JP2011216504A - 電気化学素子用電極の製造方法 - Google Patents

電気化学素子用電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い塗着効率で安定して電気化学素子用電極を製造する方法を提供する。
【解決手段】集電体の少なくとも一面上に接着剤層を形成し、次いで電極材料を帯電させて、前記接着剤層上に電極層を形成させることを特徴とする電気化学素子用電極の製造方法、及び前記製造方法により得られる電気化学素子用電極を備える電気化学素子。

Description

本発明は、電気化学素子用電極の製造方法及びこれを備える電気化学素子に関する。
リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタは、エネルギーの環境問題や資源問題から分散電源やハイブリッド自動車などの大型電源としての応用が期待されている。しかしながら、これらの電気化学素子を大型電源として応用するためには、大電流放電時のエネルギー損失を小さくするために内部抵抗の低減が望まれている。
また、これと同時に、大型電源として使用するためにはこれら電気化学素子のコストを低減する必要もあり、電気化学素子用電極製造のコスト低減が望まれている。
一方、電極の製造方法としては、電極活物質および結着剤などを含む電極材料をスラリーとし、塗布、乾燥する方法;電極材料を練合して、圧延ロールにて目標の厚みまで延展する方法;電極材料をそのまま、あるいは複合粒子状にして加圧成形する方法などが挙げられる。この中でも電極材料を加圧成形する方法は、生産性の点で好ましく、そのための電極材料の供給方法が様々提案されている。
電極材料の供給方法として電極材料を帯電させて、静電的に付着させるという方法がある。この方法は、薄く均等に電極材料を供給できること、付着しなかった電極材料を回収して再利用できる可能性もあり、生産性の面でも優れている。
例えば、特許文献1では、表面に撥水性を有する粉体を静電粉体塗装によって集電体に塗着する方法が開示されている。この方法によれば、撥水性が均等にかつ十分に高められた水素吸蔵合金電極が製造できるとしている。
また、特許文献2では、集電体の表面に、活物質、導電化材および結着剤からなる活物質層を、粉体塗装法により形成することを特徴とする電極の製造方法が開示されている。この方法によれば、湿式法に比べて制御が容易で生産性が良く、負荷特性に優れた電極が得られるとしている。
また、特許文献3では、不燃性または難燃性の電解質溶液を電極構成体表面に塗布し、さらに静電複写によって電極材料を塗布し加熱定着させることにより、電解質溶液が電極材料と電極構成体とを結着させることを特徴する電極の製造方法が開示されている。この方法によれば、より高性能な電極が提供できるとしている。
また、特許文献4では、水平方向に走行される搬送路上に、電極原料粉末を散布する散布工程と、散布された電極原料粉末状に集電体を供給する集電体供給工程と、前記電極原料粉末と集電体とを連続的に加圧して電極を形成するゾーン圧着工程と、を備えたことを特徴とする電気化学デバイス用電極の製造方法が開示されている。そして、電極原料粉末を供給する方法として静電吹き付け法など静電気により付着させる方法が例示されている。
また、特許文献5では、電極構成体表面に電極材料が塗布され、形成される電極を製造する電極製造装置において、電極材料と電極構成体表面に塗布し、電極を形成させる静電スクリーン塗布手段を備えた電極製造装置が開示されている。この装置によれば、より高性能な電極を製造することができるとしている。
さらに、特許文献6では、高分子電解質膜に静電的に帯電させた電極触媒粉末を付着して形成した燃料電池用電極が、適度な細孔分布をもつ構造が得られ、ガス拡散をより良くするので、電池性能が向上するとしている。
特開平9−213316号公報 特開2001−351616号公報 特開2004−281152号公報 WO2005/117043号公報 特開2004−281221号公報 特開平11−288728号公報
電極材料の供給方法として電極材料を帯電させて、静電的に付着させるという方法は、付着しなかった電極材料を回収して再利用できる可能性もあり、生産性の面でも優れている。一方、性能面ではリチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタのような電気化学素子において利用されることを考慮すると、内部抵抗の低減する電極を製造する技術が産業利用上重要である。このよう技術課題に対して、特許文献1〜6に記載のような方法では十分とはいえなかった。
