JP2011506641A - 吸収性ポリマー複合材料における界面を改善するためのカップリング剤の使用 - Google Patents

吸収性ポリマー複合材料における界面を改善するためのカップリング剤の使用 Download PDF

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Abstract

ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤と、充填剤と、生体適合性の生分解性ポリマーマトリックスと、を有する複合材料を開示する。本明細書に記載されている複合材料は、組織工学、薬物送達、及び埋め込み型医療装置のような生物医学的用途に有用である。

Description

開示の内容
〔発明の分野〕
本発明が関連する技術分野は、充填剤とポリマーマトリックスとの間の界面接着を改善するためにカップリング剤を利用する複合材料であり、この複合材料は組織工学、薬物送達、及び埋め込み型装置を含む生物医学的用途に有用であり得る。
〔発明の背景〕
金属は、剛性及び強度が高いために医療装置で広く用いられている。組織より剛性の高い金属インプラントは、主な耐荷重性部材となり、それにより応力(望ましくない応力遮蔽を生じさせる場合がある)から組織を保護することができる。
吸収性ポリマー(体内で分解され、次いで体内に吸収されるか又は体から排出される材料)の使用は、応力遮蔽の負の効果を軽減するのを補助する可能性を有する。更に、吸収性ポリマーは、その生体適合性及び持続放出性のために広く用いられている。生分解性ポリマー材料は、種々の医療用途用のピン、ロッド、アンカー、ねじ、止め金、及び締結具の形態で、医療装置として使用されてきた。しかしながら、ほとんどの場合金属インプラントに比べて生分解性装置の剛性及び強度は比較的低いため、典型的には、その使用は低耐荷重性用途又は非耐荷重性用途に限られている。
無機充填剤(セラミックス若しくは金属線維、髭結晶、小板、又は粒子の含有物)が、生分解性ポリマー材料の機械的特性を高めるために補強材として用いられてきた。複合材料(いずれかの相のみでは達成できない材料特性をもたらす)を作製するために、ホストマトリックスにこのような含有物を埋め込むことは、長年にわたって一般的な方法であった。このアプローチを用いて、吸収性ポリマーの強度及び剛性を改善することができる。例えば、リン酸三カルシウムで補強されたポリラクチドは、剛性の増大を示すが、含有物とポリマーマトリックスとの間にカップリング又は接着が生じないため脆性であることが知られている。よって、ポリマーの延性性質は失われる。このような固有の脆性のために、無機充填剤で補強された生分解性ポリマーはしばしば、非又は低耐荷重性用途に限定されてきた。
ナノサイズ(1〜1000nm)の含有物を非吸収性ポリマーに導入することを可能にする加工技術が開発されており、ある程度成功している。非吸収性ポリマーナノ複合材料は、ミクロンサイズの含有物を含むポリマーに対して改善された特性を有することが示されている。
吸収性ポリマーの充填剤に対する親和性を改善するために、種々のカップリング剤が利用されてきた。これらのカップリング剤としては、シランカップリング剤、ジルコニル塩、及び有機イソシアネートが挙げられる。しかしながら、上述のグラフト化有機分子は、典型的には有害である。それ故、ポリマーの特性、特にポリマーの靱性及び破断点伸び(elongation-to-break)の延性特性が維持された、ナノサイズ(1〜100nm)の含有物を含む吸収性ポリマー複合材料を形成することが非常に望ましい。
〔発明の概要〕
したがって、新規の複合材料を開示する。本発明の複合材料は、ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤と、充填剤と、ポリマーマトリックスとを有する。ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤は、充填剤とポリマーマトリックスとの間の界面接着を高め又は改善し、それによりポリマーマトリックスの靱性及び破断点伸びの脆性特性を維持する又は高める。本明細書に記載されている複合材料は、組織工学、薬物送達、及び埋め込み型装置のような生物医学的用途に有用である。
〔発明の詳細な説明〕
本発明は、ポリ(エチレン−co−アクリル酸)(PEAA)カップリング剤と、充填剤と、生体適合性の生分解性ポリマーマトリックスとから成る複合材料を提供する。PEAAは、充填剤とポリマーマトリックスとの間の界面接着を改善すると考えられる。複合材料は、組織工学、薬物送達、及び埋め込み型装置のような生物医学的用途に有用である。
ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤は、複数のカルボキシル基を含有し、カルボキシル基の間は疎水性セグメントである。コポリマーは、ランダムであっても塊状であってもよい。1つの実施形態では、ポリ(エチレン−co−アクリル酸)は、20:80(モル:モル)のポリ(エチレン−co−アクリル酸)(PEAA)である。
本発明の複合材料において有用である好適な充填剤としては、リン酸一カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、α型リン酸三カルシウム、β型リン酸三カルシウム、及びリン酸四カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸マグネシウムカルシウム、リン酸塩ガラス、並びにバイオガラスのような、生体適合性ガラス又はセラミックスが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態では、充填剤としては、リン酸一カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、α型リン酸三カルシウム、β型リン酸三カルシウム、及びリン酸四カルシウムが挙げられるが、これらに限定されない。別の実施形態では、充填剤はβ型リン酸三カルシウムである。充填剤は、任意の形状(球状、線維状、髭結晶、小板)であってよい。1つの実施形態では、充填剤は球状であるか、又はあるアスペクト比を有する線維状である。充填剤の大きさは、改善された物理的特性を複合材料に有効に提供するのに十分である。好ましい充填剤の大きさは、約1ナノメートル〜約1000ナノメートルであってよい。充填剤の大きさは、より典型的には、約1ナノメートル〜約500ナノメートルであり、典型的には、約1ナノメートル〜約250ナノメートルである。
