JP2011201279A - 印刷装置、及び、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】媒体が搬送ローラーから外れることによる画質劣化を抑制すること。
【解決手段】下端部が搬送ローラーから外れる搬送動作の直後の画像形成動作よりも前に通常処理から移行処理に切り替わり、移行処理から下端処理に切り替わる印刷方法を実施し、各画像形成動作の使用ノズルに、使用ノズルが各画像形成動作で形成するドット列の媒体上の位置である第1の位置を対応付け、通常処理の使用ノズル、移行処理の使用ノズル、及び、下端処理の使用ノズルの中から、搬送ローラーから外れる直後の画像形成動作の使用ノズルに対応付けられる第1の位置と同じ位置が対応付けられる使用ノズルを検索し、画素データを分配して割り付ける印刷装置。
【選択図】図10
【解決手段】下端部が搬送ローラーから外れる搬送動作の直後の画像形成動作よりも前に通常処理から移行処理に切り替わり、移行処理から下端処理に切り替わる印刷方法を実施し、各画像形成動作の使用ノズルに、使用ノズルが各画像形成動作で形成するドット列の媒体上の位置である第1の位置を対応付け、通常処理の使用ノズル、移行処理の使用ノズル、及び、下端処理の使用ノズルの中から、搬送ローラーから外れる直後の画像形成動作の使用ノズルに対応付けられる第1の位置と同じ位置が対応付けられる使用ノズルを検索し、画素データを分配して割り付ける印刷装置。
【選択図】図10
Description
本発明は、印刷装置、及び、プログラムに関する。
印刷装置の一つとして、インクを吐出するノズルが設けられたヘッドが移動方向に移動しながら媒体に対してノズルからインクを吐出して画像を形成する画像形成動作と、ヘッドと媒体の相対位置を移動方向と交差する搬送方向に移動する動作と、を繰り返すインクジェットプリンター(以下、プリンター)が知られている。
プリンターは、プリンタードライバーが作成した印刷データに基づいて印刷を実施する。プリンタードライバーは、印刷データの作成において、複数の画素データから構成されるマトリクス状の画像データの中から各ノズルに割り付ける画素データを抽出し、各ノズルに割り付ける順に画素データを並べ替える処理(ノズル割り付け処理)を実施する。そのために、画像形成動作ごとに、印刷に使用するノズルと、そのノズルが形成すべきラスターライン(移動方向に沿うドット列)の位置とを、対応付ける処理を行う。
通常、媒体(単票紙)が搬送方向上流側の搬送ローラーと下流側の排紙ローラーとに挟持された状態で印刷が行われる。しかし、媒体の余白を小さくするために、印刷の終わりに媒体を搬送ローラーから外すことがある。媒体が搬送ローラーから外れる際に搬送量が変動する虞がある。そうすると、媒体が搬送ローラーから外れた直後の画像形成動作では、正しい位置にドットを形成することが出来ない。そこで、媒体が搬送ローラーから外れる前に、即ち、通常処理と下端処理の間に、ラスターラインを形成するノズル数(画像形成動作数)を増やした移行処理に遷移させることで、画質劣化を抑制できる。
ただし、移行処理同士のノズルだけでラスターラインを形成させようとすると、媒体が搬送ローラーから外れた直後の画像形成動作と他の画像形成動作とでラスターラインを形成することができない虞がある。そうすると、画質劣化を抑制することが出来ない。
そこで、本発明は、媒体が搬送ローラーから外れることによる画質劣化を抑制することを目的とする。
ただし、移行処理同士のノズルだけでラスターラインを形成させようとすると、媒体が搬送ローラーから外れた直後の画像形成動作と他の画像形成動作とでラスターラインを形成することができない虞がある。そうすると、画質劣化を抑制することが出来ない。
そこで、本発明は、媒体が搬送ローラーから外れることによる画質劣化を抑制することを目的とする。
前記課題を解決する為の主たる発明は、(A)媒体に対してインクを吐出するノズルが所定方向に並ぶノズル列を備えるヘッドと、(B)前記媒体と前記ヘッドの相対位置を前記所定方向と交差する方向である移動方向に相対移動させる移動機構と、(C)前記ヘッドよりも前記所定方向の一の方向側に設けられた第1のローラーと前記ヘッドよりも前記所定方向の他の方向側に設けられた第2のローラーによって、前記ヘッドに対する前記媒体の相対位置を前記所定方向の前記一の方向側に移動させる搬送機構と、(D1)画像データを構成する複数の画素データを印刷に使用する前記ノズルである使用ノズルに割り付けて印刷データを作成し、前記印刷データに基づいて、前記移動機構により前記媒体と前記ヘッドの相対位置を前記移動方向に相対移動させながら前記ノズルからインクを吐出させる画像形成動作と、前記搬送機構により前記ヘッドに対する前記媒体の相対位置を前記所定方向の前記一の方向側に移動させる搬送動作と、を繰り返し実行させる制御部であって、(D2)前記媒体の前記所定方向における前記他の方向側の端部である下端部が前記第2のローラーから外れる前記搬送動作の直後の前記画像形成動作であると予測される画像形成動作よりも前に、前記移動方向に沿うドット列を第1の回数の前記画像形成動作で形成する通常処理から、前記ドット列を前記第1の回数よりも多い第2の回数の前記画像形成動作で形成する移行処理に切り替わり、前記移行処理から前記下端部を印刷する下端処理に切り替わる印刷方法を実施する場合に、(D3)各前記画像形成動作の前記使用ノズルに、当該使用ノズルが各前記画像形成動作で形成する前記ドット列の前記媒体上の位置である第1の位置を対応付けることと、(D4)前記通常処理の前記使用ノズル、前記移行処理の前記使用ノズル、及び、前記下端処理の前記使用ノズルの中から、前記予測される画像形成動作の前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置と同じ位置が対応付けられる前記使用ノズルを検索することと、(D5)検索した前記使用ノズルと、前記予測される画像形成動作の前記使用ノズルに、同じ前記第1の位置に対応する前記画素データを分配して割り付けることと、を実行する制御部と、(E)を有することを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、(A)媒体に対してインクを吐出するノズルが所定方向に並ぶノズル列を備えるヘッドと、(B)前記媒体と前記ヘッドの相対位置を前記所定方向と交差する方向である移動方向に相対移動させる移動機構と、(C)前記ヘッドよりも前記所定方向の一の方向側に設けられた第1のローラーと前記ヘッドよりも前記所定方向の他の方向側に設けられた第2のローラーによって、前記ヘッドに対する前記媒体の相対位置を前記所定方向の前記一の方向側に移動させる搬送機構と、(D1)画像データを構成する複数の画素データを印刷に使用する前記ノズルである使用ノズルに割り付けて印刷データを作成し、前記印刷データに基づいて、前記移動機構により前記媒体と前記ヘッドの相対位置を前記移動方向に相対移動させながら前記ノズルからインクを吐出させる画像形成動作と、前記搬送機構により前記ヘッドに対する前記媒体の相対位置を前記所定方向の前記一の方向側に移動させる搬送動作と、を繰り返し実行させる制御部であって、(D2)前記媒体の前記所定方向における前記他の方向側の端部である下端部が前記第2のローラーから外れる前記搬送動作の直後の前記画像形成動作であると予測される画像形成動作よりも前に、前記移動方向に沿うドット列を第1の回数の前記画像形成動作で形成する通常処理から、前記ドット列を前記第1の回数よりも多い第2の回数の前記画像形成動作で形成する移行処理に切り替わり、前記移行処理から前記下端部を印刷する下端処理に切り替わる印刷方法を実施する場合に、(D3)各前記画像形成動作の前記使用ノズルに、当該使用ノズルが各前記画像形成動作で形成する前記ドット列の前記媒体上の位置である第1の位置を対応付けることと、(D4)前記通常処理の前記使用ノズル、前記移行処理の前記使用ノズル、及び、前記下端処理の前記使用ノズルの中から、前記予測される画像形成動作の前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置と同じ位置が対応付けられる前記使用ノズルを検索することと、(D5)検索した前記使用ノズルと、前記予測される画像形成動作の前記使用ノズルに、同じ前記第1の位置に対応する前記画素データを分配して割り付けることと、を実行する制御部と、(E)を有することを特徴とする印刷装置である。
このような印刷装置によれば、媒体が第2のローラーから外れる直後の画像形成動作であると予測される画像形成動作と他の画像形成動作とでドット列を形成することができ、媒体が搬送ローラーから外れることによる画質劣化を抑制することができる。
このような印刷装置によれば、媒体が第2のローラーから外れる直後の画像形成動作であると予測される画像形成動作と他の画像形成動作とでドット列を形成することができ、媒体が搬送ローラーから外れることによる画質劣化を抑制することができる。
かかる印刷装置であって、前記制御部は、前記通常処理の前記使用ノズル、前記移行処理の前記使用ノズル、及び、前記下端処理の前記使用ノズルの中から、前記予測される画像形成動作の後の前記画像形成動作の前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置と同じ位置が対応付けられる前記使用ノズルを検索し、検索した前記使用ノズルと、前記予測される画像形成動作の後の前記画像形成動作の前記使用ノズルに、同じ前記第1の位置に対応する前記画素データを分配して割り付けること。
この印刷装置によれば、媒体が第2のローラーから外れる直後の画像形成動作であると予測される画像形成動作の後の画像形成動作と、他の画像形成動作とでドット列を形成することができ、媒体が搬送ローラーから外れることによる画質劣化を抑制することができる。
この印刷装置によれば、媒体が第2のローラーから外れる直後の画像形成動作であると予測される画像形成動作の後の画像形成動作と、他の画像形成動作とでドット列を形成することができ、媒体が搬送ローラーから外れることによる画質劣化を抑制することができる。
かかる印刷装置であって、前記制御部は、前記通常処理の前記使用ノズル、前記移行処理の前記使用ノズル、及び、前記下端処理の前記使用ノズルの中から、前記予測される画像形成動作の前の前記画像形成動作の前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置と同じ位置が対応付けられる前記使用ノズルを検索し、検索した前記使用ノズルと、前記予測される画像形成動作の前の前記画像形成動作の前記使用ノズルに、同じ前記第1の位置に対応する前記画素データを分配して割り付けること。
このような印刷装置によれば、媒体が第2のローラーから外れる直後の画像形成動作であると予測される画像形成動作の前の画像形成動作と、他の画像形成動作とでドット列を形成することができ、媒体が搬送ローラーから外れることによる画質劣化を抑制することができる。
このような印刷装置によれば、媒体が第2のローラーから外れる直後の画像形成動作であると予測される画像形成動作の前の画像形成動作と、他の画像形成動作とでドット列を形成することができ、媒体が搬送ローラーから外れることによる画質劣化を抑制することができる。
かかる印刷装置であって、前記制御部は、前記通常処理の前記使用ノズル、前記移行処理の前記使用ノズル、及び、前記下端処理の前記使用ノズルの中から、前記移行処理の或る画像形成動作の前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置と同じ位置が対応付けられる前記使用ノズルを検索し、検索した前記使用ノズルと、前記移行処理の前記或る画像形成動作の前記使用ノズルに、同じ前記第1の位置に対応する前記画素データを分配して割り付けること。
このような印刷装置によれば、複数の画像形成動作で形成するドット列を増やすことが出来るため、画質劣化を抑制することができる。
このような印刷装置によれば、複数の画像形成動作で形成するドット列を増やすことが出来るため、画質劣化を抑制することができる。
かかる印刷装置であって、複数の前記ヘッドが前記所定方向に並んで配置され、各前記ヘッドが備える前記ノズル列に属する前記ノズルの数であるノズル数と、複数の前記ヘッドの前記所定方向の間隔であるヘッド間隔とを、記憶し、前記制御部は、複数の前記ヘッドを1つの仮想ヘッドと見立て、各前記画像形成動作の前記仮想ヘッドのノズルに前記第1の位置を対応付けることと、前記ノズル数と前記ヘッド間隔とに基づいて、実際の前記ヘッドの前記ノズルと前記仮想ヘッドのノズルとを対応付け、実際の前記ヘッドの前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置を取得し、取得した前記第1の位置に対応する前記画素データを実際の前記ヘッドの前記使用ノズルに割り付けること。
このような印刷装置によれば、複数のヘッドを有するプリンターの印刷データを作成することができる。
このような印刷装置によれば、複数のヘッドを有するプリンターの印刷データを作成することができる。
