JP2011202579A - 単気筒ディーゼルエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】クランクシャフトに機械的に連動して駆動される燃料噴射ポンプを備え、燃料圧力の変動を抑制できる、単気筒ディーゼルエンジンを提供する。
【解決手段】燃料タンク10からの燃料を、ポンプ室45を介して燃料噴射ノズル9に供給する燃料噴射ポンプ100を備えており、プランジャ30が、クランクシャフト5に機械的に連動しており、燃料噴射ポンプ100のポンプ本体40に、バレル41と、バレル41から燃料噴射ノズル9に燃料を送る燃料デリバリ通路43と、燃料タンク10からバレル41に燃料を送る燃料吸入通路42と、バレル41から燃料タンク10に燃料を送る燃料排出通路44とが、形成されており、燃料吸入通路42がポンプ室45に連通しているときのポンプ室45の容量が、燃料排出通路44がポンプ室45に連通しているときのポンプ室45の容量よりも大きくなるように、前記プランジャ30及び前記ポンプ本体40が構成されている。
【選択図】図2

Description

プランジャがクランクシャフトに機械的に連動して駆動される燃料噴射ポンプを備えた、単気筒ディーゼルエンジンに関する。
従来、単気筒ディーゼルエンジンでは、構造簡素化と低コスト化のため、燃料タンクから燃料噴射ポンプを介してピストン内の燃焼室に至る燃料通路が一方通行のみである。特許文献1には、一方通行のみの燃料通路を有する単気筒ディーゼルエンジンが開示されている。
図8は、従来の燃料噴射ポンプ900の構成を示す断面図である。図8には、燃料配管構造が図示されている。燃料配管構造における燃料の流れ経路は、一経路かつ一方通行である。燃料の流れ経路に沿って、燃料タンク910、吸入管912、燃料噴射ポンプ900、高圧管913、及び燃料噴射ノズル909が順に配置されている。吸入管912上には、燃料コック915及びオリフィス916が順に配置されている。燃料噴射ポンプ900は、プランジャ930、ポンプ本体940、及びデリバリバルブ950を備えている。ポンプ本体940の内部には、バレル941、燃料通路942、及び燃料デリバリ通路943が形成されている。バレル941とプランジャ930との間には、ポンプ室945が形成されている。プランジャ930に、ポンプ室945と燃料通路942とを連通させる吸入側リード932が形成されている。
図9は、従来の燃料噴射ポンプ900の4行程を示す図である。図9(a)の吸入行程において、燃料が、燃料通路942からポンプ室945内に吸入される。図9(b)の圧送行程において、ポンプ室945内に燃料が満たされる。図9(c)の噴射行程において、デリバリバルブ950が開放され、ポンプ室945内に満たされた燃料が、高圧管913を介して燃料噴射ノズル909から噴射される。図9(d)の排出行程において、吸入側リード932が燃料吸入通路942に連通して、ポンプ室945内の燃料が、燃料吸入通路42に戻される。
特開2004−270641号公報
燃料の流れ経路が一経路かつ一方通行である場合、噴射行程において圧力が高められた燃料が、排出行程において、燃料吸入通路942に戻される。この結果、排出行程が実行される度に配管内に大きな圧力が加えられ、配管内の燃料圧力が周期的に大きく変動する。特に、最近の高圧化傾向によって、ポンプ室45内の燃料圧力がより一層高められている。特に、図8に記載される燃料噴射ポンプ900のように、プランジャ930のバレル941周辺に燃料ギャラリーが設けられていない場合、より一層、燃料圧力が高められる。この結果、燃料圧力の変動幅が、より一層増大している。燃料圧力の変動幅の増大に対応するには、配管の耐圧性能の向上が必要である。このため、単気筒ディーゼルエンジンにおいて、燃料配管の高コスト化を招いていた。
そこで、本発明は、ポンプ室に至る燃料の吸入側通路と燃料の排出側通路とを分離することによって、燃料圧力の変動を抑制できる、単気筒ディーゼルエンジンを提供する。
