JP2011207089A - サイプ形成用ブレードの変形測定方法および寿命予測方法 - Google Patents

サイプ形成用ブレードの変形測定方法および寿命予測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単で迅速かつ正確にサイプ形成用ブレード20、21の突出部22、23における変形を測定する。
【解決手段】型ピース14および突出部22、23を有するサイプ形成用ブレード20、21からなる型モデル11に供給された未加硫ゴムを加硫して加硫済みゴムNとした後、型ピース14と加硫済みゴムNとを相対的に離隔させることで、突出部22、23を加硫済みゴムNから抜き出すとともに、該抜き出しにより突出部22、23に生じる最大変形量を測定するようにしたので、タイヤ加硫金型外において取り扱いの容易な小型のモデルを用いての変形量測定となり、この結果、その測定を容易で迅速かつ正確に行うことができる。
【選択図】図5

Description

この発明は、サイプ形成用ブレードの変形を測定する測定方法および寿命を予測する予測方法に関する。
近年、空気入りタイヤの加硫金型として、下モールドと、昇降することにより下モールドに接近離隔可能な上モールドと、下、上モールド間に位置し、半径方向に同期移動可能な弧状のセクターセグメントを周方向に並べて配置することで構成したセクターモールドとからなるものが、離型時における加硫済タイヤに対する負荷を低減することができるため、多用されるようになってきた。
ここで、前述のようなセクターモールドを用いてトレッド踏面にサイプ(接地時に閉じる程度の細溝、切り込み)を形成する場合には、前記セクターモールドを構成するセクターセグメントにその型付け面から突出するとともに半径方向に延在した突出部を有するサイプ形成用ブレードを固定しているが、前述のセクターモールドは弧状を呈しているため、セクターモールドの周方向両端部に設けられたサイプ形成用ブレードの突出部はセクターモールドの移動方向(セクターモールドの周方向中央を通る半径方向線)に対して傾斜して延在することになる。
このため、前述したセクターモールドの周方向両端部に設けられたサイプ形成用ブレードの突出部を加硫後に加硫済みタイヤから抜き出そうとすると、該突出部に加硫済みタイヤから変形力が付与され、該突出部は曲げ変形する。なお、前記突出部が半径方向に対して傾斜している場合には、サイプ形成用ブレードがセクターセグメントの周方向中央部に固定されている場合でも同様に曲げ変形する。そして、このような突出部の一方向への曲げ変形はタイヤ加硫の度に繰り返されるため、サイプ形成用ブレードが疲労破壊により破損することがある。
このようにサイプ形成用ブレードが破損した場合、該サイプ形成用ブレードを交換することも考えられるが、このようなサイプ形成用ブレードは、通常、セクターセグメントに鋳ぐるみによって固定されているため、交換は非常に難しく、この結果、サイプ形成用ブレードが1個でも破損した時点で加硫金型の寿命としていた。ここで、前述した突出部の変形を測定すれば、該突出部の破損時期を予測することができるため、早期に破損するおそれのあるサイプ形成用ブレードの採用を抑えることができ、実用上有用である。このような突出部の変形を測定する測定方法としては、例えば、以下の特許文献1に記載のような方法が知られている。
特開2009−092063号公報
このものは、タービンブレード上の測定点を特定するステップと、該測定点の位置に関する情報を保持するステップと、タービンブレードを所定期間作動させるステップと、前記所定期間後、測定点が移動した空間距離を測定するステップと、前記空間距離に基づいてブレードにおける変形量を決定するステップとを備えたものである。
しかしながら、前述したサイプ形成用ブレードの突出部の変形は、密閉された加硫金型の内部(加硫空間)において生じ、しかも、この状態での変形を測定する必要があるにも拘わらず、従来のブレードの変形測定方法は、ブレードをタービンから取り出した外部でしか変形を測定することができないため、このような方法をそのままサイプ形成用ブレードの突出部の変形測定に応用しようとしても、その変形を測定することは困難であるという課題があった。
