JP2011232408A - 構造色発色用樹脂被膜の形成に用いるコーティング組成物 - Google Patents

構造色発色用樹脂被膜の形成に用いるコーティング組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】低フルエンスでのレーザ加工によって異物の侵入を抑制できる構造色発色用の凹部が形成される樹脂被膜を形成するためのコーティング組成物を提供する。
【解決手段】レーザ光の照射により構造色を発色するための規則的配列の凹部が形成される構造色発色用被膜を形成するためのコーティング組成物において、樹脂成分と無機系紫外線吸収剤粒子とを含み、該無機系紫外線吸収剤粒子が、樹脂成分100重量部あたり0.5乃至300重量部の量で添加されていることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、構造色を発色するための規則的配列の凹部を有する構造色発色用樹脂被膜を所定の基材上に形成するために使用されるコーティング組成物に関する。
キャップ或いは容器等の分野において、容器等の表面を装飾することにより商品価値を向上させることは従来から行われているが、近年、リサイクル性や環境適性の観点から顔料等の物質を用いる化学的発色が受け入れられなくなりつつある。そのため、微細周期構造による光の回折・干渉等の現象を用いて発色する構造色(例えばホログラム像)を発現させる技術が、化学的発色に代わる技術として種々提案されている。
例えば、下記特許文献1では、熱可塑性合成樹脂基材の表面に膜厚1000Åの金属薄膜層を蒸着して複合基材を形成し、この複合基材の前記金属薄膜層表面にレリーフホログラムの凹凸形状を有する金型の金型表面を接触させ、且つ、加熱及び加圧して賦型することを特徴とするレリーフホログラムの複製方法が提案されている。
しかしながら、版型の複製により微細周期構造を形成する従来の作成方法では、曲面や凹凸面に微細周期構造を形成することが困難であり、また版型の作成はコストが高い上に、模様を変えるには新たに版型を作成する必要があり、少量多品種の製品への適用は困難である。また平板上に微細周期構造を形成しておき、これを目的の形状に成形すると、加飾効果が弱まるという問題もあった。
一方、光照射により微細周期構造を形成し、構造色を発現する方法も提案されており、例えば、LIPS(Laser Induced Periodic Structures)がある(例えば、非特許文献1参照。)。これは、レーザ照射により物質表面に自己組織的に形成される微細周期構造であり、このLIPSを利用した構造色を発現する構造体も本出願人から提案されている(特許文献2)。
特公平3−60115号公報 特開2007−286113号公報
Sylvain Lazare著「Large scale excimer laser production of submicron periodic structures on polymer surface.」Applied Surfa ce Science 69(1993)31-37 North-Holland
上記LIPSを利用した構造色を発現可能な構造体は、版型が不要で、模様の変更がスキャニング・プログラムの変更で対応できるため、少量多品種への適用が容易であると共に、平面のみならず、曲面や凹凸面にも容易に適用することが可能である。更に、版型を用いた場合のように被形成面と接触することがないため、成形品への追加工も可能になるという、優れた作用効果を有している。
しかしながら、ホログラム像形成用の微細な規則的配列の凹部が設けられる被膜の材質或いは状態等によっては、必ずしも満足する構造色が得られない場合がある。特に、この被膜が基材の表面に形成されている場合には、この被膜表面に形成されている凹部に異物(例えば指で触れたときの脂質)が入り込んでしまい、この結果、ホログラム像が不鮮明になったり、場合によっては消失してしまうという問題がある。このために、この被膜表面にはさらに保護膜を形成することが必要となっている。
また、本出願人は、構造色発色用の凹部が形成される被膜として、芳香環を有する化合物を含有するものを使用し、このような被膜に周期的強度分布を有するレーザ光を照射することにより、安定した良好な構造色を発現させる技術を、PCT/JP2009/068052により提案したが、かかる技術においても、やはり、この被膜が表面に形成されている場合には、ホログラム像形成用の凹部に異物が侵入し、ホログラム像が損なわれるという問題があり、このため、該被膜表面には、保護膜を形成することが必要となっている。
