JP2011194599A - レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、レリーフ印刷版の製版方法及びレリーフ印刷版 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(成分A)アミノ基を含有するポリマー、及び、(成分B)架橋剤を含むレリーフ形成層を有することを特徴とするレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。好ましくは前記レリーフ形成層が、熱架橋又は光架橋した架橋レリーフ形成層である。前記レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の架橋レリーフ形成層をレーザー彫刻し、レリーフ層を形成する彫刻工程、及び、前記彫刻工程の後にレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版表面に残存する彫刻カスを酸性の液を用いてリンスするリンス工程、を含むことを特徴とするレリーフ印刷版の製版方法、並びに、前記レリーフ印刷版の製版方法により得られたことを特徴とするレリーフ印刷版。
【選択図】なし
Description
レーザー彫刻の場合には、彫刻した際に発生するカスが版に付着する。特許文献1には、水、石鹸水、界面活性剤入りのリンス水等を用いて洗浄する方法、及びブラシ擦りや高圧水噴射等の物理的除去による彫刻カス除去方法が開示されている。また、特許文献2及び3は、エラストマーバインダーを含有するレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを製造する方法として、熱架橋工程及びリンス工程を含む製造方法を開示している。
本発明の目的は、カス除去性に優れ、耐水性に優れた、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、前記レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版を用いたレリーフ印刷版の製版方法、及び、レリーフ印刷版を提供することである。
<1>(成分A)アミノ基を含有するポリマー、及び、(成分B)架橋剤を含むレリーフ形成層を有することを特徴とするレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、
<2>前記成分Aが、アミノ基を有する側鎖を有するポリマーであり、前記アミノ基を有する側鎖が式(A−1)で表される構造である、<1>に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、
<4>前記レリーフ形成層が、更に(成分C)アミノ基を含有しないポリマーを含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、
<5>前記レリーフ形成層が、更に(成分C)アミノ基を含有しないポリマーを含み、前記成分Cが非エラストマーである、<1>〜<4>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、
<6>前記レリーフ形成層が、更に(成分D)可塑剤を含む、<1>〜<5>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、
<7>フレキソ印刷版原版である、<1>〜<6>いずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、
<8>前記レリーフ形成層が、熱架橋及び/又は光架橋した架橋レリーフ形成層である、<1>〜<7>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、
<9><1>〜<7>いずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版におけるレリーフ形成層を熱及び/又は光により架橋する架橋工程、架橋されたレリーフ形成層をレーザー彫刻してレリーフ層を形成する彫刻工程、並びに、前記彫刻工程の後にレリーフ層表面に残存する彫刻カスを酸性の液を用いてリンスするリンス工程、を含むことを特徴とするレリーフ印刷版の製版方法、
<10>前記酸性の液のpHが1.0〜7.0である、<9>に記載のレリーフ印刷版の製版方法、
<11><9>又は<10>に記載のレリーフ印刷版の製版方法により得られたことを特徴とするレリーフ印刷版。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、(成分A)アミノ基を含有するポリマー、及び、(成分B)架橋剤を含むレリーフ形成層を有することを特徴とする。
なお、本明細書では、レリーフ印刷版原版の説明に関し、成分A及び成分Bを含有し、レーザー彫刻に供する画像形成層としての表面が平坦な層であり、かつ未架橋の層を「レリーフ形成層」と称する。また、前記レリーフ形成層を架橋した層を「架橋レリーフ形成層」と称する。また、これをレーザー彫刻して表面に凹凸を形成した層を「レリーフ層」と称する。以下、レーザー彫刻用樹脂組成物の構成成分について説明する。なお、数値範囲を表す「X〜Y」は、「X以上、Y以下」と同義である。
このような特徴を有する本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、レーザー彫刻が施されるレリーフ印刷版原版のレリーフ形成層用途以外にも、特に限定なく、他の用途にも広範囲に適用することができる。表面に凹凸や開口部を形成する他の材形、例えば、凹版、孔版、スタンプ等、レーザー彫刻により画像形成される各種印刷版や各種成形体の形成に適用できる。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版のレリーフ形成層は、(成分A)アミノ基を含有するポリマーを含む。成分Aは、耐水性と酸性の液でのカス除去性の両立の観点から、アミノ基を含有することが必須である。成分Aは、ポリマーの主鎖及び/又は側鎖部分にアミノ基を有するポリマーであれば任意の化合物でよく、好ましくは、側鎖にアミノ基を有するポリマーである。アミノ基を有する側鎖としては、式(A−1)で表される構造が好ましい。
R1、R2は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基、又は、アルコキシカルボニル基を表し、水素原子、直鎖状、分岐状、又は、環状の炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数5以下のアルコキシカルボニル基がより好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基が好ましい。アリール基としては、フェニル基、ベンジル基が好ましい。アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基が好ましい。
アルキレン基は、炭素数1〜3のアルキレン基が好ましく、メチレン基、エチレン基がより好ましい。
2以上の連結基を組み合わせた連結基としては、*にカルボニル基を介して結合するエステル結合とアルキレン基とを組み合わせた基、及び、*にカルボニル基を介して結合するアミド結合とアルキレン基とを組み合わせた基が好ましく、*にカルボニル基を介して結合するエステル結合とアルキレン基とを組み合わせた基がより好ましい。
