JP2011214618A - ワッシャ付きタッピンねじ - Google Patents

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Abstract

【課題】石膏ボード等のねじ取付け対象物に使用するタッピンねじにおいて、石膏ボード等のねじ取付け対象物へのねじ込みに際して発生する削り粉がねじ頭部の外周から外部への漏出、ねじ取付け対象物の一部がねじ頭部の外周からささくれ状態等による外部への露出、さらにはねじ取付け対象物に対し過度にねじ込まれることによる前記対象物への損傷や亀裂等の発生を、それぞれ簡単な構成により有効に防止することができるワッシャ付きタッピンねじを提供する。
【解決手段】ねじ軸12の先端側をテーパ状に先細り形状とし、前記ねじ軸の基端側をラッパ状に拡開される頸部14aを有すると共に皿型の頂部面14bを形成したねじ頭部14を備え、前記ねじ軸に少なくとも一条のねじ山13を形成してなるタッピンねじからなり、ねじ頭部14におけるラッパ状の頸部14aに、可撓性ないし弾性を有すると共に、前記ねじ頭部における皿型の頂部面14bに近似する外径を有する、金属性薄板からなるワッシャ16を遊嵌した構成からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築物の内装下地材等として広く使用されている石膏ボード等を、壁や天井を構成する枠材に取付けるために適用するタッピンねじに係り、特に薄鋼板製枠材等に取付ける場合に適したワッシャ付きタッピンねじに関するものである。
一般的に、石膏ボードは、軽量で不燃性にして、遮音性、断熱性に優れており、内装仕上げ材または下地材として多用されている。そして、この石膏ボードの表面と裏面とには、それぞれ被覆紙が貼着されている。また、この石膏ボードを使用して、壁仕上げや天井仕上げを行う場合、軸組みとしての木製または鋼板性の胴縁材や木製または鋼板性の野縁材等に対して、くぎ打ちやねじ締め等の方法により仕上げ固定されている。
しかるに、前記石膏ボードの仕上げ固定に使用されるねじとして、従来においては、ねじ軸の先端側をテーパ状に先細りにして先の尖った形状とし、前記ねじ軸の基端側をラッパ状に拡開される頸部を有すると共に皿型の頂部面を形成したねじ頭部を備え、前記ねじ軸に少なくとも一条のねじ山を形成してなるタッピンねじが多用されている。
このようなタッピンねじを使用して石膏ボードの取付けを行う場合において、前記タッピンねじのねじ頭部は、石膏ボードの取付け後においてその表面に壁紙を貼るために、その全体が石膏ボードの内部に埋め込まれる必要がある。従って、前記タッピンねじのねじ頭部におけるねじ頸部は、石膏ボードへの埋め込みを容易にするため、トランペットの先端形状のようにラッパ状に形成されている。
このような構成からなるタッピンねじは、石膏ボードへのねじ込みに際して、パウダー状の石膏の削り粉が発生し、この削り粉がねじ頭部の外周から外部にこぼれ落ちる不都合を生じたり、あるいは石膏ボードの表面に貼着された被覆紙が、ねじ頭部の外周からささくれた状態で外部に露出して、仕上がりが大変見苦しいものとなったりする等の問題があった。
このような観点から、従来において、前述したように、石膏ボードの削り粉が外部にこぼれ落ちるのを防止すると共に、石膏ボードの表面に貼着された被覆紙がささくれた状態で外部に露出するのを防止するために改良されたタッピンねじが提案されている(特許文献1参照)。
