JP2011240670A - コイルバインド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一方の機構のコイル軸芯位置と他方の機構のコイル回転軸位置との間の位置ずれ量を吸収できるようにすると共に、コイル径が異なる螺旋コイルによる2つの機構間の位置ずれ量をコンパクトに調整できるようにする。
【解決手段】螺旋コイル11dを成形して繰り出すコイル成形機構20と、ここから繰り出される螺旋コイル11dで用紙束3のパンチ孔3aを綴じるバインド機構40と、コイル成形機構20とバインド機構40との間に配置され、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11dを受けてバインド機構40に導入するコイル導入機構30とを備え、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11dのコイル軸芯位置をコイル回転軸位置に変換する軸芯位置変換機能部材310を有するものである。
【選択図】 図22
【解決手段】螺旋コイル11dを成形して繰り出すコイル成形機構20と、ここから繰り出される螺旋コイル11dで用紙束3のパンチ孔3aを綴じるバインド機構40と、コイル成形機構20とバインド機構40との間に配置され、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11dを受けてバインド機構40に導入するコイル導入機構30とを備え、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11dのコイル軸芯位置をコイル回転軸位置に変換する軸芯位置変換機能部材310を有するものである。
【選択図】 図22
Description
この発明は、所定の太さの線材から螺旋状のコイルを成形し、コピー機やプリンタ等から出力された用紙束に当該コイルで綴じ処理をする用紙処理装置に適用して好適なコイルバインド装置に関する。詳しくは、コイル成形機構と綴じ機構との間に軸芯位置変換機能を有したコイル導入機構を配置し、コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルを受けて綴じ機構に導入する際に、コイル軸芯位置をコイル回転軸位置に変換して、コイル成形機構から繰り出されるコイル軸芯位置と、綴じ機構における螺旋コイルのコイル回転軸位置との間の位置ずれ量を吸収できるようにすると共に、コイル成形機構に対して綴じ機構を移動させたり、綴じ機構に対してコイル成形機構を移動する手間を省略できるようにした。
近年、製本に関連する技術分野や、一般のユーザが利用するフィニッシャに関連する技術分野等において、白黒用及びカラー用のコピー機や印刷装置等の画像形成装置に、フィニッシャを接続する。これらの画像形成装置により画像形成された記録用紙にパンチ孔を穿孔し、穿孔後の複数枚の用紙(用紙束)のパンチ孔に螺旋コイルを自動で挿入して冊子を作成する場合が多くなってきている。これは、ステープラーなどを使用して手動で用紙束の角を綴じるよりも、冊子の見栄えが良くなるためである。
このような螺旋コイルで用紙束を綴じる機能に関連して、特許文献1には、用紙処理装置及び用紙処理方法が開示されている。この用紙処理装置によれば、所定の太さの線材から螺旋コイルを成形し、所望のコイル径の螺旋コイルで用紙束を綴じ処理する場合に、線材供給部、コイル成形機構、綴じ機構及び切断部を備える。当該装置に装着可能な線材供給部には線材を巻き付けられる。コイル成形機構は、線材供給部から繰り出される線材を予め設定されたコイル径の用紙束綴じ用の螺旋状コイルに成形する。
綴じ機構は、コイル成形機構から得られた螺旋状コイルで用紙束を綴じ処理する。これを前提にして、切断部が綴じ機構により綴じ処理された用紙束の螺旋状コイルを所定の位置で切断するようにした。このように用紙処理装置を構成すると、所望のコイル径の螺旋状コイルで、所望の厚みの用紙束を綴じ処理した冊子を作成することができるというものである。
しかしながら、特許文献1に見られるような従来方式の用紙処理装置によれば、次のような問題がある。
i.用紙束を綴じる厚みに応じてコイル径を可変できるように、1つのコイル成形機構で複数種類の螺旋コイルを成形する構造が採られる。コイル成形機構では、線材の進入方向と直交する方向(垂直方向)において、コイル軸芯位置が下方を基準にして一直線上に並ぶように揃えられている。ここにコイル軸芯位置とは、コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルの軸芯位置をいう。
これに対して、バインド機構では、複数種類の螺旋コイルを用紙束のパンチ孔に円滑に、かつ、再現良く挿入するために、各螺旋コイルのコイル軸芯位置をコイル成形機構とは異なるコイル回転軸位置に案内しなければならない。ここにコイル回転軸位置とは、綴じ機構における螺旋コイルを用紙束に回転挿入する回転軸位置をいう。
ii.また、コイル成形機構にはピッチ調整機構が設けられ、コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルは、段差を持ったコイル調整部においてコイル成形ピッチが調整されている。このため、コイル径によって螺旋コイルの先端部がコイル調整部を通過する位置が異なってくる。
因みに、コイル成形機構に供給される線材の位置が同一であるので、コイル調整量の差分だけ、螺旋コイルのコイル軸芯位置がずれる。このため、用紙束におけるパンチ孔のコイル回転軸位置に対して複数種類の螺旋コイルのコイル軸芯位置が各々ずれてしまう。
iii.複数種類の螺旋コイルを全て同じコイル成形ピッチで成形しようとした場合、それぞれのバネ性が異なるので、コイル成形量は、コイル径によって異なってくる。因みに、コイル径が大きい程、必要なコイル成形量は大きい。大径の螺旋コイルは、小径の螺旋コイルに比べてスプリングバックが大きいので、コイル成形量を大きめに設定しないと、同一のコイル成形ピッチの螺旋コイルが得られない。
iv.従って、コイル成形機構のコイル軸芯位置とバインド機構のコイル回転軸位置との間に位置ずれ量が生じた場合、これらのコイル軸芯位置とコイル回転軸位置とを整合させるためには、複数種類の螺旋コイルに対応して用紙束へのコイル挿入位置をずらす必要がある。しかし、何らの工夫無しに、コイル軸芯位置とコイル回転軸位置とを整合させようとすると、コイル成形機構、又は、バインド機構のいずれかを移動させる必要があり、装置全体が複雑化するという問題がある。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑み創作されたものであり、コイル成形機構のコイル軸芯位置とバインド機構のコイル回転軸位置との間に生じた位置ずれ量を吸収できるようにすると共に、コイル径が異なる螺旋コイルによる2つの機構間の位置ずれ量をコンパクトに調整できるようにしたコイルバインド装置を提供することを目的とする。
本発明に係るコイルバインド装置は、用紙束綴じ用の螺旋コイルを成形して繰り出すコイル成形機構と、前記コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルで用紙束の孔部を綴じる綴じ機構と、前記コイル成形機構と前記綴じ機構との間に配置され、当該コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルを受けて前記綴じ機構に導入するコイル導入機構とを備え、前記コイル導入機構は、前記コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルの軸芯位置をコイル軸芯位置とし、前記綴じ機構における螺旋コイルを用紙束に回転挿入する回転軸位置をコイル回転軸位置としたとき、前記コイル軸芯位置をコイル回転軸位置に変換する軸芯位置変換機能を有することを特徴とするものである。
本発明に係るコイルバインド装置によれば、コイル成形機構は、用紙束綴じ用の螺旋コイルを成形して繰り出す。綴じ機構は、コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルで用紙束の孔部を綴じる。コイル導入機構は、コイル成形機構と綴じ機構との間に配置され、当該コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルを受けて綴じ機構に導入する。これを前提にして、コイル導入機構は軸芯位置変換機能を備え、コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルのコイル軸芯位置を、綴じ機構における螺旋コイルを用紙束に回転挿入する際のコイル回転軸位置に変換するようになる。
従って、コイル成形機構から繰り出されるコイル軸芯位置と、綴じ機構における螺旋コイルのコイル回転軸位置との間の位置ずれ量をコイル導入機構の軸芯位置変換機能によって吸収できるようになる。
本発明に係るコイルバインド装置によれば、コイル成形機構と綴じ機構との間に配置されたコイル導入機構を備え、コイル導入機構には軸芯位置変換機能が備わっているので、コイル導入機構が、コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルを受けて綴じ機構に導入する際に、コイル軸芯位置をコイル回転軸位置に変換するものである。
この構成によって、コイル成形機構から繰り出されるコイル軸芯位置と、綴じ機構における螺旋コイルのコイル回転軸位置との間の位置ずれ量をコイル導入機構によって吸収できるようになる。従って、コイル成形機構から繰り出されるコイル軸芯位置を綴じ機構における螺旋コイルのコイル回転軸位置に合わせるために、コイル成形機構に対して綴じ機構を移動させたり、綴じ機構に対してコイル成形機構を移動する手間を省略できるようになる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係るコイルバインド装置について説明をする。図1に示すコイルバインド装置100は、部品取付用の左側板4a,右側板4b、用紙トレイ2、線材カートリッジ10、コイル成形機構20、コイル導入機構30、及び用紙束揃えユニット36、バインド機構40、用紙束搬送機構60及び端部処理ユニット70を有して構成され、用紙束3のパンチ孔3aに螺旋状の成形コイル(以下螺旋コイルという)を挿入して、用紙束3の端縁に当該螺旋コイルを巻き付けて綴じるものである。
この例では4種類の螺旋コイル11a,11b,11c,11dを取り扱う。螺旋コイル11aは、その一例としての直径8mmの小径のコイルであり、螺旋コイル11bは同じく一例としての直径12mmの中径のコイルであり、螺旋コイル11cは同じく一例としての直径16mmの大径のコイルであり、螺旋コイル11bは同じく一例としての直径20mmの超大径のコイルである。
この例で、左側板4aと右側板4bの間であって、その上方には用紙トレイ2が取り付けられる。用紙トレイ2には図2に示すようなパンチ孔3aが開孔された用紙束3が供給(載置)される。用紙束3は、パンチ孔3aが開孔された紙辺が用紙トレイ2の下方に向くようにセットされる。
用紙トレイ2の下方、すなわち、用紙3’が搬送されて流れて行く側を下流側としたとき、その下流側であって、左側板4a,右側板4bの間には用紙束揃えユニット36が取り付けられる。用紙束揃えユニット36は、用紙3’のパンチ孔3aに螺旋コイル11a等を挿入し易くするように、用紙3’を束状に揃えるように動作する。
この例で、用紙束揃えユニット36は図38に示す整列ピン機構50を有している。整列ピン機構50は用紙束揃えユニット36の裏側に設けられる(図39参照)。整列ピン機構50は、整列ピン51,51を斜めに用紙束3のパンチ孔3aに挿入して当該用紙束3のパンチ孔3aがコイル進行方向に規則正しく傾斜するように用紙束3を揃える。用紙束3のパンチ孔3aがコイル進行方向に傾斜することで、螺旋コイル11a等が挿入し易くなる。
一方、この例では、左側板4aのほぼ中央付近には、コイル成形機構20が取り付けられる。コイル成形機構20の下方には、線材カートリッジ10が着脱自在に取り付けられ、螺旋コイル11a等を成形するための線材1を供給する。
コイル成形機構20は、線材カートリッジ10から繰り出される線材1を成形して用紙束綴じ用の螺旋コイル11a等を繰り出す。この例では、複数の成形ガイドの中から1つの成形ガイドを選択できるように構成されている。成形ガイドは直径8mm、12mm、16mm及び20mmの4種類の螺旋コイル11a,11b,11c,11dを成形するための円弧状の型である。
この例で、コイル成形機構20は、線材カット部25を備えている。線材カット部25は、用紙束3のパンチ孔3aが開孔された紙辺の長さと、コイル両端部のカット&折り曲げ代とを加算したコイル長さで螺旋コイル11a等をカットするようになされる(図2参照)。
図1に示すコイル成形機構20の右側、すなわち、螺旋コイル11a等が成形されて送り出されて行く側を下流側としたとき、当該コイル成形機構20の下流側であって、コイル成形機構20とバインド機構40との間にはコイル導入機構30が配置される。コイル導入機構30は、例えば、左側板4aの外側に回動自在に取り付けられ、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11a等を受けてバインド機構40に導入するように動作する。
コイル導入機構30はコイル軸芯位置をコイル回転軸位置に変換する回転式の軸芯位置変換機能を実現する部材として軸芯位置変換機能部材310等を有している。ここにコイル軸芯位置とは、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11a等の軸芯位置をいう。また、コイル回転軸位置とは、バインド機構40における螺旋コイル11a等を用紙束3に回転挿入する回転軸位置をいう。
左側板4aの内側であって、用紙束揃えユニット36の表側には、バインド機構40が配置される。バインド機構40は、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11a等で用紙束3のパンチ孔3aを綴じるように動作する。バインド機構40は、コイル先端挿入機構80及びコイル送り機構85を有して構成される。
コイル先端挿入機構80はコイル送り機構85と共に左側板4aと右側板4bの間の中央付近に渡せられた同一の軸部を共用して取り付けられる。コイル送り機構85は、コイル先端挿入機構80に連続する位置に取り付けられる。コイル先端挿入機構80は、左側板4aの内側であって、螺旋コイル11a等の先端部を再現性良く用紙束3の最初のパンチ孔3aへ挿入するように動作する。
コイル先端挿入機構80に隣接した位置にはコイル送り機構85が配置される。コイル送り機構85は、少なくとも、螺旋コイル11a等の外周部に当接されて、当該螺旋コイル11a等の進行方向における挿入姿勢を維持する2つのローラ部材(金属ローラ86、樹脂ローラ87)及び1つの平面部材88を有して構成される(図22参照)。この例では、コイル送り機構85は、用紙束3の最初のパンチ孔3aに挿入され、所定の長さにカットされた螺旋コイル11a等の先端部を当該用紙束3の最後のパンチ孔3aに案内するように回転駆動(搬送)する。
この例で、コイル送り機構85は、螺旋コイル11a等が成形回転力を失った後も、再現性良く、螺旋コイル11a等の先端部を当該用紙束3の最後のパンチ孔3aまで挿入され、かつ、螺旋コイル11a等の先端部が最後のパンチ孔3aから所定の長さ飛び出た状態で停止するようになる。ここに螺旋コイル11a等の成形回転力とは、コイル成形機構20がコイル用の線材を成形し螺旋コイル11a等を繰り出す際に発生する回転力をいう。
バインド機構40の下方であって、左側板4aと右側板4bとの間には、用紙束搬送機構60が設けられる。用紙束搬送機構60は、用紙束3のパンチ孔3aに挿入され、その両側にカット&折り曲げ代を有した半綴じ状態の用紙束3をバインド機構40から受け取って、端部処理ユニット70へ引き渡すように動作する。
この例で、用紙束搬送機構60の下方であって、左側板4aと右側板4bとの間には端部処理ユニット70が設けられる。端部処理ユニット70は、カット機構を備えており、両側にカット&折り曲げ代を有した半綴じ状態の用紙束3を用紙束搬送機構60から受け取って、螺旋コイルの両端をカットすると共に、両端部を折り曲げるように動作する。これにより、用紙束3を螺旋コイル11a等で再現性良く綴じ処理できるようになる。
続いて、本発明に係るコイル綴じ処理方法について説明する。図2Aに示す用紙束3は、当該コイルバインド装置100に適用されるものであり、用紙の所定の位置にパンチ孔3aが既に開孔されているものである。コイル綴じ処理時には、図1に示した用紙束揃えユニット36及び、図38で説明する整列ピン機構50で用紙束3のパンチ孔3aの開孔位置を斜めに揃えてから綴じ処理するようになされる。
パンチ孔3aは、自動パンチ処理により所定のピッチで開孔されたものや、手動のパンチャーで所定のピッチ及び形状で開孔したものであってもよい。パンチ孔3aの配置ピッチが、コイル成形ピッチに合致し、所定の形状のものであれば、どちらの方法でパンチ孔3aを開孔したものであってもよい。
次に、図2Bに示す綴じ工程によれば、当該コイルバインド装置100でリアルタイムに作成した螺旋コイル11a等で用紙束3を綴じ処理するようになされる。この例では、図1に示したコイル成形機構20で作成された螺旋コイル11a等をコイル導入機構30、コイル先端挿入機構80、バインド機構40、コイル送り機構85で協調して用紙束3のパンチ孔3aへ挿入し巻き付けるようになされる。
例えば、前半は図1に示したコイル成形機構20が線材1を螺旋状にして送り出すことによって発生する成形回転力で螺旋コイル11a等をパンチ孔3aへ挿入し、所定の長さの螺旋コイル11a等が成形されると、コイル成形機構20で線材1が切断され、図1に示したコイル送り機構85が、図2Cに示す切断後の成形回転力を失った螺旋コイル11a等を引き継いで回転させてパンチ孔3aの終端へ挿入し巻き付けるようになる。そして、螺旋コイル11a等が巻き付けられた用紙束3は、用紙束搬送機構60により端部処理ユニット70に送られて、螺旋コイル11a等の両端部がカットされ、そのカット後の両端部が折り曲げられる。これにより、螺旋コイル11a等が巻き込まれた、図2Dに示すような冊子90を得ることができる。
続いて、図3を参照して、用紙束揃えユニット36について説明する。図3に示す用紙束揃えユニット36は、シャッター383’を開口した状態を示しており、図1に示した用紙トレイ2にセットされる用紙束3を揃えて一時保留するものである。用紙束揃えユニット36はユニットフレーム381’を有しており、ユニットフレーム381’にはその用紙進入口付近に用紙カール押え機構331及び用紙ガイド叩落機構332が設けられる。
用紙カール押え機構331は、用紙進入時、リヤガイドシート(図示せず)によって案内された用紙3’の前端側をカールフェンス34a,34bに隣接する突起部342間に案内し、用紙通過時、当該用紙束3の下面から突起部342を退避させると共に、次位の突起部342にて当該用紙3’の後端側を押えるようになされる。リヤガイドシートには所定の形状に加工された金属フレームに、所定に厚みを有した樹脂フィルムを接着し又はビス止めしたものが使用される。
用紙保留部32は、用紙束3を蓄積して一時保留する。カールフェンス34a,34bは、用紙保留部32の用紙進入口付近の左右に設けられて、用紙カール押え機構331を構成する。左右のカールフェンス34a,34bは、動力伝達軸(カールフェンスシャフト)337に取り付けられている。動力伝達軸337に一端には、減速歯車339を介してモータ340が取り付けられる。モータ340は、カールフェンス34a,34bを所定の方向に回転する。
カールフェンス34aは、円盤状の回転本体部341及び複数の突起部342を有して構成される。回転本体部341は軸部341aを有している。軸部341aには、動力伝達軸337が取り付けられる。回転本体部341の円周部分には、例えば、90°置きに4個の突起部342が配置される。各々の突起部342は、軸部341aと平行する方向に突出した形状を有している。このようにカールフェンス34aを構成すると、用紙揃え一時保留中、その突起部342でカール状の用紙3’を押えることができる。
例えば、突起部342が用紙進入毎に上方に巡回されることで、積層中の用紙束3のカール部位を押える状態を維持できるようになる。なお、カールフェンス34bの構造及び機能に関しても、カールフェンス34aと同様に構成され、かつ同様に機能するので、その説明を省略する。
このように、カールフェンス34a,34bによれば、用紙進入時、リヤガイドシートによって案内された用紙3’の前端側をカールフェンス34a,34bで隣接する突起部342間に案内し、用紙通過時、当該用紙束3の下面から突起部342を退避させると共に、次位の突起部342にて当該用紙束3の後端側を押えるようになされる。
上述の用紙保留部32の用紙搬出口付近には、基準面を有するシャッター383’が備えられ、用紙束揃え時には用紙搬送路Iが閉鎖される。シャッター383’の内側(用紙保留部32側)では、クランプ移動機構380の可動側のアッパアームから成るクランプ801a及び固定側のロアアームから成るクランプ801bが解放され、この状態で用紙3’が束ねられる。用紙搬出時には、シャッター383’が開口され、クランプ801a,801bにより用紙束が挟持されて次工程に搬出される。
用紙ガイド叩落機構332は、用紙カール押え機構331のカールフェンス34a,34bの回転軸に並行して設けられ、リヤガイドシート(図示せず)と、カールプレスアーム31a,31b,31cとを含み構成される。カールフェンス34a,34bは、動力伝達軸337から動力の伝達を受けて所定の方向に回転する。カールプレスアーム31a,31b,31cには、例えば、「J」字状に加工された金型に樹脂を封入して成形したものが使用される。
リヤガイドシートは図示しない軸支部に回動自在に係合され、用紙後端進入時、反時計方向に回動して用紙3’の後端側を持ち上げるように開閉動作する。カールプレスアーム31a,31b,31cは、用紙進入後、リヤガイドシートが用紙3’の後端側を持ち上げて解放する際に、当該用紙3’の後端側をリヤガイドシートの下側に押し込むように動作する。なお、カールプレスアーム31a,31b,31cは、ガイド支持部材343に取り付けられる。
カールプレスアーム31a,31b,31cは、リヤガイドシートと対峙する位置に搭載される。例えば、カールプレスアーム31a,31b,31cは、ガイド支持部材343を成す断面D状の金属製の棒材に圧入されて固定される。3個のカールプレスアーム31a,31b,31cをガイド支持部材343に設けたのは、用紙幅全域にわたり、用紙3’に対する叩き落とし効果を得るためである。
なお、左右のカールフェンス34a,34bの近傍に設けられたリヤガイドシートは、当該用紙束揃えユニット36へ進入する用紙束3の先端部を用紙保留部32の方向へ案内するようになされる。上述のカールフェンス34a,34b間を接続した動力伝達軸337の前後には、リヤ固定ガイド335,336が設けられる。リヤ固定ガイド335,336は、リヤガイドシートによって案内される用紙3’を用紙保留部32に案内するようになされる。
リヤ固定ガイド335,336は、用紙保留部32の用紙整列面から離れた位置に固定された構造を有している。例えば、リヤ固定ガイド335,336は、動力伝達軸337の前後に配置された1組のガイド支持部材343,344に架橋固定される。リヤ固定ガイド335,336は用紙進入口の左右に配置される。
ガイド支持部材343にはアッパーガイド333が取り付けられ、用紙3’の先端部の進入方向を規制し、用紙保留部32に案内するようになされる。リヤ固定ガイド335,336は、例えば、樹脂による射出成形品で、上から見たとき、底部位が円弧状のR面を有している。リヤ固定ガイド335,336は、金属製であってもよい。大きさは、幅20mm乃至30mmで、長さ60mm乃至80mm程度である。高さは8mm乃至10mm程度である。このようにすると、カール状の用紙3’が進入した場合に、その用紙3’が持ち上がろうとする力を緩和でき、カール状の用紙3’の進入を原因とするジャムを防止できる。カールフェンス34bも、カールフェンス34aと同様に構成され、かつ、同様に機能するので、その説明を省略する。
上述の動力伝達軸337の他端には、カールフェンスホームポジション検知用の所定形状(この例では四つ葉状)を有したディスク(図示せず)が取り付けられる。このディスクと係合される位置には、カールフェンス用のホームポジションセンサ(以下単にセンサ112という)が備えられる。センサ112は、モータ340によって回転されるカールフェンス34a,34bの停止位置を検出するようになされる。センサ112には透過型の光学センサ(発光&受光素子)が使用される。
上述の用紙保留部32の用紙搬出口の内側には、多櫂状の回転部材(以下パドルローラ353という)及びサイドジョーガー370が備えられ、用紙束揃え時に、用紙束3の幅を揃えるために、その両側から左右の幅寄せ(#1,#2:図示せず)部材を寄せるようになされる。パドルローラ353は、紙進入時、用紙3’の先端を基準位置に当接して用紙束3を揃えるようになされる。
用紙搬出時には、サイドジョーガー370の左右の幅寄せ部材が用紙束3の両側に退避するようになされる。用紙搬送路Iに余裕を持たせるためである。用紙搬送路Iの出口付近には、用紙束3の受け渡し時に動作する繰出しローラ(図示せず)及びプレスローラ355が設けられる。これらにより用紙束揃えユニット36を構成する。
続いて、図4A及び図4Bを参照して、コイル成形機構20について説明する。図4Aに示すコイル成形機構20は、用紙束綴じ用の螺旋コイル11a等を成形するものである。この例のコイル成形機構20は、線材カートリッジ10を装着した状態を示している。線材カートリッジ10は、螺旋コイル11a等を成形するための線材1を巻き付けたものである。
線材カートリッジ10は線材1(消耗品)を巻き付けるためのドラム12を有している。ドラム12には、例えば、鉄芯ナイロン被覆線が300m乃至1000m程度を巻き付けられる。線材1には鉄芯ナイロン被覆線の他に、鉄芯ビニール被覆線や、アルミニウム線、アルミ芯メッキ線、鉄芯メッキ線等を使用してもよい。
線材1の径は、0.8〜1.2mm程度である。線材1の消費量は用紙の大きさがA4版で、パンチ孔3aが47個である場合であって、コイル径=直径20mmの超大径コイルで3.3m程度である。同様にして、コイル径=直径16mmの大径コイルで2.7m程度である。コイル径=直径12mmの中径コイルで2.1m程度である。コイル径=直径8mmの小径コイルで1.4m程度である。
この例で、コイル成形機構20は6個のモータ201〜206によって動作する。カート送り用のモータ201は、モータ駆動信号S21を入力して回転し、初期設定時、線材カートリッジ10からコイル成形機構20へ線材1の先端を挿入するようになされる。
図4に示すコイル成形機構20は、本体部21、線材送り部22、フォーミングガイド選択部23、フィードローラ24a,24b、ミッドギヤ24c、線材カット部25、フォーミングガイド移動部26、コイル成形部28及びピッチ成形機構29を有して構成され、上述のドラム12から繰り出される線材1に基づいて螺旋コイル11a等を作成する。
