JP2011243051A - サーバー室内用の扉 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サーバーを格納する複数のサーバーラック14が対向し並設されてなるラック群と、対向するサーバーラック14同士の間に形成されたコールドアイル6と、ラック群の外部に形成されたホットアイル8とを備えたサーバー室で用いられ、コールドアイル6とホットアイル8とを仕切るサーバー室内用の扉20において、扉本体22が、上部ヒンジ30を軸に回動自在とされ、押圧力により開き、かつ押圧力の解除により任意の位置で回動を停止して閉じるものとされ、扉本体22の回動の停止位置は、上部ヒンジ30により調節可能であることよりなる。
【選択図】図3
Description
このように、サーバー室をコールドアイルとホットアイルとに区分けすることで、サーバー室でのサーバーの冷却の効率化が図られている。
空調装置は、ラック群におけるサーバーの設置数の増減に伴い、コールドアイルへの冷気の供給量を変動するため、コールドアイルとホットアイルとの気圧差が変動する。このため、コールドアイルの両端に、単に開き戸を設けると、この開き戸は、コールドアイルとホットアイルとの気圧差に伴って、隙間を生じるという問題がある。この隙間を生じさせないために、開き戸を開きにくいものとすると、窒素ガスを噴射した際に、開き戸が開かないおそれがある。
そこで、コールドアイルとホットアイルとの気圧差が変動しても、コールドアイルからの冷気の流出を防止し、消火の妨げとならず、コールドアイルの出入りが容易で、かつ見栄えのよいサーバー室内用の扉を目的とする。
前記支持体は、前記扉本体の上方に備えられ、略円柱状の磁石体を備えるマグネットキャッチ本体と、該磁石体に吸着可能な被吸着体とを備えるマグネットキャッチ装置を備え、前記扉本体と前記支持体とのいずれか一方に前記磁石体が設けられると共に、同他方に前記被吸着体が設けられていることが好ましい。
図1は、本発明のサーバー室内用の扉を適用したサーバー室の一部を示す平面図であり、図2は、本発明の一実施形態にかかるサーバー室内用の扉が閉じた状態を示す正面図であり、図3は、本発明の一実施形態にかかるサーバー室内用の扉の平面図である。なお、図1について、説明の便宜上、ラック群の上部に設けられた天井の図示を省略した。
図2に示すように、本実施形態の扉20は、扉本体22と、略角柱状の扉枠27と、扉支持体26と、上部ヒンジ30と、下部ヒンジ31と、マグネットキャッチ装置40とを備えるものである。扉枠27、27は、略四角柱状とされ、サーバー室1の天井の梁60、60の間に渡した下地鉄骨62から床面64にかけて設けられている。図3に示すように、扉枠27、27は、サーバーラック14とコントロールパネル19との境界に沿って、コントロールパネル19に接して設けられたものである。なお、図3においては、説明の便宜上、扉支持体26の図示を省略した。
扉枠27、27の間には、略四角柱状の扉支持体26が渡されており、扉枠27と扉支持体26と床面64とで囲われた領域が、コールドアイル6の出入口21とされている。
扉支持体26の上方には、遮蔽板28が設けられている。
このようなサーバーラック14を用いることで、コールドアイル6内の冷却用空気は、ラック扉の孔等を通じてサーバーラック14に流入し、サーバーを冷却する。サーバーの冷却により温度が上昇した冷却用空気は、サーバーラック14の背面16からホットアイル8に流出する。
サーバーラック14は、その背面にファンが設けられているものであってもよい。かかるファンが設けられていることで、サーバーラック14内への吸気、サーバーラック14外への排気を効率的に行うことができる。
ドアパネル23の材質としては、特に限定されないが、帯電しないものが好適であり、軽量で剛性が高く、かつ難燃性のものがより好適である。このような観点から、ドアパネル23としては、例えば、アルミニウム又はアルミニウムとプラスチックとの複合パネル等が好適に用いられる。
扉窓24の材質としては、適度な強度を有し、透明性を有すれば特に限定されないが、例えば、プラスチック製板が好適に用いられ、中でも、帯電防止仕様の透明ポリカーボネート製板等で難燃性のものがより好適である。
扉支持体26の材質は、扉枠27の材質と同様である。
遮蔽板28の材質は、特に限定されず、例えば、ポリカーボネート等の透明性を有するプラスチック、あるいは、透明性を有しないプラスチック等が挙げられる。
例えば、上部ヒンジ30としては、自在位置止め機能を有するグラビティヒンジ又はスプリングヒンジ等が挙げられる。このような上部ヒンジ30としては、例えば、株式会社スギモト創建製のリターンヒンジ(常閉用)等が市販されている。
図4に示すように、上部ヒンジ30は、上部支持体32と、ヒンジ本体34と、下部支持体36とで概略構成されている。
図5に示すように上部支持体32は、平面視略矩形の天壁部101と、天壁部101の周縁から下方に延設された側壁部103とを備えるものである。天壁部101には、上部支持体32を扉支持体26に取り付ける際に、螺子が挿通される取付孔102が形成され、側壁部103には、ヒンジ本体34を上部支持体32に装着する際に、螺子が挿通される切欠部104が形成されている。
本体筒部110は、略円筒状とされ、その上端には、接続片112が、本体筒部110の軸線に対し略垂直に突設されている。接続片112には、ヒンジ本体34を扉本体22に取り付ける際、螺子が挿通される取付孔113が複数形成されている。軸部114は、その軸部上端部115と軸部下端部116とが露出するように本体筒部110内に嵌挿され、軸部上端部115には、平面視長方形の略角柱状の接続部118が嵌合されている。接続部118には、ヒンジ本体34を上部支持体32に装着する際に螺子が螺合される取付孔119と、扉本体22の停止位置を調節するための螺子が挿通される調節螺子孔120とが形成されている。