この発明は、簡単で迅速かつ正確にサイプ形成用ブレードの突出部における変形を測定することできるサイプ形成用ブレードの変形測定方法および寿命予測方法を提供することを目的とする。
このような目的は、疑似型付け面を有する型ピースと、該型ピースに取り付けられ、疑似型付け面から突出している突出部を有する少なくとも1個のサイプ形成用ブレードとを備えた型モデルを準備する工程と、前記型モデルに未加硫ゴムを供給し、該未加硫ゴムにより疑似型付け面および前記突出部を覆う工程と、前記未加硫ゴムを加硫して加硫済みゴムとする工程と、前記型ピースと加硫済みゴムとを前記突出部の延在方向に対して傾斜した方向に沿って相対的に離隔させることで、前記突出部を加硫済みゴムから抜き出すとともに、該抜き出しにより前記突出部に生じる最大変形量を測定する工程とを備えることにより、達成することができる。
この発明においては、型ピースおよび突出部を有するサイプ形成用ブレードからなる型モデルに供給された未加硫ゴムを加硫して加硫済みゴムとした後、型ピースと加硫済みゴムとを相対的に離隔させることで、突出部を加硫済みゴムから抜き出すとともに、該抜き出しにより突出部に生じる最大変形量を測定するようにしたので、タイヤ加硫金型外において取り扱いの容易な小型のモデルを用いての変形量測定となり、この結果、その測定を容易で迅速かつ正確に行うことができる。
また、請求項2に記載のように突出部の変形を時々刻々測定するようにすれば、突出部に生じる最大変形量を正確に測定することができる。さらに、請求項3に記載のように構成すれば、高温である加硫済みゴムから離れた位置において突出部の最大変形量を容易に検出することができる。また、請求項4に記載のように構成すれば、突出部の側端面が加硫済タイヤから露出しているため、該突出部の変形状態を直接に明確に検出することができる。さらに、請求項5に記載のように構成すれば、測定手段は安価で簡単なものでよく、しかも、最大変形量を迅速に測定することができる。
さらに、請求項6に記載のように構成すれば、抜き出し時において突出部と加硫済みゴムとの間に作用する逆方向の力を相殺することができ、これにより、突出部の抜き出し方向が変化する事態を防止することができる。また、請求項7に記載のように、前記測定した最大変形量を突出部の先端に繰り返し付与、あるいは、請求項8に記載のように、前記測定した最大変形量から変形力を求め、この求めた変形力を突出部の先端に繰り返し付与するようにすれば、サイプ形成用ブレードの寿命を容易かつ正確に予測することができる。
この発明の実施形態1を示す型モデルの一部破断平面図である。 加硫手段の正面断面図である。 一部が破断された図2のI−I矢視断面図である。 測定ピースの正面図である。 サイプ形成用ブレードの変形を測定している状態を説明する一部がブロックで表された正面図である。 サイプ形成用ブレードの変形状態を説明する正面図である。 この発明の実施形態2を示す図2と同様の正面断面図である。 試験結果を示すグラフである。
以下、この発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1、2、3において、11はタイヤ加硫金型の弧状をしたセクターセグメントの一部をモデル化したアルミニウム合金等からなる型モデルであり、この型モデル11は第1ピース片12および第2ピース片13からなる型ピース14を有し、この型ピース14を構成する第1、第2ピース片12、13は互いに対向する平坦な側面が面接触している状態で互いに連結されている。前記型ピース14、即ち第1、第2ピース片12、13はその前面にセクターセグメントの周方向端部内面を疑似化(モデル化)した疑似型付け面15、16を有し、この疑似型付け面15は第2ピース片13に接近するに従い後方に向かうよう、前後方向(後述する離隔方向)に直交する方向に対して傾斜している。