すなわち、前記特許文献1に記載のタッピンねじは、(1)軸部と、軸部の基端側に一体に設けられた、軸部よりも大径である頭部を有し、(2)軸部の先端側における所定範囲は、軸本体の外周にねじ山を有するねじ部とされたものであり、(3)頭部とねじ部との間の範囲は、つば状のリングを少なくとも一つ有する押込部とされたものであって、(4)このリングは、押込部における軸本体の外周を一周するように環状に設けられており、(5)このリングの外径は、上記のねじ部におけるねじ山の外径よりも大きいものであって、(6)押込部において、少なくとも最も先端側のリングよりも先端側における軸本体の径が、ねじ部の谷径よりも大きく形成された構成からなるものである。
また、従来において、壁や天井を構成する枠材(下地材)として、木材が広く使用されていたが、近年、耐火性向上や耐久性向上のため、例えば厚さ0.5〜0.8mm程度で、断面C字状に形成された薄鋼板製枠材が多用されるに至っていることから、前記タッピンねじのねじ込みに際して、ねじ軸の先端側が薄鋼板製枠材にねじ込まれると、前記枠材には、ねじ軸のねじ込み方向に突出するバリ(burr)状の膨出部が形成され、この膨出部がねじ山のフランクに引っ掛かることで、ねじ抜けを阻止するように構成されている。しかしながら、この場合、石膏ボードは薄鋼板製枠材より強度が低いために、前記タッピンねじが過度にねじ込まれて石膏ボードを潰してしまう問題がある。
このような観点から、従来において、強度が低い石膏ボードであっても、しっかりと押さえ固定できるようにした自己穿孔ねじとして、軸とその基端に一体的に設けた頭とを備えており、前記軸の先端部は最先端を尖らせた先窄まり部になっており、前記軸には先窄まり部から立ち上がった少なくとも一条のねじ山が形成されている一方、前記頭の頂面にはドライバビットが嵌まる係合穴が空けられている自己穿孔式ねじが提案されている(特許文献2参照)。
すなわち、前記特許文献2に記載の自己穿孔ねじは、ねじ山が形成されているねじ部のうち先窄まり部を除いた部分は軸方向に分かれた複数の単位ねじ部から成っており、この複数の単位ねじ部は、谷径とねじ山の条数とのうち少なくとも一つが相違した非同一形態になっており、かつ、谷径が相違する場合は先端側に位置した単位ねじ部が小径になっており、一方、前記頭は、頂面に近づくに従って外径が大きくなる座面を有する基部と、前記基部の終端から張り出した薄板状のフランジ部とから成っており、基部の最大外径はねじ山の最大外径の約2倍に設定され、フランジ部の外径はねじ部の最大外径の2倍以上に設定された構成からなるものである。
特開2005−299709号公報 特開2007−315513号公報
従来において提案されている前記特許文献1に記載のタッピンねじは、頭部とねじ部との間において、つば状のリングを少なくとも一つ有する押込部を、頭部と一体的に設けるものであり、しかもこのつば状のリングの外径は、頭部頂面の外径よりも小径であることから、実際の石膏ボード等へのねじ込みに際して発生する削り粉がねじ頭部の外周から外部にこぼれ落ちたり、石膏ボード等の被覆紙の一部がねじ頭部の外周からささくれ状態等で外部に露出したりするのを、完全に防止することは困難であるばかりでなく、ねじの製造加工が煩雑となり、ねじの製造コストが増大する等の難点がある。
また、前記特許文献2に記載の自己穿孔ねじは、ねじ山が形成されているねじ部のうち先窄まり部を除いた部分は軸方向に分かれた複数の単位ねじ部から成っており、この複数の単位ねじ部は、谷径とねじ山の条数とのうち少なくとも一つが相違した非同一形態になっており、かつ、谷径が相違する場合は先端側に位置した単位ねじ部が小径になっており、しかも前記頭は、頂面に近づくに従って外径が大きくなる座面を有する基部と、前記基部の終端から張り出した薄板状のフランジ部とから成っており、前記基部の最大外径はねじ山の最大外径の約2倍に設定され、フランジ部の外径はねじ部の最大外径の2倍以上に設定された構成とするものであり、極めて複雑な構成を有しているばかりでなく、特にねじ頭部の頂面を形成する部分は、既存のタッピンねじに比べて極めて大きな寸法となるため、ねじの製造加工が煩雑となり、ねじの製造コストが増大するばかりでなく、ねじの取付け作業も煩雑となる難点がある。
