JP2011220259A - 電磁式燃料噴射装置 - Google Patents

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Junji Takaoku
淳司 高奥
Yasuo Namaizawa
保夫 生井沢
Kiyotaka Ogura
清隆 小倉
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Abstract

【課題】燃圧が高くても燃料噴射弁の傾斜可能な角度を適度に維持しつつ、Oリングを安定保持できると共に、燃料噴射弁の曲げ応力を十分に緩和できる構造の電磁式燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】この装置では、燃料噴射弁1の上端部のコア107が燃料配管140に対してインジェクタープレート120とそれを組み込んでインジェクターキャップ141に装着されるクリップホルダ130とを介して燃料噴射弁1の軸方向に対して傾斜する方向に可動に保持される。燃料噴射弁1の旋回中心がコア107におけるバックアップリング118の保持面となる平坦面65と燃料噴射弁1の軸芯との交点に一致している。コア107は、キャップ141と対向する外周面が燃料の下流側へ向かって径が小さくなるテーパ形状であると共に、テーパ形状から下流側で繋がる曲面63は更に小径であって、且つプレート120の上面121aに対する接触面が球面形状となっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の内燃機関に用いられる電磁式燃料噴射装置に関する。
近年、内燃機関として、特に筒内燃料噴射内燃機関に用いられる電磁式燃料噴射装置については、厳しい排気ガス規制への対応や燃費向上を目的とし、燃焼性能や流量特性の改善のために高燃圧化対応が求められている。
即ち、燃圧を高めると燃焼室へ噴射する際の燃料が微粒化され、燃焼室内の空気との混合を促進することで排気ガス中の未燃炭化水素の発生を抑制し、燃焼性能を改善することができる。また、燃圧を高めるとエンジンの回転数に制限される定められた一回当たりの噴射時間内にも燃料の噴射量を増加させることができるため、燃料の噴射量の制御可能な範囲が広がり、流量特性が改善される。このため、今後は要求される燃圧が更に上昇する可能性がある。
このような高燃圧化対応の燃料噴射装置に関連する周知技術としては、例えばクリッププレートの周方向の移動と燃料噴射弁の傾斜とにより配管及びエンジンブロック間の軸ずれによる燃料噴射弁の曲げ応力を緩和した構造のもの(特許文献1参照)が挙げられる。ここでの曲げ応力を緩和するための燃料噴射弁の移動範囲は、円筒形状で構成されるインジェクターキャップの内周面と、それに対向する円筒形状で構成された燃料噴射弁の外周面との隙間により制限されるようになっている。
米国特許第7527038号
上述した特許文献1に係る燃料噴射装置の構造では、インジェクターキャップの内周面とそれに対向する円筒形状の燃料噴射弁の外周面との隙間が狭くて燃料噴射弁の傾斜可能な角度が小さく制限され、配管及びエンジンブロック間の軸ずれによる燃料噴射弁の曲げ応力を緩和し切れない場合、燃料噴射弁の曲げ応力が過大となって燃料噴射弁が破損してしまう危険性があり、こうした場合には車体火災の原因になり得る外部へ燃料洩れが発生する可能性がある。
一方、インジェクターキャップの内周面と燃料噴射弁の外周面との隙間は、広過ぎても燃圧によりOリングが下流側へはみ出して脱落してしまうため、燃圧に対抗してOリングを保持できる適度な範囲(例えば0.5mm以下)に制限されており、これによって燃料噴射弁が傾斜できる角度も制限されている。Oリングが脱落した場合にも、外部への燃料洩れが発生する原因となり得るため、好ましくない。
要するに、特許文献1に係る燃料噴射装置においては、従来よりも燃圧が高くなる場合にも燃料噴射弁が傾斜可能な角度を或る程度維持しつつ、Oリングを安定して保持できる構造が必要となるが、インジェクターキャップの内周面と燃料噴射弁の外周面との隙間が狭く制限されていることにより、燃料噴射弁の傾斜可能な角度が適度に維持されず、結果として、燃料噴射弁の曲げ応力(具体的には燃料配管とエンジンブロックとの軸ずれ量に係る曲げ応力)を十分に緩和できないという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、燃圧が高くても燃料噴射弁の傾斜可能な角度を適度に維持しつつ、Oリングを安定保持できると共に、燃料噴射弁の曲げ応力を十分に緩和できる簡素な構造の電磁式燃料噴射装置を提供することにある。