本発明の複合材料のポリマーマトリックスは、生体適合性の生分解性ポリマーから作製される。生分解性ポリマーは、湿気のある体組織に曝されたとき、小さなセグメントに容易に崩壊する。セグメントは、次いで、体内に吸収されるか、又は体内を通過する。より具体的には、生分解されたセグメントは、セグメントの痕跡又は残留物が体内に永続的に保持されないように、体内に吸収されるか又は体内を通過するため、永続的な慢性の異物反応を誘発しない。
好適な生体適合性の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(p−ジオキサノン)、及びポリ(トリメチレンカーボネート)のようなポリ(α−ヒドロキシエステル);ポリ(オキサエステル);ポリ(オキサアミド);ポリカーボネート;ポリウレタン;ポリアミド;ポリアルキレンオキシド;ポリ(アミノ酸);ポリ(エーテル−エステル);ポリアルキレンオキサラート;ポリ(エチレングリコール);ポリ(イミノカーボネート);ポリアミドエステル;ポリ(リン酸エステル);ポリホスファゼン;ポリ酸無水物;ポリオルトエステル;ポリ(ヒドロキシブチラート)(HB)及びポリ(ヒドロキシバレレート)(HV)のようなポリアルカノエート;ポリ(DTHカーボネート)、ポリ(アリレート)、及びポリ(イミノ−カーボネート)のようなチロシン誘導ポリ(アミノ酸);多糖類及びタンパク質のようなバイオポリマー;並びにこれらのコポリマー及びブレンドが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの商業的に容易に入手可能な生体適合性の生分解性ポリマー、及びその一般的に関連する医療用途としては、ポリ(ジオキサノン)[PDS(登録商標)縫合糸(Ethicon,Inc.(Somerville、 NJ)から入手可能)]、ポリ(グリコリド)[Dexon(登録商標)縫合糸(United States Surgical Corporation(North Haven、 CT)から入手可能)]、ポリ(ラクチド)−PLLA[骨修復]、ポリ(ラクチド/グリコリド)[Vicryl(登録商標)(10/90)及びPanacryl(登録商標)(95/5)縫合糸(Ethicon,Inc.(Somerville、 NJ)から入手可能)]、ポリ(グリコリド/カプロラクトン(75/25)[Monocryl(登録商標)縫合糸(Ethicon,Inc.、Somerville、NJから入手可能)]、及びポリ(グリコリド/トリメチレンカーボネート)[Maxon(登録商標)縫合糸(United States Surgical Corporation(North Haven、 CT)から入手可能)]が挙げられる。
1つの実施形態では、生体適合性の生分解性ポリマーは、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(p−ジオキサノン)、ポリ(トリメチレンカーボネート)のようなポリ(α−ヒドロキシエステル)、並びにこれらのコポリマー及びブレンドである。別の実施形態では、生体適合性の生分解性ポリマーは、ポリ(乳酸)(PLA)とポリ(グリコール酸)(PGA)とのコポリマーであり、本明細書ではポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)とも称する。1つの実施形態では、ポリ(乳酸)とポリ(グリコール酸)とのコポリマーは、約70:30〜約99:1モルパーセントのポリ(乳酸):ポリ(グリコール酸)から成る。別の実施形態では、ポリ(乳酸)とポリ(グリコール酸)とのコポリマーは、約85:15モルパーセントのポリ(乳酸):ポリ(グリコール酸)から成る。
本発明の複合材料のカップリング剤は、混合を含む、種々の従来のコーティングプロセスを用いて充填剤上にコーティングされる。カップリング剤は、物理的に若しくは化学的に充填剤に結合してもよく、又はこれらの組み合わせであってもよい。1つの実施形態では、カップリング剤は、適切な溶媒にカップリング剤を混合し、次いで充填剤を溶液に添加してスラリーを形成することにより、充填剤上にコーティングされる。好適な溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、N−メチルピロリドン(NMP)、及びジメチルスルホキシド(DMSO)が挙げられるが、これらに限定されない有機溶媒である。次いで、粒子を溶液から単離し、真空下で乾燥させる。例えば、ポリ(エチレン−co−アクリル酸)(PEAA)を、1%(w/vol)以下の濃度でTHFに混合して、溶液を形成してもよい。次いで、β−TCP粒子のような充填剤を、PEAA/THF溶液に添加してもよい。室温で十分に攪拌した(例えば約8時間)後、コーティングされた充填剤粒子を濾過して取り除き、新鮮なTHFで十分に洗浄して、充填剤粒子表面上に吸着されていないカップリング剤を全て除去してもよい。次いで、コーティングされた充填剤粒子を真空下で十分に乾燥させて、溶媒を除去してもよい。このような方式でコーティングされたカップリング剤は、典型的には、β−TCP充填剤粒子の表面上に<10nmの厚さの層を有し、充填剤上にコーティングされたカップリング剤の重量は、充填剤粒子の約1重量%未満であった。当業者は、コーティングの厚さ、重量%等が、粒子の種類及び組成、粒径、溶媒、カップリング剤の種類、コーティングプロセス等が挙げられるがこれらに限定されない多数のパラメータに依存することを理解するであろう。
充填剤/カップリング剤及びポリマーマトリックスを有する本発明の複合材料は、以下の方式で調製することができる。複合材料は、例えば、押出成形又はバッチ配合し、続いて配合された材料を細切して、ペレットを形成する等の、従来の配合方法により加工してもよい。次いでペレットを用いて、例えば押出成形、射出成形、又は圧縮成形により、医療装置を調製してもよい。あるいは、ポリマーマトリックス及び充填剤/カップリング剤を、従来の配合及び成形装置、例えば、押出成形機に本発明による医療装置を有効に形成するための適切なダイが取り付けられている状態で、押出成形バレル内で成分を均質にブレンドするように、十分に有効な混合スクリュー構成を有する押出成形機に直接添加してもよい。ひとたび本開示の利益を得ると、当業者は、製作される特定の複合材料及び医療装置に必要な、適切なパラメータ及び特定の装置を選択することができる。例えば、医療装置は、他の従来の溶融加工により調製することができる。典型的な溶融加工としては、射出成形、押出成形、紡糸、圧縮成形、吹込み成形、引抜成形が挙げられる。