一方、第2ピース片13の疑似型付け面16は第1ピース片12に接近するに従い後方に向かうよう、前後方向(後述する離隔方向)に直交する方向に対して傾斜しており、その傾斜角度は前記疑似型付け面15と同一角度であるが、傾斜方向は前記疑似型付け面15と逆方向である。20、21は前記第1、第2ピース片12、13に基端部が鋳ぐるみ等により固定され帯板状を呈する一対のサイプ形成用ブレードであり、これらのサイプ形成用ブレード20、21はステンレススチール(SUS)等から構成されている。また、これらサイプ形成用ブレード20、21は前記第1、第2ピース片12、13の疑似型付け面15、16に対して直交する方向に直線状に延びるとともに、その先端側に疑似型付け面15、16から突出している突出部22、23をそれぞれ有する。
この結果、これら対をなすサイプ形成用ブレード20、21の突出部22、23は、これら突出部22、23間に位置しこれら突出部22、23から等距離離れた中間線L(後述の離隔方向に延びている)に対して逆方向に同一角度で傾斜することになる。なお、前記実施形態においては、サイプ形成用ブレード20、21を型ピース14に一対(2個)固定したが、この発明においては、サイプ形成用ブレードを型モデルに少なくとも1個固定すればよく、3個以上あるいは2対以上固定するようにしてもよい。
また、この発明においては、型モデル11の疑似型付け面15、16を前後方向(後述する離隔方向)に直交する方向に平行とするとともに、サイプ形成用ブレード20、21(突出部22、23)を前記中間線Lに対して傾斜させるようにしてもよい。前述した型ピース14、サイプ形成用ブレード20、21は全体として前記型モデル11を構成する。27は未加硫ゴムMを加硫し加硫済みゴムとする加硫手段であり、この加硫手段27は加硫媒体が供給されると温度が上昇する水平な矩形板状の下プラテン28を有する。
この下プラテン28上には矩形板状の下プレート29が取り付けられ、この下プレート29の前、後端部上面には左右方向に延びる第1プレート30および第2プレート31が直立状態で載置され、また、前記下プレート29の左、右端部上面には前後方向に延びる第3プレート32および第4プレート33が直立状態で載置されている。そして、前記第3、第4プレート32、33の前端部は第1プレート30に着脱可能に連結され、一方、これらの後端部は第2プレート31に着脱可能に連結されている。さらに、前記第1、第2、第3、第4プレート30、31、32、33上には前記下プレート29と対をなす上プレート34が載置されている。
この結果、これら下プレート29、第1、第2、第3、第4プレート30、31、32、33、上プレート34の内部には密閉されたボックス状の空間が形成される。ここで、前記型モデル11はその後端面が第2プレート31の前面でその高さ方向中央部に着脱可能に連結されており、この結果、型モデル11は前記密閉空間内において第2プレート31から前方に向かって延びていることになる。
37は前記型モデル11と下プレート29との間の前述した密閉空間に収納された下カバープレートであり、この下カバープレート37の上面は型ピース14の下面およびサイプ形成用ブレード20、21の突出部22、23の下側側端面に密着している。38は前記型モデル11と上プレート34との間の前述した密閉空間に収納され、前記下カバープレート37と対をなすた上カバープレートであり、この上カバープレート38の下面は型ピース14の上面およびサイプ形成用ブレード20、21の突出部22、23の上側側端面に密着している。なお、この発明においては、カバープレートは、前述した下あるいは上カバープレートのいずれか一方だけであってもよい。
