JP2011251256A - 土壌の浄化方法及びそれに使用する二重電極筒、一重電極筒及び電極棒ならびに電極筒設置装置 - Google Patents

土壌の浄化方法及びそれに使用する二重電極筒、一重電極筒及び電極棒ならびに電極筒設置装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 土壌中の汚染物質の含有量を低減すると共に、効果的で安価な土壌中の汚染物質の除去方法およびそれに使用する二重電極筒、一重電極筒及び電極棒ならびに電極筒設置装置を提供する。
【解決手段】 汚染土壌に陰極電極と陽極電極を設置し、これらの電極に通電することで土壌を浄化する方法において、予め陰極電極と陽極電極を設置する複数の穴を設定し、この穴に電極を設置し通電して土壌の浄化を行い、その後浄化水準の進行に伴って、前記予め設置した陰極電極と陽極電極を他の位置に移設することを特徴とする土壌の浄化方法及びこの方法に使用する二重電極筒、一重電極筒及び電極棒ならびに電極筒設置装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、汚染土壌の電気修復法による電極の設置方法及びそれに使用する二重電極筒、一重電極筒及び電極棒ならびに電極筒の設置装置に関するものである。
土壌浄化の方法は、原位置浄化法と掘削後浄化法とがある。原位置浄化法には、電気修復法と汚染物質の地中封じ込め法、不溶化法、掘削除去法等がある。このうち電気修復法は、微細粒土の浄化に対して有力であり、計画的に汚染物質濃度を減少させることができ、また粘土等の透水困難な土壌にも適用できるため広く用いられている。
しかし、電気修復法には、次の点で技術的課題が指摘されていた。
1.長い除去期間を要する
電気修復法において、浄化を十分に進めるためには土壌に吸着された重金属を間隙水中に脱着させる必要があるが、このとき重金属が容易に脱着せず、浄化期間が長期にわたっていた。このために、土壌の酸性化を促進して重金属の脱着を進める技術、重金属の土壌への吸着が進まない段階における取り出し、あるいは重金属を吸着した土壌粒子を土壌から取り出す技術の開発が要請されている。
2.重金属水酸化物等の濃度の低減について
土壌に通電した場合に、電気泳動および電気浸透によって電極方向に移動した重金属イオンは、陰陽両極間において陰極から生じた水酸イオンと結合して水酸化物になり土壌粒子間に沈殿するため、溶液として回収除去することが困難になる。
3.多量の電気エネルギーを必要とする
電気修復法に要する単位浄化面積当たりの電気消費量は小さいものの、浄化期間が長期にわたるために、その間に消費する電力が多大になる。
4.土壌の電位勾配が不均一になり電気エネルギー効率が低下する
通電の後に生ずる電位勾配は、通電直後は陽極から陰極に向かって一直線に近いなだらかな勾配であるが、通電期間の経過とともに、陽極との電位差が少なく電位勾配の小さい地域と、陽極との電位差が大きく電位勾配の小さい地域とが形成される結果、電位勾配の段差(以下「電位ギャップ」という)を生ずる不均一な勾配になり、投入する電気エネルギーの効率が低下する。
5.電極棒の消耗が激しい
電極材は、強酸・強アルカリ的環境下にあるため特に陽極棒の消耗が激しく、また陰極棒についても素材によっては、かなりの速度で消耗するので、陰陽両極ともその補充が欠かせない。
6.浄化後の土壌の土性を調整する必要がある
浄化は土壌を強酸性化して行うために浄化後の土壌は酸性である。したがって、土壌中の重金属が再度溶出することを防ぐ目的で、あるいは事後の土地の使用法によっては土壌酸度を中和する必要がある。
上記のような課題を解決するために、すでに多数の特許出願がなされていて、例えば特許文献1に記載する発明が提案されている。
特開2003−154350号公報
この発明は、水分を含む汚染土壌に電極を用いて直流電圧を印加した後、いったん通電を停止し、アルカリ化した陰極近傍の土壌に酸性溶液を供給して酸性化し、不溶化した汚染物質を溶解して、陰極側から汚染物質を水と共に揚水して除去し、さらに再び土壌に汚染物質を含まない水を給水して、通電するといった操作を繰り返すことにより、その目的を達成するものである。
この発明によれば、重金属によって汚染された土壌から重金属を除去する技術として、特開平9−47748号公報記載の発明と、特開2000−140819号公報記載の発明の問題点を解決したものであり、土壌中の汚染物質の含有量を低減すると共に、効果的で安価な土壌中の汚染物質の除去方法およびそれを実施する装置を提供するものである。
前記の特許文献1記載の発明による土壌浄化方法及び土壌浄化装置は操作が複雑であり、装置も大掛かりとなる、土壌深部まで酸性溶液を浸透させることに困難がある、などの問題点があり、前記した課題を解決するものではなかった。
本発明は、簡単な装置を使用し電極を移設することによって、浄化期間を短縮し、浄化水準を観測しつつ、ばらつきの無い効率的な土壌浄化を行い、また効率的で長寿命の電極、二重電極筒、一重電極筒ならびに多数電極筒を連続的に設置する装置によって前記課題を解決することを目的とする。
本発明の要旨とするところは、汚染土壌に陰極電極と陽極電極を設置し、これらの電極に通電することで土壌を浄化する方法において、予め陰極電極と陽極電極を設置する複数の穴を設定し、この穴に電極を設置し通電して土壌の浄化を行い、その後浄化水準の進行に伴って、前記予め設置した陰極電極と陽極電極を他の位置に移設することを特徴とする土壌の浄化方法である。
また、本発明の要旨とするところは、前記土壌の浄化方法において、前記予め陰極電極と陽極電極を設置する複数の穴を、重金属イオンを含む溶質の濃度の躍層を越えて電気の陽極から陰極方向に至る間の、または陰極から陽極方向に至る間の一定の位置に定めることを特徴とする土壌の浄化方法である。
また、本発明の要旨とするところは、前記土壌の浄化方法において、前記陰極電極と陽極電極内に、汚染物質を吸着して除去する物質を収納したことを特徴とする土壌の浄化方法である。
また、本発明の要旨とするところは、前記土壌の浄化方法において、イオン濃度躍層の分布型と進行速度を観測して浄化の進行水準を判定し、浄化の進行速度が遅れた地点について、当該地点を挟む位置に相当する穴に陰極電極と陽極電極を設置し、その後これらの電極に通電して土壌全体の浄化水準のばらつきを均一化する土壌の浄化方法である。
