JP2011223525A - 無線基地局及び通信制御方法 - Google Patents

無線基地局及び通信制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】干渉を適切に低減する。
【解決手段】LTE基地局10−1は、他LTE基地局との間のX2インタフェースが機能している場合には、当該X2インタフェースを用いて他LTE基地局へICIC関連メッセージを送信する。また、LTE基地局10−1は、他LTE基地局との間のX2インタフェースが機能していない場合には、S1インタフェースを用いて他LTE基地局へICIC関連メッセージを送信する。
【選択図】図4

Description

本発明は、無線基地局と上位ネットワークにおけるネットワーク制御装置との間の論理的な伝送路である第1インタフェースと、無線基地局の間の論理的な伝送路である第2インタフェースとが確立可能な無線通信システムを構成する無線基地局、及び、当該無線基地局における通信制御方法に関する。
3GPP(Third Generation Partnership Project)において、現在、規格策定中のLTE(Long Term Evolution)に対応する無線通信システムでは、無線基地局(以下、「LTE基地局」と称する)の間の干渉を低減するために、セル間干渉調整(ICIC:Inter-Cell Interference Coordination)の機能が備えられている(例えば、非特許文献1参照)。ICICでは、LTE基地局間で定期的に、LI(Load Information)メッセージが交換される。LIメッセージは、干渉に関連する情報(干渉情報)であり、OI(Overload Indicator)、HII(High Interference Indicator)、RNTPI(Relative Narrowband Tx Power Indicator)が含まれる。
"3GPP TS 36.300 V8.5.0 (2008-05) "、[online]、[平成22年3月25日検索]、<URL:http://www.arib.or.jp/IMT-2000/V700Sep08/5_Appendix/Rel8/36/36300-850.pdf>
しかしながら、上述したICICでは、LTE基地局間のLIメッセージは、X2インタフェースを用いてのみ交換されるメッセージ(X2メッセージ)として規定されている。従って、X2インタフェースが機能していないLTE基地局間では、LIメッセージは交換されない。このため、LTE基地局は、他のLTE基地局における干渉を認識できず、当該干渉を低減するための処理を行うことができない場合がある。
上記問題点に鑑み、本発明は、無線基地局間の干渉を適切に低減する無線基地局及び通信制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。本発明の第1の特徴は、無線基地局と上位ネットワークにおけるネットワーク制御装置との間の論理的な伝送路である第1インタフェースと、無線基地局の間の論理的な伝送路である第2インタフェースとが確立可能な無線通信システムを構成する無線基地局であって、自無線基地局との間で、前記第2インタフェースが機能していない第1の他の無線基地局に対して、前記第1インタフェースを用いて、干渉に関連する情報である干渉情報を送信する送信部(ICIC関連メッセージ送信処理部154)を備えることを要旨とする。
このような無線基地局は、自無線基地局との間で、第2インタフェースが機能していない他の無線基地局に対して、第1インタフェースを用いて、干渉情報を送信する。従って、従来のように、自無線基地局との間で、第2インタフェースが機能していない他の無線基地局に対して、干渉情報が送信されない事態を防止し、無線基地局間の干渉を適切に低減できる。
本発明の第2の特徴は、前記送信部は、前記第1インタフェースを介した制御情報の送信及び受信によって無線端末の接続先が前記第1の他の無線基地局から自無線基地局に切り替わる場合における、前記第1の他の無線基地局に対して、前記第1インタフェースを用いて、前記干渉情報を送信することを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、前記送信部は、自無線基地局との間で前記第2インタフェースが機能している第2の他の無線基地局に対して、前記第2インタフェースを用いて、前記干渉情報を送信し、その後に、前記第1の他の無線基地局に対して、前記第1インタフェースを用いて、前記干渉情報を送信することを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、前記送信部は、自無線基地局との間で前記第2インタフェースが機能している第2の他の無線基地局に対して、前記第2インタフェースを用いて、