線材カートリッジ10に隣接して、本体部21には線材送り部22が取り付けられる。線材送り部22は、1対のフィードローラ24a,24bを有して、線材カートリッジ10からコイル成形機構20へ挿入された線材1をコイル成形部28へ供給する。線材送り部22は、フィードローラ駆動用のモータ202を有している。モータ202は、本体部21に取り付けられ、モータ駆動信号S22を入力して回転し、ミッドギヤ24cを介してフィードローラ24a,24bを駆動して、線材カートリッジ10からコイル成形機構20へ挿入された線材1をコイル成形部28へ供給する。
線材送り部22に隣接した位置には、コイル成形部28、フォーミングガイド選択部23及びフォーミングガイド移動部26が設けられる。コイル成形部28は、フォーミングガイド選択部23によって選択されたフォーミングガイド28a(図7A参照)に線材1を押し入れて成形した螺旋コイル11a等をコイル導入機構30に繰り出すように動作する。
フォーミングガイド選択部23はフォーミングガイド28aの複数の円弧状の成形アダプタ#φ8、#φ12、#φ16、#φ20の中から1つの成形アダプタ#φ8等を選択するように動作する。
成形アダプタ#φ8は直径8mmの小径コイルを成形するための円弧状の型枠である。同様にして成形アダプタ#φ12は直径12mmの中径コイルを成形するものである。成形アダプタ#φ16は直径16mmの大径コイルを成形するものである。成形アダプタ#φ20は直径20mmの超大径コイルを成形するものである。フォーミングガイド28aは所定の厚みを有しており、螺旋コイル11a等のコイル径を規定するようになる。
フォーミングガイド選択部23は、フォーミングガイド選択用のモータ203を有している。モータ203は、フォーミングガイド選択部23の所定の位置に取り付けられ、モータ駆動信号S23を入力して回転し、複数の成形アダプタ#φ8、#φ12、#φ16、#φ20の中から1つの成形アダプタ#φ8等を選択する。この例では、4種類のコイル径、直径20mmの超大径コイル、直径16mmの大径コイル、直径12mmの中径コイル及び直径8mmの小径コイルを成形できるようになっている。
フォーミングガイド選択部23に隣接してフォーミングガイド移動部26が設けられる。フォーミングガイド移動部26はフォーミングガイド選択部23を線材1の進入方向に移動可能なように動作する。フォーミングガイド移動部26は、フォーミングガイド移動用のモータ206を有している。モータ206は、フォーミングガイド移動部26の所定の位置に取り付けられ、モータ駆動信号S26を入力して回転し、複数の成形アダプタ#φ8、#φ12、#φ16、#φ20の中から1つの成形アダプタ#φ8等が選択される毎に、線材1の進入方向に対してフォーミングガイド選択部23の位置を移動する。
すなわち、フォーミングガイド選択部23を図4A及び図4Bに示すコイル成形を行う状態の位置から、図4A及び図4Bに示すX方向として示す方向へ移動させたのち、フォーミングガイド選択用のモータ203を差動させて4つの#φ8、#φ12、#φ16、#φ20の中から1つの成形アダプタ#φ8等を選択する。その後、フォーミングガイド選択部23を図4A及び図4Bに示すコイル成形を行う状態へ復帰させる。
本体部21のコイル成形部28に対してほぼ直交した位置には、ピッチ成形機構29が備えられる。ピッチ成形機構29は、コイル成形部28から繰り出される螺旋コイル11a等のピッチを成形するようになされる。ピッチ成形機構29は、ピッチ微調整用のモータ204を有している。モータ204は、本体部21の所定の位置に取り付けられ、モータ駆動信号S24を入力して回転し、コイル成形部28から繰り出される螺旋コイル11a等のピッチを微調整する際に駆動される。
ここで、コイル成形部28から螺旋コイル11a等が繰り出される側を下流側とし、線材1がコイル成形部28へ送り込まれる側を上流側としたとき、コイル成形部28の上流側には、線材カット部25が設けられている。線材カット部25は、用紙束3のパンチ孔3aが開孔された紙辺の長さと、コイル両端部のカット&折り曲げ代とを加算したコイル長さで螺旋コイル11a等をカットするようになされる(図2参照)。
線材カット部25は、線材カット用のモータ205を有している。モータ205は、コイル成形部28の所定の位置に取り付けられ、モータ駆動信号S25を入力して回転し、コイル成形部28から繰り出される螺旋コイル11a等を線材1から分離するようになされる。上述のモータ201〜206にはステッピングモータが使用される。
このようにコイル成形機構20を構成すると、フォーミングガイド選択部23がフォーミングガイド28aの複数の円弧状の成形アダプタ#φ8、#φ12、#φ16、#φ20の中から1つの成形アダプタ#φ8等を選択すると、コイル成形部28がその成形アダプタ#φ8等で螺旋コイル11a等をリアルタイムに成形してコイル導入機構30に繰り出せるようになる。これにより、コイル径の異なった直径20mmの超大径コイル、直径16mmの大径コイル、直径12mmの中径コイル及び直径8mmの小径コイルの4種類の中から選択された螺旋コイル11a等で用紙束3を綴じることができる。
ここで、図5及び図6を参照して、ピッチ成形機構29、ピッチ成形部29eの構成例及びコイル成形時の機能例について説明する。図5に示すピッチ成形機構29は、カバー基板29a、ガイド基板29b、ピッチ成形用ブロック29c及びブロック基板29dを有して構成される。カバー基板29aは、所定の厚みの長方形状の板金から構成される。
ガイド基板29bは、カバー基板29aと同じ大きさ、及び、厚みの長方形状の板金から構成される。ガイド基板29bは、所定の位置に矩形状の開口部293を有している。開口部293には、ピッチ成形用ブロック29cが嵌合される。
ブロック基板29dは、カバー基板29aやガイド基板29bとほぼ同じ大きさの長方形状の板金から構成され、その厚みは、カバー基板29aやガイド基板29b等よりも厚い部材で構成される。ブロック基板29dは、コイル排出口296を有している。コイル排出口296は、ピッチ成形用ブロック29cを挿入する矩形状の開口部と、三日月状の開口部とを一体化した略「J」字状を成している。この例では、コイル径=直径8mmや、l2mm、16mm、20mm等の螺旋コイル11a等をコイル排出口296から繰り出すようになされる。
上述のピッチ成形用ブロック29cは、ピッチ微調整機能を構成し、螺旋コイル11a等のピッチを微調整するようになされる。ピッチ成形用ブロック29cは、例えば、所定の厚みを有した長方形状を成しており、ガイド基板29bの開口部293と、ブロック基板29dのコイル排出口296との間を移動可能なように組み立てられる。
開口部293とコイル排出口296との間は、ピッチ成形用ブロック29cが移動可能な空洞部位(トンネル)を構成する。この空洞部位は、螺旋コイル11a等の搬送方向で、ピッチ成形用ブロック29cを前後に移動可能とすることにより、コイル成形ピッチを微調整できるように設けたものである。これにより、ピッチ成形機構29によって成形される螺旋コイル11a等のコイル成形ピッチを所定の太さの線材1の抗張力に対応してピッチ成形用ブロック29cにより補正できるようになる。
この略「J」字状のコイル排出口296の上部であって、ブロック基板29dには段付きのピッチ成形部29eが取り付けられる。ピッチ成形部29eは所定の厚みを有した長方形状の板金部材の一角(隅)に送出ガイド部298(図6参照)を有している。送出ガイド部298は、コイル径=直径8mmや、l2mm、16mm、20mm等の複数種類の螺旋コイル11a等が沿うような1/4円弧の段差状を成している。
続いて、図6A〜図6Cを参照して、ピッチ成形部29eの構成例及びコイル成形時の機能例について説明する。図6Aに示すピッチ成形部29eは楔状を成しており、偏芯カム構造297及び送出ガイド部298を有している。この偏芯カム構造297によれば、ピッチ成形部29eの本体側面を貫通するカム用の開孔部(以下カム孔299という)が設けられる。カム孔299はコイル進行方向と直交する方向に開口される。カム孔299には偏芯カム部29fが回動自在に配置される。偏芯カム部29fは図4Aに示したピッチ調整用のモータ204に取り付けられる。
また、ピッチ成形部29eは、コイル進行方向と直交する方向に回転軸295を有している。ピッチ成形部29eは図5に示すブロック基板29dに対して回転軸295を基準にして回動自在に取り付けられる。ブロック基板29dは図示しないボルトや、ナット等により本体部21に固定される。
この例では偏芯カム部29fを図4Aに示したモータ204を回転すると、このピッチ成形部本体をコイル進行方向に沿って前後に移動調整できるようになる。螺旋コイル11a等のコイル成形ピッチを小さくする場合は、偏芯カム部29fを所定の方向に回動してピッチ成形部29eをブロック基板29dに近づくように手前側に引っぱる。
また、螺旋コイル11a等のコイル成形ピッチを大きくする場合は、偏芯カム部29fを反対の方向に回動してピッチ成形部29eをブロック基板29dから遠ざけるようになされる。ピッチ成形部本体のコイル進行方向に沿って前後に移動する量を偏芯量としたとき、その偏芯量は例えば1.6mm程度である。これにより、コイル成形部28から繰り出される螺旋コイル11a等のコイル成形ピッチを微調整できるようになる。これらにより、ピッチ成形機構29を構成する。
続いて、ピッチ成形機構29のコイル成形時の機能例について説明する。この例で、コイル成形部28はフォーミングガイド28aを有している。フォーミングガイド28aは、4種類の円弧状の成形アダプタ#φ8,#φ12,#φ16,#φ20を有している。成形アダプタ#φ8,#φ12,#φ16,#φ20の各々は、線材進入時の拾い込み機能を有しており、コイル成形部28において、フォーミングガイド28aの中の円弧状の成形アダプタ#φ8等が選択されている場合を例に挙げる。
図7Aに示す線材送り部22から押し出された線材1は、同図に示すフォーミングガイド28aの成形アダプタ#φ8に当接される。このとき、線材1は図7Bに示す成形アダプタ#φ8の下端部に当接される。この下端部は、直径8mmの円を描く際の開始端となされる。
更に、線材送り部22から線材1を押し出すと、図7Aに示した線材1は、フォーミングガイド28aの成形アダプタ#φ8の内側に沿って回転するように進行する。このとき、線材1は図7Bに示す成形アダプタ#φ8の円弧に沿うことにより、その姿態を螺旋状に変化する。この時点の線材1の進行方向は、その挿入方向とほぼ反転する方向となる。
更に、線材送り部22から線材1を押し出すと、線材1は、フォーミングガイド28aの成形アダプタ#φ8の内側に沿って回転し、当該成形アダプタ#φ8によって螺旋状に変化した線材1の先端部がピッチ成形用ブロック29cの先端に規制され、その進行方向を変更する。
このとき、ピッチ成形用ブロック29cは、螺旋コイル11a等の排出位置を調整するようになされる。この例では、所定の太さの線材1の抗張力が強い場合は、ピッチ成形用ブロック29cを調整して螺旋コイル11a等のコイル成形ピッチを広げるように補正する。反対に、所定の太さの線材1の抗張力が弱い場合は、螺旋コイル11a等のコイル成形ピッチを狭くするように補正する。
これにより、コイル成形ピッチを微調整できるようになる。従って、ピッチ成形機構29によって調整される螺旋コイル11a等のコイル成形ピッチを所定の太さの線材1の抗張力に対応してピッチ成形用ブロック29cにより補正できるようになる。この結果、螺旋コイル11a等のコイル成形ピッチを微調整できるようになる。
このコイル成形機構20では、線材1の進行方向(挿入方向)と略直交する方向(以下コイル排出方向という)に螺旋コイル11aが排出される。更に、線材送り部22から線材1を押し出すと、線材1は、ブロック基板29dのコイル排出口296から回転し(円形を描き)ながら、コイル排出方向へ排出されるようになる。このとき、螺旋状に容姿を変えた線材1が螺旋コイル11aとなる。その先端部は、ピッチ成形用ブロック29cの送出ガイド部298に移行する。このとき、螺旋コイル11a等は、送出ガイド部298のコイル径=直径8mm用の1/4円弧段差状に沿うようになる。
これにより、コイル排出口296からコイル径=直径8mmの螺旋コイル11a等を排出できるようになる。なお、フォーミングガイド28aで成形アダプタ#φ12が選定された場合には、送出ガイド部298のコイル径=直径12mm用の1/4円弧段差状に沿って、コイル排出口296からコイル径=直径12mmの螺旋コイル11bを排出できるようになる。
同様にして、フォーミングガイド28aで成形アダプタ#φ16が選定された場合には、送出ガイド部298のコイル径=直径16mm用の1/4円弧段差状に沿って、コイル排出口296からコイル径=直径16mmの螺旋コイル11cを排出できるようになる。フォーミングガイド28aで成形アダプタ#φ20が選定された場合には、送出ガイド部298のコイル径=直径20mm用の1/4円弧段差状に沿って、コイル排出口296からコイル径=直径20mmの螺旋コイル11dを排出できるようになる。こうすることで、コイル成形ピッチを略一定とすることができる。
続いて、図8〜図21を参照して、コイル導入機構30について説明する。図8Aに示す、例えば、直径8mm(#φ8)、12mm(#φ12)、16mm(#φ16)、20mm(#φ20)の4種類の螺旋コイル11は、1つのコイル成形機構20で成形するため、少なくとも、4種類の螺旋コイル11a〜11dのコイル軸芯位置Ocが線材1の進入方向に略直交する方向(垂直方向)において、一直線上に並ぶように揃えられている。コイル軸芯位置Ocは、図8Aにおいて、縦方向の1本の波線と横方向の4本の波線とが各々交わる点(交点)に黒点として示す位置である。
これに対して、バインド機構40では、図8Bに示すように、4種類の螺旋コイル11a〜11dをパンチ孔3aに、円滑に、かつ、再現良く挿入するために、各螺旋コイル11a〜11dのコイル回転軸位置Oc’を成形時とは異なる位置に案内しなければならない。コイル回転軸位置Oc’は、図8Bにおいて、縦方向の4本の波線と横方向の4本の波線とが各々交わる点(交点)に黒点として示す位置である。
また、図9に示すピッチ成形機構29におけるピッチ成形例によれば、図5〜7で説明したように、コイル成形部28から繰り出される螺旋コイル11a等は、段差を持ったピッチ成形用ブロック29cにおいてコイル成形ピッチが調整されている。このため、コイル径によって螺旋コイル11a等の先端が通過する位置が異なってくる。図中、αはコイル成形ピッチの調整量(以下ピッチ成形量という)であり、直径8mmの小径コイルと直径20mmの超大径コイル間の調整量である。
螺旋コイル11a等を成形する場合、例えば、4種類の直径8mm、12mm、16mm、20mmのコイルを全て同じコイル成形ピッチにしようとした場合、それぞれのバネ性が異なるので、ピッチ成形量は、コイル径によって異なってくる。因みに、コイル径が大きい程、必要なピッチ成形量は大きい。直径20mmの超大径の螺旋コイル11dは、直径8mmの小径の螺旋コイル11aに比べてスプリングバックが大きいので、ピッチ成形量を大きめに設定しないと、同一のコイル成形ピッチの螺旋コイル11dが得られない。
この例では、コイル成形時に、コイル成形機構20に供給される線材1の位置が同一であるので、ピッチ成形量の差分だけ、螺旋コイル11dのコイル軸芯位置Ocがずれる。このため、用紙束3におけるパンチ孔3aのコイル回転軸位置Oc’に対して4種類の螺旋コイル11a〜11dのコイル軸芯位置Ocが各々ずれてしまう。
その結果、4種類の螺旋コイル11a〜11dのコイル軸芯位置Ocを基準した場合、用紙束3の位置をコイル径に応じてずらさなければならない事態に陥る。そこで、本発明では、コイル成形機構20とバインド機構40との間にコイル導入機構30を設けて、コイル成形機構20におけるコイル軸芯位置Ocとバインド機構40におけるコイル回転軸位置Oc’との位置ずれを吸収するようにした。
続いて、図10を参照して、コイル導入機構30の配置例について説明する。図10に示すコイル成形機構20の下流側には、コイル導入機構30が設けられ、予め設定されたコイル径に対応して成形された螺旋コイル11d等をバインド機構40へ導くように案内動作する。コイル導入機構30は、図10において、コイル成形機構20の左側、すなわち、螺旋コイル11d等が繰り出されてくる側を下流側としたとき、その下流側であって、コイル成形機構20と、図示しないバインド機構40との間に配置される。
次に、図11を参照して、コイル導入機構30の構成例について説明する。図11に示すコイル導入機構30は、回転式の軸芯位置変換機能部材310、ホルダ315及び回転軸部316を有して構成される。コイル導入機構30は図8Aに示したコイル軸芯位置Ocと、図8Bに示したコイル回転軸位置Oc’との間に生じた位置ずれ量を吸収して、当該コイル軸芯位置Ocをコイル回転軸位置Oc’に変換するようになされる。
この例で、軸芯位置変換機能部材310は、複数の筒状体の一例を構成し、4つのコイル受容部311〜314を有している。コイル受容部311〜314は、螺旋コイル11d等のコイル径毎に設けられる。軸芯位置変換機能部材310は、螺旋コイル11d等のコイル径に対応して4つのコイル受容部311〜314の中の1つのコイル受容部311等を選択するように動作する。コイル受容部311等は、コイル成形部28から繰り出された螺旋コイル11を内装する所定の広さの空間として設けられた受容部を有している。
例えば、コイル受容部311は、その中心位置がバインド機構40の直径8mmの螺旋コイル11aのバインド時のコイル回転軸位置Oc’に一致するように設定され、コイル成形機構20から繰り出される直径8mmの螺旋コイル11aを受けてバインド機構40に導入するように機能する。
コイル受容部312は、同様にして、その中心位置がバインド機構40の直径12mmの螺旋コイル11bのバインド時のコイル回転軸位置Oc’に一致するように設定され、直径12mmの螺旋コイル11bを受けてバインド機構40に導入するように機能する。
コイル受容部313は、その中心位置がバインド機構40の直径16mmの螺旋コイル11cのバインド時のコイル回転軸位置Oc’に一致するように設定され、直径16mmの螺旋コイル11cを受けてバインド機構40に導入するように機能する。コイル受容部314は、その中心位置がバインド機構40の直径20mmの螺旋コイル11dのバインド時のコイル回転軸位置Oc’に一致するように設定され、直径20mmの螺旋コイル11dを受けてバインド機構40に導入するように機能する。
コイル受容部311〜314は、コイル進行方向に並行する位置であって、回転軸部316の外周に取り付けられて固定されている。コイル受容部311〜314は、所望の樹脂を金型射出成形して形成されたものが使用される。この例では、螺旋コイル11d等を導入する側の入口が広く、螺旋コイル11d等を導出する側の出口が狭く形成されている。
ホルダ315は支持部材の一例を構成し、軽金属や鉄板等の金属板をコ状に折り曲げられた形状を成している。ホルダ315は、折り曲げられた二面に各々軸支部317,317を有している。ホルダ315は、当該回転軸部316を回転自在に保持する。コイル受容部311〜314が取り付けられた回転軸部316は、ホルダ315の軸支部間に架橋され、当該軸支部317,317によって回転自在に支持される。ホルダ315は、例えば、装置本体部101の左側板4aに取り付けられてビス等により固定される。
続いて、図12及び図13を参照して、コイル導入機構30の駆動源の配置例について説明する。図12に示すコイル導入機構30の駆動源は、螺旋コイル11d等を導出する側に配置される。コイル導入機構30は、駆動源の一例となるコイル受容部選択用のモータ318を有している。モータ318にはステッピングモータが使用される。
図12に示したコイル導入機構30を背面から見た場合、図13に示すように、軸芯位置変換機能部材310の回転軸部316には小ギヤ319が取り付けられる。小ギヤ319には減速ギヤ351が噛合される。減速ギヤ351には、モータ軸に取り付けられたモータギヤ352が噛合される。
モータ318は、本体部21の所定の位置に取り付けられ、モータ駆動信号S318を入力してモータ軸を回転し、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11d等のコイル径に対応したコイル受容部311等を選択する際に駆動される(図64参照)。これにより、例えば、コイル成形機構20から繰り出される直径8mmの螺旋コイル11d等をコイル受容部311で受けて、コイル受容部311からバインド機構40へ導出できるようになる。
なお、図13に示すコイル受容部313は、容器313aと蓋部313bから構成される。コイル受容部314は容器314aと蓋部314bから構成される。他のコイル受容部311,312についても同様に構成される。
次に、図14A及び図14Bを参照して、コイル受容部314等の分割構造例について説明する。図14Aに示すコイル受容部314は、長手方向を基準にして、寸胴の筒状体が上下2つに分割され、図13に示した容器314aと蓋部314bとの係合関係となされている。容器314aは回転軸部316に固定され、蓋部314bは容器314aとヒンジ構造により開蓋自在に係合される。この例で容器314aの片側にヒンジ軸支部314c,314dを有している。ヒンジ軸支部314c,314dを介して図13に示した蓋部314bとの係合関係となされる。他のコイル受容部311〜313についても同様な分割構造が採られる。
このようなコイル受容部314等の上下分割構造を採ることにより、ジャム処理時、寸胴の筒状体のコイル受容部に比べて容器314aから蓋部を開蓋できるので、ジャム処理を円滑に行うことができる。ここにジャム処理とは、コイル受容部314等の内部に残留した螺旋コイル11d等をその容器314aの中から除去する処理等をいう。
続いて、図15及び図16を参照して、コイル受容部311〜314の機能例について説明する。図15Aに示すコイル受容部311において、コイル進入側の口径をφ01としたとき、例えば、口径φ01=16mm程度に設定され、当該コイル受容部311内に直径8mmの螺旋コイル11aを呼び込みむように機能する。以下、口径φ01を呼び込み口径という。
この例では、呼び込み口径φ01の寸胴部分に隣接して、コイル受容部311には、第1の矯正区間Ia及び第2の矯正区間IIaが順に設定されている。矯正区間Iaは、口径φ01の寸胴部分から直径8mmのコイル径に向かって徐々に内径が狭くなるよう構成されている。矯正区間Iaでは、コイル成形機構20で直径=8mmに成形された螺旋コイル11aのコイル外径を調整するために、当該螺旋コイル11aを矯正区間Iaから矯正区間IIaに導くようになされる。
コイル受容部311の矯正区間IIaには矯正溝部361が設けられ、直径8mmの小径の螺旋コイル11aのピッチ成形量αの差を矯正するようになされる。ここにピッチ成形量αの差とは、コイル径が異なった螺旋コイル11aと11b、螺旋コイル11bと11c、螺旋コイル11cと11d、螺旋コイル11aと11d等の間のコイル成形ピッチの差をいう。コイル受容部311の矯正溝部361において、コイル進行方向には複数の傾斜状のリブ部位361a等が立設されて互いに並設されている。この例で、矯正溝部361は4個のリブ部位361a〜361bを有している。各リブ部位361a〜361bは峰と谷からなるネジ構造に類似している。
図15Aに示すθは拾い込み角度であり、コイル進行方向と第1のリブ部位361aの峰部分の延長線との間を成す角度である。拾い込み角度θは、螺旋コイル11d等を矯正区間Iaに拾い込む際のコイル先端部の進入姿勢を規制する角度である。この例で拾い込み角度θは70°〜75°程度に設定されている。
また、矯正溝部361のリブ部位361aとリブ部位361bとの間の谷部位には拾い込み溝幅p11が設定されている。更に、リブ部位361cと、リブ部位361dとの間の谷部位には、矯正溝幅p12が設定されている。更に、またリブ部位361eと、リブ部位361fとの間の谷部位には、矯正溝幅p13が設定されている。この例では、拾い込み溝幅p11、矯正溝幅p12,p13との間にはp11>p12>p13に設定され、コイル受容部311に進入した螺旋コイル11aの外径を矯正し、コイル径が異なる螺旋コイル11aを再現性良くバインド機構40に導入できるように機能する。このように、矯正溝部361によれば、螺旋コイル11d等が進行するに従って徐々に矯正溝幅p12,p13等のように溝幅が狭くなるように設定されている。
図15Bに示すコイル受容部312には、呼び込み口径φ02が設定される。呼び込み口径φ02は24mm程度に設定され、当該コイル受容部312内には直径12mmの螺旋コイル11bを呼び込みむようになされる。
この例でも、呼び込み口径φ02の寸胴部分に隣接して、コイル受容部312には、第1の矯正区間Ia及び第2の矯正区間IIaが設定されている。矯正区間Iaは、口径φ02の寸胴部分から直径12mmのコイル径に向かって徐々に内径が狭くなるよう構成されている。矯正区間Iaでは、コイル成形機構20で直径=12mmに成形された螺旋コイル11bのコイル外径を調整するために、当該螺旋コイル11bを矯正区間Iaから矯正区間IIaに導くようになされる。
矯正区間IIaにはコイル受容部311と同様にして矯正溝部362が設けられ、直径12mmの中径の螺旋コイル11bのピッチ成形量αの差を矯正するようになされる。なお、拾い込み角度θ及び拾い込み溝幅については、コイル受容部311と同様に構成されるので、その説明を省略する(図15A参照)。
図15Cに示すコイル受容部313には、呼び込み口径φ03が設定される。呼び込み口径φ03は32mm程度に設定され、当該コイル受容部313内には直径16mmの螺旋コイル11cを呼び込みむように機能する。
この例では、呼び込み口径φ03の寸胴部分に隣接して、コイル受容部313には、第1の矯正区間Ib及び第2の矯正区間IIbが設定されている。矯正区間IIbは矯正区間IIaと同じ長さに設定されている。これに対して、矯正区間Ibは矯正区間Iaよりも長く設定されている。この設定は、矯正区間Ibを長くすることで、小・中径の螺旋コイル11a,11bに比べて大径の螺旋コイル11cを矯正区間IIbに導き易くするためである。
この例でも、矯正区間Ibは口径φ03の寸胴部分から直径16mmのコイル径に向かって徐々に内径が狭くなるよう構成されている。矯正区間Ibでは、コイル成形機構20で直径=16mmに成形された螺旋コイル11cのコイル外径を調整するために、当該螺旋コイル11cを矯正区間Ibから矯正区間IIbに導くように機能する。
矯正区間IIbにはコイル受容部311,312と同様にして矯正溝部363が設けられ、直径16mmの大径の螺旋コイル11cのピッチ成形量αの差を矯正するようになされる。なお、拾い込み角度θ及び拾い込み溝幅については、コイル受容部311,312と同様に構成されるので、その説明を省略する(図15A参照)。
