JP2011220886A - 樹脂材料の劣化診断膜及びその劣化診断方法 - Google Patents

樹脂材料の劣化診断膜及びその劣化診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】専用の装置と、それを扱える専門的な人が必要であり、その装置と人が製品のある現地に赴き、診断を行うため、手間と時間がかかるという問題があった。
【解決手段】この発明に係る樹脂材料の劣化診断膜は、第一のコーティング膜と、該第一のコーティング膜の表面で、かつ、最外部に設けられた第二のコーティング膜と、からなる樹脂材料の劣化診断膜であって、前記第一のコーティング膜は、環境因子との反応により変色する染料を含有し、前記第二のコーティング膜は、所定の応力により亀裂が生じることを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、樹脂材料、特にゴム材料を用いた製品、部品の劣化程度(粗さ、亀裂、割れ等の発生)を非破壊で診断するための塗布膜及びその診断方法に関するものである。
一般に、樹脂材料は熱、光、薬品などの環境因子により劣化が生じ、物性が変化する。特にゴム材料は応力が負荷された状態で紫外線、オゾン、薬品等に触れることにより、急激に劣化が進み、極めて短期間にクラックが入ることがある。そのため、製品強度等の物性に影響を及ぼす。
通常、長期間使用されるような樹脂製品、部品では、定期的なメンテナンスや交換が必要とされることが多いが、市場における環境因子は多種多様であり、また劣化の程度もまちまちである。そのため、メンテナンス、交換時期を一律に設定することは困難であり、製品、部品の劣化度を簡単に診断し、当該劣化度に応じて交換時期を定める方法が望まれている。
このような、劣化度を診断し、交換時期を推定する方法として、高分子材料の表面粗さが経年的に変化することに着目し、表面粗さを測定することで、亀裂等の発生時期を予測するものがある。(例えば、特許文献1)
特開平7−134095号公報
しかしながら、上記特許文献では、表面粗さを測定する専用の装置と、それを扱える専門的な人が必要であった。また、その装置と人が製品のある現地に赴き、診断を行うため、手間と時間がかかるという問題もあった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、特殊な装置を用いることなく、簡単に、樹脂製品の劣化状態が診断できる樹脂材料の劣化診断膜及びその劣化診断方法を提供することを目的としている。
この発明に係る樹脂材料の劣化診断膜は、第一のコーティング膜と、該第一のコーティング膜の表面で、かつ、最外部に設けられた第二のコーティング膜と、からなる樹脂材料の劣化診断膜であって、前記第一のコーティング膜は、環境因子との反応により変色する染料を含有し、前記第二のコーティング膜は、所定の応力により亀裂が生じることを特徴とするものである。
この発明は、特殊な装置を使用することなく、特に専門の知識を有する者でなくても、目視点検により、迅速、簡便、確実に、樹脂材料からなる製品の劣化程度を判断できる。よって、樹脂材料からなる製品の交換時期等を確実に判断することができるという効果を奏するものである。
この発明の実施の形態1における樹脂材料の劣化診断膜の断面図である。 この発明の実施の形態1における樹脂材料の劣化診断膜である2層コーティング膜をゴムローラに用いた場合の模式図である。 この発明の実施の形態2における樹脂材料の劣化診断膜の断面図である。 この発明の実施の形態2における樹脂材料の劣化診断膜の断面図である。
実施の形態1.