さらに、LIPSを利用して樹脂被膜に構造色発色用の凹部を形成する場合、加工時のフルエンスが大きく、高出力のレーザ発振器を使用しなければならず、低コスト化の観点から、低フルエンスでレーザ加工が可能な樹脂被膜を形成することが求められているのが現状である。
従って本発明の目的は、低フルエンスでのレーザ加工によって異物の侵入を抑制できる構造色発色用の凹部が形成される樹脂被膜を形成するためのコーティング組成物を提供することにある。
本発明によれば、レーザ光の照射により構造色を発色するための規則的配列の凹部が形成される構造色発色用被膜を形成するためのコーティング組成物において、樹脂成分と無機系紫外線吸収剤粒子とを含み、該無機系紫外線吸収剤粒子が、樹脂成分100重量部あたり0.5乃至300重量部の量で添加されていることを特徴とするコーティング組成物が提供される。
本発明のコーティング組成物においては、
(1)前記無機系紫外線吸収剤が2000nm以下の平均粒子径を有していること、
(2)前記無機系紫外線吸収剤粒子が、酸化亜鉛または酸化チタンであること、
が好適である。
本発明のコーティング組成物によれば、これを所定の基材に塗布し、熱処理することにより樹脂被膜が形成されるが、この樹脂被膜は、低フルエンスでのレーザ照射により、規則的配列の構造色発色用の凹部を形成することができる。即ち、加工時のフルエンスが低減すると、レーザ照射に必要とされる1パルスのエネルギーが小さくて良い。そうすると、パルスエネルギーは小さいがパルス繰り返し周波数がより大きいレーザ発振器を用いることができ、単位時間あたりの加工点数を多くすることができ、ひいては加工速度の向上を図れ、しかも、低出力の安価なレーザ発振器を用いてレーザ加工を行うことができ、生産性の向上及び低コスト化を実現できる。
しかも、本発明のコーティング組成物を用いて形成された樹脂被膜にレーザ照射を行って構造色発色用の凹部を形成すると、かかる凹部の少なくとも一部は、その表面が閉じられており、この被膜中に封じ込まれたものとなっている。従って、この被膜が表面に露出していたとしても、表面が閉じられている凹部の内部には異物が侵入することがなく、例えば、この表面を指で触ったり或いは擦ったりした場合においても、この閉じられた凹部の内部に脂質が侵入することがなく、従って、異物の侵入によって構造色が損なわれることが無く、安定して良好な構造色を発現させることが可能となるのである。
尚、規則的に配列された凹部の一部について、その表面が閉じられていることはSEM観察により容易に確認することができる。
本発明のコーティング組成物を用いて形成された樹脂被膜に形成された構造色発色用凹部の断面構造の一例を示す図である。 構造色発色用凹部が形成された樹脂被膜の表面のSEM写真を示す図である。 本発明の積層構造体の作成に用いるレーザ照射装置の構成を示す概略斜視図である。 本発明の積層構造体に照射される光の干渉領域を示す模式図である。
<構造色発色用凹部>
始めに、本発明のコーティング組成物を用いて形成された樹脂被膜に形成される構造色発色用凹部について説明する。
図1及び図2を参照して、本発明のコーティング組成物では、これを所定の基材53の表面に塗布して構造色発色用の樹脂被膜50が形成されるが、この樹脂被膜50には、レーザ照射によって、構造色を発色するための微細な凹部55が規則的にほぼ等間隔で配列される。即ち、この凹部55の間隔及びその大きさは、可視光波長(約400nm〜700nm)に近いものであり、このような凹部55が多数形成されていることにより、光の回折が生じ、凹部55と凹部55の間の部分(凸部)との間で光路差による光の干渉が生じ、これにより、構造色が発現するわけである。
このような凹部55は、後述する周期的強度分布を有するレーザ光を照射することにより形成されるのであり、その表面(上部)は開放された状態にある。このような凹部55は55aで示されている。しかるに、本発明のコーティング組成物を用いて形成された樹脂被膜50では、この様な凹部55の少なくとも一部(場合によっては全部)が、表面が閉じられた構造を有しており(この凹部55は55bで示されている)、被膜50の内部に空洞として封じ込まれている。即ち、本発明により形成される樹脂被膜50にレーザ照射を行うと、表面が閉じられた凹部55bを形成することができる。
図2に示されているように、このような凹部55が形成された被膜50の表面をSEM観察すると、凹部55aは鮮明な黒色像として観察されるが、凹部55bは、不鮮明なぼやけた黒色像として観察されることから認識することができる。