このように前記密閉空間に型モデル11、下、上カバープレート37、38が収納されると、前記密閉空間はこれら型モデル11、下、上カバープレート37、38により一部が埋められるが、残余は空間として残り、未加硫ゴムMを加硫する加硫室40として機能する。そして、この加硫室40に未加硫ゴムMが供給されると、該未加硫ゴムMは加硫室40内に充満し、型モデル11の疑似型付け面15、16およびサイプ形成用ブレード20、21の突出部22、23の周囲を覆う。前述した型モデル11、下プレート29、第1、第2、第3、第4プレート30、31、32、33、上プレート34、下、上カバープレート37、38は全体として、加硫型41を構成する。
42は下面に前記上プレート34が取り付けられ前記下プラテン28と対をなす水平な矩形板状の上プラテンであり、この上プラテン42は下プラテン28との間に加硫型41が介装された状態で下プラテン28と締結された後、該上プラテン42および前記下プラテン28に加硫媒体が供給されると、加硫室40内に供給された未加硫ゴムMは加硫されて加硫済みゴムNとなる。なお、前述の実施形態においては、下プラテン28の上方に上プラテン42を配置したので、各部材に上下の名称を付しているが、この発明においては、前記加硫手段27を90度回転し、一対のプラテンを水平に対して直立させてもよい。
前述のようにして加硫済みゴムNが成型されると、加硫手段27を開放して型モデル11および加硫済みゴムNを加硫手段27から取り出すが、このとき、第2プレート31には型モデル11が連結され、第1プレート30には加硫済みゴムNが密着している。このようにして取り出された型モデル11、第2プレート31、加硫済みゴムN、第1プレート30は全体として測定ピース43を構成するが、この測定ピース43の形状が図4に示されている。
図5は前記取り出した測定ピース43において加硫済みゴムNから型モデル11を離型する作業を示しているが、この図5において、51は前記型モデル11が連結された第2プレート31に上端部が着脱可能に連結された上下方向に延びるアダプターであり、このアダプター51は図示していない固定機構の開閉可能な把持爪52によって両側から把持されている。また、53は前記加硫済みゴムNが密着している第1プレート30に着脱可能に連結され前記アダプター51の直上で該アダプター51の延長線上に配置されたアダプターであり、このアダプター53は図示していない離型機構の開閉可能な把持爪54によって両側から把持されている。
そして、前記離型機構が作動することで把持爪54が第1プレート30、加硫済みゴムNと一体的にガイド55にガイドされながら上昇し型モデル11から離隔すると、加硫済みゴムNは型モデル11から離型し、これにより、型モデル11の突出部22、23は加硫済みゴムNから抜け出る。ここで、加硫済みゴムN等の移動方向(離隔方向)は前記中間線Lの延在方向と同一方向であるが、前述のように突出部22、23はこの中間線Lの延在方向に対して傾斜して延在しているため、前記加硫済みゴムN等は突出部22、23の延在方向に対して傾斜した方向に沿って離隔(移動)することになる。なお、この発明においては、加硫済みゴムNを静止させる一方、型モデル11を移動させることで、これらを互いに離隔(移動)させるようにしてもよく、要するに型モデル11と加硫済みゴムNとを突出部22、23の延在方向に対して傾斜した方向に沿って相対的に離隔させればよい。
この結果、前記突出部22、23は、加硫済みゴムNからの抜け出し時に該加硫済みゴムNに押されて横方向の力が付与され、図5、6に示すように、疑似型付け面15、16と交差する位置を固定端として先端に向かうに従い逆方向に(元の形状から見れば互いに離隔して拡開するよう)変形する(撓む)。57は前記固定機構の側方に設置されたビデオカメラ等の撮像手段であり、この撮像手段57は前述した突出部22、23の加硫済みゴムNからの抜き出し作業中における該突出部22、23の変形を連続的に撮像(測定)する。
59は前記撮像手段57に接続されたCPU等の制御手段であり、この制御手段59は前記撮像手段57から撮像データが入力されると、該撮像データから前記突出部22、23の先端に生じる最大変形量Q(最大撓み量)を検出する。このように突出部22、23の抜き出し作業中における該突出部22、23の変形を撮像手段57より撮像し、その撮像データから前記突出部22、23に生じる最大変形量を測定するようにすれば、加硫直後の高温である加硫済みゴムNから離れた位置において突出部22、23の最大変形量Qを非接触で容易に検出することができる。