上記技術的課題を解決するため、本発明は、少なくとも、燃料配管に固定されたインジェクターキャップと、周方向に広がる平担面を有すると共に、インジェクターキャップの内周面と対向する外周面を有し、且つ一部分が当該インジェクターキャップ内に収納される円筒形状のコアと、燃料を噴射する燃料出口を有するノズルを含む燃料噴射弁を収納可能であると共に、当該ノズルから燃料を噴射する燃焼室を有するエンジンブロックと、により当該燃料配管内から当該燃焼室内へ連通する通路を形成して成る筒内燃料噴射内燃機関に用いられる電磁式燃料噴射装置において、インジェクターキャップの外周側に装着されて固定されるクリップホルダと、クリップホルダに装着されてコアの中途部分を内周側で可動に支持するインジェクタープレートと、コアの外周側とインジェクターキャップの内周側との間に配備されてインジェクタープレートに対する燃料封止を行うOリングと、コアの外周側とインジェクターキャップの内周側との間で当該コアの外周側に形成された平坦面上に保持されてOリングによる燃料封止のバックアップを行うバックアップリングと、を備え、燃料噴射弁の旋回中心は、コアにおけるバックアップリングの保持面となる平坦面と当該燃料噴射弁の軸芯との交点に一致しており、コアは、インジェクターキャップと対向する外周面が燃料の下流側へ向かって径が小さくなるテーパ形状であると共に、当該テーパ形状から下流側で繋がる更に小径のインジェクタープレートに対する接触面が球面形状であることを特徴とする。
上記電磁式燃料噴射装置において、コアの接触面である球面形状における中心点が当該コアの平担面と中心軸との交点と一致すること、或いはコアの接触面である球面形状における中心点がOリングの中心軸と当該コアの中心軸との交点と一致することは、それぞれ好ましいる
また、上記何れか1つの電磁式燃料噴射装置において、インジェクタープレートのコアに対する接触面が球面形状であることは好ましい。ここで、インジェクタープレートの接触面である球面形状における径と中心位置とは、コアの接触面である球面形状における径と中心位置とに一致することが好ましい。
更に、上記何れか1つの電磁式燃料噴射装置において、インジェクタープレートのコアに対する接触面は、内径側へ向かって低背化するテーパ面であることが好ましい。
加えて、上記何れか1つの電磁式燃料噴射装置において、コアのインジェクタープレートに対する接触面とインジェクタープレートのコアに対する接触面との少なくとも一方は、表面処理が施されたことが好ましい。
本発明によれば、従来よりも高い燃圧が加えられても、簡単な構成で燃料噴射弁の傾斜可能な角度を適度に維持しつつ、Oリングを安定保持できると共に、燃料噴射弁の曲げ応力を十分に緩和することができる。
本発明の実施例1に係る電磁式燃料噴射装置の概略構成を燃料噴射弁の軸方向に沿って一部を断面にして示した側面図である。 図1に示す電磁式燃料噴射装置の要部構成に含まれるインジェクタープレートを示した斜視図である。 図1に示す電磁式燃料噴射装置の要部構成に含まれるインジェクタープレートを組み付けるクリップホルダを示した斜視図である。 図1に示す電磁式燃料噴射装置の要部構成をコアの軸方向に沿って断面にして示した側面図である。 本発明の実施例2に係る電磁式燃料噴射装置の要部構成をコアの軸方向に沿って断面にして示した側面図である。 図5の構造において配置を相違させた場合に動作上の問題を生じた状態の要部構成をコアの軸方向に沿って断面にして示した側面図である。 本発明の実施例3に係る電磁式燃料噴射装置の要部構成をコアの軸方向に沿って断面にして示した側面図である。
以下に、本発明の電磁式燃料噴射装置について、幾つかの実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る電磁式燃料噴射装置の概略構成を燃料噴射弁の軸方向に沿って一部を断面にして示した側面図である。図2は、この電磁式燃料噴射装置の要部構成に含まれるインジェクタープレート120を示した斜視図である。図3は、この電磁式燃料噴射装置の要部構成に含まれるインジェクタープレート120を組み付けるクリップホルダ130を示した斜視図である。
