JP2011237662A - 電子楽器 - Google Patents
電子楽器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011237662A JP2011237662A JP2010109990A JP2010109990A JP2011237662A JP 2011237662 A JP2011237662 A JP 2011237662A JP 2010109990 A JP2010109990 A JP 2010109990A JP 2010109990 A JP2010109990 A JP 2010109990A JP 2011237662 A JP2011237662 A JP 2011237662A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- atmospheric pressure
- value
- pressure sensor
- acceleration sensor
- musical instrument
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Electrophonic Musical Instruments (AREA)
Abstract
【課題】 演奏者が確実に所望の音色の楽音を発音させる。
【解決手段】 演奏者が手で保持するための打楽器本体11には、気圧センサ22と加速度センサ23とが配置される。楽器部19のCPU12は、所定の音色の楽音を発生する音源部31に対して、発音の指示を与える。CPU12は、加速度センサ23からの加速度センサ値に基づいて、楽音の発音タイミングの到来を判断し、気圧センサ22からの気圧センサ値に基づいて、複数の音色のうち所定の何れかの音色を発音すべきかを判断し、発音タイミングが到来したときに、発音すべき音色の楽音の発音を、音源部31に指示する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、演奏者が手で保持して、振ることにより楽音を発生することができる電子楽器に関する。
従来、スティック状の部材にセンサを設け、演奏者が部材を手で保持して振ることで、センサが、当該部材の動きを検出し、楽音を発音するように構成された電子楽器が提案されている。特に、この電子楽器では、スティック状の部材は、ドラムのスティックや太鼓の撥のような形状を備え、演奏者があたかもドラムや太鼓をたたくような動作に応じて、打楽器音が発声されるようになっている。
たとえば、特許文献1には、スティック状の部材に加速度センサを設け、加速度センサからの出力(加速度センサ値)が、所定の閾値に達した後、所定時間が経過すると、楽音を発音するように構成された電子楽器が提案されている。
また、特許文献2に開示されるように、複数の音色を発音可能として、地磁気センサを用いて、スティック状の部材が向けられる方向にしたがって、複数の音色のうち、何れかを発音する電子楽器も提案されている。
特許文献2に提案された電子楽器では、演奏者が同一方向に向いた状態で演奏しないと、演奏者は自己の方位およびスティックの方位を把握できなくなり、所望の音色の楽音を発音させることが困難になる場合もある。
本発明は、演奏者が確実に所望の音色の楽音を発音させることが可能な電子楽器を提供することを目的とする。
本発明の目的は、演奏者が手で保持するための保持部材と、
前記保持部材内に配置された気圧センサと、
前記保持部材内に配置された加速度センサと、
所定の音色の楽音を発生する楽音発生手段に対して、発音の指示を与える制御手段と、を備え、
前記制御手段が、前記加速度センサからの加速度センサ値に基づいて、楽音の発音タイミングの到来を判断し、前記気圧センサからの気圧センサ値に基づいて、複数の音色のうち所定の何れかの音色を発音すべきかを判断し、前記発音タイミングが到来したときに、前記発音すべき音色の楽音の発音を、前記楽音発生手段に指示することを特徴とする電子楽器により達成される。
前記保持部材内に配置された気圧センサと、
前記保持部材内に配置された加速度センサと、
所定の音色の楽音を発生する楽音発生手段に対して、発音の指示を与える制御手段と、を備え、
前記制御手段が、前記加速度センサからの加速度センサ値に基づいて、楽音の発音タイミングの到来を判断し、前記気圧センサからの気圧センサ値に基づいて、複数の音色のうち所定の何れかの音色を発音すべきかを判断し、前記発音タイミングが到来したときに、前記発音すべき音色の楽音の発音を、前記楽音発生手段に指示することを特徴とする電子楽器により達成される。
