JP2011200671A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】確率変動状態にならないことに起因する遊技意欲の低下を極力抑制できる遊技機。
【解決手段】遊技者に所定の利益を付与する所定利益付与手段と、遊技者に所定の利益よりも有利な特定の利益を付与する特定利益付与手段とを備える。そして、抽選結果が第三結果となると、所定利益付与手段を作動させるとともに確率変動状態とする。また、抽選結果が第三結果の場合に出現可能な表示態様として、通常状態演出と、確変が発生している可能性があることを示す高確率期待小演出と、確変が発生している可能性が高いことを
示す高確率期待大演出と、確変が発生していることを示す高確率状態演出を有する。なお、通常状態演出、高確率期待小演出、及び高確率期待大演出は、抽選結果が小当りである場合にも出現可能とする。特に、高確率期待小演出では、ポイントが一定値に達しても、演出の実行回数が、継続導出回数になるまで、高確率期待大演出への移行を延期する。
【選択図】図101

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機(一般的に「パチンコ機」とも称する)や回胴式遊技機(一
般に「パチスロ機」とも称する)等の遊技機に関するものであり、特に、表示手段を用い
て、装飾図柄列の変動等、抽選に関する演出表示を行わせる遊技機に関するものである。
従来、遊技盤に表示手段を備え、数字や記号等の装飾図柄からなる装飾図柄列を表示さ
せるようにした遊技機が知られている。この種の遊技機では、遊技媒体が始動口に入賞し
たことに基づいて、表示手段において複数の装飾図柄列が変動するとともに、抽選結果に
基づいてその変動が所定の停止図柄で停止されるようになっている。つまり、有効ライン
上で停止する装飾図柄の組合せによって、有利遊技状態(例えば大当り)の発生の有無を
表示させるようになっている。また、装飾図柄列には、装飾図柄として、複数の通常図柄
と複数の確率変動図柄(確変図柄)とが設けられており、通常図柄によって大当りの組合
せが成立した場合には、その後、通常大当りが発生し、一方、確率変動図柄によって大当
りの組合せが成立した場合には、その後、確率変動大当りが発生するようになっている。
なお、確率変動大当りでは、大当り状態の終了後、次回の大当りが発生する確率を通常時
よりも高く設定するとともに、始動口への入賞のし易さを通常よりも増加させる等、特定
の確変遊技状態を発生させるようにしている。
また、近年では、時短機能を搭載した遊技機も知られている。この種の遊技機では、大
当り状態の終了後、装飾図柄列が所定回数変動するまでの間、装飾図柄列の変動時間を短
縮するとともに、始動口への入賞のし易さを通常よりも増加させる等、特定の時短遊技状
態を発生させるようにしている。
なお、これらの遊技機では、始動口への入賞のし易さを高める可動片を備えるとともに
、遊技媒体が通過可能な通過ゲート等を備えており、通過ゲートに遊技媒体が通過するこ
とに基づいて抽選(普通抽選)が行われ、その抽選結果が当りの場合に、可動片を短時間
開放させるようにしている。そして、確変遊技状態や時短遊技状態の際には、抽選結果が
当りとなる確率、すなわち可動片が開放する確率を増加させたり、可動片の開放時間を増
加させたりすることにより、始動口への入賞のし易さを通常時よりも増加させるようにし
ている。
特開2005−6742号 特許3039765号
しかし、上記の遊技機では、大当り状態として二種類の大当り態様、すなわち通常大当
り及び確率変動大当りが設定されており、抽選結果に基づいていずれか一方が選択される
ようになっているが、通常大当りである場合には、大当りであるにも拘わらず、大当りの
醍醐味を与えることができず、逆に、確率変動大当りでなかったことに対して悲観した気
分を与えることも懸念される。すなわち、通常大当りは、所謂単発の大当りであることか
ら、大当りの終了後、再びゼロからやり直さなければならず、次回の大当りを得るまでに
時間と労力がかかってしまう。つまり、大当り終了後には、何ら価値を有しないものとな
ることから、遊技者の期待感を持続させることができず、その時点で遊技を終了してしま
う場合も多々あった。
そこで、本発明は、上記の実状に鑑み、確率変動状態にならないことに起因する遊技意
欲の低下を極力抑制できる遊技機の提供を課題とするものである。
手段1:「遊技に伴う演出が表示される演出表示手段と、
遊技領域内に配置され遊技媒体が入賞可能な始動口と、
該始動口に遊技媒体が入賞したことを検出する入賞状態検出手段と、
該入賞状態検出手段による前記遊技媒体の検出に基づいて抽選を行う抽選手段と、
該抽選手段の抽選結果に基づいて抽選に関する表示態様を特定するとともに、該表示態
様を前記演出表示手段に導出する表示制御手段と、
所定の開閉動作を行い、閉状態から開状態に変化することで前記遊技媒体が入賞可能と
なる開閉入賞装置と、
該開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、数個の遊技媒体が辛うじて入賞できる程度の
第一所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を少なくとも一回以上行うこ
とで、遊技者に所定の利益を付与する所定利益付与手段と、
前記開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、複数個の遊技媒体がゆとりを持って入賞で
きる程度の第二所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を、前記所定の利
益を付与する場合の開閉動作の回数よりも多く行うことで、遊技者に特定の利益を付与す
る特定利益付与手段と、
前記抽選手段の抽選結果が第一結果の場合、前記特定利益付与手段によって前記遊技者
に前記特定の利益を付与するとともに、その後の抽選において少なくとも前記特定の利益
が付与される確率を通常時よりも高く設定した確率変動状態とする有利遊技状態を付与す
る第一有利遊技状態制御手段と、
前記抽選手段の抽選結果が第二結果の場合、前記特定利益付与手段によって前記遊技者
に前記特定の利益を付与し、その後は前記確率変動状態を発生させることのない有利遊技
状態を付与する第二有利遊技状態制御手段と、
前記抽選手段の抽選結果が第三結果の場合、前記所定利益付与手段によって前記遊技者
に前記所定の利益を付与するとともに、その後前記確率変動状態とする有利遊技状態を付
与する第三有利遊技状態制御手段と、
前記抽選手段の抽選結果が第四結果の場合、前記所定利益付与手段によって前記遊技者
に前記所定の利益を付与するものの、有利遊技状態が生起することのない第四有利遊技状
態制御手段と
を具備し、
前記表示制御手段は、
前記抽選結果が前記第三結果または前記第四結果である場合に出現可能な共通の前記表
示態様として、
通常の遊技状態であることを示す通常状態演出、
前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生している可能性があること
を示すとともに、遊技の進行に伴って特典を付与することが可能な高確率期待小演出、
及び、少なくとも前記高確率期待小演出において付与される前記特典が所定の第一条件
を満たしている場合に出現可能な演出であって、前記第三有利遊技状態制御手段によって
確率変動状態が発生している可能性が高いことを示す高確率期待大演出
を実行可能な共通演出実行手段と、
前記抽選結果が前記第三結果であり前記第四結果でない場合に出現可能な第三有利遊技
状態特有の前記表示態様として、
前記高確率期待大演出において所定の第二条件が成立した場合に出現可能な演出であっ
て、前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生していることを示す高確
率状態演出、を実行可能な第三特有演出実行手段とを有し、
前記表示制御手段は、前記高確率期待小演出用として、
所定の演出ポイントを前記特典として付与するポイント付与手段と、
前記高確率期待小演出の継続導出回数を設定する導出回数設定手段と、
前記ポイント付与手段によって付与された前記演出ポイントの合計が一定値に達した場
合、前記第一条件が成立したと判定する第一条件判定手段と、
該第一条件判定手段によって前記第一条件が成立したと判定されても、前記高確率期待
小演出の実行回数が、前記導出回数設定手段によって設定された前記継続導出回数になる
まで、前記高確率期待大演出への移行を延期する演出移行延期手段と
を備える」ことを特徴とする遊技機。
ここで、「演出表示手段」としては、液晶表示装置、EL表示装置、プラズマ表示装置
、またはCRT等を例示することができる。また、「開閉入賞装置」としては、大当りの
際に開放され遊技媒体が入賞可能となる大入賞口を挙げることができる。
手段1の構成によれば、遊技領域には少なくとも始動口が設けられており、始動口に遊
技媒体が入賞したことが検出されると、それに基づいて抽選手段による抽選が行われる。
また、抽選手段の抽選結果に基づいて抽選に関する表示態様が特定され、その表示態様が
演出表示手段に導出される。なお、具体的な表示態様については後述する。
ところで、本発明の抽選手段では、「当り」として、少なくとも四種類の有利遊技状態
を発生させることが可能となっている。
第一有利遊技状態は、所謂「確率変動大当り」であり、抽選手段の抽選結果が第一結果
の場合に発生する。この当りになると、まず遊技者に特定の利益を付与する。具体的には
、開閉入賞装置の開閉動作を複数回繰り返すとともに、開状態における一回当りの開放時
間を、複数個の遊技媒体がゆとりを持って入賞できる程度の時間とすることで、遊技者に
特定の利益を付与する。また、その後の抽選に対して、少なくとも特定の利益が付与され
る確率を通常時よりも高く設定する(所謂、「確率変動状態」とする)。これにより、遊
技者は、多くの利益を得ることが可能になるとともに、次回の大当りに対する期待感が大
きく高められる。つまり、大当りの連荘が可能となり、大当りの醍醐味を遊技者に与える
ことができる。なお、確率変動状態では、特定の利益が付与される確率を高くすることに
加え、所定の利益が付与される確率も高くしてもよい。
第二有利遊技状態は、所謂「通常大当り」であり、抽選手段の抽選結果が第二結果の場
合に発生する。この当りになると、「第一有利遊技状態」と同様、遊技者に特定の利益が
付与される。しかし、その後の抽選に対しては、確率変動状態にはならず、通常時の確率
(低確率)となる。
第三有利遊技状態は、抽選手段の抽選結果が第三結果の場合に発生する。この当りでは
、まず、遊技者に所定の利益(「特定の利益」よりも有利性の低い利益)を付与する。具
体的には、開閉入賞装置の開閉動作を「特定の利益」の場合よりも少ない回数だけ行うと
ともに、一回当りの開放時間を、数個の遊技媒体が辛うじて入賞できる程度の時間とする
ことで、遊技者に付与される利益を制限する。また、その後の抽選に対しては、特定の利
益が付与される確率を通常時よりも高く設定する(所謂、「確率変動状態」とする)。
第四有利遊技状態は、抽選手段の抽選結果が第四結果の場合に発生する。この当りでは
、「第三有利遊技状態」と同様、遊技者に所定の利益を付与する。ただし、その後の抽選
に対しては、新たに確率変動状態を発生させることはない。つまり、当りの前後において
、遊技状態は何ら変わることがないため、遊技者の気分を高揚させることができなくなる
。そこで、以下では、このような有利性の低い「当り」(換言すれば、「有利遊技状態が
生起することのない当り」)を便宜上「小当り」と称し、有利性の高い「大当り」と区別
することにする。
ところで、「第三有利遊技状態」においては、所定の利益を付与した後に確率変動状態
となることから、その遊技状態を遊技者に示唆するようにすれば、抽選への期待感を大幅
に高め、遊技者の気分を高揚させることが可能になる。しかしながら、このように、確率
変動状態になったことを遊技者に示唆すると、「第三有利遊技状態」と「第四有利遊技状
態」とが、明朗に区別して認識されることとなる。つまり、確率変動状態が新たに発生す
ることのない「第四有利遊技状態(小当り)」と、有利性の高い「第三有利遊技状態(大
当り)」とが、視覚的に判別可能な状態となる。このため、「第四有利遊技状態(小当り
)」となった場合には、有利性の低い所定の利益が付与されるものの、その後すぐに、価
値を有さないものとなることが認識されるため、抽選への期待感が低下するとともに、苛
立ちを喚起させることも懸念される。特に、「第四有利遊技状態(小当り)」となる確率
が、「第三有利遊技状態(大当り)」となる確率に比べて極めて高い場合には、「第四有
利遊技状態」が頻繁に発生することとなり、その度に喚起される不満、すなわち大当りで
ないことに対しての不満によって、遊技への意欲が損なわれる虞がある。
これに対し、本発明では、第三有利遊技状態の場合における演出表示手段での表示態様
と、第四有利遊技状態の場合における表示態様とを、視覚的に区別することができないよ
うにするとともに、第三有利遊技状態によって確率変動状態が発生している場合には、遊
技者への期待感を次第に高めることを可能にしている。具体的には、抽選結果が第三結果
である場合、すなわち第三有利遊技状態(大当り)の場合に出現可能な表示態様として、
通常の遊技状態であることを示す通常状態演出と、第三有利遊技状態制御手段によって確
率変動状態が発生している可能性があることを示す高確率期待小演出と、第三有利遊技状
態制御手段によって確率変動状態が発生している可能性が高いことを示す高確率期待大演
出と、第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生していることを示す高確率
状態演出とを有している。これに対し、抽選結果が第四結果である場合、すなわち第四有
利遊技状態(小当り)の場合に出現可能な表示態様として、通常状態演出と、高確率期待
小演出と、高確率期待大演出とを有している。つまり、第四有利遊技状態では、高確率状
態演出(確率変動状態が発生していることを示す演出)を出現させることができないもの
の、それ以外の演出は、第三有利遊技状態と同様に出現可能となっている。
また、第三有利遊技状態に限って出現される高確率状態演出は、高確率期待小演出及び
高確率期待大演出の段階を経て出現される演出であり、しかも、高確率期待小演出から高
確率期待大演出への移行は第一条件の成立を要件とし、高確率期待大演出から高確率状態
演出への移行は第二条件の成立を要件としていることから、第三有利遊技状態となって確
率変動状態が発生しても、「高確率状態演出」がすぐに出現されることはない。換言すれ
ば、所定の利益が付与されてから「高確率状態演出」が出現されるまでのしばらくの間は
、第三有利遊技状態と第四有利遊技状態とを区別して認識することができなくなる。この
ため、第四有利遊技状態(小当り)が発生した場合であっても、「第三有利遊技状態(大
当り)であるかも知れない」、すなわち「確率変動状態に突入しているかもしれない」と
推測させることができ、遊技者の期待感を高めることが可能になる。したがって、遊技へ
の意欲が高められ、不満による遊技の終了を極力抑制することが可能になる。
また、どちらの有利遊技状態の場合も、通常の発展パターンとして、通常状態演出から
高確率期待小演出へ移行し、高確率期待小演出から高確率期待大演出へ移行するため、高
確率への期待を段階的に高めることが可能になる。このため、遊技への意欲が向上し、途
中で遊技を終了してしまうことを極力防止することが可能になる。
特に、本発明では、高確率期待小演出から高確率期待大演出へ移行させるか否かの判別
、すなわち第一条件を満たすか否かの判別を、遊技の進行に伴って付与される演出ポイン
トに基づいて行っている。つまり、高確率期待小演出において、所定の演出ポイントが付
与されるようになっており、その付与された演出ポイントの合計が一定値に達したとき、
第一条件が成立したと判定される。このため、遊技者は、高確率期待小演出を視認しなが
ら演出ポイントが付与されるか否かを注目するようになり、ひいては高確率期待小演出の
興趣を高めることが可能になる。また、本発明では、演出ポイントの合計が一定値に達し
てもすぐに高確率期待大演出へ移行するのではなく、設定された継続導出回数の高確率期
待小演出が全て実行されるまで、移行しないようになっている。このため、高確率期待小
演出において、演出ポイントの合計が一定値に達した場合、または一定値に達していなく
ても高得点となった場合には、「高確率期待小演出から高確率期待大演出へ発展すること
が約束された」、または「その発展が略確実となった」と認識させることができ、高確率
期待大演出へ移行させることに対しての意欲を高めることができる。すなわち、「設定さ
れた継続導出回数に達するまでもう少し遊技を続けてみよう」という意識を喚起させるこ
とができる。
なお、第三有利遊技状態の場合には、最終的に、「確率変動状態になっていること」を
示す高確率状態演出が出現されるため、これにより遊技者に安心感を与えるとともに、抽
選への期待感、すなわち特定の利益が付与されることへの期待感を激増させることができ
る。
手段2:「遊技に伴う演出が表示される演出表示手段と、
遊技領域内に配置され遊技媒体が入賞可能な始動口と、
該始動口に遊技媒体が入賞したことを検出する入賞状態検出手段と、
該入賞状態検出手段による前記遊技媒体の検出に基づいて抽選を行う抽選手段と、
該抽選手段の抽選結果に基づいて抽選に関する表示態様を特定するとともに、該表示態
様を前記演出表示手段に導出する表示制御手段と、
所定の開閉動作を行い、閉状態から開状態に変化することで前記遊技媒体が入賞可能と
なる開閉入賞装置と、
該開閉入賞装置の開放時間を総じて2秒以内にするとともに、前記開閉入賞装置の開閉
動作を少なくとも一回以上行うことで、遊技者に所定の利益を付与する所定利益付与手段
と、
前記開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、6秒以上にするとともに、前記開閉入賞装
置の開閉動作を、前記所定の利益を付与する場合の開閉動作の回数よりも多く行うことで
、遊技者に特定の利益を付与する特定利益付与手段と、
前記抽選手段の抽選結果が第一結果の場合、前記特定利益付与手段によって前記遊技者
に前記特定の利益を付与するとともに、その後の抽選において少なくとも前記特定の利益
が付与される確率を通常時よりも高く設定した確率変動状態とする有利遊技状態を付与す
る第一有利遊技状態制御手段と、
前記抽選手段の抽選結果が第二結果の場合、前記特定利益付与手段によって前記遊技者
に前記特定の利益を付与し、その後は前記確率変動状態を発生させることのない有利遊技
状態を付与する第二有利遊技状態制御手段と、
前記抽選手段の抽選結果が第三結果の場合、前記所定利益付与手段によって前記遊技者
に前記所定の利益を付与するとともに、その後前記確率変動状態とする有利遊技状態を付
与する第三有利遊技状態制御手段と、
前記抽選手段の抽選結果が第四結果の場合、前記所定利益付与手段によって前記遊技者
に前記所定の利益を付与するものの、有利遊技状態が生起することのない第四有利遊技状
態制御手段と
を具備し、
前記表示制御手段は、
前記抽選結果が前記第三結果または前記第四結果である場合に出現可能な共通の前記表
示態様として、
通常の遊技状態であることを示す通常状態演出、
前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生している可能性があること
を示すとともに、遊技の進行に伴って特典を付与することが可能な高確率期待小演出、
及び、少なくとも前記高確率期待小演出において付与される前記特典が所定の第一条件
を満たしている場合に出現可能な演出であって、前記第三有利遊技状態制御手段によって
確率変動状態が発生している可能性が高いことを示す高確率期待大演出
を実行可能な共通演出実行手段と、
前記抽選結果が前記第三結果であり前記第四結果でない場合に出現可能な第三有利遊技
状態特有の前記表示態様として、
前記高確率期待大演出において所定の第二条件が成立した場合に出現可能な演出であっ
て、前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生していることを示す高確
率状態演出、を実行可能な第三特有演出実行手段とを有し、
前記表示制御手段は、前記高確率期待小演出用として、
所定の演出ポイントを前記特典として付与するポイント付与手段と、
前記高確率期待小演出の継続導出回数を設定する導出回数設定手段と、
前記ポイント付与手段によって付与された前記演出ポイントの合計が一定値に達した場
合、前記第一条件が成立したと判定する第一条件判定手段と、
該第一条件判定手段によって前記第一条件が成立したと判定されても、前記高確率期待
小演出の実行回数が、前記導出回数設定手段によって設定された前記継続導出回数になる
まで、前記高確率期待大演出への移行を延期する演出移行延期手段と
を備える」ことを特徴とする遊技機。
手段2の構成によれば、手段1と同様の作用・効果を奏することが可能になる。特に、
手段2の構成では、所定利益付与手段によって開閉入賞装置が開放される時間を、「総じ
て2秒以内」としている。これにより、開閉入賞装置の開放によって、数個の遊技媒体を
辛うじて入賞させることが可能になる。つまり、遊技者に所定の利益を付与するとともに
、その利益が特定の利益に比べ有利性の低いものに制限することが可能となる。また、手
段2の構成では、特定利益付与手段によって開閉入賞装置が開放される一回当りの開放時
間を、「6秒以上」としている。これにより、開閉入賞装置が開放される毎に、複数個の
遊技媒体を、ゆとりを持って入賞させることが可能になる。つまり、遊技者に有利性の高
い特定の利益を付与することが可能になる。
手段3:「遊技に伴う演出が表示される演出表示手段と、
操作ハンドルの操作に応じて遊技領域へ遊技球を発射する発射装置と、
前記遊技領域内に配置され前記遊技球の転動方向を変化させる障害部材と、
前記遊技領域内に配置され遊技球が入賞可能な始動口と、
該始動口に遊技球が入賞したことを検出する入賞状態検出手段と、
該入賞状態検出手段による前記遊技球の検出に基づいて抽選を行う抽選手段と、
該抽選手段の抽選結果に基づいて抽選に関する表示態様を特定するとともに、該表示態
様を前記演出表示手段に導出する表示制御手段と、
所定の開閉動作を行い、閉状態から開状態に変化することで前記遊技球が入賞可能とな
る開閉入賞装置と、
該開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、数個の遊技球が辛うじて入賞できる程度の第
一所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を少なくとも一回以上行うこと
で、遊技者に所定の利益を付与する所定利益付与手段と、
前記開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、複数個の遊技球がゆとりを持って入賞でき
る程度の第二所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を、前記所定の利益
を付与する場合の開閉動作の回数よりも多く行うことで、遊技者に特定の利益を付与する
特定利益付与手段と、
前記始動口または前記開閉入賞装置内へ前記遊技球が入球したことに基づいて、所定数
の遊技球を払い出す払出装置と、
前記抽選手段の抽選結果が第一結果の場合、前記特定利益付与手段によって前記遊技者
に前記特定の利益を付与するとともに、その後の抽選において少なくとも前記特定の利益
が付与される確率を通常時よりも高く設定した確率変動状態とする有利遊技状態を付与す
る第一有利遊技状態制御手段と、
前記抽選手段の抽選結果が第二結果の場合、前記特定利益付与手段によって前記遊技者
に前記特定の利益を付与し、その後は前記確率変動状態を発生させることのない有利遊技
状態を付与する第二有利遊技状態制御手段と、
前記抽選手段の抽選結果が第三結果の場合、前記所定利益付与手段によって前記遊技者
に前記所定の利益を付与するとともに、その後前記確率変動状態とする有利遊技状態を付
与する第三有利遊技状態制御手段と、
前記抽選手段の抽選結果が第四結果の場合、前記所定利益付与手段によって前記遊技者
に前記所定の利益を付与するものの、有利遊技状態が生起することのない第四有利遊技状
態制御手段と
を具備し、
前記表示制御手段は、
前記抽選結果が前記第三結果または前記第四結果である場合に出現可能な共通の前記表
示態様として、
通常の遊技状態であることを示す通常状態演出、
前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生している可能性があること
を示すとともに、遊技の進行に伴って特典を付与することが可能な高確率期待小演出、
及び、少なくとも前記高確率期待小演出において付与される前記特典が所定の第一条件
を満たしている場合に出現可能な演出であって、前記第三有利遊技状態制御手段によって
確率変動状態が発生している可能性が高いことを示す高確率期待大演出
を実行可能な共通演出実行手段と、
前記抽選結果が前記第三結果であり前記第四結果でない場合に出現可能な第三有利遊技
状態特有の前記表示態様として、
前記高確率期待大演出において所定の第二条件が成立した場合に出現可能な演出であっ
て、前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生していることを示す高確
率状態演出、を実行可能な第三特有演出実行手段とを有し、
前記表示制御手段は、前記高確率期待小演出用として、
所定の演出ポイントを前記特典として付与するポイント付与手段と、
前記高確率期待小演出の継続導出回数を設定する導出回数設定手段と、
前記ポイント付与手段によって付与された前記演出ポイントの合計が一定値に達した場
合、前記第一条件が成立したと判定する第一条件判定手段と、
該第一条件判定手段によって前記第一条件が成立したと判定されても、前記高確率期待
小演出の実行回数が、前記導出回数設定手段によって設定された前記継続導出回数になる
まで、前記高確率期待大演出への移行を延期する演出移行延期手段と
を備える」ことを特徴とする遊技機。
手段3の構成によれば、操作ハンドルの操作に対応して発射装置から遊技球が発射され
ると、遊技球は、多数の障害部材、始動口、及び特別図柄表示器等が組み込まれた遊技領
域に導かれる。そして、始動口に遊技球が入賞したことが検出されると、それに基づいて
抽選手段による抽選が行われる。そして、抽選手段の抽選結果が所定結果の場合には、遊
技者に有利な有利遊技状態が発生する。
有利遊技状態としては、手段1の構成と同様であり、「第一有利遊技状態」〜「第四有
利遊技状態」が予め設定されている。すなわち、「第一有利遊技状態」では、開閉入賞装
置の開閉動作を複数回繰り返すとともに、開状態における一回当りの開放時間を、複数個
の遊技媒体がゆとりを持って入賞できる程度の時間とすることで、遊技者に特定の利益を
付与する。また、その後の抽選に対して確率変動状態とする。
「第二有利遊技状態」は、「第一有利遊技状態」と同様、遊技者に特定の利益が付与さ
れるが、確率変動状態とはならない。
「第三有利遊技状態」は、開閉入賞装置の開閉動作を「特定の利益」の場合よりも少な
い回数だけ行うとともに、一回当りの開放時間を、数個の遊技媒体が辛うじて入賞できる
程度の時間とすることで、遊技者に所定の利益を付与する。また、その後の抽選に対して
は、確率変動状態とする。
「第四有利遊技状態」は、「第三有利遊技状態」と同様、遊技者に所定の利益を付与す
るが、その後の抽選に対して、確率変動状態を新たに発生させることはない。
このように、「第三有利遊技状態」及び「第四有利遊技状態」では、どちらも所定の利
益が付与される。ただし、「第三有利遊技状態」ではその後確率変動状態となり、その後
の抽選において少なくとも特定の利益が付与される確率(すなわち「第一有利遊技状態」
または「第二有利遊技状態」が発生する可能性)が高くなるが、「第四有利遊技状態」で
は確率変動状態を発生させない。したがって、「第三有利遊技状態」と「第四有利遊技状
態」とでは、遊技に対する意欲が大きく異なってくることとなる。ところが本発明では、
演出表示手段で同様の演出が行われることから、所定の利益が付与されてから高確率演出
状態が出現されるまでのしばらくの間は、第三有利遊技状態と第四有利遊技状態とを区別
して認識することができなくなり、第四有利遊技状態(小当り)が発生した場合であって
も、「確率変動状態に突入しているかもしれない」と推測させることができる。
また、どちらの有利遊技状態の場合も、通常の発展パターンとして、通常状態演出から
高確率期待小演出へ移行し、高確率期待小演出から高確率期待大演出へ移行するため、高
確率への期待を段階的に高めることが可能になる。このため、遊技への意欲が向上し、途
中で遊技を終了してしまうことを極力防止することが可能になる。
特に、高確率期待小演出において、所定の演出ポイントが付与されるようになっており
、その付与された演出ポイントの合計が一定値に達したとき、第一条件が成立したと判定
される。このため、遊技者は、高確率期待小演出を視認しながら演出ポイントが付与され
るか否かを注目するようになり、ひいては高確率期待小演出の興趣を高めることが可能に
なる。また、演出ポイントの合計が一定値に達しても、設定された継続導出回数の高確率
期待小演出が全て実行されるまで移行しないことから、高確率期待小演出において、演出
ポイントの合計が一定値に達した場合、または一定値に達していなくても高得点となった
場合には、「高確率期待小演出から高確率期待大演出へ発展することが約束された」、ま
たは「その発展が略確実となった」と認識させることができ、ひいては「設定された継続
導出回数に達するまでもう少し遊技を続けてみよう」という意識を喚起させることができ
る。
手段4:手段1〜手段3のいずれか一つの構成において、「前記導出回数設定手段は、
前記高確率期待小演出の継続導出回数を、遊技状態に基づいて変化させる回数可変手段を
有する」ことを特徴とする。
手段4の構成によれば、高確率期待小演出の継続導出回数が遊技状態に基づいて変化す
るため、継続導出回数を予測させることが困難になり、その期間内に演出ポイントの合計
が一定値に達するか否かについて一層ハラハラさせることができる。例えば、予測してい
た回数の高確率期待小演出が行われても演出ポイントの合計が一定値に到達しなかったた
め諦めていたところ、もう一度高確率期待小演出が行われて一定値に達することや、逆に
、演出ポイントの合計が次第に高くなり、次の高確率期待小演出で一定値に達するものと
確信していたところ、その回で演出が終了することなどが生じるようになる。
手段5:手段4の構成において、「前記表示制御手段は、前記抽選結果が前記第四結果
である場合、前記高確率期待小演出以上に発展させることなく該高確率期待小演出から前
記通常状態演出へ戻す第一ルート、または前記高確率期待大演出まで発展させ、その後前
記通常状態演出へ戻す第二ルート、のいずれか一方を、前記高確率期待小演出に移行する
前に決定するルート決定手段をさらに備え、
前記回数可変手段は、
前記ルート決定手段で決定されたルートと前記継続導出回数の振分けとの関係を示し前
記第二ルートの方が前記第一ルートよりも前記継続導出回数が多くなるように設定された
導出回数振分けテーブルと、
前記継続導出回数を決定するための回数判定用乱数を抽出する回数判定用乱数抽出手段
と、
該回数判定用乱数抽出手段によって前記回数判定用乱数が抽出されると、該回数判定用
乱数、決定された前記ルート、及び前記回数振分けテーブルに基づいて継続導出回数を決
定する回数決定手段と
を備える」ことを特徴とする。
手段5の構成によれば、抽選結果が第四結果の場合、高確率期待小演出に移行する前に
、第一ルートまたは第二ルートのいずれかを抽選によって決定する。第一ルートは、高確
率期待小演出から通常状態演出に戻るルートであり、第二ルートは、高確率期待小演出か
ら高確率期待大演出に移行し、その後通常状態演出に戻るルートである。そして、継続導
出回数を決定するにあたり、まず、回数判定用乱数が抽出され、その回数判定用乱数と、
決定されたルート(第一ルートまたは第二ルート)と、回数振分けテーブルとに基づいて
、継続導出回数が決定される。つまり、ルートに対応した振分けに基づいて継続導出回数
が決定される。特に、回数振分けテーブルでは、第二ルートの方が第一ルートよりも継続
導出回数が多くなるように設定されているため、高確率期待小演出の回数は、高確率期待
大演出に発展するパターンの方が多くなる。したがって、高確率期待大演出に移行する場
合には、その途中段階である高確率期待小演出によって期待感を次第に高めさせ高確率期
待大演出へ移行した際の気分を高揚させることができる。一方、高確率期待大演出へ移行
しない場合には、高確率期待小演出を比較的早い段階で終了させることにより、高確率期
待大演出に発展しなかったことに対しての意欲の低下を抑制することができる。
手段6:手段1〜手段5のいずれか一つの構成において、「前記ポイント付与手段は、
演出ポイントの合計と付与される演出ポイント値の振分け(出現率)との関係を示すポ
イント振分けテーブルと、
前記高確率期待小演出へ移行する前に、付与ポイント判定用乱数を抽出するポイント判
定用乱数抽出手段と、
該ポイント判定用乱数抽出手段によって前記付与ポイント判定用乱数が抽出されると、
該付与ポイント判定用乱数、貯えられている演出ポイントの合計、及び前記ポイント振分
けテーブルに基づいて演出ポイント値を決定するポイント決定手段と
を備える」ことを特徴とする。
手段6の構成によれば、ポイント判定用乱数抽出手段によって付与ポイント判定用乱数
が抽出されると、抽選時において既に貯えられている演出ポイントの合計と、抽出された
付与ポイント判定用乱数と、ポイント振分けテーブルとから、演出ポイントの合計に対応
する演出ポイント値を決定する。このため、乱数に基づいた不特定の演出ポイントを発生
させることが可能になり、演出ポイントへの注目が一層高まるとともに、演出ポイントを
付与する際にメリハリをつけることが可能になる。また、既に貯えられている演出ポイン
トの合計によって、付与される演出ポイント値の傾向が変化することから、例えば、演出
ポイントの合計が所定値を超えないように付与する演出ポイント値を制限したり、演出ポ
イントの貯まり方に偏りを生じさせたりすることができるようになる。
手段7:手段6の構成において、「前記ポイント振分けテーブルは、前記演出ポイント
の合計が高い程、大きな演出ポイント値が付与され難くなるように、振分けがなされてい
る」ことを特徴とする。
手段7の構成によれば、貯えられている演出ポイントの合計が高いほど、大きな演出ポ
イント値が付与されにくくなっているため、演出ポイントの合計がすぐに一定値に達する
のを抑制することができる。つまり、演出ポイントを収集する楽しみを比較的長期にわた
って継続させることができる。逆に、演出ポイントの合計が低い場合には、比較的大きな
演出ポイント値を付与することが可能になる。例えば、遊技開始初期に大きな演出ポイン
ト値を付与するようにすれば、それによって遊技者の意識をひきつけることが可能になる
手段8:手段1〜手段7のいずれか一つの構成において、「前記高確率期待小演出から
前記通常状態演出に戻る場合、貯えられた前記演出ポイントを消去または削減するポイン
ト消去手段をさらに備える」ことを特徴とする。
手段8の構成によれば、高確率期待大演出を出現させない場合には、演出ポイントの合
計が一定値に達することなく高確率期待小演出から通常状態演出に戻ることとなるが、こ
の場合には貯えられた演出ポイントが消去または削減される。したがって、演出ポイント
の合計がゼロの状態または極めて少ない状態から再び通常状態演出を開始させることとな
り、例えば第四当りが連続して発生しても、蓄積される演出ポイントの合計が極めて大き
くなることを防止できる。
手段9:手段8の構成において、「前記ポイント消去手段は、貯えられた演出ポイント
の合計と貯えられた演出ポイントの一部が消去後に残される割合との関係を示し前記貯え
られた演出ポイントの合計が多いほど残される割合が高くなるように設定された残ポイン
ト振分けテーブルと、
前記演出ポイントの一部が残されるか否かを決定するための残ポイント判定用乱数を抽
出する残ポイント判定用乱数抽出手段と、
該残ポイント判定用乱数抽出手段によって前記残ポイント判定用乱数が抽出されると、
該残ポイント判定用乱数、貯えられた演出ポイントの合計、及び前記残ポイント振分けテ
ーブルに基づいて、消去時に前記演出ポイントの一部が残されるか否かを決定する残ポイ
ント決定手段と
を備え、
該残ポイント決定手段によって演出ポイントが残されることに決定された場合には、残
された演出ポイントから累計を再開する」ことを特徴とする。
手段9の構成によれば、判断時点までに貯えられた演出ポイントの合計が大きいほど、
その一部が残されやすくなり、残された場合には、通常状態演出に戻った後、残された演
出ポイントから累計が再開される。したがって、高確率期待小演出から通常状態演出に戻
る場合における期待感の低下を軽減することができ、その時点で遊技を終了してしまうこ
とを抑制できる。
手段10:手段1〜手段9のいずれか一つの構成において、「前記高確率期待大演出へ
移行することが決定された場合、最終回の前記高確率期待小演出において、前記高確率期
待大演出へ移行する旨の予告表示を行う移行先予告表示手段をさらに備える」ことを特徴
とする。
手段10の構成によれば、高確率期待大演出へ移行する場合には、最終回の高確率期待
小演出の際に、移行先を示す予告表示が行われる。このため、高確率期待小演出が終わっ
たことと、移行先が高確率期待大演出であることを、遊技者に認識させることができる。
したがって、一連の演出が円滑に行われるとともに、高確率期待大演出に移行することに
対して期待感を大きく膨らませることができる。
手段11:手段1〜手段10のいずれか一つの構成において、「前記ポイント付与手段
は、前記通常状態演出においても前記演出ポイントの付与を可能とし、
前記高確率期待小演出時に貯えられる前記演出ポイントの合計には、前記通常状態演出
で付与された前記演出ポイントの合計が加味される」ことを特徴とする。
手段11の構成によれば、演出ポイントの付与は、高確率期待小演出だけではなく、通
常状態演出においても付与される場合がある。したがって、通常状態演出において特典を
取得する楽しみが増えるとともに、通常状態演出と高確率期待小演出とが互いに関連付け
られることにより高確率期待小演出へ移行させたいという意欲を一層高めることができる
。つまり、通常状態演出において、一定値を満たすような演出ポイントが付与された場合
には、「高確率期待小演出から高確率期待大演出へ発展することが約束された」、または
「その発展が略確実となった」と認識させることができる。
手段12:「遊技に伴う演出が表示される演出表示手段と、
第一特別図柄が表示される第一特別図柄表示器と、
第二特別図柄が表示される第二特別図柄表示器と、
遊技領域内に配置され遊技媒体が入賞可能な第一始動口と、
該第一始動口に遊技媒体が入賞したことを検出する第一入賞状態検出手段と、
該第一入賞状態検出手段による前記遊技媒体の検出に基づいて抽選を行う第一抽選手段
と、
該第一抽選手段の抽選結果に対応した前記第一特別図柄の停止図柄を決定する第一表示
態様決定手段と、
前記第一入賞状態検出手段による前記遊技媒体の検出に基づいて前記第一特別図柄を変
動させるとともに、前記第一表示態様決定手段によって決定された停止図柄で前記第一特
別図柄の変動を停止させる第一特別図柄変動制御手段と、
前記遊技領域内に配置され遊技媒体が入賞可能な第二始動口と、
特定の遊技状態か否かを判定する遊技状態判定手段と、
該遊技状態判定手段によって前記特定の遊技状態になったことが判定されると、前記第
二始動口を前記遊技媒体の入賞が可能な状態へと変化させる頻度を高くする入賞率変更手
段と、
前記第二始動口に前記遊技媒体が入賞したことを検出する第二入賞状態検出手段と、
該第二入賞状態検出手段による前記遊技媒体の検出に基づいて抽選を行う第二抽選手段
と、
該第二抽選手段の抽選結果に対応した前記第二特別図柄の停止図柄を決定する第二表示
態様決定手段と、
前記第二入賞状態検出手段による前記遊技媒体の検出に基づいて前記第二特別図柄を変
動させるとともに、前記第二表示態様決定手段によって決定された停止図柄で前記第二特
別図柄の変動を停止させる第二特別図柄変動制御手段と、
前記第一抽選手段または前記第二抽選手段の抽選結果に基づいて抽選に関する表示態様
を特定するとともに、該表示態様を前記演出表示手段に導出する表示制御手段と、
所定の開閉動作を行い、閉状態から開状態に変化することで前記遊技媒体が入賞可能と
なる開閉入賞装置と、
該開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、数個の遊技媒体が辛うじて入賞できる程度の
第一所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を少なくとも一回以上行うこ
とで、遊技者に所定の利益を付与する所定利益付与手段と、
前記開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、複数個の遊技媒体がゆとりを持って入賞で
きる程度の第二所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を、前記所定の利
益を付与する場合の開閉動作の回数よりも多く行うことで、遊技者に特定の利益を付与す
る特定利益付与手段と、
前記第一抽選手段または前記第二抽選手段の抽選結果が第一結果の場合、前記特定利益
付与手段によって前記遊技者に前記特定の利益を付与するとともに、その後の抽選におい
て少なくとも前記特定の利益が付与される確率を通常時よりも高く設定した確率変動状態
とし、且つ、前記第一特別図柄表示器または前記第二特別図柄表示器で変動する前記第一
特別図柄または前記第二特別図柄の変動時間を通常時よりも相対的に短くするとともに前
記第二始動口への入賞のし易さを通常よりも増加させるようにした時短遊技状態とする有
利遊技状態を付与する第一有利遊技状態制御手段と、
前記第一抽選手段または前記第二抽選手段の抽選結果が第二結果の場合、前記特定利益
付与手段によって前記遊技者に前記特定の利益を付与するとともに、前記確率変動状態を
発生させることなく、少なくとも前記第一特別図柄または前記第二特別図柄の変動回数が
所定回数になるまで前記時短遊技状態とする有利遊技状態を付与する第二有利遊技状態制
御手段と、
前記第一抽選手段または前記第二抽選手段の抽選結果が第三結果の場合、前記所定利益
付与手段によって前記遊技者に前記所定の利益を付与するとともに、抽選した時点での遊
技状態が少なくとも前記確率変動状態ではなく且つ前記時短遊技状態でもない場合、前記
確率変動状態を発生させるものの、前記時短遊技状態としない有利遊技状態を付与する第
三有利遊技状態制御手段と、
前記第一抽選手段または前記第二抽選手段の抽選結果が第四結果の場合、前記所定利益
付与手段によって前記遊技者に前記所定の利益を付与するものの、有利遊技状態が生起す
ることのない第四有利遊技状態制御手段と、
を具備し、
前記表示制御手段は、
前記第一抽選手段または前記第二抽選手段の抽選結果が前記第三結果または前記第四結
果である場合に出現可能な共通の前記表示態様として、
通常の遊技状態であることを示す通常状態演出、
前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生している可能性があること
を示すとともに、遊技の進行に伴って特典を付与することが可能な高確率期待小演出、
及び、少なくとも前記高確率期待小演出において付与される前記特典が所定の第一条件
を満たしている場合に出現可能な演出であって、前記第三有利遊技状態制御手段によって
確率変動状態が発生している可能性が高いことを示す高確率期待大演出
を実行可能な共通演出実行手段と、
前記第一抽選手段または前記第二抽選手段の抽選結果が前記第三結果であり前記第四結
果でない場合に出現可能な第三有利遊技状態特有の前記表示態様として、
前記高確率期待大演出において所定の第二条件が成立した場合に出現可能な演出であっ
て、前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生していることを示す高確
率状態演出、を実行可能な第三特有演出実行手段とを有し、
前記表示制御手段は、前記高確率期待小演出用として、
所定の演出ポイントを前記特典として付与するポイント付与手段と、
前記高確率期待小演出の継続導出回数を設定する導出回数設定手段と、
前記ポイント付与手段によって付与された前記演出ポイントの合計が一定値に達した場
合、前記第一条件が成立したと判定する第一条件判定手段と、
該第一条件判定手段によって前記第一条件が成立したと判定されても、前記高確率期待
小演出の実行回数が、前記導出回数設定手段によって設定された前記継続導出回数になる
まで、前記高確率期待大演出への移行を延期する演出移行延期手段と
を備える」ことを特徴とする遊技機。
ここで、「特定の遊技状態」としては、いわゆる確変遊技状態または時短遊技状態を例
示することができるが、これ以外の遊技状態であっても、遊技者にとって有利となる遊技
状態であれば、特定の遊技状態として適用することが可能である。
手段12の構成によれば、遊技領域には、少なくとも、第一始動口及び第二始動口が設
けられており、第一始動口に遊技媒体が入賞したことが検出されると、それに基づいて第
一抽選手段による抽選が行われる。また、第二始動口に遊技媒体が入賞したことが検出さ
れると、それに基づいて第二抽選手段による抽選が行われる。一方、抽選結果に対応する
特別図柄が変動表示される特別図柄表示器が設けられており、第一特別図柄変動制御手段
は、第一特別図柄表示器において第一特別図柄を変動させるとともに、第一抽選手段の抽
選結果に基づいて決定された第一特別図柄で停止させる。また、同様に、第二特別図柄変
動制御手段は、第二特別図柄表示器において第二特別図柄を変動させるとともに、第二抽
選手段の抽選結果に基づいて決定された第二特別図柄で停止させる。つまり、何れか一方
の始動口に遊技媒体が入賞した場合には、その始動口に対応する特別図柄が変動し、両方
の始動口に遊技媒体が入賞した場合には、二つの特別図柄が変動する。
また、本発明では、特定の遊技状態になったことが遊技状態判定手段によって判定され
ると、第二始動口を遊技媒体の入賞が可能な状態へと変化させる頻度を高くする。つまり
、通常時においては、第二始動口に対して遊技媒体の入賞が極めて困難となるため、主に
第一始動口への入賞に基づいて抽選が行われるとともに、一種類の抽選にかかる表示態様
が表示手段に導出されることが多くなる。一方、特定の遊技状態になると、第二始動口に
対して遊技媒体を容易に入賞させることが可能となる。このため、第一抽選手段による抽
選と第二抽選手段による抽選とが行われる機会が増大し、特定の遊技状態における有利性
が向上する。
また、本発明では、「当り」として、少なくとも四種類の有利遊技状態を択一的に発生
させることが可能となっている。
第一有利遊技状態は、第一抽選手段または第二抽選手段の抽選結果が第一結果の場合に
発生する。この当りになると、まず遊技者に特定の利益を付与する。また、その後の夫々
の抽選に対して、特定の利益が付与される確率を通常時よりも高く設定する(所謂、「確
率変動状態」とする)。さらに、第一特別図柄表示器または第二特別図柄表示器で変動す
る第一特別図柄及び第二特別図柄の変動時間を短縮させるとともに第二始動口への入賞の
し易さを通常よりも増加させる(所謂、「時短遊技状態」とする)。
第二有利遊技状態は、第一抽選手段または第二抽選手段の抽選結果が第二結果の場合に
発生する。この当りになると、「第一有利遊技状態」と同様、遊技者に特定の利益が付与
される。しかし、その後の抽選に対しては、確率変動状態にはならず、通常時の確率(低
確率)となることから、遊技者の期待感を持続させることは困難である。ただし、この「
第二有利遊技状態」では、特定の利益を付与した後、第一特別図柄または第二特別図柄の
変動回数が所定回数になるまで時短遊技状態となる。
第三有利遊技状態は、第一抽選手段または第二抽選手段の抽選結果が第三結果の場合に
発生する。この当りでは、まず、遊技者に所定の利益を付与する。また、その後の抽選に
対しては、特定の利益が付与される確率を通常時よりも高く設定する(所謂、「確率変動
状態」とする)。
第四有利遊技状態は、第一抽選手段または第二抽選手段の抽選結果が第四結果の場合に
発生する。この当りでは、「第三有利遊技状態」と同様、遊技者に所定の利益を付与する
。ただし、その後の抽選に対しては、新たに確率変動状態も時短遊技状態も発生させない
なお、第三有利遊技状態では、時短遊技状態を発生させることなく、しかも演出表示手
段に対しては、第四有利遊技状態の場合と同様の演出(通常状態演出、高確率期待小演出
、及び高確率期待大演出)を出現可能とすることから、「第四有利遊技状態」と比べ、視
覚的に区別することができなくなる。換言すれば、「第四有利遊技状態」が発生した場合
であっても、「第三有利遊技状態であるかも知れない」と推測させることが可能となり、
遊技者の期待感を高めることができる。
また、高確率期待小演出において、所定の演出ポイントが付与されるようになっており
、その付与された演出ポイントの合計が一定値に達したとき、第一条件が成立したと判定
される。このため、遊技者は、高確率期待小演出を視認しながら演出ポイントが付与され
るか否かを注目するようになり、ひいては高確率期待小演出の興趣を高めることが可能に
なる。また、演出ポイントの合計が一定値に達しても、設定された継続導出回数の高確率
期待小演出が全て実行されるまで移行しないことから、高確率期待小演出において、演出
ポイントの合計が一定値に達した場合、または一定値に達していなくても高得点となった
場合には、「高確率期待小演出から高確率期待大演出へ発展することが約束された」、ま
たは「その発展が略確実となった」と認識させることができ、ひいては「設定された継続
導出回数に達するまでもう少し遊技を続けてみよう」という意識を喚起させることができ
る。
手段13:「特別図柄が表示される特別図柄表示器と、
遊技領域内に配置され遊技媒体が入賞可能な始動口と、
所定の開閉動作を行い、閉状態から開状態に変化することで前記遊技媒体が入賞可能と
なる開閉入賞装置と、
前記始動口に遊技媒体が入賞したことを検出する入賞状態検出手段、
該入賞状態検出手段による前記遊技媒体の検出に基づいて抽選を行う抽選手段、
該抽選手段の抽選結果に対応した前記特別図柄の停止図柄を決定する表示態様決定手段

前記入賞状態検出手段による前記遊技媒体の検出に基づいて前記特別図柄を変動させる
とともに、前記表示態様決定手段によって決定された停止図柄で前記特別図柄の変動を停
止させる特別図柄変動制御手段、
前記開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、数個の遊技媒体が辛うじて入賞できる程度
の第一所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を少なくとも一回以上行う
ことで、遊技者に所定の利益を付与する所定利益付与手段、
前記開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、複数個の遊技媒体がゆとりを持って入賞で
きる程度の第二所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を、前記所定の利
益を付与する場合の開閉動作の回数よりも多く行うことで、遊技者に特定の利益を付与す
る特定利益付与手段、
前記抽選手段の抽選結果が第一結果の場合、前記特定利益付与手段によって前記遊技者
に前記特定の利益を付与するとともに、その後の抽選において少なくとも前記特定の利益
が付与される確率を通常時よりも高く設定した確率変動状態とし、且つ、前記特別図柄表
