JP2011245486A - 抵抗溶接装置 - Google Patents

抵抗溶接装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011245486A
JP2011245486A JP2010117563A JP2010117563A JP2011245486A JP 2011245486 A JP2011245486 A JP 2011245486A JP 2010117563 A JP2010117563 A JP 2010117563A JP 2010117563 A JP2010117563 A JP 2010117563A JP 2011245486 A JP2011245486 A JP 2011245486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resistance welding
electrode
refrigerant
welding apparatus
electrodes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010117563A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoichi Kageyama
良一 蔭山
Nobuhiko Sato
信彦 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2010117563A priority Critical patent/JP2011245486A/ja
Publication of JP2011245486A publication Critical patent/JP2011245486A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Resistance Welding (AREA)

Abstract

【課題】電極が消耗したとしても、簡易な構成でサイクルタイムを短縮することができる抵抗溶接装置を提供する。
【解決手段】断面コ字状に形成された第1板部材100と第2板部材102の向きを揃えて重ねることによって形成されたワークWの両側部に位置する第1溶接対象部112と第2溶接対象部114に対して抵抗溶接を行う抵抗溶接装置10であって、第1溶接対象部112の外面に接触する上電極22と、第2溶接対象部114の外面に接触する下電極18と、第1溶接対象部112の内面に接触する第1中間電極36aと、第2溶接対象部114の内面に接触する第2中間電極36bと、中間電極36をその軸線方向に移動可能に支持するバックバー40とを備える。
【選択図】図8

Description

本発明は、第1溶接対象部と、前記第1溶接対象部に対向する第2溶接対象部とを有するワークに対して抵抗溶接を行う抵抗溶接装置に関する。
従来から、例えば、断面コ字(U字)状に形成された複数の板の向きを揃えて重ね合わせることによって形成されたワークのうち対向する部位(溶接対象部)のそれぞれに対して抵抗溶接(スポット溶接)が広汎に行われている。
このような場合、一対の電極を一方の溶接対象部に加圧接触させて、両電極間に溶接電流を流すことで該一方の溶接対象部に対して抵抗溶接を行った後、該一対の電極とワークとを相対移動して、該一対の電極を他方の溶接対象部に配置した状態で該他方の溶接対象部に対して抵抗溶接が行われる。
しかしながら、この場合、対向する溶接対象部に対して抵抗溶接を別々に行っているので、サイクルタイムが長期化する。
サイクルタイムの短縮を図ったものとして、断面コ字状に形成された2枚の板の向きを揃えて重ね合わせることによって形成された溶接物(ワーク)に対してスポット溶接を行う溶接ガンにおいて、該ワークの上下辺の間隔と同一の長さの中間電極を、該上下辺間に挿入し、上下電極を該上下辺に押圧して溶接電流を流すものが知られている(特許文献1参照)。
この特許文献1には、上記従来の方法では、前記中間電極が消耗した際に、該上下辺と該中間電極に隙間が生じ、上下電極の押圧力で該ワークがゆがむことが指摘されており、このような問題を解決するために、上下電極と中間電極のそれぞれを傾動可能なヨークに設け、上電極と中間電極にて上辺に対して抵抗溶接を行った後に、前記ヨークを傾動させて下電極と前記中間電極にて下辺に対して抵抗溶接を行う点が記載されている。
実公昭56−45752号公報
