JP2011503279A - エチレン重合プロセスの最適化方法 - Google Patents

エチレン重合プロセスの最適化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011503279A
JP2011503279A JP2010532581A JP2010532581A JP2011503279A JP 2011503279 A JP2011503279 A JP 2011503279A JP 2010532581 A JP2010532581 A JP 2010532581A JP 2010532581 A JP2010532581 A JP 2010532581A JP 2011503279 A JP2011503279 A JP 2011503279A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
swelling
temperature
polymerization
comonomer
curve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010532581A
Other languages
English (en)
Inventor
シロー,ダニエル
Original Assignee
トータル・ペトロケミカルズ・リサーチ・フエリユイ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by トータル・ペトロケミカルズ・リサーチ・フエリユイ filed Critical トータル・ペトロケミカルズ・リサーチ・フエリユイ
Publication of JP2011503279A publication Critical patent/JP2011503279A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F10/02Ethene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F210/00Copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F210/16Copolymers of ethene with alpha-alkenes, e.g. EP rubbers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2400/00Characteristics for processes of polymerization
    • C08F2400/02Control or adjustment of polymerization parameters

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

【課題】ループ反応装置中で、エチレンモノマーと、希釈剤と、触媒と、任意成分のコモノマーおよび水素との存在下で、重合温度を膨潤温度以下に維持してエチレンをスラリー重合する方法。
【解決手段】膨潤温度(Ts-final)をコモノマ濃度と最終製品のポリエチレンの数平均分子量(Mn)との関数として計算する。

