JP2011204687A - マグネトロンの寿命判定方法、マグネトロンの寿命判定装置及び処理装置 - Google Patents

マグネトロンの寿命判定方法、マグネトロンの寿命判定装置及び処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マグネトロンのフィラメント温度を精度良く制御することができ、マグネトロンを長寿命化させることができるマイクロ波発生装置を提供する。
【解決手段】フィラメント78を含む陰極80と空洞共振器84を含む陽極82とを対向配置すると共に、磁界を与えた状態で発振させることによってマイクロ波を発生させるマグネトロン74と、フィラメントに可変になされた電力を供給するフィラメント電源98と、フィラメントの電流計測部100と、フィラメントに印加される電圧を求める電圧計測部102と、求められた電流と電圧とに基づいてフィラメントの抵抗値を求める抵抗値算出部104と、求めた抵抗値とフィラメントの予め求められた抵抗−温度依存特性に基づいてフィラメントの温度を求める温度算出部106と、フィラメントの温度が所定の温度範囲内を維持するようにフィラメント電源を制御する電源制御部110とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体ウエハ等の被処理体の表面にプラズマにより活性化された活性種を用いて処理を行う処理装置、マグネトロンの制御方法、マグネトロンの寿命判定方法、マイクロ波発生装置、マグネトロンの寿命判定装置及び記憶媒体に関する。
一般に、半導体製品の集積回路を形成するには、半導体ウエハ等の被処理体に対して、成膜処理、改質処理、酸化拡散処理、エッチング処理等の各種の処理を行うが、近年の半導体集積回路の更なる高密度化、高微細化、薄膜化及び処理の低温化の要請に応じて、プラズマを用いた処理装置が多用される傾向にある。このプラズマを用いた処理装置では、プラズマによりガスを活性化させて活性種を作り、この活性種の作用によりウエハをそれ程高温に加熱することなく比較的低温の状態で所望の処理を行うことができる。
この種のプラズマを用いたプラズマ処理装置では、プラズマを生成させるために高周波を発生させる高周波発生装置やマイクロ波を発生させるマイクロ波発生装置が設けられている。
ここで例えばマイクロ波発生装置を例にとって説明する。このマイクロ波発生装置はマグネトロンを有しており、このマグネトロンは、フィラメントを有する陰極(カソード)の周囲に、空洞共振器を有する陽極(アノード)を同軸状に配置して2極管として形成され、これらの両電極間に対して軸方向に直流磁界をかけた状態で高周波の発振を行わせることによりマイクロ波を発生させるようになっている(特許文献1〜3)。
具体的には、このマグネトロンでは、一般的な2極真空管と同様にフィラメントに通電することにより陰極を加熱して熱電子を放出させ、この時、両電極間に加える電界(電圧)によって流れる電流を制御し、これと同時に、この電界に対して直交する方向に加えられている磁界によって上記熱電子に回転運動を生ぜしめて発振を行わせ、この結果、マイクロ波を発生するようになっている。
特開平5−67493号公報 特開平10−223150号公報 特開2003−308958号公報
ところで、上記マグネトロンのフィラメントは、一般的にはトリウムを少量含有したタングステン金属材料で作製されており、更にフィラメントを含む陰極の表面には、熱電子の放出を効率的に行わせるための炭化層が形成されている。そして、このマグネトロンの寿命は、この炭化層が過度に減少することによって到来してしまう。
そして、従来のマグネトロンの一般的な制御方法は、マグネトロンの出力を変化させた場合には、フィラメントの長寿命化を図るためにフィラメント電圧を逆方向に変化させ、これによってフィラメントが過度に昇温することを防止していた。例えばマグネトロンの出力を大きくするために陽極電流を増加させると、フィラメントの温度も上昇して炭化層の消耗が激しくなってしまう。このため、マグネトロン出力を大きくするために陽極電流を増加させる時にはフィラメント温度の上昇を抑制するためにフィラメント印加電圧を減少させるようにし、これによって、炭化層が過度の昇温により消耗されることを防止するようにしていた。尚、上記とは逆にマグネトロン出力を小さくするために陽極電流を減少させる時にはフィラメント印加電圧を増加させるようにする。
しかしながら、従来のマグネトロンの制御方法にあっては、上記マグネトロン出力の増減に対応させて、フィラメントの過加熱を防止するためにフィラメント印加電圧を逆方向に増減させるようにしているが、実際のフィラメント温度はかなり変動してしまい、場合によっては、フィラメントの過加熱が生じて炭化層を過度に消耗し、マグネトロンの寿命を大幅に低下させてしまう場合があった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、構造を複雑化させることなくマグネトロンのフィラメント温度を精度良く制御することができ、もってマグネトロンを長寿命化させることができるマグネトロンの制御方法、マグネトロンの寿命判定方法、マイクロ波発生装置、マグネトロンの寿命判定装置、処理装置及び記憶媒体を提供することにある。
本発明者等は、マグネトロンの発振について鋭意研究した結果、フィラメントに印加する電圧とこれに流れる電流とに基づいて得られる抵抗値からフィラメント温度を求め、このフィラメント温度が所定の温度を維持するように制御することにより、フィラメントを長寿命化することができる、という知見を得ることにより本発明に至ったものである。
