JP2011196747A - 圧電発振器の周波数温度特性の測定システム及び測定方法 - Google Patents

圧電発振器の周波数温度特性の測定システム及び測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】厳密な温度管理を必要とせずに高い精度で周波数温度特性を測定可能な圧電発振器の周波数温度特性の測定システム及び測定方法を提供すること。
【解決手段】圧電発振器の周波数温度特性測定システム1は、温度調整部40と、温度測定部30と、周波数測定部20と、測定制御部10と、を含む。温度調整部40は、圧電発振器2の温度を可変に調整する。温度測定部30は、圧電発振器2の温度を測定する。周波数測定部20は、圧電発振器2の発振周波数を測定する。測定制御部10は、温度測定部30による温度測定と周波数測定部20による周波数測定とを同期させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電発振器の周波数温度特性の測定システム及び測定方法に関する。
温度補償水晶発振器(TCXO:Temperature Compensated X'tal Oscillator)は、所定の温度範囲で水晶振動子の発振周波数の所望の周波数(公称周波数)からのずれ(周波数偏差)をキャンセルすることにより高い周波数安定度が得られるため、携帯電話の端末や基地局、GPS(Global Positioning System)受信機等の高精度のタイミング信号を必要とする機器やシステムに広く使用されている。また、最近では、温度センサーとともに、温度情報と発振周波数の対応テーブルを記憶した内部ROMを内蔵した水晶発振器(TSXO:Temperature Sensing X'tal Oscillator)が登場し、この水晶発振器の内部ROMから対応テーブルを読み出して温度センサーの出力電圧に応じた温度補償を実現するシステムも開発されている。近年、これらのシステムでは、ppbオーダーの極めて高い温度補償精度が要求されるようになってきており、温度補償後の水晶発振器の正確な周波数温度特性(温度に対する周波数偏差の変化)を取得する目的で、あるいは正確な温度補償係数を算出するために水晶振動子の正確な周波数温度特性を取得する目的で、水晶発振器(水晶振動子)の周波数をppbオーダーの分解能で測定することが必要になっている。
一般に、水晶発振器(水晶振動子)の周波数温度特性を測定する従来のシステムでは、恒温槽等を用いて水晶発振器の温度管理を厳密に行い、温度変動が極めて小さい状態になるまで温度が安定するのを待って発振周波数を測定することで測定精度を高めていた。
特開2006−126052号公報 特開2003−4785号公報
例えば、図10(A)に示すように、従来の測定手法で、2つの異なる設定温度T1とT2で圧電発振器の周波数と温度(温度センサーの出力電圧)を測定する場合、まず、恒温槽の雰囲気温度をT1に設定した状態で測定時間tで周波数測定を行い、周波数測定の終了後、測定時間tで温度測定(電圧測定)を行う。そして、設定温度T1での温度測定(電圧測定)の終了後、恒温槽の雰囲気温度をT2に設定し、温度が十分に安定するのを待って、測定時間tで周波数測定を行い、周波数測定の終了後、測定時間tで温度測定(電圧測定)を行う。図10(B)は、図10(A)の丸で囲んだ部分(設定温度T2における測定)を拡大した図である。図10(B)に示すように、厳密には、恒温槽の雰囲気温度は設定温度T2付近で揺らいでいる。そのため、周波数の測定時間tでの実際の温度の平均値はT2aであるが、温度(電圧)の測定時間tでの温度の平均値(測定温度)はT2bであり、周波数測定時の温度と測定温度に誤差が生じる。従って、従来手法で測定精度をさらに高めるためには、温度変動をできるだけ小さくするように温度管理をさらに厳密に行う必要があり、温度の安定待ち時間の増大や測定システムの複雑化・大型化により高コスト化を招くという問題がある。さらに、ppbオーダーの高い周波数分解能での測定が要求される場合、数m℃程度の温度誤差しか許容されない場合もあり、従来手法では限界を迎えている。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、厳密な温度管理を必要とせずに高い精度で周波数温度特性を測定可能な圧電発振器の周波数温度特性の測定システム及び測定方法を提供することができる。
(1)本発明は、圧電発振器を複数の異なる温度で発振させて周波数温度特性を測定する圧電発振器の周波数温度特性の測定システムであって、圧電発振器の温度を可変に調整する温度調整部と、前記圧電発振器の温度を測定する温度測定部と、前記圧電発振器の発振周波数を測定する周波数測定部と、前記温度測定部による温度測定と前記周波数測定部による周波数測定とを同期させる測定制御部と、を含む、圧電発振器の周波数温度特性の測定システムである。
本発明の測定システムによれば、従来のように圧電発振器の発振周波数と温度を非同期に測定するのではなく、これら2つの測定を同期して行うので、周波数測定時の実際の温度と温度測定結果のずれを小さくすることができる。従って、厳密な温度管理を必要とせずに高い精度で周波数温度特性を測定可能である。
(2)この測定システムにおいて、前記測定制御部は、前記温度測定と前記周波数測定とが同時に同じ測定時間で行われるように前記温度測定部と前記周波数測定部を制御するようにしてもよい。
このようにすれば、周波数測定時の実際の温度と温度測定結果のずれを無くすことができるので、周波数温度特性の測定精度を高めることができる。
