JP2011191067A - 磁界検知装置およびこれを使用した球技装置 - Google Patents

磁界検知装置およびこれを使用した球技装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 外部からの磁界を検知する3軸のセンサを用い、磁界検知の必要な向きと磁界検知を抑制する向きとで検知感度を変えることができる磁界検知装置を提供する。
【解決手段】 磁気ベクトルを検知する3つの磁気センサが用いられ、X軸センサ3がX軸に設置され、Y軸センサ4がY軸に設置され、Z軸センサ5がZ軸に設置されている。制御部において、それぞれのセンサ3,4,5から得られる検知出力に感度係数を乗算し、その結果、所定以上の出力となった検知出力を取得する。各方向の感度係数を異ならせることで、三次元座標のそれぞれの向きで感度を相違させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、直交する3方向に向けられた磁気センサで磁気ベクトルを検知する磁界検知装置に係り、特に、方向に応じて検知感度を相違させた磁界検知装置およびこれを使用した球技装置に関する。
互いに直交する3方向の磁界強度を検知する3軸の磁気センサを使用する磁界検知装置は、各種用途に使用されている。
以下の特許文献1には、磁界を検知するX軸センサとY軸センサおよびZ軸センサを備えた磁気センサが、球技装置に搭載されている。球技装置には、3軸方向の磁気を検知する磁気センサが4個以上搭載され、それぞれの磁気センサで、磁石からの磁界を検知できるようにしている。
4個の磁気センサのそれぞれで磁界を検知することで、磁石を用いた違法な競技者の行為を検知するというものである。
特開2009−279247号公報
特許文献1に記載の磁気センサは、X軸方向とY軸方向およびZ軸方向の感度が一律であり、またその感知領域も狭い。そのため、4個以上の多くの磁気センサを搭載しないと、球技装置の広い範囲で磁石の存在を検知することができない。また、それぞれの磁気センサの感度でカバーできない領域が発生しやすい。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、3軸方向の磁界を検知できるものであって、制御部で三次元座標を設定し、三次元座標上の向きに応じて感度を変化させることで、必要な領域で必要な大きさの磁界ベクトルを検知できるようにして磁界検知装置を提供することを目的としている。
また本発明は、前記磁界検知装置を利用して、広い領域をカバーして違法な磁石の接近を効果的に検知することができる球技装置を提供することを目的としている。
本発明の磁界検知装置は、互いに直交するX軸とY軸およびZ軸が決められた磁気検知部と、制御部とを有し、
前記磁気検知部に、X軸方向の磁界を検知するX軸センサとY軸方向の磁界を検知するY軸センサおよびZ軸方向の磁界を検知するZ軸センサが設けられ、
前記制御部で三次元座標が設定されて、前記各センサの検知出力から算出された磁気ベクトルの向きが前記三次元座標上で特定され、前記制御部では、前記磁気ベクトルを検知するための感度が、前記三次元座標上の検知原点からの向きに応じて相違するように設定されていることを特徴とするものである。
本発明の磁界検知装置は、制御部において、磁気ベクトルを検知する感度を方向に応じて相違させている。したがって、強い感度が必要な方向や感度を抑制したい方向を、ひとつの磁界検知装置で対応でき、用途に則した磁界の検知が可能である。また、磁界検知装置を複数使用する場合には、それぞれの磁界検知装置で、広い範囲をカバーすることが可能になる。
本発明は、前記制御部では、三次元座標上の特定の向きの感度係数を他の向きと相違させることで、検知原点からの感度を相違させている。
例えば、前記検知原点が、三次元座標の原点に一致しており、三次元座標のX軸とY軸およびZ軸の感度係数の少なくとも1つを他と相違させて、検知原点からの感度を向きに応じて相違させることが可能である。
