JP2011202269A - 温間加工性に優れた高強度鋼板 - Google Patents

温間加工性に優れた高強度鋼板 Download PDF

Info

Publication number
JP2011202269A
JP2011202269A JP2010259273A JP2010259273A JP2011202269A JP 2011202269 A JP2011202269 A JP 2011202269A JP 2010259273 A JP2010259273 A JP 2010259273A JP 2010259273 A JP2010259273 A JP 2010259273A JP 2011202269 A JP2011202269 A JP 2011202269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
steel sheet
excluding
steel
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010259273A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5537394B2 (ja
Inventor
Hideo Hatake
英雄 畠
Toshio Murakami
俊夫 村上
Yukihiro Uchiumi
幸博 内海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2010259273A priority Critical patent/JP5537394B2/ja
Publication of JP2011202269A publication Critical patent/JP2011202269A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5537394B2 publication Critical patent/JP5537394B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract


【課題】温間加工でTRIP効果が最大限に発揮され、従来鋼板よりもさらに確実に高延性化しうる高強度鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C :0.05〜0.25%、Si:1.00%超2.5%以下、Al:1.0%以下(0%を含まない)、Si+Al:合計で3%以下、Mn:0.5〜3%、P :0.15%以下(0%を含まない)、S :0.02%以下(0%を含む)を含み、残部が鉄および不純物からなる成分組成を有し、母相は、平均ビッカース硬さが250Hv以上のベイニティック・フェライトを全組織に対して面積率で80%以上含み、第2相は、残留オーステナイトを全組織に対して面積率で5~15%含み、該残留オーステナイト中のC濃度(CγR)は0.6質量%以上1.0質量%未満であり、さらに、ベイナイトおよび/またはマルテンサイトを含んでもよい組織を有する温間加工性に優れた高強度鋼板。
【選択図】 図1

Description

本発明は、温間加工性に優れた高強度TRIP(歪み誘起変態)鋼板に関し、詳しくは、980〜1470MPa級の超高強度域において、温間加工によりTRIP鋼板の伸びが著しく改善された高強度鋼板に関する。
自動車や産業用機械等にプレス成形して使用される鋼板には、優れた強度と延性を兼ね備えていることが要求されている。このような要求特性を具備しつつ、自動車の衝撃安全性および軽量化を目的として開発された高強度高延性鋼板の一つとして、TRIP鋼板が挙げられる。TRIP鋼板は、組織中に残留オーステナイト(γR)を生成させ、このγRが加工変形中に誘起変態(歪み誘起変態:TRIP)して延性が向上する性質を有効に利用したものである(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、TRIP鋼板は、複雑な形状への加工を容易にするための加工性[特に伸びフランジ性(穴拡げ性)]に劣るという問題があった。伸びフランジ性は、特に自動車の足周り部品等として用いられる鋼板に要求される特性であり、TRIP鋼板による軽量化効果が最も期待できる足周り部品等への適用を促進するうえでも、TRIP鋼板における伸びフランジ性の改善が切望されていた。
そこで、γRによる優れた強度・延性のバランスを維持しつつ、しかも、伸びフランジ性等の成形性にも優れた鋼板を提供すべく、本出願人は、温間加工による伸びフランジ性の向上効果(例えば、非特許文献1〜3参照)に着目し、種々検討を重ねてきた。その結果、母相組織の平均硬度、及び第2相たるγR中のC濃度及びγRの体積率が適切に制御された鋼板を温間加工すれば、伸びフランジ性および伸び特性の双方が高められた高強度鋼板が得られることを見出し、該知見に基づき完成した発明(以下、「先行発明」と呼び、該先行発明に係る高強度鋼板を「先行発明鋼板」と呼ぶ。)につき既に特許出願を行った(特許文献2参照)。
上記先行発明鋼板は、質量%で、
C :0.05〜0.6%、
Si+Al:0.5〜3%、
Mn:0.5〜3%、
P :0.15%以下(0%を含まない)、
S :0.02%以下(0%を含む)
を含有し、且つ、
母相組織は、平均硬度がビッカース硬度で240Hv以上であるベイニティック・フェライト及び/又はグラニュラー・ベイニティック・フェライトを全組織に対して占積率で70%以上含有し、
第2相組織は、残留オーステナイトを全組織に対して占積率で5〜30%含有し、該残留オーステナイト中のC濃度(Cγ)は1.0質量%以上であり、
更にベイナイトおよび/またはマルテンサイトを含有してもよい高強度鋼板である。
上記先行発明鋼板は、上記のような組織に制御することにより、γRの歪み誘起変態によるTRIP効果をもたらすのに大きな影響を及ぼすCγR(γR中に含まれるC濃度)と、当該γRの空間束縛状態に大きな影響を及ぼす母相組織の硬度とが適切に制御されているため、特に100〜400℃(好ましくは150〜250℃)の温度領域において、γR自体の塑性安定性が最も高くなり、良好な特性を発揮し得るものと考えていた(同文献の段落[0023]参照)。