好ましい実施態様においては、前記制御手段が、前記気圧センサから予め気圧基準値を受理して、前記気圧基準値を記憶手段に格納し、前記気圧センサからの気圧センサ値と、前記気圧基準値と、を比較して前記発音すべき楽音の音色を決定する。
より好ましい実施態様においては、前記制御手段は、前記気圧センサ値が、前記気圧基準値より大きい場合に、2つの定められた音色のうちの第1の音色を発音すべきであると決定し、前記気圧基準値以下である場合に、前記2つの定められた音色のうち第2の音色を発音すべきであると決定する。
また、好ましい実施態様においては、複数の気圧基準値が、記憶手段に格納され、
前記制御手段は、前記気圧センサ値が、前記複数の気圧基準値により規定される範囲の何れかに属するかを判断し、前記範囲のそれぞれに対応付けられた音色を発音すべきであると判断する。
前記制御手段は、前記気圧センサ値が、前記複数の気圧基準値により規定される範囲の何れかに属するかを判断し、前記範囲のそれぞれに対応付けられた音色を発音すべきであると判断する。
別の好ましい実施態様においては、前記制御手段は、前記加速度センサ値がピーク値に到達したときに、前記ピーク値に基づくベロシティにて楽音を発音することを、前記楽音発生手段に指示する。
より好ましい実施態様においては、前記保持部材が、長手方向に延びるスティック状部材であり、前記気圧センサが、前記スティック部材において演奏者が保持する根元側に配置され、前記加速度センサが、前記根元側と逆の先端側に配置される。
また、好ましい実施態様においては、前記保持部材に、前記気圧センサおよび加速度センサが設けられ、かつ、前記気圧センサからの気圧センサ値および加速度センサからの加速度センサ値を送信するデータ送信手段を備えた本体と、
前記気圧センサ値および加速度センサ値を受信するデータ受信手段と、前記制御手段と、を備えた電子楽器部と、を備える。
前記気圧センサ値および加速度センサ値を受信するデータ受信手段と、前記制御手段と、を備えた電子楽器部と、を備える。
本発明によれば、演奏者が確実に所望の音色の楽音を発音させることが可能な電子楽器を提供することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる電子楽器の外観を示す図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる電子楽器10は、演奏者が手に持って振るための、長手方向に延びるスティック状の打楽器本体11を有している。また、電子楽器10は、楽音を発生するための楽器部19を備え、楽器部19は、CPU12、インタフェース(I/F)13、ROM14、RAM15、表示部16、入力部17およびサウンドシステム18を有する。打楽器本体11は、後述するように、演奏者が保持する根元側に気圧センサ22を有し、根元側と反対の先端側に加速度センサ23を有する。
I/F13は、打楽器本体11からのセンサ値に基づくデータを受け入れ、RAM15に格納するとともに、CPU12にデータの受け入れを通知する。本実施の形態においては、たとえば、打楽器本体11の根元側端部に赤外線通信装置24が設けられ、I/F13にも赤外線通信装置33が設けられている。したがって、楽器部19は、打楽器本体11の赤外線通信装置24が発した赤外線を、I/F13の赤外線通信装置33が受信することで、打楽器本体11からのデータを受信することができる。
CPU12は、電子楽器10全体の制御、特に、電子楽器の楽器部19の制御、入力部17を構成するキースイッチ(図示せず)の操作の検出、I/F13を介して受信したセンサ値にしたがった楽音の発生など、種々の処理を実行する。
ROM14は、電子楽器10全体の制御、特に、電子楽器の楽器部19の制御、入力部17を構成するキースイッチ(図示せず)の操作の検出、I/F13を介して受信したセンサ値にしたがった楽音の発生など、種々の処理プログラムを格納する。また、ROM14は、種々の音色の波形データ、特に、バスドラム、ハイハット、スネア、シンバルなど打楽器の波形データを格納する波形データエリアを含む。無論、打楽器の波形データに限定されず、ROM22には、フルート、サックス、トランペットなどの管楽器、ピアノなどの鍵盤楽器、ギターなどの弦楽器の音色の波形データが格納されていても良い。
RAM15は、ROM14から読み出されたプログラムや、処理の過程で生じたデータやパラメータを記憶する。処理の過程で生じたデータには、入力部17のスイッチの操作状態、I/F13を介して受信したセンサ値、楽音の発音状態(発音フラグ)などが含まれる。
