JP2011200590A - 除菌・消臭機能付き下駄箱 - Google Patents

除菌・消臭機能付き下駄箱 Download PDF

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Abstract

【課題】イオンによる除菌・消臭効率を高めた除菌・機能付き下駄箱を低コストに提供する。
【解決手段】除菌・消臭作用を有するイオンを発生するイオン発生器6A,6Bと、該イオン発生器6A,6Bから発生されるイオンを幅方向に送風する送風機7A,7Bとを具備し、収容室5A〜5Hの開口に送風によって開口側を横切るによる空気壁を形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、下駄箱内に収納した靴等の履物の除菌・消臭機能を有する下駄箱に関するものである。
近年、住宅の室内空気汚染、シックハウス症候群、アレルギー症等で吐き気、頭痛、喘息などで身体の不調を感じることが大きな問題となりつつある。こういった不調を引き起こす有害物質や病原体は、玄関、浴室、リビング、トイレ等、住宅内の様々な場所に潜むと考えられ、感染元の特定はできない。しかし、戸外から持ち込まれる有害物質(例えば、悪臭成分、各種細菌、カビ菌、インフルエンザウイルス、花粉等)の多くは人体、着衣、履物等に付着した状態で、玄関を通って屋内に持ち込まれる。このとき、玄関で履物を脱ぐ習慣のある文化圏では、玄関に設置された下駄箱に汚染された履物が収められる。従って、扉の無い下駄箱に収納された履物から有害物質が屋内に直接拡散する恐れがあるばかりでなく、扉付きの下駄箱であっても、扉の開閉時に室内に拡散する可能性が高い。更に、普段、履物の出し入れ時しか扉を開かない下駄箱内の空間は、空気の循環が悪く湿度も上昇するため、履物や下駄箱内部の壁等に付着した菌、カビ、ウイルス等(以下、雑菌と称する)が繁殖しやすく、これに伴う臭気成分(イソ吉草酸など)も多くなり、より不衛生になるばかりでなく、履物や下駄箱自体の劣化を招くことになる。
このような問題に鑑み、特許文献1には、扉付下駄箱に、雑菌や臭い成分に有効な静電霧化装置を配設することにより、除菌(殺菌も含む)や消臭(脱臭も含む)の機能を付加することが提案されている。
しかし、1機の静電霧化装置により下駄箱内の全体空間を除菌・消臭する構成であるため、仕切板により区画された履物を収める収納室の個々に対して均等に霧が行き届かず、期待される除菌・消臭効果が十分に発揮できない恐れがあるばかりでなく。除菌、消臭効果が十分に生じるまでに、長時間かかる。従って、下駄箱の扉を開く時に、履物の不快な臭いや雑菌が十分に取れていないことがあり、扉を開いた瞬間に履物や収納室の壁から発生する臭い、雑菌等が、玄関等の下駄箱外部の居住空間に流出することがある。また、逆に、扉を開いた時に、除菌、消臭をした下駄箱内部に、下駄箱外部空間から、新たに余分な雑菌が内部に侵入する恐れもある。
また、特許文献2には、収納室の個々に、除菌・消臭作用を有するイオンを発生するイオン発生器と該イオン発生器から発生するイオンを送風する送風機とを具備することが提案されている。
特許文献2では、履物を収める各収納室専用にイオン発生器と送風機を搭載するので除菌・消臭の効率は高いが、収納室内壁はプラスチックなど帯電し易い材質で形成されている場合には、空気中のイオンが内壁に吸着されて消滅しやすく、十分な作用効果を達成するために多量のイオンを発生しなければならない。従って、個々のイオン発生器の稼働率が高くなる上、イオン発生器及び送風機の個数が多いため、設備コストやランニングコストが高くなる問題がある。
また、イオンを当該収納室に充満させるように送風しているだけであるので、扉を開けた際には、収納室内部の空気が収納室開口側から流出し、イオン濃度を低下させるばかりでなく、十分な除菌、消臭を行う前であれば、履物から発生する臭い、雑菌等が、玄関等の下駄箱外部の居住空間に流出するという問題もあった。
更に、前記のように玄関などの居住空間に流出した臭気、雑菌は、そのまま放置される上、外出先から玄関に入った際に、履物から玄関床面に付着した雑菌、花粉等もそのままで不衛生であるという問題もあった。
特開2006−61401号公報 特開2004−97464号公報(段落[0051]、図16)
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、履物から発生する臭い、雑菌等が流出することを抑制することが可能な除菌・消臭機能付き下駄箱を提供することを目的とする。また、イオンによる除菌・消臭効果の効率を向上させた除菌・消臭機能付き下駄箱を提供することを目的とする。更に、下駄箱内の履物だけでなく、履物によって玄関床面に持ち込まれた雑菌、臭気等を合わせて除菌、消臭することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、対向する側壁間に複数段の棚を設け、棚毎に複数の履物を載置、収納できる収納空間を備えた下駄箱において、除菌・消臭作用を有するイオンを発生するイオン発生器と、該イオン発生器から発生されるイオンを、少なくとも一方の側壁から他方の側壁に向かって送風する送風機とからなるイオン送風システムを設け、該送風によって前記収納空間の開口側を横切る空気壁の形成を可能としたことを特徴とする。
