JP5457779B2 - プラントシステムとその給水温度制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、節炭器を備えたプラントシステムとその給水温度制御方法に関する。
蒸気タービンとガスタービンを備えてコンバインドサイクルを構成するプラントシステムには排熱回収ボイラが備わっている。
排熱回収ボイラは、ガスタービンから排気される排気ガス(以下、ガスタービン排ガスと称する)の熱で蒸気を発生し、発生した蒸気で蒸気タービンを回転駆動する。
また、排熱回収ボイラには、ガスタービン排ガスの熱を回収するための節炭器が備わっている。
蒸気タービンを回転駆動した蒸気は復水器で凝縮され、給水として節炭器に送り込まれる。
節炭器には、給水が流れる給水管が設置され、周囲を流れるガスタービン排ガスの熱を回収する。
しかしながら、節炭器の給水管の表面温度がガスタービン排ガスの露点温度未満に低下すると、ガスタービン排ガスに含まれる水分が給水管の外表面で結露して水分が付着し、さらに、これに、ガスタービン排ガスに含まれる酸性成分が溶けると、給水管が腐食するという問題が発生する。
そこで、節炭器の給水管の腐食を防止するため、例えば特許文献1には、節炭器(低圧節炭器)で加熱された高温の給水の一部を低圧節炭器の入口に戻す循環路を設け、高温の給水を給水管に流すことで、低圧節炭器の給水管の表面温度をガスタービン排ガスの露点温度より高く維持する排熱回収ボイラが開示されている。
特開平11−82913号公報
しかしながら、特許文献1に開示される排熱回収ボイラは、低圧節炭器で加熱された給水を低圧節炭器に戻すための再循環系統の配管およびポンプ等の設備が必要になり、系統が複雑化するとともに、製造コストが高くなるという問題がある。
また、低圧節炭器内の給水管の表面温度をガスタービン排ガスの露点温度より高く維持するために、多量の給水を低圧節炭器に戻す場合もあり、口径の大きな配管やポンプ等で構成される再循環系統が必要になるという問題もある。
そこで、本発明は、節炭器の給水管の腐食を好適に防止できるプラントシステムとその給水温度制御方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、復水器内の圧力を調節することで節炭器の給水管を流れる給水の温度を調節し、給水管の表面温度を、給水管の周囲を流れるガスの露点温度より高く維持するプラントシステムとその給水温度制御方法とする。
本発明によると、節炭器の給水管の腐食を好適に防止できるプラントシステムとその給水温度制御方法を提供することができる。
本実施形態に係るプラントシステムの一構成例を示す図である。 復水器排気圧力と給水入口温度の関係を示すグラフである。 制御装置が給水入口温度を調節する手順を示すフローチャートである。 制御装置が復水器排気圧力の目標圧力を設定する手順を示すフローチャートであり、図3のステップS3の詳細を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係るプラントシステムの一構成例を示す図である。 第2の実施形態で、制御装置が給水入口温度を調節する手順を示すフローチャートである。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、第1の実施形態に係るプラントシステム100は、主に蒸気タービン2、復水器3、ガスタービン12、排熱回収ボイラ13、及び煙突14を含む構成となっている。
蒸気タービン2とガスタービン12は同軸に接続され、発電機1は蒸気タービン2とガスタービン12によって駆動される。なお、蒸気タービン2とガスタービン12が同軸で接続されていない多軸プラントであってもよい。
そして、プラントシステム100は制御装置27で制御される。
制御装置27は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備えるマイクロコンピュータや周辺回路などから構成され、例えばROMに格納されているプログラムをCPUが実行してプラントシステム100を制御する。
排熱回収ボイラ13の内部は、ガスタービン12から排気される排気ガス(ガスタービン排ガス)が、煙突14に向って流れるように構成され、排熱回収ボイラ13の内部には、ガスタービン排ガスの流れの上流から下流に向かって、過熱器11、高圧蒸発器9、高圧節炭器8、低圧蒸発器6、及び低圧節炭器5(以下、過熱器11〜低圧節炭器5をまとめて熱交換器と称する場合がある)が設置される。排熱回収ボイラ13には、中圧蒸発器、中圧節炭器が配置されている場合もある。
このように、排熱回収ボイラ13には、低圧節炭器5と高圧節炭器8(中圧節炭器がある場合もある)が設置される。
また、図1、図5に示す排熱回収ボイラ13は横型の例であり、その他、縦型の排熱回収ボイラが配置される構成であってもよい。
復水器3は、蒸気タービン2から排出される蒸気を凝縮する装置で、内部の真空度が所定の範囲に維持されることが好適である。つまり、復水器3内の圧力(復水器排気圧力Pcond)は、予め設定される範囲内で大気圧より低い負圧に維持されることが好適である。この制御方法によって、蒸気タービン2のタービン効率を向上できる。
