JP2011196791A - 面接触プローブ及び電気的処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】長尺な電極に対してその表面を傷つけることなく長手方向に均一な電気的接触を行わせる。
【解決手段】相手側電極に対して電圧印加や電流測定等によって電気的処理を行うために相手側電極に電気的に接触する面接触プローブ及びそれを用いた電気的処理装置である。面接触プローブは、導電性を有し相手側電極に臨ませて配設されるプローブ支持体と、当該プローブ支持体に一体的に設けられ前記相手側電極に弾性的に接触される弾性層と、少なくとも当該弾性層の表面に設けられて前記相手側電極に電気的に接触される導電層とを備え、前記プローブ支持体が帯状に構成され、前記弾性層が中空の弾性凸条で構成された。
【選択図】図2
【解決手段】相手側電極に対して電圧印加や電流測定等によって電気的処理を行うために相手側電極に電気的に接触する面接触プローブ及びそれを用いた電気的処理装置である。面接触プローブは、導電性を有し相手側電極に臨ませて配設されるプローブ支持体と、当該プローブ支持体に一体的に設けられ前記相手側電極に弾性的に接触される弾性層と、少なくとも当該弾性層の表面に設けられて前記相手側電極に電気的に接触される導電層とを備え、前記プローブ支持体が帯状に構成され、前記弾性層が中空の弾性凸条で構成された。
【選択図】図2
Description
本発明は、太陽電池の短絡部除去等のために電極に電気的に接触される面接触プローブ及び電気的処理装置に関する。
従来、太陽電池等の検査においては、ポゴピン等が用いられていた。具体的には、円筒筐体、この円筒筐体内に配置されて支持される可動電極棒、この可動電極棒を付勢するバネ等で構成されたポゴピンを構成し、このポゴピンを太陽電池セル等に接触させて、検査等を行っていた。
太陽電池セルは通常縦横1m程度の大きな太陽電池基板を幅数mm〜10mm程度に数十μm程度の溝を介してレーザー等で分割してなる。この太陽電池セルは製造上太陽電池セル内部、あるいはレーザー等で絶縁分割されている各セル間の溝などに何らかの不純物、工程による欠陥などで導通過所が生じることが多く、いわゆる短絡部と呼ばれ太陽電池性能の低下の主たる原因となっている。しかしながら太陽電池セルは前述のように数十μm程度の溝で隔てられた幅10mm前後、長さ1m程度の細長い形状をしていることが一般的であるため、このような短絡部は製造上いかなる場所で生じているかは分からず、したがってその部分の補修、絶縁化は、太陽電池セルに設けられた電極に逆バイアス電圧を印加することで太陽電池セル間または内部に流れる電流により生じるジュール熱で焼損させる方法を用いることが一般的である。このとき逆バイアス電圧の印加は分割された太陽電池セルの光透過性のガラス基板に最初に積層された透明電極、すなわち表面電極と、さらにこの表面電極に積層された光電変換層の最上層に、通常の使用時では太陽等の光照射面から見て裏面となる裏面電極との間に逆バイアス電圧が印加される。実際上はこの表面電極は対象としている太陽電池セルに隣接するどちらかの太陽電池セルの裏面電極と接続されて直列状態となっているため、逆バイアス電圧の印加は隣り合う太陽電池セルの裏面電極にそれぞれの極性の電圧を印加することで足りる。裏面電極は銀、あるいはアルミニウムなどの材料からなるものの、極めて薄層化して形成されるため金属電極とはいえ相当程度の抵抗を持っている。前述のように太陽電池セルが長さ1mにもおよび、短絡部がいかなる場所にあるかが不明なとき、例えば逆バイアス電圧が印加される位置によっては短絡部への印加電圧に差が生じる。逆に逆バイアス電圧印加位置が一定の場合短絡部の位置によって短絡部へかかる電圧が異なりその焼損効果に差が生じることとなる。こういった裏面電極に用いられる材料は、今後の研究開発により、例えば有機系材料など電気抵抗がより高く、また軟質ではあるものの成膜性が良くまたコスト効果が高く、総じて高い生産性、商品性の得られる材料が使用される可能性も大きいものである。