Description

本発明は、クロム触媒およびメタロセン触媒を用いてエチレンをスラリー重合する方法に関するものである。
ポリエチレン(PE)はエチレン(CH2=CH2)モノマーの重合で合成される。PEは安価で、安全で、大抵の環境で安定で、加工が容易であるので、ポリエチレンポリマーは多くの用途で有用である。ポリエチレンはその特性からいくつかのタイプ:LDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE)(直鎖低密度ポリエチレン)、そして、HDPE(高密度ポリエチレン)に分類できる。各タイプのポリエチレンは互いに異なる特性と特徴とを有する。
ポリエチレンはループ反応装置中で希釈剤、触媒、任意成分の一種または複数のコモノマーおよび分子量調節剤の存在下でエチレンモノマーから作られるということは公知である。一般に、ループ反応装置は各成分が圧力下にスラリー条件で循環される液相のループ反応装置である。一般に、製品は希釈剤中に懸濁された固体粒子から成る。液体希釈剤はエチレン重合中に不活性で液体の炭化水素、例えばイソブタンのようなアルカンである。ポリエチレンを製造するための触媒は一般にクロム‐ベースの触媒、チーグラー‐ナッタ触媒またはメタロセン触媒から成る。必要に応じて加える分子量調剤は一般に水素であり、コモノマーは少なくとも3つの炭素を有する任意のアルファオレフィンにすることができる。
反応装置に含まれるスラリーはポンプによって連続的に循環が維持され、それによって液体希釈剤中にポリマー固体粒子が効率的に懸濁できる。この循環は高い重合温度でループ反応装置を回って実行され、それによってポリエチレンが作られる。
製品は沈澱レグを介して排出される。この沈澱レグはバッチで開放され、製品が回収される。沈澱レグに沈殿させることでスラリーの固形物の濃度を増加させ、製品をスラリーとして回収できる。製品はフラッシュラインを介してフラッシュタンクへ排出され、そこで大部分の希釈剤と未反応のモノマーとがフラッシュ分離され、再循環される。ポリマー粒子は乾燥され、必要に応じて添加剤を加え、最後にポリマーを押出し加工してペレットにする。
あるいは、沈澱レグから製品スラリーを排出した後に、反応混合物を第1のループ反応装置に接続した第2ルーのプ反応装置へ連続的に供給して、そこで第2のポリエチレン画分を節増することもできる。一般に、2つの反応装置を直列に使用すると、第1の反応装置で最初のポリエチレン画分が作られ、第2の反応装置で第2のポリエチレン画分が作られ、結果として、得られるポリエチレン製品は分子量分布が広くなり、双峰(ビモダル)になる。
エチレンの共重合ではエチレンとプロピレン、ブテン、ヘキセン、その他のコモノマーすなわちアルファオレフィンとが重合されるプロセスである。最終ポリエチレンの所望の密度を下げるには反応装置中のコモノマー濃度を高くしなければならない。この共重合方法の主たる問題点は反応パラメータの制御が非常に難しいことにある。特に、コモノマーに対するエチレンモノマーの比率は反応装置の各位置で異なる。さらに、直鎖低密度ポリエチレンを作るときには反応温度のような反応条件を制御して最適化するのがより難しくなる。
反応装置中の運転温度は最適条件を満たすためにできるだけ高く設定しなければならない。すなわち、反応装置温度が高くなると触媒の生産力も高くなる。しかし、温度を上げると反応装置で膨潤する量を増加させる危険も高くなる。この「膨潤」は希釈剤、例えばイソブタンがポリマーのフラッフ(fluff、フレーク)中に入って低分子量のポリマーを溶かすときに起きる現象である。コモノマー、例えばヘキセンは(存在する場合)低分子量ポリマーのさらによい溶剤である。従って、共重合は単独重合よりも膨潤の危険がより高くなる。また、この膨潤は希釈剤およびコモノマーをポリマー粒子が吸収する結果でもある。従って、ポリマースラリーはより粘性が強くなり、反応装置中の流れを乱し、反応装置を閉塞させる場合もある。従って、温度とスラリー密度とを良く制御して、希釈剤中へ軽質ポリマー画分が溶解するのを避ける必要がある。溶解性はコモノマー濃度の増加および温度の増加と共に増加する。
クロム触媒およびチーグラー‐ナッタ触媒を用いたエチレン重合での、膨潤の開始(オンセット)は循環ポンプの電力消費量の増加を観測することで検出できる。また、「X線センサー3''(Rx)検出器を用いてスラリー密度の増加を検出することで検出できる。反応媒体の粘性が高くなり始めるとスラリーを循環するためのポンプのパワー(kW)が大きくなる。従って、膨潤の警告信号はポンプのkW変動の振幅の増加でもある。これが観測された時には反応媒体をより多くの希釈剤、例えばイソブタンで希釈してスラリー密度を最適値へ戻す必要がある。しかし、希釈剤の九速に添加するとポリマー特性のコントロールが一時的にロスされ、その結果、最終ポリマー製品の特性が非均一になるという結果になる。
さらに、この早期警告信号はメタロセン触媒を用いた重合では無い。すなわち、メタロセン触媒を用いて作ったポリエチレンは非常に幅の狭い分子量分布(MWD)を有するため、低分子量化合物のテーリングでなく、従って、希釈剤またはコモノマーに溶けるものが少なく、膨潤の警告信号は出ない。さらに、メタロセンはシングルサイト触媒であり、成長するポリマー鎖は常にほぼ全く同じ長さであるということを意味する。さらに、一般にメタロセン触媒で作ったポリエチレンの重量平均分子量(MW)はクロム-触媒で作ったポリエチレンのMWより小さい。成長するポリマー鎖が全て短く、全て類似した長さであるため、適切な条件が一旦できると(すなわち温度が十分に高いと)、ポリマーのほとんど全てが反応媒体中に同時に直ちに溶け始める。その結果、スラリーの粘性が増加し、ループ反応装置を循環するのが難しくなる。この瞬間的な膨潤で反応装置を突然閉塞に至らせることもある。