特に、上記先行発明鋼板は、TRIP(歪誘起変態加工)効果を有効に発揮させる観点から、γR中のC濃度(CγR)を1.0質量%以上とすることを必須とし、該CγRの含有量は多い程好ましいとしていた(同文献の段落[0030]参照)。
ところが、その後の本発明者らのさらなる検討の結果、CγRを、上記先行発明の規定範囲(1.0質量%以上)よりも低い、1.0質量%未満の範囲に低下させることで、変形時における応力誘起変態の駆動力が小さくなる温間(150〜350℃)でTRIP効果が最大限に発揮され、上記先行発明鋼板よりもさらに確実に高延性化しうる鋼板が得られる可能性があることがわかった。
特開昭60−43425号公報 特許第4068950号公報
長坂明彦,杉本公一,小林光征,「残留オーステナイトの変態誘起塑性による高強度鋼板の伸びフランジ性の改善」,材料とプロセス(日本鉄鋼協会論文集),CAMP−ISIJ「討35」,1995年,第8巻,p.556−559 杉本公一,近藤剛,小林光征,橋本俊一,「TRIP型複合組織鋼の温間張り出し成形性(第2相形態の影響−2)」,材料とプロセス(日本鉄鋼協会論文集),CAMP−ISIJ「討518」,1994年,第7巻,p.754 杉本公一,十代田哲夫,「TRIP型ベイナイト冷却鋼板のプレス成形性」,材料とプロセス(日本鉄鋼協会論文集),CAMP−ISIJ,1998年,第11巻,第4号,p.400−403
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的は、温間加工でTRIP効果が最大限に発揮され、上記先行発明鋼板よりもさらに確実に高延性化しうる高強度鋼板を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、
質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
C :0.05〜0.25%、
Si:1.00%超2.5%以下、
Al:1.0%以下(0%を含まない)、
Si+Al:合計で3%以下、
Mn:0.5〜3%、
P :0.15%以下(0%を含まない)、
S :0.02%以下(0%を含む)
を含み、残部が鉄および不純物からなる成分組成を有し、
母相は、平均ビッカース硬さが250Hv以上のベイニティック・フェライトを全組織に対して面積率で80%以上含み、
第2相は、残留オーステナイトを全組織に対して面積率で5〜15%含み、該残留オーステナイト中のC濃度(Cγ)は0.6質量%以上1.0質量%未満であり、
さらに、ベイナイトおよび/またはマルテンサイトを含んでもよい組織を有する
ことを特徴とする温間加工性に優れた高強度鋼板である。
請求項2に記載の発明は、
成分組成が、さらに、
Mo:1%以下 (0%を含まない)、
Ni:0.5%以下(0%を含まない)、
Cu:0.5%以下(0%を含まない)、
Cr:1%以下 (0%を含まない)の1種または2種以上
を含むものである請求項1に記載の温間加工性に優れた高強度鋼板である。
請求項3に記載の発明は、
成分組成が、さらに、
Ti:0.1%以下(0%を含まない)、
Nb:0.1%以下(0%を含まない)、
V :0.1%以下(0%を含まない)、
Zr:0.1%以下(0%を含まない)
の1種または2種以上
を含むものである請求項1または2に記載の温間加工性に優れた高強度鋼板である。
請求項4に記載の発明は、
成分組成が、さらに、
Ca :0.003%以下(0%を含まない)、および/または
REM:0.003%以下(0%を含まない)
を含むものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の温間加工性に優れた高強度鋼板である。
本発明によれば、母相組織として、平均ビッカース硬さが250Hv以上のベイニティック・フェライトを全組織に対して面積率で80%以上含み、第2相組織として、残留オーステナイトを全組織に対して面積率で5〜15%含み、該残留オーステナイト中のC濃度(Cγ)を0.6質量%以上1.0質量%未満とすることで、温間加工による延性向上作用を最大限に発揮させることができるようになり、上記先行発明鋼板よりもさらに確実に高延性化できる高強度鋼板を提供できるようになった。
加工温度を変化させたときのTSに及ぼす影響について、本発明鋼板と比較鋼板を対比して示すグラフ図である。 加工温度を変化させたときのELに及ぼす影響について、本発明鋼板と比較鋼板を対比して示すグラフ図である。
上述したように、本発明者らは、上記先行発明鋼板と同様の、母相組織が、転位密度の高い下部組織を有するベイニティック・フェライト(ただし、特許文献2ではベイニティック・フェライト及び/又はグラニュラー・ベイニティック・フェライト)であり;第2相として、残留オーステナイト(γR)からなるTRIP鋼板に着目し、温間加工による延性を一層向上させるべく、さらに検討を重ねてきた。その結果、第2相たるγR中のC濃度(Cγ)を上記先行発明の規定範囲(1.0質量%以上)よりも低い範囲である、0.6質量%以上1.0質量%未満に低下させることで、温間にてTRIP作用を最大限に発揮できるようになり、上記先行発明鋼板よりもさらに確実に高延性化できる高強度鋼板が得られることを見出し、該知見に基づいて本発明を完成するに至った。
以下、まず本発明鋼板を特徴づける組織について説明する。
〔本発明鋼板の組織〕
上述したとおり、本発明鋼板は、上記先行発明鋼板と同じくTRIP鋼の組織をベースとするものであるが、特に、残留オーステナイト中のC濃度(Cγ)が0.6質量%以上1.0質量%未満に制御されている点で、1.0質量%以上に制御されている上記先行発明鋼板と相違している。
<母相:平均ビッカース硬さが250Hv以上のベイニティック・フェライトを全組織に対して面積率で80%以上含有>