さらに、この測定時間を短くするほど測定中の温度変動を小さくすることができるので、温度が厳密に一定になるまで待たなくても測定精度を維持することができる。すなわち、温度設定を変更してからの測定待ち時間を短くすることができる(場合によっては測定待ち時間がなくてもよい)ので、トータルの測定時間を短縮し、低コスト化に寄与することができる。
(3)この測定システムにおいて、前記周波数測定部の測定時間は、当該測定時間における温度変動に起因する前記圧電発振器の発振周波数の変動幅が、前記周波数測定に要求される周波数分解能の範囲内に収まる時間であるようにしてもよい。
このようにすれば、要求される周波数分解能と同じ精度での周波数測定を確実に行うことができる。
(4)この測定システムにおいて、前記測定制御部は、前記温度測定部と前記周波数測定部に1つの測定開始信号を同時に送信し、前記温度測定部は、前記測定開始信号を受け取ることにより前記温度測定を開始し、前記周波数測定部は、前記測定開始信号を受け取ることにより前記周波数測定を開始するようにしてもよい。
このようにすれば、簡単な構成で、周波数測定と温度測定を同時に行わせることができる。
(5)この測定システムにおいて、前記温度測定部の測定時間と前記周波数測定部の測定時間は、ともに、当該測定システムの交流電源の周期の整数倍であるようにしてもよい。
このようにすれば、測定ばらつきの支配的な原因となる電源ノイズの影響を最小限にすることができるので、測定精度を高めることができる。
(6)この測定システムは、前記圧電発振器の発振信号を、前記発振周波数よりも低い周波数の発振信号に変換する周波数変換部をさらに含み、前記周波数測定部は、前記周波数変換部が変換した後の前記発振信号の周波数を測定するようにしてもよい。
このようにすれば、周波数の測定時間を短く抑えながら周波数分解能を高めることができる。
(7)この測定システムにおいて、前記周波数変換部は、前記圧電発振器の発振信号を第1周波数付近の周波数の発振信号に変換するダイレクトディジタルシンセサイザーと、前記第1周波数付近の周波数が通過帯域に含まれるバンドパス特性を有し、前記ダイレクトディジタルシンセサイザーの出力信号が入力される第1のフィルターと、前記バンドパスフィルターの出力信号と第2周波数の基準クロック信号を混合するミキサーと、前記第1周波数と前記第2周波数の差付近の周波数が通過帯域に含まれるとともに、前記第1周波数と前記第2周波数の和付近の周波数が阻止帯域に含まれるバンドパス特性又はローパス特性を有し、前記ミキサーの出力信号が入力される第2のフィルターと、を含むようにしてもよい。
このようにすれば、圧電発振器の発振信号を、S/N比の劣化を抑えながらより低い周波数の発振信号に変換することができる。
(8)本発明は、圧電発振器を複数の異なる温度で発振させて周波数温度特性を測定する圧電発振器の周波数温度特性の測定方法であって、圧電発振器の温度を可変に調整する温度調整ステップと、前記圧電発振器の温度を測定する温度測定ステップと、前記圧電発振器の発振周波数を測定する周波数測定ステップと、前記温度測定ステップにおける温度測定と前記周波数測定ステップにおける周波数測定とを同期させる測定制御ステップと、を含む、圧電発振器の周波数温度特性の測定方法である。
本発明の測定方法によれば、従来のように圧電発振器の発振周波数の測定と圧電発振器の温度の測定を非同期に測定するのではなく、これら2つの測定を同期して行うので、周波数測定時の実際の温度と温度測定結果のずれを小さくすることができる。従って、厳密な温度管理を必要とせずに高い精度で周波数温度特性を測定可能である。
本実施形態の周波数温度特性測定システムの機能構成の一例を示す図。 本実施形態の周波数温度特性測定システムの機能構成の他の一例を示す図。 測定対象の圧電発振器の構成例を示す図。 本実施形態の周波数温度特性測定システムの具体的構成の一例を示す図。 ダウンコンバーターの構成例を示す図。 本実施形態の周波数温度特性測定システムの測定動作のタイミングの一例を示す図。 2つの異なる設定温度で周波数測定と電圧測定を行う場合の例を示す図。 測定時間と電源周期の関係について説明するための図。 本実施形態の周波数温度特性測定システムの処理手順の一例を示すフローチャート図。 従来の周波数温度特性の測定手法について説明するための図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.周波数温度特性測定システムの機能構成
図1及び図2は、本実施形態の圧電発振器の周波数温度特性の測定システム(以下、単に「周波数温度特性測定システム」という)の機能構成の一例を示す図である。
本実施形態の周波数温度特性測定システム1は、測定制御部10、周波数測定部20、温度測定部30、温度調整部40を含み、圧電発振器2を複数の異なる温度で発振させて、圧電発振器2の周波数温度特性を測定する。
温度調整部40は、圧電発振器2の温度を可変に調整する。温度調整部40は、例えば、恒温槽等のように内部に圧電発振器を収容可能な構造であってもよいし、ホットプレート等のように圧電発振器を接触させる構造であってもよいし、圧電発振器にペルチェ素子を貼り付けて温度調整するようにしてもよい。
温度測定部30は、圧電発振器2の温度を測定する。温度測定部30は、例えば、圧電発振器2の内部又は近傍に設けられた温度センサー3の出力電圧を測定するようにしてもよい。この温度センサー3は、周波数温度特性測定システム1に含まれていてもよいし、周波数温度特性測定システム1の外部にあってもよい。
周波数測定部20は、圧電発振器2の発振周波数を測定する。この周波数測定部20による発振周波数の測定時間は、当該測定時間における温度変動に起因する圧電発振器2の発振周波数の変動幅が、周波数測定に要求される周波数分解能の範囲内に収まる時間であるようにしてもよい。