ここで、前述のように型ピース14に一対のサイプ形成用ブレード20、21を取り付けるとともに、これら対をなすサイプ形成用ブレード20、21の突出部22、23を中間線Lに対して逆方向に同一角度で傾斜させる、即ち、中間線Lを対称線として対称位置に配置するようにすれば、加硫済みゴムNからの突出部22、23の抜き出し時に、突出部22、23と加硫済みゴムNとの間に作用する逆方向の力を相殺することができ、これにより、突出部22、23の抜き出し方向が前記力の影響を受けて変化するような事態を効果的に防止することができる。なお、前述した突出部22、23の変形は撮像手段57の他に、例えば接触式のマイクロメータや、非接触式の渦電流型変位センサ、静電容量型変位センサ、レーザー変位センサ、エリアカメラ等を用いて測定することができる。
次に、前記実施形態1の作用について説明する。
まず、前述のような測定ピース43を成形するには、まず、型ピース14と、該型ピース14に取り付けられたすくなくとも1個、ここでは一対のサイプ形成用ブレード20、21とを備えた型モデル11を準備するが、これらサイプ形成用ブレード20、21の突出部22、23は中間線L(離型方向と同一方向に延在)に対して逆方向に同一角度で傾斜している。このとき、前記型モデル11は第2プレート31の前側面に取り付けられている。
次に、下プレート29上に互いに連結された第1、第3、第4プレート30、32、33および下カバープレート37をセットした後、型モデル11が取り付けられた第2プレート31をセットするとともに、該第2プレート31と第3、第4プレート32、33とを連結し、次いで、型モデル11上に上カバープレート38をセットする。この結果、第1、第2、第3、第4プレート30、31、32、33により囲まれた空間内に上カバープレート38、型モデル11、下カバープレート37が上下に積み重ねられて収納されるとともに、下、上カバープレート37、38が突出部22、23の両側端面に密着するが、このような作業は後述の型モデル11に対する未加硫ゴムMの供給前に行われる。
次に、加硫室40の容積と同一体積の未加硫ゴムMを上方が開放された加硫室40(型モデル11)に供給し、その後、上プレート34、上プラテン42を第1、第2、第3、第4プレート30、31、32、33上に載置して前記加硫室40を閉止する。次に、下プラテン28と上プラテン42とを締結すると、未加硫ゴムMは加硫室40内で流動して該加硫室40に充満するとともに、疑似型付け面15、16および突出部22、23が未加硫ゴムMによって覆われる。次に、前記下、上プラテン28、42に加硫媒体を供給すると、加硫室40内の未加硫ゴムMは加硫されて加硫済みゴムNとなる。
次に、下プラテン28と上プラテン42との締結を解除した後、上プラテン42、上プレート34を取り外し、その後、一体となっている型モデル11、加硫済みゴムN、第1、第2、第3、第4プレート30、31、32、33、下、上カバープレート37、38を下プレート29から取り外す。次に、型モデル11、加硫済みゴムNから下、上カバープレート37、38、第3、第4プレート32、33を取り外して測定ピース43を形成するが、このように下、上カバープレート37、38を取り外すと、突出部22、23の側端面が加硫済みゴムNから露出するため、後述のように突出部22、23の変形状態を撮像手段57によって検出する際、その変形状態を直接に明確に検出することができる。
そして、このような型モデル11、加硫済みゴムNから下、上カバープレート37、38を取り外す作業は、前述のように未加硫ゴムMを加硫して加硫済みゴムNとした後で、かつ、後述の加硫済みゴムNから突出部22、23を抜き出す前に行う。なお、この発明においては、前記下、上カバープレート37、38を省略することで、突出部22、23の側端面が外部に露出していない状態とするとともに、この状態で抜き出し時における突出部22、23の変形を測定するようにしてもよい。