示器で変動する前記特別図柄の変動時間を通常時よりも相対的に短くするとともに前記始
動口への入賞のし易さを通常よりも増加させるようにした時短遊技状態とする有利遊技状
態を付与する第一有利遊技状態制御手段、
前記抽選手段の抽選結果が第二結果の場合、前記特定利益付与手段によって前記遊技者
に前記特定の利益を付与するとともに、前記確率変動状態を発生させることなく、少なく
とも前記特別図柄の変動回数が所定回数になるまで前記時短遊技状態とする有利遊技状態
を付与する第二有利遊技状態制御手段、
前記抽選手段の抽選結果が第三結果の場合、前記所定利益付与手段によって前記遊技者
に前記所定の利益を付与するとともに、抽選した時点での遊技状態が少なくとも前記確率
変動状態ではなく且つ前記時短遊技状態でもない場合、前記確率変動状態を発生させるも
のの、前記時短遊技状態としない有利遊技状態を付与する第三有利遊技状態制御手段、
及び、前記抽選手段の抽選結果が第四結果の場合、前記所定利益付与手段によって前記
遊技者に前記所定の利益を付与するものの、有利遊技状態が生起することのない第四有利
遊技状態制御手段
を有する主基板と、
遊技に伴う演出が表示される演出表示手段と、
前記抽選手段の抽選結果に基づいて抽選に関する表示態様を特定するとともに、該表示
態様を前記演出表示手段に導出する表示制御手段、
前記演出表示手段に装飾図柄を変動させるとともに、抽選結果を基に前記装飾図柄を所
定の図柄で停止させる装飾図柄変動制御手段、
前記抽選手段の抽選結果が前記第一結果または前記第二結果である場合、該抽選結果に
かかる装飾図柄を表示させた後、「当り」であることを表示する当り表示手段、
及び、前記抽選手段の抽選結果が前記第三結果または前記第四結果である場合、どちら
の当りであるのかを遊技者に不明朗にする当選状態黙示手段
を有する周辺基板と
を具備し、
前記表示制御手段は、
前記抽選手段の抽選結果が前記第三結果または前記第四結果である場合に出現可能な共
通の前記表示態様として、
通常の遊技状態であることを示す通常状態演出、
前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生している可能性があること
を示すとともに、遊技の進行に伴って特典を付与することが可能な高確率期待小演出、
及び、少なくとも前記高確率期待小演出において付与される前記特典が所定の第一条件
を満たしている場合に出現可能な演出であって、前記第三有利遊技状態制御手段によって
確率変動状態が発生している可能性が高いことを示す高確率期待大演出
を実行可能な共通演出実行手段と、
前記抽選手段の抽選結果が前記第三結果であり前記第四結果でない場合に出現可能な第
三有利遊技状態特有の前記表示態様として、
前記高確率期待大演出において所定の第二条件が成立した場合に出現可能な演出であっ
て、前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生していることを示す高確
率状態演出、を実行可能な第三特有演出実行手段とを有し、
前記表示制御手段は、前記高確率期待小演出用として、
所定の演出ポイントを前記特典として付与するポイント付与手段と、
前記高確率期待小演出の継続導出回数を設定する導出回数設定手段と、
前記ポイント付与手段によって付与された前記演出ポイントの合計が一定値に達した場
合、前記第一条件が成立したと判定する第一条件判定手段と、
該第一条件判定手段によって前記第一条件が成立したと判定されても、前記高確率期待
小演出の実行回数が、前記導出回数設定手段によって設定された前記継続導出回数になる
まで、前記高確率期待大演出への移行を延期する演出移行延期手段と
を備える」ことを特徴とする遊技機。
手段13の構成によれば、制御の内容が、主基板と周辺基板とで分担され、主基板では
、遊技状態に基づいて所定の抽選を行うとともに、特別図柄表示器において特別図柄を変
動させ抽選結果に基づいて特別図柄の変動を停止させる処理が実行される。また、抽選手
段の抽選結果に基づいて、「第一有利遊技状態」、「第二有利遊技状態」、「第三有利遊
技状態」、及び「第四有利遊技状態」のうち、いずれか一つの当りを実行させることを可
能にする。「第一有利遊技状態」または「第二有利遊技状態」では特定の利益を遊技者に
付与し、「第三有利遊技状態」、または「第四有利遊技状態」では特定の利益よりも有利
性の低い所定の利益を付与する。また、「第一有利遊技状態」、及び「第三有利遊技状態
」では遊技状態を確率変動状態とし、次回における特定の利益が付与される確率を通常時
よりも高くする。ただし、確率変動状態ではなく時短遊技状態でもない場合に「第三有利
遊技状態」を発生させる場合には、「第一有利遊技状態」のような時短遊技状態を発生さ
せないようにする。つまり、「第四有利遊技状態(小当り)」の場合と比べ、視覚的に判
別不能な状態とする。
一方、周辺基板では、演出表示手段に装飾図柄を変動させるとともに、抽選結果を基に
装飾図柄を所定の図柄で停止させる。また、「第一有利遊技状態」または「第二有利遊技
状態」であった場合には、抽選結果にかかる装飾図柄を表示させた後、「当り」であるこ
とを演出表示手段に導出する。これに対し、「第三有利遊技状態」または「第四有利遊技
状態」である場合には、どちらの当りであるのかを遊技者に不明朗にする。すなわち、演
出表示手段に出現可能な演出として、互いに同じ内容の複数の演出(通常状態演出、高確
率期待小演出、及び高確率期待大演出)を有し、その中から1つの演出を導出させる。し
たがって、特定の利益が付与される場合には、「当り」であることの表示によって、当り
の種別を容易に認識させ、一方、所定の利益が付与される場合は、どちらの当りであるの
かを不明朗にし、「第四有利遊技状態」による遊技意欲の低下を抑制することができる。
また、高確率期待小演出において、所定の演出ポイントが付与されるようになっており
、その付与された演出ポイントの合計が一定値に達したとき、第一条件が成立したと判定
される。このため、遊技者は、高確率期待小演出を視認しながら演出ポイントが付与され
るか否かを注目するようになり、ひいては高確率期待小演出の興趣を高めることが可能に
なる。また、演出ポイントの合計が一定値に達しても、設定された継続導出回数の高確率
期待小演出が全て実行されるまで移行しないことから、高確率期待小演出において、演出
ポイントの合計が一定値に達した場合には、「高確率期待小演出から高確率期待大演出へ
発展することが約束された」、または「その発展が略確実となった」と認識させることが
でき、ひいては「設定された継続導出回数に達するまでもう少し遊技を続けてみよう」と
いう意識を喚起させることができる。
なお、装飾図柄の変動制御、及び抽選手段における当否の表示を、周辺基板において行
わせることにより、主基板の負担を大きくすることなく、多彩な演出を容易に実現させる
ことが可能になる。
手段14:「特別図柄が表示される特別図柄表示器と、
遊技領域内に配置され遊技媒体が入賞可能な始動口と、
該始動口に遊技媒体が入賞したことを検出する入賞状態検出手段と、
所定の開閉動作を行い、閉状態から開状態に変化することで前記遊技媒体が入賞可能と
なる開閉入賞装置と、
前記入賞状態検出手段によって検出された入賞状態に基づいて、当り判定用乱数を抽出
する当り判定用乱数抽出手段、
前記入賞状態検出手段によって検出された入賞状態に基づいて、当り図柄用乱数を抽出
する当り図柄用乱数抽出手段、
前記特別図柄の変動表示パターン(変動時間)を決定するために用いられる変動表示パ
ターン乱数(変動時間用乱数)を、前記当り判定用乱数及び前記当り図柄用乱数を基に抽
出する変動時間用乱数抽出手段、
抽出される前記当り判定用乱数と当りの当否との関係を示す当り判定用テーブル、
抽出される前記当り図柄用乱数と前記特別図柄表示器において抽選結果として変動停止
される変動停止図柄との関係を示す当り図柄用テーブル、
前記当りの場合に用いられ、抽出される前記変動時間用乱数と前記特別図柄表示器にお
ける前記特別図柄の変動時間との関係を示す当り時変動時間設定用テーブル、
外れの場合に用いられ、抽出される前記変動時間用乱数と前記特別図柄表示器における
前記特別図柄の変動時間との関係を示す外れ時変動時間設定用テーブル、
前記当り判定用乱数が抽出されると、該当り判定用乱数と前記当り判定用テーブルとか
ら当りの当否を決定する当否決定手段、
前記当り図柄用乱数が抽出されると、該当り図柄用乱数と前記当り図柄用テーブルとか
ら前記特別図柄表示器における変動停止図柄を決定する停止図柄決定手段、
前記変動時間用乱数が抽出され、且つ前記当否決定手段によって当りであることが決定
されると、前記変動時間用乱数と前記当り時変動時間設定用テーブルとから前記特別図柄
の変動時間を決定し、一方、前記変動時間用乱数が抽出され、且つ前記当否決定手段によ
って外れであることが決定されると、前記変動時間用乱数と前記外れ時変動時間設定用テ
ーブルとから前記特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定手段、
前記入賞状態検出手段による前記遊技媒体の検出に従って前記特別図柄表示器において
前記特別図柄の変動を開始させるとともに、前記変動時間決定手段によって決定された前
記変動時間の経過後、前記停止図柄決定手段によって決定された前記変動停止図柄で変動
停止させる特別図柄変動制御手段、
前記開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、数個の遊技媒体が辛うじて入賞できる程度
の第一所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を少なくとも一回以上行う
ことで、遊技者に所定の利益を付与する所定利益付与手段、
前記開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、複数個の遊技媒体がゆとりを持って入賞で
きる程度の第二所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を、前記所定の利
益を付与する場合の開閉動作の回数よりも多く行うことで、遊技者に特定の利益を付与す
る特定利益付与手段、
前記当否決定手段によって第一当りであることが決定されると、前記特定利益付与手段
によって前記遊技者に前記特定の利益を付与するとともに、その後の抽選において少なく
とも前記特定の利益が付与される確率を通常時よりも高く設定した確率変動状態とし、且
つ、前記特別図柄表示器で変動する前記特別図柄の変動時間を通常時よりも相対的に短く
するとともに前記始動口への入賞のし易さを通常よりも増加させるようにした時短遊技状
態とする有利遊技状態を付与する第一有利遊技状態制御手段、
前記当否決定手段によって第二当りであることが決定されると、前記特定利益付与手段
によって前記遊技者に前記特定の利益を付与するとともに、前記確率変動状態を発生させ
ることなく、少なくとも前記特別図柄の変動回数が所定回数になるまで前記時短遊技状態
とする有利遊技状態を付与する第二有利遊技状態制御手段、
前記当否決定手段によって第三当りであることが決定されると、前記所定利益付与手段
によって前記遊技者に前記所定の利益を付与するとともに、抽選した時点での遊技状態が
少なくとも前記確率変動状態ではなく且つ前記時短遊技状態でもない場合、前記確率変動
状態を発生させるものの、前記時短遊技状態としない有利遊技状態を付与する第三有利遊
技状態制御手段、
前記当否決定手段によって第四当りであることが決定された場合、前記所定利益付与手
段によって前記遊技者に前記所定の利益を付与するものの、有利遊技状態が生起すること
のない第四有利遊技状態制御手段、
及び、少なくとも夫々の当りの有無に関する当否コマンド、前記特別図柄の変動態様(
変動時間)に対応する変動表示コマンドを含む制御コマンドを発信するコマンド発信手段
を有する主制御手段と、
装飾図柄が表示される演出表示手段と、
該演出表示手段に装飾図柄を変動させるとともに、前記主制御手段から発信される制御
コマンドを受信し、該制御コマンドを基に前記装飾図柄を所定の図柄で停止させる装飾図
柄変動制御手段、
前記制御コマンドに基づいて抽選に関する表示態様を特定するとともに、該表示態様を
前記演出表示手段に導出する表示制御手段、
前記当否決定手段によって第一当りまたは前記第二当りであることが決定されると、装
飾図柄を表示させた後、「当り」であることを表示する当り表示手段、
及び、前記当否決定手段によって第三当りまたは前記第四当りであることが決定される
と、どちらの当りであるのかを遊技者に不明朗にする当選状態黙示手段
を有する副制御手段と
を具備し、
前記表示制御手段は、
前記当否決定手段による抽選結果が前記第三当りまたは前記第四当りである場合に出現
可能な共通の前記表示態様として、
通常の遊技状態であることを示す通常状態演出、
前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生している可能性があること
を示すとともに、遊技の進行に伴って特典を付与することが可能な高確率期待小演出、
及び、少なくとも前記高確率期待小演出において付与される前記特典が所定の第一条件
を満たしている場合に出現可能な演出であって、前記第三有利遊技状態制御手段によって
確率変動状態が発生している可能性が高いことを示す高確率期待大演出
を実行可能な共通演出実行手段と、
前記当否決定手段による抽選結果が前記第三当りであり前記第四当りでない場合に出現
可能な第三有利遊技状態特有の前記表示態様として、
前記高確率期待大演出において所定の第二条件が成立した場合に出現可能な演出であっ
て、前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生していることを示す高確
率状態演出、を実行可能な第三特有演出実行手段とを有し、
前記表示制御手段は、前記高確率期待小演出用として、
所定の演出ポイントを前記特典として付与するポイント付与手段と、
前記高確率期待小演出の継続導出回数を設定する導出回数設定手段と、
前記ポイント付与手段によって付与された前記演出ポイントの合計が一定値に達した場
合、前記第一条件が成立したと判定する第一条件判定手段と、
該第一条件判定手段によって前記第一条件が成立したと判定されても、前記高確率期待
小演出の実行回数が、前記導出回数設定手段によって設定された前記継続導出回数になる
まで、前記高確率期待大演出への移行を延期する演出移行延期手段と
を備える」ことを特徴とする遊技機。
手段14の構成によれば、主制御手段では、入賞状態検出手段によって検出された遊技
状態に基づいて、当り判定用乱数及び当り図柄用乱数を夫々抽出し、さらにこれらの乱数
を基に変動時間用乱数を抽出する。その後、当り判定用乱数と当り判定用テーブルとから
当りの当否を決定する。また、当り図柄用乱数と当り図柄用テーブルとから特別図柄表示
器における変動停止図柄を決定する。さらに、当りであることが決定された場合には、変
動時間用乱数と当り時変動時間設定用テーブルとから特別図柄の変動時間を決定し、一方
、外れであることが決定された場合には、変動時間用乱数と外れ時変動時間設定用テーブ
ルとから特別図柄の変動時間を決定する。そして特別図柄表示器において特別図柄の変動
を開始させるとともに、変動時間可変テーブルを用いて決定された変動時間の経過後、当
り図柄用テーブルを用いて決定された変動停止図柄で変動停止させる。
また、当りであることが決定された場合には、特別図柄の変動停止後、遊技者に有利な
有利遊技状態を発生させる。具体的には、当り判定用乱数に基づいて、「第一有利遊技状
態」、「第二有利遊技状態」、「第三有利遊技状態」、及び「第四有利遊技状態」のうち
、いずれか一つの有利遊技状態を特定し実行させる。なお、各有利遊技状態での処理は、
手段13の構成と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
ところで、主制御手段では、特別図柄の変動開始の際に、少なくとも当りの有無に関す
る当否コマンド、及びこの特別図柄の変動態様に対応する変動表示コマンドを含む制御コ
マンドを発信する。すると、副制御手段では、これらの制御コマンドを受信し、制御コマ
ンドに従った処理を行う。すなわち、副制御手段は、主制御手段から送信される制御コマ
ンドを基に抽選手段の抽選結果を認識し、それらの抽選結果を基に装飾図柄を所定の停止
図柄で停止させる。
また、「第一有利遊技状態」または「第二有利遊技状態」であった場合には、抽選結果
にかかる装飾図柄を表示させた後、「当り」であることを演出表示手段に導出する。これ
に対し、「第三有利遊技状態」または「第四有利遊技状態」である場合には、どちらの当
りであるのかを遊技者に不明朗にする。すなわち、演出表示手段に出現可能な演出として
、互いに同じ内容の複数の演出(通常状態演出、高確率期待小演出、及び高確率期待大演
出)を備え、その中から1つの演出を導出させる。
また、高確率期待小演出において、所定の演出ポイントが付与されるようになっており
、その付与された演出ポイントの合計が一定値に達したとき、第一条件が成立したと判定
される。このため、遊技者は、高確率期待小演出を視認しながら演出ポイントが付与され
るか否かを注目するようになり、ひいては高確率期待小演出の興趣を高めることが可能に
なる。また、演出ポイントの合計が一定値に達しても、設定された継続導出回数の高確率
期待小演出が全て実行されるまで移行しないことから、高確率期待小演出において演出ポ
イントの合計が一定値に達した場合には、「高確率期待小演出から高確率期待大演出へ発
展することが約束された」、または「その発展が略確実となった」と認識させることがで
き、ひいては「設定された継続導出回数に達するまでもう少し遊技を続けてみよう」とい
う意識を喚起させることができる。
なお、本構成によれば、複数のテーブルを用いることにより、複雑な制御を比較的容易
に処理することが可能となる。
手段15:「第一特別図柄が表示される第一特別図柄表示器と、
第二特別図柄が表示される第二特別図柄表示器と、
遊技領域内に配置され遊技媒体が常時入賞可能な第一始動口と、
前記遊技領域内に配置され開放した場合に遊技媒体が入賞可能となる第二始動口と、
前記第一始動口に遊技媒体が入賞したことを検出する第一入賞状態検出手段と、
前記第二始動口に遊技媒体が入賞したことを検出する第二入賞状態検出手段と、
所定の開閉動作を行い、閉状態から開状態に変化することで前記遊技媒体が入賞可能と
なる開閉入賞装置と、
特定の遊技状態か否かを判定する遊技状態判定手段、
該遊技状態判定手段によって前記特定の遊技状態になったことが判定されると、前記第
二始動口を前記遊技媒体の入賞が可能な状態へと変化させる頻度を高くする入賞率変更手
段、
前記第一入賞状態検出手段によって検出された入賞状態に基づいて、第一当り判定用乱
数を抽出する第一当り判定用乱数抽出手段、
前記第二入賞状態検出手段によって検出された入賞状態に基づいて、第二当り判定用乱
数を抽出する第二当り判定用乱数抽出手段、
前記第一入賞状態検出手段によって検出された入賞状態に基づいて、第一当り図柄用乱
数を抽出する第一当り図柄用乱数抽出手段、
前記第二入賞状態検出手段によって検出された入賞状態に基づいて、第二当り図柄用乱
数を抽出する第二当り図柄用乱数抽出手段、
前記第一特別図柄の変動表示パターン(変動時間)を決定するために用いられる第一変
動表示パターン乱数(第一変動時間用乱数)を、前記第一当り判定用乱数及び前記第一当
り図柄用乱数を基に抽出する第一変動時間用乱数抽出手段、
前記第二特別図柄の変動表示パターン(変動時間)を決定するために用いられる第二変
動表示パターン乱数(第二変動時間用乱数)を、前記第二当り判定用乱数及び前記第二当
り図柄用乱数を基に抽出する第二変動時間用乱数抽出手段、
抽出される前記第一当り判定用乱数と当りの当否との関係を示す第一当り判定用テーブ
ル、
抽出される前記第二当り判定用乱数と当りの当否との関係を示す第二当り判定用テーブ
ル、
抽出される前記第一当り図柄用乱数と前記第一特別図柄表示器において抽選結果として
変動停止される第一変動停止図柄との関係を示す第一当り図柄用テーブル、
抽出される前記第二当り図柄用乱数と前記第二特別図柄表示器において抽選結果として
変動停止される第二変動停止図柄との関係を示す第二当り図柄用テーブル、
前記当りの場合に用いられ、抽出される前記第一変動時間用乱数と前記第一特別図柄表
示器における前記第一特別図柄の変動時間との関係を示す第一当り時変動時間設定用テー
ブル、
前記当りの場合に用いられ、抽出される前記第二変動時間用乱数と前記第二特別図柄表
示器における前記第二特別図柄の変動時間との関係を示す第二当り時変動時間設定用テー
ブル、
外れの場合に用いられ、抽出される前記第一変動時間用乱数と前記第一特別図柄表示器
における前記第一特別図柄の変動時間との関係を示す第一外れ時変動時間設定用テーブル

外れの場合に用いられ、抽出される前記第二変動時間用乱数と前記第二特別図柄表示器
における前記第二特別図柄の変動時間との関係を示す第二外れ時変動時間設定用テーブル

前記第一当り判定用乱数が抽出されると、該第一当り判定用乱数と前記第一当り判定用
テーブルとから当りの当否を決定する第一当否決定手段、
前記第二当り判定用乱数が抽出されると、該第二当り判定用乱数と前記第二当り判定用
テーブルとから当りの当否を決定する第二当否決定手段、
前記第一当り図柄用乱数が抽出されると、該第一当り図柄用乱数と前記第一当り図柄用
テーブルとから前記第一特別図柄表示器における第一変動停止図柄を決定する第一停止図
柄決定手段、
前記第二当り図柄用乱数が抽出されると、該第二当り図柄用乱数と前記第二当り図柄用
テーブルとから前記第二特別図柄表示器における第二変動停止図柄を決定する第二停止図
柄決定手段、
前記第一変動時間用乱数が抽出され、且つ前記第一当否決定手段によって当りであるこ
とが決定されると、前記第一変動時間用乱数と前記第一当り時変動時間設定用テーブルと
から前記第一特別図柄の変動時間を決定し、一方、前記第一変動時間用乱数が抽出され、
且つ前記第一当否決定手段によって外れであることが決定されると、前記第一変動時間用
乱数と前記第一外れ時変動時間設定用テーブルとから前記第一特別図柄の変動時間を決定
する第一変動時間決定手段、
前記第二変動時間用乱数が抽出され、且つ前記第二当否決定手段によって当りであるこ
とが決定されると、前記第二変動時間用乱数と前記第二当り時変動時間設定用テーブルと
から前記第二特別図柄の変動時間を決定し、一方、前記第二変動時間用乱数が抽出され、
且つ前記第二当否決定手段によって外れであることが決定されると、前記第二変動時間用
乱数と前記第二外れ時変動時間設定用テーブルとから前記第二特別図柄の変動時間を決定
する第二変動時間決定手段、
前記第一入賞状態検出手段及び前記第二入賞状態検出手段による前記遊技媒体の検出順
に従って前記第一特別図柄表示器または前記第二特別図柄表示器において前記第一特別図
柄または前記第二特別図柄の変動を開始させるとともに、前記第一変動時間決定手段また
は前記第二変動時間決定手段によって決定された変動時間の経過後、前記第一停止図柄決
定手段または前記第二停止図柄決定手段によって決定された前記第一変動停止図柄または
前記第二変動停止図柄で変動停止させる特別図柄変動制御手段、
前記開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、数個の遊技媒体が辛うじて入賞できる程度
の第一所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を少なくとも一回以上行う
ことで、遊技者に所定の利益を付与する所定利益付与手段、
前記開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、複数個の遊技媒体がゆとりを持って入賞で
きる程度の第二所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を、前記所定の利
益を付与する場合の開閉動作の回数よりも多く行うことで、遊技者に特定の利益を付与す
る特定利益付与手段、
前記第一当否決定手段または前記第二当否決定手段によって第一当りであることが決定
されると、前記特定利益付与手段によって前記遊技者に前記特定の利益を付与するととも
に、その後の抽選において少なくとも前記特定の利益が付与される確率を通常時よりも高
く設定した確率変動状態とし、且つ、前記第一特別図柄表示器または前記第二特別図柄表
示器で変動する前記第一特別図柄または前記第二特別図柄の変動時間を通常時よりも相対
的に短くするとともに前記第二始動口への入賞のし易さを通常よりも増加させるようにし
た時短遊技状態とする有利遊技状態を付与する第一有利遊技状態制御手段、
前記第一当否決定手段または前記第二当否決定手段によって第二当りであることが決定
されると、前記特定利益付与手段によって前記遊技者に前記特定の利益を付与するととも
に、前記確率変動状態を発生させることなく、少なくとも前記第一特別図柄または第二特
別図柄の変動回数が所定回数になるまで前記時短遊技状態とする有利遊技状態を付与する
第二有利遊技状態制御手段、
前記第一当否決定手段または前記第二当否決定手段によって第三当りであることが決定
されると、前記所定利益付与手段によって前記遊技者に前記所定の利益を付与するととも
に、抽選した時点での遊技状態が少なくとも前記確率変動状態ではなく且つ前記時短遊技
状態でもない場合、前記確率変動状態を発生させるものの、前記時短遊技状態としない有
利遊技状態を付与する第三有利遊技状態制御手段、
前記第一当否決定手段または前記第二当否決定手段によって第四当りであることが決定
された場合、前記所定利益付与手段によって前記遊技者に前記所定の利益を付与するもの
の、有利遊技状態が生起することのない第四有利遊技状態制御手段、
及び、少なくとも夫々の当りの有無に関する当否コマンド、前記第一特別図柄または前
記第二特別図柄の変動態様(変動時間)に対応する変動表示コマンドを含む制御コマンド
を発信するコマンド発信手段
を有する主制御手段と、
第一装飾図柄及び第二装飾図柄が夫々表示される演出表示手段と、
該演出表示手段に第一装飾図柄を変動させるとともに、前記主制御手段から発信される
制御コマンドを受信し、該制御コマンドを基に前記第一装飾図柄を所定の図柄で停止させ
る第一装飾図柄変動制御手段、
前記演出表示手段に第二装飾図柄を変動させるとともに、前記主制御手段から発信され
る制御コマンドを受信し、該制御コマンドを基に前記第二装飾図柄を所定の図柄で停止さ
せる第二装飾図柄変動制御手段、
前記制御コマンドに基づいて抽選に関する表示態様を特定するとともに、該表示態様を
前記演出表示手段に導出する表示制御手段、
順次または並行して行い得る前記第一当否決定手段または前記第二当否決定のいずれか
一方の判定結果が前記第一当りまたは前記第二当りである場合、該当否決定手段にかかる
装飾図柄を表示させた後、「当り」であることを表示する当り表示手段、
及び、順次または並行して行い得る前記第一当否決定手段または前記第二当否決定のい
ずれか一方の判定結果が前記第三当りまたは前記第四当りである場合、どちらの当りであ
るのかを遊技者に不明朗にする当選状態黙示手段
を有する副制御手段と
を具備し、
前記表示制御手段は、
前記第一当否決定手段または前記第二当否決定手段による抽選結果が前記第三当りまた
は前記第四当りである場合に出現可能な共通の前記表示態様として、
通常の遊技状態であることを示す通常状態演出、
前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生している可能性があること
を示すとともに、遊技の進行に伴って特典を付与することが可能な高確率期待小演出、
少なくとも前記高確率期待小演出において付与される前記特典が所定の第一条件を満た
している場合に出現可能な演出であって、前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変
動状態が発生している可能性が高いことを示す高確率期待大演出
を実行可能な共通演出実行手段と、
前記第一当否決定手段または前記第二当否決定手段による抽選結果が前記第三当りであ
り前記第四当りでない場合に出現可能な第三有利遊技状態特有の前記表示態様として、
前記高確率期待大演出において所定の第二条件が成立した場合に出現可能な演出であっ
て、前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生していることを示す高確
率状態演出、を実行可能な第三特有演出実行手段とを有し、
前記表示制御手段は、前記高確率期待小演出用として、
所定の演出ポイントを前記特典として付与するポイント付与手段と、
前記高確率期待小演出の継続導出回数を設定する導出回数設定手段と、
前記ポイント付与手段によって付与された前記演出ポイントの合計が一定値に達した場
合、前記第一条件が成立したと判定する第一条件判定手段と、
該第一条件判定手段によって前記第一条件が成立したと判定されても、前記高確率期待
小演出の実行回数が、前記導出回数設定手段によって設定された前記継続導出回数になる
まで、前記高確率期待大演出への移行を延期する演出移行延期手段と
を備える」ことを特徴とする遊技機。
手段15の構成によれば、主制御手段では、第一入賞状態検出手段によって検出された
遊技状態に基づいて、第一当り判定用乱数及び第一当り図柄用乱数を夫々抽出し、さらに
これらの乱数を基に第一変動時間用乱数を抽出する。その後、第一当り判定用乱数と第一
当り判定用テーブルとから当りの当否を決定する。また、第一当り図柄用乱数と第一当り
図柄用テーブルとから第一特別図柄表示器における第一変動停止図柄を決定する。さらに
、当りであることが決定された場合には、第一変動時間用乱数と第一当り時変動時間設定
用テーブルとから第一特別図柄の変動時間を決定し、一方、外れであることが決定された
場合には、第一変動時間用乱数と第一外れ時変動時間設定用テーブルとから第一特別図柄
の変動時間を決定する。そして第一特別図柄表示器において第一特別図柄の変動を開始さ
せるとともに、第一変動時間可変テーブルを用いて決定された変動時間の経過後、第一当
り図柄用テーブルを用いて決定された第一変動停止図柄で変動停止させる。
また、同様に、主制御手段では、第二入賞状態検出手段によって検出された遊技状態に
基づいて、第二当り判定用乱数及び第二当り図柄用乱数を夫々抽出し、これらの乱数を基
に第二変動時間用乱数を抽出する。その後、第二当り判定用乱数と第二当り判定用テーブ
ルとから当りの当否を決定する。また、第二当り図柄用乱数と第二当り図柄用テーブルと
から第二特別図柄表示器における第二変動停止図柄を決定する。さらに、当りであること
が決定された場合には、第二変動時間用乱数と第二当り時変動時間設定用テーブルとから
第二特別図柄の変動時間を決定し、一方、外れであることが決定された場合には、第二変
動時間用乱数と第二外れ時変動時間設定用テーブルとから第二特別図柄の変動時間を決定
する。そして第二特別図柄表示器において第二特別図柄の変動を開始させるとともに、第
二変動時間可変テーブルを用いて決定された変動時間の経過後、第二当り図柄用テーブル
を用いて決定された第二変動停止図柄で変動停止させる。
また、主制御手段では、遊技状態が特定の遊技状態になったとき、第二始動口を遊技媒
体の入賞が可能な状態へと変化させる頻度を高くするようにしている。このため、通常時
は、第一始動口への入賞に基づいて抽選が行われるとともに、第一特別図柄が変動表示さ
れることとなり、一方、特定の遊技状態になると、第二始動口にも入賞させ易くなり、第
一特別図柄及び第二特別図柄の変動表示が順に行われることが多くなる。
また、当りであることが決定された場合には、第一特別図柄または第二特別図柄の変動
停止後、遊技者に有利な有利遊技状態を発生させる。具体的には、第一当り判定用乱数ま
たは第二当り判定用乱数に基づいて、「第一有利遊技状態」、「第二有利遊技状態」、「
第三有利遊技状態」、及び「第四有利遊技状態」のうち、いずれか一つの有利遊技状態を
特定し実行させる。なお、各有利遊技状態における処理に関しては、手段12の構成と同
様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
ところで、主制御手段では、第一特別図柄または第二特別図柄の変動開始の際に、少な
くとも両抽選手段における当りの有無に関する当否コマンド、及びこれら特別図柄の変動
態様に対応する変動表示コマンドを含む制御コマンドを発信する。すると、副制御手段で
は、これらの制御コマンドを受信し、制御コマンドに従った処理を行う。すなわち、副制
御手段は、主制御手段から送信される制御コマンドによって第一抽選手段及び第二抽選手
段の抽選結果を認識し、それらの抽選結果を基に第一装飾図柄及び第二装飾図柄を所定の
停止図柄で停止させる。
また、「第一有利遊技状態」または「第二有利遊技状態」であった場合には、抽選結果
にかかる装飾図柄を表示させた後、「当り」であることを演出表示手段に導出する。これ
に対し、「第三有利遊技状態」または「第四有利遊技状態」である場合には、どちらの当
りであるのかを遊技者に不明朗にする。すなわち、演出表示手段に出現可能な演出として
、互いに同じ内容の複数の演出(通常状態演出、高確率期待小演出、及び高確率期待大演
出)を備え、その中から1つの演出を導出させる。
また、高確率期待小演出において、所定の演出ポイントが付与されるようになっており
、その付与された演出ポイントの合計が一定値に達したとき、第一条件が成立したと判定
される。このため、遊技者は、高確率期待小演出を視認しながら演出ポイントが付与され
るか否かを注目するようになり、ひいては高確率期待小演出の興趣を高めることが可能に
なる。また、演出ポイントの合計が一定値に達しても、設定された継続導出回数の高確率
期待小演出が全て実行されるまで移行しないことから、高確率期待小演出において演出ポ
イントの合計が一定値に達した場合には、「高確率期待小演出から高確率期待大演出へ発
展することが約束された」、または「その発展が略確実となった」と認識させることがで
き、ひいては「設定された継続導出回数に達するまでもう少し遊技を続けてみよう」とい
う意識を喚起させることができる。
なお、手段1〜手段15のいずれか一つの構成を有し、且つ「少なくとも前記第一特別
図柄が表示される前記第一特別図柄表示器、及び前記第二特別図柄が表示される前記第二
特別図柄表示器を備えるとともに、前記第一始動口への入賞に基づいて前記第一特別図柄
を変動させ、前記第二始動口への入賞に基づいて前記第二特別図柄を変動させるもの」に
おいては、以下の構成(手段16〜手段20の構成)を採用することができる。
手段16:「前記第一入賞状態検出手段及び前記第二入賞状態検出手段による前記遊技
媒体の検出順に従って前記第一特別図柄または前記第二特別図柄を変動させるとともに、
前記第一表示態様決定手段または前記第二表示態様決定手段によって決定された停止図柄
で前記第一特別図柄または前記第二特別図柄の変動を停止させる特別図柄変動制御手段を
さらに備える」ことを特徴とする。
手段16の構成によれば、二種類の特別図柄が、遊技媒体の入賞順に従って順次変動す
ることから、二つの抽選が並行して行われることを防止し、ひいては、大当り状態が重な
って実行されることによる演出内容の煩雑さや、遊技の不自然さを防止することができる
手段17:手段16の構成において、「前記第一特別図柄または前記第二特別図柄の変
動中に、前記第一入賞状態検出手段によって前記遊技媒体が検出された場合、一定回数を
上限として第一始動記憶数を記憶するとともに、前記第一特別図柄の変動を、記憶された
第一始動記憶数分だけ行わせる第一保留・消化手段と、
前記第一特別図柄または前記第二特別図柄の変動中に、前記第二入賞状態検出手段によ
って前記遊技媒体が検出された場合、一定回数を上限として第二始動記憶数を記憶すると
ともに、前記第二特別図柄の変動を、記憶された第二始動記憶数分だけ行わせる第二保留
・消化手段と
をさらに備える」ことを特徴とする。
手段17の構成によれば、第一抽選手段及び第二抽選手段のいずれに対しても保留・消
化処理が行われ、第一特別図柄または第二特別図柄の変動中に、第一入賞状態検出手段に
よって遊技媒体が検出された場合には、一定回数を上限として第一始動記憶数を記憶する
とともに、第一表示態様の導出を、記憶された第一始動記憶数分だけ行わせる。また、第
一特別図柄または第二特別図柄の変動中に、第二入賞状態検出手段によって遊技媒体が検
出された場合には、一定回数を上限として第二始動記憶数を記憶するとともに、第二表示
態様の導出を、記憶された第二始動記憶数分だけ順に行わせる。特に、二種類の特別図柄
の変動が、遊技媒体の入賞順に従って順次導出されることから、二つの始動口に対する入
賞のし易さに差があっても、入賞のし易さに応じた割合で順に消化させることができ、例
えば、一方の始動記憶数のみが多く残され、それに対応する表示態様が連続して導出され
ることによる演出の単調化を抑制することができる。
手段18:手段17の構成において、「前記第一抽選手段は、前記第一入賞状態検出手
段によって検出された入賞状態に基づいて、第一当り判定用乱数を抽出する第一当り判定
用乱数抽出手段を有し、
前記第二抽選手段は、前記第二入賞状態検出手段によって検出された入賞状態に基づい
て、第二当り判定用乱数を抽出する第二当り判定用乱数抽出手段を有し、
前記第一表示態様決定手段は、前記第一入賞状態検出手段によって検出された入賞状態
に基づいて、第一当り図柄用乱数を抽出する第一当り図柄用乱数抽出手段を有し、
前記第二表示態様決定手段は、前記第二入賞状態検出手段によって検出された入賞状態
に基づいて、第二当り図柄用乱数を抽出する第二当り図柄用乱数抽出手段を有し、
抽出された、前記第一当り判定用乱数、前記第二当り判定用乱数、前記第一当り図柄用
乱数、及び前記第二当り図柄用乱数を記憶させることが可能な乱数記憶手段であって、前
記第一始動記憶数と前記第二始動記憶数との合計である合計始動記憶数(「1」〜「m」
)の値に夫々対応付けられた、m個の記憶領域からなる乱数記憶手段をさらに備え、
前記第一保留・消化手段は、
前記第一特別図柄または前記第二特別図柄の変動中に、前記第一入賞状態検出手段によ
って前記遊技媒体が検出され、且つ前記第一始動記憶数が上限に到達していない場合には
、前記第一始動記憶数の値を「1」増やすとともに、少なくとも前記第一当り判定用乱数
及び前記第一当り図柄用乱数を抽出し、抽出された各乱数と、これらの乱数が前記第一抽
選手段に関する乱数であることを示す判別フラグとを、前記合計始動記憶数の値に対応す
る記憶領域に格納する第一保留制御手段と、
前記第一特別図柄または前記第二特別図柄の変動停止後、前記合計始動記憶数が「0」
でない場合、該合計始動記憶数「1」に対応する記憶領域に格納された前記判別フラグを
基に、該記憶領域に格納されている乱数が前記第一抽選手段に関する乱数であるか否かを
判別し、前記第一抽選手段に関する乱数である場合、前記合計始動記憶数「1」に対応す
る記憶領域から前記第一当り判定用乱数及び前記第一当り図柄用乱数を読み出すとともに
、前記第一始動記憶数の値を「1」減らし、且つ、各記憶領域nに記憶されている各乱数
値及び前記判別フラグを、n−1の記憶領域にシフトさせる第一消化制御手段と
を有し、
前記第二保留・消化手段は、
前記第一特別図柄または前記第二特別図柄の変動中に、前記第二入賞状態検出手段によ
って前記遊技媒体が検出され、且つ前記第二始動記憶数が上限に到達していない場合には
、前記第二始動記憶数の値を「1」増やすとともに、少なくとも前記第二当り判定用乱数
及び前記第二当り図柄用乱数を抽出し、抽出された各乱数と、これらの乱数が前記第二抽
選手段に関する乱数であることを示す判別フラグとを、前記合計始動記憶数の値に対応す
る記憶領域に格納する第二保留制御手段と、
前記第一特別図柄または前記第二特別図柄の変動停止後、前記合計始動記憶数が「0」
でない場合、該合計始動記憶数「1」に対応する記憶領域に格納された前記判別フラグを
基に、該記憶領域に格納されている乱数が前記第二抽選手段に関する乱数であるか否かを
判別し、前記第二抽選手段に関する乱数である場合、前記合計始動記憶数「1」に対応す
る記憶領域から前記第二当り判定用乱数及び前記第二当り図柄用乱数を読み出すとともに
、前記第二始動記憶数の値を「1」減らし、且つ、各記憶領域nに記憶されている各乱数
値及び前記判別フラグを、n−1の記憶領域にシフトさせる第二消化制御手段と
を有する」ことを特徴とする。
手段18の構成によれば、第一抽選手段は、第一始動口への入賞状態に基づいて第一当
り判定用乱数を抽出し、この乱数値に基づいて第一当り抽選の当否を決定する。また、同
様に、第二抽選手段は、第二始動口への入賞状態に基づいて第二判定用乱数を抽出し、こ
の乱数値に基づいて第二当り抽選の当否を決定する。一方、第一表示態様決定手段は、第
一入賞状態検出手段によって検出された入賞状態に基づいて、第一当り図柄用乱数を抽出
し、この乱数値を基に、第一当り抽選の当否の結果に対応した停止図柄を決定する。また
、同様に、第二表示態様決定手段は、第二入賞状態検出手段によって検出された入賞状態
に基づいて、第二当り図柄用乱数を抽出し、この乱数値を基に、第二当り抽選の当否の結
果に対応した停止図柄を決定する。
ところで、第一始動口または第二始動口に遊技媒体が入賞した場合には、入賞状態に基
づいて判定用乱数や当り図柄用乱数が抽出されるが、第一特別図柄または第二特別図柄の
変動中に入賞した場合には、それらの乱数に基づいて決定された表示態様を直ちに導出さ
せることはできない。そこで、抽出されたこれらの乱数は、始動記憶として所定の記憶領
域に格納され、新たな第一特別図柄または第二特別図柄の変動が可能となった時点で記憶
領域から順次読み出される。
ところで、本発明では、第一抽選手段と第二抽選手段とが行われ、夫々の始動記憶数が
個別にカウントされることから、抽出された乱数を格納するための乱数記憶手段として、
第一抽選手段に対応する第一乱数記憶手段と、第二抽出手段に対応する第二乱数記憶手段
とを設け、夫々の乱数記憶手段を複数の記憶領域から構築するようにすれば、夫々の始動
記憶数の値(例えば「1」〜「4」)と、所定個数(例えば4個)の記憶領域とを対応付
けることが可能になる。つまり、第一抽選手段に関して説明すると、第一始動口に遊技媒
体が入賞した際、第一始動記憶数を「1」増やすとともに、抽出した乱数を、第一始動記
憶数の値に対応した記憶領域に格納することが可能になり、一方、第一表示態様または第
二表示態様の導出(変動表示)が終了した後は、第一始動記憶数の値に対応付けられた記
憶領域に格納されている乱数値を読み出すことが可能になる。また、第二抽選手段に関し
ても同様であり、第二保留値に対応する乱数値の格納及び読み出しを、第一始動記憶数と
は独立して行うことが可能になる。
しかし、このように第一抽選手段に対応する第一乱数記憶手段(複数の記憶領域)と、
第二抽選手段に対応する第二乱数記憶手段(複数の記憶領域)とを別々に構築したもので
は、夫々の抽選手段と遊技媒体の入賞順とが関連づけられていないため、入賞順に応じて
一方の乱数記憶手段を特定することは困難である。つまり、遊技媒体の入賞順に従って表
示態様を導出させるためには、抽選の種類と入賞順との対応付けを格納するための記憶手
段を別途備えなければならず、ひいては保留・消化における処理内容が複雑になるととも
に、記憶手段の必要容量が増大する。
これに対し、手段18の構成によれば、二つの抽選において抽出された各乱数を記憶さ
せる手段として、共通の乱数記憶手段が備えられている。この乱数記憶手段は、第一抽選
手段に対応する第一始動記憶数と第二抽選手段に対応する第二始動記憶数との合計である
合計始動記憶数(「1」〜「m」)の値に夫々対応付けられた、m個の記憶領域から構成
されている。
第一抽選手段に関して説明すると、いずれかの特別図柄の変動中に、第一入賞状態検出
手段によって遊技媒体が検出された場合、第一始動記憶数が上限(例えば「4」)に到達
していなければ、第一始動記憶数の値を「1」増やすとともに、少なくとも第一当り判定
用乱数及び第一当り図柄用乱数を抽出する。また、抽出された各乱数と、これらの乱数が
第一抽選手段に関する乱数であることを示す判別フラグとを、合計始動記憶数の値に対応
した記憶領域に格納する。その後、第一特別図柄または第二特別図柄の変動が停止した場
合、すなわち新たな特別図柄を変動させることが可能になった場合には、合計始動記憶数
が「0」でなければ、その合計始動記憶数「1」に対応する記憶領域に格納された判別フ
ラグを基に、同記憶領域に格納されている乱数が第一抽選手段に関する乱数であるか否か
を判別し、第一抽選手段に関する乱数である場合には、その記憶領域に格納されている第
一当り判定用乱数及び第一当り図柄用乱数を読み出すとともに、第一始動記憶数の値を「
1」減らし、さらに、各記憶領域nに記憶されている各乱数値及び判別フラグを、n−1
の記憶領域にシフトさせる。
一方、第二抽選手段についても同様であり、いずれかの特別図柄の変動中に第二入賞状
態検出手段によって遊技媒体が検出された場合、第二始動記憶数が上限(例えば「4」)
に到達していなければ、第二始動記憶数の値を「1」増やすとともに、少なくとも第二当
り判定用乱数及び第二当り図柄用乱数を抽出する。また、抽出された各乱数と、これらの
乱数が第二抽選手段に関する乱数であることを示す判別フラグとを、合計始動記憶数の値
に対応した記憶領域に格納する。その後、新たな特別図柄の変動が可能になると、合計始
動記憶数「1」に対応する記憶領域に格納された判別フラグを基に、同記憶領域に格納さ
れている乱数が第二抽選手段に関する乱数であるか否かを判別し、第二抽選手段に関する
乱数である場合には、その記憶領域に格納されている第二当り判定用乱数及び第二当り図
柄用乱数を読み出すとともに、第二始動記憶数の値を「1」減らし、さらに各記憶領域n
に記憶されている各乱数値及び前記判別フラグを、n−1の記憶領域にシフトさせる。
このように、第一始動口または第二始動口のいずれか一方に遊技媒体が入賞すると、各
乱数を抽出するとともに、抽出された乱数が、入賞順に記憶領域に格納される。したがっ
て、遊技媒体の入賞順と乱数値とを対応付けることが可能になる。しかも、各記憶領域に
は、抽出した乱数に加え、抽選手段の種別を示す判別フラグが格納されるため、表示態様
を導出させる際には、第一抽選手段に対する第一特別図柄として導出させるのか、第二抽
選手段に対する第二特別図柄として導出させるのかを判別することが可能になる。また、
二つの抽選手段における保留消化処理が一つの乱数記憶手段によって実行可能となるため
、保留消化処理が簡単になるとともに、記憶手段の容量が低減される。
手段19:「前記第一特別図柄の変動に合せて第一装飾図柄を演出表示手段で変動させ
るとともに、前記第一抽選手段の抽選結果に基づいて前記第一装飾図柄を所定の停止図柄
で停止させる第一装飾図柄変動制御手段と、
前記第二特別図柄の変動に合せて第二装飾図柄を前記演出表示手段で変動させるととも
に、前記第二抽選手段の抽選結果に基づいて前記第二装飾図柄を所定の停止図柄で停止さ
せる第二装飾図柄変動制御手段と
をさらに備える」ことを特徴とする。
手段19の構成によれば、各抽選手段にかかる演出内容として少なくとも装飾図柄が導
出され装飾図柄の変動表示が行われる。具体的に、第一装飾図柄変動制御手段は、第一装
飾図柄を変動させるとともに、第一抽選手段の抽選結果に基づいて第一装飾図柄を所定の
停止図柄で停止させる。また、第二装飾図柄変動制御手段は、第二装飾図柄を変動させる
とともに、第二抽選手段の抽選結果に基づいて第二装飾図柄を所定の停止図柄で停止させ
る。つまり、第一始動口及び第二始動口に遊技媒体が入賞した場合には、装飾図柄列の変
動及び停止が順次行われる。
手段20:手段19の構成において、「前記第一装飾図柄及び前記第二装飾図柄の両方
に関連付けられた共通の装飾図柄列を有し、
前記第一装飾図柄または前記第二装飾図柄のいずれかを変動表示する際、前記共通の装
飾図柄列を前記演出表示手段にて変動させる装飾図柄列変動制御手段をさらに具備する」
ことを特徴とする。
ところで、第一装飾図柄と第二装飾図柄とは、順次変動可能であり、互いに同じタイミ
ングで変動されることはない。そこで、第一装飾図柄及び第二装飾図柄を表示手段に表示
させる際には、表示状態を切り替えながら一方の装飾図柄のみを選択的に表示させるよう
にしてもよい。しかしながら、これによれば、表示画面が頻繁に切り替わることとなり、
表示画面の変化によって遊技者に重苦しさや煩わしさを与える恐れがある。なお、この重
苦しさ等を緩和するため、夫々の装飾図柄を互いに同一または類似の図柄とすることも考
えられるが、これによれば、表示中の装飾図柄が、第一抽選手段にかかる第一装飾図柄で
あるのか、それとも第二抽選手段にかかる第二装飾図柄であるのかを識別することが困難
となる。一方、表示画面を、第一装飾図柄用の領域と第二装飾図柄用の領域とに分割し、
二つの装飾図柄を常時表示させるようにすることも考えられる。ところが、この構成によ
れば、いずれか一方の領域が常に無意味な表示、すなわち無変動状態となり、しかも、一
つの装飾図柄に対する表示領域が半減することから視認性の低下し、停止図柄が認識し難
くなることが懸念される。
これに対し、手段20の構成によれば、表示手段には、第一装飾図柄及び第二装飾図柄
が表示され、さらに両方の装飾図柄に関連付けられた共通の装飾図柄列も同時に表示され
る。そして、第一装飾図柄または第二装飾図柄のいずれかが変動表示する際、共通の装飾
図柄列(以下、共通装飾図柄列という)も変動する。したがって、同時に表示される夫々
の装飾図柄のうち変動する装飾図柄の表示位置を認識させることにより、どちらの抽選が
行われているのかを容易に把握させることができ、しかも、装飾図柄列による演出内容や
停止図柄を共通装飾図柄列によって認識させることができる。換言すれば、第一装飾図柄
及び第二装飾図柄の大きさを比較的小さくしても変動の有無を認識させる得ることから、
その分、共通装飾図柄列の表示領域を増加させ、例えば画面全体に共通装飾図柄列を表示
させた迫力のある演出が可能となる。
手段21:手段1〜手段20のいずれか一つの構成において、「前記遊技機は、パチン
コ機である」ことを特徴とする。パチンコ機とは、遊技者が遊技機に投入する媒体である
投入媒体と、遊技者が行う実質的な遊技に用いられる媒体である遊技媒体とを同一のもの
とした遊技機であり、投入された例えば遊技球等の媒体を用いて遊技が行われるタイプの
遊技機の一種である。具体的には、「操作ハンドルの操作に対応して遊技球を発射する発
射装置と、多数の障害釘、センター役物、表示手段等の適宜の機器が組み込まれたり、始
動入賞口、大入賞口、通過口、到達口等の遊技球が入球する適宜の入球口が設けられた遊
技領域と、発射装置から遊技領域に遊技球を導くレールと、遊技領域に導かれた遊技球の
入球口への入球に応じたり、複数の入球口への遊技球の入球態様に応じて、所定数の遊技
球を賞球として払い出す払出手段とを具備するもの」である。
なお、パチンコ機としては、種々のタイプのものがあり、一般に「デジパチ」と称され
るものに代表される「入球口への入球状態を検出する入球状態検出手段(すなわち遊技状
態検出手段)と、入球状態検出手段によって入球が検出されると所定の抽選を行う抽選手
段と、抽選手段の抽選結果に応じて特別図柄を変動させると共に変動を停止させる特別図
柄表示手段とを備えたもの」や「加えて、特別図柄の変動中に、複数の装飾図柄からなる
装飾図柄列を変動表示させるとともに、所定のタイミングでキャラクタ等を出現させる演
出表示手段を更に具備するもの」、一般に「ハネモノ」と称されるものに代表される「役
物内での遊技球の振分けによって抽選を行う抽選手段を備えたもの」、一般に「アレパチ
」と称されるものに代表される「例えば16個等の所定個数の遊技球により1ゲームが行
われ、1ゲームにおける複数の入球口への遊技球の入球態様に応じて所定個数の遊技球の
払出しを行うもの」等を例示することができる。
手段21の構成によると、パチンコ機において、手段1〜手段20までのいずれかの作
用効果を奏することができる。
手段22:手段1〜手段20のいずれか一つの構成において、「前記遊技機は、パチス