表示部16は、たとえば、液晶表示装置(図示せず)を有し、選択された音色などを表示することができる。また、入力部17は、スイッチ(図示せず)を有し、音色の指定や、センサの初期値の設定を指示することができる。
サウンドシステム18は、音源部31、オーディオ回路32およびスピーカ35を備える。音源部31は、CPU12からの指示にしたがって、ROM15の波形データエリアから波形データを読み出して、楽音データを生成して出力する。オーディオ回路32は、音源部31から出力された楽音データをアナログ信号に変換し、変換されたアナログ信号を増幅してスピーカ35に出力する。これによりスピーカ35から音響信号が出力される。
図2は、本実施の形態にかかる打楽器本体の構成を示すブロックダイヤグラムである。図2に示すように、打楽器本体11は、演奏者が保持する根元側に気圧センサ22を有し、根元側と反対の先端側に加速度センサ23を有する。気圧センサ22は、たとえば、ピエゾ抵抗素子を有し、気圧を示すデータ値を出力することができる。また、加速度センサ23は、たとえば、静電容量型或いはピエゾ抵抗素子型のセンサであり、生じた加速度を示すデータ値を出力することができる。
また、打楽器本体11は、CPU21、赤外線通信装置24、ROM25、RAM26、インタフェース(I/F)27および入力部28を有する。CPU21は、打楽器本体11におけるセンサ値の取得、気圧センサ値の初期値の設定、センサ値のI/F27および赤外線通信装置24を介した送信の制御などの処理を実行する。ROM25には、打楽器本体11におけるセンサ値の取得、気圧センサ値の初期値の設定、センサ値のI/F27および赤外線通信装置24を介した送信の制御などの処理プログラムが格納される。RAM26には、センサ値など、処理において取得され或いは生成された値が格納される。I/F27は、CPU21からの指示にしたがって赤外線通信装置24にデータを出力する。また、入力部28は、スイッチ(図示せず)を有する。
図3は、本実施の形態にかかる打楽器本体において実行される処理の例を示すフローチャートである。図3に示すように、打楽器本体11のCPU21は、RAM26のデータのクリアなどを含むイニシャライズ処理を実行する(ステップ301)。次いで、CPU21は、入力部28のスイッチ操作により初期設定の指示があったかを判断する(ステップ302)。ステップ302でYesと判断された場合には、CPU21は、初期設定処理を実行する(ステップ303)。
図4は、本実施の形態にかかる初期設定処理の例を示すフローチャートである。初期設定処理においては、演奏者が、入力部28の設定スイッチ(図示せず)をオンしたときの気圧値を、気圧基準値として登録する処理である。
CPU21は、入力部28の設定スイッチがオンされたかを判断する(ステップ401)。本実施の形態においては、演奏者は、たとえば、打楽器本体11の気圧センサ22が位置する根元側を手に持ち、かつ、手を垂直方向の身体のほぼ中心位置(たとえば、腰の位置)に持ってきて設定スイッチをオンする。無論、設定スイッチをオンする位置は、上述した位置に限定されず、演奏者は所望の位置で、設定スイッチをオンして良い。
ステップ401でYesと判断された場合には、CPU21は、気圧センサ22から気圧センサ値を取得する(ステップ402)。次いで、CPU21は、取得した気圧センサ値を、気圧基準値としてRAM15に一時的に記憶する(ステップ403)。その後、CPU21は、気圧基準値をI/F27に出力し、I/F27が、赤外線通信装置24に気圧基準値を赤外線信号として送信させる(ステップ404)。赤外線通信装置24からの赤外線信号は楽器部19の赤外線通信装置33により受信される。
初期設定処理が終了すると、CPU21は、気圧センサ22のセンサ値(気圧センサ値)を取得し(ステップ304)、また、加速度センサ23のセンサ値(加速度センサ値)を取得する(ステップ305)。CPU21は、取得した気圧センサ値および加速度センサ値をI/F27に出力し、I/F27が、赤外線通信装置24に、気圧センサ値および加速度センサ値の赤外線信号として送信させる(ステップ306)。赤外線通信装置24からの赤外線信号は楽器部19の赤外線通信装置33により受信される。
図5は、本実施の形態にかかる楽器部において実行される処理の例を示すフローチャートである。楽器部19のCPU12は、RAM15のデータのクリア、表示部16の画面上の画像のクリア、音源部31のクリアなどを含むイニシャライズ処理を実行する(ステップ501)。