また、(A)媒体に対してインクを吐出するノズルが所定方向に並ぶノズル列を備えるヘッドと前記媒体との相対位置を前記所定方向と交差する方向である移動方向に相対移動させながら、前記ノズルからインクを吐出させる画像形成動作と、前記ヘッドよりも前記所定方向の一の方向側に設けられた第1のローラーと前記ヘッドよりも前記所定方向の他の方向側に設けられた第2のローラーを有する搬送機構によって、前記ヘッドに対する前記媒体の相対位置を前記所定方向の前記一の方向側に移動させる搬送動作と、を繰り返し実行する印刷装置の印刷データを、コンピューターに作成させるためのプログラムであって、(B)前記媒体の前記所定方向における前記他の方向側の端部である下端部が前記第2のローラーから外れる前記搬送動作の直後の前記画像形成動作であると予測される画像形成動作よりも前に、前記移動方向に沿うドット列を第1の回数の前記画像形成動作で形成する通常処理から、前記ドット列を前記第1の回数よりも多い第2の回数の前記画像形成動作で形成する移行処理に切り替わり、前記移行処理から前記下端部を印刷する下端処理に切り替わる印刷方法の前記印刷データを作成する場合に、(C)各前記画像形成動作の印刷に使用する前記ノズルである使用ノズルに、当該使用ノズルが各前記画像形成動作で形成する前記ドット列の前記媒体上の位置である第1の位置を対応付けることと、(D)前記通常処理の前記使用ノズル、前記移行処理の前記使用ノズル、及び、前記下端処理の前記使用ノズルの中から、前記予測される画像形成動作の前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置と同じ位置が対応付けられる前記使用ノズルを検索することと、(E)検索した前記使用ノズルと、前記予測される画像形成動作の前記使用ノズルに、同じ前記第1の位置に対応する画素データを分配して割り付けることと、(F)をコンピューターに実行させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、媒体が第2のローラーから外れる直後の画像形成動作であると予測される画像形成動作と他の画像形成動作とでドット列を形成する印刷データを作成することができる。
このようなプログラムによれば、媒体が第2のローラーから外れる直後の画像形成動作であると予測される画像形成動作と他の画像形成動作とでドット列を形成する印刷データを作成することができる。
===印刷システムについて===
図1Aは、プリンター1の全体構成ブロック図であり、図1Bは、プリンター1の斜視図である。以下、インクジェットプリンター(プリンター1)とコンピューター60が接続された印刷システムを例に挙げて実施形態を説明する。コンピューター60は、プリンター1と通信可能に接続されており、画像を印刷させるための印刷データをプリンター1に出力する。
図1Aは、プリンター1の全体構成ブロック図であり、図1Bは、プリンター1の斜視図である。以下、インクジェットプリンター(プリンター1)とコンピューター60が接続された印刷システムを例に挙げて実施形態を説明する。コンピューター60は、プリンター1と通信可能に接続されており、画像を印刷させるための印刷データをプリンター1に出力する。
コントローラー10は、プリンター1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11はコンピューター60とプリンター1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12はプリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー13はCPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12はユニット制御回路14により各ユニットを制御する。なお、プリンター1内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー10は各ユニットを制御する。
搬送ユニット20(搬送機構)は、媒体S(単票紙など)を印刷可能な位置に送り込み、印刷時には搬送方向(所定方向に相当)に所定の搬送量で媒体Sを搬送させるものである。
キャリッジユニット30(移動機構)は、ヘッド41を搬送方向と交差する移動方向に移動させるためのものであり、キャリッジ31を有する。
キャリッジユニット30(移動機構)は、ヘッド41を搬送方向と交差する移動方向に移動させるためのものであり、キャリッジ31を有する。
ヘッドユニット40は、媒体Sにインクを吐出するためのものであり、複数のヘッド41を有する。ヘッド41はキャリッジ31によって移動方向に移動する。ヘッド41の下面には、インク吐出部であるノズルが複数設けられ、各ノズルには、インクが入ったインク室(不図示)が設けられている。なお、ノズルからのインク吐出方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、圧力室を膨張・収縮させることによりインクを吐出するピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によってインクを吐出するサーマル方式でもよい。
図2Aは、ヘッドユニット40におけるヘッド41の配置とノズルの配置を示す図であり、図2Bは、仮想ヘッドを説明する図である。なお、ヘッド41およびノズルの配置をヘッドユニット40の上面から仮想的に見た図である。ヘッドユニット40は、搬送方向下流側に位置する第1ヘッド41(1)と搬送方向上流側に位置する第2ヘッド41(2)を有する。各ヘッド41のノズル面には、イエローインクを吐出するイエローノズル列Yと、マゼンタインクを吐出するマゼンタノズル列Mと、シアンインクを吐出するシアンノズル列Cと、ブラックインクを吐出するブラックノズル列Kが形成されている。各ノズル列はノズルを360個ずつ備え、360個のノズルは搬送方向に一定の間隔(360dpi)で整列している。図示するように搬送方向の下流側のノズルから順に小さい番号(正の整数の番号)を付す(#1〜#360)。また、第1ヘッド41(1)の上流側端部の10個のノズル#351〜#360と、第2ヘッド41(2)の下流側端部の10個のノズル#1〜#10とが重複している。
以下では、説明の簡略のため、図2Bに示すように、各ヘッド41(1),41(2)が有するノズル列数を1つとし、ノズル列に属するノズル数を6個(#1〜#6)とし、重複するノズル数を2個とする。そして、第1ヘッド41(1)と第2ヘッド41(2)を組み合わせて、1つの大きな「仮想ヘッド」と見立てる。仮想ヘッドに属するノズル数は10個(##1〜##10)となり、仮想ヘッドのノズル##1が、第1ヘッド41(1)のノズル#1に対応し、仮想ヘッドのノズル##5が、第1ヘッド41(1)のノズル#5、及び、第2ヘッド41(2)のノズル#1と対応する。本実施形態では、第1ヘッド41(1)と第2ヘッド41(2)の重複する2つのノズルのうちの一方のノズルだけを使用する。例えば、第1ヘッド41(1)のノズル#5は使用するが、それに対応する第2ヘッド41(2)のノズル#1は使用しないとし、第1ヘッド41(1)のノズル#6は使用しないが、それに対応する第2ヘッド41(2)のノズル#2は使用する。
このような構成のプリンター1では、ヘッドユニット40を移動方向に移動しながらヘッド41のノズルからインクを吐出させて画像を形成する画像形成動作と、ヘッドユニット40に対して媒体を搬送方向下流側に搬送させる搬送動作とを交互に繰り返し、媒体上に画像を印刷する。以下では、1回の画像形成動作を「パス」と呼ぶ。
===比較例の印刷方法===
図3は、比較例の印刷方法を説明する図である。図3では、各パスの仮想ヘッド(図2B)の位置関係を示す。実際はヘッド41に対して媒体が搬送方向下流側に搬送されるが、図中では仮想ヘッドを搬送方向上流側にずらす。図中では、ノズルピッチを「2D」(図2の360dpi)とし、搬送方向に並ぶラスターライン(移動方向に沿うドット列)の間隔(以下「ノズル間ピッチ」と呼ぶ、搬送方向の印刷解像度に相当)を「1D」とする。また、ノズルピッチに相当する長さに位置するラスターライン数を「ノズル間ピッチ数(=ノズルピッチ/ノズル間ピッチ)」と呼び、図3ではノズル間ピッチ数が2(=2D/1D)となる。なお、仮想ヘッドのノズルのうち、黒丸(●)で示されるノズルが印刷に使用される「使用ノズル」であり、白丸(○)で示されるノズルが印刷に使用されない「不使用ノズル」である。
図3は、比較例の印刷方法を説明する図である。図3では、各パスの仮想ヘッド(図2B)の位置関係を示す。実際はヘッド41に対して媒体が搬送方向下流側に搬送されるが、図中では仮想ヘッドを搬送方向上流側にずらす。図中では、ノズルピッチを「2D」(図2の360dpi)とし、搬送方向に並ぶラスターライン(移動方向に沿うドット列)の間隔(以下「ノズル間ピッチ」と呼ぶ、搬送方向の印刷解像度に相当)を「1D」とする。また、ノズルピッチに相当する長さに位置するラスターライン数を「ノズル間ピッチ数(=ノズルピッチ/ノズル間ピッチ)」と呼び、図3ではノズル間ピッチ数が2(=2D/1D)となる。なお、仮想ヘッドのノズルのうち、黒丸(●)で示されるノズルが印刷に使用される「使用ノズル」であり、白丸(○)で示されるノズルが印刷に使用されない「不使用ノズル」である。
比較例の印刷方法では、印刷開始時に「上端処理」を実施し、その後「通常処理」を実施し、印刷終了時に「下端処理」を実施する。上端処理は、媒体の搬送方向下流側の端部である上端部(先端部)を印刷する処理であり、下端処理は、媒体の搬送方向上流側の端部である下端部(後端部)を印刷する処理である。通常処理の媒体搬送量(図中では仮想ヘッドの移動量)が「9D」であるのに対して、上端処理および下端処理の媒体搬送量「1D」は通常処理時よりも短くする。そうすることで、印刷開始時及び終了時において、媒体に対するヘッドユニット40の飛び出し量を小さくすることができる。
媒体上においてラスターラインが形成される搬送方向の位置を「ラスター位置(第1の位置に相当)」と呼ぶ。搬送方向下流側のラスター位置から順に小さい番号を付ける。比較例の印刷方法では、0番目のラスター位置(L0)が印刷開始位置に相当し、68番目のラスター位置(L68)が印刷終了位置に相当する。比較例の印刷方法では、全てのラスター位置(L0〜L68)に、各々1つの使用ノズル(●)が対応付けられる。例えば、0番目のラスター位置(L0)にはパス1のノズル##1が対応付けられている。つまり、比較例の印刷方法は、画像全域において、1つのラスターラインが、1つのノズルによって形成される(1回のパスで形成される)印刷方法である。
===本実施形態の印刷方法===
図4Aおよび図4Bは、ヘッドユニット40に対して媒体Sが搬送される様子を示す断面図である。搬送ユニット20は、ヘッドユニット40よりも搬送方向上流側(他の方向側)に位置する「搬送ローラー21(第2のローラーに相当)」と、ヘッドユニット40よりも搬送方向下流側(一の方向側)に位置する「排紙ローラー22(第1のローラーに相当)」とを有する。印刷中は通常、図4Aに示すように、媒体Sが搬送ローラー21と排紙ローラー22に挟持された状態で、媒体Sに画像が印刷される。ただし、媒体Sが搬送ローラー21および排紙ローラー22に挟持された状態で印刷を終了すると、ヘッドユニット40の上流側端部から搬送ローラー21までの距離分だけ、媒体Sの下端部における余白量が多くなってしまう。そこで、プリンター1は、印刷の終わりに媒体Sを搬送ローラー21から外し、媒体Sが搬送ローラー21に挟持されていない状態で、媒体Sに画像を印刷する。そうすることで、媒体Sの下端部における余白量を小さくすることが出来る。
図4Aおよび図4Bは、ヘッドユニット40に対して媒体Sが搬送される様子を示す断面図である。搬送ユニット20は、ヘッドユニット40よりも搬送方向上流側(他の方向側)に位置する「搬送ローラー21(第2のローラーに相当)」と、ヘッドユニット40よりも搬送方向下流側(一の方向側)に位置する「排紙ローラー22(第1のローラーに相当)」とを有する。印刷中は通常、図4Aに示すように、媒体Sが搬送ローラー21と排紙ローラー22に挟持された状態で、媒体Sに画像が印刷される。ただし、媒体Sが搬送ローラー21および排紙ローラー22に挟持された状態で印刷を終了すると、ヘッドユニット40の上流側端部から搬送ローラー21までの距離分だけ、媒体Sの下端部における余白量が多くなってしまう。そこで、プリンター1は、印刷の終わりに媒体Sを搬送ローラー21から外し、媒体Sが搬送ローラー21に挟持されていない状態で、媒体Sに画像を印刷する。そうすることで、媒体Sの下端部における余白量を小さくすることが出来る。
ただし、媒体Sの下端Slが搬送ローラー21から外れる際に、媒体Sの搬送量が変動する虞がある。例えば、対を成す搬送ローラー21のうちの一方のローラーがモーターによって駆動される駆動ローラーであり、他方のローラーが従動ローラーであり、ばねの付勢力で従動ローラーは駆動ローラーを押圧しているとする。このような構成の搬送ローラー21では、媒体Sの下端Slが搬送ローラー21から外れる際に、従動ローラーのばねの付勢力によって媒体Sを搬送方向へ移動させる力が媒体Sに掛かってしまう場合がある。そうすると、媒体搬送中に媒体Sが搬送ローラー21から外れる搬送動作では、媒体搬送量が変動してしまう。その結果、媒体Sが搬送ローラー21から外れた搬送動作の直後のパスでは、印刷データの示す媒体上の位置からずれてドットが形成されてしまう。
また、媒体Sが搬送ローラー21及び排紙ローラー22に挟持されている状態では、ノズル面から媒体Sまでの距離(所謂ペーパーギャップ)を一定に保つことが出来る。しかし、媒体Sが搬送ローラー21から外れた後は、例えば、媒体Sの下端部が上方に湾曲してしまう虞がある。そうすると、ノズル面から媒体Sまでの距離が規定のペーパーギャップから変動し、印刷データの示す位置からずれてドットが形成されてしまう。
つまり、媒体Sの下端部の余白量を小さくするために印刷の終わりに媒体Sを搬送ローラー21から外してしまうと、媒体Sの搬送量やペーパーギャップが変動し、印刷データの示す位置からずれてドットが形成されてしまう虞がある。特に、媒体Sが搬送ローラー21から外れる搬送動作の搬送量が変動し易く、媒体Sが搬送ローラー21から外れる搬送動作の直後のパスのドット形成位置がずれ易い。そこで、本実施形態の印刷方法では、媒体Sが搬送ローラー21から外れる搬送動作の直後のパス、及び、その前後のパスでは、そのパスのノズルと他のパスのノズルによって1つのラスターラインが形成されるようにする。1つのラスターラインを異なるパスの2つのノズルで形成する場合、一方のノズルによるドット形成位置が印刷データの示す位置からずれたとしても、他方のノズルにより正しい位置にドットを形成することが出来る。その結果、画質劣化を抑制することが出来る。