ロ機である」ことを特徴とする。パチスロ機とは、遊技媒体であるメダルを投入し、メダ
ルの投入後、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に応じて複数の図柄からなる図
柄列を変動表示させるとともに、その後、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操
作に応じて図柄列の変動を停止させる、といった実質的な遊技を行うものであり、停止操
作機能付きのスロットマシーンである。なお、所定時間が経過しても停止用操作手段が操
作されない場合には、所定時間経過したことに応じて図柄列の変動を停止させるものであ
ってもよい。そして、図柄列の変動停止時における図柄の組合わせが特定の条件を満たす
場合に、満たされた条件に応じて所定個数のメダルを払い出したり、遊技者が多量のメダ
ルを獲得することができるように、遊技者に有利な特別有利状態を発生させたりするもの
である。
手段22によると、パチスロ機において、手段1〜手段20までのいずれかの作用効果
を奏することができる。
手段23:手段1〜手段20のいずれか一つの構成において、「前記遊技機は、パチン
コ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機である」ことを特徴とする。ここで、「パチ
ンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機」とは、複数個(例えば5個)の遊技球を
1単位の投入媒体とし、投入媒体を投入した後、始動用操作手段(例えば操作レバー)の
操作に応じて複数の図柄からなる図柄列を変動表示させるとともに、その後、停止用操作
手段(例えばストップボタン)の操作に応じて図柄列の変動を停止させるものである。な
お、所定時間が経過しても停止用操作手段が操作されない場合には、所定時間経過したこ
とに応じて図柄列の変動を停止させるものであってもよい。そして、図柄列の変動停止時
における図柄の組合わせが特定の条件を満たす場合に、満たされた条件に応じて所定個数
のメダルを払い出したり、遊技者が多量のメダルを獲得することができるように、遊技者
に有利な特別有利状態を発生させたりするものである。
手段23によると、パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機において、手段
1〜手段20までのいずれかの作用効果を奏することができる。
なお、上記に例示したパチスロ機や、パチンコ機とパチスロ機とを融合させた遊技機等
のように、投入する媒体によっては実質的な遊技が行われない遊技機では、一見、遊技媒
体が存在しないかのように思われるが、このような遊技機であっても、遊技内容の全体に
おいて、遊技球やその他の適宜の物品を用いて行われる遊技を含ませることが想定できる
。よって、このような遊技機であっても、遊技媒体を用いて遊技が行われる遊技機の対象
とすることができる。
このように、本発明では、有利性の低い当りが発生した場合であっても、遊技者に「有
利性の高い当りである」と推測させることができ、遊技への意欲の低下を抑制することが
できる。また、確率変動状態が発生している可能性を、段階的に出現される演出によって
次第に高くするため、期待感の低下を抑制することができる。また、高確率期待小演出で
は、演出ポイントを付与する演出が行われるが、演出ポイントの合計が一定値に達しても
すぐに高確率期待大演出へ移行しないため、「もう少し遊技を続けてみよう」という意識
を喚起させることができる。したがって、遊技意欲の低下による遊技の終了を極力防止す
ることが可能になる。
パチンコ機の前側全体を示す正面図である。 パチンコ機の外枠の一側に本体枠が開かれその本体枠の一側に前面枠が開かれた状態を示す斜視図である。 パチンコ機の本体枠と遊技盤とを分離して斜め右上前方から示す斜視図である。 パチンコ機の後側全体を示す背面図である。 パチンコ機の後側全体を右上後方から示す斜視図である。 図5に示すパチンコ機の斜視図から後カバー体及び各種制御基板等を取り外した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の本体枠に各種部材が組み付けられた状態を斜め右上後方から示す斜視図である。 本体枠単体を斜め右上後方から示す斜視図である。 遊技盤の背面斜視図である。 遊技領域を有した遊技盤の構成を示す拡大正面図である。 遊技盤を斜め前方から示す斜視図である。 遊技盤を斜め後方から示す斜視図である。 図12における主制御基板ボックス、副制御基板ボックス等を外した状態で示す斜視図である。 遊技盤を分解して斜め前方から示す斜視図である。 前主役物の正面図である。 前主役物を斜め前方から示す斜視図である。 前主役物を斜め後方から示す斜視図である。 前主役物を分解して斜め前方から示す分解斜視図である。 前主役物のステージ付近を拡大して示す拡大正面図である。 左右の可動装飾体及び装飾体駆動ユニットを示す斜視図である。 (A)は左可動装飾体を斜め後方から示す斜視図であり(B)は左可動装飾体を分解して斜め前方から示す分解斜視図である。 (A)は右可動装飾体を斜め後方から示す斜視図であり、(B)は右可動装飾体を分解して斜め前方から示す分解斜視図である。 (A)は左可動装飾体駆動ユニットの分解斜視図であり、(B)は右可動装飾体駆動ユニットの分解斜視図である。 左右の可動装飾体の動きを示す説明図である。 主入賞口ユニット、遊技領域内装飾体、及び排出誘導部材を斜め前方から示す斜視図である。 (A)は主入賞口ユニットにおける始動口の要部を拡大して示す斜視図であり、(B)はその側面図である。 (A)は主入賞口ユニットにおけるアタッカ装置の要部を示す斜視図であり、(B)はその側面図である。 主入賞口ユニットを斜め後方下側から示す斜視図である。 遊技領域内装飾体を斜め後方から示す背面斜視図である。 主入賞口ユニット、遊技領域内装飾体、及び排出誘導部材における遊技球の流路を示す断面図である。 後主役物を斜め前方から示す斜視図である。 後主役物を分解して斜め前方から示す分解斜視図である。 後主役物を分解して斜め後方から示す分解斜視図である。 後主役物における第一可動役物ユニットを斜め前方から示す斜視図である。 第一可動役物ユニットを主要部毎に分解して斜め前方から示す分解斜視図である。 (A)は第一可動役物ユニットにおける第一可動役物を分解して斜め前方から示す分解斜視図であり、(B)は第一可動役物におけるレンズ部を示す拡大正面図である。 第一可動役物ユニットにおける第一可動役物駆動ユニットを斜め前方から示す斜視図である。 第一可動役物駆動ユニットを斜め後方から示す斜視図である。 第一可動役物駆動ユニットを主要部毎に分解して示す分解斜視図である。 図39よりも更に分解して示す分解斜視図である。 (A)は第一可動役物駆動ユニットにおける第一昇降部材を示す斜視図であり、(B)は第一昇降部材の分解斜視図である。 第一昇降部材における第一可動役物ソレノイドと回動伝達部材との関係を示す説明図である。 後主装飾体における第二可動装飾体ユニットを斜め前方から示す斜視図である。 第二可動装飾体ユニットを主要部毎に分解して斜め前方から示す分解斜視図である。 第二可動装飾体ユニットにおける第二可動装飾体を分解して示す分解斜視図である。 第二可動装飾体ユニットにおける第二可動装飾体駆動ユニットを斜め前方から示す斜視図である。 第二可動装飾体駆動ユニットを主要部毎に分解して示す分解斜視図である。 図47よりも更に分解して示す分解斜視図である。 (A)は第二可動装飾体駆動ユニットにおける第二昇降部材を示す斜視図であり、(B)は第二昇降部材の分解斜視図である。 第二昇降部材における第二可動装飾体ソレノイドとリンク機構との関係を示す説明図である。 可動装飾体ユニットカバーを斜め前方から示す斜視図である。 可動装飾体ユニットカバーの要部を示す説明図である。 制御構成を概略的に示すブロック図の一部である。 制御構成を概略的に示すブロック図の他の一部である。 前主役物における可動装飾体が略垂直方向に回動した状態を示す遊技領域の正面図である。 図55の状態から更に後装飾体の第一可動装飾体及び第二可動装飾体を可動させた状態を示す遊技領域の正面図である。 後装飾体の第一可動装飾体及び第二可動装飾体を可動させた状態を示す遊技領域の正面図である。 主基板に搭載されるCPUにより実行されるメイン処理、及び電源断発生時処理を示すフローチャートである。 主基板に搭載されるCPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主基板に搭載されるCPUにより実行される特別図柄・特別電動役物制御処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における始動口入賞処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における変動開始処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における大当り遊技開始処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における小当り遊技開始処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における特別電動役物大当り制御処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における特別電動役物小当り制御処理を示すフローチャートである。 サブ統合基板に搭載される統合CPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 サブ統合基板に搭載される統合CPUにより実行される16ms定常処理を示すフローチャートである。 16ms定常処理におけるコマンド解析処理を示すフローチャートである。 16ms定常処理における演出制御処理を示すフローチャートである。 演出制御処理における装飾図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 装飾図柄変動開始処理における背景選択処理を示すフローチャートである。 背景選択処理における特殊背景処理を示すフローチャートである。 特殊背景処理におけるカタカタ1A背景処理を示すフローチャートである。 特殊背景処理におけるカタカタ1B(2)背景処理を示すフローチャートである。 特殊背景処理におけるおしゃべり1背景処理を示すフローチャートである。 特殊背景処理におけるおしゃべり2背景処理を示すフローチャートである。 主基板における第一抽選に関する機能的な構成を示すブロック図である。 主基板における第二抽選に関する機能的な構成を示すブロック図である。 有利遊技状態に関する機能的な構成を示すブロック図である。 主基板における普通抽選に関する機能的な構成を示すブロック図である。 電飾制御基板における演出表示制御及び装飾図柄変動制御に関する機能的な構成を示すブロック図である。 特別図柄用乱数記憶手段におけるテーブル構成を示す説明図である。 大当り抽選における、当選確率、振分け、及び状態移行等を示す説明図である。 普通抽選における、当選確率、及び第二始動口の開放時間等を示す説明図である。 具体的な演出例、及び保留状態の表示を示す説明図である。 演出の状態移行を示す説明図である。 大当り状態での背景画像の変化を示す説明図である。 小当り状態での背景画像の変化を示す説明図である。 アイテム振分けテーブル及びアイテム変換テーブルを示す説明図である。 第四当り時のカタカタ選択テーブルを示す説明図である。 スロット演出振分け表を示す説明図である。 継続導出回数テーブル、役物カタカタ予告演出振分け表、及びカタカタ最終振分け表を示す説明図である。 落下ポイント振分け表を示す説明図である。 おしゃべり演出におけるモード数振分けテーブルを示す説明図である。 おしゃべり演出におけるモード数振分けテーブルを示す説明図である。 第一通常状態演出に対する機能的構成を示すブロック図である。 第二通常状態演出に対する機能的構成を示すブロック図である。 高確率期待小演出に対する機能的構成を示すブロック図である。 高確率期待大演出に対する機能的構成を示すブロック図である。 第一通常状態演出における具体的な演出例である。 第一通常状態演出における具体的な演出例である。 第二通常状態演出における具体的な演出例である。 第二通常状態演出における具体的な演出例である。 高確率期待小演出における具体的な演出例である。 高確率期待小演出における具体的な演出例である。 高確率期待大演出における具体的な演出例である。 高確率状態演出における具体的な演出例である。
以下、本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)
を、図面に基づいて詳細に説明する。
[パチンコ機の全体構成について] 図1及び図2に基づき説明する。
図1はパチンコ機の前側全体を示す正面図であり、図2はパチンコ機の外枠の一側に本
体枠が開かれその本体枠の一側に前面枠が開かれた状態を示す斜視図である。なお、図1
及び図2においては遊技領域における装飾部材を省略して示している。
パチンコ機1は、外枠2、本体枠3、前面枠4、及び遊技盤5等を備えて構成されてい
る。外枠2は、上下左右の木製の枠材によって縦長四角形の枠状に形成され、同外枠2の
前側下部には、本体枠3の下面を受ける下受板6を有している。外枠2の前面の片側には
、ヒンジ機構7によって本体枠3が前方に開閉可能に装着されている。なお、外枠2は、
樹脂やアルミニウム等の軽金属によって形成されていてもよい。
[本体枠の構成について] 図1及び図3に基づき説明する。
図3はパチンコ機の本体枠と遊技盤とを分離して斜め右上前方から示す斜視図である。
本体枠3は、前枠体11、遊技盤装着枠12及び機構装着体13を合成樹脂材によって
一体成形することで構成されている。本体枠3の前枠体11は、外枠2(図2参照)の前
側の下受板6を除く外郭形状に対応する大きさの矩形枠状に形成されている。そして、前
枠体11の片側の上下部には、本体枠側ヒンジ具15が固定されており、外枠2の片側の
上下部に固定された外枠側ヒンジ具14に対してヒンジピン及びヒンジ孔によって開閉回
動可能に装着されている。すなわち、外枠側ヒンジ具14、本体枠側ヒンジ具15、ヒン
ジピン及びヒンジ孔によってヒンジ機構7が構成されている。
前枠体11の前側において、遊技盤装着枠12よりも下方に位置する前枠体11の前下
部左側領域にはスピーカボックス部16が一体に形成され、そのスピーカボックス部16
の前側開口部には、同開口部を塞ぐようにしてスピーカ装着板17が装着されている。そ
して、スピーカ装着板17にはスピーカ18が装着されている。また、前枠体11前面の
下部領域内において、その上半部分には発射レール19が傾斜状に装着されている。また
、前枠体11前面の下部領域内の下半部分には下部前面板30が装着されている。そして
、下部前面板30の前面の略中央部には、遊技球を貯留可能な下皿31が設けられ、右側
寄りには操作ハンドル32が設けられ、左側寄りには灰皿33が設けられている。なお、
下皿31には、遊技球を下方に排出するための球排出レバー34が配設されている。
[前面枠の構成について] 図1及び図2に基づき説明する。
前枠体11の前面の片側には、その前枠体11の上端から下部前面板30の上縁にわた
る部分を覆うようにして、前面枠4がヒンジ機構36によって前方に開閉可能に装着され
ている。また、前面枠4の略中央部には、遊技盤5の遊技領域37を前方から透視可能な
略円形の開口窓38が形成されている。また、前面枠4の後側には開口窓38よりも大き
な矩形枠状をなす窓枠39が設けられ、その窓枠39にはガラス板、透明樹脂板等の透明
板50が装着されている。また、前面枠4の前面の略全体は、ランプ等が内設された前面
装飾部材によって装飾され、同前面枠4の前面の下部には上皿51が形成されている。詳
しくは、開口窓38の周囲において、左右両側部にサイド装飾装置52が、下部に上皿5
1が、上部に音響電飾装置53が装着されている。サイド装飾装置52は、ランプ基板が
内部に配置され且つ合成樹脂材によって形成されたサイド装飾体54を主体として構成さ
れている。サイド装飾体54には、横方向に長いスリット状の開口孔が上下方向に複数配
列されており、該開口孔には、ランプ基板に配置された光源に対応するレンズ55が組み
込まれている。音響電飾装置53は、透明カバー体56、スピーカ57、スピーカカバー
58、及びリフレクタ体(図示しない)等を備え、これらの構成部材が相互に組み付けら
れてユニット化されている。また、上皿51の左側には、遊技者が操作可能なボタン59
が設けられている。
[施錠装置の構成について] 図2及び図3に基づき説明する。
前枠体11のヒンジ機構36に対して反対側となる自由端側の後側には、外枠2に対し
本体枠3を施錠する機能と、本体枠3に対し前面枠4を施錠する機能とを兼ね備えた施錠
装置70が装着されている。すなわち、この実施形態において、施錠装置70は、外枠2
に設けられた閉止具71に係脱可能に係合して本体枠3を閉じ状態に施錠する上下複数の
本体枠施錠フック72と、前面枠4の自由端側の後側に設けられた閉止具73に係脱可能
に係合して前面枠4を閉じ状態に施錠する上下複数の扉施錠フック74と、パチンコ機1
の前方から鍵が挿入されて解錠操作可能に、前枠体11及び下部前面板30を貫通して露
出されたシリンダー錠75とを備えている。そして、シリンダー錠75の鍵穴に鍵が挿入
されて一方向に回動操作されることで本体枠施錠フック72と外枠2の閉止具71との係
合が外れて本体枠3が解錠され、これとは逆方向に回動操作されることで、扉施錠フック
74と前面枠4の閉止具73との係合が外れて前面枠4が解錠されるようになっている。
[遊技盤装着枠の構成について] 図2乃至図4に基づき説明する。
図4はパチンコ機の後側全体を示す背面図である。
図2及び図3に示すように、本体枠3の遊技盤装着枠12は、前枠体11の後側に設け
られかつ遊技盤5が前方から着脱交換可能に装着されるようになっている。遊技盤5は、
遊技盤装着枠12の前方から嵌込まれる大きさの略四角板状に形成されている(図9参照
)。遊技盤5の盤面(前面)には、外レール76と内レール77とを備えた案内レール7
8が設けられ、その案内レール78の内側に遊技領域37が区画形成されている。なお、
発射レール19と案内レール78との間には、所定の隙間が設けられており、発射された
遊技球が案内レール78を逆戻りした場合には、その遊技球は、その隙間から排出され下
皿31に案内されるように構成されている。また、遊技盤5の前面には、その案内レール
78の外側領域において、合成樹脂製の前構成部材79が装着されている。
一方、図4に示すように、遊技盤5の後側下部には、その中央部から下部にわたる部分
において、各種入賞装置に流入した遊技球を受けかつその遊技球を所定位置まで導く集合
樋としての機能とボックス装着部としての機能を兼ね備えたボックス装着台91が設けら
れている。このボックス装着台91には、音声制御基板、ランプ制御基板等の副制御基板
92が収納された副制御基板ボックス93が装着され、その副制御基板ボックス93の後
側に重ね合わされた状態で、主制御基板94が収納された主制御基板ボックス95が装着
されている。さらに、遊技盤5の後側に対しボックス装着台91、副制御基板ボックス9
3及び主制御基板ボックス95がそれぞれ装着された状態において、本体枠3の遊技盤装
着枠12の前方から遊技盤5を嵌込んで装着できるように、遊技盤5の外郭より外側には
み出すことなくボックス装着台91、副制御基板ボックス93及び主制御基板ボックス9
5が配置されている。
[本体枠の機構装着体、球タンク及びタンクレールの構成について] 図7及び図8に基
づき説明する。
図7はパチンコ機の本体枠に各種部材が組み付けられた状態を斜め右上後方から示す斜
視図であり、図8は本体枠単体を斜め右上後方から示す斜視図である。
本体枠3の機構装着体13には、タンク装着部111、レール装着部112、及び払出
装置装着部113等がそれぞれ形成され、タンク装着部111には球タンク114が装着
されている。球タンク114は、透明な合成樹脂材よりなり、島設備から供給される多数
の遊技球が貯留可能な上方に開口する箱形状に形成されている。そして、球タンク114
の遊技球の貯留状態が球タンク114の後側壁を透して視認可能となっている。また、球
タンク114の底板部115の後側隅部には遊技球を放出する放出口116が形成される
とともに、底板部115は放出口116に向けて下傾する傾斜面に形成されている。
本体枠3の機構装着体13には、そのタンク装着部111に下方に接近してレール装着
部112が一体に形成され、そのレール装着部112にレール構成部材117が装着され
ることでタンクレール118が構成されるようになっている。すなわち、この実施形態に
おいて、レール装着部111は、本体枠3の上部横方向部分が所定深さ凹まされた状態で
形成されており、その凹部の奥側壁をタンクレール118の前壁部119とし、その凹部
の下縁部に沿って一端(図8に向かって左端)から他端(図8に向かって右端)に向けて
下傾する傾斜状のレール棚120が形成されている。そして、レール棚120の横方向に
延びる上向き面をレール受け部121としている。
レール装着部112に装着されてタンクレール118を構成するレール構成部材117
は、レール装着部112の前壁部119との間にレール通路を構成する後壁部122と、
傾斜状をなす下板部と、その下板部の上面の前後方向中央部に沿って突設されレール通路
を前後複数列(この実施形態では前後2列)に区画する仕切り壁(いずれも図示しない)
とを一体に備えて形成されている。このレール構成部材117は、レール装着部112に
対し適宜の取付手段によって装着され、これによって、前後複数列のレール通路を備えた
タンクレール118が構成されている。そして、球タンク114の放出口116から放出
(自重によって落下)された遊技球がタンクレール118の前後複数列のレール通路の一
端部においてそれぞれ受けられた後、遊技球が自重によってレール通路に沿って転動する
ことでレール通路の他端部に向けて流れるようになっている。また、この実施形態におい
て、レール構成部材117は、透明な合成樹脂材より形成され、これによって、レール通
路内の遊技球の流れ状態が、レール構成部材117の後壁部122を透して視認可能とな
っている。
タンクレール118(レール装着部112)の前壁部119は、遊技盤5の後側に突出
する装備品(例えば役物)における後部の上端部との干渉を避けるため第1空間部を隔て
た状態で設けられている。また、この実施形態において、本体枠3の後端部となるレール
棚120の後端と、タンクレール118の後壁部は、球タンク114の後側壁と略同一面
をなしている。言い換えると、球タンク114の後壁部に対しタンクレール118の後壁
部が略同一面となる位置までタンクレール118が遊技盤5の後面より後方に離隔して配
置されている。これによって、遊技盤5の後側とタンクレール118の前壁部119との
間に装備品(例えば役物)の後部との干渉を避けるための第1空間部が設けられるように
なっている。
また、タンクレール118の上方には、レール通路を流れる遊技球を上下に重なること
なく整列させる整流体123がその上部において軸124を中心として揺動可能に装着さ
れている。この整流体123には、その中央部から下部において錘が設けられている。
[払出装置装着部及び球払出装置の構成について] 図7及び図8に基づき説明する。
本体枠3の機構装着体13の片側寄りの上下方向には、次に述べる球払出装置(球払出
ユニット)125に対応する縦長の払出装置装着部113が形成されている。払出装置装
着部113は、後方に開口部をもつ凹状に形成されている。また、払出装置装着部113
の段差状をなす奥壁部(図示しない)の所定位置には、球払出装置125の払出用モータ
126(図3参照)が突出可能な開口部127が形成されている。
払出装置装着部113の凹部に球払出装置125が装着された状態において、遊技盤5
との間には、第1空間部と前後方向に略同一レベルとなる第2空間部が設けられている。
これによって、レール通路と球通路とが前後方向に略同一レベルで配置されている。また
、本体枠3の後端、すなわち払出装置装着部113の周壁部後端、レール棚120の後端
、球タンク114、タンクレール118及び球払出装置125のそれぞれの後面は略同一
面をなしている。
球払出装置125は、払出装置装着部113の凹部と略同じ大きさの縦長のボックス形
状をなし、払い出しに関する各種部品が装着されることでユニット化されている。なお、
球払出装置125は、払出装置装着部113の凹部の後方開口部から嵌込まれて適宜の取
付手段(例えば、弾性クリップ、係止爪、ビス等の取付手段)によって装着されるように
なっている。
また、図示しないが、球払出装置125は、タンクレール118におけるレール通路の
出口にそれぞれ連通する流入口を有する球通路が前後複数列(例えば前後2列)に区画さ
れて形成されている。また、その内部に形成された前後複数列の球通路の下流部が二股状
に分岐されて前後複数列の賞球及び貸球用球通路と球抜き用球通路とがそれぞれ形成され
ている。そして賞球及び貸球用球通路と球抜き用球通路との分岐部には、遊技球をいずれ
かの通路に振り分けて払い出すための回転体よりなる払出部材(図示しない)が正逆回転
可能に配設されている。
[本体枠の後側下部の装備について] 図3及び図4に基づき説明する。
本体枠3の前枠体11の後側において、遊技盤装着枠12よりも下方に位置する前枠体
11の後下部領域の片側(図4に向かって左側)には、発射レール19の下傾端部の発射
位置に送られた遊技球を発射するための発射ハンマー(図示しない)、その発射ハンマー
を作動する発射モータ128等が取付基板129に組み付けられてユニット化された発射
装置ユニット130が装着されている。また、前枠体11の後下部領域の略中央部には、
電源基板131を収容する電源基板ボックス132が装着され、その電源基板ボックス1
32の後側に重ね合わされた状態で払出制御基板133を収容する払出制御基板ボックス
134が装着されている。払出制御基板133は、遊技球を払い出す数を記憶するRAM
を備え、主制御基板94から送信される払出用信号に従って遊技球を払い出す制御信号を
中継用回路基板(図示しない)に伝達して払出用モータ126を作動制御するようになっ
ている。
[後カバー体の構成について] 図4及び図5に基づき説明する。
図5はパチンコ機の後側全体を右上後方から示す斜視図である。
遊技盤5後面に配置された表示装置制御基板ボックス135(図9参照)及び主制御基
板ボックス95の後端部は機構装着体13の中央部に開口された窓開口部に向けて突出し
ている。そして、機構装着体13の窓開口部の一側壁を構成する側壁部と他側壁を構成す
る払出装置装着部113の片側壁との間には、不透明な合成樹脂材によって略方形の箱形
状に形成された後カバー体136がカバーヒンジ機構137によって開閉並びに着脱可能
に装着されている。
後カバー体136は、略四角形状の後壁部138と、その後壁部138の外周縁から前
方に向けて突出された周壁部139とから一体に構成されている。後カバー体136の周
壁部139のうち、一側の壁部139aには、機構装着体13の側壁部の上下及び中間の
計3箇所に形成されたヒンジ体140のヒンジ孔の上方からそれぞれ着脱可能に嵌込まれ
るヒンジピン141を下向きに有するヒンジ体142が一体に形成されている。また、後
カバー体136の周壁部139のうち、他側の壁部139bには、払出装置装着部113
の片側壁に形成された係止孔に弾性的に係合可能な係止爪を有する弾性閉止体143が一
体に形成されている。
すなわち、後カバー体136は、その上下及び中間のヒンジ体142の各ヒンジピン1
41が機構装着体13の側壁部のヒンジ体140のヒンジ孔の上方からそれぞれ嵌込まれ
る。この状態で、ヒンジピン141を中心として後カバー体136が機構装着体13の他
側に向けて回動されながら、その弾性閉止体143を払出装置装着部113の片側壁の係
止孔に差し込んで弾性的に係合させることで、機構装着体13の後側に後カバー体136
が閉じ状態で保持される。そして、後カバー体136によって、遊技盤5後面の表示装置
制御基板ボックス135(図9参照)全体及び主制御基板ボックス95の略中間部から上
端にわたる部分が後カバー体136によって覆われるようになっている。これによって、
主制御基板ボックス95の上部に露出された主制御基板94の基板コネクタ(主として表
示装置制御基板と接続するための基板コネクタ)が後方から視認不能に隠蔽されている。
また、主制御基板ボックス95の略中間部から下端にわたる部分は後カバー体136に
よって覆われることなく露出されている。そして、主制御基板ボックス95の下部には、
その主制御基板94上に配置された検査用コネクタ144が露出されており、後カバー体
136が閉じられた状態で主制御基板94上の検査用コネクタ144に基板検査装置(図
示しない)を接続して検査可能となっている。
後カバー体136には、多数の放熱孔145、146、147、148が貫設されてお
り、これら多数の放熱孔145、146、147、148から内部の熱が放出されるよう
になっている。この実施形態において、後カバー体136には、その周壁部139から後
壁部138に延びる多数のスリット状の放熱孔145が貫設され、後壁部138の略中間
高さ位置から上部においては多数の長円形、楕円形等の放熱孔146が貫設され、後壁部
138の下部には多数の長円形、楕円形等の放熱孔147と所定数の横長四角形状の放熱
孔148が貫設されている。
また、横長四角形状の放熱孔148は、主制御基板ボックス95の封印ねじ(封印部材
)によって封印される複数の並列状の封印部149の列の大きさ及び配設位置に対応する
大きさ及び位置に貫設されている。これによって、不透明な後カバー体136が閉じられ
た状態であっても、主制御基板ボックス95の複数の並列状の封印部149が放熱孔14
8の部分において視認可能に露出される。このため、後カバー体136が閉じられた状態
であっても、主制御基板ボックス95の封印部149の封印状態を容易に視認することが
できる。また、不透明な合成樹脂材は、透明な合成樹脂材と比べ、リサイクル使用される
合成樹脂材を材料として用いることが容易であるため、後カバー体136を安価に製作す
ることができる。
後カバー体136の周壁部139のうち、上側壁部139cの所定位置(この実施形態
では左右2箇所)には、電源コード(図示しない)を適宜に折り畳んだ状態で保持する略
C字状でかつ弾性変形可能なコード保持体150が上方のタンクレール118の後壁面(
レール構成部材117の後壁面)に向けて延出されている。このコード保持体150の先
端部には、同コード保持体150を弾性変形させて電源コードを取り外すためのつまみが
形成されている。
電源コードは、その一端が分電基板151の基板コネクタ152に取り外し可能に接続
され、他端の電源プラグが電源コンセントに差し込まれる。前記したように、後カバー体
136にコード保持体150を一体に形成して電源コードを保持することで、パチンコ機
1を運搬、保管する際に電源コードがぶらついて邪魔になったり、異物に引っ掛かる不具
合を防止することができる。
[本体枠の後側下部の下皿用球誘導体等の構成について] 図1及び図6に基づき説明す
る。
図6は、図5に示すパチンコ機の斜視図から後カバー体及び各種制御基板等を取り外し
た状態を示す斜視図である。
本体枠3の後下部領域の他側寄り部分(ヒンジ寄り部分)には、そのスピーカボックス
部16の後段差部の凹み部分において下皿用球誘導体153が装着されている。この下皿
用球誘導体153は、球払出装置125の賞球及び貸球用球通路から上皿連絡路(図示し
ない)を経て上皿51に払い出された遊技球が満杯になったときに、上皿連絡路の遊技球
を下皿31に導くためのものである。
なお、この実施形態において、下皿用球誘導体153の後壁外面には、インタフェース
基板154を収納している基板ボックス155が装着されている。なお、インタフェース
基板154は、パチンコ機1に隣接して設置される球貸機と払出制御基板133との間に
介在され、球貸に関する信号を球貸機と払出制御基板133との間で送受信可能に電気的
に接続するようになっている。
[遊技盤の構成について]
図10は遊技領域を有した遊技盤の構成を示す拡大正面図である。図11は遊技盤を斜
め前方から示す斜視図であり、図12は遊技盤を斜め後方から示す斜視図である。図13
は図12における主制御基板ボックス、副制御基板ボックス等を外した状態で示す斜視図
である。また、図14は遊技盤を分解して斜め前方から示す斜視図である。
図10乃至図14に示すように、遊技盤5は、略円形の開口210を有し開口210内
に遊技球を案内する外レール76及び内レール77からなる案内レール78を備えた前構
成部材79と、前面側に前構成部材79が取り付けられると共に適宜形状の貫通口211
を複数有した板状の遊技盤ベース212と、遊技盤ベース212の貫通口211を覆うよ
うに、遊技盤ベース212の前面側に取り付けられる主役物213、主入賞口ユニット2
14、及び遊技領域内装飾体215と、主役物213と対応し遊技盤ベース212の後面
側に取り付けられる後装飾体216と、後装飾体216の後方に配置される演出表示装置
217と、遊技盤ベース212の後面側に取り付けられ主入賞口ユニット214に入賞し
た遊技球を排出誘導する排出誘導部材218とを主に備えている。
遊技盤5では、前構成部材79における開口210の内側で、遊技盤ベース212の前
面側において、主に遊技領域37が区画形成されており、この遊技領域37内には、図1
0に示すように多数の障害釘が所定のゲージ配列をなして設けられているほか、その途中
の適宜位置に風車219が設けられていると共に、上述の主役物213、主入賞口ユニッ
ト214、及び遊技領域内装飾体215が配置されている。なお、遊技領域37内の中央
最下部には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を遊技領域37内から排出するアウト口2
20が設けられている。
(主役物の構成について)
次に、遊技盤5における主役物213の具体的な構成について図15乃至図24に基づ
き詳細に説明する。図15は主役物の正面図であり、図16は主役物を斜め前方から示す
斜視図であり、図17は主役物を斜め後方から示す斜視図である。図18は主役物を分解
して斜め前方から示す分解斜視図である。また、図19は主役物のステージ付近を拡大し
て示す拡大正面図である。図20は左右の可動装飾体及び装飾体駆動ユニットを示す斜視
図であり、図21の(A)は左可動装飾体を斜め後方から示す斜視図であり(B)は左可
動装飾体を分解して斜め前方から示す分解斜視図である。図22の(A)は右可動装飾体
を斜め後方から示す斜視図であり、(B)は右可動装飾体を分解して斜め前方から示す斜
視図である。図23の(A)は左可動装飾体駆動ユニットの分解斜視図であり、(B)は
右可動装飾体駆動ユニットの分解斜視図である。更に、図24は左右の可動装飾体の動き
を示す説明図である。
遊技盤5における主役物213は、図15乃至図18に示すように、額縁状に形成され
た枠状装飾体230と、枠状装飾体230の前側の右下縁部に取り付けられるキャラクタ
体231と、枠状装飾体230の前側の上縁部やや右寄りに取り付けられ自動車を模した
装飾部材232と、枠状装飾体230の開口を閉鎖するように枠状装飾体230の後側に
取り付けられる透明な板状の隔壁板233と、枠状装飾体230の上縁部の前面下側に配
置される右可動装飾体234及び左可動装飾体235と、枠状装飾体230の後側に配置
され右可動装飾体234及び左可動装飾体235を夫々所定軸周りに回動させるための右
可動装飾体駆動ユニット236及び左可動装飾体駆動ユニット237とを備えている。
また、主役物213には、遊技領域37内の所定領域を通過する遊技球を検出可能なチ
ャッカー238を更に備えている。このチャッカー238は、枠状装飾体230の左縁部
に取り付けられ遊技球の通過を検出する通過検出センサ239と、通過検出センサ239
を前方から覆うと共に上下方向に遊技球が通過可能な開口を有したチャッカーカバー24
0とを備えている。このチャッカー238は、チャッカーカバー240の上側から、遊技
領域37内を流下する遊技球が進入すると、その遊技球を通過検出センサ239によって
検出し、その後、検出した遊技球をチャッカーカバー240の下側から、再び遊技領域3
7内に戻すようになっている。
この主役物213の枠状装飾体230には、通過検出センサ238が取り付けられる部
位の下側に、ワープ入口250が設けられていると共に、ワープ入口250の下方には枠
状装飾体230の内側に開口するワープ出口251が設けられており、枠状装飾体230
内部にはワープ入口250とワープ出口251とを連通するワープ通路252が形成され
ている。このワープ通路252は、断面視コ字状に形成された枠状装飾体230の開放部
が隔壁板233の一部によって閉鎖されることで形成されており、遊技盤面に沿って流下
する遊技球を、枠状装飾体230の外側(外周)から内側へワープ通路252を介して取
り込めるようになっている。
主役物213の枠状装飾体230には、その下縁部における上面に、ワープ通路252
のワープ出口251から連続し遊技球を左右方向に転動させることのできる転動面253
と、転動面253の前側に設けられ左右に開放部254を有した所定高さの堰部255と
からなるステージ256が備えられている。このステージ256は、ワープ通路252を
介して取り込まれた遊技球を左右方向に転動させてその動きに様々な変化が付けられるよ
うになっていると共に、ステージ256上を転動する遊技球が開放部254からステージ
256の前方に流出するようになっている。なお、ステージ256上の遊技球は、枠状装
飾体230の後側に取り付けられる隔壁板233によってステージ256の後方へ流出し
ないようになっている。
また、主役物213の枠状装飾体230には、ステージ256上の遊技球を、主入賞口
ユニット214の略中央直上に流下するように誘導する球誘導路257を更に備えている
。この球誘導路257は、ステージ256の左右の開放部254を挟むように略中央に配
置され遊技球をステージ256の後側へ案内する球案内部258と、球案内部258の下
方且つステージ256の後側に延出し上方から遊技球を受入可能とされた球受部259と
、球受部259に受けられた遊技球を球案内部258の下方且つステージ256の前側に
開口する球流出口260から流出するように誘導する球誘導部261とから構成されてい
る。なお、隔壁板233の略中央下部には、後方に突出する球誘導凹部262が形成され
ており、球案内部258によってステージ256の後側に案内された遊技球が、球誘導凹
部262に誘導されて隔壁板233の後側に流出することなく、良好に球受部259に受
けられるようになっている。
更に、主役物213の枠状装飾体230には、ステージ256を挟んでワープ通路25
2の反対側に、枠状装飾体230の左右方向中央側が僅かに低くなるような面とされ、ス
テージ256の転動面253と連続するような延長転動面263を更に備えている。この
延長転動面263は、ワープ入口250から取り込まれワープ通路252を介して所定の
初速度でステージ256上に供給された遊技球が、ステージ256の堰部255を乗越え
てステージ256から流出するのを防止するためのものである。なお、この延長転動面2
63の前側には、図示するように、キャラクタ体231の一部が配置されるようになって
おり、隔壁板233と協働して所定深さの溝が形成されるようになっており、延長転動面
263において遊技球が弾んだりしても、延長転動面263から遊技球が脱落し難くなっ
ている(図19参照)。
この延長転動面263の作用を詳述すると、ワープ通路252を介して所定の初速度で
供給される遊技球は、ステージ256の左端から右端へと転動して延長転動面263上に
供給され、その際に、ステージ256はその中央付近が低く左右両端が高くなるような形
状とされているので、遊技球の速度はステージ256の右端に転動するのに従って低下す
るが、ワープ通路252内を流通する遊技球の速度は様々に異なるため、ステージ256
へ供給される時の初速度も様々に異なり、例えば、ステージ256の右端に延長転動面2
63の代わりに球当接部を設けた場合、遊技球の速度によっては、球当接部への当接によ
り弾んでしまいステージ256の堰部255を乗越えてステージ256から脱落し、ステ
ージ256上で遊技球を良好に転動させることができなくなり、遊技球の動きを楽しませ
られなくなる恐れがある。
これに対して、本例では、ステージ256の右端に延長転動面263を設けており、所
定の速度で転動する遊技球がステージ256の右端に到達しても、延長転動面263へと
供給されてステージ256の右端で弾んでステージ256から脱落するのを防止すること
ができるようになっている。また、延長転動面263では、キャラクタ体231及び隔壁
板233と協働して所定深さの溝が形成されるので、延長転動面263上で遊技球が弾ん
でも、延長転動面263から遊技球が脱落するのを抑制することができるようになってい
る。更に、延長転動面263は、枠状装飾体230の中央側(左端)が僅かに下がった平
坦面とされているので、延長転動面263からステージ263へ転動する遊技球の速度上
昇を抑制させることが可能となり、好適な速度で遊技球をステージ263に戻すことがで
き、ステージ263上で遊技球を良好に転動させることができるようになっている。
主役物213の枠状装飾体230は、図16及び図17に示すように、その左側外周に
遊技球を外周に沿って下方に案内可能な球案内路270が備えられている。この球案内路
270は、枠状装飾体230の外周面271と、遊技盤ベース212の前面側に当接し遊
技盤ベース212の該当する貫通口211を閉鎖するように外方に延びるフランジ部27
2と、フランジ部272から前側に所定距離離反した位置で外方に延び前面に装飾の施さ
れた装飾フランジ部273とから構成されている。この球案内路270は、枠状装飾体2
30の外周面271、フランジ部272、及び装飾フランジ部273とにより、遊技盤5
の盤面に沿った外方に開放された断面が略コ字形状に形成されており、その内部を遊技球
が流通可能とされている。
この球案内路270には、フランジ部272及び装飾フランジ部273の内面側(互い
に対向する面側)に、複数の突起(突条)274が設けられており、フランジ部272側
の突起274と、装飾フランジ部273側の突起274は、互いに対向しない位置に交互
に夫々形成されている。この球案内路270は、その複数の突起274によって、球案内
路270を流下する遊技球が突起274と当接することで、遊技球の流下速度を減衰させ
て、遊技球の流下速度が上昇するのを抑制することができるようになっている。なお、こ
の球案内路270は、主入賞口ユニット214の下側付近まで遊技球を案内するように形
成されている。
この球案内路270は、図10及び図11に示すように、遊技領域37の上部に打ち込
まれた遊技球を、主入賞口ユニット214の下側付近まで案内しており、この球案内路2
70によって遊技球が案内されると、主入賞口ユニット214に入賞する可能性が低くな
るので、球案内路270に遊技球が案内されないように、遊技球の打ち込み操作をさせる
ことができ、打ち込み操作が単調となり興趣が低下するのを防止することができるように
なっている。また、球案内路270によって遊技球が案内された場合、その突起274に
よって遊技球の流下速度が抑制されるので、球案内路270から勢い良く遊技球が放出さ
れるのを防止して、放出された遊技球が主入賞口ユニット214や遊技領域内装飾体21
5等と当接するのを防止したり、当接してもその速度を遅くして衝撃を可及的に小さくし
、主入賞口ユニット214等が破損するのを防止することができるようになっている。
次に、図20乃至図24に基づいて、右可動装飾体234及び左可動装飾体235と、
右可動装飾体駆動ユニット236及び左可動装飾体駆動ユニット237の構成を詳細に説
明する。まず、主役物213の右可動装飾体234及び左可動装飾体235は、略水平方
向に延びる水平状態と、略垂直方向に延びる垂直状態との間で回動可能とされている。こ
れら右可動装飾体234及び左可動装飾体235は、図15及び図24に示すように、夫
々水平状態となると、互いに連続した装飾体となるように構成されており、その前側には
複数の文字(本例では、アルファベット)が立体的に造形され、それらの文字は右可動装
飾体234及び左可動装飾体235とが一体となることで所定の単語となるようになって
いる。
これら右可動装飾体234及び左可動装飾体235は、文字部290が透光性を有する
部材とされた装飾部291と、装飾部291の後側に配置される枠状の本体部292と、
本体部292内に配置され複数のLED293を備えた発光基板294と、発光基板29
4の後側に配置され本体部292の枠内の閉鎖する背板295と、所定位置から後側に延
出する回動軸296とを備えている。この装飾部291の後側にはネジ孔を有した取付ボ
ス297が形成されていると共に、背板295には装飾部291の取付ボス297に対応
した位置に貫通孔298が穿設されており、装飾部291と背板295とで本体部292
及び発光基板294を挟んだ状態で、背板295の後側から貫通孔298を貫通して取付
ボス297にビス(図示しない)をねじ込むことで、それらが一体に組み付けられるよう
になっている(図21及び図22参照)。
なお、回動軸296は、背板295に設けられた取付孔に圧入固定されていると共に、
回動軸296は、右可動装飾体234では右端部付近に、左可動装飾体235では左端部
付近に夫々配置固定されている。また、夫々の背板295には、その後面の回動軸296
付近の所定位置に突起299が形成されており、詳細は後述するが、この突起299は右
可動装飾体234及び左可動装飾体235の夫々の回動位置を検出するためのものである
一方、右可動装飾体駆動ユニット236及び左可動装飾体駆動ユニット237は、右可
動装飾体234及び左可動装飾体235を夫々の回動軸296の軸芯周りに回動させるも
のである。これら右可動装飾体駆動ユニット236及び左可動装飾体駆動ユニット237
は、右可動装飾体234又は左可動装飾体235を回動させるための可動装飾体駆動モー
タ310と、可動装飾体駆動モータ310の回転軸311に固定される駆動ギヤ312と
、駆動ギヤ312と噛合し駆動ギヤ312の回転を伝達する伝達ギヤ313と、伝達ギヤ
313と噛合し右可動装飾体234又は左可動装飾体235の回動軸296が固定される
出力ギヤ314と、後面に可動装飾体駆動モータ310を取り付け可能とされ、駆動ギア
312、伝達ギア313、及び出力ギア314を収容可能なギヤケーシング315と、ギ
ヤケーシング315の前側開口を閉鎖すると共に右可動装飾体234又は左可動装飾体2
35の回動軸296が通過可能な通孔316を有した前板317とを備えている(図20
、図23及び図24参照)。
これら右可動装飾体駆動ユニット236又は左可動装飾体駆動ユニット237は、可動
装飾体駆動モータ310が回転駆動させられると、その回転軸311に固定された駆動ギ
ヤ312が回転し、駆動ギヤ312の回転が伝達ギヤ313を介して出力ギヤ314に回
転伝達され、出力ギヤ314に固定された右可動装飾体234又は左可動装飾体235の
回動軸296が出力ギア314と共に回転することで、夫々の回動軸296周りに右可動
装飾体234又は左可動装飾体235を回動させることができるようになっている。
また、右可動装飾体駆動ユニット236及び左可動装飾体駆動ユニット237には、右
可動装飾体234又は左可動装飾体235の回動に伴って回転する回転部材318と、回
転部材318の回転位置を検出する回転位置検出センサ319とを更に備えている。この
回転部材318は、一端に右可動装飾体234又は左可動装飾体235の突起299と当
接可能な当接ピン320と、他端に回転位置検出センサ319に検出される被検出部32
1とを有しており、当接ピン320と被検出部321との間の所定位置において回転可能
に前板317の裏側に軸支されている。また、前板317には、回転部材318の当接ピ
ン320が挿通可能な円弧状の長孔322が形成されており、右可動装飾体駆動ユニット
236及び左可動装飾体駆動ユニット237が組み立てられた状態で、当接ピン320が
長孔322を介して前板317の前側に突出するようになっていると共に、円弧状の長孔
322により所定の回転角度の範囲内で回転するようになっている。
この回転部材318は、図示するようにその軸支される回転軸で折れ曲がったような形
状とされていると共に、当接ピン320側よりも被検出部321側の方が重くなるように
形成されており、その重量差によって当接ピン320が上方に回転するようになっている
。この回転部材318の当接ピン320は、夫々右可動装飾体234又は左可動装飾体2
35の突起299の下側に当接するような位置に配置されており、当接ピン320と被検
出部321との重量差によって上方に回転しようとする当接ピン320の回転移動が突起
299によって阻止されるようになっている。つまり、突起299の回転移動に伴って当
接ピン320が回転移動するようになっており、回転部材318の回転位置を検出するこ
とで突起299、即ち、右可動装飾体234又は左可動装飾体235の回転位置を検出で
きるようになっている。
なお、本例では、回転位置検出センサ319は、フォトセンサとされており、被検出部
321がフォトセンサ用の遮蔽板とされている。また、本例では、右可動装飾体234及
び左可動装飾体235が水平状態の時に、夫々の回転部材318の被検出部321が、回
転位置検出センサ319により検出される、つまり、被検出部321がフォトセンサを遮
蔽するようになっている。
(主入賞口ユニット、遊技領域内装飾体、及び排出誘導部材の構成について)
次に、主入賞口ユニット214、遊技領域内装飾体215、及び排出誘導部材218の
構成について、図25乃至図30に基づいて詳細に説明する。図25は主入賞口ユニット
、遊技領域内装飾体、及び排出誘導部材を斜め前方から示す斜視図である。図26の(A
)は主入賞口ユニットにおける始動口の要部を拡大して示す斜視図であり、(B)はその
側面図である。図27の(A)は主入賞口ユニットにおけるアタッカ装置の要部を示す斜
視図であり、(B)はその側面図である。図28は主入賞口ユニットを斜め後方下側から
示す斜視図であり、図29は遊技領域内装飾体を斜め後方から示す斜視図である。また、
図30は主入賞口ユニット、遊技領域内装飾体、及び排出誘導部材における遊技球の流路
を示す断面図である。
まず、主入賞口ユニット214は、図示するように、その前側の左右方向略中央上部に
配置され上方に開口する第一始動口330と、第一始動口330の下方に配置され第一始
動口330と一対の可動片331とで閉鎖又は開放可能な第二始動口332と、第二始動
口332の下方に配置され左右方向に延びる矩形状の大入賞口333及び大入賞口333
を閉鎖可能とし上辺が前方に回動する開閉扉334を有したアタッカ装置335と、アタ
ッカ装置335の左右両側に配置され互いに離反するように斜め上方に開口する一般入賞
口336とを備えている。なお、一対の可動片331は、夫々一端側が回転可能に軸支さ
れていると共に、その回転軸とは偏芯した位置に後側に突出する突出ピンが夫々設けられ
ている。
また、主入賞口ユニット214は、第二始動口332を開閉する一対の可動片331を
開閉駆動させる始動口開閉駆動ユニット350を更に備えている(図26参照)。この始
動口開閉駆動ユニット350は、前後方向に進退可能なプランジャ351を有した始動口
ソレノイド352と、始動口ソレノイド352におけるプランジャ351の前後方向の進
退に伴って水平方向且つ左右方向(遊技盤面に沿った方向)に延びる軸周りに回動し、一
対の可動片331から後側に延在された突出ピン337を上下方向に移動可能な伝達部材