図1〜図3を参照すれば、この電磁式燃料噴射装置は、上端面に燃料入口のある円筒形部材のコア107と、下端面に燃料出口116のある円筒形部材のノズル101とを備えた燃料噴射弁1を有しており、燃料出口116からエンジンブロック150内の燃焼室151内へ適宜燃料を噴射する構造になっている。
燃料を供給するための燃料配管140は、燃料噴射弁1の受け部である開口部143を持つ円筒形のインジェクターキャップ141を備えている。インジェクターキャップ141の外周部には外周側へ延在する少なくとも2つの突起142が設けられている。
インジェクタープレート120は、クリップホルダ130に装着されてコア107の中途部分を内周側で可動に支持するもので、図2に示されるように外周側へ延在する少なくとも2つの突起122が設けられており、その内周面123はコア107の溝部62に対向し、その上面121aはコア107の外周側へ広がる曲面63と接する接触面となるように配置される。
インジェクターキャップ141の外周側に装着されて固定されるクリップホルダ130は、図3に示されるように少なくとも2つの開口部131が設けられており、それぞれの開口部131にはインジェクタープレート120の突起122とインジェクターキャップ140の突起142とが係合されて配置される。樹脂製のOリング119は、コア107の外周側とインジェクターキャップ141の内周側との間に配備されてインジェクタープレート120に対する燃料封止を行う。同様な樹脂製のバックアップリング118は、コア107の外周側とインジェクターキャップ141の内周側との間でコア107の外周上側に形成された平坦面65上に保持されてOリング119による燃料封止のバックアップを行う。
このような構成で燃料噴射弁1の上端部のコア107は、燃料配管140に対してインジェクタープレート120とそれを組み込んでインジェクターキャップ141に装着されるクリップホルダ130とを介して燃料噴射弁1の軸方向に対して傾斜する方向に可動に保持される。
即ち、この電磁式燃料噴射装置では、少なくとも燃料配管140に固定されたインジェクターキャップ141と、周方向に広がる平担面65を有すると共に、インジェクターキャップ141の内周面と対向する外周面を有し、且つ一部分がインジェクターキャップ141内に収納される円筒形状のコア107と、燃料を噴射する燃料出口116を有するノズル101を含む燃料噴射弁1を収納可能であり、ノズル101から燃料を噴射する燃焼室151を有するエンジンブロック150と、により燃料配管140内から燃焼室151内へ連通する通路を形成して筒内燃料噴射内燃機関を構成しており、燃料噴射弁1の旋回中心がコア107におけるバックアップリング118の保持面となる平坦面65と燃料噴射弁1の軸芯との交点に一致している。
コア107の形状については、インジェクターキャップ141と対向する外周面が燃料の下流側へ向かって径が小さくなるテーパ形状であると共に、テーパ形状から下流側で繋がる曲面63の形状は更に小径であって、且つインジェクタープレート120の上面121aに対する接触面が球面形状となっている。また、インジェクタープレート120に対する球面形状の接触面より更に下流側で繋がる溝部62は最小径となっており、それよりも下流側では徐々に径が大きくなり、所定の箇所からは同じ径となっている。
インジェクターキャップ141内の開口部143は燃料通路144を介して燃料配管140内部の燃料通路と連通しており、略図する高圧燃料ポンプによって昇圧された燃料が燃料配管140を通って燃料噴射弁1へ供給される。
コア107の上端部の外周側にはシール部材を配置するための円筒形の空間をもつ溝64が設けられており、その上流側にはOリング119が配置されている。ここで、インジェクターキャップ141の開口部143に設けられた円筒形状の内周面145は、Oリング119の外周面と接して燃料封止として働く。また、インジェクターキャップ141の内周面145より僅かに小径な円環形状のバックアップリング118は、溝64におけるOリング119よりも下流側でコア107の平坦部65上に配置されている。バックアップリング118は、インジェクターキャップ141内の開口部143の空間に燃圧が加えられ、Oリング119が下流側へ押された場合にもOリング119を下流側で支持し、金属材のコア107の平担面65にOリング119が直接接触して損傷されるのを防止するために設けられている。
