JP2011500034A - ロウソニア・イントラセルラリス(lawsoniaintracellularis)を培養する方法 - Google Patents

ロウソニア・イントラセルラリス(lawsoniaintracellularis)を培養する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は一般に非哺乳動物細胞におけるロウソニア・イントラセルラリスの生育および大規模での細菌の生産に関する。
【選択図】図1

Description

本発明は一般に非哺乳動物細胞におけるロウソニア・イントラセルラリスの生育および大規模での細菌の生産に関する。
豚増殖性回腸炎は時には豚増殖性腸炎(PPE)とも呼ばれ、米国(US)養豚産業における主要な問題である。増殖性回腸炎は腺窩過形成および細胞内でのカンピロバクター様微生物の存在によって特徴付けられるブタの腸疾患症候群である。疾患の認識は過去10年間に劇的に増加し、発生率は20%にも及び、損失はUSだけで年間5千万ドルと推測される。とりわけ心配なことは種豚保存産業における明らかな発生率の増加である。該疾患は世界中で見出されていて、通常6から20週齢の離乳ブタを冒す。増殖性回腸炎に冒されたブタの臨床徴候には、間欠性下痢、食欲不振、顕著な遅鈍および感情鈍麻、ならびに消耗症候群が挙げられる。死亡は一般的でなく、しばしば腸に出血をもたらす。4種の異なる疾患の形態が記載されているが、文献の大部分は病変を急性と、時には壊死性と呼ばれる慢性の2つの形態に分類する。効果的な増殖性回腸炎管理手段は限定されている。基本的な試行錯誤治療計画には経口および非経口広域スペクトル抗生物質、抗ヒスタミン剤、コルチコステロイド、ニトロイミダゾール、およびビタミンB群の使用が挙げられるが、それらは通常非常に費用がかかり、典型的に有効であることがわかる。
罹患した動物の上皮の腺窩における細胞内細菌の存在は、該疾患の病因が細菌であることを裏付ける。そのような動物から分離された細菌は形態学的にカンピロバクター種に類似するが、種々のカンピロバクター系統を使用したハイブリダイゼーション研究および
再生実験は、この微生物が病原体ではないことを証明している。JoensとGlock(米国特許第5,610,059号)は、以前にPPE‐病原体、回腸炎病原体、IL−A、ATCC No.55370と呼ばれ、現在ロウソニア・イントラセルラリスとして公知のPPE微生物の分離および性状解析ならびに該微生物を使用した疾患の再現を記載し、主張する。初期の分離物は増殖性回腸炎疾患を再現することが示された。この初期の報告以後、少なくとも4種の付加的な分離物が得られ、ATCC 55370と同じ生育特性を実証することが示され、ATCC 55370がプロトタイプ微生物であることを確証している。
国際特許出願PCT/US01/30284は、サル細胞、マウス細胞、ラット細胞、イヌ細胞、ネコ細胞、ハムスター細胞、ヒト細胞、ウマ細胞、魚類細胞、ウシ細胞、およびブタ細胞からなる群から選択される組織培養物中でL.イントラセルラリスを生育させることによって調製される増殖性回腸炎ワクチンを記載する。デスルホビブリオ(Desulfovibrio)ファミリー中のグラム陰性絶対細胞内細菌であるL.イントラセルラリスは、野外試料から分離すること、および動物細胞中で生育させることが困難である。従って、ワクチン開発および生産における使用のために非哺乳動物細胞中で大量のL.イントラセルラリスを生育させる必要性が存在する。
米国特許第5,610,059号 国際特許出願PCT/US01/30284
本発明者らは、非哺乳動物細胞、とりわけ昆虫細胞および鳥類細胞中で、そしてワクチンの工業的生産に有用な大規模でロウソニア・イントラセルラリスを生育させるための方法を開発している。
本発明に従って、非哺乳動物細胞は適切な培地を含む容器に播種され、その後L.イントラセルラリスを接種される。細胞はL.イントラセルラリスの生育および増殖に適合すると本明細書で確認された条件下で培養される。細胞は採取後破壊されて、L.イントラセルラリスを放出する。
本発明の方法における使用に適切な細胞には、昆虫細胞、シュナイダー細胞、および鳥類細胞が挙げられる。好ましい態様では、細胞はSf9細胞、SF21細胞、SF+細胞、Hi−Five細胞、および昆虫幼生細胞のような昆虫細胞である。別の好ましい態様では、細胞は鳥類細胞、とりわけCEV−1細胞である。
本発明は接種前に播種される細胞の適切な密度、接種物中のL.イントラセルラリスの量、および感染多重度を確認している。接種された細胞は係留システムで、または懸濁液中で培養することができる。適切な培養培地、温度、大気条件、およびインキュベーション期間も記載される。
本発明の方法は非哺乳動物細胞中におけるロウソニア・イントラセルラリスの増殖、およびワクチンの工業的生産のための大規模での細菌の生産を可能にする。
図1は、SF21昆虫細胞における細胞内L.イントラセルラリスを示す免疫ペルオキシダーゼ染色を示す。
本発明は、非哺乳動物細胞における病原性および/または非病原性ロウソニア・イントラセルラリスの生育および大規模での細菌の生産のための方法を提供する。本発明の方法は一般に:1)培地を含む容器を利用し、そして組織接着のための基質を使用して感受性のある組織培養物中でロウソニア・イントラセルラリス微生物を生育させること、または組織培養細胞の懸濁液中でL.イントラセルラリスを生育させること;2)生育したL.イントラセルラリス微生物を組織培養容器から除去することによってL.イントラセルラリスを採取すること;および3)L.イントラセルラリス微生物を純化することを含む。
非哺乳動物細胞、とりわけ昆虫細胞中でのロウソニア・イントラセルラリスの生育に対する顕著な障害は、そのような細胞がそのような微生物の天然の宿主ではないことであり、従って、任意の生育、すなわち大規模な生育が達成可能であることは予想されないであろう。本発明が直面する別の障害は、ロウソニア・イントラセルラリスが典型的には哺乳動物宿主では35℃〜39℃の範囲で生育することである。しかし、昆虫細胞は25℃〜29℃で生育し、35℃〜39℃では速やかに死亡する。本発明は、非哺乳動物細胞中での病原性および/または非病原性ロウソニア・イントラセルラリスの生育および大規模での該細菌の生産のための方法を初めて提供する。その上、哺乳動物細胞を増殖させる、そしてウイルスおよび/または細菌にとっての安定因子を提供するために動物血清が一般に使用されるが、一態様では、驚くべきことに本発明は血清の非存在下で昆虫細胞におけるロウソニア・イントラセルラリスの非常に高い発現を達成する。ロウソニア・イントラセルラリスの生育および高レベルでの発現は予想外であり、本発明の注目すべき業績であった。
別の態様では、本発明は鳥類細胞系におけるロウソニアの生育を提供する。
[定義]
本発明を記載することにおいて、以下の定義が使用される:
“好気性微生物(aerobic organism)”、“好気性菌(aerobe)”、および、“好気性微生物(aerophilic organism)”という用語は酸素を基礎にした代謝を有する微生物を表す。“好気性条件”という用語は、酸素濃度が大気に存在する濃度(すなわち約20%)とほぼ同じである条件を表す。
“嫌気性微生物(anaerobic organism)”および“嫌気性菌(anaerobe)”という用語は生育に酸素を必要としない微生物を表す。
“係留(anchorage)システム”などの用語は細胞を培養するためのシステムを意味し、該システムでは細胞はシートを形成して容器の内壁または基質に係留されるか、または細胞は単層を形成して容器または基質に接着する。
“継代性細胞系”という用語は、in vitroで限定された細胞分裂の回数(およそ30回まで)の間、または無期限に維持されうる細胞系を意味する。
“培養(cultivation)”および“培養すること(culturing)”という用語はL.イントラセルラリス微生物の生育、再生、および/または増殖を促進するプロセスを意味する。
細胞に言及する場合、“新鮮(fresh)”という用語は、L.イントラセルラリスに感染していない細胞を意味し、培地を指す場合、その中に細胞を有していない培地を意味する。
“生育(growth)”という用語は、適切な温度および一時的な条件下で、非哺乳動物細胞中のL.イントラセルラリスの抗原性マス(antigenic mass)または細胞密度において生じた増加を意味する。生育は、PCR、酵素結合免疫測定法(ELISA)、蛍光抗体染色法(FA)、および間接蛍光抗体染色法(IFA)を含むがそれらに限定されない、当該技術分野で認められた多くの手段によって測定することができる。