353とを備えている。また、この伝達部材353には、その回動軸354よりも上側且
つ後側にプランジャ351先端の鍔部355を係止する係止部356が形成されていると
共に、回動軸354よりも前側に可動片331の突出ピン337が挿通される側面視コ字
形状の伝達部357が形成されている。
この主入賞口ユニット214では、始動口開閉駆動ユニット350における始動口ソレ
ノイド352のプランジャ351が前進すると、伝達部材353の係止部356が前方に
押圧されて、伝達部材353が図中反時計回りに回転し伝達部357の高さ位置が相対的
に低くなると共に、伝達部357の下降に伴って可動片331の突出ピン337が下降し
、可動片331の自由端側が上昇するように回動することとなる。これにより、一対の可
動片331が夫々直立したような状態となり、一対の可動片331と第一始動口330と
により第二始動口332が閉鎖されるようになっている。なお、プランジャ351を後退
させると、上述とは逆の動作をして、図示するように一対の可動片331の自由端側が互
いに離反するように下降し、第二始動口332が開放された状態となるようになっている
。また、第二始動口332が開放された状態では、その開口幅が、第一始動口330の開
口幅よりも広くなり、遊技球が入賞し易くなるようになっている。
また、図示するように、始動口ソレノイド352の下側には第二始動口センサ358が
備えられており、第二始動口332に入賞した遊技球が、第二始動口センサ358の貫通
孔を通過することで第二始動口センサ358に検出されると共に、主入賞口ユニット21
4の下側に形成された排出口359から排出されるようになっている(図28参照)。
また、主入賞口ユニット214のアタッカ装置335は、大入賞口333に入賞した遊
技球を検出する大入賞口センサ370と、大入賞口333を閉鎖可能な左右方向に延びる
矩形状とされ下辺側が軸支されると共に上辺側が直立状態から前方に回動可能とされた開
閉扉334と、前後方向に進退可能なプランジャ371を有したアタッカソレノイド37
2と、アタッカソレノイド372におけるプランジャ371の前後方向の進退に伴って水
平方向且つ左右方向(遊技盤面に沿った方向)に延びる軸周りに回動して開閉扉334を
回動させる伝達部材373と、大入賞口センサ370、開閉扉334、アタッカソレノイ
ド372、及び伝達部材373を支持すると共に大入賞口333に入賞した遊技球を大入
賞口センサ370に検出されるように誘導する誘導路374を有したケーシング375と
を備えている(図27参照)。
なお、本例では、図27に示すように、アタッカソレノイド372及び伝達部材373
は、大入賞口333よりも左側且つ後側となる位置にケーシング375に収容支持されて
いる。また、開閉扉334の左側下端には、伝達部材373と当接する当接突起376が
形成されている。更に、アタッカ装置335の伝達部材373には、その回動軸377よ
りも上側に配置されプランジャ371先端の鍔部378と係合する係合部379と、回動
軸377よりも前側に配置され開閉扉334の当接突起376に上側から当接する当接ピ
ン380とを備えている。
このアタッカ装置335では、アタッカソレノイド372のプランジャ371が前進す
ると、伝達部材373の係合部379が前方に押圧され、伝達部材373が図中反時計回
りに回転して伝達部材373の回動軸377の前方に設けられた当接ピン380が回転下
降し、当接ピン380の下降により当接ピン380と当接する開閉扉334の当接突起3
76が下降して開閉扉334がその支持軸芯に対して時計回りに回動する。つまり、図示
するような、開閉扉334の下辺を中心として上辺が前方に回転した開状態から、開閉扉
334が略直立する閉状態へと回転し、大入賞口333が閉状態となるようになっている
。なお、アタッカソレノイド372のプランジャ371が後退すると、上述とは逆の動作
をして、開閉扉334の上辺が前方に回転して大入賞口333が開状態となるようになっ
ている。
なお、このアタッカ装置335は、大入賞口333の左右方向の幅が、一対の可動片3
31が開状態となり第二始動口332が開放状態となった時の幅よりも、更に広い幅とさ
れており、遊技球がより入賞し易いようになっている。また、大入賞口333から進入し
大入賞口センサ370で検出された遊技球は、そのまま主入賞口ユニット214の下方へ
排出されるようになっている(図28参照)。
この主入賞口ユニット214には、前側に第一始動口330、大入賞口333、及び一
般入賞口336が形成され後側にアタッカ装置335及び始動口開閉駆動ユニット350
等が取り付けられる主入賞口ユニットベース381を更に備えている。この主入賞口ユニ
ットベースの後側には、第一始動口330、第二始動口332、及び一般入賞口336と
対応する位置に、遊技球を後方へ所定距離案内する球樋382が形成されている(図25
及び図28参照)。また、主入賞口ユニットベース381の外形は、遊技盤ベース212
に形成された対応する貫通口211の外形よりも大きい形状とされていると共に、後側に
取り付けられるアタッカ装置335及び始動口開閉駆動ユニット350は、該当する貫通
口211を通過可能な大きさとされている。
また、主入賞口ユニット214は、図10に示すように、その第一始動口330が、主
役物213の球誘導路257における球流出口260の直下に位置するように遊技盤ベー
ス212に取付固定されており、主役物213の球流出口260から流出した遊技球が、
主入賞口ユニット214の第一始動口330に入賞する可能性が高くなるように配置され
ている。
本例の主入賞口ユニット214は、遊技盤ベース212に、その前側から取り付けられ
るようになっており、詳述すると、遊技盤ベース212の前側から主入賞口ユニット21
4のアタッカ装置335及び始動口開閉駆動ユニット350を該当する貫通口211に挿
通すると共に、主入賞口ユニットベース381の後面を遊技盤ベース212の前面と当接
させ、図示しないビスにより主入賞口ユニットベース381を遊技盤ベース212に固定
することで、主入賞口ユニット214が遊技盤ベース212に取り付けられるようになっ
ている。この際に、遊技盤ベース212の該当する貫通口211は、主入賞口ユニットベ
ース381によって前側からは見えないように隠蔽されるようになっている(図11及び
図14参照)。
次に、遊技領域内装飾体215は、特別図柄表示器390と、保留ランプ391と、発
光装飾部393と、二つの一般入賞口394とを主に備えている。この特別図柄表示器3
90は、本例では複数の色を発光することのできる4つのLEDから構成されており、第
一始動口330及び第二始動口332への遊技球の入賞に応じて、夫々のLEDが消灯、
点灯、点滅、変色などをして、各始動口に対応した特別図柄を表示するようになっている
また、保留ランプ391は、4つのLEDからなり、夫々のLEDが消灯、点滅、点灯
、することができ、それらLEDの点滅、点灯の組合せにより、第一始動口330及び第
二始動口332への遊技球の入賞による始動保留数を表示し、夫々4つまで始動保留を表
示させることができるようになっている。
更に、発光装飾部393は、前側に配置された透光性を有するレンズ部395の後側に
、種々の色を発光することのできる複数のLEDを有した発光基板396が配置されてお
り、そのLEDの発光により、光による装飾ができるようになっている。
また、遊技領域内装飾体215の正面視左側の一般入賞口394は、入賞した遊技球が
遊技領域内装飾体215の内部を通って、遊技領域内装飾体215の後側下部に開口した
排出口397から外部へ排出されるようになっている。また、正面視右側の一般入賞口3
94は、入賞した遊技球が排出口397の略上側に設けられた排出部398から排出され
るようになっており、この排出部398から遊技球がやや右側に誘導されるように外部へ
排出されるようになっている。なお、この遊技領域内装飾体215には、正面視左側の一
般入賞口394に入賞した遊技球を検出することができるように、センサ取付部399が
備えられている(図29参照)。
この遊技領域内装飾体215は、その前後方向の略中間に、遊技盤ベース212の該当
する貫通口211の外形よりも外方に延びるフランジ部400が備えられており、遊技盤
ベース212の前側から、その後側を該当する貫通口211に挿入し、フランジ部400
の後面側を遊技盤ベース212の前面側と当接させて貫通口211が前側から見えないよ
うに隠蔽すると共に、フランジ部400をその前側からビス(図示しない)により遊技盤
ベース212に取り付けることで、遊技領域内装飾体215が遊技盤ベース212に固定
されるようになっている(図11及び図14参照)。
次に、排出誘導部材218は、遊技盤ベース212を挟んで主入賞口ユニット214及
び遊技領域内装飾体215の後側に配置され、遊技盤ベース212に固定された主入賞口
ユニット214及び遊技領域内装飾体215の遊技盤ベース212の後面よりも後側に突
出した部分の一部を覆うように形成され、主入賞口ユニット214及び遊技領域内装飾体
215の入賞口に入賞した遊技球を誘導する各種誘導路を備えたものである(図25参照
)。
この排出誘導部材218は、遊技盤ベース212の後面と当接し遊技盤ベース212に
取付固定するためのビス(図示しない)を挿通する挿通孔410を有した取付固定部41
1と、主入賞口ユニット214の始動口開閉駆動ユニット350及びアタッカ装置335
のケーシング375の一部を収容可能な収容凹部412と、主入賞口ユニット214の第
一始動口330から続く球樋382と対応し第一始動口330に受入れられた遊技球を排
出誘導部材218の下方へ誘導して排出する第一始動口排出誘導路413と、主入賞口ユ
ニット214の正面視右側に配置された一般入賞口336から続く球樋382と対応し当
該一般入賞口336に受入れられた遊技球を排出誘導部材218の下方から排出する右一
般入賞口排出流路414と、主入賞口ユニット214の正面視左側に配置された一般入賞
口336から続く球樋382と対応し当該一般入賞口336に受入れられた遊技球を排出
誘導部材218の下方から排出する左一般入賞口排出流路415と、第一始動口排出流路
413内を流通する遊技球を検出することで遊技球が第一始動口330に入賞したことを
検出する第一始動口センサ416と、右一般入賞口排出流路414内の遊技球を検出する
ことで右側の一般入賞口336に遊技球が入賞したことを検出する右一般入賞口センサ4
17aと、左一般入賞口排出流路415内の遊技球を検出することで左側の一般入賞口3
36に遊技球が入賞したことを検出する左一般入賞口センサ417bとを備えている。
この排出誘導部材218は、遊技領域内装飾体215の二つの一般入賞口394に受入
れられた遊技球を、左一般入賞口排出流路415を介して排出誘導部材218の下方へ排
出するようになっている。具体的には、左一般入賞口排出流路415には、遊技領域内装
飾体215の排出口397から排出された遊技球を受けて左一般入賞口センサ417bへ
導く第一誘導部418と、遊技領域内装飾体215の排出部398から排出された遊技球
を受けて左一般入賞口センサ417bへ導く第二誘導部419とを備えている。なお、第
二誘導部419には、第二誘導部419内の遊技球を検出できるようにセンサ取付部42
0が形成されている。
この排出誘導部材218は、上述のように、主入賞口ユニット214及び遊技領域内装
飾体215における第一始動口330、一般入賞口336,394に受入れられた遊技球
を検出すると共に、排出誘導部材218の下方へ排出することができるようになっている
(図30参照)。なお、左一般入賞口センサは、主入賞口ユニット214の左側の一般入
賞口336に受入れられた遊技球だけでなく、遊技領域内装飾体215の二つの一般入賞
口394に受入れられた遊技球も検出することができるようになっており、入賞口の数に
対して検出センサの数を少なくすることができるようになっている。また、遊技領域内装
飾体215及び排出誘導部材218には、夫々センサ取付部399及びセンサ取付部42
0が設けられており、これらセンサ取付部399,420に遊技球の検出センサを取り付
けることで、上記の何れの入賞口に遊技球が受入れられたのかを判別することができるよ
うになり、各入賞口の差別化ができるようになっている。
(後装飾体の構成について)
次に、後装飾体216の構成について、図31乃至図52に基づいて詳細に説明する。
図31は後装飾体を斜め前方から示す斜視図であり、図32は後装飾体を分解して斜め前
方から示す分解斜視図である。図33は後装飾体を分解して斜め後方から示す分解斜視図
である。図34は後装飾体における第一装飾可動体ユニットを斜め前方から示す斜視図で
あり、図35は第一装飾可動体ユニットを主要部毎に分解して斜め前方から示す分解斜視
図である。図36の(A)は第一装飾可動体ユニットにおける第一装飾可動体を分解して
斜め前方から示す分解斜視図であり、(B)は第一装飾可動体におけるレンズ部を示す拡
大正面図である。図37は第一装飾可動体ユニットにおける第一装飾可動体駆動ユニット
を斜め前方から示す斜視図であり、図38は第一装飾可動体駆動ユニットを斜め後方から
示す斜視図である。図39は第一装飾可動体駆動ユニットを主要部毎に分解して示す分解
斜視図である。図40は図39よりも更に分解して示す分解斜視図である。図41の(A
)は第一装飾可動体駆動ユニットにおける第一昇降部材を示す斜視図であり、(B)は第
一昇降部材の分解斜視図である。図42は第一昇降部材における第一装飾可動体ソレノイ
ドと回動伝達部材との関係を示す説明図である。図43は後装飾体における第二装飾可動
体ユニットを斜め前方から示す斜視図であり、図44は第二装飾可動体ユニットを主要部
毎に分解して斜め前方から示す分解斜視図である。図45は第二装飾可動体ユニットにお
ける第二装飾可動体を分解して示す分解斜視図である。図46は第二装飾可動体ユニット
における第二装飾可動体駆動ユニットを斜め前方から示す斜視図である。図47は第二装
飾可動体駆動ユニットを主要部毎に分解して示す分解斜視図である。図48は図47より
も更に分解して示す分解斜視図である。図49の(A)は第二装飾可動体駆動ユニットに
おける第二昇降部材を示す斜視図であり、(B)は第二昇降部材の分解斜視図である。図
50は第二昇降部材における第二装飾可動体ソレノイドとリンク機構との関係を示す説明
図である。図51は装飾可動体ユニットカバーを斜め前方から示す斜視図であり、図52
は装飾可動体ユニットカバーの要部を示す説明図である。
この後装飾体216は、遊技盤ベース212の後面側で正面視中央よりも右側に取付固
定され主に上下方向に移動し所定のキャラクタの上顎を含む顔上部が造形された第一装飾
可動体430を有した第一装飾可動体ユニット431と、第一装飾可動体ユニット431
に対して左右方向反対側の遊技盤ベース212の後面側に取付固定され第一装飾可動体4
30の下側で上下方向に移動し第一装飾可動体430と対応する下顎が造形された第二装
飾可動体432を有した第二装飾可動体ユニット433と、第一装飾可動体ユニット43
1及び第二装飾可動体ユニット433の外周側と後側を覆い中央に矩形状の開口434を
有すると共に後側に演出表示装置217が取付可能とされた装飾可動体ユニットカバー4
35と、第一装飾可動体ユニット431と装飾可動体ユニットカバー435との間に配置
される第一装飾体436と、第二装飾可動体ユニット433と装飾可動体ユニットカバー
435との間に配置される第二装飾体437とを備えている。
この後装飾体216は、第一装飾可動体ユニット431の第一装飾可動体430と、第
二装飾可動体ユニット433の第二装飾可動体432とを、互いに接近させたり離反させ
たりするように夫々を上下方向に移動させることで、所定のキャラクタの口が開いたり閉
じたりするような演出動作をさせることができるものである。
この後装飾体216の第一装飾可動体ユニット431は、所定のキャラクタの上顎から
眉毛までの間の顔上部を造形した第一装飾可動体430と、第一装飾可動体430を上下
方向に移動させると共に遊技盤5の左右方向に延びる軸周りに回動させ、遊技盤ベース2
12の後面側に取付固定される第一装飾可動体駆動ユニット450と、第一装飾可動体駆
動ユニット450に取り付けて装飾するユニット装飾体451とを備えている。
この第一装飾可動体ユニット431の第一装飾可動体430は、略黒色のレンズ部45
2を有したサングラス453と、キャラクタの目に相当する位置に貫通する開口孔454
を有した第一装飾可動体本体455と、第一装飾可動体本体455の後側に配置され第一
装飾可動体本体455の開口孔454を介して前側に所定色の光を発光可能な複数のLE
D456が取り付けられた発光基板457と、発光基板457の後側に配置され、サング
ラス453、第一装飾可動体本体455、及び発光基板457と一体に組み付けられるベ
ース部材458とを備えている。
この第一装飾可動体430におけるサングラス453のレンズ部452は、図示するよ
うに、発光基板457のLED456が発する光の色に応じて、その表面に模様が現れる
ようになっており、具体的には、LED456から赤色の光が発せられると「三日月状の
模様」が現れ、LED456から青色の光が発せられるとキャラクタに関係する「所定の
漢字」(ここでは、「所」)が現れるようになっている。このレンズ部452の構造は、
上述の「三日月状の模様」と「所定の漢字」とが重なるように配置されていると共に、重
なった部分が無色又は白色の透光性を有する白色部459とされ、「三日月状の模様」の
重なっていない部分が赤色の透光性を有する赤色部460とされると共に、「所定の漢字
」の重なっていない部分が青色の透光性を有する青色部461とされ、その他の部分が略
黒色の黒色部462とされている。
本例ではレンズ部452が上述の構成となっているので、例えば、LED456から赤
色の光を照射すると、白色部459と赤色部460では、その赤色光が透過し、青色部4
61及び黒色部462では赤色光が透過しないので、白色部459と赤色部460とによ
る「三日月状の模様」が現れる。一方、LED456から青色の光を照射すると、白色部
459と青色部461では青色光が透過し、赤色部460と黒色部462では青色光が透
過しないので、白色部459と青色部461とによる「所定の漢字」が現れることとなる
。このように、有色光と透光性を有した有色部材とを適宜組み合わせることで、LCD等
の高価な表示装置を用いなくても容易に所望の模様を表示することができるようになって
いる。
なお、本例では、LED456が取り付けられる発光基板457が、遮光性の高い部材
に形成されている。具体的には、発光基板457の裏側に遮光性の高い黒色塗料や黒色フ
ィルム等からなる遮光部材が備えられている。これにより、レンズ部452の後側からL
ED456以外の光が入光するのを防止して、LED456の消灯時に、黒色部462以
外の白色部459、赤色部460、及び青色部461が見えるのを抑制するようになって
いる。また、光源としてLED456を用いており、他の光源と比較して発光させる色の
波長帯域が狭く他の色の成分の含有が少ないので、より確実に所望の色の模様を現すこと
ができるようになっている。
また、第一装飾可動体430には、そのベース部材458に第一装飾可動体駆動ユニッ
ト450に固定支持されるための固定部463が備えられており、この固定部463によ
り第一装飾可動体430が第一装飾可動体駆動ユニット450に支持されるようになって
いる。
次に、第一装飾可動体駆動ユニット450は、第一装飾可動体430を支持し第一装飾
可動体430と共に上下方向に昇降する第一昇降部材470と、第一昇降部材470を上
下方向に案内する案内レール471と、案内レール471の上端部を支持する第一上部支
持部材472と、案内レール471の下端部を支持する第一下部支持部材473と、第一
上部支持部材472及び第一下部支持部材473を上下方向に所定距離離間して支持する
と共に遊技盤ベース212の後面側と当接する取付当接面474を有し板金を屈曲形成し
た第一ベース475と、第一ベース475の第一上部支持部材472の反対側に配置され
第一ベース475及び第一上部支持部材472を貫通してその回転する駆動軸476が突
出する第一駆動モータ477と、第一駆動モータ477の駆動軸476の回転に伴って回
転する駆動プーリ478と、駆動プーリ478と対となるように第一下部支持部材473
の近傍に配置される従動プーリ479と、駆動プーリ478と従動プーリ479とに巻き
掛けられる駆動ベルト480と、駆動ベルト480の一部を第一昇降部材470と連結固
定するベルト固定部481とを備えている。
なお、本例では、第一駆動モータ477による駆動プーリ478の回転駆動は、第一駆
動モータ477の駆動軸476に固定された駆動ギヤ482の回転が、駆動ギヤ482の
上側に配置され駆動ギヤ482と噛合し駆動プーリ478と一体に回転する伝達ギヤ48
3に伝達されることで駆動プーリ478が回転駆動するようになっている。この駆動ギヤ
482と伝達ギヤ483を用いることで、第一駆動モータ477の駆動軸476よりも駆
動プーリ478の位置をより高くして第一昇降部材470の上下方向の可動範囲が大きく
なるようになっている。また、駆動ベルト480の内周面には全周に亘って所定間隔で係
合歯484が設けられていると共に、駆動プーリ478には係合歯484と係合する被係
合歯485が歯車状に設けられており(図40参照)、被係合歯485と係合歯484と
の係合により駆動プーリ478の回転駆動が確実に駆動ベルト480に伝達されるように
なっている。なお、従動プーリ479は、被係合歯のない平プーリとされている。
この第一装飾可動体駆動ユニット450には、第一昇降部材470が案内レール471
の延びる軸方向周りに回転するのを防止するための第一回転防止手段490が更に備えら
れている。この第一回転防止手段490は、第一上部支持部材472及び第一下部支持部
材473にその上端及び下端が支持されると共に案内レール471と略平行に配置される
案内ロッド491と、前後方向から案内ロッド491に当接可能とされ第一昇降部材47
0に取り付けられる案内部材492とを備えている。この第一回転防止手段490は、図
示するように、案内ロッド491が案内レール471の右側に所定距離離れて配置されて
いると共に、断面が略コ字状とされた案内部材492が案内ロッド491の前後側の何れ
かに当接することで、第一昇降部材470が案内レール471の軸芯周りに回転するのを
良好に防止することができるようになっている。
なお、本例では、案内レール471及び案内ロッド491は、共に金属製の丸棒とされ
ており、案内レール471の表面には摺動抵抗を低減させるための摩擦低減層が形成され
ている。この摩擦低減層は、例えば、フッ素系樹脂としてポリテトラフルオロエチレン(
PTFE,(例えば、テフロン(登録商標)))が所定の厚さでコーティングされており
、これにより、案内レール471により案内される第一昇降部材470の動摩擦抵抗の値
と静摩擦抵抗の値とを可及的に近づけることができ、静止した第一昇降部材470が移動
を開始する際に滑らかに移動開始させることができると共に、案内レール471等の摩耗
を低減させて耐久性を向上させることができるようになっている。また、案内ロッド49
1の表面は、クロムメッキが施されており、錆び等の腐食を防止して耐久性を高めると共
に、案内レール471よりは安価なものとなりコストが増加するのを防止することができ
るようになっている。
また、第一装飾可動体駆動ユニット450には、駆動ベルト480に所定の張力を付与
するテンション機構493を更に備えている。このテンション機構493は、案内レール
471に案内されると共に従動プーリ479を回転可能に支持する移動体494と、一端
が移動体494に他端が第一ベース475に取付けられ移動体494を下方に付勢するテ
ンションバネ495とを備えている。
このテンション機構493の移動体494は、案内レール471を挿通する案内孔49
6と、下方に開放され従動プーリ479の両端から突出する軸部497を係止するフック
状の係止部498と、案内孔496と係止部498との間に配置されテンションバネ49
5の一端を取付けるバネ取付部499とを備えている。これにより、従動プーリ479に
駆動ベルト480を巻き掛けた状態で、従動プーリ479を移動体494に支持させるこ
とができ、組立が容易にできるようになっている。また、案内孔496と従動プーリ47
9の軸部497を係止する係止部498との間でテンションバネ495により駆動ベルト
480を引張るようにしているので、案内レール471の軸に対して案内孔496の軸が
大きく傾くのを防止すことができ、案内レール471における移動体494の摺動抵抗が
増加するのを抑制し、移動体494がスムーズに移動できるようになっていると共に、移
動体494の姿勢が大きく変化するのを防止して駆動ベルト480に良好にテンションが
かかるようになっている。
この第一装飾可動体駆動ユニット450は、図示するように、駆動プーリ478が上側
に、従動プーリ479が下側に夫々配置されていると共に、駆動プーリ478と従動プー
リ479とに巻き掛けられる駆動ベルト480が、従動プーリ479を介してテンション
機構493により下方に付勢されるようになっている。また、駆動ベルト480に第一昇
降部材470が固定されているので、第一昇降部材470及び第一装飾可動体430の重
量が駆動ベルト480にかかり、駆動ベルト480の一方側のみに下方に引張る力が作用
するようになっていると共に、第一昇降部材470及び第一装飾可動体430の重量によ
り駆動ベルト480が駆動プーリ478に強く巻き掛けられるようになっている。
一方、上側の駆動プーリ478には、駆動ベルト480の係合歯484と係合する被係
合歯485が備えられており、第一昇降部材470及び第一装飾可動体430の重量によ
って駆動ベルト480が駆動プーリ478に強く巻き掛けられることで駆動ベルト480
の係合歯484と駆動プーリ478の被係合歯485との係合がより強くなると共に、第
一駆動モータ477による駆動プーリ478の回転が阻止されることで、駆動ベルト48
0の回転が阻止され、第一昇降部材470及び第一装飾可動体430の重量が駆動ベルト
480を介して駆動プーリ478に支持されることとなり、第一昇降部材470及び第一
装飾可動体430の重量が下側の従動プーリ479やテンション機構493にかからない
ようになっている。これにより、テンション機構493に余分な負荷をかけることなく良
好に第一昇降部材470等を上下動させることができると共に、テンション機構493に
よる付勢力を最小限のものとしてテンション機構493等にかかるコストを低減させるこ
とができるようになっている。
ところで、駆動プーリ478と従動プーリ479及びテンション機構493の上下配置
を逆にした場合、第一昇降部材470及び第一装飾可動体430の重量が駆動ベルト48
0を介して従動プーリ479にかかるが、従動プーリ479には、駆動ベルト480の係
合歯484と係合する被係合歯が備えられておらず、また、従動プーリ479は自由回転
するようになっているので、従動プーリ479により第一昇降部材470及び第一装飾可
動体430の重量を支持することができず、第一昇降部材470が降下すると共に、駆動
ベルト480が所定方向に回転することとなる。また、下側の駆動プーリ478では駆動
ベルト480が第一昇降部材470及び第一装飾可動体430の重量により下方に引張ら
れるので、駆動プーリ478での駆動ベルト480の巻き掛け力が弱くなる。つまり、駆
動ベルト480の係合歯484と駆動プーリ478の被係合歯485との係合が弱くなり
、互いに滑り易くなる。
そして、駆動プーリ478と駆動ベルト480との間で滑が発生すると、駆動ベルト4
80が第一駆動モータ477の回転に関係なく、第一昇降部材470及び第一装飾可動体
430の重量によって回転してしまい、第一昇降部材470が下降することとなり、第一
昇降部材470を良好に上下動させることができなくなる。そこで、テンション機構49
3による付勢力を大きくすることで、駆動プーリ478と駆動ベルト480との滑りを防
止することが考えられるが、付勢力を大きくすると、テンション機構493だけでなく、
駆動プーリ478、従動プーリ479、駆動ベルト480、及び第一ベース475等の強
度を高くする必要があり、第一装飾可動体駆動ユニット450のコストが高くなる問題が
発生することとなり、本例のように、駆動プーリ478を上側に、従動プーリ479を下
側に夫々配置することが望ましい。
本例の第一装飾可動体駆動ユニット450では、また、第一ベース475に、第一上部
支持部材472と第一下部支持部材473の取付位置を位置決めするための位置決め孔5
10が穿設されていると共に、第一上部支持部材472及び第一下部支持部材473の第
一ベース475との当接部には、位置決め孔510と嵌合する位置決め突起511が夫々
形成されている。これにより、第一ベース475の位置決め孔510に、対応する第一上
部支持部材473及び第一下部支持部材473の位置決め突起511を嵌合させた上で、
夫々を第一ベース475に固定することで、第一上部支持部材472及び第一下部支持部
材473を所定位置に正確に位置させることができ、案内レール471、駆動プーリ47
8、及び従動プーリ479等の組立精度を高精度且つ容易に組み立てられるようになって
いる。なお、第一ベース475の取付当接面474には、遊技盤ベース212に取付固定
するための取付孔512が穿設されている。
この第一装飾可動体駆動ユニット450では、図示するように、その第一ベース475
の取付当接面474が、第一ベース475の上部に備えられており、遊技盤ベース212
に対して、第一ベース475の上部のみが取付固定されるようになっている。これにより
、遊技盤ベース212への取付箇所を少なくすることができ、組立コストを低減させるこ
とができるようになっている。また、第一ベース475の上部で遊技盤ベース212に固
定するようにしている、つまり、第一ベース475にかかる重量の重心よりも上側で固定
しているので、仮に第一ベース475がその取付当接面474を中心として左右に振れて
も、その重心にかかる重力により元の位置に復帰しようとするので第一ベース475をそ
の上部のみで固定しても、第一ベース475を良好な状態で固定することができるように
なっている。即ち、第一装飾可動体駆動ユニット450を、遊技盤ベース212に良好に
取付固定できるようになっている。
次に、第一装飾可動体駆動ユニット450の第一昇降部材470は、第一装飾可動体4
30が取付支持される棒状の支持シャフト530と、支持シャフト530に挿通される二
つの支持ブッシュ531と、案内レール471に挿通される二つの支持ブッシュ532と
、案内レール471を挿通可能な挿通孔533を有し案内レール471に挿通される二つ
の支持ブッシュ532を上下方向に所定間隔離れて位置させると共に、支持シャフト53
0に挿通される二つの支持ブッシュ531を左右方向に所定間隔離れて位置させることの
可能な本体部534と、本体部534の後側に配置され本体部534と協働して案内レー
ル471に挿通される二つの支持ブッシュ532及び支持シャフト530に挿通される二
つの支持ブッシュ531の位置を固定するブッシュ固定部材535とを備えている。
この第一昇降部材470の本体部534には、その挿通孔533の両端に案内レール4
71に挿通される支持ブッシュ532を嵌合可能な段付凹部536が形成されていると共
に、挿通孔533の内径は案内レール471が接触しない径とされ、挿通孔533と案内
レール471との間には所定寸法のクリアランスが形成されるようになっている。また、
本体部534には、支持シャフト530に挿通される二つの支持ブッシュ531を嵌合可
能な半円筒状の嵌合凹部537が、左右方向に所定距離離れて対向するように形成されて
いると共に、対向する二つの嵌合凹部537の間には、半円筒状の収容部538が形成さ
れており、支持ブッシュ531に挿通支持された支持シャフト530が本体部534と接
触しないようになっている。
一方、第一昇降部材470のブッシュ固定部材535には、前側に延在された平面視略
U字状の抜止片539が二つ形成されていると共に、これら抜止片539の距離が本体部
534の挿通孔533の長さに対応した距離とされており、本体部534にブッシュ固定
部材535を組み付けることで、二つの抜止片539によって挿通孔533の段付凹部5
36に嵌合された支持ブッシュ532が、段付凹部536から抜けるのを防止するように
なっている。
また、ブッシュ固定部材535には、その前側の本体部534の二つの嵌合凹部537
と対応する位置に、支持シャフト530に挿通される二つの支持ブッシュ531を嵌合可
能な半円筒状の嵌合凹部540が形成されていると共に、二つの嵌合凹部540の間には
半円筒状の収容部541が形成されている。このブッシュ固定部材535の嵌合凹部54
0と本体部534の嵌合凹部537に夫々支持シャフト530に挿通される支持ブッシュ
531を嵌合させ上で、本体部534にブッシュ固定部材535を組付固定することで、
二つの支持ブッシュ531が所定距離離反した位置に固定支持されるようになっている。
また、本体部534の収容部538とブッシュ固定部材535の収容部541とにより、
二つの支持ブッシュ531の間では支持シャフト530との間に所定寸法のクリアランス
が形成されるようになっている。
更に、ブッシュ固定部材535には、その後側に、下側の抜止片539よりも下方に延
び、上下方向に延びる溝を有した延出部542が形成されている。この延出部542は、
第一装飾可動体430の発光基板457に接続される複数の配線コードを保持するもので
ある。
上述のように、本体部534にブッシュ固定部材535を組み付けることで、各支持ブ
ッシュ531,532が所定の位置に固定支持されると共に、夫々二つの支持ブッシュ5
32及び支持ブッシュ531によって、案内レール471及び支持シャフト531が相対
回転可能且つそれらの軸方向に相対摺動可能に支持されるようになっている。なお、本体
部534の挿通孔533の長さは、案内レール471に案内される第一昇降部材470が
他の部材に支障を来たさない最大の長さとされており、これによって、二つの支持ブッシ
ュ532の距離を可及的に長くすることができ、案内レール471に対する第一昇降部材
470のガタツキを小さくすることができるようになっている。
本例の第一昇降部材470には、本体部534に取付けられ前後方向に進退可能なプラ
ンジャ550を有した第一装飾可動体ソレノイド551と、一端が第一装飾可動体ソレノ
イド551におけるプランジャ550先端の鍔部552に係止され他端が支持シャフト5
31に一体回転可能に固定される回動伝達部材553とを更に備えている。この第一装飾
可動体ソレノイド551は、支持シャフト530の下方で支持シャフト530とプランジ
ャ550とが交差するような位置に配置されており、プランジャ550を進退させること
で回動伝達部材553を介して支持シャフト530をその軸周りに所定角度範囲内で回動
させることができるようになっている。なお、本体部534及びブッシュ固定部材535
には、回動伝達部材553の一部を収容可能な収容窪部554が夫々形成されており、こ
の収容窪部554に回動伝達部材553を収容させることで、回動伝達部材553の左右
方向の移動を規制することができる、つまり、支持シャフト530の左右方向(その軸方
向)の移動が規制されるようになっており、支持シャフト530が本体部534及びブッ
シュ固定部材535により固定支持された支持ブッシュ531から抜けないようになって
いる。
なお、第一昇降部材470の本体部534には、挿通孔533の前面側に駆動ベルト4
80を固定するベルト固定部481が取付けられていると共に、第一装飾可動体ソレノイ
ド551が取付けられる取付部555の下側に第一回転防止手段490の案内部材492
が取付けられている。また、図中符号556は、本体部534の前側に取付けられる装飾
体である。
また、第一昇降部材470には、そのブッシュ固定部材535の後側に位置検出片55
7が設けられている。この位置検出片557は、装飾可動体ユニットカバー435の所定
位置に取付けられる第一装飾可動体位置検出センサ558に検出されるようになっており
、本例では、第一昇降部材470が上側端に位置した時に、第一装飾可動体位置検出セン
サ558によって検出されるようになっている。
この第一昇降部材470は、図示するように、案内レール471を挿通する挿通孔53
3の左側に支持シャフト530を大きく延びださせて第一装飾可動体430を支持すると
共に、挿通孔533の右側に第一装飾可動体ソレノイド551を配置して、挿通孔533
を挟んで、第一昇降部材470の左右の重量バランスのアンバランスが少なくなるように
なっており、案内レール471や支持ブッシュ532が偏摩耗するのを抑制するようにし
ている。
次に、第一装飾可動体ユニット431のユニット装飾体451は、図示するように、第
一装飾可動体駆動ユニット450の左側面に取付けられ、第一装飾可動体駆動ユニット4
50の案内レール471、従動プーリ479、駆動ベルト480、及びテンション機構4
93等が遊技盤5の前側から視認し難くなるように、それらを覆うと共に、表面の装飾に
より第一装飾可動体ユニット431を装飾するものである。このユニット装飾体451に
は、第一装飾可動体駆動ユニット450から延びる支持シャフト530が通過可能とされ
ていると共に、支持シャフト530が上下方向に移動できるように、上下方向に延びた開
口部570を備えている。
本例の第一装飾可動体ユニット431は、第一駆動モータ477の回転駆動により、第
一昇降部材470、つまり、第一装飾可動体430を上下方向に移動させることができる
と共に、第一装飾可動体ソレノイド551により第一装飾可動体430を前後方向に回動
させることができるようになっている。
続いて、後装飾体216の第二装飾可動体ユニット433は、第一装飾可動体430の
所定のキャラクタの下顎部分を造形した第二装飾可動体432と、第二装飾可動体を上下
方向に移動させると共に遊技盤5の左右方向に延びる軸周りに回動させ、遊技盤ベース2
12の後面側に取付固定される第二装飾可動体駆動ユニット610と、第二装飾可動体駆
動ユニット610に取り付けて装飾するユニット装飾体611とを備えている。
この第二装飾可動体ユニット433の第二装飾可動体432は、所定のキャラクタの唇
と下歯が造形された第二装飾可動体本体612と、第二装飾可動体本体612の顎内に配
置されると共に所定のキャラクタの舌として造形され透光性を有した舌部材613と、舌
部材613と第二装飾可動体本体612との間に配置され舌部材613に向かって光を照
射するように複数のLED614を有した発光基板615と、発光基板615と舌部材6
13との間に配置され第二装飾可動体駆動ユニット610に支持されると共に発光基板6
15からの光を拡散させるレンズ部616を有したベース部材617とを備えている。
この第二装飾可動体432は、発光基板615のLED614が発光することで、その
舌部材613が光るようになっている。
また、第二装飾可動体432には、そのベース部材617に第二装飾可動体駆動ユニッ
ト610に固定支持されるための固定部618が備えられており、この固定部618によ
り第二装飾可動体432が第二装飾可動体駆動ユニット610に支持されるようになって
いる。
次に、第二装飾可動体駆動ユニット610は、第二装飾可動体432を支持し第二装飾
可動体432と共に上下方向に昇降する第二昇降部材630と、第二昇降部材630を上
下方向に案内する案内レール631と、案内レール631の上端部を支持する第二上部支
持部材632と、案内レール631の下端部を支持する第二下部支持部材633と、第二
上部支持部材632及び第二下部支持部材633を上下方向に所定距離離間して支持する
と共に遊技盤ベース212の後面側と当接する取付当接面634を有し板金を屈曲形成し
た第二ベース635と、第二ベース635の第二上部支持部材632の反対側に配置され
第二ベース635及び第二上部支持部材632を貫通してその回転する駆動軸636が突
出する第二駆動モータ637と、第二駆動モータ637の駆動軸636の回転に伴って回
転する駆動プーリ638と、駆動プーリ638と対となるように第二下部支持部材633
の近傍に配置される従動プーリ639と、駆動プーリ638と従動プーリ639とに巻き
掛けられる駆動ベルト640と、駆動ベルト640の一部を第二昇降部材630と連結固
定するベルト固定部641とを備えている。
なお、本例では、第二駆動モータ637による駆動プーリ638の回転駆動は、第二駆
動モータ637の駆動軸636に固定された駆動ギヤ642の回転が、駆動ギヤ642の
略下側に配置され駆動ギヤ642と噛合し駆動プーリ638と一体に回転する伝達ギヤ6
43に伝達されることで駆動プーリ638が回転駆動するようになっている。また、駆動
ベルト640の内周面には全周に亘って所定間隔で係合歯644が設けられていると共に
、駆動プーリ638には係合歯644と係合する被係合歯645が歯車状に設けられてお
り、被係合歯645と係合歯644との係合により駆動プーリ638の回転駆動が確実に
駆動ベルト640に伝達されるようになっている。なお、従動プーリ639は、被係合歯
のない平プーリとされている。
この第二装飾可動体駆動ユニット610には、第二昇降部材630が案内レール631
の延びる軸方向周りに回転するのを防止するための第二回転防止手段650が更に備えら
れている。この第二回転防止手段650は、第二上部支持部材632及び第二下部支持部
材633にその上端及び下端が支持されると共に案内レール631と略平行に配置される
案内ロッド651と、左右方向から案内ロッド651に当接可能とされ第二昇降部材63
0に取り付けられる案内部材652とを備えている。この第二回転防止手段650は、図
示するように、案内ロッド651が案内レール631の後側に所定距離離れて配置されて
いると共に、断面が略コ字状とされた案内部材652が案内ロッド651の左右側の何れ
かに当接することで、第二昇降部材630が案内レール631の軸芯周りに回転するのを
良好に防止することができるようになっている。
なお、本例では、案内レール631及び案内ロッド651は、共に金属製の丸棒とされ
ており、案内レール631の表面には摺動抵抗を低減させるための摩擦低減層が形成され
ている。この摩擦低減層は、例えば、フッ素系樹脂としてポリテトラフルオロエチレン(
PTFE,(例えば、テフロン(登録商標)))が所定の厚さでコーティングされており
、これにより、案内レール631により案内される第二昇降部材630の動摩擦抵抗の値
と静摩擦抵抗の値とを可及的に近づけることができ、静止した第二昇降部材630が移動
を開始する際に滑らかに移動開始させることができると共に、案内レール631等の摩耗
を低減させて耐久性を向上させることができるようになっている。また、案内ロッド65
1の表面は、クロムメッキが施されており、錆び等の腐食を防止して耐久性を高めると共
に、案内レール631よりは安価なものとなりコストが増加するのを防止することができ
るようになっている。
また、第二装飾可動体駆動ユニット610には、駆動ベルト640に所定の張力を付与
するテンション機構653を更に備えている。このテンション機構653は、第一装飾可
動体駆動ユニット450に備えられたテンション機構493と同じ機構であり、案内レー
ル631に案内されると共に従動プーリ639を回転可能に支持する移動体654と、一
端が移動体654に他端が第二ベース635に取付けられ移動体654を下方に付勢する
テンションバネ655とを備えている。
このテンション機構653の移動体654は、案内レール631を挿通する案内孔65
6と、下方に開放され従動プーリ639の両端から突出する軸部657を係止するフック
状の係止部658と、案内孔656と係止部658との間に配置されテンションバネ65
5の一端を取付けるバネ取付部659とを備えている。これにより、従動プーリ639に
駆動ベルト640を巻き掛けた状態で、従動プーリ639を移動体654に支持させるこ
とができ、組立が容易にできるようになっている。また、案内孔656と従動プーリ63
9の軸部657を係止する係止部658との間でテンションバネ655により駆動ベルト
640を引張るようにしているので、案内レール631の軸に対して案内孔656の軸が
大きく傾くのを防止すことができ、案内レール631における移動体654の摺動抵抗が
増加するのを抑制し、移動体654がスムーズに移動できるようになっていると共に、移
動体654の姿勢が大きく変化するのを防止して駆動ベルト480に良好にテンションが
かかるようになっている。
この第二装飾可動体駆動ユニット610は、図示するように、駆動プーリ638が上側
に、従動プーリ639が下側に夫々配置されていると共に、駆動プーリ638と従動プー
リ639とに巻き掛けられる駆動ベルト640が、従動プーリ639を介してテンション
機構653により下方に付勢されるようになっている。また、駆動ベルト640に第二昇
降部材630が固定されているので、第二昇降部材630及び第二装飾可動体432の重
量が駆動ベルト640にかかり、駆動ベルト640の一方側のみに下方に引張る力が作用
するようになっていると共に、第二昇降部材630及び第二装飾可動体432の重量によ
り駆動ベルト640が駆動プーリ638に強く巻き掛けられるようになっている。
一方、上側の駆動プーリ638には、駆動ベルト640の係合歯644と係合する被係
合歯645が備えられており、第二昇降部材630及び第二装飾可動体432の重量によ
って駆動ベルト640が駆動プーリ638に強く巻き掛けられることで駆動ベルト640
の係合歯644と駆動プーリ638の被係合歯645との係合がより強くなると共に、第
二駆動モータ637による駆動プーリ638の回転が阻止されることで、駆動ベルト64
0の回転が阻止され、第二昇降部材630及び第二装飾可動体432の重量が駆動ベルト
640を介して駆動プーリ638に支持されることとなり、第二昇降部材630及び第二
装飾可動体432の重量が下側の従動プーリ639やテンション機構653にかからない
ようになっている。これにより、テンション機構653に余分な負荷をかけることなく良
好に第二昇降部材630等を上下動させることができると共に、テンション機構653に
よる付勢力を最小限のものとしてテンション機構653等にかかるコストを低減させるこ
とができるようになっている。
ところで、駆動プーリ638と従動プーリ639及びテンション機構653の上下配置
を逆にした場合、第二昇降部材630及び第二装飾可動体432の重量が駆動ベルト64
0を介して従動プーリ639にかかるが、従動プーリ639には、駆動ベルト640の係
合歯644と係合する被係合歯645が備えられておらず、また、従動プーリ639は自
由回転するようになっているので、従動プーリ639により第二昇降部材630及び第二
装飾可動体432の重量を支持することができず、第二昇降部材630が降下すると共に
、駆動ベルト640が所定方向に回転することとなる。また、下側の駆動プーリ638で
は駆動ベルト640が第二昇降部材630及び第二装飾可動体432の重量により下方に
引張られるので、駆動プーリ638での駆動ベルト640の巻き掛け力が弱くなる。つま
り、駆動ベルト640の係合歯644と駆動プーリ638の被係合歯645との係合が弱
くなり、互いに滑り易くなる。
そして、駆動プーリ638と駆動ベルト640との間で滑が発生すると、駆動ベルト6
4が第二駆動モータ637の回転に関係なく、第二昇降部材630及び第二装飾可動体4
32の重量によって回転してしまい、第二昇降部材630が下降することとなり、第二昇
降部材630を良好に上下動させることができなくなる。そこで、テンション機構653
による付勢力を大きくすることで、駆動プーリ638と駆動ベルト640との滑りを防止
することが考えられるが、付勢力を大きくすると、テンション機構653だけでなく、駆
動プーリ638、従動プーリ639、駆動ベルト640、及び第二ベース635等の強度
を高くする必要があり、第二装飾可動体駆動ユニット433のコストが高くなる問題が発
生することとなり、本例のように、駆動プーリ638を上側に、従動プーリ639を下側
に夫々配置することが望ましい。
本例の第二装飾可動体駆動ユニット610では、また、第二ベース635に、第二上部
支持部材632と第二下部支持部材633の取付位置を位置決めするための位置決め孔6
70が穿設されていると共に、第二上部支持部材632及び第二下部支持部材633の第
二ベース635との当接部には、位置決め孔670と嵌合する位置決め突起671が夫々
形成されている。これにより、第二ベース635の位置決め孔670に、対応する第二上
部支持部材632及び第二下部支持部材633の位置決め突起671を嵌合させた上で、
夫々を第二ベース635に固定することで、第二上部支持部材632及び第二下部支持部
材633を所定位置に正確に位置させることができ、案内レール631、駆動プーリ63
8、及び従動プーリ639等の組立精度を高精度且つ容易に組み立てられるようになって
いる。なお、第二ベース635の取付当接面634には、遊技盤ベース212に取付固定
するための取付孔672が穿設されている。
この第二装飾可動体駆動ユニット610では、図示するように、その第二ベース635
の取付当接面634が、第二ベース635の上部に備えられており、遊技盤ベース212
に対して、第二ベース635の上部のみが取付固定されるようになっている。これにより
、遊技盤ベース212への取付箇所を少なくすることができ、組立コストを低減させるこ
とができるようになっている。また、第二ベース635の上部で遊技盤ベース212に固
定するようにしている、つまり、第二ベース635にかかる重量の重心よりも上側で固定
しているので、仮に第二ベース635がその取付当接面634を中心として左右に振れて
も、その重心にかかる重力により元の位置に復帰しようとするので、第二ベース635を
その上部のみで固定しても、第二ベース635を良好な状態で固定することができるよう
になっている。即ち、第二装飾可動体駆動ユニット610を、遊技盤ベース212に良好
に取付固定できるようになっている。
次に、第二装飾可動体駆動ユニット610の第二昇降部材630は、第二装飾可動体4
32が取付支持される棒状の支持シャフト690と、支持シャフト690に挿通される二
つの支持ブッシュ691と、案内レール631に挿通される二つの支持ブッシュ692と
、案内レール631を挿通可能な挿通孔693を有し案内レールに挿通される二つの支持
ブッシュ692を上下方向に所定間隔離れて位置させると共に、支持シャフト690に挿
通される二つの支持ブッシュ691を左右方向に所定間隔離れて位置させることの可能な
本体部694と、本体部694の後側に配置され本体部694と協働して案内レール63
1に挿通される二つの支持ブッシュ692及び支持シャフト690に挿通される二つの支
持ブッシュ691の位置を固定するブッシュ固定部材695とを備えている。
この第二昇降部材630の本体部694には、その挿通孔693の両端に案内レール6
31に挿通される支持ブッシュ692を嵌合可能な段付凹部696が形成されていると共
に、挿通孔693の内径は案内レール631が接触しない径とされ、挿通孔693と案内
レール631との間には所定寸法のクリアランスが形成されるようになっている。また、
本体部694には、支持シャフト690に挿通される二つの支持ブッシュ691を嵌合可
能な半円筒状の嵌合凹部697が、左右方向に所定距離離れて対向するように形成されて
いると共に、対向する二つの嵌合凹部697の間には、半円筒状の収容部698が形成さ
れており、支持ブッシュ691に挿通支持された支持シャフト690が本体部694と接
触しないようになっている。
一方、第二昇降部材630のブッシュ固定部材695には、前側に延在された平面視略
U字状の抜止片699が二つ形成されていると共に、これら抜止片699の距離が本体部
694の挿通孔693の長さに対応した距離とされており、本体部694にブッシュ固定