そこで、本発明者は、種々検討並びに試作を重ねた結果、ねじ軸の先端側をテーパ状に先細り形状とし、前記ねじ軸の基端側をラッパ状に拡開される頸部を有すると共に皿型の頂部面を形成したねじ頭部を備え、前記ねじ軸に少なくとも一条のねじ山を形成してなるタッピンねじの構成において、前記ねじ頭部におけるラッパ状の頸部に、可撓性ないし弾性を有すると共に、前記ねじ頭部における皿型の頂部面に近似する外径を有する、金属性薄板からなるワッシャを遊嵌したワッシャ付きタッピンねじとすることによって、前記ワッシャが、ねじ取付け対象物における前記タッピンねじの取付けに際し、前記ねじ取付け対象物に形成されるねじ嵌合穴の開口部において、前記開口部の開口縁部にワッシャの外周縁部が当接してねじ軸のねじ山と螺合する部材に対して引っ張り作用を発生し、さらにねじ頭部の頂部面側に指向して弾性変形し、前記ラッパ状の頸部と共に前記嵌合穴の開口部内に圧入固定され、前述した従来のタッピンねじの問題点を全て解消し、石膏ボードの適正かつ円滑な取付けを達成することができることを突き止めた。
なお、このように構成されるワッシャ付きタッピンねじにおいて、前記ワッシャは、平坦に形成した円板状の金属性薄板により構成するものであり、特に前記ワッシャを、半径方向外方をねじ軸の先端側に指向させて傘状に形成した金属性薄板により構成することにより、前述した従来のタッピンねじの問題点を、より有効に解消することができることが確認された。
また、このように構成されるワッシャ付きタッピンねじは、石膏ボード等のねじ取付け対象物を、薄鋼板製枠材に取付ける場合においては、前記ワッシャが、前記ねじ取付け対象物に形成されるねじ嵌合穴の開口部において、前記開口部の開口縁部にワッシャの外周縁部が当接して、ねじ軸の先端側がねじ込まれた薄鋼板製枠材のねじ穴に、ねじ軸のねじ込み方向にバリ状の膨出部が形成されて、この膨出部にねじ山が引っ掛かってねじ軸がさらにねじ込まれる際に、前記ワッシャが弾性変形して前記対象物へのねじ頭部の頸部と共に侵入する状態において適度の抵抗作用を生じて、ねじ頭部が過度にねじ込まれることなく、しかも前記薄鋼板製枠材に対する前記対象物の固定を適正かつ確実に行うことができることが確認された。
さらに、このように構成されるワッシャ付きタッピンねじは、これを石膏ボード等の硬質素材からなるねじ取付け対象物に適用する場合、タッピンねじのねじ込み過程において、ねじ嵌合穴22の開口部の周辺において石膏ボード等のねじ取付け対象物に亀裂が発生する可能性がある。そこで、本発明においては、ワッシャが遊嵌されるねじ頸部と連接するねじ軸に、前記ワッシャを支承するように、前記ねじ軸の外周に沿って複数の翼片をそれぞれ突設した構成とすることにより、前記翼片が石膏ボード等のねじ取付け対象物におけるねじ嵌合穴の開口部側の内壁を削り粉粒状態にしてその周囲を柔軟化させ、ねじ嵌合穴22の開口部の周辺での石膏ボード等のねじ取付け対象物の亀裂発生を防止することができることを突き止めた。
従って、本発明の目的は、石膏ボード等のねじ取付け対象物に使用するタッピンねじにおいて、石膏ボード等のねじ取付け対象物へのねじ込みに際して発生する削り粉がねじ頭部の外周から外部への漏出、ねじ取付け対象物の一部がねじ頭部の外周からささくれ状態等による外部への露出、さらにはねじ取付け対象物に対し過度にねじ込まれることによる前記対象物への損傷や亀裂等の発生を、それぞれ簡単な構成により有効に防止することができるワッシャ付きタッピンねじを提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明の請求項1に記載のワッシャ付きタッピンねじは、ねじ軸の先端側をテーパ状に先細り形状とし、前記ねじ軸の基端側をラッパ状に拡開される頸部を有すると共に皿型の頂部面を形成したねじ頭部を備え、前記ねじ軸に少なくとも一条のねじ山を形成してなるタッピンねじからなり、