また、本発明の要旨とするところは、前記土壌の浄化方法において、土壌浄化作業の終了後、陰極電極と陽極電極の位置を入れ替えて設置して通電し、あるいは電極を設置する電極筒にアルカリ性物質あるいは溶脱した土壌成分の補充を目的とする物質を挿入して、浄化後の土壌の性状を修復する土壌の浄化方法である。
また、本発明の要旨とするところは、前記土壌の浄化方法において、浄化対象地域の上部空間に太陽光発電装置を配置し、この発電装置によって発電された電気によって浄化作業を行う土壌の浄化方法である。
また、本発明の要旨とするところは、黒鉛に結合材を加えて混練して棒状に成型した黒鉛ペーストを構成し、この黒鉛ペーストの上端と下端の周縁に補強具を固定するとともに、周面には固定具を網状に構成した電極棒である。
また、本発明の要旨とするところは、周囲に透水性の高いフィルターを巻いた筒状の外筒と、前記外筒の内部には、電極棒と排水機能を有する内筒とを備えた二重電極筒である。
また、本発明の要旨とするところは、周囲に透水性のフィルターを巻いた筒状の外筒と、前記外筒の内部には電極棒を有する一重電極筒である。
また、本発明の要旨とするところは、装置の両端に立設した柱体と、この柱体の上部を連結する架構部と、前記架構部に設置した穿孔駆動機構と、前記穿孔駆動機構を昇降させる昇降機構と、前記昇降機構を作動させる動力機構からなり、前記穿孔駆動機構を、電極筒挿入部と、この電極筒挿入部を回転させて穿孔圧入あるいは引き抜きする穿孔駆動部と、圧入圧力と高さを調節する圧入調節部によって構成し、前記昇降機構を、架構部に取り付けた滑車とワイヤによって構成し、前記動力機構を、動力伝達部と、昇降動力伝達部、動力伝達軸によって構成した電極筒設置装置である。
請求項1の発明によれば、土壌汚染除去に要する期間を縮減し、また、浄化の進行水準を観測しつつ浄化を継続し、効率的、効果的に土壌を浄化することができる。
請求項2の発明によれば、前記予め電極を設置する位置を、一定期間後に生成すると想定するイオン濃度の躍層を越えて一定の位置に定めて通電し、この位置を定めて通電する方法を繰り返すことにより、浄化対象地域全体をむらなく浄化することができる。
請求項3の発明によれば、電極筒にゼオライトや活性炭等の汚染物質を吸着して除去する物質を収納することで、また、ゼオライトの保湿能の高さを利用して、揚水による水位低下に伴って生じやすい電極の導電性の低下を防いで、汚染物質の除去速度を落とすことなく、重金属その他の化合物を効率よく短期間に除去をすることができる。
請求項4の発明によれば、浄化の進行速度が遅れた地点について、電極を移動する位置、期間を適切に設定し、あるいは繰り返し通電することによって、土壌浄化のばらつきを均一にし、計画的に汚染物質濃度を減少させることができる。
請求項5の発明によれば、土壌浄化作業の終了後、電極移動後の中空になった電極筒を利用して陰極電極と陽極電極を入れ替えて通電し、浄化後の土壌の性状を修復することができるとともに、この中空の電極筒にアルカリ性物質あるいは溶脱した土壌成分の補充を目的とする物質を挿入して様々な汚染物質浄化を行うことができる。このアルカリ性物質あるいは溶脱した土壌成分の補充の操作は、浄化しようとする地域の両端または適所に位置する中空の電極筒に陰極電極と陽極電極を入れて通電して行う方法により、土壌中に行き渡らせる効果を持つ。
請求項6の発明によれば、土壌の浄化作業に必要な電力を太陽光発電によって得るため、省エネルギーであると共に、太陽光発電装置の配置を浄化対象地域の上部空間を利用して行うため土地の有効活用も行える。
請求項7の発明によれば、土壌の浄化方法に使用する電極を構成する黒鉛系の電極棒を使いやすく長寿命の電極とすることができる。
請求項8の発明によれば、土壌の浄化方法に使用する電極筒を、外筒と内筒の二重の筒より構成し、排水機構を内筒に収めることによって排水機構の位置を変えずに頻繁な汚染物質吸着材の出し入れを可能にする構成で効率的に化合物を土壌系外に取り出すことができる。
請求項9の発明によれば、土壌の浄化方法に使用する一重電極筒のフィルターの材質を、生分解性のものと難分解性のものを選択的に使用することによって、生分解性の物を使用した場合は、土壌中の一定深さまで有機物を供給することができ、微生物による有機汚染物質の除去に資することができる。
請求項10の発明によれば、土壌の浄化方法に使用する電極筒を設置する場合に、多数の電極筒を一斉に設置できるため、電極の土中挿入を効率的に行うことができる。
本発明の土壌浄化方法を表わす模式図であり、通電初期のイオンの濃度分布を表わした図 本発明の土壌浄化方法を表わす模式図であり、通電一定期間経過後のイオン濃度躍層分布を表わした図 本発明によるイオン濃度躍層の進行速度を表わす図 本発明の電極を移動する方法を表わす概念図 本発明の陽極棒の部分斜視図と一部切欠全体図 本発明の二重電極筒の一部切欠断面側面図 本発明の二重電極筒の平面断面図 本発明の一重電極筒の断面側面図 本発明の一重電極筒の平面図 本発明の電極筒設置装置の正面図 図10のX―X線断面図 電極筒挿入部と穿孔駆動部の拡大断面正面図 本発明の電極筒設置装置による電極筒の設置方法の説明図
(実施形態1)
本発明の実施形態1は、電気修復法を用いて土壌から汚染物質である重金属イオンその他水溶性の物質を除去する過程において、電極移動法を用いて行う土壌の浄化方法であり、土壌汚染除去に要する期間を縮減し、また浄化の進行水準を観測しつつ行い、効率的、効果的に土壌を浄化するものである。
本実施形態の電気修復法を行う場合、図1、図2に示すように、通電開始時の重金属イオン濃度分布状態から一定期間経過するとイオン濃度躍層Kが形成される。図1はイオン濃度躍層が未だ現れていない状態で、図2はイオン濃度躍層が形成されている状態を示す。
この躍層の位置は陽極から陰極に向かって進行するが、その進行速度は通電期間の経過にともない次第に低下する。
この場合、浄化対象である物質の集積を図る目的の電極は、陽イオンである場合は陰極、陰イオンである場合は陽極(以下これを電極bという)で、この対極に当たる電極を電極aという。この各々の電極に相応する電極筒を、それぞれ電極筒B、電極筒Aという。
