JP2011222636A - 検査装置,検査方法、及び欠陥座標補正方法 - Google Patents

検査装置,検査方法、及び欠陥座標補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】欠陥検査装置が出力する欠陥候補の座標誤差が大きいと、レビュー装置上で欠陥候補の座標に移動しても視野内に欠陥が見つからない場合がある。移動した座標に欠陥が存在しない場合、周辺に移動して欠陥を探索したり、虚報として判定して見逃す場合がある。本発明の目的は、レビュー時の欠陥探索にかかる作業を軽減させるために、検査装置において、欠陥候補の座標誤差のばらつきを抑制することにより、欠陥候補の座標精度を向上したパターン付き半導体ウエハの検査装置を提供することである。
【解決手段】上記目的を達成するため、本発明では、定点観測位置設定処理により半導体ウエハ上で基準となるパターンを選定し、定点画像切出し処理で当該基準パターンと同じ座標の定点画像を切出して、欠陥座標補正処理により、それらの画像間のずれ量を算出して、各ずれ量で欠陥候補の座標データを補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、検査装置,検査方法、及び欠陥座標補正方法に関する。例えば、半導体ウエハ上にチップのパターンが繰返し形成されたパターン付き半導体ウエハの検査装置に関する。
半導体製品の製造過程では、製造装置で発生した異物等による半導体形成パターンのショートや断線欠落等によって、製品歩留まりが低下するおそれがある。そこで、半導体製造工程において、半導体基板上の欠陥あるいは異物(以下、欠陥と異物とを合わせて単に欠陥という)の種類を特定し、欠陥の発生原因を解析することが、歩留まり向上のために重要である。
近年、半導体は微細化が進み、微小な欠陥が半導体の性能に重大な障害を与える可能性がある。そこで、明視野あるいは暗視野光学式の欠陥検査装置、または走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)式外観検査装置(以下、これらを単に検査装置という)を用い、欠陥の発生箇所を特定する。
次に、当該検査装置により得られた欠陥座標等の情報に基づき、光学顕微鏡、あるいはSEMなどのレビュー(観察)装置で、当該欠陥が存在する位置に視野を移動し、拡大して撮像する。当該視野上で、大きさや致命性の判定、元素分析、断面レビュー等を実施し、その欠陥の種類を特定することで不具合原因を特定することが一般的である。この結果を用いて、装置やプロセスの改善を行い、歩留まり低下を防いでいる。
検査装置で検出される欠陥には、イメージセンサから取得する画像のノイズ成分などによる虚報や、実際には歩留り要因とならない擬似なども含まれるため、検査装置の検出欠陥は、欠陥候補と呼ばれる場合がある。また、レビュー作業などによって、歩留り要因と判別した欠陥は、DOI(Defect Of Interest)と呼ばれる。
上記のようなレビュー作業は、従来、作業者が、レビュー装置の視野を手動で欠陥位置へ移動しながら探索して欠陥を捉えてレビューし、分類していた。
しかし、近年、たとえば特許文献1に開示されているように、検査装置からの検査データを基に、自動的に欠陥の拡大画像を取得する機能(ADR:Automatic Defect Review)を有するレビュー装置が開発されている。また、特許文献2には、取得した画像を特定のルールに従って自動分類(ADC:Automatic Defect Classification)する手法が開示されている。
検査装置で検出した欠陥候補をレビュー装置でレビューする場合、レビュー装置は、半導体ウエハである試料と、この試料を搭載しているステージとの座標補正を行う。これをウエハアライメント(Wafer Alignment)という。ウエハアライメントは、通常、試料上に作成されているアライメントマークなどを用いて、複数の特定の座標位置を入力することにより行われる。
検査装置とレビュー装置において、同一のアライメントマークが同一のステージ座標上にある場合は、2つの座標系は一致するはずである。しかし、実際には、検査装置の欠陥候補の座標には、検査装置でのウエハアライメントの誤差の他、ステージ速度変動による誤差や、検出系の分解能不足,演算精度不足による誤差など、各種要因で発生する誤差のため、2つの座標系が完全に一致せず、レビュー装置上で欠陥候補の座標に移動しても視野内に欠陥が見つからない場合がある。移動した座標に欠陥が存在しない場合、周辺に移動して欠陥を探索したり、虚報として判定して見逃す場合がある。
レビュー作業におけるアライメント補正を正確なものとし、レビュー作業のユーザ工数低減,試料レビューの容易化を図るために、特許文献3では、レビュー装置において、検査装置で検出した複数の欠陥候補のデータをレビュー装置に読み込み、この読み込んだ複数の欠陥毎に、欠陥候補の座標位置へレビュー装置の視野を移動させ、視野内で検出した欠陥と、欠陥候補の欠陥との対応の一致を判定し、一致判定した当該欠陥の座標値に基づいて複数の前記欠陥に対して座標補正する手法が開示されている。また、特許文献3では、レビュー装置上で視野内に欠陥がある場合、当該欠陥が、検査装置上で検出した欠陥かどうかを判別するために、欠陥候補のデータには、欠陥座標のほか、欠陥の特徴量及び欠陥画像などが含まれることが開示されている。
なお、本発明に関連して、欠陥座標のほか、欠陥の特徴量及び欠陥画像などを欠陥データとして出力するマルチプロセッサ方式を用いた外観検査装置用画像処理装置に関しては、特許文献4で開示されている。
また、本発明に関わる検査装置の画像処理の一例に関しては、特許文献5で開示されている。
さらに、後述する本発明の定点観測に関連して、本発明とは別目的に定点観測の画像を利用した発明が特許文献6で開示されている。特許文献6では、チップ毎に設定位置の部分画像を観察して、SEM式外観検査装置における電子ビームの自動焦点補正を行っている。
特開2000−30562号公報 特開平7−201946号公報 特開2008−135568号公報 特開2003−367336号公報 特開2007−256273号公報 特開2006−103374号公報