“大規模培養”および“工業的生産”という用語はおよそ2〜3リットル(L)より多いL.イントラセルラリスの培養のレベルを意味し、少なくとも100リットル、そして好ましくは400リットル、またはいっそう好ましくは1000リットルのスケールでの生産を含む。
“マトリックス(matrix)条件”という用語は様々な条件の評価を意味し、最適方法を明らかにするために実施される完全な実験の要因または交差力価測定(checkboard titration)(変化の影響をはっきりさせるために、1項目がy軸で滴定され、1項目がx軸で滴定される)を含むがそれらに限定されない。
“微好気性微生物”という用語は、低い(低大気圧の)酸素圧力において生育する微生物を表す。それらは生存するために酸素を必要とするが、大気に存在するよりも低いレベルの酸素を含む環境を必要とするか、またはそのような環境に耐えることができる。“微好気性条件”という用語は酸素濃度が大気(約20%)中に存在するよりも低い条件を表す。
“マイクロキャリア”という用語は、感受性のある細胞が接着するビーズ様構造を意味する。それらは一般に、攪拌された反応器中で均質な懸濁液の状態で保持されうる。
“感染多重度”(MOI)という用語は、細胞毎の微生物の数の比を表し、該用語は与えられた感染物中でどのくらいの接種物が使用されることになるかを詳述する。
“継代”などの用語は細胞培養物の一部を新鮮な培地に移すプロセスを意味する。
“初代細胞系”という用語は、限定された期間、in vitroで維持されうる細胞系を意味する。
“懸濁液”という用語は細胞を培養するためのシステムを意味し、その中では単一細胞または細胞の凝集塊のいずれかとして培地中に細胞が浮遊する。
“スピナーフラスコ”という用語は、培養物を攪拌し、その中に含まれる細胞を懸濁液の状態で維持するためにパドル、プロペラ、攪拌棒、または他の手段を利用するフラスコまたは他の容器を意味する。
“感受性のある培養物”という用語は、免疫原が改変または変更されずに、微生物の抗原性マスが生み出されるように、組織培養物が特に選択され、クローニングされるか、または確立され、L.イントラセルラリス微生物を生育させ、微生物の免疫原を発現させることを意味する。
L.イントラセルラリスを生育させるために有用な感受性のある組織培養物は初代細胞系または継代細胞系のいずれかであってよく、そしてシュナイダー(ショウジョウバエ)細胞、昆虫細胞、昆虫幼生細胞、鳥類細胞、鳥類胚細胞、および鳥類卵子を含むがそれらに限定されない、多様な非哺乳動物細胞型を使用して確立することができる。一態様では、感受性のある組織培養物は、Sf9、SF21、SF+、およびHi−Five細胞のような昆虫細胞の培養物である。特定の態様では、感受性のある組織培養物はSf9細胞の培養物である。別の態様では、感受性のある組織培養物は鳥類細胞、たとえばCEV−1鳥類細胞系の細胞の培養物である。
感受性のある組織培養物中でL.イントラセルラリス微生物を生育させるために多様なマトリックス条件が使用されうる。形態学的には、感受性のある組織培養物は懸濁液として、容器の内壁もしくは基質に係留した細胞シートとして、容器もしくは基質(マイクロキャリア)に接着したコンフルエントな単層として、または接着した細胞と懸濁細胞の混合した集団が存在する部分的接着細胞として生育されてもよい。係留システムは固定床(fixed−bed)、微小流動床(microfluidized)、ウェーブ(Wave)リアクター、積層モジュール、またはエアリフト(air lift)であってもよい。感受性のある組織培養物を生育させるための容器は、培地を含み、組織培養物接着のために容器表面、ビーズ、または他の基質を使用する、フラスコ、Tフラスコ、スピナーフラスコ、ローラーボトル、セルトレイ、およびバイオリアクターでありうるが、それらに限定されない。
懸濁液中で感受性のある組織培養物を生育させる場合、容器は培地を含む、フラスコ、Tフラスコ、スピナーフラスコ、ウェーブリアクター、発酵器、およびバイオリアクターでありうるが、それらに限定されない。培地が混合されうるいずれのサイズの容器が使用されてもよいが、容器は一般に約50mlから約900Lまでのサイズである。好ましくは、容器容量の(50%)約1/3が培地を含むが、ヘッドスペースに対して他の割合の培地部分が使用されてもよい。感受性のある細胞は小規模(たとえば、約50mlから約10Lまでの培地を含む容器)、大規模(たとえば、約1,000Lから約10,000Lまでの培地を含む容器)、または中規模(たとえば、約10Lから約1,000Lまでの培地を含む容器)で生育させることができる。一態様では、約100Lから約600Lまでの培地を含む容器が使用される。別の態様では、約100Lから約400Lまでの培地を含む容器が使用される。さらに別の態様では、約150Lから約250Lまでの培地を含む容器が使用される。
懸濁液中で細胞を生育させる場合、細胞密度は一般に1mlにつき約100,000から約10,000,000細胞の範囲である。一態様では、細胞密度は1mlにつき約200,000から約5,000,000細胞の範囲である。別の態様では、細胞密度は1mlにつき約500,000から約1,500,000細胞の範囲である。懸濁システムでは、細胞は1分間に約25から約250回転の速度で混合されうる。一態様では、細胞は1分間に約50から約150回転の速度で混合される。別の態様では、それらは1分間に約80から約120回転の速度で混合される。
係留システムで細胞を生育させる場合、細胞系の培養、およびL.イントラセルラリス増殖のための容器の一形態は積層モジュールシステムである。積層モジュールは約21,000cmから約340,000cmまでの表面積を有することができる。あるいは、使用に適した容器の他の形態には、約150cmから約420cmまでの表面積を有していてもよいフラスコ、および約1760cmの表面積を有していてもよいが、約850cmから約4250cmまで変動しうるローラーボトルが挙げられる。
係留システムで細胞を生育させる場合、細胞密度は一般に1cmにつき約10,000から約1,000,000細胞の範囲にある。一態様では、細胞密度は1cmにつき約20,000から約500,000細胞の範囲にある。別の態様では、細胞密度は1cmにつき約60,000から約250,000細胞の範囲にある。係留システムでは、ローラーボトルは1時間につき約0.1から約100回転の速度で回転させることができるが、セルトレイおよび固定床リアクターでは培地は容器の中を循環する。
細胞系の培養、およびL.イントラセルラリス増殖のために適切な培地処方は、使用される細胞の型に対して当業者に一般に公知の典型的な組織培養培地のいずれかであり得る。培地は一般に選択された培養細胞にとって必要な成長因子である、窒素源、およびグルコースまたはラクトースのような炭素源を含むことになる。細胞系を培養するための培地処方の限定的でないいくつかの例には、Ex−Cell(登録商標)405、TNM−FH昆虫培養培地(Gentaur Molecular Products,bvba)、IPL−41昆虫培地(Sigma−Aldrich Co.)、Cellgro(登録商標)無血清細胞培養培地((Mediatech,Inc.)およびL−グルタミンを加えたダルベッコ変法イーグル培地(DMEM:F12 1:1)(Gibco(登録商標)Cell Culture Systems,Invitrogen)が挙げられるが、それらに限定されない。一態様では、細胞培養培地処方はL−グルタミンを加えた昆虫細胞のためのEx−Cell(登録商標)420無血清培地(JRH Biosciences)である。別の態様では、細胞培養培地処方はL−グルタミンを加えたダルベッコ変法イーグル培地(DMEM:F12 1:1)(Gibco(登録商標)Cell Culture Systems,Invitrogen)である。
細胞培養培地は動物由来成分の非存在下または存在下で使用することができる。使用することができる動物由来成分は最終濃度が0.5〜10%の範囲のガンマ−照射血清である。そのような成分の例としてはSER−TAIN(登録商標)プロセスによってガンマ照射された米国提供ウシ胎児血清(JRH Biosciences)が挙げられる。一般に、動物蛋白質を含まない培地は懸濁液で生育する昆虫細胞培養物にとって好ましいが、動物蛋白質を含む培地は係留システムで生育する昆虫細胞培養物にとって好ましい。