第1発明は、プランジャを収納するバレルと前記プランジャとの間に形成されるポンプ室の容量を変化させることによって、燃料タンクからの燃料を、前記ポンプ室を介して燃料噴射ノズルに供給する燃料噴射ポンプを備えており、前記プランジャが、クランクシャフトに機械的に連動しており、前記燃料噴射ポンプのポンプ本体に、前記バレルと、前記バレルから前記燃料噴射ノズルに燃料を送る燃料デリバリ通路と、前記燃料タンクから前記バレルに燃料を送る燃料吸入通路と、前記バレルから前記燃料タンクに燃料を送る燃料排出通路とが、形成されており、前記ポンプ室の容量が大きくなるときに前記燃料排出通路が前記燃料吸入通路よりも先に前記ポンプ室に連通するように、前記プランジャ及び前記ポンプ本体が構成されている、単気筒ディーゼルエンジンを提供する。
第1発明は、好ましくは、構成(a)−(c)を採用できる。
(a)前記プランジャに、前記ポンプ室と前記燃料排出通路とを連通させる排出側リードが形成されている。
(b)第1発明において、前記プランジャに、前記ポンプ室と前記燃料排出通路とを連通させる排出側リードが形成されている、
(c)前記燃料吸入通路が前記バレルに開口する吸入ポートと、前記燃料排出通路が前記バレルに開口する排出ポートとが、前記プランジャの往復運動方向において異なる位置に設けられている。
第1発明によれば、燃料吸入通路において燃料の流れ方向が逆転しない。このため、燃料吸入通路における燃料圧力の変動が、流れ方向が逆転する場合と比べて抑制されている。一方、燃料排出通路において燃料圧力の変動が発生するが、燃料の流れ方向は逆転しない。このため、燃料排出通路における燃料圧力の変動も、流れ方向が逆転する場合と比べて抑制されている。したがって、第1発明は、燃料圧力の変動を抑制できる。
構成(a)によれば、排出側リードがバレルに開口する位置を往復運動方向において変更することによって、燃料排出通路がポンプ室に連通するタイミングを、自在に設定できる。このため、燃料噴射ノズルから噴射される噴射量を自在に設定できる。したがって、第1発明は、排出側リードがバレルに開口する位置の変更によって、エンジンの回転及び出力を制御できる。
構成(b)によれば、第1発明は、燃料吸入通路がポンプ室に連通するタイミングと、燃料排出通路がポンプ室に連通するタイミングとを、容易に変更できる。
構成(c)によれば、燃料吸入通路が開放された状態でポンプ室が燃料によって満たされたとき(圧送行程)に発生する燃料の逆流が、燃料吸入通路に配置された逆止弁によって防止される。このため、第1発明は、逆流の発生によって、ポンプ室内への燃料の充填が阻害されることを確実に防止できる。また、燃料排出通路内に配置された逆止弁が、逆止弁の上流側における燃料排出通路内の燃料が漏れるのを防止する。このため、第1発明は、燃料タンクの燃料切れの場合にも、燃料噴射ポンプ内にエアが混入することを防止できる。
クランクシャフトの軸方向から見た単気筒ディーゼルエンジンの正面図である。 燃料噴射ポンプの構成を示す断面図である(第1実施形態)。 燃料噴射ポンプの4行程を示す図である(第1実施形態)。 燃料噴射ポンプの構成を示す断面図である(第2実施形態)。 燃料噴射ポンプの構成を示す断面図である(第3実施形態)。 燃料噴射ポンプの構成を示す断面図である(第4実施形態)。 燃料噴射ポンプの構成を示す断面図である(第5実施形態)。 燃料噴射ポンプの構成を示す断面図である(従来技術)。 燃料噴射ポンプの4行程を示す図である(従来技術)。
(第1実施形態)
図1は、クランクシャフト5の軸方向から見た単気筒ディーゼルエンジン1の正面図である。エンジン1において、上側に向けて、クランクケース2、シリンダブロック(シリンダ本体)3、シリンダヘッド4が順に配置されている。クランクケース2の外面形状は円柱状である。クランクケース2内には、クランクシャフト5が配置されている。シリンダブロック3内にはシリンダ6が形成されている。シリンダ6内には、ピストン7が配置されている。シリンダ6とピストン7との間には、燃焼室8が形成されている。シリンダヘッド4内には、燃料噴射ノズル9が配置されている。シリンダブロック3及びシリンダヘッド4の側方には、燃料タンク10が配置されている。クランクケース2上には、燃料噴射ポンプ100が配置されている。