この構成によると、収納室の開口面に、イオン風(イオンを含む送風)による空気壁を形成することが出来るので、収納した履物に起因する雑菌や臭気成分を外部に漏出することなく下駄箱内に閉じ込め、イオンによる除菌、消臭を効率よく行うことが出来る。また、下駄箱内部での除菌、消臭動作途中において、新たに履物を収納する際にも、収納室の開口面にイオン風による空気壁を形成できるので、収納室内の空気が外部空間の空気と混合することが阻止され、収納室内に残存する雑菌や悪臭等が下駄箱外部に拡散することがないばかりでなく、外部空気の雑菌が収納室内に新たに入り込むことが阻止される。しかも、当該収納室内のイオン濃度の低下も軽減できるので、除菌、消臭効率を向上させることが出来る。
また、前記イオン送風システムは、収納室内を循環する循環風を形成し、当該循環風が前記空気壁を構成することを特徴とする。さらに、前記循環風は、前記一方の側壁の前記収納空間の開口側に偏った位置から送風されて前記収納空間の開口を横切る流れと、この流れとは逆方向に前記他方の側壁の前記収納空間の奥側に偏った位置から送風されて前記収納空間の奥側を横切る流れとによって形成されることを特徴とする。
この構成によると、収納室内でイオンを循環させるので、イオンを効率的に用いることが出来る上、収納室内にイオンが十分行き届くので、効率的な除菌、消臭を行うことが出来る。しかも、除菌、消臭を行うためのイオン風を空気壁としても利用するので、効率的である。また、対向する側壁から逆方向に送風して循環風を形成するので、送風同士が衝突せず、イオンを効率よく循環させ、収納室内の隅々まで行渡らせることが出来る。
更に、本発明の除菌・消臭機能付き下駄箱の前記イオン送風システムは、前記空気壁を形成する空気壁モードと、このモードより送風量が小さい通常除菌・消臭モード(通常モードと言う)とを有することを特徴とする。また、前記イオン送風システムは前記空気壁モードの持続時間を制御するタイマーを有することを特徴とする。
この構成によると、空気壁モードで収納室内の除菌、消臭を行い、適宜、通常の除菌・消臭モードにすることにより消費電力を軽減しながら、下駄箱の除菌、消臭を行うことが出来る。また、タイマーを設定することで、自動的に通常除菌、消臭モードにすることにより、効率的な除菌、消臭運転を行うことが出来る。
また、本発明の除菌・消臭機能付き下駄箱は、前記収納空間を幅方向に仕切る仕切板を備え、該仕切板には通風孔を形成したことを特徴とする。
この構成によると、仕切板に穿設された通気孔によって幅方向に連続する複数の収納室が互いに連通される。よって、これら複数の収納室を併設した下駄箱であっても除菌・消臭作用を有するイオンが幅方向に全収納室内に渡って十分に行き届き、除菌、消臭を効果的に行うことが出来る。
また本発明の除菌・消臭機能付き下駄箱は、前記収納空間の開口を閉ざす開閉自在な扉を有することを特徴とする。また、前記仕切板の前端が前記扉と離間して配置されていることを特徴とする。
この構成によると、扉を閉じることにより、除菌、消臭を効率的に行うことが出来る。また、扉を開ける際に空気壁を形成しておくことで、収納室内の空気が外部空間の空気と混合することが阻止されるので、下駄箱内部での除菌、消臭等が十分に行われていない状態でも、収納室内に残存する雑菌や悪臭等が室内に拡散することがないばかりでなく、外部空気の雑菌が収納室内に新たに入り込むことが阻止される。しかも、当該収納室内のイオン濃度の低下も軽減できるので、除菌、消臭効率を向上させることが出来る。更に、仕切板の前端が扉と離間して配置されていると、扉があっても仕切板が邪魔にならずに、効果的な空気壁を形成することができ、延いては除菌、消臭効果を向上させることが出来る。
また本発明の除菌・消臭機能付き下駄箱は、前記扉の開閉を検知する開閉検知手段を備え、前記扉の開放を前記開閉検知手段が検知した場合、空気壁を形成するモードにすることを特徴とする。
この構成によると、下駄箱の扉が閉じられているときは、空気壁モードに比して送風量の少ない通常モードで運転するので電力消費を抑制できる。他方、下駄箱の扉が開かれたときは、自動的に送風量が多い空気壁モードで運転されるので、履物の出し入れの際には、必ず空気壁が形成されており、下駄箱内外の空気の混合を防止することが出来る。
また本発明の除菌・消臭機能付き下駄箱は、下駄箱外部空間にイオンを放出する機能を有することを特徴とする。
本発明によると、下駄箱の収納室開方空間にイオンを含む送風により空気壁を形成するので、下駄箱内の雑菌、悪臭を外部空間に流出することを防止することが出来る。また、下駄箱内部での除菌、消臭動作途中において、新たに履物を収納する際にも、収納室の開口面にイオン風による空気壁を形成できるので、収納室内の空気が外部空間の空気と混合することが阻止され、収納室内に残存する雑菌や悪臭等が下駄箱外部に拡散することがないばかりでなく、外部空気の雑菌が収納室内に新たに入り込むことが阻止される。しかも、当該収納室内のイオン濃度の低下も軽減できるので、除菌、消臭効率を向上させることが出来る。