部材695を組み付けることで、二つの抜止片699によって挿通孔693の段付凹部6
96に嵌合された支持ブッシュ692が、段付凹部696から抜けるのを防止するように
なっている。
また、ブッシュ固定部材695には、その前側の本体部694の二つの嵌合凹部697
と対応する位置に、支持シャフト690に挿通される二つの支持ブッシュ691を嵌合可
能な半円筒状の嵌合凹部700が形成されていると共に、二つの嵌合凹部700の間には
半円筒状の収容部701が形成されている。このブッシュ固定部材695の嵌合凹部70
0と本体部694の嵌合凹部697に夫々支持シャフト690に挿通される支持ブッシュ
691を嵌合させ上で、本体部694にブッシュ固定部材695を組付固定することで、
二つの支持ブッシュ691が左右方向に所定距離離反した位置に固定支持されるようにな
っている。また、本体部694の収容部698とブッシュ固定部材695の収容部701
とにより、二つの支持ブッシュ691の間では支持シャフト690との間に所定寸法のク
リアランスが形成されるようになっている。
上述のように、本体部694にブッシュ固定部材695を組み付けることで、各支持ブ
ッシュ692,691が所定の位置に固定支持されると共に、夫々二つの支持ブッシュ6
92及び支持ブッシュ691によって、案内レール631及び支持シャフト690が相対
回転可能且つそれらの軸方向に相対摺動可能に支持されるようになっている。なお、本体
部694の挿通孔693の長さは、案内レール631に案内される第二昇降部材630が
他の部材に支障を来たさない最大の長さとされており、これによって、二つの支持ブッシ
ュ692の距離を可及的に長くすることができ、案内レール631に対する第二昇降部材
630のガタツキを小さくすることができるようになっている。
本例の第二昇降部材630には、ブッシュ固定部材695に取付けられ上下方向に進退
可能なプランジャ710を有した第二装飾可動体ソレノイド711と、第二装飾可動体ソ
レノイド711におけるプランジャ710の進退により支持シャフト690を回動させる
リンク機構712とを更に備えている。この第二装飾可動体ソレノイド711は、プラン
ジャ710の先端に鍔部713が形成されていると共に、プランジャ710を前進させる
方向に付勢するバネ714が備えられており、本例では、プランジャ710が第二装飾可
動体ソレノイド711の下側から上下方向に進退するようになっている。
また、リンク機構712は、前後方向に延びるように配置され一端側(後側)がブッシ
ュ固定部材695に回転可能に支持され、一端側と他端側との間に第二装飾可動体ソレノ
イド711におけるプランジャ710先端の鍔部713を係止する係止部715を有する
と共に、他端側に長孔からなる連結部716を有した第一棹部材717と、第一棹部材7
17の連結部716と連結する被連結部718が一端側に形成され他端側が支持シャフト
690に固定される第二棹部材719とから構成されている。この第一棹部材717は、
その一端側が、支持シャフト690の後側に配置された第二装飾可動体ソレノイド711
のプランジャ710よりも更に後側の位置でブッシュ固定部材695に軸支されると共に
、他端側が支持シャフト690よりも前側に位置するように配置されている。なお、支持
シャフト690は、その端部にリンク機構712の第二棹部材719が固定されることで
、軸方向への移動が阻止されて、支持ブッシュ691から抜けないようになっている。
この第二装飾可動体ユニット433では、リンク機構712によって、第二装飾可動体
ソレノイド711のプランジャ710を前進(突出)させると、リンク機構712及び支
持シャフト690を介して第二装飾可動体432の先端(前側)が上がるように回動し、
プランジャ710を後退(没入)させると、リンク機構712及び支持シャフト690を
介して第二装飾可動体の先端が下がるように回動するようになっている。
なお、第二昇降部材630の本体部694には、挿通孔693の前面側に駆動ベルト6
40を固定するベルト固定部641が取付けられていると共に、挿通孔693の後面側に
ブッシュ固定部材695を挟んで第二回転防止手段650の案内部材652が取付けられ
ている。また、図中符号730は、本体部694の前側に取付けられる装飾体である。
また、第二昇降部材630には、そのブッシュ固定部材695の正面視左側に位置検出
片731が設けられていると共に、第二下部支持部材633の所定位置には位置検出片7
31を検出可能な第二装飾可動体位置検出センサ732が取付けられている。本例では、
第二昇降部材630が下側端に位置した時に、第二装飾可動体位置検出センサ732によ
って第二昇降部材630の位置検出片731が検出されるようになっている。
この第二昇降部材630は、図示するように、案内レール631を挿通する挿通孔69
3の正面視右側に支持シャフト690を大きく延びださせて第二装飾可動体432を支持
すると共に、挿通孔693の左側に第二装飾可動体ソレノイド711を配置して、挿通孔
693を挟んで、第二昇降部材630の左右の重量バランスのアンバランスが少なくなる
ようになっており、案内レール631や支持ブッシュ692が偏摩耗するのを抑制するよ
うにしている。
次に、第二装飾可動体ユニット433のユニット装飾体611は、図示するように、第
二装飾可動体駆動ユニット610の正面視右側面に取付けられ、第二装飾可動体駆動ユニ
ット610の案内レール631、駆動プーリ638、従動プーリ639、駆動ベルト64
0、及びテンション機構653等が遊技盤5の前側から視認し難くなるように、それらを
覆うと共に、表面の装飾により第二装飾可動体ユニット433を装飾するものである。こ
のユニット装飾体611には、第二装飾可動体駆動ユニット610から延びる支持シャフ
ト690が通過可能とされていると共に、支持シャフト590が上下方向に移動できるよ
うに、上下方向に延びた開口部733を備えている。
本例の第二装飾可動体ユニット433は、第二駆動モータ637の回転駆動により、第
二昇降部材630、つまり、第二装飾可動体432を上下方向に移動させることができる
と共に、第二装飾可動体ソレノイド711により第二装飾可動体432の先端を上下方向
に回動させることができるようになっている。
続いて、装飾可動体ユニットカバー435は、第一装飾可動体ユニット431及び第二
装飾可動体ユニット433を取付固定するための取付部750が複数備えられており、こ
の取付部750は、夫々ビス孔と位置決めボスとから構成されている。一方、第一装飾可
動体ユニット431の第一ベース475、及び第二装飾可動体ユニット433の第二ベー
ス635の対応する位置には、ビス挿通孔と位置決め孔とが夫々形成されており、取付部
750の位置決めボスを、第一ベース475又は第二ベース635の対応する位置決め孔
に嵌合させることで、取付部750のビス孔と第一ベース475又は第二ベース635の
ビス挿通孔とが略一致するようになっており、第一ベース475又は第二ベース635の
ビス挿通孔を貫通するように前側からビスをビス孔にねじ込むことで、装飾可動体ユニッ
トカバー435の所定位置に第一装飾可動体ユニット431及び第二装飾可動体ユニット
433が取付けられるようになっている。
また、装飾可動体ユニットカバー435には、遊技盤ベース212の後面と当接し、ビ
スを挿通可能なビス孔751を有した当接面752が複数形成されており、この当接面7
52を遊技盤ベース212の後面に当接させた上で、図示しないビスを当接面752の後
側からビス孔751を介して遊技盤ベース212にねじ込むことで装飾可動体ユニットカ
バー435を遊技盤ベース212に取付けられるようになっている。
なお、本例の装飾可動体ユニットカバー435は、第一装飾可動体ユニット431及び
第二装飾可動体ユニット433を取付けた状態では、それらの第一ベース475及び第二
ベース635における取付当接面474,634の取付孔512,672が、装飾可動体
ユニットカバー435の外周よりも外側に位置するようになっている。これにより、第一
装飾可動体ユニット431及び第二装飾可動体ユニット433は、装飾可動体ユニットカ
バー435に取付けられた状態で、それらの第一ベース475及び第二ベース635の取
付孔512,672を介して図示しないビスにより直接遊技盤ベース212の後面側に取
付けられるようになっている。
また、装飾可動体ユニットカバー435には、第一装飾可動体駆動ユニット450及び
第二装飾可動体駆動ユニット610の後側と対向する所定の位置に、配線保持手段770
が夫々備えられている。この配線保持手段770は、第一昇降部材470に支持される発
光基板457、及び第二昇降部材630に支持される発光基板615と接続される複数の
配線コード771の所定位置に固定された配線バンド772を保持して、第一昇降部材4
70や第二昇降部材630が上下動する際に、それらの発光基板457,615に接続さ
れた配線コード771が他の部材に絡まったり、挟まったりしないようにするためのもの
である。
この配線保持手段770は、具体的には、配線コード771の端部(先端部)に取付け
られる接続コネクタが通過可能な貫通口からなるコネクタ通過部773と、コネクタ通過
部733に隣接して設けられ配線コード771に固定された配線バンド772が通過不能
且つ配線コード771のみが通過可能とされた第一通過部774と、第一通過部774に
隣接して設けられ配線コード771に固定された配線バンド772が通過不能且つ配線コ
ード771のみが通過可能とされた第二通過部775とから構成されている。これら第一
通過部774、及び第二通過部775は、細長いスリット状に形成されていると共に、互
いに略平行となるように配置されている。
また、配線保持手段770には、第一通過部774と、第二通過部775とを連通する
と共に、配線コード771が通過可能とされた連通部776と、連通部776に臨み第一
通過部774と第二通過部775との間に配置され第一通過部774及び第二通過部77
5の開口面に対して略直角方向に突出する突出部777とを更に備えている。なお、本例
では、連通部776は、配線コード771に固定された配線バンド772が通過可能な大
きさとされていると共に、突出部777は、装飾可動体ユニットカバー435の前側と後
側の両側に、夫々突出するように備えられている。
この配線保持手段770は、所定の位置に配線バンド772が固定された配線コード7
71を、第一装飾可動体ユニット431及び第二装飾可動体ユニット433の配置される
前側から、後側へそのコネクタ通過部773を通過するように挿通させる。続いて、挿通
した配線コード771の配線バンド772よりも基端側を、連通部776を介して第一通
過部774に、装飾可動体ユニットカバー435の後側から前側へ通過させ、更に配線バ
ンド772の先端側を、同じく連通部776を介して第二通過部775に、装飾可動体ユ
ニットカバー435の前側から後側に通過させる。そして、配線コード771に固定され
た配線バンド772を第一通過部774の開口部と当接(装飾可動体ユニットカバー43
5の前側と当接)させると共に、第一通過部774と第二通過部775との間で配線コー
ド771が弛まないようにすることで、配線コード771をその基端側から引張っても、
配線バンド772から先端側が動かないように保持することができるようになっている。
なお、配線保持手段770には、突出部777が備えられているので、スリット状の第
一通過部774及び第二通過部775に沿って配線コード771が移動しても、突出部7
77によりその移動が規制されるので、配線コード771が連通部776を介して第一通
過部774及び第二通過部775から外れるのを防止することができるようになっている
[主基板及び周辺基板の機能的な構成について] 図53及び図54に基づき説明する。
図53及び図54は、制御構成を概略的に示すブロック図である。なお、これらの図面
において太線の矢印は電源の接続及び方向を示し、細線の矢印は信号の接続及び方向を示
している。本例のパチンコ機1の制御は、大きく分けて主基板810のグループ(図53
に示す)と、周辺基板811のグループ(図54に示す)とで分担されており、このうち
主基板810のグループが遊技動作(入賞検出や当り判定、特別図柄表示、賞球払出等)
を制御しており、周辺基板811のグループが演出動作(発光装飾や音響出力、液晶表示
、及び装飾体の動作等)を制御している。
図53に示すように、主基板810は、主制御基板94と払出制御基板133とから構
成されている。主制御基板94は、中央演算装置としてのCPU812、読み出し専用メ
モリとしてのROM813、読み書き可能メモリとしてのRAM814を備えている。C
PU812は、ROM813に格納されている制御プログラムを実行することによりパチ
ンコ機1で行われる各種遊技を制御したり、周辺基板811や払出制御基板133に出力
するコマンド信号を作成したりする。RAM814には、主制御基板94で実行される種
々の処理において生成される各種データや入力信号等の情報が一時的に記憶される。なお
、主基板810は、電源中継端子板860を介して電源基板131に接続されており、電
源基板131から作動用電力が供給されるようになっている。
この主制御基板94の入力インタフェースには、第一始動口330への入賞状態を検出
する第一始動口センサ416、第二始動口332への入賞状態を検出する第二始動口セン
サ358、全ての入賞口に対する入賞数をカウントするための全入賞口入賞数計数センサ
870が接続されている。また、パネル中継端子板866を介して、ゲートに対して遊技
球の通過したことを検出するゲートセンサ990と、右側の一般入賞口336に遊技球が
入賞したことを検出する右一般入賞口センサ417aと、左側の一般入賞口336に遊技
球が入賞したことを検出する左一般入賞口センサ417bとが接続され、さらにパネル中
継端子板866に接続された大入賞口中継端子板867を介して大入賞口センサ370が
接続されている。そして、これらのセンサから検出信号が主制御基板94に入力されるよ
うになっている。また、主制御基板94の入力インタフェースには、前枠体11の開放状
態を検出する内枠開放スイッチ862、及び前面枠4の開放状態を検出する扉開放スイッ
チ863も接続されている。
一方、パネル中継端子板866の出力インタフェースには、図柄制限抵抗基板868を
介して、普通図柄・特別図柄表示基板869が接続されており、主制御基板94から、普
通図柄表示器928(図77参照)及び特別図柄表示器390へ駆動信号を出力すること
が可能になっている。また、大入賞口中継端子板867の出力インタフェースには、アタ
ッカ装置335を駆動するアタッカソレノイド372、及び可動片331を駆動する始動
口ソレノイド352が接続されており、主制御基板94から、これらの駆動信号が出力さ
れるようになっている。
一方、払出制御基板133は、中央演算装置としてのCPU815、読み出し専用メモ
リとしてのROM816、及び読み書き可能メモリとしてのRAM817を備えている。
そして、払出制御基板133は、主制御基板94から入力したコマンド信号を処理し、球
払出装置125や、発射制御基板865に接続された発射モータ128に対して、駆動信
号を出力する。これにより、球払出装置125は、駆動信号に従って遊技球を払い出し、
発射モータ128は駆動信号に従って遊技球を発射させることが可能になる。なお、主制
御基板94と払出制御基板133との間では、それぞれの入出力インタフェースを介して
双方向通信が実施されており、例えば主制御基板94が賞球コマンドを送信すると、これ
に応えて払出制御基板133から主制御基板94にACK信号が返される。また、払出制
御基板133には、下皿31に貯えられる遊技球が満タンになったことを検出する下皿満
タンスイッチ864も接続されており、この検出に基づいて、「遊技球を下皿31から取
り出す旨」の報知がなされる。
また、主制御基板94及び払出制御基板133には、外部端子板861が接続されてお
り、始動口330,332や大入賞口333への入賞状態、普通図柄・特別図柄の変動状
態、及び抽選結果に基づく遊技状態等の各種情報が、遊技施設に設けられたホールコンピ
ュータ等へ出力されるようになっている。
一方、周辺基板811は、図54に示すように、サブ統合基板830と液晶制御基板8
32とから構成されている。なお、上記の主制御基板94とサブ統合基板830との間で
は、それぞれの入出力インタフェースと入力インタフェースとの間で一方向だけの通信が
行われており、主制御基板94からサブ統合基板830へのコマンドの送信はあっても、
その逆は行われない。また、周辺基板811に対しても電源中継端子板860を介して電
源基板131から作動用電力が供給されるようになっている。
サブ統合基板830もまた、CPU834をはじめROM835やRAM836等の電
子部品を有しており、これら電子部品によって所定の演出制御プログラムを実行すること
が可能となっている。また、サブ統合基板830には、音声や音楽の基となる音源を記憶
したROM883と、ROM883に記憶された音源を基に、演出内容等に応じた音声や
音楽を出力する音源IC882とが設けられている。なお、サブ統合基板830と液晶制
御基板832との間では、それぞれの入出力インタフェースとの間で双方向に通信が行わ
れる。
一方、液晶制御基板832には、演出表示装置217としての液晶表示器(LCD)が
接続されており、液晶制御基板832は、サブ統合基板830から送信されたコマンド信
号を処理し、演出表示装置217に対して駆動信号を出力する。詳しく説明すると、液晶
制御基板832には、CPU851、RAM857、ROM854、VDP884、及び
画像ROM885が備えられている。CPU851は、サブ統合基板830から送られて
きたコマンド信号を入力インターフェイスを介して受信するとともに、そのコマンドを基
に演算処理を行って、VDP884の制御を行う。RAM857は、CPU851の作業
領域を提供するとともに、表示コマンドに含まれる情報を一時的に記憶する。また、RO
M854は、CPU851用(表示制御用)のプログラムを保持する。
VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)884は、演出表示装置217に組み込まれ
たLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する描画回路である。VDP884の内部
には、レジスタが設けられており、VDP884の動作モードや各種表示機能の設定情報
等を保持しておくことが可能となっている。そして、このレジスタに保持される各種情報
をCPU851が書き換えることにより、演出表示装置217における表示態様を種々変
化させることが可能となる。画像ROM885は、各種の画像データを記憶する不揮発性
メモリであり、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、及び、背景画像用のJP
EG形式画像データ等が記憶されている。
また、サブ統合基板830には、電飾制御基板831及び枠装飾中継端子板886が接
続されており、さらに、電飾制御基板831には、中継端子板として、第一装飾可動体4
30に対応する顔ユニット中継端子板887と、第二可動装飾体432に対応する下顎ユ
ニット中継端子板888と、右可動装飾体234及び左可動装飾体235に対応するセン
ター装飾駆動部中継端子板889が、夫々接続されている。そして、顔ユニット中継端子
板887の入力インタフェースには、第一装飾可動体430の位置を検出する第一装飾可
動体位置検出センサ558が接続され、さらに、出力インタフェースには、第一装飾可動
体430に設けられた顔ユニット装飾ランプ456a(LED346)と、第一装飾可動
体430を回動させる第一装飾可動体ソレノイド551が接続されている。なお、第一装
飾可動体430を昇降させる第一駆動モータ477は、顔ユニット中継端子板887を介
することなく、電飾制御基板831の出力インタフェースに直接接続されている。また、
下顎ユニット中継端子板888の入力インタフェースには、第二可動装飾体432の位置
を検出する第二装飾可動体位置検出センサ732が接続され、出力インタフェースには第
二可動装飾体432に設けられた下顎ユニット装飾ランプ614a(LED614)と、
第二可動装飾体432を回動させる第二装飾可動体ソレノイド711が接続されている。
なお、第二可動装飾体432を昇降させる第二駆動モータ637は、下顎ユニット中継端
子板888を介することなく、電飾制御基板831の出力インタフェースに直接接続され
ている。
センター装飾駆動部中継端子板889の入力インタフェースには、左可動装飾体235
の位置を検出する左飾モータセンサ319aと、右可動装飾体234の位置を検出する右
飾モータセンサ319bとが接続され、出力インタフェースには、右可動装飾体234及
び左可動装飾体235に内蔵されたLED293(左装飾ランプ293a及び右装飾ラン
プ293b)が夫々接続されている。なお、右可動装飾体234及び左可動装飾体235
を回転させるセンター飾左駆動モータ310a及びセンター飾右駆動モータ310bは、
センター装飾駆動部中継端子板889を介することなく、電飾制御基板831の出力イン
タフェースに直接接続されている。また、電飾制御基板831の出力インタフェースには
、パネル装飾ランプ890及びセンター装飾ランプ891も接続されており、電飾制御基
板831では、これらのランプの点灯状態を切り替えることも可能である。また、サブ統
合基板830に接続された枠装飾中継端子板886には、前面枠4に装着されたスピーカ
18,57、演出選択スイッチ892、及び枠装飾ランプ893等が接続されており、サ
ブ統合基板830は、演出選択スイッチ892の操作状態に基づいて演出表示装置217
に出力される演出態様を切り替えるとともに、スピーカ18,57や枠装飾ランプ893
に対して駆動信号を出力する。
[主役物及び後装飾体の動作について] 図55乃至図57に基づき説明する。
図55は、主役物における可動装飾体が略垂直方向に回動した状態を示す遊技領域の正
面図である。図56は、図55の状態から更に後装飾体の第一装飾可動体及び第二装飾可
動体を可動させた状態を示す遊技領域の正面図である。図57は、後装飾体の第一装飾可
動体及び第二装飾可動体を可動させた状態を示す遊技領域の正面図である。
まず、電飾制御基板831では、パチンコ機1の電源投入時や、リセット時において、
右可動装飾体234及び左可動装飾体235の回転位置を検出する左右の回転位置検出セ
ンサ319の検出信号の受信の有無を確認し、回転位置検出センサ319からの検出信号
がなければ、右可動装飾体234及び左可動装飾体235が夫々水平状態となるような方
向に左右の可動装飾体駆動モータ310を回転駆動させて、各回転位置検出センサ319
から検出信号を受信すると、可動装飾体駆動モータ310の回転を停止させる。これによ
り、右可動装飾体234及び左可動装飾体235は図10に示すような、略水平状態とな
る。
その後、遊技状態の変化に伴って、サブ統合基板830から電飾制御基板831へ、可
動装飾体234,235を駆動制御する所定の制御コマンドが送信されると、電飾制御基
板831では、可動装飾体駆動モータ310を回転駆動させて、図54に示すように右可
動装飾体234及び左可動装飾体235が夫々垂直状態となるように回転させる。図示す
るように、この状態では、主役物213における枠状装飾体230の上縁部下側に、後装
飾体216の第一装飾可動体430の一部が見える状態となる。
なお、サブ統合基板830からの制御コマンドによっては、可動装飾体駆動モータ31
0を短周期で正転、逆転を繰り返させて、可動装飾体234,235がブルブル振動する
ように駆動することもできるようになっている。
この状態で、サブ統合基板830から電飾制御基板831へ、後装飾体216の第一装
飾可動体430及び第二装飾可動体432を駆動制御する所定の制御コマンドが送信され
ると、電飾制御基板831では、第一装飾可動体430及び第二装飾可動体432が互い
に接近する方向に第一駆動モータ477及び第二駆動モータ637を回転駆動させて、演
出表示装置217の前面に第一装飾可動体430及び第二装飾可動体431が位置するよ
うに移動させる(図56参照)。なお、これら第一装飾可動体430及び第二装飾可動体
431は、サブ統合基板830からの制御コマンドに応じて、適宜、互いに接近したり、
離反したりするように駆動され、第一装飾可動体430と第二装飾可動体431とで表現
される所定のキャラクタの口がパクパクと開閉するような動作をさせることができるよう
になっている。
また、サブ統合基板830からの制御コマンドに応じて、電飾制御基板831では、第
一装飾可動体ソレノイド551及び第二装飾可動体ソレノイド711を駆動させて、第一
装飾可動体430及び第二装飾可動体431を夫々左右方向に延びる軸周りに回転させる
ことで、第一装飾可動体430においてはその顔を前後に回動させると共に、第二装飾可
動体432においてはその下顎を前後に回動させ、キャラクタの口の動作をよりリアルな
動作となるようにしている。
なお、図56に示すように、下方に移動した第一装飾可動体430は、その左右両端が
右可動装飾体234及び左可動装飾体235によって遮られるので、あたかも第一装飾可
動体430が宙に浮いているように見せることができるようになっている。また、第二装
飾可動体430では、第二装飾可動体ユニット433の第二昇降部材630に取付けられ
た装飾体730によって、第二装飾可動体432を支持する支持シャフト690が隠蔽さ
れている。
また、サブ統合基板830からの制御コマンドによっては、図57に示すように、第一
装飾可動体430及び第二装飾可動体431のみを駆動することもできるようになってい
る。なお、第一装飾可動体430を備えた第一装飾可動体ユニット431の第一昇降部材
470に取付けられた装飾体556によって、第一装飾可動体430を支持する支持シャ
フト530が隠蔽されており、見栄えを良くして意匠性が高められるようになっている。
次に、主制御基板94(特にCPU812)で実行される制御処理の例について、図5
8乃至図68を参照して説明する。図58(a)は主制御基板94に搭載されるCPU8
12が実行するメイン処理の一例を示すフローチャートであり、(b)は電源断発生時処
理の一例を示すフローチャートである。図59は、タイマ割込処理の一例を示すフローチ
ャートである。図60は、特別図柄・特別電動役物制御処理の一例を示すフローチャート
である。図61は、始動口入賞処理を示すフローチャートである。図62は、変動開始処
理を示すフローチャートである。図63は、変動表示パターン設定処理の一例を示すフロ
ーチャートである。図64は、変動中処理の一例を示すフローチャートである。図65は
、大当り遊技開始処理の一例を示すフローチャートである。図66は、小当り遊技開始処
理の一例を示すフローチャートである。図67は、特別電動役物大当り制御処理の一例を
示すフローチャートである。図68は、特別電動役物小当り制御処理の一例を示すフロー
チャートである。なお、タイマ割込処理は、主制御基板94に搭載されるCPU812に
より所定のタイミング(本実施形態では、4ms毎)で実行される。
図58(a)に示すように、パチンコ機1へ電力の供給が開始されると、CPU812
は、電源投入時処理を実行する(ステップS1)。この電源投入時処理では、RAM81
4に記憶されているバックアップデータが正常であるか(停電発生時の設定値となってい
るか)否か判別し、正常であればRAM814に記憶されているバックアップデータに従
って停電発生時の状態に戻す処理(復電時処理)を実行し、バックアップデータが異常で
あればRAM814をクリアしてCPU周辺のデバイス設定(通常の初期設定:割込タイ
ミングの設定等)を行う。なお、遊技途中でパチンコ機1への電力供給が停止すると、R
AM814に現在の遊技状態がバックアップデータとして記憶される。また、電源投入時
処理にてRAM814に記憶されているバックアップデータのクリアを指示するRAM消
去スイッチがオンであれば、RAM814をクリアし、通常の初期設定を行う。また、電
源投入時処理にて主制御基板94に搭載されるRAM814にバックアップデータが保存
されていない場合には、RAM814をクリアし、通常の初期設定を行う。また、電源投
入時処理では、通常の初期設定を実行したときにサブ統合基板830に主制御基板94が
起動したことを示す電源投入コマンドを送信可能な状態にセットする処理も実行される。
電源投入コマンドは、主制御基板94が起動したことをサブ統合基板830に通知するも
のである。なお、遊技店の閉店時等にパチンコ機1への電力供給を停止した場合(電源を
落とした場合)にもRAM814にバックアップデータが記憶され、再びパチンコ機1へ
の電力供給を開始したときには電源投入時処理が実行される。
電源投入時処理が終了すると、CPU812は、遊技用の各処理を繰り返し実行するル
ープ処理を開始する。このループ処理の開始時には、CPU812は、まず、停電予告信
号が検知されているか否かを判定する(ステップS2)。なお、この実施の形態では、パ
チンコ機1にて使用する電源電圧は、電源基板(図示しない)によって生成する。すなわ
ち、パチンコ機1に搭載される複数種類の装置はそれぞれ異なる電源電圧で動作するため
、外部電源からパチンコ機1に供給される電源電圧を電源基板にて所定の電源電圧に変換
した後、各装置に供給している。しかして、停電が発生し、外部電源から電源基板に供給
される電源電圧が所定の電源電圧以下となると、電源基板から主制御基板94に電源電圧
の供給が停止することを示す停電予告信号が送信される。そして、ステップS2で主制御
基板94に搭載されるCPU812により停電予告信号を検知すると、電源断発生時処理
を実行する(ステップS4)。この電源断発生時処理は、停電後に電源基板に供給される
電源電圧(この実施の形態では、24V)が復旧した場合に(以下、復電と呼ぶ)、遊技
機の動作を停電前の状態から開始するために停電発生時の状態をRAM814にバックア
ップデータとして記憶する処理である。処理内容は後述するが、本実施例においては、図
示する通り、電源断発生時処理は、割込処理ではなく、ループの開始直後に停電予告信号
の検知有無に応じて実行される分岐処理としてメイン処理(主制御処理)内に組み込まれ
ている。
ステップS2で停電予告信号が検知されていない場合、すなわち外部電源からの電力が
正常に供給されている場合には、遊技にて用いられる各種乱数を更新する乱数更新処理2
を行う(ステップS3)。なお、乱数更新処理2にて更新される乱数については後述する
図58(b)は、電源断発生時処理(ステップS4)の一例を示すフローチャートであ
る。上述したように、電源断発生時処理は、メイン処理において、停電予告信号が検出さ
れた時に実行される処理である。CPU812は、まず、割込処理が実行されないように
割込禁止設定を行う(ステップS4a)。そして、RAM814のチェックサムを算出し
、RAM814の所定領域に保存する(ステップS4b)。このチェックサムは、復電時
に停電前のRAM814の内容が保持されているか否かをチェックするのに使用される。
次いで、CPU812は、RAM814の所定領域に設けられたバックアップフラグに
、電源断発生時処理が行われたことを示す規定値を設定する(ステップS4c)。以上の
処理を終えると、CPU812は、RAM814へのアクセスを禁止し(ステップS4d
)、無限ループに入って電力供給の停止に備える。なお、この処理では、ごく短時間の停
電等(以下、「瞬停」と呼ぶ)によって、電源電圧が不安定となることにより、電源断発
生時処理が開始されてしまった場合、実際には電源電圧は停止されないため、上記処理で
は、無限ループから復帰することができなくなるおそれがある。かかる弊害を回避するた
め、本実施例のCPU812には、ウォッチドックタイマが設けられており、所定時間、
ウォッチドックタイマが更新されないとリセットがかかるように構成されている。ウォッ
チドックタイマは、正常に処理が行われている間は定期的に更新されるが、電源断発生時
処理に入り、更新が行われなくなる。この結果、瞬停によって、電源断発生時処理に入り
、図58の無限ループに入った場合でも、所定期間経過後にリセットがかかり、電源投入
時と同じプロセスでCPU812が起動することになる。
図59は、タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。上述したように、この
実施の形態では、メイン処理の実行中に主制御基板94に搭載されるCPU812により
4ms毎にタイマ割込処理が実行される。タイマ割込処理において、CPU812は、レ
ジスタの退避処理を実行した後(ステップS10)、ステップS11からステップS18
の処理を実行する。ステップS11のスイッチ入力処理では、上述したスイッチ(ゲート
スイッチ、始動口センサ、カウントセンサ、一般入賞スイッチ等)の検出信号を監視する
処理を実行する。ステップS12の乱数更新処理1では、遊技にて用いられる各種乱数を
更新する処理を実行する。なお、この実施の形態では、乱数更新処理1にて更新される乱
数と、上述した乱数更新処理2にて更新される乱数と、は異なる。乱数については後述す
るが、乱数更新処理2にて更新される乱数を乱数更新処理1でも更新するようにしてもよ
い。ステップS13の払出動作処理では、スイッチ入力処理(ステップS11)にて検出
された信号に基づいて払出制御基板133に遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを
設定する。
また、ステップS14の普通図柄・普通電動役物制御処理では、遊技の進行状態に基づ
いて、普通図柄を変動させるとともに、普通電動役物(すなわち始動口ソレノイド352
によって開閉される可動片331)を制御し、第二始動口332の開閉状態を変化させる
処理を実行する。ステップS15の特別図柄・特別電動役物制御処理では、遊技の進行状
態に基づいて第一特別図柄表示器390a及び第二特別図柄表示器390で第一特別図柄
及び第二特別図柄を変動表示させたり、特別電動役物(すなわちアタッカソレノイド37
2によって開閉される開閉扉334(アタッカ装置335))を制御し、大入賞口333
の開閉状態を変化させたりする処理を実行する。ステップS16の出力データ設定処理で
は、パチンコ機1の外部(例えば、管理コンピュータ等)に遊技状態を示す状態信号を出
力する処理、特図始動記憶ランプ(図示しない)に駆動信号を出力する処理、等を実行す
る。ステップS17のコマンド送信処理では、演出コマンドをサブ統合基板830に送信
する処理を実行する。また、コマンド送信処理では、パチンコ機1への電力供給が開始さ
れたときに電源投入時処理(ステップS1)でセットされた電源投入コマンドをサブ統合
基板830に送信する処理も行われる。ステップS11からステップS17の処理を実行
すると、レジスタの復帰処理(ステップS18)を実行して、処理を終了する。
ここで、上述した乱数更新処理1(ステップS12)および乱数更新処理2(ステップ
S3)で、主制御基板94に搭載されるCPU812により更新される各種乱数について
説明する。この実施の形態では、遊技にて用いられる各種乱数として、大当り遊技状態(
後述する「小当り」を含む)を発生させるか否かの判定(大当り判定)に用いられる大当
り判定用乱数、大当り判定において大当り遊技状態を発生させると判定されたときに確変
大当りとするか否かの判定(確変判定)に用いられる大当り図柄用乱数、大当り判定にお
いて大当り遊技状態を発生させると判定されたときに特別図柄の停止図柄を決定するため
に用いられる大当り図柄用乱数、大当り判定にて大当り遊技状態を発生させないと判定さ
れたときにリーチ態様を伴う外れとするか否かの判定(リーチ判定)に用いられるリーチ
判定乱数、第一特別図柄表示器390a及び第二特別図柄表示器390bに表示されてい
る特別図柄の変動表示パターン(変動時間)を決定するために用いられる変動表示パター
ン乱数(変動時間用乱数)、可動片331を開放状態に制御するか否かの判定(普通抽選
当り判定)に用いられる普通当り判定用乱数、等がある。なお、本例では、大当り判定用
乱数を用いて小当り遊技状態を発生させるか否かの抽選も行われる。また、大当り図柄用
乱数を用いて確率変動大当り(特定の利益が付与される確率を通常時よりも高く設定する
)とするか否かの判定も行われる。なお、リーチ判定用乱数を用いて特別図柄の変動表示
パターンを決定するとともに、演出表示装置217にて表示制御される装飾図柄の変動表
示パターンを決定するようにしてもよい。
これらの乱数のうち、乱数更新処理1では、大当り遊技状態の発生に関わる大当り判定
用乱数、大当り図柄用乱数、および可動片331を開放状態に制御するか否かに関わる普
通図柄当り判定用乱数の更新を行う。すなわち、大当り遊技状態の発生および可動片33
1を開放状態に制御するか否かに関わる判定に用いられる乱数は所定のタイミングとして
4ms毎に更新される。このようにすることにより、それぞれの乱数での所定期間におけ
る確率(大当り遊技状態を発生させると判定する確率、可動片331を開放状態に制御す
ると判定する確率)を一定にすることができ、遊技者不利な状態となることを防止できる
。一方、乱数更新処理2では、大当り遊技状態の発生および普通抽選に関わらないリーチ
判定乱数および変動表示パターン乱数等の更新を行う。
図60は、特別図柄・特別電動役物制御処理(ステップS15)の一例を示すフローチ
ャートである。特別図柄・特別電動役物制御処理において、CPU812は、ステップS
20からステップS90の処理を実行する。ステップS20の始動口入賞処理では、第一
始動口330または第二始動口332に遊技球が入賞したか否かを判別し、入賞した場合
に抽選の保留状態を更新する処理を実行する。ステップS30の変動開始処理では、夫々
の大当り抽選における始動記憶数(保留数)を確認し、始動記憶数(合計始動記憶数)が
0でなければ、それに対応する特別図柄の変動表示を開始するための設定を行う。詳しく
は後述するが具体的には、大当り遊技状態を発生させるか否かの判定を行い、大当り遊技
状態を発生させる場合には、確変大当りとするか否かを夫々判定する。ステップS40の
変動パターン設定処理では、各特別図柄および各装飾図柄の変動表示に関わる設定を行う
。詳しくは後述するが具体的には、夫々の特別図柄の変動表示パターンを決定し、当該変
動表示パターンに対応して設定される変動時間(第一特別図柄表示器390a及び第二特
別図柄表示器390bにて特別図柄の変動表示を開始してから停止するまでの時間)をタ
イマにセットする。
ステップS50の変動中処理では、変動表示パターン設定処理(ステップS40)で変
動時間が設定されたタイマを監視し、タイマがタイムアウトしたことに基づいて第一特別
図柄表示器390aまたは第二特別図柄表示器390bにおける特別図柄の変動表示を停
止させる処理を行う。このとき、変動開始処理(ステップS30)にて何れか一方の大当
り抽選で大当り遊技状態とする判定がなされていれば、処理選択フラグを「3」に更新し
、同抽選で小当り遊技状態とする判定がなされていれば、処理選択フラグを「4」に更新
し、大当りまたは小当り遊技状態とする判定がなされていなければ処理選択フラグを「0
」に更新する。
ステップS60の大当り遊技開始処理では、大当り遊技状態を開始するための設定を行
う。具体的には後述するが、大当りの種類に応じてアタッカ装置335の開放回数や開放
時間等の設定を行う。また、ステップS70の小当り遊技開始処理では、小当り遊技状態
を開始するための設定を行う。具体的には後述するが、小当りにおけるアタッカ装置33
5の開放回数や開放時間等の設定を行う。ステップS80の特別電動役物大当り制御処理
では、大入賞口333を開放させるとともに、所定個数の遊技球が大入賞口333に入賞
したとき、または、所定期間が経過したときアタッカ装置335を閉塞状態にするための
処理を行う。また、大当り遊技状態におけるラウンド回数が所定回数に達していなければ
、再び、アタッカ装置335を開放状態にするための処理を行い、大当り遊技状態におけ
るラウンド回数が所定回数に達したときには、処理選択フラグを「5」に更新する。また
、ラウンド回数が所定回数に達した後、確率変動状態及び時短遊技状態を発生させる処理
を実行する。ステップS90の特別電動役物小当り制御処理では、大入賞口333を開放
させるとともに、所定個数の遊技球が大入賞口333に入賞したとき、または、所定期間
が経過したときアタッカ装置335を閉塞状態にするための処理を行う。なお、詳細は後
述するが、特別電動役物小当り制御処理における大入賞口333の開放は、特別電動役物
大当り制御処理(ステップS80)に比べて、遊技者への利益が極めて低くなるように設
定されている。次に、ステップS20〜ステップS90における具体的な処理について説
明する。
図61に示すように、始動口入賞処理では、まず、第二始動口センサ358から検出信
号が出力されたか否かを判別し、第二始動口センサ358から検出信号が出力された場合
には、第二始動口332に遊技球が入賞したと判別し(ステップS201にてYES)、
第二始動口センサ358からの検出信号が出力されていなければ第二始動口332に遊技
球が入賞していない(ステップS201にてNO)と判別する。ステップS201にて第
二始動口332に遊技球が入賞したと判別したときには、第二大当り抽選用の各種乱数(
大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、等)を取得し、RAM814に設けられている第
二保留球数カウンタの値が上限値となる4未満であるか否かを判別する(ステップS20
2)。そして、ステップS202で第二保留球数カウンタが4未満であれば、第二始動保
留記憶処理(ステップS203)、及び保留履歴更新処理(ステップS204)を実行す
る。なお、これらの処理については後述する。なお、ステップS202で第二保留球数カ
ウンタの値が4である場合には、第二始動保留記憶処理及び保留履歴更新処理を実行しな
い。
一方、ステップS201で第二始動口センサ358から検出信号が出力されていない場
合(ステップS201にてNO)、または第二保留球数カウンタの値が4である場合(ス
テップS202にてNO)には、第一始動口330に遊技球が入賞したか否かを判別する
(ステップS205)。具体的には、第一始動口センサ416から検出信号が出力された
か否かを判別する。ステップS205にて第一始動口330に遊技球が入賞したと判別し
たときには(YES)、第一大当り抽選用の各種乱数を取得し、RAM814に設けられ
ている第一保留球数カウンタの値が上限値となる4未満であるか否かを判別する(ステッ
プS206)。そして、ステップS206で第一保留球数カウンタが4未満であれば、第
一始動保留記憶処理(ステップS207)、及び保留履歴更新処理(ステップS208)
を実行する。なお、ステップS206で第一保留球数カウンタの値が4である場合には、
第一始動保留記憶処理及び保留履歴更新処理を実行しない。
図62に示すように、変動開始処理では、まず、処理フラグが「0」か否かを判別し、
「0」である場合(ステップS301にてYES)には、ステップS302以降の処理を
実行し、「0」でない場合(ステップS301にてNO)には、変動開始処理を終了する
。ステップS302では、夫々の特別図柄表示器390a,390bに対応する二つの保
留球数カウンタの値(第一始動記憶数及び第二始動記憶数)がともに「0」であるか否か
を判別する。二つの保留球数カウンタの値の和は、始動記憶の保存領域(特別図柄用乱数
記憶手段940(図79参照))に格納される乱数値の個数を示すものであるため、ステ
ップS302においていずれの保留球数カウンタの値がともに「0」であれば(YES)
、第一大当り抽選及び第二大当り抽選に関する始動条件が成立していないと判別されてス
テップS317に移行する。
一方、ステップS302で何れかの保留球数カウンタの値が「0」でなければ(NO)
、始動記憶移行処理を実行する(ステップS303〜ステップS311)。図79に示す
ように、特別図柄用乱数記憶手段940には八つの記憶領域(記憶領域[1]940a〜
記憶領域[8]940h)が設けられている。つまり、第一始動記憶数と第二始動記憶数
との合計である合計始動記憶数(「1」〜「8」)の値にそれぞれ対応付けられた、八個
の記憶領域940a〜940hが設けられている。各記憶領域940a〜940hは、大
当り判定用乱数が記憶される大当り判定用乱数記憶領域946と、大当り図柄用乱数が記
憶される大当り図柄用乱数記憶領域947と、特別図柄判定フラグが記憶される特別図柄
判定フラグ記憶領域948とを有している。特別図柄判定フラグとしては、記憶される乱
数が第一特別図柄(第一抽選)に関する乱数であることを示す「0」と、第二特別図柄(
第二抽選)に関する乱数であることを示す「1」とが設定されている。そして、始動記憶
移行処理では、まず、記憶領域[1]940aの特別図柄判定フラグ記憶領域948に記
憶されている特別図柄判定フラグを基に、次に変動させる図柄が、第二特別図柄であるか
否かを判定する(ステップS303)。第二特別図柄ではない場合、すなわち第一特別図
柄である場合には(ステップS303にてNO)、n番目(nは2以上の自然数)の各記
憶領域(記憶領域[2]940b〜記憶領域[8]940h)に記憶される各種乱数を、
n−1番目の記憶領域(記憶領域[1]940a〜記憶領域[7]940g)に夫々シフ
トする処理(ステップS304)と、記憶領域[1]940aに記憶されていた第一特別
図柄に関する乱数を取得する処理(ステップS305)とを実行する。また、特別図柄変
動フラグに「1」をセットする(ステップS306)とともに、第一特別図柄に対応する
保留球数カウンタを「1」減算する処理(ステップS307)を実行する。
一方、記憶領域[1]940aの特別図柄判定フラグ記憶領域948に記憶されている
特別図柄判定フラグを基に判別される、次回の変動図柄が、第二特別図柄である場合には
(ステップS303にてYES)、ステップS304と同様、n番目の各記憶領域(記憶
領域[2]940b〜記憶領域[8]940h)に記憶される各種乱数を、n−1番目の
記憶領域(記憶領域[1]940a〜記憶領域[7]940g)に夫々シフトする処理(
ステップS308)と、記憶領域[1]940aに記憶されていた第二特別図柄に関する
乱数を取得する処理(ステップS309)と、を実行する。また、特別図柄変動フラグに
「2」をセットする(ステップS310)とともに、第二特別図柄に対応する保留球数カ
ウンタを「1」減算する処理(ステップS311)を実行する。
その後、確率変動機能作動中か否か、すなわち高確率である確率変動状態か否かを判別
し(ステップS312)、確率変動状態でない場合には(ステップS312にてNO)、
確率変動未作動時の大当り判定テーブル、すなわち大当りとなる確率が低く設定されたテ
ーブルを選択し、一方、確率変動状態の場合には(ステップS312にてYES)、確率
変動作動時のテーブル、すなわち大当りとなる確率が高く設定されたテーブルを選択する
。なお、本例では、図80(a)に示すように、確率変動未作動時(すなわち通常時)に
は、大当りとなる確率が1/315.5に設定され、確率変動作動時(すなわち高確率時
)には、大当りとなる確率が1/31.55に設定されている。
ステップS313またはステップS314においていずれかのテーブルが選択された後
、そのテーブルに基づき、ステップS305またはステップS309にて取得された、い
ずれかの特別図柄に関する乱数が、大当りに相当する乱数(大当り値)であるか否かを判
別する(ステップS315)。そして、大当り値である場合には(ステップS315にて
YES)、大当りフラグを「ON」にし(ステップS316)、ステップS317に移行
する。一方、取得した乱数が大当り値ではない場合には(ステップS315にてNO)、
その乱数が小当りに相当する乱数(小当り値)であるか否かを判別する(ステップS31
8)。そして、小当り値である場合には(ステップS318にてYES)、小当りフラグ
を「ON」にして(ステップS319)、ステップS317に移行し、一方、小当り値で
はない場合には(ステップS318にてNO)、ステップS319を経由することなく、
ステップS317に移行する。ステップS317では、処理フラグを「1」に更新し、変
動開始処理を終了する。なお、大当りフラグおよび小当りフラグのON/OFF状態(セ
ット状態、リセット状態)は、RAM814に記憶される。また、大当りフラグおよび小
当りフラグのOFF状態(リセット状態)とは「0」の値がセットされることであり、大
当りフラグおよび小当りフラグのON状態(セット状態)とは「1」の値がセットされる
ことである。
図63に示す変動パターン設定処理では、まず、処理フラグが「1」か否かを判別し、
ステップS317によって「1」となっている場合(ステップS401にてYES)には
、ステップS402以降の処理を実行し、「1」でない場合(ステップS401にてNO
)には、変動パターン設定処理を終了する。ステップS402では、大当りフラグが「O
N」か否かを判別し、ステップS316によって「ON」となっている場合(ステップS
402にてYES)には、取得された乱数を基に、確率変動大当りまたは通常大当りのい
ずれの大当りであるのかを判別する(ステップS403)。そして、確率変動大当りであ
る場合(ステップS403にてYES)には、特殊当りか否かを判別する(ステップS4
04)。詳しくは後述するが、いずれの確率変動大当りも、「その後の抽選において、特
定の利益が付与される確率を通常時よりも高く設定した確率変動状態し、且ついずれかの
特別図柄表示器で変動する特別図柄の変動時間を短縮させる(通常時よりも相対的に短く
する)とともに、第二始動口332への入賞のしやすさを通常よりも増加させるようにし
た時短遊技状態を発生させる」ことは、共通しているが、特殊当りである確率変動大当り
と、特殊当りでない一般の確率変動大当りとでは、遊技者に与える利益の程度が大きく異
なるように設定されている。つまり、一般の確率変動大当りでは、アタッカ装置335(
本発明の開閉入賞装置に相当)の一回当りの開放時間が、複数個(例えば10個)の遊技
球がゆとりを持って入賞できる程度の時間に設定されているとともに、アタッカ装置33
5の開閉動作を、多くの利益を付与する回数(例えば15回)行うように制御される。こ
れに対し、特殊当りである確率変動大当りでは、アタッカ装置335の一回当りの開放時
間が、数個(例えば一または二個)の遊技球が辛うじて入賞できる程度の時間に設定され
ているとともに、アタッカ装置335の開閉動作を例えば二回行うように制御される。
ステップS404において、特殊当りでないと判別された場合、すなわち一般の確率変
動大当りであると判別された場合には(NO)、確変大当り時変動表示パターンテーブル
を選択し(ステップS405)、一方、特殊当りであると判別された場合には(ステップ
S404にてYES)、確変特殊当り時変動表示パターンテーブルを選択する(ステップ
S406)。なお、ステップS403において、確率変動大当りでないと判別された場合
、すなわち通常大当りであると判別された場合には(YES)、通常大当り時変動表示パ
ターンテーブルを選択する(ステップS407)。
一方、ステップS402において、大当りフラグが「ON」ではないと判別された場合
には(NO)、小当りフラグが「ON」か否かを判別し(ステップS408)、ステップ
S319によって「ON」となっている場合には(ステップS408にてYES)、小当
り時変動表示パターンテーブルを選択する(ステップS409)。また、小当りフラグが
「ON」となっていない場合には(ステップS408にてNO)、取得されたリーチ判定
用乱数がリーチに相当する乱数(リーチ値)か否かを判別し(ステップS410)、リー
チ値である場合には(ステップS410にてYES)、はずれリーチ時変動表示パターン
テーブルを選択し(ステップ411)、リーチ値でない場合には(ステップS410にて