そこで、復水器排気圧力Pcondを好適な負圧に維持するため、復水器3には、復水器排気圧力Pcondを調節する圧力調節弁(以下、圧調弁と称する)20、及び復水器排気圧力Pcondを計測する復水器圧力計21が備わっている。
復水器圧力計21は、復水器3内の圧力(復水器排気圧力Pcond)を計測して計測信号に変換し、制御装置27に入力する。
制御装置27は、復水器圧力計21から入力される計測信号に基づいて復水器排気圧力Pcondを算出し、復水器圧力計21が計測する復水器排気圧力Pcondを取得する。
例えば、復水器3内の真空度が所定の範囲を超えて上昇する(復水器排気圧力Pcondが予め設定される下限圧力Plowより低下する)と、蒸気タービン2に振動が発生する場合がある。
蒸気タービン2の振動は、蒸気タービン2のタービン効率の低下や蒸気タービン2の破損などの原因になり、プラントシステム100に悪影響を及ぼすことから、蒸気タービン2に振動が発生することを回避する必要がある。
そこで、プラントシステム100は圧調弁20を備え、復水器3内の真空度が所定の範囲を超えて上昇することを防止する。
圧調弁20は、弁を開閉することによって復水器3内の真空度を所定の範囲に維持する。
復水器3内の真空度が所定の範囲を超えて上昇した場合、圧調弁20は、例えば制御装置27からの制御信号によって開度が小さくなる。
圧調弁20の開度が小さくなると、復水器排気圧力Pcondが上昇し、復水器3内の真空度が低下する。
また、圧調弁20が全閉すると、復水器3内の真空度は速やかに低下する。
つまり、制御装置27は、復水器圧力計21が計測する復水器排気圧力Pcondが、予め設定される下限圧力Plowより低いとき、圧調弁20に制御信号を送信して開度を小さくすることにより復水器3の復水器排気圧力Pcondを上昇させ、復水器3の真空度を低下させる。
なお、復水器排気圧力Pcondに設定される下限圧力Plowは、例えば、蒸気タービン2に振動が発生しない復水器排気圧力Pcondの最低値とすればよい。
このように、制御装置27は、圧調弁20の開度を調節することによって、復水器3内の真空度が所定の範囲を超えて上昇することを防止する。
低圧節炭器5には、給水入口部5eから給水出口部5fまで給水管5aが配置され、低圧節炭器5では、ガスタービン排ガスと給水管5aを流れる給水とで熱交換することによって、給水を加熱している。
また、図1に示すように、プラントシステム100には、ガスタービン排ガスの成分を検出する排ガス成分検出器18、大気の湿度(例えば、相対湿度)を計測する大気湿度計23、排熱回収ボイラ13の内部を流れるガスタービン排ガスの圧力(排ガス圧力)を、排熱回収ボイラ13の出口で計測する排ガス圧力計25、及び、ガスタービン排ガスの流量(排ガス流量)を排熱回収ボイラ13の出口で計測する排ガス流量計28が備わっている。
排ガス成分検出器18は、ガスタービン排ガスの成分を検出して検出信号に変換し、制御装置27に入力する。制御装置27は排ガス成分検出器18から入力される検出信号に基づいてガスタービン排ガスの成分を算出し、排ガス成分検出器18が検出するガスタービン排ガスの成分を取得する。
大気湿度計23は大気の湿度を計測して計測信号に変換し、制御装置27に入力する。制御装置27は大気湿度計23から入力される計測信号に基づいて大気の湿度を算出し、大気湿度計23が計測する大気の湿度を取得する。
排ガス圧力計25は排熱回収ボイラ13の内部を流れるガスタービン排ガスの圧力(排ガス圧力)を排熱回収ボイラ13の出口で計測して計測信号に変換し、制御装置27に入力する。制御装置27は排ガス圧力計25から入力される計測信号に基づいて排ガス圧力を算出し、排ガス圧力計25が計測する排ガス圧力を取得する。
排ガス流量計28は排熱回収ボイラ13の内部を流れるガスタービン排ガスの流量(排ガス流量)を排熱回収ボイラ13の出口で計測して計測信号に変換し、制御装置27に入力する。制御装置27は排ガス流量計28から入力される計測信号に基づいて排ガス流量を算出し、排ガス流量計28が計測する排ガス流量を取得する。
また、プラントシステム100の低圧節炭器5には、給水入口部5eにおける給水の温度(以下、給水入口温度θecoin)を計測する給水温度計16が備わっている。給水温度計16は、給水入口温度θecoinを計測して計測信号に変換し、制御装置27に入力する。制御装置27は給水温度計16から入力される計測信号に基づいて給水入口温度θecoinを算出し、給水温度計16が計測する給水入口温度θecoinを取得する。
さらに、燃料タンク12aからガスタービン12に供給される燃料の成分を検出する燃料成分検出器19、ガスタービン12に供給される燃料の流量を計測する燃料流量計24、及びガスタービン12に吸い込まれる空気の流量を計測する吸い込み空気流量計26が備わって、プラントシステム100が構成される。
燃料成分検出器19は、燃料タンク12aからガスタービン12に供給される燃料の成分(燃料成分)を検出する装置で、検出した燃料成分を示す検出信号を制御装置27に入力する。
制御装置27は、燃料成分検出器19から入力される検出信号に基づいて燃料成分を算出し、燃料成分検出器19が検出する燃料成分を取得する。