一方、エンジンブロック150については、燃焼室151へ連通する燃料噴射弁1の取り付け部152が形成されている。取り付け部152に燃料噴射弁1が取り付けされるとき、その下端部であるノズル101の外周部には樹脂製の円筒形状のシール部材160が接触するように配備されている。取り付け部152の内周面がシール部材160の外周部と接することにより、燃料噴射弁1の下端部のノズル101がエンジンブロック150により周方向への移動が拘束されて固定され、且つ燃焼室151内の燃焼ガスをシールするように働く。尚、コイルを取り付けるためのヨークやコイルに通電するための端子ボビン等、その他の周知箇所については略図する。
図4は、ここでの電磁式燃料噴射装置の要部構成をコア107の軸方向に沿って断面にして示した側面図である。尚、燃料配管140とエンジンブロック150とは一般的に別部材であるため、互いに軸ずれを発生する場合があり、ここでは説明を簡単にするため、この軸ずれによるコア107の中心軸70とインジェクターキャップ141の中心軸71との角度である燃料噴射弁1の傾斜角を誇張して示している。
コア107の曲面63は外周に向かうに従い、燃料噴射弁1の上端側へ上曲がりにカーブした球面形状となっている。燃料噴射弁1は上流側から下流側へ向かう燃圧によってインジェクタープレート120側へ押し付けられているため、燃料噴射弁1は曲面63に沿って変形せずにインジェクタープレート120の上面(接触面)121aに対して旋回して傾斜するように動作する。また、ここでの曲面63は球面形状であるため、燃料噴射弁1が傾斜した後にも中心位置は移動しない。
燃料噴射弁1の傾斜により生じる隙間67は、インジェクターキャップ141の内周面145とそれに対向するコア107の外周面66との間で形成される。コア107の外周面66とそれに隣接する平担面65とはバックアップリング118の保持部(支持部)であるため、燃圧が加えられてOリング119を介してバックアップリング118が下流側へ押されても、バックアップリング118が変形してOリング119と共に隙間67へ脱落しないよう、隙間67の上端部である上端隙間67aの幅の上限値が制限されている。コア107の形状により、隙間67の下端部である下端隙間67bの幅は、燃料噴射弁1が傾斜したときにコア107の外周面66がインジェクターキャップ141の内周面145から離れる側で上端隙間67aの幅よりも大きくなる。
燃料噴射弁1の傾斜の中心位置によっては、その傾斜の度合いにより上端隙間67aが狭まり、平担面65の外径部がインジェクターキャップ141の内周面145と接触して燃料噴射弁1の傾斜角を制限する。
そこで、実施例1の電磁式燃料噴射装置では、コア107の球面形状の曲面63の中心69をコア107の中心軸70とコア107のバックアップリング118の保持部となる平担面65との交点に配置している。
こうした場合、燃料噴射弁1が傾斜しても、平担面65の最外径部は中心69を中心点とする円状の軌跡81で示されるようにインジェクターキャップ141の内周面145に接触することがない。また、インジェクタープレート120のコア107との接触面である上面121aはコア107の曲面63と同じ径の球面形状であり、その中心が中心69と一致するように配置している。このように配置したことにより、コア107はインジェクタープレート120により面支持される構造となる。燃圧により燃料噴射弁1から受ける荷重を面接触で受ける場合には、点接触や線接触で受ける場合と比べてインジェクタープレート120の上面121aに加えられる応力を低減することができる。
このような構造を持つことにより、コア107の平担面65の径について、燃料噴射弁1の傾斜角度を制限することなく大きくすることができる。また、インジェクターキャップ141の内周面145に対向するコア107の外周面66が下流側に向かう程、外径が狭くなるテーパ形状を有していることによって、隙間67は中心69から離れる程広くなり、燃料噴射弁1が傾斜した場合でもコア107の外周面66がインジェクターキャップ141の内周面145と接触しないための逃げとなる。このようなテーパ形状を有することによって、燃圧によるOリング119が脱落することなく、燃料噴射弁1の傾斜可能な角度を確保することができる。このとき、燃料噴射弁1の上端部はインジェクターキャップ141の内周面145によって拘束され、燃料噴射弁1の下端部はエンジンブロック150の取り付け部152の壁面によって拘束されるが、上記構造を有することにより、燃料噴射弁1が傾斜可能な範囲であれば、燃料噴射弁1における上端・下端の軸ずれは補正され、燃料噴射弁1への曲げ応力(燃料配管140とエンジンブロック150との軸ずれ量に係る曲げ応力)を十分に緩和させることができる。