次いで、CPU12は、スイッチ処理を実行する(ステップ502)。スイッチ処理において、CPU12は、入力部17のスイッチ操作にしたがって、発音する楽音の音色の設定などを実行する。本実施の形態では、打楽器本体11の位置によって、2種類の音色のうち、何れかの音色で楽音を発音することができる。打楽器本体11が後述する気圧基準値に基づく基準位置より上であるときには、第1の音色の楽音が発音され、基準位置以下であるときには第2の楽音が発音される。したがって、演奏者は、入力部17のスイッチを操作して、上記第1の音色および第2の音色を指定し、CPU12は、指定された音色の情報をRAM15に格納する。第1の音色としてハイハットやシンバルを設定し、第2の音色として、スネアドラムやバスドラムを設定することができる。
CPU12は、I/F13が気圧基準値を新たに受信しているかを判断する(ステップ503)。ステップ503でYesと判断された場合には、CPU12は、I/F13が受信した気圧基準値を、RAM15に格納する(ステップ504)。また、CPU12は、I/F13が気圧センサ値および加速度センサ値を新たに受信しているかを判断する(ステップ505)。ステップ505でYesと判断された場合には、CPU12は、I/F13が受信した気圧センサ値および加速度センサ値を、RAM15に格納する(ステップ506)。
次いで、CPU12は発音処理を実行する(ステップ507)。図6は、本実施の形態にかかる発音処理の例を示すフローチャートである。図6に示すように、CPU12は、RAM15に格納された発音フラグが「1」であるかを判断する(ステップ601)。ステップ601でYesと判断された場合には、CPU12は、RAM15に格納された加速度センサ値を参照して、加速度センサ値がピーク値に達しているかを判断する(ステップ602)。図7は、加速度センサ値の例を説明するグラフである。本実施の形態にかかる打楽器本体11は、演奏者の手で保持される。演奏者が打楽器本体11を振ることで、打楽器本体11には加速度が生じ、生じた加速度が加速度センサ23により検出される。
打楽器本体11を振ることにより生じる加速度は、「0」からスタートして、時間の経過とともに上昇し、その後下降して「0」に戻る。図7においてグラフ701、711は、それぞれ、「0」からスタートして上昇し、その後下降した加速度曲線の例を示している。CPU12は、RAM15に格納された加速度センサ値を参照して、加速度センサ値が、上昇から下降に転じたことを検出する(符号703、713参照)。これにより、加速度センサ値がピーク値(符号702、712)に到達したことを判定できる。
ステップ602でYesと判断された場合には、CPU12は、RAM15に格納された気圧センサ値が、気圧基準値以下であるかを判断する(ステップ603)。ステップ603でNoと判断された場合、つまり、気圧センサ値が気圧基準値より大きい場合には、CPU12は、第1の音色で、かつ、加速度センサ値に対応するベロシティでのノートオンイベントを生成する(ステップ604)。図7の例で、演奏者が打楽器本体11を振ってピーク値702に達した時には、ピーク値(=a1)にしたがったベロシティが取得される。また、ピーク値712に達したときには、ピーク値(=a2<a1)にしたがったベロシティが取得される。この取得されるベロシティは、想定される加速度の最大値amaxとの比に基づいて、たとえば、以下のように算出されれば良い。
ベロシティ=127×(ピーク値a/amax) (amax>aの場合には、a→amaxとする。また、ベロシティはMIDIにしたがって0〜127の値をとる。)
また、ステップ603でYesと判断された場合には、CPU12は、第2の音色で、かつ、加速度センサ値に対応するベロシティでのノートオンイベントを生成する(ステップ605)。ステップ604、605の終了後、CPU12は、生成したノートオンイベントを音源部31に送信する(ステップ606)。音源部31はノートオンイベントを受信すると、指定された音色の波形データをROMから読み出し、読み出された波形データに、ベロシティに対応する音量データを乗じて楽音データを生成する。楽音データは、オーディオ回路32に与えられ、これにより、楽音がスピーカ35から発生される。また、CPU12は、RAM15中の発音フラグを「1」にセットする(ステップ607)。
また、ステップ603でYesと判断された場合には、CPU12は、第2の音色で、かつ、加速度センサ値に対応するベロシティでのノートオンイベントを生成する(ステップ605)。ステップ604、605の終了後、CPU12は、生成したノートオンイベントを音源部31に送信する(ステップ606)。音源部31はノートオンイベントを受信すると、指定された音色の波形データをROMから読み出し、読み出された波形データに、ベロシティに対応する音量データを乗じて楽音データを生成する。楽音データは、オーディオ回路32に与えられ、これにより、楽音がスピーカ35から発生される。また、CPU12は、RAM15中の発音フラグを「1」にセットする(ステップ607)。
