JP2011237151A - 給水制御装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】排熱回収ボイラへの給水温度を効率よく制御し、発電コストを削減する給水制御装置及び方法を提供すること。
【解決手段】給水制御装置10は、排熱回収ボイラ500内に配管されている給水管のうち排ガスが流出する出口701付近の給水管702の周囲に配置された排ガス圧力センサ301によって排ガス圧力を測定し、給水管702の周囲に配置された排ガス湿度センサ302によって排ガス湿度を測定する。次に、低圧節炭器506に供給される給水管601に給水温度調節弁304によって戻された高温水が合流された後に配置された給水温度センサ303によって給水温度を測定する。そして、給水制御装置10は、測定した排ガス圧力と、測定した排ガス湿度とから排ガス中の水蒸気圧を算出し、算出した水蒸気圧から露点温度を算出し、算出した露点温度と、測定した給水温度との差に基づいて給水温度調節弁304の開度を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電設備における給水温度を制御する給水制御装置及び方法に関する。
従来、ガスタービンと蒸気タービンとを組合せたコンバインド発電設備は、ガスタービンを駆動した後の排ガスを利用して蒸気タービンによって蒸気を発生させている。ここで、図5によって従来のコンバインド発電設備における排ガスの利用について説明する。
図5は、従来のコンバインド発電設備の概略系統図である。図5において、空気入口405から吸込まれた空気は圧縮され、燃料404と共に燃焼室415、416に送られる。送られた圧縮された空気は、燃焼室415、416で燃料と反応し、その結果、高温のガスが発生する。発生した高温のガスは、ガスタービン414を介して、発電機413を駆動させ、ガスタービン414を駆動させた後の排ガスは、排ガスダクト417によって排熱回収ボイラ500に導かれる。この導かれた排ガスは、まだ500℃以上の高温である。排熱回収ボイラ500は、加熱器501(SH)と、高圧蒸発器前502(HP前)と、高圧蒸発器後503(HP後)と、高圧節炭器504(HPECO)と、低圧蒸発器505(LP)と、低圧節炭器506(LPECO)とから構成され、排ガスで蒸気を発生する。排熱回収ボイラ500に流入した排ガスは、加熱器501(SH)から低圧節炭器506(LPECO)迄で順次熱交換して温度を下げられ、100℃前後の温度で出口701から流出される。また、排熱回収ボイラ500において発生した蒸気は、蒸気タービン412に送られ、発電機413を駆動させた後、復水器418で復水となり、復水ポンプ419で再び排熱回収ボイラ500に送水される。
排熱回収ボイラ500に送水される給水温度は、30℃程度である。このような低温の給水が排熱回収ボイラ500に送水されると、低圧節炭器506(LPECO)の入口配管及び低圧節炭器熱交換管に排ガス中の水分が結露する。結露した水分は、低圧節炭器鉄分と反応し、入口配管に錆を発生させる。
そこで、排ガス中の水分が結露しないように、排熱回収ボイラ500の低圧節炭器506(LPECO)で温められた温水は、給水ポンプ420で昇圧のうえ配管603によって給水へ供給される。このように、排ガスが結露しないようにすることについて、給水温度を制御する装置を開示する特許文献1や特許文献2が知られている。
特許文献1に開示された排熱回収交換器は、節炭器の入口配管に高温水を戻すための高温水戻弁を取付けると共に、ガスタービン側の運転状態から節炭器出口の排ガス結露温度を演算し、結露温度に対応して高温水戻弁開度を調整する。すなわち、排熱回収交換器は、大気温度、大気湿度、燃料流量及び燃料成分から燃焼による発生水分量を計算し、計算した発生水分量に蒸気噴霧噴量を加算して排ガス中の全水分量を求め、排ガス圧力から結露温度(露点温度)を計算し、この結露温度に温度余裕偏差を加算し給水温度設定としている。
特許文献2に開示された複圧式排熱ボイラ給水装置は、給水温度制御の温度設定を大気温度と給水温度との関係式により設定する。そして、複圧式排熱ボイラ給水装置は、大気湿度の変化に対する給水温度の補正を行う。このように複圧式排熱ボイラ給水装置は、給水温度の設定値を冬場に下げることにより、必要最大再循環量が低下し、ポンプの小型化(消費動力の軽減)が図られ、通常運転時に効率のよい(熱効率の向上)運用が可能となる装置である。
