JP2011228820A - 無線中継局 - Google Patents

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Abstract

【課題】自局の設置後において周辺環境が変化する場合でもスループット改善効果を高めることができる無線中継局を提供する。
【解決手段】無線中継局は、無線基地局と信号を送受信するドナー無線通信部110を有する。ドナー無線通信部110は、メインローブを向ける方向を変更可能に構成された指向性アンテナ部120Aと、指向性アンテナ部120Aが受信する信号に基づいて、希望波の到来方向にメインローブを向けるように指向性アンテナ部120Aを制御する制御部130Aとを具備する。
【選択図】図4

Description

本発明は、無線基地局と無線端末との間で中継を行う無線中継局に関する。
高いシステム容量・スループットを実現する次世代移動体通信方式であるLTE(Long Term Evolution)は、移動体通信の標準化団体3GPP(3rd Generation Partnership Project)において標準化されており、商用サービスが世界各国で続々と開始される予定となっている。
LTEを高度化したLTE-Advancedでは、システム容量・カバレッジの拡大、スループットの向上、トラヒック分散および不感エリア解消を目的として、送信電力(セル径)・バックホール・収容ユーザ数等が互いに異なるローカルノードをマクロセルシステム内にオーバーレイ配置するヘテロジーニアスネットワークの検討が行われている。
ヘテロジーニアスネットワークで用いられるローカルノードの一つであるリレーノード(或いはレピータ)は、無線基地局と無線端末との間で中継を行う無線中継局である。そのような無線中継局は、バックホールが無線基地局(以下、適宜「ドナー基地局」と称する)との間の無線回線であるため、光回線のような有線バックホールを構築することがコスト的に難しい場所において特に有望と考えられる(例えば、非特許文献1参照)。
3GPP, TS36.106 (V8.5.0), "FDD Repeater radio transmission and reception," Mar. 2010.
ところで、ドナー基地局と信号を送受信するためのアンテナとして指向性アンテナを無線中継局に設け、且つ、無線中継局の設置時に、指向性アンテナのメインローブをドナー基地局の方向に向けることで、無線中継局によるスループット改善効果を高めることができると考えられる。
しかしながら、無線中継局に指向性アンテナを設けることによりスループット改善効果を高めようとする場合、次のような問題がある。
第1に、無線中継局の設置時には指向性アンテナにより特性が改善されていても、無線中継局の設置後において、ドナー基地局と無線中継局との間にビル等が建設された場合には、伝搬経路が変わることでメインローブ方向から到来していた希望波がサイドローブ方向から到来するようになる可能性があり、その結果、無指向性アンテナを用いるケースよりもスループット改善効果が低下する問題がある。
第2に、無線中継局の設置後において、無線中継局の周辺に新たな無線基地局(例えば、ローカルノードの一つであるピコセル基地局)が設置された場合、ドナー基地局を当該新たな無線基地局に切り替えた方がスループット改善効果が高くなる可能性がある。
そこで、本発明は、自局の設置後において周辺環境が変化する場合でもスループット改善効果を高めることができる無線中継局を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。まず、本発明に係る無線中継局の特徴は、無線基地局(無線基地局eNB)から信号を受信する第1無線通信部(ドナー無線通信部110)と、前記第1無線通信部が受信した信号を無線端末(無線端末UE)に送信する第2無線通信部(カバレッジ無線通信部150)とを具備する無線中継局(無線中継局100)であって、前記第1無線通信部は、メインローブ(メインローブML)を向ける方向を変更可能に構成された指向性アンテナ部(指向性アンテナ部120A又は指向性アンテナ部120B)と、前記指向性アンテナ部が受信する信号に基づいて、希望波の到来方向に前記メインローブを向けるように前記指向性アンテナ部を制御する制御部(制御部130A又は制御部130B)とを具備することを要旨とする。
このような無線中継局によれば、自局の設置後において周辺環境が変化する場合でもスループット改善効果を高めることができる。
