JP2011228563A - 絶縁積層材のろう付方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】絶縁板と金属層との剥離を防止しうるとともにコストの安い絶縁積層材のろう付方法を提供する。
【解決手段】絶縁積層材のろう付方法は、パワーモジュール用ベースにおける絶縁積層材としての絶縁回路基板4と応力緩和部材8とのろう付に適用される。絶縁回路基板4は、絶縁板5、絶縁板5の一面に形成されたアルミニウム製配線層、および絶縁板5の他面に形成されたアルミニウム製伝熱層7とからなる。ボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方の粉末を液体の有機化合物からなる分散媒に分散させて懸濁液をつくり、当該懸濁液を、伝熱層7の周面7aに塗布することによって、ボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方からなるフラックス浸入防止物を伝熱層7の周面に付着させる。この状態で、絶縁回路基板4の伝熱層7と応力緩和部材8とを、フラックスを使用して炉中でろう付する。
【選択図】図1
【解決手段】絶縁積層材のろう付方法は、パワーモジュール用ベースにおける絶縁積層材としての絶縁回路基板4と応力緩和部材8とのろう付に適用される。絶縁回路基板4は、絶縁板5、絶縁板5の一面に形成されたアルミニウム製配線層、および絶縁板5の他面に形成されたアルミニウム製伝熱層7とからなる。ボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方の粉末を液体の有機化合物からなる分散媒に分散させて懸濁液をつくり、当該懸濁液を、伝熱層7の周面7aに塗布することによって、ボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方からなるフラックス浸入防止物を伝熱層7の周面に付着させる。この状態で、絶縁回路基板4の伝熱層7と応力緩和部材8とを、フラックスを使用して炉中でろう付する。
【選択図】図1
Description
この発明は絶縁積層材のろう付方法に関し、さらに詳しくは、絶縁板および絶縁板の少なくとも片面に設けられた金属層よりなる絶縁積層材を金属部材にろう付する方法に関する。
この明細書において、「アルミニウム」という用語には、「純アルミニウム」と表現する場合を除いて、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
たとえばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの半導体素子からなるパワーデバイスを備えたパワーモジュールにおいては、半導体素子から発せられる熱を効率良く放熱して、半導体素子の温度を所定温度以下に保つ必要がある。そこで、従来、パワーデバイスを実装するパワーモジュール用ベースとして、セラミックス製絶縁板、絶縁板の一面に形成されたアルミニウム製配線層(金属層)、および絶縁板の他面に形成されたアルミニウム製伝熱層(金属層)からなる絶縁回路基板(絶縁積層材)と、絶縁回路基板の伝熱層がろう付されたアルミニウム製放熱部材と、放熱部材における絶縁回路基板にろう付された側と反対側の面にろう付されかつ内部に冷却液流路が形成されたアルミニウム製ヒートシンクとからなるものが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1記載のパワーモジュール用ベースにおいては、絶縁回路基板の配線層上にパワーデバイスが実装されてパワーモジュールとして用いられる。そして、パワーデバイスから発せられた熱は、配線層、絶縁板、伝熱層および放熱部材を経てヒートシンクに伝えられ、冷却液流路内を流れる冷却液に放熱されるようになっている。
ところで、特許文献1記載のパワーモジュール用ベースにおいては、絶縁回路基板の伝熱層と放熱部材とのろう付は、真空雰囲気中で行われている(特許文献1の段落0023参照)。しかしながら、真空雰囲気中で行う真空ろう付は、コストが高くなるという問題がある。
そこで、フラックスを使用する一般的な炉中ろう付法により、絶縁回路基板の伝熱層と放熱部材とのろう付を行うことが考えられる。この方法では、フラックスを放熱部材に塗布しておくことが一般的である。しかしながら、フラックスを使用する炉中ろう付法により、絶縁回路基板の伝熱層と放熱部材とのろう付を行う場合、溶融したフラックスが絶縁回路基板の伝熱層の周面に沿って絶縁板側に流れて絶縁板と伝熱層との界面の周縁に至り、その結果溶融フラックスが絶縁板と伝熱層との界面に悪影響を及ぼして、絶縁板と伝熱層とが剥離するという問題がある。
この発明の目的は、上記問題を解決し、絶縁板と金属層との剥離を防止しうるとともにコストの安い絶縁積層材のろう付方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)絶縁板および絶縁板の少なくとも片面に設けられた金属層よりなる絶縁積層材の金属層を金属部材にろう付する方法であって、