前記干渉情報を送信し、その後に干渉が低減しない場合に、前記第1の他の無線基地局に対して、前記第1インタフェースを用いて、前記干渉情報を送信することを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、無線基地局と上位ネットワークにおけるネットワーク制御装置との間の論理的な伝送路である第1インタフェースと、無線基地局の間の論理的な伝送路である第2インタフェースとが確立可能な無線通信システムを構成する無線基地局における通信制御方法であって、自無線基地局との間で、前記第2インタフェースが機能していない第1の他の無線基地局に対して、前記第1インタフェースを用いて、干渉に関連する情報である干渉情報を送信するステップを備えることを要旨とする。
本発明によれば、無線基地局間の干渉を適切に低減できる。
本発明の実施形態に係る無線通信システムの全体概略構成図である。 本発明の実施形態に係る無線通信システムにおけるS1インタフェースの確立状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る無線通信システムにおけるX2インタフェースの確立状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る、LTE基地局の構成図である。 本発明の実施形態に係るMME/SGWの構成図である。 本発明の実施形態に係る無線通信システムにおけるS1ハンドオーバ時の動作を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態に係るLTE基地局におけるS1ハンドオーバ元基地局特定の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る無線通信システムにおけるICIC関連メッセージの送信及び受信の動作を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態に係るLTE基地局におけるICIC関連メッセージの送信時の第1の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るLTE基地局におけるICIC関連メッセージの送信時の第2の動作を示すフローチャートである。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。具体的には、(1)無線通信システムの概略構成、(2)LTE基地局の構成、(3)MME/SGWの構成、(4)無線通信システムの動作、(5)作用・効果、(6)その他の実施形態について説明する。以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(1)無線通信システムの概略構成
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの概略構成図である。本実施形態では、無線通信システム1は、LTE技術を用いて構成されている。図1に示す無線通信システム1は、無線基地局であるLTE基地局10−1、10−2、10−3と、ネットワーク制御装置であるMME(Mobile Management Entity)/SGW(Serving Gateway)20と、LTE基地局10−1乃至10−3とMME/SGW20とを接続するコアネットワーク30と、LTE基地局10−1とLTE基地局10−2とを接続する光ファイバ35−1と、LTE基地局10−1とLTE基地局10−3とを接続する光ファイバ35−2と、LTE基地局10−2とLTE基地局10−3とを接続する光ファイバ35−3と、無線端末40とを含む。
LTE基地局10−1乃至10−3と、無線端末40とは、無線通信区間を介して無線通信を行う。LTEにおいて、LTE基地局10−1乃至10−3と、無線端末40との間の通信方式は、E−UTRAN(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network)と称される。
図2は、無線通信システム1におけるS1インタフェースの確立状態を示す図である。図2において、LTE基地局10−1とMME/SGW20との間には、コアネットワーク30を介して、トランスポート層の論理的な伝送路であるS1インタフェース#1が確立される。また、LTE基地局10−2とMME/SGW20との間には、コアネットワーク30を介して、S1インタフェース#2が確立される。LTE基地局10−3とMME/SGW20との間には、コアネットワーク30を介して、S1インタフェース#3が確立される。