上述した特許文献1では、中間電極が消耗した際に、ワークがゆがむことを防止することができるが、結局、該ワークの上下辺を別々に溶接するため、サイクルタイムが長くなる。また、溶接装置にヨークの傾動機構を設ける必要があるため、装置が大型化することがある。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、電極が消耗したとしても、簡易な構成でサイクルタイムを短縮することができる抵抗溶接装置を提供することを目的とする。
[1] 本発明に係る抵抗溶接装置は、第1溶接対象部と、前記第1溶接対象部に対向する第2溶接対象部とを有するワークに対して抵抗溶接を行う抵抗溶接装置であって、前記第1及び第2溶接対象部の外面に接触する一対の第1電極と、前記第1及び第2溶接対象部のそれぞれの対向面に接触する一対の第2電極と、前記一対の第2電極の少なくともいずれか一方を該第2電極の軸線方向に移動可能に支持するバックバーと、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、バックバーが一対の第2電極の少なくともいずれか一方を該第2電極の軸線方向に移動可能に支持しているので、一対の第2電極の先端間距離を任意に調整することができる。つまり、バックバーを含む一対の第2電極(これを第2電極部材と称することがある。)の長さを任意に調整することができる。これにより、例えば、第2電極が消耗した場合であっても、前記第2電極部材を長くすることで、一対の第2電極を第1及び第2溶接対象部に確実に接触させて、該第1及び第2溶接対象部に対して同時に抵抗溶接を行うことができる。よって、サイクルタイムを短縮することができる。
また、本発明では、一対の第1電極と一対の第2電極を傾動させる必要もないので、抵抗溶接装置を簡易な構成にすることができる。
なお、前記第2電極部材の長さを任意に変更することができるために、様々なワークの形状に容易に対応することもできる。
[2] 本発明において、前記バックバーには、前記一対の第2電極を冷却する冷媒が流通する冷媒流路が形成されていることを特徴とする。これにより、抵抗溶接時に一対の第2電極が消耗することを抑制することができる。
[3] 本発明において、前記バックバーは、前記冷媒流路を流通する冷媒の圧力の作用下に前記第2電極が移動するように形成されていることを特徴とする。これにより、第2電極を移動させる移動手段(駆動手段)を冷媒とは別に設ける必要がないので、抵抗溶接装置をコンパクトにすることができる。
[4] 本発明において、前記バックバーは、前記第2電極の後端部に固定されたピストンと、前記ピストンを前記第2電極の軸線方向に移動可能に支持するシリンダと、前記ピストンを前記一対の第2電極が近接する方向に付勢する付勢手段と、を有し、前記冷媒流路には、前記シリンダに形成され、且つ該シリンダ内に冷媒を導く第1流路と、前記ピストンに形成され、且つ前記シリンダ内に連通する第2流路と、前記シリンダに形成され、且つ該シリンダ内の冷媒を外部に導く第3流路と、が形成されていることを特徴とする。
これにより、第1流路にてシリンダ内に導かれた冷媒の圧力をピストンに作用させることができる。また、ピストンに作用する冷媒の荷重を付勢手段の付勢力よりも小さくすることで、一対の第2電極を近接配置(前記第2電極部材を短く)することができる。一方、前記荷重を前記付勢力よりも大きくすることで、前記一対の第2電極を離間配置(前記第2電極部材を長く)することができる。
さらに、ピストンに第2流路を形成しているので、該第2流路を流通する冷媒によって該ピストンを介して一対の第2電極を冷却することができる。
[5] 本発明において、前記シリンダ内に供給される冷媒の流量を調整する第1流量調整手段と、前記シリンダ内から外部に排出される冷媒の流量を調整する第2流量調整手段と、前記第1及び第2流量調整手段を制御する制御部と、をさらに備えることを特徴とする。
これにより、制御部にて第1流量調整手段と第2流量調整手段を制御して、シリンダ内に供給される冷媒の流量(第1流量)と前記シリンダ内から外部に排出される流量(第2流量)とを調整することで、ピストンに作用する冷媒の荷重を調整することができる。
例えば、前記第1流量を前記第2流量よりも小さくことで、前記荷重を小さくすることができるし、該第1流量を該第2流量よりも大きくすることで、該荷重を大きくすることができる。