図1、図2において、P0、P1、P2〜PNは、移動する電極aを挿入して設置するための電極筒Aを持つ穴であり、いずれの穴も電極筒Aを持つ。穴の間隔は、土性や計画する除去期間に応じて、模型に基づいて計画する値で、例えば約50cm間隔で設置されている。この設置間隔は任意に決定できる。
電極aは図1の通電初期では穴P0内の電極筒Aに設置されていて、浄化の進行に従って図2および4に示すように、P1、P2〜PNと移動していく。電極bは穴PXに設けられた二重電極筒Bに挿入して除去対象を集めるために設置されている。
図1、図2共に、図の上方が重金属イオン低濃度地域であり、低pHの地域を示し、図の下方が重金属イオン高濃度地域であり、高pHの地域を示している。
図2中のK線はイオン濃度躍層を示す。
以下に示す、本発明の各実施形態においては、前記イオンの集積を図る目的の電極である電極bを陰極とし、電極筒Bに挿入して穴PXに設置している。そして、電極aを陽極とし、電極筒Aに挿入して穴P0に設置している。
このように、除去対象が陽イオン化する物質であれば電極bを陰極にするが、除去対象が陰イオン化する物質であれば電極bを陽極にする。
本件発明者は、浄化が容易でないとされる腐植まじり関東ローム表土について土壌の浄化方法の実験を行った。この実験の内容の詳細については後記する。
従来の方法では、当初電極からの重金属イオン濃度躍層の進行速度は、通電2週間後に経過日数平均1日当たり0.4cm/日であったが6週間後には経過日数平均1日当たり0.11cm/日であって、6週間後には当該週間の日平均当たり速度は0.04cm/日になる低下を示した(図3参照)。
一方、この通電開始から経過期間42日後に電極位置を9cm前方に(重金属イオン濃度躍層から4cm前方)に電極を移動すると、移設後1週間後に重金属イオン濃度躍層の進行速度は、当該移設した週間の一日平均当たり速度は0.2cm/日に回復し、4週間後に重金属イオン濃度躍層の位置は当初の電極位置から13cm前方に生じて、当該週間の一日平均当たり速度は0.07cm/日となった。
従って重金属イオン濃度躍層の進行速度は、通電開始から経過63日間に13cmの移動なので、平均0.2cm/経過日数となり、電極移動による場合は、電極移動を行わない場合の0.11cm/日に倍する早い進行速度が得られた。
この実験結果より、電極移動を行わない従来の方法では、重金属イオン濃度躍層の進行速度が0.04cm/日と、ほぼ停滞するのに比べて、本発明の電極移動を行う場合は、平均0.2cm/経過日数の速度を維持することができ、電極移動を行わない場合を格段に上回る進行速度を得ることができることが証明された。
なお、ここに言う前方とは、陽極から陰極に向かう方向を前方とし、後方はその逆方向をいう。
また、本実験では電極移動後の電極から後方3cmにおける重金属イオン濃度は25ppm未満であって、電極を適切に移動すれば後方に高イオン濃度地域を残すこともなく、浄化の対象とする地域全体を短期間に浄化することができることが証明された。本実験による土壌浄化の結果は当初マンガンイオン濃度400ppmの腐植まじりローム質土壌を全体的に25ppm以下にまで引き下げることができ、この除去率は95%以上である。
(実施形態2)
本発明の実施形態2は、前記電極を移動して土壌の浄化を行う方法において、イオン濃度躍層を越えて電気の陽極から陰極方向へ、または陰極から陽極方向にある一定の地点をもって予め移設するべき地点を定めておき、必要な時点において前記電極を前記予め移設する地点に何度でも移動して浄化するものである。
この場合、予め移設するべき地点及び時期の決定および必要な移設の時期の決定は、電位ギャップの進行速度と分布とを観測し、電位ギャップの観測データを基本にして、重金属イオン濃度躍層の分布、土壌酸度躍層分布の観測データ等を合わせて総合し、および土壌質や土壌含水比、その他条件からもたらされる情報を総合して行う。
そして、浄化の進行に伴って観測された結果を踏まえて、電極を移設すべき最適の位置と時期とを設定し、必要に応じて陰陽極間の電位差を調節するものである。
土壌の電気修復法においては、電位ギャップの生ずることが知られていて、本実験においても同様の電位ギャップの形成が見られたが、この電位ギャップの陽極との電位差の小さい範囲が重金属イオン濃度の低い地域(以下、「低濃度地域」という)に一致し、電位ギャップの陽極との電位差の大きい地域は重金属イオン濃度の高い地域(以下、「高濃度地域」という)に一致し、また、電位ギャップの生起している位置は重金属イオン濃度躍層の生起している位置に一致していることが観測された。
すなわち、本実験において、電気修復の進行に伴って重金属イオン濃度の分布に躍層を生じ、躍層よりも低濃度地域は土壌に対して25ppm以下で陽極近くは5ppm以下であり、躍層よりも高濃度地域は土壌に対して400ppm〜500ppmとなっているが、この陽極との電位差の小さい地域は低濃度地域に、陽極との電位差の大きい地域は高濃度地域に相当している。
さらに、土壌酸度分布にも躍層を生じ、本実験の場合は低pHの地域でpH2〜3であって、pH5以上の高pHの地域では陰極付近ではpH12〜13になっていて、低pHの地域は低イオン濃度地域に、pH5以上の高pHの地域は高濃度地域に一致している。
この一致は、電気修復法における重金属の着脱過程が土壌酸度に大きく依存し、強酸性領域で重金属はイオン化するが、中性からアルカリ性領域では溶解せず、弱酸性では溶解する程度が少ないとする理論、あるいはイオン移動速度が土壌溶液中の導電性溶質の濃度に大きく依存するが電気分解により発生した水酸イオンが重金属イオンと結合して水酸化物となり導電性溶質濃度が低下して電気抵抗が高まり電位勾配が急になる理論などの関連理論とも一致していることが本実験でも観測された。
また、本実験において、移動後の電極の後方においても重金属イオン濃度の低下が見られ、電極移動2週間後の電極から後方3cmにおける重金属イオン濃度は25ppm未満になり、この後方の地点の重金属イオン濃度は移設直前には400ppmであった点に鑑みて、電極を適切に移動すれば後方に高イオン濃度地域を残すこともなく電極を移動することができる。