エンジン1における燃料噴射ポンプ100のレイアウトは、次の通りである。燃料噴射ポンプ100は、クランクシャフト5の軸心に対して斜め上側に位置している。燃料噴射ポンプ100は、上下方向において、燃料タンク10及びクランクケース2の間に配置されている。燃料噴射ポンプ100は、左右方向において、クランクケース2及び燃料タンク10よりも内側に配置されている。つまり、燃料噴射ポンプ100は、エンジン1及び燃料タンク10の全体幅を拡大しない位置に配置されている。
燃料噴射ポンプ100は、重力による自吸式ポンプである。燃料が自重によって燃料噴射ポンプ100側に流れるように、燃料タンク10が燃料噴射ポンプ100の上方に配置されている。
燃料噴射ポンプ100のプランジャ30は、次の構成により、クランクシャフト5に連動する。クランクケース2内には、クランクシャフト5に連動するカム11が設けられている。一方、燃料噴射ポンプ100において、プランジャ30とポンプ本体40との間には、バネ20が設けられている。プランジャ30は、バネ20により、カム11側に付勢されている。プランジャ30にはローラータペット31が設けられている。バネ20によって付勢されるローラータペット31は、常時カム11の外面に接触している。以上構成により、カム11の回転に追従して、プランジャ30が往復運動を行う。
図2は、燃料噴射ポンプ100の構成を示す断面図である。図2には、エンジン1の燃料配管構造が図示されている。燃料配管構造は、燃料噴射ノズル9、燃料タンク10、燃料噴射ポンプ100、吸入管12、高圧管13、排出管14、及び燃料コック15を備えている。燃料コック15は、吸入管12上に配置されている。燃料配管構造は、燃料タンク10から燃料噴射ノズル9に燃料を供給する燃料供給構造と、燃料を燃料タンク10と燃料噴射ポンプ100との間で循環させる燃料戻し構造とを、備えている。燃料供給構造において、燃料タンク10、吸入管12、燃料噴射ポンプ100、高圧管13、及び燃料噴射ノズル9が順に配置されている。燃料戻し構造において、燃料噴射ポンプ100、排出管14、及び燃料タンク10が順に配置されている。
図2において、燃料噴射ポンプ100は、前記プランジャ30、前記ポンプ本体40、及びデリバリバルブ50を備えている。ポンプ本体40の内部には、バレル41、燃料吸入通路42、燃料デリバリ通路43、及び燃料排出通路44が形成されている。燃料吸入通路42は吸入管12に接続されている。燃料デリバリ通路43は高圧管13に接続されている。燃料排出通路44は排出管14に接続されている。
バレル41は、プランジャ30を収納している。バレル41及びプランジャ30の形状は、柱状(本実施形態では、円柱状)である。クランクシャフト5に連動するプランジャ30は、所定の往復運動方向Dにおいて、バレル41内を往復運動する。バレル41とプランジャ30との間には、ポンプ室45が形成されている。
デリバリバルブ50は逆止弁であり、ボール状の弁体51、及びバネ52によって構成されている。燃料デリバリ通路43の内径は中間部において拡大されており、該中間部にバルブ室46が形成されている。弁体51及びバネ52は、バルブ室46内に配置されている。このため、デリバリバルブ50は、燃料デリバリ通路43内で燃料噴射ノズル9に向かう燃料のみを許容する。
プランジャ30に、ポンプ室45と燃料排出通路44とを連通させるリード32が形成されている。リード32は、プランジャ30の正面30aからプランジャ30の側面30bに向けて形成されている。正面30aはプランジャ30の一底面であり、側面30bはプランジャ30の側面である。プランジャ30の正面30aは、プランジャ30の往復運動方向Dに対して垂直である。リード32は、リードポートP32において、プランジャ30の側面30bに開口している。なお、ポンプ室45は、リード32の内部も含んでいる。