このように、本発明のコーティング組成物を用いて形成された樹脂被膜50に構造色発色用の凹部55を形成すると、凹部55の少なくとも一部について、その表面が閉じられているため、この閉じられた凹部55bには異物が侵入することがなく、従って、異物の侵入による構造色の劣化を有効に防止することが可能となる。即ち、この被膜50が表面に露出しているような形態においても、凹部55の全てに異物が侵入する事態を確実に防止することができるため、指で触れたり或いは擦ったりしても閉じられた凹部55b内には脂質などの異物が侵入することはない。従って、本発明のコーティング組成物を用いて樹脂被膜50を所定の基材表面に形成したときには、凹部55内への異物の侵入による構造色の劣化を防止するために、被膜50のさらにその上の保護膜を省略することもでき、保護膜の形成によるコストの増大を回避することができる。
本発明において、表面が閉じられた凹部55bの存在割合は臨界的ではないが、一般に、凹部55の全個数(凹部55aと凹部55bとの合計数)当り、10%以上、特に30%以上、最も好ましくは50%以上の個数で凹部55bが形成されていることが好ましく、表面が開放された凹部55aの数をゼロとすることもできる。即ち、凹部55bの数が少なすぎると、この被膜を表面に露出して設けた場合において、異物が侵入する凹部55の割合が多くなるため、構造色の劣化を防止することが困難となってしまうからである。
<コーティング組成物>
上記のような表面が閉じられた凹部55bがレーザ照射により形成される樹脂被膜50をコーティングにより形成することができる本発明のコーティング組成物は、膜形成材である樹脂成分と共に、無機系紫外線吸収剤粒子とを含んでいる。即ち、無機系紫外線吸収剤の添加により、低フルエンスでのレーザ加工が可能となると同時に、表面が閉じられた凹部を形成することが可能となる。
即ち、被膜50での凹部55の形成は、レーザ光を照射することにより行われる。レーザ照射部分がレーザ光を吸収して発熱して熱分解して揮散することにより凹部55が形成されるわけである。しかるに、レーザ光はコヒーレントな光であり、凹部55の形成に用いるレーザ光の波長は短く、紫外領域(400nm未満)にある。このため、無機系紫外線吸収剤を分散させることにより、レーザ吸収性を高め、レーザ照射部分で効果的に凹部55が形成されるようにするわけである。この場合、マトリックスである樹脂は、照射するレーザ光を透過するようなものであればよい。
ところで、凹部55を形成するために照射する周期的強度分布を有するレーザ光に対して、膜形成材自体(即ち、膜成形材である樹脂)が吸収性を示す場合には、被膜50の表面から内部に向かってレーザアブレーションが進行し、この結果、形成される多数の凹部55は、表面が開放されたもの(即ち、凹部55a)となってしまう。
これに対して、本発明のコーティング組成物を用いて形成された樹脂被膜50では、被膜50中に分散されている無機系紫外線吸収剤が被膜50中に添加されている場合には、この紫外線吸収剤が起点となってレーザアブレーションが進行するため、このアブレーションの進行度合いが凹部55の形態に反映されるものと推定される。即ち、レーザアブレーションが過大に生じるときには、その進行が被膜50の表面にまで達し、表面が開放された形態の凹部55aが形成されるが、一部のレーザアブレーションの進行は、紫外線吸収剤の濃度ムラや照射レーザ光の強度ムラ或いは被膜50の厚みムラなどの影響を受け、その進行が被膜50の表面にまでは達せず、この結果として、表面が閉じられた凹部55bが形成されるものと推定されるのである。
また、表面が閉じられた凹部55bの形成は、有機系の紫外線吸収剤を添加した場合にも実現可能である。しかしながら、有機系の紫外線吸収剤を用いる場合には、樹脂成分当りの添加量が無機系紫外線吸収剤に比してかなり少量となってしまう。無機系紫外線吸収剤に比して紫外線吸収能が高く、無機系紫外線吸収剤と同程度の量で添加してしまうと、レーザアブレーションが過大に生じてしまい、表面が閉じられた凹部55bを形成することが困難となってしまうためである。このことから理解されるように、有機系の紫外線吸収剤を用いた場合には、その添加量が少量であるため、フルエンスを大きくしてのレーザ加工が必要となってしまう。
これに対して、本発明にしたがって無機系紫外線吸収剤を用いた場合には、有機系紫外線吸収剤に比して多量添加することができ、この結果、低フルエンスでのレーザ照射により、構造色発色用凹部を形成することが可能となる。加工時のフルエンスが低減すると、低出力の安価なレーザ発振器を使用することができると同時に、レーザ照射に必要とされる1パルスのエネルギーが小さくて良い。そうすると、パルスエネルギーは小さいがパルス繰り返し周波数がより大きいレーザ発振器を用いることができ、単位時間あたりの加工点数を多くすることができ、ひいては加工速度の向上を図れる。このように、本発明では、無機系の紫外線吸収剤を使用することにより、生産性を向上させ、コストの低減を図ることが可能となるのである。
