JP2011245513A - 内面フィン付管の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱間押出により、管内面に管軸方向に延びる3個または4個の直線状フィン部が形成された内面フィン付管を製造する際、中空の被押出素材の内面に潤滑剤として押出管内面の単位表面積当たりで1〜2g/cm2のガラス粉を投入し、押出管速度を3m/秒以下として熱間押出を行う。
【選択図】図2
Description
管内面に形成するフィン部の数が少なく、さらにフィン部の高さが高い場合であっても、熱間押出による製管時に焼付きやフィン部の欠肉の発生を防止すること。
中空の被押出素材の内面に潤滑剤として押出管内面の単位表面積当たりで1〜2g/cm2のガラス粉を投入し、押出管速度を3m/秒以下として熱間押出を行う
ことを特徴とする内面フィン付管の製造方法。
管内面に形成するフィン部の数が少なく、さらにフィン部の高さが高い場合であっても、熱間押出による製管時に焼付きやフィン部の欠肉の発生を防止できること。
図2は、本発明で製造対象とする内面フィン付管の一例を示す横断面図であり、同図(a)は3個のフィン部を、同図(b)は4個のフィン部をそれぞれ有する場合を示す。同図に示すように、本発明で製造対象とする内面フィン付管1は、管内面に管軸方向に延びる3個または4個のフィン部2を有する。フィン部2は、管軸方向に平行で全長にわたって直線状に延び、管周方向に谷部3を挟んで等間隔に形成されている。
2−1.潤滑ガラス粉の投入量
本発明の製造方法では、ビレットの内面に潤滑剤として投入するガラス粉の量は、押出管内面の単位表面積当たりで1〜2g/cm2の範囲とする。
本発明の製造方法では、押出管速度は、3m/秒以下とする。
本発明の製造方法では、200℃以上に予熱したマンドレルを用いて熱間押出するのが好ましい。
以下の記述において、成分含有量の「%」は「質量%」を意味する。
C:0.01〜0.6%、Si:0.01〜5%、Mn:0.1〜10%、P:0.08%以下、S:0.05%以下、Cr:15〜55%、Ni:20〜70%およびN:0.001〜0.25%を含有し、残部がFeおよび不純物からなるCr−Ni合金である。
(i) Cu:5%以下、Co:5%以下、
(ii) Mo:3%以下、W:6%以下、Ta:6%以下、
(iii) Ti:1%以下、Nb:2%以下、
(iv) B:0.1%以下、Zr:0.1%以下、Hf:0.5%以下、
(v) Mg:0.1%以下、Ca:0.1%以下、Al:5%以下、
(vi) 希土類元素(REM):0.15%以下。
Crは、耐酸化性確保のための主要な元素であり、15%以上の含有が必要である。耐酸化性や耐浸炭性の点からCrの含有量は多い程好ましいが、過剰な添加は管の製造性や使用中の高温での組織安定性を低下させるので、含有量の上限を55%とする。加工性とともに組織安定性の劣化を防止するためには、上限を35%とすることが好ましい。より好ましい範囲は、20〜33%である。
Niは、安定したオーステナイト組織を得るために必要な元素であり、Cr含有量に応じて20〜70%の含有量が必要である。しかしながら、必要以上の含有は、コスト高と管の製造上の困難を招くので、より好ましい範囲は20〜60%であり、もっとも好ましい範囲は23〜50%である。
Cは、高温強度を確保するために0.01%以上の含有が有効である。一方、0.6%を超えると靱性が極端に悪くなるため、上限を0.6%とする。より好ましいのは0.02%〜0.45%、さらに好ましい範囲は0.02%〜0.3%である。
Siは、脱酸元素として必要であるが、さらに、耐酸化性や耐浸炭性の向上にも有効な元素である。この作用は、0.01%以上の含有量で発揮される。ただし、5%を超えると溶接性が劣化し、組織も不安定になるので、上限を5%とする。より好ましい範囲は0.1〜3%であり、もっとも好ましい範囲は0.3〜2%である。
Mnは、脱酸および加工性改善のために添加するものであり、このためにはその含有量を0.1%以上にする必要がある。またMnはオーステナイト生成元素であることからNiの一部をMnで置換することも可能であるが、過剰の含有では加工性が劣化することから、上限を10%とする。より好ましい範囲は0.1〜5%であり、もっとも好ましい範囲は0.1〜2%である。
PおよびSは、結晶粒界に偏析し、熱間加工性を劣化させる。そのため、極力低減することが好ましいが、過剰な低減は製造コストの高騰を招くため、Pは0.08%以下、Sは0.05%以下とする。より好ましいのは、Pは0.05%以下、Sは0.03%以下であり、もっとも好ましいのは、Pは0.04%以下、Sは0.015%以下である。
Nは、高温強度改善に有効な元素である。この効果を得るためには0.001%以上含有させることが必要である。一方、過剰な添加は加工性を大きく阻害するため、含有量の上限を0.25%とする。より好ましいNの含有量は0.001〜0.2%である。
CuおよびCoはオーステナイト相を安定にする他、高温強度向上に有効であり、その効果を発揮させるためには、それぞれ0.01%以上含有させてもよい。一方、それぞれの含有量が5%を超えると熱間加工性を著しく低下させるため、5%以下とするのが好ましい。より好ましい上限は3%である。