金属部材にろう付される金属層の周面に、溶融したフラックスが当該金属層と絶縁板との間に侵入することを防止するフラックス浸入防止物を付着させておき、フラックスを使用して炉中でろう付することを特徴とする絶縁積層材のろう付方法。
金属部材にろう付される金属層の周面に、溶融したフラックスが当該金属層と絶縁板との間に侵入することを防止するフラックス浸入防止物を付着させておき、フラックスを使用して炉中でろう付することを特徴とする絶縁積層材のろう付方法。
2)絶縁積層材の絶縁板の周縁部が、金属部材にろう付される金属層よりも外方に張り出しており、絶縁板における当該外方張り出し部における金属部材側を向いた面にフラックス浸入防止物を付着させておく上記1)記載の絶縁積層材のろう付方法。
3)絶縁積層材の両面に金属層が設けられており、金属部材にろう付される金属層とは反対側の金属層の周面に、フラックス浸入防止物を付着させておく上記1)または2)記載の絶縁積層材のろう付方法。
4)フラックス浸入防止物が、溶融フラックスの金属層に対する接触角を90度以上にする材料からなる上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の絶縁積層材のろう付方法。
5)フラックス浸入防止物が、ボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方からなる上記1)〜4)のうちのいずれかに記載の積層絶縁材のろう付方法。
6)ボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方の粉末を、液体の有機化合物からなる分散媒に分散させて懸濁液をつくり、当該懸濁液を塗布することによって、ボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方を付着させる上記5)記載の絶縁積層材のろう付方法。
7)有機化合物が高分子有機化合物である上記6)記載の絶縁積層材のろう付方法。
上記1)〜7)の絶縁積層材のろう付方法によれば、金属部材にろう付される金属層の周面に付着させられフラックス浸入防止物の働きにより、溶融したフラックスが、金属層の周面に沿って絶縁板と金属層の界面まで流れることが防止される。したがって、溶融フラックスが絶縁板と伝熱層との界面に悪影響を及ぼすことがなくなり、絶縁積層材の絶縁板と金属層との剥離が防止される。
上記2)の絶縁積層材のろう付方法によれば、絶縁積層材の絶縁板と金属層との剥離が効果的に防止される。
上記3)の絶縁積層材のろう付方法のように、絶縁積層材の絶縁板の両面に金属層が設けられていると、炉中で飛散したフラックスが、金属部材とろう付される金属層とは反対側の金属層と、絶縁板との界面の周縁部に触れて当該金属層と絶縁板とが剥離することがある。しかしながら、金属部材にろう付される金属層とは反対側の金属層の周面に、フラックス浸入防止物を付着させておくと、金属部材とろう付される金属層とは反対側の金属層と絶縁板との剥離が防止される。
上記4)の絶縁積層材のろう付方法によれば、溶融したフラックスの金属層への濡れが防止されることによって、溶融したフラックスが絶縁板と金属層の界面に触れることが防止される。
上記5)の絶縁積層材のろう付方法によれば、ボロンナイトライドおよびカーボンによって、溶融したフラックスの濡れが効果的に防止され、絶縁板と金属層の界面まで流れることが効果的に防止される。
上記6)の絶縁積層材のろう付方法によれば、ボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方を、容易に付着させることができる。
上記7)の絶縁積層材のろう付方法によれば、高分子有機化合物からなる分散媒が、ろう付温度近傍まで残存するので、溶融フラックスの濡れが効果的に防止される。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。この実施形態は、この発明によるろう付方法を、パワーモジュール用ベースにおける絶縁積層材としての絶縁回路基板と、応力緩和部材とのろう付に適用したものである。なお、以下の説明において、図1の上下を上下というものとする。
図1はパワーモジュールの全体構成を示し、図2は応力緩和部材を示す。
図1において、パワーモジュール(1)は、パワーモジュール用ベース(2)と、パワーモジュール用ベース(2)に実装されたパワーデバイス(3)とよりなる。
パワーモジュール用ベース(2)は、方形のセラミックス製絶縁板(5)、絶縁板(5)の上面に形成された方形のアルミニウム製配線層(6)、および絶縁板(5)の下面に形成された方形のアルミニウム製伝熱層(7)からなる絶縁回路基板(4)(絶縁積層材)と、絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)がろう付されたアルミニウム製応力緩和部材(8)と、応力緩和部材(8)における絶縁回路基板(4)にろう付された側と反対側の面にろう付されたアルミニウム製ヒートシンク(9)とからなる。