特許文献1には、このために太陽電池セルの長手方向に複数のポゴピンを多数並べて出来るだけ位置誤差を無くし、平均した逆バイアス電圧を印加することが開示されている。また特許文献2にも同様の目的でより平均して電圧印加が出来るよう多数のブラシを配置した帯電装置が開示されている。
特許文献1のように多数のポゴピンを配置して用いる場合、ポゴピンが精密な構造と可動部分を有しそれに対する要求された耐久性を必要とし、さらにはこういったポゴピンを配置したプローブ支持体の製造など、コストへの影響が極めて大きいものとなる。またバネ等で付勢されているため、一定の接触状態を確保するために軟質材料への適用は難しく、さらにはこのような精密な構造を持つポゴピンでは、ポゴピンの径が一定以上必要となるため、前述のような極めて狭小な太陽電池セルの如き電極に対応した面を要求されるプローブ支持体のように狭隘なスペース内への配列可能な個数にはおのずから限界がある。
一方特許文献2の如きブラシ状の電極を用いることはかかる目的には前述のように有効性は高いと思われるが、ブラシそのものの耐久性、毛倒れ、摺擦による電極表面への損傷など課題は多い。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、高い抵抗を持ち電極表面を傷つけることなく狭隘な電極面の長手方向に均一な電気的接触が可能な面接触プローブ及び電気的処理装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明は、相手側電極に対して電圧印加や電流測定等によって電気的処理を行うために相手側電極に電気的に接触する面接触プローブ及びそれを用いた電気的処理装置であって、前記面接触プローブは、導電性を有し相手側電極に臨ませて配設されるプローブ支持体と、当該プローブ支持体に一体的に設けられ前記相手側電極に弾性的に接触される弾性層と、少なくとも当該弾性層の表面に設けられて前記相手側電極に電気的に接触される導電層とを備え、前記プローブ支持体が帯状に構成され、前記弾性層が中空の弾性凸条で構成されたことを特徴とする。
前記弾性接触可能な導電性を有する面接触プローブが前記電極に対し弾性的に接触しながら電気的接触がなされるので、前記電極に対してその表面を損傷することなく均一かつ確実な電気的接触を行わせることができる。
以下、本発明の実施形態に係る面接触プローブ及び電気的処理装置について、添付図面を参照しながら説明する。電極にプローブを電気的に接触させて電圧印加や電流測定等の電気的処理を行う電気的処理装置としては種々のものがあるが、ここでは本発明の面接触プローブを太陽電池短絡部除去装置に適用した例を用いて説明する。
[第1実施形態]
(A)太陽電池短絡部除去装置の例
本発明の面接触プローブを薄膜太陽電池の短絡部除去装置に適用した実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。
(A)太陽電池短絡部除去装置の例
本発明の面接触プローブを薄膜太陽電池の短絡部除去装置に適用した実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。
本実施形態の太陽電池短絡部除去装置は、薄膜太陽電池が短絡部を有している場合に、前述のように太陽電池の隣り合う裏面電極間に短絡部除去電圧を印加して短絡部を除去するものである。図1は、本実施形態の太陽電池短絡部除去装置の動作概略を説明するための構成を示すブロック図である。図1において、太陽電池短絡部除去装置30は、短絡部除去対象電池搬送機構20、プローブユニット21、太陽電池セルの搬送方向先端側から数えて第1番目、第3番目、第5番目など奇数位置のセルと、同様に第2番目、第4番目、第6番目など偶数位置のセルを選択する切り替えスイッチ(以下奇偶切替スイッチ群と呼ぶ)24、奇数位置用の短絡部除去制御部25、偶数位置用の短絡部除去制御部26、及び、情報処理部27を有する。プローブユニット21は、複数の面接触プローブ22と、全ての面接触プローブ22を取り付けているプローブユニット基板23からなる。
短絡部除去対象太陽電池搬送機構20は、例えば、搬送モータや搬送コンベア等からなり、情報処理部27の制御下で、薄膜太陽電池1Bを短絡部除去処理位置まで搬送して短絡部除去させ、短絡部除去処理の終了後に、薄膜太陽電池1Bを次の工程の実行装置等へ搬送するものである。