図5は、本発明の実施例2に係る電磁式燃料噴射装置の要部構成をコア107の軸方向に沿って断面にして示した側面図である。
実施例2に係る電磁式燃料噴射装置は、実施例1に係る装置の基本構成をそのまま適用し、インジェクタープレート120についてのみ、上面121bを内径側へ向かって下流側へ下がるテーパ形状(テーパ面)としたものである。ここでは、インジェクタープレート120の上面121b上からの法線80の一部が中心69と一致するように配置する構造となる。
即ち、実施例2に係る電磁式燃料噴射装置の場合、幾何学的にコア107の球面形状の曲面63とインジェクタープレート120の上面121bとが接触する部分からの法線80が球面形状の中心69を通るため、インジェクタープレート120の上面121bの角部ではなく、上面121b内でコア107の曲面63を支持する構造となる。但し、この場合には曲面63と上面121bとの接触部分は円環線状となり、実施例1の場合と比べて接触部分の面積が小さくなる。このため、コア107及びインジェクタープレート120の材質には、十分高い強度を持った例えばステンレス等の部材を使用することが望ましい。
因みに、実施例2に係る電磁式燃料噴射装置において、インジェクタープレート120の上面121b上からの法線80の一部が中心69と一致しないように配置された構造では、動作上に問題を生じる危険性がある。
図6は、実施例2の構造において配置を相違させた場合に動作上の問題を生じた状態の要部構成をコア107の軸方向に沿って断面にして示した側面図である。
ここでは、インジェクタープレート120の上面121b上からの法線80の一部が中心69と一致しないように配置された構造としているため、コア107の曲面63をインジェクタープレート120の上面121bの角部で支持する状態が生じ、そうした場合に引っ掛かりにより支持した角部を中心として燃料噴射弁1が旋回して傾斜し、コア107の曲面63の片側がインジェクタープレート12の上面121bから浮き上がった様子を示している。このような動作状態に至ると、コア107及びインジェクタープレート120へ偏荷重が加わって特にインジェクタープレート120が破損される原因となり得るため、好ましくない。
図7は、本発明の実施例3に係る電磁式燃料噴射装置の要部構成をコア107の軸方向に沿って断面にして示した側面図である。
実施例3に係る電磁式燃料噴射装置は、実施例1に係る装置の基本構成をそのまま適用し、燃料噴射弁1の旋回中心について、コア107の中心軸70とOリング118の中心位置との交点を中心82となるようにすると共に、コア107の曲面63の中心を中心82と一致する構造としたものである。この構造では、実施例1に係る装置の場合と比べて燃料噴射弁1の傾斜により上端隙間67aが狭くなる(但し、図7中では上端隙間67a、下端隙間67bを図4に示した実施例1の場合よりも広く描いている)が、コア107の平担面65の最外径部分がインジェクターキャップ141の内周面145と接触しない十分な距離を確保できる場合には基本動作上で問題を生じない。
燃料噴射弁1が中心82を中心点として旋回して傾斜しても、コア107のOリング119が配置される溝64からインジェクターキャップ141の内周面145までの距離Lが全周方向で同一となる。Oリング119については変形量に応じて反力を発生するが、その変形量が全周方向で同一となるため、反力の周方向成分は釣り合っている。このため、燃料噴射弁1が傾斜した場合にもOリング119の反力によるコア107への曲げ応力は殆ど生じない。
ここでも、インジェクタープレート120のコア107との接触面である上面121aは曲面63と同じ径の球面形状であり、その中心が中心82と一致するように配置されているため、実施例1の装置の場合と同様に、燃料噴射弁1が傾斜可能な範囲であれば、燃料噴射弁1における上端・下端の軸ずれは補正され、燃料噴射弁1への曲げ応力(燃料配管140とエンジンブロック150との軸ずれ量に係る曲げ応力)を十分に緩和させることができる。