絶縁回路基板(4)の絶縁板(5)は、必要とされる絶縁特性、熱伝導率および機械的強度を満たしていれば、どのようなセラミックから形成されていてもよいが、たとえば酸化アルミニウムや窒化アルミニウムにより形成される。配線層(6)は、導電性に優れたアルミニウム、銅などの金属により形成されるが、電気伝導率が高く、変形能が高く、しかも半導体素子とのはんだ付け性に優れた純度の高い純アルミニウムにより形成されていることが好ましい。伝熱層(7)は、熱伝導性に優れたアルミニウム、銅などの金属により形成されるが、熱伝導率が高く、変形能が高く、しかも溶融したろう材との濡れ性に優れた純度の高い純アルミニウムにより形成されていることが好ましい。配線層(6)および伝熱層(7)の大きさは同一であるとともに、絶縁板(5)よりも小さくなっており、絶縁板(5)の周縁寄りの部分は配線層(6)および伝熱層(7)の周縁から外側に張り出している。張り出し部を(5a)で示す。
応力緩和部材(8)は、図2に示すように、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなり、複数の円形貫通穴(11)が千鳥配置状に形成されている。
ヒートシンク(9)は、複数の冷却流体通路(12)が並列状に設けられた偏平中空状であり、熱伝導性に優れるとともに、軽量であるアルミニウムにより形成されていることが好ましい。冷却流体としては、液体および気体のいずれを用いてもよい。
パワーデバイス(3)は、絶縁回路基板(4)の配線層(6)上にはんだ付けされている。
パワーモジュール用ベース(2)は、絶縁回路基板(4)と応力緩和部材(8)とヒートシンク(9)とを一括してろう付することによりつくられる。
絶縁回路基板(4)と応力緩和部材(8)とヒートシンク(9)とのろう付方法は、次の通りである。
まず、絶縁板(5)の一面に配線層(6)が形成されるとともに、他面に伝熱層(7)が形成された絶縁回路基板(4)と、応力緩和部材(8)と、ヒートシンク(9)とを用意する。
また、溶融フラックスの伝熱層(7)および配線層(6)に対する接触角を90度以上にするフラックス侵入防止物、たとえばボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方からなるフラックス浸入防止物を、液体の有機化合物からなる分散媒に分散させて懸濁液をつくる。分散媒として用いられる液体の有機化合物は、一般に有機溶媒として用いられるものである。分散媒として用いられる液体の有機化合物としては、水溶性有機化合物や非水溶性有機化合物が挙げられるが、ろう付中に蒸発しにくい非水溶性有機化合物を用いることが好ましい。また、分散媒としては、分子数が10000〜1500000程度の高分子有機化合物を用いることが好ましい。たとえば、分散媒としては、トルエン、酢酸エチル、シンナー、メチルエチルケトンなどが挙げられる。これらは非水溶性有機化合物である。また、懸濁液中には、バインダとして、アクリル酸エステルなどのアクリル系樹脂や、パラフィンやイソパラフィンなどのワックスが添加されていてもよい。好ましくは、高分子量のポリカルボン酸エステルがが添加されているのがよい。上記懸濁液がフラックス浸入防止物と有機化合物とからなる場合、有機化合物に対するフラックス侵入防止物の配合比は、有機化合物100重量部に対して、フラックス侵入防止物5〜100重量部とすることが好ましい。また、上記懸濁液がフラックス浸入防止物と有機化合物とバインダとからなる場合、有機化合物に対するフラックス侵入防止物およびバインダの配合比は、有機化合物100重量部に対して、フラックス侵入防止物フラックス侵入防止物20〜100重量部、バインダ50〜200重量部とすることが好ましい。
ついで、ヒートシンク(9)上に応力緩和部材(8)を配置するとともに、応力緩和部材(8)にフッ化物系のフラックス、たとえばKAlF4の懸濁液を塗布した後、応力緩和部材(8)上に絶縁回路基板(4)を配置する。ついで、絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)の周面(7a)に、上述したフラックス浸入防止物の懸濁液を塗布する。フラックス浸入防止物の懸濁液の塗布量は、フラックス侵入防止物の付着量が5〜20g/m2となるように行うことが好ましい。ここで、絶縁回路基板(4)の絶縁板(5)における伝熱層(7)の周縁よりも外側に張り出した張り出し部(5a)の下面にも上述したフラックス浸入防止物の懸濁液を塗布しておくことが好ましい。さらに、絶縁回路基板(4)における配線層(6)の周面(6a)および絶縁板(5)における配線層(6)の周縁よりも外側に張り出した張り出し部(5a)の上面にも上述したフラックス浸入防止物の懸濁液を塗布しておくことが好ましい。