本発明における「ベイニティック・フェライト」とは、ベイナイト組織が転位密度の高いラス状組織を持った下部組織を有しており、組織内に炭化物を有していない点で、ベイナイト組織とは明らかに異なり、また、転位密度がないかあるいは極めて少ない下部組織を有するポリゴナル・フェライト組織、あるいは細かいサブグレイン等の下部組織を持った準ポリゴナル・フェライト組織とも異なっている(日本鉄鋼協会 基礎研究会 発行「鋼のベイナイト写真集−1」参照)。この組織は、光学顕微鏡観察やSEM観察するとアシキュラー状を呈しており、区別が困難であるため、ベイナイト組織やポリゴナル・フェライト組織等との明確な違いを判定するには、TEM観察による下部組織の同定が必要である。
このように本発明の母相組織は、ベイニティック・フェライトを主要組織とし、ベイニティック・フェライトは軟質のポリゴナル・フェライト組織を含まないため、割れ感受性に及ぼす影響が小さく、その結果として、割れが発生し難くなるという利点がある。
さらに、上記母相組織の平均ビッカース硬さは、250Hv以上である。本発明鋼板は、γRの歪み誘起変態効果による延性向上を狙うものであるが、このようなγRによる作用を有効に発揮させるためには、γRの周囲を拘束し得る母相硬さを適切に制御することが必要であり、当該母相組織の平均ビッカース硬さを250Hv以上(より好ましくは300Hv以上、さらにより好ましくは350Hv以上)とすることが好ましい。なお、その上限は特に限定されないが、あまり高くなると、高強度鋼板の遅れ破壊特性が見られること等を考慮すると、450Hv以下(より好ましくは400Hv以下)に制御することが推奨される。
本発明では、上記ベイニティック・フェライト組織の量は、全組織に対して面積率で80%以上(好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上)であることが必要である。これにより、上記母相組織による効果が有効に発揮されるからである。なお、上記母相組織の量は、γRとのバランスによって定められるものであり、所望の特性を発揮し得るよう、適切に制御することが推奨される。
<第2相:残留オーステナイト(γ)を全組織に対して面積率で5〜15%含有>
γRは全伸びの向上に有用であり、このような作用を有効に発揮させるためには、全組織に対して面積率で5%以上(好ましくは8%以上、より好ましくは10%以上)存在することが必要である。一方、多量に存在すると伸びフランジ性が劣化するので、上限を15%に定めた。
<残留オーステナイト(γ)中のC濃度(Cγ):0.6質量%以上1.0質量%未満>
さらに、上記γR中のC濃度(CγR)は0.6質量%以上1.0質量%未満とする。前述したとおり、CγRは、TRIP(歪誘起変態加工)の特性に大きく影響するものであるが、従来は上記先行発明鋼板のように1.0質量%以上とすることを必須とし、CγRの含有量は多いほど好ましいとしていた。しかしながら、本発明では、該先行発明鋼板よりも低い範囲である、0.6質量%以上1.0質量%未満の範囲とすることで、変形時の応力誘起変態の駆動力が小さくなる温間(150〜350℃)でTRIP効果を最大限に発揮させてより確実に高延性化させることができる。好ましくは0.7質量%以上0.9質量%以下である。
<その他:ベイナイトおよび/またはマルテンサイト(0%を含む)>
本発明の鋼板は、上記組織のみ(ベイニティック・フェライトおよびγRの混合組織)からなっていてもよいが、本発明の作用を損なわない範囲で、他の異種組織として、ベイナイトおよび/またはマルテンサイトを有していてもよい。これらの組織は本発明の製造過程で必然的に残存し得るものであるが、少なければ少ない程よく、全組織に対して面積率で6%以下、より好ましくは3%以下に制御することが推奨される。
〔各相の面積率、母相の平均ビッカース硬さ、および、γ中のC濃度(Cγ)の各測定方法〕
ここで、各相の面積率、母相の平均ビッカース硬さ、および、γ中のC濃度(Cγ)の各測定方法について説明する。
鋼板中組織の面積率は、鋼板をレペラー腐食し、透過型電子顕微鏡(TEM;倍率1500倍)観察により組織を同定した後、光学顕微鏡観察(倍率1000倍)により組織の面積率を測定した。なお、γRの面積率およびγR中のC濃度(Cγ)は、鋼板の1/4の厚さまで研削した後、化学研磨してからX線回折法により測定した(ISIJ Int.Vol.33,(1933),No.7,p.776)。また、母相の平均ビッカース硬さは、JIS Z 2244の試験方法に従って鋼板表面のビッカース硬さ(荷重5gf=49.035N)Hvを3点平均で測定した。
次に、本発明鋼板を構成する成分組成について説明する。以下、化学成分の単位はすべて質量%である。
〔本発明鋼板の成分組成〕
C:0.05〜0.25%
Cは、高強度を確保しつつ、所望の母相組織(ベイニティック・フェライト)および第2相組織(γR)を得るために必須の元素であり、このような作用を有効に発揮させるためには0.05%以上(好ましくは0.10%以上、より好ましくは0.15%以上)添加する必要がある。ただし、0.25%超では溶接に適さない。
Si:1.00%超2.5%以下、
Al:1.0%以下(0%を含まない)、
Si+Al:合計で3%以下、
SiとAlは、γRが分解して炭化物が生成するのを有効に抑制する元素である。特にSiは、固溶強化元素としても有用である。このような作用を有効に発揮させるためには、Siを1.00%超添加する必要がある。好ましくはSiとAlを合計で1.3%以上、より好ましくは1.5%以上とする。ただし、SiとAlを合計で3%を超えて添加すると、母相組織の生成が阻害される他、熱間変形抵抗が高くなって溶接部の脆化を起こしやすくなり、さらには鋼板の表面性状にも悪影響を及ぼすので、その合計量の上限を3%とする。好ましくは2.5%以下、より好ましくは2%以下である。なお、Siは2.5%以下とし、Alは1.0%以下(0%を含まない)とする。
Mn:0.5〜3.0%
Mnは、固溶強化元素として有効に作用する他、変態を促進してベイニティック・フェライト組織の生成を促進する作用も発揮する。さらにはγを安定化し、所望のγRを得るために必要な元素である。このような作用を有効に発揮させるためには、0.5%以上添加することが必要である。好ましくは0.7%以上、より好ましくは1%以上である。ただし、3%を超えて添加すると、鋳片割れが生じる等の悪影響が見られる。好ましくは2.5%以下、より好ましくは2%以下である。