昆虫細胞系の培養、およびL.イントラセルラリスの増殖のための温度は一般に、約20から約39℃の範囲にある。別の態様では、温度は約23から34℃の範囲にあり、さらに別の態様では、範囲は約25から約29℃である。鳥類細胞系の培養、およびL.イントラセルラリスの増殖のための温度は一般に約25から約45℃の範囲にある。別の態様では、温度は約30から40℃の範囲にあり、さらに別の態様では、範囲は約35から約39℃である。
細胞系の培養、およびL.イントラセルラリスの増殖のための大気条件は好気性または微好気性であってよい。一態様では、細胞系は約10%水素、約10%COおよび約80%窒素の混合物を含む微好気性条件で培養される。
L.イントラセルラリスの増殖の場合、細胞は選択された容器に播種(seed)される。容器は一般に1mlにつき約100,000から約10,000,000細胞の間で播種される。別の態様では、容器は一般に、1mlにつき約200,000から約5,000,000細胞の間で播種される。0から約20回まで継代されている細胞がL.イントラセルラリス微生物の増殖のために使用することができる。一態様では、約10から約20回まで継代されている細胞が増殖のために使用される。
細胞培養物は、初めに、細胞に細菌を感染させるためにL.イントラセルラリス菌を含む接種物を接種される。L.イントラセルラリスの接種物は、たとえばAmerican Type Culture Collection(ATCC,Rockville,Md.)寄託番号55672、National Collection of Types Culture (NCTC,Colindale,London)寄託番号12656もしくは12657(米国特許第5,885,823号を参照されたい)から、または当業者に公知の分離および精製技術を使用して感染したブタまたは他の動物から得られた、純粋な培養物でありうる。接種物の量は1mlにつき約100から約1,000,000の範囲のロウソニアコピーであってよい。特定の態様では、接種物の量は1mlにつき約200から約500,000の範囲のロウソニアコピーである。別の態様では、そのような量は1mlにつき約400から約250,000の範囲のロウソニアコピーである。
細胞培養物は容器に細胞を播種したとき、または播種後約5日目までL.イントラセルラリス微生物を接種されうる。別の態様では、細胞培養物は播種後約2日目まで接種される。
感染多重度(MOI)は、蛍光抗体染色法(FA)、間接蛍光抗体染色法(IFA)、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、および酵素結合免疫測定法(ELISA)を含む、当業者に公知の標準技術を使用して測定することができる。そのような技術の2種の限定的でない例としてはqRT−PCRおよびTCID50が挙げられる。L.イントラセルラリスの増殖に対するMOIは一般に定量リバーストランスクリプターゼポリメラーゼ連鎖反応(qRT−PCR)を使用して約0.000001から約10の範囲にある。別の態様では、MOIはqRT−PCRを使用して約0.00001から約10の範囲にある。さらに別の態様では、MOIはqRT−PCRを使用して約0.0001から約10の範囲にある。
細胞培養物は、L.イントラセルラリス微生物の感染後所望する量のL.イントラセルラリスの生育が見出されるまで、一定期間(インキュベーション期間)インキュベーションされる。インキュベーション期間は一般にL.イントラセルラリス微生物を細胞培養物に接種後約5日から約25日までの間で変化しうる。インキュベーション期間はまた、約5日から約15日まで変化してもよい。昆虫細胞に対する特定の態様では、インキュベーション期間は約9日から約13日まで変化する。鳥類細胞に対する別の態様では、インキュベーション期間は約3日から約13日まで変化する。生育の量は当業者に公知の標準技術を使用して測定することができる。生育の量を評価するために使用することができる定量的アッセイの2種の例としては、定量リバーストランスクリプターゼポリメラーゼ連鎖反応(qRT−PCR)および50%組織培養感染量(TCID50)が挙げられる。
インキュベーション期間中、細胞培養物は所望する場合、新鮮な培地を補充されてもよい。これは一般に感染後約5日から約9日の間、または好ましくは感染後約6日から約8日の間に行われてもよい。細胞培養物はインキュベーション期間中、1回より多く補充されてもよく、補充の間は約3日から約9日である。
インキュベーション期間はまた、プロセスをスケールアップするためのステップを含んでいてもよい。たとえば、細胞培養物は小さな感染容器(たとえば約5Lのサイズ)に播種され、一定期間(約1週間)生育させることができる。培養物はその後より大きな容器(たとえば、約30Lの大きさ)に移され、新鮮な培地を補充されてよい。このプロセスは所望する細胞培養物の量が得られるまで継続することができる。
インキュベーション期間後、培養物の一部またはすべてが採取される。採取プロセスは容器からの流動体の除去を必要とする。流動体はL.イントラセルラリスに加えて、細胞片または全部の組織培養細胞を含んでいてもよい。採取は当業者に公知の標準技術を使用して達成され、そのような技術は組織培養細胞を壊してL.イントラセルラリス微生物を放出させるための凍結−解凍ステップ、酵素もしくは界面活性剤による処理、または高圧による処理を含むがそれらに限定されない。その上、採取は遠心分離、連続流遠心分離、カラムクロマトグラフィー、限外濾過、デッドエンド深層濾過、または濾過のような当該技術分野で公知の技術を使用した、バルク生成物中の細胞片を伴った、または細胞片を伴わない濃縮を含んでいてもよい。たとえば、一態様では細胞は容器から採取され、そしてPCRを使用して、L.イントラセルラリス細菌の収量を量る。
一例では、L.イントラセルラリス細菌は、懸濁液のすべてまたは一部の内容物を遠心分離して培養細胞をペレットにし、生じた細胞ペレットを再懸濁し、そして感染した細胞を溶解することにより採取される。細胞が係留システムで生育される場合、細胞は初めに破壊されて懸濁液を形成する。典型的には細胞および細菌をペレットにするために、少なくとも内容物の一部は約3000xgで約20分間遠心分離される。その後ペレットは、たとえば新鮮な培地またはスクロース−リン酸―グルタミン酸(SPG)溶液中に再懸濁され、細胞を溶解するために25ゲージ針をおよそ4回通される。それ以上の精製が所望される場合、細胞核および細胞片を除去するために試料は約145xgで約5分間遠心分離することができる。その後上清は約3000xgで約20分間、遠心分離され、生じたペレットは、(凍結にとって、または接種物としての使用にとって適した採取細菌を調製するための)ウシ胎児血清を含む、または血清を含まない新鮮な培地もしくはSPG、または(新鮮な細胞への継代にいっそう適した、採取細菌を調製するための)生育培地のような適切な希釈剤に再懸濁されてもよい。
別の例では、連続流遠心分離を使用して培養細胞を集めてもよく、その後細胞内細菌を遊離させるためのホモゲナイゼーションステップが続く。
一態様では、本発明はL.イントラセルラリス種、たとえばATCC55370ならびに類似の免疫原性特性を有するすべての系統およびその変異体によって引き起こされる増殖性回腸炎から保護するワクチンに関する。“免疫原性特性”は、増殖性回腸炎から動物、たとえばブタを保護するための能力を意味する。企図されたワクチンには、弱毒化ワクチン、不活性化ワクチン、改変生ワクチン、サブユニットワクチンおよび組換えワクチンが挙げられるが、それらに限定されない。本発明のワクチンは十分に高レベルの免疫原を生み出す場合、保護的および/または治療的であり、そしてアジュバント、安定化剤、および/または賦形剤を含んでいてもよい。L.イントラセルラリスの不活性化は好都合には微生物をBEI(バイナリーエチレンイミン)、BPL(ベータ−プロピオラクトン)、ホルマリン、ホルムアルデヒド、加熱またはいずれか他の当該技術分野で公知の薬剤によって処理することによって達成することができる。企図されたアジュバントには、Amphigen(登録商標)、Polygen(登録商標)、Carbopul(登録商標)水酸化アルミニウム、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、イズコム(Iscom)などが挙げられる。弱毒化ワクチンは、たとえば組織培養物中で連続継代することによって生産することができる。ワクチンはたとえば筋肉内、皮下、鼻腔内、蛍光、経皮または局所投与することができる。