温度測定部30の測定時間と周波数測定部20の測定時間は、ともに、周波数温度特性測定システム1の交流電源の周期の整数倍であるようにしてもよい。
測定制御部10は、温度測定部30による温度測定と周波数測定部20による周波数測定とを同期させる。例えば、測定制御部10が温度測定部30と周波数測定部20に1つの測定開始信号12を同時に送信し、温度測定部30と周波数測定部20が測定開始信号12を受け取ることによりそれぞれ温度測定と周波数測定を開始することで、これら2つの測定を同期させるようにしてもよい。また、例えば、測定制御部10は、温度測定部30による温度測定と周波数測定部20による周波数測定とが同時に同じ測定時間で行われるように温度測定部30と周波数測定部20を制御するようにしてもよい。
また、図2に示すように周波数温度特性測定システム1は、さらに、周波数変換部50を含んでもよい。そして、周波数変換部50が圧電発振器2の発振信号を発振周波数よりも低い周波数の発振信号52に変換し、周波数測定部20が発振信号52の周波数を測定するようにしてもよい。
以下、より具体的な例を挙げて本実施形態の周波数温度特性測定システム及び周波数温度特性測定方法について説明する。
2.圧電発振器の構成
図3(A)及び図3(B)は、本実施形態の周波数温度特性測定システムによる測定対象の圧電発振器の構成例を示す図である。
例えば、図3(A)に示すように、本実施形態の測定対象の圧電発振器200は、圧電振動子210、電圧制御発振回路220、温度補償電圧発生回路230、温度センサー240、不揮発性メモリー250、制御回路260、スイッチ回路262、264、インターフェース(I/F)回路270を含んで構成される温度補償型の圧電発振器である。
圧電振動子210は、逆圧電効果を利用して振動する圧電素子であり、例えば、水晶振動子やセラミック振動子、ニオブ酸リチウム振動子、タンタル酸リチウム振動子などの単結晶材料を用いた振動子や、酸化亜鉛圧電薄膜振動子、酸化アルミニウム圧電薄膜振動子などの圧電性薄膜を用いた振動子等である。
特に、ATカット水晶振動子の周波数温度特性は広い温度範囲に亘って近似3次曲線の極めて良好な特性を示すことが知られており、圧電振動子210としてATカット水晶振動子を使用することで、周波数安定度が極めて高い温度補償水晶発振器を実現することができる。
電圧制御発振回路220は、入力電圧に応じて圧電振動子210の負荷容量を変化させることにより、圧電振動子210を入力電圧に応じた周波数で発振させて発振信号201を生成し、外部に出力する。
不揮発性メモリー250には、周波数調整データ252と温度補償データ254が記憶されている。
周波数調整データ252は、基準温度(例えば25℃)において発振信号201の周波数(発振周波数)が所望の周波数(公称周波数)になるように圧電振動子210の負荷容量を調整するためのデータである。例えば、圧電発振器200の検査工程等において、基準温度(例えば25℃)における圧電振動子210の発振周波数が所望の周波数(公称周波数)になるように周波数調整データ252を調整し、調整後の周波数調整データ252を不揮発性メモリー250に書き込む。これにより圧電振動子210の基準温度(例えば25℃)における周波数のばらつきを吸収することができる。
温度補償データ254は、圧電振動子210の周波数温度特性を補償して、発振信号201の周波数(発振周波数)を温度に関係なくほぼ一定の周波数にするためのデータである。具体的には、温度補償データ254は、圧電振動子210の周波数温度特性を表す曲線を特定するためのパラメーターである。例えば、圧電振動子210がATカット水晶振動子であれば、周波数偏差Δf/fは3次曲線によって近似され、この3次曲線に対応する3次関数は次の式(1)のように表すことができる。式(1)において、fは公称周波数、Δfは周波数誤差、Tは温度変数、tは基準温度(例えば25℃)を示す。
Figure 2011196747
式(1)は係数A、A、定数A及び基準温度tによって特定することができるので、係数A、A、定数A及び基準温度tを温度補償データ254とすることができる。
例えば、圧電発振器200の検査工程等において、本実施形態の周波数温度特性測定システムを用いて圧電振動子210の周波数温度特性を測定し、この測定データから温度補償データ254を作成して不揮発性メモリー250に書き込む。これにより圧電振動子210の周波数温度特性のばらつきを吸収することができる。
温度センサー240は、圧電振動子210の近傍に配置され、温度に応じた電圧202を出力する。この温度センサー240の出力電圧202は外部に出力できるように構成されている。温度センサー50は、例えば、電気抵抗の変化として温度変化を捉えるサーミスターによって実現することができる。
温度補償電圧発生回路230は、温度補償データ254と温度センサー240の出力電圧202に基づいて、圧電振動子210の周波数温度特性を補償する温度補償電圧を発生させる。
制御回路260は、外部装置からの制御データ173に従って、スイッチ回路262、264の開閉制御や不揮発性メモリー250に対して周波数調整データ252や温度補償データ254をリード/ライトする処理などを行う。
スイッチ回路262は、温度補償電圧発生回路230の出力と電圧制御発振回路220の入力の間に配置されており、スイッチ回路262の開閉により、温度補償電圧発生回路230の出力電圧(温度補償電圧)を電圧制御発振回路220に供給するか否かを選択することができるようになっている。
スイッチ回路264は、外部の電圧供給源と電圧制御発振回路220の入力の間に配置されており、スイッチ回路264の開閉により、外部装置から供給される一定の制御電圧172を電圧制御発振回路220に供給するか否かを選択することができるようになっている。