この電極は、図4に示すように、イオン濃度躍層Kを越えて高濃度地域内に設置される。この電極を移動すべき最適地点を設定する手段は、イオン濃度躍層Kは電極aを移動した後も当該位置に残る一方、移設後の電極aを中心にして新たにイオン濃度躍層が形成されるので、新旧イオン濃度躍層の間隔(距離)は移設後の電極aからの、移設前のイオン濃度躍層までの距離と移設後に形成されたイオン濃度躍層までの距離との和になる距離(これをDとする)を、移設時点から新たなイオン濃度躍層Kの形成に要した時間(これをtとする)で除して得たD/tを、一回の移動操作によるイオン濃度躍層Kの進行速度として、これを土壌質、含水比その他条件を合わせ補正した値をもって計画するKの進行速度として、電極aから電極bに向かって間隔Dとして設置する方法である。
これにより図4(1)から(5)に示すように、電極aを移動すべき地点P1〜PNを推定して、予め電極筒Aを当初の電極設置地点P0およびP1〜PNに設置しておき、適時、電極aを前記の予め設定された地点P1〜PNに移動する方法である。図中PXは電極筒Bを設置する地点である。
なお、重金属イオン濃度躍層の分布を知る方法は、イオン濃度の直接的な測定に代えて、電位ギャップの測定をもって代表することができる。
本発明の電極移動法は、浄化の対象とする重金属イオンが陽イオンであるか陰イオンであるかのイオン種を問わず有効に適用できる。
すなわち、重金属イオンが陰イオンである場合、そのイオンは陰極に発する水酸イオンと結合して沈殿することはないが、陽極周辺に酸性領域が形成され、この酸性領域においてイオン化された陰イオン性の物質、例えば六価クロムイオンが陽極周辺に集積することから、イオン濃度躍層よりも陰極に近い範囲をもって六価クロムイオン濃度が低い地域と見込むことができる。
(実施形態3)
本発明の実施形態3を説明する。本実施形態は、前記実施形態1、2において使用する電極筒Aおよび電極筒Bに、ゼオライトや活性炭等を充填した袋からなる汚染物質吸着手段を収納したものである。この場合、浄化の対象となるイオン種が陽イオンであるか陰イオンであるかを問わない。
前記汚染物質吸着手段は図6、図7に示されている。
すなわち汚染物質吸着手段26は、二重電極筒である電極筒Bの外筒22と内筒24との間隙に配置されるもので、透水性合成樹脂製不織布によって作られた一定の直径と長さを有する袋内にゼオライトまたは活性炭等を充填してなるものである。
前記汚染物質吸着手段26は、内筒24類似のものにゼオライトや活性炭等を充填したカートリッジとすることもできる。本実施形態では、前記汚染物質吸着手段26として、商品名「のびねっこ」(株式会社トーミック製造販売)を用いた。
前記汚染物質吸着手段26を、溶着もしくは紐状のもので連結して連続して成形することもできる。なおここに使用するゼオライトは天然ゼオライトでも人工ゼオライトでもよく、この汚染物質吸着手段26の大きさあるいはゼオライトや活性炭の粒径などは任意に決定できる。
このような汚染物質吸着手段26は、特に減圧排水機能の設置を計画する地点に多く用いられ、その揚水機能によって、電極筒の重金属、揮発性有機塩素化合物、揮発性炭素化合物、全シアン等無機化合物その他化合物(以下、「重金属その他化合物」という)等の物質を連続した袋またはカートリッジである形態を利用して任意の時点で効率的に取り出すことができる。
電極移設に際して電極棒を電極筒内に挿入するにあたり、この電極筒内に挿入された汚染物質吸着手段26を電極筒から取り出して電極棒と入れ替える場合、汚染物質の種類によっては、ゼオライト・活性炭等の組成あるいは袋ないしはカートリッジの形状を電極移動計画に基づき適切に設定する。
移動を予定する電極筒Aは、その全てに汚染物質吸着手段26を収納する必要はなく、また必要な時点において挿入したり除去したりする方法でもよい。
電極筒に汚染物質吸着手段26を挿入する効果は、汚染物質がイオンである場合および物質がイオン化している以外のものであっても、それが水中に溶解している物質である場合は、電気浸透効果によってその汚染物質が水とともに引き寄せられ、ゼオライトや活性炭等に吸着され、あるいは排水によって除去されるのである。
(実施形態4)
本発明の実施形態4は、土壌浄化の進行速度が遅れた地点について、当該地点を挟むように陰陽電極の対を設けて通電して土壌浄化水準のばらつきを均一化する方法である。
この場合の電極の配置は、既に移動がなされて電極棒のない空の電極筒を利用して行うことができる。この場合、電極の電気方式は、従来のプラス電源とマイナス電源とを切り替える方法等によることができる。
本実施形態によれば、電極筒配置計画にしたがって設置された電極位置が、土壌質等の関係で必ずしも適切でない結果を生じた場合にあっても、再度電極を移動して通電することによって浄化効果を回復することができる。
浄化のばらつきを修正する目的で電極を移動する場合は、陰極筒に排水機構を設けることが必要であって、水とともに移動してきた物質を、筒に収納された前記汚染物質吸着手段に付着させ、排水と合わせて、土壌系から取り出すことができるのである。
(実施形態5)
本発明の実施形態5は、電極移動によって間隙が出来た電極筒内に生石灰等のアルカリ性物質を投入して行う土壌の性状を修復する方法である。
配置された電極筒の空間的配置密度が高い点を利用して、電気浸透効果による水の移動に伴って、投入された物質あるいは発生する熱を土壌中に比較的短期間に行き渡らせることができる点を利用して行うものである。
この電極筒内に投入する物質は、生石灰等のアルカリ性物質に限らず、溶脱した土壌成分の補充を目的とする物質、例えば、カルシウム、カリウム、マグネシウム、窒素、鉄等を選択できる。
前記方法において、投入する物質を収納した袋を複数個接着し、もしくは紐状のもので連結して挿入したり、固体または溶液として投入する場合を含めて、投入量、投入速度などの条件をコントロールしながら投入する。
(実施形態6)
本発明の実施形態6は、土壌の浄化作業に必要な電力を太陽光発電によって得るものである。
土壌汚染除去に必要な電力は、土壌質や含水比等の条件により異なるが、対象とする土壌汚染除去面積の1ないし数倍程度の太陽光受光面積があれば太陽光発電を利用した電気修復法による土壌汚染除去が可能である。
また、砂質土等のように、ローム質土よりも浄化の容易な土壌にあっては、より小面積の太陽電池をもってすることが可能であることから、土壌質等の条件によって浄化対象地の上部空間を利用することが可能である。したがって土地の有効利用を図り、浄化に関する管理作業を容易にすることができる。