上述した無機系紫外線吸収剤は、コーティング組成物中の樹脂成分100重量部あたり0.5乃至300重量部、特に5〜200重量部の量で添加されていることが好ましい。この量が多いほど、低フルエンスでのレーザ照射により凹部55の形成を行うことができるが、上記範囲よりも多量に添加すると、表面が閉じられた凹部55bの形成が困難となってしまう。
本発明のコーティング組成物において、無機系紫外線吸収剤としては、凹部55の形成のために照射するレーザ光の波長に感度を有するものであれば、任意の無機系紫外線吸収剤を使用することができるが、一般的には、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化チタン等の金属酸化物やこれら金属酸化物を含む複合金属酸化物などのコロイド粒子が使用され、これらの内、所定のレーザ光の波長領域に極大吸収を有するものが使用される。例えば、波長が355nmのYAGレーザによりレーザ加工を行う場合には、酸化亜鉛及び酸化チタンが好適であり、これらの無機系紫外線吸収剤は、1種単独で使用することもできるし、2種以上を併用することも可能である。
また、無機系紫外線吸収剤の粒子径は、レーザ照射により形成される構造色発色用凹部55の間隔や大きさよりも小さいことが好ましく、このような凹部55の間隔や大きさが可視光波長に近いレベル(通常、1〜2μm程度)に設定されることを考慮すると、その平均粒径(レーザ回折散乱法による体積中心径D50)が2000nm以下、特に1000nm以下、最も好ましくは200nm以下の範囲にあるのがよい。
さらに、用いる無機系紫外線吸収剤としては、表面処理により樹脂に対する分散性が向上されているものを使用することもできる。このような表面処理によって、レーザ照射による凹部55の形成に悪影響を及ぼすことはない。但し、コーティング組成物に用いる樹脂成分の種類によっては、形成される樹脂被膜50が白濁してしまうことがあり、このような白濁が生じると、構造色の視認性が低下してしまうため、用いる樹脂の種類に応じて適宜の表面処理が行われていることが必要である。
上記のような表面処理に用いる表面処理剤としては、例えば高級脂肪酸の金属塩が一般的であり、例えば、炭素数10乃至22、特に14乃至18の飽和乃至不飽和脂肪酸、例えばカプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸などの金属塩(例えば、亜鉛塩、カルシウム塩等)を例示することができ、これらの中から適宜のものを樹脂成分の種類に応じて選択し、適宜の量で使用すればよい。
また、シランカップリング剤やメチコンやジメチコンといったシリコン化合物を用いた表面処理を行っても良い。
さらに、ZrO、ZnO、Al(OH)などの金属酸化物を用いた親水化処理を行っても良い。
本発明のコーティング組成物において、樹脂成分、即ち被膜50の膜形成材(マトリックス)としては、成膜可能な樹脂が使用されるが、先にも述べたように、特に凹部55の形成に用いるレーザ光に対して透過性が優れているもの、例えばその光線透過率が70%以上である樹脂が好適に使用される。即ち、凹部55の形成に用いるレーザ光に対して透過性の低いものを用いたときは、被膜50の内部にまでレーザ光が侵入しにくいため、特に閉じられた凹部55bの形成が困難となる傾向があるからである。逆の言い方をすると、被膜50の膜形成材に対して、透過性の高い波長のレーザ光を用いて凹部55の形成(以下、単にレーザ加工と呼ぶことがある)を行うことが好ましいわけである。
従って、本発明のコーティング組成物中の樹脂成分は、上記のように凹部55を形成するためのレーザ光に対して透過性を示し且つ成膜可能であれば、従来、塗料の樹脂成分として使用されている熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の何れでもよい。
例えば、熱可塑性樹脂の例としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同士のランダムあるいはブロック共重合体、環状オレフィン共重合体などのオレフィン系樹脂;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル系共重合体;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のビニル系樹脂;ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びこれらの共重合ポリエステル等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリフエニレンオキサイド樹脂;ポリ乳酸など生分解性樹脂などを挙げることができる。