特許第2588279号公報 特許第3222035号公報
しかしながら、特許文献1に開示された排熱回収交換器は、露点温度を多くの要素から算出して推定しているので、現実の制御において、算出した露点温度に高い裕度(安全率)を設定する必要がある。また、特許文献1に開示された排熱回収交換器は、露点温度を算出するために多数の検出器を必要とし、給水温度制御回路も複雑である。
特許文献2に開示された複圧式排熱ボイラ給水装置は、排ガス圧力を測定しないで大気温度及び大気湿度から給水温度制御するので、現実の制御において、特許文献1に開示された発明と同様に、給水温度に高い裕度(安全率)を設定する必要がある。
そこで、排熱回収ボイラにおいて、排ガスが結露しないように給水温度を効率よく制御し、発電コストを削減できるような装置及び方法が求められている。
本発明は、排熱回収ボイラへの給水温度を効率よく制御し、発電コストを削減する給水制御装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
(1) ガスタービンから流入された排ガスを利用して蒸気を発生させる、節炭器を有する排熱回収ボイラにおいて、当該排熱回収ボイラに供給される給水の温度を制御する給水制御装置であって、前記排熱回収ボイラ内に配管されている給水管のうち前記排ガスが流出する出口付近の給水管の周囲に配置された圧力センサから、前記排ガスの圧力データを受信し、排ガス圧力を測定する排ガス圧力測定手段と、前記出口付近の給水管の周囲に配置された湿度センサから、前記排ガスの湿度データを受信し、排ガス湿度を測定する排ガス湿度測定手段と、前記節炭器に供給される給水管に給水温度調節弁によって戻された高温水が合流された後に配置された温度センサから、前記給水の温度データを受信し、給水温度を測定する給水温度測定手段と、前記排ガス圧力測定手段によって測定された前記排ガス圧力と、前記排ガス湿度測定手段によって測定された前記排ガス湿度とから前記排ガス中の水蒸気圧を算出する水蒸気圧算出手段と、前記水蒸気圧算出手段によって算出された前記水蒸気圧から露点温度を算出する露点温度算出手段と、前記露点温度算出手段によって算出された前記露点温度と、前記給水温度測定手段によって測定された前記給水温度との差を算出し、算出した差に基づいて前記給水温度調節弁の制御量を算出する制御量算出手段と、前記制御量算出手段によって算出された制御量に基づいて、前記給水温度調節弁の開度を制御する制御手段と、を備える給水制御装置。
(1)の構成によれば、本発明に係る給水制御装置は、排熱回収ボイラ内に配管されている給水管のうち排ガスが流出する出口付近の給水管の周囲に配置された圧力センサから、排ガスの圧力データを受信し、排ガス圧力を測定し、出口付近の給水管の周囲に配置された湿度センサから、排ガスの湿度データを受信し、排ガス湿度を測定する。次に、給水制御装置は、節炭器に供給される給水管に給水温度調節弁によって戻された高温水が合流された後に配置された温度センサから、給水の温度データを受信し、給水温度を測定する。そして、給水制御装置は、測定した排ガス圧力と、測定した排ガス湿度とから排ガス中の水蒸気圧を算出し、算出した水蒸気圧から露点温度を算出し、算出した露点温度と、測定した給水温度との差を算出し、算出した差に基づいて給水温度調節弁の制御量を算出し、算出した制御量に基づいて、給水温度調節弁の開度を制御する。
すなわち、本発明に係る給水制御装置は、排熱回収ボイラ内の給水管の周囲の水蒸気が結露しないように、給水管の周囲において測定した排ガス圧力と、排ガス湿度とから露点温度を算出し、排熱回収ボイラに供給される給水温度を調節する。したがって、本発明に係る給水制御装置は、排熱回収ボイラに供給される給水温度を効率よく制御することができる。その結果、本発明に係る給水制御装置は、給水温度を排ガスが結露しない温度にまで下げることができ、結露による低圧節炭器506(LPECO)の給水入口配管及び低圧節炭器熱交換管の錆の発生を防ぐので、発電コストを削減することができる。