本発明はまた、動物における増殖性回腸炎の存在を検出するための診断試験を企図する。従って、本発明は増殖性回腸炎を診断するか、または検出するために利用することができるモノクローナル抗体を提供する。
当業者は、先の説明を使用して本発明を最も完全な程度にまで実行することができると考えられる。本発明はさらに以下の詳細な実施例によって例証されるが、それらは例証のためだけに提供され、いずれのやり方においても先の開示を限定するものと解釈するべきではない。以下に続く実施例で利用されるロウソニア・イントラセルラリスは病原性であっても、非病原性であってもよい。
実施例1.温度および大気条件を変化させるPPE伝播(propagation)実験
[目的] この実験の目的は、摂氏(C)27°(自然の昆虫温度)対37℃において、およびCO対特殊気体雰囲気条件下で、Sf9(スポドプテラ・フルギペルダ)細胞系を使用してロウソニア・イントラセルラリスの生育を評価することであった。
[材料と方法]
細胞および培地情報。細胞培養物はSf9細胞(Gibco(登録商標) Cell Culture Systems,Invitrogen,Carlsbad,California,USA)であった。生育培地はL−グルタミンを加えたEx−Cell(登録商標)420昆虫用無血清培地(JRH biosciences,Lenexa,Kansas,USA;カタログ番号14420、項目番号14420−1000M)であった。種培養物には改変された、非病原性ロウソニア・イントラセルラリス生菌が含まれた。
細胞数および播種情報。1mlにつき4.54x10のSf9細胞を含む300−ml保存懸濁液が使用された。4日齢の細胞が1000−mlスピナーフラスコに移された。全部で222mlの新鮮な培地がそれぞれのスピナーフラスコに注がれ、1.25x10細胞(保存懸濁液27.5ml)が培地に播種され、およそ全容量250ml、0.5x10細胞/mlとなった。
変数の説明。
容器の形状。すべての容器は、深さの80%までの1つの固定長のドロップチューブと0.1μm滅菌フィルターのついた2ポートSSTアセンブリーにより形成された。
プロセスパラメータ。容器1および2の場合、温度は27℃に維持された。容器3および4の場合、温度は37℃に維持された。すべての容器は100rpmで攪拌された。酸素(O)レベルは可変であった。pHレベルはモニターされないか、または管理された。容器1および3の特殊気体雰囲気を確立する場合、容器は、汚染を防ぐために0.1μmのフィルターにより濾過された、10%水素、10%COおよび80%窒素を含む特殊気体を散布された。培地250mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を1分間であった。培地500mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を2分間であった。拡散を防ぐために、気体を満たした後、容器は鉗子で閉じられた。5%CO環境で維持された容器2および4は、鉗子で閉じない0.1μmフィルターハウジングを有した。それゆえ、フィルターハウジングを通して、5%CO環境と自由な気体交換が起こりえた。
感染。Sf9細胞は容器に播種されてから1日後(1日目)に感染した。種培養物は1:20の容器播種容量(すなわち、容量250mlにつき種菌12.5ml)で容器に導入された。感染多重度(MOI)は測定されなかった。
培地補充。すべての容器は容器にSf9細胞を播種後8日目に250mlのEx−Cell(登録商標)420を補充された。
採取。試料は容器にSf9細胞を播種後、0、1、4、7、8(補充前)、9、10、11、14、15、および17日目に採取された。播種後11日目に、試料は容器3および4から得られた。細胞生存能力および細胞密度が非常に低かったため、それ以上の試料は採取されず、容器内容物の残余は大きなプラスチック容器に分注され、マイナス80℃で凍結された。播種後17日目に、試料は容器1および2から得られ、容器内容物の残余は大きなプラスチック容器に分注され、マイナス80℃で凍結された。
[結果] Sf9細胞は37℃でよりも27℃でよく生育した(表1を参照されたい)。ロウソニア・イントラセルラリスは27℃および特殊気体(微好気性)条件の環境において、ならびにCO2条件下(しかし、微好気性が優れていた)で生育した(表2を参照されたい)。
実施例2.温度、血清の存在、感染多重度(MOI)およびロウソニア・イントラセルラリスの継代を変化させるPPE伝播(propagation)実験。
[目的] この実験の目的は27℃対32℃においてSf9(スポドプテラフルギペルダ)細胞系を使用したロウソニア・イントラセルラリスの生育を評価することであった。該目的はまた、27℃対32℃における5%血清の添加の影響を評価することであった。それはまた、27℃対32℃における感染多重度(MOI)を増加させる影響を評価することであった。最後に、該目的は27℃でのSf9細胞におけるロウソニア・イントラセルラリスの2回目の継代を評価することであった。
[材料と方法]
細胞および培地情報。細胞培養物はSf9細胞(Gibco(登録商標) Cell Culture Systems,Invitrogen,Carlsbad,California,USA)であった。生育および維持培地はL−グルタミンを加えたEx−Cell(登録商標)420昆虫用無血清培地(JRH biosciences,Lenexa,Kansas,USA;カタログ番号14420、項目番号14420−1000M)であった。血清を含む容器のための生育および維持培地は、SER−TAIN(登録商標)プロセスによってガンマ照射された米国提供5%ウシ胎児血清を含む、L−グルタミンを加えたEx−Cell(登録商標)420昆虫用無血清培地(JRH biosciences,Lenexa,Kansas,USA;カタログ番号12107、項目番号12107−1000M)であった。種培養物には改変された、非病原性ロウソニア・イントラセルラリス生菌が含まれた。
細胞数および播種情報。1mlにつき5.20x10のSf9細胞を含む300−ml保存懸濁液が使用された。3日齢の細胞が1000−mlスピナーフラスコに移された。全部で226mlの新鮮な培地がそれぞれのスピナーフラスコに注がれ、1.25x10細胞(保存懸濁液24ml)が培地に播種され、およそ全容量250ml、0.5x10細胞/mlとなった。
変数の説明。
容器の形状。すべての容器は深さの80%までの1つの固定長のドロップチューブと0.1μm滅菌フィルターのついた2ポートSSTアセンブリーにより形成された。
プロセスパラメータ。容器1、3、5、および7の場合、温度は27℃に維持された。容器2、4、および6の場合、温度は32℃に維持された。すべての容器は100rpmで攪拌された。酸素(O)レベルは可変であった。pHレベルはモニターされないか、または管理された。すべての容器中の培地上方の大気は特殊気体であった。容器中の大気を確立する場合、容器は、汚染を防ぐために0.1μmのフィルターを通して濾過された、10%水素、10%COおよび80%窒素を含む特殊気体を散布された。培地250mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を1分間であった。培地500mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を2分間であった。拡散を防ぐために、気体を満たした後容器は鉗子で閉じられた。
感染。Sf9細胞は容器に播種(0日目)された時に感染した。種培養物は1:40の容器播種容量(すなわち、容量250mlにつき種菌6.25ml)の比で容器1、2、3および4に導入された。種培養物はおよそ1:11.4の容器播種容量(すなわち、容量250mlにつき種菌22ml)の比で容器5および6に導入された。種培養物は容器7に導入されなかった。正確に言えば、上記の実施例1の容器1から播種後17日目に採取された試料35.7mlが(接種物対容器播種容量1:7の比で)容器7に導入された。感染多重度(MOI)は測定されなかった。
培地補充。すべての容器は容器にSf9細胞を播種後6日目に、250mlのEx−Cell(登録商標)420または250mlのEx−Cell(登録商標)420プラスウシ胎児血清を適宜補充された。
採取。試料は容器にSf9細胞を播種後、0、1、4、6(補充前)、8、11、13、15、18、および20日目に採取された。20日目の試料を容器2、4、6、および7から得た後、容器内容物の残余は大きなプラスチック容器に分注され、マイナス80℃で凍結された。試料は25日目に容器1、3、および5(それらは27℃に維持された)から採取され、容器内容物の残余は大きなプラスチック容器に分注され、マイナス80℃で凍結された。