次に、前述の測定ピース43の第2プレート31にアダプター51を連結した後、該アダプター51を固定機構の把持爪52により把持するとともに、測定ピース43の第1プレート30にアダプター53を連結した後、該アダプター53を離型機構の把持爪54により把持する。その後、離型機構を作動して把持爪54、第1プレート30、加硫済みゴムNをガイド55に沿って一体的に上昇させ、これらを型モデル11、第2プレート31から離隔させる。この結果、加硫済みゴムNが型モデル11から離型して該型モデル11の突出部22、23が加硫済みゴムNから抜け出るが、このとき、突出部22、23は加硫済みゴムN等の移動(離隔)方向に対して傾斜した方向に延在しているため、該突出部22、23には該加硫済みゴムNから横方向の力が付与される。
これにより、突出部22、23は、図6に示すように、疑似型付け面15、16と交差する位置を固定端として先端に向かうに従い逆方向に変形するが、この抜き出し作業中における突出部22、23の変形は撮像手段57によって連続的に撮像(測定)され、その撮像データが制御手段59に出力される。ここで、前述した抜き出し作業中における突出部22、23の変形は断続的に測定するようにしてもよい。このように抜き出し時における突出部22、23の変形を連続的あるいは断続的に測定することで、突出部22、23の変形を時々刻々測定するようにすれば、該突出部22、23の先端に生じる最大変形量Qを正確に測定することができる。
そして、前記制御手段59は、撮像手段57から撮像データが入力されると、該撮像データを解析して前記突出部22、23が加硫済みゴムNから離脱する時点に該先端に生じる最大変形量Q(最大撓み量)、即ち加硫前における先端位置からのずれ量を検出する。このように型ピース14および突出部22、23を有するサイプ形成用ブレード20、21からなる型モデル11に供給された未加硫ゴムMを加硫して加硫済みゴムNとした後、型ピース14と加硫済みゴムNとを相対的に離隔させることで、突出部22、23を加硫済みゴムNから抜き出すとともに、該抜き出しにより突出部22、23に生じる最大変形量Qを測定するようにしたので、タイヤ加硫金型外において取り扱いの容易な小型のモデルを用いての変形量測定となり、この結果、その測定を容易で迅速かつ正確に行うことができる。
このようにして突出部22、23に生じる最大変形量Qが測定されると、前記サイプ形成用ブレード20、21と同一形状のサイプ形成用ブレードを図示していない試験台に突出部が前記突出部22、23と同一長さだけ突出した状態で取付け、その後、該サイプ形成用ブレードの突出部の先端に、前述のようにして測定した最大変形量Qと同一量の一方向への変形を繰り返し付与し、該サイプ形成用ブレードの突出部が疲労破壊するまでの繰り返し回数を求める。そして、この繰り返し回数を基にサイプ形成用ブレードの寿命を予測するようにすれば、その寿命を容易かつ正確に予測することができる。
図7は、この発明の実施形態2を示す図である。この実施形態においては、サイプ形成用ブレード20、21(突出部22、23)の肉厚を通常のサイプ形成用ブレード20、21の肉厚より薄くすることで塑性変形容易とするとともに、加硫済みゴムNから抜き出す途中における突出部22、23の変形を測定する必要がないので、前記実施形態1における下、上カバープレート37、38を省略している。なお、この発明においては、前記サイプ形成用ブレード20、21を弾性限度(降伏応力)がステンレススチールよりかなり低い鉛、スズ、亜鉛等の材料から構成することで塑性変形容易としてもよい。
そして、この実施形態においては、前述と同様に加硫型41により未加硫ゴムMを加硫して加硫済みゴムNとした後、測定ピース43を加硫手段27から取出し、その後、前記固定機構、アダプター51、離型機構、アダプター53を用いて型モデル11から加硫済みゴムNを離型するとともに、突出部22、23を加硫済みゴムNから抜き出す。このとき、突出部22、23は前述のように塑性変形容易であるので、抜き出し時に加硫済みゴムNから突出部22、23に付与される横力により該突出部22、23は塑性変形(永久変形)し、その先端において塑性変形は最大となる。