1つの実施形態では、複合材料は、溶融配合され、次いで例えば機械的特性試験用又は医療装置用クーポンに射出成形され得る。例えば、85:15(モル:モル)のPLGA、及びPEAAでコーティングされたβ−TCP充填剤を、中剪断力スクリュー設計の従来の2軸押出成形機に別々に送り込んでもよい(十分有効に分散させるために)。別々の重量測定フィーダー(gravimetric feeder)が、ポリマー、及びPEAAでコーティングされたβ−TCP充填剤に通常用いられる。加工温度は、ポリマーを充填剤と配合するのに十分有効であり、例えば、押出成形機の後部からダイまで140、180、180、185、185、185、180℃である。十分有効なrpmが配合プロセスに対して設定され(例えば、200rpm)、全体的供給率は、複合材料内に充填剤を有効に均一に分布させるのに十分である(例えば1.8kg/時間(4lbs/時間))(無論、用いる設備及び他のパラメータに依存する)。
1つの実施形態では、本発明の複合材料は、典型的には、約70〜約99重量%のポリマーマトリックスを有し、残りの部分は充填剤及びカップリング剤で構成される。別の実施形態では、本発明の複合材料は、より典型的には、約90〜約99重量%のポリマーマトリックスを有し、残りの部分は充填剤及びカップリング剤で構成される。更に別の実施形態では、本発明の複合材料は、好ましくは、約95重量%のポリマーマトリックスを有し、残りの部分は充填剤及びカップリング剤で構成される。
本発明の複合材料は調製されたままの状態で使用することができ、又は異なる条件下で焼きなまし(annealing)、配向、若しくは弛緩により更に加工してもよい。装置内でのポリマー配向の影響は、装置の性能を改善すると考えられる。配向は、装置の分解時間を変動させると考えられ、必要に応じて、装置の異なる区域を異なるように配向して、異なる分解時間を提供することができる。配向は、軸及び外周に沿って、又は放射状方向であってもよく、並びにそれぞれの方向において装置の性能を高めるための任意の他の方向であってもよい。配向は、1方向のみに限定されてもよく(1軸)、2方向であってもよく(2軸)、及び/又は多方向(多軸)であってもよい。配向は、最初に軸配向を適用し、続いて放射状配向を適用する、及びその逆などの、異なる順序で所与の材料に導入してもよい。あるいは、材料を同時に両方の方向に配向してもよい。軸配向は、通常ポリマーのガラス転移温度を超える温度で、管又はフィルムのような所与の材料の軸又は長手方向に沿って伸ばすことにより適用できる。放射状又は外周配向は、例えば窒素等の加熱ガスにより、又は成形型内部でバルーンを用いることにより、材料を吹き込むような、いくつかの異なる従来の方法及びその同等物により適用できる。あるいは、複合材料又はサンドイッチ構造を、異なる方向に配向された材料の層を積み重ねることにより形成して、異方性特性を提供してもよい。また、吹込み成形を用いて、2軸及び/又は多軸配向を生じさせてもよい。
ある用途では、材料が、装置に十分な強度を与えるために必要な材料の弾性率又は極限強度を損なうことなく、改善された破断点伸び、すなわち極限ひずみ能を有することが望ましい。材料の強度及び剛性を維持しながら、又は更には改善しながら、破断点伸びを増大させる方法により、装置の寸法を小さく保つことが可能になり、それにより必要に応じてより良好な装置の柔軟性が得られる。PLA、PGA、及びPLAとPGAとのコポリマー(PLGA)のような従来よりの埋め込み可能な吸収性ポリマーは、典型的には、比較的低い破断点伸び、例えばおよそ5〜10%を有し、典型的には金属に比べて低い引張強度及び弾性率を有する。多くの金属が、延性を得られる破断点伸びを有し(時に40%程度)、それによりこのような材料から作製されるステントのような装置を、破壊することなくバルーン圧下で展開することを可能にする。
本発明の複合材料は、以下に記載するプロセスを含む種々の従来のプロセスを用いて配向してもよい。複合材料は、典型的には、複合材料のガラス転移温度(Tg)と融解温度(Tm)との間の温度、最も好ましくは複合材料のTgよりおよそ10〜20℃高い温度に加熱してもよい。PLGA複合材料では、これは約70℃の温度であり得る。加熱は、加熱水浴、環境室、誘導加熱、及びIR照射を含む、当該技術分野における種々の従来のプロセスを通じて達成できる。当業者は、他の加熱方法を認識できる。複合材料は、複合材料のポリマーマトリックスの組成、結晶化度の値、及び形状を含む多数の要因に依存して、十分に有効な期間この温度で保持される。例えば、壁厚0.5ミリメートル、ODおよそ1.5〜2mmのPLGA複合材料の管を加熱するとき、保持時間は70℃の水浴中で約10秒であり得る。
このような時間後、力(延伸)を所望の方向(1方向又は多方向)に適用して、その方向に配向させる。延伸は、同時に又は順次、1方向に又は多方向に行ってもよい。延伸の総量を、特定の延伸率で非延伸状態から直接達成してもよく、又はいくつかの最終的な規定量まで段階的に順次、延伸率を変動させながら達成してもよい。配向はまた、まず材料を1以上の方向に過度に延伸し、同じ温度で断片を維持しながら、この材料の弛緩を、過度の延伸状態を下回るある配向レベルに制御することにより実施できる。更に、延伸は、軸方向に延伸させ、同時にその部分を回転させることにより、らせん方向に行ってもよい。これは、らせんステント設計のような装置がらせんピッチ軸に沿った配向を導入するために有利であり得る。