すなわち、本発明は、X軸の感度をL、Y軸の感度をM、Z軸の感度をN、X軸の検知出力をx、Y軸の検知出力をy、Z軸の検知出力をyとしたときに、√{(L・X)2+(M・y)2+(N・z)2}が所定の値以上になった検知出力を取得するものとして構成できる。
この場合に、前記感度L,M,Nは自由に変更できる。
さらに、本発明は、外乱磁界のX軸とY軸およびZ軸の成分をそれぞれ「x0」「y0」「z0」とし、√〔{L・(x−x0)}2+{M・(y−y0)}2+{N・(z−z0)}2〕が所定の値以上になった検知出力を取得することが好ましい。
また、本発明は、前記検知原点が、三次元座標の原点に一致しており、三次元座標のX軸とY軸およびZ軸のいずれかの方向の感度を無くして、検知原点からの感度を向きに応じて相違させることも可能である。
本発明の球技装置は、前記磁界検知装置が搭載され、外部からの違法磁界の接近を検知することを可能としているものである。
本発明の球技装置は、前記制御部と通信するホストコンピュータが設けられており、前記制御部から前記ホストコンピュータに感度に関する情報が伝達されるものとして構成できる。
また、ホストコンピュータは、電源投入時に、前記制御部に対して前記制御部が保持している感度に関する情報を前記ホストコンピュータに通知することを指令し、制御部から通知された前記情報が、ホストコンピュータに予め保持されている情報と一致しているか否かを判断し、一致しているときは前記制御部に動作開始を指示し、一致していないときは前記制御部が異常状態であると判断することが可能である。
本発明の磁界検知装置は、方向に応じて感度を変化させることができるので、必要な向きの感度を高めたり、磁界を検知したくない向きで感度を抑制するなど、使用用途に応じた検知感度の設定が可能になる。
本発明の球技装置は、磁界検知装置を搭載して、監視が必要な向きで感度の高い検知ができるようになり、違法磁石の接近などを効果的に検知できるようになる。また数の少ない磁界検知装置で、監視が必要な領域を広くカバーすることができ、誤検知のおそれのある領域は検知感度を抑制することが可能になる。
本発明の実施の形態の磁界検知装置の回路ブロック図、 磁気検知部に設けられたX軸センサとY軸センサおよびZ軸センサの説明図、 磁気ベクトルの検知動作原理を示す三次元座標の説明図、 感度の設定例を示す説明図、 感度の設定例を示す説明図、 (A)は、磁界検知装置が搭載された球技装置の平面図、(B)は正面図、 (A)は、磁界検知装置が搭載された球技装置の平面図、(B)は正面図、 球技装置に搭載されている主制御部とホストコンピュータとの接続ラインを示す回路ブロック図、 主制御部とホストコンピュータとの通信信号を示す波形図、
図1に示す本発明の実施の形態の磁界検知装置1は、磁気検知部2を有している。図2に示すように、磁気検知部2は、互いに直交する基準軸であるX軸とY軸およびZ軸が固定軸として決められている。
図2に示すように、磁気検知部2には、X軸センサ3がX軸に沿って固定され、Y軸センサ4がY軸に沿って固定され、Z軸センサがZ軸に沿って固定されている。X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5は、いずれもGMR素子で構成されている。GMR素子は、Ni−Co合金やNi−Fe合金などの軟磁性材料で形成された固定磁性層および自由磁性層と、固定磁性層と自由磁性層との間に挟まれた銅などの非磁性導電層とを有している。固定磁性層の下に反強磁性層が積層され、反強磁性層と固定磁性層との反強結合により、固定磁性層の磁化が固定されている。
X軸センサ3は、磁気のX方向に向く成分を検知するものであり、固定磁性層の磁化の向きがX軸に沿うPX方向に固定されている。自由磁性層の磁化の向きは磁気の向きに反応する。自由磁性層の磁化の向きがPX方向と平行になるとX軸センサ3の抵抗値が極小になり、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と逆向きになるとX軸センサ3の抵抗値が極大になる。また、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と直交すると、抵抗値が前記極大値と極小値との平均値となる。
