JP2011256285A - ポリイミドフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

ポリイミドフィルムおよびその製造方法 Download PDF

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明 菊澤
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Abstract

【課題】低熱膨張性や耐熱性、透明性が求められる製品又は一部材を形成するためのフィルム材料として有用なポリイミドフィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】 X線回折スペクトルのA)18.0°<2θ<19.0°およびB)23.0°<2θ<26.0°に主たる回折ピーク強度を示しかつ、ピークA)の強度IとピークB)の強度Iとの強度比I/Iが0.5以上であることを特徴とするポリイミドフィルムである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、低線熱膨張性かつ透明性を有する高分子化合物に関する。好適には、耐熱性優れるポリイミドに関し、特に、耐熱性と共に低線熱膨張性かつ透明性に対する要求が高い製品又は部材を形成するための材料(例えば、表示装置ガラス代替など)として好適に利用できるポリイミドフィルムおよびその製造方法に関するものである。
近年、液晶や有機EL、電子ペーパー等のディスプレイや、太陽電池、タッチパネル等のエレクトロニクスの急速な進歩に伴い、デバイスの薄型化や軽量化、更には、フレキシブル化が要求されるようになってきた。これらのデバイスにはガラス板上に様々な電子素子、例えば、薄型トランジスタや透明電極等が形成されているが、このガラス材料をフィルム材料に変えることにより、パネル自体のフレキシブル化、薄型化や軽量化が図れる。しかしながら電子素子の形成プロセスの高い温度に耐えられるフィルム材料がこれまで存在しなかった。
また無機材料からなる電子素子をフィルム上に形成した場合、無機材料とフィルムの線膨張係数が大きく違うこともあり、無機素子を形成したフィルムが曲がったり、更には、無機素子がフィルムから剥がれてしまう場合があった。このため、透明性と耐熱性を有しながら、これらの問題がないフィルム材料が望まれていた。
ポリイミドは耐熱性と共に高い絶縁性能を有することから、半導体や電子部品への応用がなされてきた。電子部品では、単結晶シリコンや銅などの金属と積層される場合が多く、ポリイミドの線熱膨張係数を単結晶シリコンや金属並に小さくする試みは従来から行われてきた。
ポリイミドの線熱膨張係数に大きく影響を与える因子として、その化学構造が挙げられる。一般に、ポリイミドの高分子鎖が剛直で直線性が高いほど熱膨張率は下がるといわれており、熱膨張率を下げる為、ポリイミドの原料である酸二無水物、ジアミン双方で種々の構造が提案されてきた。
また、化学構造以外で線熱膨張係数に大きく影響を与える因子として面内配向度が挙げられる。例えば、非特許文献1には、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンからなるポリイミドフィルムは面内配向度が増加するとともに、線熱膨張係数が直線的に減少すると記載されている。
このような面内配向度を測定する簡便な方法としてX線回折法がある。例えば、非特許文献2や3には、面内配向度の低いポリイミドフィルムを高温でアニール処理することにより、面内配向度が高くなり、それに伴い、X線回折強度も強くなるということが記載されている。
Macromolecules,Vol.29,p7897(1996) Macromolecules,Vol.17,p2583(1984) Macromolecules,Vol.24,p5856(1991)
本発明は、低線熱膨張性、耐熱性、更には透明性に優れたポリイミドフィルムおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本願発明の構成は以下のものである。
1).X線回折スペクトルのA)18.0°<2θ<19.0°およびB)24.0°<2θ<26.0°に主たる回折ピーク強度を示し、かつピークA)の強度IとピークB)の強度Iとの強度比I/Iが0.5以上であることを特徴とするポリイミドフィルムである。
2).下記式(1)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする、1)記載のポリイミドフィルム。
Figure 2011256285
式中Rは下記一般式(2)から選択される4価の有機基を、また、Rは下記一般式(3)から選択される2価の有機基を示し、
Figure 2011256285
Figure 2011256285
式中Rは、水素、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、C1〜C16のアルキル基を示す。
3).Rが下記一般式(4)から選択される2価の有機基であることを特徴とする1)または2)に記載のポリイミドフィルム。
Figure 2011256285
式中Rは、水素、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、C1〜C16のアルキル基を示す。
4).Rがハロゲン、もしくは、ハロゲン化アルキルであることを特徴とする1)乃至3)のいずれかに記載のポリイミドフィルム。
5).Rがトリフルオロメチル基であることを特徴とする1)乃至4)のいずれかに記載のポリイミドフィルム。