図15Dに示すコイル受容部314には、呼び込み口径φ04が設定される。呼び込み口径φ04は40mm程度に設定され、当該コイル受容部314内には直径20mmの螺旋コイル11dを呼び込みむように機能する。
この例でも、呼び込み口径φ04の寸胴部分に隣接して、コイル受容部314には、第1の矯正区間Ib及び第2の矯正区間IIbが設定されている。矯正区間IIbは矯正区間IIaと同じ長さに設定されている。また、矯正区間Ibは口径φ04の寸胴部分から直径20mmのコイル径に向かって徐々に内径が狭くなるよう構成されている。矯正区間Ibでは、コイル成形機構20で直径=20mmに成形された螺旋コイル11のコイル外径を調整するために、当該螺旋コイル11dを矯正区間Ibから矯正区間IIbに導くように機能する。
矯正区間IIbにはコイル受容部311〜313と同様にして矯正溝部364が設けられ、直径20mmの大径の螺旋コイル11dのピッチ成形量αの差を矯正するようになされる。なお、拾い込み角度θ及び拾い込み溝幅については、コイル受容部311〜313と同様に構成されるので、その説明を省略する(図15A参照)。
この例では、図16A〜図16Dにおいて、コイル成形機構20のコイル繰り出し点を(i)とし、コイル繰り出し点(i)から軸芯位置変換機能部材310に至る途中のコイル通過点を(ii)とし、軸芯位置変換機能部材310のコイル繰り出し点を(iii)とする。コイル繰り出し点(i)からコイル導入機構30へ各々繰り出される、直径=8mmに成形された螺旋コイル11aと、直径=12mmに成形された螺旋コイル11bと、直径=16mmに成形された螺旋コイル11cと、直径=20mmに成形された螺旋コイル11dとのコイル成形ピッチが異なっている。コイル通過点(ii)で観測される螺旋コイル11a,11b,11c,11dは、その各々のコイル成形ピッチに位置ずれを生じている。
しかし、図16Aに示すコイル受容部311に拾い込まれた直径8mmの螺旋コイル11aは、コイル受容部311で矯正される。同様にして、図16Bに示すコイル受容部312に拾い込まれた直径12mmの螺旋コイル11bは、コイル受容部312で矯正される。図16Cに示すコイル受容部313に拾い込まれた直径16mmの螺旋コイル11cは、コイル受容部313で矯正される。同様にして、図16Dに示すコイル受容部314に拾い込まれた直径20mmの螺旋コイル11dは、コイル受容部314で矯正される。
この結果、軸芯位置変換機能部材310のコイル繰り出し点(iii)で観測される4種類の螺旋コイル11a〜11dは、その各々のコイル成形ピッチに位置ずれを生じることなく、コイル受容部311の矯正溝部361によってピッチ成形量αの差が矯正され、コイル受容部312の矯正溝部362によってピッチ成形量αの差が矯正され、コイル受容部313の矯正溝部363によってピッチ成形量αの差が矯正され、及び、コイル受容部314の矯正溝部364によってピッチ成形量αの差が矯正される。従って、軸芯位置変換機能部材310によって、コイル成形ピッチが矯正され、コイル先端部が揃った螺旋コイル11を再現性良くバインド機構40に導入できるようになる。
このように、本発明に係るコイルバインド装置100によれば、コイル導入機構30が備えられる。コイル導入機構30には軸芯位置変換機能部材310が設けられ、軸芯位置変換機能部材310は、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11d等のコイル軸芯位置Ocを、コイル径に対応したコイル受容部311等によりバインド機構40における螺旋コイル11d等を用紙束3に回転挿入する際のコイル回転軸位置Oc’に変換するようになる。
従って、コイル成形機構20から繰り出されるコイル軸芯位置Ocと、バインド機構40における螺旋コイル11d等のコイル回転軸位置Oc’との間のピッチ成形量αの差による位置ずれ量を軸芯位置変換機能部材310によって吸収できるようになる。これにより、コイル径に対応して選択された軸芯位置変換機能部材310のコイル受容部311〜314によって、コイル径が異なる螺旋コイル11d等を再現性良くバインド機構40に導入できるようになる。
[変形例1]
続いて、図17〜図21を参照して、第1の変形例としてのコイル導入機構30’の構成例について説明する。図17に示すコイル導入機構30’も、コイル導入機構30と同様にして、図8Aに示した各コイル径に対応したコイル軸芯位置Ocと、図8Bに示した各コイル径に対応したコイル回転軸位置Oc’との間に生じた位置ずれ量を吸収して、当該コイル軸芯位置Ocをコイル回転軸位置Oc’に変換するようになされる。コイル導入機構30’は、小ギヤ319、回転式の軸芯位置変換機能部材320、減速ギヤ351、リボルバー選択用のモータ328を有している。モータ328は、螺旋コイル11d等を迎え入れる側に配置される。モータ328にはステッピングモータが使用される。
続いて、図17〜図21を参照して、第1の変形例としてのコイル導入機構30’の構成例について説明する。図17に示すコイル導入機構30’も、コイル導入機構30と同様にして、図8Aに示した各コイル径に対応したコイル軸芯位置Ocと、図8Bに示した各コイル径に対応したコイル回転軸位置Oc’との間に生じた位置ずれ量を吸収して、当該コイル軸芯位置Ocをコイル回転軸位置Oc’に変換するようになされる。コイル導入機構30’は、小ギヤ319、回転式の軸芯位置変換機能部材320、減速ギヤ351、リボルバー選択用のモータ328を有している。モータ328は、螺旋コイル11d等を迎え入れる側に配置される。モータ328にはステッピングモータが使用される。
軸芯位置変換機能部材320は、例えば、正方形の頂点に円弧状部位を有した回転板325(以下変形十字状という)、フランジ部327、及び、4個のリボルバー部321〜324を有して構成され、螺旋コイル11d等のコイル径に対応した太さのリボルバー部321〜324の1つを選択するように動作する。4個のリボルバー部321〜324は、複数の棒状体の一例を構成する。
その各々は、コイル成形機構20から繰り出された螺旋コイル11d等を外装する所定の太さを有している。例えば、リボルバー部321は、その断面の中心位置がバインド機構40の直径8mmの螺旋コイル11aのバインド時のコイル回転軸位置Oc’に一致するように設定され、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11aを受けてバインド機構40に導入するように機能する。
リボルバー部322は、同様にして、その断面の中心位置がバインド機構40の直12mmの螺旋コイル11bのバインド時のコイル回転軸位置Oc’に一致するように設定され、螺旋コイル11bを受けてバインド機構40に導入するように機能する。
リボルバー部323は、その断面の中心位置がバインド機構40の直16mmの螺旋コイル11cのバインド時のコイル回転軸位置Oc’に一致するように設定され、螺旋コイル11cを受けてバインド機構40に導入するように機能する。リボルバー部324は、その断面の中心位置がバインド機構40の直径20mmの螺旋コイル11dのバインド時のコイル回転軸位置Oc’に一致するように設定され、螺旋コイル11dを受けてバインド機構40に導入するように機能する。
リボルバー部321〜324の各々は、バインド機構側であって、コイル進行方向と逆方向に突出するように回転板325に取り付けられる。リボルバー部321〜324の各々の先端部は、弾頭部のような面取り加工が施されている。面取り加工は、リボルバー部321〜324の各々に所定のコイル径の螺旋コイル11a〜11dを迎え入れ易くするためである。
回転板325は軽金属や鉄板等の金属板を変形十字状に切り出された形状を成している。リボルバー部321〜324が取り付けられた回転板325は、フランジ部327に取り付けられる。このフランジ部327は回転軸部326に取り付けられ固定される。
この例で、フランジ部327が取り付けられた回転軸部326は、図1に示した装置本体部101の左側板4aに回転自在に取り付けられる。例えば、軸芯位置変換機能部材320の回転軸部326には小ギヤ319が取り付けられる。小ギヤ319には減速ギヤ351が噛合される。減速ギヤ351には、モータ軸に取り付けられたモータギヤ352が噛合される。モータ328は、装置本体部101の左側板4aの所定の位置に取り付けられる。
モータ328は、モータ駆動信号S328を入力してモータ軸を回転し、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11d等のコイル径に対応したリボルバー部321等を選択する際に駆動される。なお、図64のブロック図は、軸芯位置変換機能部材310を適用する場合を記述しているので、軸芯位置変換機能部材320を適用する場合は、モータ318を328に読み替え、モータ駆動信号S318はS328に読み替えて参照されたい。
これにより、例えば、コイル成形機構20から繰り出される直径8mmの螺旋コイル11aをリボルバー部321で受けて、リボルバー部321からバインド機構40へ導出できるようになる。なお、上述の回転板325には、ガイド面(案内面)371〜374が設けられている。
次に、図18A、図18B及び図19を参照して、軸芯位置変換機能部材320のガイド面371等の機能例について説明する。図18Aに示す軸芯位置変換機能部材320は、図17に示した回転軸部326から、リボルバー部321〜324が取り付けられた回転板325を取り外した状態である。変形十字状の回転板325は、4種類のコイル径に対応して、4つのガイド面(案内面)371,372,373,374を有している。ガイド面371は、ピッチ成形量αの差を矯正するためにリボルバー部321に設けられる。
例えば、ガイド面371は、リボルバー部321の後方(下流側)の回転板325に設けられ、直径8mmの小径の螺旋コイル11aのピッチ成形量αの差を矯正する。ここにピッチ成形量αの差は、コイル径が異なった螺旋コイル11aと11b、螺旋コイル11bと11c,螺旋コイル11cと11d,螺旋コイル11dと11aの間のコイル成形位置の差である。ガイド面371は、螺旋コイル11d等の出口となる突起部位を有している。
このようなガイド面371でピッチ成形量αの差を吸収する構造は、螺旋コイル11aを圧縮して通過位置に合わせる機能を有している。この機能によって、ガイド面371の通過時に螺旋コイル11aの弾性変形範囲内で、コイル成形ピッチを縮めて矯正することで、コイル成形機構20とバインド機構40の位置関係を一定に保持できるようになる。
同様にしてガイド面372は、リボルバー部322の後方の回転板325に設けられ、直径12mmの中径の螺旋コイル11bのピッチ成形量αの差を矯正する。ガイド面373は、リボルバー部323の後方の回転板325に設けられ、直径16mmの大径の螺旋コイル11cのピッチ成形量αの差を矯正する。ガイド面374は、リボルバー部324の後方の回転板325に設けられ、直径20mmの超大径の螺旋コイル11dのピッチ成形量αの差を矯正する。
図18Bに示す後方から見た回転板325において、リボルバー部321の後方の回転板325の形状は、半円形状を成している。半円形状部位の反対側の回転板325には直ぐ刃状の傾斜部365が設けられている。傾斜部365はリボルバー部321の出口を構成し、直径8mmの螺旋コイル11aの進行を円滑するために設けられる。
リボルバー部322の後方の回転板325の形状は、半円形状と90°(π/2)分の円弧状を組み合わせた鳥のくちばし状を成している。くちばし状部位の反対側の回転板325には直ぐ刃状の傾斜部366が設けられている。傾斜部366はリボルバー部322の出口を構成し、直径12mmの螺旋コイル11bの進行を円滑するために設けられる。
リボルバー部323の後方の回転板325の形状は、半円形状と90°(π/2)分の円弧状を組み合わせた鳥のくちばし状を成している。くちばし状部位の反対側の回転板325には、直ぐ刃状の傾斜部367が設けられている。傾斜部367はリボルバー部323の出口を構成し、直径16mmの螺旋コイル11cの進行を円滑するために設けられる。
リボルバー部324の後方の回転板325の形状は、半円形状と90°(π/2)分の円弧状を組み合わせた鳥のくちばし状を成している。くちばし状部位の反対側の回転板325には直ぐ刃状の傾斜部368を有している。傾斜部368はリボルバー部324の出口を構成し、直径20mmの螺旋コイル11dの進行を円滑するために設けられる。
このように直径8mmの小径の螺旋コイル11aを導入するリボルバー部321にガイド面371を設け、直径12mmの中径の螺旋コイル11bを導入するリボルバー部322にガイド面372を設け、直径16mmの大径の螺旋コイル11cを導入するリボルバー部323にガイド面373を設け、直径20mmの超大径の螺旋コイル11dを導入するリボルバー部324にガイド面374を設けることで、異なったコイル径でも、ガイド面371,372,373,374以後は、コイル先端部が同じ位置を通過する構成とすることができる。
この結果、軸芯位置変換機能部材320の回転板325のガイド面371,372,373,374によってピッチ成形量αの差が矯正された螺旋コイル11d等を再現性良くバインド機構40に導入できるようになる。
図19Aに示す軸芯位置変換機能部材320では、直径8mmの小径の螺旋コイル11aをガイド面371(基準壁面)に当て付けて、弾性変形範囲内でその螺旋コイル11aを変形させる。そして、コイル進行方向において、螺旋コイル11aが成形回転力を受けて進行する距離を調整するようにした。
同様にして、図19Bに示す直径20mmの超大径の螺旋コイル11dをガイド面374(基準壁面)に当て付けて、弾性変形範囲内でその螺旋コイル11dを変形させる。そして、コイル進行方向において、螺旋コイル11dが進行する距離を調整するようにした。
ここで、用紙束3のパンチ孔3aの配置ピッチをPaとし、直径8mmの小径の螺旋コイル11aのコイル成形ピッチをPbとし、直径20mmの超大径の螺旋コイル11dのコイル成形ピッチをPcとしたとき、パンチ孔3aの配置ピッチPaとコイル成形ピッチPbとの間には、Pb<Paの関係を有している。また、パンチ孔3aの配置ピッチPaとコイル成形ピッチPcとの間には、Pc<Paの関係を有している。
コイル成形時に、コイル成形機構20に供給される線材1の位置が同一であるので、直径8mmの螺旋コイル11aと、直径20mmの螺旋コイル11dとのコイル軸芯位置Ocが異なっている。しかも、図19Bに示すピッチ成形量αの差が生じている。ここにピッチ成形量αの差をεαとすると、差εαは、螺旋コイル11aのピッチ成形量をα1とし、螺旋コイル11dのピッチ成形量をα2としたとき、ピッチ成形量α2とピッチ成形量α1の差分(α2−α1)から求められる。
本発明では、コイル成形機構20とバインド機構40との間にコイル導入機構30’を設けて、コイル成形機構20における各コイル径に対応したコイル軸芯位置Ocとバインド機構40における各コイル径に対応したコイル回転軸位置Oc’との位置ずれを軸芯位置変換機能部材320によって吸収するようにした。
この結果、4種類の直径8mm、12mm、16mm、20mmの螺旋コイル11a〜11dのバネ性が異なり、例えば、図19Bに示したように直径8mmの螺旋コイル11aのピッチ成形量α1と、直径20mmの螺旋コイル11dのピッチ成形量α2との間に、ピッチ成形量αの差εαを生じていた(ピッチ成形量がコイル径によって異なっていた)場合であっても、コイル成形機構20におけるコイル軸芯位置Ocとバインド機構40におけるコイル回転軸位置Oc’との位置ずれを軸芯位置変換機能部材320によって吸収できるばかりか、ガイド面371の出口以降は、用紙束3の配置ピッチPaと同一にすることができる。
他のガイド面372〜374についても、同様に、コイル軸芯位置Ocとコイル回転軸位置Oc’との位置ずれを吸収できるばかりか、コイル成形ピッチPc等と用紙束3の配置ピッチPaと同一にすることができる。これにより、コイル成形機構20とバインド機構40の位置関係を一定に保持できるようになる。
次に、図20A、図20B及び図21を参照して、軸芯位置変換機能部材320の動作例(その1,2)について説明する。図20Aに示す軸芯位置変換機能部材320は、図17に示した回転軸部326から、4つのリボルバー部321〜324が取り付けられた回転板325を取り外した状態であって、リボルバー部324が選択されている場合である。この場合は、直径20mmの超大径の螺旋コイル11dが当該リボルバー部324のガイド面374を通過した状態である。
このとき、リボルバー部324に設けられたガイド面374は、ピッチ成形量αの差εαを矯正して螺旋コイル11dを繰り出すように機能する。なお、図20Bに示す軸芯位置変換機能部材320は、回転板325を斜め後方から見た状態である。このとき、螺旋コイル11dが成形回転力を得て、リボルバー部324のガイド面374を挟むようにして回転進行する状態となる。
なお、図21A〜図21Cは、コイル導入ガイド時の軸芯位置変換機能部材320の動作例を別の角度から見た斜視図である。図21Aに示した軸芯位置変換機能部材320を側面から見た場合、コイル成形機構20におけるコイル軸芯位置Ocとバインド機構40におけるコイル回転軸位置Oc’との間に位置ずれが生じていた場合であっても、コイル成形機構20とバインド機構40との間に設けられたコイル導入機構30’の軸芯位置変換機能部材320が図21Bに示すコイル軸芯位置Ocをコイル回転軸位置Oc’に変換するので、コイル軸芯位置Ocとコイル回転軸位置Oc’との位置ずれを吸収できるようになる。なお、図21Cに示すコイル回転軸位置Oc’は、バインド機構40で螺旋コイル11d等の先端部が用紙束3のパンチ孔3aに回転挿入する際のコイル回転軸位置Oc’に一致するように設定されている。
このように、本発明に係るコイルバインド装置100によれば、コイル導入機構30又はコイル導入機構30’が備えられる。コイル導入機構30’には軸芯位置変換機能部材320が設けられ、軸芯位置変換機能部材320は、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11d等のコイル軸芯位置Ocを、リボルバー部321等によりバインド機構40における螺旋コイル11d等を用紙束3に回転挿入する際のコイル回転軸位置Oc’に変換するようになる。この結果、コイル径に対応して選択された軸芯位置変換機能部材320のリボルバー部321〜324によって、コイル径が異なる螺旋コイル11d等を再現性良くバインド機構40に導入できるようになる。
従って、コイル成形機構20から繰り出されるコイル軸芯位置Ocと、バインド機構40における螺旋コイル11d等のコイル回転軸位置Oc’との間のピッチ成形量αの差εα等による位置ずれ量を軸芯位置変換機能部材320によって吸収できるようになる。コイル径に対応して選択された軸芯位置変換機能部材320のリボルバー部321〜324によって、コイル径が異なる螺旋コイル11d等を再現性良くバインド機構40に導入できるようになる。
この結果、コイル成形機構20から繰り出されるコイル軸芯位置Ocをバインド機構40における螺旋コイル11d等のコイル回転軸位置Oc’に合わせるために、コイル成形機構20に対してバインド機構40を移動させたり、バインド機構40に対してコイル成形機構20を移動する手間を省略できるようになる。従って、バインド機構40に対してコイル成形機構20を移動して位置関係を調整する場合に比べて、軸芯位置変換機能部材310や320等によりコンパクトにピッチ成形量αの差εαを調整できるようになる。
続いて、図22を参照して、バインド機構40の配置例について説明する。図22に示すコイル導入機構30の下流側にはバインド機構40が設けられ、コイル成形機構20で成形された所定コイル径の螺旋コイル11d等をコイル導入機構30を介して引き入れ、図2に示したような用紙束3に螺旋コイル11d等を巻き付けて綴じるようになされる。
この例で、バインド機構40はコイル先端挿入機構80及びコイル送り機構85を有している。コイル先端挿入機構80は、少なくとも、金属ローラ81、樹脂ローラ82及び平面部材88を有して、コイル成形機構20から繰り出される螺旋コイル11d等をコイル導入機構30を介して受け取って、当該螺旋コイル11d等の先端部を用紙束3の最初のパンチ孔3aに挿入するようになされる(図23及び図26参照)。
この例で、バインド機構40にはコイル先端挿入機構80に隣接してコイル送り機構85が設けられる。コイル送り機構85は、少なくとも、螺旋コイル11d等の外周部に当接される金属ローラ86、樹脂ローラ87及び、コイル先端挿入機構80と共用する平面部材88を有して構成される。金属ローラ86は、当該螺旋コイル11d等の進行方向におけるコイル先端部の挿入位置を規制する。樹脂ローラ87は、螺旋コイル11d等の進行方向における姿勢を維持する。
コイル送り機構85は、コイル先端挿入機構80によって用紙束3の最初のパンチ孔3aに挿入され、コイル成形機構20で所定の長さにカットされ、成形回転力を失った螺旋コイル11d等の先端部を当該用紙束3の最後のパンチ孔3aまで案内するように回転駆動(搬送)する。
続いて、図23を参照して、コイル先端挿入機構80の構成例について説明する。図23に示すコイル先端挿入機構80は、金属ローラ81、樹脂ローラ82及び平面部材88を有して構成される。平面部材88は、コイル先端挿入機構80とコイル送り機構85とで共用される。
金属ローラ81は、2つのローラ部材の一方を構成し、螺旋コイル11d等の外周部に当接されて、用紙束3のパンチ孔3aに対する螺旋コイル11d等のコイル先端部の挿入位置を規制するように機能する。金属ローラ81は外周部に複数の溝部804を有した金属ローラが使用される。金属ローラ81は軸部802に嵌合され、回転自在に係合される。
上述の金属ローラ81の上流側(コイル導入機構側)には、ガイドローラ84が軸部802に対して回転自在に係合される。ガイドローラ84には樹脂ローラが使用される。このガイドローラ84の先頭部位は台錐形状を成している。ガイドローラ84と対峙した位置には、ガイドローラ84の先頭形状とほぼ同じ台錐形状を有した樹脂ローラ82が設けられる。
ガイドローラ84は、樹脂ローラ82と共に、螺旋コイル11d等の成形回転力で連れ回るように従動回転する。この例では、台錐形状のガイドローラ84の先頭部位と、台錐形状の樹脂ローラ82の先頭部位とにより、バインド機構40に対して螺旋コイル11d等の先端部を拾い込むようにされる。樹脂ローラ82は2つのローラ部材の他方を構成し、螺旋コイル11d等の外周部に当接されて、当該螺旋コイル11d等の進行方向における挿入姿勢を維持するように機能する。
樹脂ローラ82には外周面の所定の位置に溝部805を有した樹脂製のローラ部材が使用される。樹脂ローラ82は軸部803に嵌合され、回転自在に支持される。溝部805は、コイルガイド時の螺旋コイル11d等の先端部から樹脂ローラ82へ受ける伸縮力を吸収するために設けられる。
この例で、金属ローラ81及び樹脂ローラ82は、図24Aに示すように螺旋コイル11d等の成形回転力で連れ回るように従動回転する。この螺旋コイル11d等の成形回転力は、コイル成形機構20がコイル用の線材1を成形し螺旋コイル11d等を繰り出す際に発生する。
バインド機構40において、バインド処理の前半は、この成形回転力を利用して螺旋コイル11d等を用紙束3に挿入するように動作する。バインド処理の後半は、コイル成形機構20で線材1と螺旋コイル11d等とが分離され、上述の成形回転力を失うので、図23に示したコイル送り機構85を利用して螺旋コイル11d等の用紙束3に挿入するように動作する。
平面部材88は、図24Aに示すように、金属ローラ81、樹脂ローラ82と共に、螺旋コイル11d等のコイル径方向を3点で支持する。この例で螺旋コイル11d等が紙面の表面から裏面へ進行するものとすれば、螺旋コイル11d等が時計方向回りに回転すると、金属ローラ81及び樹脂ローラ82が反時計方向回りに回転する。
平面部材88は、金属ローラ81、樹脂ローラ82と共に、螺旋コイル11d等の位置決めがなされ、螺旋コイル11d等のコイル進行姿勢を保持するように機能する。なお、図24Bに示す平面部材88上には、櫛歯整列部89が設けられ、樹脂ローラ82によって螺旋コイル11d等の外周部を櫛歯整列部89の歯部位へ押さえ込むようになされる。図24Bにおいて、螺旋コイル11d等は、紙面の左側から右側へ進行する。これを図中、コイル進行方向Icで示している。
このように構成すると、螺旋コイル11d等のコイル軸芯位置(図示せず)は、金属ローラ81及び樹脂ローラ82によって姿勢が安定してから、その金属ローラ81による螺旋コイル11d等の円周方向の位置決め機能が発揮されて、用紙束3の最初のパンチ孔3aに近づくに従って当該螺旋コイル11d等の先端部がコイル回転軸位置Oc’に位置決めされて行くようになる。
次に、図25及び図26を参照して、金属ローラ81による螺旋コイル11d等のピッチ方向の位置決め機能について説明する。図25に示す金属ローラ81の位置決め機能例によれば、少なくとも、金属ローラ81又は樹脂ローラ82の一つ、この例では、金属ローラ81は外周部に溝部804を有し、かつ、図26に示すような螺旋コイル11d等の先端部を用紙束3のパンチ孔3a(図22参照)へ挿入する際の螺旋コイル11d等のピッチ方向の位置決め機能を有している。
この例で、金属ローラ81で螺旋コイル11d等をコイル送り機構85へ送り出す側の溝部804の幅をwとし、コイル導入機構30から螺旋コイル11d等を受け入れる側の溝部804の拾い込み幅w21としたとき、拾い込み幅w21は、当該螺旋コイル11d等を送り出す側の溝部804の幅wよりも広く設定される。
例えば、拾い込み幅w21は3.9mm程度に設定され、拾い込み幅w22は3.5mm程度に設定され、拾い込み幅w23は3.2mm程度に設定される。これ以降のコイル送り機構85へ送り出す側の溝部804の幅wはw23=3.2mmに設定される。これにより、拾い込み幅w21が徐々に狭く成なり、途中で一定の拾い込み幅w23となるように、螺旋コイル11d等のコイル先端部を用紙束3のパンチ孔3aにガイドできるようになる。
また、図26に示すコイル先端挿入機構80の平面部材88の上部には、切り欠き部材の一例を構成する櫛歯整列部89が設けられる。図26に示すコイル先端挿入機構80は、軸部803から樹脂ローラ82を取り外した状態である。
櫛歯整列部89は、用紙保留部32の先端部に設けられる。用紙保留部32は先に説明した用紙束揃えユニット36に設けられ、パンチ孔3aが揃えられた用紙束3を載置する。櫛歯整列部89の一辺端部には、用紙束3のパンチ孔3aの配置ピッチとほぼ同じ配置ピッチで、コイル案内用の複数の櫛歯状の切り欠き部が設けられる。櫛歯整列部89は、所定の厚みを有した鉄板を櫛歯状に切り抜き加工したものを使用する。
櫛歯整列部89は、コイル挿入時、用紙束3を上部から押さえ込むように機能する。例えば、用紙束揃えユニット36で、用紙束3のパンチ孔3aを揃えられる場合は、櫛歯整列部89が開放され、用紙束3がフリーになされて、用紙束3が用紙保留部32に一時保留される。
その後、用紙束揃えユニット36にて、ある程度、パンチ孔3aを揃えられた用紙束3が用紙保留部32からバインド機構40へセットされ、図示しないピン斜め挿通機構によって、パンチ孔3aが斜めに揃えられた後に、櫛歯整列部89が用紙束3を上部から押さえ込むように動作する。これにより、螺旋コイル11d等を安定して用紙束3のパンチ孔3aに挿入できるようになる。
