JP2011215949A - 視差画像生成装置、及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1画像を用いて相互に視差のある少なくとも1枚の視差画像を生成する視差画像生成装置において、複数の方法に基づいて、前記方法毎に3次元空間における再現範囲における前記第1画像内の奥行きの分布を示す分布情報を推定する第1推定部と、複数の前記分布情報を合成して第1奥行き情報を求める第1合成部と、を有する第1算出部と、前記第1画像内のオブジェクト毎の相対的な凹凸を示す第2奥行き情報を求める第2算出部と、前記第1奥行き情報と、前記第2奥行き情報とを前記第1合成部とは異なる方法で統合して第3奥行き情報を求める第3合成部と、前記第3奥行き情報と、前記第1画像とに基づいて、前記視差画像を生成する生成部と、を備えることを特徴とする視差画像生成装置。
【選択図】 図1
Description
以下、図面を参照しながら本発明の各実施形態について詳細に説明する。なお、以下の実施形態中では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
(第1の実施形態)
本実施形態は、2次元画像(静止画像、動画像を含む)である第1画像から、相互に視差のある少なくとも1枚の視差画像を生成する装置に関する。なお、以下の実施形態では、視差画像を2枚生成する方法について例示するが、これに限られるものではない。例えば、裸眼で立体視を等の用途の場合には、視点数に対応する数の視差画像を生成しても構わない。
第1奥行き算出部101は、N(N≧2)個以上の推定部101(1)〜101(N)と、合成部103とを備える。
推定部101(1)〜101(N)は、それぞれに異なる方法で、推定部101(1)〜101(N)毎に3次元空間における再現範囲における第1画像内の奥行きの分布を示す分布情報を推定する。
合成部103は、推定部101(1)〜101(N)が推定した複数の分布情報を合成して第1奥行き情報を求める。
第2奥行き算出部200は、第1画像内のオブジェクト領域内での相対的な凹凸を示す第2奥行き情報を求める。オブジェクト領域とは、第1画面内でオブジェクトが存在する領域を示す。
生成部400は、第3奥行き情報と、第1画像とに基づいて、視差画像を生成する。奥行きから視差画像を生成する手法は既存の如何なる手法であっても構わない。
推定部201(m)は、第1画像内の、対象とするオブジェクトを検出し、検出されたオブジェクト毎に検出されたオブジェクトの種類に応じた凹凸情報を推定する(1≦m≦M)。また、推定部201(1)〜201(M)は共通のオブジェクトをM種類の手法で検出し、検出されたオブジェクトの凹凸情報を同じ方法で推定するものであっても構わない。また、推定部201(1)〜201(M)は共通のオブジェクトを共通の手法で検出し、検出されたオブジェクトの凹凸情報をM種類の手法で推定するものであってもよい。
図2は、本実施形態の視差画像生成装置の動作を示す図である。以下の各ステップで生成する視差画像によって再現する3次元空間における奥行きの再現範囲を0≦z≦Zとする。ここでzは奥行き情報を表す。z=0が再現範囲内で最も手前側(奥行きが小さい)を表し、z=Zが再現範囲内で最も奥側(奥行きが大きい)を表す。
合成部103は、推定部101(1)〜101(N)が推定した複数の分布情報を合成して第1奥行き情報を求める(S22)。奥行き合成ステップでは、N個の奥行き情報を合成して、一つの第1奥行き情報を求める。コンピュータグラフィックスでは二つの奥行きを合成する場合には、カメラに近いものを選択して合成する。これは光線追跡の考え方に基づいたもので、目に入る光は最終的に遮蔽されなかったものである、という原理に基づいている。ここでも同様に手前側の奥行きを選択して合成する。奥行きの値が小さい程、手前側を表すため、次式のように最小値を選択することにより第1奥行き情報を求める。
zc(x,y)=min{z1(x,y),・・・,zN(x,y)}
ここでzc(x,y)は画素位置(x,y)における第1奥行き情報である。また、min{a,b,c…}、{a,b,c…}の中から最小値を選択する操作を意味する。また光線追跡的には好ましくはないが、N個の奥行き情報の平均によって、第1奥行き情報を求めても良い。
zf(x,y)=zc(x,y)+rc(x,y)
ここでzf(x,y)は画素位置(x,y)における第3奥行き情報である。また加算ではなく乗算でも構わない。zf(x,y)=zc(x,y)・rc(x,y)
第1奥行き情報と第2奥行き情報を合成したことにより再現したい3次元空間における奥行きの再現範囲0≦z≦Zを逸脱してしまうことがあり得る。そこで再現範囲内に収まるように第3奥行き情報を調節することが好ましい。
生成部400は、第3奥行き情報と、第1画像とに基づいて、視差画像を生成する(S25)。まずは第3奥行き情報から視差ベクトルを算出する。以下、視差画像の生成方法の一例について詳述する。
奥行き情報zfは0〜Zの範囲であり(0〜1でも良い)、0が手前、Zが奥を表しているとする。しかしこの値は、仮想的なものであり実際の距離に換算する必要がある。実空間での距離Lzを用いて奥行き情報から実空間の距離へ変換する。奥行きから実空間へは、以下の変換式によって変換する。γ=Lz/zmax[cm]ここでzmax=Zである。すると画面から対象物までの距離z’は以下のようになる。z’=γzf−z0
三角形の相似性から以下の関係が成り立つ。
d:b=(z’):(zs+z’) ・・・式(1)