また、熱硬化性樹脂の例としては、例えば、フェノール樹脂、ケトンホルムアルデヒド樹脂、ノボラック樹脂、キシレン樹脂、芳香族系アクリル樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール変性アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノ樹脂等を挙げることができ、これらの熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−マレイン酸−酢酸ビニル共重合体、アクリル重合体、飽和ポリエステル樹脂などと上記熱硬化性樹脂との樹脂組成物を用いることもできる。
因みに、波長が355nmのYAGレーザによりレーザ加工を行う場合には、最も好適に使用される酸化亜鉛や酸化チタンの分散性がよいことなどから、ポリエステルアミノ樹脂やエポキシ樹脂が好適である。
本発明のコーティング組成物は、上述した樹脂成分及び無機系紫外線吸収剤を、樹脂成分の種類に応じて、適宜の有機溶媒や水等の溶媒に溶解乃至分散させることにより調製される。これら溶媒の使用量は、コーティング組成物の粘度がコーティングに適した粘度となるような量とすればよい。
また、所定の基材へのコーティングは、刷毛塗り、ディッピング、スプレー噴霧等、任意の手段で行うことができ、コーティングを行った後、適宜熱処理を行って塗膜を硬化させることにより、前述した構造色発色用の凹部55を形成するための樹脂被膜50が形成される。
上記のようなコーティング組成物を用いて形成される被膜50の厚みは、前述した凹部55を形成し得る程度であれば十分であり、一般的には、少なくとも0.5μm以上、特に1乃至15μmの範囲で、この樹脂被膜50が形成される基材53の用途等に応じて設定される。また、この被膜50は、必ずしも基材53の表面の全面に形成されている必要はなく、所望のパターンで基材53の表面の一部に形成することもできる。
また、本発明のコーティング組成物を用いて形成される樹脂被膜50では、レーザ照射により形成される凹部55の少なくとも一部が表面閉じられた形態を有しており、異物の混入による構造色発色性の低下が有効に抑制されるため、この被膜50を外表面に露出させるように設けることもでき、その上に保護層を設けずに使用に供することもできる。また、この樹脂被膜50の上に保護層を設ける場合においては、この保護層をレーザ透過性のものとすることにより、保護層を形成した後に、レーザ照射を行って構造色発色用の凹部55を形成することもできる。
さらに、基材53と被膜50との間の接着性が乏しい場合には、基材53と被膜50との間に適宜、接着樹脂層を設けることもできる。このような接着樹脂層は、それ自体公知の接着剤樹脂、例えば無水マレイン酸変性ポリエチレン等の不飽和カルボン酸変性オレフィン系樹脂などにより適宜の厚みで形成される。
上記のような構造色発色のための樹脂被膜50が表面に設けられるに基材53としては、その用途に応じて、金属、ガラス、プラスチック、紙等、従来包装体等に使用されていた種々の材料などを使用することができ、例えば、キャップ、缶蓋、缶、ボトル、カップ、トレイ、パウチ、シート、フィルム等、用途に応じて、種々の形態を有していてよい。
また、基材53の被膜50が設けられる側の面は、平均表面粗さRa(JIS B−0601)が10μm以下、特に3μm以下であることが特に好ましい。これにより平滑な被膜50を形成することができ、レーザ加工によって規則的な配列を有する微細周期構造の凹部55を容易に形成し、この凹部55による構造色が鮮明に映し出され、加飾性の高いホログラム像等の構造色を形成することができる。
上述したコーティング組成物を用いて形成された樹脂被膜50には、前述した無機系紫外線吸収剤が感度を有するレーザ光を所定のパターンで照射してのレーザ加工によって凹部55(開放された凹部55aと閉じられた凹部55b)を形成することにより製造される。
このようなレーザ加工を行うためのレーザ光照射装置は、図3に示された構造を有するものであり、全体として10で示されている照射装置10は、レーザ発振器11、ビームスプリッタ(透過型回折光学素子)12、コリメータ素子13、光束選択素子14と、集光素子15を備えている。