続いて、図27を参照して、コイル先端挿入機構80の動作例について説明する。図27に示すコイル先端挿入機構80によれば、図26に示した櫛歯整列部89によって用紙束3が上部から押さえ込まれた状態で、コイル導入機構30より繰り出される螺旋コイル11d等がコイル先端挿入機構80に進入する。コイル先端挿入機構80では、金属ローラ81及び樹脂ローラ82が、図24Aに示したように螺旋コイル11d等の成形回転力で連れ回るように従動回転する。
また、金属ローラ81と櫛歯整列部89とが協調して螺旋コイル11d等のコイル先端部を用紙束3の第1のパンチ孔3aにガイド挿入する。更に、螺旋コイル11d等の成形回転力によって、螺旋コイル11d等のコイル先端部はコイル先端挿入機構80からコイル送り機構85へ継続される。
そして、コイル成形機構20では線材1と螺旋コイル11d等とが分離され、上述の螺旋コイル11d等による成形回転力が失われるので、コイル送り機構85では、金属ローラ86及び樹脂ローラ87が回転駆動され、平面部材88と協調して螺旋コイル11d等の先端部をその用紙束3の最後のパンチ孔3aに挿入するように動作する。
このように、本発明に係るコイル先端挿入機構80によれば、金属ローラ81の溝部804の幅wが、拾い込み幅w21→w23のように徐々に狭く成り、用紙束3のパンチ孔3aの配置ピッチに至り、コイル成形ピッチを整合する構造を有している。この構造によって、コイル成形機構20から繰り出され、コイル導入機構30を介して拾い込まれた螺旋コイル11d等の先端部を用紙束3の最初のパンチ孔3aに再現性良く挿入できるようになる。
従って、用紙束3の最初のパンチ孔3aに挿入された螺旋コイル11d等の先端部を用紙束3の第2番目以降のパンチ孔3aに円滑に挿入できるようになる。これにより、螺旋コイル11d等の先端部を用紙束3のパンチ孔3aへ挿入する際のコイル先端部の挿入安定性を向上できることから、信頼性の高いバインド機構40を提供できるようになった。
[変形例2]
続いて、図28を参照して、第2の変形例としてのコイル先端挿入機構811の構成例について説明する。図28に示すコイル先端挿入機構811は、金属ローラ81’、樹脂ローラ82、ガイドローラ84及び平面部材88を有して構成される。ここに金属ローラ81’の溝部804の底部の幅(以下溝底幅という)をw11,w12,w13としたとき、溝底幅w11=w12=w13=一定値「A」に設定されている。
続いて、図28を参照して、第2の変形例としてのコイル先端挿入機構811の構成例について説明する。図28に示すコイル先端挿入機構811は、金属ローラ81’、樹脂ローラ82、ガイドローラ84及び平面部材88を有して構成される。ここに金属ローラ81’の溝部804の底部の幅(以下溝底幅という)をw11,w12,w13としたとき、溝底幅w11=w12=w13=一定値「A」に設定されている。
なお、コイル先端挿入機構811に示す金属ローラ81’は、樹脂ローラ82に対して手前(両端未処理の用紙束3が降下される方向)に開いている状態である。また、コイル先端挿入機構80で説明したものと、同じ符号及び名称のものは同じ機能を有するので、その説明を省略する。
この例で、ガイドローラ84に隣接した金属ローラ81’の第1番目の溝部804の拾い込み幅w21は、w21=「B」であり、金属ローラ81の拾い込み幅w21に比べて広く設定されている。しかも、金属ローラ81’で溝部804を画定する両側の峰部の高さが金属ローラ81よりも高く設定されている。金属ローラ81’の溝部804の両側の峰部を高く設定したのは、金属ローラ81に比べて螺旋コイル11d等の先端部を拾い込み易くするためである。
この例では、螺旋コイル11d等を受け入れる側の溝部804の拾い込み幅w21も、途中の溝部804の幅も、当該螺旋コイル11d等を送り出す側の溝部804の幅wも同じ拾い込み幅w21に設定されている。しかも、溝部804の配置ピッチが用紙束3のパンチ孔3aの配置ピッチとほぼ等しく設定されている。
このようにコイル先端挿入機構811を構成すると、コイル先端挿入機構80で説明したような徐々に拾い込み幅w21等を狭くすることなく、コイル先端挿入機構811内に螺旋コイル11d等を受入易くなり、コイル先端挿入機構811内で、用紙束3の最初のパンチ孔3aから、初期の段階で、当該螺旋コイル11d等の先端部を位置決めできるようになる。
[変形例3]
続いて、図29〜図31を参照して、第3の変形例としてのコイル先端挿入機構812について説明する。図29に示すコイル先端挿入機構812は、少なくとも3つのローラ部材の一例となる分割構造の金属ローラ81”、樹脂ローラ82及び樹脂ローラ83を有して構成され、螺旋コイル11d等の外周部に当接されて、当該螺旋コイル11d等の進行方向における挿入姿勢を維持するように機能する。
続いて、図29〜図31を参照して、第3の変形例としてのコイル先端挿入機構812について説明する。図29に示すコイル先端挿入機構812は、少なくとも3つのローラ部材の一例となる分割構造の金属ローラ81”、樹脂ローラ82及び樹脂ローラ83を有して構成され、螺旋コイル11d等の外周部に当接されて、当該螺旋コイル11d等の進行方向における挿入姿勢を維持するように機能する。
樹脂ローラ83は、第3のローラ部材の一例を構成し、例えば、図1に示した左側板4aの内側であって、螺旋コイル11d等の斜め下方から当該螺旋コイル11d等を支持可能な位置に配設される。樹脂ローラ83は所定の長さを有した樹脂製のローラ部材が使用される。
この例では、図30に示すように、金属ローラ81”、樹脂ローラ82及び樹脂ローラ83により螺旋コイル11d等が3点支持される。例えば、金属ローラ81”は右側から螺旋コイル11d等の横側に押し付ける。樹脂ローラ82は左上部から右下方へ螺旋コイル11d等を押し付けるようになされる。金属ローラ81”は左下方から右上方へ螺旋コイル11d等を押し付けるようになされる。このように、螺旋コイル11d等を3点支持することで、螺旋コイル11d等のコイル進行姿勢が安定する。
この例でも、金属ローラ81”、樹脂ローラ82及び樹脂ローラ83は、螺旋コイル11d等の成形回転力で連れ回るように機能する。この螺旋コイル11d等の成形回転力は、コイル成形機構20がコイル用の線材1を成形し螺旋コイル11d等を繰り出す際に発生する。
このようにコイル先端挿入機構812を構成すると、図28に示したコイル導入機構30の出口から用紙束3の第1のパンチ孔3aに至る距離が、設計上、長く設定されてしまう場合に、ローラ部材の3点支持によって、螺旋コイル11d等を安定して用紙束3の第1のパンチ孔3aへガイド挿入できるようになる。
従って、金属ローラ81”、樹脂ローラ82及び樹脂ローラ83が螺旋コイル11d等の進行を妨げることなく、金属ローラ81”、樹脂ローラ82及び樹脂ローラ83で螺旋コイル11d等の円周方向を精度良く位置決めすることができる。
続いて、図31を参照して、金属ローラ81”の分割構造例について説明する。図31に示す金属ローラ81”は、軸部802に沿ってローラ部材が2つに分割され、金属ローラ81a,81bを有して構成される。金属ローラ81a,81bの各々は、外周部に溝部804を有し、かつ、螺旋コイル11d等の先端部を用紙束3のパンチ孔3aへ挿入する際のピッチ方向の位置決め機能を有している。金属ローラ81a,81bの各々が螺旋コイル11d等の成形回転力によって連れ回りされる。
金属ローラ81aは、コイル導入機構30から螺旋コイル11d等を受け入れる側のローラ部材である。金属ローラ81aの溝部804の溝幅はw31である。金属ローラ81bは、螺旋コイル11d等をコイル送り機構85に送り出す側のローラ部材である。金属ローラ81bの溝部804の溝幅はw32である。金属ローラ81aの溝幅w31は、螺旋コイル11d等の拾い込み性を良くするために、金属ローラ81bの溝幅w32に比べて広く設定される。金属ローラ81bの溝幅w32は、用紙束3のパンチ孔3aの配置間隔に整合して狭く設定される。
このように金属ローラ81”の分割構造を採ると、螺旋コイル11d等を受け入れる側の金属ローラ81aと、螺旋コイル11d等を送り出す側の金属ローラ81bとの間で、連れ周り時の回転誤差を吸収できるようになる。この例でも、ピッチ方向の位置決め機能を有する金属ローラ81aにおいて、螺旋コイル11d等を受け入れる側の溝部804の幅を徐々に狭く設定し、最終端の溝部の幅を、螺旋コイル11d等を送り出す側の溝部804の幅w32とほぼ等しくなるようになされる。
このようにコイル先端挿入機構812を構成すると、螺旋コイル11d等のコイル軸芯位置Ocは、金属ローラ81a、樹脂ローラ82及び樹脂ローラ83によって姿勢が安定してから、金属ローラ81aによるピッチ方向の位置決め機能により用紙束3の最初のパンチ孔3aに近づくに従って当該螺旋コイル11d等の先端部が位置決めされて行くようになる。更に、螺旋コイル11d等の成形回転力によって、螺旋コイル11d等のコイル先端部はコイル先端挿入機構812の金属ローラ81bからコイル送り機構85へ継続されるようになる。
続いて、図32〜図34を参照して、バインド機構40の配置例、その駆動源の構成例及びその機能例について説明する。図32に示すバインド機構40は、用紙束揃えユニット36の下方側に配置される。バインド機構40はコイル送り機構85を有している。コイル送り機構85は、軸部803から樹脂ローラ82及び樹脂ローラ87を取り外した状態を示している。この状態で、用紙束揃えユニット36の下方には、5個の櫛歯整列部89が直線上に配設されているのが見える。
この例では、コイル先端挿入機構80の金属ローラ81の長さと、コイル送り機構65の金属ローラ86の長さとを加算した全体長さを基準にしたとき、コイル送り機構85の金属ローラ86の長さは、全体の約3/4の長さを占めている。同様にして、樹脂ローラ87の長さも全体(樹脂ローラ82+樹脂ローラ87)の約3/4の長さを占めている。
コイル送り機構85では、このような長さを有した金属ローラ86及び樹脂ローラ87を回転駆動し、コイル成形機構20で線材1と分離され、成形回転力を失った螺旋コイル11d等を平面部材88及び上述の櫛歯整列部89と協調して、用紙束3の最後のパンチ孔3aまでコイル先端部を挿入駆動できるようになる。
ここで、図33A及び図33Bを参照して、バインド機構40の駆動源の構成例について説明する。図33A及び図33Bに示すバインド機構40は、5個のモータ831〜835で駆動される。位置制御用のモータ831は金属ローラ81,86が取り付けられた第1の可動板832a,832aに取り付けられる。モータ831はモータ駆動信号S831を入力してモータ軸を回転し、所定の移動可能範囲内において、当該可動板832a,832aを移動することにより、金属ローラ81,86の位置を制御するようになる。
可動板832a,832a間には連接棒835eが配設され、この連接棒835eを介して、扇(円弧)状の可動ギヤ835a,835aに可動自在に取り付けられる。可動ギヤ835a,835aの所定の位置には、上述の移動可能範囲を規定する長孔部835dが設けられ、この長孔部835dには上述の連接棒835eが可動自在に取り付けられる。可動ギヤ835aの長孔部835dを利用して金属ローラ81,86の位置が制御される。
コイル送り機構85を構成する金属ローラ86の回転用のモータ832は、所定の形状を有した可動板832aの所定の位置に取り付けられる。モータ832はモータ駆動信号S832を入力してモータ軸を回転し、金属ローラ86を回転する際に駆動される。金属ローラ86の端部には図示しないギヤが取り付けられ、このギヤにモータギヤを介してモータ832の回転力が伝達される。
樹脂ローラ82,87の位置制御用のモータ833は、所定の形状を有した第2の可動板833aに取り付けられる。モータ833はモータ駆動信号S833を入力してモータ軸を回転し、樹脂ローラ82,87を回動する際に駆動される。可動板833aの所定の部位には円弧状のギヤ833bが設けられる。このギヤ833bには減速ギヤ833cが噛合され、減速ギヤ833cには軸部833dを介してモータ833の回転力が伝達される。
コイル送り機構85を構成する樹脂ローラ87の回転用のモータ834は、可動板833aの所定の位置に取り付けられる。モータ834はモータ駆動信号S834を入力してモータ軸を回転し、樹脂ローラ87を回転する際に駆動される。樹脂ローラ87の端部には、ベルトプーリ834aが取り付けられ、このベルトプーリ834aにベルト834bを介してモータ834の回転力が伝達される。
バインド機構40の所定の位置には、送りASSY用のモータ835が取り付けられる。モータ835はモータ駆動信号S835を入力してモータ軸を回転し、螺旋コイル11d等で綴じ処理された用紙束3の綴じ作業領域から、金属ローラ81,86を退避する際に駆動される。
モータ835は、上述の各々の可動ギヤ835a,835aには減速ギヤ835bが噛合され、減速ギヤ835b,835bには軸部835cを介してモータ835の回転力が伝達される。上述の扇状の可動ギヤ835a,835aを回動することで、金属ローラ81,86が取り付けられた可動板832aが退避するようになる。各々のモータ831〜835にはステッピングモータが使用される。これらにより、バインド機構40の駆動源を構成する。
図34に示すバインド機構40によれば、コイル先端挿入機構80がコイル導入機構30から受け継いだ螺旋コイル11d等を用紙束3の最初のパンチ孔3aに挿入する。このとき、コイル先端挿入機構80の金属ローラ81は、外周面に溝部804を有して螺旋コイル11d等の先端部を用紙束3のパンチ孔3aへ挿入する際のピッチ方向の位置決め機能を発揮する。例えば、螺旋コイル11d等の成形回転力で金属ローラ81,樹脂ローラ82が連れ回りするので、当該螺旋コイル11d等にとって抵抗になることなく、最初のパンチ孔3aへの位置決めが可能となる。
これにより、螺旋コイル11d等の先端部が用紙束3の最初のパンチ孔3aに挿通される。その後、コイル送り機構85は、用紙束3のパンチ孔3aに順次挿入される螺旋コイル11d等を受け継ぎ、所定の長さにカットされた螺旋コイル11d等の先端部を当該用紙束3の最後のパンチ孔3aに案内するように回転駆動(搬送)するようになる。
このようにバインド機構40を構成すると、コイル送り機構85の金属ローラ86及び樹脂ローラ87が螺旋コイル11d等の進行を妨げることなく、当該金属ローラ86、樹脂ローラ87及び1つの平面部材88によって、螺旋コイル11d等を第2番目以降の用紙束3のパンチ孔3aに円滑に挿入し搬送できるようになる。これにより、再現性良く、かつ、円滑に、螺旋コイル11d等を用紙束3に綴じることができる。
しかも、コイル送り機構85で、ピッチ方向の位置決め機能を有する金属ローラ86を回転させることによる摺動抵抗の低減策を維持しながら、螺旋コイル11d等の送り及び停止をいつでもできるようになった。これにより、螺旋コイル11d等の送り及び停止をいつでもできるため、複数の紙サイズの用紙束3の終端位置で、コイル送り機構85を停止できるので、A4版,B4版,A5版,B5版などの小冊子に対応することも可能である。
[変形例4]
続いて、図35を参照して、第4の変形例としてのコイル送り機構851について説明する。図35に示すコイル送り機構851は、バインド機構40に適用可能なものであり、少なくとも、螺旋コイル11d等の外周部に当接されて、当該螺旋コイル11d等の進行方向における挿入姿勢を維持する1つの樹脂ローラ87及び2つの平面部材88及び平面部材881を有して構成される。コイル送り機構851は、用紙束3の最初のパンチ孔3aに挿入された螺旋コイル11d等の先端部を当該用紙束3の最後のパンチ孔3aに案内するように搬送駆動する。
続いて、図35を参照して、第4の変形例としてのコイル送り機構851について説明する。図35に示すコイル送り機構851は、バインド機構40に適用可能なものであり、少なくとも、螺旋コイル11d等の外周部に当接されて、当該螺旋コイル11d等の進行方向における挿入姿勢を維持する1つの樹脂ローラ87及び2つの平面部材88及び平面部材881を有して構成される。コイル送り機構851は、用紙束3の最初のパンチ孔3aに挿入された螺旋コイル11d等の先端部を当該用紙束3の最後のパンチ孔3aに案内するように搬送駆動する。
この例でも、コイル送り機構851は、図35Bに示す櫛歯整列部89に螺旋コイル11d等を嵌め込み、かつ、当該螺旋コイル11d等を2つの平面部材88及び平面部材881で摺動自在に支持し、1つの樹脂ローラ87を回転して当該螺旋コイル11d等を搬送するようになる。
このようにコイル送り機構851を構成すると、樹脂ローラ87が螺旋コイル11d等の進行を妨げることなく、1つの樹脂ローラ87及び2つの平面部材88及び平面部材881によって、螺旋コイル11d等を第2番目以降の用紙束3のパンチ孔3aに円滑に挿入できるようになる。これにより、再現性良く、かつ、円滑に螺旋コイル11d等を用紙束3のパンチ孔3aに挿入し綴じ処理できるようになる。
[変形例5]
続いて、図36A及び図36Bを参照して、第5の変形例としてのコイル送り機構852について説明する。図36Aに示すコイル送り機構852は、バインド機構40に適用可能なものであり、少なくとも、移動機能を有した樹脂ローラ821、位置決め調整機能を有した金属ローラ86及び1つの平面部材88を有して構成される。
続いて、図36A及び図36Bを参照して、第5の変形例としてのコイル送り機構852について説明する。図36Aに示すコイル送り機構852は、バインド機構40に適用可能なものであり、少なくとも、移動機能を有した樹脂ローラ821、位置決め調整機能を有した金属ローラ86及び1つの平面部材88を有して構成される。
図36Bに示す樹脂ローラ821は、螺旋コイル11d等の外周部に当接されて、当該螺旋コイル11d等の進行方向における挿入姿勢を維持しながら、軸部803に沿ってコイル進行方向に移動するものである。例えば、樹脂ローラ821は、螺旋コイル11d等が1回転すると、当該螺旋コイル11d等の1回転につき、金属ローラ86のネジ状の溝部804が1ピッチ移動するようなネジ移動方式である。ネジ移動方式は、溝部804が回転するので、当該溝部804が螺旋コイル11dにとって抵抗にならない。
このようにコイル送り機構852を構成すると、用紙束3の最初のパンチ孔3aに挿入された螺旋コイル11d等の先端部を樹脂ローラ821、金属ローラ86及び平面部材88で当該用紙束3の最後のパンチ孔3aに挿入駆動できるようになる。これにより、再現性良く、かつ、円滑に螺旋コイル11d等を用紙束3のパンチ孔3aに挿入し綴じ処理できるようになる。
なお、上述したこれらの樹脂ローラ82,83,87,821等は、螺旋コイル11d等との摺動や摩擦等を考慮して、ゴム系素材を用いたゴムローラとして設けてもよい。
続いて、用紙束搬送機構60について説明する。図37A及び図37Bは、用紙束搬送機構60の構成例を示す斜視図である。用紙束搬送機構60は、バインド機構40から用紙束3を受け取るピックアップ機能及び用紙束3を整列する用紙整列機能を有している。用紙束搬送機構60は、用紙束3を載置する本体61dと本体61dの両側に取付けられた略扇形状の扇プレート61e,61eを備えている。この扇プレート61e,61eの円弧部には、歯切部61fが設けられている。この歯切部61fは、歯車61gに噛み合わされている。搬送位置制御位置用のモータ61nにより歯車61gが回転することで、扇プレート61e,61e及び本体61dが、軸61hを回動軸にして回動する。
ピックアップ機能を実行するために、ピックアップ用のモータ61a、ガイドロッド61b,61b及びピックアップ61cを備えている。ピックアップ61cは、ガイドロッド61b,61bにスライド自在に取り付けられ、このモータ61aにより回転される不図示のベルトに固定されて駆動される。例えば、ピックアップ61cは、図37Aに示す最下位置P8から前進して最上位置P7まで移動する。ピックアップ61cは、最上位置P7で待機して、バインド機構40から提供された用紙束3に挿通された螺旋コイル11d側を掴む。用紙束3の螺旋コイル11d側を掴んだ後、最上位置P7から後退して最下位置P8まで移動する。
用紙束3を整列する用紙整列機能を実行するために、用紙整列用#1HP用のモータ61i,用紙整列用#2HP用のモータ61j及び略L字形状のプレート61k,61mを備えている。プレート61kは本体61dにスライド自在に取り付けられ、モータ61jにより回転される不図示のベルトに固定されて駆動される。また、プレート61mは本体61dにスライド自在に取り付けられ、モータ61iにより回転される不図示のベルトに固定されて駆動される。この例で、用紙サイズ情報に基づいてプレート61とプレート61mの間隔を決定する。プレート61k,61mにより挟まれて整列された用紙束3は、端部処理ユニット70に提供される。
続いて、整列ピン機構50について説明する。図38は、整列ピン機構50の構成例(その1)を示す前面側の斜視図である。図39は、整列ピン機構50の構成例(その2)を示す背面側の斜視図である。整列ピン機構50は、用紙束3のパンチ孔3aを螺旋コイル11d等が進行する方向に揃えるものである。
整列ピン機構50は、2本の整列ピン51,51、整列ピン用のモータ386及び雌ネジ部材58,58を備え、駆動部の一例である整列ピン用のモータ386の駆動力により整列ピン51,51を上下動させる。例えば、整列ピン51はピン部材の一例であり、雌ネジ部材58,58及び整列ピンスリーブ59,501により移動自在に前面パネル502に取り付けられている。
略円柱形状の整列ピン51の先端部51aは略円錐形状に形成され、整列ピン51の胴体51bのサイズは、用紙束3のパンチ孔3aのサイズより若干小さく設定されている。これにより、整列ピン51が用紙束3のパンチ孔3aに挿通した際に、用紙束3を構成する用紙の各々を整列ピン51に倣わすことができる。
整列ピン51には、雄ネジ57が設けられている。この雄ネジ57は雌ネジ部材58に螺合されている。また、整列ピン51には、平歯車56が固定されている。この平歯車56は、円筒状のギヤ55に噛み合わされ、この円筒状のギヤ55は平歯車54に噛み合わされている。平歯車54は、整列ピン用のモータ386の回転軸に固定された平歯車53に噛み合わされている。
このように構成することにより、整列ピン用のモータ386を駆動させると、整列ピン用のモータ386の駆動力が平歯車53、平歯車54、円筒状のギヤ55、平歯車56を介して整列ピン51に伝達される。これにより、整列ピン51が回転して雄ネジ57と雌ネジ部材58により回転運動が直進運動に変換されて、整列ピン51が整列ピンスリーブ501,59に案内されて上下動する。
整列ピン51の進行方向は、螺旋コイル11d等が用紙束3のパンチ孔3aの内部を進行する方向と略等しく設定されている。例えば、図40Bに示すように整列ピン51の進行方向504は、鉛直方向に対する角度θ1が6°〜7°に設定されている。
整列ピン51が最も下降した最下点から整列ピン51が最も上昇した最上点までの範囲、すなわち整列ピン51の動作範囲は40mm程度である。整列ピン51の最上点では、図38に示すように整列ピン51が櫛歯整列部89の隙間から突き出した状態となる。この状態において、整列ピン51は、最大の厚みを有する用紙束3のパンチ孔3aを貫通する。整列ピン51の最下点では、整列ピン51が櫛歯整列部89の隙間から完全に抜け出した状態となる。整列ピン51,51は、用紙束3の両端側のパンチ孔3aに挿通される。
整列ピン機構50は、先ずクランプ移動機構380により用紙束3をクランプしていない状態で、用紙束3のパンチ孔3aに整列ピン51,51を挿通する。次に整列ピン51,51を用紙束3のパンチ孔3aに挿通した状態で、クランプ移動機構380により用紙束3をクランプし、整列ピン51,51が挿通された用紙束3をクランプ移動機構380によりクランプした状態から整列ピン51,51を用紙束3のパンチ孔3aから抜き出す。
図40Aは従来例に係るコイル挿入例を示す断面図であり、図40Bは本発明に係るコイル挿入例を示す断面図である。従来例に係る用紙束3”のパンチ孔3a’は、図40Aに示すように鉛直方向に揃えられている。この例では、最大の厚みを有した用紙束3”を示している。この用紙束3”のパンチ孔3aに対して、超大径の螺旋コイル11d等を挿入する。なお、この例では、他の径のコイルである小径の螺旋コイル11a、中径の螺旋コイル11b及び大径の螺旋コイル11cも同時に図示している。
図40Bに示す整列ピン51,51の進行方向504は、鉛直方向に対する角度θ1が6°〜7°に設定されている。整列ピン51,51が図40Aの用紙束3のパンチ孔3a’に挿通して図40Bに示す用紙束3のパンチ孔3aを形成する。図40Bに示す用紙束3のパンチ孔3aは、整列ピン51,51により鉛直方向に対して角度θ1(6°〜7°)だけ傾斜して揃えられている。この角度θ1は、螺旋コイル11a〜11dが用紙束3のパンチ孔3aの中を進行する方向と略等しく設定されている。従って、図40Aの用紙束3”に比べて、図40Bのように整列された用紙束3は、そのパンチ孔3aの内部を進む螺旋コイル11d等とパンチ孔3aの内壁部とのクリアランスを広くとることができる。従って、パンチ孔3aの内部を進む螺旋コイル11a〜11dがパンチ孔3aの内壁部に接触しないので、螺旋コイル11a〜11dの挿入不良を防止できるようになる。
図41Aは従来例に係る螺旋コイル11a〜11dとパンチ孔3a’のクリアランス例を示す断面図であり、図41Bは本発明に係る螺旋コイル11a〜11dとパンチ孔3aのクリアランス例を示す断面図である。図41Aの螺旋コイル11a〜11dとパンチ孔3aのクリアランスは距離L1であり、図41Bの螺旋コイル11a〜11dとパンチ孔3aのクリアランスは距離L2である。この場合、距離L1<距離L2の関係になり、整列ピン51,51(図40B参照)により角度θ1(6°〜7°)だけ傾斜して揃えられた用紙束3は、螺旋コイル11a〜11dとパンチ孔3aのクリアランスを広くとることができる。
このように本発明に係る整列ピン機構50によれば、螺旋コイル11a〜11dが用紙束3のパンチ孔3aの内部を進行する方向と略等しく移動自在に設けられた少なくとも2本の整列ピン51,51が、用紙束3のパンチ孔3aに挿通するものである。
この構成によって、螺旋コイル11a〜11dが進行する斜め方向に用紙束3のパンチ孔3aを自動的かつ精度良く揃えることができる。これにより、用紙束3のパンチ孔3aの内部を進む螺旋コイル11a〜11dと用紙束3のパンチ孔3aの内壁部とのクリアランスを広くとることができる。従って、螺旋コイル11a〜11dがパンチ孔3aの内壁部に接触しないので、螺旋コイル11a〜11dの挿入不良を防止できるようになる。