図1に示す磁場データ検知部6では、X軸センサ3と固定抵抗とが直列に接続され、X軸センサ3と固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、X軸センサ3と固定抵抗との間の電位がX軸の検知出力として取り出される。X軸センサ3にX方向に向く磁界が与えられていないとき、またはPXに対して直交する磁界が与えられているときに、X軸の検知出力が中点電位となる。
外部から与えられる磁界の磁気ベクトルVが、X軸センサ3の固定磁性層の磁化の固定方向PXに向けられると、X軸の検知出力が、前記中点電位に対してプラス側の極大値となる。逆に、磁気ベクトルVがX軸センサ3の固定磁性層の磁化の固定方向PXと反対に向けられると、X軸センサ3に与えられる逆向きの磁界成分が極大値となる。このときのX軸の検知出力は、前記中点電位に対してマイナス側の極大値となる。
磁場データ検知部6において、Y軸センサ4とZ軸センサ5も、それぞれが固定抵抗と直列に接続され、Y軸センサ4またはZ軸センサ5と固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、各センサと固定抵抗との間の電位がY軸またはZ軸の検知出力として取り出される。
磁気ベクトルVがY軸センサ4の固定磁性層の磁化の固定方向PYに向けられると、Y軸の検知出力が、中点電位に対してプラス側の極大値になる。磁気ベクトルVがY軸センサ4の固定磁性層の磁化の固定方向PYと反対に向けられると、Y軸の検知出力は、中点電位に対してマイナス側の極大値となる。同様に、磁気ベクトルVがZ軸センサ5の固定磁性層の磁化の固定方向PZと同じ方向に向けられると、Z軸の検知出力が、中点電位に対してプラス側の極大値になる。磁気ベクトルVがZ軸センサ5の固定磁性層の磁化の固定方向PZと逆向きになると、Z軸の検知出力が、中点電位に対してマイナス側の極大値となる。
磁気ベクトルVの大きさが一定であれば、X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5からの検知出力は、いずれもプラス側の極大値の絶対値と、マイナス側の極大値の絶対値とが同じである。
X軸センサ3としては、磁気ベクトルの向きによってプラス側の検知出力とマイナス側の検知出力が得られ、プラス側の検知出力の極大値とマイナス側の検知出力の極大値とで絶対値が同じになれば、GMR素子以外の磁気センサで構成することもできる。例えば、X軸に沿ってプラス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子と、マイナス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子を組み合わせて、X軸センサ3として使用してもよい。これは、Y軸センサ4とZ軸センサ5においても同じである。
図1に示すように、磁場データ検知部6で検知されたX軸とY軸およびZ軸の検知出力は、制御部10に与えられる。制御部10は、A/D変換部とCPUおよびクロック回路などから構成されている。制御部10のクロック回路の計測時間に応じて、磁場データ検知部6で検知されたX軸とY軸およびZ軸の検知出力が、短いサイクルで間欠的にサンプリングされて制御部10に読み出される。それぞれの検知出力は、制御部10内に設けられた前記A/D変換部によってディジタル値に変換される。
制御部10を構成するCPUにはメモリ7が接続されている。メモリ7には、演算処理のためのソフトウエアがプログラミングされて格納されている。制御部10の演算処理は前記ソフトウエアによって実行される。