P :0.15%以下(0%を含まない)
Pは、所望のγRを確保するのに有効な元素である。このような作用を有効に発揮させるためには、0.03%以上(より好ましくは0.05%以上)添加することが推奨される。ただし、0.15%を超えて添加すると二次加工性が劣化する。より好ましくは0.1%以下である。
S :0.02%以下(0%を含む)
Sは、MnS等の硫化物系介在物を形成し、割れの起点となって加工性を劣化させる元素である。好ましくは0.02%以下、より好ましくは0.015%以下である。
本発明の鋼は上記成分を基本的に含有し、残部が実質的に鉄および不可避的不純物であるが、その他、本発明の作用を損なわない範囲で、以下の許容成分を添加することができる。
Mo:1%以下 (0%を含まない)、
Ni:0.5%以下(0%を含まない)、
Cu:0.5%以下(0%を含まない)、
Cr:1%以下 (0%を含まない)の1種または2種以上
これらの元素は、鋼の強化元素として有用であるとともに、γRの安定化や所定量の確保に有効な元素である。このような作用を有効に発揮させるためには、Mo:0.05%以上(より好ましくは0.1%以上)、Ni:0.05%以上(より好ましくは0.1%以上)、Cu:0.05%以上(より好ましくは0.1%以上)、Cr:0.05%以上(より好ましくは0.1%以上)を、それぞれ添加することが推奨される。ただし、MoおよびCrはそれぞれ1%、NiおよびCuはそれぞれ0.5%を超えて添加しても上記効果が飽和してしまい、経済的に無駄である。より好ましくはMo:0.8%以下、Ni:0.4%以下、Cu:0.4%以下、Cr:0.8%以下である。
Ti:0.1%以下(0%を含まない)、
Nb:0.1%以下(0%を含まない)、
V :0.1%以下(0%を含まない)、
Zr:0.1%以下(0%を含まない)の1種または2種以上
これらの元素は、析出強化および組織微細化効果があり、高強度化に有用な元素である。このような作用を有効に発揮させるためには、Ti:0.01%以上(より好ましくは0.02%以上)、Nb:0.01%以上(より好ましくは0.02%以上)、V:0.01%以上(より好ましくは0.02%以上))、Zr:0.01%以上(より好ましくは0.02%以上)を、それぞれ添加することが推奨される。ただし、いずれの元素もそれぞれ0.1%を超えて添加すると上記効果が飽和してしまい、経済的に無駄である。より好ましくはTi:0.08%以下、Nb:0.08%以下、V:0.08%以下、Zr:0.08%以下である。
Ca :0.003%以下(0%を含まない)、および/または
REM:0.003%以下(0%を含まない)
CaおよびREM(希土類元素)は、鋼中硫化物の形態を制御し、加工性向上に有効な元素である。ここで、本発明に用いられる希土類元素としては、Sc、Y、ランタノイド等が挙げられる。上記作用を有効に発揮させるためには、それぞれ0.0003%以上(より好ましくは0.0005%以上)添加することが推奨される。ただし、0.003%を超えて添加しても上記効果が飽和してしまい、経済的に無駄である。より好ましくは0.0025%以下である。
次に、本発明鋼板を得るための好ましい製造方法を以下に説明する。
〔本発明鋼板の好ましい製造方法〕
まず、上記成分組成を満足する鋼を、オーステナイト(γ)域温度まで加熱し、均熱[具体的には850℃以上(好ましくは880℃以上、より好ましくは900℃以上)1000℃以下(好ましくは950℃以下)の温度で100〜1000秒間(好ましくは300〜600秒間)加熱]した後、30℃/s以上(好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃/s以上、特に好ましくは70℃/s以上)の平均冷却速度で、150℃以上(好ましくは200℃以上)350℃以下(好ましくは300℃以下)の温度域まで冷却(過冷)し、当該過冷温度で60秒間以下(好ましくは5〜50秒間)保持した後、5℃/s以上(好ましくは10℃/s以上)の平均加熱速度で、上記過冷温度より高く、かつ、350℃以上(好ましくは400℃以上)480℃以下(好ましくは450℃以下、より好ましくは430℃以下)の温度域まで再加熱し、当該温度域で60秒以上(好ましくは90秒以上)1000秒以下(好ましくは800秒以下、より好ましくは600秒以下)保持する(オーステンパ処理)。
ここで、先行発明鋼板は、均熱→急冷→オーステンパ処理の工程で製造されるため、オーステンパ温度の低下に伴って強度は上昇するが、CγRも上昇する。これは次の理由による。まず、オーステンパ温度の低下に伴い、生成するベイニティック・フェライトは、硬さが上昇するために強度が上昇する。一方でCγは、Cを殆ど固溶しないベイニティック・フェライトの生成に伴う、オーステナイト側へのC濃化の度合いによって決定されるが、低温であるほどより高C濃度のオーステナイトが安定であるため、オーステンパ温度の低下に伴い、Cγは上昇する。このため、先行発明鋼板では、980MPa以上の高引張強度を得るには450℃以下の低温で、オーステンパ処理を施す必要があり、必然的にCγは1質量%以上となっている。
