JP2011212377A - 椅子 - Google Patents

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【課題】リクライニング状態および立ち上り状態に簡単に変化するとともに、座部、背もたれおよびスライド構造が簡単で安価に製作できる椅子を提供する。
【解決手段】左右両側に立設された本体フレーム1と、本体フレーム1の後部に回転自在に軸支された背もたれフレーム10と、背もたれフレーム10に回転自在に軸支され、背もたれフレーム10から前方に突出する座部フレーム11と、背もたれフレーム10から座部フレーム11にかけて張設され、背もたれSおよび座部Zを構成するシート部材14とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、椅子に関し、特に、座部が前後移動し、着座および立ち上りが楽に行える椅子に関する。
従来の椅子は、脚部上に取り付けられた座部と、座部の後部に設けられた背もたれを有しており、座部および背もたれは、高さ方向には移動するが、前後方向は固定的な構造のものが多い。また、座部および背もたれの両者が後傾動する構成の椅子(例えば特許文献1を参照)、あるいは座部が前後にスライドする構造の椅子(例えば特許文献2を参照)もある。
特開2006−218047 特開平10−57174
従来の座部および背もたれの両者が後傾動する特許文献1に記載の椅子は、背筋を伸ばしやすい構造ではあるが、リクライニングには不向きである。また、座部が前後にスライドする特許文献2に記載の椅子は、背もたれと連動していないため、やはりリクライニングには不向きであるとともに、両者ともに座部、背もたれおよびスライド構造が極めて複雑であるという問題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、リクライニング状態および立ち上り状態に簡単に変化するとともに、座部、背もたれおよびスライド構造が簡単で安価に製作できる椅子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の椅子は、左右両側に立設された本体フレームと、
前記本体フレームの後部に揺動自在に軸支された背もたれフレームと、前記背もたれフレームの下端部に揺動可能に連結され、該背もたれフレームから前方に突出する座部フレームと、前記背もたれフレームから前記座部フレームにかけて張設され、背もたれおよび座部を構成するシート部材と、前記本体フレームの前部に設けられ、前記座部の裏面をスライド可能に支える座部支持フレームと、を備えたことを特徴とするものである。
請求項2記載の椅子は、請求項1に記載の椅子において、前記座部は、剛性部板材と、該剛性板部材の上面に重ね合わされた弾性シート部材とからなる座板が前記シート部材の内部に収容されて構成されている。
請求項3記載の椅子は、請求項1又は2のいずれかにおいて、前記シート部材は、帯状のシート本体の上端左右に上部筒部が形成され、該シート本体の下端左右に下部筒部が形成され、前記上部筒部を前記背もたれフレームに挿入し、前記下部筒部を前記座部フレームに挿入することにより張設したものである。
請求項4記載の椅子は、請求項1ないし3いずれかにおいて、前記本体フレームの上部に前後方向に向け、ひじ掛け兼用の上部フレームが設けられている。
本発明によれば、座部および背もたれがリクライニング状態および立ち上り状態に簡単に変化するとともに、座部および背もたれの構成、および座部スライドおよび背もたれ傾動構造が簡単であり、安価に製作することができる。
本発明の椅子の正面斜視図である。 分解正面斜視図である。 図1の側面図である。 図1のA−A線断面図である。 使用状態の側面図である
以下、図面を参照して本発明に係る椅子の実施形態を説明する。
図1は、本発明の椅子の正面斜視図、図2は、分解正面斜視図である。なお、実施形態では、全体が木製で構成された椅子の例について説明する。
図1、図2に示すように、左右に本体フレーム1、1が立設されている。左右の本体フレーム1、1は、各々前後の縦フレーム1a、1bを有し、この縦フレーム1a、1bの下部は脚部2となっている。この脚部2の下端は台座フレーム3で連結され、台座フレーム3には補強フレーム4が連結されている。前後の縦フレーム1a、1bの上端には、ひじ掛けを兼ねる上部フレーム5、5が前後方向に向けて連結されている。上部フレーム5、5の後部には後部フレーム6が連結されている。前部の縦フレーム1a、1aの中間には座部支持フレーム7が連結されている。