プローブユニット21は保持する面プローブが、情報処理部27の制御下で、下方に置かれた薄膜太陽電池セルの各裏面電極に対し上下移動して接離可能である。プローブユニット21は、短絡部除去対象電池搬送機構20が薄膜太陽電池1を短絡部除去処理位置へ搬入しているときなどにおいては、上方の待機位置にあり、薄膜太陽電池1Bの移動搬送に障害とならないようにされる。プローブユニット21は、短絡部除去処理時に、面接触プローブ22を薄膜太陽電池1Bの裏面電極に電気的に接続させるものである。
面接触プローブ22は、薄膜太陽電池1Bにおける太陽電池セル6の数に対応して設けられ、短絡部除去処理時には、全ての面接触プローブ22はいずれか1つの太陽電池セル6の裏面電極(図1参照)と電気的に接続されるものである。面接触プローブ22の具体的構成は後述する。なお、図1においては、図示の簡略化のために、太陽電池セル6の積層構造の図示を省略しており、また、太陽電池セル6,6間の直列接続構造の図示も省略している。
前述のように太陽電池セルのガラス基板側透明電極と一方の側の隣接した太陽電池セルの裏面電極は電気的に接続されているので、例えば奇数位置用の1番目の短絡部除去制御部25−1は、薄膜太陽電池1Bの搬送方向先端側から数えて第1番目の位置の太陽電池セル6−1の裏面電極と第2番目の位置の太陽電池セル6−2の裏面電極との間に逆バイアス電圧を印加して短絡部を除去する。同様に例えば偶数位置用の1番目の短絡部除去制御部26−1は、薄膜太陽電池1Bの搬送方向先端側から数えて第2番目の位置の太陽電池セル6−2の裏面電極と第3番目の位置の太陽電池セル6−3の裏面電極との間に逆バイアス電圧を印加して短絡部を除去する。
各短絡部除去制御部25,26は、短絡部が存在するか否かを確認した後に、短絡部を除去することも出来る。短絡部が存在するか否かの確認は、後述するように、所定の逆バイアス電圧を印加した際に流れる電流に基づいて判断することが出来る。そのため、各短絡部除去制御部25,26は、逆バイアス電圧の印加構成に加え、逆バイアス電圧印加時に流れる電流の検出構成も備えることも可能である。
奇偶切替スイッチ群24は、情報処理部27の制御下で、面接触プローブ22を奇数位置用の短絡部除去制御部25に接続させる状態と、面接触プローブ22を偶数位置用の短絡部除去制御部25に接続させる状態とを切り替えるものである。
情報処理部27は、まず、奇数位置用の短絡部除去制御部25による短絡部除去処理を実行させ、その後、偶数位置用の短絡部除去制御部26による短絡部除去処理を実行させる。各奇数位置用の短絡部除去制御部25による短絡部除去処理は順次平行して実行される。例えば、奇数位置用の1番目の短絡部除去制御部25−1が、第1番目の位置の太陽電池セル6−1と、第1番目の位置の太陽電池セル6-1と第2番目の位置の太陽電池セル6−2との間のスクライブ溝とを対象とした短絡部除去処理を実行し、次いで第2番目の短絡部除去制御部25−2が、第3番目の位置の太陽電池セル6−3と、第3番目の太陽電池セルと第4番目の位置の太陽電池セル6−4との間のスクライブ溝を対象とした短絡部除去処理を実行する。各偶数位置用の短絡部除去制御部26による短絡部除去処理も、同様な方法で順次平行して実行される。ここでは、奇数位置を先行して該除去処理をすることを述べたが、奇数位置と偶数位置との短絡部除去を交互に実行するようにしても良い。また電源その他に充分な準備が出来、特定のセル間への逆バイアスの印加が他のセルに影響を与えないように電気的に隔離するならば、同時に複数のセルへの短絡部除去処理も実行することもできる。
情報処理部27には、薄膜太陽電池のI−V特性から得られた短絡部除去に必要な電圧が入力されるようになされることもできる。情報処理部27は、この入力された太陽電池短絡部除去電圧を、各面接触プローブ22を介して、各太陽電池セル6の裏面電極に印加して、短絡部を除去する。
(B)面接触プローブの例
前記面接触プローブ22は、図2に示すように、プローブ支持体31と、弾性層32と、導電層33とを備えて構成されている。なお、図1の面接触プローブ22では、説明の簡略化のために弾性層32等は省略している。