続いて、端部処理ユニット70について詳細に説明する。図42は、端部処理ユニット70の構成例を示す斜視図である。図42に示す端部処理ユニット70は、筐体73に出側端部処理部71と入側端部処理部72が可動自在に固定されている。出側端部処理部71と入側端部処理部72は略同一構成である。入側端部処理部72は、出側端部処理部71に対して180°天地を反転させて筐体73に固定している。これは、螺旋コイル11d等の両端部を、それぞれ螺旋コイル11d等の内側に折り曲げる必要があるからである。すなわち、出側端部処理部71が、図55Aに示す螺旋コイル11d等の端部701aのように折り曲げるのに対して、入側端部処理部72が、図55Eに示す螺旋コイル11d等の端部701bのように折り曲げる。このように、出側端部処理部71と入側端部処理部72の配置方法を工夫することで各端部処理部を略同一構成とすることができるので、機械設計及び製造を簡略できる。
出側端部処理部71及び入側端部処理部72は、矢印P1の方向(用紙3’の長手方向)に移動自在に筐体73内に取り付けられ、用紙サイズに応じて矢印P1の方向に移動する。これは、用紙のサイズに応じて螺旋コイル11a〜11dの端部を処理する位置が変わるためである。
この例で、出側端部処理部71は、端部処理ユニット位置用のモータ710a(図67参照)、平歯車711、ラック712、モータ歯車713及びガイドロッド714,714を備えている。モータ710a、モータ歯車713及び平歯車711は筐体73に固定されている。モータ歯車713と平歯車711が噛み合わされ、この平歯車711とラック712が噛み合わされている(ラック・アンド・ピニオン)(図43A参照)。
出側端部処理部71の本体715は、ガイドロッド714,714に可動自在に取り付けられている。例えば、出側端部処理部71の本体715は、ガイドロッド714,714にスライド自在に挿通されている。この本体715のシャーシ718に固定されたラック712は、平歯車711に噛み合わされている。
このように構成することで、モータ710aを駆動させると、そのモータ歯車713及び平歯車711が回転する。平歯車711が回転することで、この平歯車711に噛み合わされたラック712に動力が伝達され、出側端部処理部71の本体715は、ガイドロッド714,714に沿って矢印P1に示す左方向又は右方向に移動する。これにより、用紙のサイズに応じて出側端部処理部71を移動させることができるようになる。
同様に、入側端部処理部72は、端部処理ユニット位置用のモータ710b(図67参照)、平歯車721、ラック722、モータ歯車723及びガイドレール724を備えている。モータ歯車723及び平歯車721は筐体73のプレート726に固定されている。モータ歯車723と平歯車721が噛み合わされ、この平歯車721とラック722が噛み合わされている(図43B参照)。
入側端部処理部72の本体725は、ガイドレール724に可動自在に取り付けられている。例えば、入側端部処理部72の本体725は、ガイドレール724にスライド自在に嵌合されている。この本体725のシャーシ728に固定されたラック722は、平歯車711に噛み合わされている。
このように構成することで、端部処理ユニット位置用のモータ710bを駆動させると、そのモータ歯車723及び平歯車721が回転する。平歯車721が回転することで、この平歯車721に噛み合わされたラック722に動力が伝達され、入側端部処理部72の本体725は、ガイドレール724に沿って矢印P1に示す左方向又は右方向に移動する。これにより、用紙のサイズに応じて入側端部処理部72を移動させることができるようになる。
出側端部処理部71は、螺旋コイル11d等を引き寄せるドラッグ部74を備えている。このドラッグ部74はドラッグ掴み歯741,741を有している。ドラッグ掴み歯741,741により、両端部未処理の螺旋コイル11d等の一端側の胴体を挟み込んで螺旋コイル11d等を引き寄せる。同様に、入側端部処理部72は、螺旋コイル11d等を引き寄せるドラッグ部75を備えている。このドラッグ部75はドラッグ掴み歯751,751を有している。ドラッグ掴み歯751,751によ、両端部未処理の螺旋コイル11d等の他端側の胴体を挟み込んで螺旋コイル11d等を引き寄せる。ドラッグ部74とドラッグ部75の動きは同期している。
続いて、ドラッグ部74,75について詳細に説明する。図43A及び図43Bは、図42の端部処理ユニット70の筐体73を取り外した状態を示す図である。図43Aに示すドラッグ部74は、上下のドラッグ掴み歯741,741の他に、ドラッグ用のモータ741a(図67参照)、平歯車742、アーム743及びリンク744,744を備えている。この例では、両側のアーム743,743は、同じ構成でシャーシ718の両側に取り付けられている(図43B参照)。
アーム743の各々はシャーシ718にスライド自在に取り付けられている。例えば、アーム743には歯切部745及び長孔746が設けられ、この長孔746はボルト748により、シャーシ718にスライド自在に取り付けられている。なお、アーム743には長孔が更にもう1箇所設けられている。アーム743の歯切部745には平歯車742が噛み合わされている(ラック・アンド・ピニオン)。アーム743は、バネ749により後方(長孔746側)へ引っ張られている。
アーム743の先端にはリンク744,744が取り付けられている。これらの上下のリンク744,744は、それぞれ後端に回動軸を有し、バネ747によりお互いが向き合う方向へ引っ張られている。リンク744,744には、ドラッグ掴み歯741,741が固定されている。上下のドラッグ掴み歯741は線状の金属板を矩形に折り曲げて形成されている。矩形状のドラッグ掴み歯741,741はそれぞれ、螺旋コイル11d等を受け入れる受入面P2,P3が螺旋コイル11d等の進行方向に対して傾斜して設けられている。これにより、螺旋コイル11d等が受入面P2,P3に当接して押し込まれた際に、上下のドラッグ掴み歯741,741がそれぞれ反対方向に回動する。
このようにドラッグ部74を構成することによって、モータ741a(図67参照)を駆動させると、平歯車742が回転して平歯車742に噛み合わされたアーム743が長孔746に沿って移動する。例えば前進した状態で、ドラッグ部74は、用紙束搬送機構60から螺旋コイル11d等が挿入された用紙束3をドラッグ掴み歯741,741により受け取る。このとき、上部のドラッグ掴み歯741の受入面P2と下部のドラッグ掴み歯741の受入面P3間に螺旋コイル11d等が押し込まれて、上下のドラッグ掴み歯741,741がそれぞれ反対方向に回動して開く。その後、螺旋コイル11d等が上下のドラッグ掴み歯741,741の間に完全に押し込まれると、ドラッグ掴み歯741,741は、バネ747の張力により引き寄せられて閉じると共に螺旋コイル11d等を挟み込む。
ドラッグ部74は、螺旋コイル11d等を挟み込んだ状態で、平歯車742を回転させて平歯車742に噛み合わされたアーム743を長孔746に沿って後退させる。ドラッグ部74により後退された螺旋コイル11d等は、図42に示すようにコイル受け部材703に当接されて位置決めされる。このコイル受け部材703はシャーシ728に固定され、螺旋コイル11d等を当接して受け入れる半筒部704を有している。この半筒部704には、螺旋コイル11d等のピッチに合わせて配置された仕切り片705が複数設けられ、この仕切り片705と仕切り片705の間に螺旋コイル11d等が配置される。これにより、螺旋コイル11d等の位置及び姿勢を保持できるので、その後の切断及び折り曲げ処理を円滑に行うことができるようになる。
なお、入側端部処理部72は、出側端部処理部71の配置を天地反転させただけなので、ドラッグ部75は、上述したドラッグ部74の構成と同一である。従って、ドラッグ部75の詳細な説明は省略する。
続いて、螺旋コイル11d等の径のサイズに応じて螺旋コイル11d等を切断するカット位置を変更する機能について説明する。図44は、出側端部処理部71の構成例を示す分解斜視図である。図44に示す出側端部処理部71及び入側端部処理部72は、螺旋コイル11d等の端部を切断して折り曲げるカット曲げ機構76を備えている。出側端部処理部71のカット曲げ機構76は第1のカット曲げ機構の一例であり、用紙束3のパンチ孔3aに挿入された螺旋コイル11d等の一端側を処理する。入側端部処理部72のカット曲げ機構76は第2のカット曲げ機構の一例であり、螺旋コイル11d等の他端側を処理する。
この例で、カット曲げ機構76は、斜め方向に移動自在にシャーシ718内に収容され、螺旋コイル11d等の径のサイズに応じて移動する。カット曲げ機構76は、螺旋コイル11a〜11dに対峙して配置されて螺旋コイル11a〜11dの円弧部に沿う斜め方向に移動自在に取り付けられる。カット曲げ機構76は、螺旋コイル11a〜11dの径に応じて斜め方向に移動して螺旋コイル11a〜11dの切断面が略円形になるように切断する。
カット曲げ機構76は、ロッド760,761に固定されている。シャーシ718の側面には、傾斜孔763,764,765が設けられている。これらの傾斜孔763,764,765は同一方向に傾斜して形成されている。
ロッド760は、シャーシ718の傾斜孔764に嵌合され、ロッド761は傾斜孔763に嵌合され、ロッド762は傾斜孔765に嵌合される。3本のロッド760〜762の両端はそれぞれ、三角プレート766,766に固定される。例えば、三角プレート766,766にはそれぞれ、3箇所に孔部767〜769が設けられている。ロッド760は三角プレート766の孔部767に固定され、ロッド761は孔部768に固定され、ロッド762は孔部769に固定される。
ロッド762は、他のロッド760,761よりも長く形成されており、平面溝カム752,753に係合される。例えば、平面溝カム752,753には、同一のカム溝754が形成されている。これらのカム溝754,754には、ロッド762の両端が嵌め込まれる。平面溝カム752と平面溝カム753は、シャフト759により連結される。平面溝カム752は平歯車として機能し、平歯車758に噛み合わされ、この平歯車758は平歯車757に噛み合わされる。この平歯車757はモータ歯車785(図45A参照)に噛み合わされる。シャフト759は、三角プレート766の長孔706に遊貫されている。
このように構成することで、カット位置用のモータ757a(図67参照)の駆動力は、平歯車757、平歯車758を介して平面溝カム752に伝達されて平面溝カム752が回動する。平面溝カム752が回動することにより、シャフト759と共に平面溝カム753が平面溝カム752と同期して回動する。平面溝カム752,753の回動により、カム溝754,754に嵌合されたロッド762が傾斜孔765,765に沿って移動する。
ロッド762が傾斜孔765,765に沿って移動することで、ロッド762の両端に固定された三角プレート766,766と共にロッド760,761がそれぞれ傾斜孔763,764に沿って移動する。これにより、ロッド760,761に固定されたカット曲げ機構76が傾斜孔763,764に沿って移動する。従って、螺旋コイル11d等の径に応じて螺旋コイル11d等の切断位置を変更できるので、螺旋コイル11a〜11dの切断端面の形状を螺旋コイル11a〜11dの径に依存せずに一定にできる。
図45Aは、カット曲げ機構76の移動例(その1)を示す側面図である。図45Aに示すコイル受け部材703には超大径の螺旋コイル11dが配置されている。カット曲げ機構76は、螺旋コイル11dを処理する位置に移動している。例えば、モータ757b(図67参照)の駆動力がモータ歯車785、平歯車757、平歯車758を介して平面溝カム752に伝達されて平面溝カム752,753(図44参照)が回動する。カット曲げ機構76は、平面溝カム752,753に嵌合されたロッド762や三角プレート766,766と共に傾斜孔763,764(図44参照)に沿って斜めに移動する。図45Aに示すカット曲げ機構76は、最も前進した状態である。
図45Bは、カット曲げ機構76の移動例(その2)を示す側面図である。図45Bに示すコイル受け部材703には小径の螺旋コイル11aが配置されている。カット曲げ機構76は、この螺旋コイル11aを処理する位置に移動している。例えば、不図示のモータの駆動力がモータ歯車785、平歯車757、平歯車758を介して平面溝カム752に伝達されて平面溝カム752,753(図44参照)が回動する。カット曲げ機構76は、平面溝カム752,753に嵌合されたロッド762や三角プレート766,766と共に傾斜孔763,764(図44参照)に沿って斜めに移動する。図45Bに示すカット曲げ機構76は、最も後退した状態であり、図45Aの位置に比べて距離P6だけ後退している。
図46Aは、螺旋コイル11dの処理時の図45Aの破線円内のコイル受け部材703付近の拡大図である。図46Aに示すカット曲げ機構76のカッター787は、超大径の螺旋コイル11dの略頂上に配置されている。これにより、超大径の螺旋コイル11dにおけるカット位置の接線方向に対して略垂直に切断できる。従って、切断面が楕円にならず略円形状になるので、切断した螺旋コイル11dの端部が尖ることを防止できる。
図46Bは、螺旋コイル11aの処理時の図45Bの破線円内のコイル受け部材703付近の拡大図である。図46Bに示すカット曲げ機構76のカッター787は、小径の螺旋コイル11aの略頂上に配置されている。これにより、小径の螺旋コイル11aにおけるカット位置の接線方向に対して略垂直に切断できる。従って、切断面が楕円にならず略円形状になるので、切断した螺旋コイル11aの端部が尖ることを防止できる。
図47Aに示すカット曲げ機構76のカッター787は、大径の螺旋コイル11cの略頂上に配置されている。これにより、大径の螺旋コイル11cにおけるカット位置の接線方向に対して略垂直に切断できる。従って、切断面が楕円にならず略円形状になるので、切断した螺旋コイル11cの端部が尖ることを防止できる。
図47Bに示すカット曲げ機構76のカッター787は、中径の螺旋コイル11bの略頂上に配置されている。これにより、中径の螺旋コイル11bにおけるカット位置の接線方向に対して略垂直に切断できる。従って、切断面が楕円にならず略円形状になるので、切断した螺旋コイル11bの端部が尖ることを防止できる。
このように、コイル径がφ8mmの螺旋コイル11a、コイル径がφ12mmの螺旋コイル11b、コイル径がφ16mmの螺旋コイル11c、コイル径がφ20mmの螺旋コイル11dに応じてカット曲げ機構76の位置を移動するので、各螺旋コイル11a〜11dにおけるカット位置の接線方向に対して略垂直に切断できる。従って、コイル径が変わっても、切断面が楕円にならず略円形状になるので、切断した螺旋コイル11a〜11dの端部が尖ることを防止できる。
続いて、カット曲げ機構76の構成例について説明する。図48は、カット曲げ機構76の構成例を示す分解斜視図である。図48に示すカット曲げ機構76は、螺旋コイル11a〜11dの端部の根元を保持する機能、これらの螺旋コイル11d等を切断する機能、螺旋コイル11d等を曲げる機構及び螺旋コイル11d等の切断後の屑を保持する機能を有している。
例えば螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持する機能を実現するために、端部保持用の平面溝カム770、挟持当て部771及び挟持受け部772を備えている。挟持当て部771は可動自在に取り付けられる。挟持受け部772は、この挟持当て部771を受ける。これらの挟持当て部771及び挟持受け部772により螺旋コイル11d等の端部を挟持する。なお、挟持当て部771及び挟持受け部772は挟持部の一例を構成する。
例えば挟持受け部772は、プレート779にネジ781a,781bにより固定される。挟持当て部771は突起部776及び孔部777を有する。挟持当て部771は、突起部776が平面溝カム770の不図示のカム溝に嵌合され、孔部777が、プレート779を介して回動自在にロッド778に装着される。ロッド778は、プレート779の孔部783に固定される。
平面溝カム770の略半月形状の軸孔780は、シャフト775に嵌合される。シャフト775は、曲げ用の平面溝カム774に固定されている。曲げ用の平面溝カム774は平歯車として機能し、カット曲げ用のモータ773aの駆動力を受けて回転する。例えば、平面溝カム774には、不図示のウォームギヤ及びミッドギヤを介してモータ773aの駆動力が伝達される。
このように構成することにより、モータ773aが駆動されると平面溝カム774と共にシャフト775が回転する。このシャフト775の回転により、平面溝カム770が回転して、挟持当て部771がロッド778を回動軸にして平面溝カム770のカム溝に沿って回動する。これにより、挟持受け部772の先端部772aと挟持当て部771の先端部771aで螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持できるようになる。
螺旋コイル11d等を切断する機能を実現するために、カット用の平面溝カム789、リンク786、カッター787及びカッター受け部788を備えている。カッター787は、可動自在に取り付けられる。カッター受け部788はカッター787を受ける。挟持当て部771及び挟持受け部772により挟持された螺旋コイル11d等の端部をカッター787及びカッター受け部788により切断する。なお、カッター787及びカッター受け部788は切断部の一例を構成する。
例えばカッター受け部788は、プレート793にネジ788b,788c,788dにより固定される。カッター787は、このカッター受け部788により、プレート793に固定されたピン797に回動自在に取り付けられる。
リンク786は突起部793a及び孔部791を有する。リンク786は、突起部793aが平面溝カム789のカム溝790に嵌合され、孔部791が、回動自在にロッド778に装着される。リンク786の先端部786aは、カッター787の後端部787bに当接される。平面溝カム789の略半月形状の軸孔792は、シャフト775に嵌合される。
このように構成することにより、モータ773aが駆動されると平面溝カム774と共にシャフト775が回転する。このシャフト775の回転により、平面溝カム789が回転して、リンク786がロッド778を回動軸にして平面溝カム789のカム溝790に沿って回動する。このとき、リンク786の先端部786aは、カッター787の後端部787bを操作してカッター787を回動させる。これにより、カッター787の先端部787aとカッター受け部788の先端部788aで螺旋コイル11d等を挟み込んで切断できるようになる。なお、螺旋コイル11d等を切断する場合には、上述した挟持受け部772と挟持当て部771で螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持している。
螺旋コイル11d等を曲げる機構を実現するために、曲げ用の平面溝カム774及び折曲部782を備えている。折曲部782は、可動自在に取り付けられて、カッター787により切断された螺旋コイル11d等の端部を所定方向に折り曲げる。折曲部782は突起部782a及び孔部782bを有する。折曲部782は、突起部782aが平面溝カム774のカム溝774aに嵌合され、孔部782bが、回動自在にロッド778に装着される。
このように構成することにより、モータ773aが駆動されると平面溝カム774が回転する。この平面溝カム774の回転により、折曲部782がロッド778を回動軸にして平面溝カム774のカム溝774aに沿って回動する。これにより、折曲部782の先端部782cにより螺旋コイル11d等を曲げることができるようになる。なお、螺旋コイル11d等を曲げる場合には、上述した挟持受け部772と挟持当て部771で螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持している。
螺旋コイル11d等の切断後の屑を保持する機能を実現するために、屑当て部794及び屑受け部795を備えている。屑当て部794は、可動自在に取り付けられる。屑受け部795は、屑当て部794を受ける。これらの屑当て部794及び屑受け部795によりコイル屑を挟持してその後に解放する。なお、屑当て部794及び屑受け部795は屑挟持部の一例を構成する。
例えば屑受け部795は、カッター787及びカッター受け部788を介在させてプレート793にネジ788b,788dにより固定される。屑当て部794は、カッター受け部788に隣接して、プレート793に固定されたピン797に回動自在に取り付けられる。
屑当て部794の後端部794dに設けられた孔部794bには、引っ張りバネ796a(図50参照)が取り付けられ、屑当て部794の先端部794aが閉じる方向に付勢している。屑当て部794の後端部794dには、上述したリンク786の先端部786aが当接され、螺旋コイル11d等を挿入時には、リンク786の先端部786aが屑当て部794の先端部794aを開くように支持している。
このように構成することにより、モータ773aが駆動されると平面溝カム774と共にシャフト775が回転する。このシャフト775の回転により、平面溝カム789が回転して、リンク786がロッド778を回動軸にして平面溝カム789のカム溝790に沿って回動する。このとき、リンク786の先端部786aは、屑当て部794の後端部794dを操作して引っ張りバネ796aの張力により屑当て部794を閉じる方向に回動させる。これにより、屑当て部794の先端部794aと屑受け部795の先端部795aで螺旋コイル11d等を挟み込んで、切断後に生じる螺旋コイル11d等の屑を保持できるようになる。
続いて、カット曲げ機構76の動作例を詳細に説明する。図49A〜図49Dは、カット曲げ機構76の動作例を示す模式図である。図49Aに示すカット曲げ機構76は、螺旋コイル11d等を受け入れる待機状態である。この待機状態では、可動部材である挟持当て部771、カッター787及び折曲部782が紙面向かって右側に位置している。カッター受け部788とカッター787の間には一定の間隔を有して螺旋コイル11d等が挿入され、挟持受け部772と挟持当て部771の間も一定の間隔を有して螺旋コイル11d等が挿入される。
図49Bに示すカット曲げ機構76は、螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持した状態である。この状態では、挟持当て部771が挟持受け部772に向けて移動して、挟持当て部771と挟持受け部772により、螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持している。
図49Cに示すカット曲げ機構76は、螺旋コイル11d等を切断した状態である。この状態では、挟持当て部771が、螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持した状態で、カッター787がカッター受け部788に向けて移動して、カッター787とカッター受け部788が協働して螺旋コイル11d等を切断している。なお、図示せずも、切断された螺旋コイル11d等の屑は、図48に示した屑当て部794及び屑受け部795により挟み込んで保持されている。
図49Dに示すカット曲げ機構76は、螺旋コイル11d等の端部を曲げた状態である。この状態では、挟持当て部771が、螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持した状態で、折曲部782が挟持受け部772に向けて移動して、挟持受け部772と挟持当て部771により保持された螺旋コイル11d等の端部を折曲部782により押し倒して曲げている。これにより、螺旋コイル11d等のカット及び曲げ処理が終了となる。この後、カット曲げ機構76は、図49Aに示した待機状態に戻ると共に、屑当て部794及び屑受け部795により保持した螺旋コイル11d等の屑を解放する。
続いて、図50A及び図50Bに示すカット曲げ機構76の斜視図及び拡大図を参照しながら、カット曲げ機構76の動作について詳細に説明する。図50Aは、カット曲げ機構76の動作例を示す斜視図である。図50Bは、カット曲げ機構76の動作例を示す拡大図である。図50A及び図50Bに示すカット曲げ機構76は、螺旋コイル11d等を受け入れる待機状態である。この待機状態では、カッター受け部788の先端部788aとカッター787の先端部787a(図48参照)の間には一定の間隔を有して螺旋コイル11d等が挿入される。また、挟持受け部772の先端部772aと挟持当て部771の先端部771aの間も一定の間隔を有して螺旋コイル11d等が挿入される。さらに、屑当て部794の先端部794aと屑受け部795の先端部795aの間も一定の間隔を有して螺旋コイル11d等が挿入される。
図51A及び図51Bに示すカット曲げ機構76は、螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持した状態である。例えば、モータ773aの駆動により、図48に示した平面溝カム770が回転して、挟持当て部771がロッド778を回動軸にして平面溝カム770のカム溝に沿って回動する。これにより、挟持当て部771が挟持受け部772に向けて移動して、挟持当て部771の先端部771aと挟持受け部772の先端部772aにより、螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持する。
図52A及び図52Bに示すカット曲げ機構76は、螺旋コイル11d等を切断した状態である。例えば、モータ773aの駆動により、平面溝カム789が回転して、リンク786がロッド778(図48参照)を回動軸にして平面溝カム789のカム溝790に沿って回動する。このとき、リンク786の先端部786aは、カッター787の後端部787bを操作してカッター787を回動させる。これにより、カッター787の先端部787a(図48参照)とカッター受け部788の先端部788a(図48参照)で螺旋コイル11d等を挟み込んで切断できるようになる。切断された螺旋コイル11d等の屑798は、引っ張りバネ796aにより付勢された屑当て部794の先端部794aと、屑受け部795の先端部795aにより挟み込んで保持されている。
図53A及び図53Bに示すカット曲げ機構76は、螺旋コイル11d等の端部を曲げた状態である。例えば、モータ773aの駆動により、折曲部782が、図48に示したロッド778を回動軸にして平面溝カム774のカム溝774aに沿って回動する。これにより、挟持当て部771と挟持受け部772が、螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持した状態で、折曲部782が挟持受け部772に向けて移動する。従って、挟持受け部772と挟持当て部771により保持された螺旋コイル11d等の端部を折曲部782により押し倒して曲げることができる。
図54A及び図54Bに示すカット曲げ機構76は、折り曲げた螺旋コイル11d等の端部から折曲部782を退避した状態である。例えば、モータ773aの駆動により、折曲部782が、図48に示したロッド778を回動軸にして平面溝カム774のカム溝774aに沿って回動する。これにより、折曲部782が挟持受け部772から逃げる方向に移動して、折り曲げた螺旋コイル11d等の端部から折曲部782を退避することができる。その後、カット曲げ機構76は、図50Aに示した待機状態に戻ると共に、屑当て部794の先端部794aと屑受け部795の先端部795aの間を開いて螺旋コイル11d等の屑798を解放する。