上記従来技術では、欠陥候補の座標誤差が大きく、視野内に欠陥が見つからない場合、座標補正が実施できないため、欠陥候補の座標周辺に視野を移動させて探索する必要がある。ウエハアライメント起因の装置間の座標誤差の場合には、欠陥候補の座標に一律に検出時のステージ移動量を加算すれば良いが、ステージ速度変動や検出分解能不足、演算精度不足など、何らかの要因で局所的に座標誤差のばらつきが発生する場合には、欠陥候補毎に欠陥の探索が必要となり、レビュー時の作業効率を低下させる要因となる。
本発明の目的は、レビュー時の欠陥探索にかかる作業を軽減させるために、検査装置において、欠陥候補の座標誤差のばらつきを抑制することにより、欠陥候補の座標精度を向上したパターン付き半導体ウエハの検査装置を提供することである。
本発明の第1の特徴は、前記チップに存在する欠陥候補を抽出する第1の処理部と、前記複数のチップ間で欠陥候補の座標誤差のばらつきを揃える第2の処理部とを有することにある。
本発明の第2の特徴は、第1の基準チップにおける第1の画像と、第2のチップにおける、前記第1の画像に対応する位置にある第2の画像とを比較し、前記第1の画像と前記第2の画像とのずれ量を算出し、前記ずれ量を用いて、前記第2のチップに存在する欠陥候補の座標を補正するにある。
本発明の第3の特徴は、前記第1の画像は、検査を行う最初のチップ画像の一部であることにある。
本発明の第4の特徴は、第1の検査において、前記第1の基準チップにおける第1の画像と、前記第2のチップにおける、前記第1の画像に対応する位置にある前記第2の画像とを比較し、前記第1の画像と前記第2の画像との第1のずれ量を算出し、前記第1のずれ量を用いて、前記第2のチップに存在する欠陥候補の座標を補正し、第2の検査において、前記第1の画像と、第3のチップにおける、前記第1の画像に対応する位置にある第3の画像とを比較し、前記第1の画像と前記第3の画像との第2のずれ量を算出し、前記第2のずれ量を用いて、前記第3のチップに存在する欠陥候補の座標を補正することにある。
本発明の第5の特徴は、前記第1の検査は、最初の検査であることにある。
本発明の第6の特徴は、定点観測することにある。
本発明の望ましい実施形態においては、前記定点観測するパターンの座標が、各チップで同じチップ内座標であり、それらの画像間のずれ量を算出して、各ずれ量で該当するチップ内の欠陥候補の座標データを補正する。
また、本発明の望ましい他の実施形態においては、前記定点観測するパターンの座標が、各検査の各チップで同じチップ内座標であり、それらの画像間のずれ量を算出して、各ずれ量で該当する検査及びチップ内の欠陥候補の座標データを補正する。
本発明によれば、パターン付き半導体ウエハの検査装置において、基準パターンの設定箇所に対する各チップのずれ量で、当該チップ上の欠陥候補の座標データを補正することにより、各チップで欠陥候補の座標誤差のばらつき中心が揃うため、欠陥候補の座標誤差のばらつきが抑制されて、レビュー時の欠陥探索にかかる作業を軽減することが可能となる。
本発明の一実施例である検査装置のシステム構成図。 本発明の一実施例である検査操作部と画像処理部間のコマンド・シーケンスの説明図。 本発明の一実施例である画像処理装置のシステム構成例。 画像処理装置の各プロセッサ・エレメントのメモリに分配される画像データの分配例。 画像処理装置における画像処理基板のブロック図。 各プロセッサ・エレメントに搭載されるメモリのメモリマップ。 実施例1の検査操作部における定点観測位置設定の処理手順。 チップ毎に定点観測する場合の定点観測画像の位置を示した一例。 基準パターンを選定する際の推奨パターン。 検査対象チップとスキャンテーブルの説明図。 プロセッサ・エレメントにおける定点観測位置読込み処理の処理手順。 定点画像切出しリストの構造体。 プロセッサ・エレメントにおける画像データ読込み処理から欠陥候補・定点観測データ書込み処理までの処理手順。 (a)画像ブロック境界に定点画像が跨らない場合の切出し位置、(b)画像ブロック境界に定点画像が跨る場合の切出し位置。 欠陥候補・定点観測データのデータフォーマット。 実施例1のチップ毎に座標補正する場合における欠陥候補及び定点観測データの散布図例。 本実施例1の定点画像による欠陥座標補正処理における処理手順。 本実施例1の定点画像による欠陥座標補正処理における処理手順(続き)。 (a)図16の散布図例における基準チップの定点観測データの保持例、(b)図16の散布図例におけるチップ毎の定点観測データの保持例。 図16の散布図例における欠陥候補のデータ保持例。 実施例2の検査操作部における定点観測位置設定の処理手順。 実施例2の各検査でチップ毎に座標補正する場合における欠陥候補及び定点観測データの散布図例。 実施例2の定点画像による欠陥座標補正処理における処理手順。 実施例2の定点画像による欠陥座標補正処理における処理手順(続き)。 (a)図22の散布図例における基準チップの定点観測データの保持例、(b)図22の散布図例における各検査のチップ毎の定点観測データの保持例。 図22の散布図例における欠陥候補のデータ保持例。 複数のイメージセンサを具備したパターン付き半導体ウエハの検査装置に本発明を適用した場合のシステム構成例。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である検査装置のシステム構成図である。
図2は、本発明の一実施例である検査操作部と画像処理部間のコマンド・シーケンスの説明図である。
本検査装置は、試料台101上に被検査物であるウエハ102を載置してイメージセンサ103下で走査するためのXYステージ104と、照明光源105からの照明光をウエハ102側へ向けるためにウエハ102上方に配置したハーフミラー106と、ハーフミラー106からの照明光をウエハ102上に照明するための対物レンズ107と、ウエハ102からの反射光を対物レンズ107、ハーフミラー106を経て検出光として受光するイメージセンサ103と、イメージセンサ103の動作を制御するイメージセンサ制御部108と、図1には明示していないウエハ格納用密封容器(フープ)内のウエハをロードポートを介してXYステージ104の試料台101に載置するための制御を行うミニエン制御部109と、照明光源105の光量の調節制御などを行う光学系制御部110と、XYステージ104の移動制御を行うステージ制御部111と、イメージセンサ制御部108から出力されるウエハ画像のデジタル信号に対して画像処理を行って欠陥検出するための画像処理部2と、GUI(Graphical User Interface)などのユーザ・インターフェースを制御する機能を備え、キーボードやマウスなどの入力部4を介してユーザが指示する内容に従って、上記各制御部を制御するとともに、画像処理部2からの欠陥候補データをもとに、ウエハ上の欠陥の散布図を表示部3に表示し、欠陥候補の座標補正などの後処理を行う検査操作部1と、レビュー装置6で利用するための前記座標補正後の欠陥候補データを一時記憶するための記憶部5と、から構成されている。