(2) 前記排ガス圧力測定手段及び前記排ガス湿度測定手段は、複数の前記圧力センサ及び前記湿度センサによって送信された各々の排ガス圧力データ及び排ガス湿度データから前記給水温度調節弁の制御に用いる排ガス圧力及び排ガス湿度を算出する(1)に記載の給水制御装置。
(2)の構成によれば、給水制御装置は、複数の圧力センサ及び湿度センサによって送信された各々の排ガス圧力データ及び排ガス湿度データから給水温度調節弁の制御に用いる排ガス圧力及び排ガス湿度を算出する。したがって、(2)の給水制御装置は、排ガス圧力及び排ガス湿度を精度よく測定することができるので、排熱回収ボイラに供給される給水温度をさらに効率よく制御することができる。
(3) ガスタービンから流入された排ガスを利用して蒸気を発生させる、節炭器を有する排熱回収ボイラにおいて、当該排熱回収ボイラに供給される給水の温度を制御する給水制御装置が実行する方法であって、前記排熱回収ボイラ内に配管されている給水管のうち前記排ガスが流出する出口付近の給水管の周囲に配置された圧力センサから、前記排ガスの圧力データを受信し、排ガス圧力を測定するステップと、前記出口付近の給水管の周囲に配置された湿度センサから、前記排ガスの湿度データを受信し、排ガス湿度を測定するステップと、前記節炭器に供給される給水管に給水温度調節弁によって戻された高温水が合流された後に配置された温度センサから、前記給水の温度データを受信し、給水温度を測定するステップと、測定された前記排ガス圧力と、測定された前記排ガス湿度とから前記排ガス中の水蒸気圧を算出するステップと、算出された前記水蒸気圧から露点温度を算出するステップと、算出された前記露点温度と、測定された前記給水温度との差を算出し、算出した差に基づいて前記給水温度調節弁の制御量を算出するステップと、算出された制御量に基づいて、前記給水温度調節弁の開度を制御するステップと、を備える方法。
したがって、本発明に係る方法は、排熱回収ボイラに供給される給水温度を効率よく制御することができる。その結果、本発明に係る方法は、給水温度を排ガスが結露しない温度にまで下げることができ、結露による低圧節炭器506(LPECO)の給水入口配管及び低圧節炭器熱交換管の錆の発生を防ぐので、発電コストを削減することができる。
本発明は、排熱回収ボイラの出口付近の給水管の周囲における排ガス圧力及び排ガス湿度を測定するので、排熱回収ボイラへの給水温度を効率よく制御することができる。したがって、本発明は、熱効率向上による燃料費低減や、消費動力の軽減を行うことができ、電力コストを低減し、燃料使用量の低減によるCO2排出量を低減することができる。さらに、本発明は、材料の低温腐食を防止することができるので、電力設備に対する信頼性を向上させ、電力設備の運転の安全性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る給水制御装置の概要を示す図である。 本発明の一実施形態に係る給水制御装置の機能を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る給水制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る給水制御装置の処理内容を示すフローチャートである。 従来のコンバインド発電設備の概略系統図である。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る給水制御装置10の概要を示す図である。図1において、排熱回収ボイラ500は、復水器418(図5参照)から給水管601によって低圧節炭器506(LPECO)に給水される。図1において、排ガスの圧力を測定するための排ガス圧力センサ301、及び排ガス湿度を測定するための排ガス湿度センサ302が、排熱回収ボイラ500内に配管されている給水管のうち排ガスが流出する出口701付近の給水管702の周囲に配置されている。また、低圧節炭器506(LPECO)から高圧節炭器504(HPECO)へ高温水が供給され、その一部が配管603の給水温度調節弁304を介して給水管601に戻されている。そして、給水温度を測定する給水温度センサ303が、高温水が合流された後の配管602に設置されている。