本発明によれば、バックバーが一対の第2電極の少なくともいずれか一方を該第2電極の軸線方向に移動可能に支持しているので、一対の第2電極の先端間距離を任意に調整することができる。これにより、例えば、第2電極が消耗した場合であっても、前記第2電極部材を長くすることで、一対の第2電極を第1及び第2溶接対象部に確実に接触させて、該第1及び第2溶接対象部に対して同時に抵抗溶接を行うことができる。よって、簡易な構成でサイクルタイムを短縮することができる。
本発明に係る抵抗溶接装置及びワークを把持するロボットを示す概略外観図である。 中間部材の斜視図である。 図2のIII−III線に沿った断面図である。 図3のIV−IV線に沿った断面図である。 ピストンを背面側から見た斜視図である。 本発明に係る抵抗溶接装置を用いた抵抗溶接の手順を示すフローチャートである。 中間部材が伸びた状態を示す中間部材の断面図である。 抵抗溶接を行っている状態を示す断面図である。
以下、本発明に係る抵抗溶接装置について好適な実施形態を例示し、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、抵抗溶接装置に関する部材については参照符号10以降を付し、ワークに関する部材については参照符号100以降を付し、ロボットに関する部材については参照符号200以降を付して説明する。
本実施形態に係る抵抗溶接装置10は、ワークWの複数箇所に対してスポット溶接を行うための装置である。
先ず、本実施形態で用いられるワークWについて説明する。
図1に示すように、ワークWは、断面略コ字状に形成された第1板部材100と、断面コ字状に形成された第2板部材102との向きを揃えて重ね合わせることによって形成されている。
具体的には、第1板部材100は、一方向に延びた第1底板104と、第1底板104の両側に立設する一対の第1側板106、106とを有しており、第2板部材102は、一方向に延びた第2底板108と、第2底板108の両側に立設する一対の第2側板110、110とを有している。
なお、図1から諒解されるように、一対の第1側板106、106の端部のそれぞれは、互いに内側に折れ曲がっている。また、第2板部材102は、第1板部材100よりも大きく形成され、且つ第1板部材100の外側に位置している。
さらに、本実施形態のワークWは、一対の第1側板106、106の外面と一対の第2側板110、110の内面とがそれぞれ接触すると共に、第1底板104と第2底板108の間に所定の隙間が形成されるように第1板部材100と第2板部材102とを重ねた状態で溶接等によって仮止めされている。
なお、第1板部材100と第2板部材102の仮止めは、クランプ等を利用してもよい。また、後述するロボット200によって第1板部材100と第2板部材102とを前記状態に維持したまま把持する場合には、前記仮止めを行わなくてもよい。
本実施形態のワークWでは、例えば、第1板部材100として自動車のバンパを支持するバンパービームが用いられると共に、第2板部材102として前記自動車の衝突時に該バンパービームに入力される衝突荷重を吸収するためのセーフティプレートが用いられる。
また、図8に示すように、ワークWのうち一方の側部(第1側板106と第2側板110が重ねられた部位)には、第1溶接対象部112が設定され、ワークWのうち他方の側部には、第1溶接対象部112に対向する第2溶接対象部114が設定される。なお、第1溶接対象部112と第2溶接対象部114の間隔(一対の第2側板110の間隔)は、L1となっている。
さらに、詳細な図示は省略するが、第1及び第2溶接対象部112、114は、第1底板104の延在方向に等間隔に離間して複数設けられている。
図1に示すように、ワークWは、ロボット200によって把持される。ロボット200は、産業用多間接型であって、プログラム動作によってワークWを任意の位置及び任意の姿勢で移動可能である。
ロボット200は、メインコンピュータ12内に設けられたロボット制御部202によって制御される。
本実施形態に係る抵抗溶接装置10は、ロボット200の近傍に配置されており、溶接装置本体14と、溶接装置本体14に対して昇降可能に設けられた第1可動部16と、第1可動部16に設けられた下電極18と、第1可動部16を昇降するための第1昇降機構19と、第1可動部16よりも上方に位置して溶接装置本体14に対して昇降可能に設けられた第2可動部20と、第2可動部20に設けられた上電極22と、第2可動部20を昇降するための第2昇降機構24と、第1可動部16と第2可動部20との間に設けられた中間部材26と、メインコンピュータ12内に設けられた溶接装置制御部28とを備えている。