図3は、無線通信システム1におけるX2インタフェースの確立状態を示す図である。図3において、LTE基地局10−1とLTE基地局10−2との間には、光ファイバ35−1を介して、トランスポート層の論理的な伝送路であるX2インタフェース#1が確立可能である。また、LTE基地局10−1とLTE基地局10−3との間には、光ファイバ35−2を介して、X2インタフェース#2が確立可能である。LTE基地局10−2とLTE基地局10−3との間には、光ファイバ35−3を介して、X2インタフェース#3が確立可能である。但し、S1インタフェースの確立は必須であるのに対し、X2インタフェースの確立は任意である。
LTEの無線通信システム1では、X2インタフェースを用いてデータフォワーディングが実行されるハンドオーバ(以下、「X2ハンドオーバ」と称する)と、S1インタフェースを用いてデータフォワーディングが実行されるハンドオーバ(以下、「S1ハンドオーバ」と称する)とが規定されている。データフォワーディングとは、ハンドオーバの直前において、ハンドオーバ元のLTE基地局が、無線端末に対して送信しきれなかったデータを、X2インタフェースやS1インタフェースを用いてハンドオーバ先のLTE基地局へ転送する機能である。
LTE基地局の間にX2インタフェースが確立されている場合には、当該LTE基地局の一方をハンドオーバ元(Source eNB)とし、他方をハンドオーバ先(Target eNB)とするハンドオーバは、X2ハンドオーバとなる。また、LTE基地局の間にX2インタフェースが確立されていない場合には、当該LTE基地局の一方をハンドオーバ元とし、他方をハンドオーバ先とするハンドオーバは、S1ハンドオーバとなる。すなわち、X2ハンドオーバとS1ハンドオーバとでは、LTE基地局間でのデータフォワーディングにおける伝送遅延時間を短縮するために、X2ハンドオーバが優先される。
(2)LTE基地局の構成
図4は、LTE基地局10−1の構成を示す図である。図2に示すLTE基地局10−1は、制御部102、記憶部103、I/F部104、無線通信部106、アンテナ108を含む。なお、LTE基地局10−2及び10−3も、LTE基地局10−1と同様の構成を有する。
制御部102は、例えばCPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)を用いて構成され、LTE基地局10−1が具備する各種機能を制御する。記憶部103は、例えばメモリによって構成され、LTE基地局10−1における制御などに用いられる各種情報を記憶する。
I/F部104は、コアネットワーク30、光ファイバ35−1及び光ファイバ35−2に接続されている。無線通信部106は、RF回路、ベースバンド回路等を含み、変調及び復調、符号化及び復号等を行い、アンテナ108を介して、無線端末40との間で、無線信号の送信及び受信を行う。
制御部102は、S1ハンドオーバ元基地局特定部152、ICIC関連メッセージ送信処理部154、ICIC関連メッセージ受信処理部156及び干渉制御部158を含む。
S1ハンドオーバ元基地局特定部152は、他LTE基地局(ここではLTE基地局10−1以外のLTE基地局10−2やLTE基地局10−3)がハンドオーバ元となり、LTE基地局10−1がハンドオーバ先となる場合のS1ハンドオーバが行われる場合に、ハンドオーバ元である他LTE基地局を特定する。
S1ハンドオーバは、ハンドオーバ元のLTE基地局とハンドオーバ先のLTE基地局との間で、X2インタフェースが機能していないために、X2インタフェースを用いてハンドオーバに必要な情報の伝送ができない場合、換言すれば、X2ハンドオーバができない場合に、当該X2ハンドオーバの代わりに行われる。X2インタフェースが機能していない場合とは、X2インタフェースが確立されていない場合や、X2インタフェースが確立されているものの、何らかの障害によってX2インタフェースを用いた情報伝送ができない場合を示す。
S1ハンドオーバのハンドオーバ元である他LTE基地局は、LTE基地局10−1との間でハンドオーバが行われるほど、LTE基地局10−1の近くに存在するにもかかわらず、X2インタフェースが機能していないために、LTE基地局10−1との間で、X2インタフェースを用いてICIC関連メッセージを送信することができないLTE基地局であると見なし得る。
S1ハンドオーバ元基地局特定部152は、S1ハンドオーバが行われる場合、ハンドオーバ元の他LTE基地局からのハンドオーバ情報(例えば、ハンドオーバリクエスト)に含まれる、ハンドオーバ元の他LTE基地局の識別情報であるグローバルID(Global−CID)を取得する。S1ハンドオーバ元基地局特定部152は、取得したグローバルIDを、LTE基地局10−1がハンドオーバ先となるS1ハンドオーバが行われる場合のハンドオーバ元の他LTE基地局のグローバルID(S1インタフェースグローバルID)として、記憶部103に記憶させる。