従って、本発明は、高い塗着効率で安定して電気化学素子用電極を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、集電体の少なくとも一面上に接着剤層を形成し、帯電させた電極材料粒子を前記接着剤層上に供給して電極層を形成させることにより、集電体への集電効率を高めることができ、得られる電極を使用した電気化学素子の内部抵抗を低減することが可能となることを見出し、これらの知見に基づき以下の本発明を完成させるに至った。
かくして本発明によれば、下記[1]〜[7]が提供される。
[1]集電体の少なくとも一面上に接着剤層を形成し、帯電させた電極材料を前記接着剤層上に供給することにより電極層を形成させることを特徴とする電気化学素子用電極の製造方法。
[2]前記集電体が金属である[1]に記載の製造方法
[3]前記電極材料が、前記電極活物質を含む複合粒子である[1]または[2]に記載の電気化学素子用電極の製造方法。
[4][1]に記載の電極材料の平均帯電量が0.5〜10.0μC/gである[1]に記載の電気化学素子用電極の製造方法。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法により得られる電気化学素子用電極を備える電気化学素子。
[6]前記電気化学素子が、電気二重層キャパシタである[5]に記載の電気化学素子。
本発明によれば、内部抵抗の低い電気化学素子用電極を生産性よく製造することが可能となるので、特に電気二重層キャパシタ、ハイブリッドキャパシタ用電極、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法として好適に用いることができる。
本発明の電気化学素子用電極の製造方法は、集電体の少なくとも一面上に、接着剤層を形成し、帯電させた電極材料粒子を前記接着剤層上に供給することにより電極層を形成させることを特徴とする。
<集電体>
本発明の製造方法に用いられる集電体は、具体的には、金属、炭素、導電性高分子などを用いることができる。電気伝導性から集電体は金属が好ましい。集電体用金属としては、通常、アルミニウム、白金、ニッケル、タンタル、チタン、その他の合金等が使用される。これらの中で導電性、耐電圧性の面から銅、アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用するのがより好ましい。
集電体の形状は、特に制限されないが、フィルム状またはシート状であり、シート状集電体は、空孔を有していてもよい。シート状集電体は、エキスパンドメタル、パンチングメタル、網状などの形状を有していてもよい。空孔を有するシート状集電体を用いると、得られる電極の体積あたりの容量を高くすることができる。シート状集電体が空孔を有する場合の空孔の割合は、好ましくは10〜79面積%、より好ましくは20〜60面積%である。
集電体の厚みは、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常は1〜200μm、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜50μmである。集電体の厚みがこの範囲にあると、電子の移動抵抗が低減でき、内部抵抗が低減できる。
本発明では、集電体の少なくとも一面上に接着剤層が形成されている。
接着剤層は、電極層と集電体の界面抵抗を小さくできることから、導電性のものが好ましい。接着剤層は、集電体の表面に接着剤を塗布、乾燥することで形成することができる。
接着剤は、導電助剤の粉末と結着剤と、必要に応じ添加される分散剤とを、水または有機溶媒中に分散させたものである。導電性接着剤の導電助剤としては、銀、ニッケル、金、黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどが挙げられ、好ましくは黒鉛、アセチレンブラックである。導電性接着剤の結着剤としては、後述する本発明の製造方法に使用される結着剤として例示したものをいずれも使用できる。また、水ガラス、エポキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ウレタン樹脂等も用いることができ、これらはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。導電性接着剤の結着剤は、好ましくは、アクリレート系重合体、カルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩またはアルカリ金属塩、水ガラス、ポリアミドイミド樹脂である。また、導電性接着剤の分散剤としては、上記本発明の製造方法の電極層に使用してもよい分散材、または界面活性剤を用いることができる。
本発明に用いられる接着剤層の形成方法は、特に制限されないが、例えば、ドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、ハケ塗りなどによって、集電体上に形成される。