図1において、給水制御装置10は、排熱回収ボイラ500の出口701付近の給水管702の周囲に配置された排ガス圧力センサ301及び排ガス湿度センサ302から排ガス圧力データ及び排ガス湿度データを受信する。次に、受信したデータから、乗算手段201、除算手段202及び信号発生器203は、排ガス中に含まれる水蒸気の分圧を算出する(排ガス圧力×排ガス湿度/100を演算する)。次に、算出した水蒸気圧から、露点温度算出手段204は、露点温度を算出(圧力基準飽和蒸気表に基づいて算出)する。次に、算出した露点温度に、加算器205は、信号発生器206からの裕度(安全率)を加算する。次に、減算器207は、給水温度センサ303から受信した給水温度データと、裕度を加算した露点温度との差を算出する。そして、算出した差に基づいて制御器208は、給水温度調節弁304の開度を制御(例えば、PI制御)する。このようにして、給水制御装置10は、排熱回収ボイラ500内で排ガスが結露しないように、排ガス圧力及び排ガス湿度に基づいて給水温度を制御する。
図2は、本発明の一実施形態に係る給水制御装置10の機能を示す機能ブロック図である。給水制御装置10は、排ガス圧力測定手段としての排ガス圧力測定部11と、排ガス湿度測定手段としての排ガス湿度測定部12と、給水温度測定手段としての給水温度測定部13と、水蒸気圧算出手段としての水蒸気圧算出部14と、露点温度算出手段としての露点温度算出部15と、制御量算出手段としての制御量算出部16と、制御手段しての制御部17とを備える。
排ガス圧力測定部11は、排熱回収ボイラ500内に配管されている給水管のうち排ガスが流出する出口701付近の給水管702の周囲に配置された排ガス圧力センサ301から、排ガスの圧力データを受信し、排ガス圧力を測定する。すなわち、排ガス圧力測定部11は、最も結露しやすい給水管の周囲における排ガス圧力を測定する。排ガス圧力センサ301は、例えば、隔膜(ダイアフラム)に加わる圧力を膜の変形として検出するセンサであり、静電容量の変化による方式やひずみゲージを使う方式等の圧力センサを含む。
排ガス湿度測定部12は、排熱回収ボイラ500内に配管されている給水管のうち排ガスが流出する出口701付近の給水管702の周囲に配置された排ガス湿度センサ302から、排ガスの湿度データを受信し、排ガス湿度を測定する。すなわち、排ガス湿度測定部12は、排ガス圧力を測定した箇所の排ガス湿度を測定する。排ガス湿度センサ302は、例えば、高分子抵抗式や高分子容量式等の湿度センサを含む。ここで、排ガスは、排ガス圧力センサ301や排ガス湿度センサ302等が腐食しないように、硫黄酸化物等を含まないことが好ましいが、例えば、排ガス圧力センサ301の膜に耐腐食性の材料を使用すれば、硫黄酸化物等を含んでいてもよい場合がある。
さらに、排ガス圧力測定部11及び排ガス湿度測定部12は、複数の排ガス圧力センサ301及び排ガス湿度センサ302によって送信された各々の排ガス圧力データ及び排ガス湿度データから給水温度調節弁304の制御に用いる排ガス圧力及び排ガス湿度を算出する。例えば、排ガス圧力測定部11は、複数の排ガス圧力センサ301によって送信された各々の排ガス圧力データを平均し、給水温度調節弁304の制御に用いる排ガス圧力を算出する。同様に、排ガス湿度測定部12は、複数の排ガス湿度センサ302によって送信された各々の排ガス圧力データから排ガス湿度を算出する。平均は、受信したデータの相加平均(算術平均)や、最大値及び最小値を除いた相加平均(算術平均)、配置したセンサの位置によって受信したデータの信頼度に重みを付した加重平均等であってよい。
給水温度測定部13は、低圧節炭器506に供給される給水管601に給水温度調節弁304によって戻された高温水が合流された後に配置された給水温度センサ303から、給水の温度データを受信し、給水温度を測定する。例えば、給水管601は、低圧節炭器506に給水するように配管されている。その給水管601に、高温水を戻す量を調節し、給水の温度を調節する給水温度調節弁304を備えた配管603を連結させる。給水温度測定部13は、連結させた箇所と排熱回収ボイラ500との間の配管602の給水温度を測定する。