更に、下駄箱内の履物だけでなく、履物によって玄関床面に持ち込まれた雑菌、臭気等も除菌、消臭することが出来る。
本発明の第1の実施形態の除菌・消臭機能付き下駄箱を示す斜視図 第1実施形態の除菌・消臭機能付き下駄箱の側断面図 イオン発生器の概略斜視図 イオン発生器の電極部の斜視図 第1の実施形態の除菌・消臭機能付き下駄箱の除菌・消臭運転に関する制御ブロック図 第1の実施形態の除菌・消臭機能付き下駄箱の除菌・消臭運転の動作を説明するフローチャート 本発明の第2の実施形態の除菌・消臭機能付き下駄箱を示す斜視図 第2実施形態の除菌・消臭機能付き下駄箱の側断面図 第2の実施形態の除菌・消臭機能付き下駄箱の除菌・消臭運転に関する制御ブロック図 第2の実施形態の除菌・消臭機能付き下駄箱の除菌・消臭運転の動作を説明するフローチャート 他の実施形態の除菌・消臭機能付き下駄箱の概要を示す平面図
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1は第1実施形態の除菌・消臭機能付き下駄箱を示す斜視図、図2はその下駄箱の側断面図である。図2の側断面図において仕切板4を含む下駄箱1の右側部分を点線で示している。
図1に示すように、下駄箱1は、正面側に開放された略直方体形の枠体2を有する。枠体2の内部には、複数枚(本実施形態では3枚)の棚板3が高さ方向に並設されている。さらに、枠体2の内部を略中央で幅方向に仕切るように、枠体内天面2a−棚板3間、棚板3−棚板3間、棚板3−枠体内底面2b間に、複数枚(図1では4枚)の仕切板4が設けられている。これら棚板3および仕切板4により、枠体2の内部は高さ方向および幅方向に格子状に仕切られ、履物Sを収容するための複数(本実施形態では8つ)の収納室5A,5B,5C,5D,5E,5F,5Gおよび5Hが形成される。
仕切板4には、多数の円形の通気孔4aが穿設されており、これらの通気孔4aを介して幅方向に連続する2つの収納室(5A,5B)、(5C,5D)、(5E,5F)または(5G,5H)が互いに連通される。棚板3にも多数の円形の通気孔3aが穿設されており、これらの通気孔3aを介して垂直方向に連続する複数(図1では4つ)の収納室(5A,5C,5E,5G)または(5B,5D,5F,5H)が互いに連通される。
棚板3および仕切板4の材料としては、帯電しくにい木材や樹脂や金属の板材を使用するのが望ましい。通気孔3aおよび4aは、板材をパンチング加工することにより容易に形成することが出来る。棚板3および仕切板4は、このようなパンチ孔付き板材の他、メッシュ板を使用することも出来る。通気孔3aおよび4aの形状は、円形に限られず、通風が確保される形状であれば良い。
枠体2の正面開口側には、1枚のヒンジ式の扉8が開閉自在に取り付けられている。扉5の開状態では全収納室5A〜5Hが開放され、各収納室に履物Sを出し入れできるようになっている。
枠体2の正面開口側の、収納室5Bの右上隅には、扉8の開閉を検知する開閉検知スイッチ11が設けられている。開閉検知スイッチ11は、アクチュエータ等の既知の手段を用いることができ、例えば、扉8が閉じられたときにアクチュエータがオンして扉8の閉状態を検知し、扉8が開かれたとき、アクチュエータがオフして扉8の開状態を検知するものである。
下駄箱1には、除菌・消臭作用を有するイオンを発生するイオン発生器6A,6Bと、イオン発生器6A、6Bから発生するイオンを送風する送風機7A,7Bとが、幅方向に連続する複数(本実施形態では2つ)の収納室(5A,5B)、(5C,5D)、(5E,5F)または(5G,5H)に対応して併設されている。即ち、一方の組である第1のイオン発生器6Aおよび第1の送風機7Aを枠体2の内側面の一方(図1では右内側面)に、他方の組である第2のイオン発生器6Bおよび第2の送風機7Bを枠体2の対向する内側面の他方(図1では左内側面)にそれぞれ取り付けるとともに、第1の送風機7Aが奥で第2の送風機7Bが手前となるように第1および第2の送風機7Aおよび7Bの奥行き方向の配置を変位させている。
また、これらイオン発生器6A、6B、送風機7A、7Bは、右外側面に固定される制御ボックス9に内蔵されるマイコン等の制御部(不図示)によりそれぞれ駆動制御および運転制御されるが、配線の図示は省略している。制御ボックス9には、電源スイッチ12も配設されており、電源スイッチ12の操作によりユーザの任意で除菌・消臭機能のオン/オフを選択できるようになっている。
第1の送風機7Aは、図1の矢印Yで示すように、幅方向(図1では右から左)に空気流を生成する手段であり、プロペラファンなどのファンとそれを回転させるファンモータとから構成される。本実施形態では、小型のファンで風量を確保するため第1の送風機7Aを上下2つ用いている。2つの送風機7A、7Aは、第1のイオン発生器6Aを上下に挟むような配置で、枠体2の内側面に取り付けられる。第1の送風機7Aは、例えば、ファンモータの回転数を二段階に制御することにより、送風能力が強弱二段階に調整可能に設定されている。