前記面接触プローブ22は、図2に示すように、プローブ支持体31と、弾性層32と、導電層33とを備えて構成されている。なお、図1の面接触プローブ22では、説明の簡略化のために弾性層32等は省略している。
プローブ支持体31は、導電層33を介して、太陽電池セル6の裏面電極に電気的に接続されている。プローブ支持体31は、裏面電極に対向して配設され、帯状に構成されている。具体的には、プローブ支持体31は、金属等の導電性を有する長方形板材で構成されて、裏面電極の長手方向に対応して接触する。
プローブ支持体31は、装置本体側に支持されるが、弾性層32が裏面電極に軟接触して電気的に接続されるため、裏面電極やプローブ支持体31に多少の反りや凹凸があったり、プローブ支持体31が多少傾斜したりしていても、柔らかく変形して弾性を有する弾性層32によってその反り等を吸収する。即ち、弾性層32が弾性変形することによってその反り等を吸収する範囲において裏面電極やプローブ支持体31の反りや凹凸等は許容されその範囲で導電層33を裏面電極に実質的に均等に接触させることができる利点がある。これにより、プローブ支持体31が傾いていても、導電層33を裏面電極に均等に接触させることができるため、プローブ支持体31をその両端で支持することも中央部のみで支持することも可能であり、プローブの保持方法に自由度を生じる。例えばプローブ支持体31をその両端で支持する場合は、プローブ支持体31の自重によりプローブ支持体31の中央に反りを生じるたり、中央部のみで支持する場合は、同様にプローブ支持体31の自重により両端に反りを生じたりしても弾性層32がプローブ支持体31の変形に応じて自在に変形することで、これらの反りを吸収して許容する。
図2において弾性層32は、プローブ支持体31に一体的に設けられて裏面電極に弾性的に接触させるための層である。弾性層32は中実の弾性凸条で構成されている。具体的には、弾性層32は、弾性を有する部材であって、断面が半円形状又はほぼ半円形状の中実の凸条で構成されている。この弾性層32の材料としては、合成ゴム、天然ゴム、弾性を有する合成樹脂等の、弾性を有する素材を用いることができる。なお、本実施形態では、弾性層32は、絶縁体を使用しているが、導電性を有する材料で構成して導電性を有する層として用い、もしくは表面導電層を省略してもよい。逆に表面導電層が使用に適する充分な弾性を有する場合、弾性層を省略して中空の弾性導電層のみで構成することもできる。
導電層33は、弾性層32の表面に設けられて裏面電極に電気的に接触される面接触電極層である。導電層33は、弾性層32の表面に設けられた導電性を有する保護皮膜で構成され、裏面電極に電気的に接触するようになっている。導電層33は、アルミニウム、酸化インジウム等の導電性物質を弾性層32の表面に有した導電性皮膜などで構成される。また、導電層33は、アルミニウム、銅、金、銀等の薄膜を弾性層32の表面にラミネートして構成してもよい。また、カーボンブラック、グラファイト、金属粒子、金属酸化物等の導電性粉体を樹脂中に分散混合させた導電材や、導電性ゴム等を、弾性層32の表面にコーティング、貼付、積層等して導電層33を構成してもよい。また、この導電性部材等で弾性層32自体を構成してもよい。この場合は、前記導電性部材からなる弾性層32の表面層が導電層33となる。導電層33としては、少なくとも、弾性層32の表面に導電性を有する層が形成されていればよい。導電層33はプローブ支持体31に電気的に接続されている。
導電層33は、弾性層32の表面に形成されて、断面がほぼ半円形状として構成されるため、裏面電極に接触するニップ幅は、導電層33の押圧力で調整可能であり、隣接する裏面電極等への接触を防ぐために少なくとも裏面電極の幅以下とすることが好ましい。この接触ニップ幅は、押圧力を制御して、任意に調整できる。
以上のように構成された面接触プローブ22では、その導電層33が太陽電池セル6の裏面電極の表面に接触した状態から、導電層33の厚さ以上の浸入量を持って押圧する。これにより、弾性層32が変形して、導電層33を裏面電極に弾性的に押圧して、裏面電極の反りや凹凸、プローブ支持体31の傾き等を吸収して、電気的に確実に接触させる。この状態で、外部電源からプローブ支持体31及び導電層33を介して裏面電極に電圧印加等が行われる。