なお、本発明の検査操作部1と画像処理部2の間は、イーサネット(登録商標)・ネットワークで接続されており、イーサネット(登録商標)のIP(Internet Protocol)パケットを利用して、検査操作部1は画像処理部2に対してコマンドを送信し、画像処理部2は検査操作部1に対して、レスポンス応答やデータ送信、及びイメージセンサ103から入力される画像データを受信するための同期イベントの送信を行う。
また、以下では、XYステージ104が移動を開始して折り返すまでにイメージセンサ103が取込む画像データをスキャン画像と呼ぶことにする。
以下に、本発明の検査操作部1と画像処理部2の動作に関して図1と図2を用いて説明する。
検査操作部1のレイアウト設定処理201では、ユーザ入力に従い、チップサイズやウエハ上に配置されたチップのレイアウト情報を設定する。
ウエハロード処理202では、ミニエン制御部109を制御してユーザが指定する検査ウエハを、ロードポートを介してフープ内からXYステージ上に載置する。
ウエハアライメント処理203では、ユーザが指定するアライメントマーク位置を基準にして検査装置内で使用するウエハ座標などの座標系の原点設定を行う。
検査感度設定処理204では、ユーザ指定に従って照明光源105の光量や画像処理で使用するしきい値などの感度パラメータの他、検査対象とするチップの設定などを行う。
定点観測位置設定205では、ユーザ指定に従って後述するウエハ上の定点観測位置のデータ設定を行う。
検査実行処理206では、前記光量で照明光源105がウエハ102を照射するように光学系制御部110に指示するとともに、検査パラメータ設定コマンドにより、画像処理部2に検査パラメータの読込みを指示し、画像処理部2は、前記チップサイズや検査対象のチップ,チップのレイアウト情報,感度パラメータ,定点観測位置などの検査パラメータのデータを受信する。検査操作部1は、画像処理部2からの検査パラメータの読込み処理221と定点観測位置読込み処理222の完了を示すレスポンスを受信後、検査開始コマンドを送信して、XYステージ104上に載置されたウエハ102の検査開始を画像処理部2に指示する。
画像処理部2は、検査開始の準備を完了して検査開始コマンドのレスポンスを検査操作部1に送信するとともに、スキャン画像の転送要求イベントを検査操作部1に送信する。検査操作部1は、当該レスポンスとイベントを受信したら、XYステージ104を移動させウエハのスキャンを開始し、イメージセンサ103を介してスキャン画像のデータを画像処理部2に転送する。
画像処理部2は、後述する検査ブロック画像データ用バッファにスキャン画像の格納を完了し、次スキャン画像の処理が可能であれば、次スキャン画像の転送要求イベントを検査操作部1に送信するとともに、当該スキャン画像に対する画像処理を実施して、画像データ読込み処理223,位置合せ処理224,しきい値演算処理225,欠陥判定・特徴量演算処理226、を順次行い、欠陥候補となる欠陥を検出して、当該欠陥の座標位置及び欠陥サイズなどの特徴量を算出する。なお、本画像処理部で実施する画像処理の一例としては、特許文献6に開示されている。
次に、欠陥画像切出し処理227で、当該欠陥の座標をもとに検査ブロック画像データ用バッファにあるスキャン画像から特定サイズの部分画像として切出しを行い、定点画像切出し処理228では、前記定点観測位置設定処理205の設定座標に従い、検査ブロック画像データ用バッファにあるスキャン画像から特定サイズの部分画像として切出しを行って、欠陥候補・定点観測データ書込み229で、前記検出した欠陥と前記定点観測の座標情報などを切出した画像とともに後述する欠陥候補・定点観測データ用バッファにて保存する。
なお、画像データ読込み223から欠陥候補・定点観測データ書込み229の一連の処理はスキャン毎に行われるが、スキャン画像に対するこれらの画像処理時間がかかり、次スキャン画像の処理ができない場合には、当該一連処理が終了するまで次スキャン画像の転送要求イベントの検査操作部1への送信を遅らせる。
検査操作部1は、所定のスキャン数分の転送要求イベントを画像処理部2から受信したら、検査終了確認コマンドを送信し、画像処理部2は全スキャン数分の画像処理が終了していたら、当該コマンドのレスポンスを送信する。
次に、検査操作部1は、欠陥候補・定点観測データの読込み処理207で検査結果取得コマンドを画像処理部2に送信して、前記欠陥候補・定点観測データ用バッファにある欠陥候補・定点観測データを受信する。また、欠陥マージ処理208で、欠陥候補だけを識別して欠陥座標が近い欠陥は同一化し、欠陥マップ表示処理209で、表示部3に検出した欠陥候補のウエハ上の位置をグラフィック表示する。定点画像による欠陥座標補正処理210では、マージ後の欠陥に対して後述する座標補正を行い、欠陥候補データ書込み処理211で、当該補正後の欠陥候補データを記憶部5に保存して、当該欠陥候補データをレビュー装置6で利用する。
なお、本発明の画像処理部を好適に具現化する画像処理装置の一例として特許文献4で開示されているマルチプロセッサ方式の画像処理装置が挙げられる。ここでは、マルチプロセッサ方式の画像処理装置に対する本発明の適用例を図3〜図6を用いて説明する。
図3は、本発明の画像処理部2のシステム構成例である。図4は、本画像処理装置の各プロセッサ・エレメントのメモリに分配される画像データの分配例である。