前記ねじ頭部におけるラッパ状の頸部に、可撓性ないし弾性を有すると共に、前記ねじ頭部における皿型の頂部面に近似する外径を有する、金属性薄板からなるワッシャを遊嵌した構成からなることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載のワッシャ付きタッピンねじは、前記ワッシャを、平坦に形成した円板状の金属性薄板により構成したことを特徴とする。
本発明の請求項3に記載のワッシャ付きタッピンねじは、前記ワッシャを、半径方向外方をねじ軸の先端側に指向させて傘状に形成した金属性薄板により構成したことを特徴とする。
本発明の請求項4に記載のワッシャ付きタッピンねじは、前記ワッシャを、石膏ボード等のねじ取付け対象物における前記タッピンねじの取付けに際し、前記ねじ取付け対象物に形成されるねじ嵌合穴の開口部において、前記開口部の開口縁部にワッシャの外周縁部が当接してねじ軸のねじ山と係合する下地材に対して引っ張り作用を発生し、さらにねじ頭部の頂部面側に指向して弾性変形し、前記ラッパ状の頸部と共に前記嵌合穴の開口部内に圧入固定されるように構成したことを特徴とする。
本発明の請求項5に記載のワッシャ付きタッピンねじは、前記ワッシャを遊嵌した頸部に連接するねじ軸に、前記ワッシャを支承するように、ねじ軸の外周に沿ってねじ取付け対象物に形成されるねじ嵌合穴の開口部側の周囲を柔軟化させるための翼片を突設したことを特徴とする。
本発明の請求項1ないし4に記載のワッシャ付きタッピンねじによれば、ねじ頭部におけるラッパ状の頸部に遊嵌された、可撓性ないし弾性を有すると共に、前記ねじ頭部における皿型の頂部面に近似する外径を有する金属性薄板からなるワッシャが、石膏ボード等のねじ取付け対象物における前記タッピンねじの取付けに際し、前記ねじ取付け対象物に形成されるねじ嵌合穴の開口部において、前記開口部の開口縁部にワッシャの外周縁部が当接してねじ軸のねじ山と係合する下地材に対して引っ張り作用を発生し、さらにねじ頭部の頂部面側に指向して弾性変形し、前記ラッパ状の頸部と共に前記嵌合穴の開口部内に圧入固定され、石膏ボード等のねじ取付け対象物へのねじ込みに際して発生する削り粉がねじ頭部の外周から外部にこぼれ落ちたり、ねじ取付け対象物の一部がねじ頭部の外周からささくれ状態等で外部に露出したり、さらにはねじ取付け対象物に対して過度にねじ込まれて前記対象物を損傷したりする等の問題を、それぞれ簡単な構成に有効に防止することができる。
また、本発明に係るワッシャ付きタッピンねじによれば、石膏ボード等のねじ取付け対象物を、薄鋼板製枠材に取付ける場合においては、前記ワッシャが、前記ねじ取付け対象物に形成されるねじ嵌合穴の開口部において、前記開口部の開口縁部にワッシャの外周縁部が当接して、ねじ軸の先端側がねじ込まれた薄鋼板製枠材のねじ穴に、ねじ軸のねじ込み方向にバリ状の膨出部が形成されて、この膨出部にねじ山が引っ掛かってねじ軸がさらにねじ込まれる際に、前記ワッシャが弾性変形しながら前記対象物の内部へねじ頭部の頸部と共に侵入する状態において適度の抵抗作用を生じ、ねじ頭部が過度にねじ込まれることなく、しかも前記薄鋼板製枠材に対する前記対象物の固定を適正かつ確実に行うことができる。