燃料吸入通路42は吸入ポートP42においてバレル41に開口しており、燃料排出通路44は排出ポートP44においてバレル41に開口している。吸入ポートP42及び排出ポートP44は、プランジャ30の往復運動方向Dにおいて、異なる位置に設けられている。吸入ポートP42は、排出ポートP44よりも上側(デリベリバルブ43に近い側)にある。
プランジャ30は、往復運動方向Dに沿って、往復運動範囲R内を往復運動する。図2において、往復運動範囲Rは、プランジャ30の正面30aが移動可能な範囲として、図示されている。吸入ポートP42は往復運動範囲Rの内側にある。一方、排出ポートP44は往復運動範囲Rの外側にある。
図3を参照して、燃料噴射ポンプ100の作動を説明する。図3は、燃料噴射ポンプ100の4行程を示す図である。図3(a)、図3(b)、図3(c)、及び図3(d)は、それぞれ、吸入行程、圧送行程、噴射行程、及び排出行程を示している。前述したように、プランジャ30は、クランクシャフト5に連動しており、バレル41内を往復運動する。
図3(a)の吸入行程は、プランジャ30が下死点まで下降するとき及び下死点から上死点に向けて上昇するときに、行われる。吸入側では、プランジャ30の正面30aは吸入ポートP42よりも下側にある。排出側では、プランジャ30の正面30aは排出ポートP44よりも上側にあり、リードポートP32は排出ポートP44の下側にある。このため、吸入行程において、燃料吸入通路42がポンプ室45に連通しているが、燃料排出通路44はポンプ室45に連通していない。図1を参照して上述したように、燃料タンク10内の燃料は自重によりポンプ室45内に流れるように付勢されている。したがって、吸入行程において、燃料が燃料吸入通路42からポンプ室45内に吸入される。
図3(b)の圧送行程は、プランジャ30が上昇しているときに行われる。吸入側では、プランジャ30の正面30aは吸入ポートP42の範囲内(吸入ポートP42の下端から上端までの間)にある。排出側では、プランジャ30の正面30aは排出ポートP44よりも上側にあり、リードポートP32は排出ポートP44よりも下側にある。このため、燃料吸入通路42がポンプ室45に連通しているが、燃料排出通路44はポンプ室45に連通していない。したがって、圧送行程において、ポンプ室45内に燃料が満たされるまで、ポンプ室45内に燃料が吸入される。
図3(c)の噴射行程は、プランジャ30が上昇しているときに行われる。吸入側では、プランジャ30の正面30aは吸入ポートP42よりも上側にある。排出側では、プランジャ30の正面30aは排出ポートP44よりも上側にあり、リードポートP32は排出ポートP44の下側にある。このため、燃料吸入通路42及び燃料排出通路44がポンプ室45に連通していない。つまり、ポンプ室45内に満たされた燃料が、密封されている。このため、プランジャ30が上昇すると、ポンプ室45内の圧力が直ちにデリバリバルブ50の開弁圧を越える。この結果、デリベルバルブ50が開放され、ポンプ室45内の燃料が、燃料デリバリ通路43から押し出される。したがって、噴射行程において、燃料噴射ノズル9から燃料が噴射される。
図3(d)の排出行程は、プランジャ30が上死点まで上昇するとき及び上死点から下死点に向けて下降するときに、行われる。吸入側では、プランジャ30の正面30aは吸入ポートP42よりも上側にある。排出側では、プランジャ30の正面30aは排出ポートP44よりも上側にあり、リードポートP32の一部又は全部が排出ポートP44に重なっている。このため、燃料吸入通路42はポンプ室45に連通していないが、燃料排出通路44がリード32を介してポンプ室45に連通している。したがって、排出行程において、燃料がポンプ室45から燃料排出通路44に排出される。
排出行程が終了すると、吸入行程が開始される。このように、4行程が繰り返し実行される。
(第2実施形態)