NO)、はずれ時変動表示パターンテーブルを選択する(ステップS412)。
このように、いずれかのステップにおいて、変動表示パターンテーブルが選択されると
、その変動表示パターンテーブル、及びステップS305またはステップS309のいず
れかにおいて取得された変動表示乱数に基づいて、変動表示パターンを決定する(ステッ
プS413)。次いで、ステップS413で決定した変動表示パターンを指定する演出コ
マンドとして選択値をセットし(ステップS414)、当該変動表示パターンに応じた変
動時間を主制御基板94に搭載されるRAM814に設けられたタイマ(この実施の形態
では、有効期間タイマ)にセットする(ステップS415)。ステップS415では、ス
テップS413で決定した変動表示パターンに設定されている変動時間を有効期間タイマ
にセットする。なお、ステップS414でセットされた変動表示パターンコマンドは、コ
マンド伝送出力処理にてサブ統合基板830に送信される。また、変動表示パターンコマ
ンドをコマンド伝送出力処理でサブ統合基板830に送信するときには、第一特別図柄表
示器390a及び第二特別図柄表示器390bに駆動信号を出力し、特別図柄の変動表示
を開始させる。その後、処理フラグを「2」に更新し(ステップS416)、変動パター
ン設定処理を終了する。
図64に示す変動中処理では、まず、処理フラグが「2」か否かを判別し(ステップS
501)、ステップS416によって「2」となっている場合には(ステップS501に
てYES)、ステップS502以降の処理を実行し、「2」でない場合(ステップS50
1にてNO)には、変動中処理を終了する。ステップS502では、第一特別図柄表示器
390aまたは第二特別図柄表示器390bにて第一特別図柄または第二特別図柄が変動
中か否かを判別し、変動中の場合には、第一特別図柄または第二特別図柄の変動時間がタ
イムアップしたか否かを判別する(ステップS503)。そして、変動時間がタイムアッ
プした際、すなわち変動時間が終了した場合には(ステップS503にてYES)、その
変動を停止させる(ステップS504)。なお、いずれの特別図柄も変動していない場合
(ステップS502にてNO)、または変動時間が終了していない場合(ステップS50
3にてNO)には、特別図柄の変動を停止させることなく変動中処理を終了する。
ステップS504によって特別図柄の変動を停止させた後、大当りフラグが「ON」か
否かを判別し(ステップS505)、大当りフラグが「ON」の場合には、処理フラグを
「3」に更新する(ステップS506)。一方、大当りフラグが「ON」でない場合には
(ステップS505にてNO)、小当りフラグが「ON」か否かを判別し(ステップS5
07)、「ON」の場合には処理フラグを「4」に更新し(ステップS508)、「ON
」でない場合には処理フラグを「0」に更新する(ステップS509)。このように、ス
テップS506、ステップS508、またはステップS509のいずれかにおいて処理フ
ラグを更新した後、変動中処理を終了する。
図65に示す大当り遊技開始処理では、まず、処理フラグが「3」か否かを判別し、ス
テップS506によって「3」となっている場合には(ステップS601にてYES)、
ステップS602以降の処理を実行し、「3」でない場合には(ステップS601にてN
O)、大当り遊技開始処理を終了する。ステップS602では、確率変動機能作動中か否
か、すなわち確率変動状態か否かを判別し、確率変動状態である場合には(YES)、確
率変動機能の作動を一端停止し、ステップS604に移行する。なお、確率変動状態では
ない場合、すなわち通常の低確率状態である場合には(ステップS602にてNO)、ス
テップS603の処理を実行することなくステップS604に移行する。ステップS60
4では、時短機能作動中か否か、すなわち時短遊技状態か否かを判別し、時短遊技状態に
なっている場合には(YES)、時短機能の作動を停止させ(ステップS605)、ステ
ップS606に移行する。一方、時短遊技状態でない場合には(ステップS604にてN
O)、ステップS605の処理を実行させることなくステップS606の処理に移行する
ステップS606では、大当りの種類が、一般の大当りであるか特殊当りであるかを判
別し、一般の大当りである場合には(ステップS606にてNO)、アタッカ装置335
による大入賞口333の開放条件、すなわち大当り用開放回数(例えば最大15回)、一
回当りの開放時間(例えば最大18秒)、及び大入賞口333への入賞制限個数(例えば
一回当り最大10個)を設定する(ステップS607)。一方、大当りが特殊当りである
場合には(ステップS606にてYES)、大入賞口333における特殊当り用開放回数
(例えば二回)、入賞制限個数(例えば6個)、及び一回当りの開放時間(例えば1.8
秒)を設定する(ステップS608)。その後、処理フラグを「5」に更新し(ステップ
S609)、大当り遊技開始処理を終了する。
一方、図66に示す小当り遊技開始処理では、まず、処理フラグが「4」か否かを判別
し、ステップS508によって「4」となっている場合には(ステップS701にてYE
S)、ステップS702及びステップS703の処理を実行し、処理フラグが「4」でな
い場合には(ステップS701にてNO)、ステップS702及びステップS703の処
理を実行することなく小当り遊技開始処理を終了する。ステップS702では、小当りの
場合における大入賞口333の開放条件、すなわちアタッカ装置335による大入賞口3
33の小当り用開放回数、及び一回当りの開放時間が夫々設定される。なお、小当りにお
ける開放回数、入賞制限個数、及び開放時間は、特殊当りの場合に設定される条件(ステ
ップS608)と同一になるように設定されている。すなわち、特殊当りと小当りとを、
視覚的に判別することができないように設定されている。その後、処理フラグが「6」に
更新され(ステップS703)、小当り遊技開始処理を終了する。
図67に示す特別電動役物大当り制御処理では、まず、処理フラグが「5」か否かを判
別し、ステップS609によって「5」となっている場合には(ステップS801にてY
ES)、ステップS802以降の処理を実行し、「5」でない場合には(ステップS80
1にてNO)、特別電動役物大当り制御処理を終了する。ステップS802では、大入賞
口333が開放中か否かを判別し、開放中の場合には(YES)、大入賞口333の開放
時間(開放した後の経過時間)が、予め設定した所定時間に達したか否かを判別し(ステ
ップS803)、経過した場合には(ステップS803にてYES)、アタッカ装置33
5を作動させて大入賞口333を閉鎖する(ステップS805)。なお、設定された開放
時間まで経過していない場合でも(ステップS803にてNO)、大入賞口333が開放
された後に大入賞口333に入賞した遊技球の個数が、ステップS607で設定された制
限個数(例えば10個)を超えた場合には(ステップS804にてYES)、ステップS
805に移行して大入賞口333を閉鎖する。また、大入賞口333の開放時間が設定時
間に到達しておらず(ステップS803にてNO)、しかも遊技球の入賞個数が制限個数
に達していない場合には(ステップS804にてNO)、特別電動役物大当り制御処理を
終了する。
一方、ステップS802において、大入賞口333が開放中でない場合には(NO)、
アタッカ装置335による大入賞口333の開放回数が、ステップS607で設定された
大当り用開放回数、またはステップS608で設定された特殊当り用開放回数に、到達し
たか否かを判別する(ステップS806)。そして、到達していない場合には(ステップ
S806にてNO)、アタッカ装置335を制御して大入賞口333を開放し(ステップ
S807)、特別電動役物大当り制御処理を終了する。これにより多量の遊技球を大入賞
口333に入賞させることが可能になる。
ステップS806において大入賞口333の開放回数が設定された回数に達した場合(
YES)、すなわち、大当り遊技状態が終了した場合には、ステップS808〜ステップ
S813の処理を実行し、その後の抽選に対しての遊技状態を設定する。具体的には、ま
ず、大当りフラグを「OFF」とし(ステップS808)、今回の大当りが、確率変動機
能を作動させる当選であるか否かを判別する(ステップS809)。つまり、特殊当りを
含む確率変動大当りであるか、通常大当りであるかを判別する。確率変動大当りで当選し
た場合には(ステップS809にてYES)、確率変動機能の作動を開始し、高確率であ
る確率変動状態とする(ステップS810)。すなわち、その後の抽選において大当りが
当選する確率を通常時よりも高く設定する。なお、その大当りが特殊当りである場合には
(ステップS811にてYES)、確率変動機能または時短機能の作動中の当りか否かを
判別する(ステップS814)。そして、特殊当りでない場合すなわち一般の確率変動大
当りである場合(ステップS810にてNO)、または確率変動機能または時短機能が既
に作動している場合に特殊当りが当選した場合には、時短機能の作動を開始し(ステップ
S812)、その後、処理フラグを「0」に更新する(ステップS813)。つまり、第
一特別図柄表示器390aまたは第二特別図柄表示器390bで変動する第一特別図柄ま
たは第二特別図柄の変動時間を短縮させるとともに、可動片331の開放作動によって第
二始動口332への入賞のし易さを通常よりも高くする。一方、確率変動機能及び時短機
能の作動中ではない場合、すなわち確率変動状態も時短遊技状態も発生していない状態で
、特殊当りが当選した場合には(ステップS814にてNO)、時短機能を作動させるこ
となくステップS813に移行する。
一方、ステップS809において確率変動機能を作動させる当選ではない場合、すなわ
ち通常大当りの場合には(NO)、時短機能の作動を開始する(ステップS815)とと
もに、時短機能における作動の規定回数を設定し(ステップS816)、その後、ステッ
プS813に移行する。つまり、抽選による第一特別図柄または第二特別図柄の変動回数
が所定回数(規定回数)になるまで時短機能を作動させる。
図68に示す特別電動役物小当り制御処理では、まず、処理フラグが「6」か否かを判
別し、ステップS703によって「6」となっている場合には(ステップS901にてY
ES)、ステップS902以降の処理を実行し、「6」でない場合には(ステップS90
1にてNO)、特別電動役物小当り制御処理を終了する。ステップS902では、大入賞
口333に対する遊技球の入賞数が、予め設定された最大入賞数に達したか否かを判別し
(ステップS902)、まだ最大入賞数に達していない場合には(NO)、大入賞口33
3が開放中か否かを判別する(ステップS903)。そして、ステップS903において
、大入賞口333が開放中であると判別された場合には(YES)、大入賞口333の開
放時間(開放した後の経過時間)が、予め設定した所定時間に達したか否かを判別し(ス
テップS904)、経過した場合には(ステップS904にてYES)、アタッカ装置3
35を作動させて大入賞口333を閉鎖する(ステップS905)。その後、大入賞口3
33の開放回数が予め定めた所定回数(例えば二回)に達したか否かを判別し(ステップ
S906)、その回数に達した場合には(YES)、処理フラグを「0」に更新し(ステ
ップS907)、特別電動役物小当り制御処理を終了する。なお、ステップS904にお
いて大入賞口333の開放時間が所定時間に達していない場合(NO)、またはステップ
S906において開放回数が所定回数に達していない場合には(NO)、ステップS90
7の処理を実行することなく、特別電動役物小当り制御処理を終了する。また、ステップ
S903において、大入賞口333が開放中でない場合には(NO)、大入賞口333を
開放し、遊技球の入賞を可能とする(ステップS908)。また、ステップS902にお
いて、大入賞口333に対する遊技球の入賞数が、予め設定された最大入賞数に達した場
合には(YES)、大入賞口333が開放中か否かを判別し(ステップS909)、開放
中の場合には(YES)、大入賞口333を閉鎖し(ステップS910)、ステップS9
07に移行する。一方、大入賞口333が開放中でない場合には(ステップS909にて
NO)、ステップS910の処理を実行することなく、ステップS907に移行する。ス
テップS907では処理フラグを「0」に更新する。
次に、サブ統合基板830に搭載される統合CPU834によって実行される処理につ
いて説明する。図69はサブメイン処理の一例を示すフローチャートであり、図70は1
6ms定常処理の一例を示すフローチャートである。
図69に示すように、パチンコ機1への電力供給が開始されると、統合CPU834は
、初期設定処理を行う(ステップS1001)。この初期設定処理では、サブ統合基板8
30に搭載される統合RAM836をクリアする処理等が行われる。なお、この初期設定
処理中では割込禁止となっており、初期設定処理のあと割込許可となる。初期設定処理(
ステップS1001)が終了すると、16ms経過フラグTがセットされたか否かを監視
するループ処理を開始する(ステップS1002)。
この実施の形態では、統合CPU834は、2ms経過毎に割込を発生させ、2ms定
常処理を実行する。2ms定常処理では、16ms経過監視カウンタをカウントアップす
る(16ms経過監視カウンタを1加算する)処理が実行され、16ms経過監視カウン
タの値が8になったとき、すなわち、16ms経過したときに16ms経過フラグTをセ
ットするとともに、16ms経過監視カウンタをリセットする(0にする)処理が実行さ
れる。このように、16ms経過フラグTは、2ms定常処理にて16ms毎に「1」に
設定(セット)され、通常は「0」に設定(リセット)されている。ステップS1002
で16ms経過フラグがセットされている(16ms経過フラグTが「1」)ときには、
16ms経過フラグをリセットした後(ステップS1003)、16ms定常処理を行う
(ステップS1004)。
この16ms定常処理では、主制御基板94から受信した演出コマンドに基づいて演出
表示装置217、枠ランプ,遊技盤ランプ、スピーカ等を制御する処理が実行される。1
6ms定常処理が終了すると、再びステップS1002に戻り、16ms経過フラグTが
セットされる毎に、つまり16ms毎に上述したステップS1003〜ステップS100
4を繰り返し行う。一方、ステップS1002で16ms経過フラグTがセットされてい
ない(16ms経過フラグTが「0」)ときには、16ms経過フラグTがセットされる
までループ処理を行う。
図70は、サブメイン処理にて16ms毎に実行される16ms定常処理の一例を示す
フローチャートである。16ms定常処理において、サブ統合CPU834は、ステップ
S1100〜ステップS1600の処理を実行する。ステップS1100のコマンド解析
処理では、主制御基板94から受信した演出コマンドを解析する。ステップS1200の
演出制御処理では、変動表示パターンコマンドに基づいて演出表示装置217に関わる制
御処理を実行する。具体的には、予告演出の設定、装飾図柄の停止図柄の決定、等を行う
また、ステップS1300の音制御処理では、演出効果を促進させる効果音(例えばB
GM)を発生させるための、スピーカに関わる制御処理を実行する。ステップS1400
のランプ制御処理では、遊技盤ランプ、枠ランプに関わる制御処理を実行する。ステップ
S1500の情報出力処理では、電飾制御基板831にランプ演出コマンドを送信すると
ともに、電飾制御基板832に表示コマンドを送信する。ステップS1600の乱数更新
処理では、演出制御処理(ステップS1200)で各種設定に用いられる乱数を更新する
処理を実行する。
なお、16ms定常処理におけるステップS1100〜ステップS1600の処理は1
6ms以内に終了する。仮に、16ms定常処理を開始してから当該16ms定常処理の
終了までに16ms以上かかったとしても、16ms定常処理を開始してから16ms経
過したときに直ぐに16ms定常処理を最初から(後述するステップS1100のコマン
ド解析処理から)実行しない。すなわち、16ms定常処理の実行中に16ms経過した
ときには、16ms経過フラグのセットのみを行い、当該16ms定常処理の終了後にス
テップS1002で16ms経過フラグがセットされていると判別されたときに16ms
定常処理を開始する。
また、この実施の形態では、16ms定常処理にて乱数更新処理(ステップS1600
)を実行して各種乱数を更新するように構成しているが、各種乱数を更新する時期(タイ
ミング)はこれに限られるものではない。例えば、サブメイン処理におけるループ処理お
よび16ms定常処理のいずれか一方または両方にて各種乱数を更新するように構成して
もよい。
図71は、コマンド解析処理(ステップS1100)の一例を示すフローチャートであ
る。コマンド解析処理において、統合CPU834は、まず、主制御基板94から演出コ
マンドを受信したか否かを判別する(ステップS1101)。この実施の形態では、主制
御基板94から演出コマンドを受信すると、16ms定常処理等の他の処理を中断してコ
マンド受信割込処理を発生させ、受信したコマンドを、サブ統合基板830に搭載される
統合RAM836における受信コマンド格納領域に保存する。なお、受信コマンド格納領
域は、演出コマンドの受信順に対応して複数の領域が設けられ、コマンド受信割込処理で
は、演出コマンドの受信順に対応して各領域に保存する。ステップS1101では、受信
コマンド格納領域の内容を確認し、演出コマンドが記憶されていれば、受信コマンド格納
領域の受信順が先の演出コマンドを読み出す(ステップS1102)。
そして、読み出した演出コマンドが変動表示パターンコマンドであるか判別し(ステッ
プS1103)、読み出した演出コマンドが変動表示パターンコマンドであれば(ステッ
プS1103にてYES)、変動表示パターン受信フラグをセットするとともに、サブ統
合基板830に搭載される統合RAM836における変動表示パターン格納領域に格納す
る(ステップS1104)。
一方、読み出した演出コマンドが変動表示パターンコマンドでなければ(ステップS1
103にてNO)、読み出した演出コマンドが確変大当りコマンドであるか判別し(ステ
ップS1105)、読み出した演出コマンドが確変大当りコマンドであれば(ステップS
1105にてYES)、確変大当りフラグをセットする(ステップS1106)。また、
読み出した演出コマンドが確変大当りコマンドでなければ(ステップS1105にてNO
)、受信した演出コマンドに対応したフラグをセットする(ステップS1107)。
図72は、演出制御処理(ステップS1200)の一例を示すフローチャートである。
演出制御処理において、統合CPU834は、遊技の進行状態を示す処理選択フラグの値
を参照してステップS1210〜ステップS1290のうちいずれかの処理を行う。
処理選択フラグが「0」のときに実行される装飾図柄変動開始処理(ステップS121
0)では、変動表示パターンコマンドを受信していれば装飾図柄の変動表示を開始させる
ための設定を行う。具体的には、変動表示パターンコマンドおよび確変大当りコマンドに
応じて装飾図柄の停止図柄を決定するとともに、予告演出等の設定を行う。
処理選択フラグが「1」のときに実行される装飾図柄変動処理(ステップS1220)
では、変動停止コマンドを受信したときに電飾制御基板832に表示コマンドを送信して
装飾図柄の変動表示を停止させる制御を行う。
処理選択フラグが「2」のときに実行される大当り表示処理(ステップS1290)で
は、主制御基板94から送信される大当り開始コマンドに応じて演出表示装置217に大
当り遊技状態の開始を示す表示や大当り遊技状態中の表示(例えば、ラウンド表示等)を
させる制御を行う。
図73は、装飾図柄変動開始処理(ステップS1210)の一例を示すフローチャート
である。装飾図柄変動開始処理において、統合CPU834は、まず、変動表示パターン
受信フラグがセットされているか判別する(ステップS1221)。変動表示パターン受
信フラグは、上述したコマンド解析処理(ステップS1100)のステップS1104で
セットされ、主制御基板94から変動表示パターンコマンドを受信したことを示すフラグ
である。ステップS1221で変動表示パターン受信フラグがセットされていなければ(
NO)、変動表示パターンコマンドを受信していないと判別して処理を終了する。
一方、変動表示パターン受信フラグがセットされていれば(ステップS1221にてY
ES)、変動表示パターン受信フラグをリセットし(ステップS1222)、受信した変
動表示パターンコマンドに基づく変動表示パターンが大当りを発生させる変動表示パター
ンであるか(当りパターンであるか)判別する(ステップS1223a)。
変動表示パターンが当りパターンでなければ(ステップS1223aにてNO)、外れ
図柄の停止図柄を決定する(ステップS1224)。また、変動表示パターンが当りパタ
ーンであれば(ステップS1223aにてYES)、確変大当りフラグがセットされてい
るか判別し(ステップS1223b)、確変大当りフラグがセットされていれば(YES
)、確変大当り図柄の停止図柄を決定し(ステップS1225)、確変大当りフラグがセ
ットされていなければ(ステップS1223bにてNO)、非確変大当り図柄の停止図柄
を決定する(ステップS1226)。また、確変大当りフラグは、大当り表示処理(ステ
ップS1230)にて大当り遊技状態を開始するときにリセットされる。なお、確変大当
りフラグがリセットされる時期はこれに限らず、例えば、装飾図柄変動処理(ステップS
1220)で装飾図柄の変動表示を停止させるとき、具体的には、変動停止コマンドを受
信したときにリセットするようにしてもよいし、大当り表示処理(ステップS1290)
で大当り遊技状態を終了するときにリセットするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、第一特別図柄と1:1で対応する第一装飾図柄と、第二特
別図柄と1:1で対応する第二装飾図柄と、第一装飾図柄及び第二装飾図柄の両方に関連
付けられ第一特別図柄及び第二特別図柄に対応する共通の装飾図柄列(以下、「共通装飾
図柄列」と称す)とが表示されるようになっている。第一装飾図柄及び第二装飾図柄は、
マル、バツ、サンカク等の図形の組合せで構成されており、確変大当り図柄である組合せ
、非確変大当り(通常大当り)である組合せ、小当りである組合せ、及び外れである組合
せ等が予め設定されている。つまり、変動表示パターンが当りパターンであれば、第一装
飾図柄の確変大当り図柄として設定された複数の組み合わせ、または非確変大当り図柄と
して設定された複数の組み合わせ、のうちいずれかの組み合わせ図柄を停止図柄として決
定する。
一方、共通装飾図柄列は、数字を有する複数(例えば3列)の図柄列からなり、変動表
示パターンが当りパターンであれば、同一の奇数図柄の組み合わせのうちいずれかの組み
合わせの図柄を確変大当り図柄として決定し、同一の偶数図柄の組み合わせのうちいずれ
かの組み合わせの図柄を非確変大当り図柄として決定する。また、ステップS1224で
外れ図柄の停止図柄を決定するときに、リーチ態様を伴う変動表示パターンであるかを判
別し、リーチ態様を伴う変動表示パターンであれば、左・中・右の共通装飾図柄のうち左
および右の共通装飾図柄列が同一図柄であり、中の装飾図柄列は左および右の装飾図柄列
とは異なる図柄となる停止図柄に決定する。一方、リーチ態様を伴わない変動表示パター
ンであれば、左・中・右の共通装飾図柄列のそれぞれが異なる図柄となるように停止図柄
を決定する。
次いで、統合CPU834は、予告判定乱数に基づいて予告演出を実行するか否かの判
別を行う予告選択処理を実行した後(ステップS1227)、発展演出に関する背景選択
処理を実行可能とする(ステップS1228)。なお、この処理の詳細については後述す
る。その後、変動表示パターンと、予告種類格納領域に記憶される予告パターンと、ステ
ップS1224,S1225,S1226で決定した共通装飾図柄列の停止図柄とに応じ
た表示コマンドをセットする(ステップS1229)。そして、処理選択フラグを「1」
に更新して処理を終了する(ステップS1230)。なお、ステップS1229でセット
された表示コマンドは、情報出力処理(ステップS1500)にて電飾制御基板832に
送信され、電飾制御基板832に搭載される表示CPU851により当該表示コマンドを
受信したことに基づいて演出表示装置217にて装飾図柄の変動表示の実行を開始する。
また、ステップS1229で予告種類格納領域に記憶される予告パターンを読み出したと
きには、当該予告パターンを読み出した後、予告種類格納領域の内容をクリアする。これ
により、次回の装飾図柄の変動表示にて、誤って以前の予告演出が実行されることを防止
できる。
続いて、特別図柄、第一装飾図柄、第二装飾図柄、及び共通装飾図柄列を含む演出表示
に関する機能的な構成を、図80〜図84のブロック図に基づいて説明する。図80は主
制御基板94での第一大当り抽選に関する機能的な構成を示し、図81は主制御基板94
での第二大当り抽選に関する機能的な構成を示し、図82は第一大当り抽選及び第二大当
り抽選における抽選結果に応じて発生する有利遊技状態に関する機能的構成を示し、図8
3は主制御基板94での普通抽選に関する機能的な構成を示し、図84は周辺基板811
(主にサブ統合基板830及び電飾制御基板832)での演出に関する機能的な構成を示
している。
図80に示すように、主制御基板94には、第一大当り抽選に関する構成として、第一
当り判定用テーブル911a、第一当り図柄用テーブル912a、第一当り時変動時間設
定用テーブル913a、及び第一外れ時変動時間設定用テーブル914aが予め記憶され
ており、これらのテーブル911a〜914aを基に、第一大当り抽選における抽選の当
否、第一特別図柄表示器390aにおける停止図柄、及び変動時間が決定される。第一当
り判定用テーブル911aは、大当り判定用乱数値と大当りまたは小当りの当否との関係
を示すものであり、通常時と高確率時とで当選となる割合が異なっている。また、第一当
り図柄用テーブル912aは、大当り図柄用乱数値と第一特別図柄表示器390aにおけ
る停止図柄との関係を示すものであり、大当り図柄用乱数値を複数のグループに区分した
夫々の範囲と二つのLED(第一特別図柄)の点灯状態との対応付けがなされている。ま
た、第一当り時変動時間設定用テーブル913aは、第一大当り抽選における当否の結果
が大当りまたは小当りの場合に用いられ、抽出される第一変動時間用乱数と第一特別図柄
表示器390aにおける第一特別図柄の変動時間との関係を示すものであり、第一外れ時
変動時間設定用テーブル914aは、第一大当り抽選における当否の結果が外れの場合に
用いられ、抽出される第一変動時間用乱数と第一特別図柄表示器390aにおける第一特
別図柄の変動時間との関係を示すものである。なお、通常時のテーブル及び高確率時のテ
ーブルのうち、いずれか一方のテーブルを遊技状態に基づいて選択する処理が第一抽選用
確率選択手段920aによって行われる。また、図示してしないが、第一当り図柄用テー
ブル912aには、確率変動大当り用のテーブル、特殊当り用のテーブル、通常大当り用
のテーブル、及び小当り用のテーブルが夫々備えられており、後述する第一当否決定手段
930aによって決定された当選の種別に対応したテーブルが選択されるようになってい
る。
また、主制御基板94には、第一始動口センサ416(本発明の第一入賞状態検出手段
に相当)によって第一始動口330への入賞が検出されたとき、ランダムカウンタ(乱数
発生手段)から、大当り判定用乱数を抽出する第一当り判定用乱数抽出手段916aと、
大当り図柄用乱数を抽出する第一当り図柄用乱数抽出手段917aとが設けられている。
また、判定用乱数及び大当り図柄用乱数を基に変動時間用乱数を抽出する第一変動時間用
乱数抽出手段918aが設けられている。また、第一当り判定用乱数抽出手段916aに
よって大当り判定用乱数が抽出されると、第一当り判定用テーブル911aを用いて大当
りの当否を決定する第一当否決定手段930a、及び第一当り図柄用乱数抽出手段917
aによって大当り図柄用乱数が抽出されると、第一当り図柄用テーブル912aを用いて
第一特別図柄表示器390aにおける停止図柄を決定する第一停止図柄決定手段931a
が設けられている。さらに、第一変動時間用乱数抽出手段918aによって変動時間用乱
数が抽出され、且つ第一当否決定手段930aによって大当りであることが決定されると
、第一当り時変動時間設定用テーブル913aを用いて第一特別図柄の変動時間を決定し
、一方、変動時間用乱数が抽出され、且つ第一当否決定手段930aによって外れである
ことが決定されると、第一外れ時変動時間設定用テーブル914aを用いて第一特別図柄
の変動時間を決定する第一変動時間決定手段932aが設けられている。
また、主制御基板94には、第一特別図柄表示器390aにおいて第一特別図柄の変動
を開始するとともに、第一変動時間決定手段932aによって決定された変動時間の経過
後、第一停止図柄決定手段931aによって決定された停止図柄で変動停止させる特別図
柄変動制御手段934と、第一特別図柄の変動開始前に、第一当否決定手段930aによ
って決定された大当りの有無に関する当否コマンド、及び第一特別図柄の変動態様(時間
)に対応する変動表示コマンドを含む制御コマンドを発信するコマンド発信手段935が
設けられている。さらに、主制御基板94には、第一特別図柄または第二特別図柄の変動
中に、第一始動口センサ416によって第一始動口330への入賞が検出された場合、一
定球数(4回)を上限として第一始動記憶数をカウントし記憶するとともに、第一特別図
柄の変動表示を始動記憶数分だけ繰り返し行わせる第一保留消化手段922aが設けられ
ている。換言すれば、第一始動口センサ416による遊技球の検出に基づく第一処理の実
行を待機させる第一保留消化手段922aが設けられている。第一保留消化手段922a
についてさらに詳細に説明する。第一保留消化手段922aには、第一保留制御手段94
1a及び第一消化制御手段942aが設けられており、第一保留制御手段941aは、第
一特別図柄または第二特別図柄の変動中に、第一始動口センサ416によって第一始動口
330への入賞が検出された場合、第一始動記憶数が上限値「4」に到達していなければ
、第一始動記憶数の値を「1」増やすとともに、第一大当り判定用乱数及び第一大当り図
柄用乱数を抽出し、抽出された各乱数を、特別図柄用乱数記憶手段940の中の、一番上
位の記憶領域に格納する。一方、第一消化制御手段942aは、第一特別図柄または第二
特別図柄の変動が停止し、新たな第一特別図柄の変動が可能になった場合、第一特別図柄
に関する始動記憶数が「0」でなければ、始動記憶数[1]に対応する記憶領域から第一
大当り判定用乱数及び第一大当り図柄用乱数を読み出すとともに、第一始動記憶数の値を
「1」減らし、且つ、各記憶領域nに記憶されている各乱数値を、n−1の記憶領域にシ
フトさせる。ここで、第一当り判定用乱数抽出手段916a、第一変動時間用乱数抽出手
段918a、第一当否決定手段930a、及び第一停止図柄決定手段931a等を組合せ
たものが本発明の第一抽選手段に相当する。また、特別図柄変動制御手段934が本発明
の表示制御手段に相当し、第一停止図柄決定手段931a及び第一変動時間決定手段93
2aを組合せたものが本発明の表示態様決定手段に相当する。
また、図81に示すように、主制御基板94には、第二大当り抽選に関する構成として
、第二当り判定用テーブル911b、第二当り図柄用テーブル912b、第二当り時変動
時間設定用テーブル913b、及び第二外れ時変動時間設定用テーブル914bが予め記
憶されており、これらのテーブル911b〜914bを基に、第二大当り抽選における抽
選の当否、第二特別図柄表示器390bにおける停止図柄、及び変動時間が決定される。
なお、各テーブルの構成は、第一大当り抽選における各テーブルの構成と同様であるため
、ここでは詳細な説明を省略する。
また、主制御基板94には、第二始動口センサ358(本発明の第二入賞状態検出手段
に相当)によって第二始動口332への入賞が検出されたときに第二大当り抽選に関する
大当り判定用乱数を抽出する第二当り判定用乱数抽出手段916bと、第二大当り抽選に
関する大当り図柄用乱数を抽出する第二当り図柄用乱数抽出手段917bと、判定用乱数
及び大当り図柄用乱数を基に変動時間用乱数を抽出する第二変動時間用乱数抽出手段91
8bとが設けられている。また、第二当り判定用乱数抽出手段916bによって大当り判
定用乱数が抽出されると、第二当り判定用テーブル911bを用いて大当りの当否を決定
する第二当否決定手段930b、及び第二当り図柄用乱数抽出手段917bによって大当
り図柄用乱数が抽出されると、第二当り図柄用テーブル912bを用いて第二特別図柄表
示器390bにおける停止図柄を決定する第二停止図柄決定手段931bが設けられてい
る。さらに、第二変動時間用乱数抽出手段918bによって変動時間用乱数が抽出され、
且つ第二当否決定手段930bによって大当りであることが決定されると、第二当り時変
動時間設定用テーブル913bを用いて第二特別図柄の変動時間を決定し、一方、変動時
間用乱数が抽出され、且つ第二当否決定手段930bによって外れであることが決定され
ると、第二外れ時変動時間設定用テーブル914bを用いて第二特別図柄の変動時間を決
定する第二変動時間決定手段932bが設けられている。
また、前記の特別図柄変動制御手段934は、第二特別図柄表示器390bにおいて第
二特別図柄の変動を開始するとともに、第二変動時間決定手段932bによって決定され
た変動時間の経過後、第二停止図柄決定手段931bによって決定された停止図柄で変動
停止させる。つまり、特別図柄変動制御手段934は、第一始動口センサ416及び第二
始動口センサ358による遊技球の検出順序に従って第一特別図柄または第二特別図柄を
順次変動させるとともに、第一停止図柄決定手段931aまたは第二停止図柄決定手段9
31bによって決定された停止図柄で第一特別図柄または第二特別図柄の変動を停止させ
る。さらに、主制御基板94には、第一特別図柄または第二特別図柄の変動中に、第二始
動口センサ358によって第二始動口332への入賞が検出された場合、一定球数(4回
)を上限として第二始動記憶数をカウントし記憶するとともに、第二特別図柄の変動表示
を始動記憶数分だけ繰り返し行わせる第二保留消化手段922bが設けられている。換言
すれば、第二始動口センサ358による遊技球の検出に基づく第二処理の実行を待機させ
る第二保留消化手段922bが設けられている。第二保留消化手段922bについてさら
に詳細に説明する。第二保留消化手段922bには、第二保留制御手段941b及び第二
消化制御手段942bが設けられており、第二保留制御手段941bは、第一特別図柄ま
たは第二特別図柄の変動中に、第二始動口センサ358によって第二始動口332への入
賞が検出された場合、第二始動記憶数が上限値「4」に到達していなければ、第二始動記
憶数の値を「1」増やすとともに、第二大当り判定用乱数及び第二大当り図柄用乱数を抽
出し、抽出された各乱数を、特別図柄用乱数記憶手段940の中の、一番上位の記憶領域
に格納する。一方、第二消化制御手段942bは、第一特別図柄または第二特別図柄の変
動が停止し、新たな第二特別図柄の変動が可能になった場合、第二特別図柄に関する始動
記憶数が「0」でなければ、始動記憶数[1]に対応する記憶領域から第二大当り判定用
乱数及び第二大当り図柄用乱数を読み出すとともに、第二始動記憶数の値を「1」減らし
、且つ、各記憶領域nに記憶されている各乱数値を、n−1の記憶領域にシフトさせる。
ここで、第二当り判定用乱数抽出手段916b、第二変動時間用乱数抽出手段918b
、第二当否決定手段930b、及び第二停止図柄決定手段931b等を組合せたものが本
発明の第二抽選手段に相当する。また、第二停止図柄決定手段931b及び第二変動時間
決定手段932bを組合せたものが本発明の表示態様決定手段に相当する。
また、図82に示すように、主制御基板94には、第一当否決定手段930aまたは第
二当否決定手段930bによる抽選結果を基に、遊技者に有利な遊技状態を付与する五つ
の有利遊技状態制御手段を備えている。ここで、有利な遊技状態には、アタッカ装置33
5(本発明の開閉入賞装置に相当)を開放し、大入賞口333に対して遊技球の入賞を可
能とすることが含まれており、特定利益付与手段981または所定利益付与手段982の
いずれか一方によってアタッカ装置335が開放制御されるようになっている。
さらに詳しく説明すると、所定利益付与手段982は、アタッカ装置335の一回当り
の開放時間を、数個(例えば1〜2個)の遊技球が辛うじて入賞できる程度の第一所定時
間とするとともに、アタッカ装置335の開閉動作を少なくとも一回以上(本例では二回
)行うことで、遊技者に所定の利益を付与するものである。これにより、所定数の遊技球
を大入賞口333に入賞させることが可能になるが、入賞可能な個数は極めて少ないため
、これによって遊技者が受ける利益は比較的少ないものとなる。一方、特定利益付与手段
981は、アタッカ装置335の一回当りの開放時間を、複数個(例えば10個)の遊技
球がゆとりを持って入賞できる程度の第二所定時間とするとともに、アタッカ装置335
の開閉動作を、所定の利益を付与する場合の開閉動作の回数よりも多い回数(本例では1
5回)行うことで、遊技者に特定の利益を付与するものである。これによれば、多数の遊
技球を大入賞口333に入賞させることが可能になり、遊技者は大きな利益を得ることが
できる。
そして、主制御基板94には、特定利益付与手段981によって特定の利益を付与させ
る手段として、第一有利遊技状態制御手段933a及び第二有利遊技状態制御手段933
bが設けられ、所定利益付与手段982によって所定の利益を付与させる手段として、第
三有利遊技状態制御手段933c、第四有利遊技状態制御手段933d、及び第五有利遊
技状態制御手段933eが設けられている。
第一有利遊技状態制御手段933aによって発生する第一有利遊技状態(図86(b)
の「第一大当り」に相当)は、所謂「確率変動大当り」であり、第一当否決定手段930
aまたは第二当否決定手段930bの抽選結果が第一結果の場合に発生する。この当りに
なると、特定利益付与手段981によって特定の利益を付与するとともに、高確率状態設
定手段983によって、その後の抽選で特定の利益が付与される確率を通常時よりも高く
設定する。つまり、高確率である確率変動状態とする。なお、本例では、図86(a)に
示すように、高確率時の大当り判定テーブルでは、0〜630までの631個の大当り判
定用乱数のうち、大当り遊技状態を発生させることが決定される大当り判定値が、20個
設定され、大当りとなる確率である大当り確率が20/631となっている。一方、通常
時の大当り判定テーブルでは、0〜630までの631個の大当り判定用乱数のうち大当
り判定値が2個設定され、大当り確率が2/631となっている。また、第一有利遊技状
態では、第一時短状態設定手段984によって、第一特別図柄表示器390aまたは第二
特別図柄表示器390bで変動する第一特別図柄または第二特別図柄の変動時間を短くす
るとともに、可動片331が開閉動作される頻度(すなわち普通抽選において当選となる
確率)を高くすることによって第二始動口332への入賞のし易さを通常時よりも増加さ
せる。つまり、時短遊技状態とする。
第二有利遊技状態制御手段933bによって発生する第二有利遊技状態(図86(b)
の「第二大当り」に相当)は、所謂「通常大当り」であり、第一当否決定手段930aま
たは第二当否決定手段930bの抽選結果が第二結果の場合に発生する。この当りになる
と、特定利益付与手段981によって特定の利益が付与される点は第一有利遊技状態と同
様であるが、この当りの場合には、その後の抽選で特定の利益が付与される確率は低確率
のままである。つまり、確率変動状態にはならず、通常時の確率が維持される。ただし、
この第二有利遊技状態では、特定の利益を付与した後、第一特別図柄または第二特別図柄
の変動回数が所定回数(例えば100回)になるまでの間、第二時短状態設定手段985
によって時短遊技状態になり、第一特別図柄または第二特別図柄の変動時間を短くすると
ともに、可動片331が開閉動作される頻度(すなわち普通抽選において当選する確率)
を高くすることによって遊技球の球持ちをよくする。
第三有利遊技状態制御手段933cによって発生する第三有利遊技状態(図86(b)
の「第三大当り」に相当)は、所謂「特殊大当り」であり、第一当否決定手段930aま
たは第二当否決定手段930bの抽選結果が第三結果の場合に発生する。この当りでは、
まず、所定利益付与手段982によって遊技者に所定の利益(特定の利益よりも有利性の
低い利益)を付与する。そして、その後の抽選に対しては、特定の利益が付与される確率
を高くする。すなわち、第一有利遊技状態と同様、確率変動状態とする。ただし、時短遊
技状態については、この有利遊技状態を発生させる前の遊技状態が所定の条件を満足する
場合に限って発生させるようにしている。つまり、遊技状態が確率変動状態ではなく且つ
時短遊技状態でもない場合(換言すれば、通常の遊技状態の場合)に第三有利遊技状態が
発生した場合には、時短遊技状態を発生させることなく、確率変動状態としている。一方
、遊技状態が確率変動状態であるか、または時短遊技状態である場合に、第三有利遊技状
態が発生すると、時短発生手段989によって第一時短状態設定手段984を作動させ、
時短遊技状態を発生させるようにしている。
第四有利遊技状態制御手段933dによって発生する第四有利遊技状態(図86(a)
の「小当り」に相当)は、第一当否決定手段930aまたは第二当否決定手段930bの
抽選結果が第四結果の場合に発生する。この当りでは、第三有利遊技状態と同様、所定利
益付与手段982によって遊技者に所定の利益を付与する。ただし、その後の抽選に対し
ては、新たに確率変動状態も時短遊技状態も発生させない。つまり、当りの前後において
遊技状態が何ら変わることがなく、他の有利遊技状態に比べて遊技者への利益の程度が極
めて低くなっている。そこで、本例では、このような魅力のない当り(すなわち有利遊技
状態を生起することのない当り)を、他の当り(大当り)と区別するため、「小当り」と
称している。なお、図86(a)に示すように、本例では、0〜630までの631個の
小当り判定用乱数(大当り判定用乱数を用いる)のうち、小当り遊技状態を発生させるこ
とが決定される小当り判定値が、8個設定され、小当りとなる確率、すなわち第四有利遊
技状態が発生する確率が8/631となっている。
第五有利遊技状態制御手段933eによって発生する第五有利遊技状態(図86(b)
の「第四大当り」に相当)は、第一当否決定手段930aまたは第二当否決定手段930
bの抽選結果が第五結果の場合に発生する。この当りでは、所定利益付与手段982によ
って遊技者に所定の利益を付与すること、及び高確率状態設定手段983によって所定の
利益を付与することは、第三有利遊技状態と同様であるが、この有利遊技状態では、遊技
状態に拘わらず、第一時短状態設定手段984によって時短遊技状態を発生させるように
している。
なお、本例では、夫々の大当りにおける当選の割合を図86(b)に示すように振り分
けている。具体的には、第一有利遊技状態制御手段933aによって発生する第一大当り
、すなわち確率変動状態及び時短遊技状態がいずれも付与される確率変動大当りを、大当
り全体の35%に設定し、第二有利遊技状態制御手段933bによって発生する第二大当
り、すなわち確率変動状態が付与されることなく一定回数の時短遊技状態が付与される通
常大当りを35%に設定している。また、第三有利遊技状態制御手段933cによって発
生する第三大当り、すなわち確率変動状態と、条件付きの時短遊技状態が付与される特殊
大当りを27%に設定し、第五有利遊技状態制御手段933eによって発生する第四大当
り、すなわち確率変動状態及び時短遊技状態がいずれも付与される特殊大当りを3%に設
定している。つまり、第一大当り(確率変動大当り)と第二大当り(通常大当り)とを同
じ割合で発生させ、それらよりも幾分低い割合で第三大当り(特殊大当り)を発生させる
ように設定されている。また、第四大当りが発生する割合は第三大当りの1/9程度に設
定されており、極めて稀にしか発生しないようになっている。
ところで、前記したように、第四有利遊技状態制御手段933dによって小当りが発生
する確率は8/631に設定され、一方、通常時に大当りが発生する確率は2/631に
設定されているため、小当りが発生する確率と、第三大当りまたは第四大当りが発生する
確率との比率は、1:0.075となる。したがって、所定利益付与手段982によって
所定の利益が付与される当りとして、これらの三種類の当りが設けられているものの、そ
の殆どが小当りとなり、確率変動状態が発生する確率は7%程度となる。換言すれば、確
率変動状態を発生させることのない、当りとして魅力の少ない「小当り」が頻繁に発生す
ることとなる。このため、もし仮に、これらの当りが夫々明朗に区別して認識可能になる
と、有利性の少ない「小当り」が頻繁に発生することに対して苛立ちが喚起されることが
懸念され、大当りでないことに対しての不満によって、遊技への意欲が損なわれる虞があ
る。
そこで、本例では、遊技状態が確率変動状態ではなく且つ時短遊技状態でもない場合(
すなわち通常時の場合)に「第三有利遊技状態」が発生すると、時短遊技状態を発生させ
ることなく、確率変動状態となるようにしている。これによれば、いずれの遊技状態であ
っても第二始動口332の開放状態、すなわち可動片331の動作状態に差異が生じるこ
となく、「第三有利遊技状態(大当り)」は「第四有利遊技状態(小当り)」と比べ、視
覚的に区別して認識することができなくなる。換言すれば、「小当り」が発生した場合で
あっても、「第三有利遊技状態(大当り)であるかも知れない」、すなわち「確率変動状
態に突入しているかもしれない」と推測させることができ、遊技者の期待感を高めること
が可能になる。したがって、遊技への意欲が高められ、不満による遊技の終了を極力抑制
することが可能になる。
なお、第五有利遊技状態では、遊技状態に拘わらず、時短遊技状態を発生させるように
している。すなわち、時短遊技状態にはならない「小当り」と、明朗に区別することが可
能な大当り状態を発生させている。しかしながら、第五有利遊技状態は、第三有利遊技状
態に比べて発生する頻度が少なく、しかも第五有利遊技状態ではないことが認識されても
、第三有利遊技状態である可能性が残されているため、遊技意欲を低下させることはない
。それどころか、第五有利遊技状態が発生した場合には、時短遊技状態の発生によって確
率変動状態になったことが示唆され、ひいては抽選への期待感を大幅に高め、遊技者の気
分を高揚させることが可能になる。
ところで、第三有利遊技状態では、所定の利益を付与した後、時短遊技状態を発生させ
ることなく確率変動状態としているが、このような制御を遊技状態に拘わらず実行した場
合には、不具合が発生することがある。例えば、遊技状態が既に時短遊技状態になってい
る場合に、上記の制御をそのまま実行すると、時短遊技状態が途中で終了し、不自然さを
与えるとともに、遊技者にとって不利な遊技状態になったと認識させてしまう虞がある。
また、「第二有利遊技状態」によって特定の利益が付与された後のように、確率変動状態
になることなく時短遊技状態が発生している場合において、「第三有利遊技状態」となっ
た際には、時短遊技状態が途中で終了することにより、「第三有利遊技状態」となったこ
と、すなわち「第四有利遊技状態(小当り)」ではないことが容易に認識できるようにな
る。換言すれば、「第三有利遊技状態」と「第四有利遊技状態」とが明朗に区別され、「
第四有利遊技状態」による期待感の低下を抑制することができなくなる。
そこで、本例では、第三有利遊技状態における遊技状態の移行は、それが発生する前の
遊技状態に対応して個別に設定されている。具体的には、図86(c)に示すように、確
率変動状態及び時短遊技状態のいずれも発生していない場合は、前述の通り、時短遊技状
態を発生させることなく確率変動状態を発生させるようにしているが、その他の組合せの
場合、すなわち、時短遊技状態または確率変動状態の少なくともいずれか一方が既に発生
している場合には、時短遊技状態を発生(または継続)させるとともに、確率変動状態を
発生(または継続)させるようにしている。
つまり、時短遊技状態になっている場合に「第三有利遊技状態」が発生すると、その時
短遊技状態を停止させることなく、確率変動状態を発生させるようになっている。すなわ
ち、既に時短遊技状態が発生している場合には、第三有利遊技状態における機能の一部を
変更して遊技者に付与する。これによれば、時短遊技状態がいきなり終了することを防止
でき、遊技機に対する不信感を抑制できるとともに、「第三有利遊技状態」と「第四有利
遊技状態」との視覚的な区別を不明朗にさせることができる。
また、「第三有利遊技状態」になった際に、遊技状態が時短遊技状態でない場合であっ
ても、既に確率変動状態になっている場合には、確率変動状態を維持したまま、時短遊技
状態を発生させるようにしている。つまり、前回の「第三有利遊技状態」によって確率変
動状態となっている場合において、「第一有利遊技状態」または「第二有利遊技状態」に
よって特定の利益が付与される前に、再び「第三有利遊技状態」になった場合には、時短
遊技状態を付与し、第一特別図柄表示器390aまたは第二特別図柄表示器390bで変
動する第一特別図柄または第二特別図柄の変動時間を短縮させるとともに、第二始動口3
32への入賞のし易さを通常よりも増加させるようにしている。これにより、再度の「第
三有利遊技状態」による利益として、所定の利益(第四有利遊技状態と同様の利益)以上
の利益を与えることが可能になり、大当りへの期待感をさらに高めることができる。なお
、この場合、第二始動口332への入賞のし易さが増加することから、「第四有利遊技状
態」と区別することが可能になるが、「第三有利遊技状態」が二回連続して発生した場合
に限られる制御であるため、「第四有利遊技状態」による期待感の低下に影響を及ぼさな
い。なぜなら、前回も今回も「第四有利遊技状態」である場合、前回は「第四有利遊技状
態」であったが今回初めて「第三有利遊技状態」となった場合、及び、前回が「第三有利
遊技状態」で今回「第四有利遊技状態」となった場合、のいずれにおいても時間短縮状態
が発生しないためである。
ところで、図83に示すように、主制御基板94には、普通抽選(第二始動口332へ
の入賞のし易さを高めるための抽選)に関する構成として、普通当り判定用乱数抽出手段
924、普通当り判定用テーブル926、及び普通当否決定手段925が設けられている
。普通当り判定用乱数抽出手段924は、入球状態検出手段990(ゲートセンサ)によ
って通過ゲート(図示しない)への入球が検出されたとき、ランダムカウンタ(乱数発生
手段)から、普通当り判定用乱数を抽出するものである。また、普通当り判定用テーブル
926は、高確率時のテーブルと通常時のテーブルとに分かれており、図87(a)に示
すように、高確率時の普通当り判定テーブルでは、0〜99までの100個の普通当り判
定用乱数のうち、普通当りとなる判定値が5個設定され、普通当りとなる確率が5/10
0となっている。一方、通常時の普通当り判定テーブルでは、0〜99までの100個の
普通当り判定用乱数のうち、普通当りとなる判定値が99個設定され、普通当りとなる確
率が99/100となっている。また、高確率時の普通当り抽選では、普通図柄の変動時
間が1.136秒に設定され、始動口ソレノイド352による可動片331の開放時間が
1654ms、開放回数が3回、開放間のインターバルが856msに設定されている。
一方、通常時の普通当り抽選では、普通図柄の変動時間が平均14.7秒に設定され、可
動片331の開放時間が1650ms、開放回数2回、開放間インターバルが2600m
sに設定されている。
また、普通当否決定手段925は、普通当り判定用乱数抽出手段924によって普通当