式(A−1)で表される構造を有するジオールとしては、式(A−3)で表されるジオールが好ましい。
R1、R2としては、直鎖又は分岐を有する炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ベンジル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
R3は、単結合又は炭素数1〜3のアルキレン基が好ましく、単結合又はメチレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
R4は、水素原子又はアルキル基を表し、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
L1及びL2は、それぞれ独立に単結合又はアルキレン基を表し、単結合又はメチレン基が好ましく、L1及びL2のいずれか一方が単結合で他方がメチレン基であることがより好ましい。
式(A−3)で表されるジオールとしては、以下のものが挙げられる。
このようなジオール化合物としては、具体的には以下に示すものが含まれる。即ち、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−ブチン−1,4−ジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ビス−β−ヒドロキシエトキシシクロヘキサン、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、水添ビスフェノールA、2,2−ジメチロールマロン酸ジエチル、ビス−(2−ヒドロキシエチル)スルフィド、水添ビスフェノールF、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体、ビス−フェノールFのエチレンオキサイド付加体、ビスフェノールFのプロピレンオキサイド付加体、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体、ヒドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、p−キシリレングリコール、ジヒドロキシエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−2,4−トリレンジカルバメート、2,4−トリレン−ビス(2−ヒドロキシエチルカルバミド)、ビス(2−ヒドロキシエチル)−m−キシリレンジカルバメート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソフタレート、2,3−ジヒドロキシプロパン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と炭素数3〜10のトリオール化合物とのエステル化合物、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール等が挙げられる。
ジアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、プロパン−1,2−ジアミン、ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルシロキサン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、リジン、L−シスチン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、ベンジジン、o−ジトルイジン、o−ジアニシジン、4−ニトロ−m−フェニレンジアミン、2,5−ジメトキシ−p−フェニレンジアミン、ビス−(4−アミノフェニル)スルホン、4−カルボキシ−o−フェニレンジアミン、3−カルボキシ−m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,8−ナフタレンジアミン等が挙げられる。
成分Aは、ポリアルキレングリコールに由来する構成単位を含有することが好ましく、成分Aに含まれる構成単位の総量を100モル%とした場合の含有量としては、1〜35モル%が好ましく、5〜30モル%がより好ましく、10〜25モル%が更に好ましい。
成分Aが、ジイソシアネート化合物に由来する構成単位を含む場合には、芳香族ジイソシアネート化合物に由来する構成単位を含むことが好ましい。芳香族ジイソシアネート化合物に由来する構成単位の含有量は、成分Aに含まれる構成単位の総量を100モル%として、15〜50モル%が好ましく、30〜50モル%がより好ましい。
また、芳香族ジイソシアネート化合物と脂肪族ジイソシアネート化合物とを併用する態様も好ましい。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版のレリーフ形成層は、(成分B)架橋剤を含む。(成分B)架橋剤としては、(成分B1)エチレン性不飽和化合物、及び、(成分B2)加水分解性シリル基及び/又はシラノール基を有する化合物が挙げられる。本発明において、レリーフ形成層は、少なくともいずれか1つの化合物を架橋剤として含むものが好ましい。以下、成分B1及び成分B2について説明する。
(成分B1)エチレン性不飽和化合物とは、重合開始剤に由来して発生した開始ラジカルによってラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物である。エチレン性不飽和化合物を含有することで、レリーフ形成層に、架橋により硬化し得る特性を与えることができる。
単官能モノマー及び多官能モノマーとしては、不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)と多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1、3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1、4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ビス〔p−(3−(メタ)アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−((メタ)アクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン、水添ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのエチレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのプロピレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、中でも、ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールの誘導体の2〜6官能の(メタ)アクリレート、及び、ビスフェノール型のジ(メタ)アクリレートが好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、又は、ビスフェノールA型のジ(メタ)アクリレートがより好ましい。ビスフェノールA型のジ(メタ)アクリレートとしては、1分子あたり1〜6のエチレンオキサイド基を付加したものが更に好ましい。上記エステルモノマーは混合物としても使用できる。