[結果] Sf9細胞は32℃でよりも27℃でよく生育した(表3を参照されたい)。表4で認められるように、ロウソニアは、実施例1の接種物(すなわち継代2回目)を接種された容器7の場合を除いてすべての条件で生育した。これはおそらく実施例1に由来する生育不能な接種物に起因する。一般に、ロウソニアは27℃で、血清を含まずに生育させる場合、より高いレベルの生育を成し遂げた。高いMOIを使用した場合、最高の1ml毎のロウソニアコピーが観察されたが、収量の逓減があるように見える(すなわち、より高いMOIでの46倍の収量に比較して、より低いMOIでは投資の100倍の収量が認められた−表5を参照されたい)。ロウソニアは32℃に維持した場合生育した;しかし、これらの感染物はロウソニアを速やかに生産することを特徴とするが、強い生育を維持することを特徴としなかった。
実施例3.温度、感染多重度(MOI)、および培地の補充を変化させる、温度適応を評価する、ならびに種々の採取時点でのSf9細菌種菌を生み出すPPE伝播(propagation)実験。
[目的] この実験の目的は、Sf9(スポドプテラフルギペルダ)細胞系を使用して、摂氏(C)27°、29.5℃、および32℃でロウソニア・イントラセルラリスの生育を評価することであった。該目的はまた、27℃で感染多重度(MOI)を変化させる影響を評価することであった。それはまた、27℃における種々の時点での反復した補充を評価することであった。該目的はまた、27℃から29.5℃まで、その後32℃までのSf9細胞の温度適応の評価を含んだ。それはまた、0〜6日の間の32℃でのロウソニア・イントラセルラリスの生育、その後6日から完了までの間の29.5℃での生育の評価を含んだ。最後に、該目的は後の接種のために種々の採取時点でロウソニア・イントラセルラリス種菌を生み出し、継代実行可能性を確証することであった。
[材料と方法]
細胞および培地情報。3種の細胞培養物はSf9細胞(Gibco(登録商標) Cell Culture Systems,Invitrogen,Carlsbad,California,USA)であった。生育および維持培地はL−グルタミンを加えたEx−Cell(登録商標)420昆虫用無血清培地(JRH biosciences,Lenexa,Kansas,USA;カタログ番号14420、項目番号14420−1000M)であった。種培養物は改変された、非病原性ロウソニア・イントラセルラリス生菌を含んだ。
細胞数および播種情報。保存溶液が使用された。第1の溶液は、1mlにつき3.99x10のSf9細胞を含む、27℃に維持された300−ml保存懸濁液であった(87.3%の生存能力)。第2の溶液は、1mlにつき1.96x10のSf9細胞を含む、29.5℃に維持された300−ml保存懸濁液であった(77.6%の生存能力)。第3の溶液は、1mlにつき0.9x10のSf9細胞を含む、32℃に維持された300−ml保存懸濁液であった(52.8%の生存能力)。3日齢の細胞が1000−mlスピナーフラスコに移された。全部で219mlの新鮮な培地がスピナーフラスコ番号1〜4に注がれ、1.25x10細胞(27℃の保存懸濁液31.0ml)が培地に播種され、全容量250ml、0.5x10細胞/mlとなった。全部で186mlの新鮮な培地がスピナーフラスコ番号5および6に注がれ、1.25x10細胞(29.5℃の保存懸濁液64.0ml)が培地に播種され、全容量250ml、0.5x10細胞/mlとなった。全部で112mlの新鮮な培地がスピナーフラスコ番号7に注がれ、1.25x10細胞(32℃の保存懸濁液138.0ml)が培地に播種され、全容量250ml、0.5x10細胞/mlとなった。
容器の形状。すべての容器は深さの80%までの1つの固定長のドロップチューブと0.1μm滅菌フィルターのついた2ポートSSTアセンブリーにより形成された。
プロセスパラメータ。容器1、2、3、および4の場合、温度は27℃に維持された。容器5の場合、温度は29.5℃に維持された。容器6の場合、親培地の温度は29.5℃であった。それは0日に32℃にまで上げられ、0日〜6日までこの温度を維持され、その後6日から24日まで29.5℃に下げられた。容器7の場合、温度は32℃に維持された。容器は100rpmで攪拌された。酸素(O)レベルは可変であった。pHレベルはモニターされないか、または管理された。すべての容器中の培地上方の大気は特殊気体であった。容器中の大気を確立する場合、容器は、汚染を防ぐために0.1μmのフィルターを通して濾過された、10%水素、10%COおよび80%窒素を含む特殊気体を散布された。培地250mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を1分間であった。培地500mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を2分間であった。拡散を防ぐために、気体を満たした後、器は鉗子で閉じられた。
感染。Sf9細胞は容器に播種(0日)された時に感染した。種培養物は1:40の容器播種容量(すなわち、容量250mlにつき種菌6.25ml)の比で容器1、4、5、6、および7に導入された。種培養物はおよそ1:160の容器播種容量(すなわち、容量250mlにつき種菌1.56ml)の比で容器2に導入された。種培養物はおよそ1:640の容器播種容量(すなわち、容量250mlにつき種菌0.4ml)の比で容器3に導入された。感染多重度(MOI)は測定されなかった。
培地補充。容器1、2、3、4、5、6、および7は容器にSf9細胞を播種後6日目に、250mlのEx−Cell(登録商標)420を補充された。容器4の場合、容器にSf9細胞を播種後13および19日目に、250mlの細胞培養物が空の1000ml容器に移され、付加的なEx−Cell(登録商標)420を250ml補充された。
採取。試料は容器にSf9細胞を播種後、0、3、5、6(補充前)、7、10、13、17、19、20、24および27日目に採取された。しかし、20、24および27日目には容器7から採取されなかった。容器4の場合、25mlの培地および細胞が6、13、19および24日目(6、13、および19日目の培地の補充前)に採取され、凍結された。容器7から19日目の試料、および容器1〜6から27日目の試料を得た後、容器内容物の残余は大きなプラスチック容器に分注され、マイナス80℃で凍結された。
[結果] 容器1および容器4の条件は容器4が13日目および19日目に付加的に補充されたことを除いて同様であった。細胞密度および生存能力(表6および7を参照されたい)によって測定されるように、この付加的な補充により、より健康なSf9細胞、およびロウソニア収量のより高い全体的増加を生じた(表8を参照されたい)。ロウソニアの収量の増加は、27℃に維持された容器1〜4で達成された。
容器1、5、6、および7の条件は、親細胞の温度および/またはロウソニア生育中の温度を除いて同様であった。ロウソニア増殖は、32℃で実施された場合(容器6)、初期の感染期間(0〜6日)の間促進された。このことは、おそらく感染時でのSf9の低い生存能力(50%)に起因して、容器7では再現されなかった。従って、27℃でのロウソニアの増殖は最大生育を達成するためにはより長い時間がかかるが、より多い総収量が達成された。
実施例4.採取日を変化させることによる、試料のロウソニア・イントラセルラリス細菌生育およびロウソニア・イントラセルラリス温度適応を評価するPPE伝播(propagation)実験。
[目的] この実験の目的は、摂氏(C)27°でのSf9(スポドプテラフルギペルダ)細胞系の感染後、4種の異なる時点で採取されたロウソニア・イントラセルラリス細菌の生育を評価すること、およびSf9細胞中で増殖したロウソニアが新規なSf9細胞培養物に再感染できることを保証することであった。該目的はまた、32℃での0〜6日の間のロウソニア・イントラセルラリス細菌の生育、その後27℃での6日から完了までの間の生育を評価することであった。
[材料と方法]