なお、媒体Sが搬送ローラー21から外れる搬送動作の直後のパスは、例えば、図4Aに示す紙検出センサー51の検出結果に基づいて予測することが出来る。搬送ローラー21よりも搬送方向上流側に設けられた紙検出センサー51が媒体Sの下端Slを検出するタイミングと、紙検出センサー51から搬送ローラー21までの距離X1と、媒体搬送量とに基づいて、媒体Sが搬送ローラー21から外れる搬送動作の直後のパスを予測することが出来る。他にも、図4Bに示すように、印刷開始時における媒体Sと搬送ローラー21の位置関係(例えば、媒体Sの上端部から搬送ローラー21までの距離X2)と、媒体サイズ(媒体Sの搬送方向の長さX3)と、媒体搬送量とに基づいて、媒体Sが搬送ローラー21から外れる搬送動作の直後のパスを予測することが出来る。以下では、媒体Sが搬送ローラー21から外れる搬送動作の直後のパスと予測されるパス(下端部が第2のローラーから外れる搬送動作の直後の画像形成動作であると予測される画像形成動作)を、「搬送ローラーから外れる直後のパス」とも言う。
図5は、本実施形態の印刷方法を説明する図である。比較例の印刷方法(図3)と同様に、本実施形態の印刷方法(図5)でも、ノズルピッチを2Dとして、ノズル間ピッチをDとする。そして、通常処理の媒体搬送量を「9D」とし、上端・下端処理の媒体搬送量を通常処理時よりも短く「1D」とする。なお、下端処理の最初のパス10にて印刷終了位置への位置合わせを行うため、パス10の前の媒体搬送量は3Dとなる。上端処理・下端処理を実施することで、印刷開始時および終了時の媒体に対するヘッドユニット40の飛び出し量を抑えることができる。
比較例の印刷方法(図3)は、画像全域において、1つのラスターラインを1つのノズルで形成する印刷方法である。本実施形態の印刷方法(図5)では、最初、比較例の印刷方法と同様に、上端処理から通常処理へ遷移させる。ただし、印刷の途中で通常処理から移行処理に切り替える。これは、搬送ローラーから外れる直後のパスではドット形成位置がずれる虞があるため、搬送ローラーから外れる直後のパス及びその前後のパスでは、そのパスで形成されるラスターラインを他のパスのノズルと共に形成するためである。図5では、搬送ローラーから外れる直後のパスを「パス8」とする。そして、搬送ローラーから外れる直後のパス8よりも2パス前のパス6から移行処理に切り替える。即ち、本実施形態の印刷方法は、1回(第1の回数)のパスでラスターラインを形成する通常処理から2回(第2の回数)のパスでラスターラインを形成する移行処理に切り替わった後、移行処理から下端処理に切り替わる印刷方法である。なお、上端処理はパス1からパス2までとし、通常処理はパス3からパス5までとし、移行処理はパス6からパス9までとし、下端処理はパス10からパス11までとする。
通常処理では、9個のノズル(##2〜##10)を使用して画像を形成する動作と、媒体を搬送量9D(第1の移動量)で搬送する搬送動作とが、交互に繰り返される。その結果、1つのラスターラインが1つのノズルによって形成される。一方、移行処理では、10個のノズル(##1〜##10)を使用して画像を形成する動作と、媒体を搬送量5D(第2の移動量)で搬送する搬送動作とが、交互に繰り返される。その結果、1つのラスターラインが異なるパスの2つのノズルによって形成される。また、10個のノズルのうちの上半分のノズル(下流側のノズル・##1〜##5)と下半分のノズル(上流側のノズル・##6〜##10)とで、ラスターラインが形成される。説明のため、移行処理のパスの10個のノズルのうちの上半分のノズル##1〜##5を「上部POLノズル(▲)」と呼び、下半分のノズル##6〜##10を「下部POLノズル(■)」と呼ぶ。即ち、上部POLノズルと、それに対応する下部POLノズルによって、1つのラスターラインが形成される。例えば、図5において、パス6の下部POLノズル##10(■)とパス8の上部POLノズル##5(▲)によって、1つのラスターラインが形成される。
なお、1つのドットが形成される媒体上の単位領域であり、印刷データ上の画素と対応する領域を「画素領域」と呼ぶ。移動方向に並ぶ画素領域に1つのラスターラインが形成される。よって、通常処理のノズル(●)には移動方向に並ぶ全ての画素領域が割り当てられるのに対して、移行処理の上部POLノズル(▲)には移動方向に並ぶ画素領域群のうちの一部の画素領域が割り当てられ、下部POLノズル(■)には移動方向に並ぶ画素領域群の残りの画素領域が割り当てられる。そうすることで、上部POLノズルと下部POLノズルによって1つのラスターラインを形成することができる。
そして、移行処理の或るパスの上部POLノズル##1〜##5は、そのパスよりも前のパスの下部POLノズル##6〜##10と共にラスターラインを形成する。そのため、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパスでは、上部POLノズルに相当するノズル##1〜##5の相方となる移行処理の下部POLノズルが存在しない。なお、あるノズルの相方になるノズルとは、そのノズルに対応付けられるラスター位置と同じラスター位置が対応付けられるノズルである。
そこで、本実施形態の印刷方法では、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパスにおけるノズル##1〜##5の相方になれるノズルが通常処理にある場合、通常処理のノズルと移行処理のノズルによって1つのラスターラインを形成させる。例えば、移行処理のパス6のノズル##1〜##3(▲)に対して、通常処理のパス4のノズル##8〜##10(■)が相方のノズルとなり、移行処理のパス7のノズル##1〜##5(▲)に対して、通常処理のパス5のノズル##6〜##10が相方のノズルとなる。その結果、搬送ローラーから外れる直後のパス8の前パス7では、全てのノズルをPOLノズル(上部POLノズル又は下部POLノズル)にすることができる。よって、パス7のノズルと他のパスのノズルによってラスターラインが形成される。
ただし、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパスでは、通常処理のノズルとも相方になれないノズルが存在する。例えば、移行処理のパス6のノズル##4〜##5(●)の相方になれる通常処理のノズルは存在しない。そのため、移行処理のパス6のノズル##4〜##5によって各々1つのラスターラインが形成される。このように、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパス6では、相方になるノズルの無いノズル##4〜##5が存在する。そのため、搬送ローラーから外れる直後のパス8及びその前後のパス7,9のノズルと相方になるノズルが存在するように、搬送ローラーから外れる直後のパス8よりも2パス前のパス6から移行処理に切り替える。
また、移行処理の或るパスの下部POLノズル##6〜##10は、そのパスよりも後のパスの上部POLノズル##1〜##5と共にラスターラインを形成する。そのため、下端処理の前の移行処理のパスでは、下部POLノズルに相当するノズル##6〜##10の相方となる移行処理の上部POLノズルが存在しない。そこで、本実施形態の印刷方法では、移行処理の上部POLノズル##1〜##5と共にラスターラインを形成することが出来ない移行処理ノズル##6〜##10は、下端処理のノズルと共にラスターラインを形成させる。例えば、移行処理のパス8のノズル##6〜##10(■)に対して、下端処理のパス10のノズル##2〜##6(▲)が相方のノズルとなり、移行処理のパス9のノズル##6〜##10(■)に対して、下端処理のパス11のノズル##4〜##8が相方のノズルとなる。その結果、搬送ローラーから外れる直後のパス8及びその後のパス9の全てのノズルをPOLノズルにすることができる。よって、パス8及びパス9では、他のパスのノズルと共にラスターラインを形成することが出来る。
このように、本実施形態の印刷方法では、移行処理同士で相方になれないノズルに対して、通常処理又は下端処理のノズルを相方のノズルとする。そうすることで、搬送ローラーから外れる直後のパス8の全てのノズルをPOLノズルにすることができ、パス8のノズルと他のパスのノズルでラスターラインを形成させることが出来る。その結果、媒体Sが搬送ローラー21から外れる際に媒体搬送量が変動する等して、パス8によるドット形成位置がずれてしまっても、他のパスで形成されるドットにより画質劣化を抑制することが出来る。また、搬送誤差によりパス7又はパス9の前の搬送動作において媒体Sが搬送ローラー21から外れてしまっても、パス7およびパス9の全てのノズルをPOLノズルにすることが出来ているため、画質劣化を抑制できる。
なお、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパス6において、通常処理のノズルとも相方になれないノズル##4,##5が存在することで混在領域設けることができる。混在領域とは、1つのノズルで形成されるラスターライン(以下、通常ラスターと呼ぶ)と、異なるパスの2つのノズルで形成されるラスターライン(以下、POLラスターと呼ぶ)とが搬送方向に並ぶ領域である。通常ラスターだけで構成される画像とPOLラスターだけで構成される画像は、画質が若干異なる。そのため、通常処理で印刷される通常ラスターだけで構成される画像と移行処理で印刷されるPOLラスターだけで構成される画像が並んでしまうと、その境目が目立ってしまう。よって、通常ラスターだけが形成される領域(図5に示す通常領域)とPOLラスターだけが形成される領域(図5に示すPOL領域)との間に混在領域を設けることで、画質劣化を抑制することが出来る。つまり、混在領域を設けることで、通常処理から移行処理に徐々に遷移させることが出来る。
そして、本実施形態の印刷方法のように、通常処理のノズルを移行処理のノズルの相方にすることで、POLラスターを増やすことが出来る。POLラスターの方が通常ラスターに比べて画質劣化の原因になり難い。よって、POLラスターを増やすことで、より画質劣化を抑制できる。図5では、通常処理のパス4のノズル##8〜##10を、移行処理のパス6のノズル##1〜##3の相方にすることで、POLラスターを増やすことが出来ている。POLラスターを増やすだけでなく、通常処理のパス4のノズル##8〜##10を移行処理のパス6のノズル##1〜##3の相方にすることで、混在領域を大きくすることができる。混在領域を大きくすることで、通常ラスターだけが形成される通常領域とPOLラスターだけが形成されるPOL領域との境目をより目立ち難くすることが出来る。
===プリンタードライバー===
コンピューター60には、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換し、印刷データをプリンター1に出力するためのプログラム(プリンタードライバー)がインストールされている。プリンタードライバーは、CD−ROMなどの記録媒体(コンピューターが読み取り可能な記録媒体)に記録されていたり、インターネットを介してコンピューターにダウンロード可能であったりする。プリンタードライバーは、メモリーに記憶されたプログラムに従って、コンピューター60のハードウェア資源を利用して、以下の処理を実行する。
コンピューター60には、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換し、印刷データをプリンター1に出力するためのプログラム(プリンタードライバー)がインストールされている。プリンタードライバーは、CD−ROMなどの記録媒体(コンピューターが読み取り可能な記録媒体)に記録されていたり、インターネットを介してコンピューターにダウンロード可能であったりする。プリンタードライバーは、メモリーに記憶されたプログラムに従って、コンピューター60のハードウェア資源を利用して、以下の処理を実行する。
以下、印刷データの作成フローを説明する。プリンタードライバーは、まず、解像度変換処理を実施する。解像度変換処理は、アプリケーションプログラムから出力された画像データを、媒体に印刷する際の解像度に変換する処理である。なお、解像度変換処理後の画像データは、RGB色空間により表される多階調(例えば256階調)のRGBデータである。画像データは、印刷画像を構成する画素に関する画素データから構成される。
次に、プリンタードライバーは色変換処理を実施する。色変換処理は、プリンター1にて印刷可能なように、プリンター1が有するインクの色に応じて、RGBデータをCMYK色空間により表されるCMYKデータに変換する処理である。その後、プリンタードライバーはハーフトーン処理を実施する。ハーフトーン処理は、高階調数のデータを、プリンター1が形成可能な階調数のデータに変換する処理である。例えば、ハーフトーン処理により、256階調を示すデータが、4階調を示す2ビットデータに変換される。ハーフトーン処理後の画素データは、画素領域に形成するドットに関するデータである。例えば、4階調の画素データであれば、「大ドット形成」「中ドット形成」「小ドット形成」「ドット無し」の何れかが示される。
最後にプリンタードライバーは、「ノズル割り付け処理」を実施する。ノズル割り付け処理は、マトリクス状に配置された画素データから構成される画像データを、プリンター1に送信すべきデータ順に並び替える処理である。即ち、ノズル割り付け処理では、パスごとに、各ノズルに割り付ける画素データが決定される(詳細は後述)。そして、プリンタードライバーは、これらの処理を経て作成された印刷データをプリンター1に送信する。プリンター1は受信した印刷データに基づき、印刷を実施する。
===ノズル割り付け処理===
図6は、仮想ヘッド情報テーブルを示す図であり、図7は、ノズル割り付け処理のフローを示す図である。プリンタードライバーは、ノズル割り付け処理として、仮想ヘッドテーブルの作成処理と、抽出・並べ替え処理を実施する。そのために、プリンタードライバーは、図6の仮想ヘッド情報テーブルを参照する。仮想ヘッド情報テーブルは、印刷に関するパラメーターが記憶されたテーブルである。各テーブルには、媒体搬送量と、開始ノズルおよび終了ノズルと、開始ラスター位置および終了ラスター位置とが記憶されている。「開始ノズル」及び「終了ノズル」は、印刷に使用可能なノズルの範囲を示し、「開始ラスター位置」は、各処理(例えば上端処理など)の開始パスにおいて仮想ヘッドのノズル##1に対応付けられるラスター位置であり、「終了ラスター位置」は、各処理の終了パスにおいてノズル##1に対応付けられるラスター位置である。これらの値は、印刷モードや用紙サイズによって変動する。なお、この仮想ヘッド情報テーブルは、プリンター1側のメモリー13に記憶されていても良いし、コンピューター60にプリンタードライバーをインストールする際にコンピューター60側のメモリーに記憶されるようにしても良い。
