以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る遊技機枠ユニットを備えるパチンコ機2の正面図である。このパチンコ機2は、遊技機枠3、遊技盤ユニット5、ガラス10、発射ユニット(不図示)、球皿14を有している。発射ユニットは、1個ずつ遊技球23を遊技盤ユニット5に構成される遊技領域16に向けて発射可能である。
パチンコ機2は、遊技者が後述する発射装置ハンドル15を操作することによって、遊技領域16に向けて遊技球23が発射ユニットによって発射され、遊技球23の流下による遊技が実現される。なお、遊技機は、パチンコ機2の他にパチンコ式スロットマシン機、コインゲーム機等のアーケードマシン、各種ゲーム機を概念することができ、要するに、遊技媒体の流下による遊技を実現する遊技領域を有するあらゆる遊技機が含まれる。なお、パチンコ機においても、アレンジボール機、雀球機等の組合せ式パチンコ機、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機等のあらゆるパチンコ機が概念できるが、本実施の形態においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)を実現するいわゆる1種タイプのパチンコ機について例示説明する。なお、図柄変動遊技については後述する。
パチンコ機2の遊技機枠3は、後述する遊技盤ユニット5を保持するためのもので、このパチンコ機2の周囲側面及び前方又はそれに加えて後方を囲むように構成される。遊技機枠3の内部側には、遊技盤ユニット5の他にも後述する各種制御基板や遊技媒体用の経路等各種機構部品が配置され、遊技機枠3によって周囲側面及び前方又はそれに加えて後方からのパチンコ機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
パチンコ機2の周囲を囲む外枠4、その内側にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤ユニット5を保持する前枠9、前枠9の前方にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されガラス10及びその周囲を装飾する装飾部材32を保持するガラス枠12、を有して遊技機枠3が構成される。なお、ガラス10は、遊技機枠3内部側に保持された遊技盤6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材である。遊技機枠ユニットは、遊技盤ユニット5を保持する前枠9と、後述する賞球払出ユニット100と、によって構成されている。
ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。ガラス10は、2枚の透明平板ガラスで形成されてガラス枠12の裏面側に保持され、遊技盤6との間に遊技球23が流下する流下空間を形成する機能、遊技者がガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないように不正アクセスを防止する機能、を発揮する。
球皿14は、遊技者の持ち球を貯留するためにパチンコ機2の前面に配置された皿部材であって、本実施の形態においては上球皿14aと下球皿14bとを有している。上球皿14aは、球抜き部材14cを有して遊技盤6の下方、すなわちガラス枠12の下方部分に配置され、下球皿14bは、その上球皿14aの更に下方に配置されている。
発射ユニットは、球送り装置(不図示)によって球皿14の一部としての上球皿14aから発射位置に送り出された遊技球23を遊技領域16の上部に向けて発射(弾球)するためのものである。発射ユニットは、例えば発射位置の遊技球23を弾球する発射杆、その発射杆を駆動する発射モータ、発射杆を付勢して弾球力を発生させる発射バネ等を有してユニット構成され、前枠9に取り付けられている。その発射ユニットによる球発射のため、遊技者の操作に基づいて球発射のオンオフ及びその発射強度調整を実現する発射装置ハンドル15がパチンコ機2の前面下方に設けられている。
遊技盤ユニット5は、遊技盤面6a側の略中央に遊技役物としてのセンター役物7が配置された遊技盤6を有しており、その遊技盤面6aには多数の遊技釘27も配置されている。センター役物7の中央部には、画像表示手段としての演出表示装置7aが配置されると共に、この演出表示装置7aの表示部7bを露出させるための表示開口部7dが形成されている。
遊技盤6は、その表面側に遊技球23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための盤状部材であり、遊技盤6を前方から遊技者にとって視認可能となるように遊技機枠3(本実施の形態においては、遊技機枠3の一部としての前枠9。)に保持されている。その遊技盤6の表面には略円形状に周囲を囲むようにレール飾り26が取り付けられており、レール飾り26の外レール26aが遊技盤に対して立設するように配置されている。そして、レール飾り26の外レール26aによって画定され、外レール26aに面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。
遊技釘27は、遊技領域16を流下する遊技球23と衝突してその流下方向を変更させる流下変更部材であり、多数が遊技領域16内に配置されている。また、遊技領域16には、普通入賞口28、始動入賞口29、大入賞口31等の入球部材及びアウト口30が配置されている。更に、遊技領域16には、ゲート33、風車34等が配置されており、流下する遊技球23が各入球部材に流入したり、ゲート33を通過したり、風車34を回転させたりすることによって、遊技球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。
センター役物7は、演出表示装置7aの周囲を覆うように構成されており、図柄変動遊技(1種遊技)を実現するものである。センター役物7の上部には、図柄表示手段としての第1図柄(特別図柄)表示装置17が配置されると共に、センター役物7の中央部には、演出表示装置7aが配置されている。
第1図柄表示装置17には、抽選手段の抽選結果である第1図柄17aの変動が表示される。第1図柄は、始動入賞口29への遊技球23の入球を契機として実行される抽選の結果に対応した図柄である。第1図柄の変動表示が所定の当選態様で停止することにより第1特別遊技としての大当りが発生する。
演出表示装置7aは、例えば、液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技者が遊技盤面6a側から視認可能となるように配置され、その表示部7b上に映像表示を行うものである。この演出表示装置7aの表示部7bには、第1図柄に連動する表示図柄(第1装飾図柄)7cの表示がなされる。表示図柄は、第1抽選手段の抽選結果を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像も表示部7b上に表示されるようになっている。演出表示装置7aには、遊技制御手段としての演出制御基板が中継基板を介して電気的に接続されており、演出制御基板によって画像表示が制御される。
遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の全体の制御を行う主制御手段(主制御基板)200を収容した主制御基板ケース35と、演出表示装置7aの画像表示等の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板)220を収容した演出制御基板ケース36と、後述する賞球払出ユニット100による賞球の払出しを制御する払出制御手段(払出制御基板)230を収容した払出制御基板ケース37と、電源手段(図示せず)を収容した電源基板ケース38と、が配置されている。この各制御基板ケースに収容された各制御手段によって遊技が実現される。主制御基板ケース35と演出制御基板ケース36とは、遊技盤ユニット5の後面に装着されており、遊技盤ユニット5と共に前枠9に対して着脱自在に構成されている。また、主制御手段200及び払出制御手段230は、本発明に係る制御手段、の機能を備えている。
