JP2011231621A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】気筒休止が可能な内燃機関において、点火プラグのくすぶりの悪化を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】ECU10は、図示しない火花点火式内燃機関を制御するために用いられる。この図示しない内燃機関は、複数の気筒の所定数の気筒を休止できる気筒休止システム12を備えているものとする。内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、くすぶり悪化温度領域を避けるように、気筒休止システム12を介して、稼動気筒数の異なる運転モードの切換(全気筒運転と所定数の気筒休止)を行う。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば、特開2001−82214号公報に開示されているように、点火プラグのくすぶりを抑制するための構成を備えた内燃機関が知られている。上記公報にかかる技術によれば、暖機完了後の所定期間が経過するまでの間、燃焼形態を均質燃焼に固定している。これにより、点火プラグのくすぶりの清浄化が図られている。
上記公報の技術によれば、内燃機関の温度状態に応じて暖機が完了したと判定されてから、所定期間が経過する迄の間、当該機関の燃焼形態が均質燃焼に固定されるようになる。点火プラグの火炎曝露時間がより長く、同点火プラグをより効果的に昇温可能な均質燃焼が、暖機完了以降も所定期間、確実に維持されるため、暖機完了以前に生じた点火プラグのくすぶりの清浄化をより早急に図ることができる。
特開2001−82214号公報 特開2002−357144号公報 特開平10−306765号公報 特開2002−202039号公報
本願発明者は、気筒休止が可能な内燃機関において、気筒休止運転の実行時と気筒休止運転の停止時(つまり非実行時)のそれぞれの場面に生ずる作用が、各気筒の点火プラグのくすぶり悪化抑制に活用しうるものであることに着目した。本願発明者は、鋭意研究を進めたところ、点火プラグのくすぶり悪化抑制を図る上で、従来の技術とは異なる新たな着想に至った。
この発明は、気筒休止が可能な内燃機関において、点火プラグのくすぶりの悪化を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
複数の気筒を備え当該複数の気筒の少なくとも1つの気筒を休止できる内燃機関において稼動気筒数が異なる2つ以上の運転モードを切り換えるための気筒休止制御手段と、
前記内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、前記内燃機関の点火プラグの温度がくすぶりが悪化する温度となるのを避けるように、前記内燃機関への要求出力の大きさに応じて前記2つ以上の運転モードを切り換える運転制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記2つ以上の運転モードは、
前記複数の気筒のうち全気筒数以下の第1の気筒数で前記内燃機関を運転する第1運転モードと、
前記第1の気筒数よりも少ない第2の気筒数で前記内燃機関を運転する第2運転モードと、
を含み、
前記運転制御手段は、前記内燃機関への要求出力と前記第2の気筒数での最大出力とに基づいて前記第1運転モードと前記第2運転モードとを択一的に選択する選択手段を含むことを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記運転制御手段は、前記内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合において前記第2運転モードでの運転中に前記内燃機関への前記要求出力が前記第2の気筒数での最大出力を下回っている間は前記第2運転モードでの運転を維持する維持手段を含むことを特徴とする。
また、第4の発明は、第1の発明において、
前記運転制御手段は、
前記内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、前記2つ以上の運転モードのうち相対的に稼動気筒数の多い一の運転モードでの運転中に前記内燃機関への要求出力が前記2つ以上の運転モードのうち相対的に稼動気筒数の少ない他の運転モードでの運転で充足可能であるときには前記一の運転モードを前記他の運転モードに切り換え、かつ、前記他の運転モードでの運転中に前記内燃機関への要求出力が前記他の運転モードで充足可能でないときには前記他の運転モードを前記一の運転モードに切り換える切換制御手段を、
含むことを特徴とする。
第5の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
複数の気筒を備え当該複数の気筒の少なくとも1つの気筒を休止できる内燃機関において稼動気筒数が異なる2つ以上の運転モードを切り換えるための気筒休止制御手段と、
前記内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、前記点火プラグの温度が少なくとも前記内燃機関の点火プラグの自己清浄開始温度付近における当該自己清浄開始温度未満の温度領域に該当することを避けるように、前記2つ以上の運転モードを切り換える運転制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第6の発明は、第5の発明において、
前記2以上の運転モードは、相対的に稼動気筒数の多い運転モードである多気筒運転モードと、相対的に稼動気筒数の少ない運転モードである少気筒運転モードと、を含み、
前記運転制御手段は、
前記内燃機関の点火プラグの温度又はこれと相関を有する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記点火プラグの温度又は前記情報に基づいて、前記点火プラグの温度が前記自己清浄開始温度付近の所定範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で前記点火プラグの温度が前記所定範囲内にあると判定された場合に、前記多気筒運転モードと前記少気筒運転モードとの間で前記内燃機関の運転モードを交替させるモード交替手段と、
を含むことを特徴とする。
また、第7の発明は、第5の発明において、
前記運転制御手段は、
前記内燃機関の運転領域を特定する運転領域特定手段と、
前記内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、前記内燃機関の点火プラグが前記自己清浄開始温度となる運転領域の付近に前記点火プラグが前記自己清浄開始温度未満となる領域を含むように定めた所定領域を避けるように、前記2つ以上の運転モードの切換により、前記内燃機関の運転領域を制御する運転領域制御手段と、
を含むことを特徴とする。
また、第8の発明は、第1乃至7の発明のいずれか1つにおいて、
前記内燃機関は3つ以上の気筒を有し、
前記2以上の運転モードは、前記3つ以上の気筒を有する前記内燃機関において稼動気筒数が異なる3つ以上の運転モードを含み、
前記運転制御手段は、前記内燃機関の前記運転モードを切り換える場合に、前記3つ以上の運転モードのうち稼動気筒数が異なりかつ稼動気筒数の差が全気筒数における最大の数未満である2つの運転モードを切り換えることを特徴とする。
また、第9の発明は、第1乃至8の発明のいずれか1つにおいて、
前記2つ以上の運転モードは、稼動気筒数が同じであり稼動気筒が異なる複数の運転モードを含み、
前記運転制御手段は、
前記運転モードを切り換える場合に切換先とする運転モードを、前記複数の運転モードの間で交替させる切換気筒交替手段を、
含むことを特徴とする。
第1の発明によれば、くすぶり悪化が懸念される低温運転条件下において、稼動気筒数を切り換えて、点火プラグのくすぶりの悪化を避けるようにして、内燃機関を運転することができる。
第2の発明によれば、くすぶり悪化回避のために相対的に気筒数の多い運転モードと相対的に気筒数の少ない運転モードとを使い分ける際、内燃機関への要求出力と気筒数に応じた実現可能出力とに基づいてそれらの運転モードを切り換えることができる。
第3の発明によれば、可能な範囲において、くすぶり悪化回避のために点火プラグ温度を上昇させるよう、気筒数の少ない運転モードで内燃機関を運転することができる。
第4の発明によれば、くすぶり悪化回避のために相対的に気筒数の多い運転モードと相対的に気筒数の少ない運転モードとを使い分ける際、内燃機関への要求出力を充足可能か否かに応じてそれらの運転モードを切り換えることができる。
第5の発明によれば、くすぶり悪化が懸念される低温運転条件下において、稼動気筒数を切り換えて、点火プラグの温度がくすぶりの悪化が懸念される温度となるのを避けるようにして、内燃機関を運転することができる。
第6の発明によれば、くすぶり悪化の回避を、点火プラグの温度に応じて、精度良く行うことができる。
第7の発明によれば、くすぶり悪化が懸念される低温運転条件下において、稼動気筒数を切り換えて、点火プラグのくすぶりの悪化が懸念される運転領域を避けるようにして、内燃機関を運転することができる。
第8の発明によれば、運転モードの切換にあたり、稼動気筒数が大幅に変化することを抑制することができる。