これに対して、本発明鋼板は、上記のように、均熱→過冷→再加熱→オーステンパ処理の工程で製造される。このように、オーステンパ処理の前に、所定温度域に一旦過冷し、その後にオーステンパ温度まで再加熱して所定時間保持してオーステンパ処理を施すことにより、980MPa以上の高引張強度と1.0質量%未満の低Cγを両立できる。メカニズムの詳細は明らかではないが、この理由は次のように推定される。すなわち、まず、過冷までの冷却過程ならびに再加熱の過程で、オーステンパ処理時に生成するベイニティック・フェライトよりも高転位密度で高い硬さを有し、炭素を過飽和に固溶する組織が一部生成する。残部はオーステナイトのままである。高転位密度の部分は、オーステンパ処理中にオーステナイト側に炭素を吐き出しつつ、焼き戻されて転位密度が低下し、ベイニティック・フェライトと同様の組織になる。ただし、もともと転位密度が高いため、依然オーステンパ処理中に生成するベイニティック・フェライトよりも高い転位密度を維持する、すなわち高い硬さを維持することで、過冷なしで均熱→オーステンパ処理した場合よりも高いオーステンパ温度でも十分な強度が確保される。オーステンパ温度が高いほどCγは低下するため、このような工程で処理することで、高強度と低Cγが両立できるのである。なお、過冷時に生成していた転位密度の高い部分は、オーステンパ時にベイニティック・フェライトと同様の組織、すわなちラス状の下部組織を有し、組織内に炭化物を有していない組織に変化するため、通常の顕微鏡(光学顕微鏡、SEM、TEM)では区別できない。したがって本発明では両者をあわせてベイニティック・フェライトと呼ぶ。
上記過冷温度は低すぎると、マルテンサイト変態が進行してしまい、再加熱後のオーステンパ処理時にオーステナイト側への炭素の吐き出しが十分に行われないため、必要量の残留オーステナイトが確保できない。一方高すぎると、オーステンパ処理温度との差が小さくなるため、Cγを低下できない。また、上記過冷温度における保持時間は長すぎるとマルテンサイト変態が進行してしまうため、上記と同様に必要量の残留オーステナイトが確保できない。またこの保持時間は短くてもかまわないが、実操業における温度制御の再現性の観点からは、一定時間(5秒以上)の保持時間を設けることが好ましい。
なお、γ域での均熱→過冷の冷却工程は、先行発明鋼板と同じく、特に所望の母相組織を得るために重要であり、上記のようにγ域で均熱した後に急冷することにより、ポリゴナル・フェライトを生成させることなく、適切な硬さを有する所望のベイニティック・フェライト(母相組織)を生成させることができる。特に平均冷却速度はγRの形態に大きな影響を及ぼすため、極めて重要であり、上記範囲に制御することにより、母相組織のラス間に、所定形態のγRを生成させることが可能となる。なお、平均冷却速度の上限は特に限定されず、大きければ大きいほどよいが、実操業レベルとの関係で、適切に制御することが推奨される。
また、過冷→再加熱後のオーステンパ処理は、上記のように、過冷時に生じた高転位密度組織の焼き戻し、ベイニティック・フェライトの生成、オーステナイト相へのC濃縮、これらに伴い生成したγRの炭化物への分解抑制のために極めて重要である。オーステンパ処理の保持時間を上記の範囲に制御することにより、γR→炭化物への分解を有効に抑制することができる。また、オーステンパ処理温度が高くなりすぎると、γRは炭化物に容易に分解してしまい、所定量のγRを得ることはできず、一方、オーステンパ処理温度が低くなりすぎると、あるいは保持時間が短くなりすぎると、γRへの所望量のC濃縮が行なわれない。
なお、上記工程では、本発明の作用を損なわない範囲で、さらにベイナイトおよび/またはマルテンサイト組織が生成しても構わない。また、所望の組織を著しく分解させることなく、本発明の作用を損なわない範囲で、めっき、さらには合金化処理してもよい。
上記方法によって製造された本発明鋼板を温間加工することにより、従来の先行発明鋼板よりもさらに確実に延性が高められた高強度鋼板を得ることができる。ここで上記温間加工とは、150〜350℃(好ましくは200〜300℃、最も好ましくは約250℃付近)で温間成形することを意味し、鋼板全体が当該温度域になるように、適宜、均熱すればよい。後記の実施例で確証するとおり、本発明鋼板を温間加工することにより、従来の先行発明鋼板を温間加工する場合に比較して、引張強度と伸びのバランスを表す指標であるTS×ELが約20%以上も上昇するという顕著な向上効果を奏するものである。
また、本発明鋼板を温間加工する場合には、成形限界が高いので、本発明鋼板は複雑な形状を有する部品、たとえばセンターピラーを構成する部品やフロントピラーを構成する部品のような部品の加工にも好適に用いることができる。
さらに、本発明鋼板を温間加工して得られた温間成形部品は、その組織としてベイニティック・フェライトを多く含んでいるので降伏応力が高く、変形時の最大荷重が大きいという特徴を有し、このため、高い対荷重特性を発揮することが期待される。したがって、たとえばサイドシルを構成する部品やルーフレールを構成する部品のような部品に好適に用いることができる。
また、加工温度が熱間下降ほど高くないので、スケールは発生しにくく、塗装性も比較的良好であると考えられ、たとえばフロアクロスを構成する部品やルーフパネルを構成する部品のような部品に好適に用いることができる。
さらに加えて、本発明鋼板を温間加工して得られる温間成形部品中においても残留オーステナイトが適量残存するようにしておけば、加工後においても伸び特性が良好で、かつ、加工硬化係数も大きい状態にできるので、部品として使用している際にも破断しにくく、また吸収エネルギが大きいという特性を期待できる。たとえばフロントサイドメンバーを構成する部品やリアサイドメンバーを構成する部品のような部品にも好適に用いることができると考えられる。
〔成分組成の検討〕
本実施例では、成分組成を変化させた場合における機械的特性の影響について調査した。具体的には、表1に示す成分組成からなる供試鋼を真空溶製し、実験用スラブとした(熱延板の板厚は2.0mm)後、当該スラブを表2に示す製造条件で熱処理を施した。
このようにして得られた鋼板について、上記[発明を実施するための形態]の項で説明した測定方法により、各相の面積率、母相の平均ビッカース硬さ、および、γ中のC濃度(Cγ)を測定した。
さらに、上記鋼板について、加工温度による機械的特性に及ぼす影響を調査するため、加工温度(引張温度)を20℃から350℃まで種々変化させ、下記要領で、引張強度(TS)、YS[下降伏点(降伏応力)]、および伸び[全伸びのこと(EL)]を、それぞれ測定した。
まず、引張試験はJIS5号試験片を用い、TS、YS、およびELを測定した。なお、引張試験の歪速度は1mm/sとした。
これらの結果を表3に示す。
これらの結果より、以下のように考察することができる。