図6は、仮想ヘッド情報テーブルを示す図であり、図7は、ノズル割り付け処理のフローを示す図である。プリンタードライバーは、ノズル割り付け処理として、仮想ヘッドテーブルの作成処理と、抽出・並べ替え処理を実施する。そのために、プリンタードライバーは、図6の仮想ヘッド情報テーブルを参照する。仮想ヘッド情報テーブルは、印刷に関するパラメーターが記憶されたテーブルである。各テーブルには、媒体搬送量と、開始ノズルおよび終了ノズルと、開始ラスター位置および終了ラスター位置とが記憶されている。「開始ノズル」及び「終了ノズル」は、印刷に使用可能なノズルの範囲を示し、「開始ラスター位置」は、各処理(例えば上端処理など)の開始パスにおいて仮想ヘッドのノズル##1に対応付けられるラスター位置であり、「終了ラスター位置」は、各処理の終了パスにおいてノズル##1に対応付けられるラスター位置である。これらの値は、印刷モードや用紙サイズによって変動する。なお、この仮想ヘッド情報テーブルは、プリンター1側のメモリー13に記憶されていても良いし、コンピューター60にプリンタードライバーをインストールする際にコンピューター60側のメモリーに記憶されるようにしても良い。
パスごとに印刷に使用する画素データを画像データの中から抽出し、各ノズルに割り付ける順番に画素データを並べ替えるために、プリンタードライバーは、パスごとに、仮想ヘッドの各ノズル##1〜##10が印刷に使用するノズルであるか否かを決定し、また、印刷に使用するノズルに、そのノズルがドットを形成すべきラスター位置を対応付ける必要がある。そのために、プリンタードライバーは、パスごとに「仮想ヘッドテーブル(後述)」を作成する。以下、図5の印刷方法における各処理(上端処理・通常処理・移行処理・下端処理)の仮想ヘッドテーブルの作成方法を説明する。
<<<仮想ヘッドテーブル作成処理>>>
<S02:上端処理>
図8Aから図8Cは、上端処理のパス1の仮想ヘッドテーブルの作成処理を説明する図である。プリンタードライバーは、上端処理のパス1から順に、パスごとに、仮想ヘッドテーブルを作成する。仮想ヘッドテーブルには、図8Aに示すように、ヘッド位置と、仮想ヘッドに属するノズル##1〜##10のノズル種別とが記憶される。「ヘッド位置」とは、該当パスにてノズル##1に対応付けられるラスター位置である。「ノズル種別」では、各ノズル##1〜##10が、印刷に使用する「使用ノズル」であるのか、それとも、印刷に使用しない「不使用ノズル」であるのかが示される。
<S02:上端処理>
図8Aから図8Cは、上端処理のパス1の仮想ヘッドテーブルの作成処理を説明する図である。プリンタードライバーは、上端処理のパス1から順に、パスごとに、仮想ヘッドテーブルを作成する。仮想ヘッドテーブルには、図8Aに示すように、ヘッド位置と、仮想ヘッドに属するノズル##1〜##10のノズル種別とが記憶される。「ヘッド位置」とは、該当パスにてノズル##1に対応付けられるラスター位置である。「ノズル種別」では、各ノズル##1〜##10が、印刷に使用する「使用ノズル」であるのか、それとも、印刷に使用しない「不使用ノズル」であるのかが示される。
以下、パス1の仮想ヘッドテーブルの作成を例に挙げて説明する。プリンタードライバーは、図6の上端処理に関する仮想ヘッド情報テーブルを参照し、パス1のヘッド位置を決定する。パス1のヘッド位置は、仮想ヘッド情報の開始ラスター位置に相当するため「0」となる。よって、プリンタードライバーは、ヘッド位置を0としてパス1の仮想ヘッドテーブルに記憶させる(図8A)。なお、パス2以降のヘッド位置は、「開始ラスター位置+(搬送量/ノズル間ピッチ)×(該当パス−開始パス)」により算出することが出来る。
次に、プリンタードライバーは、上端処理に関する仮想ヘッド情報テーブルの開始ノズルと終了ノズルを参照し、ノズル##1〜##10が使用ノズルであると判断する。よって、プリンタードライバーは、図8Aに示すように、全てのノズル##1〜##10のノズル種別を「使用ノズル(●)」として仮想ヘッドテーブルに記憶させる。なお、パス1のノズル##1に印刷開始ラスター(L0)が対応付けられるため、印刷領域外のラスター位置が割り当てられるノズルは無い。もし、印刷領域外のラスター位置が割り当てられるノズルがあれば、そのノズルを「不使用ノズル(○)」に変更する。
図5に示す印刷方法では、上端処理の或るパスで形成可能なドットよりも、そのパスよりも後続のパスで形成可能なドットを優先させる。そのため、プリンタードライバーは、上端処理の該当パスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置と、該当パスよりも後続パスの使用可能ノズルに対応付けられるラスター位置との比較処理を実施し、ラスター位置が一致する該当パスの使用ノズルを不使用ノズルに変更する。その結果、二重にドットが形成されてしまうことを防止できる。
図8Bに示すように、プリンタードライバーは、該当パス1の使用ノズルに対応付けられる各ラスター位置と、パス1よりも後続の上端処理のパス2の使用可能ノズルに対応付けられる各ラスター位置との比較を行う。なお、プリンタードライバーは、図6の仮想ヘッド情報テーブルに基づいて、後続パスの使用可能ノズル及びラスター位置を判断する。また、プリンタードライバーは、仮想ヘッド情報テーブルの「終了ラスター位置」に基づいて、上端処理の範囲を判断する。図8Bに示すように、パス1の使用ノズルに対応付けられる各ラスター位置とパス2の使用可能ノズルに対応付けられる各ラスター位置は一致しない。よって、パス1の仮想ヘッドテーブルは図8Aから変化しない。
図5に示す印刷方法ではパス3から通常処理となる。よって、プリンタードライバーは、次に、該当パス1の使用ノズルに対応付けられる各ラスター位置と、通常処理のパスの使用ノズルに対応付けられる各ラスター位置との比較を行う。なお、通常処理の使用ノズルはノズル##2〜##10である。図8Cに示すように、パス1の使用ノズル##7〜##10に対応付けられる各ラスター位置と、通常処理のパス3の使用ノズルに対応付けられる各ラスター位置とが一致する。よって、プリンタードライバーは、パス1の仮想ヘッドテーブルにおいて、ノズル##7〜##10のノズル種別を使用ノズルから不使用ノズルに変更する。
プリンタードライバーは、該当パスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置の範囲と該当パスよりも後続のパスの使用可能ノズルに対応付けられるラスター位置の範囲とが重複しなくなるまで、比較処理を実施する。その結果、パス1の仮想ヘッドテーブルは図8Cに示す仮想ヘッドテーブルに決定される。プリンタードライバーは、パス1の仮想ヘッドテーブルを作成した後(S02)、パス1で使用する画素データの抽出・並べ替え処理を実施する(S03)。抽出・並べ替え処理については後述する。その後、プリンタードライバーは、他の上端処理のパス2に関しても同様にして仮想ヘッドテーブルを作成する。
<S04:通常処理>
図9A及び図9Bは、通常処理のパス4の仮想ヘッドテーブルの作成処理を説明する図である。ここでは、通常処理の2番目のパス4における仮想ヘッドテーブルの作成処理を例に挙げて説明する。まず、プリンタードライバーは、通常処理に関する仮想ヘッド情報テーブル(図6)を参照し、ヘッド位置(19=10+(9D/1D)×(4−3))を算出し、仮想ヘッドテーブルに記憶させる。次に、プリンタードライバーは、通常処理に関する仮想ヘッド情報テーブルの開始ノズル及び終了ノズルを参照する。そして、図9Aに示すように、プリンタードライバーは、パス4の仮想ヘッドテーブルにおいて、ノズル##2〜##10のノズル種別を使用ノズルに変更する。なお、仮想ヘッドテーブルのノズル種別は初期化されるごとに不使用ノズルに変更されるとし、ノズル##1は不使用ノズルのままとする。
図9A及び図9Bは、通常処理のパス4の仮想ヘッドテーブルの作成処理を説明する図である。ここでは、通常処理の2番目のパス4における仮想ヘッドテーブルの作成処理を例に挙げて説明する。まず、プリンタードライバーは、通常処理に関する仮想ヘッド情報テーブル(図6)を参照し、ヘッド位置(19=10+(9D/1D)×(4−3))を算出し、仮想ヘッドテーブルに記憶させる。次に、プリンタードライバーは、通常処理に関する仮想ヘッド情報テーブルの開始ノズル及び終了ノズルを参照する。そして、図9Aに示すように、プリンタードライバーは、パス4の仮想ヘッドテーブルにおいて、ノズル##2〜##10のノズル種別を使用ノズルに変更する。なお、仮想ヘッドテーブルのノズル種別は初期化されるごとに不使用ノズルに変更されるとし、ノズル##1は不使用ノズルのままとする。
図5の印刷方法では、印刷の途中で通常処理から移行処理に遷移させる。前述のように、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパス6,7では、移行処理のノズルと相方になれないノズルが生じる。そこで、プリンタードライバーは、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパスのノズルの相方になれるノズルを、通常処理のノズルの中から検索し、通常処理のノズルと移行処理のノズルによって1つのラスターラインを形成させる。
具体的には、プリンタードライバーは、通常処理の使用ノズルに対応付けられるラスター位置と移行処理の使用ノズルに対応付けられるラスター位置とを比較し、ラスター位置が一致する通常処理の使用ノズルを下部POLノズルに変更する。図9Bに示すように、通常処理のパス4の使用ノズル##8〜##10に対応付けられるラスター位置は、移行処理のパス6の使用ノズルに対応付けられるラスー位置と一致する。よって、プリンタードライバーは、パス4の仮想ヘッドテーブルにおいて、ノズル##8〜##10のノズル種別を使用ノズルから下部POLノズル(■)に変更する。なお、プリンタードライバーは、該当パス4の使用ノズルに対応付けられるラスター位置の範囲と移行処理のパスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置の範囲とが重複しなくなるまで、比較処理を実施する。そうして、パス4の仮想ヘッドテーブルは、図9Bに示す仮想ヘッドテーブルに決定される。
プリンタードライバーは、その他の通常処理のパス3,5に関しても同様にして仮想ヘッドテーブルを作成する。例えば、パス5の使用ノズル##6〜##10に対応付けられる各ラスター位置は移行処理のパス7のノズル##1〜##5に対応付けられる各ラスター位置と一致する。よって、プリンタードライバーはパス5のノズル##6〜##10を下部POLノズルに設定する。この結果、搬送ローラーから外れる直後のパス8の前のパス7のノズル##1〜##5は、パス5のノズルと共にラスターラインを形成することが出来る。そのため、パス7の前の搬送動作で媒体が搬送ローラー21から外れたとしても画質劣化を抑制できる。
<S06:移行処理>
図10Aから図10Cは、移行処理のパス6の仮想ヘッドテーブルの作成処理を説明する図である。まず、プリンタードライバーは、移行処理に関する仮想ヘッド情報テーブル(図6)を参照し、ヘッド位置を算出し、仮想ヘッドテーブルに記憶させる。次に、プリンタードライバーは、移行処理に関する仮想ヘッド情報テーブルの開始ノズル及び終了ノズルを参照し、図10Aに示すように、ノズル##1〜##10のノズル種別を使用ノズルに変更する。
図10Aから図10Cは、移行処理のパス6の仮想ヘッドテーブルの作成処理を説明する図である。まず、プリンタードライバーは、移行処理に関する仮想ヘッド情報テーブル(図6)を参照し、ヘッド位置を算出し、仮想ヘッドテーブルに記憶させる。次に、プリンタードライバーは、移行処理に関する仮想ヘッド情報テーブルの開始ノズル及び終了ノズルを参照し、図10Aに示すように、ノズル##1〜##10のノズル種別を使用ノズルに変更する。
図5の印刷方法の移行処理では、原則として、或るパスの上部POLノズル(##1〜##5・▲)と、そのパスよりも前のパスの下部POLノズル(##6〜##10・■)とによって、ラスターラインを完成させる。ただし、通常処理から遷移したばかりのパスや下端処理に遷移する前のパスでは、移行処理同士の上部POLノズルと下部POLノズルを相方にすることが出来ない。そのため、上部POLノズルと下部POLノズルを固定して設定することが出来ない。
図5の印刷方法では、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパスのノズルの相方になれるノズルが通常処理にある場合、通常処理のノズルと移行処理のノズルによって1つのラスターラインを形成させる。そのために、プリンタードライバーは、移行処理の使用ノズルの相方になるノズルが通常処理の使用ノズルの中にあるかを検索する。具体的には、該当パス(移行処理)の使用ノズルに対応付けられるラスター位置と該当パスよりも前の通常処理のパスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置とを比較し、ラスター位置が一致する移行処理の使用ノズルを上部POLノズルに変更する。
また、移行処理同士のパス(ノズル)でも1つのラスターラインが形成されるように、プリンタードライバーは、該当パス(移行処理)の使用ノズルに対応付けられるラスター位置と該当パスよりも前の移行処理のパスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置とを比較する。そして、プリンタードライバーは、ラスター位置が一致する移行処理の使用ノズルを上部POLノズルに変更する。