更に、遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の遊技状態等の遊技情報を外部に出力するための外部出力端子板39が設けられている。また、パチンコ機2の背面側には、演出制御基板ケース36及び賞球払出ユニット100の一部を覆うカバー部材42が設けられている。
また、図2に示すように、パチンコ機2の背面には、パチンコ機2が設置されるホールの設備から供給された遊技球23を一時的に貯留するための遊技球貯留装置としての球貯留タンク40と、球貯留タンク40からの遊技球23が流入し、この遊技球23を1球ずつ通過させる賞球払出ユニット100と、賞球払出ユニット100を通過した遊技球23を球皿14に向かって導く賞球供給通路41と、を備えている。
賞球払出ユニット100は、後述する払出制御手段230によって駆動制御されるように構成されており、各種入賞口への遊技球23の入球や、遊技者からの遊技球23の貸出し要求に応じて、遊技者に遊技球23を供給するように構成されている。本実施の形態では、各種入賞口への遊技球23の入球に基づく賞球の払出処理について例示説明する。この賞球払出ユニット100については後述する。
図示しない球発射装置により遊技球23が発射されると、遊技球23はレール飾り26の外レール26aに沿いつつ進行して遊技領域16内の上部に至る。その後、遊技球23は、複数の通過軌跡に沿って移動し、あるものはレール飾り26の外レール26aに沿って右側に移動し、あるものは遊技釘27に衝突しつつ遊技領域16内を下方に流下し、あるものは普通入賞口28に流入して一定賞球数の払出しの契機となり、あるものはいずれの入球装置にも流入せずに遊技領域16内最下部に位置するアウト口30に流入してアウト球としてパチンコ機2の外部側へと排出される。
図柄変動遊技中に遊技球23が始動入賞口29に流入すると、その流入に起因して演出表示装置7aの表示図柄7cが回転表示(第1の特別遊技の抽選)を開始し、その表示図柄7cが所定の図柄(例えば、「7・7・7」。)で停止表示すれば、図柄変動遊技における大当り(第1の特別遊技。以下、図柄変動大当りという。)が発生する。そして、大入賞口31が開放して多量の入賞球を受け入れ、多量の賞球が球皿14へと払い出されるようになっている。
次に、図3及び図4を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の賞球払出ユニット100の構造と遊技球の払出を行う動作原理を説明することとする。まず、図3に示されるように、賞球払出ユニット100は、払出の際に駆動される払出モータ(ステッピングモータ)141dを有している。そして、図4に示されるように、賞球払出ユニット100は、ステッピングモータ141dと連結したカム軸を有している。このような構造の賞球払出ユニット100は、下記の原理に従い動作する。まず、遊技領域内の入賞口に遊技球が入球すると、入賞信号が主制御基板200に送られ主制御基板200は払出個数を決定し、払出制御基板230へ賞球の信号を送信する。或いは、カードユニットC等の遊技球貸出装置から払出制御基板230へ球貸しの要求がなされる。これを受けて払出制御基板230は賞球払出ユニット100を作動させ、賞球払出ユニット100内のステッピングモータ141dが遊技球の払出を実行する。図4に示されるように、ステッピングモータ141dが回転することにより、カム軸が回転し、遊技球が1球ずつ払い出される。また、払い出された遊技球は、賞球払出ユニット100の下流に連続して設けられたカウントセンサ143により検知される。
図5は、ロータ位置確認センサ150と回転体141とを模式的に示した図である(一例)。ロータ位置確認センサ150は、一対の測定部を有しており、測定部間の物体を光の投受光により検出するフォトセンサである。ここで、一対の測定部は、光を投光する投光部と、投光部からの光を受光する受光部であり、回転確認用部材141cを挟んで配置されている。ここで、回転確認用部材141cは、円周に沿って6個の凹部が形成されており、回転確認用部材141cがこれら投光部と受光部との間に介在しているときにはオフとなり、回転確認用部材141cがこれら投光部と受光部との間に介在していないときにはオン(図5の状態)となる。
《電気的構成》
次に、図6のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の電気的な概略構成を説明する。本最良形態に係るパチンコ遊技機は、前述したように、遊技の進行を制御する主制御基板200と、主制御基板200からのコマンドに基づいて遊技球の払出を制御する払出制御基板230と、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置2140上での各種演出・スピーカ114からの音響・遊技効果ランプ190の点灯等の演出全般や賞球払出エラー報知を制御する演出制御基板220と、演出表示装置2140上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等を制御するサブサブ制御基板4000とを備える。ここで、払出制御基板230は、遊技球の払出を実行する賞球払出ユニット100と、遊技球の払出に関する状態をLEDによって外部に表示する状態表示部130とに接続している。
ここで、主制御基板200、払出制御基板230、演出制御基板220及びサブサブ制御基板4000には、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。
ここで、主制御基板200と払出制御基板230とのコマンドや情報の送受信、主制御基板200から演出制御基板220への情報やコマンドの送信、演出制御基板220からサブサブ制御基板4000への情報やコマンドの送信は、パラレル通信でもシリアル通信でもよい。また、払出制御基板230と主制御基板200との間には賞球払出状況を伝達する一本の回線が配置されており、主制御基板200側から賞球払出コマンドが送信されると払出信号がオンになり、払出が完了してモータが停止すると払出信号がオフになる。
また、図6に示すように、主制御基板200は、図示しない入力ポートを介して、各種入賞口センサS(例えば、特図始動口の入球検知センサや大入賞口の入球検知センサ)と接続している。また、演出制御基板220は、図示しない出力ポートを介して、エラー報知手段195(例えば、エラーの種類に応じて点滅態様を変える遊技効果ランプ190)と接続している。
《ステッピングモータの構成》
次に、図7〜図8を参照しながら、本最良形態に係るステッピングモータ141dの励磁方法を説明する。まず、図7は、本最良形態に係るステッピングモータ141dの概念図である。図7に示すように、ステッピングモータの基本構造は、回転軸に取り付けられた磁石(ロータ)141d−1と、その外側に固定された巻き線コイルである電磁石(ステータ)141d−2とで構成される。そして、このロータ141d−1とステータ141d−2は、回転軸を囲むように複数(本例では4組)固定されている。このステータが巻きつけられたコイルにパルス電流を流すと、磁力が発生し、ロータが引きつけられることで一定角度だけ回転する。ここで、ステッピングモータを巻き線の方式で分けるとユニポーラ型とバイポーラ型とがある。バイポーラ型では、回転させるため縦及び横方向に配置された固定極の極性を順次変化させる場合、励磁極の印加電圧の極性を反転させる必要がある。他方、ユニポーラ型では、励磁する極を選択することにより、磁束の向きを変えることができる。本最良形態に係るステッピングモータはいずれの方式でもよいが、本例のステッピングモータは、汎用されているユニポーラ型である。