水蒸気圧算出部14は、排ガス圧力測定部11によって測定された排ガス圧力と、排ガス湿度測定部12によって測定された排ガス湿度とから排ガス中の水蒸気圧を算出する。例えば、水蒸気圧算出部14は、排ガス圧力に排ガス湿度を乗算し100で除算(排ガス圧力×排ガス湿度/100)して、排ガス中に含まれる水蒸気の分圧を算出する。
露点温度算出部15は、水蒸気圧算出部14によって算出された水蒸気圧から露点温度を算出する。ここで、露点温度は、排ガス中の水分の分圧に対応する水蒸気の飽和温度であり、排ガス中の一部の水蒸気が結露し始める温度である。例えば、排ガスが冷却され、排ガスの温度が、排ガス中の水分の分圧に対応する水蒸気の飽和温度よりも下がると、水蒸気の一部は凝縮し、結露する。露点温度算出部15は、圧力と飽和温度とを予め対応付けた圧力基準飽和蒸気テーブル(例えば、圧力基準飽和蒸気表をデータ化したテーブル)に従って求めた値から補間法によって露点温度を算出する。さらに、露点温度算出部15は、給水温度調節弁304の精度や、排ガス圧力センサ301及び排ガス湿度センサ302等の計器誤差等から算出される裕度(安全度)を、算出した露点温度に加算してもよい。なお、大気温度が高くなるに従って排ガス中の水分も多く含まれるので、露点温度算出部15は、大気温度及び大気湿度等をも参照して算出した露点温度と、上述の露点温度とを比較して、差を裕度(安全度)として、上述の露点温度に加算してもよい。
制御量算出部16は、露点温度算出部15によって算出された露点温度と、給水温度測定部13によって測定された給水温度との差を算出し、算出した差に基づいて給水温度調節弁304の制御量を算出する。例えば、制御量算出部16は、露点温度と、給水温度との差に基づいてPID制御を行うための比例成分(Proportional)と、積分成分(Integral)と、微分成分(Derivative)とからなる、給水温度調節弁304の開度を制御するための制御量を算出する。制御量算出部16が算出する制御量は、応答速度を考慮に入れる必要がない場合、比例成分(P)と、積分成分(I)とからなる制御量であってもよい。なお、制御量算出部16は、ボイラ蒸気流量設定又は発電量設定等によって給水量の増減を算出し、算出した値を参照して、給水温度の制御量を補正するとしてもよい。
制御部17は、制御量算出部16によって算出された制御量に基づいて、給水温度調節弁304の開度を制御する。例えば、制御部17は、算出された制御量によって給水温度調節弁304の開度を制御して、高温水の流量を制御することによって、給水温度を制御する。
図3は、本発明の一実施形態に係る給水制御装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、給水制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)2011、メモリ2012、操作部2013、表示部2014、補助記憶部2015及び機器I/F2016がバスライン2050により接続されて構成されている。
CPU2011は、給水制御装置10を統括的に制御する部分であり、メモリ2012に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。メモリ2012は、適宜読み出して実行されるプログラムを記憶し、プログラムの実行によって作成される種々の情報を記憶する。
操作部2013は、各種設定や入力操作を行う操作ボタン群、決定操作ボタン等を備えており、操作部2013による入力情報はCPU2011の制御下で処理される。すなわち、ユーザは、操作部2013を介して、必要な各種の設定操作、又は指定操作等が可能である。表示部2014は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)によって構成され、各種情報を表示する。
補助記憶部2015は、フラッシュメモリ等により構成され、給水制御装置10が機能するための各種プログラム及び本発明の機能を実行するプログラムを記憶している。さらに、補助記憶部2015は、圧力基準飽和蒸気テーブルを構成し、各種データを記憶している。
機器I/F2016は、給水制御装置10と、排ガス圧力センサ301、排ガス湿度センサ302、給水温度センサ303及び給水温度調節弁304とを接続し、排ガス圧力センサ301、排ガス湿度センサ302及び給水温度センサ303からデータを受信し、給水温度調節弁304の開度を制御するためのデータを送信できるようにするためのインターフェースである。