例えば、図10Bに示すように、移行処理の該当パス6の使用ノズル##1〜##3に対応付けられるラスター位置は、その前の通常処理のパス4の使用ノズルに対応付けられるラスター位置と一致する。よって、プリンタードライバーは、パス6の仮想ヘッドテーブルにおいて、ノズル##1〜##3のノズル種別を上部POLノズル(▲)に変更する。この結果、通常処理のパス4に(図9B)おいて下部POLノズルに設定されたノズル##8〜##10の相方となるパス6のノズル##1〜##3が、上部POLノズルに設定される。
また、図5の印刷方法では、下端処理に遷移する前の移行処理のパスのノズルの相方になれるノズルが下端処理にある場合、移行処理のノズルと下端処理のノズルによって1つのラスターラインを形成させる。そのために、プリンタードライバーは、移行処理の使用ノズルの相方になるノズルが下端処理の使用ノズルの中にあるかを検索する。具体的には、該当パス(移行処理)の使用ノズルに対応付けられるラスター位置と該当パスよりも後の下端処理のパスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置とを比較し、ラスター位置が一致する移行処理の使用ノズルを下部POLノズルに変更する。
そして、移行処理同士のパスでも1つのノズルが形成されるように、プリンタードライバーは、該当パス(移行処理)の使用ノズルに対応付けられるラスター位置と該当パスよりも後の移行処理のパスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置とを比較する。プリンタードライバーは、ラスター位置が一致する移行処理の使用ノズルを下部POLノズルに変更する。
例えば、図10Cに示すように、移行処理の該当パス6の使用ノズル##6〜##10に対応付けられるラスター位置は、その後の移行処理のパス8の使用ノズルに対応付けられるラスター位置と一致する。よって、プリンタードライバーは、パス6の仮想ヘッドテーブルにおいて、ノズル##6〜##10のノズル種別を下部POLノズル(■)に変更する。
プリンタードライバーは、他の移行処理のパス7〜9に関しても同様にして仮想ヘッドテーブルを作成する。例えば、パス7のノズル##6〜##10はパス9のノズルの相方となり下部POLノズルに設定され、パス8のノズル##1〜##5はパス6のノズルの相方となり上部POLノズルに設定され、パス9のノズル##1〜##5はパス7のノズルの相方となり上部POLノズルに設定される。そのため、搬送ローラーから外れる直後のパス8のノズル##1〜##5はパス6のノズルと共にラスターラインを形成することができる。また、搬送ローラーから外れる直後のパス8の前のパス7のノズル##6〜##10はパス9のノズルと共にラスターラインを形成することができ、搬送ローラーから外れる直後のパス8の後のパス9のノズル##1〜##5はパス7のノズルと共にラスターラインを形成することができる。その結果、媒体が搬送ローラー21から外れることにより生じる画質劣化を抑制できる。
<S01,S08:下端処理>
図11Aは、ダミーテーブルの作成処理を説明する図であり、図11Bから図11Dは、下端処理に関するスケジューリングテーブルの作成処理を説明する図である。下端処理では、下端処理で印刷される媒体領域においても移行処理を実施した場合に形成されるドットの位置に、ドットを形成する。そのために、プリンタードライバーは、移行処理の最後のパス9の後も移行処理が継続した場合にドットが形成されるラスター位置(仮想の位置)を、ダミーテーブルに登録する。そして、プリンタードライバーは、移行処理の後に下端処理に遷移した場合にドットが形成されるラスター位置(実際の位置)を取得し、ダミーテーブルに登録されたデータと比較する。その結果、プリンタードライバーは、ダミーテーブルに登録されたラスター位置にドットを形成可能な下端処理のノズルを使用ノズルに決定する。
図11Aは、ダミーテーブルの作成処理を説明する図であり、図11Bから図11Dは、下端処理に関するスケジューリングテーブルの作成処理を説明する図である。下端処理では、下端処理で印刷される媒体領域においても移行処理を実施した場合に形成されるドットの位置に、ドットを形成する。そのために、プリンタードライバーは、移行処理の最後のパス9の後も移行処理が継続した場合にドットが形成されるラスター位置(仮想の位置)を、ダミーテーブルに登録する。そして、プリンタードライバーは、移行処理の後に下端処理に遷移した場合にドットが形成されるラスター位置(実際の位置)を取得し、ダミーテーブルに登録されたデータと比較する。その結果、プリンタードライバーは、ダミーテーブルに登録されたラスター位置にドットを形成可能な下端処理のノズルを使用ノズルに決定する。
ところで、プリンタードライバーは、パスごとに仮想ヘッドテーブルを作成し、仮想ヘッドテーブルを作成したパスで使用する画素データを抽出して並べ替えると、そのデータを順次プリンター1に送信する。そうすることで、全てのパスで使用する画素データを並べ替えた後にまとめてデータをプリンター1に送信する場合に比べて、印刷を早く開始することが出来る。ただし、下端処理では、ダミーテーブルを作成する等して使用ノズルを決定するので、使用ノズルの決定に時間がかかってしまう。そこで、図7のフローに示すように、印刷開始前に(仮想ヘッドテーブルを作成する前に)、下端処理の使用ノズルを決定するとよい。本実施形態では、下端処理の使用ノズルを決定し、図11Dに示すスケジューリングテーブルを作成する。スケジューリングテーブルには、下端処理のパスごとに、ヘッド位置と、使用ノズルの範囲(開始ノズル・終了ノズル)とが記憶される。
まず、ダミーテーブルの作成について説明する。プリンタードライバーは、ダミー処理に関する仮想ヘッド情報テーブル(図6)を参照し、移行処理の最後のパス9の後に下端処理ではなく移行処理が継続した仮想パス10’のノズルに対応付けられるラスター位置を、ダミーテーブルに登録する。ただし、移行処理(図10A)ではノズル##1〜##10が使用ノズルに設定されるのに対して、仮想パスではノズル##1〜##5だけが使用ノズルに設定される。これは、仮に、仮想パスのノズル##6〜##10で形成されるラスター位置もダミーテーブルに登録してしまうと、ノズル##1〜##5で形成されるラスター位置と同じラスター位置が2つずつダミーテーブルに登録されてしまうからである。下端処理では、移行処理のノズルと相方になるノズルだけが上部POLノズルに設定される。そのため、2つ登録されたラスター位置に対応付けられる下端処理のノズルが通常ノズルであると、2重にドットが形成されてしまう。よって、仮想パスのノズル##1〜##10の半分のノズルで形成されるラスター位置だけをダミーテーブルに登録する。また、移行処理のノズルと相方になるノズルは上部POLノズルに設定されるため、上部POLノズルに相当する仮想パスのノズル##1〜##5で形成されるラスター位置をダミーテーブルに登録する。
図5の印刷方法では、印刷終了位置が68番目のラスター位置であるため、プリンタードライバーは68番よりも大きいラスター位置はダミーテーブルに登録しない。こうして、プリンタードライバーは、仮想パスの使用開始ノズル##1に対応付けられるラスター位置が68番目のラスター位置を超えるまで、仮想パスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置をダミーテーブルに登録する。
次に、プリンタードライバーは、スケジューリングテーブルを作成する。プリンタードライバーは、下端処理に関する仮想ヘッド情報テーブル(図6)を参照し、下端処理のパス10,11のヘッド位置をスケジューリングテーブルに記憶させる(図11D)。その後、プリンタードライバーは、図11Bに示すように、下端処理のパスで使用可能なノズル##1〜##10に対応付けられるラスター位置と、ダミーテーブルに登録されたラスター位置との比較を行う。プリンタードライバーは、ダミーテーブルのラスター位置と同じラスター位置が応付けられる下端処理のノズルを使用ノズルに決定する。
図11Bでは、パス10のノズル##2〜##9に対応付けられるラスター位置が、ダミーテーブルに登録されたラスター位置と一致する。よって、プリンタードライバーは、パス10のノズル##2〜##9を使用ノズルに決定する。なお、プリンタードライバーは、下端処理の使用ノズルに対応付けられるラスター位置と一致したダミーテーブルのデータを削除する。図11Bでは、ラスター位置が一致したダミーテーブルのデータを黒丸(●)から白丸(○)に変更している。
次に、プリンタードライバーは、印刷領域内のノズルであって、対応付けられたラスター位置がダミーテーブルのラスター位置に登録されていないノズルと相方になるノズルが移行処理や通常処理に有るか否かを検索する。図11Bでは、ノズル##1が不使用ノズルのままである。そこで、プリンタードライバーは、不使用ノズル##1が形成可能なラスターラインの位置(ラスター位置)を取得し、パス10よりも前の移行処理および通常処理にて、不使用ノズル##1と相方になれるノズルが有るか否かを検索する。不使用ノズルと相方になれるノズルとは、不使用ノズルに対応付けられるラスター位置と同じラスター位置が対応付けられるノズルであり、他に同じラスター位置が対応付けられるノズルが無いノズルである。
図11Cに示すように、パス10の不使用ノズル##1に対応付けられるラスター位置L51と同じラスター位置が対応付けられるノズルは存在するが、2つ(パス6のノズル##10,パス8のノズル##5)存在する。このパス6のノズル##10とパス8のノズル##5によって、1つのラスターラインが形成される。よって、プリンタードライバーは、パス10の不使用ノズル##1の相方になるノズルは無いと判断する。そのため、プリンタードライバーは、スケジューリングテーブルに、パス10の開始ノズルを「##2」と記憶させ、終了ノズルを「##9」と記憶させる。
同様にして、プリンタードライバーはパス11に関しても使用ノズルの範囲を決定し、下端処理のスケジューリングテーブルに開始ノズルと終了ノズルを記憶させる。こうして、プリンタードライバーは、下端処理のスケジューリングテーブルを作成した後(図7のS01)、上端処理のパスから順に仮想ヘッドテーブルを作成し、各パスで使用する画素データを並べ替えてプリンター1に送信する。
図12A及び図12Bは、下端処理のパス10の仮想ヘッドテーブルの作成処理を説明する図である。プリンタードライバーは、下端処理のパスの仮想ヘッドテーブルを作成する際に(S08)、スケジューリングテーブル(図11D)を参照する。プリンタードライバーは、まず、スケジューリングテーブルに記憶されているヘッド位置(パス10では51)を、仮想ヘッドテーブルのヘッド位置に記憶させる。その後、プリンタードライバーは、スケジューリングテーブルの開始ノズル及び終了ノズルを参照し、仮想ヘッドテーブルにおけるノズル##2〜##9のノズル種別を使用ノズルとする。
図5の印刷方法では、下端処理に遷移する前の移行処理のパスでは、移行処理同士の上部POLノズルと下部POLノズルを相方にすることが出来ない。そこで、下端処理に遷移する前の移行処理のパスのノズルと、その相方になれる下端処理のノズルとによって、1つのラスターラインを形成させる。そのために、プリンタードライバーは、下端処理の該当パスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置と該当パスよりも前の移行処理のパスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置とを比較する。そして、プリンタードライバーは、ラスター位置が一致する下端処理の使用ノズルを上部POLノズルに変更する。
例えば、図12Bに示すように、下端処理のパス10の使用ノズル##2〜##6に対応付けられるラスター位置は、移行処理のパス8の使用ノズルに対応付けられるラスー位置と一致する。よって、プリンタードライバーは、パス10の仮想ヘッドテーブルにおいて、ノズル##2〜##6のノズル種別を上部POLノズル(▲)に変更する。このように、プリンタードライバーは、該当パス10の使用ノズルに対応付けられるラスター位置の範囲とその前の移行処理のパスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置の範囲とが重複しなくなるまで、比較処理を実施する。そうして、パス10の仮想ヘッドテーブルは、図12Bに示す仮想ヘッドテーブルに決定される。
その結果、下端処理のパス10のノズル##2〜##6は、搬送ローラーから外れる直後のパス8のノズル##6〜##10の相方となる。よって、搬送ローラーから外れる直後のパス8のノズル##6〜##10はパス10のノズルと共にラスターラインを形成することができ、媒体が搬送ローラー21から外れることにより生じる画質劣化を抑制できる。
プリンタードライバーは、他の下端処理のパス11に関しても同様にして仮想ヘッドテーブルを作成する。例えば、パス11のノズル##4〜##8は、移行処理のパス9のノズル##6〜##10の相方となり、上部POLノズルに設定される。よって、搬送ローラーから外れる直後のパス8の後のパス9はパス11のノズルと共にラスターラインを形成することができ、搬送誤差により、パス9の前の搬送動作で搬送ローラー21から外れることにより生じる画質劣化を抑制できる。
<他の印刷方法例>
図13Aから図13Cは、移行処理のパス数が少ない印刷方法例を説明する図である。前述の図5の印刷方法では、移行処理のパス数が4回(パス6〜パス9)である印刷方法を例に挙げている。ここでは、移行処理のパス数が少ない印刷方法を例に挙げ、移行処理のパスが1回(パス6だけ)であるとする。この場合にも、プリンタードライバーは、図13Aの左図に示すように、移行処理のパス6に下端処理ではなく移行処理が継続するとした仮想パス7’〜9’でドットが形成される位置を、ダミーテーブルに登録する。そして、プリンタードライバーは、ダミーテーブルに登録されたドット形成位置にドット形成可能な下端処理のノズルを使用ノズルに決定する。図13Aの右図に示すように、下端処理のパス7ではノズル##3〜##10が使用ノズルに決定され、下端処理のパス8ではノズル##5〜##9が使用ノズルに決定される。