レーザ発振器(レーザ光源)11は、レーザを出力するものであって、本発明においては、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ等を好適に用いることができる。
前述した被膜50の表面に凹部55を形成するためには、高パワーパルスレーザであることが必要であり、また微細周期構造により構造色を発現させる場合、可視光で効率よく発色する為には微細周期構造のピッチは0.5〜2μm程度がよく、その周期構造を精度よく加工するためにはレーザ光の波長をこのピッチよりも短い紫外線波長域にする必要があり、更に、微細周期構造の凹部55の形成は、レーザ光の干渉を利用した樹脂等の分解(レーザアブレーション)によるものであるため、コヒーレンシーの高いレーザを使用する必要がある。このために、上記レーザを好適に用いることができる。
また、これらのパルスレーザは、数Hz〜数十MHzの繰り返し周波数を有するが、この繰り返し周期の間、蓄えられたエネルギーを数ps〜数十nsというきわめて短い時間幅で放出する為、少ない入力エネルギーから高いピークパワーを効率的に得ることができる。
このレーザ発振器11は、照射パルス数を調整する機能を有している。またレーザ発振器11は、レーザ出力を調整することで、エネルギー密度(フルエンス:1パルス照射面積当たりのエネルギー)をコントロールすることもできる。
尚、エネルギー密度のコントロールは、レーザ発振器11におけるレーザ出力の調整の他、例えば、レーザ出力が同じで照射ビーム径を変化させることによっても実現できる。
既に述べた通り、本発明のコーティング組成物を用いて形成された樹脂被膜50は、低フルエンス(例えば90mJ/cm以下)でのレーザ照射により凹部55を形成することができ、これは、本発明の最大の利点である。
ビームスプリッタ12は、表面に微細な凹部又は凸部が周期的に刻まれている為に回折を起こす、透過型の光学素子であって、レーザ光を複数の光束に分割する。
コリメータ素子13は、例えば焦点距離が200mmの合成石英平凸レンズを用いることができ、この場合は、ビームスプリッタ12から200mmの位置に置かれる。そして、コリメータ素子13は、ビームスプリッタ12で分割された複数の光束を通す。
光束選択素子14は、コリメータ素子13を通過した光束が焦点を結ぶ位置におかれ、複数の光束のうち干渉に不必要な光束を遮り、必要な光束のみを通過させる。
集光素子15は、例えば、焦点距離が100mmの合成石英平凸レンズを用いることができ、光束選択素子14を通過した光束を集光し、光束を交差させ干渉させる。
尚、コリメータ素子や集光素子としては、凸レンズの他、フレネルレンズやGRIN(Graded−Index)レンズ等の光学素子を用いることができる。
この干渉した領域は図4に示すように高強度域の分布となり、この領域で20で示されている積層構造体20に照射する。このとき、干渉領域における高強度域の間隔(周期)dは、光束の交差角度θによって異なる。高強度域の周期dは、レーザ波長λ、光束の交差角度θを用いて次式で求めることができる。
d=λ/(2sin(θ/2))
即ち、基材53の表面に被膜50が形成された積層構造体(20)をレーザ光照射装置10の集光素子15から所定の距離のところに配置する。この位置は集光素子15により複数の光束が交差する干渉領域である(図4参照)。
レーザ光照射装置10が、レーザ光を出力し、ビームスプリッタ12がレーザ光を分割して複数の光束を形成し、集光素子15がそれら複数の光束を交差させて干渉領域を形成し、積層構造体20に照射させる。ここで積層構造体20の被膜(50)中の紫外線吸収剤によりレーザ光が吸収される。また、レーザ光の照射が干渉領域で行われるため、被膜50の表面に周期的な光強度分布が励起し、高強度部でレーザアブレーションの発生が顕著となり、凹部55が形成されることとなる。本発明では、紫外線吸収剤が被膜50中に分散され、分散されている紫外線吸収剤の吸収によって、レーザアブレーションが発生するため、このレーザアブレーションの程度に若干のバラツキが生じ、この結果、表面が開放された凹部55aと表面が閉じられた凹部55bとが発生することとなり、このように形成される凹部55(凹部55a及び凹部55b)は、レーザ光の周期的強度分布と同じ周期で形成されることとなる。
本発明の優れた効果を、次の実験例で説明する。
<実施例1>
ポリエステルアミノ塗料に平均粒径が25nmの酸化亜鉛微粒子(テイカ(株)製、MZY−505S、親油性)を、該塗料の樹脂成分100重量部に対して20重量部の量を添加し、塗料を調合した。この塗料をアルミニウム製板(厚み200μm)の片面側に塗布して試料を調製した。このとき、被膜の厚みは約2μmである。照射するレーザ光には、Qスイッチ