ステップ601でNoと判断された場合には、CPU12は、音源部31において発生されている楽音データの音量レベルが「0」であるかを判断する(ステップ608)。ステップ608でYesと判断された場合には、CPU12は、RAM15中の発音フラグを「0」にリセットする(ステップ609)。
発音処理(ステップ507)が終了すると、CPU12は、その他の処理(たとえば、表示部16の画面上に表示される画像の更新などを実行する(ステップ508)。
図8(a)、(b)は、それぞれ、演奏者による打楽器本体11の使用の例を示す図である。図8(a)、(b)に示す例では、演奏者は、破線801の位置で、打楽器本体11の設定スイッチをオンしており、この基準位置801における気圧が気圧基準値となっている。たとえば、図8(a)に示すように、演奏者が打楽器本体11を振り、基準位置801以下の位置で加速度がピークに達すると、楽器部19(図8(a)では図示せず)から、第2の音色による楽音が発生する。また、図8(b)に示すように、演奏者が打楽器本体11を振り、基準位置801に示す位置より高い位置で加速度がピークに達すると、楽器部19(図8(b)では図示せず)から、第1の音色による楽音が発生する。
本実施の形態によれば、打楽器本体11に、気圧センサ22および加速度センサ23を設け、打楽器本体11からの気圧センサ値および加速度センサ値を、楽器部19のI/F13が受信可能である。また、楽器部19のCPU12は、加速度センサ値に基づいて、楽音の発音タイミングの到来を判断し、気圧センサ値に基づいて、複数の音色のうち所定の何れかの音色を発音すべきかを判断し、発音タイミングが到来したときに、発音すべき音色の楽音の発音を、サウンドシステム18の音源部31に指示する。したがって、演奏者が、打楽器本体11を振った位置(高さ)の気圧センサ値に基づいて、所定の音色の楽音を発音することが可能となる。
また、本実施の形態においては、気圧センサから予め気圧基準値を受理して記気圧基準値を、楽器部19のRAM15に格納し、CPU12は、気圧センサ値と気圧基準値と、を比較して、発音すべき楽音の音色を決定する。したがって、演奏者は、予め基準位置を決めておき、その位置における気圧センサ値を、気圧基準値として登録しておくことで、打楽器本体11の振る位置によって、所望の音色の楽音を発音することが可能となる。
上下方向の位置は、方位と比較して、演奏者は把握することが容易であるため、演奏者は自己が把握した基準位置の上下で、打楽器本体11を振ることで、確実に所望の音色の楽音を発音することが可能となる。
特に、本実施の形態においては、気圧センサ値が、気圧基準値より大きい場合に、2つの定められた音色のうちの第1の音色を発音すべきであると決定し、気圧基準値以下である場合に、2つの定められた音色のうち第2の音色を発音すべきであると決定する。したがって、演奏者は、打楽器本体11を、基準位置の上側で振ることで第1の音色の楽音を発音させ、基準位置の下側で振ることで第2の音色の楽音を発音することができる。
また、本実施の形態においては、CPU12は、加速度センサ値がピーク値に到達したときに、ピーク値に基づくベロシティにて楽音を発音する。したがって、演奏者による打楽器本体11の振り方(振りの鋭さ)に応じた音量の楽音を発生することが可能となる。
さらに、本実施の形態においては、打楽器本体11は、長手方向に延びるスティック状の部材であり、気圧センサ22が、スティック状の部材において演奏者が保持する根元側に配置され、加速度センサ23が、根元側と逆の先端側に配置される。気圧センサ22を演奏者が保持する位置の付近に配置することで、演奏者による基準位置の把握をより容易にすることができる。
また、本実施の形態においては、打楽器本体11は、気圧センサ22および加速度センサ23が設けられ、気圧センサ値および加速度センサ値を楽器部19に送信することができる。楽器部19は、気圧センサ値および加速度センサ値を受信して、これらに基づいて、楽音を発生することができる。このような構成により、打楽器本体11を軽量化することが可能となる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