次に、図面を用いて、この発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
図1は、この発明の実施の形態1における樹脂材料の劣化診断膜の断面図である。以下、これらの図を用いて説明する。図において、樹脂材料からなる基材1の表面に、紫外線、オゾンまたは薬品などの環境因子により変色する染料を含有する第一のコーティング膜である第一コーティング膜2が塗布されており、その上に所定の応力負荷により亀裂が生じるような脆性材からなる第二のコーティング膜である第二コーティング膜3が塗布されている。
第一コーティング膜2について、環境因子としてオゾン、紫外線等が考えられる。オゾンで着色するような染料例として、アゾ系、アントラキノン系、インジゴ系などが考えられる。また、紫外線で着色する染料例として、ロイコ系色素が考えられる。また、有機系染料の紫外線による褪色を利用してもかまわない。その他、第一コーティング膜2の主成分としては、基材の変形を阻害しないよう柔軟な材料が望ましく、ゴム系、塩化ビニル系、シリコーン系が挙げられる。
第二コーティング膜3について、ある一定の応力値で破壊するようなコーティング材としては、脆性材から成るコーティング材が望ましく、例えばロジン系応力塗料や、エポキシ系、ウレタン系、アクリル系のコーティング材が考えられる。特に第一コーティング膜2の主成分がシリコーン系の場合、密着性の点から、アクリル系が良い。なお、環境因子として紫外線を考慮する場合、第二コーティング膜3は紫外線を遮蔽できるよう着色することが望ましい。
上記の構成による樹脂材料の劣化診断膜を劣化が生じやすいような環境で使用した場合、すなわち、環境因子による影響が大きい場所で使用した場合には、樹脂材料、特にゴム材料などには亀裂が生じ易い環境となる。部品には、応力と環境因子の重畳作用が働き、まず応力により第二コーティング膜3に亀裂が生じる。次に、その亀裂から環境因子が浸透し、第一コーティング膜2に含まれる染料と反応する。その結果として、第一コーティング膜2に線状の変色部が生じ、応力の影響と環境因子の影響を的確に捉えることができ、劣化状況を的確に診断できる。よって、樹脂材料からなる基材1に亀裂が生じ、製品の機能に支障をきたす前の適切な交換時期の判断をすることができる。
一方、環境因子による影響が小さい場所で使用された場合には、応力により第二コーティング膜3に亀裂が生じるものの、第一コーティング膜2には変色は発生しない。このような状況下では、環境因子の影響は小さいと判断でき、樹脂材料からなる基材1に直接すぐに亀裂が生じるような環境ではなく、すぐには劣化し難い環境であると判断できる。
また、環境因子による影響は大きいが、応力がほとんどかからない場所で使用された場合には、第二コーティング膜3に亀裂が生じないため、第一コーティング膜2には変色は発生しない。このような状況下では、樹脂材料からなる基材1に直接すぐに亀裂や劣化が生じるような環境ではなく、すぐには劣化し難い環境であると判断できる。
なお、第一コーティング膜2と第二コーティング膜3からなる2層コーティング膜は、当然に環境因子と基材間の保護膜としても作用し、基材の延命効果が得られる。
上記実施の形態1に係る発明である2層コーティング膜における樹脂材料の劣化診断方法の適用先としては、ゴム配管、Oリング等の気密部品、ゴムローラ、または、タイヤ等が考えられる。
図2は、この実施の形態1に係る樹脂材料の劣化診断膜である2層コーティング膜をゴムローラに用いた場合の例示である。図において、ローラベアリング4の表面にローラゴム5が設けられている。ローラゴム5の側面、すなわち、ゴムローラの転送面6に対し垂直な面で転送方向沿った面の一部で、ゴムローラの動作による影響を受け難い箇所に2層コーティング膜塗布部7が設けられている。図で示すように、2層コーティング膜はゴムローラ全面に塗布することなく側面の一部に塗布することで、摩擦、磨耗による影響を避けつつ、樹脂材料の劣化を適切に診断できる。また、ゴムローラの機能を不当に制約することなく、ゴムローラに与える影響を最小限に留めることができる。
なお、このような使用例は、ゴムローラに限られず、摩擦、磨耗による影響を受けやすいタイヤ等についても適用できることはいうまでもない。なお、このような使用では、上記保護膜としての効果は得られないことは明らかである。