まず、鋼No.1〜13、17はいずれも、本発明の成分組成の範囲を満足する鋼種を用い、推奨の製造条件で製造した鋼板を温間加工した発明鋼であり、室温での引張強度と温間での伸びのバランス(室温でのTS×温間でのEL)が良好な高強度鋼板が得られた。
これに対し、本発明で特定する成分組成のいずれかを満足しない下記比較鋼はそれぞれ、以下の不具合を有している。
まず、鋼No.14は、C量が少ない例であり、TSが低く、γRが全く生成しないため、低強度の割にはELも低く、TS×ELは判定基準を満たさない。
鋼No.15は、(Si+Al)の合計量が少ない例であり、母相(ベイニティック・フェライト)の平均ビッカース硬さが不足しTSが低いうえ、所望のγRが全く生成しないため、低強度の割にはELも低く、TS×ELは判定基準を満たさない。
No.16は、Mnの量が少ない例であり、本発明の組織の要件は満足するものの、ELが低く、TS×ELは判定基準を満たさない。
〔製造条件の検討〕
本実施例では、鋼種No.9(鋼No.10のみ鋼種No.4を使用)の実験用スラブを用い、表4に示す各条件で鋼板を製造した(熱延板の板厚は2.0mm)後、加工温度(引張温度)を20℃から350℃まで種々変化させ、加工温度による機械的特性に及ぼす影響を実施例1と同様にして調査した。ちなみに上記の鋼種はいずれも、本発明で特定する成分組成を満足する鋼である。
これらの結果を表5に示すとともに、図1および図2に、加工温度と、TSもしくはELとの関係をグラフ化して示す。
これらの結果より、以下のように考察することができる。
まず、鋼No.1〜10はいずれも、本発明の成分組成の範囲を満足する鋼種を用い、推奨の製造条件で製造した鋼板を温間加工した発明鋼であり、室温での引張強度と温間での伸びのバランス(室温でのTS×温間でのEL)が良好な高強度鋼板が得られた。
これに対し、本発明で特定する組織の要件のいずれかを満足しない下記比較鋼はそれぞれ、以下の不具合を有している。
まず、鋼No.11は、均熱後に、過冷→再加熱を行うことなく、直ちにオーステンパ処理を施したもので、従来の先行発明鋼に相当する例であり、Cγが1質量%以上となるため、室温でのTS×温間でのELは判定基準を満たさない。
鋼No.12は、均熱温度がγ域より低い温度の例であり、ベイニティック・フェライトの面積率が不足するため、室温でのTSおよび室温でのTS×温間でのELとも判定基準を満たさない。
鋼No.13は、オーステンパ時間が長い例であり、γが炭化物に分解してγの面積率が不足するため、室温でのTS×温間でのELは判定基準を満たさない。
鋼No.14および鋼No.15は、オーステンパ温度が高い例であり、γの面積率が規定範囲を外れるとともに、Cγが不足するため、室温でのTS×温間でのELは判定基準を満たさない。
鋼No.16は、過冷温度における保持時間が長い例であり、ベイニティック・フェライトの硬さが不足するとともに、γの面積率も不足するため、室温でのTS×温間でのELは判定基準を満たさない。
鋼No.17は、過冷後の再加熱速度が小さい例であり、γが炭化物に分解してγの面積率が不足するため、室温でのTS×温間でのELは判定基準を満たさない。
また、図1および図2に示すとおり、本発明鋼板である表3の鋼No.1と、比較鋼板である表3の鋼No.11とを対比すると、いずれの鋼板とも温間加工温度範囲にてTSおよびELの上昇効果が見られるが、本発明鋼板の方が比較鋼板より明らかに顕著な上昇が認められる。
すなわち、本発明によれば、温間加工用により、強度と伸びの両特性に極めて優れた高強度鋼板が得られることが確認できた。

Claims (4)

  1. 質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
    C :0.05〜0.25%、
    Si:1.00%超2.5%以下、
    Al:1.0%以下(0%を含まない)、
    Si+Al:合計で3%以下、
    Mn:0.5〜3%、
    P :0.15%以下(0%を含まない)、
    S :0.02%以下(0%を含む)
    を含み、残部が鉄および不純物からなる成分組成を有し、
    母相は、平均ビッカース硬さが250Hv以上のベイニティック・フェライトを全組織に対して面積率で80%以上含み、
    第2相は、残留オーステナイトを全組織に対して面積率で5〜15%含み、該残留オーステナイト中のC濃度(Cγ)は0.6質量%以上1.0質量%未満であり、
    さらに、ベイナイトおよび/またはマルテンサイトを含んでもよい組織を有する
    ことを特徴とする温間加工性に優れた高強度鋼板。
  2. 成分組成が、さらに、
    Mo:1%以下 (0%を含まない)、
    Ni:0.5%以下(0%を含まない)、
    Cu:0.5%以下(0%を含まない)、
    Cr:1%以下 (0%を含まない)の1種または2種以上
    を含むものである請求項1に記載の温間加工性に優れた高強度鋼板。
  3. 成分組成が、さらに、
    Ti:0.1%以下(0%を含まない)、
    Nb:0.1%以下(0%を含まない)、
    V :0.1%以下(0%を含まない)、
    Zr:0.1%以下(0%を含まない)の1種または2種以上
    を含むものである請求項1または2に記載の温間加工性に優れた高強度鋼板。
  4. 成分組成が、さらに、
    Ca :0.003%以下(0%を含まない)、および/または
    REM:0.003%以下(0%を含まない)
    を含むものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の温間加工性に優れた高強度鋼板。
JP2010259273A 2010-03-03 2010-11-19 温間加工性に優れた高強度鋼板 Expired - Fee Related JP5537394B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010259273A JP5537394B2 (ja) 2010-03-03 2010-11-19 温間加工性に優れた高強度鋼板