このように、屑798は螺旋コイル11d等の端部を切断したのち解放される構成であるので、切断時の衝撃によって、屑798が飛び散るのを防止できるようになる。
図55A〜図55Eは、螺旋コイル11d等の端部701a,701bの形成例を示す図である。螺旋コイル11d等の端部701aは入側端部処理部72により形成され、螺旋コイル11d等の端部701bは出側端部処理部71により形成される。螺旋コイル11d等の端部701a,701bは、略直角に螺旋コイル11d等の内部へ向けて折り曲げられている。これにより、端部701a,701bが用紙のパンチ孔3aに引っかかるので、螺旋コイル11d等が用紙束3から外れることを防止できる。
また、螺旋コイル11d等の端部701a,701bの先端は、螺旋コイル11d等の内部に収容されている。これにより、端部701a,701bの先端が、使用者の衣類などに引っかかることを防止できる。端部701aの折り曲げた根元位置P4と端部701bの折り曲げた根元位置P5は同位相に設定されている。
続いて、端部処理ユニット70の動作タイミングについて説明する。図56は、端部処理ユニット70の動作例を示すタイミングチャートである。図48に示したシャフト775には第1及び第2の遮光片が取り付けられている。また、この遮光片を検出する透過型のHPセンサが取り付けられている。
図56に示す横軸は位相Q(0〜360[°]である。この例では、シャフト775の位相−Q01で、HPセンサは第1の遮光片により遮光されてハイ・レベルの信号を出力する。シャフト775の位相Q02で、HPセンサは第1の遮光片が通過してロー・レベルの信号を出力する。このパルスの立ち下りで、螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持する処理を開始する。例えば、図51に示した挟持当て部771が挟持受け部772に向けて移動する。
シャフト775の位相Q03で、カット処理を開始する。例えば、図52に示したリンク786の先端部786aは、カッター787の後端部787bを操作してカッター787をカッター受け部788(図48参照)に向けて回動させる。
シャフト775の位相Q11で、端部を挟んで保持する処理が完了する。例えば、図51に示した挟持受け部772の先端部772aと挟持当て部771の先端部771aで螺旋コイル11d等の端部を挟んで保持する。
シャフト775の位相Q21で、カット処理が完了する。例えば、図52に示したように、カッター787の先端部787a(図48参照)とカッター受け部788の先端部788a(図48参照)で螺旋コイル11d等を挟み込んで切断する。
シャフト775の位相Q22で、曲げ処理を開始する。例えば、図53に示した挟持受け部772と挟持当て部771により保持された螺旋コイル11d等の端部を、折曲部782により押し倒して曲げる。
シャフト775の位相Q31で曲げ処理を完了して退避を開始して、シャフト775の位相Q41で退避を完了する。例えば、図54に示した折曲部782を、折り曲げた螺旋コイル11d等の端部から退避させて図50Aに示した待機位置に戻す。
シャフト775の位相Q32で端部保持処理の退避を開始してシャフト775の位相Q42で退避完了する。例えば、図51A及び図51Bに示した挟持当て部771を挟持受け部772から離間させて図50Aに示した待機位置に戻す。なお、シャフト775の位相Q42でHPセンサは、ハイ・レベルの信号を出力し、そのタイミングで冊子90を端部処理ユニット70から排出する。このとき、屑798は屑当て部794と屑受け部795とで挟み込んで保持されている。
シャフト775の位相Q51でカット処理の退避を開始してシャフト775の位相Q52で退避完了する。例えば、図52A及び図52Bに示したカッター787をカッター受け部788(図48参照)から離間させて図50Aに示した待機位置に戻す。このようなタイミングで、端部処理ユニット70は動作する。このとき、屑当て部794と屑受け部795とによる屑798の保持が解放されて、屑798が排出される。これにより、屑798が飛び散ることを防止できるようになる。
このように、本発明に係るコイルバインド装置100によれば、カット曲げ機構76は、螺旋コイル11d等の端部を挟持当て部771と挟持受け部772により挟んで保持し、挟持された螺旋コイル11d等の所定位置をカッター787とカッター受け部788により切断する。切断された螺旋コイル11d等の端部を折曲部782により所定方向に折り曲げる。これにより、螺旋コイル11d等の両端を精度良く切断して折り曲げることができる。さらに、コイル切断時、屑798が屑当て部794と屑受け部795とにより保持されているので、屑798が意図せずに飛び散ることを防止できる。
続いて、図57及び図58を参照してコイルバインド装置100の組立例について説明する。図58に示すコイルバインド装置100は、まず、図58に示すような部品(部材)取付用の左側板4a及び右側板4bの間に、用紙束揃えユニット36が取り付けられる。このとき、予め整列ピン機構50を取り付けた用紙束揃えユニット36を使用する。
次に、用紙束揃えユニット36が取り付けられた左側板4a及び右側板4bの間に、バインド機構40を取り付ける。このとき、予めコイル先端挿入機構80及びコイル送り機構85を取り付けたバインド機構40を使用する。
このように左側板4a及び右側板の間に、バインド機構40、整列ピン機構50、用紙束搬送機構60、コイル先端挿入機構80及びコイル送り機構85を取り付けた構成部材を総称して装置本体部101とする。
左側板4a及び右側板4bへの各部材の取り付けは、用紙束揃えユニット36、バインド機構40、用紙束搬送機構60、左側板4a及び右側板4bの所定の位置に開口された孔部を位置合わせした後、一方の側の孔部から他方の側の孔部へボルトを挿通し、他方の側に露出したボルトの端部に雌ネジで締め付けて固定する。
この例では、更に、図57に示す装置本体部101に用紙トレイ2、コイル成形機構20、コイル導入機構30、用紙束揃えユニット36及び端部処理ユニット70を組み付ける。これらの用紙トレイ2、コイル成形機構20、コイル導入機構30、用紙束揃えユニット36及び端部処理ユニット70も、所定の位置に開口された孔部を使用して、ボルトとナットで締め付けて固定する。
部材間の固定方法は、ボルト・ナット締め方法に限定されることはなく、鉄板ビスを使用して左側板4a及び右側板に上述の用紙トレイ2、コイル成形機構20、コイル導入機構30、用紙束揃えユニット36及び端部処理ユニット70を固定してもよい。そして、コイル成形機構20に線材カートリッジ10を取り付ける。コイル成形機構20には、線材カートリッジ10を先に取り付けたものを使用してもよい。これにより、図1に示したようなコイルバインド装置100が完成する。
続いて、図59を参照して、用紙束揃えユニット36の制御系の構成例について説明する。図59に示す用紙束揃えユニット36の制御系によれば、制御部799には、12個のモータ340,381〜391及び11個のセンサ111〜121が接続される。
カールフェンス用のモータ340は、制御部799からモータ駆動信号S34を入力して回転し、図3に示した用紙カール押え機構331の左右のカールフェンス34a,34bを駆動する際に動作する。左右のカールフェンス34a,34bを時計方向(正転;CW)に回転する。制御部799は、左右のカールフェンス34a,34bの回転制御及び停止位置制御を実行する。
パドル用のモータ381は、制御部799からモータ駆動信号S81を入力して回転し、パドルを回転する際に動作する。制御部799は、パドルローラ353の回転/回転数制御を実行する。制御部799は、モータ381を反時計方向(逆転;CCW)に回転してパドルローラ353を駆動する。
パドルU/D用のモータ382は、制御部799からモータ駆動信号S82を入力して回転し、パドルローラ353を上昇又は降下する際に動作する。制御部799は、パドルローラ353の上昇、降下及び位置制御を実行する。制御部799は、モータ382を時計方向に回転してパドルローラ353を降下し、モータ382を反時計方向に回転してパドルローラ353を上昇する。
幅寄せ#1用のモータ383は、制御部799からモータ駆動信号S83を入力して回転し、サイドジョーガー370の基準側の幅寄せ#1を設定する際に動作する。制御部799は、サイドジョーガー370の基準側の幅寄せ#1の位置制御を実行する。制御部799は、モータ383を時計方向に回転して寄せ動作を実行し、モータ383を反時計方向に回転して開放動作を実行する。
幅寄せ#2用のモータ384は、制御部799からモータ駆動信号S84を入力して回転し、サイドジョーガー370の可動側の幅寄せ#2を駆動する際に動作する。制御部799は、サイドジョーガー370の可動側の幅寄せ#2の位置制御を実行する。制御部799は、モータ384を時計方向に回転して、寄せ基準位置への移動制御を実行し、モータ384を反時計方向に回転して退避位置への移動制御を実行する。
クランプ開閉用のモータ385は、制御部799からモータ駆動信号S85を入力して回転し、クランプ801a,801bを駆動する際に動作する。制御部799は、クランプ開閉用のカムの駆動及びクランプ開放位置の制御を実行する。制御部799は、モータ385を時計方向に回転して、クランプ801a,801bを開放し、モータ385を反時計方向に回転して、クランプ801a,801bを閉鎖するように回転制御を実行する。
整列ピン用のモータ386は、制御部799からモータ駆動信号S86を入力して回転し、整列ピン機構50の整列ピン51,51を駆動する際に動作する。制御部799は、整列ピン機構50の整列ピン51,51の突出及び退避の制御を実行する。制御部799は、モータ386を時計方向に回転して、整列ピン51,51を突出し、モータ386を反時計方向に回転して、整列ピン51,51を退避するように回転制御を実行する。
シャッター用のモータ387は、制御部799からモータ駆動信号S87を入力して回転し、シャッター383’を駆動する際に動作する。制御部799は、シャッター383’の開閉制御を実行する。制御部799は、モータ387を時計方向に回転して、シャッター開放し、モータ387を反時計方向に回転して、シャッターを閉鎖するように回転制御を実行する。
クランプ移動用のモータ388は、制御部799からモータ駆動信号S88を入力して回転し、クランプ移動機構380のクランプ801a,801bを移動する際に動作する。制御部799は、用紙押え位置及びコイル挿入位置にクランプ801a,801bを移動するための制御を実行する。制御部799は、モータ388を時計方向に回転して、クランプ801a,801bをコイル挿入位置に移動し、モータ388を反時計方向に回転して、クランプ801a,801bを揃え位置に移動するように回転制御を実行する。
繰出し用のモータ389は、制御部799からモータ駆動信号S89を入力して回転し、繰出し用のローラを回転する際に動作する。制御部799は、繰出し用のローラの回転制御及び回転数制御を実行する。制御部799は、モータ389を反時計方向に回転して、繰出し用のローラの回転制御を実行する。
プレス用のモータ390は、制御部799からモータ駆動信号S90を入力して回転し、プレス用のローラを回転する際に動作する。制御部799は、プレス用のローラの上昇及び降下の制御を実行する。制御部799は、モータ390を時計方向に回転して、プレス用のローラを降下し、モータ390を反時計方向に回転して、プレス用のローラを上昇するように回転制御を実行する。
クランクアップ用のモータ391は、制御部799からモータ駆動信号S91を入力して回転し、クランプ801a,801bを上昇する際に動作する。制御部799は、冊子受け渡し時にクランプ801a,801bを開放するための制御を実行する。180°の回転で制御を切り替えるようになされる。上述の各モータ340,381〜391には、ステッピングモータが使用される。
先端検知用のセンサ111は、用紙3’の先端を検知して位置検知信号S11を制御部799へ出力する。制御部799は用紙保留部32に残っている用紙3’の有無を検知するために用紙残留検知を実行する。センサ111には反射型の光学センサが使用される。
カールフェンスHP用のセンサ112は、カールフェンス34a,34bの停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S12を制御部799へ出力する。パドルHP用のセンサ113は、パドルローラ353の所定の高さの停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S13を制御部799へ出力する。
幅寄せ#1HP用のセンサ114は、サイドジョーガー370の幅寄せ#1の所定の停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S14を制御部799へ出力する。幅寄せ#2HP用のセンサ115は、サイドジョーガー370の幅寄せ#2の所定の停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S15を制御部799へ出力する。
クランプHP用のセンサ116は、クランプ801a,801bの所定の停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S16を制御部799へ出力する。シャッターHP用のセンサ117は、シャッター383’の所定の停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S17を制御部799へ出力する。
クランプ移動HP用のセンサ118は、クランプ移動機構380の所定の停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S18を制御部799へ出力する。プレスHP用のセンサ119は、プレスローラ355の所定の停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S19を制御部799へ出力する。
クランプアップHP用のセンサ120は、クランプアップモータの上昇及び降下停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S20を制御部799へ出力する。パンチ後用のセンサ121は、パンチ処理後の用紙3’を検知して用紙検知信号S10を制御部799へ出力する。上述の各センサ112〜121には、透過型の光学センサが使用される。
続いて、図60〜図62を参照して、用紙束揃えユニット36における動作例について説明する。図60に示すTSはタイムスケジュールであり、動作開始時刻をt0とした当該動作の時刻である。タイムスケジュールTSは、図61,図62,図65,図66,図68においても同様である。
この例では、用紙トレイ2にパンチ孔3aを揃えてセットされた複数の用紙3’を給紙して用紙3’を束ね、用紙束3にする。用紙束3のパンチ孔3aを斜め揃えて螺旋コイル11a等の挿入をし易くする。その後、パンチ孔3aを斜め揃えられた用紙束3をコイル挿入動作位置にセットする場合を例に挙げる。
これらを用紙揃え条件にして、用紙揃えユニット36では、図59に示したような制御部799が、TS=時刻t0で動作を開始する。まず、図60Aに示すパンチ後用のセンサ121が用紙3’の給紙を検知して用紙検知信号S10を制御部799に出力する。
制御部799は、TS=時刻t1で、図60Lに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S85をクランプ用のモータ385に出力する。モータ385は、モータ駆動信号S85に基づいてクランプ801a,801bを開放するように駆動する。
更に、制御部799は、TS=時刻t0で動作開始と共に、TS=時刻t1後に、図60Fに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S82をパドルU/D用のモータ382に出力する。モータ382は、モータ駆動信号S82を入力して回転し、パドルローラ353を上昇する。
これと共に、TS=時刻t1後には、図60Mに示すクランプHP用のセンサ116がオフしてロー・レベルの位置検知信号S16を制御部799に出力する。そして、制御部799は、TS=時刻t3後に、図60Jに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S833を幅寄せ#1用のモータ383に出力する。モータ383は、サイドジョーガー370を駆動する。
更に、制御部799は、TS=時刻t4前に、図60Jに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S833を立ち上げて、幅寄せ#2用のモータ384に駆動する。モータ384は、サイドジョーガー370の幅寄せ#2を駆動する(一次寄せ)。
一方、TS=時刻t4後には、図60Aに示すセンサがロー・レベルの用紙検知信号S10を制御部799に出力する。制御部799は、TS=時刻t4後に、図60Fに示すモータ駆動信号S82をハイ・レベルに立ち上げると共にロー・レベルに立ち下げて、パドルU/D用のモータ382を一瞬駆動する。モータ382は、モータ駆動信号S82を入力して一瞬回転し、パドルローラ353をわずかに降下する。
また、TS=時刻t5後には、図60Bに示すセンサ111がオンしてハイ・レベルの位置検知信号S11を制御部799に出力する。制御部799は、時刻t5後に、図60Jに示すモータ駆動信号S84をロー・レベルに立ち下げて、幅寄せ#2用のモータ384を停止する。モータ384は、モータ駆動信号S84を入力して幅寄せ#2を停止する。
また、TS=時刻t5前には、図60Kに示す幅寄せ#2用のセンサ115がオフして、ロー・レベルの位置検知信号S15を制御部799に出力する。制御部799は、TS=時刻t6で、図60Cに示すモータ駆動信号S34を立ち上げて、カールフェンス用のモータ340を駆動する。モータ340は、モータ駆動信号S34を入力してカールフェンス34a,34bを駆動する。
制御部799は、TS=時刻t6後に、図60Fに示すモータ駆動信号S82をハイ・レベルに立ち上げると共にロー・レベルに立ち下げて、パドルU/D用のモータ382を一瞬駆動する。モータ382は、モータ駆動信号S82を入力して一瞬回転し、パドルローラ353を上昇する。
この例では、TS=時刻t6後には、図60Dに示すカールフェンスHP用のセンサ112がオフしてロー・レベルの位置検知信号S12を制御部799に出力する。制御部799は、TS=時刻t7前に、図60Jに示すモータ駆動信号S84を立ち上げて、幅寄せ#2用のモータ384を駆動する。モータ384は、モータ駆動信号S84を入力してサイドジョーガー370の幅寄せ#2を駆動する。
また、制御部799は、TS=時刻t7で、図60Lに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S85をクランプ用のモータ385に出力する。モータ385は、モータ駆動信号S85に基づいてクランプ801a,801bを閉鎖するように駆動する。
一方、TS=時刻t8後には、図60Dに示すカールフェンスHP用のセンサ1112がオンしてハイ・レベルの位置検知信号S12を制御部799に出力する。制御部799は、TS=時刻t9後に、図60Cに示すモータ駆動信号S34を立ち下げて、カールフェンス用のモータ340を停止する。モータ340が停止することで、カールフェンス34a,34bの駆動も停止する。
また、TS=時刻t10前には、図60Mに示すクランプHP用のセンサ116がオンしてハイ・レベルの位置検知信号S16を制御部799に出力する。制御部799は、TS=時刻t10前に、図60Lに示す一瞬ロー・レベルに立ち下がるモータ駆動信号S85をクランプ用のモータ385に出力する。
更に、制御部799は、TS=時刻t10で、図61Eに示すモータ駆動信号S81がハイ・レベルからロー・レベルに立ち下がることで、パドル用のモータ381は停止する。モータ381が停止する事で、パドルローラ353の駆動も停止する。
また、制御部799は、TS=時刻t10〜時刻t11後に、図61Fに示すモータ駆動信号S82をロー・レベルからハイ・レベルへ立ち上げる。パドルU/D用のモータ382は、モータ駆動信号S82に基づいて回転しパドルローラ353を退避する。
制御部799は、TS=時刻t10〜時刻t11前に、図61Hに示すモータ駆動信号S83をロー・レベルからハイ・レベルへ立ち上げる。幅寄せ#1用のモータ383は、モータ駆動信号S83に基づいて回転し幅寄せ#1を退避する。
更に、制御部799は、TS=時刻t10〜時刻t11前に、図61Jに示すモータ駆動信号S84をロー・レベルからハイ・レベルへ立ち上げる。幅寄せ#2用のモータ384は、モータ駆動信号S84に基づいて回転し幅寄せ#2を退避する。
また、TS=時刻t10で、制御部799は、図61Lに示すモータ駆動信号S85をロー・レベルからハイ・レベルへ立ち上げる。クランプ用のモータ385は、モータ駆動信号S85に基づいて回転し、クランプ801a,801bを開放してピン整列位置に用紙束3を開放する。クランプ801a,801bの開放は、TS=時刻t10〜時刻t13前の間だけ継続される。
また、制御部799は、TS=時刻t13前に、図61Nに示すモータ駆動信号S86をロー・レベルからハイ・レベルに立ち上げる。ピン整列用のモータ386は、モータ駆動信号S86に基づいて回転し、整列ピン51,51を用紙束3のパンチ孔3aに突出して、パンチ孔3aを斜めに整列するようになされる。
その後、制御部799は、TS=時刻t14〜時刻t17で、図61Lに示すモータ駆動信号S85をロー・レベルからハイ・レベルへ立ち上げる。クランプ用のモータ385は、モータ駆動信号S85に基づいて回転し、クランプ801a,801bを閉鎖するように動作する。クランプ801a,801bの閉鎖は、TS=時刻t14〜時刻t17の間だけ継続される。
一方、TS=時刻t17で、図60Mに示すクランプHP用のセンサ116がオンしてハイ・レベルの位置検知信号S16を制御部799に出力する。制御部799は、TS=時刻t14〜時刻t17で、図61Nに示すモータ駆動信号S86をハイ・レベルからロー・レベルへ立ち下げる。ピン整列用のモータ386が停止することで、整列ピン機構50も動作を停止する。
なお、図61Aに示すパンチ後用のセンサ121、図61Bに示す先端検知用のセンサ111、図61Cに示すカールフェンス用のモータ340、図61Dに示すカールフェンスHP用のセンサ112は、動作を停止している。図61Oに示すシャッター用のモータ387は用紙束受け渡しを前にして待機している。
更に、制御部799は、TS=時刻t18で、図62Aに示すモータ駆動信号S87をロー・レベルからハイ・レベルに立ち上げて、シャッター用のモータ387を駆動する。モータ387がモータ駆動信号S87を入力して回転することで、シャッター383’が降下する。その後、TS=時刻t19前には、モータ駆動信号S87がハイ・レベルからロー・レベルに立ち下がることで、シャッター383’の開放状態が維持される。
一方、TS=時刻t18で、既に、オフしている図62Bに示すシャッターHP用のセンサ117が、TS=時刻t18後にオンして、ハイ・レベルの位置検知信号S17を制御部799に出力する。
その後、制御部799は、TS=時刻t19前に、図62Cに示すモータ駆動信号S88をロー・レベルからハイ・レベルへ立ち上げて、クランプ移動用のモータ388を駆動する。モータ388がモータ駆動信号S88を入力して回転することで、クランプ移動機構380が動作する。モータ388は、TS=時刻t24前に、図62Cに示すモータ駆動信号S88がハイ・レベルからロー・レベルへ立ち下がることでクランプ移動機構380の動作が停止する。
また、TS=時刻t18後には、既に、オフしている図62Dに示すクランプ移動HP用のセンサ118が、TS=時刻t19後にオンして、ハイ・レベルの位置検知信号S18を制御部799に出力する。センサ118は、TS=時刻t24後にオフして、ロー・レベルの位置検知信号S18を制御部799に出力する。これらの制御によって用紙束揃えユニット36から用紙束搬送機構60へ両端未処理の螺旋コイル11a等で綴じ処理された用紙束3を受け渡すことができる。
続いて、図63を参照して、コイル成形機構20の制御系の構成例について説明する。図63に示すコイル成形機構20の制御系によれば、制御部799には、6個のモータ201〜206及び1個のソレノイド207が接続される。カート送り用のモータ201は、制御部799からモータ駆動信号S21を入力して回転し、線材1の先端部(カート)を線材送り部22内に送り込むように動作する。モータ201は時計方向に回転して線材1の先端部(カート)を線材送り部22内に送り込む。
フィードローラ用のモータ202は、制御部799からモータ駆動信号S22を入力してフィードローラ24aを回転し、線材1をコイル成形部28内に送るように動作する。例えば、モータ202は時計方向に回転して線材1をコイル成形部28内に送る。
フォーミングガイド選択用のモータ203は、制御部799からモータ駆動信号S23を入力してフォーミングガイド28aの中から1つの成形アダプタ#φ8等を選択するように動作する。この例では、4種類のコイル径に対応した成形アダプタ#φ8,#φ12,#φ16又は#φ20の一つが選択される。
例えば、制御部799がモータ203を時計方向に回転することで、成形アダプタ#φ20→#φ16→#φ12→#φ8の順でその一つが選択可能となされる。モータ203を反時計方向に回転すると、成形アダプタ#φ8→#φ12→#φ16→#φ20の一つが選択可能となされる。
コイルピッチ成形用のモータ204は、コイル成形時、制御部799からモータ駆動信号S24を入力してコイルピッチを調整する。線材カット用のモータ205は、コイル成形後、制御部799からモータ駆動信号S25を入力して線材1をカットするように動作する。
フォーミングガイド移動用のモータ206は、コイル径変更時に、制御部799からモータ駆動信号S26を入力してフォーミングガイド28aを移動する。例えば、制御部799は、モータ206を反時計方向に回転して、フォーミングガイド28aの中の1つの成形アダプタ#φ8等をコイル成形部28にセットする。また、モータ206を時計方向に回転して、フォーミングガイド28aをコイル成形部28から退避するような制御を実行する。
リールブレーキ用のソレノイド207は、制御部799からソレノイド駆動信号S27を入力して図示しないリールブレーキを駆動する。ドラム12が回り過ぎないようにブレーキを掛けるようになされる。このリールブレーキによって線材カートリッジ10から繰り出される線材1の弛みを防止できるようになる。これらにより、コイル成形機構20の制御系を構成する。
続いて、図64を参照して、コイル成形機構20、バインド機構40及び用紙束搬送機構60の制御系の構成例及びその動作例について説明する。この例では軸芯位置変換機能部材310を適用する場合を例に挙げる。図63に示すコイル成形機構20、バインド機構40及び用紙束搬送機構60の制御系によれば、制御部799には、10個のモータ318、831〜835、61n、61a、61i、61j及び8個のセンサ329、841〜845及び799i〜799kが接続される。
