1/2(δf2−δf1) (12)
速度成分νLiおよび距離dLiは、レーザユニット702iによる方程式(11)および(12)から得ることができる。速度成分νLiのために、下記はここに当てはまる:
νLi=−fD・λ /2 (13)
ここに、λは、放射されたレーザ光の波長を示し、さらに下記は距離dLiに当てはまる:
dLi=fτ・c・T / 4・fswing (14)
ここに、fswingは、周波数スイング、すなわち、変調された周波数の最小と最大値との間の差を示し、さらに、Tは、周波数変調の周期長さを示す。
距離クラスタ102は、上述したように、距離dLiだけでなく速度νLiを決定するためにも、使用することができる。距離クラスタ701によって得られる速度成分νLi(i=a、b、c)は、速度クラスタ102によってさらに決定することができるものに相当する。この理由のために、個々のセンサクラスタ701は、速度νLiと距離dLiとを決定するために使用することができる。
しかしながら、単一のセンサクラスタの代りに、距離クラスタ701が、これらの変数を決定するために使用されることを、さらに規定することができ、その距離クラスタ701によって、距離dLiが検出され、そして以前に記述したタイプの個別の速度クラスタ102が、速度νLiを決定するために使用される。距離クラスタ701および速度クラスタ102は、この配位における共通のハウジング内に統合することができる。さらに、2つのセンサクラスタ701、102は、共通の評価装置704を有することができる。
距離クラスタ701のレーザユニット702iによって得られた距離は、距離クラスタ701と対応する測定する光ビーム703a、b、cが当たる車道表面104の点との間の接続するベクトルdLi(ベクトル)の絶対値に相当する。この接続するベクトルは、dLi(ベクトル)=dLi・nLi(ベクトル)によって与えられるが、ここで、方程式(2)において与えられるようなベクトルnLi(ベクトル)、それは測定する光ビーム103a、b、cのために、測定する光ビーム703a、b、cの方向について記述している。3つの接続するベクトルdLa(ベクトル)、dLb(ベクトル)およびdLc(ベクトル)は、車道の平面に相当する平面に及ぶ(span)。したがって、評価装置704は、得られた距離dLa、dLbおよびdLc、特には、センサ座標系401のx−y平面と車道の平面との間の回転角から決定することができる。車道の平面が、水平化された座標系のx−y平面と平行に位置合せされるので、これらの回転角は、車両本体105のローリング角およびピッチング角に相当する。
1つの配位において、例えば測定するビーム703a、b、cによって及ぶ平面のユニットノーマルベクトルは、回動角を決定するために決定することができる。
このユニットノーマルベクトルH(ベクトル)は、センサ座標系401において与えられて、z方角に、水平化された系のユニットベクトルに相当する。したがって、下記は次のものを適用する:
この方程式において、eZ(ベクトル)=(0,0,1)Tは、センサ座標系401におけるz方角に単一性ベクトルを表わす。ベクトル方程式(16)は、車両本体105のローリング角φおよびピッチング角θを決定するための方程式系を有する。H(ベクトル)=(h1,h2,h3)を使用することによって、下記のものが、解としてここに得られる:
方程式(18)において、H(ベクトル)のx成分は、H(ベクトル)のために正規化が行なわれた物理ユニット内に挿入されるべきであり、それは例えばセンチメートルまたはメートルで行われることができる。
評価装置704が、距離クラスタ701の測定信号に基づく車両101のローリング角およびピッチング角を決定した後、車両101のローリングレートおよびピッチングレートは、時間中にわたるローリング角およびピッチング角を得ることによって計算される。重心系402、または水平化された系における重心の速度を決定するために、車両101のヨーレートについてのナレッジは、ローリングレートおよびピッチングレートと同様にさらに必要である。このナレッジは、ブロック図による図9に概略的に例証される配位におけるヨーレートセンサ901によって検知される。さらなる配位において、それは概略的なブロック図における図10に示されているが、さらなるセンサクラスタが、距離クラスタ701に加えて使用され、それはさらなるセンサクラスタが、車両本体105の床下に距離クラスタからの一定距離に位置される。さらに使用されたセンサクラスタは、さらなる距離クラスタ701b、または速度クラスタ102であることができる。追加のセンサクラスタによって、2つの速度が存在するように、センサクラスタの速度が得られる:距離クラスタ701の速度νLa(ベクトル)および追加センサクラスタの速度νLb(ベクトル)である。
ここに、γdist(ベクトル)は、距離クラスタ701から追加センサクラスタまでの接続するベクトルを表わす。