第2の送風機7Bは、図1の矢印Zで示すように、幅方向(図1では左から右)に空気流を生成する手段であり、プロペラファンなどのファンとそれを回転させるファンモータとから構成される。本実施形態では、小型のファンで風量を確保するため第2の送風機7Bを2つ用いている。2つの送風機7B、7Bは、第2のイオン発生器6Bを上下に挟むような配置で、枠体2の内側面に取り付けられる。第2の送風機7Bは、例えば、ファンモータの回転数を二段階に制御することにより、送風能力が強弱二段階に調整可能に設定されている。
また、本実施の形態では、棚板3および仕切板4が、扉8(枠体2の前面)からり間して配置されている。これにより、図2に示すように、棚板3および仕切板4の前端が、枠体2の開口面より距離Lだけ内側に後退し、第2の送風機7Bの送風経路に位置する棚板3および仕切板4の面積が削減される。よって、第2の送風機7Bからの送風のうち、棚板3および仕切板4に遮断される割合が減り、勢いよく下駄箱1の左端から右端へ達する空気流により、空気壁(エアカーテン)を形成出来るようになる。
この構成によると、一方の組である第1のイオン発生器6Aおよび第1の送風機7Aと、他方の組である第2のイオン発生器6Bおよび第2の送風機7Bとが枠体2の両内側面に対向して併設され、しかも第1の送風機7Aと第2の送風機7Bの奥行き方向の配置が変位しているため、図1の前後段違いの矢印Y,Zで示されるように、互いに逆方向となる第1および第2の送風機7Aおよび7Bの送風が衝突することなく仕切板4の通気孔4aで連通する複数の収納室(5A,5B)、(5C,5D)、(5E,5F)または(5G,5H)の端から端まで移動する。これにより、除菌・消臭作用を有するイオンをさらに効率良く循環させることができる。
図3はイオン発生器の概略斜視図である。図3に示すように、イオン発生器6(6A、6Bも同じ構成)は、扁平な略直方体に形成されている合成樹脂製の本体61にイオン発生電極部(不図示)を収容して構成されている。本体61には、幅広の一面に略円形の2つの開口61aが長手方向に並べて形成されている。
イオン発生器6は、本体61の2つの開口の一方の開口61aから正イオンとしてH+(H2O)m(mは任意の自然数)を放出し、他方の開口61bから負イオンとしてO2 -(H2O)n(nは任意の自然数)を放出する。また、本体61の一側面には、イオン発生器6が動作するための高電圧が供給される端子部62が設けられている。
図4はイオン発生器6の電極部の斜視図である。図4に示すように、イオン発生電極部63は、本体61内に基板64と、この基板64に設けられた正イオン発生部としての正電極65と、負イオン発生部としての負電極66を備えている。正電極65と負電極66は、先端部分が先鋭に尖らせられた丸棒状の電極(針型電極)である。誘導電極67には、2つの略円形の開口67aが形成されている。誘導電極67が基板64に固定された場合、正電極65および負電極66は誘導電極67の開口67aの略中心の位置に固定される。誘導電極67は接地電位に接続され、正電極65には正極の高電圧が印加され、負電極66には負極の高電圧が印加される。正電極65および負電極66にそれぞれ高電圧が印加されると、放電電極65,66が強電界になり、プラズマ放電が発生する。プラズマ放電により空気中の酸素および水蒸気が電離してイオンを発生する。
なお、本実施形態では、イオン発生電極部63の正電極65と負電極66ともに、針型電極構造としているが、正イオンおよび負イオンを発生させるものであれば、プレート型電極であっても、その他の形状であっても構わない。
イオン発生器6にて生成され、気流に乗って空間に放出されたほぼ同量の正イオンH+(H2O)m(mは任意の自然数)と負イオンO2 -(H2O)n(nは任意の自然数)は、浮遊する細菌等の雑菌の表面や、履物Sや収納室の壁に付着する雑菌のタンパク質表面で化学反応を起こし、生成した強い酸化性の・OHラジカルがタンパク質表面の水素を抜き取り、タンパク質を破壊することによって雑菌を除菌(殺菌或いは不活化)する。花粉についても、アレルゲンを破壊することが確認されている。
上記正負イオンは安定且つ長寿命である。プラズマ放電により生成された正イオンの水素イオン(H+)と負イオンの酸素分子イオン(O2―)はそのままでは非常に不安定な状態であるが、空気中の水分子がブドウの房のようにイオンのまわりに寄り集まる性質によって、正・負イオンが水分子に取り囲まれて正イオンのH+(H2O)m、負イオンのO2―(H2O)n(m、nは任意の自然数)のようなクラスター状のイオンとなる。クラスター化されたイオンは非クラスター化イオンに比べ結合されにくく長寿命である。また、この正負イオンは自然界に存在するのと同じ種類のイオンであり、人体への悪影響がないため安全である。
また、この正負イオンの発生個数は居室内の単位体積におけるイオン濃度を2万個/cm3以上にすることが出来るので、下駄箱などの閉じられた小空間ではそれ以上のイオン濃度(数十万個以上)が可能であり、それによって除菌・脱臭のスピードアップが確認されている。
また、これらの正イオンおよび負イオンには下駄箱1の枠体2の壁や履物等に付着した臭気を除去する作用も確認されている。このとき、正イオンおよび負イオンが化学反応を起こして生成する・OHラジカルの強力な酸化力により、臭気分子から水素原子が抜き取られ、臭気は分解されて大気中の二酸化炭素や水になる。すなわち、次式(1)、(2)に示すように、・OHラジカルが、有機化合物である臭気分子のC−C結合、C=C結合およびC=O結合等に作用して、これらの結合を分断することによって消臭される。