上下電極18、22は、その軸線が一致し、且つ先端が互いに対向するように配置されており(図8も参照)、例えば、銅又は銅合金等の電気伝導性の良好な金属材料で構成されている。
第1昇降機構19は、溶接装置本体14に設けられて第1可動部16を移動可能に支持するボールねじ30と、ボールねじ30を回転する昇降用モータ32とを有している。つまり、第1可動部16は、昇降用モータ32の作用下でボールねじ30が回転することで溶接装置本体14に対して昇降する。
第2昇降機構24は、第1昇降機構19と同一の構成を有しているため、その構成要素に同一の参照符号を付すと共に、詳細な説明を省略する。
図1、図2及び図8に示すように、中間部材26は、溶接装置本体14の略中央部に設けられた支持部材34と、上電極22に対向する位置に設けられた第1中間電極36aと、下電極18に対向する位置に設けられた第2中間電極36bと、第1中間電極36aと第2中間電極36bを電気的に接続する導電部材38と、第1及び第2中間電極36a、36bをその軸線方向に移動可能に支持するバックバー40とを有している。
なお、以下の説明において、第1中間電極36aと第2中間電極36bを特に区別しない場合には、第1中間電極36aと第2中間電極36bを併せて単に中間電極36と称することがある。
図1及び図2に示すように、支持部材34は、溶接装置本体14に接続された支持アーム42と、支持アーム42に設けられて後述する供給通路80及び排出通路84を支持する支持プレート44とを含んでいる。支持アーム42の先端は、例えば、ベークライト(登録商標)等で形成された絶縁部材43を介してバックバー40に接続している。
図2に示すように、第1中間電極36aと第2中間電極36bは、先端が互いに反対方向に向くように配置されている。なお、中間電極36は、上下電極18、22と同様の材料で構成されている。また、中間電極36の後端には、凹部46、46が形成されている(図3及び図4参照)。
図2及び図3に示すように、導電部材38は、例えば、銅又は銅合金等の電気伝導性の良好な金属材料で構成されており、後述するピストン52、52間を接続するシャント50とを含んでいる。なお、図2に示すように、シャント50は、可撓性を有しており、緩やかに湾曲して形成されている。
図3及び図4に示すように、バックバー40は、中間電極36の後端に接続されるピストン52、52と、ピストン52、52を中間電極36の軸線方向に移動可能に支持するシリンダ54と、ピストン52、52を第1中間電極36aと第2中間電極36bが近接する方向に付勢する付勢手段としての付勢機構56とを含んでいる。
ピストン52には、中間電極36の直径よりも小さい直径を有する小径部58と、シリンダ54に対して摺動する大径部60とが形成されている。
小径部58には、シャント50を保持するための保持部59が形成されている。小径部58の先端は、中間電極36の凹部46に圧入されている。なお、図3及び図4から諒解されるように、小径部58の先端と中間電極36の凹部の46底面との間には、幾らかの隙間(内部空間62)が形成されている。
図5に示すように、大径部60の背面には、平面視でU字状の第1溝部64及び第2溝部66が形成されている。また、第1及び第2溝部64、66は、その湾曲部64a、66aが互いに向き合うように離間して配置されている。
図4及び図5に示すように、ピストン52には、第1溝部64の底面と小径部58の先端とに開口する第1貫通孔68と、第2溝部66の底面と小径部58の先端とに開口する第2貫通孔70が形成されている。つまり、第1及び第2貫通孔68、70は、ピストン52の背面及びシリンダ54の壁面によって形成されるシリンダ室72と内部空間62とを連通している。
なお、図5から諒解されるように、第1溝部64の底面に対する第1貫通孔68の開口位置は、第1溝部64の湾曲部64aに隣接した位置に設定されている。また、第2溝部66の底面に対する第2貫通孔70の開口位置は、第2溝部66の湾曲部66aに隣接した位置に設定されている。
図3〜図5に示すように、一対のピストン52の大径部60、60のうちシリンダ54との摺動面には、一対の環状のシール部材74、74が配置されている。
図4に示すように、シリンダ54には、中間電極36を冷却するための冷媒をシリンダ室72内に導く供給孔76と、シリンダ室72内の冷媒を外部に導く排出孔78とが形成されている。なお、冷媒としては、任意の流体を利用することができるが、本実施形態では、冷却水が用いられる。