ローリングレート、ピッチングレート、およびヨーレートに基づいて、評価装置704は、それから、距離クラスタ102よって決定された速度νLa(ベクトル)から、および/または追加センサクラスタによって得られた速度νLb(ベクトル)から、関係(4)を使用することによって車両の重心CMの速度νCM(ベクトル)を計算する。距離クラスタ701によって得られたローリング角および得られたピッチング角に基づいて、さらなるステップにおいて、評価装置704における水平化された系の速度νh CM(ベクトル)からの車速νCM(ベクトル)を計算することは可能である。したがって、評価装置704の出力信号は、この配位において水平化された系において車速νh CM(ベクトル)の成分、車両101の回転レート、および適切な場合には車両101の回転角を構成する。
以前に記述したセンサ配位は、評価装置110、704が、集信方式における車速νh CM(ベクトル)か、または重心系402における車両101の速度νCM(ベクトル)のいずれかを決定することができるという事実を共通に有し、その速度νCM(ベクトル)は、水平化された座標系における速度νh CM(ベクトル)にほぼ相当する。得られた速度成分は、例えば、ドライバー情報装置のような車両101のさらなる装置、または例えば車両移動動的制御装置のような制御装置によって直接使用することができる。さらに、さらなる車両移動動的変数は、得られた変数から得ることができ、さらなる車両装置において使用することができる。特に、車両101の横方向の加速は、時間中にわたる微分によって車両横方向速度νh CMから計算することができ、その結果、追加の横方向の加速度センサのための必要はなく、それは従来の車両移動動的制御装置の慣習的な部品である。さらに、車両101の姿勢角βは、長手方向の速度νh CMおよび車両の横方向の速度νh CMから得ることができ、その姿勢角βのために、下記次のものを適用する:
姿勢角は、特に、臨界的な運転状況において運転状態を特徴づけるために特に適切であり、したがって、例えば、車両101を安定させるために車両移動動的コントローラによって使用することができる。しかしながら、従来のセンサ系によって、姿勢角は、確実に得ることができず、その結果、この発明に基づく車両移動動的制御プロセスの実行は、姿勢角を利用可能にすることによって著しく改善することができる。
さらに、多くの以前に記述した配位において、車両101のヨーレート、ローリングレート、およびピッチングレートを得ることができる。これらの変数も、車両101のさらなる装置に利用可能とすることができる。これらの装置の例は、もう一度、その制御アルゴリズムが、これらの変数、またはシャシのコントローラ、および、例えば、車両本体105のローリング動作、および/またはピッチング動作を補償するさらなる運転支援装置および能動的安全装置を有することができる車両移動動的コントローラである。
この発明は、図面および前の例証に詳細に記述されたが、その例証は、実例であり、または代表的であって、限定的でないとして理解されるべきである;
この発明は、特に、説明された代表的な実施例に制限されない。この発明とその実施例のさらなる変形が、前の開示、図および特許請求項から、当業者のために得られる。「構成する、」「有する、」「含む、」「含んでいる、」および同種のもの、のように特許請求項において使用される用語は、さらなる構成部品、またはステップを除外しない。不定冠詞の使用は複数を排除しない。個別の装置は、特許請求項において特定される複数のユニット、または装置の機能を実行することができる。特許請求項において与えられた参照符号は、使用された手段およびステップにおける制限であると考えることはできない。
この発明は、特に、説明された代表的な実施例に制限されない。この発明とその実施例のさらなる変形が、前の開示、図および特許請求項から、当業者のために得られる。「構成する、」「有する、」「含む、」「含んでいる、」および同種のもの、のように特許請求項において使用される用語は、さらなる構成部品、またはステップを除外しない。不定冠詞の使用は複数を排除しない。個別の装置は、特許請求項において特定される複数のユニット、または装置の機能を実行することができる。特許請求項において与えられた参照符号は、使用された手段およびステップにおける制限であると考えることはできない。
Claims (15)
- センサ装置が自動車両(101)に配置されるときに車道表面(104)の方向に送信されるコヒーレント光を放射するための光源を有し、さらに表面で散乱した光と光源の光と間の干渉を特徴づける少なくとも1つの測定変数を検知するように設計される干渉検知器(306)を有する少なくとも1つのレーザユニット(108i;702i)を有するものであって、その測定変数は、センサ装置の速度成分、および/またはセンサ装置と車道表面(104)との間の距離を表し、そのレーザユニット(108i;702i)は、車両(101)の動作状態を特徴づける少なくとも1つの変数をその測定変数から決定するように設計されている評価装置(110;704)に結合される自動車両(101)の動作状態を検知するためのセンサ装置。