たとえば、前記第1の実施の形態では、演奏者は、ある位置で、設定スイッチをオンすることで、設定スイッチをオンした位置が基準位置となり、打楽器本体11が、基準位置より上、或いは、下の何れに位置するかによって、2種類の音色のうちの何れかの音色の楽音を発生している。しかしながら、これに限定されるものではなく、3種類以上の音色の何れかの楽音を発生させることも可能である。以下、打楽器本体11の位置によって3種類の音色の何れかの楽音を発生させる例について説明する。
図9は、他の実施の形態にかかる初期設定処理の例を示すフローチャートである。図9に示すように、CPU21は、入力部28の設定スイッチがオンされたかを判断する(ステップ901)。ステップ901でYesと判断された場合には、CPU21は、気圧センサ22から気圧センサ値を取得する(ステップ902)。次いで、CPU21は、取得した気圧センサ値を、第1の気圧値としてRAM15に一時的に記憶する(ステップ903)。また、CPU21は、入力部28の設定スイッチが再度オンされたかを判断する(ステップ904)。ステップ904でYesと判断された場合には、CPU21は、気圧センサ22から気圧センサ値を取得する(ステップ905)。次いで、CPU21は、取得した気圧センサ値を、第2の気圧値としてRAM15に一時的に記憶する(ステップ906)。
CPU21は、第1の気圧値が第2の気圧値より大きいかを判断する(ステップ907)。ステップ907でYesと判断された場合には、第1の値を第1基準値として、第2の値を第2基準値として、RAM15に一時的に記憶する(ステップ908)。ステップ907でNoと判断された場合には、CPU21は、第2の値を第1基準値して、第1の値を第2基準値として、RAM15に一時的に記憶する(ステップ909)。その後、CPU21は、第1基準値および第2基準値をI/F27に出力し、I/F27が、赤外線通信装置24に第1基準値および第2基準値を赤外線信号として送信させる(ステップ910)。赤外線通信装置24からの赤外線信号は楽器部19の赤外線通信装置33により受信される。これらの第1の基準値および第2の基準値は、楽器部19においてRAM15に格納される。
図10は、他の実施の形態にかかる発音処理の部分の例を示すフローチャートある。図10では、図6のステップ602がYesであった場合に実行される。ステップ602でYesと判断された場合には、CPU12は、RAM15に格納された気圧センサ値が、第1基準値より大きいかを判断する(ステップ1001)。ステップ1001でYesと判断された場合には、CPU12は、第1の音色で、かつ、加速度センサ値に対応するベロシティでのノートオンイベントを生成する(ステップ1002)。なお、他の実施の形態においては、3つの音色(第1の音色から第3の音色)を指定する情報が、RAM15に格納されている。
ステップ1001でNoと判断された場合には、CPU12は、気圧センサ値が第2の基準値より大きいかを判断する(ステップ1003)。ステップ1003でYes、つまり、第2の基準値<気圧センサ値≦第1基準値である場合には、CPU12は、第2の音色で、かつ、加速度センサ値に対応するベロシティでのノートオンイベントを生成する(ステップ1004)。ステップ1003でNoと判断された場合には、CPU12は、第3の音色で、加速度センサ値に対応するベロシティでのノートオンイベントを生成する(ステップ1005)。ステップ1002、1004、1005の終了後は、図6のステップ606に進む。
この実施の態様では、第1基準値に基づく第1の基準位置と、第2基準値に基づく第2の基準位置(第1の基準位置>第2の基準位置)が設けられ、第1の基準位置より高い位置で、打楽器本体11の加速度がピークになると、第1の音色の楽音が発せられる。また、第2の基準位置より高く、第1の基準位置以下の位置で、打楽器本体11の加速度がピークになると、第2の音色の楽音が発生される。第2の基準位置以下の位置で、打楽器本体の加速度がピークになると、第3の音色の楽音が発生される。この実施の形態においては、2つの基準位置(気圧センサの2つの基準値)にしたがって3種類の音色の楽音が発生できる。基準位置を増やすことにより、さらに多種の音色の楽音が発生可能となる。
また、前記実施の形態においては、打楽器本体11には、気圧センサ22、加速度センサ23およびCPU21、I/F27、赤外線通信装置24など、センサ値を取得して楽器部19に送信するための構成を備えている。また、打楽器本体11とは別体で、楽器部19を設け、受信したセンサ値に基づく楽音を発生するように構成されている。しかしながら、これに限定されるものではなく、打楽器本体11内に、音源部、オーディオ回路などを内蔵し、また、ROMに波形データを格納し、打楽器本体11で楽音データを生成して発音できるように構成しても良い。