接着剤層の厚みは、通常0.01〜20μm、好ましくは0.1〜10μm、特に好ましくは1〜5μmである。接着剤層の厚みが前記範囲であることにより、本発明の製造方法により得られる電気化学素子用電極を有する電気化学素子の内部抵抗を低減することができる。
<電極材料>
本発明に用いる電極材料とは、電極活物質、導電剤、結着剤、およびその他電極を構成するのに必要な材料であって、通常は固体粒子状の形態をなしているものをいう。
(電極活物質)
本発明の製造方法により得られる電気化学素子用電極に用いる電極活物質は、電極が利用される電気化学素子に応じて選択すればよい。
本発明の製造方法により得られる電気化学素子用電極を、電気二重層キャパシタ用電極やハイブリッドキャパシタの正極用電極に用いる場合には、電極活物質として、通常、炭素の同素体が用いられる。炭素の同素体の具体例としては、活性炭、ポリアセン、カーボンウィスカ及びグラファイト等が挙げられ、これらの粉末または繊維を使用することができる。好ましい電極活物質は活性炭であり、具体的にはフェノール樹脂、レーヨン、アクリロニトリル樹脂、ピッチ、およびヤシ殻等を原料とする活性炭を挙げることができる。
本発明の製造方法により得られる電気化学素子用電極を、リチウムイオン二次電池の正極用電極に用いる場合においては、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiFePO、LiFeVO、およびこれらの元素を一部置換したリチウム含有複合金属酸化物;TiS、TiS、非晶質MoSなどの遷移金属硫化物;Cu、非晶質VO・P、MoO、V、V13などの遷移金属酸化物;が例示される。さらに、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレンなどの導電性高分子が挙げられる。
本発明の製造方法により得られる電気化学素子用電極を、リチウムイオン二次電池の負極用電極やハイブリッドキャパシタの負極用電極に用いる場合には、電極活物質としては、アモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、メゾカーボンマイクロビーズ(MCMB)、およびピッチ系炭素繊維などの炭素質材料;ポリアセン等の導電性高分子;リチウムと合金化可能なSi、Sn、Sb、Al、ZnおよびWなどが挙げられる。
本発明に用いられる電極活物質の体積平均粒子径は、通常0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、更に好ましくは5〜20μmである。
本発明に用いられる電極活物質の比表面積は、30m/g以上、好ましくは500〜5,000m/g、より好ましくは1,000〜3,000m/gであることが好ましい。電極活物質の比表面積が大きいほど、得られる電極組成物層の密度は小さくなる傾向があるので、電極活物質を適宜選択することで、所望の密度を有する電極組成物層を得ることができる。また、これらの電極活物質は、単独でまたは二種類以上を組み合わせて用いることができる。
(導電材)
本発明に用いられる導電材は、導電性を有し、電気二重層を形成し得る細孔を有さない粒子状の炭素の同素体からなり、具体的には、ファーネスブラック、アセチレンブラック、及びケッチェンブラック(アクゾノーベル ケミカルズ ベスローテン フェンノートシャップ社の登録商標)などの導電性カーボンブラック;天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛;が挙げられる。これらの中でも、導電性カーボンブラックが好ましく、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックがより好ましい。
本発明に用いられる導電材の体積平均粒子径は、電極活物質の体積平均粒子径よりも小さいものが好ましく、その範囲は通常0.001〜10μm、好ましくは0.05〜5μm、より好ましくは0.01〜1μmである。導電材の体積平均粒子径がこの範囲にあると、より少ない使用量で高い導電性が得られる。導電材の量を多くすると後述する電極材料の帯電量を小さくすることができ、少なくすると帯電量を大きくすることができる。これらの導電材は、単独でまたは二種類以上を組み合わせて用いることができる。導電材の量は、電極活物質100重量部に対して通常0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。導電材の量がこの範囲にあると、得られる電気化学素子用電極を電気二重層キャパシタに使用した場合、使用した電気二重層キャパシタの容量を高く且つ内部抵抗を低くすることができる。
(結着剤)