6).前記式(1)で表される繰り返し単位として、前記Rの構造が下記一般式(5)から選択される4価の有機基であることを特徴とする1)乃至5)のいずれかに記載のポリイミドフィルム。
7).酸二無水物とジアミンから得られるポリアミド酸を300〜400℃で加熱することを特徴とする1)乃至6)のいずれかに記載のポリイミドフィルムの製造方法。
Figure 2011256285
上記本発明によれば低線膨張性、耐熱性に加えて透明性に優れたポリイミドフィルムが得られるため、耐熱性、低線膨張性、透明性が有効とされる分野・製品、例えば、無機薄膜や無機微細構造物を表面に有するフィルム部材、例えば、シリコン、もしくは金属酸化物、もしくは有機物から形成される薄膜トランジスター用フィルム、カラーフィルターフィルム、透明電極付フィルム、ガスバリアフィルム、無機ガラスもしくは有機ガラスを積層したフィルムなどに適用できる。これらの部材は、例えば、液晶ディスプレイ用フィルム、有機EL等フィルム、電子ペーパー用フィルム、太陽電池用フィルム、タッチパネル用フィルムなどに適している。
以下において本発明を詳しく説明する。
本発明のポリイミドフィルムはX線回折スペクトルで2本の回折ピークA)、B)を示し、回折ピークA)としては18.0°<2θ<19.0°を有し、回折ピークB)としては24.0°<2θ<26.0°を有するものである。また回折ピークA)としてはさらには、18.0°<2θ<18.5°であることが好ましく、回折ピークB)としてはさらには、24.2°<2θ<25.5°であることが好ましい。この範囲外である場合、分子間のパッキングが弱くなり低線膨張を示さなかったり、結晶化が高くなり、透明性が確保できない。
本発明のポリイミドフィルムのピークA)の強度IとピークB)の強度Iとの強度比I/Iは0.5以上となるものであるが、中でも0.55以上であることが好ましい。中でもI/Iが0.60以上、さらには0.65以上であることにより、ヘイズ(HZ)が低く透明性の良好なフィルムが得られるので好ましい。以上の範囲外である場合、結晶化度が高くなり良好な透明性が確保できない。
本発明のポリイミドフィルムは、式(1)で表される繰り返し単位を含むポリイミドである。式(1)中のRは式(2)にあげられている特定構造を有する4価の有機基である。
Figure 2011256285
Figure 2011256285
その具体例としては、後述する各酸二無水物成分に対応する4価の有機基、すなわち、酸二無水物成分からポリイミド鎖の形成に関与する酸無水物基を取り除いた構造が挙げられる。式(2)にあげる4価の有機基を有する酸二無水物は2種以上を併用して用いることができる。式(2)にあげる4価の有機基のうち、特に式(5)に示すベンゼンもしくはビフェニルが好ましい。
Figure 2011256285
ベンゼンもしくはビフェニルを有する具体的化合物としてはそれぞれ、ピロメリット酸二無水物、および、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物をあげることができるが、中でも3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
本願発明のポリイミドフィルムは酸成分全部が式(2)の構造を有する酸二無水物を用いて製造されるのが好ましいが、上記式(2)の構造のみならず、1種以上の式(2)の構造を有さない酸二無水物を併用して用いることができる。(2)の構造を有さない併用可能な他の酸二無水物は酸二無水物全体の70モル%、好ましくは50モル%、さらには25モル%を超えない範囲で用いても良い。酸二無水物を2種以上用いる場合、それらは、規則的に配列されていてもよいし、ランダムにポリイミド中に存在していてもよい。
併用可能な他の酸二無水物としては、例えば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,3−ビス[(3,4−ジカルボキシ)ベンゾイル]ベンゼン二無水物、1,4−ビス[(3,4−ジカルボキシ)ベンゾイル]ベンゼン二無水物、2,2−ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}プロパン二無水物、2,2−ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}プロパン二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、4,4’−ビス[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]ビフェニル二無水物、4,4’−ビス[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]ビフェニル二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルホン二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルホン二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルフィド二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルフィド二無水物、2,2−ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルプロパン二無水物、2,2−ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}−1,1,1,3,3,3−プロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