り判定用の乱数が抽出されると、抽出された乱数と普通当り判定用テーブル926に記憶
された普通当り判定値とを比較して、一致している場合に普通当りであると決定する。な
お、この際、遊技状態判定手段923によって、遊技状態が特定の遊技状態、すなわち確
率変動大当り後の遊技状態(確率変動状態)または大当り(例えば通常大当り)後の一定
期間における遊技状態(時短遊技状態)か否かが判別され、特定の遊技状態である場合に
は高確率時のテーブルが選択され、特定の遊技状態でない場合には通常時のテーブルが選
択される。
また、主制御基板94には、普通当否決定手段925によって普通抽選の当否が決定さ
れると、普通図柄表示器928に普通図柄を変動表示させるとともに、変動時間(約14
秒または約1秒)の経過後、当否の結果を表示させる普通図柄変動制御手段927が設け
られている。また、普通当否決定手段925による判別の結果、普通当りが確定した場合
、普通図柄の変動停止後、可動片331を開放させ、遊技球を第二始動口332に入賞し
やすくする開放制御手段929が設けられている。
次に、サブ統合基板830を含む周辺基板811における、演出に関する構成について
、図84等に基づき説明する。本例の演出表示装置217に表示される演出画像には、周
期性をもって変動表示される装飾図柄、装飾図柄の変動中(リーチ状態の前)に複数の画
像を予め定めた順序に従って段階的に発展表示させることが可能なステップ演出、及び第
三有利遊技状態または第四有利遊技状態が発生した後、段階的に発展表示させることが可
能な発展演出等が含まれている。以下、装飾図柄、ステップ演出、及び発展演出について
詳細に説明する。
(装飾図柄について)
本例では、演出表示装置217に表示される装飾図柄として、図88の演出例に示すよ
うに、第一装飾図柄991と、第二装飾図柄992と、共通装飾図柄列993とが設けら
れている。第一装飾図柄991は第一特別図柄表示器390aに対応し、第二装飾図柄9
92は第二特別図柄表示器390bに対応しており、これらは、表示画面の右下に並設さ
れている。第一装飾図柄901及び第二装飾図柄902は、丸や三角等の図形の組合せか
ら構成されており、第一特別図柄または第二特別図柄の変動が開始されると、それに対応
した装飾図柄が変動し、特別図柄の変動停止と略同時に、抽選結果に基づいた停止図柄で
停止する。
これに対し、共通装飾図柄列993は、表示画面全体にわたって大きく表示されている
。共通装飾図柄列993は、第一装飾図柄991及び第二装飾図柄992の両方に共通す
る図柄列であり、第一装飾図柄991の変動中は、第一特別図柄の変動(即ち第一大当り
抽選)に対応した演出となり、第二装飾図柄992の変動中は、第二特別図柄の変動(即
ち第二大当り抽選)に対応した演出となる。また、共通装飾図柄列993は、例えば、左
・中・右の3つの装飾図柄列が設定されており、装飾図柄列毎に変動表示されるようにな
っている。一連の装飾図柄列は、「0」〜「9」の数字を各々付した主装飾図柄と、絵図
柄からなる副装飾図柄とにより構成されており、数字の昇順又は降順に主装飾図柄が表示
されると共に各主装飾図柄の間に副装飾図柄が配されて一連の装飾図柄列が構成されてい
る。そして、主装飾図柄と副装飾図柄とが周期性を持って上から下へと変動表示されるよ
うになっており、左装飾図柄列→右装飾図柄列→中装飾図柄列の順に変動表示が停止し、
その停止時に三つの装飾図柄が大当り装飾図柄の組合せ(例えば「7」,「7」,「7」
)で揃えば大当りとして特別遊技動画が表示されるようになっている。特に、三つの装飾
図柄列のうち最後に停止される最終停止図柄列(中装飾図柄列)が停止する前の段階で、
有効ライン上で既に停止している二つの装飾図柄(左装飾図柄及び右装飾図柄)が互いに
同じ図柄である場合には、これらの装飾図柄をリーチ形成図柄として、リーチ状態が成立
する。また、主装飾図柄は、「通常大当り」を示す複数の通常図柄と、「確変大当り」を
示す複数の確変図柄とからなり、通常図柄によって大当りの組合せが成立した場合には、
「通常大当り」が発生し、確変図柄で大当りの組合せが成立した場合には、「確変大当り
」が発生するようになっている。
なお、図88の演出例に示すように、表示画面の下部側には、二つの抽選における保留
状態を示す第一状態表示手段995a及び第二状態表示手段995bが、表示領域導出手
段944(図84参照)によって表示されている。また、第一状態表示手段995aと第
二状態表示手段995bとの間には、現在変動中の特別図柄がどちらの抽選によるものか
を示す変動中表示部998が設けられ、また、第一状態表示手段995aの左側には、特
定の演出において付与される演出ポイント(以下、単に「ポイント」と称す)の合計を表
示するポイント表示部999が設けられている。図88(b)の拡大図に示すように、第
一状態表示手段995a及び第二状態表示手段995bは、夫々特別図柄用乱数記憶手段
440に対応する四個の第一保留状態表示領域996a〜996d、及び四個の第二保留
状態表示領域997a〜997dから構成されており、内側から外側に向かって降順にな
るように配置されている。そして、これらの保留状態表示領域には、各特別図柄に対応し
た図形が、始動記憶数(保留数)に応じて表示されるようになっている。つまり、この例
では、第一特別図柄(第一大当り抽選)における始動記憶数が「3」であり、第二特別図
柄(第二大当り抽選)における始動記憶数が「2」である状態を示している。また、各保
留状態表示領域に表示可能な図柄は、基本的には点灯状態で表示されるが、次回の抽選で
変動する特別図柄に対応した図柄は点滅状態で表示されるようになっている。このため、
遊技者は、変動中表示部998に表示された図柄を視認することにより現在変動している
特別図柄がいずれの抽選手段に対応しているのかを認識することができ、また、点滅表示
されている図柄が、第一保留状態表示領域996aまたは第二保留状態表示領域997a
のうち、どちらの領域に表示されているのかを視認することにより、次回の抽選の種別を
認識することができるようになる。なお、図88(b)に示す演出例では、順に行われる
抽選の順番を示す数値を上段に表示し、抽選の種別を示す図柄を下段に表示したものを示
している。なお、本例では図柄「缶」の形状は略同一であり、図柄の色を互いに異ならせ
ている。
(ステップ演出について)
ステップ演出では、最初のステップから最後のステップまでの間が時系列的に分割され
ており、各ステップに対して互いに異なる画像(動画)が定められている。そして、段階
的に発展表示されるステップの数が互いに異なるように複数の演出パターンが設定されて
いる。つまり、ステップの数が互いに異なる複数の演出パターンがステップ演出として演
出パターン記憶手段(図示しない)に記憶されており、例えばステップの数が一つの演出
パターンが選択された場合には、第一ステップにおける画像のみが表示され、ステップの
数が四つの演出パターンが選択された場合には、第一ステップ〜第四ステップにおける画
像を段階的に発展表示させることが可能となる。また、このステップ演出は、大当りの予
告表示として、演出表示装置217における共通装飾図柄列993の変動開始から、それ
らがリーチ状態となるまでの間の所定期間内において導出可能なものであり、段階的に発
展表示されるステップの数が多いほど、大当りへの信頼度が高くなるように出現率が振り
分けられている。なお、大当りの信頼度とは、外れ時の演出として選択される確率が異な
っている複数の演出がある場合、その選択率の異なりによって発生するものである。例え
ば、外れ時の選択率が低い演出ほど大当りに対する信頼度が高くなり、期待値が高くなる
(発展演出について)
発展演出について、図89〜図110を基に説明する。図89は一連の発展演出に含ま
れる各演出の流れを示す説明図であり、図90は現在の状況、大当りの種類、及びそれに
よって移行することとなる背景との関係を示すテーブルであり、図91は現在の状況と小
当りが発生した場合に移行する背景との関係を示すテーブルであり、図92乃至図98は
発展演出において用いられるテーブルであり、図99乃至図102は発展演出に関する機
能的構成を示すブロック図であり、図103乃至図110は演出例を示す画像である。
発展演出は、特に第三有利遊技状態(確率変動状態となる特殊大当り)、または第四有
利遊技状態(確率変動状態とならない小当り)によって、所定の利益が付与された後に出
現可能となる一連の演出である。本例では、図89に示すように、通常の遊技状態におい
て導出される「通常背景演出」1001と、大当り遊技中に導出される「大当り状態演出
」1006との間で、段階的に発展可能な四つの演出、すなわち、「所スロット演出」1
002、「カタカタナイトチャンス演出」1003、「おしゃべりタイム演出」1004
、及び「超おしゃべりタイム演出」1005と、これらの演出から移行可能な「所さんメ
ガ天モード演出」1007とから構成されている。なお、この発展演出は、上述したステ
ップ演出のように一回の抽選の中で段階的に発展表示されるものではなく、複数回の抽選
(変動表示)に亘って順に発展可能となるものである。ここで、「通常背景演出」100
1が本発明の第一通常状態演出に相当し、「所スロット演出」1002が本発明の第二通
常状態演出に相当し、「カタカタナイトチャンス演出」1003が本発明の高確率期待小
演出に相当し、「おしゃべりタイム演出」1004が本発明の高確率期待大演出に相当し
、「超おしゃべりタイム演出」1005が本発明の高確率状態演出に相当し、「所さんメ
ガ天モード演出」1007が高確率時短状態演出に相当する。
「通常背景演出」(第一通常状態演出)について
この演出は、有利遊技状態が発生する前の通常遊技状態において行われる演出である。
具体的な演出例としては、図103及び図104に示すように、キャラクタCが所定の部
屋(例えばリビング)でギターを弾いている、という内容の演出が行われる。また、この
演出とともに装飾図柄列993が変動表示されるとともに、演出の下部側には、第一特別
図柄に対応した保留状態を示す第一保留表示部995aと、第二特別図柄に対応した保留
状態を示す第二保留表示部995bと、現在行われている抽選がどちらの特別図柄に対応
しているのかを示す抽選状態表示部998と、この演出において発生するポイントの累計
が示されるポイント表示部999とが表示されている。なお、詳細な演出内容に関しては
後述する。
「所スロット演出」(第二通常状態演出)について
この演出は、「通常背景演出」1001の導出中、第三有利遊技状態、第四有利遊技状
態、または第五有利遊技状態が発生した場合に出現する演出である。具体的な演出例とし
ては、図105及び図106に示すように、「通常背景演出」1001で背景として表示
される所定の部屋から、特定の部屋(スロット部屋H)にキャラクタCが移動する、とい
う内容の演出が行われ、その後、キャラクタCがスロットSのボタンBを押し、スロット
Sの出力表示を利用して取得されるポイント及び移行先を決定する、という内容の演出が
行われる。
「カタカタナイトチャンス演出」(高確率期待小演出)について
この演出は、確率変動状態が潜伏している可能性があることを示す演出であって、「所
スロット演出」1002において決定される移行先が「カタカタナイトチャンス」となっ
た場合に出現する演出である。具体的な演出例としては、図107及び図108に示すよ
うに、背景が夜となり、ポイントが表示されたポイントカードPが部屋の上方から落ちて
くる、という内容の演出が行われる。そして、ポイントの合計が100ポイントに達する
と、次の演出である「おしゃべりタイム演出」1004への移行が確定する。なお、ポイ
ントの合計が100ポイントに達する前に、通常のポイントカードPとは異なる「ワル所
カード」が落ちてきた場合には、「カタカタナイトチャンス演出」1003から「通常背
景演出」1001に戻るとともに、ポイント消去手段1103によって、累積されたポイ
ントの全てまたは一部がクリアされる。また、この演出では、ポイントカードPの落下に
先立って、左可動装飾体235及び右可動装飾体234がカタカタと動作するように制御
されており、これらの可動装飾体234,235と演出画像との協働により演出の臨場感
を高めている。また、この演出画面の下部には、ポイントの累計が表示されるポイント表
示部PTと、第一特別図柄及び第二特別図柄に対応した各抽選の保留状態を示す保留状態
表示部Hとが設けられている。この演出でポイントの合計が100ポイントに達すること
が、本発明の第一条件に相当する。
「おしゃべりタイム演出」(高確率期待大演出)について
この演出は、確率変動状態が発生している可能性が高いことを示す演出であって、「カ
タカタナイトチャンス演出」1003において、累積されたポイントの合計が100ポイ
ントに達した場合(すなわち第一条件が成立した場合)に、出現可能となる演出である。
なお、「所スロット演出」1002において決定される移行先が「おしゃべりタイム」と
なった場合に出現する場合もある。具体的な演出例としては、図109に示すように、左
可動装飾体235及び右可動装飾体235が回動して垂下された状態になるとともに、第
一可動装飾体430及び第二可動装飾体432(本発明の可動装飾体に相当)が夫々動作
し、互いに離間したり接近したりする。つまり、おしゃべりしている口の状態が一対の可
動装飾体430,432によって作り出されている。また、これらの間に位置するように
、演出表示装置217に台詞(例えば、「今日も元気だ」や「イー天気ですね」等)が表
示され、さらに、その台詞が音声によっても出力されるようになっている。また、遊技の
進行に基づいて台詞が変化するとともに、画像の背景が朝の風景から夜の風景へと次第に
変化するようになっている。なお、同じ台詞が続くほど、また風景の切り替わりが遅い場
合ほど、「超おしゃべりタイム演出」1005への期待が高まるようになっている。また
、この演出は、その後、特別図柄の変動が30回行われるまで出現させることが可能であ
り、第三有利遊技状態(確率変動状態となる大当り)の発生によって所定の利益が付与さ
れた場合にのみ、次の「超おしゃべりタイム演出」1005へ移行するようになっている
。つまり、第三有利遊技状態の発生によって確率変動状態になっているにも拘わらず、「
おしゃべりタイム演出」が出現してから30回以上抽選が行われても、第一有利遊技状態
または第二有利遊技状態によって特定の利益が付与されない場合に限り、「超おしゃべり
タイム演出」1005へ移行することとなる。なお、第四有利遊技状態の発生によって所
定の利益が付与された場合には、「おしゃべりタイム演出」が出現してからの抽選回数が
30回に達する前に、「通常背景演出」1001に戻ることとなる。ここで、抽選回数が
30回に達することが、本発明の第二条件に相当する。
「超おしゃべりタイム演出」(高確率状態演出)について
この演出は、第三有利遊技状態制御手段933cによって確率変動状態が発生している
ことを示す演出であって、第三有利遊技状態によって所定の利益が付与され、且つ「おし
ゃべりタイム演出」1004の演出が30回繰り返された場合、すなわち第二条件が成立
した場合に出現する演出である。つまり、これまでの演出は、確変動状態が潜伏している
可能性のあること、またはその確率が高いことを示唆するものであるが、この演出は確率
変動状態の潜伏が確定していることを示唆するものである。そして、この演出が出現され
た場合には、第一大当りまたは第二大当りが発生するまで、すなわち第一有利遊技状態ま
たは第二有利遊技状態によって特定の利益が付与されるまで、この演出が繰り返される。
なお、この演出は、「おしゃべりタイム演出」1004と類似しており、背景が雷(稲妻
)に現れることが追加されている。
「所さんメガ天モード演出」(高確率時短状態演出)について
この演出は、上記のいずれかの演出1002〜1005から移行可能な演出であって、
確率変動状態及び時短遊技状態が発生した場合に限って出現する演出である。図86(c
)に示すように、第三有利遊技状態が発生した場合であっても、その前の遊技状態が時短
遊技状態または確率変動状態であった場合には、時短遊技状態付きの確率変動状態となる
ことは前述した通りであるが、このような場合には、「所さんメガ天モード演出」100
7に移行し、確率変動状態になっていることを明確に認識させるようにしている。つまり
、所定の利益が付与された後に時短遊技状態になった場合には、第三有利遊技状態によっ
て確率変動状態が発生していることが認識可能となるため、この場合には一連の流れから
逸脱した特別の演出を出現させ、抽選への期待感を大幅に高めるようにしている。なお、
第五有利遊技状態(第四大当り)が発生した場合も、確率変動状態とともに時短遊技状態
が発生するため、遊技者に所定の利益を付与した後、この演出を出現させるようにしてい
る。なお、具体的な演出例としては、図110に示すように、第一可動装飾体430及び
第二可動装飾体432を夫々動作させるとともに、演出表示装置217で表示される装飾
図柄との協働によって、装飾図柄が噛み砕かれるように見せる、という内容の演出が行わ
れる。なお、この際、第二可動装飾体432から赤色の光が放射されるとともに、遊技者
に緊張感を生じさせるサウンドが出力され、遊技者の期待感を高めるようにしている。
図90及び図91は、発展演出における状態移行についてまとめたものである。これら
の表は、現在の演出状態(すなわち当りが発生する前の背景)と、夫々の当りが発生した
後の演出状態(背景)との対応関係を示すものであり、「天国」とは、第一有利遊技状態
(確率変動大当り)によって特定の利益が付与された後の背景、すなわち確率変動状態及
び時短遊技状態が発生している場合の背景であり、「チャンスタイム」とは、第二有利遊
技状態(通常大当り)によって特定の利益が付与された後の背景、すなわち制限回数付き
の時短遊技状態が発生している場合の背景である。また、「確変潜伏」とは、第三有利遊
技状態の発生によって内部的に確率変動状態になっているが、確率変動状態になっている
ことを遊技者が断定できない状態(表面には現れていない状態)を示している。また、「
ガセ」とは、確率変動状態が発生していると推測させることが可能であるが、実際には「
小当り」であって確率変動状態が発生していない状態を示している。この図90から分か
るように、「通常背景演出」が表示されているときに、第三有利遊技状態(第三大当り)
が発生した場合には、「所スロット演出」を経由して「カタカタナイトチャンス演出」ま
たは「おしゃべりタイム演出」のいずれか一方に移行し、確率変動状態になっていない(
ガセ)状態で「カタカタナイトチャンス演出」が表示されているときに、第三有利遊技状
態が発生した場合には、「おしゃべりタイム演出」に移行する。一方、図91から分かる
ように、「通常背景演出」が表示されているときに、第四有利遊技状態(小当り)が発生
した場合には、「所スロット演出」を経由して「カタカタナイトチャンス演出」または「
おしゃべりタイム演出」のいずれか一方に移行し、確率変動状態になっていない(ガセ)
状態で「カタカタナイトチャンス演出」が表示されているときに、第四有利遊技状態が発
生した場合には、「おしゃべりタイム演出」に移行する。
つまり、確率変動状態でもなく時短遊技状態でもない場合には、第三有利遊技状態によ
って大当り(確率変動状態)が発生しても、第四有利遊技状態によって小当りが発生して
も、同様の流れで発展演出が行われる。このため、両方の当りを区別することができなく
なり、例えば「小当り」が発生した場合であっても、「第三有利遊技状態(大当り)であ
るかも知れない」、すなわち「確率変動状態に突入しているかもしれない」と推測させる
ことができる。
なお、ガセの状態で「おしゃべりタイム演出」が表示されているときに、第三有利遊技
状態が発生した場合には、「超おしゃべりタイム演出」に移行するが、第四有利遊技状態
(小当り)が発生した場合には、「超おしゃべりタイム演出」に移行しないようになって
いる。このため、「超おしゃべりタイム演出」を、確率変動状態の潜伏が確定している演
出と位置付けることができるとともに、所定回数(例えば30回)の変動を待つことなく
、「おしゃべりタイム演出」から「超おしゃべりタイム演出」に移行できるパターンが存
在することとなり、演出の流れの複雑化によって、演出の変化を一層注目させることが可
能になる。
また、確率変動状態が潜伏している状態で第三有利遊技状態が発生した場合には、どの
ような演出が行われていても、「所さんメガ天モード演出」に移行するようになっている
。これによれば、特別な演出によって、抽選への期待感を大幅に高めることができる。な
お、第五有利遊技状態(第四大当り)が発生した場合も同様である。
また、第一大当り(第一有利遊技状態)が発生した場合には、どのような演出が行われ
ていても、特定の利益を付与した後、必ず「天国」の背景となり、第二大当り(第二有利
遊技状態)が発生した場合には、どのような演出が行われていても、特定の利益を付与し
た後、必ず「チャンスタイム」の背景になる。
次に、周辺基板811における機能的な構成について説明する。
図84に示すように、周辺基板811(副制御手段に相当)には、主制御基板94(主
制御手段に相当)から送信された制御情報コマンドがコマンド受信手段951によって受
信されると、これを基に演出表示装置217を制御するための各種機能が備えられている
すなわち、第一大当り抽選に対応する演出用テーブルとして、第一当り時演出態様テー
ブル952aと、第一外れ時演出態様テーブル953aとが予め記憶されており、これら
のテーブル952a,953aを基に、ステップ演出及び発展演出等における演出態様が
決定されるようになっている。
まず、演出態様テーブル952a,953aについて詳細に説明する。第一当り時演出
態様テーブル952aは、大当り(または小当り)の場合に用いられ、演出決定用乱数(
後述する)と、演出態様(ここではステップ演出や発展演出における演出パターン)との
関係を示すものである。また、第一外れ時演出態様テーブル953aは、外れの場合に用
いられるテーブルであり、演出決定用乱数と演出パターンとの関係を示すものである。
周辺基板881には、ランダムカウンタ(図示しない)から演出決定用乱数を抽出する
第一演出用乱数抽出手段957aと、演出パターンを決定する第一演出態様決定手段95
8aとが設けられている。第一演出態様決定手段958aは、コマンド受信手段951を
介して制御コマンドを受信すると、第一演出用乱数抽出手段957aによって演出用乱数
を抽出するとともに、制御コマンドに含まれる当否コマンドが大当り(または小当り)を
示すものである場合には、第一演出用乱数抽出手段957aによって抽出された演出用乱
数と、第一当り時演出態様テーブル952aとから演出パターンを決定し、一方、当否コ
マンドが外れを示すものである場合には、第一演出用乱数抽出手段957aによって抽出
された演出用乱数と、第一外れ時演出態様テーブル953aとから演出パターンを決定す
るものである。なお、発展演出に関しては、複数回の演出にわたって段階的に発展させる
ため、第三有利遊技状態(大当り)または第四有利遊技状態(小当り)が発生した時点に
おいて、その後の抽選における基本的な演出の流れ(すなわちどの演出までどのようなパ
ターンで発展させるか)が決定されるようになっている。
第一演出態様決定手段958aによって決定された演出パターンは、演出パターン記憶
手段(図示しない)から抽出されるとともに、第一演出表示制御手段975aに送られる
。第一演出表示制御手段975aは、それらの演出の画像を画像記憶手段(図示しない)
から読出し演出表示装置217に導出する。ここで、第一演出態様決定手段958a及び
第一演出表示制御手段975aを組合せたものが本発明の表示制御手段に相当する。また
、第一演出表示制御手段975aが本発明の共通演出実行手段及び第三特有演出実行手段
としても機能している。
一方、第一装飾図柄991の演出に関する機能的な構成として、第一装飾図柄変動制御
手段976aが設けられている。第一装飾図柄変動制御手段976aは、コマンド受信手
段951によって受信された制御コマンドを基に、停止図柄を第一装飾図柄記憶手段(図
示しない)から読み出し変動させるとともに、その制御コマンドに含まれる変動時間及び
当否コマンド等(すなわち抽選結果)に基づいて装飾図柄を停止させるものである。
なお、上記では、第一大当り抽選に関する演出について説明したが、周辺基板881に
は、第二大当り抽選に関する演出を行うための機能的構成も備えられている。具体的には
、第二大当り抽選に対応する演出用テーブルとして、第二当り時演出態様テーブル952
bと、第二外れ時演出態様テーブル953bとが予め記憶されており、これらのテーブル
952b,953bを基に、ステップ演出や発展演出における演出態様が決定されるよう
になっている。演出態様テーブル952b,953bは、第一大当り抽選に対応する演出
態様テーブル952a,953aと同様の構成であるため、ここでは詳細な説明を省略す
る。
また、周辺基板881には、第二大当り抽選に対応して、第二演出用乱数抽出手段95
7b、第二演出態様決定手段958b、第二演出表示制御手段975b、及び第二装飾図
柄変動制御手段976bが設けられているが、これらの構成も第一大当り抽選に対応する
機能的構成と同様の機能を有することから、詳細な説明を省略する。
また、周辺基板881には、装飾図柄列変動表示手段960及び大当り表示手段964
が設けられている。装飾図柄列変動表示手段960は、第一装飾図柄変動制御手段976
a及び第二装飾図柄変動制御手段976bの出力を基に、あるいはコマンド受信手段95
1によって受信された制御コマンドを基に、共通装飾図柄列993を変動させるとともに
、その制御コマンドに含まれる変動時間及び当否コマンド等(すなわち抽選結果)に基づ
いて共通装飾図柄列993を順に停止させるものである。特に、複数の共通装飾図柄列9
93のうち最後に停止される最終停止図柄列が停止する前の段階で、有効ライン上で既に
停止している装飾図柄(停止図柄)の組合せが、特定の装飾図柄の組合せを充足する場合
、既に停止している装飾図柄をリーチ形成図柄として、リーチ状態を成立させる。
また、大当り表示手段964は、第一大当り抽選または第二大当り抽選の抽選結果が第
一大当りまたは第二大当りの場合、すなわち、「確変大当り」または「通常大当り」の場
合に、その抽選にかかる共通装飾図柄列993の変動を停止させた後、「大当り」である
ことを表示させるものである。なお、第一大当り抽選または第二大当り抽選の抽選結果が
第三大当り、第四大当り、または小当りである場合には、「当り」であることを表示させ
ることなく、共通装飾図柄列993の変動停止後、その抽選にかかる演出を終了する。
さらに、周辺基板881には、当選状態黙示手段995及び当選状態明示手段996が
設けられている。当選状態黙示手段995は、第三有利遊技状態及び第四有利遊技状態に
よって所定の利益を遊技者に付与した場合、いずれの当りによって付与されたのかを、遊
技者に不明朗にするものである。具体的には、前述したように、「所スロット演出」、「
カタカタナイトチャンス演出」、及び「おしゃべりタイム演出」を、どちらの有利遊技状
態においても出現可能とすることである。一方、当選状態明示手段996は、第三有利遊
技状態によって所定の利益を付与した場合、その利益の付与から所定回数の抽選が行われ
ても第一有利遊技状態または第二有利遊技状態によって特定の利益が付与されないときに
、確率変動状態が潜伏していることを明朗にするものである。具体的には前述したように
「超おしゃべりタイム演出」を出現させることである。これによれば、「確率変動状態に
なっているにも拘わらず、それに気づかないために途中で遊技を終了してしまうこと」を
抑制できる。
続いて、発展演出に関する機能的な構成及び演出の流れについて、詳細に説明する。第
一演出表示制御手段975a及び第二演出表示制御手段975bは、発展演出用として、
通常背景演出に関する第一通常状態演出制御手段1100(図99に示す)と、所スロッ
ト演出に関する第二通常状態演出制御手段1200(図100に示す)と、カタカタナイ
トチャンス演出に関する高確率期待小演出制御手段1300(図101に示す)と、おし
ゃべりタイム演出に関する高確率期待大演出制御手段1400(図102に示す)とを備
えている。
図99に示すように、第一通常状態演出制御手段1100は、機能的な構成として、特
殊演出実行手段1101及びポイント発生許可手段1103を有している。特殊演出実行
手段1101は、通常背景演出中、特に第二特別図柄を変動させる際に出現可能となる特
殊演出を実行させるものであり、演出中に操作ボタン(押しボタン)1102の操作を要
求する。ポイント発生許可手段1103は、この特殊演出が導出された際に、操作ボタン
1102が押圧操作されると、アイテム(ポイント及びアイテム図柄を含む)を付与する
ことを許可する。換言すれば、通常遊技状態において通常背景演出が行われても、特殊演
出ではない場合、または特殊演出が行われても操作ボタン1102が遊技者によって操作
されない場合には、アイテムを表示させないようにしている。
具体的な演出例としては、図103(b)に示すように、特殊演出が実行されると、抽
選状態表示部998の部分に「PUSH」という文字が表示されて操作ボタン1102を
押すことが要求される。そして、操作ボタン1102が操作されると、抽選を行い、付与
されるアイテムが抽選状態表示部998の部分に表示される。アイテムとしては、図10
4(a)に示すようなポイント(点数)の場合もあれば、図104(b)に示すようなポ
イント以外のアイテム図柄(この例ではTシャツ)の場合もある。また、アイテムとして
ポイントが付与された場合には、それらのポイントが累計されポイント表示部999に表
示されるようになっている。
このように、第二特別図柄の変動時のみ特殊演出を実行可能とし、しかも特殊演出が出
現した際に操作ボタン1102を操作した場合に限って、アイテムの付与を許可すること
から、アイテムが付与される頻度を抑え、アイテムが付与される場合と付与されない場合
とのメリハリをつけることができ、ひいてはアイテムが表示されることへの興味を高める
ことが可能となる。また、第一特別図柄による抽選と第二特別図柄による抽選とを視覚的
に識別させることが可能となり、二種類の抽選が行われていることを容易に認識させるこ
とができる。特に、第二特別図柄の変動を開始させるための第二始動口332は特定の遊
技状態にならなければ遊技球の入賞を抑制することから、通常遊技状態においてもアイテ
ムが付与される頻度を効果的に抑えることができる。さらに、操作ボタン1102の操作
を要求するため、単に見ているだけの受動的な演出ではなく、積極的に演出に参加させ、
ゲームのような感覚でアイテムを取得させることが可能になる。
また、第一通常状態演出制御手段1100は、特典付与制御手段1104、アイテム表
示制御手段1120、及び第一ポイント累計手段1121を有している。特典付与制御手
段1104は、ポイント発生許可手段1103の出力に基づきアイテムを付与するもので
あり、ポイントを含む複数の種類のアイテムを記憶したアイテム選択テーブル1105と
、殊演出の導出に先立ってアイテム選択用乱数を抽出するアイテム選択用乱数抽出手段1
106と、抽出されたアイテム選択用乱数及びアイテム選択テーブル1105に基づいて
一つのアイテムを決定するアイテム決定手段1107と、を具備して構成されている。特
にアイテム選択テーブル1105は、図92に示すように、アイテム振分けテーブル11
08と、アイテム変換テーブル1109とからなる。アイテム振分けテーブル1108に
は、各パターンに対応するアイテムの種類(アイテムの中身)と、夫々のパターンの振分
との関係が示されている。ここで、パターン1〜パターン10がアイテム図柄に対応し、
パターン11〜パターン13がポイントに対応している。アイテム図柄では、パターン1
〜パターン5の、「テレビ」、「コントローラ」、「ギター」、「バナナ」、及び「Tシ
ャツ(青)」が比較的出現しやすく、パターン6〜パターン10の、「Tシャツ(緑)」
、「Tシャツ(赤)」、「Tシャツ(白)」、「Tシャツ(金)」、及び「ウインドウ爆
発」が比較的出現し難くなっている。一方、ポイントでは、パターン11の「5ポイント
」がアイテム全体の40パーセントを占め非常に付与されやすくなっているのに対し、「
10ポイント」が全体の2パーセント、「20ポイント」が全体の0.5パーセントとな
り、非常に付与されにくくなっている。
アイテム変換テーブル1109は、アイテム振分けテーブル1108及びアイテム選択
用乱数を基に選択されたパターンが、パターン11〜パターン13のいずれかである場合
、すなわち付与するアイテムとしてポイントが選択された場合に用いられるテーブルであ
る。このアイテム変換テーブル1109では、ポイントをパターン5(Tシャツ(青))
に変換するか否かを、現在までに累計されたポイントの合計に対応させて所定の比率で振
分けている。例えば、現在までの合計が0〜19点の場合には、全く変換されることはな
いが、40〜59点の場合には、30パーセントが変換され、100点に達しているとき
には全て変換されるようになっている。つまり、貯えられたポイントの合計が多いほど、
パターン5のアイテム画像に変換され易くなっている。換言すれば、100点に近づくほ
どポイントが付与される確率が低くなるように設定されている。このため、ポイントの合
計がすぐに一定値に達するのを抑制することができ、ポイントを収集する楽しみを比較的
長期にわたって継続させることができる。
ところで、ポイントとして「0点」を設けるようにすれば、ポイントの合計が一定値(
100点)に到達しないように制御することができるが、「0点」と表示されると、遊技
者に不快感を与える虞があり、特に、それが何度も継続して表示されると苛立たしさを喚
起させることも懸念される。これに対し、本例では、「0点」と表示する代わりにアイテ
ム画像を表示させるようにしている。このため、付与されるポイントが「0点」でありポ
イントの合計が変化しない場合であっても、遊技者の気分の低下を抑制することができる
とともに、アイテム画像によって視覚的な興趣を与えることができる。特に、アイテム振
分けテーブル1108としては、抽選結果が当りの場合に対応するテーブルと、外れの場
合に対応するテーブルとが用意されており、夫々のアイテム画像の出現率が、当否の結果
(抽選結果)に応じて異なるように振分けられている。換言すれば、夫々のアイテム画像
と抽選結果に対する期待値とが関連付けられており、アイテム選択用乱数抽出手段110
6によってアイテム選択用乱数が抽出されると、そのアイテム選択用乱数と、アイテム振
分けテーブル1108と、当否の結果とに基づいて、アイテム画像を決定するようになっ
ている。このように、抽選の期待値に対応したアイテム画像を表示させることが可能にな
るため、ポイントが表示されない場合であっても、アイテム画像に対して注目させること
が可能になる。
なお、図99に示すように、アイテム決定手段1107によって決定されたポイントま
たはアイテム画像は、アイテム表示制御手段1120によって抽選状態表示部998に表
示される。また、ポイントが付与された場合には、第一ポイント累計手段1121によっ
て累計され、その合計がポイント表示部999に表示される。
一方、第二通常状態演出制御手段1200は、図100に示すように、機能的な構成と
して、スロット演出実行手段1203、及びスロットポイント発生手段1204を有して
いる。スロット演出実行手段1203は、第三大当り判定手段1201によって抽選結果
が第三大当りであることが判定された場合、または小当り判定手段1202によって抽選
結果が小当りであることが判定された場合に、所スロット演出(本発明の第二通常状態演
出に相当)の実行を開始させるものである。スロットポイント発生手段1204は、スロ
ット演出において、ポイントを発生させるものであり、ポイントの合計と付与されるポイ
ントの振分け(出現率)との関係を示すポイント振分けテーブル1205と、所スロット
演出に先立って付与ポイント判定用乱数を抽出するポイント判定用乱数抽出手段1206
と、付与ポイント判定用乱数が抽出されると、その判定用乱数、貯えられているポイント
の合計、及びポイント振分けテーブル1205に基づいてポイント値を決定するポイント
決定手段1207とを具備して構成されている。
ポイント振分けテーブル1205としては、図94に示すようなスロット演出振分け表
1208が用いられている。このスロット演出振分け表1208は、パターンに対応した
演出内容と、現在貯えられているポイントの合計、すなわち通常背景演出において累計さ
れたポイントの合計との関係を示すものであり、夫々の数値は分母を500とした場合の
割合を表している。ここで、パターン1〜パターン12は、所スロット演出においてポイ
ント値を表示し、パターン13〜パターン22は、所スロット演出において「おしゃべり
タイム演出に移行する旨」を表示する。なお、このテーブル中、「ビタ」とは、スロット
のリールが丁度そのポイントまたは移行先で停止することを意味し、「矢印」とは一旦別
の図柄(矢印左側の図柄)で停止した後、真の図柄(矢印右側の図柄)に変位することを
意味している。例えば、図106(a)に示すように、スロットのディスプレイDにポイ
ントが丁度停止する状態が「ビタ」であり、(b)に示すように、一旦停止した図柄が再
度変動する状態が矢印である。また、スロット演出振分け表1208には、同じ演出内容
のもの(同じ演出結果となるもの)が複数存在する場合(例えばパターン1とパターン2
)があるが、これらは変動するリールの形(リールに表示される変動図柄)が互いに異な
っており、互いに異なった演出過程を表示させるようになっている。
ところで、所スロット演出において、ポイントが付与された場合、ポイントの合計が一
定値に達することがあると、所スロット演出と、その次のカタカタナイトチャンス演出と
の間で整合が取れなくなる。つまり、カタカタナイトチャンス演出では「付与されるポイ
ントを蓄積し、そのポイントの合計が一定値に達した場合におしゃべりタイム演出へ移行
する」という演出が行われるが、カタカタナイトチャンス演出が出現する前にポイントの
合計が一定値に到達する場合には、カタカタナイトチャンス演出そのものの存在が無意味
なものとなる。
ところが、本例のスロット演出振分け表1208によれば、パターン1〜パターン12
までの領域、すなわちポイントを表示する領域(以下、「第一領域」とする)と、パター
ン13〜パターン22までの領域、すなわち移行先を表示する領域(以下、「第二領域」
とする)とに分割されており、第一領域では、貯えられているポイントの合計に、付与さ
れるポイントを加えても一定値(100点)に達しないように、ポイントが振分けられて
いる。一方、決定された演出が第二領域に含まれる場合にはカタカタナイトチャンス演出
を出現させることなく、所スロット演出からおしゃべりタイム演出へ移行させるようにし
ている。つまり、付与されるポイントを加えても一定値に到達しない場合には、ポイント
を付与した後にカタカタナイトチャンス演出に移行させ、一方、一定値に到達する場合に
は、おしゃべりタイム演出へ移行させる。なお、おしゃべりタイム演出へ直接移行する場
合には、その後、ポイントは不要となるため、ポイントを表示させることなく、移行先を
表示させる。また、スロット演出振分け表1208では、貯えられているポイントの合計
が高い程(100点に近いほど)、第二領域の演出が選択される可能性が高くなるように
、振分けがなされている。つまり、貯えられているポイントが高いほどおしゃべりタイム
演出に移行しやすいようになっている。特に、通常背景演出において貯えられたポイント
の合計が100点に達している場合には、付与ポイント判定用乱数に拘わらず、常におし
ゃべりタイム演出へ移行させるようになっている。このため、演出相互の矛盾を防止する
とともに、比較的早い段階で一定値に達したことによる演出の優位性を確実に実感させる
ことができる。
なお、スロット演出振分け表1208は、抽選結果が第三大当りの場合も小当りの場合
も同じテーブルが用いられる。つまり、所スロット演出においては、互いに同一の割合で
振分けられたテーブルを用いて演出内容を決定することから、小当りであっても、確率変
動状態を伴う特殊当りと比べ、視覚的に区別することができなくなる。
なお、ポイント決定手段1207によって、スロット演出振分け表1208の第一領域
にあるパターンが選択されると、そのポイントは第二ポイント累計手段1220に出力さ
れ、第一ポイント累計手段1121によって累計されたポイント、すなわち通常背景演出
において貯えられたポイントの合計に加算される。その後、第一演出移行制御手段122
1が動作し、スロット演出振分け表1208において選択されたパターンが第一領域に含
まれている場合、すなわちポイントの合計が100点に達していない場合には、所スロッ
ト演出からカタカタナイトチャンス演出に移行させ、一方、選択されたパターンが第二領
域に含まれている場合には、所スロット演出からおしゃべりタイム演出に移行させるよう
に、特殊背景演出出現手段1222を制御する。なお、特殊背景演出出現手段1222は
、いずれかの発展演出を演出表示装置217に表示させるものであり、この特殊背景演出
出現手段1222には、移行先予告表示手段1223が備えられており、出現させる演出
を切替える際、その前の抽選における演出にて移行先を表示させるようにしている。
また、第二通常状態演出制御手段1200には、次の演出であるカタカタナイトチャン
ス演出用として、ルート決定手段1224及びカタカタ導出回数設定手段1227を備え
ている。ルート決定手段1224は、抽選結果が小当りであり、且つ第一演出移行制御手
段1221によってカタカタナイトチャンス演出に移行することが決定された場合に動作
するものであり、カタカタナイトチャンス演出以上に発展させることなく通常背景演出に
戻す第一ルート、またはおしゃべりタイム演出まで発展させ、その後、通常背景演出に戻
す第二ルート、のいずれか一方を、ポイントの合計に基づいて決定するものである。つま
り、ルート決定手段1224は、図93に示すルート振分けテーブル1225を有してお
り、第一ルート(1A)か第二ルート(1B)かの振分けを、第二ポイント累計手段12
20によって累計されたポイントに関連付けて設定している。なお、ルート振分けテーブ
ル1225では、ポイントの合計が大きいほど、第二ルート(1B)が選択される確率が
高くなるように振分率が設定されている。このため、譬え、カタカタナイトチャンス演出
において付与されるポイントが少ない場合であっても、通常背景演出または所スロット演
出において蓄積されたポイントの合計が大きい場合には、おしゃべりタイム演出に移行す
る可能性が高くなる。
カタカタ導出回数設定手段1227は、カタカタナイトチャンス1003の継続導出回
数を設定するものであり、ルート決定手段1224で決定されたルートと継続導出回数と
の関係を示す導出回数振分けテーブル1228と、回数判定用乱数を抽出する回数判定用
乱数抽出手段1229と、回数判定用乱数が抽出されると、その判定用乱数、決定された
ルート、及び導出回数振分けテーブル1228に基づいて、継続導出回数を決定する回数
決定手段1240を具備して構成されている。特に、導出回数振分けテーブル1228で
は、図95(a)に示すように、継続導出回数(すなわちゲーム数)が6回〜10回まで
の間で変化するようになっており、夫々の回数の振分けがルート毎に設定されている。こ
こで、数値は、分母を200とした場合の割合を示しており、「カタカタ1A」は第一ル
ート、すなわちカタカタナイトチャンス演出で終了するルートであり、「カタカタ1B」
は第二ルート、すなわちおしゃべりタイム演出まで発展した後に終了するルートであり、
「カタカタ2」は抽選結果が第三大当りであり超おしゃべりタイム演出まで発展する演出
である。本例の導出回数振分けテーブル1228では、「カタカタ1B」と「カタカタ2
」における継続導出回数の振分けは同一となっており、継続導出回数を9回とする場合が
最も多くなっている。これに対し、「カタカタ1A」では「カタカタ1B」や「カタカタ
2」よりも継続導出回数が少なくなるように設定されており、例えば継続導出回数を6回
とする場合が最も多く、継続導出回数が増えるほど振分率が小さくなっている。したがっ
て、おしゃべりタイム演出に移行させる場合には、その途中段階であるカタカタナイトチ
ャンス演出によって期待感を次第に高めさせおしゃべりタイム演出に移行した際の気分を
高揚させることが可能になる。一方、おしゃべりタイム演出に移行させない場合には、カ
タカタナイトチャンス演出を比較的早い段階で終了させることにより、おしゃべりタイム
演出に発展しなかったことに対しての意欲の低下を抑制することが可能になる。ここで、
カタカタ導出回数設定手段1227が本発明の導出回数設定手段に相当する。
高確率期待小演出制御手段1300は、図101に示すように、機能的な構成として、
カタカタ演出実行手段1301、及びカタカタポイント発生手段1302を有している。
カタカタ演出実行手段1301は、第一演出移行制御手段1221(図100参照)の出
力に基づいてカタカタナイトチャンス演出を開始させるものである。カタカタポイント発
生手段1302は、カタカタナイトチャンス演出中に所定のポイントを特典として付与す
るものであり、第二ポイント累計手段1220によって累計されたポイントの合計と付与
されるポイント値の振分けとの関係を示すポイント振分けテーブル1303と、カタカタ
ナイトチャンス演出に移行する前に、付与ポイント判定用乱数を抽出するポイント判定用
乱数抽出手段1304と、付与ポイント判定用乱数が抽出されると、その判定用乱数、累
計され貯えられているポイントの合計、及びポイント振分けテーブル1303、に基づい
て付与するポイントを決定するポイント決定手段1305を具備して構成されている。ポ
イント振分けテーブル1303は、夫々のパターンとカタカタナイトチャンス演出におけ
る演出内容との対応付けを示す予告演出振分け表1306(図95(b)参照)と、夫々
のパターンとポイントの合計との関係(振分け)を示す三種類の落下ポイント振分け表1
307,1308,1309(図96参照)とを有している。図95(b)に示す予告演
出振分け表1306では、パターン3〜パターン6がポイントに関する演出、具体的には
ポイントが表示されたポイントカードPを落下させる演出であり、パターン7〜パターン
9が、ポイントカードP以外のものが落下する演出である。なお、このパターン7〜パタ
ーン9の演出は、通常背景演出またはおしゃべりタイム演出に移行する前兆として出現さ
れるようになっている。また、パターン2は右可動装飾体234及び左可動装飾体235
のみを可動させポイントカードPを出現させない演出である。
落下ポイント振分け表は、ルート決定手段1224によって決定されたルート及び抽選
結果を基に分けられている。つまり、抽選結果が小当りであり第一ルート(カタカタ1A
)が選択された場合に対応した落下ポイント振分け表1307と、抽選結果が小当りであ
り第二ルート(カタカタ1B)が選択された場合に対応した落下ポイント振分け表130
8と、抽選結果が第三大当りである場合(カタカタ2)に対応した落下ポイント振分け表
1309とから構成されている。そして、カタカタ1Bまたはカタカタ2に対応した落下
ポイント振分け表1308,1309は互いに同一の振分けとなっており、カタカタ1A
に対応した落下ポイント振分け表1307は、他の二つの振分け表1308,1309よ
りも、ポイント値の高いパターンが選択されにくくなっている。また、いずれの落下ポイ
ント振分け表1307,1308,1309も、貯えられているポイントの合計が大きく
なるほど大きなポイント値が付与されにくくなっている。
特に、本例では、ポイント値を決定する際、「カタカタ1A」の場合にはカタカタ導出
回数設定手段1227によって設定された継続導出回数のカタカタナイトチャンス演出を
行ってもポイントの合計が一定値(100点)に達しないようにポイント値を決定し、一
方、「カタカタ1B」または「カタカタ2」の場合には、最終回またはそれより僅かに前
の回のカタカタナイトチャンス演出が導出される際にポイントの合計が一定値に達するよ
うにポイント値を決定している。つまり、カタカタナイトチャンス演出では、付与された
ポイントが100ポイントに達することを条件におしゃべりタイム演出への移行を可能に
しているかのように見せているが、実際には、カタカタナイトチャンス演出の継続導出回
数、及び演出の移行先(ルート)を予め設定し、その継続導出回数及び移行先に合うよう
に付与されるポイントを決定するようになっている。換言すれば、付与されたポイントの
合計が一定値に対しても、カタカタナイトチャン演出の実行回数が、カタカタ導出回数設
定手段1227によって設定された継続導出回数になるまでおしゃべりタイム演出への移
行を延期させている。このため、カタカタナイトチャンス演出が極端に短くなって演出内
容を十分に楽しませることができなくなったり、逆に極端に長くなり演出の繰り返しに飽
きてしまうことを抑制できる。また、カタカタナイトチャンス演出において、ポイントの
合計が一定値に達した場合には、「おしゃべりタイム演出に発展することが約束された」
と認識させることができ、おしゃべりタイム演出に移行させることに対しての意欲を高め
させることができる。
ところで、おしゃべりタイム演出に発展する場合には、図96(b)または(c)に示
す落下ポイント振分け表1308,1309が用いられるが、夫々の演出パターンは乱数
に基づいて決定されることから、設定された継続導出回数のカタカタナイトチャンス演出
が行われても、その間にポイントの合計を一定値に到達させることができない場合がある
。つまり、一定値に達しないまま、カタカタナイトチャンス演出が終了する可能性がある
。そこで、本例では、おしゃべりタイム演出に発展させることが決定されている場合にお
いて、最終回のカタカタナイトチャンス演出が行われてもポイントの合計が一定値に達し
ない場合には、おしゃべりタイム演出に移行する旨の表示、例えばパターン9の「大所マ
ーク」を表示させるようにしている。これにより、「ポイントの合計を一定値に到達させ
ることができなかったが、救済処置によりおしゃべりタイム演出に移行した」と認識させ
ることができ、ポイントが一定値に達しないままおしゃべりタイム演出に移行することに
対して不可解な気持ちを喚起させることがない。なお、この「大所マーク」は、ポイント
の代わりに表示される場合もあり、この場合にはポイントの合計が一定値に達していなく
ても、おしゃべりタイム演出への移行が確実となる。つまり、図96(a)に示す落下ポ
イント振分け表1307ではパターン9に対する振分けは設けられていないが、図96(
b),(c)に示す落下ポイント振分け表1308,1309では、パターン9に対して
振分けされていることから、おしゃべりタイム演出に移行する場合にのみ出現可能となる
なお、図101に示すように、カタカタポイント発生手段1302によってポイントが
発生すると、そのポイントは第三ポイント累計手段1320に出力され、第二ポイント累
計手段1220で累計されたポイントの合計に対して順次加算される。そして、全てのポ
イントの合計が、カタカタナイトチャンス演出の下部に表示されたポイント表示部PT(
図108参照)に表示されるとともに、ポイントの合計が一定値に達した場合にはその旨
が表示されるようになっている。
また、高確率期待小演出制御手段1300には、カタカタナイトチャンス演出の実行回
数をカウントする導出回数カウント手段1321と、カウントされた実行回数が、カタカ
タ導出回数設定手段1227で設定された継続導出回数に達した場合に、カタカタナイト
チャンス演出からおしゃべりタイム演出へ、またはカタカタナイトチャンス演出から通常
背景演出へ移行させる第二演出移行制御手段1322とが設けられている。
また、高確率期待小演出制御手段1300には、カタカタナイトチャンス演出から通常
背景演出に移行する際、貯えられたポイントの一部または全てを消去するポイント消去手
段1323が設けられている。ポイント消去手段1323は、残ポイント振分けテーブル