次に、本最良形態に係るステッピングモータの励磁方法について説明する。本最良形態での励磁方法は、周知のように、1相励磁方法、2相励磁方法及び1−2相励磁方法のいずれでもよい。ここで、表1は、各励磁方法(励磁シーケンス)を示したものである。まず、表1上段は、1相励磁方法である。この方法では、W→X→Y→Z→W
〜→X
〜→Y
〜→Z
〜というシーケンスに従って励磁する(ここで、W
〜やX
〜等の「
〜」は、WやXの反転論理であることを意味する)。このようにひとつのパルスを与える度に決められたステップ角だけ回転する。尚、励磁のシーケンスを逆にしてZ
〜→Y
〜→X
〜→W
〜→Z→Y→X→Wというシーケンスに従って励磁すると逆回転する。次に、表1中段は、2相励磁方法である。この方法では、各相のパルス幅を1相励磁の2倍の幅とし、次の相と1パルス分ずつずらしながら同時に励磁する。この方法では、WX→XY→YZ→ZW
〜→W
〜X
〜→X
〜Y
〜→Y
〜Z
〜→Z
〜Wというシーケンスに従って励磁する(逆回転の場合は反対)。尚、この方法では、1相方式と比較し、トルクが大きいというメリットがある反面、消費電流が増えるというデメリットがある。最後に、表1下段は、1−2相励磁方法である。この方法は、各相のパルス幅を3とし、次の相とは2パルス分だけずらして励磁していく方法である。この方法では、WX→X→XY→Y→YZ→Z→ZW
〜→W
〜→W
〜X
〜→X
〜→X
〜Y
〜→Y
〜→Y
〜Z
〜→Z
〜→Z
〜W→Wというシーケンスに従って励磁する(逆回転の場合は反対)。この励磁方法では、1パルス幅毎に回転する角度が1相励磁や2相励磁に比べて半分になる。尚、本最良形態では、励磁方法として1−2相励磁方法を採用することとする。
次に、図8を参照しながら、本最良形態におけるステッピングモータ141dの回転と賞球払出との関係を説明することとする。まず、本最良形態に係る1−2相励磁方式のステッピングモータ141dの回転軸は、16ステップで1球払い出される角度分回転する(16ステップで60度回転)。そして、ステッピングモータ141dの回転軸が回転すると、当該回転軸に固定された回転体(スプロケット)141も追従回転する。ここで、本例では、前述のように、ステッピングモータ141dの回転軸が60度回転すると、スプロケット141(特に141a及び141b)の保持部(図5に示すように回転体毎に3箇所の保持部が設けられており、両回転体合わせて6箇所)から球が1個排出されるように構成されている。より具体的には、後の作用の欄でも説明するが、賞球個数の記憶が0でなければ、1ステップ3ms(8ステップ目及び最終ステップにおける払出モータ位置センサ検知時は9ms)の速度で払出モータを回転させ、16ステップ駆動することにより1個の払出を行う。即ち、通常時の割り込み処理タイミングは3msに設定されている。また、払出モータ位置センサにより払出モータの位置判定を行い正常に回転しているか否かの検出を行う。賞球払出は、払出球数、払出モータを逆転(盤裏面から見て反時計回り)方向に駆動させることにより行い、払い出した遊技球をカウントセンサ143でカウントし、正常に払い出したことを確認する。尚、1回の連続払出動作では1コマンドで指定された賞球払出個数(例えば最大で15球)の遊技球の払出を行うため、賞球払出中の信号により主制御基板側に賞球払出中であることを伝達する。また、1回の連続払出動作(本例では3個)後所定時間(例えば、球通過待ち時間・モータ休止時間として500ms)のモータ休止時間が設定されている。ここで、3個の賞球払出を一度に行う場合、3×16=48ステップ分のパルスが送信されることとなる。
《機能構成》
次に、図9の機能ブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の機能を説明することとする。尚、ここに主として示す機能は、本発明と特に関連する、主制御基板200/払出制御基板230間での機能である。
(主制御基板200)
まず、主制御基板200(主制御手段1000)は、遊技の進行や賞球払出決定に関する制御を司る遊技制御手段1100と、払出制御基板230側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段1200と、払出関連の処理に関する情報を一時記憶するための処理関連情報一時記憶手段1400と、主制御基板200及び払出制御基板230等での賞球払出に関するエラーを制御するエラー制御手段1500と、を有する。尚、遊技制御手段1100は、従来機が有する周知構成である。具体的には、遊技制御手段1100は、まず遊技の進行に関する処理としては、例えば、従来の第1種遊技機の場合を例に採ると、乱数発生、始動口入球を契機とした乱数取得、取得した乱数を用いての抽選、抽選結果に基づいた図柄(特別図柄)変動、抽選に当選している場合に通常は閉状態にある可変入賞口を開放する特別遊技の実行等、周知の処理を実行し、また、各入賞口に遊技球が入球した場合には、入賞口に対応した賞球数の払出決定処理を実行する。以下、本発明の特徴的な各手段について詳述する。
まず、送受信制御手段1200は、主制御基板200から払出制御基板230等への送信制御を司る送信制御手段1210と、各種周辺機器(例えば、払出制御基板や各種信号出力装置)からの情報(信号も含む)を受信する受信制御手段1220と、を有している。
ここで、送信制御手段1210は、払出制御基板230側にコマンドや情報を送信するための払出制御側送信制御手段1211を有している。そして、払出制御側送信制御手段1211は、賞球払出の際、払出制御基板230側に送信される賞球払出コマンドがセットされる送信コマンド一時記憶手段1211aを更に有している。
また、受信制御手段1220は、遊技機に備えられた信号出力装置(例えば、入賞口センサS1、S2・・・等)からの情報(信号)を受信する遊技側受信制御手段1221と、払出制御基板230からの情報を受信する払出制御側受信制御手段1122と、を有している。ここで、遊技側受信制御手段1221は、信号出力装置から受信した情報を、当該情報に係る処理が実行されるまで一時記憶するための遊技側受信情報一時記憶手段1221aを更に有している。また、払出制御側受信制御手段1122は、払出制御基板230から受信した情報を、当該情報に係る処理が実行されるまで一時記憶するための払出制御側受信情報一時記憶手段1222aを更に有している。
次に、処理関連情報一時記憶手段1400は、賞球払出の順番に到達していない未払賞球情報(待機賞球払出情報)を一時記憶するための未払賞球情報一時記憶手段1410を更に有している。
次に、エラー制御手段1500は、主制御基板200及び払出制御基板230側での賞球払出に関するエラーを含む遊技関連エラー(例えば、賞球払出に関するエラー以外として扉開放エラー等)を監視すると共に、所定のエラーが発生した際に外部に異常を報知する制御を司る異常報知制御手段1510を更に有している。ここで、異常報知制御手段1510は、遊技関連エラーフラグのオンオフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段1511を更に有している。
(払出制御基板230)
次に、払出制御基板230は、主制御基板200側やカードユニットC側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段3100と、払出制御基板230側での払出等に関連したエラーの制御を実行するエラー制御手段3200と、賞球払出コマンドや貸球コマンドを受けて所定数の遊技球の払出処理を実行する払出制御手段3300と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、送受信制御手段3100は、主制御基板200やカードユニットCからの情報(例えば、コマンドや信号)の受信制御を司る受信制御手段3110と、主制御基板200やカードユニットCへの情報の送信制御を司る送信制御手段3120と、を有している。