上部支持体32は、天壁部101が扉支持体26に当接され、取付孔102に挿通された螺子(不図示)により扉支持体26に接続されている。
ヒンジ本体34は、軸部上端部115が上部支持体32内に挿入され、螺子(不図示)が切欠部104に挿通されると共に取付孔119に螺合されて、上部支持体32に接続されている。
軸部114は、調節螺子孔120に螺合される螺子の先端が当接されることで、接続部118に固定される。
マグネットキャッチ本体42は、扉本体22の上端近傍に埋設されたハウジング部140と、ハウジング部140内に設けられた磁石体142aとで概略構成されている。
磁石体142aは、略円柱状のローラー部144と、ローラー部144の周面に設けられ、周方向に帯状に延びる磁石146とを備えるものである。磁石体142は、支持軸によりハウジング部140内に軸支され、その周方向に回転自在とされている。
このマグネットキャッチ本体42は、扉本体22を閉とした状態では、磁石146と被吸着体44とが吸着して、磁石体142bが扉本体22の上方に上昇し磁石体142aの状態となり、扉本体22を開とすると、磁石体142aがハウジング140内に下降して磁石体142bの状態となるものである。
図9(a)に示すように、被吸着体44は、平面視略長方形の略直方体状のハウジング部150と、ハウジング部150に設けられた4枚の平板磁石152とで概略構成されている。
ハウジング部150には、4つの平板磁石152が天面151の幅方向に離間し、かつ天面151の長さ方向に離間し並設されており、平板磁石152は、その一部が天面151上に露出されたものとされている。
このような被吸着体44を用いることで、扉本体22を閉とした際に、天面151の幅方向で対向する平板磁石152、152の間に磁石体142aが収まるため、扉本体22をより確実に任意の位置で停止できる。
まず、図3に示すように、コールドアイル6とホットアイル8との気圧差を勘案して、扉本体22、22の一側端25、25同士が突き合わさるように、上部ヒンジ30、下部ヒンジ31とを調節し、扉本体22、22を閉状態(常態)とする。コールドアイル6内はホットアイル8に対して陽圧とされているため、扉本体22はラック群10の外方に開いた状態で停止する傾向となる。従って、コールドアイル6とホットアイル8とを同気圧とした場合に、扉本体22がラック群10の内方に開いて停止するように、上部ヒンジ30及び下部ヒンジ31を調節する(ヒンジ調節操作)。
常態において、マグネットキャッチ本体42は、磁石体142aが扉本体22の上方に上昇し、被吸着体44に吸着した状態となっている(図8)。そして、扉本体22は、出入口21にてコールドアイル6とホットアイルと8とを仕切り、コールドアイル6からホットアイル8への冷却用空気の流出を防いでいる。
サーバー室1内に火災が発生した場合には、窒素ガス噴射装置4から、サーバーラック14の並び方向に向けて窒素ガスが噴射される。扉20がスイングドアであるため、噴射された窒素ガスは、扉本体22、22を容易に押し開き、コールドアイル6内に流入し、ラック群10内を消火する。
さらに、上部ヒンジ30、下部ヒンジ31は、自在位置止め機能を有するヒンジであるため、コールドアイル6とホットアイル8との気圧差の変動に応じて、扉本体22の回動の停止位置を容易に調節できる。
そして、出入口21にカーテン等を設けるよりも、出入口21付近の外観を見栄えのよいものとすることができる。
例えば、上述の実施形態では、2枚の扉本体を備える両開き戸の扉とされているが、本発明の扉は、1枚の扉本体を備える片開き戸であってもよい。
また、上述の実施形態では、扉本体にマグネットキャッチ本体が設けられ、支持体に被吸着体が設けられているが、例えば、扉本体に吸着体が設けられ、支持体にマグネットキャッチ本体が設けられていてもよい。
6 コールドアイル
8 ホットアイル
10 ラック群
14 サーバーラック
20 サーバー室内用の扉
22、22a、22b 扉本体
26 扉支持体
30 上部ヒンジ
31 下部ヒンジ
40 マグネットキャッチ装置
42 マグネットキャッチ本体
44 被吸着体
142a、142b 磁石体
Claims (2)
- サーバーを格納する複数のサーバーラックが対向し並設されてなるラック群と、対向する前記サーバーラック同士の間に形成され前記サーバーを冷却するための冷却用空気が供給されるコールドアイルと、前記ラック群の外部に形成され前記冷却用空気が前記サーバーを冷却した後に流出するホットアイルとを備えたサーバー室で用いられ、前記コールドアイルと前記ホットアイルとを仕切るサーバー室内用の扉において、
前記コールドアイルと前記ホットアイルとの境界に設けられた支持体と、この支持体にヒンジを介して取り付けられた扉本体とを備え、
前記扉本体は、前記ヒンジを軸に回動自在とされ、押圧力により開き、かつ押圧力の解除により任意の位置で回動を停止して閉じるものとされ、
前記扉本体の回動の停止位置は、前記ヒンジにより調節可能であることを特徴とする、サーバー室内用の扉。 - 前記支持体は、前記扉本体の上方に備えられ、
略円柱状の磁石体を備えるマグネットキャッチ本体と、該磁石体に吸着可能な被吸着体とを備えるマグネットキャッチ装置を備え、
前記扉本体と前記支持体とのいずれか一方に前記磁石体が設けられると共に、同他方に前記被吸着体が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のサーバー室内用の扉。
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