1つの実施形態では、放射線不透過性材料を、所望により複合材料に添加してもよい。放射線不透過性材料は、加工中、複合材料のポリマーマトリックスに直接添加してもよく、その結果、放射線不透過性材料は複合材料全体に極めて均一に組み込まれる。あるいは、放射線不透過性材料は、装置を形成するために用いられる装置の形状及びプロセスに依存して、装置の指定の部分において、層、コーティング、バンド、又は粉末の形態の複合材料から調製される医療装置に添加してもよい。コーティングは、例えば、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)、電気メッキ、高真空蒸着プロセス、マイクロフュージョン、スプレーコーティング、ディップコーティング、静電コーティング、又は他の表面コーティング若しくは修正技術のような、当該技術分野において既知である種々のプロセスにおいて、装置に適用できる。ある用途では、中で装置が展開される生体構造を装置が容易に横断できるように、放射線不透過性材料が装置に著しい剛性を付与しないことが望ましい。放射線不透過性材料は、中で装置が展開される組織に対して生体適合性であるべきである。このような生体適合性は、装置との望ましくない組織反応の可能性を最低限に抑える。金、白金、イリジウム、パラジウム、及びロジウムのような不活性貴金属は、よく認識されている生体適合性放射線不透過性材料である。他の放射線不透過性材料としては、硫酸バリウム(BaSO)、次炭酸ビスマス[(BiO)CO]及び酸化ビスマスが挙げられる。理想的には、装置からの放射線不透過性材料の剥離若しくは層間剥離を最低限に抑えるように、又は理想的には生じさせないように、放射線不透過性材料は装置にしっかりと付着させる。放射線不透過性材料が所望により、金属バンドの形態の装置に実装される場合、その金属バンドを装置の指定の区域に圧着(crimp)してもよい。あるいは、装置の指定の区域を、放射線不透過性金属粉末でコーティングしてもよく、一方装置の他の部分は金属粉末を含まない。
別の実施形態では、治療薬を、所望により、本発明の複合材料に添加して、医薬組成物を形成してもよい。中に治療薬を有するこのような複合材料は、治療的に有効な量の治療薬を制御放出するために用いることができる。治療薬は、複合材料の加工中にポリマーマトリックスに直接添加してもよい。1つ以上の治療薬を、この方式で複合材料に添加してもよい。
治療薬は、液体、超微粒子状固体、又は任意の他の適切な物理的形態として存在し得る。典型的には、しかし所望により、ポリマーマトリックスは、希釈剤、担体、賦形剤、安定剤等のような1つ以上の添加剤を含む。治療薬の量は、とりわけ、使用される具体的な薬物、及び治療される病状、例えば所望の治療的に有効な投薬率(dose rate)に依存する。典型的には、治療薬の量は、マトリックスの約0.001重量パーセント〜約70重量パーセント、より典型的には約0.001重量パーセント〜約50重量パーセント、好ましくは約0.001重量パーセント〜約20重量パーセントである。薬物送達マトリックスに組み込まれるポリマーの量及び種類は、とりわけ、所望の放出プロファイル、及び使用される薬物の量に応じて変動する。
体液と接触すると、本発明の生体適合性の生分解性複合材料は、十分に有効な持続時間又は長時間、分散した薬物の放出とともに、徐々に分解される(主に加水分解を通して)。これは、典型的には、薬物の治療的に有効な量(例えば、0.0001mg/kg/時間〜10mg/kg/時間)を長期間にわたって(例えば、1〜5,000時間、好ましくは2〜800時間)送達する。この剤形は、治療される被験体、病気の重篤度、処方する医師の判断等に応じて必要であるように投与することができる。この又は類似の手順に従って、当業者は、種々の製剤を調製することができる。
種々の異なる治療薬を、生物活性剤及び増殖因子が挙げられるがこれらに限定されない複合材料と併用してもよい。一般に、本発明の複合材料との薬剤的組み合わせを介して投与できる生物活性剤としては、限定されないが、抗生物質及び抗ウイルス薬のような抗感染薬;鎮痛薬及び鎮痛薬の組み合わせ;食欲減退薬;駆虫薬(antihelmintic);抗関節炎薬;抗ぜんそく薬;抗けいれん薬;抗鬱薬;抗利尿薬;止瀉薬;抗ヒスタミン剤;抗炎症薬;抗片頭痛製剤;制嘔吐剤;抗新生物薬;パーキンソン病治療薬;鎮痒薬;抗精神病薬;解熱剤;鎮痙薬;抗コリン作用薬;交感神経模倣薬;キサンチン誘導体;カルシウムチャネル遮断薬並びにピンドロール及び抗不整脈薬のようなβ遮断薬を含む心臓血管用薬;抗高血圧薬;利尿薬;全身の冠状動脈、末梢、及び脳を含む血管拡張薬;中枢神経系興奮剤;鬱血除去剤を含む感冒薬;エストラジオール及びコルチコステロイドを含む他のステロイドのようなホルモン;睡眠薬;ラパマイシンのような免疫抑制薬;筋弛緩薬;副交感神経遮断薬;精神刺激薬;鎮静薬;精神安定薬;天然由来の又は遺伝子組み換えされたタンパク質、増殖因子、多糖類、糖タンパク質又はリポタンパク質;オリゴヌクレオチド;抗体;抗原;コリン作用薬;化学療法薬;止血薬;血栓溶解薬;放射性医薬品;細胞増殖抑制剤(cystostatics);ビンカアルカロイド(すなわち、ビンブラスチン、ビンクリスチン、及びビノレルビン)、パクリタキセル、エピジポドフィロトキシン(すなわち、エトポシド、テニポシド)、抗生物質(ダクチノマイシン(アクチノマイシンD)ダウノルビシン、ドキソルビシン、及びイダルビシン)、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)及びマイトマイシン、酵素(L−アスパラギンを全身代謝し、自己のアスパラギンを合成する能力を持たない細胞を奪う、L−アスパラギナーゼ)のような天然物を含む抗増殖/抗有糸分裂剤;G(GP)ll/lll阻害剤及びビトロネクチン受容体拮抗薬のような抗血小板薬;ナイトロジェンマスタード(メクロレタミン、シクロホスファミド及び類似体、メルファラン、クロラムブシル)、エチレンイミン及びメチルメラミン(ヘキサメチルメラミン及びチオテパ)、アルキルスルホネート−ブスルファン、ニトロソ尿素(nirtosourea)(カルムスチン(BCNU)及び類似体、ストレプトゾシン)、トラゼン−ダカルバジニン(dacarbazinine)(DTIC)のような抗増殖性/抗有糸分裂性アルキル化剤;葉酸類似体(メトトレキセート)、ピリミジン類似体(フルオロウラシル、フロクスウリジン、及びシタラビン)、プリン類似体及び関連阻害剤(メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン及び2−クロロデオキシアデノシン{クラドリビン})のような抗増殖性/抗有糸分裂性抗代謝剤;白金配位錯体(シスプラチン、カルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、ミトタン、アミノグルテチミド;ホルモン(すなわち、エストロゲン);抗凝固剤(ヘパリン、合成