酢酸の分解の化学反応式
CH3COOH + 8・OH → 2CO2 + 6H2O ・・・ (1)
アセトアルデヒドの分解の化学反応式
CH3CHO + 10・OH → 2CO2 + 7H2O ・・・ (2)
図5は、上記構成を有する本実施形態の下駄箱の除菌・消臭運転に関する制御ブロック図である。制御部10は、電源スイッチ12のオン操作により、第1および第2のイオン発生器6Aおよび6Bの駆動および第1および第2の送風機7Aおよび7Bの運転を開始し、電源スイッチ12のオフ操作により、これらを停止するように制御するように構成されている。また、制御部10は、開閉検知センサ11の検知結果に基づき、第2の送風機7Bの駆動を制御するように構成されている。
次に、本実施形態の下駄箱の除菌・消臭運転の動作について図6のフローチャートに基づいて説明する。図6に示すように、まず、扉8を閉じた状態で、電源スイッチ12のオン操作により、下駄箱1内の除菌・消臭運転が開始される。すなわち第1および第2のイオン発生素子6Aおよび6Bの駆動(ステップS11)、および、第1および第2の送風機7Aおよび7Bの駆動(ステップS12)が開始される。このとき、扉8が閉じられているため、開閉検知スイッチ11のオン状態に基づいて第1および第2の送風機7Aおよび7Bを送風能力が弱で運転されることになる(ステップS12)。
扉8が閉じられているので、連通孔4aで連通する、幅方向に連続する複数の収納室(5A,5B)、(5C,5D)、(5E,5F)または(5G,5H)が全体として閉空間となる。このため、送風機7の送風能力が弱であっても除菌・消臭作用を有するイオンが、矢印Yに示すようにその空間を一端から他端へ、矢印Zに示すように他端から一端へ循環して隅々まで行き渡り、履物Sや収納室5の壁が除菌・消臭される。
ここで電源スイッチ12をオフすると(ステップS13のYES)、除菌・消臭運転を終了する。すなわち、第1および第2のイオン発生器6Aおよび6Bの駆動、および、第1および第2の送風機7Aおよび7Bの運転が停止される(ステップS17およびS18)。運転停止は、除菌、消臭作用が十分行われた後にすることが望ましく、下駄箱内のイオン濃度が数十万個以上であれば、1時間程度の運転で90%以上の除菌、1ランク以上の消臭が可能であるが、運転を継続すればより効果的である。
他方、電源スイッチ12をオフしない場合に(ステップS13のNO)、扉8を開くと開閉スイッチ11がオフとなり(ステップS14のYES)、第1および第2の送風機7Aおよび7Bの送風能力が強に切替えられる(ステップS15)。なお、この実施形態では第1及び第2の送風機7A,7Bを共に強にしたが、第2の送風機7Bのみを強にし、第1の送風機7Aは弱のままにしても良い。
扉8が開かれているので、仕切板4の連通孔4aで連通する、幅方向に連続する複数の収納室(5A,5B)、(5C,5D)、(5E,5F)または(5G,5H)は正面側が、下駄箱1外部(例えば、玄関など)に開放された開空間となる。ところが、第1の送風機7Aおよび7Bの運転能力が強であるため、連通する複数の収容室5の端から端へ向かう層流が流れ、前記開空間に横向きの空気壁(エアカーテン)が形成されるので、下駄箱5内部から雑菌や悪臭が外部の空間に放散することを防止することが出来る。また、外部空間に浮遊する雑菌が下駄箱内部に侵入することを防止することができる。なお、第2の送風機7Bのみ強にしても、エアーカーテンとしての機能を十分発揮することが出来る。
そして、再度扉8が閉じられた場合(ステップS16のYES)、ステップS2に戻り、送風機7の運転能力が弱に切り替わり、上記ステップS12〜S16が繰り返される。電源スイッチ12をオフしたときは(ステップS13のYES)、第1および第2のイオン発生器6Aおよび6Bの駆動、および、第1および第2の送風機7Aおよび7Bの運転が停止され、除菌・消臭運転を終了する(ステップS17、S18)。
本実施の形態によると、下駄箱1の扉8が閉じられているときは、第2の送風機7Bを弱で運転するので電力消費を抑制できる。他方、下駄箱1の扉8が開かれたときは、相対的に下駄箱1の開口側に近い第2の送風機7Bが少なくとも強で運転され、連通する複数の収容室の端から端へ向かう層流が流れ、開口側に空気壁(エアカーテン)が形成されるので、下駄箱内外の空気の混合を効果的に防止することが出来る。
特に、棚板3および仕切板4が、扉8から離間して配置されているため、Z方向の空気流を妨げるものがなく、空気壁が効率的に形成される。
以上説明したように、本実施形態によると、電源をオンしておけば、収納室内の履物に起因する雑菌や臭気成分を、外部に出すことなく下駄箱内部に閉じ込め、イオンによる除菌、消臭を行うことが出来る。
また、下駄箱内部での除菌、消臭等が十分に実施されていない状態で、扉を開けた際にも、収納室の開口面にイオン風による空気壁が形成されているので、収納室内の空気が外部空間の空気と混合することが阻止され、収納室内に残存する雑菌や悪臭等が室内に拡散することがないばかりでなく、外部空気の雑菌が収納室内に新たに入り込むことが阻止される。しかも、当該収納室内のイオン濃度の低下も軽減できるので、除菌、消臭効率を向上させることが出来る。