ここで、受信制御手段3110は、主制御基板200からの情報(例えば、コマンド)の受信制御を司るメイン側受信制御手段3111を更に有している。そして、メイン側受信制御手段3111は、主制御基板200側から送信されてきた情報が一時記憶されるメイン側受信データ一時記憶手段3111aを更に有している。
次に、エラー制御手段3200は、払出制御基板230側での払出等のエラーフラグのオンオフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段3221を更に有している。
次に、払出制御手段3300は、払出処理の際に必要な情報を一時記憶するための払出処理関連情報一時記憶手段3310を有している。ここで、払出処理関連情報一時記憶手段3310は、払出に関連した状態(例えば、払出中か否か・払出異常が発生しているか否か)を一時記憶するための払出状態フラグ一時記憶手段3311と、払出処理時に、払い出されるべき遊技球数がセットされる払出カウンタ3312と、ステッピングモータ141dの駆動されるべきステップ数を一時記憶するためのステップカウンタ一時記憶手段3313と、ステッピングモータ141dが駆動されている際、励磁されているステータの位置情報を一時記憶するための励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314と、励磁するステータの位置をある特定のステータ(j=8及び16)に切り替えた際に、励磁出力を低下させることに伴って通常時よりも長い時間励磁することを担保するための時間延長カウンタ3315と、を更に有している。
《メイン制御基板/払出制御基板間で送受信されるコマンド・情報の内容》
次に、図10を参照しながら、主制御基板200及び払出制御基板230間で送受信されるコマンド及び情報の内容を説明する。ここで、本最良形態に係る主制御基板200から払出制御基板230へのコマンドは、賞球払出コマンドであることの特定情報及び賞球個数の情報からなる。具体的には、ビット7〜4は、1001固定である(当該コマンドが賞球払出コマンドであることの識別情報)。次に、ビット3〜0は、賞球個数に関するものであり、例えば、0(0000B)は賞球0個であることを意味し、15(1111A)は賞球15個であることを意味する。
次に、払出制御基板230から主制御基板200側に送信される払出関連情報を説明することとする。ここで、払出関連情報(賞球払出関連情報又は払出異常関連情報)は、固定値、上皿満タンエラー情報、球切れエラー、他の払出関連エラー情報(例えばモータ故障エラー等)及び賞球払出完了情報からなる。具体的には、ビット7〜4は、0110固定である。次に、ビット3は、上皿満タンエラー情報であり、「0」は受け皿満タンでないことを意味し、「1」は受け皿満タン中であることを意味する。次に、ビット2は、球切れエラー情報であり、「0」は球切れが発生していないことを意味し、「1」は球切れが発生中であることを意味する。次に、ビット1は、他の払出関連エラー(例えばモータ故障エラー等)に関するものであり、「0」は他の払出関連エラー発生中でないことを意味し、「1」は他の払出関連エラー発生中であることを意味する。最後に、ビット0は、賞球払出完了に関するものであり、「0」は賞球払出完了であることを意味し、「1」は賞球払出未完了であることを意味する。
《処理》
次に、図11〜図21のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機で実行される制御処理を説明する。ここで、図11〜図15が、主制御基板200側での処理を示すフローチャートである。また、図16〜図21が、払出制御基板230側での処理を示すフローチャートである。以下、順に説明することとする。
《主制御基板側での処理》
まず、図11〜図15のフローチャートを参照しながら、主制御基板200における処理を説明することとする。まず、図11は、主制御基板200側で実行されるメイン処理のフローチャートである。はじめに、ステップ1200で、主制御手段1000は、後述する未払出賞球管理処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御手段1000は、後述する払出制御基板230側へのコマンド送信制御処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御手段1000は、後述する払出制御基板230側からの情報受信制御処理を実行する。そして、ステップ1500で、主制御手段1000は、後述するエラー時対応制御処理を実行し、ステップ1200に移行する。以下、各処理を詳述する。
まず、図12は、図11のステップ1200のサブルーチンに係る、未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1205で、遊技側受信制御手段1221は、遊技側受信情報一時記憶手段1221aを参照し、いずれかの入賞口センサS(S1、S2・・・)から入賞信号を受信したか否かを判定する。ステップ1205でYesの場合、ステップ1210で、遊技側受信制御手段1221は、受信した入賞信号に係る未払出賞球情報を、未払出賞球情報一時記憶手段1410に一時記憶し、次の処理(ステップ1300の対払出制御基板送信制御処理)に移行する。尚、ステップ1205でNoの場合にも、次の処理(ステップ1300の対払出制御基板送信制御処理)に移行する。
次に、図13は、図11のステップ1300のサブルーチンに係る、対払出制御基板送信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1305で、払出制御側送信制御手段1211は、第二回線(賞球払出中か否かに係るONOFF信号を送信する線)の入力ポートを参照し、払出信号がOFFであるか否か、即ち、現在払出が実行されていないか否かを判定する。ステップ1305でYesの場合、ステップ1310で、払出制御側送信制御手段1211は、未払賞球情報一時記憶手段1410を参照し、未払出賞球(まだ賞球払出コマンドを払出制御基板230側に送信していない賞球)が存在するか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1315で、払出制御側送信制御手段1211は、エラーフラグ一時記憶手段1511を参照し、賞球払出を行うことが不適なエラーである賞球払出関連エラー(例えば、払出モータの故障に関するエラー、上皿満タン、球切れエラー等)が発生していないか否かを判定する。ステップ1315でYesの場合、ステップ1320で、払出制御側送信制御手段1211は、未払賞球情報一時記憶手段1410に一時記憶されている、今回払出処理が実行される順番の未払出賞球情報に対応した賞球数分の賞球払出コマンド(図10参照)を、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットする。そして、ステップ1325で、払出制御側送信制御手段1211は、今回セットした賞球払出コマンドに対応する未払出賞球情報を、未払出賞球情報一時記憶手段1410から消去し、以後の情報をシフトさせる処理を実行する。次に、ステップ1330で、払出制御側送信制御手段1211は、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットした賞球払出コマンドを払出制御基板230側に送信し、次の処理(ステップ1400の対払出制御基板受信制御処理)に移行する。尚、ステップ1305、ステップ1310及びステップ1315でNoの場合にも、次の処理(ステップ1400の対払出制御基板受信制御処理)に移行する。