本画像処理部2は、検査操作部1からのコマンドやイメージセンサ制御部108からの画像データに応じて、レスポンス,イベントなどを送信する同期制御や、検査パラメータ及び画像データを各プロセッサ・エレメント(PE:Processor Element)301に分配する分配制御や、欠陥候補・定点観測データなどの検査結果データの送信制御を行うとともに、検査パラメータのチップサイズや検査箇所のチップ、チップのレイアウト情報などを基に、これらの制御全体のシーケンス制御を行うための全体制御コンピュータ302と、図4に示すように、イメージセンサ108から2048画素幅で入力されるスキャン画像のデータを512画素幅で分割し、当該画素幅を1チャネルとして画像データを同時並列に画像処理するように、チャネル毎に用意した画像処理基板303のCH0〜CH3と、スキャン画像をチャネル単位に分割して対応するチャネルの画像処理基板303に分配するCH間分配制御部304と、から構成される。
図5は、前記画像処理基板303のブロック図である。各チャネルの画像処理基板303は、512画素のチャネル幅に分割されて入力される画像データを、図4に示すように、スキャン方向に分割して各プロセッサ・エレメントに分配するPE間分配制御部501と、チャネル単位及びスキャン方向に分割されたスキャン画像(以降、検査ブロック画像)を画像処理するプロセッサ・エレメントPE0〜PE3と、から構成される。各プロセッサ・エレメントは、画像処理プログラムを処理するCPU502とメモリ503と、から構成される。なお、本発明では、プロセッサ・エレメント301に分配する検査ブロック画像のスキャン方向のサイズは、チップサイズをプロセッサ・エレメント数で等分割したサイズを想定するが、画像データの分配システム内で分配ルールが統一されていれば、他の分割方法でも良い。
図6は、プロセッサ・エレメント301に搭載されるメモリ503のメモリマップである。当該メモリ503は、前記画像処理プログラムを保持するためのプログラム領域601と、画像処理の演算途中データを保持するためのワーク領域602と、検査操作部1から全体制御コンピュータ302を介して入力される検査パラメータを保持するための検査パラメータ用バッファ領域603と、前記検査ブロック画像の画像データを保持するための検査ブロック画像データ用バッファ領域604と、画像処理結果である欠陥候補・定点観測データを保持するための欠陥候補・定点観測データ用バッファ領域605と、から構成される。
本画像処理部2の全体制御コンピュータ302は、検査操作部1から検査パラメータ設定コマンドを受信すると、検査操作部1から検査パラメータのデータを、一旦、受信して、各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3に当該検査パラメータを分配する。全体制御コンピュータ302は、各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3が検査パラメータを前記ワーク領域602に保持するのを確認したら、検査操作部1に検査パラメータ設定コマンドのレスポンスを送信する。
全体制御コンピュータ302は、検査開始コマンドを受信すると、画像データの転送及び分配を準備するために画像処理部2内のCH間分配制御部304やPE間分配制御部501の制御データ設定を行う。また、各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3は、ワーク602や、検査ブロック画像データ用バッファ604,欠陥候補・定点観測データ用バッファ605、の各領域の初期化を行い、画像データの入力待ち状態に移行する。これらの処理が完了したら、全体制御コンピュータ302は、検査操作部1に検査開始コマンドのレスポンスを送信するとともに、スキャン画像の転送要求イベントを送信する。
各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3は画像処理に必要な画像データ量が検査ブロック画像データ用バッファ604に転送されたら画像処理を開始する。また、各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3は、スキャン画像に含まれる自担当の全ての検査ブロック画像を検査ブロック画像データ用バッファ604に格納し、次スキャン画像の処理が可能であれば、次スキャン画像の転送要求イベントを全体制御コンピュータ302に送信する。全体制御コンピュータ302は、全てのプロセッサ・エレメント301から、当該イベントが送信されたのを確認して検査操作部1に次スキャン画像の転送要求イベントを送信する。なお、各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3は、自担当の1スキャン分の検査ブロック画像の画像処理に時間がかかり、次スキャン画像の処理ができない場合には、当該画像処理が終了するまで次スキャン画像の転送要求イベントの全体制御コンピュータ302への送信を遅らせる。
全体制御コンピュータ302は、検査終了確認コマンドを受信すると、全スキャン数分の転送要求イベントが各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3から送信されたのを確認するとともに、各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3で検査が終了しているのを確認後、検査操作部1に当該コマンドのレスポンスを送信する。
さらに、全体制御コンピュータ302は、検査結果取得コマンドを受信すると、各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3の欠陥候補・定点観測データ用バッファ605から欠陥候補・定点観測データを読出して検査操作部1に転送するとともに、全てのプロセッサ・エレメント301で欠陥候補・定点観測データの転送が完了したら当該コマンドのレスポンスを送信する。
次に、本実施例1の定点観測位置設定の処理について図7〜図13を用いて説明する。
本実施例1では、欠陥候補の座標ばらつきを抑制するために、ウエハ上で基準となるチップ(以降、基準チップ)と定点観測するパターン(以降、基準パターン)を選定し、当該基準パターンと同じチップ内座標の画像をチップ毎に定点観測して、それらの画像間のずれ量を算出して、各ずれ量を該当するチップ内の欠陥候補の座標データに反映する。