さらに、本発明の請求項5に記載のワッシャ付きタッピンねじによれば、ワッシャを支承するように、ねじ軸の外周に翼片を突設することにより、ワッシャ付きタッピンねじを石膏ボード等のねじ取付け対象物のねじ嵌合穴にねじ込む際に、前記翼片が石膏ボード等のねじ取付け対象物のねじ嵌合穴の開口部側の内壁を削り粉粒状態にしてその周囲を柔軟化させ、石膏ボード等のねじ取付け対象物のねじ嵌合穴の開口部の周辺での亀裂発生を防止することができる。
本発明に係るワッシャ付きタッピンねじの一実施例を示す側面図である。 図1に示すワッシャ付きタッピンねじのA−A線断面図である。 図1に示すワッシャ付きタッピンねじのねじ頭部平面図である。 本発明に係るワッシャ付きタッピンねじの別の実施例を示す側面図である。 図4に示すワッシャ付きタッピンねじのB−B線断面図である。 図1に示すワッシャ付きタッピンねじにより石膏ボードを薄鋼板製枠材に取付ける状態を示す要部断面説明図である。 図4に示すワッシャ付きタッピンねじにより石膏ボードを薄鋼板製枠材に取付ける状態を示す要部断面説明図である。 図6および図7に示すワッシャ付きタッピンねじにより石膏ボードを薄鋼板製枠材に最終的に取付けた状態を示す要部断面説明図である。 図8に示す石膏ボードを薄鋼板製枠材に最終的に取付けたワッシャ付きタッピンねじを取外した状態を示す断面説明図である。 本発明に係るワッシャ付きタッピンねじのさらに別の実施例を示す側面図である。 図10に示すワッシャ付きタッピンねじのC−C線断面図である。 図10に示すワッシャ付きタッピンねじにより石膏ボードを薄鋼板製枠材に最終的に取付けた状態を示す要部断面説明図である。
次に、本発明に係るワッシャ付きタッピンねじの実施例につき、それぞれ添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
〔ワッシャ付きタッピンねじの構成1〕
図1ないし図3は、本発明に係るワッシャ付きタッピンねじの一実施例を示す側面図である。図1ないし図3において、参照符号10Aは本実施例に係るワッシャ付きタッピンねじを示し、ねじ軸12の先端側12aをテーパ状に先細りにして先の尖った形状とし、前記ねじ軸12の基端側をラッパ状に拡開される頸部14aを有すると共に十字型のビット嵌合溝15を刻設した皿型の頂部面14bを形成してなるねじ頭部14を備え、前記ねじ軸12に少なくとも一条のねじ山13を形成したタッピンねじからなる。このようなタッピンねじの構成は、従来公知のものである。
しかるに、本実施例のワッシャ付きタッピンねじ10Aにおいては、前記ねじ頭部14におけるラッパ状の頸部14aに、可撓性ないし弾性を有すると共に、前記ねじ頭部14における皿型の頂部面14bに近似する外径を有する、金属性薄板からなるワッシャ16Aを遊嵌した構成からなることを特徴とするものである。すなわち、本実施例において、前記ワッシャ16Aは、図示のように、平坦に形成した円板状の金属性薄板からなり、タッピンねじの製造に際して、転動ダイスによるねじ山の成形に際し、予め成形したワッシャ16Aをブランクのねじ軸の頸部に遊嵌しておいて、転動ダイスによるねじ山の成形を行うことにより、本実施例のワッシャ付きタッピンねじ10Aとして容易に製造することができる。
〔ワッシャ付きタッピンねじの構成2〕
図4および図5は、前記構成1からなるワッシャ付きタッピンねじの変形例を示す側面図である。図4および図5において、本実施例のワッシャ付きタッピンねじ10Bは、基本的に図1ないし図3に示す実施例のワッシャ付きタッピンねじ10Aと同様である。従って、図1ないし図3に示す実施例のワッシャ付きタッピンねじ10Aと同一の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