吸い込み空気流量計26は、ガスタービン12に吸い込まれる空気の流量(吸い込み空気量)を計測して計測信号に変換し、制御装置27に入力する。
制御装置27は、吸い込み空気流量計26から入力される計測信号に基づいてガスタービン12に吸い込まれる空気の流量を算出し、吸い込み空気流量計26が計測する吸い込み空気量を取得する。
また、燃料流量計24は、燃料タンク12aからガスタービン12に供給される燃料の流量(燃料流量)を計測して計測信号に変換し、制御装置27に入力する。
制御装置27は、燃料流量計24から入力される計測信号に基づいて燃料流量を算出し、燃料流量計24が計測する燃料流量を取得する。
図1に示すように構成されるプラントシステム100は、ガスタービン12に吸い込まれた空気が、図示しない圧縮機で圧縮された後、図示しない燃焼器に酸化剤として供給され、燃料タンク12aから供給される燃料とともに燃焼されて燃焼ガスになってガスタービン12を回転駆動する。
ガスタービン12を回転駆動した後にガスタービン排ガスとして排気される燃焼ガスは、排熱回収ボイラ13に導入され、排熱回収ボイラ13内を煙突14に向って流れる。
ガスタービン12から排気されて排熱回収ボイラ13内を流れるガスタービン排ガスは、排熱回収ボイラ13の内部に配設される熱交換器内を流れる水、蒸気、又は水と蒸気の混合物と熱交換した後、煙突14から大気に放出される。
また、復水器3では、蒸気タービン2を回転駆動した蒸気が凝縮され、復水ポンプ4によって、給水として給水入口部5eから低圧節炭器5の給水管5aに送り込まれる。
そして、給水は給水管5aを給水入口部5eから給水出口部5fまで流れるときに、低圧節炭器5に取り込まれるガスタービン排ガスによって加熱され、給水ポンプ17によって高圧節炭器8に送り込まれる。
そして、高圧節炭器8に送り込まれた給水は、排熱回収ボイラ13内を流れるガスタービン排ガスによってさらに加熱されて高圧蒸気ドラム10に流入した後、高圧蒸発器9に流入する。
高圧蒸発器9に流入した高温の給水は、排熱回収ボイラ13内を流れるガスタービン排ガスによって加熱されて蒸気に気化し、再び高圧蒸気ドラム10を経由して過熱器11に流入し、ガスタービン排ガスでさらに加熱された後に蒸気タービン2に導入されて、蒸気タービン2を回転駆動する。
蒸気タービン2を回転駆動した蒸気、すなわち、蒸気タービン2で利用された蒸気は復水器3で凝縮され、復水ポンプ4によって、給水として低圧節炭器5の給水管5aに送り込まれる。
また、低圧節炭器5の給水出口部5fは、流量調節弁7aを介して低圧蒸気ドラム7とも接続される。制御装置27は、低圧蒸気ドラム7内の水位レベルが予め設定されている規定値になるように流量調節弁7aの弁開度を調節する。
低圧節炭器5で加熱された給水の一部は低圧蒸気ドラム7に流入し、さらに、低圧蒸発器6に流入する。
低圧蒸発器6に流入した給水は、排熱回収ボイラ13内を流れるガスタービン排ガスによって加熱されて気化して再び低圧蒸気ドラム7を経由して蒸気タービン2に導入され、蒸気タービン2を回転駆動した後、復水器3で凝縮される。
このように、プラントシステム100は、水が液体(給水)と気体(蒸気)とに相変化しながら循環して蒸気タービン2を回転駆動する。
そして、プラントシステム100が火力発電プラントに備わる場合、ガスタービン12及び蒸気タービン2が発電機1を駆動して発電する。
以上、図1に示すように構成されるプラントシステム100において、低圧節炭器5の内部に設置される給水管5aを流れる給水の温度が低く、給水管5aの表面温度が低下して、低圧節炭器5の内部を流れるガスタービン排ガスの露点温度未満になると、ガスタービン排ガスに含まれる水分が給水管5aの外表面で結露し、給水管5aの外表面に水滴が付着する。
そして、ガスタービン排ガスに含まれる酸性成分が給水管5aの外表面に付着した水滴に溶けると、給水管5aが腐食するという問題が発生する。
低圧節炭器5の給水管5a内を流れる給水の温度が高い場合、給水管5aの表面温度も高くなる。したがって、給水管5aを流れる給水の温度がガスタービン排ガスの露点温度より高い場合は、給水管5aの表面温度もガスタービン排ガスの露点温度より高くなって給水管5aの外表面に水滴が付着することを防止できる。
しかしながら、低圧節炭器5の給水管5aに送り込まれる給水の温度が低い場合、給水管5aの表面温度がガスタービン排ガスの露点温度以下になることがあり、このときにはガスタービン排ガスに含まれる水分が給水管5aの外表面で結露する。
そこで、第1の実施形態に係るプラントシステム100は、給水管5aの表面温度を、低圧節炭器5の内部を流れるガスタービン排ガスの露点温度より高く維持し、ガスタービン排ガスに含まれる水分が給水管5aの外表面で結露することを防止する。
前記したように、給水管5aの表面温度は、給水管5aを流れる給水の温度変化にともなって変化し、給水の温度が上昇すると、給水管5aの表面温度も上昇する。
そこで、第1の実施形態に係るプラントシステム100の制御装置27は、低圧節炭器5の給水管5aに送り込まれる給水の温度を好適に制御し、給水管5aの表面温度を、低圧節炭器5の内部を流れるガスタービン排ガスの露点温度より高く維持する。