従来は、重合温度を膨潤問題が起きると思われる膨潤温度よりはるか下の温度にセットすることで膨潤の危険性を減らしてきた。この温度は従来はクロム触媒を用いた重合での反応温度と樹脂密度との間の直線比例関係、すなわち膨潤曲線から計算して予測されてきた。しかし、この膨潤曲線は反応装置中での実際のコモノマー濃度を考慮に入れたものではなく、所望のポリエチレンの分子量も考慮に入れていない。これはMW効果を取り入れる方法にはなり得ない。さらに、この計算方法はメタロセン触媒用いた重合には適用できない。メタロセンはコモノマー濃度に対する応答挙動が異なる。同じ密度の樹脂を作る場合、メタロセンベースの樹脂が必要とするコモノマ濃度はクロムベースの樹脂より低く、コモノマーの取込みがはるかに効率的である。メタロセンを用いて作った樹脂のMWDは幅が非常に狭い。
従来の膨潤曲線を用いた場合の他の問題点は触媒のポテンシャルを完全は利用できないことにある。すなわち、通常、実際の運転温度が膨潤の危険なしで利用できる最適温度よりはるか下にある。反応装置温度が低い結果、触媒の生産性が制限され、ポリマーは沈澱レグ中に沈澱し難くなり、コモノマーは効率的に取込まれない。さらに、重合温度が低過ぎるため、特にクロム‐触媒で作ったポリエチレンは溶融ポテンシャルが非常に低い。
膨潤の問題は、警告信号がないため,メタロセン触媒を用いた重合の場合に特に問題となる。
従って、エチレンの重合反応プロセスを改善し、特に、α−オレフィンコモノマーとの共重合プロセスを最適化して、より均一な最終ポリマー製品を得るというニーズがある。
本発明の目的は、エチレン・スラリー重合方法を最適化することにある。
本発明の他の目的は、エチレンのスラリー重合方法での重合温度を上げることにある。
本発明のさらに他の目的は、エチレン・スラリー重合方法の膨潤の危険を減少させることにある。
本発明のさらに他の目的は、エチレン・スラリー重合の触媒の生産力を増加させることにある。
本発明のさらに他の目的は、スラリー反応器で作られるポリエチレンの溶融ポテンシャルを増加させることにある。
本発明のさらに他の目的は、スラリー反応器で作られるエチレン・コポリマーへのヘキセンの移入交換効率を増加させることにある。
本発明のさらに他の目的は、沈澱交換効率を増加させ、製品スラリーのデカンテーション効率を増加させことにある。
本発明の上記の目的の中の少なくとも一部は本発明によって達成される。
本発明は、膨潤温度がコモノマ濃度およびポリエチレン重量平均分子量の関数として、計算されるという点で、重合温度が膨潤温度の下で維持されるループ反応装置の重合が特徴を描写したエチレン・スラリーのための方法である。
クロム‐触媒およびメタロセン触媒を用いたエチレン重合でのコモノマー濃度(x軸、重量%)を関数とした膨潤温度(y軸、℃)を示す複数の関数を示す図。クロム-触媒を用いた重合は黒いシンボルを用いて示され、メタロセン‐触媒を用いた重合は灰色の外枠シンボルを用いて示されている。
本発明のエチレン重合はスラリー条件下で実行され、好ましくはループ反応装置、好ましくは液体が詰まったループ反応装置で実行するのが好ましい。さらに、本発明方法は一つまたは互いに直列に接続された複数のループ反応装置に適している。重合のために直列に連結された2つのループ反応装置を使う場合のシステムはダブルループ反応装置とよばれる。
「重合スラリー」または「ポリマースラリー」という用語はポリマー固体粒子と液相とを含み、液相が連続相である実質的に多相の組成物を意味する。固形物は触媒と重合したオレフィンすなわちポリエチレンを含む。液体は不活性希釈剤、例えばイソブタンと、それに溶けたエチレンモノマー、任意成分の一種または複数のコモノマー、例えばヘキセン、分子量調節剤、例えば水素、静電防止剤、汚染防止剤、スカベンジャ、その他の加工添加剤を含む。
適した不活性希釈剤は(溶剤またはモノマーに対して)は公知であり、炭化水素を含み、重合条件下で不活性か、少なくとも本質的に不活性で且つ液体である。この炭化水素は脂肪族、脂環式および芳香族の炭化水素、これら炭化水素のハロゲン化誘導体にすることができるが、これらに限定されるものではない。好ましい炭化水素はC12以下の直鎖または分枝鎖の飽和した炭化水素、C5〜C9の飽和した脂環式化合物または芳香族炭化水素またはC2〜C6のハロゲン化炭化水素である。その例はプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロペンタン、メチル・シクロヘキサン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、クロロベンゼン、テトラクロロエチレン、ジクロロエタンおよびトリクロロエタンであるが、これらに限定されるものではない。好ましい希釈剤はイソブタンである。
「触媒」という用語は、反応においてそれ自体は消費されずに重合反応の速度を変化させる物質と定義される。好ましい触媒の例はシイグルサイト触媒またはクロムベースの触媒である。互いに直列に接続した複数のループ反応装置を使用する場合、各反応装置で異なる触媒を使用でき、異なる触媒系を使用することもできる。
「シングルサイト触媒」という用語はそれはメタロセンまたは拘束幾何学形状(constrained geometry)触媒を意味する。好ましいシングルサイト触媒はメタロセン触媒である。メタロセン触媒成分は1つまたは2つのリガンドに結合した金属原子から成る遷移金属錯体と記載できる。好ましい実施例のメタロセン触媒は一般式MXを有する。ここで、Mは周期律表の第4族金属であり、Xはシクロペンタジエニル(Cp)、インデニル、フルオレニルまたはこれらの誘導体の一つまたは2つの基から成るリガンドである。好ましいメタロセン触媒成分はエチレン−ビス−テトラヒドロインデニルジルコニウム二塩化物、または、ビス-(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム二塩化物またはジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-フェニル-インデニル)ジルコニウム二塩化物である。最も好ましいメタロセン成分はエチレン−ビス−テトラヒドロインデニル・ジルコニウム二塩化物である。オレフィン重合でメタロセン触媒を使用すると多くの利点が得られる。すなわち、メタロセン触媒は他の触媒と比較して改良された物性を有するポリマーを製造できる。メタロセンの鍵は錯体の構造にある。メタロセンの構造および幾何学は所望するポリマーに従ってメーカーが具体的ニーズに応じて合わせることができる。メタロセンはコモノマーの取込み(例えば短鎖分枝の分布を極めて規則的にし、分子量分布の幅を狭くすること)をより良く制御することができる単一の金属サイトを有している。