しかるに、本実施例のワッシャ付きタッピンねじ10Bにおいては、ワッシャ16Bは、図示のように、半径方向外方をねじ軸の先端側に指向させて傘状に形成した金属性薄板からなり、前記と同様にして、予め成形したワッシャ16Bをブランクのねじ軸の頸部に遊嵌しておいて、転動ダイスによるねじ山の成形を行うことにより、本実施例のワッシャ付きタッピンねじ10Bとして容易に製造することができる。
〔使用状態1〕
図6は、図1ないし図3に示すワッシャ付きタッピンねじ10Aの使用状態を示すものである。すなわち、図6においては、石膏ボード20を下地材としての薄鋼板製枠材30に取付ける場合を示す。この場合、前記石膏ボード20は、その表面と裏面とにそれぞれ被覆紙21、21が貼着されている。そして、この石膏ボード20の表面に対し、前記ワッシャ付きタッピンねじ10Aをねじ込んで、図示の状態までねじ込むことにより、図示のように、ねじ軸12の先端側が薄鋼板製枠材30に貫通する。この場合、前記薄鋼板製枠材30のねじ軸12が貫通した部分においては、図示のように、ねじ軸12のねじ込み方向に突出するバリ(burr)状の膨出部32aが形成され、この膨出部32aがねじ山13に引っ掛かることにより、ねじ止めが達成されることになる。
〔使用状態2〕
図7は、図4および図5に示すワッシャ付きタッピンねじ10Bの使用状態を示すものである。すなわち、図7においても、前記使用状態1と同様に、石膏ボード20を下地材としての薄鋼板製枠材30に取付ける場合を示す。従って、この場合においても、前記使用状態1と全く同様にして、図示するようなねじ止めが達成されることになる。従って、図7において、図6に示す構成要素と同一の構成要素については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
〔使用状態3〕
図8は、前述したワッシャ付きタッピンねじ10Aおよび10Bを、前記図6に示す使用状態1および前記図7に示す使用状態2から、石膏ボード20を薄鋼板製枠材30に最終的に取付けた状態を示すものである。すなわち、この場合においては、前記石膏ボード20に形成されるねじ嵌合穴22の開口部22aにおいて、前記開口部22aの開口縁部にワッシャ16A(16B)の外周縁部が当接して、ねじ軸12の先端側12aがねじ込まれた薄鋼板製枠材30のねじ穴に形成された、ねじ軸12のねじ込み方向にバリ状に膨出する膨出部32aに、ねじ山13が引っ掛かっていることから、このねじ軸12がさらにねじ込まれる際に、前記ワッシャ16A(16B)が弾性変形しながら前記石膏ボード20の内部へねじ頭部14の頸部14aと共に侵入するに状態において適度の抵抗作用を生じ、ねじ頭部14が過度にねじ込まれることなく、しかも前記薄鋼板製枠材30に対する前記石膏ボード20の固定を適正かつ確実に行うことができる。この結果、前記薄鋼板製枠材30のねじ穴に形成された、ねじ軸12のねじ込み方向にバリ状に膨出する膨出部32aは、図示のような変形膨出部32bとなり、前記石膏ボード20の固定をより強固な状態とすることができる。
また、この場合において、前記石膏ボード20に形成されるねじ嵌合穴22の開口部22aにおいて、前記開口部22aの開口縁部にワッシャ16A(16B)の外周縁部が当接してねじ軸12のねじ山13と係合する薄鋼板製枠材30に対して、引っ張り作用を発生し、さらにねじ頭部14の頂部面14b側に指向して弾性変形し、前記ラッパ状の頸部14aと共に前記嵌合穴22の開口部22a内に圧入固定され、石膏ボード20へのねじ込みに際して発生する削り粉がねじ頭部14の外周から外部にこぼれ落ちたり、石膏ボード20の被覆紙21の一部がねじ頭部14の外周からささくれ状態等で外部に露出したり、さらには石膏ボード20に対して過度にねじ込まれて前記石膏ボード20を損傷したりする等の問題を、それぞれ有効に防止することができる。
〔使用状態4〕