或いは、楽器部19が、波形データを格納したROM、および、音源部、オーディオ回路を有するサウンドシステムを備えても良い。この構成では、打楽器本体のCPUが、加速度センサのセンサ値および気圧センサのセンサ値に基づいてノートオンイベントを生成して、楽器部の音源部にノートオンイベントを送信するように構成すれば良い。
また、本実施の形態においては、打楽器本体11と楽器部19との間は、赤外線通信装置24、33を用いて赤外線信号にてデータが通信されているが、これに限定されるものではない。たとえば、打楽器本体11と楽器部19とは他の無線通信でデータ通信してもよいし、ワイヤケーブルによって有線でデータ通信するように構成しても良い。
さらに、前記実施の形態においては、加速度センサのセンサ値がピークに達したときを検出して、CPU12が、そのタイミングで楽音の発音を音源部31に指示しているが、発音タイミングはこれに限定されるものではない。
10 電子楽器
11 打楽器本体
12 CPU
13 I/F
14 ROM
15 RAM
16 表示部
17 入力部
18 サウンドシステム
19 楽器部
21 CPU
22 気圧センサ
23 加速度センサ
24 赤外線通信装置
25 ROM
26 RAM
27 I/F
31 音源部
32 オーディオ回路
33 赤外線通信装置
11 打楽器本体
12 CPU
13 I/F
14 ROM
15 RAM
16 表示部
17 入力部
18 サウンドシステム
19 楽器部
21 CPU
22 気圧センサ
23 加速度センサ
24 赤外線通信装置
25 ROM
26 RAM
27 I/F
31 音源部
32 オーディオ回路
33 赤外線通信装置
Claims (7)
- 演奏者が手で保持するための保持部材と、
前記保持部材内に配置された気圧センサと、
前記保持部材内に配置された加速度センサと、
所定の音色の楽音を発生する楽音発生手段に対して、発音の指示を与える制御手段と、を備え、
前記制御手段が、前記加速度センサからの加速度センサ値に基づいて、楽音の発音タイミングの到来を判断し、前記気圧センサからの気圧センサ値に基づいて、複数の音色のうち所定の何れかの音色を発音すべきかを判断し、前記発音タイミングが到来したときに、前記発音すべき音色の楽音の発音を、前記楽音発生手段に指示することを特徴とする電子楽器。 - 前記制御手段が、前記気圧センサから予め気圧基準値を受理して、前記気圧基準値を記憶手段に格納し、前記気圧センサからの気圧センサ値と、前記気圧基準値と、を比較して前記発音すべき楽音の音色を決定することを特徴とする請求項1に記載の電子楽器。
- 前記制御手段は、前記気圧センサ値が、前記気圧基準値より大きい場合に、2つの定められた音色のうちの第1の音色を発音すべきであると決定し、前記気圧基準値以下である場合に、前記2つの定められた音色のうち第2の音色を発音すべきであると決定することを特徴とする請求項2に記載の電子楽器。
- 複数の気圧基準値が、記憶手段に格納され、
前記制御手段は、前記気圧センサ値が、前記複数の気圧基準値により規定される範囲の何れかに属するかを判断し、前記範囲のそれぞれに対応付けられた音色を発音すべきであると判断することを特徴とする請求項2に記載の電子楽器。 - 前記制御手段は、前記加速度センサ値がピーク値に到達したときに、前記ピーク値に基づくベロシティにて楽音を発音することを、前記楽音発生手段に指示することを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の電子楽器。
- 前記保持部材が、長手方向に延びるスティック状部材であり、前記気圧センサが、前記スティック部材において演奏者が保持する根元側に配置され、前記加速度センサが、前記根元側と逆の先端側に配置されたことを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の電子楽器。
- 前記保持部材に、前記気圧センサおよび加速度センサが設けられ、かつ、前記気圧センサからの気圧センサ値および加速度センサからの加速度センサ値を送信するデータ送信手段を備えた本体と、