例えば、図2に示すように、低圧節炭器5の給水入口部5e(図1参照)における給水の温度(以下、給水入口温度θecoinと称する)と、復水器3(図1参照)の復水器排気圧力Pcondとには相関関係がある。
なお、図2の横軸は復水器排気圧力Pcondを示し、縦軸は給水入口温度θecoinを示す。
復水器3(図1参照)内は飽和状態にあり、復水器3内は飽和温度に維持されている。
そして、復水器排気圧力Pcondが高いほど飽和温度が高くなることから、復水器排気圧力Pcondが高いほど復水器3内の温度が高くなり、給水入口温度θecoinが高くなる。
したがって、制御装置27(図1参照)は、復水器排気圧力Pcondを調節することで、復水器3内の温度を調節することができ、ひいては、低圧節炭器5の給水入口部5eにおける給水の温度である給水入口温度θecoinを調節できる。
例えば、復水器3(図1参照)の復水器排気圧力Pcondが上昇すると、給水入口温度θecoinが上昇する。そして、低圧節炭器5の給水管5a(図1参照)を流れる給水の温度が上昇して給水管5aの表面温度が上昇し、給水管5aの表面温度をガスタービン排ガスの露点温度より高く維持できる。
そして、前記したように、圧調弁20の開度が小さくなると、復水器排気圧力Pcondが上昇する。
そこで、図1に示す、第1の実施形態に係るプラントシステム100の制御装置27は、圧調弁20の開度を小さくして復水器排気圧力Pcondを上昇させて給水入口温度θecoinを上昇させる。そして、給水管5aの表面温度を、ガスタービン排ガスの露点温度より高く維持する。
しかしながら、復水器排気圧力Pcondが予め設定される上限圧力Phighより上昇する(復水器3内の真空度が所定の範囲を超えて低下する)と風損が大きくなり蒸気タービン2が破損する原因にもなるため、風損を小さく抑える必要がある。
そこで、復水器3の復水器排気圧力Pcondには、風損が許容できる大きさに抑えられるように、上限圧力Phighが予め設定される。そして、制御装置27は、上限圧力Phighより高くならないように復水器排気圧力Pcondを調節する。
なお、復水器排気圧力Pcondが上限圧力Phighまで上昇したときの給水入口温度θecoinを上限温度θhighとする。
また、前記したように、復水器3の復水器排気圧力Pcondには、下限圧力Plowが予め設定されている。
そして、復水器排気圧力Pcondが下限圧力Plowまで低下したときの給水入口温度θecoinを下限温度θlowとする。
すなわち、第1の実施形態において、制御装置27は、給水入口温度θecoinが上限温度θhighと下限温度θlowの範囲となるように、給水入口温度θecoinを復水器排気圧力Pcondによって調節し、給水管5a(図1参照)の表面温度を、ガスタービン排ガスの露点温度より高く維持する。
図3、図4を参照して、制御装置27が給水入口温度θecoinを調節する手順を説明する(適宜図1〜図2参照)。
この手順は、例えば、制御装置27が実行するプログラムにサブルーチンとして組み込まれ、所定の時間間隔で適宜実行する構成とすればよい。
給水入口温度θecoinを調節する手順を開始すると、制御装置27は、ガスタービン排ガスの露点温度を算出する(ステップS1)。
ガスタービン排ガスの露点温度は、例えば、排ガス圧力計25が計測する排ガス圧力、ガスタービン排ガスに含まれる水分量、低圧節炭器5の給水管5aを流れる給水の温度に対応するガスタービン排ガスの飽和水蒸気量から算出できる。
なお、制御装置27は、給水温度計16が計測する給水入口温度θecoinを、低圧節炭器5の給水管5aを流れる給水の温度とする。
また、制御装置27は、排ガス流量計28が計測する排ガス流量、燃料成分検出器19が検出する燃料成分、吸い込み空気流量計26が計測するガスタービン12の吸い込み空気量、及び大気湿度計23が計測する大気の湿度(相対湿度)から、ガスタービン排ガスに含まれる水分量を算出できる。
なお、制御装置27がガスタービン排ガス等の気体に含まれる水分量を算出する技術、及び、ガスタービン排ガスの露点温度を算出する技術は公知の技術であり、詳細な説明は省略する。
制御装置27は、ガスタービン排ガスの露点温度を算出したら(ステップS1)、算出したガスタービン排ガスの露点温度に基づいて、低圧節炭器5の給水入口温度θecoinの目標温度θtを設定する(ステップS2)。
制御装置27が、ガスタービン排ガスの露点温度に基づいて、給水入口温度θecoinの目標温度θtを設定する方法は限定するものではないが、目標温度θtは、ガスタービン排ガスの露点温度より高いことが好適である。
このことによって、低圧節炭器5の給水入口温度θecoinをガスタービン排ガスの露点温度より高くすることができ、給水管5aの表面温度をガスタービン排ガスの露点温度より高く維持できる。
給水入口温度θecoinの目標温度θtを設定したら(ステップS2)、制御装置27は、給水入口温度θecoinの目標温度θtに基づいて、復水器排気圧力Pcondの目標圧力Ptを設定する(ステップS3)。
具体的に、制御装置27は、図2に示すグラフを参照して、設定した給水入口温度θecoinの目標温度θtに対応する圧力を抽出し、抽出した圧力に基づいて復水器排気圧力Pcondの目標圧力Ptを設定する。