本発明に係る無線中継局の他の特徴は、上記の特徴に係る無線中継局において、前記指向性アンテナ部は、少なくとも1つの指向性アンテナ素子(指向性アンテナ素子111A)と、前記指向性アンテナ素子の状態を変化させる少なくとも1つのアクチュエータ(アクチュエータ116)とを具備し、前記制御部は、前記アクチュエータを制御することを要旨とする。
本発明に係る無線中継局の他の特徴は、上記の特徴に係る無線中継局において、前記指向性アンテナ部は、複数のアンテナ素子(アンテナ素子111B)と、前記複数のアンテナ素子毎に設けられた複数の重み付け部(乗算器113a、乗算器113b)とを具備し、前記制御部は、前記複数の重み付け部を制御することを要旨とする。
本発明に係る無線中継局の他の特徴は、上記の特徴に係る無線中継局において、前記第1無線通信部及び記第2無線通信部のそれぞれは、複数のアンテナ素子を有し、前記無線基地局と前記無線端末との間で行われるMIMO(Multiple Input Multiple Output)伝送を中継可能に構成されることを要旨とする。
本発明に係る無線中継局の他の特徴は、上記の特徴に係る無線中継局において、前記制御部は、前記指向性アンテナ部が複数パスの希望波を受信する場合に、最も電力が高い希望波の到来方向に前記メインローブを向けるように前記指向性アンテナ部を制御することを要旨とする。
本発明によれば、自局の設置後において周辺環境が変化する場合でもスループット改善効果を高めることができる無線中継局を提供できる。
本発明の実施形態に係る無線通信システムの概略構成図である。 本発明の実施形態に係る無線中継局が設置される無線通信環境の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る無線中継局の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るドナー無線通信部の構成例1を示すブロック構成図である。 本発明の実施形態に係るドナー無線通信部の構成例2を示すブロック構成図である。 本発明の実施形態に係るドナー無線通信部の動作例を説明するための図である。 本発明の実施形態の比較例を説明するための図である。
図面を参照して、本発明の無線中継局の実施形態を説明する。具体的には、(1)無線通信システム、(2)無線中継局、(3)実施形態の効果、(4)比較例、(5)その他の実施形態について説明する。以下の実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
(1)無線通信システム
まず、本実施形態に係る無線通信システムについて、(1.1)概略構成、(1.2)無線通信環境の一例の順に説明する。
(1.1)概略構成
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの概略構成図である。当該無線通信システムは、例えば、第4世代(4G)携帯電話システムとして位置づけられているLTE-Advancedに基づく構成を有する。
図1に示すように、本実施形態に係る無線通信システムは、無線基地局eNBと、無線端末UEと、無線基地局eNBと無線端末UEとの間で中継を行う無線中継局100とを有する。
本実施形態では、無線基地局eNBは、大型の通信エリアであるマクロセルを形成するマクロセル基地局である。無線基地局eNBは、バックホールが有線回線で構成される。無線基地局eNBは、無線中継局100を介して無線端末UEと間接的に通信を行うと共に、無線中継局100を介さずに他の無線端末UEと直接的に無線通信を行うことができる。
無線端末UEは、ユーザが所持する無線通信装置であり、ユーザ装置とも称される。無線端末UEは、無線中継局100によって形成される通信エリア(カバレッジ)内に位置しており、無線中継局100を介して無線基地局eNBと間接的に通信を行う。
無線中継局100は、無線基地局eNBによって形成されるマクロセル内に位置している。無線中継局100は、下りリンク(DL)及び上りリンク(UL)のそれぞれについて中継を行う。下りリンクとは、無線基地局eNBから無線端末UEへ向かう方向の通信であり、上りリンクとは、無線端末UEから無線基地局eNBへ向かう方向の通信である。以下においては、主に下りリンクについて説明する。
無線中継局100は、無線信号を無線基地局eNBと送受信するためのドナーアンテナ111と、無線信号を無線端末UEと送受信するためのカバレッジアンテナ151とを有する。ドナーアンテナ111は、ドナー無線通信部110(第1無線通信部に相当)の一部を構成し、カバレッジアンテナ151は、カバレッジ無線通信部150(第2無線通信部に相当)の一部を構成する(図3参照)。