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010046721 2010-03-03
JP2010046721 2010-03-03
JP2010259273A JP5537394B2 (ja) 2010-03-03 2010-11-19 温間加工性に優れた高強度鋼板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011202269A true JP2011202269A (ja) 2011-10-13
JP5537394B2 JP5537394B2 (ja) 2014-07-02

Family

ID=44879204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010259273A Expired - Fee Related JP5537394B2 (ja) 2010-03-03 2010-11-19 温間加工性に優れた高強度鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5537394B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012118040A1 (ja) * 2011-03-02 2012-09-07 株式会社神戸製鋼所 室温および温間での深絞り性に優れた高強度鋼板およびその温間加工方法
WO2013075473A1 (zh) * 2011-11-25 2013-05-30 宝山钢铁股份有限公司 一种超高强度耐磨钢板及其制造方法
JP2014226689A (ja) * 2013-05-22 2014-12-08 新日鐵住金株式会社 薄板の割れ評価方法
JP2014226688A (ja) * 2013-05-22 2014-12-08 新日鐵住金株式会社 薄板の割れ評価方法
JP2015516511A (ja) * 2012-03-30 2015-06-11 フォエスタルピネ スタール ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテルハフツングVoestalpinestahl Gmbh 高強度冷間圧延鋼板およびそのような鋼板を作製する方法
JP2016513179A (ja) * 2013-04-09 2016-05-12 宝山鋼鉄股▲分▼有限公司 700MPa級の高強度熱間圧延Q&P鋼およびその製造方法
CN106119698A (zh) * 2016-06-21 2016-11-16 宝山钢铁股份有限公司 一种780MPa级热轧铁素体贝氏体高扩孔双相钢及其制造方法
JP6465256B1 (ja) * 2018-03-30 2019-02-06 新日鐵住金株式会社 鋼板
US10227683B2 (en) 2012-03-30 2019-03-12 Voestalpine Stahl Gmbh High strength cold rolled steel sheet
CN115537635A (zh) * 2022-09-16 2022-12-30 北京科技大学 一种基于trip效应的颗粒增强型耐磨钢板nm300及其制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004190050A (ja) * 2002-12-06 2004-07-08 Kobe Steel Ltd 温間加工による伸び及び伸びフランジ性に優れた高強度鋼板、温間加工方法、及び温間加工された高強度部材または高強度部品
JP2009102714A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Jfe Steel Corp 加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004190050A (ja) * 2002-12-06 2004-07-08 Kobe Steel Ltd 温間加工による伸び及び伸びフランジ性に優れた高強度鋼板、温間加工方法、及び温間加工された高強度部材または高強度部品
JP2009102714A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Jfe Steel Corp 加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2502026A (en) * 2011-03-02 2013-11-13 Kobe Steel Ltd High-strength steel sheet exerting excellent deep drawability at room temperature and warm temperatures and method for warm working same
US9194032B2 (en) 2011-03-02 2015-11-24 Kobe Steel, Ltd. High-strength steel sheet with excellent deep drawability at room temperature and warm temperature, and method for warm working same
WO2012118040A1 (ja) * 2011-03-02 2012-09-07 株式会社神戸製鋼所 室温および温間での深絞り性に優れた高強度鋼板およびその温間加工方法
GB2502026B (en) * 2011-03-02 2018-05-02 Kobe Steel Ltd High-strength steel sheet with excellent deep drawability at room temperature and warm temperature, and method for warm working same
WO2013075473A1 (zh) * 2011-11-25 2013-05-30 宝山钢铁股份有限公司 一种超高强度耐磨钢板及其制造方法