なお、図2に示す復水器排気圧力Pcondと給水入口温度θecoinの相関関係を示すグラフは、予め実験等によって求めておくものである。そして、例えば、制御装置27の図示しないROMに、当該グラフが予め記憶される構成とすればよい。
又は、制御装置27が実行するプログラムに、復水器排気圧力Pcondと給水入口温度θecoinの相関関係を示す関数が組み込まれ、制御装置27は当該関数によって、設定した給水入口温度θecoinに対応する復水器排気圧力Pcondを算出する構成であってもよい。
制御装置27は、例えば、図4に示す手順で目標圧力Ptを設定する。
前記したように、復水器排気圧力Pcondには上限圧力Phighが設定され、復水器排気圧力Pcondが上限圧力Phighまで上昇したとき給水入口温度θecoinが上限温度θhighになる。
そこで、制御装置27は、給水入口温度θecoinの目標温度θtと上限温度θhighを比較する(ステップS301)。
そして、目標温度θtが上限温度θhigh以上のとき(ステップS301→Yes)、制御装置27は、上限圧力Phighを目標圧力Ptに設定する(ステップS302)。
また、前記したように、復水器排気圧力Pcondには下限圧力Plowが設定され、復水器排気圧力Pcondが下限圧力Plowまで低下したとき給水入口温度θecoinが下限温度θlowになる。
そこで、制御装置27は、目標温度θtが上限温度θhigh未満のとき(ステップS301→No)、給水入口温度θecoinの目標温度θtと下限温度θlowを比較する(ステップS303)。
そして、給水入口温度θecoinの目標温度θtが下限温度θlow未満のとき(ステップS303→No)、制御装置27は、下限圧力Plowを目標圧力Ptに設定する(ステップS304)。
一方、給水入口温度θecoinの目標温度θtが下限温度θlow以上のとき(ステップS303→Yes)、制御装置27は、図2に示すグラフを参照して、目標温度θtに対応する圧力を抽出し、抽出した圧力を目標圧力Ptに設定する。
すなわち、制御装置27は、給水入口温度θecoinの目標温度θtに対応した目標圧力Ptを設定する(ステップS305)。
このように復水器排気圧力Pcondの目標圧力Ptを設定することで、制御装置27は、復水器排気圧力Pcondの目標圧力Ptを、上限圧力Phighと下限圧力Plowの間で設定できる。
したがって、蒸気タービン2に風損や振動が発生することを防止することができる。
図3に戻って、制御装置27は、給水入口温度θecoinの目標温度θtに基づいて目標圧力Ptを設定した後(ステップS3)、復水器圧力計21から入力される計測信号に基づいて復水器排気圧力Pcondの実測値Pactを算出し(ステップS4)、設定した目標圧力Ptと算出した復水器排気圧力Pcondの実測値Pactを比較する(ステップS5)。
復水器3の復水器排気圧力Pcondの実測値Pactが目標圧力Pt以上のとき(ステップS5→No)、制御装置27は、圧調弁20の開度を大きくして(ステップS7)、給水入口温度θecoinを調節する手順を終了する。一方、復水器排気圧力Pcondの実測値Pactが目標圧力Pt未満のとき(ステップS5→Yes)、制御装置27は、圧調弁20の開度を小さくして(ステップS6)、給水入口温度θecoinを調節する手順を終了する。
つまり、制御装置27は、復水器排気圧力Pcondの実測値Pactが目標圧力Pt以上のときは圧調弁20の開度を大きくして復水器排気圧力Pcondを低下させ、復水器排気圧力Pcondの実測値Pactが目標圧力Pt未満のときは圧調弁20の開度を小さくして復水器排気圧力Pcondを上昇させる。
このように、制御装置27は、圧調弁20の開度を調節して、復水器排気圧力Pcondを目標圧力Ptと一致させる。
制御装置27が、ステップS6で圧調弁20の開度を小さくする量、およびステップS7で圧調弁20の開度を大きくする量は、例えば、復水器排気圧力Pcondの実測値Pactと目標圧力Ptの偏差に応じて算出すればよい。
例えば、復水器排気圧力Pcondの実測値Pactと目標圧力Ptの偏差と圧調弁20の開度の関係を予め実験等で求め、マップとして制御装置27の図示しないROMに記憶しておけばよい。
制御装置27は、当該マップを参照して、圧調弁20の開度を、復水器排気圧力Pcondの実測値Pactと目標圧力Ptの偏差に応じて算出できる。
もちろん、復水器排気圧力Pcondの実測値Pactと目標圧力Ptの偏差と圧調弁20の開度の相関関係を示す関数を、制御装置27が実行するプログラムに組み込み、制御装置27は、当該関数によって、圧調弁20の開度を算出する構成であってもよい。
前記したように、圧調弁20の開度が小さくなると、復水器3内からの非凝縮性ガスの排気が抑制されて、復水器3の復水器排気圧力Pcondが上昇し、復水器3の真空度が低下する。
そして、復水器排気圧力Pcondが上昇して目標圧力Ptと一致すると、低圧節炭器5の給水入口温度θecoinが目標温度θtまで上昇し、ひいては、低圧節炭器5の給水管5aの表面温度が目標温度θtまで上昇する。