図4は、本発明の一実施形態に係る給水制御装置10の処理内容を示すフローチャートである。
ステップS101において、CPU2011(排ガス圧力測定部11)は、排ガス圧力を測定する。より具体的には、CPU2011は、排熱回収ボイラ500内に配管されている給水管のうち排ガスが流出する出口701付近の給水管702の周囲に配置された複数の排ガス圧力センサ301から排ガス圧力データを受信し、受信した複数の排ガス圧力データを平均する。その後、CPU2011は、処理をステップS102に移す。
ステップS102において、CPU2011(排ガス湿度測定部12)は、排ガス湿度を測定する。より具体的には、CPU2011は、排ガス圧力センサ301と同様に給水管702の周囲に配置された複数の排ガス湿度センサ302から排ガス湿度データを受信し、受信した複数の排ガス湿度データを平均する。その後、CPU2011は、処理をステップS103に移す。
ステップS103において、CPU2011(給水温度測定部13)は、給水温度を測定する。より具体的には、CPU2011は、低圧節炭器506に供給される給水管601に給水温度調節弁304によって戻された高温水が合流された後に配置された給水温度センサ303から、給水温度データを受信する。その後、CPU2011は、処理をステップS104に移す。
ステップS104において、CPU2011(水蒸気圧算出部14)は、排ガス中の水蒸気圧を算出する。より具体的には、CPU2011は、ステップS101において測定した排ガス圧力に、ステップS102において測定した排ガス湿度を乗算し100で除算(排ガス圧力×排ガス湿度/100)して、排ガス中に含まれる水蒸気の分圧を算出する。その後、CPU2011は、処理をステップS105に移す。
ステップS105において、CPU2011(露点温度算出部15)は、露点温度を算出する。より具体的には、CPU2011は、ステップS104において算出した水蒸気圧から、圧力基準飽和蒸気テーブルと補間法とによって露点温度を算出する。さらに、CPU2011は、計器誤差等から算出される裕度(例えば、2.66度)を、算出した露点温度に加算する。その後、CPU2011は、処理をステップS106に移す。
ステップS106において、CPU2011(制御量算出部16)は、給水温度調節弁304の制御量を算出する。より具体的には、CPU2011は、ステップS105において算出した露点温度と、ステップS103において測定した給水温度との差を算出し、算出した差に基づいて給水温度調節弁304の開度を制御するPID値を算出する。その後、CPU2011は、処理をステップS107に移す。
ステップS107において、CPU2011(制御部17)は、給水温度調節弁304の開度を制御する。より具体的には、CPU2011は、ステップS106において算出したPID値を給水温度調節弁304の開度を制御するために出力する。その後、CPU2011は、一定時間(例えば、10秒)後に、処理をステップS101に移す。
本実施形態によれば、給水制御装置10は、排熱回収ボイラ500内に配管されている給水管のうち排ガスが流出する出口701付近の給水管702の周囲に配置された排ガス圧力センサ301によって、排ガス圧力を測定し、出口701付近の給水管702の周囲に配置された排ガス湿度センサ302によって、排ガス湿度を測定する。次に、給水制御装置10は、低圧節炭器506に供給される給水管601に給水温度調節弁304によって戻された高温水が合流された後に配置された給水温度センサ303によって、給水温度を測定する。そして、給水制御装置10は、測定した排ガス圧力と、測定した排ガス湿度とから排ガス中の水蒸気圧を算出し、算出した水蒸気圧から露点温度を算出し、算出した露点温度と、測定した給水温度との差に基づいて給水温度調節弁304の制御量を算出し、算出した制御量に基づいて、給水温度調節弁304の開度を制御する。したがって、給水制御装置10は、排熱回収ボイラ500に供給される給水温度を効率よく制御することができる。その結果、給水制御装置10は、給水温度を排ガスが結露しない温度にまで下げることができ、結露による低圧節炭器506(LPECO)の給水入口配管及び低圧節炭器熱交換管の錆の発生を防ぐので、発電コストを削減することができる。