US9695487B2 (en) 2011-11-25 2017-07-04 Baoshan Iron & Steel Co., Ltd. Ultrahigh-strength wear-resistant steel plate and method of manufacturing the same
US10227683B2 (en) 2012-03-30 2019-03-12 Voestalpine Stahl Gmbh High strength cold rolled steel sheet
JP2015516511A (ja) * 2012-03-30 2015-06-11 フォエスタルピネ スタール ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテルハフツングVoestalpinestahl Gmbh 高強度冷間圧延鋼板およびそのような鋼板を作製する方法
US10106874B2 (en) 2012-03-30 2018-10-23 Voestalpine Stahl Gmbh High strength cold rolled steel sheet
JP2016513179A (ja) * 2013-04-09 2016-05-12 宝山鋼鉄股▲分▼有限公司 700MPa級の高強度熱間圧延Q&P鋼およびその製造方法
JP2014226689A (ja) * 2013-05-22 2014-12-08 新日鐵住金株式会社 薄板の割れ評価方法
JP2014226688A (ja) * 2013-05-22 2014-12-08 新日鐵住金株式会社 薄板の割れ評価方法
CN106119698A (zh) * 2016-06-21 2016-11-16 宝山钢铁股份有限公司 一种780MPa级热轧铁素体贝氏体高扩孔双相钢及其制造方法
JP6465256B1 (ja) * 2018-03-30 2019-02-06 新日鐵住金株式会社 鋼板
WO2019186989A1 (ja) * 2018-03-30 2019-10-03 日本製鉄株式会社 鋼板
KR20200106191A (ko) * 2018-03-30 2020-09-11 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 강판
KR102390220B1 (ko) 2018-03-30 2022-04-25 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 강판
CN115537635A (zh) * 2022-09-16 2022-12-30 北京科技大学 一种基于trip效应的颗粒增强型耐磨钢板nm300及其制备方法
CN115537635B (zh) * 2022-09-16 2024-01-23 北京科技大学 一种基于trip效应的颗粒增强型耐磨钢板nm300及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5537394B2 (ja) 2014-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5537394B2 (ja) 温間加工性に優れた高強度鋼板
JP4068950B2 (ja) 温間加工による伸び及び伸びフランジ性に優れた高強度鋼板、温間加工方法、及び温間加工された高強度部材または高強度部品
JP5671359B2 (ja) 温間加工性に優れた高強度鋼板
JP5667472B2 (ja) 室温および温間での深絞り性に優れた高強度鋼板およびその温間加工方法
JP5412182B2 (ja) 耐水素脆化特性に優れた高強度鋼板
TWI412605B (zh) 高強度鋼板及其製造方法
JP4268079B2 (ja) 伸び及び耐水素脆化特性に優れた超高強度鋼板、その製造方法、並びに該超高強度鋼板を用いた超高強度プレス成形部品の製造方法
JP5860308B2 (ja) 温間成形性に優れた高強度鋼板およびその製造方法
JP5662902B2 (ja) 成形性に優れた高強度鋼板、温間加工方法、および温間加工された自動車部品
JP2022160585A (ja) 冷間圧延鋼板及びその製造方法
KR101532491B1 (ko) 성형성이 우수한 고강도 강판, 온간 가공 방법 및 온간 가공된 자동차 부품
JP5667471B2 (ja) 温間での深絞り性に優れた高強度鋼板およびその温間加工方法
JP5824283B2 (ja) 室温および温間での成形性に優れた高強度鋼板
BR112020007406A2 (pt) chapa de metal laminada a frio, método para produzir uma chapa de metal, uso de uma chapa de metal, parte e veículo
JP2005240178A (ja) 伸び及び伸びフランジ性に優れた低降伏比高強度冷延鋼板およびめっき鋼板並びにその製造方法
KR20090014409A (ko) 신장률, 신장 플랜지성 및 용접성이 우수한 고강도 강판
JP5636347B2 (ja) 室温および温間での成形性に優れた高強度鋼板およびその温間成形方法
JP2016148098A (ja) 降伏比と加工性に優れた超高強度鋼板
JP5632759B2 (ja) 高強度鋼部材の成形方法
JP2019002078A (ja) 降伏比と加工性に優れた超高強度鋼板
JP6275560B2 (ja) 衝突特性に優れる超高強度鋼板
JP3993401B2 (ja) 耐時効性および焼付硬化性に優れた高強度鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140422

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5537394

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees