JP2011233297A - 導電粒子及びその製造方法、接着剤組成物、回路接続材料、接続構造体、並びに回路部材の接続方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る導電粒子は、樹脂材料からなるコア粒子と、コア粒子の表面に形成された厚さ20nm以上130nm以下のパラジウム層とを備える。パラジウム層の外側表面から深さ10nmまでの領域は、パラジウム濃度が99.9質量%以上である。
【選択図】図1
Description
(導電粒子)
図1に示す導電粒子10Aは、樹脂材料からなるコア粒子1と、コア粒子1の表面に形成された厚さ20nm以上130nm以下のパラジウム層2とを備える。パラジウム層2の外側表面2aから深さ10nmまでの領域R1は、パラジウム濃度が99.9質量%以上である。
コア粒子1の粒径は、隣接する電極間の絶縁性を確保する観点から、隣接する電極の間隔よりも小さいことが好ましい(図4参照)。また、コア粒子1の粒径は、接続すべき電極の高さにばらつきがあるときは、十分に低い接続抵抗を得る観点から、高さのばらつきよりも大きいことが好ましい。これらの理由から、コア粒子1の粒径は、1〜10μmであることが好ましく、1〜5μmであることがより好ましく、2.0〜3.5μmであることが特に好ましい。
パラジウム層2は、コア粒子1の表面上に直接形成されており、コア粒子1の全体を覆っている。パラジウム層2は延性を有するため、導電粒子10Aに力が加わって変形した場合であっても金属割れが生じにくく、金属割れに伴うマイグレーションが生じにくい。また、パラジウム層2は卑金属や銅に比べて耐酸性及び耐アルカリ性に優れている。よって、後述するメルカプト基、スルフィド基、又はジスルフィド基等の官能基と安定して結合する。更にこれらの官能基との結合性においてパラジウムと金及び白金とは同様の傾向を有するが、これらの貴金属を同体積で比較した場合、パラジウムが最も安価であり、実用的である。また、パラジウム層2は導電性に優れている。これらの理由から、パラジウム層2は、コア粒子1を被覆する金属層として好適である。
パラジウム層2の成分分析には、原子吸光光度計が使用できる。例えば、パラジウム層2を酸などで溶解した液を、原子吸光光度計を用いて分析して、金属イオン濃度を測定し、算出する方法がある。また、ICP発光分析装置を用いてパラジウム層2を分析してもよい。ICP発光分析装置を用いると、定性分析と同時に不純物の定量も可能となる。また、パラジウム層2中のリン濃度は、EDX(Energy Dispersive X−ray Spectroscopy)を使用して定量することもできる。なお、低倍率でのEDX測定では複数粒子から情報を得てしまうため、高倍率でのEDX測定が好ましい。
次に、本発明に係る導電粒子の第二実施形態について説明する。図2に示す通り、本実施形態に係る導電粒子10Bは、コア粒子1と、コア粒子1の表面に形成されたパラジウム層2と、パラジウム層の外側表面に配置された多数の絶縁性粒子5とを備える。すなわち、導電粒子10Bは、絶縁性粒子5を更に備える点において、導電粒子10Aと相違する。以下、絶縁性粒子5及びこれによる作用効果について主に説明する。
絶縁性粒子5は無機酸化物であることが好ましい。仮に、絶縁性粒子5が有機化合物である場合、回路接続材料の作製工程で絶縁性粒子5が変形しやすい。その結果、回路接続材料の特性が変化しやすい傾向がある。
上述の導電粒子10A,10Bの製造方法について説明する。導電粒子10Aは、コア粒子1の表面にパラジウム層2を形成する工程S1を経て製造される。導電粒子10Bは、この工程S1の後に、パラジウム層2の表面を、メルカプト基、スルフィド基、又はジスルフィド基のいずれかを有する化合物で処理し、パラジウム層2の表面に官能基を形成する工程S2と、官能基が形成されたパラジウム層2の表面を高分子電解質で処理する工程S3と、官能基が形成され、且つ高分子電解質で処理されたパラジウム層2の表面に絶縁性粒子1を化学吸着により固定化する工程S4とを経て製造される。なお、以下では、絶縁性粒子5が、表面に水酸基が形成された無機酸化物微粒子である場合について説明する。