本実験では、ローム質土壌の検体であって、装置の対象面積800cm2、電極間距離22cm、陽極3極、陰極1極の装置に直流24.3ボルト、0.5アンペア×3極(36ワット)の電気を通電して、10週間で重金属イオン濃度を400ppmから25ppm以下に低減することを得た。
実際の装置において本実験の電力水準で通電したとすると、電極間の距離50cm(距離1mにつき陰極一個として)、陽極間隔25cmとすれば、電気浸透と電気泳動によるイオンの移動度は電位勾配に比例するので、飽和状態の土壌では電圧を直流60ボルト、陽極一個当たり0.5アンペアの電力をもってすればよく、1m2当たりの所要電力は240ワットとなり、太陽光発電能力を1m2当たり140ワットの電力とすると、ローム質土壌での所要太陽電池パネル面積は浄化土壌面積の1.7倍を要する。
しかして、土質が砂質土等の場合は浄化速度がロームよりも相当早いので所要太陽光電池パネル面積は浄化面積の1.7倍より小さくても効果を上げることができる。よって土壌の性状その他の条件によって、浄化面積に近い面積の太陽電池パネルを用いて浄化することも可能になる。すなわち、浄化対象地域の上部空間を利用して土壌浄化を可能にするものである。
この上部空間を利用して行う太陽電池パネルの設置は、土壌浄化に用いる電極筒の間隙および上部に設置する仮設工作物の延長として構築することが可能であり、もって太陽電池パネルを浄化対象空間利用とすることが土地利用上からも、関連装置の有効利用の面からも有利になるものである。
(実施形態7)
本発明の実施形態7は、本発明において電極aに使用する黒鉛系の電極棒についてであり、図5(1)、図5(2)に示すものである。
電極棒10は黒鉛を基材として、これに粘土、ガラス繊維、ゴム等を結合材として加えて混練りしたペースト状物質よりなる黒鉛ペースト11を合成樹脂製の網状筒である黒鉛充填筒に充填成形した物品である。
この場合、一般的には黒鉛ペースト11の黒鉛混入率は人造黒鉛60%以上が望ましく、この黒鉛混入率は目的とする導電率を得られるものとし、粘土およびガラス繊維等の混入率は、必要とする力学的な強度により電極棒の形状寸法に応じて定める。
ただし、電極材の素材として、天然黒鉛、高導電ゴム、黒鉛製品その他の電極、あるいは銅その他導電性のよい物質の使用を排除するものではない。
前記電極棒10は、一定の単位長さ、例えば0.5m、1mの二種類あり、その一は、黒鉛充填筒の一端に電極基材(図示せず)を取り付けたものであって、電極基材は密実に防水処置がなされる。その二は端部に電極を持たないものである。
電極棒10の長さは、土壌浄化計画により設定するなど、任意に設定することもできる。
前記電極棒10は、黒鉛ペースト11の上端と下端の周縁に補強具13,13を固定し、また周面には網状に固定具12,12・・が構成されている。
この電極棒10を連接する場合は、電極棒10の端部に黒鉛ペースト11を塗布し、1ないし数本の単位長さの電極棒10を、前記補強具13を互いに長軸方向に連接することで必要な電極棒長を得ることができる(図5(2)参照)。
(実施形態8)
本発明の実施形態8は、本発明に使用する二重電極筒についてであり、図6、図7に示すものである。この二重電極筒は本実施形態では、電極筒Bに使用されている。
二重電極筒20は、内筒と外筒の二重の筒から成り、外筒22は周囲に透水性の高い不織布製フィルター21を巻いた合成樹脂製の網状目を有する筒あるいは有孔筒であって、内筒24は排水機能を収めるものである。
外筒22の中央には陰極電極棒23を配置する。陰極電極棒23は横断面形を方形とすることによって内筒24の位置を安定させるに便利な形状とすることができるが、円形でもよい。
前記内筒24の本数は単数でも複数でもよい。外筒および内筒は各々接続器具を用いて二重電極筒20を長軸方向に接続できる構造とする。
内筒24は合成樹脂製の網状目を有する筒あるいは有孔筒であって、浸透水を汲み上げて土壌系外に取り出す機能をもつ排水チューブ25およびサクションヘッドを設ける。二重電極筒20の上部あるいは内部に給水点滴用チューブを配置してもよい。
不織布製フィルター21は、計画する除去期間によって生分解性のものと難分解性のものとを使い分ける。除去期間が短い場合は生分解性のものが望ましい。
前記外筒22と内筒24との間隙には、透水性合成樹脂製不織布の一定の直径と長さを有する袋内にゼオライトまたは活性炭等を充填した袋状製品あるいはカートリッジからなる汚染物質吸着手段16を挿入充填する。
二重電極筒20の設置にあたっては、前記外筒22と内筒24の強度、寸法、等は汚染除去計画によって設定する。なお、ここに述べる二重電極筒20の構造のうち、砂質土である等浄化の容易な土壌質等の条件によっては、前記汚染物質吸着手段26を用いない方法によることもできるが、汚染物質吸着手段26を用いない場合でも内筒24を設けておくことにより、浄化後の物質投入などの際に物質の投入を的確にすることができる。
(実施形態9)
本発明の実施形態9は、本発明に使用する一重電極筒に関するものであり、図8、図9に示すものである。この一重電極筒30は本実施形態では、電極筒Aに使用されている。
陽極電極棒10を内部に収容した一重電極筒30は、合成樹脂製の網状目を有する筒あるいは有孔筒32を構成し、この有孔筒32の周囲に透水性の高い不織布製フィルター31を巻き、土壌浄化計画に従って必要な形状寸法強度に構成する。
この不織布製フィルター31の材質は、計画する除去期間によって生分解性のものと合成樹脂製等の難分解性のものを使い分ける。除去期間が短い場合は生分解性のものが望ましい。
電極移設を予定する一重電極筒30について、移設する以前に電極aを挿入していた電極に対して電極bを移設しようとする場合に、一重電極筒30に前記汚染物質吸着手段26を挿入して、また排水チューブその他の排水機構25を加えることによって、前記二重電極筒20のように改造して、電極bに向かって電気泳動している、あるいは電気浸透しているイオンその他化合物を土壌系外に取り出すことを効率的に行えるようにすることが出来る。
本発明の実施形態10は、本発明に使用する複数の電極筒を連続的に打設して地面に設置する電極筒設置装置であり、図10、図11、図12、図13に示すものである。