次に、図14は、図11のステップ1400のサブルーチンに係る、対払出制御基板受信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1405で、払出制御側受信制御手段1122は、払出制御側受信情報一時記憶手段1122aを参照し、払出関連情報を受信したか否かを判定する。ここで、ステップ1405でYesの場合、ステップ1410で、エラー制御手段1500は、受信した払出関連情報中にエラー情報(球切れエラー、上皿満タンエラー、他の払出関連エラー)が存在するか否かを判定する。ステップ1410でYesの場合、ステップ1415で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511にアクセスし、該当するエラーに係るエラーフラグをオンにすることで、払出制御基板230側でのエラー情報を主制御基板200側でも管理(一元管理)する。他方、ステップ1410でNoの場合、ステップ1420で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511にアクセスし、払出制御基板230側でのエラーに係るエラーフラグをオフにする。そして、ステップ1425で、送受信制御手段1200は、受信した払出関連情報中に賞球払出完了情報が存在するか否かを判定する。ステップ1425でYesの場合、ステップ1430で、送受信制御手段1200は、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットされている賞球払出コマンド(今回の払出完了に係る賞球払出コマンド)をクリアし、次の処理(ステップ1500のエラー時対応制御処理)に移行する。尚、ステップ1405及びステップ1425でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500のエラー時対応制御処理)に移行する。
次に、図15は、図11のステップ1500のサブルーチンに係る、エラー時対応制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1405で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511を参照し、エラーが発生しているか否かを判定する。ステップ1405でYesの場合、ステップ1410で、エラー制御手段1500は、発生したエラーが重要エラーであるか(例えば、不正行為の危険性が高い上皿満タンエラー)否かを判定する。ステップ1410でYesの場合、ステップ1415で、エラー制御手段1500は、外部出力端子板39を介してホールコンピュータに対し、今回発生したエラーに対応したエラー情報を送信する。そして、ステップ1420で、エラー制御手段1500は、今回発生したエラーに対応したエラー報知コマンドを演出制御基板220側に送信し、次の処理{ステップ1200の未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理}に移行する。尚、ステップ1405でNoの場合にも次の処理{ステップ1200の未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理}に移行し、ステップ1410でNoの場合にはステップ1420に移行する。
ここで、表2は、主制御基板200側から演出制御基板230側に送信されるエラー報知コマンドの一例を示したものである。このように、主制御基板200側又は払出制御基板230側で発生したエラー内容と対応したエラー報知コマンドが送信される。
次に、図16〜図21のフローチャートを参照しながら、払出制御基板230側での処理を詳述することとする。まず、図16は、払出制御基板230側で実行されるメインルーチン2000のフローチャートである。はじめに、ステップ2100で、払出制御基板(払出制御手段)230は、主制御基板200との間での、後述する賞球払出関連情報送受信処理を実行する。次に、ステップ2200で、払出制御基板(払出制御手段)230は、後述する賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)を実行する。次に、ステップ2300で、払出制御基板(払出制御手段)230は、後述する賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)を実行する。次に、ステップ2400で、払出制御基板(払出制御手段)230は、後述する賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)を実行する。そして、ステップ2500で、払出制御基板(払出制御手段)230は、後述するモータエラー時処理を実行し、ステップ2100に移行する。以下、各サブルーチンを詳述することとする。
まず、図17は、図16のステップ2100のサブルーチンに係る、賞球払出関連情報受信処理(対主制御基板)のフローチャートである。ここで、当該フローの前半が主制御基板200からの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)であり、当該フローの後半が主制御基板200への情報送信処理である。そこで、前半の主制御基板200からの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)から説明すると、まず、ステップ2105で、メイン側受信制御手段3111は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ駆動中フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「モータ駆動中フラグ」とは、払出装置の払出モータが駆動動作中にオンになるフラグである。ステップ2105でYesの場合、ステップ2110で、メイン側受信制御手段3111は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aを参照し、賞球払出コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2110でYesの場合、ステップ2115で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出開始許可フラグをオンにする。次に、ステップ2120で、払出制御手段3300は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aに一時記憶されている賞球払出コマンド情報に基づき、今回払い出されるべき賞球数を導き、当該賞球数情報を払出カウンタ3312にセットし、次の処理(ステップ2125)に移行する。以上で、通常の賞球払出処理が実行される際の、賞球払出数のセット処理を終了する。尚、ステップ2105及びステップ2110でNoの場合にも次の処理(ステップ2125)に移行する。
次に、主制御基板200への情報送信処理を説明すると、まず、ステップ2125で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、いずれかの払出関連エラー報知フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「払出関連エラー報知フラグ」とは、払出関連エラー{例えば、上皿満タンエラー、球切れエラー、他の払出関連エラー(例えばモータ故障エラー)}が発生した際にオンとなり、当該エラー報知が主制御基板側になされた後にオフとなるフラグである。ステップ2125でYesの場合、ステップ2130で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の、今回発生したエラーに対応した払出関連エラー報知フラグをオフにする。そして、ステップ2135で、送信制御手段3120は、今回発生したエラーに対応した払出関連エラー情報を主制御基板200側に送信し、次の処理(ステップ2140)に移行する。尚、ステップ2125でNoの場合にも次の処理(ステップ2140)に移行する。