図7は、本実施例1の検査操作部1における定点観測位置設定205の処理手順である。
図8は、チップ毎に定点観測する場合の定点観測画像の位置を示した一例である。
定点観測位置設定処理205では、まず、ステップ701で、基準チップの設定を行う。実際のウエハ上のパターンと画像処理に転送される画像データのパターン間では、前述したようにステージ速度変動などの各種要因により、位置ずれがある可能性があるので、当該可能性の少ない検査する最初のチップを選択する。図8では、検査対象チップの一番左下を基準チップとしている。なお、基準チップの選定に際しては、自動的に最初の検査対象チップを選択しても良いし、ユーザが前記可能性の少ないチップを選択して指定しても良い。
定点観測位置設定処理205では、次に、ステップ702のチップ内定点観測位置の設定処理で、ユーザは基準チップ内のパターン中で定点観測する基準パターンの位置を指定する。当該指定は、図8に示すように、チップ内座標原点からの座標をμm単位で指定する。なお、以下では、特に断らない限り座標の単位はμmであるものとする。チップのパターンが繰返し形成されたパターン付き半導体ウエハの場合には、各チップで同じパターンのため、当該座標指定は1チップだけすれば、各チップで同じチップ内座標で定点観測位置が指定されたことになり、画像処理部2で当該指定座標を中心として特定の画像サイズで定点観測の画像が切出されることになる。なお、定点観測する位置を各チップに対して個別にウエハ座標で指定しても良いことは勿論である。
前記基準パターンを指定する際には、位置合せしやすいパターンを選定する。図9は、基準パターンを選定する際の推奨パターンを示している。無パターンや、水平線の繰返し,垂直線の繰返し,斜線の繰返し,交線の繰返しのパターンのよりも、推奨パターンのように、交差したパターン等、二次元的なパターンの方が望ましい。
検査操作部1は、検査パラメータ設定コマンドにより検査パラメータを画像処理部2に送信する際、図10で示すスキャンテーブル1001を検査パラメータに含めて送信する。当該スキャンテーブル1001は、検査操作部1の前記レイアウト設定処理201で設定されたチップのレイアウト情報と前記検査感度設定処理204で設定された検査対象チップの設定内容に従って計算される。当該設定内容をもとに、画素単位に換算した検査範囲を2048画素のスキャン幅で除算してスキャン数を算出し、当該スキャン番号毎に、図10に示すチップマトリクス番号のどのチップが検査対象チップかどうかを示す検査対象チップフラグを前記スキャンテーブル1001に設定する。画像処理部2の各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3は、当該スキャンテーブル1001を参照することにより、前記検査ブロック画像データ用バッファ604に転送される検査対象チップの前記検査ブロック画像のデータ数をスキャン毎に知ることができる。
図11は、プロセッサ・エレメント301における定点観測位置読込み処理222の処理手順である。指定された定点観測のチップ内座標データは、検査パラメータ設定コマンドにより検査パラメータに含まれて画像処理部2の各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3に転送される。定点観測位置読込み処理222では、まず、ステップ1101で、定点観測の座標データを読込み、ステップ1102で、チップ内座標である当該座標データをウエハ座標に変換する。当該ウエハ座標変換により、1つのチップ内座標データに対して検査対象チップ数分のウエハ座標が生成される。なお、当該ウエハ座標変換は、図8に示されるウエハ座標原点からのチップマトリクス座標原点の位置とチップマトリクス座標原点からの各検査対象チップのチップ内座標原点の位置がわかれば、これらの位置ベクトルをチップ内座標に加算して容易に算出できる。チップマトリクス座標原点からの各検査対象チップのチップ内座標原点位置は、前記スキャンテーブル1001の検査対象チップフラグがセットされたチップマトリクス番号とチップサイズ(μm単位)を積算すれば容易に算出できる。
次に、ステップ1103で、ウエハ座標変換された各検査対象チップの定点観測の座標データに対して、当該座標が位置するスキャン番号,検査対象チップ番号,チャネル番号,PE番号,検査ブロック内座標を算出する。
前記スキャン番号は、図10に示すスキャン開始のY方向座標を用いて(1)式により計算する。
スキャン番号=(定点観測のY方向ウエハ座標−スキャン開始のY方向座標)
/スキャン幅 ・・・(1) 前記検査対象チップ番号は、(2)式によりチップマトリクス番号iを求めてから、前記スキャンテーブル1001で、(1)式より算出されるスキャン番号に該当する行にセットされている検査対象チップフラグ数を(2)式で求めたチップマトリクス番号iまでカウントすることにより算出する。なお、INTは、切捨ての整数化演算子である。
チップマトリクス番号i=INT{(定点観測のX方向ウエハ座標−チップマトリク ス原点X座標)/X方向チップサイズ}
チップマトリクス番号j=INT{(定点観測のY方向ウエハ座標−チップマトリク ス原点Y座標)/Y方向チップサイズ}
・・・(2) 前記PE番号は、(3)式によりX方向チップ内座標を求めてから(4)式により算出する。
X方向チップ内座標=定点観測のX方向ウエハ座標−チップマトリクス番号i
×X方向チップサイズ−チップマトリクス原点X座標
Y方向チップ内座標=定点観測のY方向ウエハ座標−チップマトリクス番号j
×Y方向チップサイズ−チップマトリクス原点Y座標
・・・(3) PE番号=INT(X方向チップ内座標/X方向チップサイズ/チャネル当りPE数) ・・・(4) 前記チャネル番号は、(1)式のスキャン番号を用いて(5)式により算出する。なお、(5)式の画素サイズとは、1画素の大きさをμm単位の長さで表したものである。
チャネル番号={{定点観測のY方向ウエハ座標−(スキャン番号×スキャン幅
×Y方向画素サイズ+スキャン開始のY方向座標)}/Y方向画素サイズ}
/チャネル幅
・・・(5) 前記検査ブロック内座標は、前記検査ブロック画像の左下隅を原点位置とする座標であり、(6)式により算出する。