この工程は、コア粒子1の表面にパラジウム層2を形成して導電粒子10Aを製造する工程である。その具体的な方法としては、例えば、パラジウムによるめっきが挙げられる。このめっき工程では、コア粒子1の表面をアルカリなどで脱脂した後、酸で中和しコア粒子1の表面調整を行う。その後パラジウム触媒を付与し、上述したリン含有還元剤により還元型無電解パラジウムめっきを行うのが良い。還元型無電解パラジウムめっきの組成としては、(1)硫酸パラジウムのような水溶性パラジウム塩、(2)還元剤、(3)錯化剤及び(4)pH調整剤を加えたものが好ましい。パラジウム層2のパラジウム濃度に調整する方法としては、例えば、上記に示したパラジウムめっきを構成する(1)から(4)に示した成分を調整する方法が用いられる。特に、パラジウム濃度99.9質量%以上のめっき膜を得るためには、ギ酸や酢酸、その塩、ヒドラジンを含有した還元剤を選定する方法やその還元剤量を調整する方法が挙げられる。上記に示した還元剤を単体で用いてもよいが、組み合わせても良い。特にギ酸の塩は、pHの変動が少なく好ましい。
導電粒子10Bを製造するには、上記のようにして得た導電粒子10Aを母粒子として用い、その表面に絶縁性粒子5を配置する。この工程は、母粒子のパラジウム層2の外側表面を、パラジウムに対して配位結合を形成するメルカプト基、スルフィド基、又はジスルフィド基のいずれかを有する化合物で処理する工程である。これにより、パラジウム層2の表面に官能基を形成する。
この工程は、官能基が形成されたパラジウム層2の表面を高分子電解質で処理した後に、パラジウム層2の表面に絶縁性粒子5を化学吸着させる工程である。
工程(1):工程S2における処理を経た母粒子(導電粒子10A)を、高分子電解質溶液に分散させ、パラジウム層2の表面に高分子電解質を吸着させる。その後、母粒子をリンスする。
工程(2):リンス後の母粒子を無機酸化物微粒子の分散溶液に分散し、母粒子の表面をなすパラジウム層2に無機酸化物微粒子を吸着させる。その後、母粒子をリンスする。
コア粒子を被覆するめっき膜(パラジウム層)や、めっき膜上に配置された絶縁性粒子などの観察には、走査型電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)を用いることができる。画像により、めっき膜表面や絶縁性微粒子の配置位置や数などを確認できる。
上記のようにして作成した導電粒子10A又は導電粒子10Bを接着剤成分中に分散させることによって接着剤組成物を調製する。回路接続材料として、ペースト状の接着剤組成物をそのまま使用してもよいし、これをフィルム状に成形して得た異方導電フィルムを使用してもよい。図3に示す異方導電性フィルム50は、接着剤成分20に導電粒子10Bを分散させたものである。
図4に示す接続構造100は、相互に対向する第1の回路部材30及び第2の回路部材40を備えており、第1の回路部材30と第2の回路部材40との間には、これらを接続する接続部50aが設けられている。
次に、接続構造体100の製造方法について説明する。図5は、接続構造体の製造方法の一実施形態を概略断面図により示す工程図である。本実施形態では、異方導電性フィルム50を熱硬化させ、最終的に接続構造体100を製造する。
平均粒径3.5μmの架橋ポリスチレン粒子(樹脂微粒子)3gに対し、アルカリ脱脂を施した後、酸で中和した。pH6.0に調整したカチオン性高分子液100mlに、上記樹脂微粒子を添加し、60℃で1時間攪拌した。その後、直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で濾過し、水洗を行った。パラジウム触媒であるアトテックネネオガント834(アトテックジャパン(株)製、商品名)を8重量%含有するパラジウム触媒化液100mLに水洗後の樹脂微粒子を添加し、35℃で30分攪拌した。その後、直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で濾過し、水洗を行った。パラジウム触媒液へ繰り返し樹脂微粒子を添加して、樹脂微粒子表面に十分な量のパラジウム触媒を付与した。なお、「パラジウム触媒」とは、樹脂微粒子表面にパラジウム層を形成するための触媒であって、本発明におけるパラジウム層そのものではない。