Mo、WおよびTaはいずれも固溶強化元素として高温強度向上に有効であり、その効果を発揮させるためには、それぞれの含有量を少なくとも0.01%以上とするのが好ましい。一方、過剰の含有は加工性の劣化と組織安定性を阻害するので、それぞれの上限をMoは3%、WおよびTaはそれぞれ6%以下にする必要がある。Mo、W、Taのいずれも、より好ましい上限は2.5%、さらに好ましい上限は2%である。
TiおよびNbは、極微量の添加でも高温強度および延性、靱性の改善に有効であり、その効果を発揮させるためには、それぞれの含有量を少なくとも0.01%以上とするのが好ましい。一方、Tiでは1%を超えると、Nbは2%を超えると加工性や溶接性が低下する。
B、ZrおよびHfはいずれも粒界を強化し、熱間加工性および高温強度特性を改善するのに有効な元素であり、その効果を発揮させるためには、それぞれの含有量を少なくとも0.001%以上とするのが好ましい。一方、含有量が過剰になると溶接性を劣化させるので、含有量の上限はBおよびZrについては0.1%、Hfについては0.5%とする。
Mg、CaおよびAlはいずれも熱間加工性を改善するのに有効な元素であり、その効果を得たい場合は、MgおよびCaは0.0005%以上、Alは0.001%以上の含有量とするのが好ましい。Alはまた、浸炭性ガス環境に曝された場合に、CrとAlが主体の酸化スケールが生成するため金属管の耐浸炭性を著しく高めることができる。このためには、1.5%以上のAlを含有させることが有効である。一方、MgおよびCaの過剰な添加は溶接性を劣化させるため、含有量の上限をMgおよびCaでは0.1%とする。また、Alは5%を超えて含有されると、金属間化合物が合金中に析出するため靭性やクリープ延性が著しく低下する。より好ましい含有量の範囲は、MgおよびCaでは0.0008〜0.05%、耐浸炭性を改善するために含有させる場合のAlでは2〜4%である。
希土類元素は、耐酸化性の向上に有効な元素であり、その効果を得たい場合は、0.0005%以上の含有量とするのが好ましい。一方、過剰な含有は加工性を低下させるので含有量の上限を0.15%とする。希土類元素とは、ランタノイドの15元素にYおよびScを合わせた17元素の総称であり、その中では特にY、La、CeおよびNdのうちの1種以上を用いることが好ましい。希土類元素の含有量は、含有させた各希土類元素の合計含有量を意味する。
・ビレットの寸法:外径176mm、内径53mm、長さ645mm
・ビレットの材質:下記表1に示す成分組成のCr−Ni合金
・ビレットの加熱温度:1100℃
・マンドレルの材質:5Cr系工具鋼(JIS SKD61)
・内面フィン付管の仕様寸法:外径61mm、肉厚6.9mm、フィン部高さ6mm
○:優。フィン部の高さが目標値(5.8mm)以上であり、管軸方向の全長にわたりフィン部頂部の欠けが発生しなかったことを示す。
△:良。フィン部の高さが目標値(5.8mm)以上であり、管軸方向の一部でフィン部頂部の軽微な欠けが発生したことを示す。
×:不可。フィン部の高さが目標値(5.8mm)に達しないか、管軸方向の全長または一部でフィン部頂部の著しい欠けが発生したことを示す。
Claims (3)
- 熱間押出により、管内面に管軸方向に延びる3個または4個の直線状フィン部が形成された内面フィン付管を製造する方法であって、
中空の被押出素材の内面に潤滑剤として押出管内面の単位表面積当たりで1〜2g/cm2のガラス粉を投入し、押出管速度を3m/秒以下として熱間押出を行う
ことを特徴とする内面フィン付管の製造方法。 - 熱間押出に際し、マンドレルを200℃以上に予熱する
ことを特徴とする請求項1に記載のフィン付管の製造方法。 - 被押出素材として、質量%で、Cr:15〜55%およびNi:20〜70%を含有するCr−Ni合金を用いる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の内面フィン付管の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2010121475A JP2011245513A (ja) | 2010-05-27 | 2010-05-27 | 内面フィン付管の製造方法 |
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JP2010121475A JP2011245513A (ja) | 2010-05-27 | 2010-05-27 | 内面フィン付管の製造方法 |
Publications (1)
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JP (1) | JP2011245513A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05329532A (ja) * | 1992-05-29 | 1993-12-14 | Furukawa Alum Co Ltd | ねじれ部を有する中空材の熱間押出し成形に用いるダイス装置 |
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2010
- 2010-05-27 JP JP2010121475A patent/JP2011245513A/ja active Pending
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