第9の発明によれば、くすぶりの悪化が特定の気筒の点火プラグに偏ることを抑制することができる。
本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の制御装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかる制御装置の動作を説明するために示す図であり、内燃機関の運転条件プラグ温度との関係を説明するための図である。 本発明の実施の形態1にかかる制御装置の動作を説明するために示す図であり、点火プラグ温度とくすぶりの関係を説明するための図である。 本発明の実施の形態1においてECUが実行するルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2にかかる制御装置の動作を説明するために示す図であり、内燃機関の運転条件とプラグ温度との関係を説明するための図である。 本発明の実施の形態2においてECUが実行するルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態3においてECUが実行するルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態4においてECUが実行するルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態5においてECUが実行するルーチンのフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1にかかる構成]
図1は、本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の制御装置の機能ブロック図である。実施の形態1にかかる制御装置は、自動車用内燃機関を制御する装置として好適に用いることができる。
図1には、ECU(Electronic Control Unit)10が示されている。ECU10は、図示しない火花点火式内燃機関を制御するために用いられる。実施の形態1において、図示しない内燃機関は、複数の気筒(例えば直列4気筒その他の各種の気筒数、配列方式のものを含む)を有している。実施の形態1において、この図示しない内燃機関は、複数の気筒の所定数の気筒を休止できる気筒休止システム12を備えているものとする。気筒休止可能な内燃機関の構成は公知であり、新規な事項ではないため詳細な説明は省略する。ECU10は、気筒休止システム12と接続し、気筒休止システム12を介して稼動気筒数が異なる2つ以上の運転モードを切り換えることができる。
ECU10は、吸入空気量を調節するためのスロットル弁14と、点火プラグを備えた点火装置16と、筒内に燃料を噴射する燃料噴射装置18と電気的に接続している。
また、ECU10は、エンジン水温(冷却水温)を検出する水温センサ20と、吸入空気量を検出するエアフローメータ22と、内燃機関のクランク軸の回転角度を検出するクランク角センサ24といったセンサ系統と電気的に接続している。ECU10は、センサ系統からの信号を取得して、機関回転数、負荷を検出することができる。また、図示しないが、ECU10は、例えばアクセルポジションセンサその他の構成によって、内燃機関への要求出力を検出できるものとする。
また、ECU10は、点火装置16における点火プラグの温度を検知するための構成として、点火プラグ温度モニタ26と電気的に接続している。なお、点火プラグ温度モニタ26に代えて、点火プラグの温度を運転条件から推定可能な推定ルーチンをECU10上で実行させても良い。或いは、点火プラグ温度の直接検知以外にも、他のセンサを介して検出される物理量であって温度と相関があるものを利用して推定を行ってもよい。
[実施の形態1にかかる動作]
図2は、本発明の実施の形態1にかかる制御装置の動作を説明するために示す図であり、内燃機関の運転条件とプラグ温度との関係を説明するための図である。点火プラグ温度と運転領域との間には一定の関係があり、図2に示すように、高負荷、高回転ほど図中矢印のごとく点火プラグの先端温度が上昇する傾向にある。
図3は、本発明の実施の形態1にかかる制御装置の動作を説明するために示す図であり、点火プラグ温度とくすぶりの関係を説明するための図である。ある程度の高い機関回転数、機関負荷における運転では、自己洗浄作用が生ずるほどに点火プラグ先端温度が高温(一例として約600℃以上)になる。従って、点火プラグ先端温度が十分に高くなるような運転領域であれば、点火プラグのくすぶりを回復させることができる。つまり、図3において、実線「プラグ自己洗浄温度」を境にして紙面右上(高負荷、高回転側)における運転領域(点火プラグ自己洗浄領域)では、点プラグ自己洗浄作用の利益を享受することができる。なお、図3に示した実線は、点火プラグがその自己洗浄作用を発揮し始める境界(例えば、点火プラグ先端温度が約600℃を超えることのできる境界)といえる。以下、便宜上、この温度を、「自己清浄開始温度」とも称す。
一方、低温運転時(増量運転時を含む)においては、筒内温度(傾向は点火プラグ温度とほぼ同様)が上昇するほど筒内カーボン発生量も増加するという傾向がある。このため、低温運転時であってかつ自己清浄開始温度に到達できない場合、筒内カーボン発生量を抑制する観点からは、点火プラグ先端温度はむしろ低いほうが好ましい。
こういった点を考慮すると、低温運転時においては、点火プラグ先端温度が自己清浄開始温度の手前(未満)であってかつその近傍となるような運転領域は、筒内カーボン発生量増加により点火プラグのくすぶりを悪化させてしまう運転領域といえる。以下の説明では、ここで述べた点火プラグのくぶりを悪化させてしまう点火プラグ先端温度の範囲を、便宜上、「くすぶり悪化温度領域」とも称す。また、くすぶり悪化温度領域に該当する運転領域を、便宜上、「くすぶり悪化運転領域」とも称す。
より具体的に、図3においては、破線の「点火プラグ温度A」と「点火プラグ温度B」との間を、くすぶり悪化運転領域として設定することができる。「点火プラグ温度A」を付した破線よりも紙面右上の運転領域は、点火プラグ先端温度が自己清浄開始温度の手前(未満)であってかつその近傍に位置する領域である。低温運転時にこの領域での運転が行われると筒内カーボン発生量増大を招いてしまう。なお、実施の形態1においては、点火プラグ温度Bは点火プラグ自己洗浄温度より若干高めの温度として設定している。
実施の形態1では、内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、くすぶり悪化温度領域を避けるように、気筒休止システム12を介して、稼動気筒数の異なる運転モードの切換(実施の形態1においては、全気筒運転と所定数の気筒休止)を行う。これにより、稼動気筒数を切り換えて、点火プラグのくすぶりの悪化を避けるようにして、内燃機関を運転することができる。
同じ機関出力において相対的に稼動気筒の多い運転と相対的に稼動気筒の少ない運転とを比較した場合、稼動気筒数の少ない運転では、稼動気筒(燃焼気筒)の1気筒あたりの負荷が高い。そこで、非気筒休止運転から気筒休止運転へと切り換えて稼動気筒数を減らすことで、稼動気筒の1つあたりの負荷を高めることができる。これにより、稼動気筒のそれぞれの負荷を上昇させて、当該稼動気筒の運転領域をくすぶり悪化運転領域から遠ざけることができる。
一方、気筒休止運転から、稼動気筒数が相対的に多い非気筒休止運転へと切り換えることで、稼動気筒数が増えて点火プラグ先端温度が下がる。これにより、1つ1つの稼動気筒の点火プラグ温度を低下させることができ、点火プラグの先端温度をくすぶり悪化温度領域から遠ざけることができる。
実施の形態1によれば、このように気筒休止の実行時と停止時にそれぞれ生ずる作用を使い分けることで、くすぶりの悪化を抑制することができる。
[実施の形態1にかかる具体的処理]
以下、本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の制御装置が行う具体的処理を説明する。図4は、本発明の実施の形態1においてECU10が実行するルーチンのフローチャートである。
図4に示すルーチンでは、先ず、エンジン水温がX℃(所定値)以下であるか否かが判定される(ステップS100)。このステップでは、内燃機関の温度が、筒内カーボン発生量増加を招くような低温条件に該当しているか否かが判定される。このステップの条件成立が認められない場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS100の条件成立が認められた場合には、続いて、点火プラグ温度Tpが、A<Tp<Bという条件に合致しているか否かが判定される(ステップS102)。このステップでは、点火プラグの温度がくすぶり悪化温度領域に入っているか否かの判定が行われる。点火プラグ温度Tpは、点火プラグ温度モニタ26を介してECU10が取得した値である。温度Aおよび温度Bは、図3で述べた点火プラグ温度Aおよび点火プラグ温度Bである。