制御部10には、感度係数が設定されており、磁場データ検知部6から一定時間ごとに読み取られるX軸の検知出力とY軸の検知出力およびZ軸の検知出力に感度係数が掛けられる(乗算される)。X軸の検知出力の感度係数を「L」、Y軸の検知出力の感度係数を「M」、Z軸の検知出力の感度係数を「N」としたときに、制御部10では、磁場データ検知部6から読み取られるX軸の検知出力に対し感度係数「L」が掛けられ、その結果が一定の値「R」以上となったデータのみが取得される。同様に、磁場データ検知部6から読み取られるY軸の検知出力に感度係数「M」が掛けられ、その結果が一定の値「R」以上となったデータのみが取得され、Z軸の検知出力にも感度係数「N」が掛けられ、その結果が一定の値「R」以上となったデータのみが取得される。
すなわち、ある時点で制御部10で取得されたX軸の検知出力を「x」、Y軸の検知出力を「y」、Z軸の検知出力を「z」とすると、制御部10では、前記感度係数が加味されてVa=√[(L・x)2+(M・y)2+(N・z)2]が計算され(Vaは磁気ベクトルVの絶対値である)、Vaが一定値「R」以上となったデータのみが取得される。
図3に示す例では、X軸の検知出力の感度係数「L」、Y軸の検知出力の感度係数「M」、およびZ軸の検知出力の感度係数「N」が、全て同じ値の「A」に設定されている。よって、Va=√[(A・x)2+(A・y)2+(A・z)2]が「R」以上の値となったデータのみが取得される。
X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5の特性が全て均一であり、磁場データ検知部6で各センサ3,4,5に接続される抵抗などの特性も均一であるとする。この場合に、X軸,Y軸,Z軸の各方向の感度係数を同じ「A」に設定して一定値「R」以上のデータを取得すると、図3に示すように、制御部10に半径Rの球状の立体的な検知領域Gが設定されていることになる。図3では、絶対値が前記「R」よりも大きな磁気ベクトルVであれば、その磁気ベクトルVがどの方向から向けられても、制御部10が所定の強度の磁気を検知したと判断する。
本発明の実施の形態は、X軸、Y軸およびZ軸の各軸の感度係数を互いに相違させている。この感度係数は、外部からの操作で自由に変更して制御部20に設定することができる。
図4に示す設定例では、図の(B)に示すように、X軸の正負の感度係数が共に「A」であり、Z軸の正負の感度係数も共に「A」である。また、図の(A)に示すように、Yの正負の感度係数は共に「B」である。感度係数「B」は「A」よりも小さい値に設定されている。
制御部10では、磁場データ検知部6から得られたX軸の正負の検知出力に感度係数「A」が掛けられ、Y軸の正負の検知出力に感度係数「B」が掛けられ、Z軸の正負の検知出力に感度係数「A」が掛けられて、その結果、絶対値が「R」以上となったデータが取得される。すなわち、Va=√[(A・x)2+(B・y)2+(A・z)2]が計算され、その値が「R」以上のデータが取得される。
その結果、図4に示すように、三次元座標において、Y軸の正負の方向が潰された立体形状の検知領域Gaが設定される。X軸の正負の方向とZ軸の正負の方向から作用した外部磁界に対する検知感度は図3と同じであるが、Y軸の正負の向きから作用する外部磁界に対しては感度が低下する。
図5(A)(B)に示す感度係数の設定例では、X軸の正負の感度係数が「A」であり、Z軸の正負の感度係数が「B」である。Y軸に関してはプラス側の感度係数が「C」であり、マイナス側の感度係数が「D」である。感度係数「A」よりも感度係数「B」が小さい値である。感度係数「B」よりも感度係数「C」が小さい値であり、さらに感度係数「C」よりも感度係数「D」が小さい。
制御部10では、磁場データ検知部6から取得したX軸の正負の検知出力に、感度係数「A」が掛けられる。Z軸の正負の検知出力には、感度係数「B」が掛けられる。Y軸の検知出力に対しては、プラス出力に対し感度係数「C」が掛けられ、マイナス出力に対し感度係数「D」が掛けられる。制御部10では、X軸とY軸およびZ軸の検知出力に前記感度係数が掛けられた結果、所定値「R」以上となったデータのみが取得される。