母粒子1と同様の方法でパラジウム触媒を付与し、活性化した樹脂微粒子を、クエン酸酸ナトリウム50g/Lが溶けた70℃の浴中に分散させた。そして、定量ポンプを用いて、めっき液a及びめっき液bをそれぞれ同時かつ平行に10ml/minで添加し、無電解パラジウムめっきを樹脂微粒子に対して行った。めっき液aとしては、母粒子1で使用したパレットの建浴剤を使用した。なお、めっき液aの中にはパラジウムが20g/Lの濃度で溶解している。上記記載のパラジウムとは金属パラジウムとしての重量換算値である。めっき液bとしては、母粒子1で使用したパレットの還元剤を2倍(体積)に希釈して使用した。サンプリングした粒子を原子吸光光度計による分析によって、パラジウムの膜厚を調整した。パラジウム膜厚が40nmになった時点で無電解めっき液の添加を中止した。反応が停止した時はpH6.0であった。添加終了後、濾過と水洗を3回行った。40℃で7時間真空乾燥した後、解砕により凝集を解して、樹脂微粒子上に厚さ40nmのパラジウム層を有する母粒子2を作製した。
母粒子1と同様の方法でパラジウム触媒を付与し、活性化した樹脂微粒子を、クエン酸酸ナトリウム50g/Lが溶けた70℃の浴中に分散させた。そして、定量ポンプを用いて、めっき液c及びめっき液dをそれぞれ同時かつ平行に10ml/minで添加し、無電解パラジウムめっきを樹脂微粒子に対して行った。めっき液cとしては、パラジウム:20g/L、クエン酸ナトリウム:250g/L、エチレンジアミン50g/Lを混合し、pH6.0に調整された液を用いた。上記記載のパラジウムとは金属パラジウムとしての重量換算値である。めっき液dとしては、ギ酸ナトリウム:100g/Lを混合し、水酸化ナトリウムと硫酸でpH6.0に調整した液を用いた。サンプリングした粒子を原子吸光光度計による分析によって、パラジウムの膜厚を調整した。パラジウム膜厚が80nmになった時点で無電解めっき液の添加を中止した。添加終了後、濾過と水洗を3回行った。40℃で7時間真空乾燥した後、解砕により凝集を解して、樹脂微粒子上に厚さ80nmのパラジウム層を有する母粒子3を作製した。
定量ポンプでの滴下時間を長くしたこと以外は、母粒子3と同様の方法でパラジウムめっきを行い、パラジウム膜厚が130nmになった時点で無電解パラジウムめっき液の添加を中止した。添加終了後、濾過と水洗を3回行った。40℃で7時間真空乾燥した後、解砕により凝集を解して、樹脂微粒子上に厚さ130nmのパラジウム層を有する母粒子4を作製した。
母粒子1と同様の方法でパラジウム触媒を付与し、活性化した樹脂微粒子を、無電解パラジウムめっき液であるAPP(石原薬品工業(株)製、商品名)に、50℃の条件で浸漬し、樹脂微粒子表面に10nmの無電解パラジウムめっきを行った。樹脂微粒子はうっすら濃い灰色に変化していた。この粒子を濾過した後、続けて無電解パラジウムめっき液であるパレット(小島化学薬品(株)製、商品名)に、70℃の条件で浸漬し、無電解パラジウムめっきを行った。最終的に20nmのパラジウム層が得られた時点で、濾過を行った。その後、水洗を3回行い、40℃で7時間真空乾燥した後、解砕により凝集を解した。以上の方法で樹脂微粒子上に、最表面のパラジウム濃度(領域Rのパラジウム濃度)と樹脂微粒子側のパラジウム濃度が異なる厚さ20nmのパラジウム層を有する母粒子を作製した。なお無電解パラジウムめっき液であるAPPは、主成分として、還元剤である次亜リン酸やその塩、リン酸やその塩等のリン含有物質を含有していることが知られている。
母粒子1と同様の方法でパラジウム触媒を付与し、活性化した樹脂微粒子を、無電解パラジウムめっき液であるメルプレートPal6700(メルテックス株式会社製 製品名)に、50℃、pH8の条件で浸漬し、樹脂微粒子表面に20nmの無電解パラジウムめっきを行った。樹脂微粒子はうっすら濃い灰色に変化していた。この粒子を濾過した後、続けて無電解パラジウムめっき液であるパレット(小島化学薬品(株)製、商品名)に、70℃の条件で浸漬し、無電解パラジウムめっきを行った。最終的に40nmのパラジウム層が得られた時点で、濾過を行った。その後、水洗を3回行い、40℃で7時間真空乾燥した後、解砕により凝集を解した。以上の方法で樹脂微粒子上に、最表面のパラジウム濃度と樹脂微粒子側のパラジウム濃度が異なる厚さ40nmのパラジウム層を有する母粒子6を作製した。なお無電解パラジウムめっき液であるメルプレートPal6700は、主成分として、還元剤である次亜リン酸やその塩、リン酸やその塩等のリン含有物質を含有していることが知られている。