本発明に用いられる結着剤は、電極活物質を相互に結着させることができる化合物であれば特に制限はない。好適な結着剤は、溶媒に分散する性質のある分散型結着剤である。分散型結着剤として、例えば、フッ素系重合体、ジエン系重合体、アクリレート系重合体、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン系重合体等の高分子化合物が挙げられ、好ましくはフッ素系重合体、ジエン系重合体およびアクリレート系重合体、より好ましくはジエン系重合体およびアクリレート系重合体が挙げられる。電極材料を帯電させる方法が、ポリテトラフルオロエチレンとの摩擦帯電である場合は、帯電列の関係を利用することにより、後述する帯電量を調整することができる。例えば、アクリレート系重合体は、ジエン系重合体よりも帯電列上はプラスに帯電しやすいので、帯電量を大きくすることができる。
本発明に用いられる結着剤の形状は、特に制限はないが、結着性が良く、また、作成した電極の容量の低下や充放電の繰り返しによる劣化を抑えることができるため、粒子状であることが好ましい。粒子状の結着剤としては、例えば、ラテックスのごとき結着剤の粒子が水に分散した状態のものや、このような分散液を乾燥して得られる粉末状のものが挙げられる。
本発明に用いられる結着剤の数平均粒子径は、格別な限定はないが、通常は0.0001〜100μm、好ましくは0.001〜10μm、より好ましくは0.01〜1μmの数平均粒子径を有するものである。結着剤の数平均粒子径がこの範囲であるときは、少量の結着剤の使用でも優れた結着力を電気化学素子用電極に与えることができる。ここで、数平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真で無作為に選んだ結着剤粒子100個の径を測定し、その算術平均値として算出される個数平均粒子径である。粒子の形状は球形、異形、どちらでもかまわない。これらの結着剤は単独でまたは二種類以上を組み合わせて用いることができる。結着剤の量は、電極活物質100重量部に対して、通常は0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。結着剤の量がこの範囲にあると、得られる電極組成物層と集電体との密着性が充分に確保でき、本発明の製造方法により得られる電気化学素子用電極を電気二重層キャパシタ用電極に使用した場合、得られる電気二重層キャパシタの容量を高く且つ内部抵抗を低くすることができる。また、結着剤の量を多くすると、後述する電極の帯電量を大きくすることができ、結着剤の量を少なくすると帯電量を小さくすることができる。
本発明の製造方法においては、その他、電極を構成するのに必要な以下のような材料を含有していてもよい。
(分散材等)
分散材とは後述するスラリーの溶媒に溶解させて用いられ、電極活物質、導電材等を溶媒に均一に分散させる作用をさらに有するものである。例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ならびにこれらのアンモニウム塩またはアルカリ金属塩;ポリアクリル酸(またはメタクリル酸)ナトリウムなどのポリアクリル酸(またはメタクリル酸)塩;ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリドン、ポリカルボン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、各種変性デンプン、キチン、キトサン誘導体などが挙げられる。これらの分散材は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。中でも、セルロース系ポリマーが好ましく、カルボキシメチルセルロースまたはそのアンモニウム塩もしくはアルカリ金属塩が特に好ましい。
これら分散材は単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。分散材の使用量は、格別な限定はないが、電極活物質100重量部に対して、通常は0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、より好ましくは0.8〜2重量部の範囲である。分散材を用いることで、スラリー中の固形分の沈降や凝集を抑制できる。また、噴霧乾燥時のアトマイザーの詰まりを防止することができるので、噴霧乾燥を安定して連続的に行うことができる。
その他の添加剤としては、例えば、界面活性剤がある。界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、ノニオニックアニオンなどの両性の界面活性剤が挙げられるが、中でもアニオン性若しくはノニオン性の界面活性剤で熱分解しやすいものが好ましい。
界面活性剤は単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。界面活性剤の量は、格別な限定はないが、電極活物質100重量部に対して0〜50重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