ヘパリン塩、及び他のトロンビン阻害剤);線維素溶解剤(例えば、組織プラスミノーゲン活性化因子、ストレプトキナーゼ及びウロキナーゼ)、アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン、クロピドグレル、アブシキシマブ;抗遊走剤;抗分泌剤(ブレベルジン(breveldin));抗炎症薬、例えば副腎皮質ステロイド(コルチゾール、コルチゾン、フルドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、6α−メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン、ベタメタゾン、及びデキサメタゾン)、非ステロイド剤(サリチル酸誘導体、すなわち、アスピリン;パラ−アミノフェノール誘導体、すなわちアセトアミノフェン;インドール及びインデン酢酸(インドメタシン、スリンダク、及びエトダラック(etodalac))、ヘテロアリール酢酸(トルメチン、ジクロフェナック、及びケトロラック)、アリールプロピオン酸(イブプロフェン及び誘導体)、アントラニル酸(メフェナム酸及びメクロフェナム酸)、エノール酸(ピロキシカム、テノキシカム、フェニルブタゾン、及びオキシフェンタトラゾン(oxyphenthatrazone))、ナブメトン、金化合物(オーラノフィン、オーロチオグルコース、金チオリンゴ酸ナトリウム);免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス(FK−506)、エベロリムス、シロリムス(ラパマイシン)、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル);血管形成剤:血管内皮増殖因子(VEGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF);アンジオテンシン受容体遮断薬;一酸化窒素供与体、アンチセンスオリゴヌクレオチド、及びこれらの組み合わせ;細胞周期阻害剤、mTOR阻害剤、及び増殖因子受容体シグナル伝達キナーゼ阻害剤;レテノイド(retenoids);サイクリン/CDK阻害剤;HMGコエンザイムレダクターゼ阻害剤(スタチン);並びにプロテアーゼ阻害剤が挙げられる。
増殖因子としては、骨形態形成タンパク質(すなわち、BMP1〜7)、骨形態形成様タンパク質(すなわち、GFD−5、GFD−7、及びGFD−8)、上皮増殖因子(EGF)、線維芽細胞増殖因子(すなわち、FGF1〜9)、血小板由来増殖因子(PDGF)、インスリン様増殖因子(IGF−I及びIGF−II)、トランスホーミング増殖因子(すなわち、TGF−βI−III)、血管内皮増殖因子(VEGF);及び他の天然由来の又は遺伝子組み換えされたタンパク質、多糖類、糖タンパク質、又はリポタンパク質が挙げられる。これらの増殖因子は、The Cellular and Molecular Basis of Bone Formation and Repair、Vicki Rosen及びR.Scott Thies著、R.G.Landes Company出版(1994年)に記載されており、これは参照することにより本明細書に組み込まれる。
本発明の複合材料は、既に言及したように、医療装置の調製において有用である。本発明の複合材料を用いて、骨固定板、骨用ねじ、止血鉗子、止め金及び他の締結装置、ステント、縫合糸、メッシュ、スポンジ、フィルム、カテーテル、一体丁番を有する装置、ケージ固定具(cages anchor)、及び拡張スリーブ又はカラー装置(expanding sleeve or collar device)、軟組織を修復及び/若しくは増大するため、又は自家移植片、同種移植片、異種移植片、若しくは骨断片を患者の骨構造に固定するために用いられる全てが挙げられるがこれらに限定されない、従来の医療装置を調製することができる。
下記の実施例は本発明の原理及び実践の説明のためであり、これらに限定されるものではない。本発明の範囲及び趣旨内の多くの追加の実施形態は、ひとたびこの開示の利益を得ると、当業者に明らかになるであろう。
〔実施例〕
実施例1.
20:80(モル:モル)のポリ(エチレン−co−アクリル酸)(PEAA)でコーティングされたβ−TCP粒子(β−TCP/PEAA)の調製
20:80(モル:モル)のポリ(エチレン−co−アクリル酸)(PEAA)(Sigma Aldrich(St. Louis、 MO))を、β−TCP粒子の表面上に物理的に吸着させた。10グラムのPEAAを、磁気攪拌板上の2Lのビーカー内にて、磁気攪拌子で1000mLのTHF(Sigma Aldrich(St. Louis、 MO))に混合した。約100ナノメートルの平均粒径を有する200グラムのβ−TCP粒子(Berkley Advanced Biomaterials(Berkley、 CA))を添加した。室温で8時間超攪拌した後、粒子を濾過して取り除き、新鮮なTHFで3回洗浄して、粒子表面上に吸着していないカップリング剤を全て取り除いた。次いで、処理した粒子を、室温で真空オーブン内にて真空下で乾燥させて、溶媒を除去した。
X線光電子分光計(XPS)(Evans Analytical Group(East Windsor、 NJ))を用いて粒子を特徴付けた。XPS分析は、カップリング剤がβ−TCP粒子の表面上に厚さ<10nmの層を形成したことを示した。処理された粒子上のカップリング剤の総量は、1重量%未満であった。β−TCP/PEAA粒子はまた、接触角角度計を用いて接触角により特徴付けられた。ペレットを、マクロ−マイクロダイキット(Macro-Micro die kit)(Thermo-Fisher Scientific(Waltham、 MA))を用いて粒子から調製した。粒子をダイ中に置き、真空を適用した。ダイをカーバー(Carver)プレス(Carver, Inc.(Wabash、 IN))内に置き、最大およそ3629kg(8,000lbs)まで圧縮した。水接触角を、ペレット上に置かれた静滴で測定した。粒子表面の接触角(θa)は、β−TCPペレットの10°未満から、β−TCP/PEAAペレットでは95〜120°に変化した。この接触角の変化は、親水性β−TCP粒子表面がより疎水性になったことを確認し、これはPEAAが粒子の表面上に吸着したという更なる証拠を提供する。
実施例2.