図9は、図8に示す石膏ボード20を薄鋼板製枠材30に最終的に取付けたワッシャ付きタッピンねじ10A(10B)を、前記石膏ボード20および薄鋼板製枠材30から取外した状態を示すものである。この場合、前記石膏ボード20に形成されたねじ嵌合穴22の開口部22a内において、弾性変形して圧入固定されたワッシャ16A(16B)が、そのまま残留して前記開口部22aを安定に保持することができる。従って、前記石膏ボード20のねじ嵌合穴22から、その開口部22aにおいてワッシャ16A(16B)を残留させて取外したタッピンねじ10A(10B)を、再度前記ねじ嵌合穴22にねじ込む場合には、前記開口部22aに圧入固定されているワッシャ16A(16B)により、ねじ込み作業を迅速かつ容易にして、確実に行うことができる。
〔ワッシャ付きタッピンねじの構成3〕
図10および図11は、本発明に係るワッシャ付きタッピンねじのさらに別の実施例を示す側面図である。図10において、本実施例のワッシャ付きタッピンねじ10Cは、基本的に前述した実施例1に記載のワッシャ付きタッピンねじ10Aと同様である。従って、図1ないし図3に示す実施例のワッシャ付きタッピンねじ10Aと同一の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
しかるに、本実施例のワッシャ付きタッピンねじ10Cにおいては、ワッシャ16Cが遊嵌されるねじ頸部14aと連接するねじ軸12に、前記ワッシャ16Cを支承するように、前記ねじ軸12の外周に沿って複数の翼片18をそれぞれ突設した構成からなる。このように、前記ねじ軸12の外周に翼片18を突設することにより、ワッシャ付きタッピンねじ10Cを石膏ボード20のねじ嵌合穴22にねじ込む際に、前記翼片18が石膏ボード20のねじ嵌合穴22の開口部22a側の内壁を削り粉粒状態にしてその周囲を柔軟化させ、石膏ボード20のねじ嵌合穴22の開口部22aの周辺での亀裂発生を防止することができるようにしたものである。
なお、本実施例において、前記ねじ軸12の外周に沿って突設する複数の翼片18は、図12に示すように、半径方向外方へそれぞれ3方向に等角度で突設したねじ軸12と一体的構成からなり、前記翼片18のそれぞれ径方向の寸法はねじ山13の外径寸法とほぼ同様とするものである。なお、この翼片18は、前記実施例に限定されることなく、その回動によって石膏ボード20のねじ嵌合穴22の開口部22a側の内壁を削り粉粒状態にしてその周囲を柔軟化させることができる機能を有するものであればよく、例えば翼片18の径方向の寸法を拡大したり、ねじ軸に沿った軸方向の長さを拡大したりする等、その形状寸法について種々の設計変更が可能であると共に、翼片18の設置個数等についても増減変更することができる。
〔使用状態〕
図12は、前述したワッシャ付きタッピンねじ10Cの使用状態を示すものである。すなわち、図12においては、石膏ボード20を薄鋼板製枠材30に最終的に取付けた状態を示すものである。この場合においては、基本的に前述した実施例1の使用状態と同様に、石膏ボード20に形成されるねじ嵌合穴22の開口部22aにおいて、前記開口部22aの開口縁部にワッシャ16Cの外周縁部が当接して、ねじ軸12の先端側12aがねじ込まれた薄鋼板製枠材30のねじ穴に形成されたねじ軸12のねじ込み方向にバリ状に膨出する膨出部に、ねじ山13が引っ掛かっていることから、ねじ軸12がさらにねじ込まれる際に、前記ワッシャ16Cが弾性変形しながら前記石膏ボード20の内部へねじ頭部14の頸部14aと共に侵入するに状態において適度の抵抗作用を生じ、ねじ頭部14が過度にねじ込まれることなく、しかも前記薄鋼板製枠材30に対する前記石膏ボード20の固定を適正かつ確実に行うことができる。この場合、前記薄鋼板製枠材30のねじ穴に形成された、ねじ軸12のねじ込み方向にバリ状に膨出する膨出部は、図示のような変形膨出部32bとなり、前記石膏ボード20の固定をより強固な状態とすることができることは、前述した実施例と同様である。