細胞および培地情報。細胞培養物はSf9細胞(Gibco(登録商標) Cell Culture Systems,Invitrogen,Carlsbad,California,USA)であった。生育および維持培地はL−グルタミンを加えたEx−Cell(登録商標)420昆虫用無血清培地(JRH biosciences,Lenexa,Kansas,USA;カタログ番号14420、項目番号14420−1000M)であった。改変された、非病原性ロウソニア・イントラセルラリス生菌を含む種培養物は実施例3の間に得られた。先に記載のように、25mlの試料が6、13、19および24日目に容器4から採取され、−80℃で凍結された。細胞数および播種情報。1000Lスピナーフラスコ中に27℃で維持された300−ml保存懸濁液が使用された。播種後6日目において容器はEx−Cell(登録商標)420培地中、1mlにつき6.4x10のSf9細胞(99.7%の生存能力)を含んだ。6日齢の細胞が5個の新規な500−mlスピナーフラスコに移された。全部で230.5mlの新鮮な培地がそれぞれのスピナーフラスコに注がれ、1.25x10細胞(保存懸濁液19.5ml)が培地に播種され、全容量250ml、0.5x10細胞/mlとなった。
変数の説明。
容器の形状。すべての容器は深さの80%までの1つの固定長のドロップチューブと0.1μm滅菌フィルターのついた2ポートSSTアセンブリーにより形成された。
プロセスパラメータ。容器1、2、3、および4の場合、温度は27℃に維持された。容器5の場合、温度は0〜6日まで32℃に維持され、その後6〜29日まで27℃に下げられた。すべての容器は100rpmで攪拌された。酸素(O)レベルは可変であった。pHレベルはモニターされないか、または管理された。すべての容器中の培地上方の大気は特殊気体であった。容器中の大気を確立する場合、容器は、汚染を防ぐために0.1μmのフィルターを通して濾過された10%水素、10%COおよび80%窒素を含む特殊気体を散布された。培地250mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を1分間であった。培地500mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を2分間であった。拡散を防ぐために、気体を満たした後、器は鉗子で閉じられた。
感染。すべての容器に対して、Sf9細胞は容器に播種(0日目)された時に感染した。感染時において、ロウソニア・イントラセルラリス細菌による感染多重度(MOI)は実施例3のqRT−PCRの結果を使用して計算された。
目標感染量は容器毎にL.イントラセルラリス3.15x10コピーであった。容器1は25.0mlの6日目の種菌(3.15x10コピー/1.26x10コピー/ml)に感染した。容器2および5は3.3mlの13日目の種菌(3.15x10コピー/9.6x10コピー/ml)に感染した。容器3は19日目の種菌(3.15x10コピー/5.0x10コピー/ml)6.3mlに感染した。容器4は24日目の種菌(3.15x10コピー/2.6x10コピー/ml)12.1mlに感染した。
培地補充。容器にSf9細胞を播種後6日目に、すべての容器は250mlのEx−Cell(登録商標)420を補充された。
採取。試料は容器にSf9細胞を播種後、0、3、6(補充前)、8、10、14、17、21、25および29日目に採取された。しかし、細胞数が少なかったため、29日目の容器5から試料は採取されなかった。容器5から25日目の試料、および容器1〜4から29日目の試料を得た後、容器内容物の残余は大きなプラスチック容器に分注され、マイナス80℃で凍結された。
[結果] 結果は、以前に昆虫細胞で継代されたロウソニアが採取されて、新規な昆虫細胞を感染させるために使用されうることを実証する(表10、11、および12を参照されたい)。24日目の種菌の67倍の増加は、より初期の実施例で使用された新鮮な種菌に対して観察されている80〜100倍の収量に匹敵する。初期ロウソニア増殖バーストは、32℃で始まり、27℃に変更された培養物で観察されたが、これらの培養物は実験全体に対して27℃に維持された培養物で観察された生育レベルを維持しなかった。最後に、6、13、19および24日目の種菌の標準化された感染が“同一の”収量増加を達成しなかった理由は不明である。
実施例5.分析のために、培地の型、感染多重度(MOI)、および感染Sf9細胞対非感染Sf9細胞を比較するPPE伝播(propagation)実験。
[目的] この実験の目的は、Ex−Cell(登録商標)420培地またはIPL−41培地のいずれかにおけるSf9(スポドプテラフルギペルダ)細胞系を使用したロウソニア・イントラセルラリスの生育を比較することであった。該目的はまた、およそ31用量でのSf9細胞におけるロウソニア・イントラセルラリスの感染多重度(MOI)を評価することであった。最後に、該目的は、生化学的分析および質量分析中に、Sf9陰性対照(非感染細胞)とロウソニア・イントラセルラリスに感染したSf9細胞を比較することであった。
[材料と方法]
細胞および培地情報。細胞培養物はSf9細胞(Gibco(登録商標) Cell Culture Systems,Invitrogen,Carlsbad,California,USA)であった。生育および維持培地はL−グルタミンを加えたEx−Cell(登録商標)420昆虫用無血清培地(JRH biosciences,Lenexa,Kansas,USA;カタログ番号14420、項目番号14420−1000M)であった。コンパレータ(comparator)生育および維持培地はSigma−Aldrich Co.,St.Louis,MO,USA;カタログ番号I7760;ロット番号75K2370のIPL−41昆虫培地であった。種培養物は改変された、非病原性ロウソニア・イントラセルラリス生菌を含んだ。
細胞数および播種情報。2種の保存溶液が使用された。第1の溶液は、IPL−41培地中、1mlにつき3.18x10のSf9細胞を含む、27℃で維持された300−ml保存懸濁液であった(91.4%の生存能力)。第2の溶液は、Ex−Cell(登録商標)420培地中、1mlにつき1.78x10のSf9細胞を含む、27℃に維持された300−ml保存懸濁液であった(97.8%の生存能力)。6日齢の細胞が500−mlスピナーフラスコに移された。全部で179.8mlの新鮮なEx−Cell(登録商標)420培地がスピナーフラスコ番号1および2に注がれ、1.25x10細胞(Ex−Cell(登録商標)420保存懸濁液70.2ml)が培地に播種され、全容量およそ250ml、0.5x10細胞/mlとなった。全部で210.7mlの新鮮なIPL−41培地がスピナーフラスコ番号3および4に入れられ、1.25x10細胞(IPL−41保存懸濁液39.3ml)が培地に播種され、全容量およそ250ml、0.5x10細胞/mlとなった。
変数の説明。
容器の形状。すべての容器は深さの80%までの1つの固定長のドロップチューブと0.1μm滅菌フィルターのついた2ポートSSTアセンブリーにより形成された。
プロセスパラメータ。温度はすべての容器に対して27℃に維持された。容器は100rpmで攪拌された。酸素(O)レベルは可変であった。pHレベルはモニターされないか、または管理された。容器1および3の大気を確立する場合、容器は、汚染を防ぐために0.1μmのフィルターを通して濾過された、10%水素、10%COおよび80%窒素を含む特殊気体を散布された。培地250mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を1分間であった。培地500mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を2分間であった。拡散を防ぐために、気体を満たした後、器は鉗子で閉じられた。周囲条件のままにしておく容器2および4は、鉗子で閉じられない0.1μmフィルターハウジングを有した。それゆえ通常の大気条件下で、フィルターハウジングを通して自由な気体交換が起こりえた。
感染。容器1および3の場合、Sf9細胞は容器に播種された時(0日、0時)に感染した。種培養物は1:40の容器播種容量(すなわち、容量250mlにつき種菌6.25ml)の比で導入された。感染多重度(MOI)は測定されなかった。
培地補充。容器1と2は容器にSf9細胞を播種後7日目に、250mlのEx−Cell(登録商標)420を補充され、容器3と4はIPL−41を補充された。
採取。試料は容器にSf9細胞を播種後、0、3、4、7(補充前)、9、11、および14日目に採取された。容器から14日目の試料を得た後、容器内容物の残余は大きなプラスチック容器に分注され、マイナス80℃で凍結された。