一方、式(1)中のRは2価の有機基で式(3)で示す構造を有するものである。具体的には式(3)の構造を有するジアミンを用いて式(1)の構造を有するポリイミドを得ることが出来る。これらジアミンは2種以上を併用して用いることができる。式(3)のうち、好ましくは、式(4)に示すベンゼンもしくはビフェニルである。
Figure 2011256285
Figure 2011256285
式(3)中のRは、水素、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、C1〜C16のアルキル基を示す一価の有機基である。得られるポリイミドの透明性、耐熱性、及び寸法安定性から、ハロゲンやハロゲン化アルキルなどの電子吸引基が好ましく、ハロゲンやハロゲン化アルキルのハロゲンとしてはフッ素が好ましく、中でもフッ素原子もしくはトリフルオロメチル基、特にはトリフルオロメチル基が好ましい。
として最も好ましくは、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン残基が挙げられる。
本願発明のポリイミドフィルムにはジアミン成分として全部が式(3)の構造を有するジアミンを用いるのが好ましいが、式(3)で示される構造を有するジアミンと他のジアミンを1種以上併用して用いることができる。併用可能な他のジアミンとしては、ポリイミドの透明性を確保できる範囲内で目的の物性に応じて、ジアミン全体の70モル%、好ましくは50モル%、さらには25モル%を超えない範囲で用いてもかまわない。また、2種以上のジアミンを用いる場合それらは、規則的に配列されていてもよいし、ランダムにポリイミド中に存在していてもよい。
式(3)で示される構造を有するジアミンと併用可能な他のジアミンとして、例えば、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ジ(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1−ジ(3−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ジ(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1−(3−アミノフェニル)−1−(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾニトリル、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ピリジン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ]ジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、6,6’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン、6,6’−ビス(4−アミノフェノキシ)−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノブチル)ポリジメチルシロキサン、ビス(アミノメチル)エーテル、ビス(2−アミノエチル)エーテル、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、ビス(2−アミノメトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(2−アミノエトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(3−アミノプロトキシ)エチル]エーテル、1,2−ビス(アミノメトキシ)エタン、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン、1,2−ビス[2−(アミノメトキシ)エトキシ]エタン、1,2−ビス[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]エタン、エチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,3−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロへキシル)メタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンが挙げられる。
本発明におけるポリイミドフィルムは式(1)で示す構造を有することが特徴であるが、ポリイミドフィルム全体が実質的に上記式で示す構造であることが好ましい。
アミン成分としては、ハロゲン化アルキル鎖特にはトリフルオロメチル基を有するものが好ましい。
具体的に特に好ましく用いられるアミン成分としては、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンが好ましい。また、テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、が挙げられ、中でも3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