さらに、給水制御装置10は、複数の排ガス圧力センサ301及び排ガス湿度センサ302によって測定された各々の排ガス圧力データ及び排ガス湿度データから給水温度調節弁304の制御に用いる排ガス圧力データ及び排ガス湿度データを算出する。したがって、給水制御装置10は、排ガス圧力及び排ガス湿度を精度よく測定することができるので、排熱回収ボイラ500に供給される給水温度をさらに効率よく制御することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
10 給水制御装置
11 排ガス圧力測定部
12 排ガス湿度測定部
13 給水温度測定部
14 水蒸気圧算出部
15 露点温度算出部
16 制御量算出部
17 制御部
301 排ガス圧力センサ
302 排ガス湿度センサ
303 給水温度センサ
304 給水温度調節弁
500 排熱回収ボイラ

Claims (3)

  1. ガスタービンから流入された排ガスを利用して蒸気を発生させる、節炭器を有する排熱回収ボイラにおいて、当該排熱回収ボイラに供給される給水の温度を制御する給水制御装置であって、
    前記排熱回収ボイラ内に配管されている給水管のうち前記排ガスが流出する出口付近の給水管の周囲に配置された圧力センサから、前記排ガスの圧力データを受信し、排ガス圧力を測定する排ガス圧力測定手段と、
    前記出口付近の給水管の周囲に配置された湿度センサから、前記排ガスの湿度データを受信し、排ガス湿度を測定する排ガス湿度測定手段と、
    前記節炭器に供給される給水管に給水温度調節弁によって戻された高温水が合流された後に配置された温度センサから、前記給水の温度データを受信し、給水温度を測定する給水温度測定手段と、
    前記排ガス圧力測定手段によって測定された前記排ガス圧力と、前記排ガス湿度測定手段によって測定された前記排ガス湿度とから前記排ガス中の水蒸気圧を算出する水蒸気圧算出手段と、
    前記水蒸気圧算出手段によって算出された前記水蒸気圧から露点温度を算出する露点温度算出手段と、
    前記露点温度算出手段によって算出された前記露点温度と、前記給水温度測定手段によって測定された前記給水温度との差を算出し、算出した差に基づいて前記給水温度調節弁の制御量を算出する制御量算出手段と、
    前記制御量算出手段によって算出された制御量に基づいて、前記給水温度調節弁の開度を制御する制御手段と、
    を備える給水制御装置。
  2. 前記排ガス圧力測定手段及び前記排ガス湿度測定手段は、複数の前記圧力センサ及び前記湿度センサによって送信された各々の排ガス圧力データ及び排ガス湿度データから前記給水温度調節弁の制御に用いる排ガス圧力及び排ガス湿度を算出する請求項1に記載の給水制御装置。
  3. ガスタービンから流入された排ガスを利用して蒸気を発生させる、節炭器を有する排熱回収ボイラにおいて、当該排熱回収ボイラに供給される給水の温度を制御する給水制御装置が実行する方法であって、
    前記排熱回収ボイラ内に配管されている給水管のうち前記排ガスが流出する出口付近の給水管の周囲に配置された圧力センサから、前記排ガスの圧力データを受信し、排ガス圧力を測定するステップと、
    前記出口付近の給水管の周囲に配置された湿度センサから、前記排ガスの湿度データを受信し、排ガス湿度を測定するステップと、
    前記節炭器に供給される給水管に給水温度調節弁によって戻された高温水が合流された後に配置された温度センサから、前記給水の温度データを受信し、給水温度を測定するステップと、
    測定された前記排ガス圧力と、測定された前記排ガス湿度とから前記排ガス中の水蒸気圧を算出するステップと、
    算出された前記水蒸気圧から露点温度を算出するステップと、
    算出された前記露点温度と、測定された前記給水温度との差を算出し、算出した差に基づいて前記給水温度調節弁の制御量を算出するステップと、
    算出された制御量に基づいて、前記給水温度調節弁の開度を制御するステップと、
    を備える方法。
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