ステップS102の条件が成立しない場合には、点火プラグ温度Tpは温度A以下であるか或いは温度B以上である。この場合、くすぶり悪化温度領域には入っていないと判断されて、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS102の条件の成立が認められた場合には、気筒休止中か否かが判定される(ステップS104)。このステップでは、気筒休止システム12において現在気筒休止が実行中か否かが検出される。
ステップS104で気筒休止中であるとの判定が下された場合には、全気筒運転に変更される(ステップS106)。このステップでは、具体的には、ECU10が気筒休止システム12に制御信号を発し、気筒休止が解除され、全気筒を稼動させる全気筒運転が開始される。
前述したように、気筒休止運転から、稼動気筒数が相対的に多い非気筒休止運転へと切り換えることで、つまり実施の形態1においては気筒休止運転を全気筒運転に切り換えることで、稼動気筒数が増えて点火プラグ先端温度が下がる。これにより、1つ1つの稼動気筒の点火プラグ温度を低下させることができる。
その後、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
一方、ステップS104で気筒休止中ではないとの判定が下された場合には、続いて、要求出力が所定値Z以上であるか否かが判定される(ステップS108)。
少気筒数での運転を継続できない事由がある場合(例えば、要求出力が気筒休止運転ではまかなえない場合)など、気筒数を増加させたい場合がある。この点に鑑み、実施の形態1においては、ステップS108の動作において、相対的に気筒数の多い運転モードと相対的に気筒数の少ない運転モードとを、内燃機関の要求出力と気筒数に応じた実現可能出力とに基づいて使い分けることにした。
所定値Zは、気筒休止運転で発生可能な最大出力として設定しておく。これにより、要求出力が許容される限度の範囲で(最大出力までの範囲で)、気筒休止による点火プラグのくすぶり抑制手法を活用することができることとなり、広範な運転領域において点火プラグのくすぶりを抑制することができる。
ステップS108の条件成立が認められた場合には、要求出力が所定値Z以上であり、気筒休止運転においては充足できない大きさの出力が要求されていることになる。そこで、この場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
一方、ステップS108の条件成立が認められない場合には、処理はステップS110に移り、気筒休止運転への変更が行われる。ステップS108の条件の不成立は、現在の要求出力が気筒休止運転において充足可能な大きさであることを意味する。このため、気筒休止への変更を行うことができる。
前述したように、相対的に稼動気筒の多い運転と相対的に稼動気筒の少ない運転とを比較した場合、稼動気筒数の少ない運転では1気筒あたりの負荷が高い。非気筒休止運転から気筒休止運転へと切り換えて稼動気筒数を減らすことで、つまり、実施の形態1においては全気筒運転から気筒休止運転へと運転モードを変更することで、稼動気筒の1つあたりの負荷を高めることができる。稼動気筒のそれぞれの負荷を上昇させて、当該稼動気筒の運転領域をくすぶり悪化運転領域から遠ざけることができる。その後、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
以上の処理によれば、内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、くすぶり悪化温度領域を避けるように、全気筒運転と気筒休止運転を切り換えることができる。これにより、稼動気筒数を切り換えて、点火プラグのくすぶりの悪化を避けるようにして、内燃機関を運転することができる。
なお、実施の形態1にかかるルーチンが繰り返し実行されることで、点火プラグ温度がくすぶり悪化温度領域を避けるように気筒休止が断続的に繰り返されるという動作が実現されることになる。
なお、前述したように、ある程度の高い機関回転数、機関負荷における運転では、点火プラグ先端温度がその自己洗浄作用を生ずるほどに高くなる。ここで、点火プラグの温度を上昇させる手段として機関回転数、負荷、点火時期などの制御を行う手法があるが、これらの要素を運転者の要求と独立して自由に変更することは困難である。そのため、高負荷運転を要求されない場合(例えば軽負荷運転を繰り返している場合)には、くすぶりが改善されることがない。
一方、実施の形態1によれば、低負荷域であっても、稼動気筒数の変更によって、くすぶり悪化温度領域(くすぶり悪化運転領域)を避けるように、高温側又は低温側へと点火プラグの温度を変更することができる。従って、実施の形態1によれば、高負荷運転を要求されない場合においても、くすぶり悪化運転領域の回避を行うことができる。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU10が気筒休止システム12を介して図示しない内燃機関の気筒休止を制御することにより、前記第1または前記第5の発明における「気筒休止制御手段」が実現されている。また、上述した実施の形態1においては、ECU10が図4のルーチンにおけるステップS100、S104、S106、S108およびS110の処理を実行することにより、前記第1の発明における「運転制御手段」が実現されている。また、実施の形態1においては、上記ステップS100にかかるエンジン水温が所定値X℃以下であるという条件が、「所定の低温条件下」に相当している。
また、上述した実施の形態1においては、全気筒運転が、前記第2の発明における「第1運転モード」に、気筒休止運転が、前記第2の発明における「第2運転モード」に、それぞれ相当している。そして、上述の実施の形態1においては、ECU10が上記ステップS108の処理を実行することにより、前記第2の発明における「選択手段」が、実現されている。
更に、実施の形態1においては、ECU10が上記ステップS108、S110を実行することにより、前記第3の発明における「維持手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、ECU10が図4のルーチンにおけるステップS100、S102、S104、S106およびS110の処理を実行することにより、前記第5の発明における「運転制御手段」が実現されている。また、上述した実施の形態1においては、図3における点火プラグ自己洗浄温度とプラグ温度Aとの間の領域(A<Tp)が、前記第5の発明における「前記内燃機関の点火プラグの自己清浄開始温度付近における当該自己清浄開始温度未満の温度領域」に相当し、図3でも示したくすぶり悪化運転領域(すなわち図4のルーチンにおける点火プラグ先端温度TpがA<Tp<Bとなる運転領域)を避けることで、前記第5の発明における「少なくとも前記内燃機関の点火プラグの自己清浄開始温度付近における当該自己清浄開始温度未満の温度領域に該当することを避ける」という前記第5の発明における「運転制御手段」の構成が実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、全気筒運転が、前記第6の発明における「多気筒運転モード」に、気筒休止運転が、前記第6の発明における「少気筒運転モード」に、それぞれ相当し、点火プラグ温度モニタ26を介してECU10が点火プラグ温度を検出することにより、前記第6の発明における「取得手段」が、ECU10が上記ステップS102の処理を実行することにより、前記第5の発明における「判定手段」が、ECU10が上記ステップS104、S106、S110の処理を実行することにより、前記第6の発明における「モード交替手段」が、それぞれ実現されている。
なお、点火プラグの温度を運転条件から推定する場合には、運転条件が、前記第6の発明における「点火プラグ温度と相関を有する情報」に相当する。
[実施の形態1の変形例]
実施の形態1では、気筒休止と全気筒運転という2つの運転モードを切り換え可能なタイプの内燃機関に対して、本発明にかかる内燃機関の制御装置を適用した。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。
気筒休止システム12が実現可能な気筒休止の態様は、稼動気筒数が異なる3つ以上の運転モード含むものであってもよい。具体的には、3段階以上に休止気筒数を変更可能なもの、たとえば、6気筒内燃機関において、全気筒運転つまり6気筒運転、4気筒運転、2気筒運転を切り換え可能な内燃機関でもよい。また、気筒休止システム12が実現可能な気筒休止の態様は、稼動気筒数が同じであり稼動気筒が異なる複数の運転モードを含むものであっても良い。休止させる気筒を変更することのできる気筒休止システムを用いても良い。これらの各種の気筒休止システムを備える内燃機関に対しても、本発明を適用することができる。
なお、実施の形態1では、点火プラグの温度をモニタリング又は推定して、A<Tp<Bの範囲に該当するか否かを判定することにより、全気筒運転と気筒休止運転を切り換えた。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。図2、3で示したように、点火プラグ先端温度と運転領域(機関負荷、機関回転数)との間には相関がある。従って、くすぶり悪化回避の観点から低温運転時に避けるべき運転領域(つまり「くすぶり悪化運転領域」)を予め定めてECU10に記憶させておき、これを回避するようにしてもよい。
実施の形態2.