本発明のポリイミドを製造する方法としては、酸二無水物とジアミンから前駆体であるポリアミド酸を合成し、これに脱水剤やイミド化触媒を添加してポリイミドフィルムを得る手法である。ポリアミド酸の状態で成形し、その後、脱水剤やイミド化触媒を用いずに加熱によりイミド化を行う手法では、得られるフィルムの線膨張が悪く、目的には適さない。
用いるイミド化触媒としては、沸点が40℃以上180℃以下であるイミド化触媒であればよく、沸点が180℃以下の、アミン化合物を挙げることができる。沸点が180℃を超えるイミド化触媒を用いると高温での乾燥時にフィルムが着色し、フィルムの外観が損なわれやすい、特に沸点が180℃を越えるアミン化合物は高温での乾燥時にフィルムが着色し、フィルムの外観が損なわれやすい。また、沸点が40℃未満であると十分にイミド化が進行する前に揮発する可能性がある。好適に用いられるアミン化合物としては、ピリジンあるいはピコリンが挙げられる。
脱水剤としては酸無水物、カルボジイミドが用いられる。酸無水物としては無水酢酸、プロピオン酸無水物、n−酪酸無水物、安息香酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物が挙げられる。カルボジイミドとしてはジシクロヘキシルカルボジイミドを挙げることができる。
イミド化触媒の添加量としては、ポリアミド酸のカルボン酸基に対して、0.01から2.0倍モル当量が好ましく、0.05から2.0倍モル当量であることが特に好ましい。2.0倍モル当量を越えるイミド化触媒を使用すると、高温で乾燥後にイミド化触媒が残存しフィルムの着色が大きく、使用量が0.01倍モル当量未満の場合には化学イミド化の効果が出ず、線膨張係数などのフィルムの物性が低下する傾向がある。
脱水剤の添加量としては、ポリアミド酸のカルボン酸基に対して、0.05から15.0倍モル当量が好ましく、2.0から10倍モル当量であることが特に好ましい。
また、イミド化触媒と脱水剤の使用比率としては、イミド化触媒1モルあたり脱水剤2モル〜10モルの割合、さらには3〜7倍モルの割合で用いることが好ましい。
次に、本発明に係るポリイミドを合成する手法をこれより具体的に例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。
酸成分として3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、アミン成分として2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンを用いてポリイミドを合成する例を述べる。先ず、2、2’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンを溶解させたジメチルアセトアミドを攪拌しつつ、等モルの3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を徐々に加えてポリアミド酸を得ることができる。
混合する際の温度は発熱に注意すれば室温でも良いが、10℃以下、さらには5℃以下で行うことができる。また攪拌時間としては10時間以上、さらには20時間以上で行うことができる。得られたポリアミド酸を0℃以下の低温にした後、沸点が180℃以下のイミド化触媒、脱水剤、ジメチルアセトアミド溶液を加えて激しく攪拌することで得ることができる。
以上のようにして得られたポリアミド酸は、ガラス、フィルム、ベルトなどの基板上に塗布、乾燥し、塗膜を成形させ、加熱することでフィルム状のポリイミドが得ることができる。
基板上に塗布等を行うにあたって、ポリアミド酸は真空下もしくは遠心沈殿機等を用いて脱泡しておくことが好ましい。加熱に際しては、一般式(4)で示された構造を有するジアミンを用いたポリアミド酸を用いた場合、中でもRが水素、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、C1〜C16のアルキル基の場合、さらにはRがハロゲン、もしくは、ハロゲン化アルキルである場合、特にはRがトリフルオロメチル基であるジアミン成分を用いた場合、例えば300℃〜400℃、さらには320〜400℃、特には350〜400℃、中でも350〜390℃の範囲で加熱することでフィルム状のポリイミドが得ることができる。加熱温度があまり高いと、フィルム内で分子の再配列がおこり結晶化が加速され、フィルムの透明性が確保できなくなる場合があるので避けることが好ましい。
本発明のポリイミドフィルムは、芳香族基を有する成分を用いているため良好な耐熱性及び低線熱膨張性を有している。具体的には、イミド構造の繰り返し単位を構成する酸成分に占める芳香族基を有する酸成分の割合が50モル%以上、特に70モル%以上であることが好ましく、イミド構造の繰り返し単位を構成するアミン成分に占める芳香族基を有するアミン成分の割合が40モル%以上、特に60モル%以上であることが好ましく、中でも酸、アミン成分共に全成分が芳香族基を有する成分とすることが特に好ましい。
本発明のポリイミドフィルムは、低線膨張を有することを特徴としており、線熱膨張係数(CTE)が10ppm以下、好ましくは5ppm以下であることが好ましい。
本発明のポリイミドフィルムは、低着色性(従来のポリイミドに比べて薄い色調)、透明性を有することも特徴であり、例えば50μm厚のフィルムのYI(イエローインデックス)が25以下さらには22以下、場合によっては20以下のポリイミドフィルムを得ることができる。また、得られるポリイミドフィルムの全光線透過率は80%以上、さらには83%以上、特には85%以上、ヘイズが5.0%以下さらには3.5%以下のフィルムを得ることが可能である。