成分B2における「加水分解性シリル基」とは、加水分解性を有するシリル基のことである。加水分解性基としては、アルコキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子、アミド基、アセトキシ基、アミノ基、イソプロペノキシ基等が挙げられる。シリル基は加水分解してシラノール基となり、シラノール基は脱水縮合してシロキサン結合が生成する。このような加水分解性シリル基又はシラノール基は式(B2−1)で表されるものが好ましい。
式(B2−1)中、ケイ素原子に結合する加水分解性基としては、特にアルコキシ基、ハロゲン原子が好ましく、アルコキシ基がより好ましい。アルコキシ基としては、リンス性と耐刷性の観点から、炭素数1〜30のアルコキシ基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜15のアルコキシ基、更に好ましくは炭素数1〜5、特に好ましくは炭素数1〜3のアルコキシ基、最も好ましくはメトキシ基又はエトキシ基である。ハロゲン原子として、F原子、Cl原子、Br原子、I原子が挙げられ、合成のしやすさ及び安定性の観点で、Cl原子及びBr原子が好ましく、Cl原子がより好ましい。
前記加水分解性基は1個のケイ素原子に1〜4個の範囲で結合することができ、式(B2−1)中における加水分解性基の総個数は2又は3の範囲であることが好ましい。特に3つの加水分解性基がケイ素原子に結合していることが好ましい。加水分解性基がケイ素原子に2個以上結合するときは、それらは互いに同一であっても、異なっていてもよい。
アルコキシ基の結合したアルコキシシリル基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、トリフェノキシシリル基などのトリアルコキシシリル基;ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基などのジアルコキシモノアルキルシリル基;メトキシジメチルシリル基、エトキシジメチルシリル基などのモノアルコキシジアルキルシリル基を挙げることができる。
成分B2としては、複数の式(B2−1)で表される基が二価の連結基を介して結合している化合物が挙げられ、このような二価の連結基としては、効果の観点からスルフィド基(−S−)を有する連結基が好ましい。
成分B2の合成方法としては、特に制限はなく、公知の方法により合成することができる。上記特定構造を有する連結基を含む成分B2の代表的な合成方法を以下に示す。
連結基としてスルフィド基を有する成分B2の合成法は特に限定されないが、ハロゲン化炭化水素基を有する成分B2と硫化アルカリの反応、メルカプト基を有する成分B2とハロゲン化炭化水素の反応、メルカプト基を有する成分B2とハロゲン化炭化水素基を有する成分B2の反応、ハロゲン化炭化水素基を有する成分B2とメルカプタン類の反応、エチレン性不飽和結合を有する成分B2とメルカプタン類の反応、エチレン性不飽和結合を有する成分B2とメルカプト基を有する成分B2の反応、エチレン性不飽和結合を有する化合物とメルカプト基を有する成分B2の反応、ケトン類とメルカプト基を有する成分B2の反応、ジアゾニウム塩とメルカプト基を有する成分B2の反応、メルカプト基を有する成分B2とオキシラン類との反応、メルカプト基を有する成分B2とオキシラン基を有する成分B2の反応、及び、メルカプタン類とオキシラン基を有する成分B2の反応、メルカプト基を有する成分B2とアジリジン類との反応等の合成法が例示できる。
前記RBは、リンス性及び膜強度の観点から、エステル結合又はウレタン結合であることが好ましく、エステル結合であることがより好ましい。
前記L1〜L3における二価又はn価の連結基は、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子よりなる群から選ばれた少なくとも1種の原子から構成された基であることが好ましく、炭素原子、水素原子、酸素原子及び硫黄原子よりなる群から選ばれた少なくとも1種の原子から構成された基であることがより好ましい。前記L1〜L3の炭素数は、2〜60であることが好ましく、2〜30であることがより好ましい。
前記Ls1におけるm価の連結基は、硫黄原子と、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子よりなる群から選ばれた少なくとも1種の原子とから構成された基であることが好ましく、アルキレン基、又は、アルキレン基、スルフィド基及びイミノ基を2以上組み合わせた基であることがより好ましい。前記Ls1の炭素数は、2〜60であることが好ましく、6〜30であることがより好ましい。
前記n及びmはそれぞれ独立に、1〜10の整数であることが好ましく、2〜10の整数であることがより好ましく、2〜6の整数であることが更に好ましく、2であることが特に好ましい。
L1のn価の連結基及び/若しくはL2の二価の連結基、又は、L3の二価の連結基は、彫刻カスの除去性(リンス性)の観点から、エーテル結合を有することが好ましく、オキシアルキレン基に含まれるエーテル結合を有することがより好ましい。
式(B2−2)及び式(B2−3)で表される化合物の中でも、架橋性等の観点から、式(B2−2)において、L1のn価の連結基及び/又はL2の二価の連結基が硫黄原子を有する基であることが好ましい。
部分(共)加水分解縮合物前駆体としてのシラン化合物の中でも、汎用性、コスト面、膜の相溶性の観点から、ケイ素上の置換基としてメチル基及びフェニル基から選択される置換基を有するシラン化合物であることが好ましく、具体的には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランが好ましい前駆体として例示される。
この場合、部分(共)加水分解縮合物としては、上記したようなシラン化合物の2量体(シラン化合物2モルに水1モルを作用させてアルコール2モルを脱離させ、ジシロキサン単位としたもの)〜100量体、好ましくは2〜50量体、更に好ましくは2〜30量体としたものが好適に使用できるし、2種以上のシラン化合物を原料とする部分共加水分解縮合物を使用することも可能である。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版のレリーフ形成層は、好ましくは(成分C)アミノ基を含有しないポリマーを含む。成分Cとしては、非エラストマーが好ましい。エラストマーとは、ガラス転移温度が常温以下のポリマーである(科学大辞典 第2版、編者 国際科学振興財団、発行 丸善(株)、P154参照)。従って、非エラストマーとはガラス転移温度が常温(20℃)を超える温度であるポリマーを指す。非エラストマーのガラス転移温度としては、彫刻感度と皮膜性のバランスの観点から、20〜200℃が好ましく、20〜170℃がより好ましく、25〜150℃が更に好ましい。上記範囲のガラス転移温度を有する成分Cと、(成分F)光熱変換剤と組み合わせた場合に彫刻感度が向上する。常温でガラス状態の成分Cは、ゴム状態と比較して熱的な分子運動は抑制された状態にある。レーザー彫刻においては、レーザー照射により付与する熱に加え、所望により併用される光熱変換剤の機能により発生した熱が周囲に存在する成分Cに伝達され、成分Cが熱分解、消散し、結果的に彫刻されて凹部が形成される。熱的な分子運動が抑制された成分C中に光熱変換剤が存在すると、成分Cへの熱伝達と熱分解が効果的に起こり、彫刻感度が更に増大すると推定される。