[実施の形態2にかかる構成]
本発明の実施の形態2にかかる内燃機関の制御装置の構成は、点火プラグの温度をモニタリング或いは推定する構成を有さない点を除き、実施の形態1の構成と同様とする。すなわち、実施の形態1においては、点火プラグ温度をモニタリングし、点火プラグ温度に応じた高頻度の気筒休止運転/全気筒運転の切換を要する高度な制御が必要である。実施の形態2においては、それらの実施の形態1にかかる構成を必須の構成とはしない他の手法によって、点火プラグのくすぶりを抑制する。
なお、図1における点火プラグ温度モニタ26を除き、実施の形態2も実施の形態1と同じハードウェア構成を備えるものとする。以下、重複を避けるために、実施の形態1で述べた構成と同一あるいは相当する構成には同じ符号を付し、適宜に説明を省略ないしは簡略化する。
[実施の形態2にかかる動作]
図5は、本発明の実施の形態2にかかる制御装置の動作を説明するために示す図であり、内燃機関の運転条件とプラグ温度との関係を説明するための図である。
実施の形態2では、エンジン水温がくすぶりが懸念される程度の所定温度以下である場合には、できる限り点火プラグ温度が上昇するように、気筒休止運転を優先させる。
実施の形態1で述べたように、全気筒運転と気筒休止運転とを比較した場合、相対的に稼動気筒が少ない気筒休止運転のほうが、1気筒あたりの負荷が高い。従って、気筒休止運転を行って稼動気筒数を減らすことで、稼動気筒の1つあたりの負荷を高めることができる。稼動気筒のそれぞれの負荷を上昇させて、当該稼動気筒の運転領域をくすぶり悪化運転領域から遠ざけることができる。
しかしながら、その一方で、少気筒数での運転を継続できない事由がある場合(例えば、要求出力が気筒休止運転ではまかなえない場合)など、気筒数を増加させざるをえない場合がある。
そこで、実施の形態2においては、内燃機関の要求出力と気筒数に応じた実現可能出力とに基づいて、気筒休止を継続可能かどうかを判断することにした。具体的には、実施の形態2においては、要求出力が気筒休止運転における最大出力を下回っている間(つまり気筒休止運転で要求出力を充足できる間)は気筒休止運転を維持することにして、可能な限り気筒休止運転を優先させる。
これにより、くすぶり悪化が懸念される低温運転時に、点火プラグ温度を上昇させるよう、可能な範囲において、気筒数の少ない運転モードで内燃機関を運転することができる。
[実施の形態2にかかる具体的処理]
以下、本発明の実施の形態2にかかる内燃機関の制御装置が行う具体的処理を説明する。図6は、本発明の実施の形態2においてECU10が実行するルーチンのフローチャートである。
図6に示すルーチンでは、先ず、エンジン水温がX℃(所定値)以下であるか否かが判定される(ステップS200)。このステップでは、実施の形態1と同様に、内燃機関の温度が、筒内カーボン発生量増加を招くような低温条件に該当しているか否かが判定される。このステップの条件成立が認められない場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS200の条件成立が認められた場合には、続いて、要求出力が所定値Z以上であるか否かが判定される(ステップS202)。
所定値Zは、気筒休止運転で発生可能な最大出力として設定しておく。これにより、要求出力が許容される限度の範囲で(最大出力までの範囲で)、気筒休止による点火プラグのくすぶり抑制手法を活用することができる。
ステップS202の条件の成立が認められない場合には、気筒休止中か否かが判定される(ステップS204)。このステップでは、気筒休止システム12において現在気筒休止が実行中か否かが検出される。
ステップS204で気筒休止中でないとの判定が下された場合には、気筒休止運転に変更される(ステップS206)。このステップでは、具体的には、ECU10が気筒休止システム12に制御信号を発し、気筒休止が開始され、所定の気筒を休止させた気筒休止運転が開始される。
実施の形態1で述べたように、相対的に稼動気筒の多い運転と相対的に稼動気筒の少ない運転とを比較した場合、稼動気筒数の少ない運転では1気筒あたりの負荷が高い。従って、気筒休止運転を行って稼動気筒数を減らすことで、稼動気筒の1つあたりの負荷を高めることができる。稼動気筒のそれぞれの負荷を上昇させて、当該稼動気筒の運転領域をくすぶり悪化運転領域から遠ざけることができる。
ステップS202の条件成立が認められた場合には、要求出力が所定値Z以上であり、気筒休止運転においては充足できない大きさの出力が要求されていることになる。この場合には、処理はS208へと移り、全気筒運転が行われる。すなわち、現在が気筒休止運転中であるならば、全気筒運転への切換が行われ、現在が全気筒運転中であるならば、全気筒運転が維持される。その後、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
以上の処理によれば、エンジン水温がX℃以下である場合に、ステップS202の動作において要求出力が気筒休止運転における最大出力(所定値Z)を下回っている間は、気筒休止運転を優先させることができる。そして、気筒休止運転においては充足できない大きさの出力が要求されている場合には、速やかに、全気筒運転へと運転モードを変更することができる。
これにより、内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、くすぶり悪化運転領域を避けるように、全気筒運転と気筒休止運転を切り換えることができる。
その結果、稼動気筒数を切り換えて、点火プラグのくすぶり悪化温度領域を避けるようにして、内燃機関を運転することができる。これにより、点火プラグのくすぶりを抑制することができる。
なお、実施の形態2にかかるルーチンが繰り返し実行されることで、要求出力がZを上回ったり下回ったりするのに応じて、点火プラグ温度がくすぶり悪化温度領域を避けるように気筒休止が断続的に繰り返されることになる。
尚、上述した実施の形態2においては、ECU10が気筒休止システム12を介して図示しない内燃機関の気筒休止を制御することにより、前記第1の発明における「気筒休止制御手段」が実現され、ECU10が図6のルーチンにおけるステップS200〜S208の処理を実行することにより、前記第1の発明における「運転制御手段」が実現されている。
また、実施の形態2においては、ECU10が上記ステップS202、S204、S206を実行することにより、前記第3の発明における「維持手段」が実現されている。
なお、実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、気筒休止システムその他の具体的構成について変形が行われても良い。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3にかかる内燃機関の制御装置は、実施の形態1と同じハードウェア構成を備えるものとする。以下、重複を避けるために、実施の形態1で述べた構成と同一あるいは相当する構成には同じ符号を付し、適宜に説明を省略ないしは簡略化する。
実施の形態3においては、気筒休止運転を利用した点火プラグのくすぶりの抑制のための制御を、点火プラグのくすぶりの進行度合に応じて実行する。具体的には、実施の形態3では、運転履歴を参照することより、くすぶりの進行度合を反映させる。これにより、気筒休止運転と全気筒運転との切り換えに起因するドライバビリティの悪化をできるだけ抑える。また、極端な高負荷運転、低負荷運転をなるべく避けることで、燃費悪化を抑制する。
具体的には、実施の形態3では、エンジン水温が所定値X℃以下で内燃機関が始動する場合に、ショートトリップの繰り返し回数が第1の所定回数N1以上となったときには実施の形態2にかかる制御を実行し、ショートトリップの繰り返し回数が第2の所定回数N2(N1<N2)以上となったときには実施の形態1にかかる制御を実行する。ここで、「ショートトリップ」とは、始動後にエンジン水温が所定温度以下で内燃機関を停止する運転(走行)のことである。
以下、本発明の実施の形態3にかかる内燃機関の制御装置が行う具体的処理を説明する。図7は、本発明の実施の形態3においてECU10が実行するルーチンのフローチャートである。