また、図1、図2及び図4から諒解されるように、供給孔76には、図示しない冷媒供給源から導かれた冷媒が流通する供給通路80が接続されており、供給通路80には該冷媒の流量を調整する第1流量調整手段としての第1調整弁82が設けられている。排出孔78には、排出通路84が接続されており、排出通路84には、排出通路84を流通する冷媒の流量を調整する第2流量調整手段としての第2調整弁86が設けられている。
なお、第1及び第2調整弁82、86は、開度を自由に調整できるものであってもよい。但し、第1及び第2調整弁82、86は、開閉のみを行うものであってもよい。
図3及び図4に示すように、付勢機構56は、大径部60、60の上面を覆うようにしてシリンダ54に固定された一対の蓋部材88、88と、蓋部材88、88と大径部60、60との間に設けられた一対の弾性部材90、90とを有している。弾性部材90としては、例えば、圧縮コイルばねが用いられる。
図1に示すように、溶接装置制御部28は、ロボット制御部202と協働して、昇降用モータ32を制御すると共に、上下電極18、22及び中間電極36への通電を制御する。なお、メインコンピュータ12は、ロボット200の姿勢に基づく信号と、溶接状況に基づく信号とを取得している。
また、図4に示すように、溶接装置制御部28は、第1調整弁82を制御する第1調整弁制御部92と、第2調整弁86を制御する第2調整弁制御部94とを有している。
以上のように構成された中間部材26では、第1及び第2貫通孔68、70が第1流路に、供給孔76及び供給通路80が第2流路に、排出孔78及び排出通路84が第3流路にそれぞれ相当する。また、第1〜第3流路は、冷媒流路の一部を形成している。
次に、本実施形態に係る抵抗溶接装置10を用いた抵抗溶接の手順について図3、図4及び図6〜図8を参照しながら説明する。
先ず、抵抗溶接装置10を初期状態にセットする(図6のステップS1)。具体的には、溶接装置制御部28は、昇降用モータ32、32を制御して、上下電極18、22間にワークWが配置可能な程度に上下電極18、22を昇降させておく。
また、第1調整弁制御部92は、第1調整弁82を閉じ、第2調整弁制御部94は、第2調整弁86を閉じておく。そうすると、供給通路80からシリンダ室72内への冷媒の供給が停止されるので、弾性部材90、90の弾発力によって、ピストン52、52の背面同士が接触することとなる。つまり、図3に示すように、ピストン52、52は、互いに後退しており、第1及び第2中間電極36a、36bの先端間距離は、L2(L1>L2)となる。
次に、ロボット200にてワークWを把持し(ステップS2)、ワークWを所定位置に移動する。具体的には、ロボット制御部202は、ロボット200を制御して、ワークWの側方端部に中間部材26がスライドしながら挿入されるようにワークWを移動する。これにより、ワークWの移動時に、ワークWが中間部材26に当たり変形することを抑制することができる。ここで、所定位置とは、第1中間電極36aと上電極22の間に第1溶接対象部112が位置すると共に、第2中間電極36bと下電極18の間に第2溶接対象部114が位置する位置のことを言う。
続いて、第1調整弁制御部92は第1調整弁82を開き、第2調整弁制御部94は第2調整弁86の開度を小さくする(ステップS4)。これにより、図4に示すように、前記冷媒供給源から供給通路80に導かれた冷媒が、供給孔76、シリンダ室72内(第1溝部64、64内)に導かれる。そして、シリンダ室72内の冷媒は、第1貫通孔68、68を介して内部空間62、62に入り、中間電極36をその先端側に押しつつ第2貫通孔70、70に導かれる。
その後、第2貫通孔70、70に導かれた冷媒は、シリンダ室72内(第2溝部66、66内)及び排出孔78を介して排出通路84に導かれるが、第2調整弁86の開度が小さくなっているため、内部空間62、62及びシリンダ室72の内圧が高まり冷媒の中間電極36を押す力(押圧力)が大きくなる。そして、前記押圧力が弾性部材90の弾発力よりも大きくなったときに、中間電極36が離間する方向にピストン52、52が移動する(図7参照)。
なお、ステップS4においては、第2調整弁制御部94が第2調整弁86を閉じ、第1調整弁制御部92が第1調整弁82を開いてもよい。この場合、第2調整弁86を閉じた状態で上述した第1〜第3流路内に冷媒が残っているため、第1調整弁82を開くと略同時に中間電極36が離間する方向にピストン52、52が移動する。