この場合は、Va=√[(A・x)2+(C・y)2または(D・y)2+(B・z)2]が計算され、その値が「R」以上のデータが取得される。
このときの検知領域Gbは、図5(B)に示すように、Z方向が上下に潰され、図5(A)に示すようにY軸のマイナス側がプラス側よりも大きく潰された立体形状の検知領域Gbが設定される。この検知領域Gbでは、外部磁界のX軸に向けられる成分の検知感度よりも、Z軸に向けられる成分の検知感度が低下している。Y軸方向に関しては、外部磁界のプラス側から与えられる成分に対する感度よりも、マイナス側から与えられる成分に対する感度が低下している。
なお、実際に、磁界検知装置1が使用される環境下では、測定しようとする磁気ベクトルV以外の外乱の原因となる磁場が存在している。外乱磁界は、周囲にある電子装置や金属の物体あるいは地磁気などである。そこで、磁界検知装置1が使用される環境での外乱磁界をこの磁界検知装置1そのものを使用して予め検出しておき、その外乱磁界の大きさ「x0」「y0」「z0」を制御部10に記憶しておく。そして、図4に示す感度係数の設定の場合は、制御部10においてVa=√〔{A・(x−x0)}2+{B・(y−y0)}2+{A・(z−z0)}2〕が計算され、その値が「R」以上のデータが取得される。
これにより、外乱磁界を相殺して、検知対象である磁気ベクトルVを正確に検知できるようになる。
図6は、球技装置20の概略が示されている。球技装置20は鉄球を打ち出して、複数の入賞穴に入れるゲームである。球技装置20の前部に表示盤21が設けられており、前部の下側に設けられたハンドル22を操作すると、鉄球が表示盤21内に打ち出される。球技装置20は、それ自身が磁気を発する部材として、上方にスピーカ23が配置され、ハンドル22の近くにソレノイド24が配置されている。
球技装置20には、表示盤21の裏側のほぼ中央部分に磁界検知装置1が配置されている。この磁界検知装置1は感度係数が図5に示すパターンに設定されており、検知領域Gbを有している。磁界検知装置1の検知領域Gbは、スピーカ23やソレノイド24が配置されている上下方向(Z方向)に関して感度が低下しているが、左右方向(X方向)の感度が高くなっている。Y軸のマイナス方向には各種電子回路や磁気を発する機構部品が配置されているので、その向きの感度が極めて低くなっている。一方、図6(A)に示すように、Y軸のプラス側の感度領域Gbは、表示盤21の前面に沿って広い範囲に及んでいる
そして、磁界検知装置1が設置された状態で、外乱磁界の大きさ「x0」「y0」「z0」を予め測定し記憶しておき、前記のように、検知出力「x」「y」「z」から、オフセット成分である「x0」「y0」「z0」を除算して、演算を行なう。
その結果、違法な磁石が表示盤21に接近したときに、表示盤21の前側に広く及んでいる検知領域Gbによって磁石からの違法磁界を検知しやすい。しかも、検知領域GbがY軸のプラス側に大きく膨らんでいないため、表示盤21から離れた位置にある競技者の所有物、例えば携帯電話や磁気ネックレスなどから発せられる磁気に対しては感度が鈍くなり、これらを誤検知する確率が低くなる。
また、球技装置20が備えているスピーカ23やソレノイド24が配置されている部分に向く検知感度が低下しているため、スピーカ23やソレノイド24から発せられる磁界を、違法な磁石からの磁界であると誤認識するのを防止しやすい。Y軸のマイナス方向での検知感度も低下しているので、表示盤21の背部に設けられている電子回路や磁気を発する機構からの磁界を誤検知する可能性も低くなっている。
図7に示す実施の形態では、球技装置20に2個の磁界発生装置1A,1Bが取り付けられている。磁界発生装置1Aは、表示盤21の裏側で且つ上部に取り付けられ、磁界発生装置1Bは、表示盤21の裏側で且つ下部に取り付けられている。