そこで、第1の実施形態に係る制御装置27は、復水器排気圧力Pcondが目標圧力Pt未満のときには、圧調弁20の開度を小さくして復水器排気圧力Pcondを目標圧力Ptまで上昇させて、低圧節炭器5の給水入口温度θecoinを目標温度θtまで上昇させる。
給水入口温度θecoinの目標温度θtは、低圧節炭器5の内部を流れるガスタービン排ガスの露点温度より高く設定されることから、給水入口温度θecoinが目標温度θtまで上昇すると、給水管5aの表面温度は、ガスタービン排ガスの露点温度より高くなり、ガスタービン排ガスに含まれる水分は給水管5aの外表面で結露しない。したがって、給水管5aの腐食を防止できる。
なお、給水温度計16が計測する給水入口温度θecoinの実測値θactと、設定した給水入口温度θecoinの目標温度θtの偏差が「0」になるように、制御装置27が圧調弁20の開度を調節する構成であってもよい。
以上のように、第1の実施形態に係るプラントシステム100(図1参照)は、低圧節炭器5(図1参照)で加熱された給水を低圧節炭器5の給水入口部5e(図1参照)に戻すための循環路を備えることなく、低圧節炭器5の給水管5a(図1参照)の表面温度をガスタービン排ガスの露点温度より高く維持することができ、ガスタービン排ガスに含まれる水分が給水管5aの外表面で結露することを防止できる。
したがって、ガスタービン排ガスに含まれる酸性成分が給水管5aの外表面に付着する水分に溶けることを防止でき、給水管5aの腐食を防止できる。
また、低圧節炭器5で加熱された給水を低圧節炭器5の給水入口部5eに戻すための循環路を備える必要がなくなることから、循環路を備えることによる製造コストの上昇を抑えることができる。
《第2の実施形態》
前記した第1の実施形態に係るプラントシステム100(図1参照)は、復水器3(図1参照)の復水器排気圧力Pcondを、予め設定される上限圧力Phigh以上に上げることができない。そのため、低圧節炭器5の給水入口温度θecoinを上限温度θhigh以上に高くすることができない。
そこで、図5に示すように、第2の実施形態に係るプラントシステム101は、低圧節炭器5で加熱された給水の一部を低圧節炭器5の給水入口部5eに導水する循環路15が備わる構成とする。
そして、低圧節炭器5で加熱された高温の給水の一部を給水入口部5eに供給することで、給水入口温度θecoinを、上限温度θhigh以上に高くすることが可能なプラントシステム101とする。
この構成によって、低圧節炭器5の給水管5a(図5参照)の表面温度を、給水入口温度θecoinの上限温度θhigh以上に高くすることができ、低圧節炭器5の内部を流れるガスタービン排ガスの露点温度が、給水入口温度θecoinの上限温度θhigh以上の場合であっても、ガスタービン排ガスに含まれる水分が給水管5aの外表面で結露することを防止できる。
図5を参照して、第2の実施形態に係るプラントシステム101を説明する。
なお、図5に示す、第2の実施形態に係るプラントシステム101は、循環路15が備わる点を除くと、図1に示すプラントシステム100と同じ構成である。
したがって、図1に示すプラントシステム100と同じ構成部材には同じ符号を付し、詳細な説明は適宜省略する。
図5に示すように、第2の実施形態に係るプラントシステム101は、ガスタービン12、蒸気タービン2、復水器3、排熱回収ボイラ13、及び煙突14等を含んで構成される。
さらに、復水器3には、圧調弁20が備わっている。
循環路15は、排熱回収ボイラ13に備わる低圧節炭器5の給水出口部5fから高圧節炭器8(中圧節炭器が備わる場合は、中圧節炭器)まで給水を導水する配管から分岐して備わり、低圧節炭器5の給水出口部5fから高圧節炭器8(中圧節炭器が備わる場合は、中圧節炭器)に流れる給水の一部を低圧節炭器5の給水入口部5eに導水する。
また、循環路15には、流量調節弁22が備わる。流量調節弁22は、制御装置27が出力する制御信号によって弁開度が調節され、循環路15を流れる給水の流量を調節する。
制御装置27は、給水入口温度θecoinを上昇させる場合、流量調節弁22を開いて弁開度を大きくし、循環路15を流れる給水の量を多くする。
流量調節弁22が開くと、低圧節炭器5で加熱された高温の給水の一部が給水入口部5eに供給され、復水器3から送り込まれる給水と給水入口部5eで混合し、給水入口部5eにおける給水の温度が上昇する。したがって、給水入口温度θecoinが上昇し、給水管5a(図5参照)の表面温度が上昇する。
そして、流量調節弁22の弁開度が大きくなると、給水入口部5eに供給される高温の給水の量が多くなり、給水入口温度θecoinはさらに上昇する。
図6を参照して、第2の実施形態に係る制御装置27が給水入口温度θecoinを調節する手順を説明する(適宜図2〜図5参照)。
この手順は、図3に示す、第1の実施形態に係る制御装置27が給水入口温度θecoinを調節する手順と、ステップS5(設定した目標圧力Ptと算出した実測値Pactを比較する手順)以降が異なるものである。
したがって、以下の説明において、図3に示す手順と同じ手順には同じ符号を付して、詳細な説明は適宜省略する。