これにより、中間部材26が伸びる(長くなる)ので、第1及び第2中間電極36a、36bの先端間距離がL1となったときに、中間電極36の先端がワーク(第1側板106、106の内面)Wに接触することとなる(図8参照)。なお、このとき、上述したように、シャント50は可撓性を有しているので、シャント50がピストン52、52の動きを阻害することはない。
その後、溶接装置制御部28は、昇降用モータ32、32を制御して、上電極22を降下すると共に下電極18を上昇する(ステップS5)。そうすると、上電極22が第1溶接対象部(第2側板110の上面)112に接触すると共に、下電極18が第2溶接対象部(第2側板110の下面)に接触し、ワークWが加圧される。このとき、第1溶接対象部112が上電極22と第1中間電極36aに挟まれると共に、第2溶接対象部114が下電極18と第2中間電極36bに挟まれているので、第1及び第2溶接対象部112、114が好適に加圧されることとなる。
続いて、溶接装置制御部28は、上下電極18、22及び中間電極36に溶接電流を通電する(ステップS7)ことにより、第1及び第2溶接対象部112、114に対して抵抗溶接を同時に行う。このとき、例えば、上電極22に流れる電流は、ワークWの第1溶接対象部112、第1中間電極36a、ピストン52、シャント50、ピストン52、第2中間電極36b、ワークWの第2溶接対象部114を介して下電極18に流れるため、第1及び第2溶接対象部112、114が好適に加熱溶融されることとなる。これにより、ワークWのうち対向する部位を一度に溶接することができるので、サイクルタイムを短縮することができる。
その後、溶接装置制御部28は、昇降用モータ32、32を制御して、上電極22を上昇すると共に、下電極18を降下する(ステップS8)。
そして、第2調整弁制御部94は、第2調整弁86を開く(ステップS9)。なお、このとき、第1調整弁82は、開いた状態に維持されている。これにより、排出通路84で塞き止められていた冷媒が外部に流通するため、内部空間62及びシリンダ室72の内圧が低下して冷媒の中間電極36を押す力が小さくなる。そして、その押圧力が弾性部材90の弾発力よりも小さくなったときに、中間電極36が近接する方向にピストン52、52が移動する。これにより、中間部材26が縮む(短くなる)ので、第1及び第2中間電極36a、36bの先端間距離がL1よりも小さくなる。
また、このとき、第1及び第2調整弁82、86を開いているので、第1及び第2貫通孔68、70には、冷媒が流通することとなる。そのため、ピストン52、52を介して抵抗溶接によって高温になった中間電極36を好適に冷却することができる。これにより、中間電極36が消耗することを抑えることができる。言い換えれば、中間電極36を長寿命化することができる。
さらに、本実施形態では、前記冷媒は、内部空間62にも流通しているので、中間電極36を直接的に冷却することとなる。そのため、中間電極36の冷却効果を高めることができる。
次に、メインコンピュータ12は、全ての溶接対象部に対して溶接が完了したか否かを判定する(ステップS10)。
全ての溶接対象部に対して溶接が完了していない場合(ステップS10:No)、ステップS3に戻り、ロボット制御部202は、ロボット200を制御して、ワークWを所定位置に移動(平行移動)する。
一方、全ての溶接対象部に対して溶接が完了した場合(ステップS10:Yes)、ロボット制御部202は、ロボット200を制御して、ワークWを次の工程に搬送する(ステップS11)。この段階で、本実施形態に係る抵抗溶接装置10を用いて抵抗溶接の手順は終了する。
本実施形態に係る抵抗溶接装置10では、中間部材26の長さ(中間電極36の軸線方向における中間部材26の長さ)を任意に変更することができるので、複数回の抵抗溶接によって中間電極36が消耗した場合であっても、中間部材26を長くすることで、中間電極36をワークWに確実に接触させることができる。また、様々なワークの形状に対して上述した抵抗溶接を実施することができる。
さらに、本実施形態に係る抵抗溶接装置10は、上下電極18、22や中間電極36を傾動させる必要もないので、簡易な構成にすることができる。
本実施形態では、冷媒の圧力をピストン52、52に作用させることにより中間部材26の長さを変更しているので、ピストン52、52を移動させる駆動手段を別に設ける必要がないので、抵抗溶接装置10をコンパクトにすることができる。また、メンテナンスが容易で、安価な抵抗溶接装置を提供することができる。