本発明のポリイミドフィルムは、特に透明性や低熱膨張性を有することを特徴とするが、耐熱性、絶縁性等その他の特性についても良好である。
例えば、ガラス転移温度は、耐熱性の観点からは高ければ高いほど良いが、示差走査熱量測定装置において、昇温速度10℃/minの条件で測定したときのガラス転移温度が、200℃以上、更には300℃以上(すなわち、200℃まで、あるいは300℃までには明確なTgが観測されない)のポリイミドフィルムを得ることが可能である。
本発明に係るポリイミドフィルムは、式(1)で表される構造を有するポリイミドを、フィルム組成物の固形分全体に対し、通常、40〜99.9重量%の範囲内で含有させて成すことが可能である。また、その他の任意成分の配合割合は、ポリイミドフィルム組成物の固形分全体に対し、0.1重量%〜60重量%の範囲が好ましい。0.1重量%未満だと、添加物を添加した効果が発揮されにくく、60重量%を越えると、樹脂組成物の特性が最終生成物に反映されにくい。なお、ポリイミドフィルム組成物の固形分とは溶剤以外の全成分である。
本発明に係るポリイミドフィルムは、その表面に金属酸化物や透明電極等の各種無機薄膜を形成して用いることも可能である。これら無機薄膜の製膜方法は特に限定されるものではなく、例えばCVD法、スパッタリング法や真空蒸着法、イオンプレーティング法等のPVD法であっても良い。
本発明に係るポリイミドフィルムは、耐熱性、絶縁性等のポリイミド本来の特性に加えて、低線熱膨張性・透明性を有することから、これらの特性が有効とされる分野・製品、例えば、印刷物、カラーフィルター、フレキシブルディスプレー、半導体部品、層間絶縁膜、配線被覆膜、光回路、光回路部品、反射防止膜、ホログラム、光学部材又は建築材料を形成するのに適している。具体的には、本発明のポリイミドフィルムをいわゆる光学フィルムとして用い、偏向子と組み合わせて偏光板として用いることができる。
また、液晶セルの少なくとも一方の表面に本発明のポリイミドフィルムあるいは本発明のポリイミドフィルムを用いた偏光板からなる光学部材を設け、液晶パネルとしても用いることができる。さらには、当該液晶パネルを用いた液晶表示装置としても用いることができる。
[X線回折パターンの評価]
装置PANalytical X‘Pett PRO(スペクトリス製)、検出器X’Celerator(半導体アレイ検出器)、使用X線Cu・Kα線により2θ=3〜90°まで測定した。
[線熱膨張係数の評価]
熱機械的分析装置(セイコーインスツルメント社製、商品名:TMA120C)により窒素気流下、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分、フィルムサイズ10mmx3mm、フィルムの長手方向の片端に引っ張り荷重6gをかけて測定を行った。CTE値は100―200℃の値とした。
[ガラス転移温度の評価]
島津製作所製DSC−50(島津熱流束示差走査熱量計)により、昇温速度10℃/minで測定してポリマーのTg(ガラス転位温度)を求めた。
[ヘイズおよび全光線透過率の評価]
日本電色工業株式会社製ヘイズメーター1001DPを用い、ヘイズ(HZ)、全光線透過率(TT)を測定した。測定は三回行い平均値をフィルムの測定値とした。
[黄色味の評価]
日本電色工業株式会社製HANDY COLORIMETER NR−3000を用い、黄色味(YI)を測定した。
(前駆体溶液の合成)
2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン 21.8g(68mmol)を300mlの3つ口フラスコに投入し、167gの脱水されたジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解させ窒素気流下、氷浴で冷却しながら撹拌した。そこへ、上記3,3’,4,4’-BPDA20g(68mmol)を添加し、添加終了後、40時間撹拌し、粘稠液体(前駆体溶液)を得た。
(実施例1)
合成した上記前駆体溶液80gを0℃付近に冷却した後、β−ピコリン3.6g(38.7mmol)、無水酢酸20.0g(194.4mmol)、及びN,N−ジメチルアセトアミド4.4gを添加して混合した。遠心分離機により脱泡した後、アルミシート上に流延し、110℃でゲルフィルムを作成した。ゲルフィルムをアルミシートから引き剥がしてピンフレームに固定して、150℃から380℃まで550秒かけて昇温し380℃で480秒加熱乾燥を行った。さらに380℃から320℃まで130秒かけて降温した後、室温まで戻してポリイミドフィルム1を得た。ガラス転移温度の測定を行った結果、400℃までに明確なTgは観測されなかった。
(実施例2)
合成した上記前駆体溶液80gを0℃付近に冷却した後、β−ピコリン3.6g(38.7mmol)、無水酢酸20.0g(194.4mmol)、及びN,N−ジメチルアセトアミド4.4gを添加して混合した。遠心分離機により脱泡した後、アルミシート上に流延し、110℃でゲルフィルムを作成した。ゲルフィルムをアルミシートから引き剥がしてピンフレームに固定して、140℃から380℃まで740秒かけて昇温し380℃で290秒加熱乾燥を行った。さらに380℃から315℃まで130秒かけて降温した後、室温まで戻してポリイミドフィルム2を得た。ガラス転移温度の測定を行った結果、400℃までに明確なTgは観測されなかった。
(比較例1)