図7(B)に示すように、磁界発生装置1Aは、X軸の正負の感度係数が「A」である。Z軸のマイナス側の感度係数は「A」であるが、Z軸のプラス側の感度係数は「0」である。磁界発生装置1Bは、X方向の正負の感度係数が「A」である。Z軸のプラス側の感度係数が「A」であるが、Z軸のマイナス側の感度係数は「0」である。図7(A)に示すように、磁界発生装置1A,1Bは、共にY軸のプラス側の感度係数が「C」であるが、Y軸のマイナス側の感度係数が「0」である。このように、いずれかの方向の感度を全く無くす設定も可能である。
図7(B)に示すように、この球技装置20は、スピーカ23とソレノイド24を、2つの磁界検知装置1A,1Bの検知領域Gcから完全に外すことができる。また、図7(A)に示すように、表示盤21の裏側を、2つの磁界検知装置1A,1Bの検知領域Gcから完全に外すことができる。
図7(A)に示すように、表示盤21の前方(+Y側)に、広い領域でしかも前方に浅い検知領域Gcが形成されているため、違法な磁石が表示盤21に接近したときに検知しやすくなる。図7(B)に示すように、表示盤21の前方は、2つの磁界検知装置1A,1Bの双方の検知領域Gcが重複しており、2つの磁界検知装置1A,1Bで監視されている。したがって、違法な磁石の接近を発見する確率を高くできる。
図8に示すように、球技装置20は、種々の電子制御機構やディスプレイなどを備えており、これらを統括的に制御する主制御部100が設けられている。図1に示す磁界検知装置1の制御部10は、前記主制御部100に含まれており、主制御部100で実行される統括的なソフトウエアによって、他の電子制御機構やディスプレイの制御とともに、X軸とY軸およびZ軸の検知出力が処理され、且つ前記感度係数が設定される。
店舗に複数台配置される球技装置20のそれぞれに搭載された主制御部100とホストコンピュータ30はインターフェースで接続されている。このインターフェースのうちの1つの接続ライン31を利用してシリアルデータを転送することで、ホストコンピュータ30と主制御部100とで、磁界検知装置1の検知情報を通信することができる。インターフェースの1つの接続ライン31のみを使用することで、他の制御に負担を与えることなく、磁界検知の情報を通信することができる。
球技装置20に違法な磁石が接近し、その磁界が磁界検知装置1、1A、1Bの検知領域によって検知されると、制御部10を兼ねる主制御部100から接続ライン31を介してホストコンピュータ30に警告が通知される。ホストコンピュータ30が警告を受けると、その球技装置20の使用を停止する指令が主制御部100に与えられる。
ホストコンピュータ30と、それぞれの磁界検知装置1,1A,1Bの主制御部100との間の通信の一例を図9に示す。
図9(A)では、朝などにホストコンピュータ30の電源が投入されると、ホストコンピュータ30から主制御部100に対し、磁界検知装置1の感度係数の情報に関するデータの転送を要求する所定数の要求パルス信号35が与えられる。これを受けて、図9(B)では、主制御部100からホストコンピュータ30に感度係数の情報のデータを含むパルス信号36が与えられる。このパルス信号36には、それぞれの球技装置20毎に割り当てられたID情報と感度係数の情報が含まれる。この情報は、図4ないし図7に示された感度係数A,B,C,D,・・・を暗号化した信号である。
ホストコンピュータ30では、主制御部100から転送されたID情報を解読して、データを送った球技装置20が特定される。さらに感度係数の情報を含むデータが解読され、これらのデータが、ホストコンピュータ30に保持されている正規のデータと一致しているか否か確認される。一致していれば、図9(C)に示す確認信号パルス37が各主制御部100に与えられ、球技装置20を通常に稼動させる。感度係数の情報が一致していないときは、接続ライン31を通じて、またはインターフェース内の他の接続ラインを通じて、主制御部100に稼動を停止させるなどの指令が出される。
上記のように、主制御装置100で実行される各種制御のための係数に、磁界検知装置1の感度係数の情報を含ませておくと、仮に、主制御装置100のメモリに記憶されているいずれかの係数を書き換えるなどの不正が行われたときに、感度係数という、それぞれの球技装置20に特有な保持データでしかも暗合されたデータに異常が発生しやすい。この感度係数に関するデータを正規のものと照合することで、主制御部100のデータの書き換えの不正を発見する確率を高くできる。