本装置は、底部74の両端に柱体76,76を立設し、この柱体76,76の上部を連結する架構部75を構成してなる。
前記架構部75には、4個の穿孔駆動機構40が設置されている。この穿孔駆動機構40は、アースドリル49を保持した電極筒挿入部41と、この電極筒挿入部41を加重回転させて穿孔圧入あるいは引き抜きする穿孔駆動部42と、圧入圧力と高さを調節する圧入調節部43からなる。前記穿孔駆動機構40は、4個に限らず任意の個数設置できる。
符号55はアースドリルなどの誘導部であり、アースドリル49の貫入に際して、位置を正しく保つための誘導装置であり、誘導部55の端部は装置の柱体76,76に固定される。
前記電極筒挿入部41は、アースドリル49より径大同長のケーシング44からなり地中に貫入挿入されるもので、ケーシング44はアースドリル49と逆方向に回転しながらドリルの掘進に追随して土壌中に挿入される。
電極筒挿入部41のドリルとケーシングは必要により長軸方向に連結して所定深度まで貫入可能にする。
穿孔駆動部42には、モーターなどの駆動部47とアースドリル49の軸とケーシング44を掴んで回転させる回転装置48を内蔵して、上部の圧入調節部43からの鉛直荷重を受けつつ駆動する。前記穿孔駆動部42の下方部分には排土機構を備える。
前記柱体76,76の上部を連結する間隔調整レール51と、この間隔調整レール51の両端に設けた逆転止ギア、上下ギアなどの機能を持つ逆転止装置52及び柱体76,76の下端に設けた上下動装置53などによって配置調節部50を構成している。
昇降機構60は、架構部75に取り付けた滑車61と、前記穿孔駆動機構40を昇降させるワイヤ62と、ワイヤ調節器63からなる。この昇降機構はワイヤを使用せずに油圧シリンダ等を用いた機構も採用できる。
動力機構70は、装置の下部に配置され、ワイヤ巻き取りドラム部等の動力伝達機能を有する動力伝達部71と、昇降動力伝達部72、動力伝達軸73によって構成されている。符号79は動力部であり、これは電動機、発動機等が用いられる。
装置の下部には、高さ調節部81、移動・架構固定部82、移動板83、移動方向変換機構80などの各部が構成されていて、装置を安定して設置すると共に、高さ調節や移動を行う。
前記電極筒設置装置の作用を説明する。
本実施形態の電極筒の連続設置方法は、電極筒の設置に先立って土壌を穿孔し、穿孔と同時に電極筒あるいは電極筒とケーシングとの組み合わせを土中に挿入して、ケーシングをもってする時はケーシングによって作られた空間に電極筒を挿入する方法であって、この場合の穿孔と電極筒とケーシングとの挿入にあたり複数の穿孔と電極筒、ケーシング挿入とを、電極筒を連続設置するための一定の装置を用いて一斉に行うことよって、設置作業を効率的にするものである。
電極筒の打設作業は、装置の電極筒列の成す線と垂直の方向に、既に打設のなされた地域と反対方向に装置を移動しつつ(後退しつつ)打設地域を拡大する方法で行う。ケーシングの引き抜き作業は、これと反対方向に前進する方法で行う。
まず電極筒設置装置を、高さ調節部81、移動・架構固定部82、移動板83等によって所定位置に正しく固定し、移動方向変換機構80装置全体を回転させ、装置の位置を調整する。
次に、動力部79を起動して、動力伝達部71によって操作を調整し、昇降動力伝達部72、動力伝達軸73を介して、滑車61を用いてワイヤ62を牽引し、地上に置かれてある圧入調節部43、穿孔駆動部42と、電極筒挿入部41を引き上げる。
この場合、ターンバックル、可変軸滑車等の伸縮機能を組み込んだワイヤ調節器63によりワイヤ62の緩みをとるなどの調整を加える。
昇降動力伝達部72は、この場合、動力伝達部71からの動力を昇降動力伝達部72の各々に配分するものである。
また圧入調節部43は、バネ機構を内蔵したもので、間隔調整レール51との反発により鉛直負荷を調節するものである。
電極筒挿入部41の各々を、電極筒設置を予定する穴の位置の上部に設定する。
このとき、圧入調節部43、穿孔駆動部42、電極筒挿入部41は、吊り下げながら設置することにより、正しく所定位置に鉛直に配置することができる。
この場合、電極筒挿入部41は、滑車61等の移動により、その間隔を任意に設定できる。
上下動装置53を起動して連結機構(ワイヤ、ベルト等)を介して逆転止装置52の高さ調節装置により間隔調整レール51の高さを規定しつつ、穿孔駆動機構40以下の掘進速度に合わせて押し下げる運動をおこなう。なお、アースドリル49を引き抜く場合は、間隔調整レール51は上方に引き上げられる。
間隔調整レール51は、電極筒挿入部41のアースドリル49の貫入速度に追随して逆転止装置52を上下可動に操作する。
この間隔調整レール51は、電極筒挿入部41のドリルの貫入に際して圧入調節部43に反発して、圧入調節部43以下の装置の下方移動を均等にする機能を持つ。
所定高さと所定地点に設定された圧入調節部43、穿孔駆動部42、電極筒挿入部41は、重錘の役目をもつ圧入調節部43によって加重しつつ、穿孔駆動部42を回転して電極筒挿入部41のアースドリル49とケーシング44を地中に貫入させる。
このステップを図13に基づいて、詳しく説明する。
ステップ1: 電極筒挿入部41のアースドリル49とケーシング44を、挿入地点の上部に配置する(図13(1))。
ステップ2: アースドリル49とケーシング44を、穿孔駆動部42によって互いに逆回転させながら地中に打設していく(図13(2))。この場合、アースドリル49とケーシング44は逆方向に回転している。
ステップ3: ケーシング44を所定深さまで貫入打設した後、穿孔駆動部42を逆回転させて、ケーシング44を残してアースドリル49を引き抜き、これを移動する。所定位置にケーシング44のみが残される。(図13(3))。
ステップ4: 地中に埋設されたケーシング44の中に、電極筒Aを挿入する。(図13(4))。
ステップ5: ケーシング44の上部に穿孔駆動部42を取り付け、ケーシング44を地中から引き抜く(図13(5))。
ステップ6: 地中に埋設された電極筒Aの中に、電極10を挿入する。(図13(6))。
ついで、装置下部に設けたキャタピラ、車輪等(図示せず)により装置全体を移動する。この場合、移動板83のレールを設ける方法によって、移動方向を正しくし、地盤の状況に対応し、または作業の効率化をすることができる。