図7に示すルーチンでは、先ず、エンジン水温がX℃(所定値)以下であるか否かが判定される(ステップS300)。このステップでは、実施の形態1と同様に、内燃機関の温度が、筒内カーボン発生量増加を招くような低温条件に該当しているか否かが判定される。このステップの条件成立が認められない場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS300の条件成立が認められた場合には、続いて、ショートトリップの繰り返し回数がN1回以上であるか否かが判定される(ステップS302)。なお、実施の形態3においては、ECU10がショートトリップの繰り返し回数を計数する計数処理を実行するものとする。この計数処理は、例えば、ショートトリップの判断基準とする所定の温度TSを記憶させておき、始動後にエンジン水温が温度TS以下で内燃機関を停止した運転(走行)が繰り返される度にカウンタ値nをインクリメントするという処理でもよい。この計数処理でカウントしたショートトリップ繰り返し回数nと所定回数N1とを比較して、n≧N1である場合にステップS302の条件が成立したものと判定すればよい。このステップの条件成立が認められない場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS302の条件成立が認められた場合には、続いて、ショートトリップの繰り返し回数がN2回以上であるか否かが判定される(ステップS304)。本ステップでは、ステップS302で述べた計数処理によるカウンタ値nを所定回数N2と比較して、n≧N2である場合にステップS302の条件が成立したものと判定すればよい。
ステップS304の条件成立が認められた場合には、点火プラグ温度Tpが、A<Tp<Bという条件に合致しているか否かが判定される(ステップS306)。このステップでは、実施の形態1と同様に、点火プラグの温度がくすぶり悪化温度領域に入っているか否かの判定が行われる。ステップS306の条件が成立しない場合には、点火プラグ温度Tpは温度A以下であるか或いは温度B以上である。この場合、くすぶり悪化温度領域には入っていないと判断されて、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS306の条件の成立が認められた場合には、気筒休止中か否かが判定される(ステップS308)。このステップでは、気筒休止システム12において現在気筒休止が実行中か否かが検出される。
ステップS308で気筒休止中であるとの判定が下された場合には、全気筒運転に変更される(ステップS314)。このステップでは、具体的には、ECU10が気筒休止システム12に制御信号を発し、気筒休止が解除され、全気筒を稼動させる全気筒運転が開始される。
これにより、実施の形態1で述べたように、1つ1つの稼動気筒の点火プラグ温度を低下させることができ、稼動気筒の運転領域をくすぶり悪化運転領域から遠ざけることができる。
その後、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
一方、ステップS308で気筒休止中ではないとの判定が下された場合には、続いて、要求出力が所定値Z以上であるか否かが判定される(ステップS310)。
実施の形態3においても、実施の形態1と同様に、相対的に気筒数の多い運転モードと相対的に気筒数の少ない運転モードとを、内燃機関の要求出力と気筒数に応じた実現可能出力とに基づいて使い分けることにした。所定値Zは、実施の形態1と同様に、気筒休止運転で発生可能な最大出力として設定しておく。これにより、要求出力が許容される限度の範囲で(最大出力までの範囲で)、気筒休止による点火プラグのくすぶり抑制手法を活用することができることとなり、広範な運転領域において点火プラグのくすぶりを抑制することができる。
ステップS310の条件成立が認められた場合には、要求出力が所定値Z以上であり、気筒休止運転においては充足できない大きさの出力が要求されていることになる。そこで、この場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
一方、ステップS310の条件成立が認められない場合には、処理はステップS312に移り、気筒休止運転への変更が行われる。ステップS308の条件の成立は、現在の要求出力が気筒休止運転において充足可能な大きさであることを意味する。このため、気筒休止への変更を行うことができる。
実施の形態3においても、実施の形態1と同様に、全気筒運転から気筒休止運転へと運転モードを変更することで、稼動気筒の1つあたりの負荷を高めることができる。稼動気筒のそれぞれの負荷を上昇させて、当該稼動気筒の運転領域をくすぶり悪化運転領域から遠ざけることができる。その後、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
以上のステップS306、S308、S310、S312、S314にかかる処理によれば、内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、くすぶり悪化温度領域を避けるように、全気筒運転と気筒休止とを切り換えることができる。これにより、実施の形態1と同様に点火プラグのくすぶりを抑制することができる。
一方、ステップS304の条件成立が認められない場合には、要求出力が所定値Z以上であるか否かが判定される(ステップS320)。
これにより、要求出力が許容される限度の範囲で(最大出力までの範囲で)、実施の形態2にかかる、気筒休止による点火プラグのくすぶり抑制手法を活用することができる。
ステップS320の条件の成立が認められない場合には、気筒休止中か否かが判定される(ステップS322)。このステップでは、気筒休止システム12において現在気筒休止が実行中か否かが検出される。このステップの条件成立が認められた場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS322で気筒休止中でないとの判定が下された場合には、気筒休止運転に変更される(ステップS324)。このステップでは、具体的には、ECU10が気筒休止システム12に制御信号を発し、気筒休止が開始され、所定の気筒を休止させた気筒休止運転が開始される。
実施の形態1、2で述べたように、相対的に稼動気筒の多い運転と相対的に稼動気筒の少ない運転とを比較した場合、稼動気筒数の少ない運転では1気筒あたりの負荷が高い。実施の形態2においては、この点に着目して、気筒休止運転を行って稼動気筒数を減らすことで、稼動気筒の1つあたりの負荷を高めている。実施の形態3においても、本ステップにかかる処理により、実施の形態2と同様に、稼動気筒のそれぞれの負荷を上昇させて、当該稼動気筒の運転領域をくすぶり悪化運転領域から遠ざけることができる。
一方、ステップS320の条件成立が認められた場合には、要求出力が所定値Z以上であるため、処理はS326へと移り、全気筒運転が行われる。このようにして、現在が気筒休止運転中であるならば、全気筒運転への切換が行われ、現在が全気筒運転中であるならば、全気筒運転が維持される。その後、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
以上のステップS320、S322、S324、S326にかかる処理によれば、エンジン水温がX℃以下である場合に、ステップS302の動作において要求出力が気筒休止運転における最大出力(所定値Z)を下回っている間は、気筒休止運転を優先させることができる。そして、気筒休止運転においては充足できない大きさの出力が要求されている場合には、速やかに、全気筒運転へと運転モードを変更することができる。
これにより、内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、くすぶり悪化温度領域を避けるように、全気筒運転と気筒休止運転を切り換えることができる。
その結果、稼動気筒数を切り換えて、点火プラグの温度がくすぶり悪化温度領域に入ることを避けるようにして、内燃機関を運転することができる。これにより、点火プラグのくすぶりを抑制することができる。
以上の処理によれば、ショートトリップ繰り返し回数に基づいて、実施の形態1にかかる制御と実施の形態2にかかる制御とを使い分けることができる。