図13Aから図13Cは、移行処理のパス数が少ない印刷方法例を説明する図である。前述の図5の印刷方法では、移行処理のパス数が4回(パス6〜パス9)である印刷方法を例に挙げている。ここでは、移行処理のパス数が少ない印刷方法を例に挙げ、移行処理のパスが1回(パス6だけ)であるとする。この場合にも、プリンタードライバーは、図13Aの左図に示すように、移行処理のパス6に下端処理ではなく移行処理が継続するとした仮想パス7’〜9’でドットが形成される位置を、ダミーテーブルに登録する。そして、プリンタードライバーは、ダミーテーブルに登録されたドット形成位置にドット形成可能な下端処理のノズルを使用ノズルに決定する。図13Aの右図に示すように、下端処理のパス7ではノズル##3〜##10が使用ノズルに決定され、下端処理のパス8ではノズル##5〜##9が使用ノズルに決定される。
その後、プリンタードライバーは、印刷領域内のノズルであって、対応付けられたラスター位置がダミーテーブルに登録されていないノズル(即ち、未だ不使用ノズルであるノズル)と相方になるノズルが、通常処理と移行処理に有るか否かを検索する。図13Aでは、パス7のノズル##1,##2、及び、パス8のノズル##1〜##4の相方になるノズルを検索することになる。そのために、プリンタードライバーは、不使用ノズルに対応付けられるラスター位置と、通常処理および移行処理の使用ノズルに対応付けられるラスター位置との比較処理を実施する。
その結果、図13Bに示すように、パス7の不使用ノズル##1に対応付けられるラスター位置には、パス5の使用ノズル##4だけが対応付けられている。よって、パス7のノズル##1とパス5のノズル##4によって1つのラスターラインを形成することができ、プリンタードライバーは、パス7のノズル##1を使用ノズルに設定する。同様に、パス5のノズル##5はパス7のノズル##2の相方になることができ、パス6のノズル##4はパス8のノズル##3の相方になることができ、パス6のノズル##5はパス8のノズル##4の相方になることができる。よって、プリンタードライバーは、パス7のノズル##2とパス8のノズル##3,##4も使用ノズルに設定する。その後、プリンタードライバーが仮想ヘッドテーブルを作成する際に、図13Cに示すように、パス7のノズル##1,##2及びパス8のノズル##3,4は、上部POLノズル(▲)に設定される。
なお、パス8のノズル##1に割り当てられるラスター位置と同じラスター位置が割り当てられるノズルは2つ存在し、パス8のノズル##2に割り当てられるラスター位置と同じラスター位置が割り当てられるノズルも2つ存在する。そのため、パス8のノズル##1,##2には相方になれるノズルが存在せず、プリンタードライバーは、パス8のノズル##1,##2を不使用ノズルのままとする。
このように、印刷領域内のノズルであって、対応付けられたラスター位置がダミーテーブルに登録されていないノズルと相方になるノズルが(同じラスター位置が対応付けられるノズルが)、通常処理と移行処理に有るか否かを検索することで、POLラスターを増やすことが出来る場合がある。その結果、画質劣化を抑制することが出来る。
ただし、前述の図5の印刷方法のように移行処理のパス数が比較的に多い場合、対応付けられたラスター位置がダミーテーブルに無い不使用ノズル(例えば図11Cのパス10のノズル##1)の相方になるノズルが存在しない。一方、図13Bのように移行処理のパス数が少ない場合、対応付けられたラスター位置がダミーテーブルに無い不使用ノズルの相方になるノズルが存在する。
通常処理では1つのラスターラインを1つのノズルで形成する。そのため、移行処理のパス数が少なく、通常処理のノズルと同じラスター位置が下端処理のノズルに対応付けられる場合、通常処理のノズルを下端処理の不使用ノズルの相方にすることが出来る。
また、移行処理のノズル##1〜##5は前のパスのノズル##6〜##10の相方となる。そのため、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパスのノズル##1〜##5は、移行処理のパスのノズル##6〜##10の相方になることが出来ない。なお、図5の印刷方法では、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパスのノズル##1〜##5に対して、通常処理のノズルを相方にしている。ただし、移行処理の搬送量よりも通常処理の搬送量の方が長いため、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパスのノズル##1〜##5の中に、通常処理のノズルと相方になれないノズルが生じる。そのため、移行処理のパス数が少なく、通常処理から移行処理に遷移したばかりのノズルと同じラスター位置が下端処理のノズルに対応付けられる場合、移行処理のノズルを下端処理の不使用ノズルの相方にすることが出来る。
また、移行処理のノズル##1〜##5は前のパスのノズル##6〜##10の相方となる。そのため、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパスのノズル##1〜##5は、移行処理のパスのノズル##6〜##10の相方になることが出来ない。なお、図5の印刷方法では、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパスのノズル##1〜##5に対して、通常処理のノズルを相方にしている。ただし、移行処理の搬送量よりも通常処理の搬送量の方が長いため、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパスのノズル##1〜##5の中に、通常処理のノズルと相方になれないノズルが生じる。そのため、移行処理のパス数が少なく、通常処理から移行処理に遷移したばかりのノズルと同じラスター位置が下端処理のノズルに対応付けられる場合、移行処理のノズルを下端処理の不使用ノズルの相方にすることが出来る。
図14は、移行処理の1サイクルを説明する図である。なお、図5では通常処理のノズルを、通常処理から移行処理に遷移したばかりのパス6,7のノズルの相方にしているが、図14では移行処理のノズル同士だけで上部POLノズルと下部POLノズルを設定している。図14の移行処理では、ノズル間ピッチ数が2であり、1つのラスターラインが異なるパスの2つのノズルで印刷される。そのため、移行処理では、あるパスで形成されたラスターライン間が次のパスで埋められ、あるパスとその2パス後のパスでラスターラインが完成する。よって、搬送動作ごとに完成する画像(図中の太枠で囲われたノズルで形成される画像)は、4回のパスで完成する。この4回のパスを「1サイクル」と呼ぶ。1サイクルを構成するパス数は以下の式により算出することが出来る。
1サイクル=ノズル間ピッチ数×1つのラスターラインを形成するノズル数
上式からも、移行処理の1サイクルは4パス(=2×2)であることが分かる。1つのラスターラインを形成するノズル数は、1つのラスターラインが形成されるパスの回数に相当し、ノズル間ピッチ数が、ノズルピッチに位置するラスターライン数に相当する。
1サイクル=ノズル間ピッチ数×1つのラスターラインを形成するノズル数
上式からも、移行処理の1サイクルは4パス(=2×2)であることが分かる。1つのラスターラインを形成するノズル数は、1つのラスターラインが形成されるパスの回数に相当し、ノズル間ピッチ数が、ノズルピッチに位置するラスターライン数に相当する。
移行処理が1サイクル以上ある場合、図14に示すように、サイクル内の最後のパス9に対応付けられるラスター位置は、通常処理のパスのノズルに対応付けられるラスター位置よりも上流側の位置となる。よって、1サイクル以上ある移行処理の後の下端処理の不使用ノズルに、通常処理のノズルと同じラスター位置が対応付けられることは無い。よって、移行処理が1サイクル以上ある場合、通常処理のノズルを下端処理の不使用ノズルの相方にすることが出来ない。
また、移行処理が1サイクル以上ある場合、下端処理の不使用ノズルと同じラスター位置が対応付けられる移行処理(パス8やパス9)のノズル##1〜##5は、移行処理の下端ノズルの相方になっている。よって、移行処理が1サイクル以上ある場合、移行処理のノズルを下端処理の不使用ノズルの相方にすることが出来ない。
また、移行処理が1サイクル以上ある場合、下端処理の不使用ノズルと同じラスター位置が対応付けられる移行処理(パス8やパス9)のノズル##1〜##5は、移行処理の下端ノズルの相方になっている。よって、移行処理が1サイクル以上ある場合、移行処理のノズルを下端処理の不使用ノズルの相方にすることが出来ない。
ゆえに、移行処理が1サイクル以上ある場合、下端処理の不使用ノズルと相方になる通常処理や移行処理のノズルは存在しない。そのため、移行処理のパス数が1サイクル以上ある場合、プリンタードライバーは、下端処理の印刷領域内のノズルであって、対応付けられたラスター位置がダミーテーブルに登録されていないノズル(即ち、不使用ノズル)の相方になるノズルが、通常処理と移行処理に有るか否かを検索する処理(図11Cや図13B)を実施しなくとも良い。即ち、移行処理が1サイクル以上ある場合、プリンタードライバーは、ダミーテーブルのラスター位置と下端処理の使用可能ノズルに対応付けられるラスター位置とを比較し、ラスター位置が一致する下端処理のノズルだけを使用ノズルに決定すれば良い。そうすることで、プリンタードライバーの処理を簡略化でき、印刷を早く開始することが出来る。
<<<抽出・並べ替え処理>>>
図15Aは、第1ヘッド41(1)と第2ヘッド41(2)の構成に関するパラメーターテーブルを説明する図であり、図15Bは、仮想ヘッドテーブルを実際のヘッドテーブルに置き換える処理を説明する図である。図16Aは、画素がマトリクス状に構成された画像データ(ハーフトーン処理後の画像データ)を示す図であり、図16Bは、各ヘッド41用に並べ替えられたラスターデータを示す図である。図15Aの正方形(小さいマス目)は画像を構成する画素を示し、画素の中に記された数字が画素データに相当し、ドット形成の有無やドットの種類を示す。移動方向に並ぶ画素データによって、1つのラスターラインが印刷される。この移動方向に並ぶ画素データ群を「ラスターデータ」と呼ぶ。そして、搬送方向下流側に位置するラスターデータから順に小さい番号を付す。画像データのうち、搬送方向の最も下流側に位置するラスターデータが印刷開始位置の0番目のラスターデータに相当する。
図15Aは、第1ヘッド41(1)と第2ヘッド41(2)の構成に関するパラメーターテーブルを説明する図であり、図15Bは、仮想ヘッドテーブルを実際のヘッドテーブルに置き換える処理を説明する図である。図16Aは、画素がマトリクス状に構成された画像データ(ハーフトーン処理後の画像データ)を示す図であり、図16Bは、各ヘッド41用に並べ替えられたラスターデータを示す図である。図15Aの正方形(小さいマス目)は画像を構成する画素を示し、画素の中に記された数字が画素データに相当し、ドット形成の有無やドットの種類を示す。移動方向に並ぶ画素データによって、1つのラスターラインが印刷される。この移動方向に並ぶ画素データ群を「ラスターデータ」と呼ぶ。そして、搬送方向下流側に位置するラスターデータから順に小さい番号を付す。画像データのうち、搬送方向の最も下流側に位置するラスターデータが印刷開始位置の0番目のラスターデータに相当する。
ここまで、プリンタードライバーが、パスごとに仮想ヘッドテーブルを作成する処理について説明している。あるパスの仮想ヘッドテーブルを作成した後、プリンタードライバーは、作成した仮想ヘッドテーブルに基づき、画像データの中からそのパスで使用するラスターデータ(全部又は一部)を抽出し、各ヘッド41の使用ノズルに対応するように並べ替える処理を実施する。なお、画像データはインクの色(YMCK)ごとに作成される。そのため、プリンタードライバーは色ごとにラスターデータの抽出・並べ替え処理を実施する(図7のS03,S05,S07,S09)。
ところで、プリンタードライバーは、第1ヘッド41(1)と第2ヘッド41(2)を組み合わせた仮想ヘッド(図2B)に関する情報を示した仮想ヘッドテーブルを作成している。そのため、仮想ヘッドテーブルに記憶された仮想ヘッドのノズル##1〜##10に対するノズル種別を、実際のヘッド41のノズル#1〜#6に対応付ける必要がある。また、仮想ヘッドのノズルがドットを形成すべき位置を示す情報(ラスター位置)を、実際のヘッド41のノズルがドットを形成すべき位置を示す情報に置き換える必要がある。そこで、本実施形態では、図15Bに示すように、仮想ヘッドテーブルに基づき、第1ヘッドテーブルと第2ヘッドテーブルを作成する。
第1ヘッドテーブル及び第2ヘッドテーブルには、ヘッド位置と、開始ノズル及び終了ノズルと、ノズル種別へのアドレスとが記憶される。ヘッド位置は、実際の各ヘッド41のノズル#1に対応付けられるラスター位置を示す。開始ノズルは、各ヘッド41において使用可能なノズルのうちの番号が最も小さいノズルを示し、終了ノズルは、各ヘッド41において使用可能なノズルのうちの番号が最も大きいノズルを示す。ノズル種別へのアドレスは、実際のヘッド41の開始ノズルが対応する仮想ヘッドのノズル番号を示す。
プリンタードライバーは、仮想ヘッドテーブルから第1ヘッドテーブル及び第2ヘッドテーブルを作成するために、図15Aに示すヘッド構成に関するパラメーターテーブルを参照する。ヘッド構成に関するパラメーターテーブルには、各ヘッド41に属するノズル数と、各ヘッド41の搬送方向の間隔と、重複領域の不使用ノズル数とが記憶されている。図15Aのテーブルから、第1ヘッド41(1)および第2ヘッド41(2)にそれぞれ属するノズル数は共に6個であることが分かる。なお、このパラメーターテーブルは、プリンター1のメモリー13が記憶していても良いし、コンピューター60のメモリーが記憶していても良い。
本実施形態では、第1ヘッド41(1)と第2ヘッド41(2)の搬送方向の間隔(ヘッド間隔)をノズル数で表す。図2Bに示すように、第1ヘッド41(1)の上流側端部の2個のノズル(#5,#6)と、第2ヘッド41(2)の下流側端部の2個のノズル(#1,#2)とが重複しているので、ヘッド間隔を「2個」と記憶する。なお、第1ヘッド41(1)と第2ヘッド41(2)が重複しておらず、例えば、第1ヘッド41(1)のノズル#6と第2ヘッド41(2)のノズル#1との間隔がノズルピッチ長さであれば、ヘッド間隔を0とする。また、第1ヘッド41(1)のノズル#6と第2ヘッド41(2)のノズル#1との間隔がノズルピッチの整数倍の長さであれば、ヘッド間隔を負の数のノズル数とする。