85:15(モル:モル)ポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLGA)とのβ−TCP及びβ−TCP/PEAA複合材料の調製
PLGA/β−TCP複合材料を配合し、次いで機械的特性試験のためにクーポンに成形した。例えば、85:15(モル:モル)PLGA(ロット番号0412000119、Purac America(Lincolnshire、 IL))、及びPEAAでコーティングされたナノサイズのβ−TCP(実施例1)を、中剪断力スクリュー設計(良好に分散させるために)を備えた18mmのLeistritz2軸押出成形機(モデルMicro 18 GL/35、American Leistritz(Somerville、 NJ))に別々に送り込んだ。ARBO重量測定フィーダー(モデルKDA−VV/10 Micro、Arbo Engineering Inc(Toronto、 Ontario、 Canada))をポリマーに用い、K−Tron重量測定フィーダー(モデルKCLKT20、K−Tron International,Inc.(Pitman、 NJ))をβ−TCP/PEAAに用いた。プロセス温度は、押出成形機の後部からダイまで140、180、180、185、185、185及び180℃であった。配合プロセスを200rpmに設定した。全体的供給率は1.8kg/時間(4lbs/時間)であった。β−TCPと85:15PLGAとの複合材料、及びβ−TCP/PEAAと85:15PLGAとの複合材料を、上記のように、85:15PLGAのβ−TCP又はβ−TCP/PEAAに対する重量−重量比が70:30、85:15、及び95:5であるように調製した。表1を参照。
Figure 2011506641
β−TCPのみと比較すると、β−TCP/PEAAを用いた複合材料の溶融粘度が高い。更に、β−TCP/PEAAを含有する複合材料の固有粘度(表1)は、β−TCPのみを含有するものよりも保たれている。このデータは、恐らく粒子表面上の表面粗さが少ないことによる、粒子の良好な分散及びポリマーの剪断力の低さを示す。
試験板(ASTM D638 Type V)の射出成形を、35トンNIIGATA射出成形機(モデル:NN35MI super MIRS 4000;Niigata,Daiichi Jitsugyo,Inc.(Itasca、 IL))で実施した。70:30及び85:15の重量−重量比のPLGA/β−TCP複合材料は、脆性すぎて成形できなかった。押出成形加工と同様に、β−TCP/PEAA複合材料は射出成形において良好な加工性をもたらしたが、これは粒子が良好に分散し、粒子の表面粗さが少ないために、ポリマーの剪断力が低かったためである。
複合材料の機械的特性を、Instron4201(Instron(Norwood、 MA))を用いて測定した。引張試験手順を、5ミリメートル/分のクロスヘッド速度で実施した。表2を参照。β−TCPのみの複合材料と比較して、β−TCP/PEAA複合材料の靱性は著しく増大し、特に5重量%β−TCP/PEAAでは、ポリマーに比べて強度はわずかに低下し、弾性率が改善された。
Figure 2011506641
β−TCP/PEAA複合材料では、ポリ酸は、カップリング剤のカルボキシル基とセラミック粒子のカチオン(カルシウム)との間の相互作用を通してセラミック粒子の表面に結合する。これらの相互作用を通して、カップリング剤は、セラミック表面との表面張力の差により、セラミック表面に接触している酸基、及び外向きのポリ酸のより疎水性である基とともに、セラミック表面上に自己組織化する。類似の疎水性を有するポリマーマトリックスに組み込まれたとき、ポリ酸カップリング剤の疎水性セグメントは、ポリマーマトリックスと相互作用し、絡まって強力な物理的結合を形成する。これは、ポリマーマトリックス内の粒子の分散を改善し、それにより複合材料の機械的特性を改善する。
更に、カップリング剤は、潤滑剤として作用し、溶融配合、押出成形、及び射出成形のような加工中、セラミック微粒子とマトリックスポリマーとの間の剪断力を低下させる。剪断力の低下により、マトリックスポリマーは、特にセラミック微粒子の表面積が増大するとき、それ程分解しない。分解の程度が低いことは、機械的特性の改善をもたらす。更に、疎水性セグメントは、セラミックとポリマーとの間の界面で水の浸透を防ぐと考えられている。これは、複合材料のインビトロでの強度保持を改善するはずである。
それ故、セラミックス上にこれらの自己組織化した層を組み込み、次いでコーティングされた微粒子をセラミック/ポリマー複合材料に組み込むことにより、機械的特性が著しく改善される。高い強度及び靱性を必要とする医療装置は、この技術から利益が得られる。
実施例3.
95:5の重量−重量比のPLGA/(β−TCP/PEAA)複合材料及びPLGAのみからの管の調製
実施例2で配合した95:5の重量−重量比のPLGA/(β−TCP/PEAA)複合材料及びPLGAのみを、管の押出成形で用いた。例えば、実施例2の95:5w/wのPLGA/(β−TCP/PEAA)複合材料を、14mmのKillion1軸押出成形機(MFR: Killion Inc.(Cedar Grove、 NJ)に送り込んだ。プロセス温度は、押出成形機の後部からダイまで166、177、191、210、218℃(330、350、375、410、425°F)であった。プロセスを15rpmに設定した。0.246cm(0.097”)×0.508cm(0.200”)のダイ、及び0.165cm(0.065”)×0.635cm(0.250”)のマンドレルを用いた。延伸比は2.97であり、管の最終寸法はODが0.1461cm(0.0575”)及びIDが0.1003cm(0.0395”)であった。PLGAのみの管を、比較のために上記のように調製した。
複合材料管及びPLGA管の機械的特性を、Instron4201を用いて測定した。5ミリメートル/分のクロスヘッド速度で、引張試験手順を実施した。表3を参照。複合材料の靱性及び破断点伸びは、ポリマーのみに比べて著しく改善された。
Figure 2011506641
実施例4.