- 評価装置(110、704)に結合される複数のレーザユニット(108i;702i)を有する少なくとも1つのセンサクラスタ(102;102i;701)を有し、そのレーザユニット(108i;702i)は、様々な方角に光を放射する請求項1記載のセンサ装置。
- センサクラスタ(102;102i;701)のレーザユニット(108i;702i)は、車両本体(105)の下側に設置することができ、自動車両(101)が作動しているときに、共通のハウジング内に配置され、その下側は車道表面(104)に面する請求項2記載のセンサ装置。
- 評価装置(110、704)は、センサクラスタ(102;102i;701)のレーザユニット(108i;702i)によって検知されたそれぞれの測定変数からセンサクラスタ(102;102i;701)の速度成分を得るように、さらには、得られた速度成分に基づく自動車両(101)の少なくとも1つの速度成分を決定するように設計される請求項2または3記載のセンサ装置。
- 評価装置(110、704)は、自動車両(101)の速度成分の決定において自動車両(101)の少なくとも1つの回転レートを使用するように設計されている請求項4記載のセンサ装置。
- 評価装置(110)に結合される2つのセンサクラスタ(102a、102b)と、センサ装置に結合され、回転レートを決定する目的を有する少なくとも1つの装置(601)とを有し、評価装置(110)は、自動車両(101)の少なくとも1つの速度成分、および/またはセンサクラスタ(102a、102b)おいて検知された測定変数からの第2の回転レート、および装置(601)によって検知された第1の回転レートを決定するように設計されている請求項1−5のいずれか1項記載のセンサ装置。
- 回転レートを決定するための装置(601)は、回転レートセンサ、特には、ヨーレートセンサである請求項6記載のセンサ装置。
- 評価装置(110)に結合される3つのセンサクラスタ(102a、102b、102c)を有し、評価装置(110)は、3つのセンサクラスタ(102a、102b、102c)によって得られた測定変数から自動車両(101)の少なくとも1つの速度成分、および/または車両(101)の少なくとも1つの回転レートを決定するように設計されている請求項1−7のいずれか1項記載のセンサ装置。
- 複数のレーザユニット(702a、702b、702c)、特には、それら3つを有する第1のセンサクラスタ(701)を有し、各場合において、距離を、評価装置(704)における検知された測定変数から得ることができるのと同様の方法で、レーザユニットによって放射された光の周波数を変調スキーマによって変調することができ、評価装置(704)は、少なくとも1つの回転角、および/または得られた距離からの車両(101)の少なくとも1つの回転レートを決定するように設計されている請求項1−8のいずれか1項記載のセンサ装置。
- レーザユニット(702a、702b、702c)によって放射された光の周波数は、各場合において、距離に加えて、第1のセンサクラスタ(701)の速度成分が、検知された測定変数から得ることができるのと同様な方法で、変調スキーマによって変調することができる請求項9記載のセンサ装置。
- 評価装置(704)は、第1のセンサクラスタ(701)および回転レートによって得られた速度成分からの自動車両(101)の少なくとも1つの速度成分を決定するように設計されている請求項10記載のセンサ装置。
- 評価装置(704)は、自動車両(101)の速度成分を得るために、回転レートセンサ(901)によって得られるさらなる回転レートを使用するように設計されている請求項11記載のセンサ装置。
- さらに評価装置(704)に接続される第2のセンサクラスタ(102;701b)を有し、この第2のセンサクラスタの速度成分は、第2のセンサクラスタ(102;701b)において検知された測定変数から得ることができ、評価装置は、第1および第2のセンサクラスタ(701;102;701b)の得られた速度成分から車両(101)の少なくとも1つのさらなる回転レートを得るように、さらに、自動車両(101)の速度成分を得るためにさらなる回転レートを使用するように設計されている請求項11記載のセンサ装置。
- 請求項1−13のいずれか1項記載のセンサ装置を有する自動車両(101)。
- 方法において、
− コヒーレント光が、センサ装置の発光源から車道表面(104)の方向に送信され、
− 少なくとも1つの測定変数であって、それは車道で散乱した光と発光源の光との間の干渉を特徴づけるものが、センサ装置の干渉検知器(106)で検知され、および/または、測定変数は、センサ装置の速度成分、および/またはセンサ装置と車道表面(104)との間の距離を示しており、
− 車両(101)の動作状態を特徴づける少なくとも1つの変数が、測定変数に従って得られるセンサ装置を有する自動車両(101)の動作状態を検知する方法。
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