ICIC関連メッセージ送信処理部154は、I/F部104を介して、他LTE基地局に対して、ICIC関連メッセージを送信する処理を行う。ICIC関連メッセージは、LTE基地局10−1において生じている干渉に関連する情報(干渉情報)としてのLI(Load Information)メッセージである。LIメッセージは、干渉に関連する情報(干渉情報)であり、OI(Overload Indicator)、HII(High Interference Indicator)、RNTPI(Relative Narrowband Tx Power Indicator)が含まれる。
OIは、無線端末40からLTE基地局10−1に向かう上りリンク(Uplink)において、閾値以上の値の干渉を受けているリソースブロックをLTE基地局10−1から他LTE基地局へ通知する際に使用されるメッセージである。HIIは、LTE基地局10−1が上り方向において使用を予定しているリソースブロックを他LTE基地局へ通知し、当該他LTE基地局における使用を制限させる際に使用されるメッセージである。RNTPIは、LTE基地局10−1から無線端末40に向かう下りリンク(Downlink)の所定のリソースブロックについて、他LTE基地局において送信電力を低減させる際に使用されるメッセージである。
OIは、LTE基地局10−1が実際に干渉を受けた場合に使用されるメッセージである。OIを用いたICICは、リアクティブ方式と称される。一方、HIIやRNTPIは、LTE基地局10−1が干渉を受ける前に当該干渉を予防すべく使用されるメッセージである。HIIやRNTPIを用いたICICは、プロアクティブ方式と称される。
ICIC関連メッセージ送信処理部154は、ICIC関連メッセージの送信条件を満たすか否かを判定する。
具体的には、ICICがリアクティブ方式である場合には、LTE基地局10−1は、上りリンクにおいて、閾値以上の値の干渉を受けているリソースブロックが存在するか否かを判定する。上りリンクにおいて、閾値以上の値の干渉を受けているリソースブロックが存在する場合、LTE基地局10−1は、ICIC関連メッセージの送信条件を満たすと判断する。
また、ICICがプロアクティブ方式である場合には、LTE基地局10−1は、使用を予定しているリソースブロックが存在するか否かを判定する。使用を予定しているリソースブロックが存在する場合、LTE基地局10−1は、ICIC関連メッセージの送信条件を満たすと判断する。
ICIC関連メッセージ送信処理部154は、ICIC関連メッセージの送信条件を満たす場合、LTE基地局10−1との間でX2インタフェースが機能している他LTE基地局を特定する。例えば、記憶部103には、LTE基地局10−1との間でX2インタフェースが機能している他LTE基地局のグローバルID(X2インタフェースグローバルID)が記憶されている。ICIC関連メッセージ送信処理部154は、記憶部103から読み出したX2インタフェースグローバルIDによって、LTE基地局10−1との間でX2インタフェースが機能している他LTE基地局を特定できる。
例えば、LTE基地局10−1は、所定の周期で、X2インタフェースを用いて他LTE基地局に向けて所定の信号(例えば、ping)を送信する。X2インタフェースが機能している場合には、他LTE基地局は、LTE基地局10−1からの所定の信号に対する応答の信号を、X2インタフェースを用いて、LTE基地局10−1に向けて送信する。LTE基地局10−1が応答の信号を受信した場合、当該応答の信号の送信元である他LTE基地局は、LTE基地局10−1との間でX2インタフェースが機能している他LTE基地局として特定される。
ICIC関連メッセージ送信処理部154は、記憶部103から読み出したX2インタフェースグローバルIDを宛先とし、X2インタフェースを用いてICIC関連メッセージを送信する。
あるいは、ICIC関連メッセージ送信処理部154は、X2インタフェースを用いて、ブロードキャスト通信により、ICIC関連メッセージを送信する。
ここで、ICIC関連メッセージ送信処理部154は、ICICがリアクティブ方式である場合には、OIをICIC関連メッセージとして送信する。また、ICIC関連メッセージ送信処理部154は、ICICがプロアクティブ方式である場合には、HIIやRNTPIをICIC関連メッセージとして送信する。
その後、ICIC関連メッセージ送信処理部154は、LTE基地局10−1に生じている干渉の値が所定値以下であるか否かを判定する。ICICがリアクティブ方式である場合には、ICIC関連メッセージの送信先の他LTE基地局が干渉の発生源であり、当該他LTE基地局において干渉制御が行われることによって、LTE基地局10−1に生じている干渉は低下する。また、ICICがリアクティブ方式である場合には、ICIC関連メッセージの送信先の他LTE基地局が干渉の発生源であり、当該他LTE基地局において干渉制御が行われることによって、LTE基地局10−1に生じている干渉は低下し、あるいは、低い値を維持する。