一般に、メタロセン触媒は固体担体上に支持されている。この担体は不活性固形物で、それは従来のメタロセン触媒成分の全てに対して化学的に不活性である。担体はシリカ化合物であるのが好ましい。「クロム触媒」という用語は担体、例えばシリカまたはアルミニウム担体上に酸化クロムを沈着させて得られる触媒をいう。クロム触媒の例はCrSiO2またはCrAl23であるが、これらに限定されるものではない。
活性化剤a反応媒体中に加えることもできる。「活性化剤」という用語は重合反応の活性および有用性を触媒と一緒に改善するために使う化合物と定義できる。この活性化剤には有機金属化合物、好ましくはアルミノキサンまたは硼素含有複合体の中から選択できる。最も好ましい活性化剤はメチルアルミノキサン(MAO)である。触媒成分はMAOを含浸したシリカ担体上に支持されているのが好ましい。あるいは、MAOを支持する活性化剤として特許文献1に記載のようなフッ素化した活性担体を使用することもできる。
欧州特許第EP-A-1709091号公報
本発明の助触媒としては周期律表の第I〜III族金属の有機金属化合物を使用するのが好ましい。特に好ましい実施例では、この助触媒はメタロセン触媒と一緒に使用するのに適した触媒で、一般式AlR3またはAlR2Yを有する有機アルミニウム化合物であり、必要に応じてハロゲン化されていてもよい(ここで、Rは1〜16の炭素原子を有するアルキルで、互いに同じでも異なっていてもよく、Yは水素またはハロゲンである)。助触媒の例はトリメチル・アルミニウム、トリエチル・アルミニウム、ジイソブチル・アルミニウム水素化物、トリヘイソブチルアルミニウム、トリ-ヘキシルアルミニウム、ジエチル塩化アルミニウムまたはジエチル・アルミニウム・エトキシドであるが、これらに限定されるものではない。本発明で特に好ましくに用いられる助触媒はトリ−イソブチルアルミニウムである。
本発明のコモノマー3〜20の炭素原子を有する任意の脂肪族α−オレフィンもにすることができるが、これに限定されるものではない。適した脂肪族C3-C2Oα−オレフィンの例はプロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセンおよび1-エイコセンである。好ましいコ−モノマーはヘキセンである。使用するコモノマーの量すなわちコモノマー濃度は最終ポリエチレンの最終所望密度に依存する。所望密度が低くなるにつれてポリエチレン鎖中に組込まなければならないコモノマーが多くなり、反応媒体中のコモノマー濃度が高くなる。
ポリエチレンの重量平均分子量(MW)を制御するために必要に応じてMW調節剤を反応媒体中に加えることができる。このために最もよく使用されるのは水素である。水素の添加量を多くする(すなわち反応装置中の水素濃度が高くなる)ほどポリマー鎖はより短いなり、軽くなる。
重合反応は50〜120℃の温度、好ましくは70〜115℃の温度、さらに好ましくは80〜110℃の温度と、20〜100バールの圧力、好ましくは30〜50バールの圧力、より好ましくは37〜45バールの圧力で実行できる。
反応装置内の重合温度は所望する最終製品に依存する。一般に温度を上げると触媒の生産性が上がるが、温度を上げると膨潤の危険がより高くなる。一般的に、最終ポリエチレンの所望密度を高くする(すなわち反応媒体中のコモノマー濃度を下げる)ことで膨潤の危険なしに反応装置中の重合温度を高く維持することができる。
しかし、各エチレン・スラリー重合の特定の温度で膨潤は必然的に起こる。この温度は膨潤温度とよばれている。この膨潤は、希釈剤、例えばイソブタンがポリマーフラッフ(薄片)中に入り、低分子量ポリマーを溶かすときに起きる現象である。必要に応じて用いる例えばヘキセンのようなコモノマーは低分子量ポリマーの良溶剤であるため、共重合は単独重合より膨潤の危険性が高い。また、膨潤は希釈剤およびコモノマーのポリマー粒子への吸収の結果でもある。その結果、ポリマースラリーは粘性が増し、反応装置中の流れを乱し、反応装置を閉塞することもある。従って、温度とスラリー密度を制御して、軽いポリマー画分の希釈剤および/またはコモノマー中への溶解を避ける必要がある。溶解性はコモノマー濃度の増加および温度の増加と共に増加する。
膨潤温度は膨潤が起こる温度、すなわち、希釈剤およびコモノマー(存在する場合)がポリマー・フラッフ(薄片)中に入る時、および/または、希釈剤およびコモノマー(存在する場合)がポリマー粒子中に吸収される時の温度と定義される。
古典的な研究では、膨潤温度は膨潤温度とポリエチレン密度との間の単純な比例関係である膨潤曲線から予測して決定される。しかし、重合温度を最適化するためには膨潤温度をより正確に予測する必要がある。
一般に、膨潤温度は下記のものに依存するということが分かった:
(1)ポリマー・フラッフ(薄片)の密度:この密度が下がると膨潤温度も低下する。
(2)コモノマー濃度:この濃度が上がると、膨潤温度は低下する。
(3)数平均分子量(Mn):この分子量が下がると、膨潤の危険は増す。
(4)分子量分布(MWD): MWDの幅が狭くなると、警告無しに膨潤する危険が増す(特にメタロセン−触媒を用いた重合の場合)
(5)反応装置中の固体含有率:固体含有率が高いと膨潤の危険も高くなる。
従って、少なくともこれらのファクタを考慮に入れた、より正確に膨潤曲線を決定する方法が開発された。このより正確な膨潤温度は膨潤曲線を使用して予測できる。
コモノマー濃度とポリマーフラッフの密度は直接関係するので、より正確な膨潤曲線を得るための計算でコモノマー濃度を取り入れることで、ポリマーフラッフの密度を考慮に入れることができる。