すなわち、先ず、ショートトリップ繰り返し回数nがN1以上とならない限り、実施の形態1と実施の形態2のいずれの制御も行わないという措置をとることができる。これにより、ショートトリップ繰り返し回数が少ない場合には、実施の形態1、2にかかる全気筒運転と気筒休止運転の切換制御の実行を控えることができ、切換制御の際に懸念されるドライバビリティ悪化を抑制することができる。また、ショートトリップ繰り返し回数nがN2≦nという範囲にある場合には、実施の形態2にかかる制御を実行することができる。これにより、ショートトリップ繰り返し回数がある程度高くなっている場合に限り、くすぶり悪化運転領域の回避を優先させることができる。また、ショートトリップ繰り返し回数nがN1≦n<N2という範囲にある場合には、実施の形態2にかかる制御を実行することができる。
以上のようなショートトリップ繰り返し回数に応じた制御内容の選択により、点火プラグのくすぶりの進行の度合に応じて、ドライバビリティ悪化の抑制、燃費悪化の抑制を考慮しつつ、点火プラグのくすぶり悪化抑制を行うことができる。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4にかかる内燃機関の制御装置は、気筒休止のハードウェア構成が、実施の形態1乃至3における内燃機関とは異なる。実施の形態4の適用対象となる内燃機関は、3段階以上に休止気筒数を変更可能なもの、具体的には、6気筒内燃機関(例えばV6エンジン)において、全気筒運転つまり6気筒運転、4気筒運転、2気筒運転を切り換え可能な内燃機関とする。つまり、気筒休止システム12が稼動気筒数が異なる3つ以上の運転モードを有している。
上記の構成の相違以外については、説明の簡略化のため、実施の形態4にかかる構成は実施の形態1と同様のハードウェア構成であるものとする。重複を避けるために、実施の形態1で述べた構成に相当する構成には同じ符号を付し、適宜に説明を省略ないしは簡略化する。
よって、実施の形態4においても、ECU10は、スロットル弁14、点火装置16と、燃料噴射装置18、水温センサ20、エアフローメータ22、クランク角センサ24といったセンサ系統と電気的に接続しているものとする。ECU10は、センサ系統からの信号を取得して、機関回転数、負荷、要求出力、点火プラグ温度を検出できるものとする。
実施の形態4においては、実施の形態1乃至3と比べて気筒休止数がより細かく変更可能な内燃機関の特徴を活用すべく、くすぶり悪化運転領域の回避をより緻密に実行する。これにより、稼動気筒数の変更時のドライバビリティ急変を抑制することができる。また、気筒数を大幅に変更することは、プラグ温度を大幅に変更することにつながる。従って、くすぶり悪化運転領域をより大きく回避することができる。
具体的には、実施の形態4においては、エンジン水温が所定温度X℃以下である場合に、点火プラグ温度の検出結果から点火プラグ先端温度がくすぶり悪化温度領域相当温度にあると判断されたときには、要求出力に応じて休止気筒数を変更する。また、ショートトリップ繰り返し回数がN1回以上と判定した場合には、出力要求値から考慮してできるかぎり少ない気筒数での運転を実行する。これにより点火プラグの温度上昇を優先させるものとする。
以下、本発明の実施の形態4にかかる内燃機関の制御装置が行う具体的処理を説明する。図8は、本発明の実施の形態4においてECU10が実行するルーチンのフローチャートである。
図8に示すルーチンでは、先ず、エンジン水温がX℃(所定値)以下であるか否かが判定される(ステップS400)。このステップでは、実施の形態1と同様に、内燃機関の温度が、筒内カーボン発生量増加を招くような低温条件に該当しているか否かが判定される。このステップの条件成立が認められない場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS400の条件成立が認められた場合には、続いて、点火プラグ温度Tpが、A<Tp<Bという条件に合致しているか否かが判定される(ステップS402)。このステップでは、実施の形態1のときと同様に、点火プラグの温度がくすぶり悪化温度領域に入っているか否かの判定が行われる。ステップS402の条件が成立しない場合には、点火プラグ温度Tpは温度A以下であるか或いは温度B以上である。この場合、くすぶり悪化温度領域には入っていないと判断されて、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS402の条件成立が認められた場合には、続いて、ショートトリップの繰り返し回数がN1回以上であるか否かが判定される(ステップS404)。なお、実施の形態4においても、実施の形態3と同様に、ECU10がショートトリップの繰り返し回数nを計数する計数処理、および、当該計数処理により求めたショートトリップ繰り返し回数nを所定の判定値N1と比較判定する判定処理を実行するものとする。なお、この所定の判定値N1は、前述した実施の形態3におけるN1と異なる値としてもよい。このステップの条件成立が認められた場合、つまり、ショートトリップ繰り返し回数nがN1以上である場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
図8のルーチンが数回繰り返される過程でショートトリップ繰り返し回数がN1以上となった場合には、できるかぎり少ない稼動気筒数での気筒休止運転が実行される。これにより、プラグ温度上昇を優先させることができる。
ステップS404の条件の成立が認められない場合には、続いて、要求出力が所定値Z4以上であるか否かが判定される(ステップS406)。このステップでは、実施の形態1乃至3において要求出力を所定値と比較したのと同様に、現時点における内燃機関への要求出力を所定値Z4と比較する。ここで、所定値Z4は、実施の形態4にかかる内燃機関において4気筒運転時に発生させることが可能な出力の最大値とする。本ステップの条件成立が認められた場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS406の条件の成立が認められない場合には、現在、6気筒運転中であるか否かが判定される(ステップS408)。実施の形態4においては、内燃機関は6気筒であるため、このステップではすなわち全気筒運転が行われているか否かが判定される。本ステップの条件成立が認められた場合には、4気筒運転への変更が行われる(ステップS410)。
次に、点火プラグ温度Tpが、A<Tp<Bという条件に合致しているか否かが判定される(ステップS412)。このステップでは、ステップS402と同様に、点火プラグの温度がくすぶり悪化温度領域に入っているか否かの判定が行われる。ステップS412の条件が成立しない場合には、点火プラグ温度Tpは温度A以下であるか或いは温度B以上である。この場合、くすぶり悪化温度領域には入っていないと判断されて、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
一方、ステップS412の条件の成立が認められた場合には、要求出力が所定値Z2以上であるか否かが判定される(ステップS418)。所定値Z2は、実施の形態4にかかる内燃機関において2気筒運転時に発生させることが可能な出力の最大値とする。本ステップの条件成立が認められた場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS418の条件の成立が認められない場合には、現在の要求出力は所定値Z2未満である。この場合、実施の形態4にかかる内燃機関で2気筒運転時に発生させることが可能な出力の最大値よりも、現在の要求出力が小さい。つまり、2気筒運転によっても要求出力を充足することができる。ステップS418における状況は、ステップS410で4気筒運転に変更した後、ステップS412でくすぶり悪化温度領域にあることが認められているという状況に当たる。そこで、ステップS418での条件成立が認められ2気筒運転が可能であるとの判定が下された場合には、さらに、2気筒運転への変更が行われる(ステップS420)。その後、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
以上のステップS406、S408、S410、S412、S418、S420の処理によれば、くすぶり悪化のおそれがある条件成立の有無および要求出力の充足可否に応じて、6気筒運転、4気筒運転、2気筒運転という段階的な休止気筒数変更によって、休止気筒数を緻密に変更させることができる。