成分Cは、例えば、その架橋性官能基にフリーラジカル(重合開始ラジカル又は重合性化合物の重合過程の生長ラジカル)が付加し、ポリマー間で直接に又は重合性化合物の重合連鎖を介して付加重合して、ポリマー分子間に架橋が形成されて硬化する。又は、ポリマー中の原子(例えば、官能性架橋基に隣接する炭素原子上の水素原子)がフリーラジカルにより引き抜かれてポリマーラジカルが生成し、それが互いに結合することによって、ポリマー分子間に架橋が形成されて硬化する。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版のレリーフ形成層は、フレキソ版として必要な柔軟性を付与するという観点から、好ましくは(成分D)可塑剤を含有する。可塑剤としては、高分子の可塑剤として公知のものを用いることができ、限定されないが、例えば高分子大辞典(初版、1994年、丸善(株)発行)の第211〜220頁に記載のアジピン酸誘導体、アゼライン酸誘導体、ベンゾイル酸誘導体、クエン酸誘導体、エポキシ誘導体、グリコール誘導体、炭化水素及び誘導体、オレイン酸誘導体、リン酸誘導体、フタル酸誘導体、ポリエステル系、リシノール酸誘導体、セバシン酸誘導体、ステアリン酸誘導体、スルホン酸誘導体、テルペン及び誘導体、トリメリット酸誘導体が挙げられ、中でもガラス転移温度を低下させる効果の大きさという観点から、アジピン酸誘導体、クエン酸誘導体及びリン酸誘導体が好ましい。
アジピン酸誘導体としては、アジピン酸ジブチル、アジピン酸2−ブトキシエチルが好ましく、クエン酸誘導体としてはクエン酸トリブチルが好ましい。リン酸誘導体としては、リン酸トリブチル、リン酸トリ2−エチルヘキシル、リン酸トリブトキシエチル、リン酸トリフェニル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸t−ブチルフェニル、リン酸2−エチルヘキシルジフェニル等が挙げられ、中でも、リン酸トリフェニル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリクレジルが好ましく、リン酸クレジルジフェニルがより好ましい。
成分Dは、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。成分Dの含有量は、ガラス転移温度を室温以下に低下させるという観点から、固形分換算で、レリーフ形成層の総質量を100質量%として、1〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましく、20〜30質量%が更に好ましい。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版のレリーフ形成層は、更に(成分E)重合開始剤を含有することが好ましい。重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤が好ましく、特開2008−63554号公報の段落0074〜0118に記載されている化合物を好ましく例示できる。
ラジカル重合開始剤としては、芳香族ケトン類、オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アゾ系化合物等が挙げられる。
なお、この効果は、光熱変換剤としてカーボンブラックを用いる場合に著しい。これは、カーボンブラックから発生した熱が有機過酸化物にも伝達される結果、カーボンブラックだけでなく有機過酸化物からも発熱し、成分B等の分解に使用されるべき熱エネルギーの発生が相乗的に生じるためと考えられる。
重合開始剤の含有量は、硬化速度、及び、最終的な膜硬度の調整という観点から、レリーフ形成層の固形分全質量に対し0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版のレリーフ形成層は、更に、光熱変換剤を含有することが好ましい。光熱変換剤は、レーザーの光を吸収し発熱することで、レーザー彫刻時の硬化物の熱分解を促進すると考えられる。このため、彫刻に用いるレーザー波長の光を吸収する光熱変換剤を選択することが好ましい。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版を、700〜1,300nmの赤外線を発するレーザー(YAGレーザー、半導体レーザー、ファイバーレーザー、面発光レーザー等)を光源としてレーザー彫刻に用いる場合に、光熱変換剤として、700〜1,300nmに極大吸収波長を有する化合物を用いることが好ましい。光熱変換剤としては、種々の染料又は顔料が用いられる。
これらの顔料のうち、好ましいものはカーボンブラックである。カーボンブラックは、組成物中における分散性などが安定である限り、ASTMによる分類のほか、用途の如何に拘らずいずれも使用可能である。カーボンブラックには、例えば、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラックなどが含まれる。なお、カーボンブラックなどの黒色着色剤は、分散を容易にするため、必要に応じて分散剤を用い、予めニトロセルロースやバインダーなどに分散させたカラーチップやカラーペーストとして使用することができ、このようなチップやペーストは市販品として容易に入手できる。また、カーボンブラックとしては、特開2009−178869号公報の段落0130〜0134に記載されたものが例示できる。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版のレリーフ形成層は、好ましくは(成分G)周期律表の1〜16族から選択される金属又はメタロイドの少なくとも一つのオキシ化合物を含有する。成分Gとしては、周期律表の1〜16族から選択されるものであれば特に制限されないが、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs、Fr)、アルカリ土類金属(Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra)、アルミニウム、珪素、リン、チタン、ゲルマニウム、砒素、ジルコニウム、スズ、亜鉛、カドミウム、ビスマス、インジウム、スカンジウム及びアンチモンが好ましいものとして挙げられる。彫刻感度の点で好ましいのは、アルカリ土類金属、アルミニウム、珪素、リン、ビスマス、チタン、ゲルマニウム、砒素、ジルコニウム、スズ、亜鉛であり、より好ましくはアルカリ土類金属、スズ、亜鉛、ビスマス、ジルコニウム、チタン(好ましくは原子価4)、アルミニウム、特に好ましくはアルカリ土類金属、スズ、ビスマス、亜鉛、チタン、アルミニウムである。
また、オキシ化合物(=酸素含有化合物)としては、上記金属又はメタロイドの、アルコキシド、フェノキシド、エノレート、カーボネート、アセテート又はカルボキシレート及び酸化物が挙げられる。
所望により、オキシ化合物の有機部分は一部が多価であるもの、例えば多価アルコール(例えばグリコール若しくはグリセロール)、ポリビニルアルコール又はヒドロキシカルボン酸から誘導されるものであり得る。キレート化合物を使用してもよい。炭素原子が存在する場合、代表的には前記金属又はメタロイド1個当たりの炭素原子の数は4〜24個の範囲である。
本発明においては、亜鉛、スズ、ビスマス、アルミニウムのカルボキシレートが好ましく、中でも酢酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸スズ、ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)、ビス(2−エチルヘキサン酸)ヒドロキシアルミニウムが特に好ましい。