第1ヘッド41(1)と第2ヘッド41(2)が重複している場合、重複している2つのノズルを使用することもでき、また、重複している2つのノズルのうちの一方のノズルだけを使用することもできる。そこで、図15Aのパラメーターテーブルには重複領域の不使用ノズル数を記憶する。第1ヘッド41(1)では、重複領域の上流側の不使用ノズル数が「1個」と記憶されている。これは、第1ヘッドの重複領域のノズル#5,#6のうち上流側の1個のノズル#6を不使用ノズルにすることを意味する。同様に、第2ヘッド41(2)では、重複領域の下流側の不使用ノズル数が「1個」と記憶されているので、第2ヘッド41(2)の重複領域のノズル#1,#2のうち下流側の1個のノズル#1を不使用ノズルとする。即ち、重複領域の不使用ノズル数により、重複している2つのノズルの両方を使用するのか、それとも一方のノズルだけを使用するのかを、判断することができる。
図15Bは、通常処理のパス4の仮想ヘッドテーブルから第1ヘッドテーブル及び第2ヘッドテーブルを作成する様子を示す。仮想ヘッドのノズル##1は第1ヘッド41(1)のノズル#1に相当するため、プリンタードライバーは、仮想ヘッドテーブルのヘッド位置「19」を、第1ヘッドテーブルのヘッド位置に記憶させる。次に、プリンタードライバーは、ノズル間ピッチ数(2)と、第1ヘッド41(1)に属するノズル数(6個)と、重複ノズル数(2個)に基づき、第2ヘッド41(2)のヘッド位置を算出する。第2ヘッド41(2)のヘッド位置は、式「第1ヘッドのヘッド位置+ノズル間ピッチ数×(第1ヘッドに属するノズル数−重複ノズル数)」により算出することができる。図15Bでは、第2ヘッド41(2)のヘッド位置が「27{=19+2×(6−2)}」と算出される。
次に、プリンタードライバーは、図15Aのパラメーターテーブルを参照し、各ヘッド41に属するノズル数と、重複領域の不使用ノズル数とに基づいて、開始ノズルと終了ノズルを決定する。第1ヘッド41(1)では6個のノズル#1〜#6のうちの、上流側の1個のノズル#6を不使用ノズルとするため、第1ヘッドテーブルの開始ノズルが「#1」となり、終了ノズルが「#5」となる。一方、第2ヘッド41(2)では6個のノズル#1〜#6のうちの、下流側の1個のノズル#1を不使用ノズルとするため、第2ヘッドテーブルの開始ノズルが「#2」となり、終了ノズルが「#6」となる。
次に、プリンタードライバーは、仮想ヘッドのノズル番号(##i)と実際のヘッド41のノズル番号(#i)とを対応付け、ノズル種別へのアドレスを算出する。図2Bに示すように、仮想ヘッドのノズル番号(##1〜##10)は、第1ヘッド41(1)の下流側のノズル#1から順に、第2ヘッド41(2)のノズル#6まで加算されている。即ち、下流側を基準位置としている。そこで、プリンタードライバーは、まず、第1ヘッド41(1)の開始ノズル#1に対応する仮想ヘッドのノズル番号(即ち、ノズル種別へのアドレス)が「##1」に相当すると判断する。そこで、プリンタードライバーは、第1ヘッドテーブルのノズル種別へのアドレスを「##1」と記憶させる。
次に、プリンタードライバーは、第2ヘッド41(2)の開始ノズル#2に対応する仮想ヘッドのノズル番号を算出する。下流側からN番目のヘッドの開始ノズル#iに対応する仮想ヘッドのノズル番号は、式「N−1番目のヘッドまでに属する合計ノズル数−N番目のヘッドまでの重複領域の合計ノズル数+1+(開始ノズル#i−ノズル#1)」により算出することができる。第2ヘッドの開始ノズル#2に対応する仮想ヘッドのノズル番号は、「##6(=6−2+1+(2−1))」と算出される。よって、プリンタードライバーは、第2ヘッドテーブルのノズル種別へのアドレスを「##6」と記憶させる。こうして、プリンタードライバーは、仮想ヘッドテーブルから第1ヘッドテーブル及び第2ヘッドテーブルを作成する。
その後、プリンタードライバーは、図16Bに示すように、画像データの中から各ヘッド41の使用ノズルに対応するラスターデータ(全部又は一部)を抽出し、プリンター1に転送する順にラスターデータを並べ替える。そのために、コンピューター60には、ヘッド41ごと(ノズル列ごと)に、各ノズル#1〜#6のラスターデータを記憶させる記憶領域(バッファ)が設けられている。
まず、プリンタードライバーは、第1ヘッドテーブルの開始ノズル#1及びノズル種別へのアドレス##1と、ノズル種別へのアドレス##1に対応する仮想ヘッドテーブルのノズル種別を参照する。その結果、プリンタードライバーは、第1ヘッド41(1)のノズル#1が「不使用ノズル」であると判断する。そこで、プリンタードライバーは、第1ヘッド41(1)のノズル#1に対応する記憶領域に、ドットを形成しないデータ(NULLデータ)を記憶させる。こうして、プリンタードライバーは、第1ヘッド41(1)の開始ノズル#1から順に、ノズル種別へのアドレスが示す仮想ヘッドのノズルを順に割り当てていく。プリンタードライバーは、次のノズル#2が仮想ヘッドのノズル##2に対応すると判断し、ノズル##2が使用ノズルであると判断する。実際のヘッド41のノズル#iに対応するラスター位置は、式「ヘッド位置+ノズル間ピッチ数×(ノズル#i−ノズル#1)」により算出することができる。ノズル#2に対応するラスター位置は、「21番目のラスター位置(21=19+2×(2−1))」と算出される。よって、プリンタードライバーは、画像データの中から21番目のラスターデータを抽出し、第1ヘッド41(1)のノズル#2に対応する記憶領域に記憶させる。
こうして、プリンタードライバーは、終了ノズル#5まで、実際のヘッド41の各ノズルのノズル種別を判断し、使用ノズルであれば、その使用ノズルに対応するラスターデータを画像データから抽出し、抽出したデータを各ノズルに対応する記憶領域に記憶させる。そして、プリンタードライバーは、終了ノズルがノズル#5までであるため、ノズル#6は不使用ノズルであると判断し、第1ヘッド41(1)のノズル#6に対応する記憶領域にNULLデータを記憶させる。
同様にして、プリンタードライバーは、第2ヘッド41(2)の各ノズル#1〜#6に割り付けるデータの並べ替えを行う。なお、第2ヘッド41(2)のノズル#4〜#6は下部POLノズルである。よって、プリンタードライバーは、各ノズルに対応するラスターデータを抽出した後に、下部POL用のマスクを乗じてから記憶領域にデータを記憶させる。下部POL用マスクは、ラスターデータに属する一部の画素データをドット無しに変更する。逆に、上部POL用マスクは、下部POL用マスクでドット無しに変更されなかった画素データをドット無しに変更する。そのため、二重にドットが形成されてしまうことを防止できる。
プリンタードライバーは、搬送ローラーから外れる直後のパス8およびその前後のパス7,9で形成されるラスターラインが、他のパスのノズルと共に形成されるように、パス7〜9の使用ノズルの相方になるノズルを、通常処理・移行処理・下端処理の中から検索する。その結果、パス7〜9の使用ノズルは全てPOLノズルに設定される。そして、プリンタードライバーは、パス7〜パス9の使用ノズルと、その相方になる使用ノズルに、上部POLノズル用マスクまたは下部POL用マスクを乗じた画素データを割り付ける。その結果、パス7〜9の使用ノズルと、その相方になる使用ノズルに、各ノズルに対応付けられたラスター位置のラスターデータを分配して割り付けることができる。そうすることで、パス7〜9の使用ノズルと、その相方になる使用ノズルとで、1つのラスターラインを形成することができる。
以上の処理により、プリンタードライバーは、パス4で使用する印刷データの抽出・並べ替え処理を終了する。ヘッド41ごとに並べ替えられたデータ(図16B)は、プリンタードライバーによってプリンター1に送信される。プリンター1は、受信したデータに基づき、パス4における第1ヘッド41(1)及び第2ヘッド41(2)の印刷を制御する。その結果、図5に示す印刷方法を実現できる。
このように、複数のヘッド41を有するプリンター1では、複数のヘッド41を1つの仮想ヘッドと見立て仮想ヘッドテーブルを作成した後、実際のヘッド41に応じたヘッドテーブルを作成する。そうすることで、各ヘッド41のノズル割り付け処理を実施することが出来る。実際のヘッド41ごとに、例えば、後続パスのドット形成位置と比較したり、ダミーテーブルに登録されたドット形成位置と比較したりして、使用ノズルを決定するよりも、仮想ヘッドの使用ノズルを決定する方が処理を簡略化することが出来る。また、仮想ヘッドでは、重複領域のノズルに関係なく、下流側のノズルから順にノズル番号を設定する(連番のノズルとする)。そのため、搬送方向に隣り合うヘッド41の端部が重複しているプリンター1であっても、仮想ヘッドテーブルの作成時には重複領域のノズルを考慮する必要がなく、仮想ヘッドテーブルの作成処理を容易にすることができる。
本実施形態では、プリンタードライバーが、使用ノズルに画素データを割り付けるノズル割り付け処理などを実施する。そのため、プリンタードライバーをインストールしたコンピューター60とプリンター1のコントローラー10が「制御部」に該当し、プリンター1及びコンピューター60を接続した印刷システムが「印刷装置」に該当する。ただし、これに限らず、プリンタードライバーの処理をプリンター1内のコントローラー10が実施してもよく、この場合、プリンター1のコントローラー10が制御部(コンピューター)に該当し、プリンター1単体が印刷装置に該当する。
===変形例===
図17は、変形例の印刷方法を説明する図である。前述の印刷方法(図5)では、移行処理に相方となるノズルが無いノズルであっても、通常処理や下端処理に相方になれるノズルがあれば、その全てのノズルをPOLノズル(上部POL又は下部POLノズル)に設定している。これに対して、図17の印刷方法では、搬送ローラーから外れる直後のパス8及びその前後のパス7,9のノズルは全てPOLノズルに設定するが、それ以外の移行処理のパスのノズルであって移行処理同士で相方になれないノズルはPOLノズルに設定しない。例えば、図5の印刷方法では、パス6のノズル##1〜##3は上部POLノズルに設定され、相方となるパス4のノズル##8〜##10は下部POLノズルに設定されている。しかし、図17の印刷方法では、パス4のノズル##8〜##10を下部POLノズルに設定せず、また、パス6のノズル##1〜##3を上部POLノズルに設定しない。そして、通常処理のノズルを移行処理のノズルよりも優先させて、パス4のノズル##8〜##10を通常の使用ノズル(●)とし、パス6のノズル##1〜##3を不使用ノズル(○)としている。
図17は、変形例の印刷方法を説明する図である。前述の印刷方法(図5)では、移行処理に相方となるノズルが無いノズルであっても、通常処理や下端処理に相方になれるノズルがあれば、その全てのノズルをPOLノズル(上部POL又は下部POLノズル)に設定している。これに対して、図17の印刷方法では、搬送ローラーから外れる直後のパス8及びその前後のパス7,9のノズルは全てPOLノズルに設定するが、それ以外の移行処理のパスのノズルであって移行処理同士で相方になれないノズルはPOLノズルに設定しない。例えば、図5の印刷方法では、パス6のノズル##1〜##3は上部POLノズルに設定され、相方となるパス4のノズル##8〜##10は下部POLノズルに設定されている。しかし、図17の印刷方法では、パス4のノズル##8〜##10を下部POLノズルに設定せず、また、パス6のノズル##1〜##3を上部POLノズルに設定しない。そして、通常処理のノズルを移行処理のノズルよりも優先させて、パス4のノズル##8〜##10を通常の使用ノズル(●)とし、パス6のノズル##1〜##3を不使用ノズル(○)としている。
図17の印刷方法を実施するためのノズル割り付け処理のうち(仮想ヘッドテーブルの作成処理のうち)、前述の実施形態と異なる点について説明する。プリンタードライバーは、通常処理の仮想ヘッドテーブルを作成する際に、通常処理の使用ノズルに対応付けられるラスター位置と、移行処理のパス7〜9の使用ノズルに対応付けられるラスター位置との比較処理を実施する。ラスター位置が一致する場合、プリンタードライバーは通常処理の使用ノズルを下部POLノズルに設定する。その結果、通常処理のパス5のノズル##6〜##10は下部POLノズル(■)に設定されるが、通常処理のパス4のノズル##8〜##10は通常の使用ノズル(●)のままである。
また、プリンタードライバーは、パス7〜9以外の移行処理の仮想ヘッドテーブルを作成する際に、該当パスの使用ノズルに対応付けられるラスター位置と、通常処理の使用ノズルに対応付けられラスター位置との比較処理を実施する。ラスター位置が一致する場合、プリンタードライバーは移行処理の使用ノズルを不使用ノズルに変更する。その結果、パス6のノズル##1〜##3は不使用ノズル(○)に変更される。そうすることで2重にドットが形成されてしまうことを防止できる。
搬送ローラーから外れる直後のパス8及びその前後のパス7,9では、前述の実施形態と同様に、移行処理のノズルと相方になれないノズルは、通常処理や下端処理のノズルを相方のノズルとする。そうすることで、媒体が搬送ローラー21から外れた直後のパスと予測されるパス8、及び、その前後のパス7,9では、他のパスのノズルと共にラスターラインを形成することが出来る。その結果、媒体が搬送ローラー21から外れることによる画質劣化を抑制することが出来る。
図18Aは変形例の印刷方法を説明する図であり、図18Bは変形例の印刷方法に応じたダミーテーブルを説明する図である。図18Aの印刷方法では、搬送ローラーから外れる直後のパス8のノズルは全てPOLノズルに設定するが、それ以外の移行処理のパスのノズルであって移行処理同士で相方になれないノズルはPOLノズルに設定しない。そのため、前述の図17と同様に、図5の印刷方法では通常処理のノズルが相方となっていたパス6のノズル##1〜##3やパス7のノズル##1〜##5は、不使用ノズル(○)に設定されている。