膨潤曲線を再調節するために、最も重いポリエチレンと最も軽いポリエチレンの膨潤温度を取り入れることで、分子量を考慮に入れることができる。
メタロセン‐触媒で作ったポリエチレンの場合には、追加の実験因子を加えて、より幅が狭いMWDを考慮に入れて計算することができる。
一方、固形分の効果は評価するのが難しい。理論的には、固形物のレベルが高くあると希釈剤の容積が減り、ジャケットを被せた反応装置の壁へ移る熱が減るが、一つの反応装置と他の反応装置で較正が違ってくる。従って、固形物レベルは各反応装置で近似値に固定するのが好ましい。驚くことに、そうすることによって膨潤温度における固形分の効果をよく近似できる。
反応装置中のコモノマー濃度は反応装置からのコモノマーのオフガス(すなわち希釈剤中のコモノマー濃度)を調べることで決定できる。異なるエチレンでオフガス濃度と異なるヘキセンとでできる樹脂のヘキセン/エチレン・オフガス比率は同じになるので、ヘキセン/エチレンオフガス濃度より、コモノマーのオフガスのオフガス割合を測定するのが好ましい。反応装置中のエチレン濃度はエチレンのオフガス(すなわち希釈剤中のモノマー濃度)から決定できる。
クロムベースでスラリー重合する場合のより正確な膨潤温度Ts-finalを予測するための改良された膨潤曲線は下記の一般的方法で得ることができる:
(a) 固形分レベルを適当な値、反応装置に従って例えば44%に固定する。
(b) クロム‐ベース触媒で作った樹脂の場合には、好ましくは広範囲の異なる密度で、膨潤温度Ts-observedをコモノマー濃度(すなわちコモノマー・オフガス濃度)を用いて(in term of)表す(実際に測定する、経験的に観測する)。
(c)コモノマー濃度の関数で記載した上記膨潤曲線から、得られたTs-observedを用いて関数y(x)を決定する(ここで、y=膨潤温度Ts、x=コモノマーのオフガス濃度)。
(d) Mnを用いて表した膨潤曲線で比例関係を有する関数v(w)を決定する(ここで、v=デルタ膨潤温度Ts-delta、w=ポリエチレンのMW)。デルタ膨潤温度Ts-delta は膨潤曲線y(x)でのTs-observedとTSとの間の差である。上記の比例関係を有する関数v(w)すなわち関数v(w)は、最も高いTs-observedと最も低いTs-observedを有する(すなわち、最も高いMnと最も低いMnを有する)2つの樹脂を用いてセットアップするのが好ましい。
(e) y(x)とv(w)との合計から新しい膨潤曲線Z(x,w)を得る(ここで、Z=膨潤温度Ts-finalである)。
こうして、その反応装置で作られる全てのクロム‐触媒を用いて作るポリエチレンのための重合温度を最適化することができる。この重合温度は所定の膨潤温度Ts-final より1〜2℃下、好ましくは1〜1.5℃下、最も好ましくは約1.5℃下に維持するのが好ましい。
対応する膨潤温度Ts-final metを予測するために、メタロセン触媒を用いたエチレン重合用でのより正確な膨潤曲線も得ることができるということが分かっている。このメタロセン‐触媒を用いて作るポリエチレン用の膨潤曲線はクロムベースの触媒で作られるポリエチレンの曲線から外挿によって得ることができる。メタロセン触媒を用いたエチレンの重合は類似した反応装置、好ましくは同じ反応装置で実行するのが好ましい。
(a) メタロセン‐触媒を用いた重合プロセス用の単一の膨潤温度Ts-observed metを測定する。好ましくはクロム‐触媒を用いて重合の場合と同じ固形分に固定する。
(b) コモノマー濃度を用いて膨潤曲線を表す。これは関数y'(x')を決定することによって得られる。この曲線はクロム-触媒での膨潤曲線と平行であり且つ段階1のTs-observed metを通る(ここで、y'=メタロセン-触媒重合での膨潤温度Ts- met、x'=メタロセン-触媒重合でのコ−モノマー・オフガス濃度)。
(c) Mnを用いて表した膨潤曲線からクロム-ベースの重合で用いたのと同様にしてメタロセン重合用の線形関数v(w)を用いる。
(d) MWDの効果を入れるが、メタロセン‐触媒で作ったポリエチレンは幅の狭いMWDを有するのでv(w)にファクタfを掛ける。y'(x')とv(w)との合計である最終関数Z'(x',w)がステップ1のTs-observed met を満たすようにする(ここで、Z'=膨潤温度Ts-final metである)
従って、その反応装置でメタロセン‐触媒を用いて作られる全てのポリエチレンの重合温度を最適化することができる。この重合温度は所定の膨潤温度Ts- final met より1〜2℃下、好ましくは1〜1.5℃下、最も好ましくは約1.5℃下に維持するのが好ましい。
本発明方法に従って作られるポリマーはスラリー重合中のループ反応装置内での膨潤の危険性が減少する。ポリマー膨潤の減少によってスラリー重合プロセス中のループ反応装置の汚染(汚れ)も減る。スラリー重合中の膨張が低いポリマーは一般にバルク密度を高くでき、ポリマーの生産性(触媒1グラム当りの製造されたポリマーのグラム(g/g)で表される)を増加させることができる。従って、エチレン重合方法、特に、重合温度を最適化できる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明がこれに限定されるものではない。
反応装置中でのコモノマー濃度、MnとMWDに関する追加のデータを用いることでクロム-触媒を用いたスラリー重合の古典的かつ経験的な「膨潤曲線」(T°−密度)を微調整し、それを用いてメタロセン触媒を用いたスラリー重合用の膨潤曲線を推定した。
重合はダブルループ反応装置で40〜50バールの圧力下で、ヘキセン(C6)コモノマをの存在下で、イソブタン(IC4)希釈剤を用いて実行した。ポリエチレンのMWを制御するために水素を用い、ポリエチレンの密度を制御するためにC6を用いた。
既に述べたように、膨潤に対する固体含有率の影響を評価することは非常に難しい。特に、各反応装置で較正が異なり、ローカルな膨潤はバイパスシステムの存在にも依存する。この実施例では固形物レベルはそのループ反応装置で作られる全ての樹脂で44%に固定した。