d(zs+z’)=bz’ ・・・式(2)
z={(b−d)z0+dzs}/{γ(b−d)} ・・・式(3)
上記奥行き変換モデルは視差ベクトルと反比例の関係にあるモデルだったが、例えば反比例の関係を部分的な比例関係で近似した関数のモデルでも良い。
立体視のパラメータが決まれば、式(1)〜(3)を変形した以下の奥行き視差ベクトル変換モデルに従って、奥行き情報から視差ベクトルを算出できる。dの単位は[cm]
d:b=(z’):(zs+z’)
d=b{z’/(zs+z’)}
図5は、算出された視差ベクトルから、視差画像を生成する方法を説明する図である。第1画像は左目・右目の中間の視点から得られたものだとすると、左視差画像と右視差画像は視差ベクトルdに−1/2,1/2を乗じた視差ベクトルdL,dRから生成できる。
dL=(−1/2)d、 dR=(1/2)d
左視差画像は、第1画像の画素値It(x,y)をdLに従って移動させることにより生成できる。右視差画像は、第1画像の画素値It(x,y)をdRに従って移動させることにより生成できる。単純に移動しただけでは画素値が割り当てられていない領域(以下、穴と記載)が発生してしまう場合がある。そのため、穴には周辺の画素値を割り当てる等すればよい。ここでは2つ視差画像を生成する例について述べたが、多視差の場合も同様に処理すればよい。
例えば、部屋の中に人が存在する画像が第1画像の場合を考える。その場合、例えば部屋の奥行きをモデルを当てはめる、動きベクトルを求める等して複数の分布情報を推定し、これらを合成し第1奥行き情報を取得する。また、第1画像内の人を検出して顔の凹凸情報(第2奥行き情報)を推定する。推定された第1奥行き情報と第2奥行き情報を合成する必要がある。しかし凹凸情報の再現範囲は、画面全体の奥行きの分布情報よりも大幅に狭い。従って、第1奥行き情報および第2奥行き情報を、第1奥行き情報及び/又は第2奥行き情報を求める際の合成方法と同様の手法で合成してしまうと、画面内の奥行き分布による立体感を保持しつつ、オブジェクトの凹凸を表現することができない。
図6は、奥行き情報の例を示す図である。図6(a)に奥行き情報のテストパターンを示す。なお、図6では0が最も奥側、10が最も手前側を示している。上述した奥行き情報とは奥側と手前側の大小関係が逆転している。分布情報1、分布情報2は、それぞれ推定部101(n)が求めた分布情報の例を示す。凹凸情報1、凹凸情報2は、推定部201(m)が求めた凹凸情報の例を示す。
第1奥行き情報および第2奥行き情報を求める際の合成方法と、第1奥行き情報と第2奥行き情報を合成する際の合成方法とで異なる方法を用いることで、複数の手法によって求められた画面内の奥行き分布による立体感を保持しつつ、オブジェクトの凹凸を表現する視差画像の生成をすることが出来る。
(第2の実施形態)
図9は、本実施形態の視差画像生成装置を示す図である。本実施形態の視差画像生成装置は、図1(b)の視差画像生成装置に対して、奥行き情報を調節する機能を備える点が異なる。
第1奥行き算出部100、推定部101(n)、調整部102(n)、調整部202(m)、第2奥行き算出部200、統合部300、生成部400
Claims (8)
- 第1画像を用いて相互に視差のある少なくとも1枚の視差画像を生成する視差画像生成装置において、
複数の方法に基づいて、前記方法毎に3次元空間における奥行きの再現範囲における前記第1画像内の奥行きの分布を示す分布情報を推定する第1推定部と、複数の前記分布情報を合成して第1奥行き情報を求める第1合成部と、を有する第1算出部と、
前記第1画像内のオブジェクト毎の相対的な凹凸を示す第2奥行き情報を求める第2算出部と、
前記第1奥行き情報と、前記第2奥行き情報とを前記第1合成部とは異なる方法で統合して第3奥行き情報を求める第3合成部と、
前記第3奥行き情報と、前記第1画像とに基づいて、前記視差画像を生成する生成部と、
を備えることを特徴とする視差画像生成装置。
- 前記第1合成部は、複数の前記分布情報のうち、前記第1画像内の同じ位置における奥行きが手前側の方の奥行きを選択することを特徴とする請求項1記載の視差画像生成装置。
- 前記第1合成部及び前記第2合成部は、前記第1奥行き情報及び前記第2奥行き情報をそれぞれ合成の前に奥行き情報の調節を行うことを特徴とする請求項2記載の視差画像生成装置。
- 前記第3合成部は、前記第1画像内の同じ位置における前記第1奥行き情報が示す奥行きと、前記第2奥行き情報が示す奥行きとを加算して前記第3奥行き情報を求めることを特徴とする請求項2記載の視差画像生成装置。
- 前記第3合成部は、前記第1画像内の同じ位置における前記第1奥行き情報が示す奥行きと、前記第2奥行き情報が示す奥行きとを乗算して前記第3奥行き情報を求めることを特徴とする請求項2記載の視差画像生成装置。
- 前記第2算出部は、
前記第1画像内の、複数種類のオブジェクトを検出し、検出されたオブジェクト毎に前記種類に応じた凹凸情報を推定する第2推定部と、
複数の前記凹凸情報を合成する第2合成部と、
を備え、
ることを特徴とする請求項1記載の視差画像生成装置。
- 前記第1の推定部は、前記第1画像と、前記第1画像とは異なる時間に表示すべき第2の画像との間の動きに応じて、前記分布情報を推定することを特徴とする請求項1記載の視差画像生成装置。
- 前記第1の推定部は、前記第1画像の構図の種類を判定し、判定結果に応じて前記分布情報を推定することを特徴とする請求項1記載の視差画像生成装置。
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