その後、ヒートシンク(9)、応力緩和部材(8)および絶縁回路基板(4)を適当な手段で仮止めし、不活性ガス雰囲気、たとえば窒素ガス雰囲気とされた炉中において、適当な温度に適当な時間加熱し、ヒートシンク(9)と応力緩和部材(8)、および応力緩和部材(8)と絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)をろう付する。こうして、パワーモジュール用ベース(2)が製造される。
次に、この発明の具体的実施例を比較例とともに述べる。
実施例1
厚みが0.6mmの窒化アルミニウム製絶縁板(5)と、純度99.99wt%の純アルミニウムからなり、かつ絶縁板(5)の一面に形成された厚みが0.6mmの配線層(6)と、純度99.99wt%の純アルミニウムからなり、かつ絶縁板(5)の他面に形成された厚みが0.6mmの伝熱層(7)とよりなる絶縁回路基板(4)を用意した。また、アルミニウム製ヒートシンク(9)と、両面にろう材層が設けられ、かつ複数の円形貫通孔が形成されたアルミニウムブレージングシート製応力緩和部材(8)とを用意した。
厚みが0.6mmの窒化アルミニウム製絶縁板(5)と、純度99.99wt%の純アルミニウムからなり、かつ絶縁板(5)の一面に形成された厚みが0.6mmの配線層(6)と、純度99.99wt%の純アルミニウムからなり、かつ絶縁板(5)の他面に形成された厚みが0.6mmの伝熱層(7)とよりなる絶縁回路基板(4)を用意した。また、アルミニウム製ヒートシンク(9)と、両面にろう材層が設けられ、かつ複数の円形貫通孔が形成されたアルミニウムブレージングシート製応力緩和部材(8)とを用意した。
ついで、ヒートシンク(9)上に応力緩和部材(8)を配置するとともに、応力緩和部材(8)にKAlF4の懸濁液を、KAlF4の付着量が5g/m2となるように塗布した。KAlF4の塗布は、KAlF4を水に懸濁させた懸濁液をスプレーで塗布することにより行った。
ついで、応力緩和部材(8)上に絶縁回路基板(4)を配置し、絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)の周面に、フラックス浸入防止物の懸濁液を、フラックス侵入防止物の塗布量が10g/m2となるように塗布した。フラックス侵入防止物の懸濁液としては、一般に有機溶剤として用いられるポリエチレングリコール100重量部に対し、ボロンナイトライド粉末を20重量部分散させたものを使用した。
その後、ヒートシンク(9)、応力緩和部材(8)および絶縁回路基板(4)を適当な手段で仮止めし、窒素ガス雰囲気とされた炉中において、600℃に5分間加熱し、ヒートシンク(9)と応力緩和部材(8)、および応力緩和部材(8)と絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)をろう付した。
実施例2
フラックス侵入防止物を分散させる液体の有機化合物として、ポリエチレングリコール100重量部にアクリル酸エステル100重量部を加えたものに対し、ボロンナイトライド粉末を100重量部分散させたものを使用した。その他は、上記実施例1と同様な条件で、ヒートシンク(9)と応力緩和部材(8)、および応力緩和部材(8)と絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)をろう付した。
フラックス侵入防止物を分散させる液体の有機化合物として、ポリエチレングリコール100重量部にアクリル酸エステル100重量部を加えたものに対し、ボロンナイトライド粉末を100重量部分散させたものを使用した。その他は、上記実施例1と同様な条件で、ヒートシンク(9)と応力緩和部材(8)、および応力緩和部材(8)と絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)をろう付した。
実施例3
フラックス侵入防止物の懸濁液としては、一般に有機溶剤として用いられるメチルエチルケトン100重量部に対し、カーボン粉末を20重量部分散させたものを使用した。その他は、上記実施例1と同様な条件で、ヒートシンク(9)と応力緩和部材(8)、および応力緩和部材(8)と絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)をろう付した。
フラックス侵入防止物の懸濁液としては、一般に有機溶剤として用いられるメチルエチルケトン100重量部に対し、カーボン粉末を20重量部分散させたものを使用した。その他は、上記実施例1と同様な条件で、ヒートシンク(9)と応力緩和部材(8)、および応力緩和部材(8)と絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)をろう付した。
実施例4