本実施例は以下の工程に従って先ず最初にクロム‐触媒(cr)を用いた重合に用の確な膨潤曲線を得るために実行した:
(a) データ:HLMI、MI2、密度、ヘキセンオフガス(C6 OG)、エチレンオフガス(C2 OG)、クロムグレート用の各密度での実際の膨潤温度Ts-observed、MWDを決定するためのGPCデータ、Mnを収集する。
(b) ヘキセン濃度じ表した膨潤曲線を作る:樹脂密度でなく反応装置中のヘキセン濃度の関数としてCr樹脂用の膨潤曲線は複数のクロム触媒を用いた重合のTs-observedを用いて得られる。ヘキセン濃度を表すためにC6 OGすなわちIC4中のヘキセン濃度を用いる。
(c)計算されたCr膨潤曲線は添付の[図1]に示してある([図1]で黒いダイヤモンドの曲線1を参照。C6 OGを考慮)。膨潤温度は下記の関数式で求めた:
y=-0.095x3+1.2712x2−6.2093x+106.64
(ここで、y=膨潤温度Ts、x=C6 OG)
(d)Mnを用いて膨潤曲線を表す:膨潤温度は最も低い膨潤温度と最も高い膨潤温度Ts-observedとMnとを有するクロムベース樹脂で評価する。最も高いMnを有する樹脂の膨潤温度は最も低いMnを有する樹脂の膨潤曲線より一般に4℃上で且つその約2℃度下にある([図1]の大きい黒い丸を参照)。従って、膨潤温度差(4および-2℃)と樹脂Mn(25及15KDa)とを考慮に入れて線形法則が計算される:
v=6.27*10-5w-16.7
(ここで、v=デルタ膨潤温度 Ts-delta、w=GPCデータから得られるMn)
(e) これらの二つの法則の合計から、ヘキセン濃度と樹脂のMnの両方を考慮に入れたZ(x,w)と名付けたクロムベーススラリー重合用の新しい膨潤曲線を得る。([図1]の黒い正方形を参照)。
Z=(-0.095X3+1.2712X2-6.2093x+106.64+)+(6.27*10-5w-16.7)
(ここで、Z=Ts-final、x=C6 OG)
[図1]からいくつかの樹脂がこのより正確な膨潤曲線の近くで既に製造されたことが分かる。古い膨潤曲線をベースにした以前に用いられてきた反応装置温度T reactionは黒い三角形で示してある。他は反応温度を最適化する余地があることを示している。その重合は本発明で計算した膨潤温度より1.5℃下の温度に維持した。反応装置の温度を高くしたにもかかわらず、これらの最適化された重合は安定していた。膨潤の危険性は劇的に減る。従って、触媒の生産性が極めて高くなり、本発明で得られる全体的ゲインは相当大きなものになった。エチレンの共重合へのヘキセンの取込みも改善され、沈澱レグ中への沈澱効率も増加した。さらに、本発明で作ったCrベースのポリエチレンはより高い溶融ポテンシャルを示した。
メタロセン触媒を用いた樹脂の場合には以下の例に従ってクロムベースの膨潤曲線から推論できる:
(a)データ:HLMI、MI2、密度、ヘキセンオフガス(C6 OG)、エチレンオフガス(C2 OG)、単一のシングルサイトメタロセン‐触媒用樹脂の膨潤温度Ts-observed met、MWDを決定するためのGPCデータ、Mnを収集する(双峰グレードの場合は第1反応装置から)。
(b)ループ反応装置で、ヘキセン4%、90℃(Ts-observed met)でメタロセン‐ベースの樹脂での膨潤を観測する([図1]の小さい灰色の丸を参照)。対応するクロム‐触媒の樹脂の膨潤曲線をクロム曲線と平行に描き、Ts-observed metを介して下記のように記載できる([図1]の灰色点線曲線を参照):
y'=-0.095X'3+1.2712x'2−6.2093x'+100.54
(ここで、y'=膨潤温度 Ts met、x'=C6 OG)
(c)Cr樹脂と同様にしてメタロセン樹脂の計算のためにTs-deltaとMn(v==6.27*10-5w- 16.7)との間の比例関係を求める。MnとMI2は下記の式に従って相関される:
w=31875の*m-0 2163
(ここで、m=MI2)
この規則を用いることで膨潤温度はかなり低くなり(メタロセン樹脂のMn値はかなり低いため)、この樹脂の幅MWDが狭いことを考慮するためにファクターfを含ませなければならない。この曲線をメタロセンベースの樹脂の経験的データTs-observed met と一致させるために、上記ファクタはf=0.45に固定した。最終的なメタロセン膨潤温度曲線は添付の[図1](灰色の正方形シンポル)に示してある:
Z=(−0.095x3+1.2712x2-6.2093x+100.54)+(6.27*10-5*31875*m-02163-16.7)*0.45
(ここで、Z=膨潤温度Ts-final met、x=C6 OG、m=MI2)
[図1]から、いくらかの樹脂は既に計算された膨潤曲線の近くで製造されていることが分かる。従来の膨潤曲線を基にした従来の反応装置温度T reaction-metは灰色の三角形として示されている。大抵のものは反応温度をさらに最適化できる余地があることを示している。その後の重合は本発明で計算された膨潤温度より1.5℃下に維持した。反応装置温度を高くしても重合は安定した。膨潤の危険は劇的に低下した。従って、触媒の生産性が非常に高くなり、本発明で得られる全ゲインはかなり大きくなった。反応温度が高くなり、エチレン共重合体でのヘキセンの取り込みも改善された。スラリーのデカンテーションき沈澱レグ中への沈澱効率も改善された。
従って、メタロセン樹脂のための反応装置の最大温度(固形物44%)(安全温度ギャップ約1.5℃)を以下のように決定された:
M1 93.0℃(従来の反応装置温度は85℃)
M2 97.5℃(従来の反応装置温度は88℃)
M3 94.5℃(従来の反応装置温度は88℃)
M4 96.5℃(従来の反応装置温度は90℃)
M5 89.0℃(従来の反応装置温度は87℃)
M8 93.0℃(従来の反応装置温度は90℃)
Figure 2011503279