左右の上部フレーム5、5の後部には、支軸8を介して板状の背もたれフレーム10が揺動自在に支持されている。この背もたれフレーム10の下端に、丸棒で形成された座部フレーム11が揺動自在に取り付けられている。すなわち、背もたれフレーム10の下端の孔12に座部フレーム11の後部が緩く嵌合され、この孔12を支点に座部フレーム11は揺動できるようになっている。座部フレーム11が抜けないように、背もたれフレーム10の前後に係止するピン13が座部フレーム11に固定されている。なお、背もたれフレーム10と座部フレーム11の連結構造は、これに限定されず、例えば軸で回転自在に連結する構造でもよい。
14は、背もたれSおよび座部Zを構成するシート部材であって、帯状のシート本体14aの上端左右に上部筒部14bが形成され、下端左右に下部筒部14cが形成されている。上部筒部14を背もたれフレーム10に上から挿入し、下部筒部14cを座部フレーム11に前から挿入することにより、シート本体14を張設している。これにより、背もたれフレーム10の間に背もたれSが、座部フレーム11の間に座部Zが形成される。
図4に示すように、シート部材14の座部Zを構成する部分には、ベニヤ板等の剛性板部材17aの上面にウレタンゴムなどの弾性シート部材17bが重ね合わされた座板17が、シート部材14の内部に封入されている。座部フレーム11および座部Zは座部支持フレーム7上に載った状態で前後にスライドするようになっている。
図5は、椅子に人18が座った状態を示している。図5(a)に示すように、背もたれ部Sに上半身を載せ、背もたれフレーム10が支軸8を中心に時計方向に揺動し、これにより、座部Zは前方にスライドし、上部フレーム5にひじを載せると、リクライニング椅子として使用することができる。そして、椅子から立ち上がるときは、膝裏で座部Zを後方に押すと、図5(b)に示すように、座部Zは後方にスライドし、座部が邪魔になることがなく、また、背もたれ部Sは反時計方向に揺動して背中を押すのでそのまま楽に立ち上がることができる。
以上のように、本発明の椅子は、座部Zの前後移動と背もたれSの傾動が連動するので、リクライニングでは座部Zが足を支えて楽な姿勢に保ち、立ち上り時には邪魔にならないように座部Zを後方に引き込ませることができ、楽に立ち上がることができる。このように、着座、リクライニング姿勢、立ち上りが快適に行えるので、リラックス用、食卓用、その他多用途に利用することができる。また、座部Zおよび背もたれSが背もたれフレーム10および座部フレーム11に張設したシート部材14で構成されるので、座部Zおよび背もたれSの構成が簡単で部品点数も少なくてすむ。
なお、実施形態の椅子は、フレーム全体が木製の例であるが、金属フレームあるいは金属パイプで構成することも可能である。シート部材14は、キャンパス布が好適であるが、強度の大きい布製品又は革製品など、強度があれば材質は限定されない。
1 本体フレーム
7 座部支持フレーム
10 背もたれフレーム
11 座部フレーム
14 シート部材
14a シート本体
14b 上部筒部
14c 下部筒部
17 座板
17a 剛性板部材
17b 弾性シート部材
S 背もたれ部
Z 座部

Claims (4)

  1. 左右両側に立設された本体フレームと、
    前記本体フレームの後部に揺動自在に軸支された背もたれフレームと、
    前記背もたれフレームの下端部に揺動可能に連結され、該背もたれフレームから前方に突出する座部フレームと、
    前記背もたれフレームから前記座部フレームにかけて張設され、背もたれおよび座部を構成するシート部材と、
    前記本体フレームの前部に設けられ、前記座部の裏面をスライド可能に支える座部支持フレームと、を備えたことを特徴とする椅子。
  2. 前記座部は、剛性板部材と、該剛性板部材の上面に重ね合わされた弾性シート部材とからなる座板が前記シート部材の内部に収容されて構成されていることを特徴とする請求項1記載の椅子。
  3. 前記シート部材は、帯状のシート本体の上端左右に上部筒部が形成され、該シート本体の下端左右に下部筒部が形成され、前記上部筒部を前記背もたれフレームに挿入し、前記下部筒部を前記座部フレームに挿入することにより張設したことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の椅子。
  4. 前記本体フレームの上部に前後方向に向け、ひじ掛け兼用の上部フレームが設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の椅子。
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