また、表面が軟材料で構成され、もしくは混合複合材料で構成され、さらには損傷が予想される太陽電池セルの裏面電極表面に対しても、軟接触が可能であり、均一なかつ確実な接触を確保でき、太陽電池セルの裏面電極の長手方向に均一で確実な電圧印加が可能となる。
以上のように、太陽電池セルの裏面電極の長手方向に均一な電圧印加が可能となるので、長手方向に無視し得ない抵抗を持つような材料からなる太陽電池セルの裏面電極でも、隣り合う太陽電池セルの裏面電極間に均一な電圧印加が可能となる。
太陽電池セルの長手方向に亘って確実な接触が確保されると同時に、傷つきやすい材料からなるセル表面に対して軟接触されるので、表面の傷つきが防止できる。これにより、有機半導体を用いた素子のような、傷つきやすい表面を有する太陽電池セルの検査も可能となる。本実施形態の面接触プローブはこのような太陽電池セルの検査に適している。
弾性層32によって導電層33の全体が柔軟性を有するため、太陽電池セルの裏面電極の表面と導電層33の表面との電気的接触確保に必要な平行性や傾き精度など位置精度が緩和されるので、設計や組み立て精度に自由度が得られ、コストが低減される効果がある。
また、弾性層32、導電層33を断面が半円型又はほぼ半円型(かまぼこ状)にすることで、狭い幅の電極に対しても確実に接触させることができる。
また、裏面電極を含む薄膜太陽電池1Bがフィルム状等の可撓性を有する場合であっても、その変形程度が面接触プローブの弾性変形範囲にあれば弾性層32が弾性変形して、導電層33を裏面電極に確実に接触させることが可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図3に示すように、弾性層36を、断面四角形状で構成した。弾性層36は長方体状であって、プローブ支持体31の下側面に、このプローブ支持体31よりも僅かに狭い幅で、プローブ支持体31と同じ全長に設定されている。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図3に示すように、弾性層36を、断面四角形状で構成した。弾性層36は長方体状であって、プローブ支持体31の下側面に、このプローブ支持体31よりも僅かに狭い幅で、プローブ支持体31と同じ全長に設定されている。
弾性層36の表面には導電層37が形成されている。弾性層36及び導電層37の材料等は上述した第1実施形態の弾性層32及び導電層33と同様である。
これにより、導電層37が裏面電極に接触すると、導電層37は四角形の面全体で裏面電極に接触して、広い面の接触が確保される。
そして、この場合も、弾性層36が柔軟に変形して導電層37を裏面電極に押圧するため、前記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
さらに、本実施形態では、導電層37が裏面電極に広い面積で接触するため、広い面積で均一な電圧を印加させることができ、測定精度を向上させることができる。
このとき、プローブ支持体31の長手方向中央部を平面よりやや電極側に凸状に湾曲させることで接触をより確実にすることが出来る。
[変形例]
前記第1実施形態では、図4に示すように、弾性層32及び導電層33を、断面半円形状又はほぼ半円形状にしたが、図5に示すように、弾性層38及び導電層39を断面半楕円形状又はほぼ半楕円形状にしてもよい。これにより、弾性層38の変形量が大きくなり、反り等の多い電極に適用できると共に、半円形状よりさらに狭隘な電極面に対応することが出来る。
前記第1実施形態では、図4に示すように、弾性層32及び導電層33を、断面半円形状又はほぼ半円形状にしたが、図5に示すように、弾性層38及び導電層39を断面半楕円形状又はほぼ半楕円形状にしてもよい。これにより、弾性層38の変形量が大きくなり、反り等の多い電極に適用できると共に、半円形状よりさらに狭隘な電極面に対応することが出来る。