Claims (10)

  1. ループ反応装置中で、エチレンモノマーと、希釈剤と、触媒と、任意成分のコモノマーおよび水素との存在下で、重合温度を膨潤温度以下に維持してエチレンをスラリー重合する方法において、
    膨潤温度(Ts-final)をコモノマ濃度と最終製品のポリエチレンの数平均分子量(Mn)との関数として計算することを特徴とする方法。
  2. ループ反応装置が互いに直列に接続された2つのループ反応装置から成るダブルループ反応装置の最初のループ反応装置である請求項1に記載の方法。
  3. 重合を(1)クロムベースの触媒および(2)シングルサイト触媒、好ましくはメタロセン触媒の中から選択される少なくとも一つの存在下で実行する請求項1または2に記載の方法。
  4. 膨潤温度(Ts-final)の計算に分子量分布のファクタが含まれる請求項3に記載の方法。
  5. 重合を一種以上のアルフアーオレフィンの中から選択されるコモノマー、好ましくは1-ヘキセンの存在下で実行する請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 希釈剤が重合条件下で不活性な炭化水素、好ましくはイソブタンである請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  7. コモノマー濃度がコモノマーのオフガス濃度と記載される請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 重合温度を計算された膨潤温度から1〜2℃下の温度に維持する請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. クロム触媒を用いた重合の膨潤温度(Ts-final)を下記(a)〜(d)の工程で膨潤曲線を決定して計算する請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法:
    (a) 適切に固定した固形分レベルを仮定し、
    (b) 関数y(x)をセットアップしてコモノマー濃度を用いて(in term of)膨潤曲線を決定し
    (ここで、yは膨潤温度(Ts)であり、xは異なる密度を有する樹脂の測定した膨潤温度(Ts-observed)を用いたコモノマーのオフガス濃度であり、
    (c) 最高と最低のMn樹脂からの少なくとも2つの膨潤温度(Ts-observed)を用いた線形関数v(w)をセットアップしてポリエチレンの数平均分子量(Mn)を用いて膨潤曲線を決定し(ここで、vは膨潤温度(Ts-observed)と膨潤曲線y(x)の膨潤温度(Ts)との差であるデルタ膨潤温度(Ts-delta)であり、wはポリエチレンの数平均分子量Mnである)、
    (d) y(x)とv(w)の合計から新しい膨潤曲線Z(x,w)を得る(ここで、Zは膨潤温度(Ts-final)である)。
  10. 下記(a)〜(d)の工程をさらに有する請求項9に記載の方法:
    (a) メタロセン触媒重合プロセス用の単一の膨潤温度(Ts-observed met)を測定し、
    (b) コモノマー濃度を用いた関数y'(x')をセットアップして膨潤曲線を決定し、この関数y'(x')はその曲線が触媒作用を及ぼされるクロム触媒の膨潤曲線と平行になり且つ階段(a)の膨潤温度(Ts-observed met)を用いて作られ、y'はメタロセン触媒重合の膨潤温度(Ts-met)であり、x'はメタロセン触媒重合のコモノマーオフガス濃度である)、
    (c) クロムベースの重合で用いたものと同じ線形関数v(w)をメタロセン重合で使用して、数平均分子量(Mn)を用いて膨潤曲線を決定し、
    (d) v(w)にファクタfを掛けることで分子量分布の効果を入れる(ここで、最終関数Z'(x,w)はy'(x')とv(w)との合計で、階段(a)の膨潤温度(Ts-observed met) にフィットし、Z'=メタロセン触媒重合のTs-final)。
JP2010532581A 2007-11-05 2008-11-05 エチレン重合プロセスの最適化方法 Pending JP2011503279A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP07119993A EP2055719A1 (en) 2007-11-05 2007-11-05 Optimisation of the ethylene polymerisation process
PCT/EP2008/065021 WO2009060008A1 (en) 2007-11-05 2008-11-05 Optimisation of the ethylene polymerisation process