さらに、本実施形態において、ピストン52、52の背面にU字状の第1溝部64、64を形成しているので、例えば、ピストンの背面にI字状の溝部を形成する場合と比較して、第1調整弁82を開いたときの冷媒の圧力を広い面積で受けることができる。そのため、ピストン52、52を中間電極36が離間する方向に確実に移動させることができる。
本発明は上述した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
例えば、バックバーは、一対の中間電極のうち、一方の中間電極を固定すると共に、他方の中間電極をその軸線方向に移動可能に支持する構成であってもよい。
また、第1及び第2昇降機構は、昇降用モータ32とボールねじ30を利用して第1及び第2可動部16、20を昇降する構成に換えて、エアシリンダを利用して第1及び第2可動部を昇降する構成であってもよい。
10…抵抗溶接装置 14…溶接装置本体
18…下電極 22…上電極
26…中間部材 28…溶接装置制御部
36a…第1中間電極 36b…第2中間電極
40…バックバー 46…凹部
52…ピストン 54…シリンダ
56…付勢機構(付勢手段) 68…第1貫通孔
70…第2貫通孔 72…シリンダ室
76…供給孔 78…排出孔
80…供給通路 82…第1調整弁(第1流量調整手段)
84…排出通路 86…第2調整弁(第2流量調整手段)
90…弾性部材 92…第1調整弁制御部
94…第2調整弁制御部 112…第1溶接対象部
114…第2溶接対象部 W…ワーク

Claims (5)

  1. 第1溶接対象部と、前記第1溶接対象部に対向する第2溶接対象部とを有するワークに対して抵抗溶接を行う抵抗溶接装置であって、
    前記第1及び第2溶接対象部の外面に接触する一対の第1電極と、
    前記第1及び第2溶接対象部のそれぞれの対向面に接触する一対の第2電極と、
    前記一対の第2電極の少なくともいずれか一方を該第2電極の軸線方向に移動可能に支持するバックバーと、を備えることを特徴とする抵抗溶接装置。
  2. 請求項1記載の抵抗溶接装置において、
    前記バックバーには、前記一対の第2電極を冷却する冷媒が流通する冷媒流路が形成されていることを特徴とする抵抗溶接装置。
  3. 請求項2記載の抵抗溶接装置において、
    前記バックバーは、前記冷媒流路を流通する冷媒の圧力の作用下に前記第2電極が移動するように形成されていることを特徴とする抵抗溶接装置。
  4. 請求項3記載の抵抗溶接装置において、
    前記バックバーは、前記第2電極の後端部に固定されたピストンと、
    前記ピストンを前記第2電極の軸線方向に移動可能に支持するシリンダと、
    前記ピストンを前記一対の第2電極が近接する方向に付勢する付勢手段と、を有し、
    前記冷媒流路には、前記シリンダに形成され、且つ該シリンダ内に冷媒を導く第1流路と、
    前記ピストンに形成され、且つ前記シリンダ内に連通する第2流路と、
    前記シリンダに形成され、且つ該シリンダ内の冷媒を外部に導く第3流路と、が形成されていることを特徴とする抵抗溶接装置。
  5. 請求項4記載の抵抗溶接装置において、
    前記シリンダ内に供給される冷媒の流量を調整する第1流量調整手段と、
    前記シリンダ内から外部に排出される冷媒の流量を調整する第2流量調整手段と、
    前記第1及び第2流量調整手段を制御する制御部と、をさらに備えることを特徴とする抵抗溶接装置。
JP2010117563A 2010-05-21 2010-05-21 抵抗溶接装置 Pending JP2011245486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010117563A JP2011245486A (ja) 2010-05-21 2010-05-21 抵抗溶接装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010117563A JP2011245486A (ja) 2010-05-21 2010-05-21 抵抗溶接装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011245486A true JP2011245486A (ja) 2011-12-08

Family