給水入口温度θecoinを調節する手順を開始すると、制御装置27は、低圧節炭器5の内部を流れるガスタービン排ガスの露点温度を算出し(ステップS1)、さらに、算出したガスタービン排ガスの露点温度に基づいて、低圧節炭器5の給水入口温度θecoinの目標温度θtを設定する(ステップS2)。
制御装置27は、給水入口温度θecoinの目標温度θtに基づいて復水器排気圧力Pcondの目標圧力Ptを設定し(ステップS3)、さらに、復水器圧力計21から入力される計測信号に基づいて復水器排気圧力Pcondの実測値Pactを算出して(ステップS4)、設定した目標圧力Ptと算出した実測値Pactを比較する(ステップS5)。
制御装置27は、復水器排気圧力Pcondの実測値Pactが目標圧力Pt未満の場合(ステップS5→Yes)は、圧調弁20の開度を小さくして(ステップS6)、給水入口温度θecoinを調節する手順を終了する。
一方、実測値Pactが目標圧力Pt以上の場合(ステップS5→No)、制御装置27は、目標圧力Ptが上限圧力Phighに設定されていないときは(ステップS10→No)、圧調弁20の開度を大きくして(ステップS7)、給水入口温度θecoinを調節する手順を終了するが、目標圧力Ptが上限圧力Phighに設定されているときは(ステップS10→Yes)、給水温度計16から入力される計測信号に基づいて給水入口温度θecoinの実測値θactを算出する(ステップS11)。
そして、給水入口温度θecoinの実測値θactが目標温度θt以上の場合(ステップS12→No)、制御装置27は、流量調節弁22を閉じて(ステップS14)、給水入口温度θecoinを調節する手順を終了する。
一方、給水入口温度θecoinの実測値θactが目標温度θt未満の場合(ステップS12→Yes)、制御装置27は、流量調節弁22を開いて(ステップS13)、給水入口温度θecoinを調節する手順を終了する。
目標圧力Ptが上限圧力Phighに設定されているときに、給水入口温度θecoinの実測値θactが目標温度θt未満の場合は、復水器排気圧力Pcondが上限圧力Phighまで上昇していることになる。
したがって、制御装置27は、復水器排気圧力Pcondが上限圧力Phighまで上昇しているときに、給水入口温度θecoinが目標温度θt未満の場合に流量調節弁22を開くことになる。
制御装置27が、ステップS13で流量調節弁22を開く量、及びステップS14で流量調節弁22を閉じる量は、例えば、給水入口温度θecoinの実測値θactと目標温度θtの偏差に応じて算出すればよい。
例えば、給水入口温度θecoinの実測値θactと目標温度θtの偏差と流量調節弁22を開閉する量の関係を予め実験等で求め、マップとして制御装置27の図示しないROMに記憶しておけばよい。
制御装置27は、当該マップを参照して、流量調節弁22を開閉する量を、給水入口温度θecoinの実測値θactと目標温度θtの偏差に応じて算出できる。
図1に示す、第1の実施形態に係るプラントシステム100において、低圧節炭器5の内部を流れるガスタービン排ガスの露点温度が高く、制御装置27が、復水器排気圧力Pcondの目標圧力Ptを上限圧力Phighに設定すると、給水入口温度θecoinは、上限温度θhighより上昇しない。
換言すると、第1の実施形態に係るプラントシステム100は、低圧節炭器5の給水入口温度θecoinが上限温度θhighより高くならない。
したがって、低圧節炭器5の内部を流れるガスタービン排ガスの露点温度が、上限温度θhighより高い場合、ガスタービン排ガスに含まれる水分が低圧節炭器5の給水管5a(図5参照)の外表面で結露する。
図5に示すプラントシステム101は、循環路15を備え、低圧節炭器5で加熱された高温の給水の一部を給水入口部5eに供給することで、給水入口温度θecoinを、上限温度θhighより高くすることができる。
したがって、低圧節炭器5の内部を流れるガスタービン排ガスの露点温度が、給水入口温度θecoinの上限温度θhighより高い場合であっても、低圧節炭器5内の給水管5aの表面温度を、ガスタービン排ガスの露点温度以上に維持することができ、ガスタービン排ガスに含まれる水分が低圧節炭器5の給水管5aの外表面で結露することを防止できる。
なお、図5に示すプラントシステム101において、循環路15を流れて給水入口部5eに供給される給水は、給水入口部5eで上限温度θhighまで温度が上昇した高温の給水と混合することから温度はあまり低下しない。したがって、循環路15は多量の給水を給水入口部5eに導水する必要がなく、口径の小さい配管で循環路15を構成できる。さらに、小型の流量調節弁22を使用でき、循環路15及び流量調節弁22を備えるプラントシステム101であっても、大型化を回避できる。
以上のように、図5に示すプラントシステム101は、低圧節炭器5で加熱された給水の一部を低圧節炭器5の給水入口部5eに導水する循環路15を備えることで、低圧節炭器5の内部を流れるガスタービン排ガスの露点温度が、給水入口温度θecoinの上限温度θhigh以上であっても、低圧節炭器5の給水管5aの表面温度をガスタービン排ガスの露点温度以上に維持することができ、ガスタービン排ガスに含まれる水分が給水管5aの外表面で結露することを防止できる。
したがって、ガスタービン排ガスに含まれる酸性成分が給水管5aの外表面に結露した水分に溶けることを防止でき、給水管5aの腐食を防止できる。