また、収納室内面は低帯電材で形成されたり、低帯電処理が施されているので、イオンの消滅が防止され、イオンによる殺菌、消臭効果を向上させることが出来る。換言すれば、イオン発生器の駆動時間(稼働率)を低減することが出来る。
また、本実施形態によれば、棚板3に沿って配置され、通気孔4aで連通する複数の収納室を、各段に対応して設けられたイオン発生器、送風機により一括して効率良く除菌・消臭することができる。従って、個々の収納室にイオン発生器を設けることなく、効果的な除菌、消臭を行うことが出来る。従って、複数の収容室の個々にイオン発生器および送風機を設ける場合に比べてコストが安くなる。
上記実施形態においては、棚板3にも通気孔3aを設けて、上下間の流通も良くしているが、棚板3に通気孔を設けず、上の段から、ごみ、汚れが下の段に落ちることを防止しても良い。また、仕切板4のない棚板3のみとすれば、イオン風が効率よく循環するので、除菌、消臭を効果的に行なうことが出来る。また、送風機6A、7A,イオン発生器6B、7Bは、枠体内面に露出しているが、収納空間との間に仕切り用のメッシュを設けて、露出しないようにしても良い。
<第2の実施形態>
上記実施の形態は、イオン発生器、送風機を両側壁に設けた場合であるが、図7に示すように、右前側に設けても良い。図7は第2実施形態の除菌・消臭機能付き下駄箱を示す斜視図、図8はその下駄箱の側断面図である。図8の側断面図において仕切板4を含む下駄箱1の右側部分を点線で示している。なお、棚3、仕切板4の前端は、第1の実施形態とは異なり、扉8を閉じたときには、扉8内面と接する構成となっている。
送風機7は、図7の矢印Xで示すように、幅方向(図7では右から左)に空気流を生成する手段であり、プロペラファンなどのファンとそれを回転させるファンモータとから構成される。本実施形態では、小型のファンで風量を確保するため送風機7を2つ用いている。2つの送風機7は、イオン発生器6を上下に挟むような配置で、枠体2の内側面に取り付けられる。送風機7は、例えば、ファンモータの回転数を二段階に制御することにより、送風能力が強弱二段階に調整可能に設定されている。
イオン発生器6および送風機7を運転することにより、矢印X方向の送風が生じ、仕切板4の多数の通気孔4aを介して複数の収納室(5A,5B)、(5C,5D)、(5E,5F)または(5G,5H)の全体の隅々に除菌・消臭作用を有するイオンが幅方向に循環して十分に行き届くようになる。
イオン発生器6および送風機7が枠体の右内側面に併設されているため、複数の収納室(5A,5B)、(5C,5D)、(5E,5F)または(5G,5H)の右端から左端まで全体に、除菌・消臭作用を有するイオンを効率良く循環させることができる。
図9は、上記構成を有する本実施形態の下駄箱の除菌・消臭運転に関する制御ブロック図である。図9に示すように、制御部10は、電源スイッチ12のオン操作により、イオン発生器6の駆動および送風機7の運転を開始し、電源スイッチ12のオフ操作により、これらを停止するように制御するように構成されている。また、制御部10は、開閉検知スイッチ11の検知結果に基づき、送風機7の送風能力を制御するように構成されている。
次に、本実施形態の下駄箱の除菌・消臭運転の動作について図10のフローチャートに基づいて説明する。図10に示すように、まず、扉8を閉じた状態で、電源スイッチ12のオン操作により、下駄箱1内の除菌・消臭運転が開始される。すなわちイオン発生器6の駆動(ステップS1)および送風機7の駆動(ステップS2)が開始される。このとき、扉8が閉じられているため、開閉検知スイッチ11のオン状態に基づいて送風機7を送風能力が弱で運転されることになる(ステップS2)。
扉8が閉じられているので、連通孔4aで連通する、幅方向に連続する複数の収納室(5A,5B)、(5C,5D)、(5E,5F)または(5G,5H)が全体として閉空間となる。このため、送風機7の送風能力が弱であっても除菌・消臭作用を有するイオンが、図7の矢印Xに示すようにその空間を一端から他端へ運ばれ、矢印X'に示すように他端で折り返して一端へ戻ることにより、隅々まで行き渡り、履物Sや収容室の壁が除菌・消臭される。
ここで電源スイッチ12をオフすると(ステップS3のYES)、除菌・消臭運転を終了する。すなわち、イオン発生器6の駆動および送風機7の運転が停止される(ステップS7およびS8)。
他方、電源スイッチ12をオフしない場合に(ステップS3のNO)、扉8を開くと開閉スイッチ12がオフとなり(ステップS4のYES)、送風機7の送風能力が強に切替えられる(ステップS5)。
扉8が開かれているので、仕切板4の連通孔4aで連通する、幅方向に連続する複数の収納室(5A,5B)、(5C,5D)、(5E,5F)または(5G,5H)は正面側が、下駄箱外部(例えば、玄関など)に開放された開空間となる。ところが、送風機7の運転能力が強であるため、連通する複数の収納室の端から端へ向かう層流が流れ、空気壁(エアカーテン)が形成されるので、下駄箱内外の空気の混合を阻止することが出来る。