X方向検査ブロック内座標=X方向チップ内座標−PE番号×(X方向チップサイズ /チャネル当りPE数)
Y方向検査ブロック内座標=Y方向ウエハ座標−(チャネル番号×チャネル幅
+スキャン番号×スキャン幅)×Y方向画素サイズ−スキャン開始のY方向座標
・・・(6) 前記ウエハ座標変換や(1)〜(6)式の算出に必要な、チップマトリクス座標原点,スキャン数,スキャンテーブル1001,スキャン開始のY方向座標,スキャン幅(2048画素),チップサイズ、チャネル当りPE数,画素サイズ,チャネル幅(512画素)、などの情報は検査パラメータに含まれるものとする。
なお、本実施例では、チップの上下境界を跨ぐスキャンの場合には、スキャン両端にあるチップ箇所では、比較するパターンが異なり虚報を出力してしまうため、少なくとも境界を跨いでいるチャネルからの欠陥は出力しない。
次に、ステップ1104で、各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3は、定点観測の前記各ウエハ座標毎に算出したPE番号,チャネル番号が、自分の番号と同じであれば、当該ウエハ座標に該当する前記算出した、スキャン番号,検査対象チップ番号,検査ブロック内座標、を図12に示すメンバー構成の構造体の定点画像切出しリストをワーク領域602に記憶する。
各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3は、前記定点観測位置読込み処理222の後、図13に示す処理手順によって画像データ読込み223から欠陥候補・定点観測データ書込み229までの処理を行う。すなわち、ステップ1301で、各スキャンの検査対象チップ毎に、画像データ読込み処理223,位置合せ処理224,しきい値演算処理225,欠陥判定・特徴量演算処理226、を順次行い、欠陥候補となる欠陥を検出したら、当該欠陥を欠陥画像切出し処理227で切出して、算出した欠陥の特徴量などの情報と欠陥画像をワーク602に保持した後、以下の定点画像切出し処理228を行う。
定点画像切出し処理228では、ステップ1302で、前記定点画像切出しリストを検索して、スキャン,検査対象チップのループ番号に該当する番号が存在するなら、該当する番号の検査ブロック内座標の部分画像を切出し、ワーク602に保持する。
なお、検査ブロック画像データ用バッファ604から部分画像を切出す際は、図14(a)に示すように前記検査ブロック内座標を中心として、特定の画像サイズで定点観測の画像が切出されることになる。図14(b)に示すように当該切出し領域が、検査ブロック画像の境界をはみ出す場合には、当該境界からのはみ出した分だけ、検査ブロック画像の内側に移動させて、切出し領域が検査ブロック画像をはみ出ないようにする。
次に、ステップ1303の欠陥候補・定点観測データ書込み処理で、各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3は、ワーク602に保持した欠陥候補及び定点観測のデータを図15に示すデータフォーマットで欠陥候補・定点観測データ用バッファ605に記憶する。当該データフォーマットは、固定長のヘッダ部と欠陥情報部、及び、画像データ部からなる。欠陥候補と定点観測は、欠陥候補・定点観測データとして同じフォーマットで記憶されるため、当該ヘッダ部には、欠陥候補と定点観測を区別するために、データ種別のフィールドを設ける。データ種別の値が、0なら欠陥候補であり、1なら定点観測を示す。また、当該ヘッダ部には、欠陥候補及び定点観測の前記切出し画像のバイトサイズを示す画像バイトサイズのフィールドを設ける。欠陥情報部には、欠陥候補及び定点観測の場所を示す番号情報(検査番号/欠陥番号/スキャン番号/チップマトリクス番号/チャネル番号/PE番号,等)と座標情報(ウエハ座標/チップ内座標,等)のフィールドと欠陥特徴量情報(面積/輝度/濃淡差/位置合せ量/しきい値,等)のフィールドを設ける。画像データ部のフィールドに、欠陥候補及び定点観測の前記切出し画像のデータが記憶される。
各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3は、上記処理手順により全スキャン分の処理が終了したら、全体制御コンピュータ302を介して送信される検査終了確認コマンドに対してレスポンスを返信する。
検査操作部1は、欠陥候補・定点観測データ読込み処理207で検査結果取得コマンドにより、各プロセッサ・エレメントPE0〜PE3の欠陥候補・定点観測データ用バッファ領域605から欠陥候補・定点観測データを取得したら、前記欠陥マージ208、及び欠陥マップ表示209の処理を行い、欠陥マージ処理後の欠陥候補及び定点観測データに対して以下の定点画像による欠陥座標補正処理210を行う。なお、欠陥マップ表示は、以下の座標補正処理した欠陥候補の座標データを用いて散布図表示しても良い。
図16は、本実施例1のチップ毎に欠陥座標を補正する場合における欠陥候補及び定点観測データの散布図例である。図中の“□”が定点観測位置を示し、“○”が欠陥候補位置を示している。また、“■”は基準チップの定点観測位置である。検査対象チップはチップマトリクス番号(2,0)〜(5,0)と(1,1)〜(6,1)で、チップマトリクス番号(2,0)の箇所に基準チップの定点観測が設定され、欠陥候補は、チップマトリクス番号(2,0)〜(4,0)と(1,1)〜(2,1)で検出されている例である。なお、欠陥番号は、検査毎に欠陥候補・定点観測データに対して付与するため、検査内で欠陥候補と定点観測で欠陥番号は連続している。
図17及び図18は、本実施例1の定点画像による欠陥座標補正処理210における処理手順である。欠陥座標補正処理210では、まず、ステップ1701で、前記欠陥候補・定点観測データから、基準チップの定点観測のデータを抽出する。次に、ステップ1702で、チップ毎の定点観測のデータを抽出して、チップマトリクスのj番号,i番号の順に優先して昇順に並び替えを行った後、ステップ1703で、欠陥候補のデータを抽出して、チップマトリクスのj番号,i番号の順に優先して昇順に並び替えを行う。図19(a)と図19(b)は、図16の散布図例における基準チップと定点観測の前記並び替え後のデータ保持例である。図20は、図16の散布図例における欠陥候補の前記並び替え後のデータ保持例である。