母粒子1と同様の方法でパラジウム触媒を付与し、活性化した樹脂微粒子を、クエン酸ナトリウム50g/Lが溶けた70℃の浴中に分散させた。そして、定量ポンプを用いて、めっき液e及びめっき液fをそれぞれ同時かつ平行に10ml/minで添加し、無電解パラジウムめっきを樹脂微粒子に対して行った。めっき液eとしては、パラジウム:20g/L、クエン酸ナトリウム:50g/L、エチレンジアミン20g/Lを混合し、pH6.0に調整された液を用いた。なお、めっき液eのなかではパラジウムはイオンや錯体の状態で溶解しており、上記のパラジウムの量「20g/L」とは金属パラジウムとしての重量換算値である。めっき液fとしては、次亜リン酸ナトリウム:1.2mol/Lを混合し、水酸化ナトリウムでpH6.0に調整した液を用いた。サンプリングした粒子の原子吸光光度計による分析によって、樹脂微粒子表面に形成される無電解パラジウム層の厚さを調整した。無電解パラジウム層の厚さが90nmになった時点で無電解めっき液の添加を中止し、濾過を行った。粒子は灰色を呈していた。続けてこの粒子を、クエン酸酸ナトリウム50g/Lが溶けた70℃の浴中に分散させた。そして、母粒子3と同様に定量ポンプを用いて、めっき液c及びめっき液dをそれぞれ同時かつ平行に10ml/minで添加し、無電解パラジウムめっきを樹脂微粒子に対して行った。サンプリングした粒子を原子吸光光度計による分析によって、パラジウムの膜厚を調整した。パラジウム膜厚が130nmになった時点で無電解めっき液の添加を中止した。添加終了後、濾過と水洗を3回行った。40℃で7時間真空乾燥した後、解砕により凝集を解した。以上の方法で樹脂微粒子上に、最表面のパラジウム濃度と樹脂微粒子側のパラジウム濃度が異なる厚さ130nmのパラジウム層を有する母粒子7を作製した。
母粒子1と同様の方法でパラジウム触媒を付与し、活性化した樹脂微粒子を、酒石酸ナトリウム20g/Lが溶けた70℃の浴中に分散させた。そして、定量ポンプを用いて、めっき液g及びめっき液hをそれぞれ同時かつ平行に15ml/minで添加し、添加無電解ニッケルめっきを樹脂微粒子に対して行った。めっき液gとしては、ニッケル:224g/L、酒石酸ナトリウム:20g/Lを混合した液を用いた。めっき液hとしては、次亜リン酸ナトリウム:226g/L、水酸化ナトリウム:85g/Lを混合した液を用いた。サンプリングした粒子の原子吸光光度計による分析によって、ニッケルの膜厚を調整した。ニッケル膜厚が20nmになった時点で無電解めっき液の添加を中止した。添加終了後、気泡の発生が停止するのを待ち、濾過と水洗を行った。反応が停止した時は、pH6.2であり微粒子は灰色であった。次に、無電解金めっき液であるHGS―500(日立化成工業株式会社製 製品名)を80℃の条件で建浴した液に、上記無電解ニッケルめっき後の樹脂微粒子を浸漬し、置換金メッキを行い、濾過と水洗を行った。その後、無電解金めっき液であるHGS−2000(日立化成工業株式会社製 製品名)を60℃で建浴した液に前記粒子を浸漬し、濾過と水洗を行った。
無電解金めっき液であるHGS―500(日立化成工業株式会社製 製品名)を使用する代わりに、無電解パラジウムめっき液であるパレット(小島化学薬品(株)製、商品名)を、70℃の条件で使用したこと以外は、母粒子8と同じ方法で無電解めっきを行い、濾過と水洗を3回行った。40℃で7時間真空乾燥した後、解砕により凝集を解した。以上の方法で樹脂微粒子上に、厚さ20nmのニッケル層、このニッケル層の表面に厚さ20nmのパラジウム層を有する母粒子9を作製した。
次に、上記で得た母粒子1〜9を用いて導電粒子1〜9をそれぞれ作製した。母粒子の表面に絶縁性粒子であるシリカ微粒子を吸着させる絶縁被覆処理は特開2008−120990号公報に公開されている方法で実施した。なお、実施例では、説明の便宜上、表面に絶縁性粒子を備える母粒子を、「導電粒子」と記し、表面に絶縁性粒子と備えない母粒子と区別しているが、上述した母粒子1及び2と後述する導電粒子1及び2は、全て本発明に係る導電粒子に相当する。