また、図6に示すように、弾性層40及び導電層41を、断面半六角形状にしてもよい。この場合、下端の平坦面が電極に接触し、斜面部等の部分が柔軟に変形して、電極5の反り等に追従する。下端に平坦面を有する、断面半八角形状以上にしてもよい。
また、図7に示すように、弾性層42及び導電層43を、断面を三角形状にして、先端を狭い幅に構成してもよい。これにより、さらに狭隘な電極幅に対応させることが出来る。
また、本発明の弾性変形可能な材質から構成される面接触プローブは、これら実施形態に示したもの以外にもその対応する電極の形状に応じて断面を正、あるいは不定形の多角形その他の形状に変形加工可能である。また電極は必ずしも略平面でなくとも良く、球形、湾曲面状その他に対しても本発明の面接触プローブを応用することで確実な電気的接触を得ることが出来る。
これらの場合も、前記第1、2実施形態と同様の作用、効果を得ることができる。
また、前記各実施形態では、弾性層32,36を中実で構成したが、図8に示すように、弾性層44を中空にしてその表面に導電層45を設ける構成にしてもよく、また前述のように表面導電層が使用に適する充分な弾性を有する場合、弾性層を省略して中空の弾性導電層のみで構成することもできる。この場合、より柔軟に変形するように構成できる効果がある。弾性層44等の断面形状は、前述同様円形状、多角形状等の種々の形状が可能である。
各面接触プローブは、目的に応じ電極の形状に合わせて設定すればよく、複数個並べてもよい。使用用途、目的に合わせて適宜配置することが出来る。
以上いくつかの例につき説明してきたが、これらは本発明の思想を具体的な例として示したものであって、これ以外にも多くの変形、応用が可能である。したがってそれらは全て本発明の範囲に含まれるものである。
本発明の面接触プローブは、太陽電池短絡部除去装置に適用する以外にも、対象電極や端子等が、可撓性のあるもの、表面が平坦でないもの、傷つきやすいもの、必ずしも平面ではないものであっても、電気的接触を確実に行う必要がある電気的処理装置全てに用いることができる。
6:太陽電池セル、11:リード線、12:接続端子、13:リード線、20:短絡部除去対象電池搬送機構、21:プローブユニット、22:面接触プローブ、23:プローブユニット基板、24:奇偶切替スイッチ群、25:短絡部除去制御部、26:短絡部除去制御部、27:情報処理部、30:電池短絡部除去装置、31:プローブ支持体、32:弾性層、33:導電層、36:弾性層、37:導電層、38:弾性層、39:導電層、40:弾性層、41:導電層、42:弾性層、43:導電層、44:弾性層、45:導電層。
Claims (5)
- 相手側電極に対して電圧印加や電流測定等によって電気的処理を行うために相手側電極に電気的に接触するプローブであって、
導電性を有し相手側電極に臨ませて配設されるプローブ支持体と、
当該プローブ支持体に一体的に設けられ前記相手側電極に弾性的に接触される弾性層と、
少なくとも当該弾性層の表面に設けられて前記相手側電極に電気的に接触される導電層とを備え、
前記プローブ支持体が帯状に構成され、
前記弾性層が中空の弾性凸条で構成されたことを特徴とする面接触プローブ。 - 請求項1に記載の面接触プローブにおいて、
前記プローブ支持体が長方形板材で帯状に構成され、
前記弾性層が、断面半円形状若しくはほぼ断面半円形状又は断面多角形状若しくはほぼ断面多角形状の弾性凸条で構成されたことを特徴とする面接触プローブ。 - 請求項1又は2に記載の面接触プローブにおいて、
前記弾性層を構成する弾性凸条を中実にしたことを特徴とする面接触プローブ。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の面接触プローブにおいて、
前記弾性層が導電性部材で構成され、この弾性層の表面が導電層であることを特徴とする面接触プローブ。 - 相手側電極にプローブを電気的に接触させて電圧印加や電流測定等の電気的処理を行う電気的処理装置であって、
前記プローブとして請求項1乃至4のいずれか1項に記載の面接触プローブを用いたことを特徴とする電気的処理装置。
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