本発明に使用される電極材料は、上記電極活物質および結着剤を必須成分として、必要に応じて導電材、分散材、その他の添加剤を含有してなる粒子形状のもの(以下、「複合粒子」ということがある)であることが好ましい。
複合粒子の製造方法は特に制限されず、噴霧乾燥造粒法、転動層造粒法、圧縮型造粒法、攪拌型造粒法、押出し造粒法、破砕型造粒法、流動層造粒法、流動層多機能型造粒法、および溶融造粒法などの公知の造粒法により製造することができる。中でも、表面付近に結着剤および導電助剤が偏在した複合粒子を容易に得られる点で、噴霧乾燥造粒法が好ましい。噴霧乾燥造粒法で得られる複合粒子を用いると、本発明の電子化学素子用電極を生産性高く得ることができる。また、該電極の内部抵抗をより低減することができる。
本発明に用いる複合粒子の重量平均粒径は、通常は0.1〜1,000μm、好ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜100μmの範囲である。複合粒子の重量平均粒径がこの範囲にあるとき、複合粒子が凝集を起こしにくく、重力に対して静電気力が大きくなるので好ましい。
本発明では、帯電させた電極材料を、接着剤層上に供給することにより電極層を形成させる。
電極材料を帯電させるとは、電極材料に処理を施すことにより電極材料をプラスまたはマイナスに帯電させることをさす。
電極材料を帯電させる方法としては、特に制限はないが、電極材料に直接電圧を印加して帯電させる方法や、電極材料を摩擦により帯電させる方法などが挙げられる。
電極材料に直接電圧を印加して帯電させる方法には、コロナ放電を利用した帯電方法があげられる。コロナ放電を利用した帯電方法は、電極材料を接着剤層上にスプレー噴霧するときに、これをコロナ放電電極近傍を通過させることで帯電させてもよいし、電極材料による流動層中にコロナ放電電極を設置して帯電させてもよい。
電極材料を摩擦により帯電させる方法としては、帯電列を利用して、電極材料とこれを帯電させやすい材料とを接触させて帯電させる方法が用いられる。帯電列とは、物質が固有に持つものであり、帯電しやすさを、マイナスに帯電しやすい材料からプラスに帯電しやすい材料までにわたってを相対的に序列したものである。摩擦させる2つの材料が帯電列上離れているほど、それぞれが大きく帯電するので、帯電列上で、電極材料から帯電列が離れた材料と、電極材料とを接触させることで容易に電極材料を帯電させることができる。電極材料をプラスに帯電させる場合、ポリテトラフルオロエチレンは、帯電列上で最もマイナスに帯電しやすい材料であるので、電極材料はポリテトラフルオロエチレンと接触させることで容易にプラスに帯電させることができる。
電極材料は、上記の複数の電極材料を混合して帯電させてもよいが、異なる電極材料間での帯電性の差をなくことができるので、上記の電極材料を複合粒子化したものを帯電させる方が好ましい。
<帯電量>
電極材料を帯電させるときの帯電量は、電極材料が帯電したときに反対に帯電する材料がアースに流す電流量を計測することによって、電極材料の平均帯電量として測定することができる。電極材料の平均帯電量は、通常、0.5μC/g以上、好ましくは0.5〜10.0μC/g、さらに好ましくは1.5〜6.0μC/gである。前記平均帯電量が、この範囲にあるとき、電極材料を接着剤層上により効率よく塗着することができる。前記帯電量は、前述のように導電材や結着剤の量、種類を変更することにより調整することができる。
<接地>
本発明においては、集電体が接地されていることが好ましい。集電体の接地抵抗は、通常1MΩ以下、好ましくは100Ω以下であることが好ましい。接地抵抗がこの範囲にあるとき、帯電させた電極材料が集電体近傍に接近したときに集電体に有効な誘導帯電が誘起されるので均一な電極を形成することができる。
<電極層の形成>
(電極材料供給方法)
本発明では、上記帯電させた電極材料を、集電体の一面に形成された接着剤層上に供給する。帯電させた電極材料を接着剤層上に供給する方法に特に制限はない。例えば、静電粉体塗装のように接地された集電体の接着剤層側の面に、帯電させた電極材料を噴霧して供給してもよいし、静電スクリーン印刷のように設置された集電体の接着剤層側の面に帯電させた電極材料を転写させてもよい。
そして、接着剤層が一面上に形成された集電体と前記供給方法により接着剤層上に供給された電極材料とを一対のロールで加圧して、接着剤層上に電極層を形成する。この工程では、必要に応じ加温された前記電極材料が、一対のロールでシート状の電極層に成形されてもよい。供給される電極材料の温度は、好ましくは40〜160℃、より好ましくは70〜140℃である。この温度範囲にある電極材料を用いると、プレス用ロールの表面で電極材料の滑りがなく、電極材料が連続的かつ均一にプレス用ロールに供給されるので、膜厚が均一で、電極密度のばらつきが小さい、電気化学素子用電極用シートを得ることができる。