前記の一連の操作を、対応する方向に移動させた後繰り返し、結果として浄化対象地に多数の電極筒が打設された状況を作り出すことができる。
また、アースドリル49によって穿孔した土孔と電極筒との間に生ずる間隙、あるいは電極筒を引き抜いた跡の空隙には砂質土を充填する。
移動板83のレールはその一部または全部を、電極筒打設終了後も残置しておくことによって、以後の装置の管理に利用することができる。
また、装置全体の移動手段については、装置を含む全体を移動するには、下部に車輪やキャタピラを設けた自走装置とするか、自動車で牽引する方法などを使用できる。
前記電極筒設置装置に組み合わせて、土壌酸度測定機能、土壌成分採取機能、土壌成分測定機能等を具備することもできる。
電極筒の設置方法は前記の電極筒設置装置を用いてすることに限定するものではなく、穿孔、ケーシング・電極筒設置を一地点ごとに行う等、その他の方法で行うことを妨げるものではない。
(実験例)
本発明について、次の実験を行った。
(実験装置)
実験は土壌に直流電流を通電する方法で行った。
土壌質は、腐植まじり関東ロームで、飽和含水比状態での透水係数1×10−5cm/sec、土壌は、常時飽和含水状態を保った。土壌面積は24cm×34cm×深さ20cm。
電気的構成は、直流24ボルト×0.5アンペア×3陽極と1陰極の対とし、陰極に向かって90°の範囲に扇状に陽極を等間隔に配置。電極間隔22cmとし、電極筒に合成樹脂製網状筒を用いた。
電極材は、黒煙粘土混練り棒状材(径7mm×長さ120mm)を使用した。
汚染物質吸着手段として「のびねっこ」を陰極筒内に設置した。
重金属材は、硫酸マンガンをもって、土壌に対して400ppmの濃度とした。
初期段階の穴の設置間隔は、約9cm+13cm=22cmとした。
(マンガンイオン濃度の動向)
装置稼働後に生起した低イオン濃度領域のマンガンイオン濃度は土壌に対して25ppmないし5ppm以下と極めて明瞭な低下がみられた。一方、高イオン濃度領域ではマンガンイオン濃度は400ppm〜部分的には400ppmを超える濃度になり、イオン濃度躍層の明瞭な形成が見られた。
(イオン濃度躍層の移動速度)
イオン濃度躍層は、一陽極に対して一陰極を持つ試験の場合、通電開始1週間後に、陰極側に発生し、その後陽極側にも発生がみられ、15日後には陽極から5cmの地点で明瞭な低イオン濃度側のイオン濃度躍層と電位ギャップの形成がみられた。
低イオン濃度側のイオン濃度躍層の位置と電位ギャップの位置とが一致しているので、この期間と陽極〜電位ギャップ間の距離をもってイオン濃度躍層の進行速度としてみると、進行速度は5cm/経過15日=0.4cm/経過日とすることができる。
次に1陰極に対して3陽極を設けて実験した場合、同じローム質土における実験において、通電開始から3日目に陽極へのイオン濃度躍層生成が観察され陽極から陰極に向けての電位ギャップの進行速度は4.5cm/経過21日であった。
他方、陰極との逆方向あるいはこれと直角方向にも低イオン濃度領域が形成され、この逆方向へのイオン濃度躍層の移動速度は、2cm/経過21日であって、陽極3カ所ともに当初の段階は経過日数1日について、0.4cm/日〜0.2cm/日の速度でイオン濃度境界地帯が陰極方向に進行した。
また、重力による排水を継続したが、この重力排水の透水係数は1×10-5cm/sec=0.9cm/日であった。
なお、陰極と90°方向には経過日数1日について、0.2cm/日〜0.1cm/日の速度で進行した。
イオン濃度躍層の移動速度は期間の経過につれて小さくなって、経過24〜30日には、進行を観測し難い程度に小さな速度になった。
(電極移動法の効果の実験)
イオン濃度躍層の移動を促進する目的で、電極移動の方法として陽極の移動を行った。この移動は実験開始後43日経過時点で、生起した電位ギャップを越えて4cmの地点(陽極から9cmの地点)に一回目の陽極を移動したところ、移動直後には移動した地点付近から陰極に至る全域に電位ギャップがみられなかったが、通電3日目には、電位ギャップが発生し、陽極から陰極に向かって電位ギャップが進行した。
その速度は一回目移動後3週目に電位ギャップが4cm移動したのでこの移動速度は二回目の通電開始からの速度は、移動後経過1日当たり0.2cm/日、当初からの陽極移動距離を含めれば、移動距離は13cm、この間の期間63日であり、通算速度は0.2cm/日であった。
このようにして、陽極を移動するならば、電位ギャップの進行速度は、当初の陽極位置に対して、電極移動による移動距離と電気的効果による移動距離との和を経過時間で除した価までイオン濃度躍層の進行速度を早めることができる。
すなわち、 本実験の条件の場合、電位ギャップ進行速度は6週間に1回の水準で、1回の移動につき9cmの電極移動を行えば、通電開始からの経過1日当たり0.2cm/日〜0.17cm/日の速度で電位ギャップが進行するので、この速度は、電極移動を行わない場合の速度0.11cm/日に比べて遥かに早く、さらに、終末期に近づいた場合は電位ギャップ進行速度が初期の水準程度まで早くなり、電極移動によって、時間の経過に伴う浄化効率の低下を防いで、浄化期間を短縮できた。
さらに、電極移動の頻度を高めればイオン濃度躍層の進行速度を速めることが可能であることも確認できた。
(除去後のマンガンイオン濃度)
移動後の電極後方のマンガンイオン濃度は、陽極筒を設けた地点周辺はマンガンイオン濃度が土壌に対して5ppm以下となり、また、全般的に50ppm以下であって、除去率は(400ppm〜50ppm以下)/400ppm=87.5%以上と高い除去効果がみられた。
なお、移動以前のイオン濃度躍層の位置と移動後の陽極との間のマンガンイオン濃度は低イオン濃度領域の濃度とほぼ同水準であって、移動後の各陽極の陰極と逆方向について弱いイオン濃度躍層が発生したが、陰極に向かうもののような明瞭なイオン濃度躍層はみられない。
(電極移動法による浄化後の地域の重金属イオン濃度のばらつきを平準化する効果)
電極移動法を用いて浄化した地域であっても部分的に浄化の進行程度が相違している場合があり、これに対して電極移動法をもってイオン濃度のばらつきを平準化することができる。この方法の効果は、当実験において、マンガンイオン濃度が350ppmmの地域と同15ppm以下の地域とが生じていたが、電極移動を行ったのち4週間でこれが平準化して、 平均濃度25ppmになった。