ID=45411393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010117563A Pending JP2011245486A (ja) 2010-05-21 2010-05-21 抵抗溶接装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011245486A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016019988A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 マツダ株式会社 溶接方法及び溶接装置
JP2020019060A (ja) * 2018-08-03 2020-02-06 株式会社デンソー 抵抗溶接装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6320185A (ja) * 1986-07-15 1988-01-27 Honda Motor Co Ltd 中間電極付溶接ガン
JPH0615879U (ja) * 1992-07-28 1994-03-01 マツダ株式会社 スポット溶接装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6320185A (ja) * 1986-07-15 1988-01-27 Honda Motor Co Ltd 中間電極付溶接ガン
JPH0615879U (ja) * 1992-07-28 1994-03-01 マツダ株式会社 スポット溶接装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016019988A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 マツダ株式会社 溶接方法及び溶接装置
JP2020019060A (ja) * 2018-08-03 2020-02-06 株式会社デンソー 抵抗溶接装置
JP7056451B2 (ja) 2018-08-03 2022-04-19 株式会社デンソー 抵抗溶接装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10646951B2 (en) Welding device
US8993918B2 (en) Spot-welding method and spot-welding device
KR101404530B1 (ko) 가역 냉각제 흐름을 가진 리트랙트 스타트 플라즈마 토치
US10967413B2 (en) Forming device
US20120067851A1 (en) One-sided spot welding device
EP1590086B1 (en) Servo spot welding control system and method of welding workpieces
JP5739204B2 (ja) アース電極装置
CN102554434B (zh) 点焊方法和点焊设备
JP2011245486A (ja) 抵抗溶接装置
JP3894544B2 (ja) スポット溶接方法
US9694437B2 (en) One-side resistance spot welding method and apparatus for carrying out the same
JP2023159248A (ja) 成形装置
US11453037B2 (en) Forming system
JP6049068B2 (ja) スポット溶接装置
JP2009062192A (ja) 中空部品の供給ヘッド
JP5430530B2 (ja) スポット溶接装置
JP5930839B2 (ja) 抵抗溶接装置及び抵抗溶接方法
JP7382638B2 (ja) 半田付け装置
KR101683982B1 (ko) 용접부 급냉 스폿 용접 건 및 그 작동방법
JP2009090314A (ja) 溶接ガン
JP2006159235A (ja) スポット溶接装置およびスポット溶接方法
JP2007229769A5 (ja)
JPH0353811Y2 (ja)
JP7351772B2 (ja) 成形装置
JP7238221B2 (ja) アークスポット溶接装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120918

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130205