本実施形態では、無線基地局eNB及び無線端末UEのそれぞれは、複数のアンテナ素子を有しており、下りリンクにおいてMIMO(Multiple Input Multiple Output)伝送を行うことができる。MIMO伝送は、周波数帯域を効率的に利用するための多重化技術の一つであり、無線基地局eNBが複数のアンテナ素子を介して同一の周波数帯を用いる通信データ系列(ストリーム)を複数同時に送信するとともに、無線端末UEが複数のアンテナ素子を介して当該通信データ系列を受信し、各通信データ系列に分離するものである。MIMO伝送により、送受信アンテナ間の伝搬路を増やすことによって通信品質や伝送速度を高めることができる。
無線中継局100のドナーアンテナ111及びカバレッジアンテナ151のそれぞれを1つのアンテナ素子で構成すると、MIMO伝送を中継することができず、SISO(Single Input Single Output)伝送しか中継することができない。本実施形態では、MIMO伝送を中継可能とするために、無線中継局100のドナーアンテナ111及びカバレッジアンテナ151のそれぞれは、複数のアンテナ素子により構成される(図3参照)。
(1.2)無線通信環境の一例
図2は、無線中継局100が設置される無線通信環境の一例を示す概略図である。
図2に示すように、無線中継局100は、無線基地局eNBからの信号が届きにくい屋内環境において特に有効であり、無線基地局eNBからの信号を受信するドナーアンテナ111を屋外に設置し、受信した信号を再送信するカバレッジアンテナ151を屋内に設置する。
ドナーアンテナ111は、例えば、無線基地局eNBの送信点と屋内環境の中心点を結ぶ直線と屋内環境の外周部が交差する点に配置する。ドナーアンテナ111に指向性アンテナを用いる場合、例えば、そのメインローブは無線基地局eNBの送信点と屋内環境の中心点を結ぶ直線方向に向けるものとする。また、カバレッジアンテナ151はドナーアンテナ111の真下の屋内に設置する。
無線基地局eNBから無線端末UEまでの下りリンクMIMO伝送は、以下のように行われる。まず、無線基地局eNBは複数のアンテナ素子から送信信号を送信する。マクロセルシステム内の無線中継局100は、屋外のドナーアンテナ111によって無線基地局eNBから送信された信号を受信し、その信号を再送信処理を行った後に屋内のカバレッジアンテナ151から再送信する。
そして、無線端末UEは、複数のアンテナ素子で各無線中継局100から再送信された信号および無線基地局eNBから到来する信号を受信する。無線端末UEは、受信信号に対して、受信ウェイト行列を乗算して、無線端末UEが接続する無線基地局eNBからの希望信号を検出する。
(2)無線中継局
次に、本実施形態に係る無線中継局100について、(2.1)概略構成、(2.2)ドナー無線通信部の構成例1、(2.3)ドナー無線通信部の構成例2、(2.4)ドナー無線通信部の動作例の順に説明する。
(2.1)概略構成
図3は、無線中継局100の概略構成を示す図である。
図3に示すように、無線中継局100は、ドナーアンテナ111を有するドナー無線通信部110と、カバレッジアンテナ151を有するカバレッジ無線通信部150とによって構成される。ドナー無線通信部110及びカバレッジ無線通信部150は相互に通信可能に構成される。
下りリンクについては、ドナー無線通信部110は、無線基地局eNBから信号を受信し、カバレッジ無線通信部150は、ドナー無線通信部110が受信した信号を無線端末UEに送信する。上りリンクについては、カバレッジ無線通信部150は、無線端末UEから信号を受信し、ドナー無線通信部110は、カバレッジ無線通信部150が受信した信号を無線基地局eNBに送信する。
ドナー無線通信部110のドナーアンテナ111は、指向性アンテナとして構成されており、複数のアンテナ素子からなる。カバレッジ無線通信部150のカバレッジアンテナ151は、無指向性アンテナとして構成されており、複数のアンテナ素子からなる。ここで、ドナーアンテナ111及びカバレッジアンテナ151のそれぞれのアンテナ素子数は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
(2.2)ドナー無線通信部の構成例1
図4は、ドナー無線通信部110の構成例1を示すブロック構成図である。