次に、前記欠陥座標補正処理210では、ステップ1801で、基準チップの定点画像に対して、チップ毎に定点画像を比較して、正規化相関により相関値が最大となる位置を算出などして、基準チップに対するずれ量を算出し、ステップ1802で、当該ずれ量を算出したチップと同じチップマトリクス番号の全欠陥候補に対して欠陥座標に当該ずれ量を加算する。
以上のように、本発明の実施例1によれば、各チップで検出された欠陥候補における座標誤差のばらつき中心が各チップで同じになるため、欠陥候補の座標誤差のばらつきを抑制することができる。
一方、連続して検査する際は、連続検査終了後に、一度に各検査の欠陥候補データをレビュー装置6上でレビューする。以下の実施例2では、各検査で基準となる検査ウエハを選定して(以降、基準ウエハ)、基準ウエハ上で前記基準チップと前記基準パターンを選定し、当該基準パターンと同じチップ内座標の画像を各検査でチップ毎に定点観測して、それらの画像間のずれ量を算出し、各ずれ量を該当する検査及びチップ内の欠陥候補の座標データに反映する。
図21は、本実施例2の検査操作部1における定点観測位置設定205の処理手順である。本実施例2の定点観測位置設定処理205では、実施例1の前記基準チップ及び基準パターンの設定に加えて、ステップ2101で、基準ウエハの設定を行う。基準チップの設定(ステップ2102)とチップ内定点観測位置の設定(ステップ2103)は、実施例1のステップ701,702と同様である。本実施例2では、実際のウエハ上のパターンと位置ずれの可能性が少ない最初の検査ウエハを基準ウエハに選択する。なお、基準ウエハの選定に際しては、自動的に最初の検査ウエハを選択しても良いし、ユーザが前記可能性の少ない検査ウエハを選択して指定しても良い。
連続検査の場合には、実施例1と同様の前記ウエハロード処理202から前記欠陥マージ処理208までが検査毎に自動的に行われ、欠陥マージ処理後の欠陥候補及び定点観測データは記憶部5に一旦保持される。
図22は、本実施例2の各検査でチップ毎に欠陥座標を補正する場合における欠陥候補及び定点観測データの散布図例である。検査ウエハは3枚で、各検査番号の散布図例を示している。本例では検査番号0の検査ウエハを基準ウエハとする。図中の“□”が定点観測位置を示し、“○”が欠陥候補位置を示している。また、“■”は基準チップの定点観測位置である。各検査とも、検査対象チップはチップマトリクス番号(2,0)〜(5,0)と(1,1)〜(6,1)で、チップマトリクス番号(2,0)の箇所に基準チップの定点観測が設定され、欠陥候補は、チップマトリクス番号(2,0)〜(4,0)で検出されている例である。なお、欠陥番号は、検査毎に欠陥候補・定点観測データに対して付与するため、検査内で欠陥候補と定点観測で欠陥番号は連続している。
図23及び図24は、本実施例2の定点画像による欠陥座標補正処理210における処理手順である。欠陥座標補正処理210では、まず、ステップ2301で、前記記憶部5に保持された複数検査の前記欠陥候補・定点観測データから、基準チップの定点観測のデータを抽出する。次に、ステップ2302で、各検査でチップ毎の定点観測のデータを抽出して、チップマトリクスのj番号,i番号の順に優先して昇順に並び替えを行った後、ステップ2303で、各検査で欠陥候補のデータを抽出して、チップマトリクスのj番号,i番号の順に優先して昇順に並び替えを行う。図25(a)と図25(b)は、図22の散布図例における基準チップと定点観測の前記並び替え後のデータ保持例である。図26は、図22の散布図例における欠陥候補の前記並び替え後のデータ保持例である。
次に、前記欠陥座標補正処理210では、ステップ2401で、各検査で、基準チップの定点画像に対して、チップ毎に定点画像を比較して、正規化相関により相関値が最大となる位置を算出などして、基準チップに対するずれ量を算出し、ステップ2402で、当該ずれ量を算出した検査のチップと同じ検査番号、チップマトリクス番号の全欠陥候補に対して欠陥座標に当該ずれ量を加算する。
以上のように、本発明の実施例2によれば、各検査で検出された欠陥候補における座標誤差のばらつき中心が各検査で同じになるため、欠陥候補の座標誤差のばらつきを抑制することができる。なお、実施例2の欠陥座標補正処理210の演算量を削減して高速化するために、定点観測するチップを間引くなどして観測点を少なくしても良い。その場合には、定点画像によってずれ量算出したチップのずれ量で、間引いた箇所のチップのずれ量を代用したり、補間するなどすれば良い。
なお、本発明の定点画像を利用した座標補正は、イメージセンサが1つの検査装置に限るものではない。図27は、複数のイメージセンサ2701,2702,2703を具備したパターン付き半導体ウエハの検査装置に本発明を適用した場合のシステム構成例である。当該システムの場合には、図1及び図2における、イメージセンサ制御部108と、検査操作部1における前記検査感度設定204から前記欠陥候補データ書込み211までの処理と、画像処理部2における前記パラメータ読込み221〜欠陥候補・定点観測データ書込み229までの処理と、をイメージセンサ分用意すれば良い。例えば、図27の検査装置システムのように、3つのイメージセンサを具備する場合、センサ番号0のイメージセンサ2701の動作を制御するイメージセンサ制御部2704と、イメージセンサ2701からの画像データに対する検査操作部1上の前記検査感度設定204から前記欠陥候補データ書込み211までの処理ブロック2707と、前記パラメータ読込み221〜欠陥候補・定点観測データ書込み229の処理を行う画像処理部2710と、センサ番号1のイメージセンサ2702の動作を制御するイメージセンサ制御部2705と、イメージセンサ2702からの画像データに対する検査操作部1上の前記検査感度設定204から前記欠陥候補データ書込み211までの処理ブロック2708と、前記パラメータ読込み221〜欠陥候補・定点観測データ書込み229の処理を行う画像処理部2711と、センサ番号2のイメージセンサ2703の動作を制御するイメージセンサ制御部2706と、イメージセンサ2703からの画像データに対する検査操作部1上の前記検査感度設定204から前記欠陥候補データ書込み211までの処理ブロック2709と、前記パラメータ読込み221〜欠陥候補・定点観測データ書込み229の処理を行う画像処理部2712と、を用意して、前記実施例の検査システムと同様に各処理を行えば良い。