図4を参照して、第2実施形態を説明する。図4は、燃料噴射ポンプ200の構成を示す断面図である。第2実施形態の燃料噴射ポンプ200では、燃料吸入通路42内に入口逆止弁60が配置され、燃料排出通路44内に出口逆止弁70が配置されている。第2実施形態が第1実施形態に対して相違する点は、逆止弁60、70のみである。他の点は、第1及び第2実施形態の間で同一である。
燃料吸入通路42内に配置される入口逆止弁60は、ボール状の弁体61、入口弁座63、及び複数の小孔を有する出口壁64によって構成されている。燃料吸入通路42内に、上流側(入口管12側)から下流側(ポンプ室45側)に向けて、入口弁座63、弁体61、及び出口壁64が順に配置されている。弁体61が入口弁座63に押し付けられているとき、燃料の流れが遮断する。一方、出口壁64は、弁体61の位置に関係なく、燃料の流れを遮断しない。このため、入口逆止弁60により、燃料吸入通路42内をポンプ室45に向かう燃料のみが許容される。
燃料排出通路44内に配置される出口逆止弁70は、ボール状の弁体71、バネ72、入口弁座73、及び出口壁74によって構成されている。燃料排出通路43内に、燃料排出通路44内に、上流側(ポンプ室45側)から下流側(出口管14側)に向けて、弁体71、バネ72、入口弁座73、及び出口壁74が順に配置されている。弁体71が入口弁座73に押し付けられているとき、燃料の流れが遮断される。一方、出口壁74は、弁体71の位置に関係なく、燃料の流れを遮断しない。このため、出口逆止弁70により、燃料排出通路44内を出口管14に向かう燃料のみが許容される。
入口逆止弁60には、弁体61を付勢するバネが設けられておらず、出口逆止弁70には、バネ72が設けられている。バネ72は弱めのバネであり、燃料が流れず静止している状態で入口弁座73を弁体71によって閉じることができる。ここで、燃料噴射ポンプ200は、逆止弁60、70を除いて燃料噴射ポンプ100と同一であるので、燃料噴射ポンプ200も、重力による自吸式ポンプである。このため、燃料吸入通路42内の逆止弁60には、吸入行程における燃料のポンプ室45内への吸入が阻害されないように、弁体61を付勢するバネが設けられていない。
(第2実施形態の作用、効果)
燃料噴射ポンプ200の作動を、逆止弁60、70に関連する点について、説明する。
上述したように、圧送行程において、燃料はポンプ室45内に吸入されるが、ポンプ室45内の燃料はプランジャ30によって上方に押し出されている。このため、ポンプ室45内に燃料が満たされた状態でプランジャ30が上昇すると、ポンプ室45内の燃料が燃料吸入通路42内に押し出される。ここで、第2実施形態では、燃料吸入経路42内に入口逆止弁60が配置されている。このため、燃料吸入通路42内における燃料の逆流が、入口逆止弁60によって制止されている。燃料吸入通路42内への逆流を抑制できるので、圧送効率が上昇する。ひいては、駆動ロスが低減されるので、燃費も改善される。
また、燃料排出通路44内に配置された出口逆止弁70が、出口逆止弁70の上流側における燃料排出通路44内の燃料が漏れるのを防止する。
(他の実施形態)
次に、第3〜第5実施形態を説明する。第3〜第5実施形態の燃料噴射ポンプ300、400、及び500は、プランジャ30及びポンプ本体40の構成において、第1実施形態の燃料噴射ポンプ100と異なっている。相違点は、より詳しくは、プランジャ30の正面30aの形状、吸入ポートP42と排出ポートP44との位置関係、及びリード32の有無である。他の点については、第3〜第5実施形態の燃料噴射ポンプ300、400、及び500は、燃料噴射ポンプ100と同じ構成を有している。
(第3実施形態)
図5を参照して、第3実施形態を説明する。図5は、燃料噴射ポンプ300の構成を示す断面図である。図5において、吸入ポートP42及び排出ポートP44は、プランジャ30の往復運動方向Dにおいて、略同じ位置に設けられている。プランジャ30に、第1実施形態と同様に、リード32が設けられている。プランジャ30の正面30aは、往復運動方向Dに対して垂直ではなく傾斜している。正面30aは、吸入ポートP42側で低くなっており、排出ポートP44側で高くなっている。