スイッチ回路262の開閉とスイッチ回路264の開閉は排他的に行われ、電圧制御発振回路220には、通常動作時(通常モード)は温度補償電圧発生回路230の出力電圧(温度補償電圧)が供給され、圧電振動子210の周波数温度特性の測定時(テストモード)は制御電圧172が供給される。
従って、通常モードでは、電圧制御発振回路220は、温度補償電圧発生回路230の出力電圧(温度補償電圧)に応じて負荷容量を変化させることにより、ほぼ一定の周波数の発振信号201を生成する。一方、テストモードでは、電圧制御発振回路220は、一定の制御電圧172に応じた負荷容量を選択し、圧電振動子210の周波数温度特性に応じた周波数の発振信号201を生成する。
インターフェース(I/F)回路270は、外部装置と制御回路260の間のインターフェース処理を行う。例えば、インターフェース(I/F)回路270は、外部装置から制御データ173を受け取って制御回路260に転送する処理や、制御回路260が不揮発性メモリー250から読み出したメモリーデータ203(周波数調整データ252や温度補償データ254)を受け取って外部装置に転送する処理を行う。
また、例えば、図3(B)に示すように、本実施形態の測定対象の圧電発振器200は、圧電振動子210、発振回路280、温度センサー240、不揮発性メモリー250、制御回路260、インターフェース(I/F)回路270を含んで構成される圧電発振器であってもよい。
図3(B)における圧電振動子210と温度センサー240は、図3(A)と同じであるため、その説明を省略する。
発振回路280は、圧電振動子210を発振させて発振信号201を生成し、外部に出力する。
不揮発性メモリー250には、周波数調整データ252と周波数温度特性データ256が記憶されている。周波数調整データ252は、図3(A)と同じであるため、その説明を省略する。
周波数温度特性データ256は、温度値(又は温度センサー202の出力電圧)と発振周波数の対応関係を表すデータ(対応テーブル)である。例えば、圧電発振器200の検査工程等において周波数温度特性を測定し、この測定データを周波数温度特性データ256に変換して不揮発性メモリー250に書き込む。
制御回路260は、外部装置からの制御データ173に従って、不揮発性メモリー250に対して周波数調整データ252や周波数温度特性データ256をリード/ライトする処理などを行う。
インターフェース(I/F)回路270は、外部装置と制御回路260の間のインターフェース処理を行う。すなわち、インターフェース(I/F)回路270は、外部装置から制御データ173を受け取って制御回路260に転送する処理や、制御回路260が不揮発性メモリー250から読み出したメモリーデータ203(周波数調整データ252や周波数温度特性データ256)を受け取って外部装置に転送する処理を行う。
この圧電発振器200に対して、不揮発性メモリー250に記憶されている周波数温度特性データ256をメモリーデータ203として外部から読み出すことで、圧電振動子210の周波数温度特性を表す曲線を特定する各係数を算出することができる。これにより、圧電発振器200の外部で、発振周波数の温度補償を行うことができる。
なお、図3(A)と図3(B)に示す圧電発振器200は、圧電振動子210を水晶振動子にすれば、それぞれTCXOとTSXOになる。
3.周波数温度特性測定システムの具体的構成
図4は、本実施形態の周波数温度特性測定システムの具体的構成の一例を示す図である。本実施形態の周波数温度特性測定システム100は、パーソナルコンピューター(PC)110、周波数カウンター120、デジタルマルチメーター(DMM)130、恒温槽(温度チャンバー)140、ダウンコンバーター150、電源160、インターフェース回路170を含んで構成されている。
PC110、周波数カウンター120、デジタルマルチメーター(DMM)130、恒温槽140は、それぞれ、図1及び図2の測定制御部10、周波数測定部20、温度測定部30、温度調整部40に対応する。また、ダウンコンバーター150は、図2の周波数変換部50に対応する。
PC110は、周波数カウンター120やデジタルマルチメーター(DMM)130とGPIB(General Purpose Interface Bus)で接続されており、GPIBインターフェース(GPIB−I/F)111を介して周波数カウンター120やデジタルマルチメーター(DMM)130の動作を制御し、測定用の各種設定(測定時間の設定等)や測定データの取得などを行うことができる。また、PC110と電源160をGPIBで接続し、PC110がGPIB−I/F111を介して電源160の出力電圧を制御できるように構成してもよい。
また、PC110は、デジタルI/O112を介して周波数カウンター120とデジタルマルチメーター(DMM)130に測定開始信号113を同時に送信し、周波数カウンター120とデジタルマルチメーター(DMM)130にそれぞれ周波数測定と電圧測定の開始を指示する。
また、PC110は、デジタルI/O112を介して、ダウンコンバーター150に制御データ114を送信し、ダウンコンバーター150の周波数設定等の処理を行う。
また、PC110は、デジタルI/O112を介して恒温槽140に制御データ116を送信し、恒温槽140の内部の雰囲気温度の設定等の処理を行う。
なお、PC110を、ダウンコンバーター150や恒温槽140とGPIBで接続し、GPIB−I/F111を介してダウンコンバーター150や恒温槽140を制御するようにしてもよい。
恒温槽140の中には、図3(A)又は図3(B)に示した測定対象の圧電発振器200が設置されており、圧電発振器200は、インターフェース回路170を介して、PC110のデジタルI/O112、電源160、周波数カウンター120、デジタルマルチメーター(DMM)130及びダウンコンバーター150と接続されている。