軸芯位置変換用のモータ318は、モータ駆動信号S318を入力して軸芯位置変換機能部材310のコイル受容部311〜314のいずれかを選択するように動作する。制御部799は、軸芯位置変換機能部材310の回転移動及び停止位置制御を実行する。モータ318は、軸芯位置変換機能部材310を反時計方向(CCW)に回転する。
金属ローラ位置設定用のモータ831は、モータ駆動信号S831を入力して金属ローラ81,86の位置を設定するように動作する。制御部799は、金属ローラ81,86の回転駆動及び回転速度制御を実行する。制御部799は、金属ローラ81,86を時計方向(CW)に回転する。
金属ローラ回転用のモータ832は、モータ駆動信号S832を入力して金属ローラ86を所定の方向に回転するように動作する。制御部799は、金属ローラ81,86の回転駆動及び回転速度制御を実行する。モータ832は、金属ローラ81,86を時計方向に回転する。
金属ローラ回転用のモータ832は、モータ駆動信号S832を入力して金属ローラ86を所定の方向に回転するように動作する。制御部799は、金属ローラ81,86の回転駆動及び回転速度制御を実行する。モータ832は、金属ローラ81,86を時計方向に回転する。
樹脂ローラ位置設定用のモータ833は、モータ駆動信号S833を入力して樹脂ローラ82,87の位置を設定するように動作する。制御部799は、樹脂ローラ82,87の上下の位置及びその移動停止位置の制御を実行する。制御部799は、コイル径に対応してモータ833を時計方向に回転し、樹脂ローラ82,87を上昇するように位置制御する。制御部799は、モータ833を反時計方向に回転して、樹脂ローラ82,87を降下するように位置制御する。
樹脂ローラ回転用のモータ834は、モータ駆動信号S834を入力して樹脂ローラ87を所定の方向に回転するように動作する。制御部799は、樹脂ローラ82,87の回転駆動及び回転速度制御を実行する。モータ834は、樹脂ローラ82,87を反時計方向に回転する。
送りASSY退避用のモータ835は、モータ駆動信号S835を入力して送りASSYを退避するように動作する。制御部799は、送りASSY退避の回転移動及び停止位置制御を実行する。モータ835は、時計方向に回転して送りASSYをコイル挿入動作位置に移動する。モータ835は、反時計方向に回転して送りASSYをコイル挿入動作位置から退避する。
軸芯位置変換HP用のセンサ338は、軸芯位置変換機能部材310の所定の停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S338を制御部799へ出力する。例えば、軸芯位置変換機能部材310のコイル受容部311〜314のいずれか1つをHPで検知するようになる。
金属ローラ位置HP用のセンサ841は、金属ローラ81,86の所定の停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S841を制御部799に出力する。
樹脂ローラ位置HP用のセンサ843は、樹脂ローラ82,87の所定の停止位置(ホームポジション;以下HPという)を検知して位置検知信号S843を制御部799に出力する。
送りASSY退避用のセンサ845は、送りASSYの退避位置を検知して位置検知信号S845を制御部799に出力する。上述の各センサ338,841,843,845には、透過型の光学センサが使用される。
搬送位置制御位置用のモータ61nは一例としてステッピングモータを使用し、制御部799からのモータ駆動信号S61nに基づいて所定の位置に回動するように駆動する。例えば、図37Aに示した用紙束搬送機構60の本体61dが、軸61hを回動軸にして回動して図58に示すバインド機構40の方向を向く。
ピックアップ用のHPセンサ799iは一例として透過型の光学センサであり、図37Aに示したピックアップ61cのホームポジションを検出して検知信号S799iを制御部799に出力する。
ピックアップ用のモータ61aは一例としてステッピングモータを使用し、制御部799からのモータ駆動信号S61aに基づいてホームポジションから図37Aに示すピックアップ61cを前進又は後退させる。例えば、図37Aのピックアップ61cは、最上位置P7で用紙束3の螺旋コイル11d側を掴んだ後、この最上位置P7から後退して最下位置P8まで移動する。
用紙整列用#1HP用のセンサ799jは一例として透過型の光学センサであり、図37Aに示したプレート61kのホームポジションを検出して検知信号S799jを制御部799に出力する。
同様に、用紙整列用#2HP用のセンサ799kは、図37Aに示したプレート61mのホームポジションを検出して検知信号S799kを制御部799に出力する。
冊子整列#1用のモータ61iは、モータ駆動信号S61iを入力して図37Aのプレート61mをスライド移動させる。冊子整列#2用のモータ61jは、モータ駆動信号S61jを入力して図37Aのプレート61kをスライド移動させる。これらにより、コイル成形機構20、バインド機構40及び用紙束搬送機構60の制御系を構成する。
続いて、図65及び図66を参照して、コイル成形機構20、バインド機構40及び用紙束搬送機構60における動作例について説明する。この例では、ドラム12から線材1を繰出して螺旋コイル11a等を成形し、当該螺旋コイル11a等を用紙束3のパンチ孔3aに挿入し、その後、線材1と螺旋コイル11a等とを分離して、両端未処理の状態の螺旋コイル11a等を用紙束3のパンチ孔3aに挿入する場合を例に挙げる。
これらをバインド条件にして、バインド機構40では、図64に示した制御部799が、TS=時刻t25後に、図65Aに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S832を金属ローラ回転用のモータ832に出力する。モータ832は、モータ駆動信号S832に基づいて金属ローラ86を所定の方向に回転する。
また、制御部799は、TS=時刻t25前〜時刻t26前で、図65Bに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S833を樹脂ローラ位置設定用のモータ833に出力する。モータ833は、樹脂ローラ82,87を待機位置にセットする。
その後、制御部799は、TS=時刻t28で、ハイ・レベルのモータ駆動信号S833をモータ833に出力する。モータ833は、モータ駆動信号S833に基づいて樹脂ローラ82,87をコイル挿入動作位置にセットする。
そして、制御部799は、TS=時刻t30後に、ハイ・レベルのモータ駆動信号S833をモータ833に出力する。モータ833は、モータ駆動信号S833に基づいて樹脂ローラ82,87をコイル挿入動作位置から待避する。
樹脂ローラ位置HP用のセンサ843は、TS=時刻t25前〜時刻t31で、樹脂ローラ82,87の位置を検知して、図65Cに示すハイ・レベルの位置検知信号S843を制御部799に出力する。
また、制御部799は、TS=時刻t26で、図65Dに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S834を樹脂ローラ回転用のモータ834に出力する。モータ834は、モータ駆動信号S834に基づいて樹脂ローラ87を所定の方向に回転する。その後、制御部799はTS=時刻t27で図65Dに示すモータ駆動信号S834をロー・レベルに立ち下げて、樹脂ローラ87を停止する。
また、制御部799は、TS=時刻t29で、図65Dに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S834を樹脂ローラ回転用のモータ834に出力する。モータ834は、モータ駆動信号S834に基づいて樹脂ローラ87を所定の方向に回転する。
一方、図4に示したコイル成形機構20では、TS=時刻t25に、図65Eに示すフォーミングガイド移動用のモータ206が、既に、フォーミングガイド移動を完了している。図65Hに示す線材送り用のモータ201も、既に、線材1の先端部をコイル成形機構20内へ送りを完了している。モータ201及び206は無励磁状態である。
これを前提にして、制御部799は、TS=時刻t26〜時刻t27で、図65Iに示すハイ・レベルのソレノイド駆動信号S27をリールブレーキ用のソレノイド207に出力する。ソレノイド207は、ソレノイド駆動信号S27に基づいて線材カートリッジ10のドラム12を開放する。この開放によって、ドラム12から線材1が自由に繰り出されるようになる。
また、制御部799は、同じTS=時刻t26〜時刻t27で、図65Gに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S22をフィードローラ用のモータ202に出力する。モータ202は、モータ駆動信号S22に基づいてフィードローラ24aを回転する。この回転によって、ドラム12から繰り出された線材1がコイル成形部28に供給されるようになる(図4A参照)。
所定の長さ分の螺旋コイル11a等が成形され、繰出しが完了すると、制御部799は、TS=時刻t27〜時刻t28で、ハイ・レベルのモータ駆動信号S25を線材カット用のモータ205に出力する。モータ205は、モータ駆動信号S25に基づいて図示しないカッターを駆動して、線材1を切断し、螺旋コイル11aと線材1と分離する。
なお、その後、制御部799はTS=時刻t28で、モータ駆動信号S25をロー・レベルに立ち下げてモータ205を停止する。更に、制御部799はTS=時刻t30で、図65Aに示すモータ駆動信号S832をロー・レベルに立ち下げて、金属ローラ86を停止する。同様にTS=時刻t30で、制御部799は図65Dに示したモータ駆動信号S834をロー・レベルに立ち下げて、樹脂ローラ87を停止する。これらにより、両端未処理の螺旋コイル11a等が用紙束3のパンチ孔3aに挿入された状態となる。
続いて、図66を参照して、用紙束揃えユニット36、バインド機構40(退避)及び用紙束搬送機構60における動作例について説明する。この例では、両端未処理の状態の螺旋コイル11a等が挿入された用紙束3を端部処理ユニット70に受け渡す場合を例に挙げる。バインド機構40はバインド処理領域から退避される。用紙束搬送機構60は、用紙束揃えユニット36から、両端未処理の状態の螺旋コイル11a等が挿入された用紙束3を受け取る場合を例に挙げる。
これらをバインド条件にして、用紙束揃えユニット36では、図64に示した制御部799が、TS=時刻t36後に、図66Aに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S89を繰出し用のモータ389に出力する。モータ389は、モータ駆動信号S89を入力して回転し、繰出しローラを回転する。その後、制御部799はTS=時刻t38前に、図66Aに示すモータ駆動信号S89をロー・レベルに立ち下げて、モータ389を停止する。
制御部799が、TS=時刻t32後に、図66Bに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S90をプレス用のモータ390に出力する。モータ390は、モータ駆動信号S90を入力して回転し、プレスローラ355を回転する。プレスローラ355は、用紙束3をプレスする。その後、制御部799は、TS=時刻t33前に、図66Bに示すモータ駆動信号S90をロー・レベルに立ち下げて、モータ390を停止する。
更に、TS=時刻t37で、制御部799は図66Bに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S90をプレス用のモータ390に出力する。モータ390は、モータ駆動信号S90を入力して回転し、プレス用のローラを回転する。プレス用のローラは用紙束3を開放する。制御部799は、TS=時刻t38前に、図66Bに示すモータ駆動信号S90をロー・レベルに立ち下げて、モータ390を停止する。
なお、プレスHP用のセンサ119は、TS=時刻t33〜ほぼ時刻t37で、プレスローラ355の位置を検知して、図66Cに示すハイ・レベルの位置検知信号S119を制御部799に出力する。
また、TS=時刻t33前に、制御部799は図66Dに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S91をクランクアップ用のモータ391に出力する。モータ391は、モータ駆動信号S91を入力して回転し、図3に示したクランプ801a,801bを駆動する。クランプ801a,801bは用紙束3を開放する。その後、TS=時刻t36前に、制御部799は、図66Dに示すモータ駆動信号S91をロー・レベルに立ち下げて、モータ391を停止する。
なお、クランプアップHP用のセンサ120は、TS=時刻t33後〜時刻t36前にクランプの位置を検知して、図66Eに示すロー・レベルの位置検知信号S120を制御部799に出力する。
一方、図10に示したコイル導入機構30では、TS=時刻t31で、図66Fに示す軸芯位置変換用のモータ318は、既に、コイル受容部311等が選択され動作を完了している。図66Gに示す軸芯位置変換HP用のセンサ847は、TS=時刻t31で、コイル受容部311等の位置検知動作を停止している。
また、制御部799は、TS=時刻t31で、既に、ハイ・レベルに立ち上がっている、図66Hに示すモータ駆動信号S831をTS=時刻t32後にロー・レベルに立ち下げて、金属ローラ位置設定用のモータ831を停止する。
金属ローラ位置HP用のセンサ841は、TS=時刻t31で既にロー・レベルに立ち下がっている、図66Iに示す位置検知信号S841をTS=時刻t32後に、ハイ・レベルに立ち上げて、金属ローラ81,86の位置検知動作を停止する。
なお、TS=時刻t31で、既に、図66Jに示す金属ローラ回転用のモータ832と、図66Kに示す樹脂ローラ位置設定用のモータ833と、図66Lに示す樹脂ローラ位置HP用のセンサ843と、図66Mに示す樹脂ローラ回転用のモータ834の動作は停止している。
また、制御部799はTS=時刻t33後に、図66Nに示すハイ・レベルのモータ駆動信号S835を送りASSY用のモータ835に出力する。モータ835は、モータ駆動信号S835を入力して回転し、図33Aに示した送りASSYをバインド処理領域から退避させる。その後、制御部799はTS=時刻t34後に、図66Nに示すモータ駆動信号S835をロー・レベルに立ち下げて、モータ835を停止する。
なお、送りASSY退避用のセンサ845は、TS=時刻t32後に既にロー・レベルに立ち下がっている、図66Oに示す位置検知信号S845をTS=時刻t32後に、ハイ・レベルに立ち上げて、送りASSYの位置検知を停止する。
一方でTS=時刻t32後には、制御部799がモータ駆動信号S61nをロー・レベルからハイ・レベルへ立ち上げて、搬送位置制御用のモータ61nを回転する。このモータ61nの回転により、図37Aに示した用紙束搬送機構60の本体61dが、軸61hを回動軸にして回動してバインド機構40から用紙束3を受け取る位置に移動する。TS=時刻t34後には、図66Pに示すモータ駆動信号S61nがハイ・レベルからロー・レベルへ立ち下がることで搬送位置制御用のモータ61nを停止して、図37Aに示した用紙束搬送機構60の本体61dが、バインド機構40から用紙束3を受け取る位置に停止する。
TS=時刻t34後には、制御部799が図66Qに示すモータ駆動信号S61aをロー・レベルからハイ・レベルに立ち上げて、ピックアップ用のモータ61aを回転して、図37Aに示したピックアップ61cが、最下位置P8から最上位置P7まで上昇する。上昇後、TS=時刻t36後には、図66Qに示すピックアップ用のモータ61aが停止して、図37Aに示したピックアップ61cが、最上位置P7で待機する。このとき、ピックアップ61cは、バインド機構40から用紙束3を受け取る。
ピックアップ61cは、用紙束3を受け取った後、TS=時刻t36後には、図66Qに示すピックアップ用のモータ61aを逆回転させて、図37Aに示した最上位置P7から下降してTS=時刻t36後に一旦停止する。このときTS=時刻t38後には、制御部799が図66Pに示す搬送位置制御用のモータ61nを回転して、図37Aに示した用紙束搬送機構60の本体61dが、軸61hを回動軸にして回動して、TS=時刻t40後に、端部処理ユニット70に用紙束3を排出する略水平位置に移動する。また、TS=時刻t41前には、制御部799が図66Qに示すピックアップ用のモータ61aを逆回転させて、ほぼTS=時刻t41で、上述の一旦停止した位置から図37Aに示した最下位置P8(ホームポジション)に移動する。この最下位置P8は、コイルの両端が未処理の用紙束3を端部処理ユニット70に受け渡す位置である。
続いて、端部処理ユニット70の制御系について説明する。図67は、端部処理ユニット70の制御系の構成例を示すブロック図である。図67に示す制御部799には、ドラッグ用のHPセンサ799a,799b及びドラッグ用のモータ741a,741bが接続される。ドラッグ用のHPセンサ799aは一例として透過型の光学センサであり、図43に示したドラッグ掴み歯741,741のホームポジションを検出して検知信号S799aを制御部799に出力する。
同様に、ドラッグ用のHPセンサ799bは、図42に示したドラッグ掴み歯751,751のホームポジションを検出して検知信号S799bを制御部799に出力する。
ドラッグ用のモータ741aは一例としてステッピングモータを使用し、制御部799からのモータ制御信号S741aに基づいてホームポジションから図43に示したドラッグ掴み歯741,741を前進又は後退させる。例えば、ドラッグ掴み歯741,741を前進させて、図37Aに示した用紙束搬送機構60のピックアップ61cから用紙束3の螺旋コイル11d側を受け取る。その後、ドラッグ掴み歯741,741を後退させて、図42に示したようにコイル受け部材703に螺旋コイル11a等を当接して位置決めする。同様に、ドラッグ用のモータ741bは、制御部799からのモータ制御信号S741bに基づいて図43Bに示したドラッグ掴み歯751,751を前進又は後退させる。
また、制御部799には、カット曲げ用のHPセンサ799c,799d及びカット曲げ用のモータ773a,773bが接続される。カット曲げ用のHPセンサ799cは一例として透過型の光学センサであり、図48に示した一方側のカット曲げ機構76を駆動するカット曲げ用のモータ773aのシャフト775に固定された2箇所の遮光片を検出して第1の検知信号S799cを制御部799に出力する。第1の検知信号S799cは、図52に示したカット曲げ機構76のカット処理の停止を示す信号である。
同様に、カット曲げ用のHPセンサ799dは、他方側のカット曲げ機構76を駆動するカット曲げ用のモータ773aのシャフト775に固定された2箇所の遮光片を検出して第2の検知信号S799dを制御部799に出力する。第2の検知信号S799dは、カット曲げ機構76が保持したコイルの屑の解放を停止する信号である。
カット曲げ用のモータ773a,773bは一例としてDCモータを使用し、制御部799からのモータ制御信号S773a,S773bに基づいて螺旋コイル11a等の両端部を切断して折り曲げるカット曲げ機構76を駆動する。例えば、カット曲げ用のモータ773aは、モータ制御信号S773aに基づいてカット処理を停止したり、コイルの屑の解放を停止したりする。
また、制御部799には、カット位置用のHPセンサ799e,799f及びカット位置用のモータ757a,757bが接続される。カット位置用のHPセンサ799eは一例として透過型の光学センサであり、図44に示した出側端部処理部71のカット曲げ機構76のホームポジションを検出して検知信号S799eを制御部799に出力する。
同様に、カット位置用のHPセンサ799fは、図44に示した入側端部処理部72のカット曲げ機構76のホームポジションを検出して検知信号S799fを制御部799に出力する。
カット位置用のモータ757a,757bは一例としてステッピングモータを使用し、制御部799からのモータ制御信号S757a,S757bに基づいてホームポジションから各カット曲げ機構76の位置を変更するように駆動する。例えば、図45Aに示すように、モータ757bの駆動力がモータ歯車785、平歯車757、平歯車758を介して平面溝カム752に伝達されて、カット曲げ機構76は、三角プレート766,766と共に傾斜孔763,764(図44参照)に沿って斜めに移動する。
また、制御部799には、端部処理ユニット位置用のHPセンサ799g,799h及び端部処理ユニット位置用のモータ710a,710bが接続される。端部処理ユニット位置用のHPセンサ799gは一例として透過型の光学センサであり、図42に示した出側端部処理部71のホームポジションを検出して検知信号S799gを制御部799に出力する。
同様に、端部処理ユニット位置用のHPセンサ799hは、図42に示した入側端部処理部72のホームポジションを検出して検知信号S799hを制御部799に出力する。
端部処理ユニット位置用のモータ710a,710bは一例としてステッピングモータを使用し、制御部799からのモータ制御信号S710a,S710bに基づいてホームポジションから出側端部処理部71、入側端部処理部72の位置を図42の矢印P1の方向に変更するように駆動する。これにより、用紙のサイズに応じて螺旋コイル11a〜11dの端部を処理する位置を変えることができる。
続いて、端部処理ユニット70の動作について説明する。図68A〜図68Oは、端部処理ユニット70の動作例を示すタイミングチャートである。この例では、TS=時刻t40後に、制御部799が、図68Dに示すモータ駆動信号S61iをロー・レベルからハイ・レベルへ立ち上げて、用紙整列用#1HP用のモータ61iを回転し、図37Aに示したプレート61mを用紙束3を挟み込む方向に移動する。TS=時刻t41後には、制御部799が図68Dに示すモータ駆動信号S61iをハイ・レベルからロー・レベルへ立ち下げて用紙整列用#1HP用のモータ61iを停止すると共に、図37Aに示したプレート61mの移動を停止する。TS=時刻t41前には、図68Eに示す用紙整列用#1HP用のセンサ799jがオフして、ロー・レベルの検知信号S799jを制御部799に出力する。
また、TS=時刻t41後〜TS=時刻t42前には、制御部799が図68Fに示す用紙整列用#2HP用のモータ61jを回転して、図37Aに示したプレート61kを用紙束3を挟み込む方向に移動する。これにより、用紙束3を揃えることができる。更に、TS=時刻t42前には、図68Gに示す用紙整列用#2HP用のセンサ799kがオフして、ロー・レベルの検知信号S799kを制御部799に出力する。TS=時刻t42〜時刻t43前には、制御部799がモータ61i,61jを逆回転させてプレート61m,61kを用紙束3から退避させる。
プレート61m,61kを用紙束3から退避させた後、TS=時刻t42後〜TS=時刻t43前には、制御部799が図68Bに示すピックアップ用のモータ61aを逆回転させて、一旦停止した位置から図37Aに示す最下位置P8(ホームポジション)までピックアップ61cを移動させる。このとき、図44に示したドラッグ部74,75はピックアップ61cから用紙束3を受け取って、両端未処理の用紙束3の螺旋コイル11a等をドラッグ掴み歯741,751により掴む。TS=時刻t43前で、図68Cに示すピックアップ用のHPセンサ799iがオフして、ロー・レベルの検知信号S799iを制御部799に出力する。
両端未処理の用紙束3の螺旋コイル11a等をドラッグ掴み歯741,751により掴んだ後、TS=時刻t43前〜TS=時刻t44後には、制御部799が図68H及び図68Jに示すドラッグ用のモータ741a,741bを回転させて、ドラッグ掴み歯741,751を端部処理ユニット70側に引き込む。また、TS=時刻t43後には、図68I及び図68Kに示すドラッグ用のHPセンサ799a,799bがオフして、ロー・レベルの検知信号S799a,S799bを制御部799に出力する。
螺旋コイル11a等を端部処理ユニット70側に引き込んだ後、TS=時刻t44後〜TS=時刻t45後には、制御部799が図68Lに示すカット曲げ用のモータ773aを回転させて、出側端部処理部71において図52及び図53に示したカット曲げ処理を実行する。TS=時刻t45前には、図68Mに示すカット曲げ用のHPセンサ799cがオフして、ロー・レベルの検知信号S799cを制御部799に出力する。また、TS=時刻t44後には、図68Mに示すカット曲げ用のHPセンサ799cがオンして、ハイ・レベルの検知信号S799cを制御部799に出力する。
出側端部処理部71による処理後、TS=時刻t45後〜TS=時刻t46後には、制御部799が図68Nに示すカット曲げ用のモータ773bを回転させて、入側端部処理部72において図52及び図53に示したカット曲げ処理を実行する。TS=時刻t45後には、図68Oに示すカット曲げ用のHPセンサ799dがオフして、ロー・レベルの検知信号S799dを制御部799に出力する。また、TS=時刻t46後には、図68Oに示すカット曲げ用のHPセンサ799dがオンして、ハイ・レベルの検知信号S799dを制御部799に出力する。
また、上述の図68H及び図68Jに示すドラッグ掴み歯741,751の引き込み後、TS=時刻t44後〜TS=時刻t45後には、制御部799が図68D及び図68Fに示すモータ61i,61jを逆回転して、図37Aに示したプレート61m,61kを最大限に開いた待機状態に移動させる。TS=時刻t43で、図68E及び図68Gに示すセンサ799j,799kがオンして、ハイ・レベルの検知信号S799j,S799kを制御部799に出力する。
TS=時刻t43〜TS=時刻t48後には、制御部799が図68H及び図68Jに示すドラッグ用のモータ741a,741bを逆回転させて、螺旋コイル11a等の両端が処理された冊子90をドラッグ掴み歯741,751により用紙束搬送機構60に排出する。TS=時刻t48前には、図68I及び図68Kに示すドラッグ用のHPセンサ799a,799bがオンして、ハイ・レベルの検知信号S799a,S799bを制御部799に出力する。
TS=時刻t48後〜TS=時刻t50前には、制御部799が図68Bに示すピックアップ用のモータ61aを回転させて、図37Aに示す最下位置P8から最上位置P7までピックアップ61cを移動させて、冊子90を自重により落下させて排出する。TS=時刻t48後には、図68Cに示すピックアップ用のHPセンサ799iがオンして、ハイ・レベルの検知信号S799iを制御部799に出力する。
ピックアップ61cを最上位置P7まで移動後、TS=時刻t50前〜TS=時刻t51前には、制御部799が図68Aに示す搬送位置制御位置用のモータ61nを回転させて、図37Aに示した用紙束搬送機構60の本体61dを屑排出位置(傾斜方向)に回動させる。用紙束搬送機構60の本体61dを屑排出位置に回動後、TS=時刻t51前〜TS=時刻t51には、制御部799が図68L及び図68Nに示すカット曲げ用のモータ773a,773bを回転させて、カット曲げ機構76は、図50Aに示した待機状態に戻ると共に、屑当て部794及び屑受け部795により保持した螺旋コイル11a等の屑を解放する。