次に、加硫済みゴムNから抜き出された後の前記突出部22、23の形状を検出し、該突出部22、23の先端に生じた最大変形量Qを測定する。このようにサイプ形成用ブレード20、21を塑性変形容易な材料から構成し、加硫済みゴムNから抜き出された後の突出部22、23の形状を検出することで、該突出部22、23に生じる最大変形量Qを測定するようにすれば、測定手段は、例えばノギスのような安価で簡単なものでも充分であり、しかも、最大変形量を迅速に測定することもできる。
次に、このようにして測定した突出部における最大変形量から前記突出部に付与される変形力を求め、その後、通常のサイプ形成用ブレードを試験台に突出部が前述と同一長さだけ突出した状態で取り付ける。次に、前記突出部の先端に前記求めた変形力を一方向から繰り返し付与し、突出部が破損するまでの繰り返し回数を求める。そして、この繰り返し回数を基にサイプ形成用ブレードの寿命を予測するようにすれば、その寿命を容易かつ正確に予測することができる。
次に、試験例1について説明する。この試験に当たっては、突出部の長さ(突出量)がそれぞれ 8mm、14mm、20mmであるサイプ形成用ブレードが設けられた第1、第2、第3型モデルを準備した。ここで、前記第1、第2、第3型モデルにおけるサイプ形成用ブレードはSUS304で構成し、肉厚はいずれも 0.4mm、幅は10mm、離隔方向に対する傾斜角は20度であった。次に、このような型モデルを図2、3に示すような加硫手段に装着するとともに、未加硫ゴムを170度Cで30分間加硫して加硫済みゴムとした後、図5に示すような装置を用いて加硫済みゴムから突出部を500mm/minで抜き出すとともに、この抜き出し時における突出部を撮像手段により撮像してその最大変形量Qを測定した。
その後、前記最大変形量Qから突出部の最大変形角R(図6参照)を求めたが、その結果を図8および以下の表1に示す。ここで、前記最大変形角Rとは、変形前の突出部と、最大変形時における突出部の固定端と先端(最大変形位置)とを結ぶ直線との交差角である。また、図8において丸形は第1型モデルの、三角形は第2型モデルの、四角形は第3型モデルの最大変形角Rをそれぞれ表している。
次に、前記実施形態1における説明と同様に、求めた最大変形角R(最大変形量Q)を各型モデルのサイプ形成用ブレードに一方向から繰り返し付与して疲労試験を行い、疲労破壊が生じた繰り返し回数から、これらの寿命を予め推測した。その結果を予測寿命として表1に示す。次に、前記各型モデルのサイプ形成用ブレードを実際のタイヤ加硫金型に装着してタイヤの加硫作業を繰り返し行い、これらの実寿命(疲労破壊が生じた繰り返し回数)を計測した。その結果を実寿命として表1に示すが、前記予測寿命とほぼ同等であり、容易かつ高精度でサイプ形成用ブレードの寿命を予測することができることが実証された。
Figure 2011207089
次に、試験例2について説明する。この試験に当たっては、肉厚が通常のサイプ形成用ブレードより薄い 0.3mmであるサイプ形成用ブレードが設けられた第4型モデルを準備した。ここで、前記サイプ形成用ブレードはSUS304で構成しており、その幅は10mm、突出部の長さは 8mm、離隔方向に対する傾斜角は20度であった。次に、このような第4型モデルを図7に示すような加硫手段に装着するとともに、未加硫ゴムを170度Cで30分間加硫して加硫済みゴムとした後、図5と同様の装置を用いて加硫済みゴムから突出部を500mm/minで抜き出すとともに、この抜き出しにより突出部を塑性変形させ、その先端における最大変形量Qを測定した。