成分Gの含有量は、彫刻感度と皮膜性の観点でレリーフ形成層の総質量を100質量%として、0.01〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましく、1〜5質量%が更に好ましい。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版のレリーフ形成層は、成分A〜成分Gの他に、本発明の効果を損なわない限りにおいて目的に応じて種々の化合物を併用することができる。レリーフ形成層には、上記成分A及び成分Bに加え、公知のバインダーポリマーを併用することができる。例えば、レーザー彫刻感度の観点からは、露光又は加熱により熱分解する部分構造を含むポリマーが好ましい。また、例えば、柔軟で可撓性を有する膜形成が目的とされる場合には、軟質樹脂が選択される。更に、レリーフ形成層の調製の容易性、得られたレリーフ印刷版における油性インクに対する耐性向上の観点から、親水性又は親アルコール性ポリマーを使用することが好ましい。これらの成分は、特開2008−163081号公報に記載されている。
加えて、加熱や露光により硬化させ、強度を向上させる目的に使用する場合には、分子内に炭素−炭素不飽和結合をもつポリマーが好ましく用いられる。主鎖に炭素−炭素不飽和結合を含むポリマーとしては、例えば、SB(ポリスチレン−ポリブタジエン)、SBS(ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン)、SIS(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン)、SEBS(ポリスチレン−ポリエチレン/ポリブチレン−ポリスチレン)等が挙げられる。
側鎖に炭素−炭素不飽和結合をもつポリマーは、前記の本発明で適用可能なバインダーポリマーの骨格に、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基、ビニルエーテル基のような炭素−炭素不飽和結合を側鎖に導入することで得られる。
このように、レリーフ印刷版の適用用途に応じた物性を考慮し、目的に応じたバインダーポリマーを選択し、当該バインダーポリマーの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機酸は金属塩として、常套の加硫剤と組み合わせて、加硫促進のための助剤として使用することができる。有機酸としては例えば、ステアリン酸、オレイン酸、ムラスチン酸を挙げることができる。併用される金属源としては酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化マグネシウム等の金属酸化物を挙げることができる。これらは加硫工程において、ゴム中で有機酸と金属酸化物が金属塩を形成し、硫黄等の加硫剤の活性化を促すとされている。このような金属塩を系中で形成させるための金属酸化物の添加量は、ゴム成分(成分B)100質量部あたり0.1〜10質量部が好ましく、2〜10質量部がより好ましい。有機酸の添加量は、ゴム成分(成分B)100質量部あたり0.1〜5質量部が好ましく、0.1〜3質量部がより好ましい。
酸性触媒としては、塩酸などのハロゲン化水素、硝酸、硫酸、亜硫酸、硫化水素、過塩素酸、過酸化水素、炭酸、蟻酸や酢酸などのカルボン酸、そのRCOOHで表される構造式のRを他元素又は置換基によって置換した置換カルボン酸、ベンゼンスルホン酸などのスルホン酸、リン酸、ヘテロポリ酸、無機固体酸などが挙げられる。
塩基性触媒としては、アンモニア水などのアンモニア性塩基、アミン類、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ土類酸化物、四級アンモニウム塩化合物、四級ホスホニウム塩化合物などが挙げられる。
(b)の脂肪族アミンとしては、式(D−1)で表されるアミン化合物が好ましい。
N(Rd1)(Rd2)(Rd3) (D−1)
式(D−1)中、Rd1〜Rd3はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖又は分岐を有するアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、環の員数が3〜10の硫黄原子又は酸素原子を含む複素環(チオフェン)を表し、前記アルキル基、シクロアルキル基は少なくとも1つの不飽和結合を有していてもよい。
式(D−1)で表されるアミン化合物は置換基を有していてもよく、該置換基としては、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アミノ基、炭素数1〜6のアルキル基を有する(ジ)アルキルアミノ基、ヒドロキシ基が挙げられる。
前記Rd1〜Rd3のうちの2以上の基が結合してC=N結合を形成してもよい。C=N結合を有するアミン化合物として、グアニジン、1,1,3,3−テトラメチルグアニジンが挙げられる。
(b)の脂環式アミンとしては、前記式(D−1)で表される化合物中のRd1〜Rd3のうちの2以上の基が結合した環骨格に窒素原子を含む脂環式アミンが挙げられる。脂環式アミンとしては、例えば、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、キヌクリジンが挙げられる。
(b)の芳香族アミンとしては、イミダゾール、ピロール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、プリン、キノリン、キナゾリンが挙げられる。芳香族アミンは置換基を有していてもよく、該置換基としては、式(D−1)における置換基が挙げられる。
また、同一又は異なる2個以上の脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミンが結合して、ジアミン、トリアミン等のポリアミンを形成してもよい。ポリアミンとしては、脂肪族アミン同士が結合したポリアミンが好ましく、例えば、ヘキサメチレンテトラミン、ポリエチレンイミン(エポミン、日本触媒(株)製)が挙げられる。
前記(d)アミノ酸類、アミド類、アルコールアミン類、エーテルアミン類、イミド類又はラクタム類等の含酸素アミンとしては、フタルイミド、2,5−ピペラジンジオン、マレイミド、カプロラクタム、ピロリドン、モルホリン、グリシン、アラニン、フェニルアラニンが挙げられる。
なお、(c)及び(d)は式(D−1)で表される化合物における前記置換基を有していてもよく、中でも炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
本発明において、アミン化合物は、(b)、(c)が好ましい。(b)としては、脂肪族アミンが好ましく、脂肪族アミンのポリアミンがより好ましく、ポリエチレンイミンが更に好ましい。(c)としては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンが好ましい。