パルスYAGレーザ第3高調波(波長355nm)を用いた。パルスYAGレーザのパルス幅は5nsである。
この試料に対して、被膜が形成された側からレーザ光照射装置を用いて、フルエンス(レーザ照射エネルギー密度)が60mJ/cmで1パルスを照射した。その結果、虹色に発色する構造色が観察され、指で擦った後も発色が消失することはなかった。
また、その表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、図2に示すように、被膜に開放された凹部と表面が閉じられた凹部が形成されていることが分かった。また、このSEM写真から、表面が閉じられた凹部は、全凹部の80%であった。
<比較例1>
ポリエステルアミノ塗料にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤((株)ADEKA製
アデカスタブLA−31)を、該塗料の樹脂成分100重量部に対して1重量部の量を添加し、塗料を調合した。この塗料をアルミニウム製板(厚み200μm)の片面側に塗布して試料を調製した。このとき、被膜の厚みは約1μmである。
この試料に対して、被膜が形成された側からレーザ光照射装置を用いて1パルスを照射した。その結果、虹色に発色する構造色が観察され、指で擦った後も発色が消失することはなかった。このとき、フルエンスは150mJ/cmであった。
<実施例2〜5>
各種樹脂組成の塗料に実施例1と同じ酸化亜鉛微粒子を、樹脂成分100重量部に対して各重量部の量を添加し塗料を調合した。これをアルミニウム製板に塗布して作製した試料(塗膜厚:約1〜5μm)に、上記と同様にレーザ照射したときの構造色発色の有無と表面を指で擦った後の変化を確認した結果を表1に示す。
<実施例6>
エポキシ塗料に平均粒径が25nmの酸化亜鉛微粒子(テイカ(株)製、MZ−500、親水性)を、該塗料の樹脂成分100重量部に対して150重量部または200重量部の量を添加し、塗料を調合した。これをアルミニウム製板に塗布して作製した試料(塗膜厚:約5μm)に、これまでと同様にレーザ照射した。
その結果、虹色に発色する構造色が観察され、指で擦った後も発色が消失することはなかった。また、150重量部を添加したとき、実施例5と比べて塗膜の白濁が弱く、発色の視認性が良好だった。
<実施例7>
エポキシ塗料に平均粒径が40nmの酸化チタン微粒子(石原産業(株)製、TTO−55(D)、親水性)を、該塗料の樹脂成分100重量部に対して40重量部の量を添加し、塗料を調合した。この塗料をアルミニウム製板(厚み200μm)の片面側に塗布して試料を調製した。これをアルミニウム製板に塗布して作製した試料(塗膜厚:約2μm)に、これまでと同様にレーザ照射した。
その結果、虹色に発色する構造色が観察され、指で擦った後も発色が消失することはなかった。
<実施例8>
エポキシ塗料に実施例1と同じ酸化亜鉛微粒子を、塗料の樹脂成分100重量部に対して40重量部の量を添加し、塗料を調合した。この塗料をアルミニウム製板(厚み200μm)の片面側に塗布し被膜を形成した後、この被膜の上にポリエステルアミノ塗料を塗布し保護層を形成した。このようにして試料を調製した。このとき、被膜の厚みは約3μm、保護層の厚みは約6μmである。
この試料に対して、パルスYAGレーザ第3高調波(波長355nm)を、被膜および保護層が形成された側からレーザ光照射装置を用いてフルエンスが60mJ/cmで1パルスを照射した。その結果、虹色に発色する構造色が観察され、指で擦った後も発色が消失することはなかった。このとき、規則的配列の凹部は被膜の極めて最表面の保護層との界面に存在する。
50:構造色発色用樹脂被膜
53:基材
55:構造色発色用凹部
55a:表面が開放された凹部
55b:表面が閉じられた凹部

Claims (3)

  1. レーザ光の照射により構造色を発色するための規則的配列の凹部が形成される構造色発色用被膜を形成するためのコーティング組成物において、樹脂成分と無機系紫外線吸収剤粒子とを含み、該無機系紫外線吸収剤粒子が、樹脂成分100重量部あたり0.5乃至300重量部の量で添加されていることを特徴とするコーティング組成物。
  2. 前記無機系紫外線吸収剤が2000nm以下の平均粒子径を有している請求項1に記載のコーティング組成物。
  3. 前記無機系紫外線吸収剤粒子が、酸化亜鉛または酸化チタンであることを特徴とする請求項1または2に記載のコーティング組成物。
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