図4に示すように、本構成例に係るドナー無線通信部110は、指向性アンテナ部120A及び制御部130Aを有する。
指向性アンテナ部120Aは、ドナーアンテナ111を構成する複数の指向性アンテナ素子111Aと、複数の指向性アンテナ素子111A毎に設けられた複数のアクチュエータ116と、複数の指向性アンテナ素子111A毎に設けられた複数のアンテナ共用器112とを有する。
複数の指向性アンテナ素子111Aのそれぞれは、例えば単一指向性を持つようなアンテナ構造を有する。複数のアクチュエータ116のそれぞれは、対応する指向性アンテナ素子111Aと電気的に絶縁された状態で、対応する指向性アンテナ素子111Aに連結される。複数のアクチュエータ116のそれぞれは、対応する指向性アンテナ素子111Aの状態(例えば、チルト角やパン角)を物理的に変化させることによって、ドナーアンテナ111のメインローブを向ける方向を変更する。
複数のアンテナ共用器112は、送受信でアンテナを共用するためのデュプレクサ又は送受信切り替えスイッチである。アンテナ共用器112は、対応する指向性アンテナ素子111Aと電気的に接続される。
制御部130Aは、ドナーアンテナ111を構成する指向性アンテナ素子111Aが受信する信号に基づいて、希望波の到来方向にドナーアンテナ111(指向性アンテナ素子111A)のメインローブを向けるように各アクチュエータ116を制御する。
具体的には、制御部130Aは、アンテナ共用器112から出力される、ドナーアンテナ111(指向性アンテナ素子111A)が受信する信号の品質(受信電力、又はSNR等)を測定し、当該受信品質が良好になるように各アクチュエータ116を制御する。
例えば、各アクチュエータ116を作動させることによりドナーアンテナ111(指向性アンテナ素子111A)の状態を変化させつつ受信品質を測定し、最も良好な品質が得られた状態で各アクチュエータ116を停止させる。その結果、最も電力が高い希望波の到来方向にドナーアンテナ111(指向性アンテナ素子111A)のメインローブが向くことなる。
或いは、制御部130Aは、上記のような受信品質に基づくアンテナ状態の再設定に限らず、次のような方法を使用してもよい。例えば、制御部130Aは、受信信号に含まれる既知の信号系列と、予め記憶している参照信号との差分を算出し、当該差分が小さくなるように各アクチュエータ116を制御する。このような方法によっても、最も電力が高い希望波の到来方向にドナーアンテナ111(指向性アンテナ素子111A)のメインローブを向けることができる。
なお、負荷低減のために、制御部130Aは、上記のようなアンテナ状態の再設定を常時行う必要はなく、予め定められた時間間隔で定期的に行えばよい。
(2.3)ドナー無線通信部の構成例2
図5は、ドナー無線通信部110の構成例2を示すブロック構成図である。
図5に示すように、本構成例に係るドナー無線通信部110は、指向性アンテナ部120B及び制御部130Bを有する。
指向性アンテナ部120Bは、ドナーアンテナ111を構成する複数のアンテナ素子111Bと、複数のアンテナ素子111B毎に設けられた複数のアンテナ共用器112と、複数のアンテナ素子111B毎に設けられた受信用乗算器113aと、加算器114と、複数のアンテナ素子111B毎に設けられた送信用乗算器113bと、分配器115とを有する。
複数のアンテナ素子111Bのそれぞれは、例えば無指向性である。複数のアンテナ共用器112のそれぞれは、送受信でアンテナを共用するためのデュプレクサ又は送受信切り替えスイッチである。複数の乗算器113aのそれぞれは、対応するアンテナ共用器112から出力される、対応するアンテナ素子111Bが受信した信号と、制御部130Bから入力される複素ウェイト係数とを乗算することで重み付けを行う。重み付け後の各受信信号は、加算器114によって合成された後に出力される。
分配器115は、送信信号を各乗算器113bに分配する。複数の乗算器113bのそれぞれは、分配器115から分配された信号と、制御部130Bから入力される複素ウェイト係数とを乗算することで重み付けを行う。重み付け後の各送信信号は、対応するアンテナ共用器112及びアンテナ素子111Bから送出される。
制御部130Bは、ドナーアンテナ111(アンテナ素子111B)が受信する信号の品質(受信電力、又はSNR等)を測定し、当該品質が良好になるように複素ウェイト係数を算出する。