インターフェース回路170は、PC110のデジタルI/O112から受け取った制御データ115を図3(A)及び図3(B)に示した制御データ173に変換して圧電発振器200に送信する。例えば、この制御データ173により、図3(A)の圧電発振器200の内部のスイッチ回路262と264をそれぞれオフとオンにしてテストモードにすることで、圧電振動子210の周波数温度特性(温度補償前の圧電発振器200の周波数温度特性)の測定が可能になる。また、例えば、この制御データ173により、図3(A)の圧電発振器200の内部のスイッチ回路262と264をそれぞれオンとオフにして通常モードにすることで、温度補償後の圧電発振器200の周波数温度特性の測定が可能になる。
また、インターフェース回路170は、電源160が発生させる直流電源電圧161と制御電圧162を、それぞれ直流電源電圧171と図3(A)に示した制御電圧172として圧電発振器200に供給する。直流電源電圧171は、圧電発振器200の各回路を動作させるための電源電圧(図3(A)及び図3(B)では図示していない)になる。
また、インターフェース回路170は、圧電発振器200の内部の温度センサー240の出力電圧202を受け取り、入力電圧175としてデジタルマルチメーター(DMM)130に供給する。デジタルマルチメーター(DMM)130は、測定開始信号113を受け取って、設定された測定時間で入力電圧175の電圧値の平均値を測定し、測定データ131をGPIBを介してPC110に送信する。
また、インターフェース回路170は、圧電発振器200が出力する発振信号201(図3(A)及び図3(B)に示した発振信号201)を受け取り、発振信号174としてダウンコンバーター150に送信する。ダウンコンバーター150は、発振信号174を、設定値に応じた周波数の発振信号156にダウンコンバートし、周波数カウンター120に送信する。
周波数カウンター120は、測定開始信号113を受け取って、設定された測定時間(ゲートタイム)で発振信号156の周波数の平均値を測定し、測定データ121をGPIBを介してPC110に送信する。周波数カウンター120は、発振信号156に対して、測定時間(ゲートタイム)におけるパルス数をカウントし、カウント結果を周波数に変換して出力する直接計数方式の周波数カウンター(ダイレクトカウンター)として構成されていてもよいし、発振信号156の周期の整数倍の測定時間(ゲートタイム)を正確な内部クロックでカウントして測定し、その逆数から周波数を計算して出力するレシプロカル方式の周波数カウンター(レシプロカルカウンター)として構成されていてもよい。
このように、圧電発振器200が出力する発振信号201をダウンコンバートしてから周波数を測定することで、測定時間(ゲートタイム)を変えずに周波数測定の分解能を向上させることができる。例えば、周波数カウンター120の測定桁数が一定であれば、発振信号201を1/1000の周波数にダウンコンバートしてから周波数を測定することで測定時間(ゲートタイム)を変えずに周波数分解能を1000倍に向上させることができる。
図5(A)は、ダウンコンバーター150の構成例を示す図である。このダウンコンバーター150は、OCXO(Oven Control X'tal Oscillator)151、ダイレクトディジタルシンセサイザー(DDS:Direct Digital Synthesizer)152、フィルター153、ミキサー154、フィルター155を含んで構成されている。
OCXO151は、所定温度(例えば90℃)で発振周波数の温度特性が平坦になるSCカット水晶振動子をオーブンの中に入れて当該所定温度で一定になるように加熱することにより、極めて高い周波数精度の基準クロック信号を出力する。
DDS152は、図4のPC110からの制御データ114により設定された周波数設定値に応じて、OCXO151が出力する基準クロック信号を周波数変換した信号を生成する。この周波数設定値は、DDS152の出力信号の周波数と圧電発振器200の公称周波数の差が所望の周波数付近になるように、圧電発振器200の公称周波数に応じて変更される。
フィルター153は、DDS152の出力信号を通過させるバンドパスフィルター(BPF:Bandpass Filter)であり、共振回路を用いたフィルターやアクティブフィルター等で実現することができる。DDS152の出力信号の周波数は圧電発振器200の公称周波数に応じて変わるので、汎用性を持たせるためにはフィルター153の通過帯域を広くする必要がある。
ミキサー154は、フィルター153の出力信号と図4の発振信号174を混合(ミキシング)し、これら2つの信号の周波数の和に相当する周波数の発振信号(和信号)とこれら2つの信号の周波数の差に相当する周波数の発振信号(差信号)を生成する。ミキサー154は、例えば、二重平衡変調器(DBM:Double Balanced Mixer)で実現することができる。圧電発振器200の公称周波数によって和信号の周波数は変わるが、差信号の周波数はほぼ一定である。
フィルター155は、差信号の周波数が通過帯域に含まれるとともに、和信号の周波数が阻止帯域に含まれるバンドパスフィルター(BPF)又はローパスフィルター(LPF:Lowpass Filter)であり、共振回路によるフィルター、アクティブフィルター、デジタルフィルター等で実現することができる。このフィルター155の出力信号が図4の発振信号156になる。発振信号156のS/N比をできるだけ向上させるためには、ミキサー154において広帯域にわたって複雑に混合されたスプリアスノイズをできるだけ減衰させることが重要である。そのため、フィルター155はできるだけ峡帯域のバンドパスフィルターとして構成するのが望ましい。