請求項1に係る発明は、フィラメントを含む陰極と空洞共振器を含む陽極とを対向配置すると共に、前記陰極と陽極との対向方向に直交するように磁界を与えた状態で発振させることによってマイクロ波を発生させるマグネトロンの制御方法において、前記フィラメントに印加される電圧と前記フィラメントに流れる電流とに基づいて前記フィラメントの抵抗値を求める抵抗値算出工程と、前記求められた抵抗値と予め求められた前記フィラメントの抵抗−温度依存特性とに基づいて前記フィラメントの温度を求める温度算出工程と、前記電流及び/又は電圧を調整することにより前記フィラメントの温度が所定の温度範囲内を維持するように制御する温度制御工程と、を有することを特徴とするマグネトロンの制御方法である。
このように、フィラメント印加電圧やフィラメントに流れる電流を調整することによりフィラメント温度が所定の温度範囲内を維持するように制御したので、構造を複雑化させることなくフィラメントの温度を精度良く制御することができ、もってマグネトロンを長寿命化させることができる。
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記所定の温度範囲は、1900〜2100℃の範囲である。
請求項3に係る発明は、フィラメントを含む陰極と空洞共振器を含む陽極とを対向配置すると共に、前記陰極と陽極との対向方向に直交するように磁界を与えた状態で発振させることによってマイクロ波を発生させるマグネトロンの寿命判定方法において、前記マグネトロンを動作して予め定められた周波数のマイクロ波を発生させる動作開始工程と、前記フィラメントに印加する電圧を順次低下させてモーディング現象が発生する時の前記フィラメントへの印加電圧を求めてモーディング電圧とするモーディング電圧測定工程と、前記求められたモーディング電圧に基づいて前記マグネトロンの寿命の判定を行う寿命判定工程と、を有することを特徴とするマグネトロンの寿命判定方法である。
これによれば、モーディング電圧の推移を検討することによってマグネトロンの寿命(余寿命)を認識することができる。
この場合、例えば請求項4に規定するように、前記寿命判定工程では、前記モーディング電圧が前記フィラメントの定格電圧の所定の%以上になった時に寿命が到来したものと判定する。
また例えば請求項5に規定するように、前記寿命判定工程では、前記モーディング電圧が先に求められたモーディング電圧を基準として所定の%以上変化した時に寿命が到来したものと判定する。
また例えば請求項6に規定するように、前記マグネトロンの寿命判定方法は、予め定められたタイミングで行われる。
請求項7に係る発明は、フィラメントを含む陰極と空洞共振器を含む陽極とを対向配置すると共に、前記陰極と陽極との対向方向に直交するように磁界を与えた状態で発振させることによってマイクロ波を発生させるマグネトロンと、前記フィラメントに可変になされた加熱用の電力を供給するフィラメント電源と、前記フィラメントに流れる電流を求める電流計測部と、前記フィラメントに印加される電圧を求める電圧計測部と、前記求められた電流と電圧とに基づいて前記フィラメントの抵抗値を求める抵抗値算出部と、前記求めた抵抗値と前記フィラメントの予め求められた抵抗−温度依存特性に基づいて前記フィラメントの温度を求める温度算出部と、前記フィラメントの温度が所定の温度範囲内を維持するように前記フィラメント電源を制御する電源制御部と、を備えたことを特徴とするマイクロ波発生装置である。
この場合、例えば請求項8に規定するように、前記フィラメント電源がPWM(Pulse Width Modulation)方式による電源の場合には、前記電源制御部は通電角を調整する。
また例えば請求項9に規定するように、前記フィラメント電源がトランジスタスイッチのオン・オフ方式による電源の場合には、前記電源制御部は前記トランジスタスイッチのゲート電流を調整する。
また例えば請求項10に規定するように、前記所定の温度範囲は、1900〜2100℃の範囲である。
請求項11に係る発明は、フィラメントを含む陰極と空洞共振器を含む陽極とを対向配置すると共に、前記陰極と陽極との対向方向に直交するように磁界を与えた状態で発振させることによってマイクロ波を発生させるマグネトロンの寿命判定装置において、前記フィラメントに印加する電圧を順次低下させてモーディング現象が発生する時の前記フィラメントへの印加電圧を求めてモーディング電圧とするモーディング電圧測定部と、前記求められたモーディング電圧に基づいて前記マグネトロンの寿命の判定を行う寿命判定部と、を備えたことを特徴とするマグネトロンの寿命判定装置である。
この場合、例えば請求項12に規定するように、前記寿命判定部では、前記モーディング電圧が前記フィラメントの定格電圧の所定の%以上になった時に寿命が到来したものと判定する。
また例えば請求項13に規定するように、前記寿命判定部では、前記モーディング電圧が先に求められたモーディング電圧を基準として所定の%以上変化した時に寿命が到来したものと判定する。
請求項14に係る発明は、被処理体に対して所定の処理を施す処理装置において、真空引き可能になされた処理容器と、前記被処理体を載置する載置台と、前記処理容器内へ所定のガスを導入するガス導入手段と、前記いずれかのマイクロ波発生装置と、前記マクロ波発生装置で発生したマイクロ波を導く導波管と、前記導波管で導かれたマイクロ波を前記ガスに照射して活性化するマイクロ波照射手段と、を備えたことを特徴とする処理装置である。
この場合、例えば請求項15に規定するように、前記マイクロ波照射手段は、複数のスロットを有する平面アンテナ部材よりなる。
また例えば請求項16に規定するように、前記いずれかのマグネトロンの寿命判定装置を有するようにしてもよい。
請求項17に係る発明は、フィラメントを含む陰極と空洞共振器を含む陽極とを対向配置すると共に、前記陰極と陽極との対向方向に直交するように磁界を与えた状態で発振させることによってマイクロ波を発生させるマグネトロンを有するマイクロ波発生装置を用いてマイクロ波を発生させるに際して、前記フィラメントに印加される電圧と前記フィラメントに流れる電流とに基づいて前記フィラメントの抵抗値を求める抵抗値算出工程と、前記求められた抵抗値と予め求められた前記フィラメントの抵抗−温度依存特性とに基づいて前記フィラメントの温度を求める温度算出工程と、前記電流及び/又は電圧を調整することにより前記フィラメントの温度が所定の温度範囲内を維持するように制御する温度制御工程と、を行うように前記マイクロ波発生装置を制御するプログラムを記憶することを特徴とする記憶媒体である。
本発明に係るマグネトロンの制御方法、マグネトロンの寿命判定方法、マイクロ波発生装置、マグネトロンの寿命判定装置、処理装置及び記憶媒体によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
マグネトロンのフィラメント印加電圧やフィラメントに流れる電流を調整することによりフィラメント温度が所定の温度範囲内を維持するように制御したので、構造を複雑化させることなくフィラメントの温度を精度良く制御することができ、もってマグネトロンを長寿命化させることができる。
特に請求項3に係る発明によれば、モーディング電圧の推移を検討することによってマグネトロンの寿命(余寿命)を認識することができる。
以下に、本発明に係るマグネトロンの制御方法、マグネトロンの寿命判定方法、マイクロ波発生装置、マグネトロンの寿命判定装置、処理装置及び記憶媒体の一実施例の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るマイクロ波発生装置を用いた処理装置の一例を示す構成図、図2はマイクロ波発生装置を示すブロック構成図である。ここでは処理装置としてマイクロ波により発生させたプラズマを用いてエッチングを行う場合を例にとって説明する。
図示するように、プラズマを用いるこの処理装置2は、例えば側壁や底部がアルミニウム等の導体により構成されて、全体が筒体状に成形された処理容器4を有しており、内部は密閉された処理空間として構成されて、この処理空間にプラズマが形成される。この処理容器4自体は接地されている。
この処理容器4内には、上面に被処理体としての例えば半導体ウエハWを載置する載置台6が収容される。この載置台6は、例えばアルマイト処理したアルミニウム等により平坦になされた略円板状に形成されており、例えばアルミニウム等よりなる支柱8を介して容器底部より起立されている。
この処理容器4の側壁には、この内部に対してウエハを搬入・搬出する時に開閉するゲートバルブ10が設けられている。また、容器底部には、排気口12が設けられると共に、この排気口12には、圧力制御弁14及び真空ポンプ16が順次介接された排気路18が接続されており、必要に応じて処理容器4内を所定の圧力まで真空引きできるようになっている。
そして、処理容器4の天井部は開口されて、ここに例えばAl 等のセラミック材よりなるマイクロ波に対しては透過性を有する天板20がOリング等のシール部材22を介して気密に設けられる。この天板20の厚さは耐圧性を考慮して例えば20mm程度に設定される。
そして、この天板20の上面に上記処理容器4内でマイクロ波によりプラズマを立てるためのマイクロ波照射手段24が設けられている。具体的には、このマイクロ波照射手段24は、上記天板20の上面に設けられた円板状の平面アンテナ部材26を有しており、この平面アンテナ部材26上に遅波材28が設けられる。この遅波材28は、マイクロ波の波長を短縮するために高誘電率特性を有している。上記平面アンテナ部材26は、上記遅波材28の上方全面を覆う導電性の中空円筒状容器よりなる導波箱30の底板として構成され、前記処理容器4内の上記載置台6に対向させて設けられる。この導波箱30の上部には、これを冷却するために冷媒を流す冷却ジャケット32が設けられる。
この導波箱30及び平面アンテナ部材26の周辺部は共に処理容器4に導通されると共に、この導波箱30の上部の中心には、同軸導波管34の外管34Aが接続され、内部の内部ケーブル34Bは、上記遅波材28の中心の貫通孔を通って上記平面アンテナ部材26の中心部に接続される。そして、この同軸導波管34は、モード変換器36及びマッチング回路38が介在された導波管40を介して例えば2.45GHzのマイクロ波を発生する本発明の特徴とするマイクロ波発生装置42に接続されており、上記平面アンテナ部材26へマイクロ波を伝搬するようになっている。このマイクロ波発生装置42の構造については後述する。このマイクロ波の周波数は2.45GHzに限定されず、他の周波数、例えば8.35GHzを用いてもよい。この導波管40としては、断面円形或いは矩形の導波管や円筒導波管を用いることができる。そして、上記平面アンテナ部材26の上面側に設けた高誘電率特性を有する遅波材28は、この波長短縮効果により、マイクロ波の管内波長を短くしている。この遅波材28としては、例えば窒化アルミ等を用いることができる。
上記平面アンテナ部材26は、大きさが300mmサイズのウエハ対応の場合には、例えば直径が400〜500mm、厚みが1〜数mmの導電性材料よりなる、例えば表面が銀メッキされた銅板或いはアルミ板よりなり、この円板には、例えば長溝状の貫通孔よりなる多数のスロット44が形成されている。このスロット44の配置形態は、特に限定されず、例えば同心円状、渦巻状、或いは放射状に配置させてもよいし、アンテナ部材全面に均一になるように分布させてもよい。
また上記載置台6の上方には、この処理容器4内へエッチング時に必要とするガスを供給するためのガス導入手段46が設けられている。具体的には、このガス導入手段46は、例えば石英ガラス製のガスノズルよりなる。尚、このガス導入手段46を、石英ガラス製のシャワーヘッド構造としてもよい。そして、上記ガスノズル46より、必要に応じて所望するガスを流量制御しつつ供給できるようになっている。
また、上記載置台6の下方には、ウエハWの搬出入時にこれを昇降させる複数、例えば3本の昇降ピン50(図1においては2本のみ記す)が設けられており、この昇降ピン50は、伸縮可能なベローズ52を介して容器底部を貫通して設けた昇降ロッド54により昇降される。また上記載置台6には、上記昇降ピン50を挿通させるためのピン挿通孔56が形成されている。上記載置台6の全体は耐熱材料、例えばアルミナ等のセラミックにより構成されており、このセラミック中に加熱手段58が設けられる。この加熱手段58は、載置台6の略全域に亘って埋め込まれた薄板状の抵抗加熱ヒータよりなり、この抵抗加熱ヒータ58は、支柱8内を通る配線60を介してヒータ電源62に接続されている。
また、この載置台6の上面側には、内部に例えば網目状に配設された導体線を有する薄い静電チャック64が設けられており、この載置台6上、詳しくはこの静電チャック64上に載置されるウエハWを静電吸着力により吸着できるようになっている。そして、この静電チャック64の上記導体線は、上記静電吸着力を発揮するために配線66を介して直流電源68に接続されている。
そして、この処理装置2の全体の動作は、例えばマイクロコンピュータ等よりなる制御手段70により制御されるようになっており、この動作を行うコンピュータのプログラムはフロッピやCD(Compact Disc)やフラッシュメモリやハードディスク等の記憶媒体72に記憶されている。具体的には、この制御手段70からの指令により、各ガスの供給や流量制御、マイクロ波や高周波の供給や電力制御、プロセス温度やプロセス圧力の制御等が行われる。
次に、図2も参照して本発明の特徴とするマイクロ波発生装置42について説明する。図2に示すように、このマイクロ波発生装置42は、予め設定された周波数、例えば2.45GHzのマイクロ波を直接的に発生するマグネトロン74を有している。このマグネトロン74は、真空になされた例えば金属製のケース76内にフィラメント78を含む陰極80と、これに対向するように配置された陽極82とを配置して形成されている。実際のマグネトロン74では、上記陰極80は、例えば円筒状に成形され、その周囲を囲むようにして円筒状の陽極82を配置して同軸円筒状に成形されているが、図2中ではマグネトロン74の構造を模式的に記載している。上記陽極82のフィラメント対向面側には、凹部状に形成された複数の空洞共振器84が設けられている。
そして、陽極82には、絶縁材86を介してケース76を貫通するアンテナリード88が接続され、このアンテナリード88の先端部はアンテナ90が接続されており、発生したマイクロ波をこのアンテナ90から導波管40内へ伝搬させるようになっている。
上記ケース76の側面(図中の上下面)は、非磁性材料92で形成され、その外側に永久磁石94を配置することにより、上記陰極80と陽極82との間の空間に、これらの両電極の対向方向と直交するように強力な磁界を与えるようになっている。
ここで上記陽極82は、例えば銅により形成され、またフィラメント78を含む陰極80は、トリウムを少量含有したタングステン材料で形成され、その表面には熱電子放出を効率的に行うための炭化層、例えば炭化タングステン(W C)が形成されている。
そして、上記フィラメント78の両端は、配線96を介して加熱用の電力を供給するフィラメント電源98に接続されており、上記フィラメント78を含む陰極80を加熱し得るようになっている。このフィラメント電源98は必要に応じて電力を可変的に出力できるようになっている。尚、このフィラメント電源98の定格電圧は例えば5ボルト程度である。
上記配線96の途中には、上記フィラメント78に流れる電流を求める電流計測部100と、上記フィラメント78に印加される電圧を求める電圧測定部102とがそれぞれ設けられている。
そして、上記電流計測部100で求めた電流値と上記電圧計測部102で求めた電圧値とは抵抗値算出部104へ入力され、この抵抗値算出部104にて上記電流値と電圧値とに基づいて上記フィラメント78の抵抗値を求めるようになっている。
そして、ここで求められた抵抗値は、温度算出部106へ入力され、ここで予め求められているフィラメントの抵抗−温度依存特性に基づいて上記フィラメント78の温度を求めるようになっている。この温度算出部106は、上記抵抗−温度依存特性に関する情報を記憶するメモリ108を有しており、例えばこのメモリ108内の情報を参照することによりフィラメント78の温度を求めることになる。図3はフィラメントの抵抗−温度依存特性の一例を示すグラフであり、このグラフに関する情報が上記メモリ108に記憶されている。
図3において、横軸はx:絶対温度をプロットし、縦軸にy:正規化抵抗(R/R0)をプロットしている。ここで”R”はフィラメントの抵抗値を示し、”R0”は温度25℃におけるフィラメントの抵抗値を示している。この場合、上記正規化抵抗(R/R0)の値は”y=0.0057x−1.3729”の直線を示す式で表される。尚、図中の”R ”は分散量を示し、ここではR =0.9969なので、各温度データは直線上に良く揃って乗っていることを示している。従って、上記のグラフ、或いは式より、フィラメント78の抵抗値が判れば、この時のフィラメント78の絶対温度を知ることができる。
ここで図2に戻って、上記温度算出部106にて求めたフィラメント78の温度は電源制御部110へ入力される。この電源制御部110は、上記フィラメント電源98の出力電力、例えば電圧または電流、或いはこれらの両方を制御することにより、上記フィラメント78が所定の温度範囲内を維持するように制御するようになっている。この所定の温度範囲は、フィラメント78の設計にもよるが、一般的には1900〜2100℃の範囲内であり、具体的な制御では、この温度範囲内の予め定めた一定値を維持したり、或いは上記温度範囲よりも更に狭められた温度範囲内を往復変動するように制御される。
上記フィラメント電源98は、例えば位相シフトPWM方式で出力を制御したり、トランジスタスイッチのオン・オフ制御方式で出力を制御したりするが、上記位相シフトPWM方式の場合には通電角を調整することにより出力電力を制御し、またトランジスタスイッチのオン・オフ制御方式の場合はトランジスタスイッチのゲート電流を調整することにより出力電力を制御する。
そして、上記電源制御部110は、後述するマグネトロンの寿命判定装置も含めてこのマイクロ波発生装置全体の動作を制御する装置制御部112を有しており、この装置制御部112は、動作制御を行うためのプログラムを記憶するための例えばフロッピディスクやCD(Compact Disc)やフラッシュメモリ等よりなる記憶媒体114を有している。尚、図示例では、抵抗値算出部104、温度算出部106、メモリ108、電源制御部110及び装置制御部112等は別々に区分して記載されているが、実際の装置例では、例えば1つのマイクロコンピュータ内に集合的に設けられることになる。尚、この装置制御部112は、図1に示す制御手段70の支配下で動作することになる。
一方、上記陰極80と陽極82との間には、配線116を介して可変になされた陽極電源120が接続されており、陽極82から陰極80に向かう所定の電界を付与するようになっている。尚、この陽極電源120の定格電圧は、例えば4キロボルト程度である。
またこのマイクロ波発生装置42は、上記マグネトロン74の寿命(余寿命)を判定するための寿命判定装置122が併せて設けられている。この寿命判定装置122は、モーディング現象が発生する時の上記フィラメント78への印加電圧を求めてモーディング電圧とするモーディング電圧測定部124と、この得られたモーディング電圧に基づいて上記マグネトロン74の寿命を判定する寿命判定部126とを主に有している。
上記モーディング電圧測定部124は、上記陽極電源120の接続された配線116に設けた電流検出器128を有しており、この配線116に流れる電流を計測することによってモーディング現象の発生の有無を認識できるようになっている。このモーディング電圧測定部124は、測定時には上記フィラメント電源98の出力電圧を定格値から僅かずつ順次減少させるように制御し、その時のフィラメント印加電圧を電圧測定部102からの出力を受けて認識するようになっている。
ここでモーディング現象とは、マグネトロンが予め定められた周波数以外の帯域で発振が生じたり、或いは発振自体が停止したり、発振が不安定になる現象を指し、モーディング現象が生ずると陽極電流Ibが急激に変動するので、この陽極電流Ibを検出することによりモーディング現象の発生を知ることができる。
そして、上記寿命判定部126は、判定の結果、マグネトロンの寿命が到来したものと判定した時には、その旨をオペレータに知らせるための告知部130を有している。この告知部130としては、例えば警報ランプ、警報ブザー、或いはその旨をプリント出力するプリンタ等を用いることができる。また、この判定結果を図1に示す制御手段70に報告するようにしてもよい。このモーディング電圧測定部124や寿命判定部126は、実際には例えばマイクロコンピュータ等により構成される。
次に、以上のように構成された処理装置2を用いて行なわれる所定の処理として例えばエッチング処理が行われる場合について説明する。
まず、ゲートバルブ10を介して半導体ウエハWを搬送アーム(図示せず)により処理容器4内に収容し、昇降ピン50を上下動させることによりウエハWを載置台6の上面の載置面に載置し、そして、このウエハWを静電チャック64により静電吸着する。
このウエハWは加熱手段58により所定のプロセス温度に維持され、所定のガスとして例えばエッチングガスを所定の流量で流してガス導入手段46より処理容器4内へ供給し、圧力制御弁14を制御して処理容器4内を所定のプロセス圧力に維持する。これと同時に、マイクロ波発生装置42を駆動することにより、ここで発生したマイクロ波を、導波管40及び同軸導波管34を介して平面アンテナ部材26に供給して処理空間に、遅波材28によって波長が短くされたマイクロ波を導入し、これにより処理空間にプラズマを発生させて所定のプラズマを用いたエッチング処理を行う。
このように、平面アンテナ部材26から処理容器4内へマイクロ波が導入されると、処理空間に導入されていたガスがこのマイクロ波によりプラズマ化されて活性化され、この時発生する活性種によってウエハWの表面を低温下でも効率的にエッチングすることになる。
ここでプロセス条件等に従って、必要に応じてマイクロ波発生装置42のマグネトロン74の出力は、陽極電源120の出力電圧を調整することにより、増加させたり、或いは減少させたり制御される。
図4は陽極電流とマグネトロン出力及びフィラメント電圧との関係を示すグラフである。上述のように、陽極電源120を調整して陽極電流Ibを増加させると、図4(A)に示すようにマグネトロン出力も略直線的に増加する。この場合、フィラメント電圧を何ら調整しないと、先に説明したように、フィラメント78が過度に昇温してマグネトロンの寿命を短くしてしまうので、図4(B)に示すように、陽極電流Ibを増加させるに従って、フィラメント印加電圧(フィラメント電圧)を順次減少させてマグネトロンの長寿命化を図っている。この場合、単にフィラメント印加電圧を低下させるのではなく、フィラメント温度が所定の温度範囲内、例えば1900〜2100℃の範囲内を維持するように制御している。
次に、上述したマグネトロンの制御方法について図5も参照してより詳しく説明する。図5はマグネトロンの制御方法の一例を示すフローチャートである。
図2において、マイクロ波発生装置42が駆動されると、フィラメント電源98より所定の電圧、例えば定格電圧がフィラメント78に印加されて通電し、フィラメント78を含む陰極80が加熱昇温されてこれより熱電子が放出される。
これと同時に、陽極電源120からは所定の電圧が陰極80と陽極82との間に印加されて電界が生じており、この時、電界に直交する方向に永久磁石94より強力な磁界が付与されているので、発振現象が生じて所定の周波数、例えば2.45GHzのマイクロ波が発生することになる。このマイクロ波はアンテナ90を介して導波管40内を伝搬されて行く。
さて、このような動作中において、マグネトロンの出力を、プロセス条件等の変更により変化させても、マグネトロンの短寿命化を防止するためにフィラメント温度が過度に昇温することを防止しなければならず、その手順は以下のようにして行われる。以下に説明する動作は、記憶媒体114に記憶されたプログラムに基づいて装置制御部112からの指示により行われる。
まず、二極真空管に類似する構造を持つこのマグネトロンにあっては、熱電子放出現象には温度制限状態と空間電荷制限状態が存在する。前者においては熱電子はすべて陽極に流れ込むために陽極電流はフィラメントの絶対温度のみの関数となって与えられ、後者においては空間電荷のために熱電流が反発されるため一定値以上は電流が流れず、この時、電流は陽極電圧の3/2乗に比例する。よって、陰極温度、すなわち一定のフィラメント電流に対し、陽極電圧が低い間は空間電荷制限状態で上記のように陽極電流が規定され、温度制限状態に移った時には陰極の温度によって決まる一定の温度制限電流が流れる。
また陰極電圧が高くなる過程、すなわち陰極電流が増えていく過程においては、単位時間当たりの熱電子放出量が増大し、よって空間電荷制限状態から温度制限状態に移行する陽極電圧が次第に高くなる。
ここで本発明における制御は、前提として陰極をある程度以上の温度に加熱して空間電荷制限状態のもとで行われることになる。
まず、マグネトロン74の動作状態において、フィラメント電源98よりフィラメント78に印加される電圧Efを電圧測定部102により測定する(S1)。これと同時に、このフィラメント78に流れる電流Ifを電流計測部100により測定する(S2)。
そして、抵抗値算出部104は、上記測定された電圧Efと電流Ifとに基づいて上記フィラメント78の抵抗値Rを求める(S3)。これにより抵抗値算出工程が完了する。
次に、温度算出部106は、上記算出されたフィラメント78の抵抗値Rと、予め求めたこのフィラメント78の温度27℃における抵抗値R0との比(R/R0)を求め、メモリ108に記憶されている図3に示すような関数を参照することにより、フィラメント78の絶対温度を求める(S4)。これにより温度算出工程が完了することになる。
次に、電源制御部110は、上記フィラメント78の算出された絶対温度に基づいて、この温度が予め定められた所定の温度範囲、例えば1900〜2100℃の範囲を維持するように、上記フィラメント電源98の出力電力、すなわちフィラメント印加電圧やフィラメント78に流れる電流、或いはこれらの双方を制御することになる(S5)。これによって温度制御工程が行われる。この場合、フィラメント78の温度を上記温度範囲の内でもっと狭められた範囲、例えば1950〜2050℃の温度範囲内に維持するように制御してもよい。いずれにしても、フィラメント78の温度は予め定められた一定値、或いは一定の範囲内に維持されることになる。
そして、上記した一連のステップS1〜S5は、ウエハWの処理が終了するまで連続的に行われ(S6のNO)、ウエハWの処理が終了すると(S6のYES)、このマグネトロン74の動作を停止して終了することになる。
このように、フィラメント印加電圧やフィラメント78に流れる電流を調整することによりフィラメント温度が所定の温度範囲内を維持するように制御したので、構造を複雑化させることなくフィラメント78の温度を精度良く制御することができ、もってマグネトロン74を長寿命化させることができる。
ここでフィラメント78の温度制限範囲である1900〜2100℃は、単に一例を示しただけであり、フィラメント78等の設計により温度制限範囲も変動し得るのは勿論である。
次に、マグネトロンの寿命判定装置122を用いて行われる寿命判定方法について説明する。図6はマグネトロンが寿命に至るまでのモーディング電圧の一般的な変化を示すグラフ、図7は本発明に係るマグネトロンの寿命判定方法の一例を示すフローチャートである。ここでモーディング現象とは、前述したように予め定められた所定の周波数以外で発振が生じたり、発振が不安定になったり、或いは発振自体が停止するような状態をいう。
図6に示すように、モーディング電圧、すなわちモーディング現象が生ずる時のフィラメント印加電圧は、一般的にはフィラメントの定格電圧以下の電圧で略一定であり、マグネトロンの寿命が近づくと急激に上昇してモーディング電圧がフィラメントの定格電圧に達すると、寿命に到達することになる。従って、モーディング電圧が急激に上昇する時点を検出することにより、その後の短い時間で寿命に到達することを認識することができる。
まず、この寿命判定方法は予め定められたタイミングで行う(S11)。例えばこの処理装置を立ち上げた時、一定の枚数、例えば1ロット25枚のウエハを処理する毎、或いはマグネトロン74の積算動作時間が一定値に達する毎等のように、予め定められたタイミングで行う。
このように寿命判定を行うべきタイミングになった時には(S11のYES)、動作開始工程としてマグネトロン74を駆動して予め定められた周波数、例えば2.45GHzでマイクロ波を発生させる(S12)。この場合、陽極電源120からは陰極80と陽極82との間に定格電圧を印加し、またフィラメント電源98からはフィラメント78に対して定格電圧を印加する。尚、この時、処理容器4内には処理対象であるウエハを搬入せずに空状態にしたり、必要に応じてダミーとなるウエハを搬入するようにしておく。
次に上記フィラメント78の印加電圧を僅かな電圧ΔVだけ低下させ(S13)、この時、予め定められた周波数、例えば2.45GHzのマイクロ波が継続して出力されているか否かを、電流検出器128によって検出される陽極電流Ibに基づいて判断する(S14)。ここで上記2.45GHzのマイクロ波が継続して出力されている場合には陽極電流Ibは安定して流れている。そして、マイクロ波の周波数が不安定になったり、発振自体が不安定になると、すなわちモーディング現象が発生すると、陽極電流Ibも不安定になる。従って、この陽極電流Ibが不安定になるまで、フィラメント印加電圧を僅かな電圧ΔVずつ低下させて行く。すなわちステップS13及びS14を繰り返し行う(S14のYES)。
そして、マイクロ波の発振が不安定になることによって陽極電流Ibも不安定になると(S14のNO)、モーディング現象が発生したものと認識して、その時のフィラメント印加電圧Efを電圧測定部102で検出し、この電圧をモーディング電圧とする[モーディング電圧測定工程](S15)。
次に、寿命判定部126は、上記求められたモーディング電圧に基づいて、このマグネトロン74が寿命到来の基準値に達したか、否かを判定する[寿命判定工程](S16)。
この寿命到来の基準値は、図6に示すように、寿命最後の段階でモーディング電圧が急激に上昇する部分において設定し、例えばフィラメントの定格電圧に対して所定の%(割合)になるように予め設定しておく。例えばこの基準値は、フィラメント定格電圧の85〜90%程度の範囲内であり、この範囲内の一定値、例えば88%として予め設定しておく。この寿命到来の基準値は、装置自体の稼働状態等を考慮して適宜定めるようにする。図6に示すように、この寿命到来の基準値に到達した時点から寿命までの間が余寿命、すなわちその後に稼働できる時間となる。尚、この基準値の測定方法は上記の方法の他に、図6に示すグラフにおいてモーディング電圧の安定時の電圧より所定の%(割合)、例えば10%上昇した時の電圧を基準値とするようにしてもよい。
ここでの判定の結果、求めたモーディング電圧が基準値より低い場合には(S16のNO)、上記ステップS11へ戻ってステップ15まで繰り返し行う。
これとは逆に、求めたモーディング電圧が基準値以上になった場合には(S16のYES)、マグネトロン74の寿命が到来した旨を出力するために、例えば告知部130を動作させて、その旨をオペレータに知らせることになる(S17)。以上のようにして、マグネトロンの寿命判定方法が終了することになる。
このように、モーディング電圧の推移を検討することによってマグネトロン74の寿命(余寿命)を認識することができる。そして、マグネトロン74の寿命が到来する直前に、これを交換等することができる。
尚、上記実施例では、マイクロ波によって発生したプラズマを用いてエッチングする場合を例にとって説明したが、これに限定されず、成膜処理、スパッタ処理、エッチング処理等の全ての処理に本発明を適用することができる。
また、ここではマイクロ波照射手段24として平面アンテナ部材26を用い、この平面アンテナ部材26より放射したマイクロ波を直接的に処理容器4へ導入し、ガスを活性化させるようにしたが、これに限定されず、マイクロ波照射手段24として、いわゆるリモートプラズマ発生ユニットを用い、処理容器4の外部でマイクロ波をガスに照射してこれを活性化し、活性化されたガスを処理容器4内へ導入するようにしてもよい。
更に、被処理体としては半導体ウエハに限定されず、ガラス基板、LCD基板、セラミック基板等にも本発明を適用することができる。
本発明に係るマイクロ波発生装置を用いた処理装置の一例を示す構成図である。 マイクロ波発生装置を示すブロック構成図である。 フィラメントの抵抗−温度依存特性の一例を示すグラフである。 陽極電流とマグネトロン出力及びフィラメント電圧との関係を示すグラフである。 マグネトロンの制御方法の一例を示すフローチャートである。 マグネトロンが寿命に至るまでのモーディング電圧の一般的な変化を示すグラフである。 本発明に係るマグネトロンの寿命判定方法の一例を示すフローチャートである。
2…処理装置、4…処理容器、6…載置台、24…マイクロ波照射手段、26…平面アンテナ部材、30…導波管、34…同軸導波管、42…マイクロ波発生装置、44…スロット、46…ガス導入手段、58…加熱手段(抵抗加熱ヒータ)、70…制御手段、72…記憶媒体、74…マグネトロン、78…フィラメント、80…陰極、82…陽極、84…空洞共振器、98…フィラメント電源、100…電流測定部、102…電圧測定部、104…抵抗値算出部、106…温度算出部、110…電源制御部、112…装置判断部、114…記憶媒体、120…陽極電源、122…寿命判定装置、124…モーディング電圧測定部、126…寿命判定部、128…電流検出部、W…半導体ウエハ(被処理体)。

Claims (17)

  1. フィラメントを含む陰極と空洞共振器を含む陽極とを対向配置すると共に、前記陰極と陽極との対向方向に直交するように磁界を与えた状態で発振させることによってマイクロ波を発生させるマグネトロンの制御方法において、
    前記フィラメントに印加される電圧と前記フィラメントに流れる電流とに基づいて前記フィラメントの抵抗値を求める抵抗値算出工程と、
    前記求められた抵抗値と予め求められた前記フィラメントの抵抗−温度依存特性とに基づいて前記フィラメントの温度を求める温度算出工程と、
    前記電流及び/又は電圧を調整することにより前記フィラメントの温度が所定の温度範囲内を維持するように制御する温度制御工程と、
    を有することを特徴とするマグネトロンの制御方法。
  2. 前記所定の温度範囲は、1900〜2100℃の範囲であることを特徴とする請求項1記載のマグネトロンの制御方法。
  3. フィラメントを含む陰極と空洞共振器を含む陽極とを対向配置すると共に、前記陰極と陽極との対向方向に直交するように磁界を与えた状態で発振させることによってマイクロ波を発生させるマグネトロンの寿命判定方法において、
    前記マグネトロンを動作して予め定められた周波数のマイクロ波を発生させる動作開始工程と、
    前記フィラメントに印加する電圧を順次低下させてモーディング現象が発生する時の前記フィラメントへの印加電圧を求めてモーディング電圧とするモーディング電圧測定工程と、
    前記求められたモーディング電圧に基づいて前記マグネトロンの寿命の判定を行う寿命判定工程と、
    を有することを特徴とするマグネトロンの寿命判定方法。
  4. 前記寿命判定工程では、前記モーディング電圧が前記フィラメントの定格電圧の所定の%以上になった時に寿命が到来したものと判定することを特徴とする請求項3記載のマグネトロンの寿命判定方法。
  5. 前記寿命判定工程では、前記モーディング電圧が先に求められたモーディング電圧を基準として所定の%以上変化した時に寿命が到来したものと判定することを特徴とする請求項3記載のマグネトロンの寿命判定方法。
  6. 前記マグネトロンの寿命判定方法は、予め定められたタイミングで行われることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のマグネトロンの寿命判定方法。
  7. フィラメントを含む陰極と空洞共振器を含む陽極とを対向配置すると共に、前記陰極と陽極との対向方向に直交するように磁界を与えた状態で発振させることによってマイクロ波を発生させるマグネトロンと、
    前記フィラメントに可変になされた加熱用の電力を供給するフィラメント電源と、
    前記フィラメントに流れる電流を求める電流計測部と、
    前記フィラメントに印加される電圧を求める電圧計測部と、
    前記求められた電流と電圧とに基づいて前記フィラメントの抵抗値を求める抵抗値算出部と、
    前記求めた抵抗値と前記フィラメントの予め求められた抵抗−温度依存特性に基づいて前記フィラメントの温度を求める温度算出部と、
    前記フィラメントの温度が所定の温度範囲内を維持するように前記フィラメント電源を制御する電源制御部と、
    を備えたことを特徴とするマイクロ波発生装置。
  8. 前記フィラメント電源がPWM(Pulse Width Modulation)方式による電源の場合には、前記電源制御部は通電角を調整することを特徴とする請求項7記載のマイクロ波発生装置。
  9. 前記フィラメント電源がトランジスタスイッチのオン・オフ方式による電源の場合には、前記電源制御部は前記トランジスタスイッチのゲート電流を調整することを特徴とする請求項7記載のマイクロ波発生装置。
  10. 前記所定の温度範囲は、1900〜2100℃の範囲であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のマイクロ波発生装置。
  11. フィラメントを含む陰極と空洞共振器を含む陽極とを対向配置すると共に、前記陰極と陽極との対向方向に直交するように磁界を与えた状態で発振させることによってマイクロ波を発生させるマグネトロンの寿命判定装置において、
    前記フィラメントに印加する電圧を順次低下させてモーディング現象が発生する時の前記フィラメントへの印加電圧を求めてモーディング電圧とするモーディング電圧測定部と、
    前記求められたモーディング電圧に基づいて前記マグネトロンの寿命の判定を行う寿命判定部と、
    を備えたことを特徴とするマグネトロンの寿命判定装置。
  12. 前記寿命判定部では、前記モーディング電圧が前記フィラメントの定格電圧の所定の%以上になった時に寿命が到来したものと判定することを特徴とする請求項11記載のマグネトロンの寿命判定装置。
  13. 前記寿命判定部では、前記モーディング電圧が先に求められたモーディング電圧を基準として所定の%以上変化した時に寿命が到来したものと判定することを特徴とする請求項11記載のマグネトロンの寿命判定装置。
  14. 被処理体に対して所定の処理を施す処理装置において、
    真空引き可能になされた処理容器と、
    前記被処理体を載置する載置台と、
    前記処理容器内へ所定のガスを導入するガス導入手段と、
    請求項7乃至10のいずれかに記載のマイクロ波発生装置と、
    前記マクロ波発生装置で発生したマイクロ波を導く導波管と、
    前記導波管で導かれたマイクロ波を前記ガスに照射して活性化するマイクロ波照射手段と、
    を備えたことを特徴とする処理装置。
  15. 前記マイクロ波照射手段は、複数のスロットを有する平面アンテナ部材よりなることを特徴とする請求項14記載の処理装置。
  16. 請求項11乃至13のいずれかに記載のマグネトロンの寿命判定装置を有することを特徴とする請求項14または15記載の処理装置。
  17. フィラメントを含む陰極と空洞共振器を含む陽極とを対向配置すると共に、前記陰極と陽極との対向方向に直交するように磁界を与えた状態で発振させることによってマイクロ波を発生させるマグネトロンを有するマイクロ波発生装置を用いてマイクロ波を発生させるに際して、
    前記フィラメントに印加される電圧と前記フィラメントに流れる電流とに基づいて前記フィラメントの抵抗値を求める抵抗値算出工程と、
    前記求められた抵抗値と予め求められた前記フィラメントの抵抗−温度依存特性とに基づいて前記フィラメントの温度を求める温度算出工程と、
    前記電流及び/又は電圧を調整することにより前記フィラメントの温度が所定の温度範囲内を維持するように制御する温度制御工程と、
    を行うように前記マイクロ波発生装置を制御するプログラムを記憶することを特徴とする記憶媒体。
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