本発明において、成形時の温度は、通常0〜200℃であり、結着剤の融点またはガラス転移温度より高いことが好ましく、結着剤の融点またはガラス転移温度より20℃以上高いことがより好ましい。プレス用ロールを用いる場合の成形速度は、通常10m/分以上、成形性をより高く、薄膜化をより容易にすべく、好ましくは20〜200m/分、さらに好ましくは30〜80m/分である。またプレス用ロール間のプレス線圧は、特に規定はされないが、得られる電極の電極強度を高くできる点で、好ましくは0.2〜30kN/cm、より好ましくは0.5〜10kN/cmである。
本発明においては、前記一対のロールの配置は特に限定されないが、略水平または略垂直に配置されることが好ましい。略水平に配置する場合は、前記集電体を一対のロール間に連続的に供給し、該ロールの少なくとも一方に電極材料を供給することで、集電体とロールとの間隙に電極材料が供給され、加圧により電極層を形成できる。略垂直に配置する場合は、前記集電体を水平方向に搬送させ、該集電体上に電極材料を供給し、電極材料層を形成する。供給された電極材料層を必要に応じブレード等で均した後、該集電体を一対のロール間に供給し、加圧により電極層を形成できる。
成形した成形体の厚みのばらつきを無くし、密度を上げて高容量化をはかるために、必要に応じて更に後加圧を行っても良い。後加圧の方法は、ロールによるプレス工程が一般的である。ロールプレス工程では、2本の円柱状のロールをせまい間隔で平行に上下にならべ、それぞれを反対方向に回転させて、その間に電極をかみこませ加圧する。ロールは加熱又は冷却等、温度調節してもよい。
(電気化学素子)
本発明の電気化学素子は、本発明の製造方法で得られる電子化学素子用電極を備える。電気化学素子としては、電気二重層キャパシタやハイブリッドキャパシタなどが挙げられるが、電気二重層キャパシタが好適である。以下、本発明の製造方法で得られる電子化学素子用電極を電気二重層キャパシタ用電極に用いた場合について説明する。
電気二重層キャパシタは、電極、セパレータおよび電解液で構成され、前記電極として、本発明の製造方法で得られた電子化学素子用電極を用いる。
セパレータは、電気二重層キャパシタ用電極の間を絶縁でき、陽イオンおよび陰イオンを通過させることができるものであれば特に限定されない。具体的には、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、レーヨンもしくはガラス繊維製の微孔膜または不織布、一般に電解コンデンサ紙と呼ばれるパルプを主原料とする多孔質膜などを用いることができる。セパレータは、上記一対の電極組成物層が対向するように、電気二重層キャパシタ用電極の間に配置され、素子が得られる。セパレータの厚みは、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常は1〜100μm、好ましくは10〜80μm、より好ましくは20〜60μmである。
電解液は、通常電解質と溶媒で構成される。電解質は、カチオンとしては、以下に示すような(1)イミダゾリウム、(2)第四級アンモニウム、(3)第四級ホスホニウム、(4)リチウム等を用いることができる。
(1)イミダゾリウム
1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチルー3−メチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチル−エチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリウム、1−メチル−2,3,4−トリエチルメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム等
(2)第四級アンモニウム
テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウム等
(3)第四級ホスホニウム
テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、メチルトリエチルホスホニウム、メチルトリブチルホスホニウム、ジメチルジエチルホスホニウム等
(4)リチウム
また、同様に電解質は、アニオンとしては、PF 、BF 、AsF 、SbF 、N(RfSO2−、C(RfSO3−、RfSO (Rfはそれぞれ炭素数1〜12のフルオロアルキル基)、F、ClO 、AlCl 、AlF 等を用いることができる。これらの電解質は単独または二種類以上として使用することができる。
電解液の溶媒は、一般に電解液の溶媒として用いられるものであれば特に限定されない。具体的には、プロピレンカーボート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどのカーボネート類;γ−ブチロラクトンなどのラクトン類;スルホラン類;アセトニトリルなどのニトリル類;が挙げられる。これらは単独または二種以上の混合溶媒として使用することができる。中でも、カーボネート類が好ましい。