図5(B)は、ダウンコンバーター150の他の構成例を示す図である。このダウンコンバーター150は、図5(A)と同じく、OCXO151、DDS152、フィルター153、ミキサー154、フィルター155を含んで構成されている。
DDS152は、図4のPC210からの制御データ114により設定された周波数設定値に応じて、図4の発振信号174を周波数変換した信号を生成する。この周波数設定値は、DDS152の出力信号の周波数が所望の周波数付近になるように、圧電発振器200の公称周波数に応じて変更される。
フィルター153は、DDS152の出力信号を通過させるバンドパスフィルター(BPF)である。DDS152の出力信号の周波数は圧電発振器200の発振周波数によらず常に所望の周波数付近になるので、フィルター153の通過帯域を狭くすることができる。
ミキサー154は、フィルター153の出力信号とOCXO151の基準クロック信号を混合(ミキシング)し、これら2つの信号の周波数の和に相当する周波数の発振信号(和信号)とこれら2つの信号の周波数の差に相当する周波数の発振信号(差信号)を生成する。圧電発振器200の公称周波数によらず、和信号の周波数も差信号の周波数もそれぞれほぼ一定である。
フィルター155は、差信号の周波数が通過帯域に含まれるとともに、和信号の周波数が阻止帯域に含まれるバンドパスフィルター(BPF)又はローパスフィルター(LPF)であり、このフィルター155の出力信号が図4の発振信号156になる。
図5(B)のダウンコンバーターでは、フィルター153の通過帯域を狭くすることができるので、DDS152の内部で広帯域に発生するスプリアスノイズをフィルター153により効果的に減衰させることができる。従って、図5(B)のダウンコンバーターでは、図5(A)のダウンコンバーターと比較して発振信号156のS/N比を向上させることができる。
4.周波数温度特性測定システムの測定動作
次に、本実施形態の周波数温度特性測定システムの測定動作のタイミングについて図6を用いて説明する。図6は、本実施形態の周波数温度特性測定システムの測定動作のタイミングの一例を示す図である。
まず、時刻t〜tにおいて、PC110が、デジタルI/O112を介して恒温槽140に制御データ116を送信し、恒温槽140の内部の雰囲気温度の設定を行う。時刻tから暫くの間は恒温槽140の雰囲気温度が急激に変化する。
恒温槽140の雰囲気温度がほぼ一定になった後、時刻t〜tにおいて、PC110が、デジタルI/O112を介して周波数カウンター120とデジタルマルチメーター(DMM)130に測定開始信号113を同時に送信する。
周波数カウンター120とデジタルマルチメーター(DMM)130は、測定開始信号113を受け取って、時刻t〜tにおいて、発振信号156の周波数と入力電圧175の電圧値をそれぞれ同時に測定する。
時刻t〜tにおいて、周波数カウンター120は、GPIBを介してPC110に周波数測定データ121を送信し、PC110が周波数測定データ121を取得する。
時刻t〜tにおいて、デジタルマルチメーター(DMM)130は、GPIBを介してPC110に電圧測定データ131を送信し、PC110が電圧測定データ131を取得する。
この時刻t〜tの期間で1つの設定温度における測定処理が終了する。複数の異なる設定温度で時刻t〜tと同様の測定処理を繰り返すことで、複数の電圧測定データ131と複数の周波数測定データ121を取得することができる。複数の設定温度で取得した複数の電圧測定データ131と複数の周波数測定データ121に基づいて圧電振動子210の温度と発振周波数の対応関係を算出し、温度補償データ254又は周波数温度特性データ256を作成することができる。この温度補償データ254又は周波数温度特性データ256は、PC110からインターフェース回路170を介して圧電発振器200の不揮発性メモリー250に書き込まれる。
このように、本実施形態の周波数温度特性測定システムでは、周波数カウンター120による周波数測定とデジタルマルチメーター(DMM)130による電圧測定を測定開始信号113によって同期させる。これにより、周波数カウンター120による周波数測定とデジタルマルチメーター(DMM)130による電圧測定が時刻tで同時に開始する。また、本実施形態の周波数温度特性測定システムでは、周波数測定時間tと電圧測定時間tをともに同じ時間(t−t)に設定している。この周波数測定時間tと電圧測定時間tはなるべく短時間であることが望ましい。
図7(A)及び図7(B)は、周波数測定時間tと電圧測定時間tを極めて短時間に設定し、2つの異なる設定温度T1とT2で周波数測定と電圧測定を行う場合の例を示す図である。図7(A)に示すように、周波数測定時間tと電圧測定時間tを極めて短時間に設定し、恒温槽140の設定温度をT1にして測定を行った後、恒温槽140の設定温度をT1からT2に切り替えて同様の測定を行っている。図7(B)は、図7(A)の丸で囲んだ部分(設定温度T2における測定)を拡大した図である。図7(B)に示すように、恒温槽140の雰囲気温度(圧電発振器200の温度)は設定温度T2付近で揺らいでいる。しかしながら、本実施形態によれば、周波数測定時間tと電圧測定時間tが一致するため、周波数測定時の実際の温度の平均値T2cに応じた電圧値を測定することができる。さらに、周波数測定時間tと電圧測定時間tが極めて短時間であるため、図10(B)に示した従来手法と比較して、周波数測定と電圧測定を行っている間の温度変動の幅を格段に小さくすることができる。この温度変動の幅を数m℃に抑えることも可能であり、ppbオーダーの周波数分解能が要求される測定にも対応することができる。逆に言えば、周波数測定時間tにおける温度変動に起因する圧電発振器200(圧電振動子210)の発振周波数の変動幅が、周波数測定に要求される周波数分解能の範囲内に収まる範囲で、できるだけ短い周波数測定時間tを設定すればよい。