前記酸又は塩基性触媒の中でも、膜中でのアルコール交換反応を速やかに進行させる観点で、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ピリジニウムp−トルエンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホン酸、リン酸、ホスホン酸、酢酸、ポリエチレンイミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,1,3,3−テトラメチルグアニジンが好ましく、特に好ましくは、リン酸、ポリエチレンイミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンである。
第1の実施態様のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、上記成分を含有するレリーフ形成層を有する。また、第2の実施態様のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、レリーフ形成層を架橋した架橋レリーフ形成層を有する。前記架橋は、熱及び/又は光により行われることが好ましく、熱により行われることがより好ましい。また、前記架橋はレリーフ形成層が硬化される反応であれば特に限定されず、成分B1同士や成分B2同士の反応による架橋構造を含む概念である。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、前記成分を含有するレリーフ形成層を有する。(架橋)レリーフ形成層は、支持体上に設けられることが好ましい。レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、必要により更に、支持体と(架橋)レリーフ形成層との間に接着層を、また、(架橋)レリーフ形成層上にスリップコート層、保護フィルムを有していてもよい。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、成分B1又は成分B2により架橋性の機能を付与したレリーフ形成層を有する。
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版によるレリーフ印刷版の作製態様としては、レリーフ形成層を架橋させて架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版とした後、架橋レリーフ形成層(硬質のレリーフ形成層)をレーザー彫刻することによりレリーフ層を形成してレリーフ印刷版を製版する態様が好ましい。レリーフ形成層を架橋することにより、印刷時におけるレリーフ層の摩耗を防ぐことができ、また、レーザー彫刻後にシャープな形状のレリーフ層を有するレリーフ印刷版を得ることができる。
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の支持体に使用する素材は特に限定されないが、寸法安定性の高いものが好ましく使用され、例えば、スチール、ステンレス、アルミニウムなどの金属、ポリエステル(例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PAN(ポリアクリロニトリル))やポリ塩化ビニルなどのプラスチック樹脂、スチレン−ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ガラスファイバーで補強されたプラスチック樹脂(エポキシ樹脂やフェノール樹脂など)が挙げられる。支持体としては、PETフィルムやスチール基板が好ましく用いられる。支持体の形態は、レリーフ形成層がシート状であるかスリーブ状であるかによって決定される。
レリーフ形成層を支持体上に形成する場合、両者の間には、層間の接着力を強化する目的で接着層を設けてもよい。接着層に使用し得る材料(接着剤)としては、例えば、I.Skeist編、「Handbook of Adhesives」、第2版(1977)に記載のものを用いることができる。
レリーフ形成層表面又は架橋レリーフ形成層表面への傷や凹み防止の目的で、レリーフ形成層表面又は架橋レリーフ形成層表面に保護フィルムを設けてもよい。保護フィルムの厚さは、25〜500μmが好ましく、50〜200μmがより好ましい。保護フィルムは、例えば、PETのようなポリエステル系フィルム、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)のようなポリオレフィン系フィルムを用いることができる。またフィルムの表面はマット化されていてもよい。保護フィルムは、剥離可能であることが好ましい。
保護フィルムが剥離不可能な場合や、逆にレリーフ形成層に接着しにくい場合には、両層間にスリップコート層を設けてもよい。スリップコート層に使用される材料は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、部分鹸化ポリビニルアルコール、ヒドロシキアルキルセルロース、アルキルセルロース、ポリアミド樹脂など、水に溶解又は分散可能で、粘着性の少ない樹脂を主成分とすることが好ましい。
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版におけるレリーフ形成層の形成は、特に限定されるものではないが、例えば、各成分を含む樹脂組成物を調製し、この樹脂組成物から溶媒を除去した後に、支持体上に溶融押し出しする方法が挙げられる。又は、各成分を含む樹脂組成物を、支持体上に流延し、これをオーブン中で乾燥して樹脂組成物から溶媒を除去する方法でもよい。
中でも、本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の製造方法は、各成分を含む樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程、及び、前記レリーフ形成層を熱架橋し架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版を得る架橋工程、を含む製造方法であることが好ましい。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の製造方法は、前記各成分を含むレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程を含むことが好ましい。レリーフ形成層の形成方法としては、各成分を含む樹脂組成物を調製し、必要に応じて、この樹脂組成物から溶媒を除去した後に、支持体上に溶融押し出しする方法や、樹脂組成物を調製し、樹脂組成物を支持体上に流延し、これをオーブン中で乾燥して溶媒を除去する方法が好ましく例示できる。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版の製版方法は、前記レリーフ形成層を熱架橋又は光架橋し、架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版を得る架橋工程を含む製版方法であることが好ましい。レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版を加熱又は光照射することで、レリーフ形成層を架橋することができる(熱又は光により架橋する工程)。熱により架橋を行うための加熱手段としては、印刷版原版を熱風オーブンや遠赤外オーブン内で所定時間加熱する方法や、加熱したロールに所定時間接する方法が挙げられる。