例えば、複素ウェイト係数を繰り返し算出しつつ受信品質を測定し、最も良好な品質が得られた状態で複素ウェイト係数を確定する。その結果、最も電力が高い希望波の到来方向にドナーアンテナ111(アンテナ素子111B)のメインローブが向くことなる。
或いは、制御部130Bは、上記のような受信品質に基づくアンテナ状態の再設定に限らず、次のような方法を使用してもよい。例えば、制御部130Bは、受信信号に含まれる既知の信号系列と、予め記憶している参照信号との差分を算出し、当該差分が小さくなるように複素ウェイト係数を繰り返し算出する。このような方法によっても、最も電力が高い希望波の到来方向にドナーアンテナ111(アンテナ素子111B)のメインローブを向けることができる。
なお、負荷低減のために、制御部130Bは、上記のような複素ウェイト係数の算出を常時行う必要はなく、予め定められた時間間隔で定期的に行えばよい。
(2.4)ドナー無線通信部の動作例
次に、図6を用いて、ドナー無線通信部110の動作例を説明する。図6(a)は、ドナー無線通信部110の動作例1を説明するための図であり、図6(b)は、ドナー無線通信部110の動作例2を説明するための図である。
図6(a)に示すように、無線中継局100の設置時において、ドナーアンテナ111のメインローブMLは、無線基地局eNB1(マクロセル基地局)の方向に向いており、ドナーアンテナ111が無線基地局eNB1からの直接波を受信していたとする。その後、無線中継局100と無線基地局eNB1との間の位置にビルB1が建設され、ドナーアンテナ111が無線基地局eNB1からの直接波を受信できなくなったとする。この場合、制御部130(制御部130A又は制御部130B)は、ドナーアンテナ111のメインローブMLを向ける方向を変更し、ビルB2で反射する反射波の到来方向にドナーアンテナ111のメインローブMLを向ける。
図6(b)に示すように、無線基地局eNB1が形成するマクロセル内に、小出力の無線基地局eNB2が新設されたとする。無線基地局eNB2は、例えばピコセル基地局である。無線基地局eNB2からの直接波の電力が、無線基地局eNB1からの反射波の電力よりも高い場合、制御部130(制御部130A又は制御部130B)は、ドナーアンテナ111のメインローブMLを向ける方向を変更し、無線基地局eNB2からの直接波の到来方向にドナーアンテナ111のメインローブMLを向ける。
(3)実施形態の効果
以上説明したように、無線中継局100は、自局の設置後において、自局とドナー基地局との間にビル等が建設された場合でも、希望波の到来方向にメインローブを向けることができるため、スループット改善効果を高めた状態に維持することができる。
また、無線中継局100は、自局の設置後において、周辺に新たな無線基地局が設置された場合、ドナー基地局を当該新たな無線基地局に切り替えることができるため、スループット改善効果をさらに高めることができる。
(4)比較例
次に、図7を用いて、本実施形態の比較例としてのシミュレーション結果について説明する。図7(a)は、マクロセルにある屋内環境内に存在する無線端末UEへリレー伝送を行った場合の屋内の全無線端末UEに対する平均スループット特性を示す図である。図7(b)は、屋外・屋内を含むマクロセルシステム内の全無線端末UEに対する平均スループット特性を示す図である。
図7(a)に示すように、無線中継局がMIMO、且つ屋外のドナーアンテナが無指向性の場合、最も屋内の無線端末UEのスループットを高めることができ、リレー伝送を行わない場合と比べて約45.7%のスループット改善量となっている。
無線中継局がMIMO、且つ屋外のドナーアンテナが固定指向性の場合、リレー伝送を行わない場合と比べて約14%スループットが改善しているが、無線中継局がMIMOで屋外ドナーアンテナが無指向性の場合と比べると約20%減少している。
ドナーアンテナとして指向性アンテナを用いると、無指向性アンテナを用いるよりもスループット改善量が小さくなるのは、本シミュレーションにおける指向性アンテナのメインローブはドナー基地局の方へ常に向いていて、メインローブの方向以外から到来してくる強い電力の希望波パスも低い電力で受信されるからであると考えられる。
この特性差はSISO無線中継局においても現れている。ドナーアンテナが無指向性のMIMO無線中継局とSISO無線中継局を比較すると、SISO無線中継局ではチャネルのランクが2(2ストリーム伝送)となる確率が11.7%であるのに対して、MIMO無線中継局では14.3%と上昇していて、これによりMIMO無線中継局を用いることでSISO無線中継局よりも屋内ユーザのスループットを向上できることがわかる。