なお、扉8は右側から開くので右側ほど開口面積大きくなるが、空気壁は右側が最も強い流れとなっているので、扉8を開く際に空気圧に変動があっても、空気壁が乱れることなく、内外の空気の混合を阻止することが出来る。
そして、再度扉8が閉じられた場合(ステップS6のYES)、ステップS2に戻り、送風機7の運転能力が弱に切り替わる。そして上記ステップS2〜S6が繰り返される。電源スイッチ12をオフしたときは(ステップS3のYES)、イオン発生器6の駆動および送風機7の運転が停止され、除菌・消臭運転を終了する(ステップS7、S8)。
本実施の形態によると、下駄箱1の扉8が閉じられているときは、送風機7を弱で運転するので電力消費を抑制できる。他方、下駄箱1の扉8が開かれたときは、送風機7が強で運転され、連通する複数の収容室の端から端へ向かう層流が流れ、空気壁(エアカーテン)が形成されるので、内部の雑菌や臭気成分が外部空間に漏れ出すことを阻止できるばかりでなく、下駄箱外部の空間に浮遊する病原体が侵入するのを阻止できる。
上記実施形態において、左側壁内面を凹面にすることにより、収納室の開口面に空気壁を形成し易くなる。即ち、矢印X方向に流れるイオン風は凹面の左側壁内面に沿って、方向が変えられ、矢印X’向きの流れになるからである。
<その他の実施の形態>
(1)上記第1、第2の実施形態は、棚毎に送風機、イオン発生器を設けているが、1個のイオン発生器と送風機を備えた送風ボックスを枠体2の背面に設け、枠体2の左右の側壁との間に送風ダクトを形成し、右側壁側から収納室内に送風し、左側壁から吸引して送風ボックスに返す循環路を形成する構成にしても良い。また、送風ダクトは各棚毎に導き、棚毎に循環流を形成するようにしても良い。
(2)扉のない開放型下駄箱
上記の第1、第2の実施形態は、扉付の下駄箱であるが、扉のない開放型の下駄箱にしても良い。通常、開放型下駄箱は、新たに靴、下駄を収納すると、扉がないので、その靴、下駄から雑菌が室内に拡散したり、時間を置けば、雑菌の繁殖に伴う悪臭を発散することがある。しかし、上記イオン発生器、送風機を設けた下駄箱においては、当該イオン発生器、送風機を動作させることで、イオン風による空気壁を収納室の開口面に形成するので、新たに、靴、下駄を収納した場合でも、雑菌や臭いが放散しないばかりか、収納室内でイオンによる除菌、消臭が効率的に行われる。
なお、空気壁モードより送風の少ない通常のモードでも、収納室内外の空気の混合はそれほど大きくはなく、収納室内及び収納履物の除菌、消臭を行うことが出来る。この場合、イオンの一部は下駄箱外に拡散することになるが、このイオンは下駄箱周辺の空気の除菌、消臭を行うことになる。
また、扉のない下駄箱において、靴を収納するときに、電源スイッチをオンして空気壁を形成し、収納履物の除菌や消臭を実施し、その後自動的に電源をオフするようにしても良い。イオンによる除菌、脱臭は1時間程度で90%以上の効果があるので、靴、下駄等の収納から1時間程度のタイマー運転を設定すれば良い。勿論、スイッチによって任意の時間、動作させても良い。
また、イオン発生器6、送風機7を図7に示すように、右手前に設けておけば、左から右への送風は、収納室開口面に空気壁を作りながら、収納室奥内を左から右に循環して、除菌、消臭を行うことが出来る。この場合、左側壁を凹面にすれば、循環流が効果的に形成される。
(3)下駄箱周辺の除菌・消臭機能を設ける。
上記イオン風は下駄箱の収納室内に送られるだけであるが、このイオン発生器を利用して、下駄箱外部特に玄関やその床面の除菌、消臭を行うようにしても良い。即ち、図11に示すように、下駄箱の枠体2の左側面と所定の間隔を介して、多数の通気孔20aを設けた左パンチング板21を設ける。この通気孔20aは開口側の孔径が小さく奥側の孔径が大きく形成されており、パンチング板21と左側面との間は通気路となっている。また、下駄箱の右側面と所定の間隔を介して、多数の通気孔20bを設けた右パンチング板22を設ける。この通気孔20bは開口側の孔径が小さく奥側の孔径が大きく形成されており、このパンチング板22と右側面との間は通気路となっている。なお、通気孔20aおよび20bのうち前側に位置するものは、空気壁を効率良く形成できるように、縦長のスリット孔にしても良い。
23は前記左右の通気路を、夫々枠体背面に設けた連通孔24,25を介して連通するダクトである。このダクト23の右側は外側に向かって半円状の膨出部となっており、ここにクロスフローファン26が垂直方向に設けられている。27は、ダクト23と前記膨出部に設けた外気導入孔28とを選択的に開放するダンパーである。29は枠体2の左側通気路の前部に設けた開閉自在のルーバーであり、開いたときには、外部前方に向かって送風することが出来る。6は左側通気路に設けたイオン発生器である。