メルカプト酢酸8mmolをメタノール200mlに溶解させて反応液を作製した。この反応液に母粒子1を1g加え、室温(25℃)で2時間スリーワンモーターと直径45mmの攪拌羽で攪拌した。メタノールで洗浄後、直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で母粒子1を濾過することで表面にカルボキシル基を有する母粒子1を得た。
母粒子1の代わりに母粒子2を用い、コロイダルシリカ分散液として、PL−3の代わりにPL−7(質量濃度10%、扶桑化学工業(株)製、製品名:クオートロンPL−7、平均粒子径75nm)を用いたこと以外は導電粒子1と同様の方法で導電粒子2を作製した。
母粒子1の代わりに母粒子3を用い、コロイダルシリカ分散液として、PL−3の代わりにPL−13(質量濃度10%、扶桑化学工業(株)製、製品名:クオートロンPL−13、平均粒子径130nm)を用いたこと以外は導電粒子1と同様の方法で導電粒子3を作製した。
母粒子1の代わりに母粒子4を用い、コロイダルシリカ分散液として、PL−3の代わりにPL−20(質量濃度10%、扶桑化学工業(株)製、製品名:クオートロンPL−20、平均粒子径200nm)を用いたこと以外は導電粒子1と同様の方法で導電粒子4を作製した。
母粒子1の代わりに母粒子5を用い、コロイダルシリカ分散液として、PL−3の代わりにPL−50(質量濃度10nm、扶桑化学工業(株)製、製品名:クオートロンPL−50、平均粒子径500nm)を用いたこと以外は導電粒子1と同様の方法で導電粒子5を作製した。
母粒子3の代わりに母粒子6を用いたこと以外は導電粒子3と同様の方法で導電粒子6を作製した。
母粒子3の代わりに母粒子7を用いたこと以外は導電粒子3と同様の方法で導電粒子7を作製した。
母粒子3の代わりに母粒子8を用いたこと以外は導電粒子3と同様の方法で導電粒子8を作製した。
母粒子3の代わりに母粒子9を用いたこと以外は導電粒子3と同様の方法で導電粒子9を作製した。
<異方導電性フィルムの作製>
フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社製、商品名:PKHC)10g及びアクリルゴム(ブチルアクリレート40部、エチルアクリレート30部、アクリロニトリル30部、グリシジルメタクリレート3部の共重合体、分子量:85万)7.5gを酢酸エチル30gに溶解し、30重量%溶液を得た。
異方導電性フィルムを用いて、金バンプ(面積:30×90μm、スペース10μm、高さ:15μm、バンブ数362)付きチップ(1.7×17mm、厚さ:0.5mm)とITO回路付きガラス基板(厚さ:0.7mm)の接続構造体サンプルを、以下の方法で作製した。
導電粒子1の代わりに導電粒子2を用い、実施例1で作製した異方導電性フィルムの単位面積あたりに分散している導電粒子の数が、実施例1と同じになるように導電粒子2の配合量を調整したこと以外は実施例1と同様にサンプルを作製した。
導電粒子2の代わりに導電粒子3を用いた以外は実施例2と同様にサンプルを作製した。
導電粒子2の代わりに導電粒子4を用いた以外は実施例2と同様にサンプルを作製した。
導電粒子2の代わりに導電粒子5を用いた以外は実施例2と同様にサンプルを作製した。
導電粒子2の代わりに導電粒子6を用いた以外は実施例2と同様にサンプルを作製した。
導電粒子2の代わりに導電粒子7を用いた以外は実施例2と同様にサンプルを作製した。
導電粒子2の代わりに導電粒子8を用いた以外は実施例2と同様にサンプルを作製した。
導電粒子2の代わりに導電粒子9を用いた以外は実施例2と同様にサンプルを作製した。
Pd、Ni、Auの各膜厚の測定では、各粒子を50体積%王水に溶解させた後、樹脂微粒子及び固形物を直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で濾別して取り除き、原子吸光光度計Z−5310(株式会社日立製作所製 製品名)で各金属の量を測定した後に、それを厚さに換算した。