なお、電圧測定値から換算される温度は設定温度T2からずれた温度T2cになっているが、そもそも周波数測定時の正確な温度がわかりさえすれば正確な温度補償係数を算出することができるので特に問題は生じない。
さらに、周波数測定時間tと電圧測定時間tは、電源160を駆動する不図示の交流電源(例えば、50Hzや60Hz)の周期の整数倍であることが望ましい。圧電発振器200に供給される直流電源電圧161(171)は、電源160の内部で交流電圧を直流電圧に変換して発生させているが、この交流電圧信号が僅かながら直流電源電圧161(171)に重畳される。圧電発振器200の内部にある温度センサー240もこの直流電源電圧171で動作するので、温度センサー240の出力電圧202にも交流電圧信号が重畳される。そのため、図8(A)に示すように、デジタルマルチメーター(DMM)130の入力電圧175にも交流電圧信号が重畳される。電圧測定時間tを交流電源の電源周期のN(整数)倍に設定することで、交流成分が積分されてキャンセルされる。なお、図8(B)に示すように、電圧測定時間tの開始点は交流成分の0クロス点と一致させる必要はなく、電圧測定時間tが交流電源の電源周期のN(整数)倍であればよい。
同様に、圧電発振器200が出力する発振信号201に交流電圧信号が重畳され、周波数カウンター120に入力される発振信号156にも交流電圧信号が重畳される。周波数測定時間tを交流電源の電源周期のN(整数)倍に設定することで、交流成分をキャンセルして周波数測定を行うことができる。
例えば、交流電源の電源周期が50Hzであれば、周波数測定時間tと電圧測定時間tをともに、20ms(=1/50Hz)の整数倍にすればよい。特に、周波数測定時間tと電圧測定時間tをともに電源周期と等しくすることで、測定中の電源ノイズの影響を最小にすることができる。
5.周波数温度特性測定システムの処理手順
図9は、本実施形態の周波数温度特性測定システムの処理手順の一例を示すフローチャート図である。
まず、圧電発振器200の周波数温度特性を測定するための各種初期設定を行う(ステップS10)。すなわち、電源160の初期設定を行い、直流電源電圧161や必要に応じて制御電圧162を発生させる。また、PC110から、周波数カウンター120やデジタルマルチメーター(DMM)130の初期設定(測定時間(ゲートタイム)の設定等)やダウンコンバーター150の初期設定(DDS152の周波数設定等)を行う。さらに、PC110から、図3(A)の圧電発振器200をテストモード又は通常モードのいずれかに設定する。
次に、PC110から恒温槽140の雰囲気温度を最初の測定対象温度に設定する(ステップS20)。
次に、ステップS20で温度設定をしてから所定時間が経過した後(ステップS30でYの場合)、PC110から測定開始信号113を送信する(ステップS40)。
次に、周波数カウンター120とデジタルマルチメーター130が測定開始信号113を受け取って、周波数測定と電圧測定を同時に開始する(ステップS50)。
次に、周波数測定と電圧測定が終了した後(ステップS60でYの場合)、PC110は、周波数カウンター120から周波数測定データ121を取得し(ステップS70)、さらにデジタルマルチメーター130から電圧測定データ131を取得する(ステップS80)。ここで、周波数測定と電圧測定が終了したか否かの判断は、例えば、測定時間(ゲートタイム)が経過しか否かで判断してもよいし、周波数カウンター120とデジタルマルチメーター130が測定終了時に測定終了信号をPC110に送信するようにしてPC110が測定終了信号を受け取ったか否かで判断してもよい。また、PC110が周波数測定データ121を取得するステップS70とPC110が電圧測定データ131を取得するステップS80の順序は逆でもよい。
すべての測定対象温度での周波数測定と電圧測定がまだ終了していなければ(ステップS90でNの場合)、PC110から恒温槽140の雰囲気温度を次の測定対象温度に設定し(ステップS100)、ステップS30〜S80の処理(周波数測定と電圧測定)を行う。
すべての測定対象温度で周波数測定と電圧測定が終了するまで以上の処理を繰り返し、各測定対象温度での周波数測定データと電圧測定データを得ることができる。そして、これらの周波数測定データと電圧測定データを用いて、温度補償データ254や周波数温度特性データ256を作成したり、温度補償後の周波数温度特性を検査したりすることができる。
以上に説明した本実施形態によれば、圧電発振器の発振周波数の測定と温度の測定を同期して行うので、周波数測定時の実際の温度と温度測定結果のずれを小さくすることができる。従って、厳密な温度管理を必要とせずに高い精度で周波数温度特性を測定可能である。
特に、周波数測定と電圧測定(温度測定)とを同時に同じ測定時間で行うことで、周波数測定時の実際の温度と温度測定結果のずれを無くすことができるので、周波数温度特性の測定精度をさらに高めることができる。
さらに、本実施形態によれば、周波数測定と電圧測定(温度測定)とを極めて短時間に行うことで測定中の温度変動を非常に小さくすることができるので、温度が厳密に一定になるまで待たなくても測定精度を維持することができる。すなわち、温度設定を変更してからの測定待ち時間を短縮することができる(場合によっては測定待ち時間がなくてもよい)ので、トータルの測定時間を短縮し、低コスト化に寄与することができる。