合成した上記前駆体溶液80gを0℃付近に冷却した後、β−ピコリン3.6g(38.7mmol)、無水酢酸20.0g(194.4mmol)、及びN,N−ジメチルアセトアミド4.4gを添加して混合した。遠心分離機により脱泡した後、アルミシート上に流延し、100℃でゲルフィルムを作成した。ゲルフィルムをアルミシートから引き剥がしてピンフレームに固定して、150℃から415℃まで550秒かけて昇温し415℃で190秒加熱乾燥を行った。さらに415℃から320℃まで430秒かけて降温した後、室温まで戻してポリイミドフィルム3を得た。ガラス転移温度の測定を行った結果、400℃までに明確なTgは観測されなかった。
(比較例2)
合成した上記前駆体溶液80gを0℃付近に冷却した後、β−ピコリン3.6g(38.7mmol)、無水酢酸20.0g(194.4mmol)、及びN,N−ジメチルアセトアミド4.4gを添加して混合した。遠心分離機により脱泡した後、アルミシート上に流延し、130℃でゲルフィルムを作成した。ゲルフィルムをアルミシートから引き剥がしてピンフレームに固定して、150℃から415℃まで550秒かけて昇温し415℃で190秒加熱乾燥を行った。さらに415℃から320℃まで430秒かけて降温した後、室温まで戻してポリイミドフィルム4を得た。ガラス転移温度の測定を行った結果、400℃までに明確なTgは観測されなかった。
(比較例3)
合成した上記前駆体溶液80gを0℃付近に冷却した後、β−ピコリン3.6g(38.7mmol)、無水酢酸20.0g(194.4mmol)、及びN,N−ジメチルアセトアミド4.4gを添加して混合した。遠心分離機により脱泡した後、アルミシート上に流延し、120℃でゲルフィルムを作成した。ゲルフィルムをアルミシートから引き剥がしてピンフレームに固定して、150℃から415℃まで550秒かけて昇温し415℃で190秒加熱乾燥を行った。さらに415℃から320℃まで430秒かけて降温した後、室温まで戻してポリイミドフィルム5を得た。ガラス転移温度の測定を行った結果、400℃までに明確なTgは観測されなかった。
測定した物性結果を下記表1に示す。
Figure 2011256285
表1の結果より、本発明のポリイミドフィルムは、熱膨張性・耐熱性が良好で、且つ高い透明性を有するフィルムである為、これらの特性が有効とされる分野・製品、例えば、無機薄膜や無機微細構造物を表面に有するフィルム部材、例えば、シリコン、もしくは金属酸化物、もしくは有機物から形成される薄膜トランジスター用フィルム、カラーフィルターフィルム、透明電極付フィルム、ガスバリアフィルム、無機ガラスもしくは有機ガラスを積層したフィルムなどに適用できる。これらの部材は、例えば、液晶ディスプレイ用フィルム、有機EL等フィルム、電子ペーパー用フィルム、太陽電池用フィルム、タッチパネル用フィルムなどに適している。

Claims (7)

  1. X線回折スペクトルのA)18.0°<2θ<19.0°およびB)24.0°<2θ<26.0°に主たる回折ピーク強度を示し、かつピークA)の強度IとピークB)の強度Iとの強度比I/Iが0.5以上であることを特徴とするポリイミドフィルム。
  2. 下記式(1)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする、請求項1記載のポリイミドフィルム。
    Figure 2011256285
    式中Rは下記一般式(2)から選択される4価の有機基を、また、Rは下記一般式(3)から選択される2価の有機基を示し、
    Figure 2011256285
    Figure 2011256285
    式中Rは、水素、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、C1〜C16のアルキル基を示す。
  3. が下記一般式(4)から選択される2価の有機基であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリイミドフィルム。
    Figure 2011256285
    式中Rは、水素、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、C1〜C16のアルキル基を示す。
  4. がハロゲン、もしくは、ハロゲン化アルキルであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のポリイミドフィルム。
  5. がトリフルオロメチル基であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のポリイミドフィルム。
  6. 前記式(1)で表される繰り返し単位として、前記Rの構造が下記一般式(5)から選択される4価の有機基であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のポリイミドフィルム。
    Figure 2011256285
  7. 酸二無水物とジアミンから得られるポリアミド酸を300〜400℃で加熱することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のポリイミドフィルムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101883434B1 (ko) * 2018-01-30 2018-07-31 에스케이씨코오롱피아이 주식회사 그라파이트 시트용 폴리이미드 필름, 이를 이용하여 제조된 그라파이트 시트 및 그라파이트 시트의 제조방법

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