また、本発明は、パターン付き半導体ウエハの欠陥検査装置であれば、明視野及び暗視野の光学式検査装置,SEM式検査装置に適用可能であり、画像検出の方式に制限されるものではない。
1 検査操作部
2 画像処理部
3 表示部
4 入力部
5 記憶部
6 レビュー装置
101 試料台
102 ウエハ
103 イメージセンサ
104 XYステージ
105 照明光源
106 ハーフミラー
107 対物レンズ
108 イメージセンサ制御部
109 ミニエン制御部
110 光学系制御部
111 ステージ制御部
201 レイアウト設定処理
202 ウエハロード処理
203 ウエハアライメント処理
204 検査感度設定
205 定点観測位置設定
206 検査実行処理
207 欠陥候補・定点観測データの読込み処理
208 欠陥マージ
209 欠陥マップ表示
210 欠陥座標補正処理
211 欠陥候補データ書込み
221 検査パラメータ読込み
222 定点観測位置読込み処理
223 画像データ読込み
224 位置合せ処理
225 しきい値演算処理
226 欠陥判定・特徴量演算処理
227 欠陥画像切出し処理
228 定点画像切出し処理
229 欠陥候補・定点観測データ書込み
301 プロセッサ・エレメント
302 全体制御コンピュータ
303 画像処理基板
304 CH間分配制御部
CH0 チャネル番号0の画像処理基板
CH1 チャネル番号1の画像処理基板
CH2 チャネル番号2の画像処理基板
CH3 チャネル番号3の画像処理基板
501 PE間分配制御部
502 CPU
503 メモリ
PE0 PE番号0のプロセッサ・エレメント
PE1 PE番号1のプロセッサ・エレメント
PE2 PE番号2のプロセッサ・エレメント
PE3 PE番号3のプロセッサ・エレメント
601 プログラム領域
602 ワーク領域
603 検査パラメータ用バッファ領域
604 検査ブロック画像データ用バッファ領域
605 欠陥候補・定点観測データ用バッファ領域
1001 スキャンテーブル
2701,2702,2703 イメージセンサ
2704 センサ番号0の動作を制御するイメージセンサ制御部
2705 センサ番号1の動作を制御するイメージセンサ制御部
2706 センサ番号2の動作を制御するイメージセンサ制御部
2707,2708,2709 処理ブロック
2710,2711,2712 画像処理部

Claims (10)

  1. 複数のチップが形成された基板のレビューのために用いられる検査装置において、
    前記チップに存在する欠陥候補を抽出する第1の処理部と、
    前記複数のチップ間で欠陥候補の座標誤差のばらつきを揃える第2の処理部とを有することを特徴とする検査装置。
  2. 請求項1に記載の検査装置において、
    前記第2の処理部は、
    第1の基準チップにおける第1の画像と、第2のチップにおける、前記第1の画像に対応する位置にある第2の画像とを比較し、
    前記第1の画像と前記第2の画像とのずれ量を算出し、
    前記ずれ量を用いて、前記第2のチップに存在する欠陥候補の座標を補正することを特徴とする検査装置。
  3. 請求項2に記載の検査装置において、
    前記第1の画像は、検査を行う最初のチップ画像の一部であることを特徴とする検査装置。
  4. 請求項1に記載の検査装置において、
    前記第2の処理部は、
    第1の検査において、前記第1の基準チップにおける第1の画像と、前記第2のチップにおける、前記第1の画像に対応する位置にある前記第2の画像とを比較し、前記第1の画像と前記第2の画像との第1のずれ量を算出し、前記第1のずれ量を用いて、前記第2のチップに存在する欠陥候補の座標を補正し、
    第2の検査において、前記第1の画像と、第3のチップにおける、前記第1の画像に対応する位置にある第3の画像とを比較し、前記第1の画像と前記第3の画像との第2のずれ量を算出し、前記第2のずれ量を用いて、前記第3のチップに存在する欠陥候補の座標を補正することを特徴とする検査装置。
  5. 請求項4に記載の検査装置において、
    前記第1の検査は、最初の検査であることを特徴とする検査装置。
  6. 複数のチップが形成された基板のレビューのために用いられる検査方法において、
    前記チップに存在する欠陥候補を抽出し、
    前記複数のチップ間で欠陥候補の座標誤差のばらつきを揃えることを特徴とする検査方法。
  7. 請求項6に記載の検査方法において、
    第1の基準チップにおける第1の画像と、第2のチップにおける、前記第1の画像に対応する位置にある第2の画像とを比較し、
    前記第1の画像と前記第2の画像とのずれ量を算出し、
    前記ずれ量を用いて、前記第2のチップに存在する欠陥候補の座標を補正することを特徴とする検査装置。
  8. 請求項7に記載の検査方法において、
    前記第1の画像は、検査を行う最初のチップ画像の一部であることを特徴とする検査方法。
  9. 請求項6に記載の検査方法において、
    第1の検査において、前記第1の基準チップにおける第1の画像と、前記第2のチップにおける、前記第1の画像に対応する位置にある前記第2の画像とを比較し、前記第1の画像と前記第2の画像との第1のずれ量を算出し、前記第1のずれ量を用いて、前記第2のチップに存在する欠陥候補の座標を補正し、
    第2の検査において、前記第1の画像と、第3のチップにおける、前記第1の画像に対応する位置にある第3の画像とを比較し、前記第1の画像と前記第3の画像との第2のずれ量を算出し、前記第2のずれ量を用いて、前記第3のチップに存在する欠陥候補の座標を補正することを特徴とする検査方法。
  10. 請求項9に記載の検査装置において、
    前記第1の検査は、最初の検査であることを特徴とする検査方法。
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