従って、LTE基地局10−1に生じている干渉の値が所定値を超える場合には、LTE基地局10−1がX2インタフェースを用いて送信したICIC関連メッセージの送信先である他LTE基地局は、干渉の発生源ではないと見なすことができる。
このため、LTE基地局10−1に生じている干渉の値が所定値を超える場合には、ICIC関連メッセージ送信処理部154は、S1インタフェースを用いて、他LTE基地局へICIC関連メッセージを送信する処理を行う。
具体的には、ICIC関連メッセージ送信処理部154は、記憶部103に記憶されたS1インタフェースグローバルIDを読み出す。更に、ICIC関連メッセージ送信処理部154は、読み出したS1インタフェースグローバルIDを宛先とし、S1インタフェースを用いて、ユニキャスト通信あるいはマルチキャスト通信によりICIC関連メッセージを送信する。
ICIC関連メッセージ受信処理部156は、他LTE基地局からのICIC関連メッセージを、X2インタフェースあるいはS1インタフェースを用いて受信する。
干渉制御部158は、他LTE基地局からのICIC関連メッセージが受信された場合、当該ICIC関連メッセージに基づいて、他LTE基地局における干渉を低減させるための制御を行う。
具体的には、ICIC関連メッセージがOIである場合、干渉制御部158は、OIによって示されたリソースブロックに対応する送信電力を低減させる、あるいは、OIによって示されたリソースブロックを使用しないようにする。ICIC関連メッセージがHIIである場合、干渉制御部158は、HIIによって示されたリソースブロックを可能な限り使用しないようにする。ICIC関連メッセージがRNTPIである場合、干渉制御部158は、RNTPIで示されたリソースブロックに対応する送信電力を低減させる。
(3)MME/SGWの構成
図5は、MME/SGW20の構成を示す図である。図5に示すMME/SGW20は、制御部202、記憶部203、I/F部204を含む。
制御部202は、例えばCPUやDSPによって構成され、MME/SGW20が具備する各種機能を制御する。記憶部203は、例えばメモリによって構成され、MME/SGW20における制御などに用いられる各種情報を記憶する。I/F部204は、コアネットワーク30に接続されている。
制御部202は、ICIC関連メッセージ中継処理部252を含む。ICIC関連メッセージ中継処理部252は、コアネットワーク30におけるS1インタフェース及びI/F部204を介して、LTE基地局10−1乃至10−3からのICIC関連メッセージを受信する。ICIC関連メッセージ中継処理部252は、受信したICIC関連メッセージ内の宛先の情報に基づいて、当該ICIC関連メッセージの宛先となるLTE基地局10−1乃至10−3の何れかを特定する。更に、ICIC関連メッセージ中継処理部252は、I/F部204と、特定したLTE基地局10−1乃至10−3の何れかとの間に確立されているコアネットワーク30におけるX2インタフェースとを介して、特定したLTE基地局10−1乃至10−3の何れかに対して、ICIC関連メッセージを送信する。
(4)無線通信システムの動作
図6は、無線通信システム1におけるS1ハンドオーバ時の動作を示すシーケンス図である。図6は、無線端末40について、LTE基地局10−2をハンドオーバ元とし、LTE基地局10−1をハンドオーバ先とするS1ハンドオーバが行われる場合の例である。
ステップS101において、無線端末40が接続しているハンドオーバ元であるLTE基地局10−2は、無線端末40の接続先をLTE基地局10−2からLTE基地局10−1へ切り替えるハンドオーバを行うことを決定する。ステップS102において、LTE基地局10−2は、MME/SGW20に対して、S1インタフェースを用いて、ハンドオーバリクエストを送信する。MME/SGW20は、ハンドオーバリクエストを受信する。
ステップS103において、MME/SGW20は、受信したハンドオーバリクエストを、S1インタフェースを用いてLTE基地局10−1へ送信する。LTE基地局10−1は、ハンドオーバリクエストを受信する。
ステップS104において、LTE基地局10−1は、S1ハンドオーバにおけるハンドオーバ元の他LTE基地局(ここでは、LTE基地局10−2)を特定する処理を行う。具体的には、以下の処理が行われる。
図7は、LTE基地局10−1におけるS1ハンドオーバ元の他LTE基地局の特定の動作を示すフローチャートである。
ステップS201において、LTE基地局10−1は、ハンドオーバリクエストに含まれる、S1インタフェースグローバルIDを抽出する。ステップS202において、LTE基地局10−1は、S1インタフェースグローバルIDを記憶する。