95:5の重量−重量比のPLGA/(β−TCP/PEAA)複合材料の延伸実験
延伸実験を、実施例2で調製した95:5重量−重量比のPLGA/(β−TCP/PEAA)複合材料に対して実施した。厚さおよそ0.051cm(0.020”)の圧縮シートを、204℃(400F)、13,608kg(30K lb)、及び60秒の条件下で、30−T Wabash圧縮成形機(Wabash MPI(Wabash、 IN))を用いて作製した。次いで、シートを5.1cm(2”)×0.64cm(0.25”)のストリップに切断した。70℃の水浴中で、ストリップを意図する比に延伸した。例えば、印をつけたストリップを、2つのプライヤーにより両端を軽くたたいた(clap)。ストリップを70℃の水浴に5〜10秒間浸漬し、次いで指示のように予め設定した印を用いて意図する長さに延伸した。PLGAのみのサンプルを、比較のために上記のように調製した。
延伸試験用ストリップの機械的特性を、Instron4201を用いて測定した。表4を参照。5ミリメートル/分のクロスヘッド速度で、引張試験手順を実施した。95:5の重量−重量比のPLGA/(β−TCP/PEAA)複合材料の靱性及び破断点伸びは、ポリマーのみに比べて著しく増大した。
Figure 2011506641
実施例5.
95:5の重量−重量比のPLGA/(β−TCP/PEAA)複合材料の骨板の射出成形
実施例2で調製した95:5の重量−重量比のPLGA/(β−TCP/PEAA)複合材料を骨板に成形した。その後、1.5kgの複合材料を直径18mmのバレルを装備した35トンのNIIGATA射出成形機の窒素パージしたホッパーに加えて、骨板を形成した。170℃及び170℃の2つの加熱領域を使用して、複合材料がバレルに入るとき、複合材料を溶融させた。ノズル温度170℃、射出圧3447kPa(500psi)、及び速度5.1cm/s(2in/s)を用いて、溶融した材料を下方のバレルに送り込んだ。各射出により、1個取り金型内で単品を製造した。成形型内で温度30℃を用いて、その部品の応力レベルを最適化した。このプロセスを用いて、1分あたり2個の部品を形成する。
本発明はその詳細な実施例に関して図示及び説明が行われたが、当業者には、当該形態及び詳細における様々な変更が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが理解されるであろう。
〔実施の態様〕
(1)ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤と、
充填剤と、
生体適合性の生分解性ポリマーマトリックスと、
を含む、複合材料。
(2)前記カップリング剤が、20:80(モル:モル)のポリ(エチレン−co−アクリル酸)を含む、実施態様1に記載の複合材料。
(3)前記充填剤が、リン酸一カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、α型リン酸三カルシウム、β型リン酸三カルシウム、及びリン酸四カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸マグネシウムカルシウム、リン酸塩ガラス、並びにバイオガラスのような、ガラス又はセラミックスから成る群から選択される、実施態様1に記載の複合材料。
(4)前記充填剤が、リン酸一カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、α型リン酸三カルシウム、β型リン酸三カルシウム、及びリン酸四カルシウムから成る群から選択される、実施態様3に記載の複合材料。
(5)前記充填剤がβ型リン酸三カルシウムを含む、実施態様4に記載の複合材料。
(6)前記ポリマーマトリックスが、ポリ(α−ヒドロキシエステル)、ポリ(オキサエステル)、ポリ(オキサアミド)、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアルキレンオキシド、ポリ(アミノ酸)、ポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサラート、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(イミノカーボネート)、ポリアミドエステル、ポリ(リン酸エステル)、ポリホスファゼン、ポリ酸無水物、ポリオルトエステル、ポリアルカノエート、チロシン誘導ポリ(アミノ酸)、バイオポリマー、並びにこれらのコポリマー及びブレンドから成る群から選択される、生体適合性の生体吸収性ポリマーを含む、実施態様1に記載の複合材料。
(7)前記ポリマーマトリックスが、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(p−ジオキサノン)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、並びにこれらのコポリマー及びブレンドから成る群から選択されるポリ(α−ヒドロキシエステル)を含む、実施態様6に記載の複合材料。
(8)前記ポリマーマトリックスが、ポリ(乳酸)とポリ(グリコール酸)とのコポリマーを含む、実施態様7に記載の複合材料。
(9)20:80(モル:モル)のポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤と、
β型リン酸三カルシウム充填剤と、ポリ(乳酸)と
ポリ(グリコール酸)とのコポリマーであるポリマーマトリックスと、
を含む、複合材料。
(10)前記20:80(モル:モル)のポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤が、β型リン酸三カルシウム充填剤上のコーティングを含む、実施態様9に記載の複合材料。
(11)前記ポリ(乳酸)とポリ(グリコール酸)とのコポリマーが、約70:30〜約99:1(モル:モル)のポリ(乳酸):ポリ(グリコール酸)を含む、実施態様9に記載の複合材料。
(12)前記ポリ(乳酸)とポリ(グリコール酸)とのコポリマーが、約85:15(モル:モル)のポリ(乳酸):ポリ(グリコール酸)を含む、実施態様11に記載の複合材料。
(13)前記ポリマーマトリックスが、前記複合材料の総重量の約70〜約99重量%含まれる、実施態様12に記載の複合材料。
(14)前記ポリマーマトリックスが、前記複合材料の総重量の約90〜約99重量%含まれる、実施態様13に記載の複合材料。
(15)前記ポリマーマトリックスが、前記複合材料の総重量の約95重量%含まれる、実施態様14に記載の複合材料。
(16)複合材料において、
ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤と、
β型リン酸三カルシウム充填剤と、
ポリ(乳酸)及びポリ(グリコール酸)のコポリマーであるポリマーマトリックスであって、前記ポリマーマトリックスが前記複合材料の総重量の約95重量%含まれるポリマーマトリックスと、
を含む複合材料。
(17)放射線不透過性材料を更に含む、実施態様16に記載の複合材料。
(18)治療薬を更に含む、実施態様18に記載の複合材料。
(19)ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤を有機溶媒に溶解させる工程と、
充填剤を前記溶媒に添加してスラリーを提供する工程であって、前記充填剤が粒子を含み、各粒子が表面を有する、工程と、
前記スラリーを混合して、前記充填剤の各粒子の各表面の少なくとも一部上に前記カップリング剤のコーティングを提供する工程と、
前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされた充填剤を単離する工程と、
前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされた充填剤を乾燥させる工程と、
前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされた充填剤を、生分解性ポリマーマトリックスと配合する工程と、
を含む、複合材料の製造方法。
(20)ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤を有機溶媒に溶解させる工程と、
β型リン酸三カルシウム充填剤を前記溶媒に添加してスラリーを提供する工程であって、前記充填剤が粒子を含み、各粒子が表面を有する、工程と、