次に、ステップ2140で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出完了フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「賞球払出完了フラグ」とは、払出制御手段3300により賞球払出が完了したと判定された場合にオンとなるフラグである。ステップ2140でYesの場合、ステップ2145で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出完了フラグをオフにする。そして、ステップ2150で、送信制御手段3120は、主制御基板200側に対して賞球払出が完了した旨の情報を送信し、次の処理(ステップ2200の賞球払出制御処理)に移行する。尚、ステップ2140でNoの場合にも、次の処理(ステップ2200の賞球払出制御処理)に移行する。以上で、賞球払出完了情報送信処理を終了する。
次に、図18は、図16のステップ2200のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、次のステップ2300のモータ駆動処理を実行する前段階の処理であり、主制御基板側からの賞球払出コマンドを受信したことを受けてモータ駆動のステップ数等をセットする処理である。まず、ステップ2205で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出開始許可フラグ(図17のステップ2115参照)がオンであるか否かを判定する。ステップ2205でYesの場合、ステップ2210及びステップ2215で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオンにすると共に賞球払出開始許可フラグをオフにする。そして、ステップ2220で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が所定個数(例えば3個)以上であるか否かを判定する。ステップ2220でYesの場合、ステップ2225で、払出制御手段3300は、所定個数分払い出されるよう、ステップカウンタ一時記憶手段3313にカウンタ値(n)を一時記憶し、ステップ2235に移行する。ここで一時記憶されるカウンタ値(n)は、ステッピングモータのステップ数である(本最良形態では、16ステップで1球が排出)。他方、ステップ2220でNoの場合、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が払い出されるよう、ステップカウンタ一時記憶手段3313にカウンタ値(n)を一時記憶し、ステップ2235に移行する。そして、ステップ2235で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)として0をセットする。ここで、励磁ステータ位置特定カウンタは、ステータに対するロータの相対位置を示したものであり、「0」が払出待機(停止)時におけるデフォルト位置に相当する。そして、ステップ2240で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、モータ駆動中フラグをオンにし、次の処理(ステップ2300の賞球払出制御処理{モータ駆動実行時}に移行する。他方、ステップ2205でNoの場合、ステップ2245で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2245でYesの場合には、既にモータが駆動されているので、次の処理(ステップ2300の賞球払出制御処理{モータ駆動実行時}に移行する。他方、ステップ2245でNoの場合には、ステップ2250で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグがオフであるか否か、即ち、現時点で何ら賞球払出処理が実行されていないか否かを判定する。ステップ2250でYesの場合には、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2300の賞球払出制御処理{モータ駆動実行時}に移行する。
次に、図19は、図16のステップ2300のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、前の処理(ステップ2200)でセットされたステップ数に基づき、実際にモータ駆動を実行する処理である。まず、ステップ2305で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。尚、モータ駆動中フラグは、ステップカウンタ一時記憶手段3313に所定のステップカウンタ数がセットされた際にオンとなるフラグであり(図18のステップ2240参照)、当該所定のステップカウンタ数と対応した励磁がすべて実行された際にオフとなるフラグである。ここで、ステップ2305でYesの場合、ステップ2310で、払出制御手段3300は、ステップカウンタ一時記憶手段3313のステップカウンタ値(n)を1減算する。次に、ステップ2315で、払出制御手段3300は、払出処理関連情報一時記憶手段3310のフラグ領域を参照し、出力低下中フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「出力低下中フラグ」とは、j値が所定値である期間中(本最良形態ではj値=8又は16の期間中)に励磁出力を低下するが、励磁出力が低下されている状況下でオンとなるフラグである。そして、ステップ2320で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314における励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)を更新(1インクリメント)する。次に、ステップ2325で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314における励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)に対応したステータを、X%(例えば100%)出力で励磁する。そして、ステップ2330で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314における励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)が特定値(jsp)であるか否か(本例ではj=8又は16)を判定する。ステップ2330でYesの場合、ステップ2335で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314における励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)に対応したステータを、X%よりも小さいY%(例えば33%)出力で励磁する。そして、ステップ2340で、払出制御手段3300は、払出処理関連情報一時記憶手段3310のフラグ領域を参照し、出力低下中フラグをオンにする。次に、ステップ2345で、払出制御手段3300は、時間延長カウンタ3315における時間延長カウンタ値(L)として0をセットする。ここで、時間延長カウンタ値は、通常時の励磁出力(X)よりも低い励磁出力(Y)で励磁されている状況下で、時間延長(次のステップへの移行タイミングを延長)のためにカウントされるパラメータである。これは、低い励磁出力で励磁されている場合にロータの回転速度が落ちることが予想されるが、ロータの回転速度が落ちても、次のステップに移行するタイミングを遅らせることで脱調を防止するためである。そして、ステップ2350で、払出制御手段3300は、ロータ位置確認センサ150からの検知信号の有無を参照する(j=8の場合にはONであることが正常、j=16の場合にはOFFであることが正常)。そして、ステップ2355で、エラー制御手段3200は、ステップ2350での検知信号の有無に基づき、ロータが正しく回転していないか否か、即ち、モータエラーが発生しているか否かを判定する。ステップ2355でYesの場合、ステップ2360で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221におけるモータエラーフラグをオンにし、次の処理{ステップ2400の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。