一方、ステップS408の条件の成立が認められない場合には、6気筒運転への変更が行われる(ステップS414)。その後、点火プラグ温度Tpが、A<Tp<Bという条件に合致しているか否かが判定される(ステップS416)。このステップでは、ステップS402、S412と同様に、点火プラグの温度がくすぶり悪化温度領域に入っているか否かの判定が行われる。
ステップS416の条件が成立しない場合には、点火プラグ温度Tpは温度A以下であるか或いは温度B以上である。この場合、くすぶり悪化温度領域には入っていないと判断されて、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS416の条件の成立が認められた場合には、前述したように、ステップS418、S420の処理が実行される。ステップS418での条件成立が認められ2気筒運転が可能であるとの判定が下された場合には、さらに、2気筒運転への減筒が行われる(ステップS420)。その後、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
以上のステップS414、S416、S418、S420の処理によれば、6気筒運転から2気筒運転へと気筒数を大幅に変更することができる。これにより点火プラグ温度も大幅に変更させることができ、くすぶり悪化温度領域を大きく回避することができる。
尚、上述した実施の形態4においては、図示しない内燃機関の2気筒運転、4気筒運転および6気筒運転の気筒休止運転が、前記第8の発明における「3つ以上の運転モード」に相当し、ECU10が図8のルーチンのステップS406、S408、S410、S412、S418、S420の処理を実行することにより、前記第8の発明における「運転制御手段」の動作が実現されている。
なお、上述した実施の形態4の具体的処理においては、2気筒運転、4気筒運転、6気筒運転の3つの運転モードのみの切り換えを前提にした。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。個々の内燃機関の気筒休止システムの構成に応じて、3段階以上のより緻密な休止気筒数の切り換えを行っても良い。具体的には、一例として、6気筒運転、4気筒運転、3気筒運転、2気筒運転の4つの気筒休止運転モードを有する気筒休止システムであれば、その4段階の運転モードを順次切り換えてもよい。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5にかかる内燃機関の制御装置は、気筒休止のハードウェア構成が、実施の形態1乃至4における内燃機関とは異なる。実施の形態5の適用対象となる内燃機関は、休止させる気筒を変更することのできる気筒休止システムを有する内燃機関とする。つまり、気筒休止システム12が実現可能な気筒休止の態様は、稼動気筒数が同じであり稼動気筒が異なる複数の運転モードを含むものとする。
また、実施の形態5においては、6気筒内燃機関(例えばV6エンジン)において、1番気筒乃至6番気筒において、気筒休止システム12が、稼動気筒数が異なる2つの気筒休止運転モードを有している。具体的には、1番気筒乃至6番気筒において、1番気筒、3番気筒および5番気筒の3気筒を休止させる運転モード(以下、「#1−3−5休止運転モード」とも称す)と、2番気筒、4番気筒および6番気筒の3気筒を休止させる運転モード(以下、「#2−4−6休止運転モード」とも称す)とを切り換えることができる構成とする。これにより、同じ3気筒休止運転であっても、休止対象気筒を異ならしめることができる。
上記の構成の相違以外については、説明の簡略化のため、実施の形態5にかかる構成は実施の形態4と同様のハードウェア構成であるものとする。重複を避けるために、実施の形態4で述べた構成に相当する構成には同じ符号を付し、適宜に説明を省略ないしは簡略化する。
よって、実施の形態5においても、ECU10は、スロットル弁14、点火装置16と、燃料噴射装置18、水温センサ20、エアフローメータ22、クランク角センサ24といったセンサ系統と電気的に接続しているものとする。ECU10は、センサ系統からの信号を取得して、機関回転数、負荷、要求出力、点火プラグ温度を検出できるものとする。
実施の形態5にかかる内燃機関の制御装置は、気筒休止によるくすぶり悪化を抑制するための制御を実行するにあたって、休止の対象とする気筒を変更して、気筒間のくすぶり悪化度合の偏りを低減する。
具体的には、実施の形態5においては、エンジン水温が所定温度X℃以下である場合に、気筒休止運転を実行する際に、所定条件成立時に(具体的には、例えば、所定時間経過ごとに或いは所定の積算仕事ごとに)、休止対象気筒を交替させる。
前述したように、実施の形態5では、#1−3−5休止運転モードと#2−4−6休止運転モードという2種類の気筒休止運転が可能である。実施の形態5においては、所定の運転時間Tの経過が認められた場合には、これらの2種類の気筒休止運転を交替させる。これにより、休止の対象とする気筒を変更して、気筒間のくすぶり悪化度合の偏りを低減することができる。
以下、本発明の実施の形態5にかかる内燃機関の制御装置が行う具体的処理を説明する。図9は、本発明の実施の形態5においてECU10が実行するルーチンのフローチャートである。
図9に示すルーチンでは、先ず、エンジン水温がX℃(所定値)以下であるか否かが判定される(ステップS500)。このステップでは、実施の形態1と同様に、内燃機関の温度が、筒内カーボン発生量増加を招くような低温条件に該当しているか否かが判定される。このステップの条件成立が認められない場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS500の条件成立が認められた場合には、続いて、点火プラグ温度Tpが、A<Tp<Bという条件に合致しているか否かが判定される(ステップS502)。このステップでは、実施の形態1のときと同様に、点火プラグの温度がくすぶり悪化温度領域に入っているか否かの判定が行われる。
ステップS502の条件が成立しない場合には、点火プラグ温度Tpは温度A以下であるか或いは温度B以上である。この場合、くすぶり悪化温度領域には入っていないと判断されて、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS502の条件の成立が認められた場合には、続いて、要求出力が所定値Z3以上であるか否かが判定される(ステップS504)。このステップでは、実施の形態1乃至3において要求出力を所定値と比較したのと同様に、現時点における内燃機関への要求出力を所定値Z3と比較する。ここで、所定値Z3は、実施の形態5にかかる内燃機関において3気筒運転時に発生させることが可能な出力の最大値とする。本ステップの条件成立が認められた場合には、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
ステップS504の条件の成立が認められない場合には、3気筒運転への変更が行われる(ステップS506)。要求出力がZ3以上ではないことから、3気筒運転が可能と認められるからである。
次に、現在における3気筒運転の休止対象気筒が、1番気筒、3番気筒、5番気筒であるか否かが判定される(ステップS508)。このステップでは、具体的には、ECU10と気筒休止システム12との間の信号送受信により、現在、#1−3−5休止運転モードと#2−4−6休止運転モードの何れの運転モードで気筒休止運転が行われているかを検出すればよい。
ステップS508の条件成立が認められた場合には、#1−3−5休止運転モードでの運転時間が、所定時間T以上であるか否かが判定される(ステップS510)。このステップの条件成立が認められない場合、実施の形態5においては、気筒間のくすぶり悪化度合の偏りは未だ深刻ではないと判断し、今回のルーチンが終了して処理がリターンする。
ステップS510の条件成立が認められた場合には、気筒休止運転を行う休止対象気筒が2番気筒、4番気筒および6番気筒に変更される(ステップS512)。すなわち、#2−4−6休止運転モードへと気筒休止運転の運転モードが変更される。これにより、気筒間のくすぶり悪化度合が偏ることを抑制することができる。その後、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