以下、本発明の詳細な一実施例について説明する。樹脂材料からなる基材1として2mm厚、20mm×150mmの短冊状クロロプレンゴムを使用する。第一コーティング膜2には、クロロプレンゴム系接着剤に染料のピグメントレッド53:1を重量比2%添加したものを使用する。また、第二コーティング膜3には、ロジン系樹脂を使用する。
第一コーティング膜2を樹脂材料からなる基材1に1回刷毛塗りし、25℃で約2時間乾燥し形成する。その後、第二コーティング膜3をスプレーで10回塗布し、25℃50%RHで約30時間乾燥し形成する。こうして作成した短冊状サンプルに対して、冶具を用いて中心部100mmに0.2mmの変位を付加し、紫外線照射装置で100時間照射した。その結果、第二コーティング膜3に亀裂が生じ、当該亀裂の底部に紫外線照射後は変色が確認された。一方、同様の状態で暗所にて100時間放置した短冊状サンプルでは、亀裂は確認されたが、前述のような変色は見られず、外観だけで応力と紫外線照射の有無が判別できるという効果が得られる。
次に、上記示したような条件で調べた変位と亀裂、または、変色との関係を下記表1に、第二コーティング膜3の厚みと亀裂、または、変色との関係を下記表2に示す。これらの表からも、応力の影響と環境因子の影響を的確に捉えることができ、劣化状況を的確に診断できることがわかる。
Figure 2011220886
Figure 2011220886
実施の形態2.
上記実施の形態では、第二コーティング膜3を平坦に塗布しているため、劣化の影響が顕著に性能に現れるような精密部品では感度が十分とはいえない。図3及び図4は、この発明の実施の形態2における樹脂材料の劣化診断膜を示す断面図である。図3において、第二コーティング膜3の表面には予め直線状の切り込み8が設けられている。また、図4において、第二コーティング膜3の表面には予め直線状の溝9が設けられている。
このような構成をとることで、応力に対する感度を上げることができ、劣化の影響が顕著に性能に現れるような精密部品でも適切に劣化状況を判断できる。なお、ここでは、共に直線状の切り込み8、または、溝9について記載したが、特に直線状でなくてもよい。例えば、波状、円弧状、矩形状、または、ランダムな形状等、特に規定はなく、また、直線状の切り込み8、または、溝9が並行に設けられていても、交差した格子状であってもかまわない。応力に対して亀裂が生じやすいようなパターンで設けられていれば良い。
なお、上記実施の形態では、樹脂材料の劣化診断膜として、2層コーティング膜について説明してきたが、第一コーティング膜2の表面に第二コーティング膜3が塗布され、第二コーティング膜3が最外面となるようなコーティング膜であれば、特に2層コーティング膜に限られない。
たとえば、第一コーティング膜2の内側、すなわち、内層に更なる保護膜を形成する3層コーティング膜であっても、さらに、防錆膜、防腐膜を追加し、4層、または、5層のコーティング膜としても、同様な効果が得られることはいうまでもない。
1 基材、2 第一コーティング膜、3 第二コーティング膜、4 ローラベアリング、5 ローラゴム、6 2層コーティング膜塗布部、7 転送面、8 切り込み、9 溝

Claims (4)

  1. 第一のコーティング膜と、該第一のコーティング膜の表面で、かつ、最外部に設けられた第二のコーティング膜と、からなる樹脂材料の劣化診断膜であって、前記第一のコーティング膜は、環境因子との反応により変色する染料を含有し、前記第二のコーティング膜は、所定の応力により亀裂が生じることを特徴とする樹脂材料の劣化診断膜。
  2. 前記環境因子が、紫外線、または、オゾンであることを特徴とする請求項1記載の樹脂材料の劣化診断膜。
  3. 前記第二のコーティング膜の表面に切り欠き、または、溝を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の樹脂材料の劣化診断膜。
  4. 樹脂材料からなる基材にかかる所定の応力により、前記第二のコーティング膜に亀裂が生じる第一工程と、前記亀裂から進入する環境因子と反応することで、前記第一のコーティング膜が変色する第二工程と、から樹脂材料の劣化を診断することを特徴とする樹脂材料の劣化診断方法。
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