前記気圧センサ値および加速度センサ値を受信するデータ受信手段と、前記制御手段と、を備えた電子楽器部と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし6の何れか一項に記載の電子楽器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010109990A JP2011237662A (ja) | 2010-05-12 | 2010-05-12 | 電子楽器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010109990A JP2011237662A (ja) | 2010-05-12 | 2010-05-12 | 電子楽器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011237662A true JP2011237662A (ja) | 2011-11-24 |
Family
ID=45325693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010109990A Pending JP2011237662A (ja) | 2010-05-12 | 2010-05-12 | 電子楽器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011237662A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021033593A1 (ja) * | 2019-08-22 | 2021-02-25 | ソニー株式会社 | 信号処理装置および方法、並びにプログラム |
-
2010
- 2010-05-12 JP JP2010109990A patent/JP2011237662A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021033593A1 (ja) * | 2019-08-22 | 2021-02-25 | ソニー株式会社 | 信号処理装置および方法、並びにプログラム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5067458B2 (ja) | 演奏装置および電子楽器 | |
EP3326169B1 (en) | Apparatus for a reed instrument | |
JP5338794B2 (ja) | 演奏装置および電子楽器 | |
JP5029732B2 (ja) | 演奏装置および電子楽器 | |
JP5803720B2 (ja) | 電子管楽器、振動制御装置及びプログラム | |
EP3574497B1 (en) | Transducer apparatus for a labrosone and a labrosone having the transducer apparatus | |
JP5099176B2 (ja) | 演奏装置および電子楽器 | |
JP5712603B2 (ja) | 演奏装置および電子楽器 | |
US8653350B2 (en) | Performance apparatus and electronic musical instrument | |
JP2007256736A (ja) | 電気楽器 | |
EP3574496B1 (en) | Transducer apparatus for an edge-blown aerophone and an edge-blown aerophone having the transducer apparatus | |
KR20170106889A (ko) | 지능형 인터페이스를 구비한 악기 | |
JP5088398B2 (ja) | 演奏装置および電子楽器 | |
JP7140083B2 (ja) | 電子管楽器、電子管楽器の制御方法及びプログラム | |
JP2013125051A (ja) | 楽音制御装置 | |
JP2011237662A (ja) | 電子楽器 | |
JP5668353B2 (ja) | 演奏装置および電子楽器 | |
KR101746216B1 (ko) | 아두이노를 이용한 에어 드럼 연주장치 및 이의 제어 방법 | |
JP2012013725A (ja) | 演奏システムおよび電子楽器 | |
JP7106091B2 (ja) | 演奏支援システムおよび制御方法 | |
JP5029729B2 (ja) | 演奏装置および電子楽器 | |
JP2013044889A (ja) | 演奏装置 | |
JP2011257509A (ja) | 演奏装置および電子楽器 | |
JP5842321B2 (ja) | 管楽器の発音態様報知制御装置 | |
JP2012032681A (ja) | 演奏装置および電子楽器 |