次に、前記最大変形量Qから突出部の最大変形角Rを求めた後、該最大変形角Rを基に突出部に付与される変形力を推定した。以下の表2に前記最大変形角Rの値および推定した変形力を示す。次に、前述と同様に推定した変形力を通常肉厚であるサイプ形成用ブレードに一方向から繰り返し付与して疲労試験を行い、その寿命を予め推測したが、その結果を予測寿命として表2に示している。次に、前記通常肉厚のサイプ形成用ブレードを実際のタイヤ加硫金型に装着してタイヤの加硫作業を繰り返し行い、疲労破壊が生じた繰り返し回数から、その実寿命を計測した。その結果を実寿命として表2に示すが、前記予測寿命とほぼ同等であり、容易かつ高精度でサイプ形成用ブレードの寿命を予測することができることが実証された。
Figure 2011207089
この発明は、サイプ形成用ブレードの変形を測定する産業分野に適用できる。
11…型モデル 14…型ピース
15、16…疑似型付け面 20、21…サイプ形成用ブレード
22、23…突出部 37、38…カバープレート
57…撮像手段 L…中間線
M…未加硫ゴム N…加硫済みゴム
Q…最大変形量

Claims (8)

  1. 疑似型付け面を有する型ピースと、該型ピースに固定され、疑似型付け面から突出している突出部を有する少なくとも1個のサイプ形成用ブレードとを備えた型モデルを準備する工程と、前記型モデルに未加硫ゴムを供給し、該未加硫ゴムにより疑似型付け面および前記突出部を覆う工程と、前記未加硫ゴムを加硫して加硫済みゴムとする工程と、前記型ピースと加硫済みゴムとを前記突出部の延在方向に対して傾斜した方向に沿って相対的に離隔させることで、前記突出部を加硫済みゴムから抜き出すとともに、該抜き出しにより前記突出部に生じる最大変形量を測定する工程とを備えたことを特徴とするサイプ形成用ブレードの変形測定方法。
  2. 前記抜き出し作業中における前記突出部の変形を断続的あるいは連続的に測定することで、前記突出部に生じる最大変形量を測定するようにした請求項1記載のサイプ形成用ブレードの変形測定方法。
  3. 前記抜き出し作業中における前記突出部の変形を撮像手段より撮像し、その撮像データから前記突出部に生じる最大変形量を測定するようにした請求項1または2記載のサイプ形成用ブレードの変形測定方法。
  4. 前記型モデルに対する未加硫ゴムの供給前に前記突出部の側端面にカバープレートを密着させるとともに、未加硫ゴムを加硫して加硫済みゴムとした後で、かつ、加硫済みゴムから突出部を抜き出す前に、カバープレートを加硫済みゴムから取り外し、突出部の側端面を加硫済みゴムから露出させるようにした請求項3記載のサイプ形成用ブレードの変形測定方法。
  5. 前記サイプ形成用ブレードを塑性変形容易とするとともに、加硫済みゴムから抜き出された後の前記突出部の形状を検出することで、該突出部に生じる最大変形量を測定するようにした請求項1記載のサイプ形成用ブレードの変形測定方法。
  6. 前記型ピースに一対のサイプ形成用ブレードを固定するとともに、これら対をなすサイプ形成用ブレードの突出部をこれらから等距離離れた中間線に対して逆方向に同一角度で傾斜させた請求項1〜5のいずれかに記載のサイプ形成用ブレードの変形測定方法。
  7. 請求項3記載のサイプ形成用ブレードを試験台に突出部が前述と同一長さだけ突出した状態で取り付ける工程と、前記突出部の先端に請求項3の変形測定方法によって測定した最大変形量を繰り返し付与し、突出部が破損するまでの繰り返し回数からサイプ形成用ブレードの寿命を予測する工程とを備えたことを特徴とするサイプ形成用ブレードの寿命予測方法。
  8. 請求項5記載の変形測定方法によって測定した最大変形量から前記突出部に付与される変形力を求める工程と、サイプ形成用ブレードを試験台に突出部が前述と同一長さだけ突出した状態で取り付ける工程と、前記突出部の先端に前記求めた変形力を繰り返し付与し、突出部が破損するまでの繰り返し回数からサイプ形成用ブレードの寿命を予測する工程とを備えたことを特徴とするサイプ形成用ブレードの寿命予測方法。
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