このような構成において、通常は、外気導入孔28をダンパー27にて閉成し、ダンパー23を左右の通気路に連通した状態となっている。また、ルーバー29も閉じられている。電源をオンして通常モードでクロスフーファン26、イオン発生器6を動作させると、収納室内の空気は通気孔20aを介して吸引され、連通孔24、ダクト23、連通孔25を介して右通気路に送風される。この時に、イオン発生器6より発生した正負イオンを含んだイオン風となり、扉8を閉じた状態においては、パンチング板22の通気孔20bを通じて収納室内に噴出される。このようにして、イオン風が収納室内を通過するので収納室内の履物の除菌・消臭が行われる。
ここで、扉8を開けた場合、空気壁モードとなり、クロスフローファン26の送風量が多くなり、通気孔20bからのイオン風の送出スピードが増加する。特に、収納室開口側の通気孔20bは孔径が相対的に小さいので、噴出スピードが速く、開口面を横切る空気壁を形成する。この状態で、新たに履物を収納室内に納め、扉8を閉めると、所定の時間、空気壁モードで除菌、消臭を実施し、通常モードに戻る。
十分な除菌、消臭動作を実施した後、制御部(図示せず)からの制御により自動的に空気清浄モードに切り替わると、ダンパー27がダクト23を閉じ、外気導入孔28を開けると同時に、ルーバー29を開く。このため、外気が右通気路内に吸引され、イオンを含んだイオン風となって、ルーバー29部分の開口から前面側に噴出される。これにより、下駄箱周辺をイオンによって除菌、消臭する。なお、下駄箱内の空気は、扉8が閉まっているので、殆ど外部に排出されない。
このように、下駄箱の扉の開閉をしない夜間等においては、下駄箱は空気清浄モードとなり、下駄箱が設置されている玄関付近の除菌、消臭を行うことが出来る。従って、下駄箱自体が玄関の除菌、消臭装置の役目を兼ねることになるので、有害物質が入り込みやすい玄関に、空気清浄機を別途、設けなくても良い。
(4)また、幅方向に連通する収納室は、上記の実施形態では2つの場合を示したが、3つ以上の収納室が連通する場合であっても本発明が適用できることは言うまでもない。
以上説明したように、本発明によると、イオン風を収納室開口面に形成するので、汚染された履物を収納室内に収納した場合、臭気成分や雑菌が室内に拡散されることがなく、しかも、収納室内で臭気成分の消臭や、雑菌の除菌が効率的に行われるので、雑菌の繁殖による履物や下駄箱の劣化や悪臭の発生が防止される。
本発明は、下駄箱に利用することができる。また、玄関に設置される各種収納庫にも利用することが出来る。
1 除菌・消臭機能付き下駄箱
2 枠体
3 棚板
3a 通気孔
4 仕切板
4a 通気孔
5A〜5H 収容室
6 イオン発生器
6A 第1のイオン発生器
6B 第2のイオン発生器
7 送風機
7A 第1の送風機
7B 第2の送風機
8 扉
S 履物

Claims (10)

  1. 対向する側壁間に複数段の棚を設け、棚毎に複数の履物を載置、収納できる収納空間を備えた下駄箱において、
    除菌・消臭作用を有するイオンを発生するイオン発生器と、該イオン発生器から発生されるイオンを、少なくとも一方の側壁から他方の側壁に向かって送風する送風機とからなるイオン送風システムを設け、
    該送風によって前記収納空間の開口側を横切る空気壁の形成を可能としたことを特徴とする除菌・消臭機能付き下駄箱。
  2. 前記イオン送風システムは、収納室内を循環する循環風を形成し、当該循環風が前記空気壁を構成することを特徴とする請求項1に記載の除菌・消臭機能付き下駄箱。
  3. 前記循環風は、前記一方の側壁の前記収納空間の開口側に偏った位置から送風されて前記収納空間の開口を横切る流れと、この流れとは逆方向に前記他方の側壁の前記収納空間の奥側に偏った位置から送風されて前記収納空間の奥側を横切る流れとによって形成されることを特徴とする請求項2に記載の除菌・消臭機能付き下駄箱。
  4. 前記イオン送風システムは、前記空気壁を形成する空気壁モードと、このモードより送風量が小さい通常除菌・消臭モードとを有することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の除菌・消臭機能付き下駄箱。
  5. 前記イオン送風システムは前記空気壁モードの持続時間を制御するタイマーを有することを特徴とする請求項4に記載の除菌・消臭機能付き下駄箱。
  6. 前記収納空間を幅方向に仕切る仕切板を備え、該仕切板には通風孔を形成したことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の除菌・消臭機能付き下駄箱。
  7. 前記収納空間の開口を閉ざす開閉自在な扉を有することを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の除菌・消臭機能付き下駄箱。
  8. 前記仕切板の前端が前記扉と離間して配置されていることを特徴とする請求項7に記載の除菌・消臭機能付き下駄箱。
  9. 前記扉の開閉を検知する開閉検知手段を備え、前記扉の開放を前記開閉検知手段が検知した場合、空気壁を形成するモードにすることを特徴とする請求項7または8の何れかに記載の除菌・消臭機能付き下駄箱。
  10. 前記送風システムは下駄箱外部空間にイオンを放出する機能を有することを特徴とする請求項1ないし9の何れかに記載の除菌・消臭機能付き下駄箱。
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