更に、図18Aの印刷方法では、パス9のノズル##6〜##10に対して、下端処理のノズルを相方にせず、また、下端処理の使用可能ノズルよりも移行処理の使用可能ノズルを優先させる。よって、図5の印刷方法では移行処理のパス9のノズル##6〜##10が下部POLノズルに設定されているが、図18Aの印刷方法ではパス9のノズル##6〜##10が通常の使用ノズル(●)に設定されている。また、図5の印刷方法では下端処理のパス11のノズル##4〜##8が上部POLノズルに設定されているが、図18Aの印刷方法ではパス11のノズル##4〜##8が不使用ノズル(○)に設定されている。
図18Aの印刷方法を実施するために、プリンタードライバーは、ダミーテーブルの作成処理を前述の実施形態と異ならせる必要がある。前述の実施形態(図11A)では、下端処理のノズルが移行処理の下部POLノズル##6〜##10の相方になるように、仮想パスのノズル##1〜##5に対応付けられるラスター位置をダミーテーブルに登録する。しかし、図18Aの印刷方法では、パス9のノズル##6〜##10は下部POLノズルに設定されない。そのため、プリンタードライバーは、ダミーテーブルに登録されたラスラー位置(図18Bの左図)から、パス8以外の移行処理のパスのノズル##6〜##10で形成されるラスター位置(図18Bの中央図)を削除する。その結果、パス9のノズルとパス11のノズルで2重にドットが形成されてしまうことを防止できる。
この図17や図18Aのように、少なくとも、搬送ローラーから外れる直後のパス8やその前後のパス7,9のノズルが全てPOLノズルに設定されていれば、媒体が搬送ローラー21から外れることによる画質劣化を抑制できる。ただし、前述の図5の印刷方法のように、パス7〜9以外の移行処理のノズルも出来る限るPOLノズルに設定する方が、POLラスターを増やしたり、POLラスターと通常ラスターの混在領域を大きくしたりすることが出来る。そのため、画質劣化をより抑制できる。また、これに限らず、例えば、媒体が搬送ローラー21から外れた後はドット形成位置がずれ易いため、搬送ローラーから外れる直後のパス8とその後のパス9のノズルが全てPOLノズルに設定される印刷方法でも良い。
また、ここまで、1つのラスターラインを1つのノズルで形成する通常処理から、1つのラスターラインを異なるパスの2つのノズルで形成する移行処理に遷移させる印刷方法を例に挙げているが、これに限らない。例えば、通常処理では1つのラスターラインを異なるパスの2つのノズルで形成し、移行処理では1つのラスターラインを異なるパスの4つのノズルで形成する印刷方法であっても良い。この印刷方法においても、移行処理同士で相方になるノズルが存在しない場合、通常処理や下端処理のノズルを移行処理のノズルの相方にすると良い。
また、図5に示す印刷方法では、通常処理や移行処理の媒体搬送量が一定であるがこれに限らない。例えば、通常処理では媒体を変則送りで搬送しつつ、1つのラスターラインを1つのノズルで形成し、移行処理では媒体を変則送りで搬送しつつ、1つのラスターラインを異なるパスの2つのノズルで印刷する印刷方法であっても良い。
===その他の実施の形態===
上記の各実施形態は、主としてインクジェットプリンターを有する印刷システムについて記載されているが、印刷データの作成方法等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
上記の各実施形態は、主としてインクジェットプリンターを有する印刷システムについて記載されているが、印刷データの作成方法等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<プリンターについて>
前述の実施形態では、単票紙に対してヘッドユニット40がノズル列方向と交差する方向に移動しながら画像を形成する動作と、ヘッドユニット40に対して単票紙を搬送方向下流側に搬送する動作とを繰り返すプリンター1を例に挙げているが、これに限らない。例えば、ノズル列方向に多くのヘッド41が並んだヘッドユニット40の下を単票紙が搬送される際に画像を形成するプリンター(所謂ラインプリンター)でもよい。また、ヘッドユニット40に属するヘッド41の数を2個としているが、これに限らず、ヘッド41の数が1個であってもよい。
前述の実施形態では、単票紙に対してヘッドユニット40がノズル列方向と交差する方向に移動しながら画像を形成する動作と、ヘッドユニット40に対して単票紙を搬送方向下流側に搬送する動作とを繰り返すプリンター1を例に挙げているが、これに限らない。例えば、ノズル列方向に多くのヘッド41が並んだヘッドユニット40の下を単票紙が搬送される際に画像を形成するプリンター(所謂ラインプリンター)でもよい。また、ヘッドユニット40に属するヘッド41の数を2個としているが、これに限らず、ヘッド41の数が1個であってもよい。
1 プリンター、10 コントローラー、11 インターフェース部、
12 CPU、13 メモリー、14 ユニット制御回路、
20 搬送ユニット、21 搬送ローラー、22 排紙ローラー、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、40 ヘッドユニット、
41 ヘッド、50 検出器群、51 紙検出センサー、60 コンピューター
12 CPU、13 メモリー、14 ユニット制御回路、
20 搬送ユニット、21 搬送ローラー、22 排紙ローラー、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、40 ヘッドユニット、
41 ヘッド、50 検出器群、51 紙検出センサー、60 コンピューター
Claims (6)
- (A)媒体に対してインクを吐出するノズルが所定方向に並ぶノズル列を備えるヘッドと、
(B)前記媒体と前記ヘッドの相対位置を前記所定方向と交差する方向である移動方向に相対移動させる移動機構と、
(C)前記ヘッドよりも前記所定方向の一の方向側に設けられた第1のローラーと前記ヘッドよりも前記所定方向の他の方向側に設けられた第2のローラーによって、前記ヘッドに対する前記媒体の相対位置を前記所定方向の前記一の方向側に移動させる搬送機構と、
(D1)画像データを構成する複数の画素データを印刷に使用する前記ノズルである使用ノズルに割り付けて印刷データを作成し、前記印刷データに基づいて、前記移動機構により前記媒体と前記ヘッドの相対位置を前記移動方向に相対移動させながら前記ノズルからインクを吐出させる画像形成動作と、前記搬送機構により前記ヘッドに対する前記媒体の相対位置を前記所定方向の前記一の方向側に移動させる搬送動作と、を繰り返し実行させる制御部であって、
(D2)前記媒体の前記所定方向における前記他の方向側の端部である下端部が前記第2のローラーから外れる前記搬送動作の直後の前記画像形成動作であると予測される画像形成動作よりも前に、前記移動方向に沿うドット列を第1の回数の前記画像形成動作で形成する通常処理から、前記ドット列を前記第1の回数よりも多い第2の回数の前記画像形成動作で形成する移行処理に切り替わり、前記移行処理から前記下端部を印刷する下端処理に切り替わる印刷方法を実施する場合に、
(D3)各前記画像形成動作の前記使用ノズルに、当該使用ノズルが各前記画像形成動作で形成する前記ドット列の前記媒体上の位置である第1の位置を対応付けることと、
(D4)前記通常処理の前記使用ノズル、前記移行処理の前記使用ノズル、及び、前記下端処理の前記使用ノズルの中から、前記予測される画像形成動作の前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置と同じ位置が対応付けられる前記使用ノズルを検索することと、
(D5)検索した前記使用ノズルと、前記予測される画像形成動作の前記使用ノズルに、同じ前記第1の位置に対応する前記画素データを分配して割り付けることと、
を実行する制御部と、
(E)を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1に記載の印刷装置であって、
前記制御部は、
前記通常処理の前記使用ノズル、前記移行処理の前記使用ノズル、及び、前記下端処理の前記使用ノズルの中から、前記予測される画像形成動作の後の前記画像形成動作の前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置と同じ位置が対応付けられる前記使用ノズルを検索し、
検索した前記使用ノズルと、前記予測される画像形成動作の後の前記画像形成動作の前記使用ノズルに、同じ前記第1の位置に対応する前記画素データを分配して割り付ける、
印刷装置。 - 請求項1または請求項2に記載の印刷装置であって、
前記制御部は、
前記通常処理の前記使用ノズル、前記移行処理の前記使用ノズル、及び、前記下端処理の前記使用ノズルの中から、前記予測される画像形成動作の前の前記画像形成動作の前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置と同じ位置が対応付けられる前記使用ノズルを検索し、
検索した前記使用ノズルと、前記予測される画像形成動作の前の前記画像形成動作の前記使用ノズルに、同じ前記第1の位置に対応する前記画素データを分配して割り付ける、
印刷装置。 - 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の印刷装置であって、
前記制御部は、
前記通常処理の前記使用ノズル、前記移行処理の前記使用ノズル、及び、前記下端処理の前記使用ノズルの中から、前記移行処理の或る画像形成動作の前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置と同じ位置が対応付けられる前記使用ノズルを検索し、
検索した前記使用ノズルと、前記移行処理の前記或る画像形成動作の前記使用ノズルに、同じ前記第1の位置に対応する前記画素データを分配して割り付ける、
印刷装置。 - 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の印刷装置であって、
複数の前記ヘッドが前記所定方向に並んで配置され、
各前記ヘッドが備える前記ノズル列に属する前記ノズルの数であるノズル数と、複数の前記ヘッドの前記所定方向の間隔であるヘッド間隔とを、記憶し、
前記制御部は、
複数の前記ヘッドを1つの仮想ヘッドと見立て、各前記画像形成動作の前記仮想ヘッドのノズルに前記第1の位置を対応付けることと、
前記ノズル数と前記ヘッド間隔とに基づいて、実際の前記ヘッドの前記ノズルと前記仮想ヘッドのノズルとを対応付け、実際の前記ヘッドの前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置を取得し、
取得した前記第1の位置に対応する前記画素データを実際の前記ヘッドの前記使用ノズルに割り付ける、
印刷装置。 - (A)媒体に対してインクを吐出するノズルが所定方向に並ぶノズル列を備えるヘッドと前記媒体との相対位置を前記所定方向と交差する方向である移動方向に相対移動させながら、前記ノズルからインクを吐出させる画像形成動作と、前記ヘッドよりも前記所定方向の一の方向側に設けられた第1のローラーと前記ヘッドよりも前記所定方向の他の方向側に設けられた第2のローラーを有する搬送機構によって、前記ヘッドに対する前記媒体の相対位置を前記所定方向の前記一の方向側に移動させる搬送動作と、を繰り返し実行する印刷装置の印刷データを、コンピューターに作成させるためのプログラムであって、
(B)前記媒体の前記所定方向における前記他の方向側の端部である下端部が前記第2のローラーから外れる前記搬送動作の直後の前記画像形成動作であると予測される画像形成動作よりも前に、前記移動方向に沿うドット列を第1の回数の前記画像形成動作で形成する通常処理から、前記ドット列を前記第1の回数よりも多い第2の回数の前記画像形成動作で形成する移行処理に切り替わり、前記移行処理から前記下端部を印刷する下端処理に切り替わる印刷方法の前記印刷データを作成する場合に、
(C)各前記画像形成動作の印刷に使用する前記ノズルである使用ノズルに、当該使用ノズルが各前記画像形成動作で形成する前記ドット列の前記媒体上の位置である第1の位置を対応付けることと、
(D)前記通常処理の前記使用ノズル、前記移行処理の前記使用ノズル、及び、前記下端処理の前記使用ノズルの中から、前記予測される画像形成動作の前記使用ノズルに対応付けられる前記第1の位置と同じ位置が対応付けられる前記使用ノズルを検索することと、
(E)検索した前記使用ノズルと、前記予測される画像形成動作の前記使用ノズルに、同じ前記第1の位置に対応する画素データを分配して割り付けることと、
(F)をコンピューターに実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010073654A JP2011201279A (ja) | 2010-03-26 | 2010-03-26 | 印刷装置、及び、プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010073654A Pending JP2011201279A (ja) | 2010-03-26 | 2010-03-26 | 印刷装置、及び、プログラム |
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JP (1) | JP2011201279A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016203389A (ja) * | 2015-04-15 | 2016-12-08 | ブラザー工業株式会社 | 印刷データ作成装置及び印刷データ作成プログラム |
-
2010
- 2010-03-26 JP JP2010073654A patent/JP2011201279A/ja active Pending
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