以上構成により、プランジャ30が下死点にあるときに、吸入ポートP42及びP44の双方が開放されている。プランジャ30が上方に移動するにつれて、まず排出ポートP44が閉鎖され、次に吸入ポートP42が閉鎖される。更にプランジャ30が上方に移動すると、ポンプ室45がリード32を介して燃料排出通路44(排出ポートP44)に連通する。
このため、第3実施形態の燃料噴射ポンプ500の作動は、第1実施形態の燃料噴射ポンプ100の作動と同じである。
(第4実施形態)
図6を参照して、第4実施形態を説明する。図6は、燃料噴射ポンプ400の構成を示す断面図である。図6において、吸入ポートP42及び排出ポートP44は、プランジャ30の往復運動方向Dにおいて、略同じ位置に設けられている。プランジャ30にリード32は設けられていない。プランジャ30の正面30aは、往復運動方向Dに対して垂直ではなく傾斜している。正面30aは、吸入ポートP42側で高くなっており、排出ポートP44側で低くなっている。
以上構成により、プランジャ30が下死点にあるときに、吸入ポートP42及びP44の双方が開放されている。プランジャ30が上方に移動するにつれて、まず吸入ポートP42が閉鎖され、次に排出ポートP44が閉鎖される。
第4実施形態の燃料噴射ポンプ400の作動を説明する。吸入行程の前半において、燃料吸入通路42及び燃料排出通路44の双方がポンプ室45に連通する。燃料の一部が燃料排出通路44から排出されながら、ポンプ室45内に蓄えられる。吸入行程の後半において、燃料排出通路44のみがポンプ室45に連通しており、燃料の一部が燃料排出通路44から排出される。圧送行程、噴射行程、及び排出行程は、第1実施形態と同じである。
(第5実施形態)
図7を参照して、第5実施形態を説明する。図7は、燃料噴射ポンプ500の構成を示す断面図である。プランジャ30にリード32は設けられていない。この点のみ、第5実施形態は、第1実施形態と相違する。吸入ポートP42及び排出ポートP44は、プランジャ30の往復運動方向Dにおいて、第1実施形態と同様に、異なる位置に設けられている。プランジャ30の正面30aは、第1実施形態と同様に、往復運動方向Dに対して垂直である。
第5実施形態の燃料噴射ポンプ500の作動は、第4実施形態の燃料噴射ポンプ400の作動と同じである。
(各実施形態の作用、効果)
上記各実施形態は、次の構成により、次の作用、効果を備えている。
第1〜第5実施形態では、ポンプ室45に至る燃料の吸入側通路(吸入管12及び燃料吸入通路42)と燃料の排出側通路(排出管14及び燃料排出通路44)とが分離されている。また、プランジャ30及びポンプ本体40の構成により、すなわち、プランジャ30の正面30a、ポートP42、P44、及びP32の位置関係により、燃料吸入通路42がポンプ室45に連通しているときのポンプ室45の容量が、燃料排出通路44がポンプ室45に連通しているときのポンプ室45の容量よりも大きくなっている。
以上構成により、吸入側通路(12、42)において燃料の流れ方向が逆転しない。このため、吸入側通路(12、42)における燃料圧力の変動が、流れ方向が逆転する場合と比べて抑制されている。一方、排出側通路(14、44)において燃料圧力の変動が発生するが、燃料の流れ方向は逆転しない。このため、排出側通路(14、44)における燃料圧力の変動も、流れ方向が逆転する場合と比べて抑制されている。したがって、第1〜第5実施形態は、燃料圧力の変動を抑制できる。
第1〜第3実施形態では、プランジャ30に、ポンプ室45と燃料排出通路44とを連通させる排出側リード32が形成されている。
以上構成により、第1〜第3実施形態は、リードポートP32の位置(排出側リード32がバレル41に開口する位置)を往復運動方向Dにおいて変更することによって、燃料排出通路44がポンプ室45に連通するタイミングを、自在に設定できる。このため、燃料噴射ノズル9から噴射される噴射量を自在に設定できる。したがって、第1〜第3実施形態は、リードポートP32の位置の変更によって、エンジン1の回転及び出力を制御できる。
また、第1〜第3実施形態では、燃料排出通路44が燃料排出通路42に連通しないように、排出側リード32がバレル41に開口するリードポートP32の位置と、プランジャ30の往復運動範囲Rとが、設定されている。すなわち、プランジャ30の正面30aが吸入ポートP42の下側にあって吸入ポートP42がポンプ室45に開いているときに、リードポートP32及び排出ポートP44が閉じられている。プランジャ30の正面30aが吸入ポートP42の上側にあって吸入ポートP42が閉じられているときに、リードポートP32が排出ポートP44に開かれている。
以上構成により、第1〜第3実施形態は、燃料を燃料吸入通路42からポンプ室45内に吸入しているときに、燃料がポンプ室45から燃料排出通路44に排出されることを防止できる。
第1、第2、及び第5実施形態では、吸入ポートP42と排出ポートP44とが、往復運動方向Dにおいて異なる位置に設けられている。
以上構成により、第1、第2、及び第5実施形態は、燃料吸入通路42がポンプ室45に連通するタイミングと、燃料排出通路44がポンプ室45に連通するタイミングとを、容易に変更できる。
第2実施形態では、燃料吸入通路42及び燃料排出通路44のそれぞれに逆止弁60、70が設けられている。
以上構成により、燃料吸入通路42が開放された状態でポンプ室45が燃料によって満たされたとき(圧送行程)に発生する燃料の逆流が、燃料吸入通路42に配置された入口逆止弁60によって防止される。このため、第2実施形態は、逆流の発生によって、ポンプ室45内への燃料の充填が阻害されることを確実に防止できる。また、燃料排出通路44内に配置された出口逆止弁70が、出口逆止弁70の上流側における燃料排出通路44内の燃料が漏れるのを防止する。このため、第2実施形態は、燃料タンク10の燃料切れの場合にも、燃料噴射ポンプ200内にエアが混入することを防止できる。
1 単気筒ディーゼルエンジン
5 クランクシャフト
9 燃料噴射ノズル
10 燃料タンク
30 プランジャ
32 排出側リード
40 ポンプ本体
41 バレル
42 燃料吸入通路
43 燃料デリバリ通路
44 燃料排出通路
45 ポンプ室
D 往復運動方向
P42 吸入ポート
P44 排出ポート
60 入口側逆止弁
70 出口側逆止弁

Claims (4)

  1. プランジャを収納するバレルと前記プランジャとの間に形成されるポンプ室の容量を変化させることによって、燃料タンクからの燃料を、前記ポンプ室を介して燃料噴射ノズルに供給する燃料噴射ポンプを備えており、
    前記プランジャが、クランクシャフトに機械的に連動しており、
    前記燃料噴射ポンプのポンプ本体に、前記バレルと、前記バレルから前記燃料噴射ノズルに燃料を送る燃料デリバリ通路と、前記燃料タンクから前記バレルに燃料を送る燃料吸入通路と、前記バレルから前記燃料タンクに燃料を送る燃料排出通路とが、形成されており、
    前記燃料吸入通路が前記ポンプ室に連通しているときの前記ポンプ室の容量が、前記燃料排出通路が前記ポンプ室に連通しているときの前記ポンプ室の容量よりも大きくなるように、前記プランジャ及び前記ポンプ本体が構成されている、
    単気筒ディーゼルエンジン。
  2. 前記プランジャに、前記ポンプ室と前記燃料排出通路とを連通させる排出側リードが形成されている、
    請求項1に記載の単気筒ディーゼルエンジン。
  3. 前記燃料吸入通路が前記バレルに開口する吸入ポートと、前記燃料排出通路が前記バレルに開口する排出ポートとが、前記プランジャの往復運動方向において異なる位置に設けられている、
    請求項1又は2に記載の単気筒ディーゼルエンジン。
  4. 前記燃料吸入通路及び前記燃料排出通路のそれぞれに逆止弁が設けられている、
    請求項1〜3のいずれか1つに記載の単気筒ディーゼルエンジン。
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