なお、前記各実施の形態では、Z軸方向、Y軸方向またはZ軸方向での感度係数を互いに相違させているが、X,Y,Z軸以外の方向の感度を部分的に高めたり抑制することもできる。この場合に、三次元座標上の任意の向きの感度係数を設定し、その感度係数をX,Y,Zの各軸に投影して、それぞれの軸に感度係数を割り振ることで実施できる。
本発明の磁界検知装置は、前記のように球技装置において不正競技の発見のために使用される他、種々の磁界検知のために使用される。例えば、各種ゲーム装置、車両の安全のための確認装置、セキュリティ装置などである。
1,1A,1B 磁界検知装置
2 磁気検知部
3 X軸センサ
4 Y軸センサ
5 Z軸センサ
6 磁場データ検知部
7 メモリ
10 制御部
20 球技装置
21 表示盤
22 ハンドル
23 スピーカ
24 ソレノイド
A,B,C,D 感度係数
G,Ga,Gb,Gc 検知領域

Claims (10)

  1. 互いに直交するX軸とY軸およびZ軸が決められた磁気検知部と、制御部とを有し、
    前記磁気検知部に、X軸方向の磁界を検知するX軸センサとY軸方向の磁界を検知するY軸センサおよびZ軸方向の磁界を検知するZ軸センサが設けられ、
    前記制御部で三次元座標が設定されて、前記各センサの検知出力から算出された磁気ベクトルの向きが前記三次元座標上で特定され、前記制御部では、前記磁気ベクトルを検知するための感度が、前記三次元座標上の検知原点からの向きに応じて相違するように設定されていることを特徴とする磁界検知装置。
  2. 前記制御部では、三次元座標上の特定の向きの感度係数を他の向きと相違させることで、検知原点からの感度を相違させている請求項1記載の磁界検知装置。
  3. 前記検知原点が、三次元座標の原点に一致しており、三次元座標のX軸とY軸およびZ軸の感度係数の少なくとも1つを他と相違させて、検知原点からの感度を向きに応じて相違させている請求項2記載の磁界検知装置。
  4. X軸の感度をL、Y軸の感度をM、Z軸の感度をN、X軸の検知出力をx、Y軸の検知出力をy、Z軸の検知出力をyとしたときに、√{(L・X)2+(M・y)2+(N・z)2}が所定の値以上になった検知出力を取得する請求項3記載の磁界検知装置。
  5. 前記感度L,M,Nは自由に変更できる請求項4記載の磁界検知装置。
  6. 外乱磁界のX軸とY軸およびZ軸の成分をそれぞれ「x0」「y0」「z0」とし、√〔{L・(x−x0)}2+{M・(y−y0)}2+{N・(z−z0)}2〕が所定の値以上になった検知出力を取得する請求項4または5記載の磁界検知装置。
  7. 前記検知原点が、三次元座標の原点に一致しており、三次元座標のX軸とY軸およびZ軸のいずれかの方向の感度を無くして、検知原点からの感度を向きに応じて相違させる請求項2または3記載の磁界検知装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の磁界検知装置が搭載され、外部からの違法磁界の接近を検知することが可能とされたことを特徴とする球技装置。
  9. 前記制御部と通信するホストコンピュータが設けられており、前記制御部から前記ホストコンピュータに感度に関する情報が伝達される請求項8記載の球技装置。
  10. ホストコンピュータは、電源投入時に、前記制御部に対して前記制御部が保持している感度に関する情報を前記ホストコンピュータに通知することを指令し、制御部から通知された前記情報が、ホストコンピュータに予め保持されている情報と一致しているか否かを判断し、一致しているときは前記制御部に動作開始を指示し、一致していないときは前記制御部が異常状態であると判断する請求項9記載の球技装置。
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