再び、図6に戻って説明する。ステップS105において、LTE基地局10−1は、ハンドオーバリクエストを受け入れる場合、当該ハンドオーバリクエストに対するACK(ハンドオーバリクエストACK)を、S1インタフェースを用いて、MME/SGW20へ送信する。MME/SGW20は、ハンドオーバリクエストACKを受信する。
ステップS106において、MME/SGW20は、LTE基地局10−2に対して、S1インタフェースを用いて、ハンドオーバコマンドを送信する。LTE基地局10−2は、ハンドオーバコマンドを受信する。
ステップS107において、LTE基地局10−2は、無線端末40に対して、RRC(Radio Resource Control)再構成リクエストを送信する。無線端末40は、RRC再構成リクエストを受信する。
ステップS108において、LTE基地局10−2は、MME/SGW20に対して、S1インタフェースを用いて、eNBステータス通知を送信する。MME/SGW20へeNBステータス通知を受信する。
ステップS109において、MME/SGW20は、LTE基地局10−1に対して、S1インタフェースを用いて、MMEステータス通知を送信する。LTE基地局10−1は、MMEステータス通知を受信する。
図8は、無線通信システム1におけるICIC関連メッセージの送信及び受信の動作を示すシーケンス図である。図8は、LTE基地局10−1において干渉が生じている場合の例である。また、図8は、LTE基地局10−1とLTE基地局10−2との間のX2インタフェース(図4のX2インタフェース#1)が機能しており、LTE基地局10−1とLTE基地局10−2との間のX2インタフェース(図4のX2インタフェース#2)が機能していない場合の例である。
ステップS301において、LTE基地局10−1は、X2インタフェースを用いたICIC関連メッセージの送信処理を行う。具体的には、以下の処理が行われる。
図9は、LTE基地局10−1におけるX2インタフェースを用いたICIC関連メッセージの送信時の動作を示すフローチャートである。
ステップS401において、LTE基地局10−1は、ICIC関連メッセージの送信条件を満たすか否かを判定する。ICIC関連メッセージの送信条件を満たす場合、ステップS402において、LTE基地局10−1は、X2インタフェースを用いてICIC関連メッセージをLTE基地局10−2へ送信する。
再び、図8に戻って説明する。ステップS302において、LTE基地局10−1からLTE基地局10−2へX2インタフェースを用いてICIC関連メッセージが送信される。
ステップS303において、LTE基地局10−2は、受信したICIC関連メッセージに応じて干渉制御を行う。
その後、ステップS304において、LTE基地局10−1は、S1インタフェースを用いたICIC関連メッセージの送信処理を行う。具体的には、以下の処理が行われる。
図10は、LTE基地局10−1におけるS1インタフェースを用いたICIC関連メッセージの送信時の動作を示すフローチャートである。
ステップS501において、LTE基地局10−1は、当該LTE基地局10−1に生じている干渉の値が所定値以下であるか否かを判定する。LTE基地局10−1に生じている干渉の値が所定値以下である場合(ステップS501において「YES」の場合)には、一連の動作が終了する。この場合、図8のステップS305以降の動作は行われない。
LTE基地局10−1に生じている干渉の値が所定値を超える場合(ステップS501において「NO」の場合)には、ステップS502において、LTE基地局10−1は、記憶しているS1インタフェースグローバルIDにより、S1インタフェースを用いたICIC関連メッセージの送信先であるLTE基地局10−3を特定する。
ステップS503において、LTE基地局10−1は、S1インタフェースを用いてICIC関連メッセージをLTE基地局10−3へ送信する。
再び、図8に戻って説明する。ステップS305において、LTE基地局10−1からLTE基地局10−3へS1インタフェースを用いてICIC関連メッセージが送信される。
ステップS306において、MME/SGW20は、受信したICIC関連メッセージを、宛先であるLTE基地局10−3に対して、S1インタフェースを用いて送信する。LTE基地局10−3は、ICIC関連メッセージを受信する。
ステップS307において、LTE基地局10−3は、受信したICIC関連メッセージに応じて干渉制御を行う。
(5)作用・効果
本発明の実施形態に係る無線通信システム1では、LTE基地局10−1は、自LTE基地局との間で、X2インタフェースが機能していない他LTE基地局に対して、S1インタフェースを用いて、ICIC関連メッセージを送信する。従って、従来のように、自LTE基地局との間で、X2インタフェースが機能していない他LTE基地局に対して、ICIC関連メッセージが送信されない事態を防止し、LTE基地局間の干渉を適切に低減できる。