上記のキャパシタ素子に電解液を含浸させて、電気二重層キャパシタが得られる。具体的には、キャパシタ素子を必要に応じ捲回、積層または折るなどして容器に入れ、容器に電解液を注入して封口して製造できる。また、キャパシタ素子に予め電解液を含浸させたものを容器に収納してもよい。容器としては、コイン型、円筒型、角型などの公知のものをいずれも用いることができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における部および%は、特に断りのない限り質量基準である。
<実施例1>
電極活物質として比表面積1,800m/g、体積平均粒子径5μmの高純度活性炭粉末「クラレコールYP−17D」(クラレケミカル社製)100部、結着剤として、コア部を形成する重合体の構成単量体単位がアクリル酸n−ブチルおよびメタクリル酸エチルであり、シェル部を形成する重合体の構成単量体単位がメタクリル酸n−ブチルおよびメタクリル酸であり、全単量体単位の組成比がアクリル酸n−ブチル:メタクリル酸エチル:メタクリル酸n−ブチル:メタクリル酸=40:40:17:3(質量比)であり、コア部のガラス転移温度が−5℃、シェル部のガラス転移温度が25℃であるコアシェル型重合体の水分散ラテックス(体積平均粒子径0.31μm、固形分濃度40%)を5部、導電材として平均粒径0.7μmのアセチレンブラック(デンカブラック粉状;電気化学工業社製)を5部、分散剤としてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩「DN−800H」(ダイセル化学工業社製)の1.5%水溶液を93.3部、およびイオン交換水を348.7部加えて、「TKホモミキサー」(プライミクス社製)で撹拌混合して固形分濃度が20%のスラリーを得た。スラリーのpHは23℃で7.6であった。このスラリーを25%アンモニア水でpH8.5に調整し、スプレー乾燥機(OC−16;大河原化工機社製)を使用し、回転円盤方式のアトマイザ(直径65mm)の回転数25,000rpm、熱風温度150℃、粒子回収出口の温度が90℃の条件で噴霧乾燥造粒を行い、電極材料の複合粒子を得た。この複合粒子の重量平均粒子径は54μmであった。
体積平均粒子径が0.7μmのカーボンブラック100部と、分散剤としてカルボキシメチルセルロースの4.0%水溶液(DN−10L;ダイセル化学工業社製)を固形分相当で4部、結着剤として数平均粒子径が0.25μmのアクリレート重合体の40%水分散体を固形分相当で8部及びイオン交換水を全固形分濃度が30%となるように混合し、導電性接着剤層形成用のスラリー組成物を調製した。
厚さ30μmのアルミニウム箔からなる集電体に前記導電性接着剤形成用のスラリー組成物を塗布し、120℃、10分間乾燥して厚み4μmの接着剤層を形成した。その後、接着剤層を表面に形成した集電体を接地して水平に設置した。接地抵抗は10Ωであった。
次いで、電極材料の帯電及び供給を、旭サナック社製摩擦帯電式静電粉体塗装機MTR−100VTminiおよび旭サナック社製摩擦帯電式粉体手動ガンT−2mタイプL7(インナースリーブおよびアウタースリーブはポリテトラフルオロエチレン製)を用いて行った。具体的には、前記電極材料の複合粒子を前記粉体塗装機のホッパー内に投入し、定量供給用スクリューフィーダーの回転数を調節し、電極材料の複合粒子を1.5g/秒で供給した。また、前記粉体手動ガンからの搬送エア圧力を0.4MPaとして前記接着剤層に上部より電極材料を供給した。なお、電極材料は、前記粉体手動ガンのインナースリーブとアウタースリーブの隙間を通過させる際に発生する摩擦帯電により帯電させた。このときの電流値は1.0μA(C/秒)であった。帯電させた電極材料の平均帯電量は0.7μC/gであった。供給した電極材料の重量および、接着剤層上に電極材料層を形成した電極材料の重量から下式にしたがって集電体への塗着効率を算出したところ、43%であった。
塗着効率(%)=接着剤層上に付着した電極材料の重量/供給した電極材料の重量
得られた電極材料層の外観を観察したところ、均一に電極材料が接着剤層上に形成されていることを確認した。この電極材料層が形成された集電体をロールプレス機(押し切り粗面熱ロール、ヒラノ技研工業社製)のロール(ロール温度120℃、プレス線圧4kN/cm)に供給し、ロール加圧成形によりシート状の圧密化された電極層を成形して、電極層厚みが60μm、電極層密度が0.58g/cmの電気二重層キャパシタ用電極を製造した。
<実施例2>
実施例1において、結着剤として用いる水分散ラテックスの量を10部としたこと以外は、実施例1と同様にして、電極層が厚み60μm、電極層密度が0.58g/cmの電極を製造した。電極材料層の外観は問題なく、電極材料供給時の電流値は3.0μA(平均帯電量2.0μC/g)で、塗着効率は60%であった。