他方、ステップ2315でNoの場合、即ち、出力低下中フラグがオンである場合(具体的には、j値=8又は16)には、ステップ2365で、払出制御手段3300は、時間延長カウンタ3315のカウンタ値を1インクリメントする。次に、ステップ2370で、払出制御手段3300は、時間延長カウンタ3315を参照し、L=Lfin(最終値)であるか否か{本例ではL=2、即ち、この割り込み処理2300が3mmsec毎に実行されるとすると、この割込み処理を3回(即ち、低下した励磁出力Yを9mmsec継続)実行したか否か}を判定する。ステップ2370でYesの場合、ステップ2375で、払出制御手段3300は、払出処理関連情報一時記憶手段3310のフラグ領域を参照し、出力低下中フラグをオフにし、次の処理{ステップ2400の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。尚、ステップ2305、ステップ2330、ステップ2355又はステップ2370でNoの場合にも、次の処理{ステップ2400の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。
次に、図20は、図16のステップ2400のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、前の処理(ステップ2300)で予定されているすべてのモータの駆動終了を実行し、或いは、予定されているすべての賞球払出が実行された際の終了処理である。ここで、ステップ2405〜ステップ2415にかけてモータ駆動終了処理を実行し、ステップ2420〜ステップ2425にかけて遊技球検知処理を実行し、ステップ2430〜ステップ2440にかけて賞球払出終了処理を実行する。そこで、モータ駆動終了処理から説明すると、まず、ステップ2405で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。次に、ステップ2410で、払出制御手段3300は、ステップカウンタ一時記憶手段3313にカウンタ値(n)を参照し、カウンタ値が0であるか否か、即ち、図18のステップ2225又はステップ2230でセットしたステップ数がすべて実行されたか否かを判定する。ステップ2410でYesの場合、ステップ2415で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、モータ駆動中フラグをオフにし、ステップ2420に移行する。尚、ステップ2405又はステップ2410でNoの場合にもステップ2420に移行する。以上で、モータ駆動終了処理を終了する。
次に、賞球払出終了処理を説明すると、まず、ステップ2420で、払出制御手段3300は、カウントセンサ143から遊技球検出信号を受信したか否かを判定する。ステップ2420でYesの場合、ステップ2425で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312に一時記憶されているカウンタ値を1減算し、次の処理(ステップ2430)に移行する。尚、ステップ2420でNoの場合にも次の処理(ステップ2430)に移行する。以上で、遊技球検出時処理を終了する。
次に、賞球払出終了処理を説明すると、まず、ステップ2430で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312を参照し、カウント値が0であるか否かを判定する。ステップ2430でYesの場合、ステップ2435及びステップ2440で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオフにすると共に賞球払出完了フラグをオンにし、次の処理(ステップ2500のモータエラー判定・エラー時対応制御処理)に移行する。尚、ステップ2340でNoの場合にも、次の処理(ステップ2500のモータエラー判定・エラー時対応制御処理)に移行する。
次に、図21は、図16のステップ2500のサブルーチンに係る、モータエラー時処理のフローチャートである。まず、ステップ2505で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、モータエラーフラグがオンであるか否かを判定する。ここで、図19のステップ2360に示すように、所定の検知タイミングにてモータが所定の回転位置に存在するか否かを検知した上、当該所定の回転位置に存在しない場合には脱調等をしたと判定し、このモータエラーフラグはオンとなる。次に、ステップ2215で、払出制御手段3300は、j=jspのステータに継続励磁する。尚、図19から分かるように、このエラーが検知されるタイミング(エラーフラグがオンになるタイミング)は、j=jspのステータに励磁された直後(ステップ2330以降)である。したがって、当該処理は、脱調したロータをj=jspのステータ位置で強制停止させる処理である。また、これも図19から分かるように、j=jspのステータに励磁された直後、励磁出力をX%よりも低いY%(例えば33%)に落としている。したがって、励磁出力がX%(例えば100%)である状況下で強制停止させて維持した場合と比較し、モータへの負荷を低減させることが可能となる。そして、ステップ2520で、払出制御手段3300は、ステップカウンタ一時記憶手段3313におけるステップカウンタ値(n)をクリアする。これは、モータエラー発生により、今回セットしたステップ数を実行しなくなったためである。次に、ステップ2525で、エラー制御手段3200は、例えば、ロータ位置確認センサ150を参照する等して、ロータが所定位置に存在しているか、即ち、脱調状態から回復しているか否かを判定する。ここで、ステータの励磁切替速度にステータの回転がついていけないことに起因した脱調であれば、ロータ自体は低速ながら惰性で回転しているため、ステップ2515でj=jspのステータに励磁し続けることでロータがj=jspのステータに到達し、脱調は解消する。他方、遊技球が噛んでしまいスプロケットが回転できない状況に起因した脱調の場合もある。このような場合、即ち、ステップ2525でNoの場合には、ステップ2535で、エラー制御手段3200は、ステッピングモータを逆回転させる等、周知手法で脱調回復処理を実行し、ステップ2525に移行する。尚、本最良形態では、この脱調回復処理は脱調状態が回復するまで繰り返し実行される。このように脱調状態から回復した後、ステップ2527で、払出制御手段3300は、現在のロータが初期位置にあるか否か、具体的にはj値がjfin(本例ではj=16)であるか否かを判定する。ここで、ステップ2527でYesの場合、ステップ2530で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、モータ駆動中フラグをオフにし、次の処理{賞球払出関連情報送受信処理(対主制御基板)}に移行する。尚、ステップ2505でNoの場合にも、次の処理{賞球払出関連情報送受信処理(対主制御基板)}に移行する。他方、ステップ2527でNoの場合、ステップ2528で、払出制御手段3300は、ロータが初期位置に達するに必要な最小限のステップカウンタ値をセットし(例えば、ステップ2515でj=8で励磁され続けている場合、n=8をセットしてj=16に達するようにする)、次の処理{ステップ2100の賞球払出関連情報送受信処理(対主制御基板)}に移行する。