1324と、残ポイント判定乱数を抽出する残ポイント判定用乱数抽出手段1325と、
抽出された残ポイント判定用乱数、貯えられたポイントの合計(すなわち第三ポイント累
計手段1320によって累計されたポイントの合計)、及び残ポイント振分けテーブル1
324に基づいてポイントを残すか否かを決定する残ポイント決定手段1326とを具備
して構成されている。残ポイント振分けテーブル1324は、図95(c)に示すように
、パターン7(ポイントを全く残さない演出)、及びパターン8(ポイントを20点残す
演出)に対する振分けをポイントの合計に対応させて設定したものであり、ポイントの合
計が多いほどパターン8が選択される割合が高くなっている。例えば、ポイントの合計が
20点以下であれば、ポイントを残す演出は全く行われないが、ポイントの合計が51点
以上の場合には、ポイントを残す演出とポイントを残さない演出とが半々の割合で出現す
るようになっている。このように、ポイントの合計が大きいほど、その一部が残され易く
なり、残された場合には、通常背景演出に戻った後、残されたポイントから累計が再開さ
れるようになっている。したがって、カタカタナイトチャンス演出から通常背景演出に戻
る場合における期待感の低下を軽減することができ、その時点で遊技を終了してしまうこ
とを抑制できる。ここで、カタカタポイント発生手段1302が本発明のポイント付与手
段に相当し、第二演出移行制御手段1322が本発明の演出移行延期手段に相当する。
高確率期待大演出制御手段1400は、図102に示すように、機能的な構成として、
おしゃべり演出実行手段1401、及びおしゃべり導出回数設定手段1402を有してい
る。おしゃべり演出実行手段1401は、第一演出移行制御手段1221(図100参照
)または第二演出移行制御手段1322(図101参照)の出力に基づいておしゃべりタ
イム演出を開始させるものである。おしゃべり導出回数設定手段1402は、おしゃべり
タイム演出における背景演出毎の導出回数を抽選に基づいて決定するものである。詳しく
説明すると、おしゃべりタイム演出には、背景演出として、朝、夕方、及び夜からなる三
種類の背景画像を有しており、これらの背景画像が順に切替わり表示されるようになって
いる。そして夫々の背景画像を用いたおしゃべりタイム演出が、おしゃべり導出回数設定
手段1402によって設定された回数ずつ実行されるようになっている。おしゃべり導出
回数設定手段1402は、夫々の背景演出の導出回数を組合せてグループ化した回数パタ
ーンと抽選結果との関係を示すパターン振分けテーブル1403と、おしゃべりタイム演
出に移行する前にパターン選択用乱数を抽出するパターン選択用乱数抽出手段1404と
、抽出されたパターン選択用乱数、抽選結果(すなわち第三大当り判定手段1201また
は小当り判定手段1202の出力)、及びパターン振分けテーブル1403、に基づいて
回数パターンを決定するパターン決定手段1405と、決定された回数パターンから夫々
の背景演出における導出回数を認識する導出回数認識手段1406とを具備して構成され
ている。パターン振分けテーブル1403は、図97に示すおしゃべり(1)用テーブル
1407と、図98に示すおしゃべり(2)用テーブル1408とからなる。ここで「お
しゃべり(1)」とは、抽選結果が第四結果(小当り)である状態を示し、「おしゃべり
(2)」とは、抽選結果が第三大当り(確率変動状態付の特殊当り)である状態を示して
いる。また、モード数(導出回数に相当)の欄には、三種類の数値が記載されているが、
これは左から順に、朝の背景、夕方の背景、及び夜の背景、における導出回数を示してい
る。例えば、最初の欄に記載した(3,3,24)は、「朝の背景演出」を3回行い、そ
の後「夕方の背景演出」を3回行い、さらに「夜の背景演出」を24回行うこと、すなわ
ち合計30回のおしゃべりタイム演出を行うことを示している。なお、便宜上省略して示
したが、朝の背景を示す数値と夕方の背景を示す数値とが、逆になる場合も設定されてお
り、夫々1:1の割合で振分けられている。例えば、モード数が(3,6,8)で、振分
率が142/200014の場合には、「朝の背景演出」を3回、「夕方の背景演出」を
6回、「夜の背景演出」を8回行うパターンと、朝・夕方が逆になり、「朝の背景演出」
を6回、「夕方の背景演出」を3回、「夜の背景演出」を8回行うパターンとが含まれ、
夫々71/200014の振分率で選択されるようになっている。
おしゃべり(1)用テーブル1407及びおしゃべり(2)用テーブル1408から分
かるように、おしゃべりタイム演出における合計導出回数は、おしゃべり(1)の場合(
小当りの場合)には一定回数(本例では30回)未満となり、おしゃべり(2)の場合(
第三大当りの場合)には一定回数になるように制限されている。このため、超おしゃべり
タイム演出に移行しない場合には、一定回数未満のおしゃべりタイム演出が行われた後、
通常背景演出に戻ることとなり、超おしゃべりタイム演出に移行する場合には、一定回数
のおしゃべりタイム演出が行われた後、発展することになる。したがって、遊技者は、お
しゃべりタイム演出が一定回数継続して実行されることを願うようになり、比較的単調な
演出が繰り返されても演出の繰り返しに対して不満や苛立ちを喚起させることはない。な
お、この一定回数(例えば30回)は、確率変動状態において第一当りまたは第二当りが
発生する確率を基に予測される、大当りまでの予測回数よりも多くなる回数に設定されて
いる。このため、大当りになるであろうと予測される抽選回数が経過しても、そのような
有利遊技状態にならない場合に、超おしゃべりタイム演出へ移行することとなる。つまり
、「確率変動状態が発生していなかったのでは」と、遊技の終了を意識し始めるタイミン
グを狙って超おしゃべりタイム演出を出現させるため、超おしゃべりタイム演出が出現さ
れることによる喜びを一層大きなものとすることができるとともに、確率変動状態が潜伏
しているにもかかわらず遊技を終了してしまうことを抑制できる。
また、おしゃべり(2)用テーブル1408では、おしゃべり(1)用テーブル140
7と比べると、「朝の背景演出」または「夕方の背景演出」の導出回数を比較的多くする
割合が高くなっている。例えば、「朝の背景演出」及び「夕方の背景演出」の導出回数が
ともに12回以上となる確率は、おしゃべり(1)の場合には200/200014であ
るが、おしゃべり(2)の場合には、1100/200014となり、約5.5倍の割合
で選択されるようになっている。つまり、抽選結果が第三大当りである場合には、抽選結
果が小当りの場合よりも、背景演出の切替わりが遅くなるように設定されている。このよ
うに、背景演出の切替わりが遅いほど、第三当りである可能性、すなわち超おしゃべりタ
イム演出に発展する可能性高くなることから、背景の切替わりに対しても注目させること
が可能になる。
なお、図102に示すように、高確率期待大演出制御手段1400には、おしゃべりタ
イム演出の実行回数を、背景演出毎にカウントするおしゃべり演出回数カウント手段14
09と、おしゃべり演出回数カウント手段1409によってカウントされた背景演出毎の
実行回数がおしゃべり導出回数設定手段1402で設定された導出回数になる毎に背景演
出を切替える背景演出切替手段1420と、おしゃべり演出回数カウント手段1409で
カウントされたおしゃべりタイム演出全体の実行回数が、おしゃべり導出回数設定手段1
402で設定された合計導出回数に達したときに、通常背景演出または超おしゃべりタイ
ム演出のいずれかに移行させる第三演出移行制御手段1421とが設けられている。つま
り、第三演出移行制御手段1421は、抽選結果が小当りの場合にはおしゃべりタイム演
出を継続導出回数の行った後、通常背景演出に移行させ、一方、抽選結果が第三大当りの
場合にはおしゃべりタイム演出を継続導出回数の行った後、超おしゃべりタイム演出に移
行させる。つまり、超おしゃべりタイム演出に移行する場合も移行しない場合も、夫々の
背景演出が、抽選で決定された回数ずつ順に導出されるため、演出の内容や背景の変化を
十分に楽しませることができる。
次に、上記の発展演出における処理の流れ(背景選択処理)を、図74乃至図79に示
すフローチャートに基づき説明する。ここで、図74は背景選択処理を示し、図75は背
景選択処理にける特殊背景処理を示し、図76は特殊背景処理におけるカタカタ1A背景
処理を示し、図77は特殊背景処理におけるカタカタ1B背景処理を示し、図78は特殊
背景処理におけるおしゃべり1背景処理を示し、図79は特殊背景処理におけるおしゃべ
り2背景処理を示している。
図74に示す背景選択処理では、まず、特殊背景が選択されているか、すなわち導出す
べき発展演出が決定されているかを判別する(ステップS1301)。そして、特殊背景
が選択されている場合には(ステップS1301にてYES)、抽選結果が第三大当りま
たは小当り以外の所定の当りパターン、すなわち、大当り状態演出に移行する第一大当り
または第二大当り、あるいは所さんメガ天モード演出に移行する第四大当りなどに該当す
るかを判別する(ステップS1302)。そして、ステップS1302において、所定の
当りパターンに含まれている場合には(ステップS1302にてYES)、背景選択処理
を終了し、所定の当りパターンに含まれていない場合には(ステップS1302にてNO
)、特殊背景処理を実行する(ステップS1303)。なお、特殊背景処理については後
述する。
一方、ステップS1301において、特殊背景が選択されていない場合には(NO)、
抽選結果が小当りであるかを判別し(ステップS1304)、小当りの場合には(YES
)、小当り時スロット演出振分表1208(図94参照)でパターン1〜パターン12の
いずれか(すなわち第一領域)が選択されているかを判別する(ステップS1305)。
そして、第一領域のパターンが選択されている場合には(ステップS1305にてYES
)、カタカタ選択テーブル(ルート振分けテーブル1225に相当(図93参照))で第
一ルート(1A)が選択されているかを判別する(ステップS1306)。第一ルート(
1A)が選択されている場合には(YES)、カタカタ1Aフラグをセットし(ステップ
S1307)、一方、第一ルートが選択されていない場合、すなわち第二ルート(1B)
が選択されている場合には(ステップS1306にてNO)、カタカタ1Bフラグをセッ
トする(ステップS1308)。このように、カタカタ1Aまたはカタカタ1Bのフラグ
がセットされた後、滞在ゲーム数振分表(導出回数振分けテーブル1228に相当(図9
5(a)参照))に基づき、継続導出回数を決定し、その回数を滞在カウンタにセットす
る(ステップS1309)。
一方、スロット演出振分け表1208でパターン13〜パターン22のいずれか(すな
わち第二領域)が選択されている場合には(ステップS1304にてNO)、おしゃべり
1のフラグをセットし(ステップS1310)、おしゃべりモード滞在ゲーム数振分表(
おしゃべり(1)用テーブル1407に相当(図97参照))に基づき、おしゃべりタイ
ム演出における背景演出毎の導出回数を決定し、その回数をカウンタにセットする(ステ
ップS1311)。
また、ステップS1304にて小当りではないと判別された場合には(NO)、抽選結
果が第三大当りであるか否かを判別する(ステップS1312)。そして、第三大当りで
ある場合には(ステップS1312にてYES)、特定時スロット演出振分表(小当り時
スロット演出振分表1208と同等)でパターン1〜パターン12のいずれか(すなわち
第一領域)が選択されているかを判別する(ステップS1313)。そして、第一領域の
パターンが選択されている場合には(ステップS1313にてYES)、おしゃべり2フ
ラグをセットし(ステップS1314)、ステップS1311に移行する。なお、ステッ
プS1311では、おしゃべりモード滞在ゲーム数振分表としておしゃべり(2)用テー
ブル1408が用いられる。一方、スロット演出振分け表1208でパターン13〜パタ
ーン22のいずれか(すなわち第二領域)が選択されている場合には(ステップS131
3にてNO)、カタカタ2フラグをセットし(ステップS1315)、ステップS130
9に移行する。
ステップS1312において第三大当りと判別されない場合には(NO)、抽選結果が
第四大当り(第五結果)であるかを判別し(ステップS1316)、第四大当りの場合に
は(YES)、第四背景フラグをセットし(ステップS1317)、背景選択処理を終了
する。また、第四大当りと判別されない場合には(NO)、抽選結果が第二大当りである
かを判別し(ステップS1318)、第二大当りの場合には(YES)、第二背景フラグ
をセットし(ステップS1319)、背景選択処理を終了する。さらに、第二大当りと判
別されない場合には(NO)、抽選結果が第一大当りであるかを判別し(ステップS13
20)、第一大当りの場合には(YES)、第一背景フラグをセットし(ステップS13
21)、背景選択処理を終了する。なお、第一大当りでもない場合は、そのまま背景選択
処理を終了する。
ステップS1303に示す特殊背景処理では、図75に示すように、まず、特殊背景2
が選択されているか、すなわち導出すべき発展演出として、カタカタナイトチャンス演出
またはおしゃべりタイム演出のいずれか一方が選択されているかを判別する(ステップS
1329)。そして、特殊背景2が選択されている場合には(ステップS1329にてY
ES)、カタカタ1A背景処理(ステップS1330)、カタカタ1B背景処理(ステッ
プS1340)、カタカタ2背景処理(ステップS1350)、おしゃべり1背景処理(
ステップS1360)、及びおしゃべり2背景処理(ステップS1380)を順に実行し
、その後、特殊背景パターンに応じた表示コマンドをセットする(ステップS1395)
図76に示すように、カタカタ1A背景処理では、ステップS1307によってカタカ
タ1Aフラグがセットされているかを判別し(ステップS1331)、カタカタ1Aフラ
グがセットされている場合には(YES)、カタカタナイトチャンス演出の滞在ゲーム数
(実行回数)が最終ゲーム(最終回)に相当するかを判別する(ステップS1332)。
そして、最終ゲームに相当する場合には(ステップS1332にてYES)、カタカタ最
終振分表(残ポイント振分けテーブル1324(図95(c)参照)に相当)を基に最終
演出を選択し(ステップS1333)、その後、通常背景移行フラグをオンする(ステッ
プS1334)。一方、滞在ゲーム数が最終ゲームに相当しない場合には(ステップS1
332にてNO)、落下ポイント振分け表1307(図96(a)参照)にてパターンを
選択するとともに、滞在ゲームカウンタに「1」を加え、カタカタ1A背景処理を終了す
る。なお、ステップS1331において、カタカタ1Aフラグがセットされていないと判
別された場合には(NO)、そのままカタカタ1A背景処理を終了する。
図77に示すように、カタカタ1B背景処理、及びカタカタ2背景処理(以下、まとめ
てカタカタ1B(2)背景処理という)では、ステップS1308によってカタカタ1B
フラグがセットされているか、またはステップS1315によってカタカタ2フラグがセ
ットされているかを判別し(ステップS1341)、カタカタ1Bフラグまたはカタカタ
2フラグがセットされている場合には(YES)、滞在変動カウンタが最大値か否か、す
なわち、最終回のカタカタナイトチャンス演出であるかを判別する(ステップS1342
)。そして、カウンタが最大値の場合には(ステップS1342にてYES)、おしゃべ
り1フラグ(カタカタ1B背景処理の場合)、またはおしゃべり2フラグ(カタカタ2背
景処理の場合)をセットし(ステップS1343)、さらに、ステップS1311と同様
、おしゃべりモード滞在ゲーム数振分表に基づき、おしゃべりタイム演出における背景演
出毎の導出回数を決定し、その回数をカウンタにセットする(ステップS1344)。
一方、滞在変動カウンタが最大値になっていない場合には(ステップS1342にてN
O)、落下ポイント振分け表1308,1309(図96(b),(c)参照)にてパタ
ーンを選択するとともに、滞在ゲームカウンタに「1」を加え、カタカタ1B(2)背景
処理を終了する。なお、ステップS1341において、カタカタ1Bフラグまたはカタカ
タ2フラグがセットされていないと判別された場合には(NO)、そのままカタカタ1B
(2)背景処理を終了する。
図78に示すように、おしゃべり1背景処理では、ステップS1310またはステップ
S1343によっておしゃべり1フラグがセットされているかを判別し(ステップS13
61)、おしゃべり1フラグがセットされている場合には(YES)、変動カウンタが設
定モード数に達したか、すなわち、夫々の背景演出毎に設定された導出回数に達したかを
判別する(ステップS1362)。そして、設定モード数に達していない場合には(NO
)、変動カウンタに「1」を加え(ステップS1363)、おしゃべり1背景処理を終了
する。一方、変動カウンタが設定モード数に達している場合には(ステップS1362に
てYES)、「朝の背景演出」を導出中か判別する(ステップS1364)。「朝の背景
演出」を導出している場合には(YES)、夕方背景のフラグをオンするとともにカウン
タをセットし(ステップS1365)、続いて「朝の背景演出」におけるカウンタをリセ
ットする(ステップS1366)。また、「朝の背景演出」を導出していない場合には(
ステップS1364にてNO)、「夕方の背景演出」を導出中かを判別する(ステップS
1367)。そして、「夕方の背景演出」を導出している場合には(YES)、夜背景の
フラグをオンするとともに、カウンタをセットし(ステップS1368)、続いて「夕方
の背景演出」におけるカウンタをリセットする(ステップS1369)。また、「夕方の
背景演出」も導出していない場合、すなわち、「夜の背景演出」を導出している場合には
(ステップS1367にてNO)、第一通常状態演出に関するフラグをオンするとともに
(ステップS1370)、「夜の背景演出」におけるカウンタをリセットする(ステップ
S1371)。
一方、図79に示すように、おしゃべり2背景処理では、ステップS1314またはス
テップS1343によっておしゃべり2フラグがセットされているかを判別し(ステップ
S1381)、おしゃべり2フラグがセットされている場合には(YES)、変動カウン
タが設定モード数に達しているか、すなわち、夫々の背景演出毎に設定された導出回数に
達しているかを判別する(ステップS1382)。そして、設定モード数に達していない
場合には(NO)、変動カウンタに「1」を加え(ステップS1383)、おしゃべり2
背景処理を終了する。一方、変動カウンタが設定モード数に達している場合には(ステッ
プS1382にてYES)、「朝の背景演出」を導出中かを判別する(ステップS138
4)。「朝の背景演出」を導出している場合には(YES)、夕方背景のフラグをオンす
るとともにカウンタをセットし(ステップS1385)、続いて「朝の背景演出」におけ
るカウンタをリセットする(ステップS1386)。また、「朝の背景演出」を導出して
いない場合には(ステップS1384にてNO)、「夕方の背景演出」を導出中かを判別
する(ステップS1387)。そして、「夕方の背景演出」を導出している場合には(Y
ES)、夜背景のフラグをオンするとともに、カウンタをセットし(ステップS1388
)、続いて「夕方の背景演出」におけるカウンタをリセットする(ステップS1389)
。また、「夕方の背景演出」も導出していない場合、すなわち、「夜の背景演出」を導出
している場合には(ステップS1387にてNO)、超おしゃべりタイム演出に関するフ
ラグをオンするとともに(ステップS1390)、「夜の背景演出」におけるカウンタを
リセットする(ステップS1391)。
このように、本例のパチンコ機1によれば、抽選結果が第三結果である場合、すなわち
第三有利遊技状態(大当り)の場合に出現可能な表示態様として、通常の遊技状態である
ことを示す通常状態演出(所スロット演出)と、第三有利遊技状態制御手段933cによ
って確率変動状態が発生している可能性があることを示す高確率期待小演出(カタカタナ
イトチャンス演出)と、第三有利遊技状態制御手段933cによって確率変動状態が発生
している可能性が高いことを示す高確率期待大演出(おしゃべりタイム演出)と、第三有
利遊技状態制御手段933cによって確率変動状態が発生していることを示す高確率状態
演出(超おしゃべりタイム演出)とを有している。これに対し、抽選結果が第四結果であ
る場合、すなわち第四有利遊技状態(小当り)の場合に出現可能な表示態様として、通常
状態演出(所スロット演出)と、高確率期待小演出(カタカタナイトチャンス演出)と、
高確率期待大演出(おしゃべりタイム演出)とを有している。つまり、第四有利遊技状態
では、高確率状態演出(確率変動状態が発生していることを示す演出)を出現させること
ができないものの、それ以外の演出は、第三有利遊技状態と同様に出現可能となっている
また、第三有利遊技状態に限って出現される高確率状態演出(超おしゃべりタイム演出
)は、高確率期待小演出(カタカタナイトチャンス演出)及び高確率期待大演出(おしゃ
べりタイム演出)の段階を経て出現される演出であり、しかも、高確率期待小演出から高
確率期待大演出への移行は第一条件(ポイントの合計が所定値を超えること)の成立を要
件とし、高確率期待大演出から高確率状態演出への移行は第二条件(所定回数の抽選が行
われること)の成立を要件としていることから、第三有利遊技状態となって確率変動状態
が発生しても、「高確率状態演出」がすぐに出現されることはない。換言すれば、所定の
利益が付与されてから「高確率状態演出」が出現されるまでのしばらくの間は、第三有利
遊技状態と第四有利遊技状態とを区別して認識することができなくなる。このため、第四
有利遊技状態(小当り)が発生した場合であっても、「第三有利遊技状態(大当り)であ
るかも知れない」、すなわち「確率変動状態に突入しているかもしれない」と推測させる
ことができ、遊技者の期待感を高めることができる。したがって、遊技への意欲が高めら
れ、不満による遊技の終了を極力抑制することができる。
また、どちらの有利遊技状態の場合も、基本的に、通常状態演出(所スロット演出)か
ら高確率期待小演出(カタカタナイトチャンス演出)へ移行し、高確率期待小演出から高
確率期待大演出(おしゃべりタイム演出)へ移行するため、高確率への期待を段階的に高
めることが可能になる。このため、遊技への意欲が向上し、途中で遊技を終了してしまう
ことを極力防止することができる。さらに、第三有利遊技状態の場合には、最終的に、「
確率変動状態になっていること」を示す高確率状態演出が出現されるため、これにより遊
技者に安心感を与えるとともに、抽選への期待感、すなわち特定の利益が付与されること
への期待感を激増させることができる。
また、本例のパチンコ機1によれば、高確率期待小演出(カタカタナイトチャンス演出
)では、遊技の進行に伴って有価価値以外の特典が付与され、この特典を基に第一条件が
成立したか否かが判定される。そして、第一条件が成立すると、高確率期待小演出に代っ
て高確率期待大演出(おしゃべりタイム演出)を出現させることが可能になる。したがっ
て、遊技者は、高確率期待小演出を視認しながら特典が付与されるか否かを注目するよう
になり、ひいては高確率期待小演出(カタカタナイトチャンス演出)の興趣を高めること
ができる。特に、特典として、演出毎に所定のポイント(得点)が付与され、そのポイン
トの合計が一定値に達すると、高確率期待小演出から高確率期待大演出に移行することが
可能になる。したがって、ポイントを集めることに興味が持たれ、遊技を進行させること
への意欲を一層高めることができる。また、ポイントの合計が高くなるほど有利となるこ
とから、同じ種類の高確率期待小演出が継続して出現されても、その演出の内容に飽きて
しまうことが軽減される。
しかも、ポイントの合計が一定値に達してもすぐに高確率期待大演出(おしゃべりタイ
ム演出)へ移行するのではなく、設定された継続導出回数の高確率期待小演出(カタカタ
ナイトチャンス演出)が全て実行されるまで、移行しないようになっている。このため、
高確率期待小演出において、ポイントの合計が一定値に達した場合、または一定値に達し
ていなくても高得点となった場合には、「高確率期待小演出から高確率期待大演出へ発展
することが約束された」、または「その発展が略確実となった」と認識させることができ
、高確率期待大演出へ移行させることに対しての意欲を高めることができる。すなわち、
「設定された継続導出回数に達するまでもう少し遊技を続けてみよう」という意識を喚起
させることができる。
また、本例のパチンコ機1によれば、高確率期待小演出(カタカタナイトチャンス演出
)の継続導出回数が遊技状態に基づいて変化するため、継続導出回数を予測させることが
困難になり、その期間内にポイントの合計が一定値に達するか否かについて一層ハラハラ
させることができる。特に、抽選結果が第四結果の場合、高確率期待小演出に移行する前
に、第一ルートまたは第二ルートのいずれかを抽選によって決定し、回数判定用乱数と、
決定されたルート(第一ルートまたは第二ルート)と、導出回数振分けテーブル1228
とに基づいて、継続導出回数を決定するが、導出回数振分けテーブル1228では、第二
ルートの方が第一ルートよりも継続導出回数が多くなるように設定されているため、高確
率期待小演出の回数は、高確率期待大演出に発展するパターンの方が多くなる。したがっ
て、高確率期待大演出に移行する場合には、その途中段階である高確率期待小演出によっ
て期待感を次第に高めさせ高確率期待大演出へ移行した際の気分を高揚させることができ
る。一方、高確率期待大演出へ移行しない場合には、高確率期待小演出を比較的早い段階
で終了させることにより、高確率期待大演出に発展しなかったことに対しての意欲の低下
を抑制することができる。
また、本例のパチンコ機1によれば、高確率期待大演出(おしゃべりタイム演出)へ移
行する場合には、最終回の高確率期待小演出(カタカタナイトチャンス演出)の際に、移
行先を示す予告表示が行われる。このため、高確率期待小演出が終わったことと、移行先
が高確率期待大演出であることを、遊技者に認識させることができる。したがって、一連
の演出が円滑に行われるとともに、高確率期待大演出に移行することに対して期待感を大
きく膨らませることができる。
また、本例のパチンコ機1によれば、ポイントは、高確率期待小演出(カタカタナイト
チャンス演出)だけではなく、通常状態演出(通常背景演出及び所スロット演出)におい
ても付与される場合がある。したがって、通常状態演出においてポイントを取得する楽し
みが増えるとともに、通常状態演出と高確率期待小演出とが互いに関連付けられることに
より高確率期待小演出へ移行させたいという意欲を一層高めることができる。つまり、通
常状態演出において、一定値に達するようなポイントが付与された場合には、「高確率期
待小演出から高確率期待大演出へ発展することが約束された」、または「その発展が略確
実となった」と認識させることができ、高確率期待小演出へ移行させることに対しての意
欲を高めることができる。すなわち、高確率期待小演出が出現する前の通常遊技状態のと
きから、高確率期待小演出で行われる遊技に関わることができるようになり、これら一連
の演出への関心を一層高めることが可能になる。
また、本例のパチンコ機1によれば、乱数に基づいた不特定のポイントを発生させるこ
とから、ポイントへの注目が一層高まるとともに、ポイントを付与する際にメリハリをつ
けることができる。また、貯えられているポイントの合計が高いほど、大きなポイント値
が付与されにくくなっているため、ポイントの合計がすぐに一定値に達するのを抑制する
ことができる。つまり、ポイントを収集する楽しみを比較的長期にわたって継続させるこ
とができる。逆に、ポイントの合計が低い場合には、比較的大きなポイント値を付与する
ことが可能になる。例えば、遊技開始初期に大きなポイント値を付与するようにすれば、
それによって遊技者の意識をひきつけることが可能になる。また、通常状態演出には、抽
選結果が第三結果または第四結果にならなくても出現可能な第一通常状態演出(通常背景
演出)と、第三結果または第四結果になった後に出現可能な第二通常状態演出(所スロッ
ト演出)とが含まれており、抽選結果が第三結果または第四結果になると、第一通常状態
演出から第二通常状態演出に移行し、その後、高確率期待小演出(若しくは高確率期待大
演出)に移行するようになっている。そして、第一通常状態演出では、貯えられているポ
イントの合計に、付与されるポイント値を加えても、一定値に到達しないように、付与す
るポイント値を決定する。つまり、一定値に近くなると、付与されるポイントを極めて小
さなポイント値に制限したり、ポイント値を「0」とすることにより、一定値に到達しな
いように処理する。したがって、第三結果または第四結果となった後に導出される第二通
常状態演出において、初めて一定値に到達させることが可能になり、一定値に到達した場
合にはすぐに次の演出に発展させることが可能になる。このため、累積されたポイントの
合計と、演出の移行条件との関係が明確となり、ポイントの信頼性を高めることができる
また、本例のパチンコ機1によれば、第一通常状態演出(通常背景演出)において付与
されるポイント値が「0」である場合には、ポイント値の代りにアイテム画像を表示させ
るようにしている。このため、ポイント値「0」であり、合計が変化しない場合であって
も、遊技者の気分の低下を抑制することができるとともに、アイテム画像によって視覚的
な興趣を与えることができる。特に複数種類のアイテム画像と、抽選手段の抽選結果に対
する期待値とが互いに関係づけられているため、期待値に対応したアイテム画像を表示さ
せることが可能になり、アイテム画像に対する憎悪感を一掃することができる。
また、本例のパチンコ機1によれば、高確率期待小演出(所スロット演出)におけるス
ロット演出振分け表1208を、第一領域と第二領域とに分割し、貯えられたポイントの
合計に、付与されるポイントを加えても一定値に達しないポイント群を第一領域とし、そ
れ以外の領域すなわち一定値に達するポイント群を第二領域としている。そして、決定さ
れたポイント値が第二領域に含まれる場合には高確率期待小演出を出現させることなく、
第二通常状態演出から高確率期待大演出へ移行させる。つまり、付与されるポイントを加
えても一定値に到達しない場合には、ポイントを付与した後に高確率期待小演出に移行さ
せ、一方、一定値に到達する場合には、高確率期待大演出へ移行させるようにしている。
したがって、第二通常状態演出では、ポイントを付与する場合にポイントの合計が一定値
に達するか否かを前もって把握し、達する場合には高確率期待大演出へ直接移行させるた
め、高確率期待小演出の存在に起因する演出相互の矛盾を防止することができる。特に、
高確率期待小演出においてポイント値を決定する際には、第一通常状態演出で付与された
ポイントの合計が考慮され、ポイントの合計が高いほど、第二領域のポイント値が選択さ
れる可能性が高くなるため、例えば「高確率期待小演出においてポイントの合計が一定値
に達しないように付与するポイント値を制限するもの」に比べ、第一通常状態演出にて貯
えられたポイントを生かした処理が可能となる。
また、本例のパチンコ機1によれば、高確率期待大演出(おしゃべりタイム演出)を出
現させない場合には、第一条件が成立する前、すなわちポイントの合計が一定値に達する
前に、高確率期待小演出(カタカタナイトチャンス演出)から第一通常状態演出(通常背
景演出)に戻ることとなるが、この場合には貯えられたポイントの全てまたは一部が消去
されるため、ゼロの状態または極めて少ない状態から再び第一通常状態演出を開始させる
こととなり、例えば小当りが連続して発生しても、蓄積されるポイントの合計が極めて大
きくなることを防止できる。
また、本例のパチンコ機1によれば、第一通常状態演出(通常背景演出)では、第二特
別図柄の変動時のみポイントを付与することを可能とし、第一特別図柄の変動時にはポイ
ントが付与されないようにするため、ポイントが付与される頻度を抑え、ポイントが付与
される場合と付与されない場合とのメリハリをつけることができ、ひいてはポイントが付
与されることへの興味を高めることが可能となる。また、第一特別図柄による抽選と第二
特別図柄による抽選とを視覚的に識別することが可能となり、二種類の抽選が行われてい
ることを容易に認識させることができる。特に、第二特別図柄の変動を開始させるための
第二始動口332は、特定の遊技状態になったときに入賞させやすくなることから、特定
の遊技状態になることへの楽しみをさらに高めることができる。また、第一通常状態演出
(通常背景演出)において特殊演出が行われ、操作ボタン1102が操作された場合に限
り、ポイントを付与させることを可能にするため、ポイントを付与する頻度を一層効率的
に抑え、すぐに一定値に達することを抑制できる。さらに、操作ボタン1102の操作を
要求するため、単に見ているだけの受動的な演出ではなく、積極的に演出に参加させ、ゲ
ームのような感覚でポイントを取得させることが可能になる。なお、第一通常状態演出で
は、貯えられているポイントの合計が常に表示されるようになっている。つまり、ポイン
トを付与することが可能となるのは、第二特別図柄の変動時のみであるが、ポイントが付
与されることのない第一特別図柄の変動時にも、ポイントの合計を表示させるようにして
いる。したがって、ポイントへの興味を常に意識付けるとともに、これから遊技を始めよ
うとする遊技者にとっては、ポイントに関する情報を、遊技台選びの情報として用いるこ
とが可能になる。つまり、「多くのポイントが既に蓄積されている遊技台で遊技したい」
という、遊技意欲を高めることができる。
また、本例のパチンコ機1によれば、第三有利遊技状態の場合、高確率期待大演出(お
しゃべりタイム演出)が導出された後の抽選回数が一定回数を超えると、第二条件が成立
したものと判定し、高確率状態演出(超おしゃべりタイム演出)に移行する。このため、
遊技者は、高確率期待大演出が長く続き一定回数を超えることを願うようになる。したが
って、譬え、高確率期待大演出が単調な演出であっても、それが継続されることに対して
不満を持つことがなくなり、しかも、抽選への期待感を次第に高めることが可能になる。
特に、第一有利遊技状態または第二有利遊技状態になるであろうと予測される抽選回数が
経過しても、そのような有利遊技状態にならない場合に、高確率状態演出(超おしゃべり
タイム演出)へ移行するため、「確率変動状態が発生していなかったのでは」と、遊技の
終了を意識し始めるタイミングを狙って高確率状態演出を出現させることができる。した
がって、高確率状態演出が出現されることによる喜びを一層大きなものとすることができ
るとともに、確率変動状態が潜伏しているにもかかわらず遊技を終了してしまうことを抑
制できる。また、高確率期待大演出では、遊技の進行に伴って背景画像が順に切り替わる
ため、高確率期待大演出の出現が一定回数継続しても、演出の内容に変化を持たせ、演出
の飽きを抑制することができる。また、背景画像の切り替わりが遅いほど、第二条件が成
立する可能性、すなわち高確率状態演出が出現される可能性が高くなることから、背景の
切り替わりに対しても注目させることができる。
また、本例のパチンコ機1によれば、遊技状態が少なくとも確率変動状態ではなく且つ
時短遊技状態でもない場合(すなわち通常時の場合)に「第三有利遊技状態」が発生する
と、時短遊技状態を発生させることなく、確率変動状態となるようにしている。このため
、「第三有利遊技状態」と「第四有利遊技状態」との区別を一層困難とすることができる
。また、第五有利遊技状態の場合に出現可能となる表示態様は、第五有利遊技状態制御手
段933eによって確率変動状態及び時短遊技状態が発生していることを示す高確率時短
状態演出である。したがって、「第五有利遊技状態」に当選した場合には、時短遊技状態
及び確率変動状態となったことが容易に認識され、ひいては抽選への期待感を大幅に高め
、遊技者の気分を高揚させることが可能になる。つまり、所定の利益であるアタッカ装置
335の開閉動作等が一層注目されるようになり、遊技の興趣を高めることが可能になる
。なお、高確率時短状態遊技が出現しない場合には、「第五有利遊技状態」ではないこと
が明らかになるが、このような場合であっても「第三有利遊技状態」である可能性が残さ
れていることから、遊技意欲の低下を抑制できる。また、「第三有利遊技状態」を発生さ
せる際に、既に確率変動状態になっている場合には、確率変動状態を維持したまま、時短
遊技状態を発生させる。つまり、「第三有利遊技状態」によって確率変動状態となった後
、「第一有利遊技状態」または「第二有利遊技状態」によって特定の利益が付与される前
に、再び「第三有利遊技状態」になると、時短遊技状態を付与するとともに高確率時短状
態演出(所さんメガ天モード演出)を出現させる。これにより、再度の「第三有利遊技状
態」による利益として、所定の利益(第四有利遊技状態と同様の利益)以上の利益を与え
ることが可能になり、大当りへの期待感をさらに高めることができる。なお、この場合、
第二始動口332への入賞のし易さが増加し、しかも特定の演出が出現することから、「
第四有利遊技状態」と区別することが可能になるが、この制御は「第三有利遊技状態」が
連続して発生した場合に限られる制御であるため、たとえ高確率時短状態演出が出現され
ない場合であっても、遊技者の意欲を低下させることはない。
また、本例のパチンコ機1によれば、遊技領域37に、常時入賞可能な第一始動口33
0と、開放した場合に遊技球が入賞可能となる第二始動口332とが設けられており、第
一始動口330及び第二始動口332のうち何れか一方の始動口に遊技球が入賞した場合
には、それらの始動口64,65に対応する第一特別図柄表示器390a及び第二特別図
柄表示器390b、さらには演出表示装置217において所定の演出が導出され、両方の
始動口64,65に遊技球が入賞した場合には、二種類の演出が、所定の順序で導出され
る。また、「確率変動大当り」終了後の遊技状態等、特定の遊技状態になったことが判定
されると、第二始動口332の開閉状態が制御され、遊技球の入賞が極めて困難な状態か
ら極めて容易な状態へと変化する。このため、特定の遊技状態になると、第二始動口33
2に対して遊技球を入賞させることが容易となり、第一大当り抽選と第二大当り抽選とが
並行して順に行われる機会が増大し、ひいては特定の遊技状態における有利性を大きく向
上させることが可能になる。
なお、特定の遊技状態で抽選を頻繁に行わせるために、特定の遊技状態になると、保留
球数の上限値を増加させるようにした遊技機も知られている。しかし、このように保留球
数の上限値を増加させても、始動口に遊技球を入賞させ難い遊技機においては、抽選の頻
度を増加させることができず、遊技者に満足感を与えることができない。これに対し、本
例では、特定の遊技状態になると、抽選手段の数が実質的に増え、しかも並行して所定の
順に演出表示が行われるため、通常時と比べ、大当り抽選の頻度を確実に、且つ大幅に増
加させることが可能となり、抽選への期待感を大きく膨らませることができる。
また、本例のパチンコ機1によれば、特定の利益が付与される大当りでは最大ラウンド
数が「15」に設定されているのに対し、所定の利益が付与される大当りまたは小当りで
は、ラウンド数が「2」に設定されており、しかも開放時間も極めて短いため、特定の利
益と所定の利益とにおける有利性を明確に差別化することができる。
また、本例のパチンコ機1によれば、普通当り抽選の当選確率を変化させることにより
、第二始動口332を、殆ど開放しない状態から頻繁に開放する状態へと変化させるため
、第二始動口332における遊技球の入賞のし易さを簡単に変化させることができる。
さらに、本例のパチンコ機1によれば、第一装飾図柄991及び第二装飾図柄992に
加え、共通装飾図柄列993も表示されるため、第一装飾図柄991または第二装飾図柄
992によって、どちらの抽選が行われているのかを容易に把握させることができ、しか
も、演出内容や抽選結果を共通装飾図柄列993の変動及び停止によって認識させること
ができる。換言すれば、第一装飾図柄991及び第二装飾図柄992の大きさを比較的小
さくしても変動の有無を認識させる得ることから、その分、共通装飾図柄列993の表示
領域を増加させ、画面全体に共有装飾図柄列993を表示させた迫力のある演出が可能と
なる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態
に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において
、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、上記実施形態では、第一大当り抽選における各種テーブルと、第二大当り抽
選における各種テーブルとを、別々のテーブルとして構築するものを示したが、同一のテ
ーブルを共用するようにしてもよい。但し、上記実施形態のように夫々の抽選に対するテ
ーブルを別個に構築することにより、抽選頻度を単に増加させるだけでなく、異なる内容
の抽選が加わることから、演出内容や抽選結果等に対する興趣を大きく向上させることが
できる。
また、上記実施形態では、第一始動口330を、開口度合が固定であるポケット型の入
賞口から構成したものを示したが、第二始動口332と同じように、左右一対の可動片を
有する電動開閉入賞装置から構成し、遊技状態に基づいて、第一始動口330への入賞の
し易さを変化させるようにしてもよい。但し、本例のように、第一始動口330の開口度
合を常に一定とさせるようにすれば、互いに異なるタイプの始動口の組合せにより、遊技
性を高めることが可能になる。
また、上記実施形態では、特定の遊技状態になると、普通抽選における当選確率、すな
わち可動片331が開放する割合を高めるとともに、普通図柄表示器928の変動時間を
短縮することにより、第二始動口332への入賞のし易さを高めるものを示したが、変動
時間を変化させることなく、普通抽選における当選確率のみを高めるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第一特別図柄の変動及び第二特別図柄の変動を、第一始動口
330または第二始動口332に対する遊技球の入賞順に従って行わせるものを示したが

第一特別図柄の変動を第二特別図柄の変動よりも先に実行させるようにしてもよい。しか
し、本例のように入賞順に変動させるようにすれば、二つの始動口330,332に対す
る入賞のし易さに差があっても、入賞のし易さに応じた割合で順に消化させることができ
、例えば、一方の処理のみが多く残され、それに対応する表示態様が連続して導出される
ことによる演出の単調化を抑制することが可能になる。
また、上記実施形態では、装飾図柄列の変動、及び発展演出等の演出を周辺基板811
で実行させるもの、すなわち主制御基板94から発信されるコマンドを基に演出表示を制
御するものを示したが、主制御基板94において全ての演出処理を行うようにしてもよい
。但し、上記実施形態のように演出処理を分担するようにすれば、主制御基板94におけ
る処理の負担を軽減するとともに、これらの処理を一層多様化することができる。
さらに、上記実施形態では、遊技機としてパチンコ機1を示したが、パチンコ機以外の
遊技機、例えば、パチスロ機や、パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機等で
あっても本発明を適用することができる。
1 パチンコ機
92 副制御基板
94 主制御基板
130 発射装置ユニット(発射装置)
217 演出表示装置
330 第一始動口(始動口)
332 第二始動口(始動口)
335 アタッカ装置(開閉入賞装置)
358 第二始動口センサ(第二入賞状態検出手段)
390 特別図柄表示器
390a 第一特別図柄表示器
390b 第二特別図柄表示器
416 第一始動口センサ(第一入賞状態検出手段)
810 主基板(主制御手段)
811 周辺基板(副制御手段)
911a 第一当り判定用テーブル
911b 第二当り判定用テーブル
912a 第一当り図柄用テーブル
912b 第二当り図柄用テーブル
913a 第一当り時変動時間設定用テーブル
913b 第二当り時変動時間設定用テーブル
914a 第一外れ時変動時間設定用テーブル
914b 第二外れ時変動時間設定用テーブル
916a 第一当り判定用乱数抽出手段(抽選手段、第一抽選手段)
916b 第二当り判定用乱数抽出手段(抽選手段、第二抽選手段)
917a 第一当り図柄用乱数抽出手段
917b 第二当り図柄用乱数抽出手段
918a 第一変動時間用乱数抽出手段(抽選手段、第一抽選手段)
918b 第二変動時間用乱数抽出手段(抽選手段、第二抽選手段)
923 遊技状態判定手段
925 普通当否決定手段
929 開放制御手段
930a 第一当否決定手段(抽選手段、第一抽選手段)
930b 第二当否決定手段(抽選手段、第二抽選手段)
931a 第一停止図柄決定手段(表示態様決定手段、第一表示態様決定手段)
931b 第二停止図柄決定手段(表示態様決定手段、第二表示態様決定手段)
932a 第一変動時間決定手段(表示態様決定手段、第一表示態様決定手段)
932b 第二変動時間決定手段(表示態様決定手段、第二表示態様決定手段)
933a 第一有利遊技状態制御手段
933b 第二有利遊技状態制御手段
933c 第三有利遊技状態制御手段
933d 第四有利遊技状態制御手段
933e 第五有利遊技状態制御手段
934 特別図柄変動制御手段(第一特別図柄変動制御手段、第二特別図柄変動制御手段)
935 コマンド発信手段
958a 第一演出態様決定手段(表示制御手段)
958b 第二演出態様決定手段(表示制御手段)
960 装飾図柄列変動表示手段
964 大当り表示手段
975a 第一演出表示制御手段(表示制御手段,共通演出実行手段,第三特有演出実行手段)
975b 第二演出表示制御手段(表示制御手段,共通演出実行手段,第三特有演出実行手段)
976a 第一装飾図柄変動制御手段
976b 第二装飾図柄変動制御手段
981 特定利益付与手段
982 所定利益付与手段
993 装飾図柄列
995 当選状態黙示手段
1001 通常背景演出(第一通常状態演出)
1002 所スロット演出(第二通常状態演出)
1003 カタカタナイトチャンス演出(高確率期待小演出)
1004 おしゃべりタイム演出(高確率期待大演出)
1005 超おしゃべりタイム演出(高確率状態演出)
1223 移行先予告表示手段
1224 ルート決定手段
1225 ルート振分けテーブル
1227 カタカタ導出回数設定手段(導出回数設定手段)
1228 導出回数振分けテーブル
1229 回数判定用乱数抽出手段
1240 回数決定手段
1302 カタカタポイント発生手段(ポイント付与手段)
1303 ポイント振分けテーブル
1304 ポイント判定用乱数抽出手段
1305 ポイント決定手段
1322 第二演出移行制御手段(演出移行延期手段)
1323 ポイント消去手段
1324 残ポイント振分けテーブル
1325 残ポイント判定用乱数抽出手段
1326 残ポイント決定手段

Claims (1)

  1. 遊技に伴う演出が表示される演出表示手段と、
    遊技領域内に配置され遊技媒体が入賞可能な始動口と、
    該始動口に遊技媒体が入賞したことを検出する入賞状態検出手段と、
    該入賞状態検出手段による前記遊技媒体の検出に基づいて抽選を行う抽選手段と、
    該抽選手段の抽選結果に基づいて抽選に関する表示態様を特定するとともに、該表示態
    様を前記演出表示手段に導出する表示制御手段と、
    所定の開閉動作を行い、閉状態から開状態に変化することで前記遊技媒体が入賞可能と
    なる開閉入賞装置と、
    該開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、数個の遊技媒体が辛うじて入賞できる程度の
    第一所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を少なくとも一回以上行うこ
    とで、遊技者に所定の利益を付与する所定利益付与手段と、
    前記開閉入賞装置の一回当りの開放時間を、複数個の遊技媒体がゆとりを持って入賞で
    きる程度の第二所定時間とするとともに、前記開閉入賞装置の開閉動作を、前記所定の利
    益を付与する場合の開閉動作の回数よりも多く行うことで、遊技者に特定の利益を付与す
    る特定利益付与手段と、
    前記抽選手段の抽選結果が第一結果の場合、前記特定利益付与手段によって前記遊技者
    に前記特定の利益を付与するとともに、その後の抽選において少なくとも前記特定の利益
    が付与される確率を通常時よりも高く設定した確率変動状態とする有利遊技状態を付与す
    る第一有利遊技状態制御手段と、
    前記抽選手段の抽選結果が第二結果の場合、前記特定利益付与手段によって前記遊技者
    に前記特定の利益を付与し、その後は前記確率変動状態を発生させることのない有利遊技
    状態を付与する第二有利遊技状態制御手段と、
    前記抽選手段の抽選結果が第三結果の場合、前記所定利益付与手段によって前記遊技者
    に前記所定の利益を付与するとともに、その後前記確率変動状態とする有利遊技状態を付
    与する第三有利遊技状態制御手段と、
    前記抽選手段の抽選結果が第四結果の場合、前記所定利益付与手段によって前記遊技者
    に前記所定の利益を付与するものの、有利遊技状態が生起することのない第四有利遊技状
    態制御手段と
    を具備し、
    前記表示制御手段は、
    前記抽選結果が前記第三結果または前記第四結果である場合に出現可能な共通の前記表
    示態様として、
    通常の遊技状態であることを示す通常状態演出、
    前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生している可能性があること
    を示すとともに、遊技の進行に伴って特典を付与することが可能な高確率期待小演出、
    及び、少なくとも前記高確率期待小演出において付与される前記特典が所定の第一条件
    を満たしている場合に出現可能な演出であって、前記第三有利遊技状態制御手段によって
    確率変動状態が発生している可能性が高いことを示す高確率期待大演出
    を実行可能な共通演出実行手段と、
    前記抽選結果が前記第三結果であり前記第四結果でない場合に出現可能な第三有利遊技
    状態特有の前記表示態様として、
    前記高確率期待大演出において所定の第二条件が成立した場合に出現可能な演出であっ
    て、前記第三有利遊技状態制御手段によって確率変動状態が発生していることを示す高確
    率状態演出、を実行可能な第三特有演出実行手段とを有し、
    前記表示制御手段は、前記高確率期待小演出用として、
    所定の演出ポイントを前記特典として付与するポイント付与手段と、
    前記高確率期待小演出の継続導出回数を設定する導出回数設定手段と、
    前記ポイント付与手段によって付与された前記演出ポイントの合計が一定値に達した場
    合、前記第一条件が成立したと判定する第一条件判定手段と、
    該第一条件判定手段によって前記第一条件が成立したと判定されても、前記高確率期待
    小演出の実行回数が、前記導出回数設定手段によって設定された前記継続導出回数になる
    まで、前記高確率期待大演出への移行を延期する演出移行延期手段と
    を備えることを特徴とする遊技機。
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CSNC200706214006; 'CRテレサ・テン' パチンコ必勝ガイド2005年度12.17号 第17巻, 20051129, p.23-26, 株式会社白夜書房 末井 昭 *
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