尚、上述した各実施例の装置に係る曲面63及び上面121a、121bについて、その一方若しくは両方に表面処理を施した構造とすれば、燃圧の上昇によって燃料噴射弁1にかかる荷重が増加しても、曲面63と上面121a、121bの強度を向上できる。また、表面処理により潤滑性を改善し、曲面63や上面121a、121bに燃圧により荷重が加えられても、燃料噴射弁1の傾斜動作をより円滑に行わせることができる。即ち、表面処理により曲面63及び上面121a、121b間の摩擦力を低減させ、摩擦による摩耗を抑制することができる。表面処理にはCrメッキ、Niメッキ、窒化処理等を適用すれば良い。
1 燃料噴射弁
63 曲面
101 ノズルホルダ
107 コア
118 Oリング
119 バックアップリング
120 インジェクタープレート
121a、121b 上面
130 クリップホルダ
140 燃料配管
141 インジェクターキャップ
150 エンジンブロック

Claims (7)

  1. 少なくとも、燃料配管に固定されたインジェクターキャップと、周方向に広がる平担面を有すると共に、前記インジェクターキャップの内周面と対向する外周面を有し、且つ一部分が当該インジェクターキャップ内に収納される円筒形状のコアと、燃料を噴射する燃料出口を有するノズルを含む燃料噴射弁を収納可能であると共に、当該ノズルから燃料を噴射する燃焼室を有するエンジンブロックと、により当該燃料配管内から当該燃焼室内へ連通する通路を形成して成る筒内燃料噴射内燃機関に用いられる電磁式燃料噴射装置において、
    前記インジェクターキャップの外周側に装着されて固定されるクリップホルダと、前記クリップホルダに装着されて前記コアの中途部分を内周側で可動に支持するインジェクタープレートと、前記コアの外周側と前記インジェクターキャップの内周側との間に配備されて前記インジェクタープレートに対する燃料封止を行うOリングと、前記コアの外周側外周側と前記インジェクターキャップの内周側との間で当該コアの外周側に形成された前記平坦面上に保持されて前記Oリングによる燃料封止のバックアップを行うバックアップリングと、を備え、
    前記燃料噴射弁の旋回中心は、前記コアにおける前記バックアップリングの保持面となる前記平坦面と当該燃料噴射弁の軸芯との交点に一致しており、
    前記コアは、前記インジェクターキャップと対向する外周面が燃料の下流側へ向かって径が小さくなるテーパ形状であると共に、当該テーパ形状から下流側で繋がる更に小径の前記インジェクタープレートに対する接触面が球面形状であることを特徴とする電磁式燃料噴射装置。
  2. 請求項1記載の電磁式燃料噴射装置において、前記コアの前記接触面である前記球面形状における中心点は、当該コアの前記平担面と中心軸との交点と一致することを特徴とする電磁式燃料噴射装置。
  3. 請求項1記載の電磁式燃料噴射装置において、前記コアの前記接触面である前記球面形状における中心点は、前記Oリングの中心軸と当該コアの中心軸との交点と一致することを特徴とする電磁式燃料噴射装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項記載の電磁式燃料噴射装置において、前記インジェクタープレートの前記コアに対する接触面は、球面形状であることを特徴とする電磁式燃料噴射装置。
  5. 請求項4記載の電磁式燃料噴射装置において、前記インジェクタープレートの前記接触面である前記球面形状における径と中心位置とは、前記コアの前記接触面である前記球面形状における径と中心位置とに一致することを特徴とする電磁式燃料噴射装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項記載の電磁式燃料噴射装置において、前記インジェクタープレートの前記コアに対する接触面は、内径側へ向かって低背化するテーパ面であることを特徴とする電磁式燃料噴射装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項記載の電磁式燃料噴射装置において、前記コアの前記インジェクタープレートに対する接触面と前記インジェクタープレートの前記コアに対する接触面との少なくとも一方は、表面処理が施されたことを特徴とする電磁式燃料噴射装置。
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