[結果] Sf9細胞はIPL−41培地に比較してEx−Cell(登録商標)420培地において有意によく生育した(表13を参照されたい)。ロウソニア・イントラセルラリスは両方の培地で培養することが可能であった(表14および15を参照されたい)が、IPL−41培地に対し、Ex−Cell(登録商標)420培地においてより高い収量が得られた(212倍対4.4倍)。
実施例6.密度を変化させたフラスコ中のPPE伝播(propagation)実験
[目的] この実験の目的は、係留システムにおいて、3種の異なる密度で播種されたSf9(スポドプテラフルギペルダ)細胞系を使用してロウソニア・イントラセルラリスの生育を比較することであった。
[材料と方法]
細胞および培地情報。細胞培養物はSf9細胞(Gibco(登録商標) Cell Culture Systems,Invitrogen,Carlsbad,California,USA)であった。生育および維持培地は、SER−TAIN(登録商標)プロセスによってガンマ照射された米国提供5%ウシ胎児血清を含む、L−グルタミンを加えたEx−Cell(登録商標)420昆虫用無血清培地(JRH biosciences,Lenexa,Kansas,USA;カタログ番号12107、項目番号12107−1000M)であった。種培養物には改変された、非病原性ロウソニア・イントラセルラリス生菌を含んだ。種培養物は元のワクチンのサブアリコートであった。
細胞数および播種情報。
プロセスパラメータ。温度はすべての容器に対して27℃に維持された。酸素(O)レベルは可変であった。pHレベルはモニターされないか、または管理された。容器1から4までにおいて特殊気体雰囲気を確立する場合、75cmフラスコはBBL(登録商標) GasPak(登録商標) System(Becton,Dickinson and Company,Franklin Lakes,NJ,USA)に入れ、容器は密閉された。その後該容器は真空にされ、10%CO、10%水素および80%窒素で再び満たした。拡散を防ぐために、気体を満たした後、器は鉗子で閉じられた。
感染。Sf9細胞は容器に播種後2時間未満、感染した。種培養物は1:40の容器播種容量(すなわち、容量50mlにつき種菌1.25ml)の比で導入された。感染多重度(MOI)は測定されなかった。
培地補充。この実験中、培地は補充されなかった。
採取。Sf9細胞を容器に播種後0、7、10、および13日目に試料が採取された。
[結果] 評価されたSf9細胞密度のそれぞれはロウソニア・イントラセルラリスの有意な生育をもたらした(表16を参照されたい)。2E+7、1E+7、および5E+7細胞密度で播種された容器はそれぞれ、15.3、24.5および27.9倍の増加をもたらした。
実施例7.大気条件を変化させた鳥類細胞におけるPPE伝播(propagation)実験
[目的] この実験の目的はCEV−1鳥類細胞系を使用して、CO対特殊気体雰囲気条件下での摂氏(C)37°のロウソニア・イントラセルラリスの生育を評価することであった。
[材料と方法]
細胞および培地情報。CEV−1細胞はPfizer,Inc.において維持された保存培養物から得られた。生育および維持培地は、SER−TAIN(登録商標)プロセスによってガンマ照射された米国提供10%ウシ胎児血清(JRH Biosciences,Lenexa,Kansas,USAカタログ番号12107,項目番号12107−1000M)を含む、L−グルタミンを加えたDMEM:F12 1:1(Gibco(登録商標) Cell Culture Systems,Invitrogen,Carlsbad,California,USA;カタログ番号21041−025)であった。種培養物は改変された、非病原性ロウソニア・イントラセルラリス生菌を含んだ。
細胞数および播種情報。1mlにつき2.7e6のCEV−1細胞を含む20−ml保存懸濁液が使用された。親細胞(継代前)は4日齢であった。0日齢の細胞は500−mlのスピナーフラスコに移した。全部で240mlの新鮮な培地がそれぞれのスピナーフラスコに注がれ、2.5e7細胞(保存懸濁液10ml)が培地に播種され、全容量およそ250ml、100,000細胞/mlとなった。
変数の説明。
容器の形状。すべての容器は深さの80%までの1つの固定長のドロップチューブと0.1μm滅菌フィルターのついた2ポートSSTアセンブリーにより形成された。
プロセスパラメータ。両方の容器に対して、温度は37℃に維持された。両方の容器は100rpmで攪拌された。酸素(O)レベルは可変であった。pHレベルはモニターされないか、または管理された。容器1における特殊気体雰囲気を確立する場合、容器は、汚染を防ぐために0.1μmのフィルターを通して濾過された、10%水素、10%COおよび80%窒素を含む特殊気体を散布された。培地250mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を1分間であった。培地500mlに対して散布速度は5〜10cc/秒を2分間であった。拡散を防ぐために、気体を満たした後、容器は鉗子で閉じられた。5%CO環境で維持される容器2は、鉗子で閉じられない0.1μmフィルターハウジングを有した。それゆえ、フィルターハウジングを通して、5%CO環境と自由な気体交換が起こりえた。
感染。CEV−1細胞は容器に播種された後(1日目)24時間感染した。種培養物は1:20の容器播種容量の比(すなわち、容量250mlにつき種菌12.5ml)で容器に導入された。感染多重度(MOI)は測定されなかった。
培地補充。すべての容器は容器にCEV−1細胞を播種後8日目に250mlのDMEM F12 10%IFBSを補充された。
採取。試料は容器にCEV−1細胞を播種後、1、4、7、8(補充前および補充後の両方)、9、10、11、および14日目に採取された。
[結果] CEV−1細胞は細胞密度および生存能力によって測定されたように、この研究の条件下でよく生育した(表17および18を参照されたい)。ロウソニア・イントラセルラリスは37℃の環境および特殊気体(微好気性)条件においてCEV−1鳥類細胞中で生育した(表19を参照されたい)。特殊気体中で維持されたCEV−1細胞は、容器へのCEV−1細胞の播種後1〜14日までに7.9倍の増加を生じた。CO環境中で維持された培養物はこの同じ期間中にロウソニア・イントラセルラリスの増加を生じなかった。
本明細書に開示され、主張された方法はすべて本開示の観点から過度な実験をせずに計画し、実行することができる。本発明の方法は異なる態様の見地から記載されているが、本発明の概念、意図および範囲から逸脱せずに、本明細書に記載の方法に対して、ならびに方法のステップまたはステップの順序において変形が適用されてもよいことは、当業者には明らかであろう。より明確には、同じかまたは類似の結果が達成される限り、化学的および生理学的の両方に関連するある種の作用物質が、本明細書に記載の作用物質と交換されてもよいことは明らかであろう。当業者に明らかなそのような類似の代替物および改変のすべては、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の意図、範囲および概念の範囲内であると見なされる。
実施例8.Sf−21昆虫細胞におけるロウソニア・イントラセルラリスの培養
[材料と方法] グレース(Grace)昆虫細胞培地(Gibco カタログ番号11605−094)の一瓶を使用前に30分間、27℃に温めた。1mlにつき10のSf−21細胞を含む1mlのクライオバイアル(cryovial)が得られ、凍結した懸濁物がすべて消失したことを確実にするために、37℃で15分間解凍された。細胞懸濁物のためのグレース培地中10%のウシ胎児血清(FBS;JRH カタログ番号12103−500M)プラス1%のL−グルタミン(L−glut;Gibco カタログ番号25030−081)。
細胞を含むクリオバイアルは解凍されると、内容物は10mlのグレース中10%FBS、1%L−glutに再懸濁され、800rpmで5分間遠心分離されて、細胞からDMSO凍結溶液が除去された。完了後、上清溶液は除去され、廃棄され、その後細胞は10mlのグレース中10%FBS、1%L−glutに静かに再懸濁された。
再懸濁された細胞10mlすべてはCorning T−75cmフラスコ(カタログ番号430641;ベントキャップ(vent cap))に移され、グレース中10%FBS、1%L−glutをさらに5ml添加して、培養フラスコ中の容量を15mlにした。フラスコは27℃で1時間インキュベーションされ、グレース中10%FBS、1%L−glutを完全に再供給された。該プロセスは、死細胞または非接着Sf−21細胞をいずれも除去することを意味した。生じた単層は、その日の終わりまでにはおよそ40〜45%に達した。このプロセスは1回目のフラスコ再供給後もう1回1時間繰り返された。