また、LTE基地局10−1は、まず、X2インタフェースを用いて他LTE基地局へICIC関連メッセージを送信し、その後、自LTE基地局に生じている干渉の値が所定値を超える場合、換言すれば、X2インタフェースが機能している他LTE基地局における干渉制御では、LTE基地局10−1に生じている干渉が低下しない場合に、S1インタフェースを用いて他LTE基地局へICIC関連メッセージを送信する。従って、干渉を低減させる目的を満たしつつ、S1インタフェースの使用を可能な限り減らし、コアネットワーク30が混雑することを防止できる。
(6)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した実施形態では、LTE基地局10−1の制御部102内のICIC関連メッセージ送信処理部154は、S1インタフェースを用いてMME/SGW20へICIC関連メッセージを送信する際に、宛先となる他LTE基地局を指定して、MME/SGW20においてICIC関連メッセージの転送先を特定可能とした。
しかし、ICIC関連メッセージ送信処理部154は、GPSの機能等によってLTE基地局10−1の位置を検出し、宛先となる他LTE基地局の情報に代えて、検出した位置の情報(例えば、経度及び緯度の情報)をICIC関連メッセージに含ませて、MME/SGW20へ送信してもよい。この場合、MME/SGW20は、LTE基地局10−1からのICIC関連メッセージに含まれる、当該LTE基地局10−1の位置情報と、予め保持している他LTE基地局の位置情報とに基づいて、LTE基地局10−1から所定距離内に存在する他LTE基地局を、LTE基地局10−1からのICIC関連メッセージの転送先として決定する。
また、上述した実施形態では、LTEの無線通信システム1について説明したが、無線基地局間に論理的な伝送路が確立される無線通信システムであれば、同様に本発明を適用することができる。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
1…無線通信システム、10−1、10−2、10−3…LTE基地局、20…MME/SGW、30…コアネットワーク、35−1、35−2、35−3…光ファイバ、40…無線端末、102…制御部、103…記憶部、104…I/F部、106…無線通信部、108…アンテナ、152…S1ハンドオーバ元基地局特定部、154…ICIC関連メッセージ送信処理部、156…ICIC関連メッセージ受信処理部、158…干渉制御部、202…制御部、203…記憶部、204…I/F部、252…ICIC関連メッセージ中継処理部

Claims (5)

  1. 無線基地局と上位ネットワークにおけるネットワーク制御装置との間の論理的な伝送路である第1インタフェースと、無線基地局の間の論理的な伝送路である第2インタフェースとが確立可能な無線通信システムを構成する無線基地局であって、
    自無線基地局との間で、前記第2インタフェースが機能していない第1の他の無線基地局に対して、前記第1インタフェースを用いて、干渉に関連する情報である干渉情報を送信する送信部を備える無線基地局。
  2. 前記送信部は、前記第1インタフェースを介した制御情報の送信及び受信によって無線端末の接続先が前記第1の他の無線基地局から自無線基地局に切り替わる場合における、前記第1の他の無線基地局に対して、前記第1インタフェースを用いて、前記干渉情報を送信する請求項1に記載の無線基地局。
  3. 前記送信部は、自無線基地局との間で前記第2インタフェースが機能している第2の他の無線基地局に対して、前記第2インタフェースを用いて、前記干渉情報を送信し、その後に、前記第1の他の無線基地局に対して、前記第1インタフェースを用いて、前記干渉情報を送信する請求項1又は2に記載の無線基地局。
  4. 前記送信部は、自無線基地局との間で前記第2インタフェースが機能している第2の他の無線基地局に対して、前記第2インタフェースを用いて、前記干渉情報を送信し、その後に干渉が低減しない場合に、前記第1の他の無線基地局に対して、前記第1インタフェースを用いて、前記干渉情報を送信する請求項3に記載の無線基地局。
  5. 無線基地局と上位ネットワークにおけるネットワーク制御装置との間の論理的な伝送路である第1インタフェースと、無線基地局の間の論理的な伝送路である第2インタフェースとが確立可能な無線通信システムを構成する無線基地局における通信制御方法であって、
    自無線基地局との間で、前記第2インタフェースが機能していない第1の他の無線基地局に対して、前記第1インタフェースを用いて、干渉に関連する情報である干渉情報を送信するステップを備える通信制御方法。
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