次に、図22及び図23を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用について説明することとする。ここで、図22は、スプロケット141が正常に回転している際の作用図(ロータ1回転分)であり、図23は、スプロケット141が正常に回転していない(例えば脱調している)際の作用図(ロータ1回転分)である。まず、賞球払出が実行されていない場合、ステッピングモータ141dのロータ141d−1は、初期位置(図7のWで停止している。この際、図22(及び表1)に示すように、振動によってもロータ141d−1が回転しないよう、Wのステータは所定出力(回転時のX%よりも低いY%、例えば33%)で励磁されている。このような状況下、主制御基板側から賞球払出制御基板側に所定数の賞球を払い出す旨のコマンドが送信された場合、ステッピングモータ141dが駆動されることになる。前述したように、本最良形態では、ステッピングモータ141dのロータが一周(16ステップ)すると遊技球が1球払い出されるため、例えば、3球払い出す必要がある場合には、3×16ステップ=48ステップ回転させることになる。尚、図22及び図23は、ステッピングモータ141のロータ1回転分のみの動作を抜粋したタイミングチャートである。そこで、1球分の払出動作に着目して当該タイミングチャートを説明すると、初期位置(j=16、表1参照)からj=1、j=2・・・j=7と、一定時間毎(例えば3ms)に励磁されるステータを切り替えると共に出力をX%(例えば100%)に引き上げる。すると、この切替に追従してロータ141d−1は回転を開始する。ここで、本最良形態では、励磁されるステータの切替処理を、3ms毎に実行される割り込み処理として実施している。尚、j=1〜j=7及びj=9〜15までの割り込み時には、図19のフローチャートからも分かるように、ステッピングモータ141が正常に回転しているか否かの確認処理を実行しない。これにより、割り込み処理の度に確認処理を実行するという処理負担の増大を防止している。尚、本例では、前述し且つ図22からも分かるように、払出モータの位置センサは、正常に回転している場合、概ねj=2〜j=14の位置で検知することができる。したがって、現在励磁しているステータの位置とセンサのON/OFF状態とを比較することで、割り込み処理の度にステッピングモータ141の正常回転の確認処理をすることができるにも拘わらず、あえてしないところに一つの特徴があるといえる。
そして、半分及び一回の回転処理が終了する直前の、各割込み処理(j=8、16)では、まず、j=1〜j=7及びj=9〜j=15では実施していないモータエラー判定を実行する。具体的には、払出モータ位置センサを参照し、ONであるか否かを判定することになる。そして、j=8のときにはONである場合、j=16のときにはOFFである場合には、ステッピングモータ141が正常に回転していると判断する。ここで、特にj=16という初期位置(デフォルト位置)での割り込み処理でモータエラー判定することは次の意味がある。即ち、このタイミングでモータエラー判定を実行しモータエラーが判明した場合、j=16で励磁し続けることによりステッピングモータ141を初期位置にて強制停止させることができるからである。
ところで、このようなモータエラー時に、ステータの励磁出力がX%(例えば100%)のままで強制停止させその状態を維持すると、ステッピングモータ141が熱を持ち、このようなことが重なるとモータが燃える等の故障の原因となる。そこで、図22に示すように、モータエラー判定処理時、即ち、モータ強制停止処理が実行される可能性があるタイミングで、ステータの励磁出力を一旦低下させている(Y%)。より具体的には、励磁電流を落として発生する磁力を低下させる。このように構成することで、仮にモータエラーと判定されモータを強制停止させてその状態を維持したとしても、モータが熱を蓄積することに起因したモータ故障を回避することができる。尚、本最良形態では、モータ非駆動時にモータを初期位置に停止させ続けるために印加される励磁出力と、当該一旦低下させる際の励磁出力とを、同一値(Y%)としている。
ところで、回転中に励磁出力を低下させた場合、j=7又はj=15に対応したステータの位置に存在するロータが引っ張られる磁力が低下してしまうため、j=8又はj=16に対応したステータの位置に到達するまで、通常よりも長い時間要することが想定される。そこで、図22に示すように、励磁時間を通常時よりも長く設定している(例えば、j=1〜7及びj=9〜j=15の場合は3ms、j=8及び16の場合は9ms)。また、j=1〜7及びj=9〜15の場合とj=8及び16の場合とで分けて時間管理する煩わしさを回避すべく、図19に示すように、j=1〜7及びj=9〜15もj=8及び16の処理も同じ割り込み時間毎(3ms毎)に実行することとし、但し、j=8及び16の場合には、励磁されるステータの位置が変更されず且つ出力もY%に維持されるよう、L値というパラメータを設け、L値が所定値(本例ではL=2)に到達するまではステータの位置や出力が変更される処理を実行しないように構成されている。そして、j=8及び16についてはn回(本例では3回)の割り込み処理を実行することで、通常時(j=1〜7及びj=9〜15)よりも長い時間、Y%という弱い励磁出力でも脱調する等回転に支障が出ないようにしている。このように、励磁パターンがj=1〜16に推移することで、遊技球が1球払い出される。そして、予定していた時間(即ち9ms)後、再びj=1、j=2・・・の順で励磁される。
次に、図23は、j=16における処理時に、ステッピングモータ141が正常に回転していない(脱調)と判断された場合を示したタイミングチャートである。当該図に示すように、本来であれば払出モータ位置センサがOFFである筈(払出モータ位置センサの欄の点線部分)なのにも拘わらず、払出モータ位置センサがONである場合、払出モータ異常と判定される。この場合、図22の場合と異なり、j=16で励磁し続ける(即ち、図22のように9ms経過後はj=1に移行させない)。
本最良形態によれば、ステッピングモータが正常回転しているか否かの検知処理が実行される所定ステップ時のみ、ステッピングモータの回転異常を検知したか否かに関わらず、所定の稼働力(励磁出力)から当該所定の稼働力よりも小さい稼働力に一時的に落とすように構成されているので、まず、回転異常が検知された場合でも既に稼働力が落ちているために、当該異常検知を受けての稼働力を落とす処理を別途実行する必要が無い結果、プログラム容量の軽減を図ることが可能になると共に、当該異常が検知された後に稼働力を落とす場合と比較し、より早い段階で稼働力が落ちているのでステッピングモータの発熱をより抑制できる結果、モータの破壊を有効に防止できるという効果を奏する。しかも、本最良形態によれば、稼働力(励磁出力)を定期的に落とすが、ステッピングモータが正常回転しているか否かの検知処理が実行される所定ステップ時のみ一時的に落とすよう構成されており、惰性で次の位置まで移動できるため、当該励磁出力を一時的に落とすことに起因しての悪影響(正常回転への悪影響)を殆ど与えずに済むという効果をも奏する。
更に、励磁出力を下げた場合に次のステップに移行させるまでの時間を長くするように構成されているので、励磁出力低下により、ロータが励磁されているステータまでの移動時間が通常時よりも長くなってしまった場合でも、励磁されているステータまでロータが所定時間内に到達することが担保できる結果、励磁出力低下に伴う脱調のリスクを低減できるという効果を奏する。
更に、特殊ステータ励磁位置切替処理が実行された後次のステータ励磁位置切替処理に切り替えるタイミングになるまでは、一定時間毎の割り込み処理(ステータ励磁位置切替処理)の実行タイミングであっても次のステータ励磁位置切替処理を実行しないように構成されているので、通常のステータ励磁位置切替処理での割り込み時間と特殊ステータ励磁位置切替処理での割り込み時間を別々に計測する必要が無くなるという効果を奏する。
更に、特殊ステータ励磁位置切替処理が実行された際の励磁出力とステッピングモータの停止時での励磁出力とが略同一であるので、強制停止させた場合には既に停止時での励磁出力となっているため、改めて停止時での励磁出力にする処理を実行しなくても済むという効果をも奏する。