一方、図7(b)に示すように、全無線端末UEの平均スループットで比較すると、屋外ドナーアンテナが指向性アンテナのMIMO無線中継局の場合以外はリレー伝送を行わない場合からのスループット改善は見られない。これは、リレー伝送を行ったことによる屋内無線端末UEのスループット改善よりも無線中継局から屋外無線端末UEへの干渉によるスループット劣化が大きいためと考えられる。
無線中継局のドナーアンテナに指向性アンテナを用いると、無線中継局による屋内無線端末UEへのスループット改善効果が低減している。しかし、指向性ドナーアンテナでもそのメインローブを強い電力を持つパスの方へ向けることで、他セルや他無線中継局からの干渉を低減すると同時に十分な希望波電力を得ることができ、屋内無線端末UEへのスループット改善効果を向上させることが可能である。
(5)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した実施形態においては、主に下りリンクについて主に説明したが、上りリンクについても同様に本発明を適用可能である。また、無線中継局100は、無線基地局eNBと無線端末UEとの間で行われるMIMO伝送を中継していたが、SISO伝送を中継してもよい。
上述したドナー無線通信部110の構成例1においては、指向性アンテナ部120Aが、複数の指向性アンテナ素子111A及び複数のアクチュエータ116を有していたが、このような構成に限らず、指向性アンテナ素子111Aが1つであり、且つアクチュエータ116が1つであってもよい。
上述した実施形態では、LTEシステムについて説明したが、WiMAX(IEEE 802.16)に基づく無線通信システム等、他の無線通信システムに対して本発明を適用してもよい。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
UE…無線端末、eNB…無線基地局、100…無線中継局、110…ドナー無線通信部、111…ドナーアンテナ、111A…指向性アンテナ素子、111B…アンテナ素子、112…アンテナ共用器、113a,113b…乗算器、114…加算器、115…分配器、116…アクチュエータ、120A,120B…指向性アンテナ部、130A,130B…制御部、150…カバレッジ無線通信部、151…カバレッジアンテナ

Claims (5)

  1. 無線基地局から信号を受信する第1無線通信部と、
    前記第1無線通信部が受信した信号を無線端末に送信する第2無線通信部と
    を具備する無線中継局であって、
    前記第1無線通信部は、
    メインローブを向ける方向を変更可能に構成された指向性アンテナ部と、
    前記指向性アンテナ部が受信する信号に基づいて、希望波の到来方向に前記メインローブを向けるように前記指向性アンテナ部を制御する制御部と
    を具備する無線中継局。
  2. 前記指向性アンテナ部は、
    少なくとも1つの指向性アンテナ素子と、
    前記指向性アンテナ素子の状態を変化させる少なくとも1つのアクチュエータと
    を具備し、
    前記制御部は、前記アクチュエータを制御する請求項1に記載の無線中継局。
  3. 前記指向性アンテナ部は、
    複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子毎に設けられた複数の重み付け部と
    を具備し、
    前記制御部は、前記複数の重み付け部を制御する請求項1に記載の無線中継局。
  4. 前記第1無線通信部及び記第2無線通信部のそれぞれは、複数のアンテナ素子を有し、
    前記無線基地局と前記無線端末との間で行われるMIMO(Multiple Input Multiple Output)伝送を中継可能に構成される請求項1〜3の何れか一項に記載の無線中継局。
  5. 前記制御部は、前記指向性アンテナ部が複数パスの希望波を受信する場合に、最も電力が高い希望波の到来方向に前記メインローブを向けるように前記指向性アンテナ部を制御する請求項1〜4の何れか一項に記載の無線中継局。
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WO2020084672A1 (ja) 2018-10-22 2020-04-30 三菱電機株式会社 無線中継装置および無線通信システム

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