前記スラリーを混合して、前記充填剤の各粒子の各表面の少なくとも一部上に前記カップリング剤のコーティングを提供する工程と、
前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされたβ型リン酸三カルシウム充填剤を単離する工程と、
前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされたβ型リン酸三カルシウム充填剤を乾燥させる工程と、
前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされたβ型リン酸三カルシウム充填剤を、生体適合性の生分解性ポリマーマトリックスと配合する工程と、
を含む、複合材料の製造方法。
(21)ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤と、
充填剤と、
生体適合性の生分解性ポリマーマトリックスと、
を含む複合材料を含む、医療装置。

Claims (21)

  1. ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤と、
    充填剤と、
    生体適合性の生分解性ポリマーマトリックスと、
    を含む、複合材料。
  2. 前記カップリング剤が、20:80(モル:モル)のポリ(エチレン−co−アクリル酸)を含む、請求項1に記載の複合材料。
  3. 前記充填剤が、リン酸一カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、α型リン酸三カルシウム、β型リン酸三カルシウム、及びリン酸四カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸マグネシウムカルシウム、リン酸塩ガラス、並びにバイオガラスのような、ガラス又はセラミックスから成る群から選択される、請求項1に記載の複合材料。
  4. 前記充填剤が、リン酸一カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、α型リン酸三カルシウム、β型リン酸三カルシウム、及びリン酸四カルシウムから成る群から選択される、請求項3に記載の複合材料。
  5. 前記充填剤がβ型リン酸三カルシウムを含む、請求項4に記載の複合材料。
  6. 前記ポリマーマトリックスが、ポリ(α−ヒドロキシエステル)、ポリ(オキサエステル)、ポリ(オキサアミド)、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアルキレンオキシド、ポリ(アミノ酸)、ポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサラート、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(イミノカーボネート)、ポリアミドエステル、ポリ(リン酸エステル)、ポリホスファゼン、ポリ酸無水物、ポリオルトエステル、ポリアルカノエート、チロシン誘導ポリ(アミノ酸)、バイオポリマー、並びにこれらのコポリマー及びブレンドから成る群から選択される、生体適合性の生体吸収性ポリマーを含む、請求項1に記載の複合材料。
  7. 前記ポリマーマトリックスが、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(p−ジオキサノン)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、並びにこれらのコポリマー及びブレンドから成る群から選択されるポリ(α−ヒドロキシエステル)を含む、請求項6に記載の複合材料。
  8. 前記ポリマーマトリックスが、ポリ(乳酸)とポリ(グリコール酸)とのコポリマーを含む、請求項7に記載の複合材料。
  9. 20:80(モル:モル)のポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤と、
    β型リン酸三カルシウム充填剤と、ポリ(乳酸)と
    ポリ(グリコール酸)とのコポリマーであるポリマーマトリックスと、
    を含む、複合材料。
  10. 前記20:80(モル:モル)のポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤が、β型リン酸三カルシウム充填剤上のコーティングを含む、請求項9に記載の複合材料。
  11. 前記ポリ(乳酸)とポリ(グリコール酸)とのコポリマーが、約70:30〜約99:1(モル:モル)のポリ(乳酸):ポリ(グリコール酸)を含む、請求項9に記載の複合材料。
  12. 前記ポリ(乳酸)とポリ(グリコール酸)とのコポリマーが、約85:15(モル:モル)のポリ(乳酸):ポリ(グリコール酸)を含む、請求項11に記載の複合材料。
  13. 前記ポリマーマトリックスが、前記複合材料の総重量の約70〜約99重量%含まれる、請求項12に記載の複合材料。
  14. 前記ポリマーマトリックスが、前記複合材料の総重量の約90〜約99重量%含まれる、請求項13に記載の複合材料。
  15. 前記ポリマーマトリックスが、前記複合材料の総重量の約95重量%含まれる、請求項14に記載の複合材料。
  16. 複合材料において、
    ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤と、
    β型リン酸三カルシウム充填剤と、
    ポリ(乳酸)及びポリ(グリコール酸)のコポリマーであるポリマーマトリックスであって、前記ポリマーマトリックスが前記複合材料の総重量の約95重量%含まれるポリマーマトリックスと、
    を含む複合材料。
  17. 放射線不透過性材料を更に含む、請求項16に記載の複合材料。
  18. 治療薬を更に含む、請求項18に記載の複合材料。
  19. ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤を有機溶媒に溶解させる工程と、
    充填剤を前記溶媒に添加してスラリーを提供する工程であって、前記充填剤が粒子を含み、各粒子が表面を有する、工程と、
    前記スラリーを混合して、前記充填剤の各粒子の各表面の少なくとも一部上に前記カップリング剤のコーティングを提供する工程と、
    前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされた充填剤を単離する工程と、
    前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされた充填剤を乾燥させる工程と、
    前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされた充填剤を、生分解性ポリマーマトリックスと配合する工程と、
    を含む、複合材料の製造方法。
  20. ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤を有機溶媒に溶解させる工程と、
    β型リン酸三カルシウム充填剤を前記溶媒に添加してスラリーを提供する工程であって、前記充填剤が粒子を含み、各粒子が表面を有する、工程と、
    前記スラリーを混合して、前記充填剤の各粒子の各表面の少なくとも一部上に前記カップリング剤のコーティングを提供する工程と、
    前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされたβ型リン酸三カルシウム充填剤を単離する工程と、
    前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされたβ型リン酸三カルシウム充填剤を乾燥させる工程と、
    前記ポリ(エチレン−co−アクリル酸)でコーティングされたβ型リン酸三カルシウム充填剤を、生体適合性の生分解性ポリマーマトリックスと配合する工程と、
    を含む、複合材料の製造方法。
  21. ポリ(エチレン−co−アクリル酸)カップリング剤と、
    充填剤と、
    生体適合性の生分解性ポリマーマトリックスと、
    を含む複合材料を含む、医療装置。
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