しかるに、本実施例においては、ねじ軸12の外周に沿って突設した複数の翼片18が、ねじ軸12と共に回動して石膏ボード20に形成されるねじ嵌合穴22の開口部22a内に侵入することにより、ねじ嵌合穴22の開口部22a側の内壁を削り粉粒状態にしてその周囲を順次柔軟化させ、図示のように、柔軟化形成部24を設けることができる。従って、このように石膏ボード20に形成されるねじ嵌合穴22の開口部22a側の周囲に柔軟化形成部24を設けることより、石膏ボード20のねじ嵌合穴22の開口部22aの周辺での亀裂発生を防止することができる。
以上、本発明の好適な実施例についてそれぞれ説明したが、本発明に係るワッシャ付きタッピンねじは、前述した実施例に限定されることなく、例えば石膏ボード以外の各種公知の建材用ボードに対しての適用が可能であり、また前記ボードを固定する下地材としても薄鋼板製枠材に限らず木材等に対しても有効であり、さらにタッピンねじについても、ねじ山、ワッシャおよび翼片等の形状や素材等について、それぞれ種々の設計変更が可能であると共に、その他本発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更を行うことができる。
10A、10B、10C ワッシャ付きタッピンねじ
12 ねじ軸
12a 先端側
13 ねじ山
14 ねじ頭部
14a 頸部
14b 頂部面
15 ビット嵌合溝
16A、16B、10C ワッシャ
18 翼片
20 石膏ボード
21 被覆紙
22 ねじ嵌合穴
22a 開口部
24 柔軟化形成部
30 薄鋼板製枠材
32a 膨出部
32b 変形膨出部

Claims (5)

  1. ねじ軸の先端側をテーパ状に先細り形状とし、前記ねじ軸の基端側をラッパ状に拡開される頸部を有すると共に皿型の頂部面を形成したねじ頭部を備え、前記ねじ軸に少なくとも一条のねじ山を形成してなるタッピンねじからなり、
    前記ねじ頭部におけるラッパ状の頸部に、可撓性ないし弾性を有すると共に、前記ねじ頭部における皿型の頂部面に近似する外径を有する金属性薄板からなるワッシャを、遊嵌した構成からなることを特徴とするワッシャ付きタッピンねじ。
  2. 前記ワッシャは、平坦に形成した円板状の金属性薄板により構成したことを特徴とする請求項1記載のワッシャ付きタッピンねじ。
  3. 前記ワッシャは、半径方向外方をねじ軸の先端側に指向させて傘状に形成した金属性薄板により構成したことを特徴とする請求項1記載のワッシャ付きタッピンねじ。
  4. 前記ワッシャは、石膏ボード等のねじ取付け対象物における前記タッピンねじの取付けに際し、前記ねじ取付け対象物に形成されるねじ嵌合穴の開口部において、前記開口部の開口縁部にワッシャの外周縁部が当接してねじ軸のねじ山と係合する下地材に対して引っ張り作用を発生し、さらにねじ頭部の頂部面側に指向して弾性変形し、前記ラッパ状の頸部と共に前記嵌合穴の開口部内に圧入固定されるように構成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のワッシャ付きタッピンねじ。
  5. 前記ワッシャを遊嵌した頸部に連接するねじ軸に、前記ワッシャを支承するように、ねじ軸の外周に沿ってねじ取付け対象物に形成されるねじ嵌合穴の開口部側の周囲を柔軟化させるための翼片を突設したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のワッシャ付きタッピンねじ。
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