この場合、新しい陰極は『「のびねっこ」充填筒』として、減圧揚水(圧力を間欠的にマイナス20pa)をしたものである。
(電極棒の崩壊の程度)
電極棒は、本実験の初期に径10mm×厚さ1mmのアルミ管を用いたが、陽極は1週間で腐食崩壊し、陰極も2週間で腐食崩壊した。これを径7mmの黒鉛粘土混練り電極にしたところ15週間後においても崩壊することなく十分に稼働している。
(実際の場所で電極移動法を実施したと仮定した場合の電極移動法の効果の試算)
電極移動法をもってする浄化期間を試算すると次のようである。
ここに、対象とする土地の浄化距離を100cm(陰極筒設置を100cm間隔、陰陽極間距離50cm)、二重電極筒半径5cmとして、陰陽極区間距離47.5cmとすると、電極移動法を行わない場合の所要期間は、電位ギャップ進行速度を実験の経過6週間の速度が維持されるとして、所要期間A=47.5cm÷0.1cm/日=480日
一方、電極移動を行う場合は、電位ギャップ移動速度を0.17cm/日として、電極移動期間を44日間隔、移動距離を18cm/回(実験と実際との電位差の比率を実験の移動距離に乗じた値)とすると、必要移動回数は45cm/18cm-1回=2回、この移動に伴う第一回目移動までの日数70日とすると、所要日数B=70日+2回×44+(45cm-(18cm×2回))/0.17cm/日=211日である。
すなわち、所要日数B/所要期間A=211/450×100=47%であって、大幅な期間短縮になる。
なお、この計算において陰陽極間の電位勾配は実験におけるのと同水準であることを前提としていて、この試算では陰陽極間距離が実験よりも大きくなるため、試算で考える電位勾配は実験におけるよりも小さくなるので、電位ギャップ進行速度は上の計算よりも小さくなることが懸念されるが、実際においては印加電圧を相当分高くして(例えば実験と実際との縮尺比を22:48=1:2.18とすれば電位差を24ボルト×2.18<55ボルトとするなど)当実験の電位勾配と同水準にすることが可能であり、この試算は有効に成立する。
a 電極
b 電極
A 電極筒
B 電極筒
K イオン濃度躍層
P0 穴
P1 穴
P2 穴
PN 穴
PX 穴
10 陽極電極棒
11 黒鉛ペースト
12 固定具
13 補強具
20 二重電極筒
22 外筒
23 陰極電極棒
24 内筒
25 排水機構
26 汚染物質吸着手段
30 一重電極筒
31 不織布製フィルター
32 有孔筒
40 穿孔駆動機構
41 電極筒挿入部
42 穿孔駆動部
43 圧入調節部
44 ケーシング
47 穿孔駆動動力部
48 電極筒挿入部保持装置
49 アースドリル
50 配置調節部
51 間隔調整レール
52 逆転止装置
53 上下動装置
55 誘導部
60 昇降機構
61 滑車
62 ワイヤ
63 ワイヤ調節器
70 動力機構
71 動力伝達部
72 昇降動力伝達部
73 動力伝達軸
74 底部
75 架構部
76 柱体
79 動力部
80 移動方向変換機構
81 高さ調節部
82 移動・架構固定部
83 移動板

Claims (10)

  1. 汚染土壌に陰極電極と陽極電極を設置し、これらの電極に通電することで土壌を浄化する方法において、予め陰極電極と陽極電極を設置する複数の穴を設定し、この穴に電極を設置し通電して土壌の浄化を行い、その後浄化水準の進行に伴って、前記予め設置した陰極電極と陽極電極を他の位置に移設することを特徴とする土壌の浄化方法。
  2. 請求項1記載の土壌の浄化方法において、前記予め陰極電極と陽極電極を設置する複数の穴を、重金属イオンを含む溶質の濃度の躍層を越えて電気の陽極から陰極方向に至る間の、または陰極から陽極方向に至る間の一定の位置に定めることを特徴とする土壌の浄化方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載の土壌の浄化方法において、前記陰極電極と陽極電極内に、汚染物質を吸着して除去する物質を収納したことを特徴とする土壌の浄化方法。
  4. 請求項1又は請求項2記載の土壌の浄化方法において、イオン濃度躍層の分布型と進行速度を観測して浄化の進行水準を判定し、浄化の進行速度が遅れた地点について、当該地点を挟む位置に相当する穴に陰極電極と陽極電極を設置し、その後これらの電極に通電して土壌全体の浄化水準のばらつきを均一化する土壌の浄化方法。
  5. 請求項1又は請求項2記載の土壌の浄化方法において、土壌浄化作業の終了後、陰極電極と陽極電極の位置を入れ替えて設置して通電し、あるいは電極を設置する電極筒にアルカリ性物質あるいは溶脱した土壌成分の補充を目的とする物質を挿入して、浄化後の土壌の性状を修復する土壌の浄化方法。
  6. 請求項1又は請求項2記載の土壌の浄化方法において、浄化対象地域の上部空間に太陽光発電装置を配置し、この発電装置によって発電された電気によって浄化作業を行う土壌の浄化方法。
  7. 黒鉛に結合材を加えて混練して棒状に成型した黒鉛ペーストを構成し、この黒鉛ペーストの上端と下端の周縁に補強具を固定するとともに、周面には固定具を網状に構成した電極棒。
  8. 周囲に透水性の高いフィルターを巻いた筒状の外筒と、前記外筒の内部には、電極棒と排水機能を有する内筒とを備えた二重電極筒。
  9. 周囲に透水性のフィルターを巻いた筒状の外筒と、前記外筒の内部には電極棒を有する一重電極筒。
  10. 装置の両端に立設した柱体と、この柱体の上部を連結する架構部と、
    前記架構部に設置した穿孔駆動機構と、前記穿孔駆動機構を昇降させる昇降機構と、前記昇降機構を作動させる動力機構からなり、
    前記穿孔駆動機構を、電極筒挿入部と、この電極筒挿入部を回転させて穿孔圧入あるいは引き抜きする穿孔駆動部と、圧入圧力と高さを調節する圧入調節部によって構成し、
    前記昇降機構を、架構部に取り付けた滑車とワイヤによって構成し、
    前記動力機構を、動力伝達部と、昇降動力伝達部、動力伝達軸によって構成した電極筒設置装置。
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