めっき膜中の成分分析では、各粒子を50体積%王水に溶解させた後、樹脂を直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で濾別して取り除き、ICP(誘導結合プラズマ)発光分析装置P4010(株式会社日立製作所製 製品名)を用いた。
子粒子(絶縁性粒子)の被覆率は、各導電粒子の電子顕微鏡写真を撮影し、画像を解析することで算出した。電子顕微鏡には、S4700(株式会社日立製作所製 製品名)を使用し、5000倍以上で観察した。
導電粒子1〜9を各1g採取し、純水50gに分散させた。次に、60mlの圧力容器にサンプルを投入し、100℃で10時間放置した。その後、導電粒子の分散溶媒を0.2μmフィルターで濾過し、ろ液中の各金属イオンを原子吸光光度計で測定した。煮出し量(イオン測定値)は次式により求めた。
絶縁被覆処理を施す前の各母粒子を試料台に固定した導電テープ(日新EM社製 Cat No7311)上に撒き、余分な導電粒子を落とした。次に、走査型電子顕微鏡S4700(株式会社日立製作所製 製品名)に付属するEDX分析装置:EMAX EX−300(株式会社堀場製作所製 製品名)を用いて、3万倍に拡大した母粒子表面の導電層を分析し、定性した。また、パラジウム中のリン濃度は各母粒子10個を測定し、その平均値から算出した。
実施例1〜7、比較例1〜2で作製したサンプルの絶縁抵抗試験(絶縁信頼性試験)及び導通抵抗試験を行った。異方導電接着フィルムはチップ電極間の絶縁抵抗が高く、チップ電極/ガラス電極間の導通抵抗(接続抵抗)が低いことが重要である。
導電粒子1を用いる代わりに母粒子2を用い、実施例1で作製した異方導電接着フィルムの単位面積あたりに分散している導電粒子の数の半分になるように母粒子2の量を調整したこと以外は実施例1と同様にサンプルを作製した。
導電粒子1を用いる代わりに母粒子8を用い、実施例1で作製した異方導電接着フィルムの単位面積あたりに分散している導電粒子の数の半分になるように母粒子8の量を調整したこと以外は実施例1と同様にサンプルを作製した。
表2に示すように、実施例8の接続抵抗は良好であったが、比較例3の接続抵抗は時間経過とともに高くなった。これは、比較例3の金層がやわらかなため電極に食い込みにくく、時間経過とともに起こる電極位置のずれに追従できなかったためである。
Claims (9)
- 樹脂材料からなるコア粒子と、
前記コア粒子の表面に形成された厚さ20nm以上130nm以下のパラジウム層と、
を備え、
前記パラジウム層の外側表面から深さ10nmまでの領域は、パラジウム濃度が99.9質量%以上である導電粒子。 - 前記パラジウム層の外側表面上に配置され、粒径20〜500nmの絶縁性粒子を更に備える、請求項1に記載の導電粒子。
- 前記パラジウム層は還元めっき型である、請求項1又は2に記載の導電粒子。
- 前記絶縁性粒子はシリカ粒子である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電粒子。
- 接着性を有する接着剤成分と、
前記接着剤成分中に分散している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電粒子と、
を備える接着剤組成物。 - 請求項5に記載の接着剤組成物からなり、回路部材同士を接着するとともにそれぞれの回路部材が有する回路電極同士を電気的に接続するために用いられる、回路接続材料。
- 対向配置された一対の回路部材と、
請求項6に記載の回路接続材料の硬化物からなり、前記一対の回路部材の間に介在しそれぞれの回路部材が有する回路電極同士が電気的に接続されるように当該回路部材同士を接着する接続部と、
を備える接続構造体。 - 対向配置された一対の回路部材の間に請求項6に記載の回路接続材料を介在させ、全体を加熱及び加圧して、前記回路接続材料の硬化物からなり、前記一対の回路部材の間に介在しそれぞれの回路部材が有する回路電極同士が電気的に接続されるように前記回路部材同士を接着する接続部を形成することにより、前記一対の回路部材及び前記接続部を備える接続構造体を得る、回路部材の接続方法。
- 樹脂粒子からなるコア粒子の表面に還元めっきによりパラジウム層を形成することを特徴とする導電粒子の製造方法。
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