Sf−21細胞が対数増殖期(80〜95%コンフルエント単層)に到達するには48時間かかった。この時点で細胞は上清培地で静かに洗浄された。培地および細胞は1,000gで5分間遠心分離され、その後上清培地は廃棄され、その後の増殖のためにグレース中10%FBS、1%L−glut5mlの中に細胞を静かに再懸濁した。
生じた細胞懸濁液はグレース培地中10%FBS、1%L−glut25mlの中に希釈され、2つのT−75cm培養フラスコに分割された。フラスコは再び27℃で1時間インキュベーションされ、その後以前と同じ培地調製物を再供給され、再び生存可能でない細胞または死細胞をいずれも除去した。該プロセスは1時間後に再び繰り返され、細胞は少なくとも4時間妨害されずにインキュベーションされ、その後感染した。
感染することになるT−75cmフラスコ毎に上清ロウソニア・イントラセルラリス(10〜10Li/ml)を含むクリオバイアル1個が37℃で解凍された。1つのフラスコは細胞増殖のために保持され、他の1つはLiによる感染のために使用された。
クリオバイアルは完全に解凍されると、およそ20〜30%コンフルエントなSf−21細胞の単層に添加された。好ましい感染時点は感染していないSf−21細胞の2回目の再供給後4〜6時間であった。
それぞれ感染したフラスコは500mmHgにまで減圧し、およそ30秒間100%Hで満たし、その後27℃のインキュベーターに移した。Sf−21昆虫細胞の分裂サイクルはおよそ48〜60時間であり、結果として培養物は増殖するか、そのような時期に分裂を停止する。感染後40〜42時間頃のある時点で、Sf−21細胞の感染率を評価するためにSf−21細胞単層ははがされ、以下のIPX(モノクローナルまたはポリクローナル)染色技術に従って染色された。
実施例9.単層生育に適応したSf−21昆虫細胞におけるロウソニア・イントラセルラリスの培養
[材料と方法] 約10のSf−21細胞は、10%のウシ胎児血清(FBS;JRH カタログ番号12103−500M)プラス1%のL−グルタミン(L−glut;Gibco カタログ番号25030−081)を含む10mlのグレース昆虫細胞培地(Gibco カタログ番号11605−094)に添加された。再懸濁された細胞10mlすべてはCorning T−75cmフラスコ(カタログ番号430641;ベントキャップ)に移され、付加的な5mlのグレース中10%FBS、1%L−glutを添加して、培養フラスコ中の容量を15mlにした。フラスコは27℃で1時間インキュベーションされ、15mlのグレース中10%FBS、1%L−glutを完全に再供給し、死細胞または非接着Sf−21細胞をいずれも除去した。
Sf−21細胞が対数増殖期(80〜95%コンフルエント単層)に到達するには48時間かかった。この時点で細胞は上清培地で静かに洗浄された。培地および細胞は1,000gで5分間遠心分離され、続いて上清培地は廃棄され、その後の増殖のために5mlのグレース中10%FBS、1%L−glutの中に細胞を静かに再懸濁した。
生じた細胞懸濁液はグレース培地中10%FBS、1%L−glut25mlにまで希釈され、2つのT−75cm培養フラスコに分割された。フラスコは再び27℃で1時間インキュベーションされ、再び以前と同じ培地を注がれ、再び生存可能でない細胞または死細胞をいずれも除去した。該プロセスは1時間後に再び繰り返され、細胞は少なくとも4時間妨害されずにインキュベーションされ、その後感染した。
上清ロウソニア・イントラセルラリス(10Li/ml)を含むクリオバイアル1個は感染することになるT−75cmフラスコ毎に37℃で解凍された。クリオバイアルは完全に解凍されると、およそ20〜30%コンフルエントなSf−21細胞の単層に添加された。好ましい感染時点は非感染Sf−21細胞の2回目の再供給後4〜6時間であった。
それぞれ感染したフラスコは500mmHgにまで減圧し、およそ30秒間100%Hで満たし、その後27℃のインキュベーターに移した。感染後40〜42時間頃の時点でSf−21細胞の感染率を評価するために、Sf−21細胞単層ははがされ、IPX(モノクローナルまたはポリクローナル)染色技術に従って染色された。
[結果] 約10〜15%のSf−21単層は、細胞毎に30より多いLiに感染し、T−75フラスコ毎に約10〜10のLiを生じた。

Claims (25)

  1. 以下のaからdを含む、非哺乳動物細胞においてロウソニア・イントラセルラリス(Lawsonia intracellularis)を生育させるための方法:
    a.適切な培地を含む容器に細胞を播種すること;
    b.該細胞にL.イントラセルラリスを接種すること;
    c.接種された細胞を生育させること;および
    d.L.イントラセルラリスを採取すること。
  2. 細胞が昆虫細胞、シュナイダー(Schneider)細胞、および鳥類細胞からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記昆虫細胞がSf9細胞、SF21細胞、SF+細胞、Hi−Five細胞、または昆虫幼生細胞から選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 細胞がSf9昆虫細胞である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記鳥類細胞がCEV−1細胞または鳥類胚細胞から選択される、請求項2に記載の方法。
  6. 培地が動物蛋白質を含まない、請求項1に記載の方法。
  7. 培地が動物蛋白質を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記生育が約20℃から約39℃の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記細胞が昆虫細胞であり、そして生育が約25℃から約29℃の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
  10. 前記細胞が鳥類細胞であり、そして培養が約35℃から約39℃の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
  11. 容器が微好気性または好気性条件を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 微好気性条件が約10%水素、約10%COおよび約80%窒素からなる気体の混合物を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 定量リバーストランスクリプターゼポリメラーゼ連鎖反応(qRT−PCR)によって測定される感染多重度(MOI)が約0.000001から約10までである、請求項1に記載の方法。
  14. qRT−PCRを使用するMOIが約0.0001から約10までである、請求項1に記載の方法。
  15. 細胞にL.イントラセルラリスを接種後、L.イントラセルラリスが約5日から約25日まで採取される、請求項1に記載の方法。
  16. 細胞にL.イントラセルラリスを接種後、L.イントラセルラリスが約9日から約15日まで採取される、請求項1に記載の方法。
  17. 細胞が1mlにつき約100,000から約10,000,000細胞までの密度で播種される、請求項16に記載の方法。
  18. 細胞が1mlにつき約500,000細胞から1mlにつき約1,500,000細胞までの密度で播種される、請求項16に記載の方法。
  19. 培地が動物蛋白質を含まない、請求項16に記載の方法。
  20. 細胞が約10,000から約1,000,000までの密度で播種される、請求項19に記載の方法。
  21. 細胞が1cmにつき約60,000から約250,000細胞までの密度で播種される、請求項19に記載の方法。
  22. 培地が動物蛋白質を含む、請求項19に記載の方法。
  23. 動物蛋白質が約0.5%から約10%までの濃度で存在する、請求項22に記載の方法。
  24. 接種された細胞が少なくとも2から3リットルの容量の培地で生育される、請求項1に記載の方法。
  25. 接種された細胞が少なくとも100リットルの容量の培地で生育される、請求項24に記載の方法。
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