光(活性放射線)により架橋を行うための照射手段としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、LED(UV−LED)、及び、LD(UV−LD)等が挙げられる。活性放射線としては、α線、γ線、電子線、X線、紫外線、可視光又は赤外光などが使用され、中でも紫外線が好ましい。露光面照度としては、500〜4,000mW/cm2、が好ましく、1,000〜3,000mW/cm2がより好ましい。
レリーフ形成層を熱架橋又は光架橋することで、第1にレーザー彫刻後形成されるレリーフがシャープになり、第2にレーザー彫刻の際に発生する彫刻カスの粘着性が抑制されるという利点がある。
本発明のレリーフ印刷版の製版方法は、(1)前記レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版におけるレリーフ形成層を熱及び/又は光により架橋する工程(架橋工程)、及び、(2)架橋されたレリーフ形成層をレーザー彫刻してレリーフ層を形成する工程(彫刻工程)、を含むことを特徴とする。
本発明のレリーフ印刷版の製版方法は、前記架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版をレーザー彫刻する彫刻工程を含むことが好ましい。彫刻工程は、前記架橋工程で架橋された架橋レリーフ形成層をレーザー彫刻してレリーフ層を形成する工程である。具体的には、架橋された架橋レリーフ形成層に対して、所望の画像に対応したレーザー光を照射して彫刻を行うことによりレリーフ層を形成することが好ましい。また、所望の画像のデジタルデータを元にコンピューターでレーザーヘッドを制御し、架橋レリーフ形成層に対して走査照射する工程が好ましく挙げられる。
この彫刻工程には、赤外線レーザーが好ましく用いられる。赤外線レーザーが照射されると、架橋レリーフ形成層中の分子が分子振動し、熱が発生する。赤外線レーザーとして炭酸ガスレーザーやYAGレーザーのような高出力のレーザーを用いると、レーザー照射部分に大量の熱が発生し、架橋レリーフ形成層中の分子は分子切断又はイオン化されて選択的な除去、すなわち、彫刻がなされる。レーザー彫刻の利点は、彫刻深さを任意に設定できるため、構造を3次元的に制御することができる点である。例えば、微細な網点を印刷する部分は、浅く又はショルダーをつけて彫刻することで、印圧でレリーフが転倒しないようにすることができ、細かい抜き文字を印刷する溝の部分は深く彫刻することで、溝にインキが埋まりにくくなり、抜き文字つぶれを抑制できる。中でも、光熱変換剤の吸収波長に対応した赤外線レーザーで彫刻する場合には、より高感度で架橋レリーフ形成層の選択的な除去が可能となり、シャープな画像を有するレリーフ層が得られる。
半導体レーザーとしては、波長が700〜1,300nmのものが好ましく、800〜1,200nmのものがより好ましく、860〜1,200nmのものが更に好ましく、900〜1,100nmのものが特に好ましい。
また、本発明のレリーフ印刷版原版を用いたレリーフ印刷版の製版方法に好適に使用し得るファイバー付き半導体レーザーを備えた製版装置は、特開2009−172658号公報及び特開2009−214334号公報に詳細に記載され、これを本発明に係るレリーフ印刷版の製版に使用することができる。
本発明のレリーフ印刷版の製版方法では、前記彫刻工程の後にレリーフ層表面に残存する彫刻カスを酸性の液(以下、「リンス液」ともいう。)を用いてリンスするリンス工程を含むことが好ましい。
リンスの手段として、酸性の液中に浸漬する手段又は版表面に酸性の液を噴霧する手段が挙げられる。必要に応じて現像機として公知のバッチ式又は搬送式のブラシ式洗い出し機で、レリーフ層表面をブラシ擦りする方法を併用することが好ましい。
更に、必要に応じてレリーフ形成層を更に架橋させる後架橋工程を追加してもよい。追加の架橋工程である後架橋工程を行うことにより、彫刻によって形成されたレリーフをより強固にすることができる。
リンス液を上記のpH範囲とするために、適宜酸及び/又は塩基を用いてpHを調整すればよく、使用する酸及び塩基は特に限定されない。酸性のリンス液を調製するために用いられる酸としては、硫酸、塩酸、もしくは燐酸などの無機酸、又は酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、もしくはトリフルオロメタンスルホン酸などの有機酸が挙げられるが、好ましくは無機酸であり、より好ましくは硫酸である。
防腐剤の添加量は、細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なるが、使用時のリンス液に対して0.01〜4質量%の範囲が好ましく、また種々のカビ、殺菌に対して効力のあるように2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。
これらキレート剤は処理液組成中に安定に存在し、印刷性を阻害しないものが選ばれる。添加量としては使用時の処理液に対して0.001〜1.0質量%が好適である。
消泡剤の含有量は、使用時の処理液に対して0.001〜1.0質量%の範囲が好適である。
また、上記有機溶媒が水に不溶な場合は、界面活性剤等を用いて水に可溶化して使用することも可能であり、リンス液に、有機溶媒を含有する場合は、安全性、引火性の観点から、溶媒の濃度は40質量%未満が望ましい。
なお、本明細書におけるショアA硬度は、測定対象の表面に圧子(押針又はインデンタと呼ばれる。)を押し込み変形させ、その変形量(押込み深さ)を測定して、数値化するデュロメータ(スプリング式ゴム硬度計)により測定した値である。
(成分A)アミノ基を含有するポリマー
表1に示す化合物を添加した。
B2−1:KBE−846(信越化学工業(株)製)
C−1:ポリビニルブチラール(デンカブチラール#3000−2、重量平均分子量:90,000、電気化学工業(株)製)
<(成分D)可塑剤>
D−1:リン酸クレジルジフェニル
<(成分E)重合開始剤>
E−1:パーブチルZ(t−ブチルパーオキシベンゾエート、日油(株)製)
E−2:イルガキュア184(α−ヒドロキシケトン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
<(成分F)光熱変換剤>
F−1:ケッチェンブラックEC600JD(カーボンブラック、ライオン(株)製)
<(成分G)その他の成分>
G−1:2−エチルヘキシル酸亜鉛(ホープ製薬(株)製)
G−2:DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、サンアプロ(株)製)
<レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版1の作製>
(C−1)ポリビニルブチラール35部、成分Aとして表1に示す化合物を5部、(D−1)リン酸クレジルジフェニル25部、(G−1)2−エチルヘキシル酸亜鉛2部、溶媒としてプロピルグリコールモノエチルエーテルアセテート(PGMEA)100部を、撹拌羽根及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に入れ、撹拌しながら70℃で120分間加熱し溶解した。その後、更にエチレン性不飽和化合物(B1−1)を10部、(F−1)ケッチェンブラックEC600JD3部、を添加して30分間撹拌した。その後、(B2−1)KBE−846を20部、(E−1)パーブチルZ1.6部、(G−2)DBU0.8部を添加し、70℃で10分間撹拌した。この操作により、流動性のあるレーザー彫刻用樹脂組成物を得た。PET基板上に所定厚のスペーサー(枠)を設置し、レーザー彫刻用樹脂組成物をスペーサー(枠)から流出しない程度に静かに流延し、100℃のオーブン中で3時間乾燥及び熱架橋させて、厚さがおよそ1mmのレリーフ形成層を設け、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版1を作製した。
<レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版2〜15の作製>
成分A〜成分Cを表1に記載の種類、配合量に変更した以外は、実施例1のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版1と同様にして、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版2〜15を作製した。
<レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版16の作製>
(C−1)ポリビニルブチラール35部、成分Aとして表1に示す化合物を5部、(D−1)リン酸クレジルジフェニル25部、(G−1)2−エチルヘキシル酸亜鉛2部、溶媒としてプロピルグリコールモノエチルエーテルアセテート(PGMEA)100部を、撹拌羽根及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に入れ、撹拌しながら70℃で120分間加熱し溶解した。
その後、更にエチレン性不飽和化合物(B1−1)を10部を添加して30分間撹拌した。その後、(E−2)イルガキュア184を1.6部添加し、70℃で10分間撹拌した。この操作により、流動性のあるレーザー彫刻用樹脂組成物を得た。
PET基板上に所定厚のスペーサー(枠)を設置し、レーザー彫刻用樹脂組成物をスペーサー(枠)から流出しない程度に静かに流延し、80℃のオーブン中で3時間乾燥させて、風乾させた後に、ウシオ(株)製のメタルハライドランプを使用した露光機を用いて、版面上での露光量が2,000mJ/cm2になるように曝光し、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版16を作製した。
<レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版C1〜C3の作製>
成分A〜成分Cを表1に記載の種類、配合量に変更した以外は、実施例1のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版1と同様にして、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版C1〜C3を作製した。
レーザー彫刻機として、ADFLEX(コムテックス社製)を用いた。
レーザー彫刻用印刷版原版から保護フィルムを剥離後、前記レーザー彫刻機で、出力:12W、ヘッド速度:200mm/秒、ピッチ設定:2,400DPIの条件で、網点パターン(2×2ドット、高さ300μm)を彫刻した。
500mlの純水に、撹拌しながら1規定のH2SO4水溶液(和光純薬工業(株)製)を滴下し、表1に示すpHに調整しリンス液を作製した。
前記方法にて彫刻した各版材上に作製したリンス液を版表面が均一に濡れる様にスポイトで滴下(約100ml/m2)し、1分静置後、ハブラシ(ライオン(株)クリニカハブラシ フラット)を用い、荷重200gfで版と並行に20回(30秒)こすった。その後、流水にて版面を洗浄、版面の水分を除去し、1時間ほど自然乾燥した。
リンス済み版の表面を倍率100倍のマイクロスコープ(キーエンス(株)製)で観察し、版上の取れ残りカスを評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:まったく版上にカスが残っていない。
○:画像底部(凹部)に僅かにカスが残っている。
△:版画像凸部と画像底部(凹部)とにカスが残っている。
×:版全面にカスが付着している。
◎、○、△を合格とした。好ましくは、◎、○である。
耐水性の評価は、作成したレーザー彫刻型レリーフ印刷版原版を、2cm四方にカットした後に、25℃に制御した20mLの蒸留水中に24hr浸漬した後に、100℃で2hr乾燥し、浸漬前後の膜の重量変化で評価した。重量減少が5%以下のものは実用上問題ないレベルと判断した。
◎:重量減少が1質量%以下である
○:重量減少が1質量%を超え、3重量%以下である
△:重量減少が3質量%を超え、5重量%以下である
×:重量減少が5重量%を超える
Claims (11)
- (成分A)アミノ基を含有するポリマー、及び、
(成分B)架橋剤を含む
レリーフ形成層を有することを特徴とする
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。 - 前記成分Bが、(成分B1)エチレン性不飽和化合物、並びに、(成分B2)加水分解性シリル基及び/又はシラノール基を有する化合物のうち少なくともいずれか一方である、請求項1又は2に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
- 前記レリーフ形成層が、更に(成分C)アミノ基を含有しないポリマーを含む、請求項1〜3のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
- 前記レリーフ形成層が、更に(成分C)アミノ基を含有しないポリマーを含み、前記成分Cが非エラストマーである、請求項1〜4のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
- 前記レリーフ形成層が、更に(成分D)可塑剤を含む、請求項1〜5のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
- フレキソ印刷版原版である、請求項1〜6いずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
- 前記レリーフ形成層が、熱架橋及び/又は光架橋した架橋レリーフ形成層である、請求項1〜7のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
- 請求項1〜7いずれか1つに記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版におけるレリーフ形成層を熱及び/又は光により架橋する架橋工程、
架橋されたレリーフ形成層をレーザー彫刻してレリーフ層を形成する彫刻工程、並びに、
前記彫刻工程の後にレリーフ層表面に残存する彫刻カスを酸性の液を用いてリンスするリンス工程、を含むことを特徴とする
レリーフ印刷版の製版方法。 - 前記酸性の液のpHが1.0〜7.0である、請求項9に記載のレリーフ印刷版の製版方法。
- 請求項9又は10に記載のレリーフ印刷版の製版方法により得られたことを特徴とする
レリーフ印刷版。
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JP2010060878A JP5474621B2 (ja) | 2010-03-17 | 2010-03-17 | レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、レリーフ印刷版の製版方法及びレリーフ印刷版 |
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