フラックス侵入防止物を分散させる液体の有機化合物として、ポリエチレングリコール100重量部にアクリル系樹脂100重量部を加えたものに対し、カーボン粉末を100重量部分散させたものを使用した。その他は、上記実施例1と同様な条件で、ヒートシンク(9)と応力緩和部材(8)、および応力緩和部材(8)と絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)をろう付した。
フラックス侵入防止物を分散させる液体の有機化合物として、ポリエチレングリコール100重量部にアクリル系樹脂100重量部を加えたものに対し、カーボン粉末を100重量部分散させたものを使用した。その他は、上記実施例1と同様な条件で、ヒートシンク(9)と応力緩和部材(8)、および応力緩和部材(8)と絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)をろう付した。
比較例
絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)の周面に何も塗布しなかった他は、上記実施例1と同様な条件で、ヒートシンク(9)と応力緩和部材(8)、および応力緩和部材(8)と絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)をろう付した。
絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)の周面に何も塗布しなかった他は、上記実施例1と同様な条件で、ヒートシンク(9)と応力緩和部材(8)、および応力緩和部材(8)と絶縁回路基板(4)の伝熱層(7)をろう付した。
評価試験
応力緩和部材(8)にろう付された絶縁回路基板(4)を観察し、伝熱層(7)の絶縁板(5)からの剥離の有無および剥離が生じた場合の剥離量を調べた。剥離量は、伝熱層(7)の周縁部からの剥離の距離を測定した。その結果を表1に示す。なお、表1には、用いたフラックス侵入防止物の種類、懸濁液を作成するために用いられる液体の有機化合物の種類も記入した。
応力緩和部材(8)にろう付された絶縁回路基板(4)を観察し、伝熱層(7)の絶縁板(5)からの剥離の有無および剥離が生じた場合の剥離量を調べた。剥離量は、伝熱層(7)の周縁部からの剥離の距離を測定した。その結果を表1に示す。なお、表1には、用いたフラックス侵入防止物の種類、懸濁液を作成するために用いられる液体の有機化合物の種類も記入した。
表1の評価の欄において、○は、伝熱層(7)の絶縁板(5)からの剥離が認められなかったものを示し、△は、剥離量(伝熱層(7)の周縁部からの剥離距離)が100μm未満のもとを示し、×は、剥離量(伝熱層(7)の周縁部からの剥離距離)が100μmのものを示す。
この発明による積層絶縁材のろう付方法は、パワーデバイスが実装されてパワーモジュールとされるパワモジュール用ベースの製造に適用される。
(4):絶縁回路基板(絶縁積層材)
(5):絶縁板
(5a):張り出し部
(6):配線層(金属層)
(6a):周面
(7):伝熱層(金属層)
(7a):周面
(8):応力緩和部材
(5):絶縁板
(5a):張り出し部
(6):配線層(金属層)
(6a):周面
(7):伝熱層(金属層)
(7a):周面
(8):応力緩和部材
Claims (7)
- 絶縁板および絶縁板の少なくとも片面に設けられた金属層よりなる絶縁積層材の金属層を金属部材にろう付する方法であって、
金属部材にろう付される金属層の周面に、溶融したフラックスが当該金属層と絶縁板との間に侵入することを防止するフラックス浸入防止物を付着させておき、フラックスを使用して炉中でろう付することを特徴とする絶縁積層材のろう付方法。 - 絶縁積層材の絶縁板の周縁部が、金属部材にろう付される金属層よりも外方に張り出しており、絶縁板における当該外方張り出し部における金属部材側を向いた面にフラックス浸入防止物を付着させておく請求項1記載の絶縁積層材のろう付方法。
- 絶縁積層材の両面に金属層が設けられており、金属部材にろう付される金属層とは反対側の金属層の周面に、フラックス浸入防止物を付着させておく請求項1または2記載の絶縁積層材のろう付方法。
- フラックス浸入防止物が、溶融フラックスの金属層に対する接触角を90度以上にする材料からなる請求項1〜3のうちのいずれかに記載の絶縁積層材のろう付方法。
- フラックス浸入防止物が、ボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方からなる請求項1〜4のうちのいずれかに記載の積層絶縁材のろう付方法。
- ボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方の粉末を、液体の有機化合物からなる分散媒に分散させて懸濁液をつくり、当該懸濁液を塗布することによって、ボロンナイトライドおよびカーボンのうちの少なくともいずれか一方を付着させる請求項5記載の絶縁積層材のろう付方法。
- 有機化合物が高分子有機化合物である請求項6記載の絶縁積層材のろう付方法。
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