一方、ステップS508の条件の成立が認められなかった場合、#2−4−6休止運転モードでの運転時間が、所定時間T以上であるか否かが判定される(ステップS514)。その後、本ステップの条件成立が認められない場合には、ステップS510の条件不成立時と同じく今回のルーチンが終了される。一方、本ステップの条件成立が認められた場合には、#1−3−5休止運転モードへと気筒休止運転の運転モードが変更される(S516)。これにより、気筒間のくすぶり悪化度合が偏ることを抑制することができる。その後、今回のルーチンが終了し、処理がリターンする。
尚、上述した実施の形態5においては、#1−3−5休止運転モードと#2−4−6休止運転モードという2種類の運転モードが、前記第9の発明における「複数の運転モード」に相当している。また、上述した実施の形態5の具体的処理においては、ECU10が図9のルーチンにおけるステップS508、S510、S512、S514、S516の処理を実行することにより、前記第9の発明における「切換気筒交替手段」が実現されている。
なお、実施の形態5においては、#1−3−5休止運転モードと#2−4−6休止運転モードという2種類の気筒休止運転ができる気筒休止システムを前提とした。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。気筒休止システムが、稼動気筒数が同じであり稼動気筒が異なる複数の運転モードを有していればよい。
例えば、実施の形態5のように6気筒内燃機関の場合には、先ず、1番気筒乃至6番気筒のなかから、排他的に(又は一部重複させつつ)、2気筒運転を行う2つの気筒の組を予め選定しておけばよい。このようにして、稼動気筒数が同じ2気筒でありかつ稼動気筒が異なる複数の2気筒運転モードからなる群を作成すればよい。これら複数の運転モードからなる群(運転モード群)のなかで、休止対象気筒が入れ替わるように、気筒休止運転に用いる運転モードを交替させれば良い。
また、全ての気筒を完全に入れ替えなくともよく、休止対象気筒の一部を入れ替えていくようにしてもよい。これらの手法においても、気筒休止によるくすぶり悪化を抑制するための制御を実行するにあたって、休止の対象とする気筒を変更して、気筒間のくすぶり悪化度合の偏りを低減することができる。
なお、実施の形態5では6気筒内燃機関を対象にしたが、本発明は必ずしもこれに限られず、複数の気筒を備える内燃機関であればよい。
10 ECU(Electronic Control Unit)
12 気筒休止システム
14 スロットル弁
16 点火装置
18 燃料噴射装置
20 水温センサ
22 エアフローメータ
24 クランク角センサ
26 点火プラグ温度モニタ

Claims (9)

  1. 複数の気筒を備え当該複数の気筒の少なくとも1つの気筒を休止できる内燃機関において稼動気筒数が異なる2つ以上の運転モードを切り換えるための気筒休止制御手段と、
    前記内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、前記内燃機関の点火プラグの温度がくすぶりが悪化する温度となるのを避けるように、前記内燃機関への要求出力の大きさに応じて前記2つ以上の運転モードを切り換える運転制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記2つ以上の運転モードは、
    前記複数の気筒のうち全気筒数以下の第1の気筒数で前記内燃機関を運転する第1運転モードと、
    前記第1の気筒数よりも少ない第2の気筒数で前記内燃機関を運転する第2運転モードと、
    を含み、
    前記運転制御手段は、前記内燃機関への要求出力と前記第2の気筒数での最大出力とに基づいて前記第1運転モードと前記第2運転モードとを択一的に選択する選択手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記運転制御手段は、前記内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合において前記第2運転モードでの運転中に前記内燃機関への前記要求出力が前記第2の気筒数での最大出力を下回っている間は前記第2運転モードでの運転を維持する維持手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記運転制御手段は、
    前記内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、前記2つ以上の運転モードのうち相対的に稼動気筒数の多い一の運転モードでの運転中に前記内燃機関への要求出力が前記2つ以上の運転モードのうち相対的に稼動気筒数の少ない他の運転モードでの運転で充足可能であるときには前記一の運転モードを前記他の運転モードに切り換え、かつ、前記他の運転モードでの運転中に前記内燃機関への要求出力が前記他の運転モードで充足可能でないときには前記他の運転モードを前記一の運転モードに切り換える切換制御手段を、
    含むことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 複数の気筒を備え当該複数の気筒の少なくとも1つの気筒を休止できる内燃機関において稼動気筒数が異なる2つ以上の運転モードを切り換えるための気筒休止制御手段と、
    前記内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、前記点火プラグの温度が少なくとも前記内燃機関の点火プラグの自己清浄開始温度付近における当該自己清浄開始温度未満の温度領域に該当することを避けるように、前記2つ以上の運転モードを切り換える運転制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 前記2以上の運転モードは、相対的に稼動気筒数の多い運転モードである多気筒運転モードと、相対的に稼動気筒数の少ない運転モードである少気筒運転モードと、を含み、
    前記運転制御手段は、
    前記内燃機関の点火プラグの温度又はこれと相関を有する情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した前記点火プラグの温度又は前記情報に基づいて、前記点火プラグの温度が前記自己清浄開始温度付近の所定範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段で前記点火プラグの温度が前記所定範囲内にあると判定された場合に、前記多気筒運転モードと前記少気筒運転モードとの間で前記内燃機関の運転モードを交替させるモード交替手段と、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記運転制御手段は、
    前記内燃機関の運転領域を特定する運転領域特定手段と、
    前記内燃機関が所定の低温条件下で運転される場合に、前記内燃機関の点火プラグが前記自己清浄開始温度となる運転領域の付近に前記点火プラグが前記自己清浄開始温度未満となる領域を含むように定めた所定領域を避けるように、前記2つ以上の運転モードの切換により、前記内燃機関の運転領域を制御する運転領域制御手段と、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記内燃機関は3つ以上の気筒を有し、
    前記2以上の運転モードは、前記3つ以上の気筒を有する前記内燃機関において稼動気筒数が異なる3つ以上の運転モードを含み、
    前記運転制御手段は、前記内燃機関の前記運転モードを切り換える場合に、前記3つ以上の運転モードのうち稼動気筒数が異なりかつ稼動気筒数の差が全気筒数における最大の数未満である2つの運転モードを切り換えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記2つ以上の運転モードは、稼動気筒数が同じであり稼動気筒が異なる複数の運転モードを含み、
    前記運転制御手段は、
    前記運転モードを切り換える場合に切換先とする運転モードを、前記複数の運転モードの間で交替させる切換気筒交替手段を、
    含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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