なお、本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、デジタルマルチメーター(DMM)130は、圧電発振器200の内部の温度センサー240の出力電圧の代わりに、圧電発振器200の近傍に設置された温度センサー(例えば、恒温槽140の内部に設置された温度センサー)の出力電圧を測定するようにしてもよい。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1 周波数温度特性測定システム、2 圧電発振器、3 温度センサー、10 測定制御部、12 測定開始信号、20 周波数測定部、30 温度測定部、40 温度調整部、50 周波数変換部、52 発振信号、100 周波数温度特性測定システム、110 パーソナルコンピューター(PC)、111 GPIB−I/F、112 デジタルI/O、113 測定開始信号、114,115,116 制御データ、120 周波数カウンター、121 周波数測定データ、130 デジタルマルチメーター、131 電圧測定データ、140 恒温槽、150 ダウンコンバーター、151 OCXO、152 ダイレクトディジタルシンセサイザー(DDS)、153 フィルター、154 ミキサー、155 フィルター、156 発振信号、160 電源、161 直流電源電圧、162 制御電圧、170 インターフェース回路、171 直流電源電圧、172 制御電圧、173 制御データ、200 圧電発振器、201 発振信号、202 温度センサーの出力電圧、203 メモリーデータ、210 圧電振動子、220 電圧制御発振回路、230 温度補償電圧発生回路、240 温度センサー、250 不揮発性メモリー、252 周波数調整データ、254 温度補償データ、256 周波数温度特性データ、260 制御回路、262,264 スイッチ回路、270 インターフェース(I/F)回路、280 発振回路

Claims (8)

  1. 圧電発振器を複数の異なる温度で発振させて周波数温度特性を測定する圧電発振器の周波数温度特性の測定システムであって、
    圧電発振器の温度を可変に調整する温度調整部と、
    前記圧電発振器の温度を測定する温度測定部と、
    前記圧電発振器の発振周波数を測定する周波数測定部と、
    前記温度測定部による温度測定と前記周波数測定部による周波数測定とを同期させる測定制御部と、を含む、圧電発振器の周波数温度特性の測定システム。
  2. 請求項1において、
    前記測定制御部は、
    前記温度測定と前記周波数測定とが同時に同じ測定時間で行われるように前記温度測定部と前記周波数測定部を制御する、圧電発振器の周波数温度特性の測定システム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記周波数測定部の測定時間は、当該測定時間における温度変動に起因する前記圧電発振器の発振周波数の変動幅が、前記周波数測定に要求される周波数分解能の範囲内に収まる時間である、圧電発振器の周波数温度特性の測定システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記測定制御部は、
    前記温度測定部と前記周波数測定部に1つの測定開始信号を同時に送信し、
    前記温度測定部は、
    前記測定開始信号を受け取ることにより前記温度測定を開始し、
    前記周波数測定部は、
    前記測定開始信号を受け取ることにより前記周波数測定を開始する、圧電発振器の周波数温度特性の測定システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記温度測定部の測定時間と前記周波数測定部の測定時間は、ともに、当該測定システムの交流電源の周期の整数倍である、圧電発振器の周波数温度特性の測定システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記圧電発振器の発振信号を、前記発振周波数よりも低い周波数の発振信号に変換する周波数変換部をさらに含み、
    前記周波数測定部は、
    前記周波数変換部が変換した後の前記発振信号の周波数を測定する、圧電発振器の周波数温度特性の測定システム。
  7. 請求項6において、
    前記周波数変換部は、
    前記圧電発振器の発振信号を第1周波数付近の周波数の発振信号に変換するダイレクトディジタルシンセサイザーと、
    前記第1周波数付近の周波数が通過帯域に含まれるバンドパス特性を有し、前記ダイレクトディジタルシンセサイザーの出力信号が入力される第1のフィルターと、
    前記バンドパスフィルターの出力信号と第2周波数の基準クロック信号を混合するミキサーと、
    前記第1周波数と前記第2周波数の差付近の周波数が通過帯域に含まれるとともに、前記第1周波数と前記第2周波数の和付近の周波数が阻止帯域に含まれるバンドパス特性又はローパス特性を有し、前記ミキサーの出力信号が入力される第2のフィルターと、を含む、圧電発振器の周波数温度特性の測定システム。
  8. 圧電発振器を複数の異なる温度で発振させて周波数温度特性を測定する圧電発振器の周波数温度特性の測定方法であって、
    圧電発振器の温度を可変に調整する温度調整ステップと、
    前記圧電発振器の温度を測定する温度測定ステップと、
    前記圧電発振器の発振周波数を測定する周波数測定ステップと、
    前記温度測定ステップにおける温度測定と前記周波数測定ステップにおける周波数測定とを同期させる測定制御ステップと、を含む、圧電発振器の周波数温度特性の測定方法。
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