解放された螺旋コイル11a等の屑は落下して、傾斜方向の屑排出位置に設定された用紙束搬送機構60の本体61dに当たって下段に設けられた屑収容容器に収容される。TS=時刻t51前には、図68M及び図68Oに示すカット曲げ用のHPセンサ799c,799dがオフして、ロー・レベルの検知信号S799c,S799dを制御部799に出力する。また、TS=時刻t51で、図68M及び図68Oに示すカット曲げ用のHPセンサ799c,799dがオンして、ハイ・レベルの検知信号S799c,S799dを制御部799に出力する。
カット曲げ機構76が螺旋コイル11a等の屑を解放後にTS=時刻t51〜TS=時刻t52には、制御部799が図68Aに示す搬送位置制御位置用のモータ61nを逆回転させて、図37Aに示した用紙束搬送機構60の本体61dを略水平にして冊子排出位置に回動させる。
なお、図45Aや図45Bに示したカット曲げ機構76によるカット位置、並びに図42に示した出側端部処理部71及び入側端部処理部72による螺旋コイル11a〜11dの端部を処理する位置は、コイル径及び用紙サイズが決定した時点で設定する。
続いて、図69〜図71を参照して、コイルバインド装置100における制御例について説明する。この例では、予めフォーミングガイド28aの4つの成形アダプタ#φ8,#φ12,#φ16,#φ20の中からいずれか1つを選択してコイル径をセットする。ピッチ成形機構29では、コイル成形部28から繰り出される螺旋コイル11d等のピッチを成形するようになされる。
また、コイル導入機構30では、成形アダプタ#φ8,#φ12,#φ16又は#φ20の中から選択されたコイル径に対応して、軸芯位置変換機能部材310の4つのコイル受容部311,312,313,314の中から1つのコイル受容部311等が選択されてセットされる。上述の例では、螺旋コイル11d等に対応したコイル受容部314が自動セットされる。
用紙3’は用紙トレイ2にセットされ、用紙束揃えユニット36に自動給紙される。この例では、用紙3’がA4版の場合であって、超大径の直径20mmの螺旋コイル11dで用紙束3を綴じる場合に、成形アダプタ#φ20が選択されている場合を例に挙げる。
これらをバインド処理条件にして、図69に示すステップST1で制御部799はパドル退避、幅寄せ#1退避及び幅寄せ#2退避を実行する。例えば、先端検知用のセンサ111は、用紙3’の先端を検知して位置検知信号S11を制御部799へ出力する。制御部799は、位置検知信号S11に基づくカールフェンス34a,34bの回転制御及び停止位置制御を実行するために、図59に示したカールフェンス用のモータ340にモータ駆動信号S34を出力する。
モータ340は、図3に示した用紙カール押え機構331の左右のカールフェンス34a,34bを駆動する。カールフェンスHP用のセンサ112は、カールフェンス34a,34bの停止位置を検知して位置検知信号S12を制御部799へ出力する。また、パドルHP用のセンサ113は、パドルローラ353の所定の高さの停止位置を検知して位置検知信号S13を制御部799へ出力する。
制御部799は、位置検知信号S13に基づくパドルローラ353の回転/回転数制御を実行するために、パドル用のモータ381にモータ駆動信号S81を出力する。モータ381は、パドルローラ353を回転する。
制御部799は、パドルローラ353の上昇、降下及び位置制御を実行するために、パドルU/D用のモータ382にモータ駆動信号S82を出力する。例えば、制御部799は、モータ382を時計方向に回転してパドルローラ353を降下し、モータ382を反時計方向に回転してパドルローラ353を上昇する。
制御部799は、サイドジョーガー370の基準側の幅寄せ#1の位置制御を実行するために、幅寄せ#1用のモータ383にモータ駆動信号S83を出力する。モータ383は、モータ駆動信号S83に基づいてサイドジョーガー370の基準側の幅寄せ#1を設定する。例えば、制御部799は、モータ383を時計方向に回転して寄せ動作を実行し、モータ383を反時計方向に回転して開放動作を実行する。
また、制御部799は、サイドジョーガー370の可動側の幅寄せ#2の位置制御を実行するために、幅寄せ#2用のモータ384にモータ駆動信号S84を出力する。モータ384は、サイドジョーガー370の可動側の幅寄せ#2を駆動する。このとき、幅寄せ#1HP用のセンサ114は、サイドジョーガー370の幅寄せ#1の所定の停止位置を検知して位置検知信号S14を制御部799へ出力する。
また、幅寄せ#2HP用のセンサ115は、サイドジョーガー370の幅寄せ#2の所定の停止位置を検知して位置検知信号S15を制御部799へ出力する。制御部799は、例えば、モータ384を時計方向に回転して、寄せ基準位置への移動制御を実行し、モータ384を反時計方向に回転して退避位置への移動制御を実行する。
次に、ステップST2で制御部799はクランプ801a,801bを開放する。このとき、制御部799は、クランプ開閉用のカムの駆動及びクランプ開放位置の制御を実行するために、クランプ開閉用のモータ385にを出力する。モータ385はモータ駆動信号S85に基づいてクランプ801a,801bを駆動する。例えば、制御部799は、モータ385を時計方向に回転して、クランプ801a,801bを開放するような回転制御を実行する。
更に、ステップST3で制御部799は整列ピン51,51を用紙束3のパンチ孔3aに斜めに挿通する。このとき、制御部799は、整列ピン機構50の整列ピンの突出及び退避の制御を実行するために、整列ピン用のモータ386にモータ駆動信号S86を出力する。モータ386はモータ駆動信号S86に基づいて整列ピン機構50の整列ピン51,51を駆動する。例えば、制御部799は、モータ386を時計方向に回転して、整列ピン51,51を突出させるような回転制御を実行する。
その後、ステップST4で制御部799はクランプ801a,801bを閉鎖する。このとき、制御部799は、モータ385を反時計方向に回転して、クランプ801a,801bを閉鎖するような回転制御を実行する。クランプHP用のセンサ116は、クランプ801a,801bの所定の停止位置を検知して位置検知信号S16を制御部799へ出力する。
更に、ステップST5で制御部799は用紙束3のパンチ孔3aから整列ピン51,51を脱抜する。このとき、制御部799は、モータ386を反時計方向に回転して、整列ピン51,51を退避させるような回転制御を実行する。
そして、ステップST6で制御部799はシャッター383’を開放する。このとき、制御部799は、シャッター383’の開閉制御を実行するために、シャッター用のモータ387にモータ駆動信号S87を出力する。モータ387は、モータ駆動信号S87に基づいてシャッター383’を駆動する。
例えば、制御部799は、モータ387を時計方向に回転して、シャッター開放し、モータ387を反時計方向に回転して、シャッターを閉鎖するように回転制御を実行する。シャッターHP用のセンサ117は、シャッター383’の所定の停止位置を検知して位置検知信号S17を制御部799へ出力する。
その後、ステップST7で制御部799は、用紙揃えユニット36からコイル挿入動作位置へクランプ801a,801bを移動する。このとき、制御部799は、用紙押え位置及びコイル挿入位置にクランプ801a,801bを移動するための制御を実行するために、クランプ移動用のモータ388にモータ駆動信号S88を出力する。モータ388は、モータ駆動信号S88に基づいてクランプ移動機構380のクランプ801a,801bを移動する。
例えば、制御部799は、モータ388を時計方向に回転して、クランプ801a,801bをコイル挿入位置に移動し、モータ388を反時計方向に回転して、クランプ801a,801bを揃え位置に移動するように回転制御を実行する。クランプ移動HP用のセンサ118は、クランプ移動機構380の所定の停止位置を検知して位置検知信号S18を制御部799へ出力する。
また、制御部799は、図示しない繰出しローラの回転制御及び回転数制御を実行するために、繰出し用のモータ389にモータ駆動信号S89を出力する。モータ389はモータ駆動信号S89に基づいて繰出しローラ(不図示)を回転する。例えば、制御部799は、モータ389を反時計方向に回転して、繰出しローラの回転制御を実行する。
更に、制御部799は、プレスローラ355を上昇するように回転制御を実行するために、プレス用のモータ390にモータ駆動信号S90を出力する。モータ390は、モータ駆動信号S90に基づいてプレスローラ355を回転する。制御部799は、プレスローラ355の上昇及び降下の制御を実行するために、モータ390を時計方向に回転して、プレスローラ355を降下し、モータ390を反時計方向に回転する。プレスHP用のセンサ119は、プレスローラ355の所定の停止位置を検知して位置検知信号S19を制御部799へ出力する。
また、制御部799は、クランクアップ用のモータ391にモータ駆動信号S91を出力する。モータ391はモータ駆動信号S91に基づいてクランプ801a,801bを上昇する際に動作する。制御部799は、冊子受け渡し時にクランプ801a,801bを開放するための制御を実行する。クランプアップHP用のセンサ120は、クランプアップモータの上昇及び降下停止位置を検知して位置検知信号S20を制御部799へ出力する。
その後、ステップST8で制御部799は螺旋コイル11d等の成形を開始する。このとき、図63に示したコイル成形機構20では、制御部799からフィードローラ用のモータ202にモータ駆動信号S22が出力される。モータ202は、モータ駆動信号S22に基づいてフィードローラ24aを回転する。例えば、モータ202が時計方向に回転して線材1をコイル成形部28内に送られる。コイル成形部28で直径20mmの超大径の螺旋コイル11dが成形される。
この時点で、制御部799は、金属ローラ81,86の位置設定制御を実行するために金属ローラ位置設定用のモータ831にモータ駆動信号S831を出力する。モータ831はモータ駆動信号S831に基づいて金属ローラ81,86の位置を設定する。金属ローラ位置HP用のセンサ841は、金属ローラ81,86の所定の停止位置を検知して位置検知信号S841を制御部799に出力する。
これと共に、制御部799は、樹脂ローラ82,87の上下の位置及びその移動停止位置の制御を実行するために、樹脂ローラ位置設定用のモータ833にモータ駆動信号S833を出力する。モータ833はモータ駆動信号S833に基づいて樹脂ローラ82,87の位置を設定するように動作する。例えば、制御部799は、コイル径に対応してモータ833を時計方向に回転し、樹脂ローラ82,87を上昇するように位置制御する。樹脂ローラ位置HP用のセンサ843は、樹脂ローラ82,87の所定の停止位置を検知して位置検知信号S843を制御部799に出力する。
その後、制御部799は、金属ローラ81,86の回転駆動及び回転速度制御を実行するために、金属ローラ回転用のモータ832にモータ駆動信号S832を出力する。モータ832はモータ駆動信号S832に基づいて金属ローラ86を所定の方向に回転する。この例で、モータ832は、金属ローラ81,86を時計方向に回転する。
これと共に、制御部799は、樹脂ローラ82,87の回転駆動及び回転速度制御を実行するために、樹脂ローラ回転用のモータ834にモータ駆動信号S834を出力する。モータ834はモータ駆動信号S834に基づいて樹脂ローラ87を所定の方向に回転する。例えば、モータ834は、樹脂ローラ82,87を反時計方向に回転する。これにより、金属ローラ86の回転を開始すると共に、樹脂ローラ87の回転を開始するようになる。
次に、ステップST9で制御部799は任意の成形量で螺旋コイル11dの成形を停止する。成形量は予め用紙サイズが設定されると、その用紙3’の一辺に開口されたパンチ孔3aが全て挿入されるコイル長さに設定される。例えば、螺旋コイル11dの成形量は、A4版の用紙サイズで、直径20mmの超大径の螺旋コイル11dを挿入するコイル長さと、用紙束3の両端部でカット&曲げ処理する部分のコイル長さとを加算した長さに設定される。
この時点で、制御部799は、樹脂ローラ87の回転のみを一旦停止する。このとき、制御部799は、モータ833を反時計方向に回転して、樹脂ローラ82,87を降下するように位置制御する。金属ローラ86の回転を継続するようにしたのは、螺旋コイル11dの成形回転力を失ったとき、金属ローラ86の溝部804がコイル進行方向の抵抗とならないようにするためである。
その後、ステップST10で制御部799は、コイル成形部28の線材入口付近で線材1をカットして、線材1と成形された螺旋コイル11dとを分離する。成形アダプタ#φ20に進入している線材1は既に螺旋状を成しているので、成形アダプタ#φ20に進入していない部位で線材1をカットするようになされる。
また、コイル導入機構30では、軸芯位置変換機能部材310によって、コイル成形ピッチが矯正され、コイル先端部が揃った螺旋コイル11dを再現性良くバインド機構40に導入できるようになる。コイル先端挿入機構80では、金属ローラ81及び樹脂ローラ82が螺旋コイル11dの成形回転力で連れ回りする。そして、コイル先端挿入機構80は螺旋コイル11dをコイル送り機構85に受け渡すようになる。
そして、ステップST11で制御部799は螺旋コイル11dに樹脂ローラ87を押し付けると共に樹脂ローラ87の回転を開始する。このとき、制御部799は、樹脂ローラ回転用のモータ834にモータ駆動信号S834を出力する。モータ834はモータ駆動信号S834に基づいて樹脂ローラ87を所定の方向に回転する。
その後、ステップST12で制御部799は任意の移動量で螺旋コイル11dの移動を停止する。この例で制御部799は、用紙束3の最端部のパンチ孔3aに螺旋コイル11dの先端部が到達し、カット&折り曲げ代が確保された時点で金属ローラ86及び樹脂ローラ87の回転を停止する。
その後、ステップST13で制御部799は樹脂ローラ82,87を退避する。このとき、制御部799は、樹脂ローラ位置設定用のモータ833にモータ駆動信号S833を出力する。モータ833はモータ駆動信号S833に基づいて樹脂ローラ82,87の位置を設定するように動作する。例えば、制御部799は、モータ833を反時計方向に回転して、樹脂ローラ82,87を降下するように位置制御する。
また、ステップST14で制御部799は金属ローラ81,86を退避する。このとき、制御部799は、金属ローラ位置設定用のモータ831にモータ駆動信号S831を出力する。モータ831はモータ駆動信号S831に基づいて金属ローラ81,86の退避位置を設定する。制御部799は、金属ローラ81,86を時計方向に回転する。モータ831が回転することで、金属ローラ81,86が所定の位置に退避するようになる。
その後、ステップST15で制御部799は送りASSYを退避位置へ移動する。クランプ801a,801bを搬送受け渡し位置へ移動する。このとき、制御部799は、送りASSY退避の回転移動及び停止位置制御を実行するために、送りASSY退避用のモータ835にモータ駆動信号S835を出力する。
モータ835は、モータ駆動信号S835に基づいて送りASSYを退避するように動作する。例えば、モータ835は、時計方向に回転して送りASSYをコイル挿入動作位置に移動する。モータ835は、反時計方向に回転して送りASSYをコイル挿入動作位置から退避する。送りASSY退避用のセンサ845は、送りASSYの退避位置を検知して位置検知信号S845を制御部799に出力する。
その後、ステップST16で制御部799は、ピックアップを移動開始する。例えば、制御部799はピックアップ用のモータ61aを駆動して、図37Aに示したピックアップ61cを最下位置P8から前進させる。
これと共に、ステップST17で制御部799は、不図示の繰出しローラをプレス位置へ移動する。その後、ステップST18で制御部799は、クランプ移動機構380の可動側のアッパアームを成すクランプ801a及び固定側のロアアームを成すクランプ801bから成るクランプ部材を解放する。
そして、ステップST19で制御部799は、図37Aに示したピックアップ61cを、最下位置P8から最上位置P7まで移動させる。そして、ステップST20で制御部799は繰出しローラの回転を開始する。
ステップST21で制御部799は繰出しローラの回転開始後、所定時間[ms]でピックアップ61cの降下を開始する。例えば、図37Aに示すピックアップ61cは、最上位置P7で待機して、バインド機構40から提供された用紙束3に挿入された螺旋コイル11d側を掴む。用紙束3の螺旋コイル11d側を掴んだ後、最上位置P7から後退して最下位置P8まで移動する。これと共に、ステップST22で制御部799は繰出しローラ及びプレスローラ355を開放する。 その後、ステップST23で制御部799は繰出しローラの回転を停止する。
図71に示すステップST24で、制御部799はピックアップ用のモータ61aを停止して、ピックアップ61cを図37Aの最下位置P8の手前で一旦停止してステップST25に移行する。
ステップST25で、制御部799は用紙束搬送機構60を用紙束3の排出位置へ移動する。例えば、制御部799は搬送位置制御位置用のモータ61nを駆動して、図37Aに示した用紙束搬送機構60の本体61dを、軸61hを回動軸にして回動して端部処理ユニット70に用紙束3を排出する略水平位置に移動する。続いてステップST26に移行する。
ステップST26,ST27で、制御部799はピックアップ61cにより搬送された用紙束3を整列する。例えば、制御部799は用紙整列用#1HP用のモータ61i,用紙整列用#2HP用のモータ61jを駆動して、図37Aに示したプレート61m,61kを移動させて用紙束3を両側から挟み込んで用紙束3を揃える。続いてステップST28に移行する。
ステップST28で、制御部799はモータ61i,61jを駆動してプレート61mとプレート61kを離間させて用紙束3から退避させてステップST29に移行する。
ステップST29で、制御部799は、上述のステップST24において図37Aの最下位置P8の手前で一旦停止したピックアップ61cを、最下位置P8(ホームポジション)まで移動させる。続いてステップST30に移行する。
ステップST30で、制御部799は、ドラッグ用のモータ741a,741bを駆動して、図43A及び図43Bに示したドラッグ部74,75はピックアップ61cから用紙束3を受け取って、用紙束3の螺旋コイル11dをドラッグ掴み歯741,751により掴んで端部処理ユニット70側に引き込む。続いてステップST31に移行する。
ステップST31で、制御部799はカット曲げ用のモータ773a,773bを駆動して、出側端部処理部71及び入側端部処理部72により、図54及び図55に示したように、螺旋コイル11dの両端にカット曲げ処理を実行してステップST32に移行する。
ステップST32で、制御部799はドラッグ用のモータ741a,741bを駆動して、螺旋コイル11dの両端が処理された用紙束3をドラッグ掴み歯741,751により用紙束搬送機構60に排出してステップST33に移行する。
ステップST33で、制御部799はピックアップ用のモータ61aを駆動して、図37Aに示した最下位置P8から最上位置P7までピックアップ61cを移動させて、用紙束3を自重により落下させて排出する。続いてステップST34に移行する。
ステップST34で、制御部799は搬送位置制御位置用のモータ61nを駆動して、図37Aに示した用紙束搬送機構60の本体61dを屑排出位置(傾斜方向)に回動させてステップST35に移行する。
ステップST35で、制御部799はカット曲げ用のモータ773a,773bを駆動して、カット曲げ機構76を図50Aに示した待機状態に戻すと共に、屑当て部794及び屑受け部795により保持した螺旋コイル11dの屑を解放する。解放された螺旋コイル11dの屑は落下して、傾斜方向の屑排出位置に設定された用紙束搬送機構60の本体61dに当たって下段に設けられた屑収容容器に収容される。続いてステップST36に移行する。
ステップST36で、制御部799は搬送位置制御位置用のモータ61nを駆動して、図37Aに示した用紙束搬送機構60の本体61dを冊子排出位置に回動させる。これにより、コイルバインド装置100が螺旋コイル11d等を用紙束3のパンチ孔3aに挿入して冊子90を作成する処理が終了する。
この発明は、所定の太さの線材から螺旋状のコイルを成形し、コピー機やプリンタ等から出力された用紙束に当該コイルで綴じ処理をする用紙処理装置や、スタンドアローン機等に適用して極めて好適である。
1・・・線材、2・・・用紙トレイ、3・・・用紙束、4a・・・左側板、4b・・・右側板、10・・・線材カートリッジ、11a,11b,11c,11d・・・螺旋コイル、12・・・ドラム、20・・・コイル成形機構、22・・・送りローラ機構、25・・・線材カット部、26・・・フォーミングガイド移動部、28・・・コイル成形部、29・・・ピッチ成形機構、30・・・コイル導入機構、31a〜31c・・・カールプレスアーム、32・・・用紙保留部、34a,34b・・・カールフェンス、36・・・用紙束揃えユニット、40・・・バインド機構、50・・・整列ピン機構、51・・・整列ピン(ピン部材)、52・・・整列ピンモータ(駆動部)、60・・・用紙束搬送機構、70・・・カット&折り曲げ機構、76・・・カット曲げ機構(第1及び第2のカット曲げ機構)、80,811,812・・・コイル先端挿入機構、81,86・・・コイル位置規制用の金属ローラ(第1のローラ部材)、82,87・・・コイル姿勢維持用の樹脂ローラ(第2のローラ部材)、83・・・コイル姿勢維持用の樹脂ローラ(第3のローラ部材)、84・・・ガイドローラ、85,851,852・・・コイル送り機構、88,881・・・平面部材、89・・・櫛歯整列部、90・・・冊子、100・・・コイルバインド装置、101・・・装置本体部、111〜121・・・センサ、201・・・カート送り用のモータ、202・・・フィードローラ用のモータ、203・・・フォーミングガイド選択用のモータ、204・・・ピッチ成形用のモータ、205・・・線材カット用のモータ、206・・・フォーミングガイド移動用のモータ、207・・・ソレノイド、297・・・偏芯カム構造、310,320・・・軸芯位置変換機能部材、311,312,313,314・・・コイル受容部、315・・・ホルダ、316・・・回転軸部、317・・・軸支部、318,328・・・軸芯位置変換用のモータ、319・・・小ギヤ、321,322,323,324・・・リボルバー部(突出部)、325・・・回転板、326・・・回転軸部、327・・・フランジ、331・・・用紙カール押え機構、332・・・用紙ガイド叩き落とし機構、333・・・アッパーガイド、335,336・・・リヤ固定ガイド、336・・・リヤガイドシート、337・・・動力伝達軸、338・・・軸芯位置変換HP用のセンサ、339・・・減速歯車、340・・・カールフェンス用のモータ、341・・・回転本体部、342・・・突起部、343,344・・・ガイド支持部材、351・・・減速ギヤ、352・・・モータギヤ、353・・・パドルローラ、355・・・プレスローラ、361,362,363,364・・・矯正溝部、365,366,367,368・・・直刃状の部分、370・・・サイドジョーガー、371,372,373,374・・・ガイド面(案内面)、380・・・クランプ移動機構、381’・・・本体基板、383’・・・シャッター機構、381〜391・・・モータ、771・・・挟持当て部(挟持部)、772・・・挟持受け部(挟持部)、782・・・折曲部、787・・・カッター(切断部)、788・・・カッター受け部(切断部)、794・・・屑当て部(屑挟持部)、795・・・屑受け部(屑挟持部)、801a,801b・・・クランプ、802,803・・・軸部、804,805・・・溝部、821・・・移動用のローラ、831〜835・・・モータ、832a・・・可動板、833a・・・可動板、833b・・・円弧状のギヤ、833c・・・減速ギヤ軸部、833d・・・軸部、834a・・・ベルトプーリ、834b・・・ベルト、835a・・・可動ギヤ、835b・・・減速ギヤ、835c・・・軸部、835d・・・長孔部、841,843,845,847・・・センサ
Claims (6)
- 用紙束綴じ用の螺旋コイルを成形して繰り出すコイル成形機構と、
前記コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルで用紙束の孔部を綴じる綴じ機構と、
前記コイル成形機構と前記綴じ機構との間に配置され、当該コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルを受けて前記綴じ機構に導入するコイル導入機構とを備え、
前記コイル導入機構は、
前記コイル成形機構から繰り出される螺旋コイルの軸芯位置をコイル軸芯位置とし、前記綴じ機構における螺旋コイルを用紙束に回転挿入する回転軸位置をコイル回転軸位置としたとき、
前記コイル軸芯位置をコイル回転軸位置に変換する軸芯位置変換機能を有することを特徴とするコイルバインド装置。 - 前記コイル成形機構は、
複数の成形ガイドの中から1つの成形ガイドを選択する成形ガイド選択部と、
前記成形ガイド選択部によって選択された前記成形ガイドに線材を押し入れて成形した螺旋コイルを前記コイル導入機構に繰り出すコイル成形部とを有することを特徴とする請求項1に記載のコイルバインド装置。 - 前記コイル導入機構は、
前記コイル成形部から繰り出された前記螺旋コイルを内装する所定の広さの空間として設けられた受容部を有して、コイル進行方向に突出された複数の筒状体と、
前記筒状体が取り付けられた軸支部と、
前記軸支部に係合されて当該軸支部を回転自在に保持する保持部材とを有し、
前記螺旋コイルのコイル径に対応して前記複数の筒状体のうちの1つが選択されることを特徴とする請求項2に記載のコイルバインド装置。 - 前記複数の筒状体は、
前記螺旋コイルのコイル径毎に各々対応して設けられ、
当該筒状体の前記受容部には、
コイル径が異なった複数の前記螺旋コイルの間のコイル成形ピッチの差をピッチ成形量の差としたとき、
前記螺旋コイルのピッチ成形量の差を矯正するための矯正溝部が進行方向に並設されることを特徴とする請求項3に記載のコイルバインド装置。 - 前記軸芯位置変換機能は、
前記コイル成形部から繰り出された前記螺旋コイルを外装する所定の太さを有して、コイル進行方向に突出された複数の棒状体と、
軸支部を有して前記棒状体が取り付けられた回転板と、
前記軸支部に係合されて前記回転板を回転自在に保持する保持部材とを有し、
前記螺旋コイルのコイル径に対応して前記複数の棒状体のうちの1つが選択されることを特徴とする請求項2に記載のコイルバインド装置。 - 前記回転板は、
コイル径が異なった前記螺旋コイルの間のコイル成形ピッチの差をピッチ成形量の差としたとき、
前記螺旋コイルのピッチ成形量の差を矯正するための案内面を有することを特徴とする請求項5に記載のコイルバインド装置。
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