<実施例3>
実施例1において、結着剤として用いる水分散ラテックスの量を15部としたこと以外は、実施例1と同様にして、電極層厚みが60μm、電極層密度が0.60g/cmの電極を製造した。電極材料層の外観は問題なく、電極材料供給時の電流値は7.5μA(平均帯電量5.0μC/g)で、塗着効率は67%であった。
<実施例4>
実施例1において、結着剤として用いる水分散ラテックスの量を15部とし、電極材料供給量を0.8g/秒としたこと以外は、実施例1と同様にして電極層厚みが60μm、電極層密度が0.60g/cmの電極を製造した。電極材料層の外観は問題なく、電極材料供給時の電流値は13.5μA(平均帯電量9.0μC/g)で、塗着効率は45%であった。
<実施例5>
実施例1において、結着剤として用いる水分散ラテックスの量を15部とし、電極材料供給量を0.5g/秒としたこと以外は、実施例1と同様にして電極層厚みが60μm、電極層密度が0.60g/cmの電極を製造した。電極材料層の外観は問題なく、電極材料供給時の電流値は18μA(平均帯電量12.0μC/g)で、塗着効率は35%であった。
<比較例1>
実施例1において、摩擦帯電式粉体手動ガンT−2mタイプL7のPTFE製のインナースリーブおよびアウタースリーブを同形状のステンレス製のものに交換したこと以外は、実施例1と同様にして電極層厚みが60μm、電極密度が0.58g/cmの電極を製造した。電極材料層の外観は問題なかったが、電極材料供給時の電流値は0.0μA(平均帯電量は0.0μC/g)で、塗着効率は8%であった。
<比較例2>
実施例1において、集電体に接着剤層を形成させなかったこと以外は実施例1と同様にして電極層厚みが60μm、電極密度が0.58g/cmの電極を製造した。電極材料層の外観は問題なかったが、電極材料供給時の電流値は7.5μA(平均帯電量5.0μC/g)で、塗着効率は62%であった。
上記実施例や比較例で得られた電極を、室温で1時間電解液(1.0mol/Lのテトラエチルアンモニウムフルオロボレートのプロピレンカーボネート溶液)に含浸させ、次いで2枚の電極がセルロースセパレータを介して電極が内側になるように対向させ、それぞれの電極が電気的に接触しないように配置して、コインセル形状の電気二重層キャパシタを作製した。そして、作製した電気二重層キャパシタの内部抵抗を測定した。
内部抵抗は、作製したコインセルを24時間静置させた後に充放電の操作を行い測定した。充電は10mAの定電流で開始し、電圧が2.7Vに達したら、その電圧を保って定電圧充電とし、充電電流が0.5mAまで低下した時点で充電を完了する。次に、放電を充電終了直後に定電流10mAで行い、放電0.1秒後の電圧降下と定電流値から内部抵抗を算出した。なお、比較例2の電極を用いて作製した電気二重層キャパシタの内部抵抗値を100%としたきの、その他の電極で作製した電気二重層キャパシタの内部抵抗値の相対値を表1に示す。内部抵抗値は小さいほど好ましい。
Figure 2011216504
表1の結果より、以下のことがわかる。比較例1は、電極材料を帯電させていないので電極材料の塗着効率が劣っている。比較例2は、集電体上に接着剤層を形成させていないため、集電体との電気的接触に劣り、その結果内部抵抗値が高くなっている。
本発明の電気化学素子用電極の製造方法は、内部抵抗に優れ、電極材料の塗着効率も高いので、生産性良く電気二重層キャパシタ電極、ハイブリッドキャパシタ電極、リチウムイオン二次電池等の電極製造に好適に使用することができる。
以上、現時点において、最も、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気化学素子用電極の製造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。

Claims (6)

  1. 集電体の少なくとも一面上に接着剤層を形成し、帯電させた電極材料を前記接着剤層上に供給することにより電極層を形成させることを特徴とする電気化学素子用電極の製造方法。
  2. 前記集電体が金属である請求項1に記載の製造方法
  3. 前記電極材料が、電極活物質を含む複合粒子である前記請求項1または2に記載の電気化学素子用電極の製造方法。
  4. 前記電極材料の平均帯電量が0.5〜10.0μC/gである請求項1〜3のいずれかに記載の電気化学素子用電極の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られる電気化学素子用電極を備える電気化学素子。
  6. 前記電気化学素子が、電気二重層キャパシタである請求項5に記載の電気化学素子。
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