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011503279A true JP2011503279A (ja) 2011-01-27

Family

ID=39247779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010532581A Pending JP2011503279A (ja) 2007-11-05 2008-11-05 エチレン重合プロセスの最適化方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US8106136B2 (ja)
EP (2) EP2055719A1 (ja)
JP (1) JP2011503279A (ja)
KR (1) KR101179089B1 (ja)
CN (1) CN101835808B (ja)
EA (1) EA201000665A1 (ja)
WO (1) WO2009060008A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2055725A1 (en) * 2007-11-05 2009-05-06 Total Petrochemicals Research Feluy Reduced blockage when transferring polymer product from one reactor to another
WO2014006069A1 (en) * 2012-07-06 2014-01-09 Total Research & Technology Feluy Process for the polymerization of olefins
RU2015148910A (ru) * 2013-05-06 2017-06-13 Аллерган, Инк. Альфа-адренергические агонисты для лечения повреждения тканей
US9579619B2 (en) * 2015-01-28 2017-02-28 Chevron Phillips Chemical Company Lp Temperature control for polymerizing particulate polyolefin
KR102647946B1 (ko) * 2015-12-17 2024-03-14 토탈에너지스 원테크 벨지움 올레핀 중합 반응기의 하나 이상의 작동 조건을 결정하기 위한 방법

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6166152A (en) * 1998-02-26 2000-12-26 Phillips Petroleum Company Process to produce low density polymer in a loop reactor
US6465586B2 (en) * 1999-11-12 2002-10-15 Mcdaniel Max P. Polymerization catalyst and process
ATE489409T1 (de) * 2004-02-13 2010-12-15 Total Petrochemicals Res Feluy Verfahren zur verbesserung der copolymerisation von ethylen und einem olefin-comonomer in einem schlaufenpolymerisationsreaktor
US20050272891A1 (en) 2004-02-13 2005-12-08 Atofina Research S.A. Double loop technology

Also Published As

Publication number Publication date
US20110021724A1 (en) 2011-01-27
EA201000665A1 (ru) 2010-12-30
CN101835808B (zh) 2012-09-05
CN101835808A (zh) 2010-09-15
WO2009060008A1 (en) 2009-05-14
EP2207816A1 (en) 2010-07-21
KR20100084533A (ko) 2010-07-26
KR101179089B1 (ko) 2012-09-07
EP2055719A1 (en) 2009-05-06
US8106136B2 (en) 2012-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0993478B1 (en) Olefin polymerization process
US10995168B2 (en) Process for the preparation of ethylene polymers using a number of reactors arranged in series
JP5301151B2 (ja) オレフィン重合を制御する方法
US20130095001A1 (en) Process for Improving the Polymerization of Ethylene and One or More Optional Comonomer(s) in a Polymerization Loop Reactor
JP2011503279A (ja) エチレン重合プロセスの最適化方法
EP1127079B1 (en) Olefin polymerization process
RU2607086C2 (ru) Суспензионный способ полимеризации
Li et al. Synthesis of linear low density polyethylene with a nano-sized silica supported Cp 2 ZrCl 2/MAO catalyst
KR102625990B1 (ko) 에틸렌계 플라스토머 및 엘라스토머를 생산하기 위한화학적으로-처리된 고체 산화물을 포함하는 메탈로센 촉매 시스템
KR20170103914A (ko) 폴리올레핀의 생산에 최적화된 교반기 시스템
CN113164946A (zh) 稳定氢化催化剂的方法
Aitola et al. High molar mass ethene/1‐olefin copolymers synthesized with acenaphthyl substituted metallocene catalysts
US10730970B2 (en) Process for determining one or more operating conditions of an olefin polymerization reactor
Charles et al. Heterogeneous Copolymerization of Ethylene and α‐olefins Using Aluminohydride‐Zirconocene/SiO2/MAO by High‐Throughput Screening
WO2017029579A1 (en) Method for altering melt flow ratio of ethylene polymers
EP1905785A1 (en) Process for the preparation of ethylene polymers using a number of reactors arranged in series

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130305

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130605

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130612

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130705

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130905

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140107