また、循環路15は口径の小さい配管で構成することができ、さらに、小型の流量調節弁22を使用できることから、循環路15及び流量調節弁22を備える構成であってもプラントシステム101の大型化を回避できる。
このように、第2の実施形態に係るプラントシステム101(図5参照)は、大型化を回避しつつ、低圧節炭器5の給水管5a(図5参照)の表面温度をガスタービン排ガスの露点温度より高く維持することができ、ガスタービン排ガスに含まれる水分の結露による腐食を防止することができる。
なお、第1の実施形態に係るプラントシステム100(図1参照)及び第2の実施形態に係るプラントシステム101(図5参照)は、蒸気タービン2(図1参照)とガスタービン12(図1参照)が備わる発電設備であるが、例えば、ガスタービン12が設置されず、図示しない蒸気タービンが備わる発電設備にも本発明を適用することもできる。
蒸気タービンを備えた発電設備の場合、蒸気を発生するボイラに節炭器が設置され、節炭器はボイラで発生する燃焼ガスの熱を回収するように構成される。
節炭器には、復水器から送り込まれる給水が流れる給水管が設置され、ボイラで発生する燃焼ガスが給水管の周囲を流れるように構成される。
したがって、給水管の表面温度が燃焼ガスの露点温度より低くなると、燃焼ガスに含まれる水分が給水管の外表面で結露し、給水管の外表面に水滴が付着する。
そして、給水管の外表面に付着した水滴に燃焼ガスに含まれる酸性成分が溶けると、給水管が腐食する。
そこで、蒸気タービンを備えたプラントシステムを制御する制御装置は、第1の実施形態に係るプラントシステム100(図1参照)と同様に、復水器内の圧力を調節して給水の温度を調節し、節炭器の給水管の表面温度を燃焼ガスの露点温度より高く維持する。
この構成によって、蒸気タービンを備えたプラントシステムにおいても、節炭器の給水管が腐食することを防止できる。
2 蒸気タービン
3 復水器
5 低圧節炭器(節炭器)
5a 給水管
5e 給水入口部
5f 給水出口部
12 ガスタービン
13 排熱回収ボイラ
15 循環路(再循環系統)
20 圧調弁(圧力調節弁)
22 流量調節弁
27 制御装置
100、101 プラントシステム

Claims (4)

  1. ガスタービンと、蒸気タービンと、節炭器が備わる排熱回収ボイラと、復水器と、前記復水器内の圧力を調節する圧力調節弁と、制御装置とを含んで構成され、
    前記蒸気タービンで利用された蒸気が前記復水器で凝縮された後、前記節炭器の給水入口部から給水出口部までの給水管に給水として送り込まれ、前記給水管を流れるときに、前記ガスタービンから排気されて前記給水管の周囲を流れる排気ガスで加熱され、
    前記復水器内の圧力を調節することで前記給水入口部における前記給水の温度が調節されるプラントシステムにおいて、
    前記排気ガスの露点温度を算出するとともに、前記給水入口部における前記給水の目標温度を前記露点温度より高く設定し、
    前記目標温度に基づいて前記復水器内の目標圧力を設定し、
    前記目標圧力と一致するように前記復水器内の圧力を調節することを特徴とするプラントシステムの給水温度制御方法。
  2. 前記プラントシステムは、
    前記節炭器で加熱された前記給水の一部を前記給水入口部に導水する循環路と、前記循環路を流れる前記給水の流量を調節する流量調節弁と、をさらに備え、
    前記復水器内の圧力が予め設定される上限圧力まで上昇した場合に、前記給水入口部における前記給水の温度が前記目標温度未満のときには、前記流量調節弁を開くことを特徴とする請求項1に記載のプラントシステムの給水温度制御方法。
  3. ガスタービンと、蒸気タービンと、節炭器が備わる排熱回収ボイラと、復水器と、前記復水器内の圧力を調節する圧力調節弁と、制御装置とを含んで構成され、
    前記蒸気タービンで利用された蒸気が前記復水器で凝縮された後、前記節炭器の給水入口部から給水出口部までの給水管に給水として送り込まれ、前記給水管を流れるときに、前記ガスタービンから排気されて前記給水管の周囲を流れる排気ガスで加熱され、
    前記復水器内の圧力を調節することで前記給水入口部における前記給水の温度が調節されるプラントシステムであって、
    前記制御装置は、
    前記給水入口部における前記給水の温度が前記排気ガスの露点温度より高くなるように前記復水器内の圧力を調節して、前記給水管の表面温度を前記排気ガスの露点温度より高く維持することを特徴とするプラントシステム。
  4. 前記節炭器で加熱された前記給水の一部を前記給水入口部に導水する循環路と、前記循環路を流れる前記給水の流量を調節する流量調節弁と、をさらに備え、
    前記復水器内の圧力が予め設定される上限圧力まで上昇した場合に、前記給水入口部における前記給水の温度が前記露点温度未満のとき、
    前記制御装置は、
    前記流量調節弁を開いて、前記節炭器で加熱された前記給水の一部を前記給水入口部に供給することを特徴とする請求項3に記載のプラントシステム。
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